JP3005124B2 - 不定形重合体粒子の製造方法 - Google Patents

不定形重合体粒子の製造方法

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JP3005124B2 JP4242219A JP24221992A JP3005124B2 JP 3005124 B2 JP3005124 B2 JP 3005124B2 JP 4242219 A JP4242219 A JP 4242219A JP 24221992 A JP24221992 A JP 24221992A JP 3005124 B2 JP3005124 B2 JP 3005124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、見掛け比重が小さく、
吸水性、通気性、通液性に優れ、且つ吸水後のゲル強度
にも優れた吸水性樹脂として有用な不定形重合体粒子の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】吸水性
樹脂は、その吸水性や保水性を利用して、衛生材料等の
医療分野、食品工業分野、農芸分野等に広く用いられて
いる。特に、生理用品、紙おむつ等の衛生材料に用いる
場合には、単位重量当たりの吸水量が多いこと、更には
吸水速度が速いことが要求されている。前記吸水量は樹
脂の分子構造に依存し、また同重量の樹脂では樹脂粉末
の粒径が小さいほど表面積が大きくなり、吸水速度も速
くなると考えられるので、吸水性樹脂に適した分子構造
を有し、且つ樹脂粉末の粒径が小さい吸水性樹脂の製造
方法が種々提案されている。
【0003】例えば、特昭57−167302号公報
には、重合時の分散安定剤として特定の界面活性剤を用
いて重合させ、吸水性樹脂の粉末を微粒子(1〜40μ
m)化することにより、吸水速度の改善を試みた提案が
なされている。しかし、単に吸水性樹脂の粉末を微粒子
化しただけでは、吸水の途中にままこ現象が生じ、その
ため充分な吸水速度が得られないという問題がある。ま
た、特開昭62−106902号公報には、モノマーの
O/W/Oエマルジョンを製造し、モノマーを重合する
ことで内部に空孔を有する表面積の大きな吸水性多孔性
ポリマーの製造方法が記載されている。しかし、該製造
方法では、O/W/Oエマルジョンの製造工程が煩雑な
上、得られるポリマーの空孔が必ずしも連通しておら
ず、初期吸水速度が充分な吸水性樹脂が得られないとい
う問題がある。
【0004】一方、特開昭61−200102号公報に
は、油中水滴型の逆相懸濁重合を0〜20℃で重合を開
始させ、30%の重合率に達するまで重合温度を保持し
た後、昇温して重合を完結させる吸水性樹脂粒子の製造
方法が提案されており、該製造方法によって、1〜40
μmの微粒子が比較的緩く結合している、空隙率が高く
多孔性で吸水速度が速い吸水性樹脂粒子が得られること
が開示されている。しかし、該製造方法では、先ず、重
合率30%まで0〜20℃に重合温度をコントロールす
る必要があるが、このような低温で重合熱を効率的に除
去して、重合温度をコントロールすることは極めて困難
であり、量産化に適していないという問題がある。更に
は、重合中、重合槽へのポリマーの付着も多く非生産的
であるという問題もある。
【0005】従って、本発明の目的は、見掛け比重が小
さく、初期吸水速度等の吸水性、通気性、通液性に優
れ、且つ吸水後のゲル強度にも優れた吸水性樹脂として
有用な不定形重合体粒子を、簡便な操作で、生産性に優
れ、且つ量産化可能に製造することができる不定形重合
体粒子の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、水溶性重合性モノマーの重合を陰イオン性界
面活性剤の存在下に行うことにより、上記目的を達成し
得ることを知見した。
【0007】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、重合に不活性な疎水性有機溶媒と水溶性重合性モノ
マーの水溶液とを用いて、O/W系からW/O系へ転相
させることなくW/O系にて、該水溶性重合性モノマー
を40〜100℃の範囲で熱重合させるに際し、下記一
般式〔化3〕(前記一般式〔化1〕と同じ)で表される
陰イオン性界面活性剤を存在させることを特徴とする不
定形重合体粒子の製造方法を提供するものである。
【化3】
【0008】なお、本発明の製造方法によって得られる
不定形重合体粒子は、非球状で、ふるい法で測定された
平均粒径が10μm以上の空隙率の高い不定形ポリマー
であり、そのため、該不定形重合体粒子の集合体である
吸水性樹脂において、速い吸水速度、通気性、通液性、
吸水後のゲル強度を示すものである。
【0009】以下に、本発明の不定型重合体粒子の製造
方法を詳細に説明する。なお、文中「%」は、特に説明
がない場合にはすべて「重量%」である。本発明におい
て用いる水溶性重合性モノマーとしては、好ましくはオ
レフィン系不飽和カルボン酸又はその塩、オレフィン系
不飽和カルボン酸エステル、オレフィン系不飽和スルホ
ン酸又はその塩、オレフィン系不飽和リン酸又はその
塩、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系不飽和ア
ンモニウム塩、オレフィン系不飽和アミド等の重合性不
飽和基を有するビニルモノマーが挙げられる。このう
ち、本発明においては、特にオレフィン系不飽和カルボ
ン酸又はその塩を好ましく用いることができる。
【0010】前記オレフィン系不飽和カルボン酸又はそ
の塩としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、
マレイン酸、フマール酸若しくはこれらのアルカリ塩等
が挙げられ、前記オレフィン系不飽和カルボン酸エステ
ルとしては、例えば、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等が挙げられ、前記オレフィン系不飽和ス
ルホン酸又はその塩としては、例えば、(メタ)アクリ
ルアミドメチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸
若しくはこれらのアルカリ塩が挙げられ、前記オレフィ
ン系不飽和リン酸又はその塩としては、例えば、(メ
タ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンリン酸エステ
ル若しくはこれらのアルカリ塩等が挙げられ、前記オレ
フィン系不飽和アミンとしては、例えば、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、前記オレ
フィン系不飽和アンモニウム塩としては、例えば、(メ
タ)アクリロイルオキシエチレントリメチルアンモニウ
ムハロゲン塩等が挙げられ、前記オレフィン系不飽和ア
ミドとしては、(メタ)アクリルアミド、メチル(メ
タ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、
プロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル
アミド誘導体やビニルメチルアセトアミド等が挙げら
れ、これらを1種または2種以上の混合物として用いる
ことができる。また、前記アルカリ塩としては、アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩等が
挙げられる。
【0011】前記水溶性重合性モノマーの水溶液におけ
る前記水溶性重合性モノマーの濃度は、好ましくは1〜
70%、更に好ましくは10〜60%である。
【0012】本発明において用いる重合に不活性な疎水
性有機溶媒としては、n−ペンタン、シクロペンタン、
n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、メチル
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素、n−ブチルアルコール、n−ア
ミルアルコール等の炭素数4〜6の脂肪族アルコール、
メチルエチルケトン等の脂肪族ケトン、酢酸エチル等の
脂肪族エステル類等が挙げられ、これらを1種または2
種以上の混合物として用いることができる。
【0013】また、疎水性有機溶媒の使用量は、前記水
溶性重合性モノマーの水溶液に対して50〜500%の
範囲とするのが好ましい。
【0014】
【0015】
【0016】前記一般式〔化3〕で表される陰イオン性
界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ア
ルキルグリセリルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルスルホコハク酸エステル、アル
キルスルホコハク酸アミド、α−スルホ脂肪酸等のスル
ホン酸基含有化合物及びそのアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられる。
【0017】更に、本発明においては、前記一般式〔化
3〕で表される化合物の中でも特に下記一般式〔化4〕
(前記一般式〔化2〕と同じ)で表される界面活性剤を
好ましく用いることができる。
【0018】
【化4】
【0019】前記陰イオン界面活性剤は、1種のみで用
いても十分効果があるが、2種以上混合して用いること
もできる。前記陰イオン性活性剤の使用量は、少量でも
効果が発揮され、前記水溶性重合性モノマーに対して好
ましくは0.01%〜10%、更に好ましくは0.02
〜5%である。0.01%未満の場合には効果が発現し
難く、10%を超えて用いても経済的に不利益であるの
で好ましくない。
【0020】前記疎水性有機溶媒と水溶性重合性モノマ
ーの水溶液とを用いて、前記水溶性重合性モノマーを重
合させる方法としては、下記〜に示す方法等を挙げ
ることができる。 水溶性重合性モノマーの水溶液と疎水性有機溶媒とを
一括に混合し、その後重合させる方法(一括重合法) 水溶性重合性モノマーの水溶液を疎水性有機溶媒の中
に滴下しながら逐次重合させる方法(逐次重合法) 水溶性重合性モノマーの水溶液を予め一部の疎水性有
機溶媒と混合又は分散して得られる混合溶液を、疎水性
有機溶媒の中に滴下しながら重合する方法(前分散法) 前記〜を併用した方法。
【0021】また、前記重合に際し、陰イオン性界面活
性剤を存在させる方法としては、下記(1)〜(4)に
示す方法等を挙げることができる。 (1)陰イオン性界面活性剤を、予め疎水性有機溶媒に
分散させる方法。 (2)陰イオン性界面活性剤を、予め水溶性重合性モノ
マーの水溶液に溶解若しくは分散させる方法。 (3)上記重合を行いながら、徐々に陰イオン性界面活
性剤を添加する方法。 (4)前記(1)〜(3)を併用した添加方法。
【0022】前記重合に際しては、重合開始剤を用いる
のが好ましく、該重合開始剤としては、水溶性ラジカル
開始剤であれば特に限定されるものではないが、例え
ば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチ
ルケトンパーオキシド等のケトンパーオキシド、ジ−t
−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド
等のジアルキルパーオキシド、t−ブチルパーオキシア
セテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−
ブチルパーオキシピバレート等のアルキルパーオキシエ
ステル、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸塩、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリ
ウム等の過塩素酸塩、塩素酸カリ、臭素酸カリ等のハロ
ゲン酸塩、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニト
リル、2,2−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブ
チルアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’
−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジ
ン)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイック
アシド)、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、
ジメチル−2,2’─アゾビスイソブチレート、2,
2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1’−アゾビス(1−シクロ−ヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4,4’−トリメチル
ペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルプロパン)、等のアゾ化合物等を挙げることがで
き、一種又は2種以上の混合物として用いることができ
る。
【0023】前記重合開始剤の使用量は、前記水溶性重
合性モノマーに対して、通常0.01〜10%、好まし
くは0.02〜5%である。重合開始剤の添加方法は、
特に制限されないが、前記水溶性重合性モノマーの水溶
液に予め添加するのが好ましい。前記重合における重合
温度は、40〜100℃の範囲が適当である。120℃
を超えると架橋が極端に高まるために重合体の吸水能が
低下し、20℃未満の場合には、重合速度が極端に低下
するので好ましくない。
【0024】なお、本発明においては、重合性モノマー
としては、前述の水溶性重合性モノマーのみを用いて単
独重合あるいは共重合することが好ましいが、前記水溶
性重合性モノマーと共重合し得る水不溶性モノマー、例
えば、炭素数1〜22のアルキル基と、アクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボ
ン酸とのエステルモノマー等を全モノマーの50%以下
の量で併用することもできる。また、前記疎水性溶媒以
外に疎水性溶媒の使用量を超えない範囲で両親媒性の溶
剤を加えることもできる。両親媒性の溶剤としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノー
ル等のアルコール類、アセトン等のケトン類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられ
る。更に、前記陰イオン性界面活性剤以外に、非イオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン性界
面活性剤、高分子型分散剤等を、前期陰イオン性界面活
性剤100重量部に対し好ましくは100重量部以下の
使用量で併用することもできる。
【0025】本発明においては、重合前、重合時、重合
後のいずれかにて公知の架橋剤を添加することができ
る。前記架橋剤としては、例えば、N,N−ジアリル
(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン、ジアリルフ
タレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルフォスフェー
ト等のポリアリル化合物、ジビニルベンゼン、N,N−
メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、グ
リセリントリメタクリレート等のポリビニル化合物、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリ
グリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル、エピ
クロルヒドリン、α−メチルクロルヒドリン等のハロエ
ポキシ化合物、グルタールアルデヒド、グリオキザール
等のポリアルデヒド、グリセリン等のポリオール、エチ
レンジアミン等のポリアミン、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート等のヒドロキシビニル化合物、またはカル
シウム、マグネシウム、亜鉛及びアルミニウム等の多価
イオンを生じる無機塩又は有機金属塩等を挙げることが
できる。また、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル等の改質剤を用いることもできる。上記架橋剤ま
たは改質剤の使用量は、最終生成物のポリマーの所望の
性状に従い任意の量とすることができるが、通常生成す
るポリマーに対して0.01〜10%の範囲になる様に
することが好ましい。
【0026】以上のようにして製造したポリマーは、重
合後直接又は溶媒をデカンテーションや遠心分離により
除去した後に、減圧乾燥機、流動乾燥機等の手段を用い
て乾燥し、必要に応じて粉砕、造粒処理を施す等するこ
とにより、不定形重合体粒子として得ることができる。
【0027】
【作用】一般に、イオン性界面活性剤は、O/W型分散
系が安定なことから、疎水性モノマーの懸濁重合や乳化
重合に使用されていたが、水溶性モノマーの懸濁又は乳
化重合に使用されることは殆ど無かった。本発明では、
そのメカニズムの詳細は判らないが、通常の水溶性モノ
マーのO/W型懸濁重合や乳化重合で得られるポリマー
が一定形状の球状重合体であることを考えると、陰イオ
ン性界面活性剤の存在下で水溶性モノマーを重合してい
るので、やや不安定なW/O系のまま重合が進行し、そ
のため空隙が多く不定形で、しかも、陰イオン性基の効
果により、適度の粒径を保った重合体が生成するものと
考えられる。
【0028】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、実施例及び比較例で行なった試験方法
は、次の通りである。
【0029】〔平衡膨潤吸水量の測定法〕ポリマー1g
を大過剰の生理食塩水(0.9%食塩水)中に分散し
て、該ポリマーをその吸水量が平衡状態になるまで膨潤
させた後、生理食塩水を80メッシュの金網で濾過し、
得られた膨潤ポリマーの重量(W)を測定し、この値を
吸水前のポリマー重量Wo で除して得られる値、即ち、
W/Wo の値を平衡膨潤吸水量(g/g)とした。
【0030】〔吸水速度を表わす吸水量の測定法〕DW
法を実施する装置として一般的に知られている図1に示
す装置(Demand Wettability Tester) を用い、図1に示
す如く、生理食塩水Wの液面を等水位にセットしたポリ
マー散布台2(70mmφ、No. 2濾紙をガラスフィルタ
ーNo. 1に置いた台)上に、ポリマーPを0.3g散布
し、ポリマーを散布した時点の吸水量を0とし、30秒
後の吸水量(この吸水量は、生理食塩水Wの水位の低下
量を示すビュレットの目盛で測定される)を測定し、こ
の値を吸水速度を表わす吸水量(ml)とした。
【0031】〔生理食塩水の通液速度の測定法〕図2に
示す装置10(内径25.6mm、長さ約500mm(円筒
部分)のコック付きガラス円筒フィルター)にポリマー
0.5gを充填し、過剰の生理食塩水を用い、ポリマー
を平衡膨潤させ、液面を下部より200mlのところに合
わせてコックをし、膨潤したポリマーPが図示の如く充
分に沈降したことを確かめてコックを開き、生理食塩水
Wが図に示す2本の標線L(下部より150mlの地
点)、M(下部より100mlの地点)間(液量50ml)
を通過する時間を測定し、標線間の液量(ml)を測定時
間(min )で除して通液速度(ml/min )とした。
【0032】
【実施例1】アクリル酸72.1gを18.0gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%の水酸化ナトリウム水溶液
98.9gで中和した後、2.8wt%2,2’−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド水溶液1
0.7gを加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶
液を作った。別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪拌棒、及
び窒素導入管を備えた500mlフラスコにシクロヘキサ
ン283mlを取り、ポリオキシエチレンドデシルエーテ
ル硫酸エステルナトリウム塩〔平均エチレンオキシド付
加モル数=2〕の25wt%水溶液2.2gを加えて攪拌
(300rpm)・分散させ、フラスコを窒素置換した後、
75℃に昇温した。これに前述のモノマー/開始剤水溶
液を、30分間に渡り滴下し、滴下完了後、75℃で
1.5時間、さらに80℃で4時間攪拌・重合させた。
重合終了後、生成物を分別し、減圧下に乾燥することに
より、88.4gのアクリル酸(ナトリウム)重合体を
得た。得られた重合体は、ふるい法(JIS)による平
均粒径が400μmの歪な形状をした顆粒状粒子で、嵩
密度は0.41g/mlであった。また、前記重合体の粒
子表面は、数〜20μmの不定形粒子が互いに融着した
ような構造をしており、表面の凹凸が極めて著しいもの
であった。
【0033】
【実施例2】アクリルアミド71.1gを150gの水
に溶解した後、2.8wt%2,2’−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジヒドロクロリド水溶液10.7gを
加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を作っ
た。その他は、溶媒としてシクロヘキサンの代わりにヘ
キサンを用いた以外は実施例1と同様にして、68gの
アクリルアミド重合体を得た。得られた重合体は、ふる
い法による平均粒径が500μmの歪な形状をした顆粒
状粒子で、嵩密度は0.40g/mlであった。また、前
記重合体の粒子表面は、数〜20μmの不定形粒子が互
いに融着したような構造をしており、表面の凹凸が極め
て著しいものであった。
【0034】
【実施例3】アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸
ナトリウム106.6gを150gの水に溶解した後、
2.8wt%2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロリド水溶液10.7gを加えて均一溶
液とし、モノマー/開始剤水溶液を作った。その他は、
実施例1と同様にして、88.4gのアクリルアミドメ
チルプロパンスルホン酸ナトリウム重合体95gを得
た。得られた重合体は、ふるい法による平均粒径が50
0μmの歪な形状をした顆粒状粒子で、嵩密度は0.4
8g/mlであった。前記重合体の粒子表面は、数〜20
μmの不定形粒子が互いに融着したような構造をしてお
り、表面の凹凸が極めて著しいものであった。
【0035】
【実施例4】アクリル酸72.1gを32.0gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%の水酸化ナトリウム水溶液
98.9gで中和した後、2.8wt%過硫酸カリウム水
溶液10.7gを加えて均一溶液とし、モノマー/開始
剤水溶液を作った。別に、還流冷却管、滴下漏斗、攪拌
棒、及び窒素導入管を備えた500mlのフラスコにシク
ロヘキサン283mlを取り、ポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩〔平均エチレンオ
キシド付加モル数=3〕の25wt%水溶液1.5gを加
えて攪拌(300rpm)・分散させ、フラスコを窒素置換
した後、75℃に昇温した。これに前記モノマー/開始
剤水溶液を30分間に渡り滴下した。この際、同時に、
エポキシ系二官能性架橋剤として、エチレングリコール
ジグリシジルエーテル)0.058gをシリンジを用い
て徐々に滴下した。滴下完了後、75℃で1.5時間、
さらに80℃で4時間攪拌・重合させた。生成物を分別
し、減圧下に乾燥することにより、88.4gのアクリ
ル酸(ナトリウム)重合体を得た。得られた重合体は、
ふるい法による平均粒径が400μmの歪な形状をした
顆粒状粒子で、嵩密度は0.41g/mlであった。前記
重合体の粒子表面は、数〜20μmの不定形粒子が互い
に融着したような構造をしており、表面の凹凸が極めて
著しいものであった。得られた重合体について、平衡膨
潤吸水量、吸水速度を表す吸水量及び生理食塩水の通液
速度を、それぞれ測定した。その結果を表1に示す。
【0036】
【実施例5】アクリル酸36.1gを16.0gの水で
希釈し、冷却しつつ30wt%の水酸化ナトリウム水溶液
53.0gで中和した後、40%アクリルアミドメチル
プロパンスルホン酸ナトリウム水溶液101.3gを加
え、更に2.8wt%過硫酸カリウム水溶液10.7gを
加えて均一溶液とし、モノマー/開始剤水溶液を作っ
た。その他は、実施例4と同様にして93.5gのアク
リル酸ナトリウム−アクリルアミドメチルプロパンスル
ホン酸ナトリウム共重合体を得た。得られた重合体は、
ふるい法による平均粒径が550μmの歪な形状をした
顆粒状粒子で、嵩密度は0.45g/mlであった。得ら
れた重合体について、実施例4と同様の測定を行った。
その結果を表1に示す。
【0037】
【実施例6】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリオ
キシエチレンテトラデシルエーテル硫酸エステルナトリ
ウム塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=3〕を用い
た他は、実施例4と同様にして、表面の凹凸が著しく、
歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.38g
/mlであった。得られた重合体について、実施例4と同
様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0038】
【実施例7】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリオ
キシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルトリエタノ
ールアミン塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=3〕
を用いた他は、実施例4と同様にして、表面の凹凸が著
しく、歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.
41g/mlであった。得られた重合体について、実施例
4と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0039】
【実施例8】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ドデシ
ルグリセリルエーテル硫酸エステルナトリウム塩〔平均
の硫酸基の数=1.5〕を用いた他は、実施例4と同様
にして、表面の凹凸が著しく、歪な形状をした顆粒状粒
子を得た。嵩密度は0.45g/mlであった。得られた
重合体について、実施例4と同様の測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0040】
【実施例9】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルナト
リウム塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=3〕を用
いた他は、実施例4と同様にして、表面の凹凸が著し
く、歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.5
2g/mlであった。得られた重合体について、実施例4
と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0041】
【実施例10】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ドデ
シルエーテル硫酸エステルナトリウム塩を用いた他は、
実施例4と同様にして、表面の凹凸が著しく、歪な形状
をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.47g/mlであ
った。得られた重合体について、実施例4と同様の測定
を行った。その結果を表1に示す。
【0042】
【実施例11】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、トリ
(オキシプロピレン)ドデシルエーテル硫酸エステルナ
トリウム塩〔平均プロピレンオキシド付加モル数=3〕
を用いた他は、実施例4と同様にして、表面の凹凸が著
しく、歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.
55g/mlであった。得られた重合体について、実施例
4と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0043】
【実施例12】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ドデ
シルスルホコハク酸アミドナトリウム塩を用いた他は、
実施例4と同様にして、表面の凹凸が著しく、歪な形状
をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.51g/mlであ
った。得られた重合体について、実施例4と同様の測定
を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
【実施例13】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリ
オキシエチレンドデシルスルホコハク酸エステルナトリ
ウム塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=3〕を用い
た他は、実施例4と同様にして、表面の凹凸が著しく、
歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.53g
/mlであった。得られた重合体について、実施例4と同
様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
【実施例14】アクリル酸72.1gを18.0gの水
で希釈し、冷却しつつ30wt%の水酸化ナトリウム水溶
液98.9gで中和した後、2.8wt%過硫酸カリウム
水溶液10.7gを加えて均一溶液とした。別に、還流
冷却管、滴下漏斗、攪拌棒、及び窒素導入管を備えた5
00mlフラスコにシクロヘキサン283mlを取り、ポリ
オキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウ
ム塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=2〕の25wt
%水溶液2.2gを加えて攪拌(300rpm)・分散さ
せ、フラスコを窒素置換した後、75℃に昇温した。こ
れに前記モノマー/開始剤水溶液を、30分間で滴下
し、滴下完了後、75℃で1.5時間、さらに80℃で
4時間攪拌・重合した。このとき、シクロヘキサンと水
との共沸還流液から水だけを系外に除去し続け、アクリ
ル酸(ナトリウム)重合体ゲルの含水率が30wt%に達
した時点で、エポキシ系二官能性架橋剤(エチレングリ
コールジグリシジルエーテル)0.18gを添加して3
0分間反応させた後、部分架橋アクリル酸(ナトリウ
ム)重合体を取り出し乾燥した。生成した顆粒状粒子を
分別し、減圧下に乾燥することにより、88.0gのア
クリル酸(ナトリウム)重合体を得た。得られた重合体
は、ふるい法による平均粒径が400μmの歪な形状を
した顆粒状粒子で、嵩密度は0.42g/mlであった。
得られた重合体について、実施例4と同様の測定を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0046】
【実施例15】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリ
オキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルナトリウム
塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=7〕を用いた他
は、実施例14と同様にして、表面の凹凸が著しく、歪
な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.39g/
mlであった。得られた重合体について、実施例4と同様
の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0047】
【実施例16】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリ
オキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルナトリウ
ム塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=4〕を用いた
他は、実施例14と同様にして、表面の凹凸が著しく、
歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.45g
/mlであった。得られた重合体について、実施例4と同
様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0048】
【実施例17】分散剤としてポリオキシエチレンドデシ
ルエーテル硫酸エステルナトリウム塩の代わりに、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルナトリ
ウム塩〔平均エチレンオキシド付加モル数=10〕を用
いた他は、実施例14と同様にして、表面の凹凸が著し
く、歪な形状をした顆粒状粒子を得た。嵩密度は0.4
9g/mlであった。得られた重合体について、実施例4
と同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0049】
【比較例1】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩水溶液(2.2g)
の代わりに、エチルセルロース0.9gを用いた他は、
実施例4記載の方法と同一の処方にて重合体を得た。本
系で得られたアクリル酸(ナトリウム)重合体は、粒径
が10ないし400μmの真球状で、嵩密度は0.94
g/mlであった。得られた重合体について、実施例4と
同様の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0050】
【比較例2】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩水溶液の代わりに、
ソルビタンモノステアレート(span 60) 2.9gを用い
た他は、実施例4記載の方法と同一の処方にて重合体を
得た。本系で得られたアクリル酸(ナトリウム)重合体
は、粒径が10ないし100μmの真球状の粒子とそれ
らが互いに凝集した50ないし1000μmの二次粒子
との混合物で、嵩密度は0.65g/mlであった。得ら
れた凝集体は生理食塩水に投入すると二次粒子の一部は
簡単に一次粒子単独に戻った。得られた重合体につい
て、実施例4と同様の測定を行った。その結果を表1に
示す。
【0051】
【比較例3】分散剤としてポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸エステルナトリウム塩水溶液の代わりに、
エチルセルロース0.9gを用いた他は、実施例14記
載の方法と同一の処方にて重合体を得た。本系で得られ
たアクリル酸(ナトリウム)重合体は、粒径が10ない
し400μmの真球状で、嵩密度は0.93g/mlであ
った。得られた重合体について、実施例4と同様の測定
を行った。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、陰イオン界面活性剤の
存在下にて、水溶性重合性モノマーの重合を行うことに
より、見掛け比重が小さく、初期吸水速度等の吸水性、
通気性、通液性に優れ、且つ吸水後のゲル強度にも優れ
る吸水性樹脂として有用な不定形重合体粒子を、簡便な
操作で、生産性に優れ、且つ量産化可能に製造すること
ができる。従って、本発明の製造方法によって得られる
不定形重合体は、特に吸水性が良いので人体に接するよ
うな衛生材料、例えば、生理用ナプキン、紙おむつ、成
人用ショーツ、タンポン、衛生綿等に用いられる吸水性
ポリマーとして有用である。また、長時間使用してもゲ
ル構造が劣化し難く、更には弾力性に富むので、種々の
園芸用の保水剤、土壌建築用の止水剤として使用可能で
あり、また形状、弾力性、吸水性、通気性の重要視され
る化粧品への応用も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で使用した吸水速度を表す吸
水量の測定装置を示す概略図である。
【図2】実施例及び比較例で使用した生理食塩水の通液
速度の測定装置を示す概略図である。
【符号の説明】
W 生理食塩水 P ポリマー 1 ポリマーの吸水速度を表す吸水量の測定装置 10 生理食塩水の通液速度の測定装置 2 ポリマー散布台 3 ビュレット M,L 標線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網屋 毅之 和歌山市弘西674─71 (56)参考文献 特開 平3−56502(JP,A) 特開 平2−284902(JP,A) 特開 昭63−68602(JP,A) 特開 昭59−47203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合に不活性な疎水性有機溶媒と水溶性
    重合性モノマーの水溶液とを用いて、O/W系からW/
    O系へ転相させることなくW/O系にて、該水溶性重合
    性モノマーを40〜100℃の範囲で熱重合させるに際
    し、下記一般式〔化1〕で表される陰イオン性界面活性
    剤を存在させることを特徴とする不定形重合体粒子の製
    造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記一般式〔化1〕で表される陰イオン
    性界面活性剤が下記一般式〔化2〕で表される陰イオン
    性界面活性剤であることを特徴とする請求項記載の不
    定形重合体粒子の製造方法。 【化2】
  3. 【請求項3】 前記水溶性重合性モノマーが、オレフィ
    ン系不飽和カルボン酸又はそのアルカリ塩である請求項
    又は2記載の不定形重合体粒子の製造方法。
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