JP7146413B2 - インクジェット印刷装置、および、インクジェット印刷方法 - Google Patents

インクジェット印刷装置、および、インクジェット印刷方法 Download PDF

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本発明は、インクジェット印刷装置およびインクジェット印刷方法に関する。
従来からインクジェット印刷装置が普及している。このインクジェット装置は、連続紙などの印刷媒体を搬送する搬送機構と、搬送中の印刷媒体にインクを吐出する複数のノズルと、印刷媒体のインクを乾燥させる乾燥部とを有している。インクジェット印刷装置は印刷内容に応じてノズルを切り替えて当該ノズルからインクを吐出することで、印刷媒体の各ページに対して印刷内容を印刷する。
この印刷において、インクを長期間にわたって吐出しないノズルが存在すると、そのノズルの吐出口の近傍のインクが自然乾燥し得る。このようなノズルからインクを吐出すると、インクの吐出が不安定になる場合がある。
当該問題の解決手段として、フラッシング動作を行う技術が知られている(例えば特許文献1)。フラッシング動作では、印刷媒体上の仕上がり領域以外の領域、すなわち印刷後の印刷媒体を印刷物に加工する段階で断裁されて破棄される領域(不要領域)にインクを吐出する。このフラッシング動作により、仕上がり領域でインクを吐出しないノズルも不要領域でインクを吐出するので、インクの自然乾燥を抑制できる。
特開2010-228348号公報
従来のフラッシング動作では、フラッシング動作の開始タイミングを、印刷媒体のページの下流側の端の位置(先頭位置)を基準として決定されていた。つまり、印刷媒体のページの先頭位置から所定幅だけ離れた部分(以下、フラッシング開始位置と呼ぶ)がノズルの直下に位置するときに、フラッシング動作を開始していた。
しかしながら、ページの長さが想定よりも短い場合には、フラッシング開始位置からページの上流側の端(末尾)までの長さが短くなり、フラッシング動作によって印刷される領域(フラッシング領域)が次のページにはみ出る場合があった。このようなフラッシング領域のはみ出しを回避すべく、フラッシング動作を途中で終了すると、フラッシング動作を十分に行うことができない。
そこで本願は、上記の問題を解決するためになされたものであり、インクジェット印刷装置において、フラッシング動作をより適切に行うための技術を提供することを目的とするものである。
インクジェット印刷装置の第1の態様は、複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準位置として、当該基準位置よりも搬送方向下流側に末尾余白の長さだけ離れた位置を、前記基準位置に係るページ領域内のフラッシング領域の位置に決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部とを備え、前記末尾余白の搬送方向における前記長さは常に零よりも大きい
インクジェット印刷装置の第2の態様は、第1の態様にかかるインクジェット印刷装置であって、前記印刷媒体は連続紙である。
インクジェット印刷装置の第の態様は、第1または第2の態様にかかるインクジェット印刷装置であって、前記制御部は、前記ページ領域の各々の上流側の端と、当該ページ領域内の前記フラッシング領域の上流側の端との間の末尾余白の前記搬送方向における長さが第1基準値となるように、前記フラッシング領域の位置を前記第1情報に基づいて決定する。
インクジェット印刷装置の第の態様は、複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記ページ領域の各々の上流側の端と、当該ページ領域内の前記フラッシング領域の上流側の端との間の末尾余白の前記搬送方向における長さと、前記ページ領域内の仕上がり領域と前記フラッシング領域との間の領域間余白の前記搬送方向における長さとがそれぞれの下限値を下回ると判断した場合には、前記末尾余白および前記領域間余白の長さの少なくとも一方が対応する下限値を下回るように前記フラッシング領域の位置を決定する。
インクジェット印刷装置の第の態様は、複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と、ユーザインターフェースを備え、前記制御部は、前記ページ領域の各々の上流側の端と、当該ページ領域内の前記フラッシング領域の上流側の端との間の末尾余白の前記搬送方向における長さと、前記ページ領域内の仕上がり領域と前記フラッシング領域との間の領域間余白の前記搬送方向における長さとがそれぞれの下限値を下回ると判断した場合には、前記ユーザインターフェースから与えられるユーザからの指示に応じて、前記末尾余白および前記領域間余白の長さの少なくとも一方が対応する下限値を下回るように前記フラッシング領域の位置を決定する。
インクジェット印刷装置の第の態様は、第1から第のいずれか一つの態様にかかるインクジェット印刷装置であって、前記取得部は、前記第1ノズルよりも上流側に配置されたセンサを有し、前記センサは前記ページ領域の各々の所定位置に印刷されたマークを前記第1情報として検出するセンサを含む。
インクジェット印刷装置の第の態様は、複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部とを備え、前記取得部は、前記第1ノズルよりも上流側に配置されたセンサを有し、前記センサは前記ページ領域の各々の所定位置に印刷されたマークを前記第1情報として検出するセンサを含み、前記制御部は、前記ページ領域の各々のページ長を、当該ページ領域の各々における前記マークの検出位置と、次の前記ページ領域における前記マークの検出位置とに基づいて求め、前記フラッシングパターンを示すフラッシング画像の第1印刷画像における画像内位置を前記ページ長に基づいて決定し、前記ページ領域の各々の仕上がり領域に印刷する印刷内容を示す本画像に対して、前記画像内位置で前記フラッシング画像を付加して、前記第1印刷画像を生成し、前記第1印刷画像に基づいて前記第1印刷部を制御する。
インクジェット印刷装置の第の態様は、第の態様にかかるインクジェット印刷装置であって、前記制御部は、前記ページ領域のうち第1ページ領域についての前記第1印刷画像の生成が前記第1ページ領域の印刷に間に合うか否かを判断し、前記第1ページ領域についての前記第1印刷画像の生成が間に合わないときには、前記第1ページ領域の下流側の端の位置を基準として決定した位置に前記フラッシング領域が配置されるように生成された第2印刷画像に基づいて前記第1印刷部を制御して、前記第1ページ領域に対する印刷を行う。
インクジェット印刷装置の第の態様は、第の態様にかかるインクジェット印刷装置であって、前記制御部は、前記第1ページ領域の前記ページ長を前記マークに基づいて算出し、前記第1ページ領域の次の第2ページ領域についての第3印刷画像を前記第1ページ領域の前記ページ長に基づいて生成し、前記第3印刷画像に基づいて前記第1印刷部を制御して、前記第2ページ領域に対する印刷を行う。
インクジェット印刷装置の第10の態様は、複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と、前記第1ノズルよりも上流側に配置され、前記印刷媒体の表裏姿勢を反転させる反転ユニットと、前記反転ユニットよりも上流側に配置され、前記印刷媒体の第2面にインクを吐出する少なくとも1つの第2ノズルを含む第2印刷部と、前記第2印刷部と前記反転ユニットとの間に位置して前記印刷媒体のインクを乾燥させる乾燥部と、前記第1情報と前記ページ領域のページ長との関係を示す第2情報を記録する記録媒体とを備え、前記第1情報は、前記印刷媒体の材質、厚みおよび幅、前記乾燥部における乾燥温度、周囲の温度および湿度、並びに、前記印刷媒体の前記第2面に印刷された印字率の少なくともいずれか一つを含み、前記制御部は、前記取得部によって取得された前記第1情報と、前記記録媒体に記録された前記第2情報とに基づいて、前記ページ領域のページ長を求め、前記ページ長に基づいて前記フラッシング領域の位置を決定する。
インクジェット印刷方法の第11の態様は、複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する工程と、前記印刷媒体の前記ページ領域の各々のページ長に関する第1情報を取得する工程と、前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準位置として、当該基準位置よりも搬送方向下流側に末尾余白の長さだけ離れた位置を、前記基準位置に係るページ領域内のフラッシング領域の位置に決定する工程と、前記印刷媒体の第1面と対向する位置に配置され、インクを前記印刷媒体の第1面に吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部を、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように制御する工程とを備え、前記末尾余白の搬送方向における前記長さは常に零よりも大きい
インクジェット印刷装置の第1および第2の態様ならびにインクジェット印刷方法の第11の態様によれば、ページ領域の上流側の端を基準としてフラッシング領域の位置を決定する。よって、たとえページ領域のページ長が短くなっていたとしても、フラッシング領域の長さを短くせずにフラッシング領域をページ領域内に配置しやすい。つまり、フラッシング領域をより適切に行うことができる。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、各ページ領域の上流側端部に一定長さの末尾余白を確保することができるので、当該末尾余白に付加部品などを安定して印刷することができる。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、ページ領域のページ長が縮小してもフラッシング領域の長さを確保することができる。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、ユーザにとっての利便性を向上できる。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、高い精度でページ長を算出できる。ひいては高い位置精度でフラッシング領域を配置できる。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、第5の態様にかかるインクジェット印刷装置の実現に資する。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、第1印刷画像の生成が間に合わない第1ページ領域に対しても、フラッシング動作を行うことができる。
インクジェット印刷装置の第の態様によれば、フラッシング領域の長さを短くせずに、フラッシング領域を第2ページ領域に配置できる可能性を向上できる。
インクジェット印刷装置の第10の態様によれば、簡易にページ長を求めることができる。
インクジェット印刷システムの構成の一例を概略的に示す図である。 印刷済みの連続紙の一例を概略的に示す図である。 比較例にかかる印刷済みの連続紙の一例を概略的に示す図である。 制御部の内部構成の一例を概念的に示す機能ブロック図である。 インクジェット印刷システムの動作の一例を示すフローチャートである。 インクジェット印刷システムの動作を説明するための図である。 インクジェット印刷システムの動作を説明するための図である。 インクジェット印刷システムの動作の一例を示すフローチャートである。 インクジェット印刷システムの構成の他の一例を概略的に示す図である。 制御部の内部構成の他の一例を概念的に示す機能ブロック図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されており、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされ得る。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
<実施の形態>
以下、本実施の形態に関するインクジェット印刷装置、インクジェット印刷方法およびインクジェット印刷システムについて説明する。
<インクジェット印刷システムの構成>
図1は、インクジェット印刷システムの構成の一例を概略的に示す図である。図1に例示されるように、インクジェット印刷システムは、インクジェット印刷装置10と、給紙部4と、排紙部5とを備える。
給紙部4は、印刷媒体の一例であるロール状の連続紙100を水平軸周りに回転可能に保持し、インクジェット印刷装置10に対して連続紙100を巻き出して供給する。インクジェット印刷装置10は連続紙100に対して印刷を行う。排紙部5は、インクジェット印刷装置10において印刷された連続紙100を水平軸周りに巻き取る。
連続紙100の供給側を上流とし、連続紙100の排紙側を下流とすると、給紙部4はインクジェット印刷装置10に対して上流側に配置され、排紙部5はインクジェット印刷装置10に対して下流側に配置される。図1では、連続紙100の搬送方向D1がブロック矢印で示されている。
図1の例では、インクジェット印刷装置10は、裏面印刷ユニット1と、反転ユニット2と、表面印刷ユニット3と、制御部6と、ユーザインターフェース7とを備えている。表面印刷ユニット3、反転ユニット2および裏面印刷ユニット1は下流側から上流側に向かってこの順で配置されている。
表面印刷ユニット3は、駆動ローラ31,34と、印刷部32と、乾燥部33と、搬送ローラ36とを備えている。駆動ローラ31は給紙部4からの連続紙100を取り込んで連続紙100を搬送ローラ36側へと送り出す。搬送ローラ36は駆動ローラ31によって取り込まれた連続紙100を下流側へと搬送する。表面印刷ユニット3においては、連続紙100はその表面が鉛直上側を向く姿勢で搬送される。駆動ローラ34は搬送ローラ36から搬送された連続紙100を取り込んで連続紙100を下流側に送り出す。
印刷部32および乾燥部33は駆動ローラ31,34の間において上流側から下流側に向けてこの順で配置されている。印刷部32は少なくとも一つのノズル32aを有しており、ノズル32aは連続紙100よりも上側に配置され、連続紙100の表面と鉛直方向において対向している。ノズル32aは平面視において例えば格子状に配置されており、図1の例では、4つのノズル32aが搬送方向D1に沿って並んで示されている。4つのノズル32aは例えばそれぞれ異なる色のインクを吐出する。これらのノズル32aからインクが吐出されることで連続紙100の表面に対する印刷が行われる。乾燥部33は例えば熱源を有しており、印刷部32によって印刷された連続紙100の乾燥を行う。これにより連続紙100の表面上のインクが乾燥し、連続紙100の表面に対する印刷が完了する。
ここでは、印刷部32は連続紙100の表面に対して所定のマークを印刷する。この所定のマークは、連続紙100に設定される複数のページ領域ごとに印刷される。ページ領域およびマークについては後に詳述する。
図1を参照して、反転ユニット2は、表面印刷ユニット3の駆動ローラ34から送り出された連続紙100の表裏姿勢を反転させ、反転させた連続紙100を裏面印刷ユニット1へ送り出す。これにより、裏面印刷ユニット1においては、連続紙100はその裏面が鉛直上側を向く姿勢で搬送される。
裏面印刷ユニット1は、搬送部として機能する駆動ローラ11,14および搬送ローラ16と、印刷部12と、乾燥部13と、マークセンサ15とを備えている。駆動ローラ11は反転ユニット2からの連続紙100を取り込んで連続紙100を搬送ローラ16側へと送り出す。搬送ローラ16は駆動ローラ11によって取り込まれた連続紙100を下流側へと搬送する。駆動ローラ14は搬送ローラ16から搬送された連続紙100を取り込んで連続紙100を下流側へと送り出す。
マークセンサ15、印刷部12および乾燥部13は駆動ローラ11,14の間において上流側から下流側に向かってこの順で配置されている。マークセンサ15は連続紙100よりも下側に配置され、連続紙100の表面と鉛直方向において対向している。マークセンサ15は連続紙100の表面に印刷されたマークを検出し、その検出結果を示す検出信号MD1を制御部6へと出力する。
印刷部12は少なくとも一つのノズル12aを有しており、ノズル12aは連続紙100よりも上側に配置され、連続紙100の裏面と鉛直方向において対向している。ノズル12aは平面視において例えば格子状に配置されており、図1の例では、4つのノズル12aが搬送方向D1に沿って並んで示されている。4つのノズル12aは例えばそれぞれ異なる色のインクを吐出する。これらのノズル12aからインクが吐出されることで連続紙100の裏面に対する印刷が行われる。乾燥部13は例えば熱源を有しており、印刷部12によって印刷された連続紙100の乾燥を行う。これにより、連続紙100の裏面上のインクが乾燥し、連続紙100の裏面に対する印刷が完了する。
制御部6はインクジェット印刷システムを統括的に制御する。具体的には、制御部6は上述した搬送系の駆動機構を制御するとともに、印刷部12,32によるインクの吐出制御および乾燥部13,33による乾燥制御を行う。
この制御部6は電子回路機器であって、例えばデータ処理装置および記録媒体を有していてもよい。データ処理装置は例えばCPU(Central Processor Unit)などの演算処理装置であってもよい。記録媒体は非一時的な記録媒体(例えばROM(Read Only Memory)またはハードディスク)および一時的な記録媒体(例えばRAM(Random Access Memory))を有していてもよい。非一時的な記録媒体には、例えば制御部6が実行する処理を規定するプログラムが記憶されていてもよい。処理装置がこのプログラムを実行することにより、制御部6が、プログラムに規定された処理を実行することができる。もちろん、制御部6が実行する処理の一部または全部がハードウェアによって実行されてもよい。
ユーザインターフェース7は、ユーザに種々の情報を通知するための通知部(例えばモニタ等)と、ユーザによる入力を受け付ける入力部(例えばキーボード、マウスおよびタッチパネル等)とを備えている。例えばユーザはユーザインターフェース7を介して印刷の開始の指示を入力したり、印刷の終了の指示を入力したりすることができる。ユーザインターフェース7は制御部6に接続されており、制御部6からの指示に応じてユーザに通知を行い、またユーザから入力された情報を制御部6に出力する。
<連続紙100の表面に対するマークQ1の印刷>
制御部6は表面印刷ユニット3を制御して、印刷部32に、連続紙100の表面に対して所定のマークQ1を印刷させる。図2は、印刷済みの連続紙100の一例を示す図である。図2は、連続紙100をその裏面側から見た図を示しており、図2においては、連続紙100の表面に印刷されるマークQ1が隠れ線で示されている。図2の例では、マークQ1は例えば平面視で矩形状の形状を有している。このマークQ1は例えば黒色で形成される。図2の例では、このマークQ1の下流側の端が、連続紙100に設定されたページ領域P1どうしの境界に位置している。図2の例では、4つのマークQ1としてマークQ1a~Q1dが下流側から上流側に向かってこの順で印刷されている。そして、これらのマークQ1によってページ領域P1が区画される。図2の例では、ページ領域P1としてページ領域P1a~P1cが示されている。ページ領域P1aはマークQ1a,Q1bによって区画され、ページ領域P1bはマークQ1b,Q1cによって区画され、ページ領域P1cはマークQ1c,Q1dによって区画される。
図2の例では、マークQ1の下流側の端の位置が符号yで示されており、さらに各マークQ1a~Q1dの下流側の端の位置を互いに区別するために、それぞれ括弧で符号y0~y3が示されている。マークQ1間のピッチ(つまり位置y間の距離)はページ領域P1の搬送方向D1における長さ(以下、ページ長と呼ぶ)PL1を示すことになる。具体的には、マークQ1a,Q1b間のピッチ(つまり位置y0,y1間の距離)はページ領域P1aのページ長PL1を示し、マークQ1b,Q1c間のピッチ(つまり位置y1,y2間の距離)はページ領域P1bのページ長PL1を示し、マークQ1c,Q1d間のピッチ(つまり位置y2,y3間の距離)はページ領域P1cのページ長PL1を示す。ここでは、ページ長PL1を、印刷におけるラインの数(つまり印刷画像の走査線数)によって表す。例えばページ長PL1の設計値はN(Nは自然数)ライン分の長さであるとする。
制御部6はマークQ1とともに、このマークQ1以外の印刷内容を印刷部32に印刷させてもよい。また、この印刷内容はページ領域P1ごとに相違してもよく、あるいは同じであってもよい。
制御部6は乾燥部33を制御して、連続紙100の表面上のインクを乾燥させる。この乾燥によって、連続紙100の表面に対する印刷が完了するとともに、この乾燥によって連続紙100が収縮する。その収縮率は連続紙100の材質、厚みおよび幅、乾燥温度、周囲の温度および湿度、ページ長、並びに、連続紙100に印刷された印字率等に依存する。ここでは、乾燥部33の乾燥工程による収縮も考慮して、乾燥前のマークQ1間のピッチが予め設定される。しかしながら、乾燥による連続紙100の収縮率は上述のように諸条件によって変動するので、乾燥後のマークQ1間のピッチ(即ちページ長PL1)は変動し得る。
<連続紙100の裏面に対するフラッシングパターンの印刷>
上述のように連続紙100の表面にはマークQ1が印刷されるので、マークQ1の位置を検出することで、連続紙100内においてページ領域P1がどのように配置されているかを把握することができる。言い換えれば、各ページ領域P1の下流側の端の位置および上流側の端の位置、ひいてはページ長PL1を把握することができる。よって、マークセンサ5は、ページ長PL1に関する情報を取得する取得部の一例であるといえる。
裏面印刷ユニット1のマークセンサ15はマークQ1を順次に検出し、その検出結果を示す検出信号MD1を制御部6に出力する。制御部6はこの検出信号MD1に基づいてページ領域P1を把握し、裏面印刷ユニット1を制御して、印刷部12に、そのページ領域P1に対する印刷を行わせる。
図2に例示するように、各ページ領域P1には、仕上がり領域P0およびフラッシング領域LF1が設定される。仕上がり領域P0には、文字、記号および画像などを含む印刷内容が印刷され、フラッシング領域LF1にはフラッシングパターンが印刷される。フラッシングパターンとは、フラッシング動作によって連続紙100に印刷される印刷パターンのことである。このフラッシングパターンは、フラッシング動作において、ノズル12aのインクを色ごとに順次に吐出することにより形成される。例えば印刷部12が4色のインクにそれぞれ対応する4種のノズル12aを有している場合、フラッシング動作において第1色から第4色にそれぞれ対応するノズル12aが順次にインクを吐出する。これにより、第1色から第4色にそれぞれ着色された長尺状のラインがフラッシング領域LF1において搬送方向D1に沿って並んで形成される。このライン群がフラッシングパターンである。このようなフラッシング動作はラインフラッシング動作とも呼ばれる。図2に例示するように、ここでは、各ページ領域P1内において、フラッシング領域LF1は仕上がり領域P0よりも上流側に設定されている。
このようなフラッシング動作によれば、たとえ仕上がり領域P0に対する印刷時にインクを吐出しなかったノズル12aが存在したとしても、フラッシング領域LF1に対する印刷時にそのノズル12aからインクが吐出される。よって、そのノズル12aにおけるインクの乾燥を抑制し、そのノズル12aからのインクの吐出不良の発生を抑制できる。なお連続紙100は後工程において適宜に断裁されてフラッシング領域LF1が破棄される。
本実施の形態にかかる制御部6は、各ページ領域P1内のフラッシング領域LF1の位置を、そのページ領域P1の上流側の端の位置を基準として決定する。具体的には、制御部6は例えばマークQ1bの検出に基づいてページ領域P1aの上流側の端の位置y1を把握し、そのページ領域P1a内のフラッシング領域LF1の位置を、そのページ領域P1aの上流側の端の位置y1に基づいて決定する。例えば制御部6は、フラッシング領域LF1の上流側の端とページ領域P1の上流側の端との間の領域(以下、末尾余白と呼ぶ)の長さが零よりも大きくなるように、フラッシング領域LF1の位置を決定する。例えばページ領域P1a内のフラッシング領域LF1の上流側の端の位置を、位置y1から基準値だけ下流側に離れた位置に決定する。言い換えれば、末尾余白の長さが基準値となるようにフラッシング領域LF1の位置を決定する。他のページ領域P1内のフラッシング領域の位置についても同様である。なお図2の例では、基準値はM(Mは自然数であってNよりも小さい)ライン分の長さである。
比較のために、ページ領域P1内のフラッシング領域LF1の位置をそのページ領域P1の下流側の端の位置を基準として決定する場合を考える。例えば各ページ領域P1の下流側の端の位置から上流側に所定距離だけ離れた位置を、そのページ領域P1内のフラッシング領域LF1の位置に決定する。図3は、このときの連続紙100の一例を示す図である。図3の例では、各ページ領域P1の下流側の端とフラッシング領域LF1の下流側の端との間の距離がM’ライン分の長さとなっている。言い換えれば、当該距離がM’ライン分の長さとなるように、フラッシング領域LF1の位置が決定されている。
この場合、例えば表面印刷ユニット3の乾燥部33における連続紙100の収縮によってページ領域P1のページ長PL1が短くなると、フラッシング領域LF1が次のページ領域P1にはみ出得る。図3の例では、ページ領域P1aのページ長PL1はNライン分の長さとなっているものの、ページ領域P1bのページ長PL1はこれよりも短く、(N-ΔN)(ΔNはNよりも小さい自然数)分の長さとなっている。このため、図3の例では、ページ領域P1bのフラッシング領域LF1が次のページ領域P1bにはみ出している。この事態を回避すべく、ページ領域P1bにおいてフラッシング領域LF1の長さを短くすると、ノズル12aに対して十分なフラッシング動作を行うことができない。
これに対して本実施の形態では、フラッシング領域LF1の位置を、そのページ領域P1の上流側の端の位置を基準として決定している。例えば制御部6は末尾余白の長さが基準値となるようにフラッシング領域LF1の位置を決定する。これによれば、たとえページ長PL1が短くなったとしても、フラッシング領域LF1は次のページ領域P1にはみ出さない。図2の例では、ページ領域P1b,P1cのページ長PL1は短くなっているものの、フラッシング領域LF1はその長さを短くすることなく各ページ領域P1b,P1c内に収まっている。この場合、ページ領域P1b,P1cにおいてもノズル12aに対して十分なフラッシング動作を行うことができる。
以下、制御部6の内部構成の具体的な一例およびその動作の具体的な一例を説明する。図4は、制御部6の内部構成の一例を示す機能ブロック図である。制御部6は、ページ長演算部61と、シフト量演算部62と、LF画像付加部63と、本画像生成部64と、印刷制御部65とを備えている。
本画像生成部64は、ページ領域P1の仕上がり領域P0に印刷する印刷内容を示す本画像IM2を生成し、その本画像IM2をLF画像付加部63に出力する。この本画像IM2自体はユーザによって、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。この場合、本画像生成部64は当該記録媒体から本画像IM2を読み出して、これをLF画像付加部63に出力する。或いは、本画像IM2は外部のサーバ等からダウンロードされてもよい。
LF画像付加部63は、フラッシングパターンを示すフラッシング画像IM3を本画像IM2に付加して印刷画像IM1を生成する。またこのLF画像付加部63には、シフト量演算部62からシフト量Δxも入力される。このシフト量Δxは印刷画像IM1内のフラッシング画像IM3の位置(以下、画像内位置と呼ぶ)を示す情報であり、LF画像付加部63はシフト量Δxに基づいた画像内位置にフラッシング画像IM3を配置して、印刷画像IM1を生成する。この画像内位置は印刷画像IM1の先頭のラインの位置を基準とした位置であり、印刷部12は印刷画像IM1をその先頭のラインから順次に連続紙100の裏面に印刷する。
ページ長演算部61には、マークセンサ15から検出信号MD1が入力される。ページ長演算部61は検出信号MD1に基づいてマークQ1の位置を把握し、そのマークQ1の位置に基づいてページ長PL1を算出する。ページ長演算部61は、算出したページ長PL1をシフト量演算部62に出力する。
シフト量演算部62は、フラッシング領域LF1の位置をページ領域P1の上流側の端の位置を基準として決定する機能部である。具体的には、シフト量演算部62はフラッシング画像IM3の画像内位置をページ長PL1に基づいて算出し、その画像内位置を示す情報をLF画像付加部63に出力する。ここでは、画像内位置について基準画像内位置が予め設定されており、シフト量演算部62はその基準画像内位置に対するシフト量Δxを算出する。当該基準画像内位置は、ページ長PL1が設計値(例えばNライン分の長さ)と等しいときに末尾余白の長さが基準値(例えばMライン分の長さ)となる位置である(図2のページ領域P1a)。つまり、ページ長PL1が設計値と等しい場合には、フラッシング画像IM3を基準画像内位置に配置することにより、連続紙100の各ページ領域P1において末尾余白の長さが基準値となる。一方、ページ長PL1が設計値よりも所定値(例えばΔNライン分の長さ)だけ短い場合には、シフト量演算部62はシフト量Δxとして所定値を採用する。これにより、ページ長PL1が所定値だけ短い場合には、フラッシング画像IM3の基準画像内位置がその所定値だけ先頭側(下流側)にシフトされる。つまり、末尾余白の長さが基準値となるように、連続紙100上のフラッシング領域LF1も所定値だけ下流側にシフトすることになる(図2のページ領域P1b,P1c)。
このように本実施の形態によれば、ページ長PL1の大きさに拘わらずページ領域P1の上流側の端に一定長さの末尾余白を確保することができる。このため、ページ長PL1が比較的短い場合でも当該余白領域にレジスターマーク等の付加部品を確実に印刷することができる。
LF画像付加部63は、基準画像内位置から印刷画像IM1の先頭ライン側にシフト量Δxだけ移動させた位置をフラッシング画像IM3の画像内位置に決定して、印刷画像IM1を生成し、この印刷画像IM1を印刷制御部65に出力する。なおページ長PL1が設計値よりも長い場合には、LF画像付加部63は基準画像内位置から末尾ライン側にシフト量Δxだけ移動させた位置をフラッシング画像内位置に決定してもよい。
印刷制御部65は、入力された印刷画像IM1に基づいて印刷部12を制御し、ページ領域P1に対して印刷処理を行う。
図5は、制御部6の上記動作の一例を示すフローチャートであり、図6は、制御部6の上記動作の一例を説明するための図である。ステップS1にて、ページ長演算部61はマークセンサ15からの検出信号MD1に基づいてページ長PL1を算出する。
図6に例示するように、検出信号MD1は連続紙100の裏面のうちマークセンサ15と対向する領域にマークQ1の一部があるときに、H(ハイ)をとっており、マークセンサ15と対向する領域にマークQ1がないときに、L(ロー)をとっている。例えばページ長演算部61は検出信号MD1がマークQ1bに対応してHとなったときに、マークQ1a,Q1bの位置に基づいてページ領域P1aのページ長PL1を算出する。具体的には、ページ長演算部61は検出信号MD1がマークQ1aに対応してHとなってからマークQ1bに対応してHとなるまでの期間に基づいて、ページ領域P1aのページ長PL1を算出する。
次にステップS2にて、シフト量演算部62はページ長演算部61によって算出されたページ長PL1に基づいて、フラッシング画像IM3の画像内位置を求める。例えばシフト量演算部62は、ページ長演算部61によって算出されたページ長PL1とその設計値との差をシフト量Δxとして算出する。実質的には、このステップS1,S2の処理によって、フラッシング領域LF1の位置をページ領域P1の上流側の端の位置に基づいて決定することができる。
次にステップS3にて、LF画像付加部63は本画像IM2に対してフラッシング画像IM3を付加して、印刷画像IM1を生成する。より具体的には、LF画像付加部63は基準画像内位置に対して上述のようにシフト量Δxだけ移動させた画像内位置にフラッシング画像IM3を配置して、印刷画像IM1を生成する。
次にステップS4にて、印刷制御部65は印刷画像IM1をその先頭ラインから順次に連続紙100に印刷するように、印刷部12を制御する。これにより、ページ領域P1の仕上がり領域P0およびフラッシング領域LF1にそれぞれ本画像IM2およびフラッシング画像IM3を印刷することができる。
以上の動作により、たとえページ領域P1のページ長が短くなったとしても、フラッシング領域LF1の長さを短縮することなく、そのページ領域P1内にフラッシング領域LF1を配置することができる。これによって、各ページ領域P1に対してフラッシング動作を十分に行うことができる。
なおフラッシング領域LF1の位置は必ずしも末尾余白の長さが一定の基準値となる位置に決定される必要はなく、要するに、末尾余白の長さが零よりも長くなるように決定されればよい。これにより、フラッシング領域LF1が次のページ領域P1にはみ出すことを抑制または回避できるからである。
末尾余白の長さについて零よりも大きな下限値が予め設定されてもよい。この場合、制御部6は末尾余白の長さがその下限値以上となるように、フラッシング領域LF1の位置を決定すればよい。これによれば、末尾余白の長さを確保できるので、各ページ領域P1の末尾余白で連続紙100を断裁しやすい。またフラッシング領域LF1が次のページ領域P1の境界と接触しないので、たとえ次のページ領域P1aの先頭に印字等が予め印刷されていたとしても、フラッシング領域LF1のインクは当該印字部と接触しない。もしインクが他の印字等に重なると乾燥部13による乾燥不良が発生し得るものの、そのような乾燥不良も回避できる。
制御部6が各ページ領域P1において末尾余白の長さが一定の基準値(≧下限値)となるようにフラッシング領域LF1の位置を決定した場合、各ページ領域P1において末尾余白の長さを一定にできる。この場合、仕上がり領域P0とフラッシング領域LF1との間の余白(以下、領域間余白と呼ぶ)の長さはページ長PL1が長いほど長くなる。例えば図2の例では、ページ領域P1aにおける領域間余白の長さはページ領域P1b,P1cにおける領域間余白のいずれよりも短い。
さて、連続紙100の裏面において仕上がり領域P0内の上流側の部分(つまり末尾側の部分)にレジスターマーク(トンボ)、連続紙100を複数のページ領域P1に切り分ける際に基準とするマーク(カットマーク)等の付加部品が事前に印刷されまたは本インクジェット印刷装置10により印刷される場合がある。これらの付加部品は後工程において適宜に検出される必要がある。仮に、フラッシング領域LF1が当該付加部品と重なって配置されると、後工程において付加部品の検出が困難となり得る。
本実施の形態によれば、ページ長PL1の大きさに拘わらず、ページ領域P1の上流側の端に一定長さの末尾余白を確保できる。このため、フラッシング領域LF1が付加部品と重なって配置されることがなく、後工程において付加部品を確実に検出することが可能になる。
なお、ステップS1にて算出されたページ長PL1が所定値(例えば設計値)よりも長い場合には、画像内位置として基準画像内位置をそのまま採用してもよい。つまり、ステップS2にてシフト量演算部62はシフト量Δxとして零を出力してもよい。なぜなら、ページ長PL1が設計値よりも長い場合には、フラッシング領域LF1は次のページ領域P1にはみ出さないからである。
<フラッシング領域LF1の位置>
末尾余白の長さが下限値となるようにフラッシング領域LF1の位置を決定する場合について更に考察する。この場合、乾燥によりページ領域P1のページ長PL1が大きく縮小すると、フラッシング領域LF1がその分だけ下流側(つまり仕上がり領域P0側)に配置されることになる。この結果、末尾余白および領域間余白の長さがそれぞれの下限値を下回るケースが発生する。このようなケースに備えて、末尾余白および領域間余白の長さの下限値を確保できない場合に末尾余白および領域間余白の長さのうちのどちらをその下限値を下回るまで短縮させるかを事前に設定しておいてもよい。長さ短縮の対象は末尾余白および領域間余白の長さのうちのいずれか一方または両方である。つまり制御部6は末尾余白の長さと領域間余白の長さとがそれぞれの下限値を下回ると判断した場合には、末尾余白および領域間余白の長さの少なくとも一方が対応する下限値を下回るようにフラッシング領域の位置を決定してもよい。両方の長さを短縮する場合には短縮長さの割合を事前に設定しておけばよい。末尾余白および領域間余白の長さの一方または両方の長さを短縮する代わりに、若しくはこれらに加えて、フラッシング領域LF1の長さを短縮するようにしてもよい。こうすると、領域間余白の長さおよび末尾余白の長さがそれぞれの下限値を下回るケースが発生しても印刷を停止することなくリアルタイムでフラッシング領域LF1の位置等を調整することができる。
一方、長さを短縮する対象を事前に設定しておく代わりに、ユーザインターフェース7を介して長さを短縮する対象をユーザに問い合わせ、ユーザの入力に応じて末尾余白および領域間余白の一方または両方の長さを短縮するようにしてもよい。つまり、制御部6はユーザインターフェース7から与えられるユーザからの指示に応じて、末尾余白および前記領域間余白の長さの少なくとも一方が対応する下限値を下回るようにフラッシング領域LF1の位置を決定する。
この場合、ユーザの選択入力に応じてフラッシング領域LF1の位置等を決定することができるので、ユーザにとっての利便性を向上できる。
また制御部6はこの問い合わせとともに、搬送系の駆動機構を制御して連続紙100の搬送を一旦中断させ、選択入力の入力をトリガとして連続紙100の搬送を再開してもよい。これにより、ページ領域P1への印刷を適切に行うことができる。
<印刷画像の生成タイミング>
上述の具体例では、制御部6はマークQ1bの検出をトリガとして、ページ領域P1bよりも一つ下流側のページ領域P1aについての印刷画像IM1(以下、印刷画像IM1aと呼ぶ)を生成した(図6参照)。この場合、ページ領域P1aのページ長PL1が長ければ、印刷画像IM1aの生成がページ領域P1aに対する印刷に間に合わないこともあり得る。極端に説明すると、設計上のページ長PL1がノズル12aとマークセンサ15との間の水平距離よりも長い連続紙100を用いる場合には、マークQ1bを検出した時点においてページ領域P1aの下流側の端がノズル12aの直下を通り過ぎてしまう。よってこの場合、印刷画像IM1aの生成が間に合わない。
そこで、制御部6は、マークQ1bの検出をトリガとした印刷画像IM1aの生成がページ領域P1aの印刷に間に合うか否かを判断してもよい。この判断は例えば次のように行われる。すなわち、マークQ1aがノズル12aよりも所定距離だけ上流側の位置に到達する時点までに、マークQ1bが検出されるか否かに基づいて行われ得る。この所定距離はその時点で印刷画像IM1aの生成動作を始めれば、ページ領域P1aの印刷開始までに印刷画像IM1aを生成できる距離であり、例えば予め設定される。
当該時点までにマークQ1bが検出されたときには、制御部6は印刷画像IM1aの生成が印刷に間に合うと判断し、上述のように印刷画像IM1aを生成して印刷部12に印刷画像IM1aを印刷させる。
一方で、当該時点までにマークQ1bが検出されないときには、制御部6(LF画像付加部63)は印刷画像IM1aの替わりに印刷画像IM11を生成する。印刷画像IM11は、フラッシング領域LF1の位置をページ領域P1の上流側の端ではなく、下流側の端の位置に基づいて決定したときの印刷画像である。要するに、マークQ1bを検出する前には、ページ領域P1aの上流側の端の位置が分からず、ページ長PL1も算出できないので、制御部6はページ領域P1aについては印刷画像IM1aではなく印刷画像IM11を生成する。具体的には、制御部6はフラッシング画像IM3を基準画像内位置に付加して印刷画像IM11を生成する。
制御部6(印刷制御部65)はこの印刷画像IM11を印刷部12に印刷させる。図8は、制御部6の上記動作の一例を説明するための図である。図8の例では、マークQ1aの検出をトリガとして印刷画像IM11が生成され、この印刷画像IM11がページ領域P1aに印刷されている。
これにより、たとえページ領域P1aのページ長PL1が上述のように長い場合であっても、ページ領域P1a内にフラッシングパターンが印刷される。つまり、ページ領域P1aに対してもフラッシング動作を行うことができる。よって、インクの乾燥によるノズル12aの吐出不良を抑制できる。
なお印刷画像IM11の生成自体はマークQ1の検出を要さないので、印刷画像IM1aが間に合うか否かの判断の前に予め生成しておいてもよい。
また全てのページ領域P1の設計上のページ長PL1が上述のように長いときには、全てのページ領域L1で印刷画像IM11を生成し、これを印刷してもよいものの、各ページ領域P1の設計上のページ長PL1が互いに同程度である場合には、各ページ領域P1のページ長PL1を次のページ領域P1のページ長PL1とみなしてもよい。要するに、制御部6はマークQ1bが検出されたときに、マークQ1a,Q1bの位置に基づいてページ領域P1aのページ長PL1を算出し、このページ長PL1を次のページ領域P1bのページ長PL1とみなしてページ領域P1bについての印刷画像IM12(図7では印刷画像IM12bとも表記)を生成してもよい。印刷画像IM12の生成手順は印刷画像IM1と同じである。
これによれば、例えば周囲の温度または湿度等により、全てのページ領域P1が同程度に収縮した場合に、ページ領域P1b以降のページ領域P1においてフラッシング領域LF1の長さをより確保しやすい。よって、ページ領域P1b以降のページ領域P1に対してより適切にフラッシング動作を行いやすい。
図9は、制御部6による印刷画像の生成動作の一例を示すフローチャートである。まずステップS21にて、制御部はマークセンサ15がマークQ1aを検出したか否かを判断する。マークQ1aが検出されたときには、ステップS22にて、LF画像付加部63は印刷画像IM11を生成する。具体的には、LF画像付加部63は本画像生成部64からの本画像IM2に対して、基準画像内位置でフラッシング画像IM3を付加して印刷画像IM11を生成する。
次にステップS23にて、制御部6は経過時間の計測を開始する。この計測は例えばタイマ回路を用いて行うことができる。次にステップS24にて、制御部6は所定時間が経過したか否かを判断する。この所定時間は、マークQ1aがノズル12aよりも所定距離だけ上流側の位置に至るまでに要する時間であり、予め設定される。
所定時間が経過していないときには、ステップS25にて、制御部6はマークQ1bが検出されたか否かを判断する。マークQ1bが検出されたときには、印刷画像IM1aの生成が間に合うので、ステップS26にて、制御部6はマークQ1a,Q1bの位置に基づいて印刷画像IM1aを生成する。具体的には、ページ長演算部61、シフト量演算部62、LF画像付加部63および本画像生成部64が互いに協働して上述のように印刷画像IM1aを生成し、LF画像付加部63が印刷画像IM1aを印刷制御部65に出力する。印刷制御部65はページ領域P1aに対して印刷画像IM1aの印刷を行う。
次にステップS27にて、制御部6は次のマークQ1が検出されたか否かを判断し、次のマークQ1が検出されていないときには再びステップS27を実行する。次のマークQ1が検出されたときには、ステップS28にて、制御部6はステップS26と同様に、次のページ領域P1についての印刷画像IM1を生成する。次にステップS29にて、制御部6は印刷を終了するか否かを判断する。印刷を終了しないときには、制御部6は再びステップS27を実行し、印刷を終了するときには動作を終了する。
ステップS24にて所定時間が経過したときには、印刷画像IM1aの生成が間に合わないので、ステップS30にて、LF画像付加部63は印刷画像IM11を印刷制御部65に出力する。印刷制御部65はページ領域P1aに対して印刷画像IM11の印刷を行う。次にステップS31にて、制御部6は次のマークQ1が検出されたか否かを判断する。マークQ1が検出されていないときには、制御部6は再びステップS31を実行する。マークQ1が検出されているときには、ステップS32にて、制御部6は印刷画像IM12を生成する。次にステップS33にて、制御部6は印刷を終了するか否かを判断する。印刷を終了しないときには、制御部6は再びステップS31を実行し、印刷を終了するときには動作を終了する。
<連続紙の収縮の程度に関わる情報>
上述の例では、連続紙100のページ領域P1内の所定位置にはマークQ1が印刷されているので、制御部6はこのマークQ1の位置に基づいてページ長PL1を算出した。しかしながら、連続紙100には必ずしもマークQ1が印刷されていなくてもよい。乾燥による連続紙100の収縮率に影響を与える情報が分かれば、その情報に応じて乾燥後の連続紙100のページ長PL1を予測できるからである。
図10は、インクジェット印刷システムの構成の他の一例を概略的に示す図である。図1のインクジェット印刷システムと比較して、インクジェット印刷装置10の替わりにインクジェット印刷装置10Aが設けられている。このインクジェット印刷装置10Aはマークセンサ15の有無および制御部6という点で、インクジェット印刷装置10と相違する。
図11は、制御部6の内部構成の他の一例を概略的に示す図である。この制御部6はパラメータ取得部66とテーブル格納部67とを更に備えている。
パラメータ取得部66は、乾燥後のページ領域P1のページ長PL1に影響する情報を取得する。当該情報としては、連続紙100の材質、厚みおよび幅、乾燥温度、周囲の温度および湿度、並びに、連続紙100に印刷された印字率の少なくともいずれか一つである。例えば連続紙100の材質、厚みおよび幅の情報はユーザによって入力されてもよく、あるいはこれらを測定するセンサが設けられてもよい。周囲の温度および湿度は、それぞれを計測するセンサが設けられ、当該センサからパラメータ取得部66に入力される。乾燥温度は乾燥部33の制御パラメータであり、制御部6にとって既知である。印字率は、印刷部32の制御に用いる印刷画像に基づいてパラメータ取得部66によって算出される。パラメータ取得部66は取得した情報をページ長演算部61に出力する。
テーブル格納部67は記録媒体を有しており、当該情報とページ長PL1との関係を示す関係情報(例えばテーブル)を記憶している。テーブル格納部67は当該関係情報をページ長演算部61に出力する。なお、ページ長PL1の設計値が異なる複数種の連続紙100が用いられる場合には、その設計値毎に、上記関係を示す関係情報が記憶されていればよい。
ページ長演算部61はパラメータ取得部66からの情報とテーブル格納部67からの関係情報とに基づいて、ページ領域P1のページ長PL1を求め、このページ長PL1をシフト量演算部62に出力する。
これによれば、ページ長PL1を簡易に求めることができる。また印刷画像IM1の生成にマークQ1の検出を必要としないので、各ページ領域P1の印刷前にそれぞれの印刷画像IM1を生成することができる。
<変形例>
なお本実施の形態では、マークQ1は印刷されていたが、マークQ1は連続紙100に形成された孔、凹凸または切り欠き等の形状上の特徴であってもよい。
また本実施の形態では、ページ領域P1内において仕上がり領域P0よりも上流側のみにフラッシング領域LF1が配置されている。しかるに、仕上がり領域P0よりも下流側に他のフラッシング領域が配置されてもよい。
また本実施の形態においては、印刷媒体の例として連続紙100が説明されたが、本実施の形態に示された技術は、印刷媒体としては紙以外のフィルムなどであっても適用可能である。また印刷媒体は、連続紙100ではなく枚葉用紙であっても適用可能である。
また本実施の形態では、連続紙100を印刷部12,32に対して搬送させながらインクジェット印刷を行うものとして説明された。しかしながら、連続紙100を一時的に停止した状態、あるいは、枚葉用紙に対して、印刷部12,32が移動することによってインクジェット印刷が行われてもよい。
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本願明細書に記載されたものに限られることはないものとする。
したがって、例示されていない無数の変形例、および、均等物が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
5 取得部(マークセンサ)
6 制御部
11,14 搬送部(駆動ローラ)
10 インクジェット印刷装置
12 第1印刷部(印刷部)
12a 第1ノズル(ノズル)
15 マークセンサ
16 搬送部(搬送ローラ)
32 第2印刷部(印刷部)
32a 第2ノズル(ノズル)
33 乾燥部
66 取得部(パラメータ取得部)
67 記録媒体(テーブル格納部)
100 印刷媒体(連続紙)
P0 仕上がり領域
P1 ページ領域
LF1 フラッシング領域
IM1 第1印刷画像(印刷画像)
IM11 第2印刷画像(印刷画像)
IM2 本画像
IM3 フラッシング画像

Claims (11)

  1. 複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、
    前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、
    前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準位置として、当該基準位置よりも搬送方向下流側に末尾余白の長さだけ離れた位置を、前記基準位置に係るページ領域内のフラッシング領域の位置に決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と
    を備え、前記末尾余白の搬送方向における前記長さは常に零よりも大きい、インクジェット印刷装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット印刷装置であって、
    前記印刷媒体は連続紙である、インクジェット印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインクジェット印刷装置であって、
    前記制御部は、前記ページ領域の各々の上流側の端と、当該ページ領域内の前記フラッシング領域の上流側の端との間の末尾余白の前記搬送方向における長さが第1基準値となるように、前記フラッシング領域の位置を前記第1情報に基づいて決定する、インクジェット印刷装置。
  4. 複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、
    前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、
    前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記ページ領域の各々の上流側の端と、当該ページ領域内の前記フラッシング領域の上流側の端との間の末尾余白の前記搬送方向における長さと、前記ページ領域内の仕上がり領域と前記フラッシング領域との間の領域間余白の前記搬送方向における長さとがそれぞれの下限値を下回ると判断した場合には、
    前記末尾余白および前記領域間余白の長さの少なくとも一方が対応する下限値を下回るように前記フラッシング領域の位置を決定する、インクジェット印刷装置。
  5. 複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、
    前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、
    前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と、
    ユーザインターフェースと
    を備え、
    前記制御部は、
    前記ページ領域の各々の上流側の端と、当該ページ領域内の前記フラッシング領域の上流側の端との間の末尾余白の前記搬送方向における長さと、前記ページ領域内の仕上がり領域と前記フラッシング領域との間の領域間余白の前記搬送方向における長さとがそれぞれの下限値を下回ると判断した場合には、
    前記ユーザインターフェースから与えられるユーザからの指示に応じて、前記末尾余白および前記領域間余白の長さの少なくとも一方が対応する下限値を下回るように前記フラッシング領域の位置を決定する、インクジェット印刷装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一つに記載のインクジェット印刷装置であって、
    前記取得部は、前記第1ノズルよりも上流側に配置されたセンサを有し、
    前記センサは前記ページ領域の各々の所定位置に印刷されたマークを前記第1情報として検出するセンサを含む、インクジェット印刷装置。
  7. 複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、
    前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、
    前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と
    を備え、
    前記取得部は、前記第1ノズルよりも上流側に配置されたセンサを有し、
    前記センサは前記ページ領域の各々の所定位置に印刷されたマークを前記第1情報として検出するセンサを含み、
    前記制御部は、
    前記ページ領域の各々のページ長を、当該ページ領域の各々における前記マークの検出位置と、次の前記ページ領域における前記マークの検出位置とに基づいて求め、
    前記フラッシングパターンを示すフラッシング画像の第1印刷画像における画像内位置を前記ページ長に基づいて決定し、
    前記ページ領域の各々の仕上がり領域に印刷する印刷内容を示す本画像に対して、前記画像内位置で前記フラッシング画像を付加して、前記第1印刷画像を生成し、
    前記第1印刷画像に基づいて前記第1印刷部を制御する、インクジェット印刷装置。
  8. 請求項7に記載のインクジェット印刷装置であって、
    前記制御部は、
    前記ページ領域のうち第1ページ領域についての前記第1印刷画像の生成が前記第1ページ領域の印刷に間に合うか否かを判断し、
    前記第1ページ領域についての前記第1印刷画像の生成が間に合わないときには、前記第1ページ領域の下流側の端の位置を基準として決定した位置に前記フラッシング領域が配置されるように生成された第2印刷画像に基づいて前記第1印刷部を制御して、前記第1ページ領域に対する印刷を行う、インクジェット印刷装置。
  9. 請求項8に記載のインクジェット印刷装置であって、
    前記制御部は、
    前記第1ページ領域の前記ページ長を前記マークに基づいて算出し、
    前記第1ページ領域の次の第2ページ領域についての第3印刷画像を前記第1ページ領域の前記ページ長に基づいて生成し、
    前記第3印刷画像に基づいて前記第1印刷部を制御して、前記第2ページ領域に対する印刷を行う、インクジェット印刷装置。
  10. 複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する搬送部と、
    前記印刷媒体の第1面にインクを吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部と、
    前記印刷媒体の前記ページ領域の各々の前記搬送方向におけるページ長に関する第1情報を取得する取得部と、
    前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準として当該ページ領域内のフラッシング領域の位置を決定し、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように前記第1印刷部を制御する制御部と、
    前記第1ノズルよりも上流側に配置され、前記印刷媒体の表裏姿勢を反転させる反転ユニットと、
    前記反転ユニットよりも上流側に配置され、前記印刷媒体の第2面にインクを吐出する少なくとも1つの第2ノズルを含む第2印刷部と、
    前記第2印刷部と前記反転ユニットとの間に位置して前記印刷媒体のインクを乾燥させる乾燥部と、
    前記第1情報と前記ページ領域のページ長との関係を示す第2情報を記録する記録媒体と
    を備え、
    前記第1情報は、前記印刷媒体の材質、厚みおよび幅、前記乾燥部における乾燥温度、周囲の温度および湿度、並びに、前記印刷媒体の前記第2面に印刷された印字率の少なくともいずれか一つを含み、
    前記制御部は、
    前記取得部によって取得された前記第1情報と、前記記録媒体に記録された前記第2情報とに基づいて、前記ページ領域のページ長を求め、
    前記ページ長に基づいて前記フラッシング領域の位置を決定する、インクジェット印刷装置。
  11. 複数のページ領域が搬送方向に沿って並んで設定された印刷媒体を、前記搬送方向に沿って搬送する工程と、
    前記印刷媒体の前記ページ領域の各々のページ長に関する第1情報を取得する工程と、
    前記第1情報を用いて、前記ページ領域の各々の上流側の端の位置を基準位置として、当該基準位置よりも搬送方向下流側に末尾余白の長さだけ離れた位置を、前記基準位置に係るページ領域内のフラッシング領域の位置に決定する工程と、
    前記印刷媒体の第1面と対向する位置に配置され、インクを前記印刷媒体の第1面に吐出する少なくとも1つの第1ノズルを含む第1印刷部を、前記フラッシング領域にフラッシングパターンが印刷されるように制御する工程と
    を備え、前記末尾余白の搬送方向における前記長さは常に零よりも大きい、インクジェット印刷方法。
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