JP2011121217A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送ベルトに形成された穴を通して予備吐を行う構成において、搬送ベルトの強度を維持ながら、予備吐に行うためのシート間隔を小さくして記録動作のスループットを向上させる。
【解決手段】シートPを搬送する搬送ベルト3に、搬送方向Yと交差する方向の配列が異なる2種類以上の予備吐穴7を設けるとともに、同じ配列の予備吐穴7が搬送方向Yに複数列連続配置された2種類以上のベルト領域を異なる予備吐穴7ごとに少なくとも1箇所以上設ける。全てのベルト領域において、各ベルト領域の搬送下流側の端部から、搬送上流側に位置する同じ配列の予備吐穴7を有するベルト領域の搬送下流側の端部までの距離に、記録ヘッド5で記録する最大シート長を加えた距離を搬送するのに要する時間を、記録ヘッド5の同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔と比べ、同等もしくは短くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルトに載せた状態で搬送される記録媒体に記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドのインク吐出性能を安定化させるために、記録ヘッドから記録を目的としないインクを吐出する予備吐と呼ばれる回復操作を行うことがある。インクジェット記録装置でも、記録ヘッドによる主走査と記録媒体の搬送(副走査)とを交互に繰り返すシリアルスキャン記録方式の他に、記録幅をカバーする長さの記録ヘッドを使用して記録媒体の搬送のみで記録を行うフルライン記録方式が実施されている。フルライン記録方式で予備吐を行うための構成として、特許文献1に、記録媒体を搬送するための搬送ベルトの一部に穴を形成し、この穴を通して記録ヘッドから予備吐受けにインクを吐出する構成が開示されている。この場合、搬送ベルトの剛性を確保するため、複数の穴を千鳥状に配置する構成が採られている。また、この複数の穴は、記録を終了したシートと次に記録を行うシートとの間隔(以下、シート間隔とも称す)を利用して配置される。
特開2005−205901号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、記録を終了したシートと次に記録を行うシートとの間隔(以下、シート間隔とも称す)を利用して予備吐を行う場合、シート間隔を大きく取る必要があり、記録動作のスループットが低下することがあった。特に、ベルトの剛性をより確保するために穴を3列や4列の千鳥状に分割配置すると、シート間隔はさらに広くなり、さらにスループットを低下させる原因となっていた。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、搬送ベルトに形成された穴を通して予備吐を行う構成において、搬送ベルトの強度を維持ながら、予備吐に行うためのシート間隔を小さくして記録動作のスループットを向上させることができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、インク吐出部からインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向する位置でシートを搬送する無端ベルトであって、前記インク吐出部から吐出されるインクを通過させるための予備吐穴が形成された搬送ベルトと、前記インク吐出部から前記予備吐穴を通して吐出されるインクを受けるための予備吐受けと、前記搬送ベルトの予備吐穴の位置を検出するための穴検知手段と、を備えたインクジェット記録装置であって、前記搬送ベルトは、搬送方向と交差する方向の配列が異なる2種類以上の前記予備吐穴を有するとともに、同じ配列の前記予備吐穴が搬送方向に複数列連続配置された2種類以上のベルト領域を異なる予備吐穴ごとに少なくとも1箇所以上備え、全ての前記ベルト領域において、各ベルト領域の搬送下流側の端部から、搬送上流側に位置する同じ配列の前記予備吐穴を有する前記ベルト領域の搬送下流側の端部までの距離に、前記記録ヘッドで記録する最大シート長を加えた距離を搬送するのに要する時間は、前記記録ヘッドの同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔と比べ、同等もしくは短いことを特徴とする。
本発明によれば、搬送ベルトに形成された穴を通して予備吐を行う構成において、搬送ベルトの強度を維持ながら、予備吐に行うためのシート間隔を小さくして記録動作のスループットを向上させることができるインクジェット記録装置が提供される。
インクジェット記録装置の側面図 記録ヘッドのインク吐出部の配置を示す正面図 記録ヘッド、搬送ベルト、予備吐受けおよび穴検知手段を示す断面図 最大サイズのシートを搬送する搬送ベルトの上面図 最大サイズのシートを搬送する従来の搬送ベルトの上面図 記録ヘッドのインク吐出部、搬送ベルトの予備吐穴、予備吐受けおよび穴検知手段を示す断面図 搬送ベルトの構成例を示す側面図 搬送ベルト上における最大サイズのシートの配置例を示す上面図 搬送ベルトで最小サイズのシートを搬送するときの上面図 3つのベルト領域を有する搬送ベルトの上面図および側面図 第2の実施形態に係る搬送ベルトおよびシートの上面図 第3の実施形態に係る搬送ベルトの上面図、並びにシートサイズと予備吐を行う予備吐穴との対応を示す表
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一または対応部分を示すものである。
〔第1の実施形態〕
図1はインクジェット記録装置の側面図である。インクジェット記録装置は、画像情報に基づいて、記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うように構成される。給紙トレイ1に積載されたシートPは給紙ローラ2により1枚ずつ分離されて搬送ベルト3へ給送される。シートPは記録紙等のシート状の記録媒体である。搬送経路の搬送ベルト3に到達する直前の位置には頭出しセンサ4が配されている。給送されてきたシートPは、頭出しセンサ4の位置で一旦停止されて継続搬送されることで、その先端が搬送ベルト3に到達するタイミングを調整される。
シートPに記録を行う記録部には、記録ヘッド5と対向する位置でシートを搬送するための無端ベルトからなる搬送ベルト3が配設されている。給送されて搬送ベルト3上へ送り込まれたシートPは、搬送ベルト3を駆動することで、記録ヘッド5K、5C、5M、5Yと対向する位置を順次通過する。この時の搬送方向は矢印Y方向である。搬送ベルト3により搬送されるシートPに対し各記録ヘッド5K、5C、5M、5Yからインクを吐出することで記録が行われる。記録ヘッド5Kはブラック、記録ヘッド5Cはシアン、記録ヘッド5Mはマゼンタ、記録ヘッド5Yはイエローのインクを吐出するものであり、吐出されたインクの組み合わせでカラー画像が形成される。以下では、記録ヘッド5K、5C、5M、5Yの全体もしくは任意の一つを記録ヘッド5と称する。頭出しセンサ4で後端を検知されたシートPは、記録が完了した後、搬送ベルト3から排出されて排紙トレイ6に積載される。各記録ヘッド5それぞれの搬送下流側には、インク吐出性能を維持回復するためのメンテナンス手段8が配されている。各メンテナンス手段8は、記録ヘッドのノズル面をキャッピングするキャップ、ノズル面を払拭するワイパー、ノズルからインクを強制的に吸引する吸引手段などを備えている。
記録装置には、CPU、メモリおよびI/O回路等を備えたコントローラからなる制御手段50が設けられている。この制御手段50は、内部メモリに予め格納された制御プログラムに従い、駆動モータや各種装置の動作を制御する。これにより、記録媒体であるシートPの給送および搬送の動作を制御するとともに、画像データに基づいて記録ヘッド5の駆動を制御することにより、シートPに画像を記録していく。また、制御手段50は、後述する複数種類の予備吐穴を有する搬送ベルト3の駆動および記録ヘッド5のインク吐出部における予備吐の動作を制御する。さらに、制御手段50は、その他の記録装置の全体の動作およびそのタイミングを制御するものである。
図2は記録ヘッド5の下面図である。本実施形態では、記録ヘッド5K、5C、5M、5Yは、インク色を除いて同一構成であるので、以下では、任意の1つの記録ヘッド5について説明する。記録ヘッド5のノズル面には複数のインク吐出部(ノズル形成部)9a、9bが千鳥状に配置されており、これらの吐出動作を組み合わせることによりシートPの最大幅Pxの記録が可能な記録領域を確保している。矢印Xは、搬送方向Yと交差する幅方向を示す。
図3は記録ヘッド5と搬送ベルト3と予備吐受け7のシート幅方向の断面図である。各ノズル内のインクをリフレッシュする回復操作の一つとして、インク吐出部(ノズル)から記録を目的としないインクを吐出する予備吐が行われる。この予備吐を受けるための予備吐受け7は搬送ベルト3の下に配置されている。搬送ベルト3には、この予備吐されるインクを通過させるために、後述する予備吐穴が形成されている。
図4は搬送ベルト3の上面図である。図5は従来例に係る搬送ベルトの上面図である。ここでは、記録に使用するシートPの最大サイズをA3とする。図4および図5に示すシートP1からP4はいずれもA3サイズであり、P1は1番目に記録するシート、P2は2番目に記録するシート、P3は3番目に記録するシート、P4は4番目に記録するシートである。搬送ベルト3の搬送面が矢印Y方向へ駆動されることで、シートPが記録ヘッド5(図1中の記録ヘッド5K、5C、5M、5Y)の直下を通過し、画像データに基づいてインクを吐出することにより連続して記録が行われる。
搬送ベルト3には、記録ヘッド5から予備吐受け7へ予備吐されるインクを通過させるために、搬送方向と交差する方向の配列が異なる複数種類(ここでは2種類)の予備吐穴10a、10bが搬送方向に複数列ずつ所定の配置で形成されている。予備吐穴10aは、記録ヘッド5のインク吐出部9a(図2)で吐出(予備吐)されたインクを通過させて予備吐受け7へ着弾させるための穴である。予備吐穴10bは、記録ヘッド5のインク吐出部9b(図2)で予備吐されたインクを通過させて予備吐受け7へ着弾させるための穴である。搬送ベルト3に複数列ずつ形成される複数種類の予備吐穴10a、10bは、そのうちの1組の異なる種類の予備吐穴により記録ヘッド5の全てのインク吐出部(全てのノズル)から予備吐されるインクを通過させることができる。予備吐受け7は、搬送ベルト3の搬送面の裏側において、インク吐出部から予備吐穴を通して吐出されるインクを受けるように配置されている。図6は記録ヘッド5のインク吐出部9aと搬送ベルト3の予備吐穴10aと予備吐受け7の配置構成の断面図である。図4は搬送ベルト3に形成される予備吐穴10a、10bの配列および配置を示し、図5は従来例に係る搬送ベルト3に形成される予備吐穴10a、10bの配列および配置を示す。
図6は、記録ヘッド5のインク吐出部9aと搬送ベルト3の予備吐穴10aと予備吐受け7の配置構成の断面図である。図6において、予備吐穴10aの矢印X方向(シート幅方向)の幅は、インク吐出部9aよりも若干広くなるようにしておく。矢印Y方向(搬送方向)の幅は約10mmであり、この寸法は、搬送ベルト3が移動しているときに予備吐を行ってもインクが確実に予備吐穴10aを通過できるように決められる。搬送ベルト3の予備吐穴10bも、記録ヘッド5のインク吐出部9bに対して、予備吐穴10aの場合と同様の関係で配置構成されている。図4および図6に示すように、予備吐穴10aとX方向の同一線上には、予備吐穴10aを検出するための予備吐穴マーク11aが設けられている。同様に、予備吐穴10bとX方向の同一線上には、予備吐穴10bを検出するための予備吐穴マーク11bが設けられている。
搬送ベルト3の下側であって搬送方向に予備吐受け7と同じ位置には、予備吐穴マーク11aの通過を検出するための穴検知手段としての予備吐穴センサ12aと、予備吐穴マーク11bの通過を検出するための穴検知手段としての予備吐穴センサ12bが配置されている。したがって、搬送ベルト3の移動中でも、予備吐穴センサ12aが予備吐穴マーク11aを検出すると、インク吐出部9aと予備吐受け7との間に予備吐穴10a(搬送方向に連続配置された複数の予備吐穴10aのうちのいずれか)が位置(露出)していることを確認できる。これを利用して、インク吐出部9aから予備吐受け7へ予備吐穴10aを通してインクを予備吐することができる。同様に、予備吐穴センサ12bが予備吐穴マーク11bを検知すると、インク吐出部9bと予備吐受け7との間に予備吐穴10b(搬送方向に連続配置された複数の予備吐穴10bのうちのいずれか)が位置(露出)していることを確認できる。これを利用して、インク吐出部9bから予備吐受け7へ予備吐穴10bを通してインクを予備吐することができる。つまり、予備吐穴マーク11と予備吐穴センサ12により、搬送ベルト3の予備吐穴10の位置を検出するための穴検知手段が構成されている。
図4において、図示の搬送ベルト3には、予備吐穴10aが記録幅方向に4個配列され、これと千鳥関係に予備吐穴10bが3個配列されている。そして、予備吐穴10aは搬送方向(矢印Y方向)に連続して複数列(図示では10列)配置されており、これに続いて予備吐穴10bが搬送方向に連続して複数列(図示では10列)配置されている。以下、搬送ベルト3において、予備吐穴10aが連続配置されている領域をベルト領域3aとし、予備吐穴10bが連続配置されている領域をベルト領域3bとする。無端ベルトからなる搬送ベルト3には、ベルト領域3a、3bが少なくとも1組設けられており、それは交互に存在している。本実施形態では、各ベルト領域3a、3bの搬送方向の長さはいずれも同じ長さになっており、各ベルト領域3a、3bに連続配置される同一配列の予備吐穴の列数も同じ(図示では10列)になっている。図7(a)は搬送ベルト3の構成例を示す側面図であり、図7(b)は搬送ベルト3の他の構成例を示す側面図である。図7(a)ではベルト領域3a、3bが1組(1領域ずつ)設けられており、図7(b)ではベルト領域3a、3bが2組設けられている。このベルト領域3a、3bは3組以上設けてもよい。すなわち、同じ配列の予備吐穴が搬送方向に複数列連続配置された2種類以上のベルト領域を異なる予備吐穴ごとに少なくとも1個以上備える構成となっている。
ベルト領域3aおよび3bは、それぞれ、記録ヘッド5で記録を行うシートの最大シート長(最大シートサイズの長さ)Pyにシートと搬送ベルト3上の1つのシートと次のシートとの間の搬送方向の間隔(シート間隔)Dを加えた長さにする。図4の搬送ベルト3では、シート間隔Dは予備吐穴10a、10bのピッチ間隔と略同じ長さに選定されている。それにより、搬送ベルト3のベルト領域3a、3bのそれぞれに、シートPが乗せられていない部分、すなわち、予備吐穴10aまたは10bが露出している部分を設けることができる。この予備吐穴が露出している部分の長さ(搬送方向の間隔)はDであり、以下に説明するように、この間隔Dの領域でインク吐出部9aもしくは9bからインクを吐出して予備吐を実行するように制御される。
次に、図4を用いて、搬送ベルト3上に乗せられた複数のシートP1、P2、P3、P4に記録を行うときの予備吐の制御態様について説明する。本実施形態では、最大シート長を有する最大シートサイズ(A3)を2枚記録するために必要な時間ごとに、全てのインク吐出部9a、9b(全てのノズル)から1回の予備吐を行うように制御する。1枚目のシートP1に記録した後、シートP1の後端には予備吐穴10aが露出している。予備吐穴10aが記録ヘッド5の直下を通過するときに、インク吐出部9aで予備吐を行う。次いで、搬送ベルト3の移動に伴って2枚目のシートP2に記録を行う。シートP2に記録した後、シートP2の後端には予備吐穴10bが露出している。そして、予備吐穴10bが記録ヘッド5の直下を通過するときに、インク吐出部9bで予備吐を行う。その場合、ベルト領域のそれぞれで行う予備吐は、1列の予備吐穴が記録ヘッド5のインク吐出部を通過する間に行われる。このような記録ヘッド5の予備吐を、千鳥配置されたインク吐出部9aとインク吐出9bとに分けて交互に実施する。こうして予備吐されるインクは、露出している予備吐穴10a、10bを通して予備吐受け7内に受容される。
図8は搬送ベルト3(図4)で最大サイズの複数枚のシート(記録媒体)P1〜P4を搬送するときの各種の状態を示す上面図である。搬送ベルト3上の各シートの間には、予備吐穴10a、10bのピッチ間隔と同じ一定のシート間隔Dが設けられている。そこで、1枚目のシートP1を任意の位置に乗せても、図8の(a)、(b)および(c)に例示するように、各シートP1〜P4のそれぞれの間のシート間隔Dに予備吐穴10a、10bが交互に露出することになる。一方、図5に示す従来例では、千鳥配置される予備吐穴10a、10bが搬送ベルトの全域で一様に交互に千鳥配列されており、予備吐を行うためのシート間隔は少なくとも2列(2つ)の予備吐穴10a、10bを露出させる長さが必要となる。これに対し、本実施形態では、シート間隔Dを予備吐穴10a、10bの一方を露出させる長さにすれば十分であり、従来例に比べてシート間隔Dを縮めても、2枚の記録ごとにインク吐出部9a、9bから1回の予備吐を実現することができる。つまり、本実施形態では、シート間隔Dを縮めることにより記録動作のスループットを向上することができる。
図9は、記録を行うシートPが搬送方向でのサイズが最大サイズ(A3)よりも小さい場合を示す上面図である。この場合も、各ベルト領域3a、3bの搬送方向の長さは同じであり、各ベルト領域に連続配置される同一配列の予備吐穴(予備吐穴10a、もしくは10b)の列数も同じ(図示では10列)である。この場合は、搬送方向のシートサイズ(長さ)にシート間隔Dを加えた長さが、同一の予備吐穴10a、10bが連続配置されたベルト領域の長さ3a、3bより短くなる。そのため、図9のベルト領域3aのように、1つのベルト領域に同じ種類(同一配列)の予備吐穴予備吐穴10aが2回(2組)露出する場合がある。つまり、図示のように、シートP1とシートP2との間、およびシートP2とシートP3との間のように、同一ベルト領域の2箇所のシート間隔Dで予備吐穴10aが露出することがある。また、インク吐出部9aの予備吐を行った後、次に同じインク吐出部9aの予備吐を行うまでに必要となる時間間隔、すなわち同じインク吐出部で予備吐を行う周期は、同じ配列の予備吐穴で予備吐を行う間の搬送距離に対応している。搬送速度が一定であれば、この予備吐の周期とその間の搬送距離は比例関係にある。
本実施形態では、予備吐は最大シートサイズを2枚記録するために必要な時間ごとに1回行えば良いので、図9の場合は必ずしも両方のシート間隔で予備吐穴10aを利用した予備吐(インク吐出部9aの予備吐)を行う必要はない。つまり、図9では、シートP1とシートP2との間のシート間隔Dに露出した予備吐穴10aを利用して予備吐を行うだけで十分である。また、予備吐穴10bは次のシート間隔、すなわちベルト領域3bにおけるシートP3とシートP4との間のシート間隔で露出させることができるので、このシート間隔Dに露出する予備吐穴10bを利用してインク吐出部9bの予備吐を行えばよい。さらに、インク吐出部9aの2回目の予備吐は、次のベルト領域3aにおいてシートP4とシートP5との間のシート間隔に露出する予備吐穴10aを通して実施することができる。なお、図9の状態では、予備吐を行う場合、予備吐を行う前に記録を行ったシートとその次のシートとの間隔を、予備吐を行わない場合に比べて広くすることも可能である。
本実施形態によれば、最大シートサイズよりも小さいシートに記録する場合でも、予備吐穴10a、10bを順次露出させるためのシート間隔Dを、前述の図5の従来例に比べて十分に縮めることができる。これにより、小さいサイズのシートに記録する場合でも、記録動作のスループットを向上させることができる。本実施形態では、同一の予備吐穴が連続して配置されるベルト領域3a、3bの長さは、Y方向での最大シートサイズにシート間隔Dを加えた長さに設定される。これにより、記録可能な全てのシートサイズにおいて、インク吐出部9a、9bの予備吐を行うために設けられるシート間隔Dをほぼ最小限まで縮めることができる。仮にベルト領域3a、3bを本実施形態よりも短くすると、一定以上大きいシートを搬送するときにベルト領域3aまたは3bで予備吐穴を露出できなくなり、予備吐が行えなくなる。本実施形態は、最大シートサイズに対するベルト領域3a、3bの長さを最も短くできる構成を提供するものである。
以上のベルト領域3a、3bにおける予備吐穴10a、10bの配置構成から明らかなように、全てのベルト領域において、各ベルト領域の搬送下流側(図示上側)の端部から、搬送上流側(図示下側)に位置する同じ配列の予備吐穴を有するベルト領域の搬送下流側の端部までの距離に、記録ヘッドで記録する最大シート長Pyを加えた距離を搬送するのに要する時間が、記録ヘッドの同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔(周期)と比べ、同等もしくは短くなるように構成されている。
以上の実施形態では、最大サイズのシートを2枚記録する度に1回の予備吐を行う記録装置を例に挙げて説明した。予備吐の適正間隔(周期)は吐出インクの性質や記録装置の構成などによって異なるものであり、何秒ごとに予備吐を行うべきかはこれらの事情を考慮して決定される。本実施形態は、予備吐の間隔(周期)の時間(間隔時間)内に2枚の最大シート長のシートを記録可能であれば、同様に適用することができ、同様の作用効果を奏する。
また、インクの性状や装置構成によって適正な予備吐間隔(予備吐周期)内に最大サイズのシートを3枚記録可能である場合には、予備吐穴を10a、10bに2分割する構成から3分割もしくはそれ以上に分割する構成に変更することができる。図10は予備吐穴を10a、10b、10cに3分割し、搬送ベルト3に各予備吐穴が連続配置される3つのベルト領域3a、3b、3cを設ける配置構成を示す図であり、図10(a)は搬送ベルト3の上面図であり、図10(b)は搬送ベルト3の側面図である。この場合も、各ベルト領域10a、10b、10cの搬送方向の長さは同じであり、各ベルト領域に連続配置される同一配列の予備吐穴10a、10b、10cの列数も同じ(図示では9列)である。図10に示す搬送ベルトによれば、記録動作において図4および図7の2分割の場合と同等のスループットを維持しつつ、搬送ベルト3の強度をさらに向上させることができる。さらに、予備吐穴を4分割以上に分割する場合にも、同様に適用可能であり、同様の効果を奏する。
以上より明らかなように、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッド5と対向する位置でシートPを搬送する無端ベルトであって、インク吐出部から吐出されるインクを通過させるための予備吐穴10が形成された搬送ベルト3を備えている。また、インク吐出部から予備吐穴を通して吐出されるインクを受けるための予備吐受け7と、搬送ベルトの予備吐穴の位置を検出するための穴検知手段12と、を備えている。搬送ベルト3は、搬送方向と交差する方向の配列が異なる2種類以上の予備吐穴10a、10bを有するとともに、同じ配列の予備吐穴が搬送方向に複数列連続配置された2種類以上のベルト領域3a、3bを異なる予備吐穴ごとに少なくとも1箇所以上備えている。全てのベルト領域において、各ベルト領域の搬送下流側の端部から、搬送上流側に位置する同じ配列の予備吐穴を有するベルト領域の搬送下流側の端部までの距離に、記録ヘッドで記録する最大シート長を加えた距離を搬送するのに要する時間は、記録ヘッドの同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔と比べ、同等もしくは短くなるように構成されている。かかる構成によれば、搬送ベルトに形成された予備吐穴を通して予備吐を行う構成において、搬送ベルトの強度を維持ながら、予備吐に行うためのシート間隔Dを小さくして記録動作のスループットを向上させることができる。
〔第2の実施形態〕
図11は第2の実施形態に係る搬送ベルト3およびシートPの上面図である。本実施形態では、予備吐穴10a、10bを連続配置したベルト領域3a、3bの長さが第1の実施形態よりも長くなっている。本実施形態は、その他の点では第1の実施形態と同様に構成されている。図11は、搬送ベルト3にシートP1〜P6を順次乗せて搬送する場合を示す。搬送ベルト3には、第1の実施形態より多い列数の予備吐穴10aを連続配置したベルト領域3aと、第1の実施形態より多い列数の予備吐穴10bを連続配置したベルト領域3bが交互に設けられている。
図11の(a)、(b)、(c)はいずれも同じ搬送ベルト3を示す。一方、搬送ベルト3上のシートP1〜P6は、図11の(a)、(b)、(c)で一部のシートサイズが異なっている。具体的には、図11の(a)、(b)、(c)は、複数のシートPを搬送ベルト3に配置する位置が異なるとともに一部のシートPのシートサイズが異なる3つの例を示している。また、本実施形態では、ベルト領域3aとベルト領域3bの搬送方向長さは同じであるが、各ベルト領域3a、3bの長さは、記録を行う最大シート長Pyにシート間隔Dを加えた長さよりも長くなっている。かかる構成によっても、第1の実施形態と同様、搬送ベルト3の強度低下を防ぎながら記録動作のスループットが向上するという効果が得られる。また、かかる構成によれば、搬送ベルト3の長さを記録装置に実装しやすい長さに調整したり、搬送ベルト3を作成しやすい長さに調整したりすることが一層容易になり、設計の自由度を向上させることができる。また、本実施形態では、最大シート長さ(最大シートサイズ)Pyのシートに対しても毎シートごとに予備吐を行う必要がないので、予備吐を行わないシート間隔をさらに狭めることができ、さらなるスループットの向上が見込まれる。
以下に、図11の搬送ベルトを用いる場合の予備吐について具体的に説明する。図11において、搬送ベルト3を矢印Y方向(図の上方向)へ駆動することによりシートP1〜P6を搬送しながら、図1に示す記録ヘッド5によって記録を行う。記録ヘッド5は、ベルト領域3aでインク吐出部9aの予備吐を行い、ベルト領域3bでインク吐出部9bの予備吐を行うことで記録ヘッド5の吐出性能を安定化させる。すなわち、ベルト領域3aでは、シートP1の搬送下流側(図の上側)に予備吐穴10aが露出しているので、シートP1の記録を行う前に予備吐穴10aを通してインク吐出部9aの予備吐を行う。その後、シートP1とP2の間およびシートP2とP3の間では予備吐を行わない。これは、ベルト領域3aではすでに予備吐を実行したからである。その後、ベルト領域3bでは、シートP3とシートP4の間で、露出している予備吐穴10bを通してインク吐出部9bの予備吐を行う。そして、シートP6の記録を行った後、シートP6の搬送上流側(図の下側)に露出している予備吐を穴10aを通して、再びインク吐出部9aの予備吐を行う。
ここで、インク吐出部9aの予備吐を行った後、次にインク吐出部9aの予備吐を行うまでに必要となる時間間隔、すなわち同じインク吐出部で予備吐を行う周期を考える。この予備吐の周期は、同じ配列の予備吐穴で予備吐を行う間の時間間隔であり、同じ配列の予備吐穴で予備吐を行う間の搬送距離に対応している。例えば、搬送速度が一定であれば、予備吐の周期とその間の搬送距離は比例関係にある。図11(a)は予備吐を行う間隔が最も長くなる例を示し、図11(b)および図11(c)は図11(a)よりも短くなる例を示す。図11(a)のように、ベルト領域3a、3bの境界にシートP1、P6の先端(図の上側)が配置され、かつシートP6の長さサイズが最大(A3)の場合に予備吐間隔が最も長くなる。なお、ここでのシートP6は、図11(a)においてインク吐出部9aの2回目の予備吐の前に記録を行ったシートであり、必ずしも6枚目である必要はない。例えば、図11(b)に示すように、5枚目もしくは7枚目のシートPを記録した後にインク吐出部9aの2回目の予備吐が行われる場合は、図示のシートP6をシートP5もしくはP7と置き換えることができる。
次に、図11の(a)、(b)、(c)に示す各例について具体的に説明する。まず、図11(a)と図11(b)とを比較する。図11(a)はシートP1の先端およびシートP6の先端がベルト領域3a、3bの境界付近にある場合を示し、図11(b)はシートP1の先端およびシートP6の先端がベルト領域3a、3bの境界から離れている場合を示す。シートP1を図11(a)の位置よりも上流側(図の下側)に配置すると、シートP1の記録の前に行う予備吐のタイミングが遅くなる。同様に、シートP1を図11(a)の位置よりも下流側(図の上側)に配置すると、シートP1の記録の前にベルト領域3aでの予備吐を行うことができなくなるので、シートP1の記録の後に予備吐を行わなければならない。つまり、予備吐のタイミングが遅くなる。
一方、シートP6を図11(a)の位置よりも下流側(図の上側)に配置すると、シートP6の記録の後に行う予備吐のタイミングが早くなる。同様に、シートP6を図11(a)の位置よりも上流側(図の下側)に配置すると、シートP6の記録の前にベルト領域3aで予備吐を行うことが可能となるので、予備吐のタイミングが早くなる。すなわち、図11(a)の場合は、シートP1の記録の前に行う1回目のインク吐出部9aの予備吐と、シートP6の記録の後に行う2回目のインク吐出部9aの予備吐との間で、搬送ベルト3を距離L1だけ搬送しなければならない。しかし、図11(b)の場合は、L1より短いL2の搬送で、インク吐出部9aから1回目および2回目の予備吐が可能となる。よって、図11(a)では、図11(b)に比べて搬送する距離が長くなるので、同じインク吐出部で行う予備吐の時間間隔(周期)が長くなる。
次に、図11(a)と図11(c)とを比較する。図11(a)はシートP6が最大サイズの場合であり、図11(c)はシートP6が図11(a)のシートP6と比べてサイズが小さい場合である。シートP6のサイズが大きい方が2回目に行うインク吐出部9aの予備吐のタイミングが遅くなるので、予備吐間隔が長くなる。すなわち、図11(a)の場合は、シートP1の記録の前に行う1回目の予備吐と、P6の記録の後に行う2回目の予備吐との間で、搬送ベルト3を距離L1にわたって搬送しなければならない。これに対し、図11(c)の場合は、距離L1より短い距離L3の搬送で2回目の予備吐が可能となる。このように図11(a)では、図11(c)に比べても搬送距離が長くなり、予備吐を行う時間間隔(周期)も長くなる。以上より、本実施形態を適用する場合は、図11(a)における予備吐の時間間隔(その間の搬送距離L1に対応)が最も長くなる。
予備吐の時間間隔(周期)は、吐出を行うインクの性質や記録装置の構成によって、何秒ごとに予備吐を行うべきかが決まる。そして、その周期の時間内に距離L1以上にわたって記録動作(搬送ベルト3の駆動)を行うことができれば、本実施形態による予備吐の方法を適用することができる。このL1の具体的な長さは、図11(a)で示すように、予備吐穴10aが連続配置されているベルト領域3aの長さと予備吐穴10bが連続配置されているベルト領域3bの長さとの合計値に、記録を行う最大サイズのシートPの長さPyを加えた長さである。つまり、全てのベルト領域3a、3bにおいて、各ベルト領域の搬送下流側(図11の上側)の端部から、搬送上流側(図11の下側)に位置する同じ配列の予備吐穴を有するベルト領域の搬送下流側の端部までの距離(3a+3bの距離)に、記録ヘッド5で記録する最大シート長Pyを加えた距離を搬送するのに要する時間は、記録ヘッド5の同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔と比べ、同等もしくは短くなるように構成されている。
また、本実施形態でも、搬送ベルト3の予備吐穴を2分割する場合を説明したが、本実施形態も予備吐穴を3分割する場合にも同様に適用することができる。その場合は、図10で説明したように、同じノズルにおける1回目の予備吐と2回目の予備吐との時間間隔(予備吐の周期)内に、各ベルト領域3a、3b、3cの合計の長さと、記録を行う最大シートサイズPの長さPyとを合算した距離以上、搬送ベルト3の駆動(記録ヘッド5による記録)を行うことができれば良い。さらに、4分割以上に分割する場合も同様である。
すなわち、本実施形態においても、搬送ベルト3は、搬送方向と交差する方向の配列が異なる2種類以上の予備吐穴を有するとともに、同じ配列の前記予備吐穴が搬送方向に複数列連続配置された2種類以上のベルト領域を異なる予備吐穴ごとに少なくとも1箇所以上備えている。そこで、全てのベルト領域において、各ベルト領域の搬送下流側の端部から、搬送上流側に位置する同じ配列の予備吐穴を有するベルト領域の搬送下流側の端部までの距離に、記録ヘッドで記録する最大シート長を加えた距離を搬送するのに要する時間は、記録ヘッドの同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔と比べ、同等もしくは短いように構成される。かかる構成により、搬送ベルトに形成された穴を通して予備吐を行う構成において、搬送ベルトの強度を維持ながら、予備吐に行うためのシート間隔を小さくして記録動作のスループットを向上させることができる。
〔第3の実施形態〕
図12(a)は第3の実施形態に係る搬送ベルト3の上面図であり、図12(b)は図12(a)の搬送ベルトを用いて記録するシートのサイズと予備吐を行う予備吐穴との対応を示す表である。本実施形態は、搬送ベルト3に予備吐を行わないベルト領域を設けるものであり、その他の点では第1の実施形態と同様の構成を有する。本実施形態では、図13(a)に示すように、搬送ベルト3は4つのベルト領域3a、3b、3c、3dに分割されている。各ベルト領域の搬送方向の長さは同じになっており、各ベルト領域に連続配置される同一配列の予備吐穴10a、10b、10c、10dの列数も同じ(図示では7列)である。そして、搬送ベルト3には、記録を行う最小シート幅の範囲に予備吐穴を設けないベルト領域3c、3dが設けられている。図12(b)には、搬送ベルト3の各ベルト領域における予備吐の実施の有無がシートサイズごとに示されている。
ベルト領域3a、3bには、A4サイズまでのシート幅に対応する予備吐穴10a、10bが連続配置されている。ベルト領域3cには、予備吐穴10aおよび10bに加えることでB4サイズまでのシート幅に対応できるように連続配置された予備吐穴10cが形成されている。ベルト領域3dには、予備吐穴10a、10b、10cに加えることでA3サイズまでのシート幅に対応できるように連続配置された予備吐穴10dが形成されている。かかる構成によれば、第1および第2の実施形態による作用効果に加え、次のような作用効果が得られる。
図12(b)のように、A4サイズを記録する場合、記録ヘッド5はベルト領域3a、3bにおいて予備吐穴10a、10bに対応したインク吐出部の予備吐を行う。この場合、ベルト領域ベルト3c、3dでは、予備吐穴10c、10dに対応したインク吐出部の予備吐は行わない。同様に、B4サイズを記録するときは予備吐穴10a、10b、10cに対応したインク吐出部の予備吐を行い、予備吐穴10dに対応したインク吐出部の予備吐は行わない。また、A3サイズを記録するときは予備吐穴10a〜10dに対応した全てのインク吐出部の予備吐を実施する。例えば、A4サイズに記録する場合は、予備吐穴10c、10dが形成されたベルト領域3c、3dにはシートPが配置されない。そのため、ベルト領域3c、3dはA4サイズに記録を行わない領域であり、予備吐穴10c、10dに対応したインク吐出部の予備吐を省略しても記録性能に影響することはない。このように、本実施形態に係る搬送ベルト3は、記録を行う最小シート幅(A4)の範囲に予備吐穴を設けないベルト領域3c、3dを有する。したがって、ベルト領域3c、3dにおいては、予備吐を省略することにより搬送されるシートとシートとの間隔(シート間隔)を小さくすることができる。これにより、さらなるスループットの向上が見込まれる。また、予備吐のために消費するインク量を節減することも可能である。
なお、以上の各実施形態で説明したシートサイズや、搬送ベルト3等の予備吐に関わる構成の各種の数値は例示であり、図面の記載も例示であり、本願発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、シート搬送による副走査のみによるラインタイプの記録装置、あるいは記録ヘッドで主走査するシリアルタイプなどの記録方式に関わらず、同様に適用可能である。本発明は、記録媒体としてのシートがロール紙などの長尺のシート、あるいは一定寸法に裁断されたカットシートなど、シートの種類にも関係なく同様に適用可能である。また、本発明は、記録媒体の大小、記録媒体の幅の種類、記録ヘッドの数、使用するインクの種類や性状数などに関わらず、同様に適用可能である。さらに、本発明は、紙、プラスチックフィルム、印画紙、不織布など、記録媒体の材質にも関わりなく、同様に適用可能である。
3 搬送ベルト
3a、3b ベルト領域
5 記録ヘッド
7 予備吐受け
9a、9b インク吐出部
10a、10b、10c、10d 予備吐穴
11a、11b 予備吐穴マーク
12a、12b 穴検知手段(予備吐穴センサ)
P 記録媒体(シート)

Claims (9)

  1. インク吐出部からインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと対向する位置でシートを搬送する無端ベルトであって、前記インク吐出部から吐出されるインクを通過させるための予備吐穴が形成された搬送ベルトと、
    前記インク吐出部から前記予備吐穴を通して吐出されるインクを受けるための予備吐受けと、
    前記搬送ベルトの予備吐穴の位置を検出するための穴検知手段と、
    を備えたインクジェット記録装置であって、
    前記搬送ベルトは、搬送方向と交差する方向の配列が異なる2種類以上の前記予備吐穴を有するとともに、同じ配列の前記予備吐穴が搬送方向に複数列連続配置された2種類以上のベルト領域を異なる予備吐穴ごとに少なくとも1箇所以上備え、
    全ての前記ベルト領域において、各ベルト領域の搬送下流側の端部から、搬送上流側に位置する同じ配列の前記予備吐穴を有する前記ベルト領域の搬送下流側の端部までの距離に、前記記録ヘッドで記録する最大シート長を加えた距離を搬送するのに要する時間は、前記記録ヘッドの同じインク吐出部で予備吐を行う時間間隔と比べ、同等もしくは短いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記各ベルト領域の搬送方向の長さは、記録ヘッドで記録を行う最大シート長よりも長いことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記各ベルト領域は、前記最大シート長に、搬送ベルト上の1つのシートと次のシートとの間の搬送方向の間隔を加えた長さであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記各ベルト領域の搬送方向の長さが同じであり、前記各ベルト領域に連続配置される同一配列の予備吐穴の列数が同じであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記搬送ベルトは、記録を行う最小シート幅の範囲に予備吐穴を設けないベルト領域を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記ベルト領域のそれぞれで行う予備吐は1列の前記予備吐穴が前記記録ヘッドのインク吐出部を通過する間に行われることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 予備吐を行う場合、予備吐を行う前に記録を行ったシートとその次のシートとの間隔が予備吐を行わない場合に比べて広いことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記複数種類の予備吐穴は、1組の異なる種類の予備吐穴により前記記録ヘッドの全てのインク吐出部から予備吐されるインクを通過させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記記録ヘッドが複数個搬送方向に配されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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