JP7131562B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本開示は、電子写真法、静電記録法、及び静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられる静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)に関する。
電子写真装置、静電記録装置、及び静電印刷装置等の画像形成装置は、感光体上に形成される静電潜像を、トナーで現像することで所望の画像を形成する方法が広く実施され、複写機、プリンター、ファクシミリ、及びこれら複合機等に適用されている。
トナーの定着工程では、通常、定着時に定着ロールの温度を150℃以上に加熱する必要があり、多くの電力を要する。近年、上記画像形成装置に対する、消費エネルギーの低減化、及び印刷の高速化の要請の高まりに伴い、低い定着温度でも高い定着率を維持できるトナー(低温定着性に優れたトナー)が求められている。
上記要請に応え得るトナーの設計方法として、トナーのガラス転移温度(Tg)を低下させる方法、トナー中に低融点樹脂及び/又は低分子量樹脂を含有させる方法、トナー中にワックス等の離型性(剥離性)を有する低軟化点物質(離型剤)を含有させる方法などの提案がされている。
しかし、低温定着性に優れるトナーは、その定着時に定着ロールの温度を低く設定できる反面、トナーを高温下で使用する際、或いは、トナーを長期間放置(保存)する際に、トナー粒子同士の融着(ブロッキング(凝集))が起こり易くなり、トナーの保存性が低下する場合がある。
このため、トナーの設計には、低温定着性とは相反する特性である保存性をも考慮して、保存性を損なうことなく低温定着性を改善させ、消費電力の低減化を図ることができるトナーの開発が求められている。
例えば、特許文献1には、着色樹脂粒子が、スチレン系熱可塑性エラストマー、及び離型剤として数平均分子量(Mn)が2,000~5,000である脂肪酸エステル化合物を含有し、当該脂肪酸エステル化合物の含有量が、結着樹脂100重量部に対して2~20重量部であることを特徴とする静電荷像現像用トナーが開示されている。特許文献1には、スチレン系熱可塑性エラストマー及び脂肪酸エステル化合物を併用することにより、トナー保存性と低温定着性とのバランスを最適化させることができ、常温のみならず高温放置後においても印字耐久性に優れるトナーである旨の記載がある。
特許文献2には、結着樹脂及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、前記結着樹脂が、スチレンアクリル樹脂、及びブロックポリマーを含有し、前記ブロックポリマーが、ポリエステル部位及びビニルポリマー部位を有し、前記ビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)が、4,000以上15,000以下であり、前記離型剤の重量平均分子量(Mw)が、1,000以上3,500以下であることを特徴とするトナーが開示されている。特許文献2には、離型剤のブリードアウトを抑制し、低温定着性及び帯電安定性に優れたトナーを提供する旨の記載がある。
特開2010-85841号公報 特開2016-206454号公報
トナーの低温定着性を高めるため、比較的低分子量のトナー用離型剤が知られている。しかし、特許文献1及び2に記載のトナーに対し、このような低分子量の離型剤を用いると、離型剤がブリードアウトしやすくなることが予想される。特に、特許文献2のトナーについては、ポリエステル部位及びビニルポリマー部位を有するブロックポリマーと、離型剤との親和性が低いため、低分子量の離型剤を用いた場合にブリードアウトを抑えにくいと考えられる。
そして、長時間高温下でトナーを保管した場合、低分子量の離型剤がトナー表面にブリードアウトして印刷用部材を汚染する結果、印字不良を引き起こすおそれがある。
これに対し、比較的高分子量の離型剤を含むトナーについては、上記ブリードアウトの問題に加えて、高温保存性と低温定着性とのバランスが維持できなくなるというおそれもある。
本開示の課題は、高温保存性と低温定着性とのバランスに優れ、かつ長期の高温条件下でも離型剤のブリードアウトが起きにくいトナーを提供することにある。
本発明者らは、比較的低分子量の離型剤と併せて、特定のエラストマーを用いることにより、上述の問題を解決出来ることを見出した。
すなわち本開示の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含む静電荷像現像用トナーにおいて、前記着色樹脂粒子は、さらにスチレン系熱可塑性エラストマーを含み、かつ、結着樹脂100質量部に対して、離型剤として数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満である脂肪酸エステル化合物を2~20質量部含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
本開示においては、結着樹脂100質量部に対して、前記スチレン系熱可塑性エラストマーを2~10質量部含むことが好ましい。
本開示においては、前記スチレン系熱可塑性エラストマーに含まれるスチレン単量体単位の割合は、50質量%以下であることが好ましい。
本開示において、前記スチレン系熱可塑性エラストマーは、少なくとも1つの芳香族ビニル重合体ブロック及び少なくとも1つの共役ジエン重合体ブロックを含むブロック共重合体であることが好ましい。
本開示においては、前記スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は、60,000~350,000であることが好ましい。
上記の如き本開示によれば、比較的低分子量の離型剤と併せて、前記スチレン系熱可塑性エラストマーを含むことにより、高温保存性と低温定着性とのバランスに優れ、かつ長期の高温条件下でも離型剤のブリードアウトが起きにくい静電荷像現像用トナーが提供される。
本開示の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含む静電荷像現像用トナーにおいて、前記着色樹脂粒子は、さらにスチレン系熱可塑性エラストマーを含み、かつ、結着樹脂100質量部に対して、離型剤として数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満である脂肪酸エステル化合物を2~20質量部含むことを特徴とする。
以下、本開示の着色樹脂粒子の製造方法、当該製造方法により得られる着色樹脂粒子、当該着色樹脂粒子を用いたトナーの製造方法及び本開示のトナーについて、順に説明する。
1.着色樹脂粒子の製造方法
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
上記乳化重合凝集法は、乳化させた重合性単量体を重合し、樹脂微粒子エマルションを得て、着色剤分散液等と凝集させ、着色樹脂粒子を製造する。また、上記溶解懸濁法は、結着樹脂や着色剤等のトナー成分を有機溶媒に溶解又は分散した溶液を水系媒体中で液滴形成し、当該有機溶媒を除去して着色樹脂粒子を製造する方法であり、それぞれ公知の方法を用いることができる。
本開示の着色樹脂粒子は、湿式法、または乾式法を採用して製造することができるが、湿式法が好ましく、湿式法の中でも特に好ましい懸濁重合法を採用し、以下のようなプロセスにより製造される。
(A)懸濁重合法
(A-1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体、着色剤、スチレン系熱可塑性エラストマー及び離型剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行う。
本開示で重合性単量体は、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいい、重合性単量体が重合して結着樹脂となる。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα-メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル等のニトリル化合物;アクリルアミド、及びメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体が、好適に用いられる。
ホットオフセット改善及び保存性改善のために、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールにカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N-ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本開示では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1~5質量部、好ましくは0.3~2質量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、得られるトナーの保存性と低温での定着性とのバランスを良好にできる。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素-炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000~30,000の反応性の、オリゴマーまたはポリマーである。マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」と称することがある。)よりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。マクロモノマーは、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.03~5質量部、さらに好ましくは0.05~1質量部用いる。
本開示では、着色剤を用いるが、カラートナーを作製する場合、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの着色剤を用いることができる。
ブラック着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体、及びアントラキノン化合物等の染料及び顔料が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料、染料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、186、213、及び214、並びにC.I.ソルベントイエロー98等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料、染料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントレッド31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、237、238、251、254、255、269及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
本開示では、各着色剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。着色剤の量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは1~10質量部である。
本開示では、着色樹脂粒子がスチレン系熱可塑性エラストマーを含む。ここで、「スチレン系熱可塑性エラストマー」とは、スチレン系モノマーと、スチレン系モノマーと共重合し得るモノオレフィン及び/又はジオレフィン等の他のモノマーとのランダム、ブロック、グラフト等の共重合体、並びにこれら共重合体の水添物のことをいう。
熱可塑性エラストマーとしては、典型的には、元の体積を100体積%としたときに、室温(20℃)において小さな外力で体積を200体積%まで変形させることができ、上記外力を除いた場合に、130体積%未満まで体積が戻る材料を用いることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーの代表例としては、ホットオフセット現象を防止し、トナーの保存性(耐ブロッキング性)、及び低温定着性のバランスを最適化させる観点から、少なくとも1つの芳香族ビニル重合体ブロック及び少なくとも1つの共役ジエン重合体ブロックを含むブロック共重合体が挙げられる。ただし、本開示のスチレン系熱可塑性エラストマーは、この代表例のみに限定されない。
以下、スチレン系熱可塑性エラストマーの代表例であるブロック共重合体について説明する。本開示のブロック共重合体は、芳香族ビニル単量体を重合して得られる芳香族ビニル重合体ブロックと、共役ジエン単量体を重合して得られる共役ジエン重合体ブロックとを、それぞれ少なくとも1つ含むものである。
芳香族ビニル単量体は、芳香族ビニル化合物であれば特に限定されないが、スチレン、α-メチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、2-エチルスチレン、3-エチルスチレン、4-エチルスチレン、2,4-ジイソプロピルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、4-t-ブチルスチレン、5-t-ブチル-2-メチルスチレン、2-クロロスチレン、3-クロロスチレン、4-クロロスチレン、4-ブロモスチレン、2-メチル-4,6-ジクロロスチレン、2,4-ジブロモスチレン、ビニルナフタレン等を例示することができる。これらのなかでも、スチレンを用いることが好ましい。これらの芳香族ビニル単量体は、各芳香族ビニル重合体ブロックにおいて、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、ブロック共重合体が複数の芳香族ビニル重合体ブロックを有する場合において、各々の芳香族ビニル重合体ブロックは、同じ芳香族ビニル単量体単位により構成されていてもよいし、異なる芳香族ビニル単量体単位により構成されていてもよい。
芳香族ビニル重合体ブロックは、芳香族ビニル単量体単位が主たる繰り返し単位となる限りにおいて、それ以外の単量体単位を含んでいてもよい。芳香族ビニル重合体ブロックに使用可能な他の単量体としては、1,3-ブタジエン、イソプレン(2-メチル-1,3-ブタジエン)等の共役ジエン単量体、α,β-不飽和ニトリル単量体、不飽和カルボン酸又は酸無水物単量体、不飽和カルボン酸エステル単量体、非共役ジエン単量体が例示される。芳香族ビニル重合体ブロックにおける芳香族ビニル単量体単位以外の単量体単位の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、実質的に0質量%であることが特に好ましい。
共役ジエン単量体は、共役ジエン化合物であれば特に限定されないが、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-クロロ-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエンなどを例示することができる。これらのなかでも、1,3-ブタジエン及び/又はイソプレンを用いることが好ましく、イソプレンを用いることが特に好ましい。共役ジエン重合体ブロックをイソプレン単位で構成することにより、得られるトナーが、高温保存性と低温定着性とのバランスに優れるものとなる。これらの共役ジエン単量体は、各共役ジエン重合体ブロックにおいて、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、ブロック共重合体が複数の共役ジエン重合体ブロックを有する場合において、各々の共役ジエン重合体ブロックは、同じ共役ジエン単量体単位により構成されていてもよいし、異なる共役ジエン単量体単位により構成されていてもよい。さらに、各共役ジエン重合体ブロックの不飽和結合の一部に対し、水素添加反応が行われていてもよい。
共役ジエン重合体ブロックは、共役ジエン単量体単位が主たる繰り返し単位となる限りにおいて、それ以外の単量体単位を含んでいてもよい。共役ジエン重合体ブロックに使用可能な他の単量体としては、スチレン、α-メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体、α,β-不飽和ニトリル単量体、不飽和カルボン酸単量体、不飽和カルボン酸無水物単量体、不飽和カルボン酸エステル単量体、非共役ジエン単量体が例示される。共役ジエン重合体ブロックにおける共役ジエン単量体単位以外の単量体単位の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、実質的に0質量%であることが特に好ましい。
ブロック共重合体は、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックをそれぞれ少なくとも1つ含むものであれば、それぞれの重合体ブロックの数やそれらの結合形態は特に限定されない。本開示のブロック共重合体の具体例は、以下の通りである。ただし、以下の具体例において、Arは芳香族ビニル重合体ブロックを表し、Dは共役ジエン重合体ブロックを表し、Xはカップリング剤の残基を表し、nは2以上の整数を表す。
(a)Ar-Dとして表される芳香族ビニル-共役ジエンブロック共重合体
(b)Ar-D-Ar又は(Ar-D)-Xとして表される芳香族ビニル-共役ジエン-芳香族ビニルブロック共重合体
(c)D-Ar-D又は(D-Ar)-Xとして表される共役ジエン-芳香族ビニル-共役ジエンブロック共重合体
(d)Ar-D-Ar-Dとして表される芳香族ビニル-共役ジエン-芳香族ビニル-共役ジエンブロック共重合体、
(e)上記(a)~(d)のうち2種以上を任意に組み合わせてなるブロック共重合体の混合物
ただし、本開示のブロック共重合体は、上記(a)~(e)のみに限定されない。
本開示における好適なブロック共重合体としては、上記(a)、(b)、及び(e)(ただし、上記(a)と(b)を組み合わせてなるブロック共重合体の混合物)が挙げられる。
本開示のブロック共重合体の全単量体単位に対する芳香族ビニル単量体単位の含有割合は、好適には5質量%以上50質量%以下であり、より好適には10質量%以上40質量%以下であり、更に好適には15質量%以上30質量%以下であり、特に好適には20質量%以上27質量%以下である。
上記含有割合が5質量%以上50質量%以下である場合には、ブロック共重合体と後述する離型剤との親和性が良く、かつ、ブロック共重合体と結着樹脂の親和性も良好となる。
ブロック共重合体のメルトインデックス(MI)は、特に限定されないが、ASTM D-1238(G条件、200℃、5kg)に準拠して測定される値として、例えば、1~1000g/10分の範囲で選択される。
以上述べたような、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体ブロックを含むブロック共重合体は、常法に従い製造することが可能である。このようなブロック共重合体の製造方法としては、例えば、アニオンリビング重合法により、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体とをそれぞれ逐次的に重合して重合体ブロックを形成し、必要に応じて、カップリング剤を反応させてカップリングを行う方法が挙げられる。
本開示では、市販のブロック共重合体を用いることも可能である。市販のブロック共重合体としては、例えば、「クインタック」(:商品名、日本ゼオン社製)、「JSR-SIS」(:商品名、JSR社製)、「Vector」(:商品名、DEXCO polymers社製)、「アサプレン」、「タフプレン」、「タフテック」(:以上、商品名、旭化成ケミカルズ社製)、「セプトン」(:商品名、クラレ社製)などを使用することができる。
スチレン系熱可塑性エラストマー中のスチレン単量体単位の含有割合は、好適には50質量%以下であり、より好適には5質量%超過50質量%未満であり、更に好適には10質量%超過40質量%未満であり、より更に好適には15質量%超過30質量%未満であり、特に好適には20質量%超過27質量%未満である。
上記含有割合が50質量%以下である場合には、スチレン系熱可塑性エラストマーと後述する離型剤との親和性が良く、かつ、スチレン系熱可塑性エラストマーと結着樹脂の親和性も良好となる。
スチレン系熱可塑性エラストマー中のスチレン単量体単位の含有割合は、公知の方法により測定可能である。例えば、JIS K 7142に準じて、アッベ屈折計によりスチレン系熱可塑性エラストマーの屈折率を測定することにより、スチレン系熱可塑性エラストマー中のスチレン単量体単位の含有割合を測定することができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好適には60,000~350,000であり、より好適には80,000~250,000である。
スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量(Mw)が60,000~350,000である場合には、トナーの耐熱保存性に優れ、かつ、低温定着性も良好となる。
スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好適には2~10質量部、より好適には2~8質量部、さらに好適には3~7質量部である。
スチレン系熱可塑性エラストマーの当該含有量が2~10質量部である場合には、常温での印字耐久性、及び高温放置後の印字耐久性の低下のおそれが少ない。また、スチレン系熱可塑性エラストマーの当該含有量が2~10質量部である場合には、トナーの低温定着性が高く、印刷時において定着ロールの温度を高くする必要が少ないため、エネルギーの消費を抑えられる。
本開示の離型剤は、数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満である脂肪酸エステル化合物である。ここで、「脂肪酸エステル化合物」とは、1価アルコール及び/又は多価アルコールと、飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とのエステル反応による生成物をいう。
1価アルコールの具体例は以下の通りである。メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、1-ペンタノール、1-ヘキサノール、オクタノール、2-エチル-1-ヘキサノール、ノニルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコール等の1価の飽和脂肪族アルコール;アリルアルコール、メタリルアルコール、クロチルアルコール、及びオレイルアルコール等の1価の不飽和脂肪族アルコール;シクロヘキサノール等の1価の脂環式アルコール;フェノール、フェニルメタノール(ベンジルアルコール)、メチルフェノール(クレゾール)、p-エチルフェノール、ジメチルフェノール(キシレノール)、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、フェニルフェノール、及びナフトール等の1価の芳香族アルコール。
多価アルコールの具体例は以下の通りである。エチレングリコール、及びプロピレングリコール等の2価の飽和脂肪族アルコール;カテコール、及びヒドロキノン等の2価の芳香族アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びポリグリセリン等の3価以上の飽和脂肪族アルコール。
これらの1価アルコール及び多価アルコールの中でも、1~4価の飽和脂肪族アルコールが好ましく、ベヘニルアルコール及びペンタエリスリトールが特に好ましく採用される。
脂肪酸エステル化合物の原料となる脂肪酸は、好ましくは炭素数が12~22、より好ましくは炭素数が14~18の飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸が採用される。中でも、数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満である脂肪酸エステル化合物が得られ易いことから、上記炭素数を有する飽和脂肪酸が特に好ましい。
上記炭素数を有する飽和脂肪酸の具体例は以下の通りである。なお、飽和脂肪酸は以下の具体例に限定されない。ラウリン酸(炭素数12)、ミリスチン酸(炭素数14)、ペンタデシル酸(炭素数15)、パルミチン酸(炭素数16)、マルガリン酸(炭素数17)、ステアリン酸(炭素数18)、アラキジン酸(炭素数20)、及びベヘン酸(炭素数22)等。
これらの飽和脂肪酸の中でも、ベヘン酸(炭素数22)、ステアリン酸(炭素数18)、アラキジン酸(炭素数20)がより好ましい。
不飽和脂肪酸の具体例は以下の通りである。なお、不飽和脂肪酸は以下の具体例に限定されない。
・パルミトレイン酸(CH(CHCH=CH(CHCOOH)
・オレイン酸(CH(CHCH=CH(CHCOOH)
・バクセン酸(CH(CHCH=CH(CHCOOH)
・リノール酸(CH(CH(CHCH=CH)(CHCOOH)
・(9,12,15)-リノレン酸(CH(CHCH=CH)(CHCOOH)
・(6,9,12)-リノレン酸(CH(CH(CHCH=CH)(CHCOOH)
・エレオステアリン酸(CH(CH(CH=CH)(CHCOOH)
・アラキドン酸(CH(CH(CHCH=CH)(CHCOOH)
なお、上記飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸は、1種のみを単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪酸エステル化合物の数平均分子量(Mn)は、500以上2,000未満であり、好適には500~1,500であり、より好適には550~1,200である。
脂肪酸エステル化合物の数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満である場合には、高温保存性と低温定着性とのバランスに優れる。
以上述べたような脂肪酸エステル化合物は、常法にしたがって製造することが可能である。このような脂肪酸エステル化合物の製造方法としては、例えば、1価アルコール及び/又は多価アルコールと、飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸とを用いたエステル反応を行う方法が挙げられる。
本開示では、市販の脂肪酸エステル化合物を用いることも可能であり、例えば、日油社製の「WEP2」「WEP3」「WEP4」「WEP5」「WE6」「WE11」(以上、商品名)等が挙げられる。
脂肪酸エステル化合物の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、2~20質量部であり、好適には3~15質量部であり、より好適には4~10質量部である。
脂肪酸エステル化合物の当該含有量が2~20質量部である場合には、低温定着性が良好で、かつ得られるトナーの粒径分布が狭い粒径の均一なトナーが得られる。
本開示では、脂肪酸エステル化合物と共に、他の離型剤を併用することもできる。上記他の離型剤の具体例としては、低分子量ポリオレフィンワックスや、その変性ワックス;ホホバ等の植物系天然ワックス;パラフィン等の石油ワックス;オゾケライト等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ジペンタエリスリトールエステル等の多価アルコールエステル;等が挙げられる。なお、上記他の離型剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その他の添加物として、トナーの帯電性を向上させるために、正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができ、本開示の着色剤における分散性向上の観点から、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、負帯電性トナーを得る観点からは、負帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物及びイミダゾール化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのポリアミン樹脂、並びに4級アンモニウム基含有共重合体、及び4級アンモニウム塩基含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、及びFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物及びアルキルサリチル酸金属化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのスルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体及びカルボン酸塩基含有共重合体等が挙げられる。
帯電制御樹脂の重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるポリスチレン換算値で、5,000~30,000の範囲内であり、好ましくは8,000~25,000の範囲内であり、より好ましくは10,000~20,000の範囲内である。
また帯電制御樹脂における4級アンモニウム基やスルホン酸塩基などの官能基を有する単量体の共重合割合は、0.5~12質量%の範囲内であり、好ましくは1.0~6質量%の範囲内であり、更に好ましくは1.5~3質量%の範囲内である。
本開示では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.01~10質量部、好ましくは0.03~8質量部の割合で用いることが望ましい。帯電制御剤の当該添加量が0.01~10質量部の場合には、カブリ発生のおそれ及び印字汚れ発生のおそれがいずれも小さい。
また、その他の添加物として、重合して結着樹脂となる重合性単量体を重合する際に、分子量調整剤を用いることが好ましい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t-ドデシルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、n-オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6-ペンタメチルヘプタン-4-チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’-ジメチル-N,N’-ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’-ジオクタデシル-N,N’-ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本開示では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01~10質量部、好ましくは0.1~5質量部の割合で用いることが望ましい。
(A-2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)
本開示では、重合性単量体、着色剤、スチレン系熱可塑性エラストマー及び離型剤を含む重合性単量体組成物を、分散安定剤を含む水系媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(大平洋機工社製、商品名:マイルダー)、高速乳化分散機(プライミクス社製、商品名:T.K.ホモミクサーMARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩:4,4’-アゾビス(4-シアノバレリック酸)、2,2’-アゾビス(2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’-アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ-t-ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルブタノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-t-ブチルパーオキシオキシイソフタレート、及びt-ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、印字耐久性も優れることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
有機過酸化物の中では、開始剤効率がよく、残留する重合性単量体も少なくすることができることから、パーオキシエステルが好ましく、非芳香族パーオキシエステルすなわち芳香環を有しないパーオキシエステルがより好ましい。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物が水系媒体中へ分散された後、液滴形成前に添加されても良いが、水系媒体中へ分散される前の重合性単量体組成物へ添加されても良い。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1~20質量部であり、さらに好ましくは0.3~15質量部であり、特に好ましくは1~10質量部である。
本開示において、水系媒体は、水を主成分とする媒体のことを言う。
本開示において、水系媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の無機化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機化合物が挙げられる。
上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。分散安定化剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対して0.1~20質量部あることが好ましく、0.2~10質量部であることがより好ましい。
上記分散安定化剤の中でも、無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドが好ましい。無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを用いることにより、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、また、洗浄後の分散安定化剤残存量を少なくできるため、得られるトナーが画像を鮮明に再現することができ、更に環境安定性を悪化させない。
(A-3)重合工程
上記(A-2)のようにして、液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を加熱し、重合を開始し、結着樹脂、着色剤、スチレン系熱可塑性エラストマー及び離型剤を含む着色樹脂粒子の水分散液を形成する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60~95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1~20時間であり、更に好ましくは2~15時間である。
重合性単量体組成物の液滴を安定に分散させた状態で重合を行うために、本重合工程においても上記(A-2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)に引き続き、攪拌による分散処理を行いながら重合反応を進行させてもよい。
着色樹脂粒子は、そのままで、又は外添剤を添加してトナーとして用いてもよいが、この着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」ともいう)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点を有する物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上述した、上記着色樹脂粒子を用いて、コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、Tgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の、過硫酸金属塩;2,2’-アゾビス(2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’-アゾビス-(2-メチル-N-(1,1-ビス(ヒドロキシメチル)2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の、アゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100質量部に対して、好ましくは、0.1~30質量部、より好ましくは1~20質量部である。
シェル層の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60~95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1~20時間であり、更に好ましくは2~15時間である。
(A-4)洗浄、ろ過、脱水、及び乾燥工程
重合により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、ろ過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
上記の洗浄の方法としては、分散安定化剤として無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子の水分散液への酸、又はアルカリの添加により、分散安定化剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定化剤として、難水溶性の無機水酸化物のコロイドを使用した場合、酸を添加して、着色樹脂粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
脱水、ろ過の方法は、種々の公知の方法等を用いることができ、特に限定されない。例えば、遠心ろ過法、真空ろ過法、加圧ろ過法等を挙げることができる。また、乾燥の方法も、特に限定されず、種々の方法が使用できる。
(B)粉砕法
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
先ず、結着樹脂、着色剤、スチレン系熱可塑性エラストマー及び離型剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー、フォールバーグ等を用いて混合する。
次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機、気流式分級機等の分級機により、所望の粒径に分級して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
なお、粉砕法で用いる結着樹脂、着色剤、スチレン系熱可塑性エラストマー及び離型剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物は、前述の(A)懸濁重合法で挙げたものを用いることができる。また、粉砕法により得られる着色樹脂粒子は、前述の(A)懸濁重合法により得られる着色樹脂粒子と同じく、in situ重合法等の方法によりコアシェル型の着色樹脂粒子とすることもできる。
結着樹脂としては、他にも、従来からトナーに広く用いられている樹脂を使用することができる。粉砕法で用いられる結着樹脂としては、具体的には、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸ブチル共重合体、ポリエステル樹脂、及びエポキシ樹脂等を例示することができる。
2.着色樹脂粒子
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が好ましくは3~15μmであり、更に好ましくは4~12μmである。Dvが3~15μmである場合には、トナーの流動性の低下、転写性の悪化、画像濃度の低下、及び画像の解像度の低下、のおそれがいずれも小さい。
また、着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が、好ましくは1.0~1.3であり、更に好ましくは1.0~1.2である。Dv/Dnが1.0~1.3である場合には、転写性、画像濃度及び解像度の低下が起こるおそれがいずれも小さい。着色樹脂粒子の体積平均粒径、及び個数平均粒径は、例えば、粒度分析計(ベックマン・コールター製、商品名:マルチサイザー)等を用いて測定することができる。
本開示の着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.96~1.00であることが好ましく、0.97~1.00であることがより好ましく、0.98~1.00であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96~1.00の場合、印字の細線再現性に優れる。
上記着色樹脂粒子は、そのままトナーとしてもよいし、又は着色樹脂粒子とキャリア粒子(フェライト、及び鉄粉等)との混合物をトナーとしてもよい。ただし、トナーの帯電性、流動性、保存性等を調整するために、高速攪拌機(例えば、商品名:ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)等)を用いて、着色樹脂粒子及び外添剤を混合し、1成分トナーとしてもよいし、着色樹脂粒子及び外添剤、さらにキャリア粒子を混合し、2成分現像剤としてもよい。
外添処理を行う攪拌機は、着色樹脂粒子の表面に外添剤を付着させることができる攪拌装置であれば特に限定されず、例えば、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、メカノフュージョンシステム(:商品名、ホソカワミクロン社製)、及びメカノミル(:商品名、岡田精工社製)等の混合攪拌が可能な攪拌機を用いて外添処理を行うことができる。
外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び/又は酸化セリウム等からなる無機微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、シリコーン樹脂、及び/又はメラミン樹脂等からなる有機微粒子;等が挙げられる。これらの中でも、無機微粒子が好ましく、無機微粒子の中でも、シリカ、及び/又は酸化チタンが好ましく、特にシリカからなる微粒子が好適である。
なお、これらの外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることが好ましい。
本開示では、外添剤を、着色樹脂粒子100質量部に対して、通常、0.05~6質量部、好ましくは0.2~5質量部の割合で用いることが望ましい。外添剤の当該添加量が0.05~6質量部の場合には、転写残及びカブリがいずれも少ない。
3.本開示のトナー
上記工程を経て得られる本開示のトナーは、比較的低分子量の離型剤と併せて、前記スチレン系熱可塑性エラストマーを含むことにより、高温保存性と低温定着性とのバランスに優れ、かつ長期の高温条件下でも離型剤のブリードアウトが起きにくいトナーである。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本開示を更に具体的に説明するが、本開示は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
1.トナーの製造
[実施例1]
モノビニル単量体としてスチレン80.5部及びn-ブチルアクリレート19.5部(これらの単量体を共重合して得られた共重合体の計算Tg=55℃)、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製、商品名:♯25B)7部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.5部、分子量調整剤としてt-ドデシルメルカプタン1.2部、及びマクロモノマーとしてポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名:AA6、Tg=94℃)0.3部を、メディア型湿式粉砕機を用いて湿式粉砕を行った後、帯電制御剤として帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名:アクリベース FCA-207P、スチレン/アクリル樹脂)1部、離型剤として脂肪酸エステル1(ステアリン酸ベヘニル、数平均分子量(Mn):592)を20部、及び、スチレン系熱可塑性エラストマーとして、エラストマーa(スチレン単量体単位の含有割合:24質量%、重量平均分子量(Mw):106,000、MI:20[g/10分]、日本ゼオン社製、商品名:Quintac 3270)5部を添加、混合して、重合性単量体組成物を得た。
他方、攪拌槽において、室温下で、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)7.4部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)4.1部を溶解した水溶液を攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
一方、シェル用重合性単量体としてメチルメタクリレート(Tg=105℃)2部、及びイオン交換水65部を超音波乳化機にて微分散化処理して、シェル用重合性単量体の水分散液を得た。
なお、シェル用重合性単量体の液滴の粒径は、D90が1.6μmであった。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、上記重合性単量体組成物を投入し、液滴が安定するまで攪拌し、そこへ重合開始剤としてt-ブチルパーオキシイソブチレート(日油社製、商品名:パーブチルIB)6部を添加した後、インライン型乳化分散機(大平洋機工社製、商品名:マイルダー)を用いて、15,000rpmの回転数で高剪断攪拌して、循環させながら分散を行い重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
次に、液滴形成された重合性単量体組成物の水分散液に、四ホウ酸ナトリウム十水和物1部を添加し、攪拌翼を装着した反応器に入れ、85℃に昇温して重合反応を行い、重合転化率がほぼ100%に達した後に、前記シェル用重合性単量体の水分散液と、シェル用重合開始剤として2,2'-アゾビス(2-メチル-N-(2-ハイドロキシエチル)-プロピオンアミド)(和光純薬社製、商品名:VA-086、水溶性)0.3部を反応器に添加した。さらに、4時間重合を継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル構造の着色樹脂粒子の水分散液を得た。
上記着色樹脂粒子の水分散液に、希硫酸により洗浄(25℃、10分間)して、pHを4.5以下にした。次いで、濾過により水を分離した後、新たにイオン交換水200部を加えて再スラリー化し、水洗浄処理(洗浄、濾過及び脱水)を室温(25℃)で数回繰り返し行って、得られた固形分を濾過分離した後、真空乾燥を行い、乾燥した着色樹脂粒子を得た。
上記により得られた着色樹脂粒子100部に、外添剤として、疎水化処理したシリカ微粒子(個数平均一次粒径が7nm)1部、及び疎水化処理したシリカ微粒子(個数平均一次粒径が35nm)1部を添加し、高速攪拌機(三井鉱山社製、商品名:ヘンシェルミキサー)を用いて、混合攪拌して外添処理を行い、実施例1の静電荷像現像用トナーを作製し、試験に供した。
[実施例2~実施例8、比較例1~比較例2]
離型剤の種類及び/又は添加量、並びに、スチレン系熱可塑性エラストマーの種類及び/又は添加量を、下記表1及び表2に記載した通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2~実施例8、比較例1~比較例2のトナーを作製し、試験に供した。
なお、下記表1中の脂肪酸エステル2は、ペンタエリスリトールテトラステアレート(数平均分子量(Mn):1,200)である。
また、下記表1中のエラストマーeは、Quintac 3520(商品名、日本ゼオン社製、スチレン単量体単位の含有割合:15質量%、MI:7[g/10分])である。
[比較例3]
まず、以下の通り、脂肪酸エステル3を合成した。
温度計、窒素導入管、攪拌機、及び冷却管を取り付けた4つロフラスコに、多価アルコールとしてポリグリセリン(阪本薬品工業社製、商品名:ポリグリセリン#500)100g(0.19mol)、及び脂肪酸としてベヘン酸(日油社製、商品名:NAA-222S)566g(1.6mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、24時間常圧で反応させた。
得られたエステル化粗生成物600gに、トルエン180g、及びn-プロパノール30gを入れ、8%水酸化カリウム水溶液100gを加え、70℃で30分間攪拌して脱酸を行い、30分間静置後水相部を除去した。
次いで、ここに、脱酸の工程で用いたエステル化粗生成物100部に対してイオン交換水を20部加え、70℃で30分間攪拌した後、30分間静置して水相部を分離、除去する水洗を行った。廃水のpHが中性になるまでこの水洗を4回繰り返した。
得られたエステル相を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去した後、ろ過を行い、脂肪酸エステル3を得た。脂肪酸エステル3の数平均分子量(Mn)は、2,450である。
離型剤の種類及び添加量、並びに、スチレン系熱可塑性エラストマーの種類及び添加量を、下記表2に記載した通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例3のトナーを作製し、試験に供した。
なお、下記表2中のエラストマーbは、スチレン-エチレン・エチレン・プロピレン-スチレン型ブロック共重合体(スチレン単量体単位の含有割合:30質量%、重量平均分子量(Mw):81,000、MI:0.1[g/10分]未満、クラレ社製、商品名:セプトン 4033)である。
[比較例4]
比較例3中の脂肪酸エステル3の合成において、脂肪酸の種類と添加量を、ベヘン酸566gからステアリン酸205gとベヘン酸245gに変更したこと以外は、脂肪酸エステル3の合成と同様にして、脂肪酸エステル4を合成した。脂肪酸エステル4の数平均分子量(Mn)は、2,200である。
離型剤の種類及び添加量、並びに、スチレン系熱可塑性エラストマーの種類及び添加量を、下記表2に記載した通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例4のトナーを作製し、試験に供した。
なお、下記表2中のエラストマーdは、スチレン-エチレン・プロピレン-スチレン型ブロック共重合体(スチレン単量体単位の含有割合:18質量%、MI:0.1未満[g/10分]未満、クラレ社製、商品名:セプトン 2004)である。
[比較例5]
離型剤の種類及び添加量、並びに、スチレン系熱可塑性エラストマーの種類及び添加量を、下記表2に記載した通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例5のトナーを作製し、試験に供した。
なお、下記表2中のエラストマーcは、スチレン-エチレン・プロピレン-スチレン型ブロック共重合体(スチレン単量体単位の含有割合:65質量%、重量平均分子量(Mw):64,000、MI:8[g/10分]未満、クラレ社製、商品名:セプトン 2104)である。また、下記表2中の脂肪酸エステル3は、比較例3に用いたものと同様のものである。
2.脂肪酸エステル化合物及びスチレン系熱可塑性エラストマーの物性評価
(1)脂肪酸エステル化合物の分子量(重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布)
脂肪酸エステル1~4をテトラヒドロフランに溶解して、0.2質量%溶液とした後、0.45μmのメンブランフィルターで濾過し、測定試料として以下の測定条件で測定した。なお、脂肪酸エステル化合物の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、いずれもポリスチレン換算により求めたものである。
<測定条件>
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー社製)
カラム:Shodex GPC KF-402HQ 2本(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
溶離速度:0.3mL/分
検知器:RI(極性(+))
カラム温度:40℃
注入量:20μL
(2)スチレン系熱可塑性エラストマーのメルトインデックス(MI)
エラストマーa~dのメルトインデックス(MI)は、ASTM D-1238(G条件、200℃、5kg)に準拠して測定した。
3.トナー等の評価
上記実施例1~実施例8及び比較例1~比較例5の各トナー、及びこれらトナーに使用された各着色樹脂粒子を評価した。詳細は以下の通りである。
(1)着色樹脂粒子の評価
a.体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)、及び粒径分布(Dv/Dn)
着色樹脂粒子を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤として界面活性剤水溶液(富士フイルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mLを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10~30mL加え、20Wの超音波分散機で3分間分散させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
b.平均円形度
容器中に、予めイオン交換水10mLを入れ、その中に分散剤としての界面活性剤0.02gを加え、更に着色樹脂粒子0.02gを加え、超音波分散機で60W、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度を3,000~10,000個/μLとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000~10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA-2100)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記計算式1に示され、平均円形度は、その数平均を取ったものである。
計算式1:
(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
(2)トナー評価
a.SEMブリード率の測定
まず、保管後トナーとして、温度45℃、かつ湿度80%の環境下で1か月保管した後のトナーを用意した。
保管後のトナーをSEM観察した。倍率2,000倍の条件にて、トナーの画像を10枚撮影した。次に、撮影した各トナー画像について、当該画像中の全てのトナー粒子の数(A)と、当該画像中における、離型剤がブリードアウトしたトナー粒子の数(B)とを、それぞれ数えた。その後、各トナー画像について、トナー粒子数(B)をトナー粒子数(A)により除し、さらに100を乗じた値を算出した。10枚のトナー画像について算出した当該値の平均を、そのトナーのSEMブリード率(%)とした。
b.保管後トナーの印字耐久性の評価
印字耐久性試験には、市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(印刷スピード:A4サイズ40枚/分)を用い、現像装置のトナーカートリッジに、保管後トナーを充填した後、印字用紙をセットした。
まず、保管後トナーとして、温度45℃、かつ湿度80%の環境下で1か月保管した後のトナーを用意した。
この保管後トナーを、高温高湿(H/H)環境下(温度:32.5℃、湿度:80%)で、24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で20,000枚まで連続印刷を行った。
500枚毎に、黒ベタ印字(印字濃度100%)を行い、反射式画像濃度計(マクベス社製、商品名:RD918)を用いて黒ベタ画像の印字濃度を測定した。さらに、その後、白ベタ印字(印字濃度0%)を行い、白ベタ印字の途中でプリンターを停止させ、現像後の感光体上における非画像部のトナーを、粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチメンディングテープ810-3-18)に付着させた後、剥ぎ取り、それを印字用紙に貼り付けた。次に、その粘着テープを貼り付けた印字用紙の白色度(B)を、白色度計(日本電色社製、商品名:ND-1)で測定し、同様にして、未使用の粘着テープだけを印字用紙に貼り付け、その白色度(A)を測定し、この白色度の差(B-A)をカブリ値(%)とした。この値が小さいほど、カブリが少なく良好であることを示す。
印字濃度が1.3%以上で、且つカブリ値が3%以下の画質を維持できる連続印刷枚数を調べた。
なお、下記表1中、「>20000」とあるのは、20,000枚の時点においても、印字濃度が1.3%以上で、且つカブリ値が3%以下の画質を維持できたことを示す。
c.最低定着温度
市販の非磁性一成分現像方式のプリンターの定着ロール部の温度を変化できるように改造したプリンターを用いて、定着試験を行った。
定着試験は、黒ベタ(印字濃度100%)を印字して、改造プリンターの定着ロールの温度を5℃ずつ変化させて、それぞれの温度でのトナーの定着率を測定し、温度-定着率の関係を求めて行った。
定着率は、黒ベタ(印字濃度100%)の印字領域においてテープ剥離を行い、テープ剥離前後の画像濃度の比率から計算した。すなわち、テープ剥離前の画像濃度をID(前)、テープ剥離後の画像濃度をID(後)とすると、定着率は、下記計算式2により算出できる。
計算式2:
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分に粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチメンディングテープ810-3-18)を貼り、一定圧力で押圧して付着させ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを剥離する一連の操作である。また、画像濃度は、反射式画像濃度計(マクベス社製、商品名:RD914)を用いて測定した。
この定着試験において、定着率が80%を超える最低の定着ロールの温度をトナーの最低定着温度とした。
d.保存性の評価
トナー10gを100mLのポリエチレン製の容器に入れて密閉した後、所定の温度に設定した恒温水槽の中に該容器を沈め、8時間経過した後に取り出した。取り出した容器からトナーを42メッシュの篩の上にできるだけ振動を与えないように移し、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商品名:パウダテスタPT-R)にセットした。篩の振幅を1.0mmに設定して、30秒間、篩を振動させた後、篩上に残ったトナーの質量を測定し、これを凝集したトナーの質量とした。
この凝集したトナーの質量が0.5g以下になる最高温度(℃)を、保存性の指標とした。
上記実施例1~8及び比較例1~5のトナーの評価結果を、使用した離型剤やスチレン系熱可塑性エラストマーの情報と併せて、下記表1及び表2に示す。
Figure 0007131562000001
Figure 0007131562000002
4.考察
以下、表1及び表2を参照しながら、トナー評価結果について検討する。
表2より、比較例1及び比較例2のトナーは、いずれもスチレン系熱可塑性エラストマーを含まないトナーである。
表2より、比較例1及び比較例2のトナーは、SEMブリード率が18%以上と高く、保管後の印字耐久性の評価枚数が10,000枚以下と少ない。また、比較例1のトナーは、保存性評価温度が56℃と低い。
したがって、スチレン系熱可塑性エラストマーを含まない比較例1及び比較例2のトナーは、長期の高温条件下で離型剤のブリードアウトが起きやすいことが分かる。
表2より、比較例3~比較例5のトナーは、いずれも、数平均分子量(Mn)が2,200以上の脂肪酸エステル化合物を含むトナーである。
表2より、比較例3~比較例5のトナーは、SEMブリード率が14%以上と高く、保管後の印字耐久性の評価枚数がいずれも12,000枚と少ない。また、比較例3~比較例5のトナーは、最低定着温度が160℃と高い一方、保存性評価温度が55℃と低い。
したがって、数平均分子量(Mn)が2,200以上の脂肪酸エステルを含む比較例3~比較例5のトナーは、高温保存性と低温定着性とのバランスに劣り、かつ、長期の高温条件下で離型剤のブリードアウトが起きやすいことが分かる。
一方、表1より、実施例1~実施例8のトナーは、スチレン系熱可塑性エラストマーとしてエラストマーa又はe、及び離型剤として脂肪酸エステル1又は2を含有する。脂肪酸エステル1の数平均分子量(Mn)は592、脂肪酸エステル2の数平均分子量(Mn)は1,200である。実施例1~実施例8のトナーは、結着樹脂100質量部に対して、脂肪酸エステル1又は2を3~20質量部含む。
表1より、実施例1~実施例8のSEMブリード率は7%以下と低く、保管後の印字耐久性の評価枚数は20,000枚を超える。また、実施例1~実施例8のトナーにおいて、最低定着温度が145℃以下と低いのに対し、保存性評価温度は57℃以上と高い。
したがって、着色樹脂粒子がスチレン系熱可塑性エラストマー、及び離型剤として脂肪酸エステル化合物を含有し、当該脂肪酸エステル化合物の数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満であり、結着樹脂100質量部に対して、当該脂肪酸エステル化合物を2~20質量部含む実施例1~実施例8のトナーは、高温保存性と低温定着性とのバランスに優れ、かつ、長期の高温条件下でも離型剤のブリードアウトが起きにくいトナーである。

Claims (3)

  1. 結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含む静電荷像現像用トナーにおいて、
    前記着色樹脂粒子は、さらにスチレン系熱可塑性エラストマーを含み、かつ、
    結着樹脂100質量部に対して、離型剤として数平均分子量(Mn)が500以上2,000未満である脂肪酸エステル化合物を2~20質量部含み、
    前記スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は、60,000~350,000であり、
    前記スチレン系熱可塑性エラストマーに含まれる芳香族ビニル単量体単位の割合は、15質量%以上27質量%未満であり、
    前記スチレン系熱可塑性エラストマーは、少なくとも1つの芳香族ビニル重合体ブロック及び少なくとも1つの共役ジエン重合体ブロックを含むブロック共重合体であり、前記共役ジエン重合体ブロックは水素添加反応が行われていないイソプレン単位を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー(但し、前記着色樹脂粒子が、エステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピークのピーク温度70℃、数平均分子量704)と、スチレン/イソプレン熱可塑性エラストマーSIS5229(商品名、JSR株式会社製、酸価0)とを含有する場合を除く)。
  2. 結着樹脂100質量部に対して、前記スチレン系熱可塑性エラストマーを2~10質量部含むことを特徴とする、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は、106,000~350,000であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナー。
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