JP2007171272A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

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俊彦 大和
Hiroto Kidokoro
広人 木所
Kazuya Shiokawa
和哉 塩川
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Abstract

【課題】耐久印字性や低温定着性に優れ、且つ保存性の高い静電荷像現像用トナー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】コア粒子の結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含むコア粒子を、シェル層の結着樹脂を含むシェル層で被覆したコアシェル型構造を有し、体積平均粒径(Dv)が4〜10μm、平均円形度が0.950〜0.990である着色樹脂粒子を含有し、超微小硬度計で測定される平均破壊強度が、1.0〜3.0mNであることを特徴とする静電荷像現像用トナー及びその製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において静電潜像等を現像するために用いられる静電荷像現像用トナー(以下において、単に「トナー」と称することがある。)及びその製造方法に関する。
静電潜像を静電荷像現像用トナーで現像することで所望の画像を形成する方法が広く実施されている。
例えば、電子写真法では、感光体に形成された静電潜像を着色樹脂粒子に必要に応じて外添剤やキャリア等の他の粒子を配合してなるトナーで現像し、紙やOHPシート等の記録材に転写した後、トナーを定着させて印刷物を得る。
近年、電子写真法を用いた複合機、ファクシミリ、及びプリンター等の画像形成装置に対し、カラー化のニーズが高まってきている。カラー印刷では、写真等の高解像度且つ鮮明な色調の再現が要求される画像の印刷も行うことから、それらの要求に対応しうるカラートナーが求められている。
カラー印刷において、カラー複写の場合の画像形成方法の一例としては、先ず、カラー原稿を多数の画素に分解して読み取り、色別のデジタル画像信号として、帯電させた感光体上に光を当てて静電潜像を形成する。次に、色別の静電潜像に対応するカラートナーにより、感光体上に現像し、これを紙やOHPシート等の記録材に転写した後、定着工程により記録材に定着することで、画像が形成される。
定着方法としては、加熱、圧力、加熱圧力、溶剤蒸気等による方法が知られているが、熱ローラーを用いる加熱圧力方式が最も広く利用されている。
一般に、現像に用いるトナーとしては、粉砕法及び重合法により製造されたものに大別される。
粉砕法は、結着樹脂と着色剤を溶融混練するか、モノマーと着色剤を含有する混合物を重合させて得た着色樹脂の固形物を粉砕し、分級することにより着色樹脂粒子を製造する方法である。
一方、重合法は、例えば重合性単量体と着色剤等を含有する重合性単量体組成物を造粒して液滴を形成し、該液滴を重合して着色樹脂粒子を製造する懸濁重合法や、乳化させた重合性単量体を重合し、樹脂微粒子を得て、着色剤等と凝集させ、着色樹脂粒子を製造する乳化重合凝集法などが挙げられる。粉砕法で得られる着色樹脂粒子が不定形であるのに対して、重合法で得られる着色樹脂粒子は形状が球形に近く、小粒径でシャープな粒径分布をもつ。
特に、画像再現性や精細性等の画質を向上させる観点から、重合法により得られるトナー(いわゆる重合法トナー)のように、形状や粒径分布が高度に制御されたトナーが用いられるようになってきた。
また、電子写真法、特に2色以上のトナーを用いるカラー電子写真法において、印字の高速化や定着エネルギーの低減が強く求められている。
重合法トナーは、その製造過程において粉砕法のような着色樹脂の固形物の粉砕工程が不要であるため、低軟化点樹脂を使用したトナーの製造が可能であり、印字の高速化や定着エネルギーの低減に対応し得る低温定着性に優れている。しかしながら、重合法トナーは、トナー貯蔵時にブロッキングや、特に熱ローラーを用いる加熱圧力方式による定着方法を用いた画像形成装置では、加熱ロール等にトナーが付着して、後続の記録材に転写されるオフセットの現象等が生じやすい。
このため、流動性、転写性等が高く、優れた低温定着性や耐オフセット性、耐ブロッキング性を兼ね備えたトナーとして、低軟化点物質をそれより高い軟化点を有する物質で被覆するコアシェル型(または、「カプセル型」ともいう。)の重合法トナーが提案されている。その中でも、トナー粒子の力学的強度に着目したコアシェル型トナーの検討がなされている。
特許文献1では、熱溶融性芯材と、その芯材の表面を被覆するように設けた外殻とにより構成され、微小圧縮試験機を用いて荷重を負荷した場合、トナー粒子の粒径を5%圧縮するのに必要な最小荷重が5〜80mgf(0.049〜0.784mN)であり、且つ10%圧縮するのに必要な最低荷重が10〜100mgf(0.098〜0.980mN)であるカプセルトナーが開示されている。
しかしながら、特許文献1は、トナー粒子表面上の微小な変形に対して最低荷重を規定したものであり、特許文献1に記載されたトナーは、耐久印字性、耐オフセット性や耐ブロッキング性が十分とはいえない。
特開平7−301947
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、大量の印刷を行ってもカブリなどが発生しない耐久印字性に優れ、さらに低温定着性に優れ、耐ブロッキング性の高い静電荷像現像用トナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を解決すべく鋭意検討したところ、コア粒子となる着色樹脂粒子にシェル層となる重合体を被覆したコアシェル型構造を有するトナーにおいて、トナーにひびが入ったり、割れたりする破壊が起こる強度が従来のトナーよりも高い特定の範囲であり、且つシェル層の割合が特定の範囲であるとき、上記目的を達成し得るという知見を得た。コアシェル型トナーは、前述したようなメリットを持つ一方で、耐久印字により、長期に渡りストレスを受けた場合に破壊されるトナーが増加すると、コア層の一部が破壊された部分からブリードアウトしやすくなるが、本発明ではこの現象を効果的に抑制できると考えられる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、コア粒子の結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含むコア粒子を、シェル層の結着樹脂を含むシェル層で被覆したコアシェル型構造を有し、体積平均粒径(Dv)が4〜10μm、平均円形度が0.950〜0.990である着色樹脂粒子を含有し、
超微小硬度計で測定される平均破壊強度が、1.0〜3.0mNであることを特徴とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
本発明では、平均破壊強度を上記範囲とすることで、上記ブリードアウト現象を抑制できるため耐久印字性に優れ、且つ低温定着性が高く、さらにブロッキングが抑制されるため、保存性に優れたトナーが得られる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、該シェル層の厚さを25〜70nmとすることで、上記平均破壊強度を有するトナーを得ることができる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、耐オフセット性に優れたトナーを得ることができるので該離型剤が、該コア粒子の結着樹脂100重量部に対して、1〜8重量部であることが好ましい。
本発明においては、個数平均粒径(Dp)に対する、該着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)の比(Dv/Dp)は、トナーの転写性や、画像再現性の観点から、1.20以下であることが好ましい。
本発明に係る静電荷像現像用トナーの製造方法は、コア用重合性単量体、着色剤、及び離型剤を含有するコア用重合性単量体組成物を水系分散媒体中で分散させて液滴を形成する工程、該液滴をコア用重合開始剤の存在下、重合してコア粒子を形成する工程、及び、該コア粒子が分散する水系分散媒体にシェル用重合性単量体とシェル用重合開始剤を添加して重合し、該コア粒子の表面にシェル層を形成して、該コア粒子を該シェル層で被覆したコアシェル型構造を有する着色樹脂粒子を得る工程を有し、
該コア用重合性単量体組成物の重合温度Tc(℃)と該コア用重合開始剤の10時間半減期温度Tic(℃)、及び該シェル用重合性単量体と該シェル用重合開始剤を添加する際の水系分散媒体の温度Ts(℃)と該シェル層用重合開始剤の10時間半減期温度Tis(℃)が、下記の式を満たすことを特徴とする。
Tic+13<Tc<Tic+23
Tis−21<Ts<Tis−11
本発明に係る静電荷像現像用トナーの製造方法において、上記平均破壊強度を有するトナーを調製することができるため、該シェル用重合性単量体の添加量は、該コア用重合性単量体100重量部に対して1〜6重量部であることが好ましい。
本発明によれば、低温定着性が高く、カブリ等が起こらないため耐久印字性に優れ、且つブロッキング性が高く保存性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することができる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、コア粒子の結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含むコア粒子を、シェル層の結着樹脂を含むシェル層で被覆したコアシェル型構造を有し、体積平均粒径(Dv)が4〜10μm、平均円形度が0.950〜0.990である着色樹脂粒子を含有し、
超微小硬度計で測定される平均破壊強度が、1.0〜3.0mNであることを特徴とするものである。
本発明において、破壊強度とは、被検体(本発明ではトナー)が、押込み力に対する抵抗力が失われて、急激に変位が増大する時点での押込み力であり、ISO14577、DIN EN 14577に規定された押込み試験の手順に従って、被検体であるトナー1粒子に対して、圧子を一定速度(本発明では、5.00mN/7sec)で押込みながら測定する。圧子としては、好ましくは、基部が正方形の角錐形ダイヤモンド圧子で、頂点を挟む対面角度α=136°(ビッカース角錐)、又は基部が三角形の角錐形ダイヤモンド圧子(例えばバーコビッチ角錐)が用いられる。
本発明に係る破壊強度において、上記ISO14577で規定された試験方法に基づき、荷重(mN)と押し込み深さ(μm)の測定を行うと、その荷重−押込み深さグラフは、典型的には、キンク部(屈折部)を有するグラフが得られる(図1参照)。この場合、キンク部における荷重を本発明に係る破壊強度とする。
一方で、キンク部が不明瞭である場合(図2参照)は、その荷重−押込み深さグラフにおいて、急激に傾きが変化する部分の前後で近似直線を引き(点線部分)、その交点における荷重を本発明の破壊強度とする。なお、近似直線は、荷重に対する押込み深さの変位が比較的単調に変化している部分において5点任意に選び、その点を一次直線で結んだ線とする。本発明では、この測定を5回行ない、得られる破壊強度を平均して、平均破壊強度とする。
本発明のトナーは、平均破壊強度が1.0〜3.0mNであることが好ましく、1.5〜2.5mNであることがより好ましい。
平均破壊強度が上記範囲より大きくなると、トナーの最低定着温度が高くなり過ぎてしまう。
一方で、平均破壊強度が上記範囲未満となると、ブロッキングが起こりやすくなるため、トナーの保存性が大幅に低下し、また、耐久印字性が低下してしまう。
以下、本発明のトナーの構成材料について詳しく説明する。
本発明の静電荷像現像用トナーは着色樹脂粒子を含み、必要に応じて該着色樹脂粒子の表面に付着する外添剤や、着色樹脂粒子を担持する粒子であるキャリア等の他の粒子又は成分を含有していてもよい。
トナー中の着色樹脂粒子は、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有し、その他、必要に応じて帯電制御剤等の他の成分を含有していてもよい。
着色樹脂粒子に含有される結着樹脂(コア粒子及びシェル層の結着樹脂の両方を含む)としては、従来よりトナーの結着樹脂として用いられている樹脂類を用いることができる。例えば、ポリスチレン及びポリビニルトルエン等のスチレン、並びにその置換体の重合体;スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、及びスチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、ポリオレフィン、(メタ)アクリレート樹脂、ノルボルネン系樹脂、及びスチレン系樹脂の各水添物等が挙げられる。
着色剤としては、一般にトナーに用いられるあらゆる顔料及び染料を用いることができる。モノクロトナーを得る場合、ブラック着色剤として、例えば、カーボンブラック、チタンブラック等が用いられる。
フルカラートナー(イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー)を得る場合は、各々、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を使用する。
イエロー着色剤としては、例えば、アゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、75、83、90、93、97、120、138、155、180、181、185及び186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、アゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド31、48、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物等のフタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物等が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、および60等が挙げられる。
着色剤の量は、コア粒子の結着樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部である。
着色樹脂粒子には、帯電制御剤が含有されていることが好ましい。帯電制御剤としては、従来からトナーに用いられている帯電制御剤を何ら制限なく用いることができる。帯電制御剤には、負帯電制御剤と正帯電制御剤とがあり、本発明のトナーを負帯電性トナーとするか、正帯電性トナーとするかによって、使い分ける。
帯電制御剤の中でも、帯電制御樹脂を用いることが好ましい。帯電制御樹脂は、結着樹脂との相溶性が高く、無色であり、高速でのカラー連続印刷においても帯電性が安定したトナーを得ることができる。
以下、負帯電制御樹脂及び正帯電制御樹脂について説明する。
負帯電制御樹脂としては、重合体の側鎖に、カルボキシル基又はその塩、フェノール類基又はその塩、チオフェノール基又はその塩、スルホン酸基又はその塩から選択される置換基を有する樹脂等が挙げられる。
上記の中でも、重合体の側鎖にスルホン酸基又はその塩を有する樹脂が好ましく用いられる。具体的には、スルホン酸基又はその塩を含有するモノビニル単量体と、該モノビニル単量体と共重合可能な他のモノビニル単量体を共重合することによって得られる樹脂が挙げられる。
スルホン酸基又はその塩を含有するモノビニル単量体の配合量は、負帯電制御樹脂を構成する全単量体中、好ましくは0.5〜15重量%であり、更に好ましくは1〜10重量%である。スルホン酸基又はその塩を含有するモノビニル単量体の配合量が上記範囲未満であると、トナーの帯電量が不十分となる場合があり、上記範囲を超えると、低温低湿下におけるトナーの帯電量の上昇が大きくなり、印字汚れが発生する場合がある。
正帯電制御樹脂としては、例えば、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHC、−N(C、−NHCOH等のアミノ基を含有する樹脂、及びそれらがアンモニウム塩化された官能基を含有する樹脂が挙げられる。
アミノ基及びアンモニウム塩基等の官能基を有するモノビニル単量体の配合量は、正帯電制御樹脂を構成する全単量体中、好ましくは0.5〜15重量%であり、更に好ましくは1〜10重量%である。官能基を有するモノビニル単量体の配合量が上記範囲未満であると、トナーの帯電量が不十分となる場合があり、上記範囲を超えると、低温低湿下におけるトナーの帯電量の上昇が大きくなり、印字汚れが発生する場合がある。
帯電制御樹脂としては、重量平均分子量が2,000〜50,000のものが好ましく、4,000〜25,000のものが更に好ましく、6,000〜20,000のものが最も好ましい。
帯電制御樹脂のガラス転移温度は、好ましくは40〜100℃であり、更に好ましくは45〜80℃であり、最も好ましくは45〜70℃である。ガラス転移温度が上記範囲未満であるとトナーの保存性が悪くなり、上記範囲を超えると定着性が低下する場合がある。
帯電制御剤の使用量は、コア粒子の結着樹脂を得るために使用されるモノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明では、着色樹脂粒子は離型剤を含有する。離型剤を添加することで、定着時におけるトナーの定着ロールからの離型性を改善できる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等のポリオレフィンワックス類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、及びペトロラクタム等の石油ワックス及びその変性ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、及びジペンタエリスリトールヘキサステアレート等の多官能エステル化合物;などが挙げられる。
上記離型剤の中でも、示差走査熱量計を用いて、昇温速度10℃/minにおける昇温時のDSC曲線から測定される、吸熱ピーク温度が30〜150℃、好ましくは50〜120℃、より好ましくは60〜100℃の範囲にあるペンタエリスリトールエステルや、同吸熱ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペンタエリスリトールエステル等の多価アルコールエステル化物が、定着−剥離性バランスの面で特に好ましい。
離型剤の添加量は、コア粒子の結着樹脂100重量部に対して、1〜8重量部であることが好ましく、3〜6重量部であることがより好ましい。
離型剤の添加量が上記範囲より多くなると、トナーの保存性が低下する。
一方で、離型剤の添加量が上記範囲未満となると、離型剤による効果が十分に得られない。
離型剤は1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明に係る着色樹脂粒子は、粒子の内部(コア層)と外部(シェル層)に異なる二つの重合体を組み合わせて得られる、所謂コアシェル型(又は「カプセル型」ともいう。)の粒子とする。コアシェル型着色樹脂粒子では、内部(コア層)の低軟化点物質をそれより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、最低定着温度の低温化(低温定着性)とトナーの保存性とのバランスを取ることができる。
本発明におけるコアシェル型着色樹脂粒子のコア層となる粒子(「コア粒子」ともいう。)は、通常、前記結着樹脂、着色剤、離型剤、及び必要に応じて帯電制御剤や、その他の添加剤で構成される。一方、シェル層は、通常、結着樹脂のみで構成されるが、着色剤を更に含有していてもよい。
着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)が4〜10μmであることが好ましく、5〜8μmであることが更に好ましい。Dvが4μm未満であると、トナーの流動性が小さくなり、カブリが発生したり、転写残が発生したり、クリーニング性が低下する場合がある。一方、Dvが10μmを超えると、細線再現性が低下して高画質を達成できなかったり、定着性が低下する場合がある。
また、着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dp)の比(Dv/Dp)が、1.20以下であることが好ましく、1.15以下であることが更に好ましい。Dv/Dpがこの範囲を超えると転写性が低下したり、カブリが発生したりする場合がある。
着色樹脂粒子の平均円形度(Ca)は、0.950〜0.990であることが好ましく、0.970〜0.988であることが更に好ましい。
本発明において、円形度は、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。平均円形度(Ca)は、まず1μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円形度(Ci)をn個の粒子について下式よりそれぞれ求め、次いで、下記式により求める。
円形度(Ci)=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子投影像の周囲長
Figure 2007171272
上記式において、fiは円形度Ciの粒子の頻度である。
上記平均円形度は、シスメックス社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」又は「FPIA−3000」を用いて測定することができきる。
本発明においてコア粒子となる着色樹脂粒子は、粉砕法;乳化重合法、及び懸濁重合法等の重合法;転相乳化法;溶解懸濁法等、従来から知られた方法により製造することができ、これらの製造方法の中でも、平均円形度が1、すなわち真球に近く、且つ、粒径分布がシャープな着色樹脂粒子を得ることができるので、重合法により着色樹脂粒子を製造することが好ましい。
上記いずれかの方法により得られたコア粒子の表面に、スプレイドライ法、界面反応法、in situ重合法、層分離法等、従来から知られた方法でシェル層を被覆することにより、コアシェル型着色樹脂粒子が得られる。好ましくは、重合法により製造した着色樹脂粒子にin situ重合法によりシェル層を被覆する。
以下、重合法によりコア粒子を製造し、さらに、in situ重合法により、シェル層を被覆する方法を説明する。
先ず、本発明では、コア粒子の結着樹脂の原料であるコア用重合性単量体に、着色剤、離型剤、及び必要に応じて帯電制御剤等の他の成分を溶解あるいは分散させてコア用重合性単量体組成物とし、分散安定剤を含有する水系分散媒体中で、該コア用重合性単量体組成物の液滴を形成する。この液滴を含有する分散液中にコア用重合開始剤を添加して重合し、必要に応じて粒子同士を会合させることで、コア粒子を調製することができる。
上記重合では、コア用重合性単量体組成物の重合温度Tc(℃)は、コア用重合開始剤の10時間半減期Tic(℃)と下記の式を満たす温度であることが好ましい。
Tic+13<Tc<Tic+23
上記重合温度Tc(℃)が、上記範囲未満である場合、重合時間が長くなる可能性があり、上記範囲より大きくなると粗大な粒子が副生したり、重合性単量体が発泡したりする可能性がある。
本発明において、「コア用重合性単量体の重合温度Tc(℃)」とは、コア用重合開始剤を添加後、コア用重合性単量体を重合する重合反応において、目標温度まで昇温した後、重合転化率が95%以上に達するまでの、時間経過と共に変動する水系分散媒体の温度を平均化した平均温度である。
また、本発明では、重合開始剤の「10時間半減期温度」とは、ある一定量の重合開始剤が、元の量から半分の量になる半減期が10時間である時の温度のことをいう。
本発明では、コア粒子の結着樹脂となる重合体として、コア用重合性単量体を用いる。
コア用重合性単量体として、モノビニル単量体を使用する。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル酸のアミド化合物、及びメタクリル酸のアミド化物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、及びフッ化ビニル等のハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン;酢酸ビニル、及びプロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、及びビニルエチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、及びメチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、及びN−ビニルピロリドン等の含窒素ビニル化合物;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体が、好適に用いられる。
上記モノビニル単量体の割合は、コア用結着樹脂成分を形成するために用いられるコア用重合性単量体中、少なくとも80重量%以上であることが好ましい。
ホットオフセット改善のために、コア用重合性単量体は上記モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等のジアクリレート化合物;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等のその他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の反応性の、オリゴマーまたはポリマーである。
マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のTgよりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。マクロモノマーの量は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部である。
分散安定剤としては、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の金属化合物等の酸又はアルカリに溶解する無機化合物が挙げられる。さらにポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機高分子化合物を幣酔いしてもよい。上記分散安定剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定剤の中でも、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、洗浄後の分散安定剤残存量が少ないので、得られる重合トナーは、画像を鮮明に再現することができ、環境安定性を悪化させないので好ましい。
分散安定剤は水系分散媒体100部に対して0.1〜20部、好ましくは0.2〜10部用いることが好ましい。
本発明において、重合性単量体組成物の重合を行なう重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチラート等の有機過酸化物が挙げられる。また、上記重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤を用いてもよい。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、印字耐久も良いことから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物が水系分散媒体中へ分散された後、液滴形成前に、添加されても良いが、重合性単量体組成物へ添加されても良い。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部であり、さらに好ましくは0.3〜15重量部であり、最も好ましくは1.0〜10重量部である。
さらに、重合に際しては、分子量調整剤を使用することが好ましい。分子量調整剤としては、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類が挙げられる。分子量調整剤は、重合開始前または重合途中に添加することができる。上記分子量調整剤の量は、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部であり、更に好ましくは0.1〜5重量部である。
次に、上記重合法で得られたコア粒子にin situ重合法によりシェル層を被覆する場合、コア粒子が分散している水系分散媒体中に、シェル用重合性単量体とシェル用重合開始剤を添加して重合し、濾過、洗浄、脱水及び乾燥することによりコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
具体的な方法としては、コア粒子を得るために行った重合反応の反応系にシェル用重合性単量体と重合開始剤を添加して継続的に重合する方法、及び別の反応系で重合性単量体組成物を重合、さらに会合した後に濾過、洗浄、脱水、及び乾燥して得られたコア粒子を水系分散媒体中に入れ、これにシェル用重合性単量体と重合開始剤を添加して、段階的に重合する方法などが挙げられる。
本発明に係る製造方法では、シェル層を形成する際に、反応系(コア粒子が分散する水系分散媒体)を一時的に降温することが好ましい。具体的な降温条件としては、シェル用重合性単量体と重合開始剤を添加する時の水系分散媒体の温度Ts(℃)とシェル用重合開始剤の10時間半減期温度Tis(℃)が、下記の式を満たすことが好ましい。
Tis−21<Ts<Tis−11
シェル用重合性単量体と重合開始剤を添加する時の反応系の温度が上記範囲を満たすことで、コアシェル型着色樹脂粒子の平均破壊強度を最適な範囲に調節することができる。その理由は、コア粒子の周囲に到達する前にシェル用重合性単量体が重合するのを抑制し、均一にコア層を被覆することができるためと推測される。
また、シェル用重合性単量体とシェル用重合開始剤を添加した後のシェル用重合性単量体の重合温度は、効率良く上記シェル用重合性単量体の重合を行うことができるので、70〜100℃が好ましく、80〜90℃がより好ましい。
上記シェル用重合性単量体としては、前述のコア用重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等のTgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
上記シェル用重合性単量体の添加量は、モノビニル単量体に対して好ましくは、1〜6重量部、より好ましくは2〜4重量部である。
シェル用重合性単量体の添加量が上記範囲より多くなると、上記トナーの平均破壊強度が本発明で規定する範囲を超えてしまい、トナーの最低定着温度が高くなり過ぎる可能性がある。
一方で、シェル用重合性単量体の添加量が上記範囲未満となると、上記トナーの平均破壊強度が本発明で規定する範囲を下回り、耐オフセット性や、トナーの保存性が大幅に低下するおそれがある。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、及び2,2’−アゾビス−{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等のアゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して、好ましくは、0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部である。
本発明では、コアシェル型着色樹脂粒子のシェル層の厚さ(以下シェル層厚ともいう。)は、好ましくは25〜70nm、より好ましくは30〜50nmである。
シェル層厚が上記範囲より大きいと、トナーの最低定着温度が高くなるおそれがあるため、低温定着性が低下し、上記範囲未満となるとブロッキングが発生しやすくなり保存性が低下する。
本発明では、コアシェル型の着色樹脂粒子のシェル層の厚さは、コア粒子又は着色樹脂粒子の粒径、及びトナー製造時に用いるコア粒子を形成するコア用重合性単量体、及びシェル用重合性単量体の添加量から以下のように求めることができる。
コアシェル型着色樹脂粒子の体積は、コア用重合性単量体とシェル用重合性単量体の比重が同じであると仮定した時、トナーを調製に使用するコア用重合性単量体の添加量とシェル用重合性単量体の添加量により表すことができる。これはシェル層厚とコア粒子の粒径、又は着色樹脂粒子との間で以下の近似式が成り立つため、下記式を用いてシェル層の厚さを算出することができる。なお、シェル層の厚さは、極度に微小であり、例えば、粒径測定機により測定されるコア粒子の粒径とコアシェル型着色樹脂粒子の粒径の差を比較することは困難であり、測定誤差を生じやすい。このため下記式にてシェルの層厚を算定することが好ましい。また、下記式において重合性単量体とは、コア粒子及びシェル層の結着樹脂の原料であり、主にモノビニル単量体、架橋性の単量体、マクロモノマーである。
Figure 2007171272
上記工程によって得られた着色樹脂粒子(以下、「着色樹脂粒子」とは、コアシェル型の着色樹脂粒子のことをいう。)の水分散液は、酸又はアルカリを添加して、分散安定剤を水に溶解して除去することが好ましい。分散安定剤として酸に可溶な難水溶性無機化合物である場合、着色樹脂粒子の水分散液への酸の添加により、分散安定剤を水に溶解し除去する。一方で、使用した分散安定剤がアルカリに可溶な難水溶性無機化合物である場合は、酸の代わりにアルカリを使用する。
分散安定剤として、酸に可溶なものを使用した場合、着色樹脂粒子の水分散液のpHを6.5以下になるように酸を添加することが好ましく、より好適にはpH6以下となるようにする。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸や、蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率が大きいことや、製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
本発明においては、上記方法により得られた着色樹脂粒子は、外添剤を付着させたものを一成分トナーとして用いることができる。さらに該着色樹脂粒子に、キャリアその他の微粒子をV型混合機等の混合機を用いて混合することにより二成分トナーとして用いることもできる。
外添剤を着色樹脂粒子の表面に付着、埋設等させることによって、トナーの帯電性、流動性、保存性などを調整することができる。
外添剤としては、従来からトナーに用いられている外添剤を何ら制限なく用いることができ、例えば、無機粒子や有機樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化錫等が挙げられ、有機樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸エステル重合体粒子、及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体粒子等が挙げられる。これらのうち、シリカや酸化チタンが好適であり、粒子表面が疎水化処理されたものが好ましく、疎水化処理されたシリカ粒子が特に好ましい。
外添剤の量は、特に限定されないが、着色樹脂粒子100重量部に対して、通常、0.1〜6重量部である。
着色樹脂粒子と混合するキャリアとしては、従来からトナーに用いられているものを何ら制限なく用いることができ、例えば、ガラスビーズや、その表面をフッ素系樹脂又はスチレン/アクリル系樹脂又はシリコーン樹脂等で表面処理したもの等が挙げられる。
二成分トナーの場合は、トナー中の着色樹脂粒子濃度は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜15重量%、さらに好ましくは3〜10重量%である。
本発明により提供されるトナーは、カブリが少なく耐オフセット性、耐ブロック性に優れている。従って本発明の静電荷像現像用トナーは、保存性に優れており、高品質な画像を形成することができる。
上述したような本発明のトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において静電潜像の静電的な特性をもつ潜像を現像して写真、絵、文字、記号等の画像を形成する静電潜像現像システム、現像方法、画像形成装置に広く用いられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲はかかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
以下の実施例において部及び%は特に断りのない限り重量部又は重量%を表す。
〔実施例1〕
スチレン81部及びアクリル酸n−ブチル19部からなるコア用重合性単量体、着色剤としてマゼンタ顔料(クラリアント製、商品名「TONER MAGENTA 6B」)5部を混合した後、メディア型分散器(ターボ工業製、商品名「OBビーズミル」)にて分散処理を行い、着色剤分散液を得た。これに帯電制御剤として正帯電制御樹脂(4級アンモニウム塩の基を含む単量体の単位を10重量%含有するスチレン−アクリル酸樹脂)を1.0部、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亞合成化学工業社製、商品名「AA6」、Tg=94℃)0.25部、ジビニルベンゼン0.3部、tert−ドデカンチオール1.0部、離型剤(日本油脂社製、商品名「WEP−7」)5部、を混合して、重合性単量体を含む分散液1を調製した。
他方、分散安定剤を以下のように調製した。
イオン交換水280部に塩化マグネシウム13.7部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム7.7部を溶解した水溶液を攪拌下で徐々に添加して水酸化マグネシウムのコロイド分散液を調製した。
上記により得られた水酸化マグネシウムのコロイド分散液に、分散液1を投入し、液滴が安定するまで攪拌し、そこに重合開始剤t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名「パーブチルO」、10時間半減期温度=72℃)6部を添加後、造粒機(荏原製作所製、商品名「エバラマイルダー」)を用いて高せん断攪拌して、重合性単量体組成物の液滴を造粒した。この造粒した重合性単量体組成物の水分散液を、攪拌翼を装着した反応器に入れ、重合反応を開始させ、重合転化率がほぼ100%に達するまで反応液を89℃に保ちながら重合した。その後、反応器を冷却し、反応液の温度を70℃に低下せしめた後、シェル用重合性単量体(メチルメタクリレート)4.2部を添加し、さらにその10分後にシェル用重合開始剤として、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド](和光純薬社製、商品名「VA−086」、10時間半減期温度=86℃)0.42部をイオン交換水42部に溶解させた水溶液を反応器に入れた。その後、反応液を温度89℃にして3時間重合反応を継続した後、冷却して反応を停止し、着色重合体粒子の水分散液を得た。
この着色重合体粒子の粒径は、Dv50(体積粒径分布の50%累積値)が6.81μmで、Dp50(個数粒径分布の50%累積値)が5.69μmであった。この着色重合体粒子の水分散液をpH6になるまで硫酸を添加して着色重合体粒子表面の水酸化マグネシウムを水に可溶化させた。そして、得られたコアシェル型の着色重合体粒子の水分散液を遠心濾過により水を分離した。次いで新たにイオン交換水500部を加えて再スラリー化して、水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離して、濾過ケーキを得た。
得られた濾過ケーキを真空乾燥して、乾燥した着色重合体粒子を得た。この時の着色重合体粒子の含水率は0.3%以下であった。得られた着色重合体粒子100部に、平均粒径40nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名「NA50Y」)1.5部、BET比表面積が約200cm/gのシリカ微粒子(キャボット社製、商品名「TG820F」)1.0部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して、外添剤を着色重合体粒子に付着させて実施例1のトナーを得た。なお、着色重合体粒子は、体積平均粒径(Dv)7.4μm、個数平均粒径(Dp)6.4μmであった。
〔実施例2〕
上記実施例1において、マゼンタ着色剤の代わりにカーボンブラック(三菱化学社製、商品名「♯25BS」)を7部用い、正帯電制御樹脂(4級アンモニウム塩の基を含む単量体の単位を10重量%含有するスチレン−アクリル酸樹脂)の代わりに、正帯電制御樹脂(4級アンモニウム塩の基を含む単量体の単位を2重量%含有するスチレン−アクリル酸樹脂)を0.5部用い、シェル用重合性単量体(メチルメタクリレート)3.5部を添加した以外は実施例1と同様に調製し、実施例2のトナーを得た。なお、着色重合体粒子は、体積平均粒径(Dv)6.7μm、個数平均粒径(Dp)5.7μmであった。
〔比較例1〕
上記実施例2において、シェル用重合性単量体(メチルメタクリレート)を0.7部添加し、反応器の冷却を行なわず、89℃にしたままシェル用重合性単量体とシェル用重合開始剤を反応器に入れた以外は、実施例2と同様に調製し比較例1のトナーを得た。なお、着色重合体粒子は、体積平均粒径(Dv)7.3μm、個数平均粒径(Dp)6.3μmであった。
〔比較例2〕
上記比較例1において、シェル用重合性単量体(メチルメタクリレート)を2.0部添加した以外は、比較例1と同様に調製し比較例2のトナーを得た。なお、着色重合体粒子は、体積平均粒径(Dv)7.0μm、個数平均粒径(Dp)6.0μmであった。
〔比較例3〕
上記実施例1において、離型剤を添加せず、反応器の冷却は行なわず、89℃としたままシェル用重合性単量体とシェル用重合開始剤を反応器に入れた以外は、実施例1と同様に調製し、比較例3のトナーを得た。なお、着色重合体粒子は、体積平均粒径(Dv)6.9μm、個数平均粒径(Dp)5.9μmであった。
〔試験方法〕
各トナーについて、平均破壊強度(mN)、体積平均粒径(μm)、個数平均粒径(μm)、着色樹脂粒子の平均円形度、定着温度、保存性を測定した。
また、印字性能については、各トナーを用いて連続印字を行って、かぶりが発生する枚数を計測し、耐久印字試験を行なった。
(1)トナーの平均破壊強度
トナーの平均破壊強度は、ISO 14577、DINEN14577に規定する押込み試験の手順に従って行った。試験機としては超微小硬度計(フィッシャーインスツルメンツ製、商品名「フィッシャースコープH−100)を用い、圧子としては、基部が正方形で対面角度が136°の角錐型ダイヤモンドのビッカース圧子を用いた。
試験時の温度を23℃とし、マイクロスコープ下でコールカウンターで測定した体積平均粒径±1μmのトナーを選び、トナー中心部分に圧子を5.00mN/7secの一定速度で押し込んで、荷重mNと押込み深さμmの測定を5回行い、その平均値の荷重−押込み深さの曲線を求めた。
その荷重−押込み深さグラフが、キンク部(屈折部)を有するグラフである場合、キンク部における荷重を破壊強度とした(図1参照)。
一方で、得られた荷重−押込み深さグラフにおいて、キンク部が不明瞭である場合(図2参照)は、急激に傾きが変化する部分の前後で荷重に対する押込み深さの変位が比較的単調に変化している部分で5点任意に選び、その点を一次直線で結んだ線を近似直線(点線部分)とし、その交点の荷重を本発明の破壊強度とした。
(2)粒径に関する測定
体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dp)は、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、機種名「マルチサイザー」)により測定した。このマルチサイザーによる測定は、アパーチャー径:100μm、媒体:イソトンII、測定粒子個数:100,000個の条件で行った。
(3)平均円形度の測定
容器中に、予めイオン交換水10mlを入れ、その中に分散剤としての界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸)0.02gを加え、更にトナー0.02gを加え、超音波分散機で60W、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度を3,000〜10,000個/μLとなるように調整し、1μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000〜10,000個についてシメックス社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記式に示され、平均円形度は、その平均を取ったものである。
(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
(4)シェル層厚
シェル層厚は、上記(2)の粒径測定機により測定した着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)と、トナー調製工程で使用したコア用重合性単量体(スチレン、アクリル酸n−ブチル、ジビニルベンゼン、マクロモノマー)の添加量、及びシェル用重合性単量体(メチルメタクリレート)の添加量からそれぞれ下記式により算出した。なお、コア用重合性単量体とシェル用重合性単量体の比重は同一であると仮定した。
Figure 2007171272
(5)耐久性(印字用紙上カブリ)
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(ブラザー工業社製、商品名「HL1670N」)を用い、トナーカートリッジにトナー190gを充填した後、5%濃度で20,000枚まで連続印字を行った。
上記プリンターを1,000枚印字毎に印字を途中で停止させ、現像後の印字用紙に非画像部のトナーを粘着テープ(住友スリーエム(株)製、スコッチメンディングテープ810−3−18)に付着させた。この粘着テープを新しい印字用紙に貼り付け、分光色差計(日本電色工業(株)製、機種名「SE−2000」)で色調を測定した。リファレンス(基準サンプル)として、未使用の粘着テープを印字用紙に貼り付け、同様に色調を測定した。それぞれの色調をL*a*b*空間の座標として表し、測定サンプルと基準サンプルの色調から色差ΔEを算出してカブリ値とした。カブリ値が1.0を超えた枚数をカブリ発生枚数とした。20,000枚に達する前にカブリが発生した場合、その時点で連続印字を中止した。
(6)最低定着温度
上記(5)で使用したプリンターの定着ロール部の温度を変化できるように改造して、定着ロールの温度を変化させて、5℃刻みで、それぞれの温度での現像剤の定着率を測定し、温度と定着率の関係を求める定着試験を行った。定着率は、変化させた定着ロールの温度を安定化させるため5分以上放置し、その後改造プリンターで印字用紙にベタ印字を行い、印字した用紙のベタ領域について、テープ剥離操作前後の印字濃度比率から計算した。すなわちテープ剥離前の画像濃度(Image Density)をID前、テープ剥離後の画像濃度をID後として、定着率は下記式から求めた。
定着率(%)=(ID後/ID前)×100
ここでテープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分に前述した粘着テープ(住友スリーエム(株)製、商品名「スコッチメンディングテープ810−3−18」)を貼り、円盤型の金属ロール(直径15cm×厚さ2cm、重さ1kg)で一定圧力で押圧して付着させ、その後、試験用紙が破れない程度の一定速度で、試験用紙に沿った方向(試験用紙と水平の方向)となるように粘着テープを剥離する一連の操作である。この定着試験において、定着率80%以上を維持できる最低の温度をトナーの最低定着温度とした。
(7)保存性
100ccのポリ容器に外添後のトナーを20g秤量した後、60℃に制御した恒温室内に5時間静置した。容器内のトナーを目開き250μmの篩にて振幅1.0mmで30秒間篩った後、篩上に残ったトナーの重量を計測し、保存性を下記式により算出した。
保存性(%)=(篩上のトナー/20)×100
この数値が小さいほど、トナーの保存性が良好であることを示し、通常5%未満である。
〔結果〕
試験結果を表1に示す。
なお、表1中の注記は以下の通りである。
*1: 結着樹脂及びシェル用重合性単量体、着色剤に関する略記
ST(スチレン)、BA(アクリル酸ブチル)、DVB(ジビニルベンゼン)、6B(マゼンタ着色剤、クラリアント製、商品名「TONER MAGENTA 6B」)、25BS(カーボンブラック着色剤、三菱化学社製、商品名「#25BS」)、MMA(メチルメタクリレート)
Figure 2007171272
〔結果のまとめ〕
実施例1及び2のトナーは、比較例1〜3のトナーと比べ、20,000枚に達した時点においても印字用紙上にカブリが発生せず、耐久印字性に優れており、ブロッキングがほぼ起こっておらず保存性に優れていた。
一方で、シェル用重合性単量体の添加量が、本発明の規定量未満で製造され、平均破壊強度が本発明の範囲未満である比較例1及び2のトナーは、最低定着温度が低かったものの、その着色剤の種類によらず、印字用紙上にカブリが発生し、保存性の低下が確認された。
また、シェル用重合性単量体と重合開始剤を添加する温度が、本発明の規定以上であり、離型剤を添加せずに製造された比較例3のトナーは、平均破壊強度が本発明の規定より大きくなり、耐久印字性と保存性に優れていたが、定着温度が高く、実用性に劣っていた。
押込み変位と荷重との関係から導かれる破壊強度を示したグラフである。 押込み変位と荷重との関係から導かれる別の例の破壊強度を示したグラフである。

Claims (6)

  1. コア粒子の結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含むコア粒子を、シェル層の結着樹脂を含むシェル層で被覆したコアシェル型構造を有し、体積平均粒径(Dv)が4〜10μm、平均円形度が0.950〜0.990である着色樹脂粒子を含有し、
    超微小硬度計で測定される平均破壊強度が、1.0〜3.0mNであることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 該シェル層の厚さが、25〜70nmであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 該離型剤が、該コア粒子の結着樹脂100重量部に対して、1〜8重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 個数平均粒径(Dp)に対する、該着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)の比(Dv/Dp)が、1.20以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. コア用重合性単量体、着色剤、及び離型剤を含有するコア用重合性単量体組成物を水系分散媒体中で分散させて液滴を形成する工程、該液滴をコア用重合開始剤の存在下、重合してコア粒子を形成する工程、及び、該コア粒子が分散する水系分散媒体にシェル用重合性単量体とシェル用重合開始剤を添加して重合し、該コア粒子の表面にシェル層を形成して、該コア粒子を該シェル層で被覆したコアシェル型構造を有する着色樹脂粒子を得る工程を有し、
    該コア用重合性単量体組成物の重合温度Tc(℃)と該コア用重合開始剤の10時間半減期温度Tic(℃)、及び該シェル用重合性単量体と該シェル用重合開始剤を添加する際の水系分散媒体の温度Ts(℃)と該シェル層用重合開始剤の10時間半減期温度Tis(℃)が、下記の式を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
    Tic+13<Tc<Tic+23
    Tis−21<Ts<Tis−11
  6. 該シェル用重合性単量体の添加量が、該コア用重合性単量体100重量部に対して1〜6重量部であることを特徴とする請求項5に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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