JP2009109916A - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】副生微粒子除去工程、脱水工程、乾燥工程において、生産性に優れ、且つ印字性能にも優れる重合トナーの製造方法を提供する。
【解決手段】重合法により着色樹脂粒子水分散液を得る工程、分離・洗浄し着色樹脂粒子の再分散液を得る分離洗浄工程、副生微粒子除去工程、湿潤状態の着色樹脂粒子を得る脱水工程、及び湿潤状態の着色樹脂粒子を乾燥する乾燥工程を含む重合トナーの製造方法であって、分離洗浄工程において、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、再分散液の濾液の電気伝導度が500μS/cm以下となるまで着色樹脂粒子の洗浄度を高めた後、副生微粒子除去工程において着色樹脂粒子の再分散液のpHを9〜12に調整し、副生微粒子の除去を行なった後、脱水工程において凝集剤として酸及び/又はカチオン系高分子凝集剤を添加して着色樹脂粒子を凝集させた後に脱水することを特徴とする重合トナーの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、及び静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられる重合トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)の製造方法に関し、更に詳細には、脱水効率、及び乾燥効率が高く、生産性に優れる重合トナーの製造方法に関する。
トナーの主構成要素である着色樹脂粒子の製造方法は、乾式法と湿式法に大別される。乾式法としては、粉砕法等が挙げられ、結着樹脂を着色剤及びその他の添加物等と溶融混練し、粉砕し、分級することにより着色樹脂粒子を製造する方法である。これに対して、湿式法としては、重合法、溶解懸濁法等が挙げられ、水系分散媒体中で着色樹脂粒子を製造する方法である。
粉砕法で得られる着色樹脂粒子が不定形であるのに対して、重合法、溶解懸濁法等の湿式法で得られる着色樹脂粒子は、形状が球形に近く、小粒径でシャープな粒径分布をもつ。
湿式法の中でも、重合法によれば、トナーの粒径制御が容易で、小粒径の球形で粒度分布がシャープな重合トナーを製造することができる。
近年、高解像度且つ高画質である画像印刷に対する要求水準のさらなる高まりに伴い、トナーの粒径をより小さくするための試みがなされ、重合トナーであっても、新たな問題点が指摘されている。
上記問題点としては、重合トナーの製造方法の重合工程において、目的とする着色樹脂粒子の他に、不要な微小粒径を有する粒子が副生することにより、トナーの生産性、及び印字性能に悪影響が及ぼされることが指摘されている。
微小な副生粒子としては、主に、粒径が0.6μm未満のいわゆるサブミクロンオーダーで且つ着色剤を含有していない微小粒子(以下、「副生微粒子」という。)がある。
このような副生微粒子が副生すると、得られた着色樹脂粒子を水系分散媒体から濾過する際に、遊離した副生微粒子の一部が濾過材に目詰まりし、濾過速度を低下させることにより、トナーの生産効率を低下させる原因となる。また、副生微粒子を多量に含む重合トナーを画像形成に用いると、印刷時に副生微粒子が、現像機内の部材に付着し易くなり、多枚数の印字を行なうと、この付着した副生微粒子が次第に蓄積し、現像機内の部材に固着し、トナーの印字性能に悪影響が及ぼされることが知られている。
重合トナーを得るためには、重合時に副生する副生微粒子を除去する必要があることに加え、着色樹脂粒子水分散液から着色樹脂粒子を固液分離し、得られる湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)について、洗浄・脱水処理を行なった後、乾燥させる必要がある。洗浄・脱水処理後のウエットケーキを乾燥させる際に、水分が十分に除去されないまま、乾燥させると乾燥に多くの時間を要することになり乾燥効率が低下し、トナーの生産性を低下させてしまう問題がある。
本出願人は、着色樹脂粒子の品質を損なうことなく、効率良く所望の着色樹脂粒子を得るために、固液分離(濾過)、及び洗浄・脱水といった工程の効率を改善するための試みを、継続的に行なってきた。
特許文献1では、洗浄脱水機として、連続式ベルトフィルター、サイホンピーラー型セントリフュージ、またはこの両方を用いて、固液分離、洗浄・脱水を行なうことにより、重合トナーを製造する方法が開示されている。
また、特許文献2では、真空式ベルトフィルタを用いて濾過洗浄する工程において、真空式ベルトフィルタの真空脱液ゾーンの一部において、濾布上に形成されたケーキ層に振動または衝撃を与えてケーキの真空脱液を効率的に行なうことにより、重合トナーを製造する方法が開示されている。
さらに、特許文献3では、真空式ベルトフィルタを用いて濾過洗浄する工程において、重力沈降ゾーンの濾液とケーキ形成ゾーンの濾液を真空濾過ゾーンのケーキ上に戻し、ケーキ剥離後に濾布を洗浄した洗浄排液を洗浄ゾーンの洗浄液として使用することにより、重合トナーを製造する方法が開示されている。
さらに、特許文献4では、着色樹脂粒子分散液から着色樹脂粒子を分離するにあたり、縦方向の引張強度が200kgf/30mm以上、好ましくは通気量が150cc/min/cm以下である濾材を装着した水平ベルト式真空濾過装置を用いることにより、トナーを製造する方法が開示されている。
しかしながら、重合トナーの製造工程において、重合時に副生する副生微粒子を着色樹脂粒子から除去する工程を設け、トナーを製造する工程の固液分離(濾過)、及び洗浄・脱水時における着色樹脂粒子分散液の状態を制御し、生産性に優れ、且つ印字性能にも優れるトナーの製造方法の開発にまでには至っていない。
特開平8−160661号公報 特開2004−302099号公報 特開2004−302098号公報 特開2003−275514号公報
本発明の目的は、副生微粒子除去工程において、重合時に副生する副生微粒子の除去を行ない、脱水工程において、濾材に生じる目詰まりを低減させて、含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を効率良く取得し、乾燥工程において、乾燥効率を高め(乾燥時間を短縮し)、生産性に優れ、且つ印字性能にも優れる重合トナーの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、分離洗浄工程において、着色樹脂粒子の再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、特定量以下となるまで、着色樹脂粒子の洗浄度レベルを高くするまで洗浄を行なった後、副生微粒子除去工程において、当該洗浄度レベルが高い着色樹脂粒子の再分散液のpHを、特定のアルカリ性にpH調整し、当該pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なった後、脱水工程において、当該副生微粒子の除去が行なわれた着色樹脂粒子の再分散液に、特定の凝集剤を添加し、着色樹脂粒子を凝集させた後に脱水することにより、濾材に目詰まりを生じさせることなく、含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を効率良く取得でき、乾燥工程において、乾燥効率が高くなり(乾燥時間を短縮し)、生産性に優れ、且つ印字性能にも優れるトナーが得られることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち本発明の重合トナーの製造方法は、重合法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る工程、当該着色樹脂粒子水分散液中の着色樹脂粒子を、分離・洗浄しイオン交換水に再分散させて着色樹脂粒子の再分散液を得る分離洗浄工程、当該着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子を除去する副生微粒子除去工程、当該着色樹脂粒子の再分散液を脱水して湿潤状態の着色樹脂粒子を得る脱水工程、及び当該湿潤状態の着色樹脂粒子を乾燥する乾燥工程を含む重合トナーの製造方法であって、
上記分離洗浄工程において、分離・洗浄を行なう装置としてベルトフィルターを用い、当該ベルトフィルターにて分離・洗浄して得られる着色樹脂粒子を、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、500μS/cm以下となるまで、着色樹脂粒子の洗浄度を高めた後、当該着色樹脂粒子をイオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得ること、
上記副生微粒子除去工程において、当該所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液のpHを9〜12に調整し、当該pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なった後、当該着色樹脂粒子をイオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得ること、
上記脱水工程において、当該所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液に、凝集剤として、酸及び/又はカチオン系高分子凝集剤を添加して着色樹脂粒子を凝集させた後に脱水することを特徴とする重合トナーの製造方法である。
上記の如き本発明の重合トナーの製造方法によれば、副生微粒子除去工程において、重合時に副生する副生微粒子の除去を行なうことにより、脱水工程において、濾材に生じる目詰まりを低減させることができ、含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を効率良く取得でき、乾燥工程において、乾燥効率を高めることができ(乾燥時間を短縮することができ)、生産性に優れ、且つ印字性能にも優れた重合トナーの製造方法が提供される。
本発明の重合トナーの製造方法は、重合法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る工程、当該着色樹脂粒子水分散液中の着色樹脂粒子を、分離・洗浄しイオン交換水に再分散させて着色樹脂粒子の再分散液を得る分離洗浄工程、当該着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子を除去する副生微粒子除去工程、当該着色樹脂粒子の再分散液を脱水して湿潤状態の着色樹脂粒子を得る脱水工程、及び当該湿潤状態の着色樹脂粒子を乾燥する乾燥工程を含む重合トナーの製造方法であって、
上記分離洗浄工程において、分離・洗浄を行なう装置としてベルトフィルターを用い、当該ベルトフィルターにて分離・洗浄して得られる着色樹脂粒子を、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、500μS/cm以下となるまで、着色樹脂粒子の洗浄度を高めた後、当該着色樹脂粒子をイオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得ること、
上記副生微粒子除去工程において、当該所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液のpHを9〜12に調整し、当該pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なった後、当該着色樹脂粒子をイオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得ること、
上記脱水工程において、当該所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液に、凝集剤として、酸及び/又はカチオン系高分子凝集剤を添加して着色樹脂粒子を凝集させた後に脱水することを特徴とするものである。
重合法としては、懸濁重合法、乳化凝集重合法、及び分散重合法等が挙げられるが、本発明により提供される重合トナーの製造方法においては、懸濁重合法を採用することが好ましい。
以下、懸濁重合法により重合トナーを製造する方法を、代表例として用い説明する。
(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程
本工程は、(1−1)重合性単量体組成物の調製工程、(1−2)液滴形成工程、及び(1−3)重合工程を含み、当該各工程を経て、所望の着色樹脂粒子水分散液を得ることができる。
(1−1)重合性単量体組成物の調製工程
先ず、重合性単量体、着色剤、さらに必要に応じて帯電制御剤等のその他の添加物を混合、溶解して重合性単量体組成物の調製を行なう。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行なう。
本発明において、重合性単量体とは、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいう。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を用いることが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド、及びメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;等が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記モノビニル単量体のうち、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルが好適に用いられる。
重合性単量体の一部として、トナーの保存性(耐ブロッキング性)を改善するために、上記モノビニル単量体と共に、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を有するモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等のジビニル化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレート、及びジメチロールプロパンテトラアクリレート等の3個以上のビニル基を有する化合物;等が挙げられる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
また、重合性単量体の一部として、トナーの保存性と低温定着性とのバランスを向上させるために、上記モノビニル単量体と共に、任意のマクロモノマーを用いることが好ましい。マクロモノマーとは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有し、数平均分子量(Mn)が、通常1,000〜30,000の反応性のオリゴマーまたはポリマーのことをいう。マクロモノマーとして、重合性単量体を重合して得られる重合体(結着樹脂)のガラス転移温度(Tg)よりも高いTgを有するオリゴマーまたはポリマーを用いることが好ましい。
本発明では、マクロモノマーを、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
本発明では、着色剤を用いるが、カラートナー(通常、ブラックトナー、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナーの4種類のトナーが用いられる。)を製造する場合、ブラック着色剤、シアン着色剤、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤をそれぞれ用いることができる。
本発明において、ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等の顔料を用いることができる。
シアンの着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン顔料、その誘導体、及びアントラキノン顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Blue2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられる。
イエローの着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ顔料、縮合多環顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Yellow3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、及び186等が挙げられる。
マゼンタの着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ顔料、縮合多環顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Red31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、及びC.I.Pigment Violet19等が挙げられる。
本発明では、それぞれの着色剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いてもよく、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、トナーの定着ロールからの剥離性を向上させるために、離型剤を用いることが好ましい。
離型剤としては、一般にトナー用の離型剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等のポリオレフィンワックス;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、及びペトロラタム等の石油ワックス;モンタン、セレシン、及びオゾケライト等の鉱物ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、及びペンタエリスリトールテトララウレート等のペンタエリスリトールエステル、並びに、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、及びジペンタエリスリトールヘキサラウレート等のジペンタエリスリトールエステル等の多価アルコールエステル化合物;等が挙げられる。これらの離型剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、離型剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、トナーの帯電性を向上させるために、正帯電性または負帯電性を有する各種の帯電制御剤を用いることができる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、本発明においては、正帯電性トナーを得る観点から、正帯電性の帯電制御剤を用いることが好ましい。さらに、正帯電性の帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性の帯電制御樹脂を用いることが好ましい。
正帯電性の帯電制御樹脂としては、例えば、種々の市販品を用いることができ、藤倉化成社製としては、FCA−161P(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)、FCA−207P(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)、FCA−201−PS(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)等が挙げられる。
本発明では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜8重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、分子量調整剤を用いることが好ましい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N、N'−ジメチル−N、N'−ジフェニルチウラムジスルフィド、N、N'−ジオクタデシル−N、N'−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いることが望ましい。
(1−2)液滴形成工程
上記(1−1)重合性単量体組成物の調製工程を経て得られる重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行なう。液滴形成の方法は、特に限定されないが、例えば、インライン型乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)、高速乳化・分散機(特殊機化工業社製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行なうことができる。
液滴形成において、着色樹脂粒子の粒径コントロール、及び円形度を向上させるために、水系分散媒体中に分散安定化剤を含有させて用いる。
水系分散媒体は、水単独でもよいが、低級アルコール、及び低級ケトン等の水に溶解可能な溶剤と併用して用いることもできる。
分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物、並びに、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物などの金属化合物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子化合物;アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の有機高分子化合物;等が挙げられる。これらの中でも、金属水酸化物が好ましく、特に、pH領域が、通常pH7.5〜11で用いられる水酸化マグネシウムが好ましい。
上記分散安定化剤の中でも、酸溶液に溶解する難水溶性の金属水酸化物(難水溶性無機化合物)のコロイドを含有する分散安定化剤が好ましく用いられる。上記分散安定化剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
分散安定化剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;等が挙げられる。これらの中でも、有機過酸化物が好適に用いられる。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散させた後、液滴形成前の段階で添加されてもよいが、重合性単量体組成物に直接添加されてもよい。
重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましく、0.3〜15重量部であることがより好ましく、1.0〜10重量部であることがさらに好ましい。
(1−3)重合工程
上記(1−2)液滴形成工程を経て得られる懸濁液(重合性単量体組成物の液滴を含有する水系分散液)を、重合開始剤の存在下で、懸濁重合を行なうことにより、着色樹脂粒子水分散液を得ることができる。
重合工程において、重合性単量体組成物の液滴を安定に分散させた状態で重合を行うために、上記(1−2)液滴形成工程に引き続き、攪拌による分散処理を行ないながら重合反応を進行させることが好ましい。
重合工程において、重合温度は、50℃以上であることが好ましく、60〜98℃であることがより好ましい。また、重合時間は、1〜20時間であることが好ましく、2〜15時間であることがより好ましい。
本発明において、重合工程により得られる着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」ともいう。)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。
コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点の物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、トナーの定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上記コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては、特に制限はなく従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の観点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系分散媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)とシェル用重合開始剤を添加し、重合を行なうことでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様のものを用いることができる。その中でも、スチレン、及びメチルメタクリレート等のTgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いるシェル用重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の水溶性のアゾ化合物;等の重合開始剤を挙げることができる。
シェル用重合開始剤の添加量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して0.1〜30重量部であることが好ましく、1〜20重量部であることがより好ましい。
シェル層の重合温度は、50℃以上であることが好ましく、60〜95℃であることがより好ましい。また、シェル層の重合時間は、1〜20時間であることが好ましく、2〜15時間であることがより好ましい。
上記(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程を経て得られる着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、画像再現性の観点から、4〜10μmであることが好ましく、5〜9μmであることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が、上記範囲未満である場合には、得られるトナーの流動性が低下し、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、上記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が、上記範囲を超える場合には、得られる画像の解像度が低下し易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
また、上記着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.95〜0.995であることが好ましく、0.97〜0.995であることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が、上記範囲未満である場合には、得られるトナー印字の細線再現性が低下し易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明において、「円形度」とは、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。平均円形度は、0.4μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円形度(Ci)をn個の粒子について下記計算式1よりそれぞれ求め、次いで、下記計算式2より平均円形度(Ca)を求める。
計算式1:
円形度(Ci)=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子投影像の周囲長
Figure 2009109916
上記計算式2において、fiは、円形度(Ci)の粒子の頻度である。
上記円形度は、シスメックス社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」、「FPIA−2100」、及び「FPIA−3000」等を用いて測定することができる。
(2)分離洗浄工程
本工程は、(2−2)ベルトフィルターによる分離・洗浄工程、及び(2−3)着色樹脂粒子の再分散液を得る工程を含み、好ましくは(2−1)酸による分散安定化剤の除去工程を含み、当該各工程を経て、所望の洗浄を行なうことができる。
なお、上記(2−2)〜(2−3)の一連の工程は、必要に応じて複数回繰り返し行なうこともできる。
(2−1)酸による分散安定化剤の除去工程
上記(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程を経て得られる着色樹脂粒子水分散液中に、残存する不要な分散安定化剤を除去するために、酸を添加することにより、分散安定化剤の除去洗浄を行なうことが好ましい。
酸に可溶な分散安定化剤を用いた場合には、着色樹脂粒子水分散液に、酸を添加することによりpH調整を行ない、着色樹脂粒子水分散液中に残存する不要な分散安定化剤を水系に溶解させて除去することができる。
酸に可溶な分散安定化剤を用いた場合に添加する酸としては、特に限定されず、例えば、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸;蟻酸、及び酢酸等の有機酸;等が挙げられ、これらの中でも、分散安定化剤の除去効率が高く、製造設備への負担が小さいことから、硫酸が特に好ましく用いられる。
酸を添加して調整される着色樹脂粒子水分散液のpH、すなわちベルトフィルターにて分離・洗浄する前の着色樹脂粒子水分散液のpHは、5〜7であることが好ましく、5.5〜6.5であることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子水分散液のpHが、上記範囲未満である場合には、着色樹脂粒子水分散液の酸性度の高まりにより、洗浄に多量の洗浄水を必要とする場合がある。一方、上記着色樹脂粒子水分散液のpHが、上記範囲を超える場合には、分散安定化剤の除去が困難になる場合がある。
(2−2)ベルトフィルターによる分離・洗浄工程
上記(2−1)酸による分散安定化剤の除去工程を経て得られる着色樹脂粒子を、分離・洗浄を行なう装置としてベルトフィルターを用いて、固液分離し、イオン交換水等の洗浄水により、洗浄を行ない、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を形成させることが好ましい。
本工程において、分離・洗浄を行なう装置として用いるベルトフィルターは、上記(2−1)工程を経て得られる着色樹脂粒子を、当該ベルトフィルターに供給して、固液分離し、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を形成させた後、当該ウエットケーキに、イオン交換水等の洗浄水を均一に降りかけて供給し、均一洗浄を行なうことにより、所望の湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を形成させることができる。
本工程において、分離・洗浄を行なう装置として用いるベルトフィルターとしては、所望の湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)が得られるベルトフィルターであれば、特に限定されず、種々の市販されたベルトフィルターを用いることができ、例えば、住友重機械工業社製の連続式ベルトフィルター(商品名:イーグルフィルター)、アタカ大機社製の真空水平式ベルトフィルター(商品名:ダイキ・ADPECフィルター)、及び月島機械社製の水平ベルトフィルター(商品名:月島−水平ベルトフィルター)等が代表的に挙げられる。
洗浄に用いるイオン交換水等の洗浄水の量は、着色樹脂粒子水分散液中の固形分に対して、2〜20倍量であることが好ましく、3〜10倍量であることがより好ましく、3〜6倍量であることがさらに好ましい。
上記洗浄水の量が、上記範囲未満である場合には、ウエットケーキに含まれる不純物の除去が洗浄によって十分に行われず、トナーの印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、上記洗浄水の量が、上記範囲を超える場合には、必要以上の洗浄が行われることになり、トナーの生産性を低下させる場合がある。
(2−3)着色樹脂粒子の再分散液を得る工程
上記(2−2)ベルトフィルターによる分離・洗浄工程を経て得られる湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製した時、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、500μS/cm以下となるまで、着色樹脂粒子の洗浄度を高めた後、当該着色樹脂粒子を、イオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得る。
本発明において、濾液の電気伝導度は、着色樹脂粒子の洗浄度のレベルを判断する際の指標に用いることができる。
着色樹脂粒子の再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度は、500μS/cm以下であり、100μS/cm以下であることが好ましく、50μS/cm以下であることがより好ましい。
上記濾液の電気伝導度が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子の洗浄度のレベルが低く、着色樹脂粒子の洗浄が不十分であると判断でき、上記(2−2)〜(2−3)の一連の工程を繰り返し行なうことにより、着色樹脂粒子の洗浄度のレベルを高める必要がある。
なお、電気伝導度は、電気伝導度計を用いて測定される値であり、例えば、堀場製作所社製の電気伝導度計(商品名:ES−12)を用いて測定することができる。
本工程において、固形分濃度を20重量%の着色樹脂粒子の再分散液とするのは、着色樹脂粒子の洗浄度の指標である電気伝導度を測定するための条件を特定したものであって、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を、次工程の(3)副生微粒子除去工程に用いることを意味するものではない。
本工程においては、電気伝導度の測定試験の結果から、着色樹脂粒子の洗浄度が所望のレベルに高められたと認められる着色樹脂粒子を、分離洗浄工程の最終段階で得て、イオン交換水を用いて、適切な固形分濃度に再分散させて、着色樹脂粒子の再分散液が得られればよいことを意味する。
なお、上記適切な固形分濃度は、通常15〜35重量%、好ましくは20〜25重量%として、次工程の(3)副生微粒子除去工程に用いることができる。
一例として、上記(2−2)工程において、ベルトフィルター上に形成された湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)の一部を採取し、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液とし、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、500μS/cm以下であるならば、ベルトフィルター上に形成された残りの湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)は、所望の洗浄度に高められた着色樹脂粒子と判断することができる。
(3)副生微粒子除去工程
本工程は、(3−1)着色樹脂粒子の再分散液のpH調整工程、(3−2)副生微粒子の除去工程、及び(3−3)着色樹脂粒子の再分散液を得る工程を含み、当該各工程を経て、所望の副生微粒子の除去を行なうことができる。
(3−1)着色樹脂粒子の再分散液のpH調整工程
上記(2)分離洗浄工程を経て得られる所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を、特定のアルカリ性にpH調整し、分散を行ない、着色樹脂粒子表面に付着する副生微粒子を、着色樹脂粒子から遊離させることができる。
所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液のpHは、9〜12であり、9.5〜11.5であることが好ましい。
上記着色樹脂粒子の再分散液のpHが、上記範囲未満である場合には、着色樹脂粒子表面に付着する副生微粒子を、着色樹脂粒子から十分に遊離させることができず、次工程の(4)脱水工程において、濾材に生じる目詰まりの原因となり、脱水効率を低下させ、印字性能にも悪影響が及ぼされる場合がある。一方、上記着色樹脂粒子の再分散液のpHが、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子表面に付着する副生微粒子を、着色樹脂粒子から遊離させることはできるものの、次工程の(4)脱水工程において、着色樹脂粒子を凝集させるために、多量の凝集剤が必要となり、脱水効率を低下させる場合がある。
pH調整に用いるアルカリは、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を、pH9〜12に調整することができるアルカリであれば、特に限定されないが、アルカリ金属水酸化物の水溶液を用いてpH調整することが好ましい。
アルカリ金属水酸化物の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、及び水酸化リチウム水溶液等が挙げられ、これらの中でも、水酸化ナトリウム水溶液がより好ましく用いられる。
pH調整に用いるアルカリは、低濃度に濃度調整してから用いることが好ましく、アルカリの濃度は、好ましくは0.01〜1.0重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%、さらに好ましくは0.07〜0.3重量%のアルカリを含有する水溶液に濃度調整したものを用いることが好ましい。
なお、pH調整に用いるアルカリの添加量は、アルカリの濃度によって異なるが、アルカリを添加した後の着色樹脂粒子の再分散液のpHが、9〜12に調整されるように添加されれば、その添加量は特に限定されない。
上記pH調整に用いるアルカリの濃度が、上記範囲未満である場合には、着色樹脂粒子表面に付着する副生微粒子を、着色樹脂粒子から遊離させるために、多量のアルカリが必要となり、着色樹脂粒子の再分散液の固形分濃度が低下し、液量が増加するために、副生微粒子の除去効率を低下させる場合がある。一方、上記pH調整に用いるアルカリの濃度が、上記範囲を超える場合には、特定のアルカリ性にpH調整することが難しくなり、副生微粒子の除去効率を低下させる場合がある。
(3−2)副生微粒子の除去工程
上記(3−1)着色樹脂粒子の再分散液のpH調整工程を経て得られる、遊離した副生微粒子を含む着色樹脂粒子の水分散液から、副生微粒子を除去し、所望の湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得ることができる。
遊離した副生微粒子を含む着色樹脂粒子の水分散液から、副生微粒子を除去する方法は、着色樹脂粒子に悪影響が及ぼされることなく、副生微粒子を好適に除去することができれば、特に限定されないが、粒径が0.6μm未満のいわゆるサブミクロンオーダーを有する微小な副生微粒子を、効率良く除去する観点から、遠心力によって分級を行なう湿式分級装置を用いることが好ましい。
遠心力によって分級を行なう湿式分級装置としては、副生微粒子の除去効率に優れることから、デカンタ型遠心分離機、又は湿式サイクロンを用いることがより好ましく、デカンタ型遠心分離機を用いることが特に好ましい。
デカンタ型遠心分離機を用いて、遊離した副生微粒子を含む着色樹脂粒子の水分散液から、副生微粒子を除去する方法の一例を以下に示す。
デカンタ型遠心分離機は、外側回転筒、及び外側回転筒内に相対回転自在に設けられたスクリューコンベアからなる構造を有する。外側回転筒が高速回転することにより、遠心力を生じさせて、固形分(湿潤状態の着色樹脂粒子)と、液体(副生微粒子を含む水分散液)とに分離させることができ、副生微粒子が好適に除去された湿潤状態の着色樹脂粒子が得られる。
外側回転筒の高速回転によって生じる遠心力は、1000〜4000Gであることが好ましく、1500〜3100Gであることがより好ましい。
上記遠心力が、上記範囲未満である場合には、固形分(湿潤状態の着色樹脂粒子)と、液体(副生微粒子を含む水分散液)との分離性が悪くなり、副生微粒子の除去が不十分になる場合がある。一方、上記遠心力が上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子に対する機械的衝撃が強すぎるため、着色樹脂粒子に亀裂や粉砕が生じる等の悪影響が及ぼされ、所望の着色樹脂粒子を得ることができない場合がある。
なお、外側回転筒とスクリューコンベアとの回転数の差は、適宜設定すればよいが、1分間あたり1〜30回転であることが好ましく、5〜20回転であることがより好ましい。
遊離した副生微粒子を含む着色樹脂粒子の水分散液から、副生微粒子の除去を行なった後、着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数は、40個以下であることが好ましく、30個以下であることがより好ましく、20個以下であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子表面に付着する副生微粒子を、着色樹脂粒子から十分に遊離させることができず、脱水工程において、濾材に生じる目詰まりの原因となり、脱水効率を低下させ、印字性能にも悪影響が及ぼされる場合がある。
(3−3)着色樹脂粒子の再分散液を得る工程
上記(3−2)副生微粒子の除去工程を経て得られる、副生微粒子の除去が好適に行なわれた湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を、イオン交換水を用いて、適切な固形分濃度に再分散させる。
なお、上記適切な固形分濃度は、通常15〜35重量%、好ましくは20〜25重量%として、次工程の(4)脱水工程に用いることができる。
(4)脱水工程
本工程は、(4−1)着色樹脂粒子の凝集形成工程、及び(4−2)脱水装置による脱水工程を含み、当該各工程を経て、濾材に生じる目詰まりを低減させて、所望の脱水を行なうことができる。
(4−1)着色樹脂粒子の凝集形成工程
上記(3)副生微粒子除去工程を経て得られる、副生微粒子の除去が好適に行なわれた所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液に、凝集剤として、酸及び/又はカチオン系高分子凝集剤を添加することにより、着色樹脂粒子の凝集体(フロック)を形成させる。
なお、本発明で用いる凝集剤としては、単独で用いる場合には、酸のみが好ましい。
上記(3)副生微粒子除去工程を経て得られる、副生微粒子の除去が好適に行なわれた所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液に、本発明で特定した凝集剤を添加することにより、これまで分散状態にあった着色樹脂粒子が、互いに凝集するようになり、大きなフロック(着色樹脂粒子の凝集体)が形成される。当該着色樹脂粒子の凝集体の凝集状態は、剛直な凝集状態ではなく、着色樹脂粒子の凝集体を水系媒体に再分散させれば、容易に凝集状態が解かれるほど緩い凝集状態(軟凝集状態)にある。
本工程で形成される着色樹脂粒子の凝集体は、このような軟凝集状態にあるため、次工程の(4−2)脱水装置による脱水工程において、脱水を行なう際、ウエットケーキ内に、水分の通過が可能な経路(間隙)が多数確保されるため、脱水が行なわれ易い状態になり、脱水効率を向上させることができ、含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を効率良く取得することができる。
凝集剤として酸が添加されたときの着色樹脂粒子の再分散液のpHは、2〜6であることが好ましく、4〜6であることがより好ましい。
上記凝集剤として酸が添加された着色樹脂粒子の再分散液のpHが、上記範囲未満である場合には、着色樹脂粒子水分散液の酸性度の高まりにより、設備の腐食が生じ易くなる場合がある。一方、上記凝集剤として酸が添加された着色樹脂粒子の再分散液のpHが、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子の凝集体が形成され難くなり、含水率の低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)が得られ難くなる場合がある。
本発明で凝集剤として用いる酸としては、特に限定されず、例えば、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸;蟻酸、及び酢酸等の有機酸;等が挙げられる。これらの中でも、凝集剤としての効果が高いことから、硫酸が特に好ましく用いられる。
なお、本発明で凝集剤として用いる酸は、1種を単独で用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明で凝集剤として用いる酸は、低濃度に濃度調整してから用いることが好ましく、酸の濃度は、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%、さらに好ましくは0.1〜0.2重量%の酸を含有する水溶液に濃度調整したものを凝集剤として用いることが好ましい。
なお、酸の添加量は、酸の濃度によって異なるが、酸を添加した後の着色樹脂粒子の再分散液のpHが、2〜6になるように添加されれば、その添加量は特に限定されない。
上記凝集剤として用いる酸の濃度が、上記範囲未満である場合には、本工程において、着色樹脂粒子を凝集させるために、多量の凝集剤(酸)が必要となり、着色樹脂粒子の再分散液の固形分濃度が低下し、液量が増加するために、本工程において、脱水時間を多く要し、脱水効率が悪くなる場合がある。一方、上記凝集剤として用いる酸の濃度が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子の再分散液のpHを、所望のpHに調整することが難しくなり、着色樹脂粒子の凝集体が形成され難くなる場合がある。
本発明で凝集剤として用いるカチオン系高分子凝集剤としては、カチオン部を有するカチオン系の高分子凝集剤であれば、特に限定されず、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート系高分子凝集剤(下記式1)(「DAA系」と称することもある。)、ジメチルアミノエチルメタクリレート系高分子凝集剤(下記式2)(「DAM系」と称することもある。)、及びポリビニルアミジン系高分子凝集剤(下記式3)等が挙げられる。これらの中でも、凝集剤としての効果が高いことから、ジメチルアミノエチルアクリレート系高分子凝集剤(「DAA系」)が好ましく用いられる。
なお、本発明で凝集剤として用いるカチオン系高分子凝集剤は、1種を単独で用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いても良い。
Figure 2009109916
Figure 2009109916
Figure 2009109916
上記式1〜3中、Xは、一価の対アニオンであり、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオン、硝酸イオン、重炭酸イオン、硫酸水素イオン、及び過塩素酸イオン等が挙げられ、これらの中でもハロゲンイオンが好ましい。
なお、上記式1〜3中、m、nは、共重合体の繰返し単位を表す数である。
本発明で凝集剤として用いるカチオン系高分子凝集剤の添加量は、着色樹脂粒子100重量部に対して、0.001〜1重量部であることが好ましく、0.002〜0.5であることがより好ましく、0.002〜0.1重量部であることがさらに好ましい。
本発明で凝集剤として用いるカチオン系高分子凝集剤の添加量が、上記範囲から外れる場合には、着色樹脂粒子の凝集体が形成され難くなり、含水率の低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)が得られ難くなる場合がある。
凝集させた後の着色樹脂粒子の体積平均粒子径(Dv)と、上記(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程を経て得られる着色樹脂粒子の体積平均粒子径(Dv)との比(Dv/Dv)は、1.05<(Dv/Dv)<2.0であることが好ましく、1.05<(Dv/Dv)<1.5であることがより好ましい。
上記凝集体形成前後の着色樹脂粒子の体積平均粒径比(Dv/Dv)が、上記範囲未満である場合には、着色樹脂粒子の凝集体が十分に形成されず、含水率の低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)が得られ難くなる場合がある。一方、上記凝集体形成前後の着色樹脂粒子の体積平均粒径比(Dv/Dv)が、上記範囲を超える場合には、過大な凝集体が形成され、送液用のポンプ等に詰まりが発生する場合がある。
(4−2)脱水装置による脱水工程
上記(4−1)着色樹脂粒子の凝集形成工程を経て得られる凝集した着色樹脂粒子を含む水分散液を、脱水装置を用いて脱水を行ない、含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を形成させる。
上記(4−1)着色樹脂粒子の凝集形成工程を経て得られる凝集した着色樹脂粒子を含む水分散液を、脱水する方法としては、特に限定されず、種々の公知の方法を用いることができ、例えば、遠心濾過法、真空濾過法、及び加圧濾過法等を利用した脱水方法が挙げられる。
本工程で用いる脱水装置としては、所望の含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)が得られる脱水装置であれば、特に限定されず、例えば、遠心濾過法を利用した脱水装置としては、サイホンピーラー型セントリヒュージ、デカンタ型遠心分離機;真空濾過法を利用した脱水装置としては、ベルトフィルター;加圧濾過法を利用した脱水装置としては、フィルタープレス、ベルトプレス、ロータリーフィルター;等が代表的に挙げられる。これらの中でも、脱水効率が高いことから、サイホンピーラー型セントリヒュージが好ましく用いられ、市販品としては、三菱化工機社製のサイホンピーラー型セントリフュージ(商品名:Hz-40Si型)等が挙げられる。
脱水により得られる湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)の含水率は、5〜15重量%であることが好ましく、7〜13重量%であることがより好ましい。
上記湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)の含水率が、上記範囲を超える場合には、次工程の(5)乾燥工程において、着色樹脂粒子が所望の乾燥状態になるまで、多くの乾燥時間を要し、乾燥効率が低下し、トナーの生産性が低下する場合がある。
脱水により排出される濾液の電気伝導度は、100μS/cm以下であることが好ましく、50μS/cm以下であることがより好ましい。
上記脱水により排出される濾液の電気伝導度が、上記範囲を超える場合には、高温高湿環境下において、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
(5)乾燥工程
上記(4)脱水工程を経て得られる含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を回収し、着色樹脂粒子を乾燥させることにより、所望の着色樹脂粒子を得ることができる。
上記(4)脱水工程を経て得られる含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を、乾燥する方法としては、特に限定されず、種々の公知の方法を用いることができ、例えば、真空乾燥法、気流乾燥法、噴霧乾燥法、及び流動層乾燥法等が挙げられる。
本工程で用いる乾燥機としては、所望の着色樹脂粒子が得られる乾燥機であれば、特に限定されず、種々の市販された乾燥機を用いることができ、例えば、真空乾燥法を利用した乾燥機としては、ホソカワミクロン社製の真空乾燥機(商品名:ナウターミキサー NXV−1)、大川原製作所社製の真空乾燥機(商品名:リボコーン)、神鋼環境ソリューション社製の真空乾燥機(商品名:SVミキサー);気流乾燥法を利用した乾燥機としては、ホソカワミクロン社製の気流乾燥機(商品名:ドライマスターDMR)、セイシン企業社製の気流乾燥機(商品名:フラッシュジェットドライヤー);流動層乾燥法を利用した乾燥機としては、大川原製作所社製の気流層乾燥機(商品名:スリットフロー);等が代表的に挙げられる。
上記公知の乾燥方法に従って、上記(4)脱水工程を経て得られる含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を乾燥させると、これまで凝集状態にあった着色樹脂粒子は、1個1個の着色樹脂粒子に独立するまで凝集状態が崩壊し、得られる着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、上記(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程を経て得られる着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)と、ほぼ同じ粒径範囲を有する着色樹脂粒子を得ることができる。
乾燥により得られる着色樹脂粒子の含水率は、0.4重量%以下であることが好ましく、0.3重量%以下であることがより好ましく、0.2重量%以下であることがさらに好ましい。
上記乾燥した着色樹脂粒子の含水率が、上記範囲を超える場合には、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字耐久性等の印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
乾燥により得られる着色樹脂粒子を、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製した時、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度は、20μS/cm以下であることが好ましく、15μS/cm以下であることがより好ましく、10μS/cm以下であることがさらに好ましい。
上記濾液の電気伝導度が、上記範囲を超える場合には、高温高湿環境下において、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字耐久性等の印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
(6)着色樹脂粒子
上記(5)乾燥工程を経て得られる着色樹脂粒子について述べる。
なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
重合トナーを構成する着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、画像再現性の観点から、4〜10μmであることが好ましく、5〜9μmであることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvが、上記範囲未満である場合には、トナーの流動性が低下し、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、上記着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvが、上記範囲を超える場合には、得られる画像の解像度が低下し易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
また、上記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比である粒径分布(Dv/Dn)は、画像再現性の観点から、1〜1.25であることが好ましく、1〜1.2であることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子の粒径分布(Dv/Dn)が、上記範囲を超える場合には、トナーの流動性が低下し、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
なお、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)は、粒径測定機を用いて測定される値である。
また、上記着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.95〜0.995であることが好ましく、0.97〜0.995であることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が、上記範囲未満である場合には、トナー印字の細線再現性が低下し易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
(7)トナー
本発明で得られる着色樹脂粒子は、そのままで、あるいは着色樹脂粒子とキャリア粒子(フェライト、及び鉄粉等)により、トナーとしてもよいが、トナーの帯電性、流動性、及び保存性等を調整する観点から、高速撹拌機(例えば、商品名:FMミキサー(三井鉱山社製)等)を用いて、着色樹脂粒子と外添剤を混合して、1成分トナーとしてもよく、着色樹脂粒子と外添剤を混合した後、さらにキャリア粒子を混合して2成分現像剤としてもよい。
外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び酸化セリウム等からなる無機微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、シリコーン樹脂、及びメラミン樹脂等からなる有機微粒子;等が挙げられる。これらの中でも、無機微粒子が好ましく、無機微粒子の中でも、シリカ、及び酸化チタンが好ましく、特にシリカが好適である。上記外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることが好ましい。
本発明では、外添剤を、着色樹脂粒子100重量部に対して、通常0.1〜6重量部、好ましくは0.2〜5重量部の割合で用いることが望ましい。
上記(1)〜(7)の工程を経て製造されるトナーは、分離洗浄工程において、着色樹脂粒子の再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、特定量以下となるまで、着色樹脂粒子の洗浄度レベルを高くするまで洗浄を行なった後、副生微粒子除去工程において、当該洗浄度レベルが高い着色樹脂粒子の再分散液のpHを、特定のアルカリ性にpH調整し、当該pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なった後、脱水工程において、脱水工程において、副生微粒子の除去が行なわれた着色樹脂粒子の再分散液に、特定の凝集剤を添加し、着色樹脂粒子を凝集させた後に脱水することにより、濾材に生じる目詰まりが少なく、含水率が低い湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を効率良く取得でき、乾燥工程において、乾燥効率が高くなり(乾燥時間を短縮し)、生産性に優れ、且つ印字性能にも優れるトナーである。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
(試験方法)
(1)粒径の測定
(1−1)凝集を行なう前の着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び凝集した着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv
測定試料(着色樹脂粒子)を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30ml加え、スパチュラで掻き混ぜた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、重合後の着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び凝集した着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)を、それぞれ測定した。
(1−2)乾燥した着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び粒径分布(Dv/Dn)
測定試料(着色樹脂粒子)を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フィルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mlを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30ml加え、20Wの超音波分散機で3分間分散させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、乾燥した着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
(1−3)乾燥した着色樹脂粒子の平均円形度
容器中に、予めイオン交換水10mlを入れ、その中に分散剤としての界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸)0.02gを加え、更に測定試料(着色樹脂粒子)0.02gを加え、超音波分散機で60W、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度を3,000〜10,000個/μlとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000〜10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA−2100)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記計算式1に示され、平均円形度は、その平均をとったものである。
計算式1:
(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
(2)電気伝導度の測定
分離洗浄工程、及び乾燥工程の各工程で得られた濾液について、電気伝導度計(堀場製作所社製、商品名:ES−12)を用いて、濾液の電気伝導度を測定し、下記計算式3により実質の濾液の電気伝導度を求めた。
計算式3:
濾液の電気伝導度(μS/cm)=A−B
A:測定した濾液の電気伝導度(μS/cm)
B:イオン交換水の電気伝導度(μS/cm)
(3)副生微粒子の平均個数
分離洗浄工程後の着色樹脂粒子の再分散液3mlに、10%HSO1mlを添加し、分散安定化剤を完全に溶解させた。この溶液を濾紙(アドバンテック東洋社製、商品名:No.2)に2ml滴下して濾過し、風乾して走査電子顕微鏡(SEM)用のサンプルを調製した。
風乾させた着色樹脂粒子に白金蒸着を行って、電界放射型走査電子顕微鏡(日立製作所社製、商品名:S−4700)を用い、加速電圧を5kVにし、5,000倍に拡大して走査電子顕微鏡(SEM)観察した。
各サンプルについて、ランダムに5視野の画像撮影を行い、各画像において無作為に5個の着色樹脂粒子を選択し、これら25個の着色樹脂粒子表面に観察される副生微粒子の個数をカウントした。これより、着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数を算出した。
また、副生微粒子除去工程後の着色樹脂粒子の再分散液についても、同様に着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数を算出した。
(4)濾材に生じた目詰まりの評価
脱水工程後の濾材表面に生じた目詰まりの有無を、目視にて濾材表面を確認すると共に、さらに、濾材に目詰まりが生じていた場合には、詰まった着色樹脂粒子の一部を掻き取り、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、以下のように評価した。
○:目詰まりは、確認されなかった。
△:目詰まりが、確認され、少量の副生微粒子が観察された。
×:目詰まりが、確認され、多くの副生微粒子が観察された。
(5)含水率の測定
脱水工程で得られた湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を約5g秤量し、アルミニウム皿に採取して、精秤(W(g))し、次いで、105℃に設定した乾燥機に2時間放置し、冷却後の重量を精秤(W(g))し、下記計算式4により含水率(%)を求めた。
また、乾燥工程で得られた乾燥した着色樹脂粒子についても、同様にして含水率(%)を求めた。
Figure 2009109916
(6)印字試験
(6−1)印字耐久性(N/N環境下、H/H環境下)
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(印刷スピード:A4サイズ26枚/分)を用い、現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、印字用紙をセットした。
常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で、24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で10,000枚まで連続印字を行なった。
500枚毎に黒ベタ印字(印字濃度100%)を行ない、反射式画像濃度計(マクベス社製、商品名:RD914)を用いて黒ベタ画像の印字濃度を測定した。さらに、その後、白ベタ印字(印字濃度0%)を行ない、白ベタ印字の途中でプリンターを停止させ、現像後の感光体上における非画像部のトナーを、粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチメンディングテープ810−3−18)に付着させた後、剥ぎ取り、それを印字用紙に貼り付けた。次に、その粘着テープを貼り付けた印字用紙の白色度(B)を、白色度計(日本電色社製、商品名:ND−1)で測定し、同様にして、未使用の粘着テープだけを印字用紙に貼り付け、その白色度(A)を測定し、この白色度の差(B−A)をカブリ値(%)とした。この値が小さいほど、カブリが少なく良好であることを示す。
印字濃度が1.3以上で、且つカブリ値が5%以下の画質を維持できる連続印字枚数を調べた。
また、同様の印字耐久性試験を、高温高湿(H/H)環境下(温度:35℃、湿度:80%)においても行なった。
なお、表1中、「10,000<」と記載されているものは、10,000枚の時点で、印字濃度が1.3以上で、且つカブリ値が5%以下の画質を維持できたことを示す。
また、常温常湿(N/N)環境下での試験は、下記(6−2)白筋発生の試験と同時に行い、白筋が発生した場合には、印字耐久性の評価は行わなかった。
(6−2)白筋発生
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(印刷スピード:A4サイズ26枚/分)を用い、現像装置のトナーカートリッジに、トナーを充填した後、印字用紙をセットした。
常温常湿(N/N)環境下(温度:23℃、湿度:50%)で、24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で印字試験を行ない、500枚毎に黒ベタ印字(印字濃度100%)をして、白色の縦筋(白筋)の発生の有無を確認した。黒ベタ画像に白色の縦筋が初めて確認されたときの枚数(白筋発生枚数)をカウントし、最大で10,000枚まで印字試験を行なった。
なお、表1中、「10,000<」と記載されているものは、10,000枚の時点で、白色の縦筋(白筋)が発生しなかったことを示す。
(実施例1)
(着色樹脂粒子水分散液を得る工程)
モノビニル単量体としてスチレン81部及びn−ブチルアクリレート19部(得られる共重合体のTg=55℃)、マクロモノマーとしてポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名:AA6、得られる重合体のTg=94℃)0.3部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.5部、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.2部、及びブラック着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製、商品名:#25B)7部を、メディア式分散機を用いて湿式粉砕を行なった。
上記湿式粉砕により得られた混合物に、帯電制御剤として帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名:アクリベース FCA−207P、スチレン/アクリル樹脂)1部、及び離型剤としてジペンタエリスリトールヘキサミリステート(日本油脂社製、商品名:W−663)7部を添加し、混合、溶解して、重合性単量体組成物を得た。
他方、室温下で、イオン交換水170部に塩化マグネシウム15.9部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム8.9部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
一方、メチルメタクリレート(得られる重合体のTg=105℃)1部、及び水65部を、超音波乳化機を用いて、微分散化処理して、シェル用重合性単量体の水分散液を得た。
上記水酸化マグネシウムコロイド分散液(水酸化マグネシウムコロイド量6.5部)に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、攪拌した。そこへ重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーブチルO)5部を添加した後、インライン型乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)を用いて、15,000rpmの回転数で懸濁液(重合性単量体組成物分散液)が10回循環するまで、高速剪断攪拌して分散を行ない、重合性単量体組成物の液滴を形成した。
上記重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温し、重合反応を開始させた。重合転化率が、ほぼ100%に達したときに、前記シェル用重合性単量体の水分散液にシェル用重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド)(和光純薬社製、商品名:VA−086、水溶性)0.1部を溶解し、それを反応器に添加し、90℃で4時間反応を継続した後、水冷して反応を停止し、コアシェル型構造を有する着色樹脂粒子水分散液(pH9.3)を得た。
なお、得られた着色樹脂粒子水分散液の一部を採取し、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)を測定した。
(分離洗浄工程)
上記着色樹脂粒子水分散液を、室温下で、着色樹脂粒子水分散液のpHが6.0となるまで、攪拌しながら、10%希硫酸水溶液(硫酸を10重量%含有する水溶液)を滴下し、酸洗浄し、pH調整を行なった。
上記pH調整された着色樹脂粒子水分散液(pH6.0)を、以下の条件で、連続式ベルトフィルター(住友重機械工業社製、商品名:イーグルフィルター)に供給して、固液分離し、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を形成させた後、着色樹脂粒子水分散液中の固形分に対して、約6倍量のイオン交換水(電気伝導度:5μS/cm)を供給して、洗浄を行ない、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得た。
<分離洗浄条件>
着色樹脂粒子水分散液の供給量:200kg/hr
濾過面積:1m
ベルトスピード:0.6m/min
真空度:35.7〜42.4kPa
濾材:平織ポリプロピレン(中尾フィルター社製、商品名:PP312B)
濾材の通気度:1.3cc/sec/cm
イオン交換水の供給量:240kg/hr
上記洗浄により得られた湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を、イオン交換水(電気伝導度:5μS/cm)に再分散させて、固形分濃度が20重量%となるように、再分散液を調製し、着色樹脂粒子の再分散液を得た。
なお、得られた着色樹脂粒子の再分散液のpHを測定したところ、pH8.0であった。また、着色樹脂粒子の再分散液の一部を採取し、濾紙(アドバンテック東洋社製、商品名:No.5C)を用いて、濾過して得られた濾液の電気伝導度を測定したところ、250μS/cmであった。
さらに、着色樹脂粒子の再分散液の一部を採取し、着色樹脂粒子表面に観察される副生微粒子の個数をカウントし、着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数を算出したところ、120個であった。
(副生微粒子除去工程)
上記着色樹脂粒子の再分散液(pH8.0)を、室温下で、pHが11.0となるまで、攪拌しながら、0.1%NaOH水溶液(NaOHを0.1重量%含有する水溶液)を滴下し、pH調整を行ない、pH調整された着色樹脂粒子の再分散液(pH11.0)を分散させて、着色樹脂粒子表面に付着する副生微粒子を、着色樹脂粒子から遊離させた。
上記遊離した副生微粒子を含む着色樹脂粒子の水分散液(pH11.0)を、以下の条件で、デカンタ型遠心分離機(巴工業社製、商品名:PTM−006型)に供給して、遠心分離させて、副生微粒子の除去を行ない、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得た。
<遠心分離条件>
遊離した副生微粒子を含む着色樹脂粒子の水分散液の供給量:150kg/hr
遠心力:2000G
外側回転筒とスクリューコンベアとの回転数の差:10min−1
上記副生微粒子の除去を行って得られた湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を、イオン交換水(電気伝導度:5μS/cm)に再分散させて、固形分濃度が20重量%となるように、再分散液を調製し、着色樹脂粒子の再分散液を得た。
なお、得られた着色樹脂粒子の再分散液のpHを測定したところ、pH9.5であった。また、着色樹脂粒子の再分散液の一部を採取し、着色樹脂粒子表面に観察される副生微粒子の個数をカウントし、着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数を算出したところ、2個であった。
(脱水工程)
上記着色樹脂粒子の再分散液(pH9.5)に、凝集剤として、0.1%希硫酸水溶液(硫酸を0.1重量%含有する水溶液)を添加して、着色樹脂粒子の再分散液のpHが4.2となるようにpH調整して、着色樹脂粒子を凝集させた。
なお、凝集させた後の着色樹脂粒子の一部を採取し、凝集させた後の着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)を測定した。
上記凝集した着色樹脂粒子を含む水分散液(pH4.2)を、以下の条件で、サイホンピーラー型セントリフュージ(三菱化工機社製、商品名:Hz-40Si型)に供給して、遠心脱水を行ない、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得た。
<脱水条件>
凝集した着色樹脂粒子を含む水分散液の供給量:7kg
濾過面積:0.25m
遠心力:1600G
供給時間:30sec
脱水時間:180sec
濾材:ポリエステル製濾布(中尾フィルター社製、商品名:TR815C)
濾材の通気度:0.8cc/sec/cm
なお、脱水により得られたウエットケーキの一部を採取し、ウエットケーキの含水率を測定したところ、9.5%であった。また、脱水により排出された濾液の一部を採取し、濾液の電気伝導度を測定したところ、40μS/cmであった。
(乾燥工程)
上記脱水により得られた湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を回収し、30kgを量り取り、真空乾燥機(ホソカワミクロン社製、商品名:ナウターミキサー NXV−1)に投入し、以下の条件で、ウエットケーキの含水率が0.2重量%になるまで乾燥を行ない、着色樹脂粒子を得た。
<乾燥条件>
真空度:28Torr(3.7kPa)
ジャケット温度:47℃
なお、ウエットケーキの含水率が0.2重量%になるまで着色樹脂粒子を乾燥させるのに要した時間をカウントしたところ、3.5hrであった。
また、乾燥により得られた着色樹脂粒子の一部を採取し、イオン交換水(電気伝導度:5μS/cm)に再分散させて、固形分濃度が20重量%となるように、再分散液を調製し、得られた着色樹脂粒子の再分散液の一部を採取し、濾紙(アドバンテック東洋社製、商品名:No.5C)を用いて、濾過して得られた濾液の電気伝導度を測定したところ、6μS/cmであった。
さらに、乾燥により得られた着色樹脂粒子の一部を採取し、乾燥した着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、粒径分布(Dv/Dn)、及び平均円形度を測定した。
上記乾燥により得られた着色樹脂粒子100部に対して、環状シラザンで疎水化処理された個数平均一次粒径:7nmのシリカ微粒子1部、及びアミノ変性シリコーンオイルで疎水化処理された個数平均一次粒径:35nmのシリカ微粒子1部を添加し、高速攪拌機(三井鉱山社製、商品名:FMミキサー)を用いて、混合攪拌して外添処理を行ない、実施例1の正帯電性トナーを作製し、印字試験に供した。
(実施例2)
分離洗浄工程において、分離・洗浄する前の着色樹脂粒子水分散液のpHを、6.0から5.5に変更し、さらに、副生微粒子除去工程において、pH調整された着色樹脂粒子の再分散液のpHを、11.0から10.0に変更し、さらに、脱水工程において、凝集剤添加後の着色樹脂粒子の再分散液のpHを4.2から6.0に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の正帯電性トナーを作製し、印字試験に供した。
(比較例1)
副生微粒子除去工程において、分離・洗浄する前の着色樹脂粒子水分散液のpHを、6.0から5.8に変更し、さらに、副生微粒子除去工程において、特定のアルカリ性にpH調整を行なわず、さらに、脱水工程において、凝集剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の正帯電性トナーを作製し、印字試験に供した。
(比較例2)
着色樹脂粒子水分散液を得る工程において、水酸化マグネシウムコロイド分散液の調製に用いた、塩化マグネシウム及び水酸化ナトリウムの添加量を、それぞれ15.9部から10.3部、及び8.9部から5.8部に変更して得られる水酸化マグネシウムコロイド分散液(水酸化マグネシウムコロイド量:4.2部)を用いて、重合性単量体組成物の液滴形成を行ない、さらに、副生微粒子除去工程において、特定のアルカリ性にpH調整を行なわず、脱水工程において、凝集剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の正帯電性トナーを作製し、印字試験に供した。
(比較例3)
副生微粒子除去工程を設けず、さらに、脱水工程において、凝集剤添加後の着色樹脂粒子の再分散液のpHを4.2から3.5に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の正帯電性トナーを作製し、印字試験に供した。
(比較例4)
分離洗浄工程において、分離・洗浄する前の着色樹脂粒子水分散液のpHを、6.0から6.5に変更し、副生微粒子除去工程を設けず、さらに、脱水工程において、凝集剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例4の正帯電性トナーを作製し、印字試験に供した。
(結果)
各実施例及び比較例で作製したトナーの試験結果を、表1に示す。
なお、表1中の注記は以下のとおりである。
*1:分離洗浄工程後の着色樹脂粒子の再分散液のpH
*2:副生微粒子除去工程後の着色樹脂粒子の再分散液のpH
Figure 2009109916
(結果のまとめ)
表1に記載されている試験結果より、以下のことが分かる。
比較例1及び2のトナーは、副生微粒子除去工程において、特定のアルカリ性にpH調整を行なわず、さらに、脱水工程において、凝集剤を用いずに製造されたことに起因し、副生微粒子の除去が不十分であったため、濾材に目詰まりが生じ、含水率が低いウエットケーキを取得するのに多くの時間を要し、トナーの生産性が悪く、印字性能にも劣るトナーであった。
また、比較例1及び2の着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数の違いは、比較例2の着色樹脂粒子が、比較的少ない水酸化マグネシウムコロイド量の分散液を用いて形成されたため、比較例1の着色樹脂粒子に比べて、粒径が比較的大きかったことと関係し、粒径が小さい着色樹脂粒子ほど副生微粒子を除去することが困難になると推測された。
比較例3のトナーは、本発明で特定した脱水工程を設けたものの、副生微粒子除去工程を設けずに製造されたことに起因し、着色樹脂粒子の凝集体が形成されたため、濾材に目詰まりは生じなかったものの、着色樹脂粒子から副生微粒子の除去が十分に行なわれず、含水率が低いウエットケーキを取得するのに多くの時間を要し、トナーの生産性が悪く、印字性能に劣るトナーであった。
比較例4のトナーは、副生微粒子除去工程を設けず、さらに、脱水工程において、凝集剤を用いずに製造されたことに起因し、濾材に目詰まりが多量に生じ、含水率が低いウエットケーキを取得するのに多くの時間を要し、トナーの生産性が悪く、印字性能にも劣るトナーであった。
これに対して、実施例1及び2のトナーは、本発明で特定した分離洗浄工程、副生微粒子除去工程、及び脱水工程を経て製造されたことに起因し、副生微粒子除去工程において、副生微粒子の除去が好適に行なわれ、脱水工程において、濾材に目詰まりを生じさせることなく、含水率が低いウエットケーキを短時間で取得でき、生産性に優れ、印字性能にも優れたトナーであった。

Claims (12)

  1. 重合法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る工程、当該着色樹脂粒子水分散液中の着色樹脂粒子を、分離・洗浄しイオン交換水に再分散させて着色樹脂粒子の再分散液を得る分離洗浄工程、当該着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子を除去する副生微粒子除去工程、当該着色樹脂粒子の再分散液を脱水して湿潤状態の着色樹脂粒子を得る脱水工程、及び当該湿潤状態の着色樹脂粒子を乾燥する乾燥工程を含む重合トナーの製造方法であって、
    上記分離洗浄工程において、分離・洗浄を行なう装置としてベルトフィルターを用い、当該ベルトフィルターにて分離・洗浄して得られる着色樹脂粒子を、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、500μS/cm以下となるまで、着色樹脂粒子の洗浄度を高めた後、当該着色樹脂粒子をイオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得ること、
    上記副生微粒子除去工程において、当該所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液のpHを9〜12に調整し、当該pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なった後、当該着色樹脂粒子をイオン交換水に再分散させて、所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液を得ること、
    上記脱水工程において、当該所定の固形分濃度の着色樹脂粒子の再分散液に、凝集剤として、酸及び/又はカチオン系高分子凝集剤を添加して着色樹脂粒子を凝集させた後に脱水することを特徴とする重合トナーの製造方法。
  2. 前記分離洗浄工程において、ベルトフィルターにて分離・洗浄する前の着色樹脂粒子水分散液のpHが、5〜7であることを特徴とする請求項1に記載の重合トナーの製造方法。
  3. 前記副生微粒子除去工程において、pH調整に用いるアルカリが、アルカリ金属水酸化物の水溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合トナーの製造方法。
  4. 前記副生微粒子除去工程において、pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なうのに用いる装置が、デカンタ型遠心分離機、又は湿式サイクロンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  5. 前記副生微粒子除去工程において、pH調整された着色樹脂粒子の再分散液から副生微粒子の除去を行なった後、着色樹脂粒子1個あたりの副生微粒子の平均個数が、40個以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  6. 前記脱水工程において、添加される凝集剤が、酸であり、当該酸が硫酸であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  7. 前記脱水工程において、凝集剤として酸が添加されたときの着色樹脂粒子の再分散液のpHが、2〜6であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  8. 前記脱水工程において、凝集させた後の着色樹脂粒子の体積平均粒子径(Dv)と、前記着色樹脂粒子水分散液を得る工程を経て得られる着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)との比(Dv/Dv)が、1.05<(Dv/Dv)<2.0であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  9. 前記脱水工程において、脱水により得られる湿潤状態の着色樹脂粒子の含水率が、5〜15重量%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  10. 前記乾燥工程において、乾燥により得られる着色樹脂粒子を、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、20μS/cm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  11. 前記乾燥工程において、乾燥により得られる着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が4〜10μm、平均円形度が0.95〜0.995であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
  12. 前記重合トナーが、正帯電性トナーであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
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