JP7130916B2 - 電子装置 - Google Patents

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本発明は、回路基板に実装された電子部品から発生する熱を放熱する電子装置に関する。
特許文献1には、ICチップ(電子部品)が実装された回路基板と、ICチップ上に熱伝導性シリコーンゲルを介して取り付けられたヒートシンクと、回路基板及びヒートシンクを収容するハウジング本体(フレーム)と、ヒートシンクとハウジング本体とを接続しヒートシンクに伝わった熱をハウジング本体に伝える複数のバネとを有する電子装置について記載されている。この電子装置における複数のバネは、回路基板にICチップ側に凸となるような反りがある場合、ハウジング本体からヒートシンクを介してICチップに作用する押圧力を吸収し、当該押圧力がICチップに作用するのを抑制する。
特開2009-026870号公報
しかしながら上記特許文献1に記載の技術においては、ICチップからヒートシンクに伝わった熱を複数のバネを介してハウジング本体に放熱させているが、バネはコイルバネであるため、バネとヒートシンクとの接触面積及びバネとハウジング本体との接触面積が小さい。このため、ヒートシンクからハウジング本体へ効果的に放熱できないという問題が生じる。
ヒートシンクからハウジング本体への放熱性を向上させるために、例えば、ヒートシンクとハウジング本体とを固定すると、放熱性能を向上させることが可能であるものの、ハウジング本体からヒートシンクを介してICチップに作用する応力を吸収できなくなる。つまり、ICチップに対するヒートシンクからの応力によってICチップが破損する虞がある。
そこで、本発明の目的は、電子部品に対する応力を抑制しつつ電子部品から発生した熱を放熱しやすくすることが可能な電子装置を提供することである。
本発明の電子装置は、通電されることによって発熱する電子部品が一表面に実装された回路基板、前記電子部品と接触し、熱伝導性を有する第1弾性部材、及び、前記第1弾性部材を介して前記電子部品と接続され、前記電子部品から発生する熱を伝導するための熱伝導部材を有するユニットと、熱伝導性を有する第2弾性部材と、前記第2弾性部材を介して前記ユニットと接続されたフレームとを備えている。そして、前記ユニットは、前記第1弾性部材よりも弾性率が大きい棒状部材であって、前記熱伝導部材と前記回路基板との位置関係を規定するように前記熱伝導部材を前記回路基板の前記一表面に固定するための第1固定部材を含んでいる。
これによると、第1固定部材によって熱伝導部材と回路基板との位置関係が規定されるため、熱伝導部材がフレームに対して支持された状態で、例えば、電子部品側に凸となる反りが回路基板に生じていても、電子部品に対する熱伝導部材からの応力が作用しにくくなり、電子部品に対する応力を抑制しつつ電子部品から発生した熱を放熱することが可能となる。さらに、熱伝導部材(ユニット)が第2弾性部材を介してフレームに接続されている場合、電子部品側に凸となる反りが回路基板に生じても、熱伝導部材がフレームに直接接触しなくなる。このため、熱伝導部材がフレームに接触することで生じる衝撃が回路基板に作用しにくくなる。また、回路基板が第2弾性部材を介してフレームに接続されている場合、電子部品側に凸となる反りが回路基板に生じても、回路基板の反りを吸収しつつ回路基板をフレームに対して支持することが可能となる。このため、回路基板の反りによる応力が電子部品に作用しにくくなる。
本発明において、前記フレームは、前記回路基板の前記一表面とは反対側の反対面に対向し、前記回路基板を複数個所で支持している。そして、前記熱伝導部材は、前記一表面との間に前記電子部品を挟むように、前記一表面と対向して配置されており、前記第1固定部材は、前記フレームによる前記回路基板の支持位置よりも内側において、前記一表面の面内方向に前記電子部品を挟むように、複数配置されていることが好ましい。これにより、電子部品に対する応力を効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明において、前記電子部品は、一組の対辺が平行な四角形の平面形状を有し、当該一組の対辺に対応する部分のそれぞれから前記回路基板の配線パターンと接続される複数の端子が突出しており、複数の前記第1固定部材は、前記一組の対辺に平行な方向において、前記一表面の前記電子部品よりも外側であって前記電子部品の両側にある一対の外側領域に配置されていることが好ましい。これにより、複数の第1固定部材を電子部品の複数の端子に干渉させずに配置することが可能となる。
また、本発明において、前記電子部品は、正方形の平面形状を有し、各辺に対応する部分のそれぞれから前記回路基板の配線パターンと接続される複数の端子が突出しており、複数の前記第1固定部材は、前記電子部品の一辺に平行な第1方向において、前記一表面の前記電子部品よりも外側であって前記電子部品の両側にある一対の第1外側領域と、前記第1方向と直交する第2方向において、前記一表面の前記電子部品よりも外側であって前記電子部品の両側にある一対の第2外側領域とが重なって構成される4つの重なり領域に配置されていることが好ましい。これにより、複数の第1固定部材を電子部品の複数の端子に干渉させずに配置することが可能となる。
また、本発明において、前記複数の端子のうちの少なくとも1つの端子は、前記配線パターンを介して前記第1固定部材と熱的に接続されていることが好ましい。これにより、電子部品から発生した熱を端子及び配線パターンを介して第1固定部材及び熱伝導部材に放熱することが可能となる。
また、本発明において、前記第1弾性部材の最大収縮量は、前記一表面の面内方向において前記電子部品を挟むように配置された2つの前記第1固定部材間における、前記回路基板の前記電子部品側に凸となる反り量以上であることが好ましい。これにより、第1弾性部材で回路基板の反り量を十分に吸収することが可能となる。このため、電子部品に対する応力をより一層効果的に抑制することが可能となる。
なお、ここでいう一表面の面内方向において電子部品を挟むように配置された2つの第1固定部材とは、電子装置を側方(一表面の面内方向)から見たときに、電子部品を挟むように配置された2つの第1固定部材も含む。
また、本発明において、前記第2弾性部材は、前記熱伝導部材の前記回路基板を向いた面とは反対側の面と前記フレームとの間に配置されている。そして、前記回路基板は、前記複数個所で前記フレームに固定されており、前記熱伝導部材は、前記第1及び第2弾性部材よりも熱伝導率が高く、前記第2弾性部材を介して前記フレームと接続されていることが好ましい。これにより、回路基板とフレームとの離隔距離を大きくしても、電子部品とフレームとの間には熱伝導率の高い熱伝導部材が配置されているため、フレームと電子部品との間に厚みの大きい弾性部材だけが配置されている場合に比して、電子部品から発生した熱を放熱しやすくなる。
また、本発明において、前記熱伝導部材は、前記フレームの一部を構成していることが好ましい。これにより、電子部品から発生した熱をより一層放熱しやすくなる。
また、本発明において、前記回路基板の前記一表面とは反対側の反対面と前記フレームとの間に配置された、熱伝導性を有する第3弾性部材をさらに備えている。そして、前記回路基板は、前記第3弾性部材を介して、前記フレームと接続されており、前記第3弾性部材よりも弾性率が大きく、前記フレームを前記回路基板の前記反対面に固定するための第2固定部材をさらに備えていることが好ましい。これにより、電子部品から発生した熱をより一層放熱しやすくなる。
また、本発明において、前記第1固定部材と前記第2固定部材とが、前記回路基板を挟んで対向して配置されていることが好ましい。これにより、回路基板に別の電子部品や別の配線パターンを形成するための領域が小さくなるのを抑制することが可能となる。
本発明の電子装置によると、第1固定部材によって熱伝導部材と回路基板との位置関係が規定されるため、熱伝導部材がフレームに対して支持された状態で、例えば、電子部品側に凸となる反りが回路基板に生じていても、電子部品に対する熱伝導部材からの応力が作用しにくくなり、電子部品に対する応力を抑制しつつ電子部品から発生した熱を放熱することが可能となる。
複合機の斜視図である。 図1に示すプリンタ部の内部構造を示す概略側面図である。 図1に示すプリンタ部の概略的な平面図である。 図3に示すメンテナンス部の概略断面図である。 制御部のブロック図である。 図2に示す電子装置を前方から見たときの概略正面図である。 ASIC近傍の回路基板を示す要部平面図である。 (a)は回路基板がASICとは反対側に凸となる反り量が最大となる状態を示す概略正面図であり、(b)は回路基板がASIC側に凸となる反り量が最大となる状態を示す概略正面図である。 第1変形例に係る電子装置のASIC近傍の回路基板を示す要部平面図である。 第2変形例に係る電子装置の概略正面図である。 第3変形例に係る電子装置の概略正面図である。 第4変形例に係る電子装置の要部正面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電子装置を有するプリンタ部が採用された複合機1について説明する。複合機1は、図1に示す状態に設置されて使用される。本実施形態において、図1に矢印を付して示す3つの方向が、上下方向A1、前後方向A2、及び左右方向A3である。図1に示す3つの方向は、他の図面においても同様である。
<複合機1の概要>
図1に示すように、複合機1は、概ね薄型の直方体に形成されており、その上面に表示部及び操作ボタンなどを有する。プリンタ部10は、複合機1の下部に設けられている。複合機1は、スキャナ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部10は筐体11を有する。筐体11の前壁11aの略中央には、開口12が形成されている。給紙トレイ15及び排紙トレイ16が、上下2段に設けられている。給紙トレイ15は、開口12から前後方向A2に挿抜可能、すなわち、筐体11から着脱可能に構成されている。所望のサイズの用紙Pが給紙トレイ15に載置される。複合機1は、パーソナルコンピュータ(以下PCと称する)などの外部機器と接続可能であり、PCからの記録指令に基づいて記録動作を実行する。また、ユーザによる操作ボタンの操作によっても各種機能を実行する。
<プリンタ部10の内部構造>
次に、プリンタ部10の内部構造について説明する。図2及び図3に示すように、プリンタ部10は、給送部20と、搬送ローラ対35と、記録部40と、ホルダ17と、排紙ローラ対36と、ASF(Auto Sheet Feed)モータ20M(図5参照)と、LF(Line Feed)モータ35M(図5参照)と、メンテナンス部60と、制御部5(図5参照)を構成する電子装置70とを含む。給送部20は、給紙トレイ15に載置される用紙Pを搬送路25へ給送する。搬送ローラ対35は、給送部20によって給紙された用紙Pを記録部40に搬送する。記録部40は、例えば、インクジェット記録方式の構成を有し、搬送ローラ対35によって搬送された用紙Pに画像を記録する。排紙ローラ対36は、記録部40によって記録された用紙Pを排紙トレイ16に排紙する。これら給送部20、搬送ローラ対35及び排紙ローラ対36によって、用紙Pを搬送する搬送機構が構成されている。
ホルダ17は、図3に示すように、筐体11内の前方右側に設けられている。ホルダ17には、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)をそれぞれ貯留する4つのインクカートリッジ18a~18dが取り外し可能に装着される。
<給送部20>
図2に示すように、給送部20が給紙トレイ15の上側に設けられている。給送部20は、給紙ローラ21とアーム22を有する。給紙ローラ21は、アーム22の先端に軸支されている。アーム22は、支軸22aに回動自在に支持され、バネなどにより付勢されて給紙ローラ21が給紙トレイ15に接触するように下側へ回動されている。また、アーム22は、給紙トレイ15の挿抜の際に上方へ退避可能に構成されている。給紙ローラ21は、伝達機構(不図示)を介してASFモータ20Mの動力が伝達されて回転し、給紙トレイ15内に積載された用紙Pが、搬送路25へ給送される。
<給紙トレイ15>
図2に示すように、給紙トレイ15は、斜壁部15aを有する。斜壁部15aは、給紙トレイ15に載置される用紙Pが給紙ローラ21によって給送されるときに、用紙Pを搬送路25に案内する。
<搬送路25>
搬送路25は、図2に示すように、所定間隔で対向する外側ガイド25a及び内側ガイド部材25bによって形成されている。搬送路25は、給紙トレイ15の後側の端部から上方且つプリンタ部10の前側へ曲がって構成されている。給紙トレイ15から給送された用紙Pは、搬送路25により下方から上方へUターンするように案内されて記録部40に至る。
<搬送ローラ対35、及び、排紙ローラ対36>
搬送ローラ対35は、下側に配置された搬送ローラ35aと上側に配置されたピンチローラ35bとを有する。搬送ローラ35aは、伝達機構(不図示)を介してLFモータ35Mの動力が伝達されて回転する。ピンチローラ35bは、搬送ローラ35aの回転に伴って連れ回る。搬送ローラ35aとピンチローラ35bとは、協働して用紙Pを上下方向A1から挟持し、用紙Pを記録部40へ搬送する。
排紙ローラ対36は、下側に配置された排紙ローラ36aと、上側に配置された拍車ローラ36bとを有する。排紙ローラ36aは、伝達機構(不図示)を介してLFモータ35Mの動力が伝達されて回転する。拍車ローラ36bは、排紙ローラ36aの回転に伴って連れ回る。排紙ローラ36aと拍車ローラ36bとは、協働して用紙Pを上下方向A1から挟持し、用紙Pを排紙トレイ16に搬送する。
<記録部40>
図2及び図3に示すように、記録部40は、記録ヘッド41と、ヘッド移動機構50と、プラテン6とを有する。ヘッド移動機構50は、キャリッジ51を含む。キャリッジ51は、走査方向(左右方向A3であって、用紙Pの搬送方向と直交する方向)へ往復移動する。記録ヘッド41は、キャリッジ51に支持されている。
記録ヘッド41の下面は、当該記録ヘッド41の下方に搬送された用紙Pに対してインクを吐出する複数の吐出口41aが形成された吐出面41bである。複数の吐出口41aは、図3に示すように、搬送方向に沿って配列された吐出口列が走査方向に4列形成されるように配置されている。本実施形態において、図3中最も右側の吐出口列に属する吐出口41aからは、ブラックインクが吐出され、他の3列の吐出口列に属する吐出口41aからは、カラーインク(マゼンタ、シアン、イエロー)が吐出される。記録ヘッド41は、記録指令に基づく制御部5の制御により、吐出口41aから各色のインクを微小なインク滴として吐出する。
記録ヘッド41には、チューブジョイント44が一体的に設けられている。そして、チューブジョイント44に連結された可撓性の4本のチューブ(不図示)を介して、記録ヘッド41と4つのインクカートリッジ18a~18dとが接続され、各色のインクが記録ヘッド41に供給される。
記録ヘッド41の下方には、搬送ローラ対35によって搬送される用紙Pを支持するプラテン6が配設されている。プラテン6は、キャリッジ51の往復移動範囲のうち、用紙Pが通過する部分に配設されている。プラテン6の幅は、搬送可能な用紙Pの最大幅より十分に大きいので、搬送路25を搬送される用紙Pは常にプラテン6上を通過する。
ヘッド移動機構50は、図3に示すように、一対のガイドレール52、及び、ベルト伝達機構53を含む。一対のガイドレール52は、前後方向A2に離隔して配置され、左右方向A3に互いに平行に延在している。キャリッジ51は、これら一対のガイドレール52を跨ぐように配置され、当該一対のガイドレール52上を左右方向A3に沿って往復移動される。
また、ベルト伝達機構53は、2つのプーリ54,55と、無端状のタイミングベルト56と、CRモータ50Mとを含む。2つのプーリ54,55は、左右方向A3に互いに離隔して配置され、タイミングベルト56が架け渡されている。プーリ54は、CRモータ50Mの駆動軸と連結されており、CRモータ50Mが駆動されることで、タイミングベルト56が走行し、キャリッジ51とともに記録ヘッド41が走査方向に移動する。
記録ヘッド41は、記録指令に基づく制御部5の制御により、吐出口41aから各色のインクを吐出する。つまり、キャリッジ51が左右方向A3へ往復移動することにより、記録ヘッド41が用紙Pに対して走査されると共に、吐出口41aから、各色のインクを吐出することで、プラテン6上を搬送される用紙Pに画像が記録される。なお、プリンタ部10内には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ(不図示)が設けられている。一方、キャリッジ51には、発光素子と受光素子とを有する透過型の位置検出センサ(不図示)が設けられている。そして、プリンタ部10は、キャリッジ51の移動中に位置検出センサが検出したリニアエンコーダの透光部の計数値から、キャリッジ51の走査方向に関する現在位置を認識できるようになっており、CRモータ50Mの回転駆動が制御される。
<メンテナンス部60>
次に、メンテナンス部60について、図3を参照しつつ説明する。メンテナンス部60は、吐出面41bに形成された吐出口41aからインクを排出させ、記録ヘッド41内の気泡や吐出口41a内の増粘インクなどの除去、吐出口41a近傍に付着した異物(紙粉や澱粉)の除去などを行う。メンテナンス部60は、図3に示すように、プラテン6の右側に設けられている。メンテナンス部60は、キャップ61と、ワイパ62と、キャップ移動機構63と、ポンプ66と、廃液タンク68とを含む。
キャップ61は、ゴムや合成樹脂などの可撓性を有する材料で形成されており、図4に示すように、メンテナンス位置(プラテン6の右側であってキャップ61と対向する位置)に配置された記録ヘッド41の吐出面41bに向かって開口する凹部61aを有する。凹部61aの上端周縁部は、図4に示すように、メンテナンス位置に配置された記録ヘッド41の吐出面41bの周縁部と当接可能に形成されている。このため、キャップ61と吐出面41bとが当接したとき(当接状態)、キャップ61によって複数の吐出口41aが覆われる。キャップ61の内底面61bには、連通孔61cが形成されている。
ワイパ62は、図3に示すように、キャップ61の左側に配置されている。ワイパ62は、ゴムや合成樹脂などの可撓性を有する材料で形成された板状の部材であり、上下方向A1に立設されている。ワイパ62は、前後方向A3に関して、吐出面41bよりも長尺に形成されている。ワイパ62は、図示しないワイパ移動機構によって払拭位置と払拭位置よりも下方の待機位置とに移動可能である。払拭位置は、上下方向A1に関して、ワイパ62の先端が吐出面41bよりも若干上方に配置される位置である。ワイパ62が払拭位置に配置された状態で、記録ヘッド41がキャリッジ51とともにワイパ62を通過すると、吐出面41bがワイパ62によって払拭される。待機位置は、上下方向A1に関して、ワイパ62の先端が吐出面41bよりも下方に配置される位置である。
キャップ移動機構63は、図4に示すように、カム63aと、カム駆動モータ63bとを有している。カム63aは、外周面がキャップ61の下面に当接するように配置されている。カム63aは、所定の輪郭を有し、カム駆動モータ63bにより回転駆動される。
そして、図4に示すように、記録ヘッド41の吐出面41bがキャップ61と対向している状態で、カム63aが図4中二点鎖線で示す状態から反時計回りに90°回転すると、カム63aの輪郭によってキャップ61が押し上げられる。こうして、キャップ61が複数の吐出口41aを覆った状態で吐出面41bに当接する当接状態となる。これにより、凹部61aと吐出面41bとにより、内部空間Kが形成される。一方、上述の当接状態からカム63aを時計回りに90°回転させると、カム63aの輪郭に応じてキャップ61が降下する。こうして、キャップ61が吐出面41bから離れた離隔状態となる。
配管65は、その一端がキャップ61の連通孔61cに接続され、他端がポンプ66に接続されている。配管65は、内部空間Kとポンプ66とを連通させる。ポンプ66は、公知のチューブポンプが採用されており、ポンプ66のローターを正回転させることで配管65が減圧される。つまり、キャップ61が吐出面41bに当接した状態で配管65を減圧することで、記録ヘッド41内のインクを吐出口41aから吸引することが可能となる。ポンプ66は、ローターに接続されたポンプモータ66M(図5参照)が駆動されることで回転する。
配管69は、その一端がポンプ66に接続され、他端が廃液タンク68の連通孔68cに接続されている。廃液タンク68は、貯留部68aと、貯留部68aを大気に連通させる大気連通路68bと、配管69と貯留部68aとを連通させる連通孔68cとを有する。大気連通路68bは、貯留部68aの上端部に形成されている。廃液タンク68の貯留部68aは、ポンプ66によって記録ヘッド41から吸引された廃インクを貯留する。
図5に示すように、制御部5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを含み、これらが協働して、ASFモータ20M、LFモータ35M、CRモータ50M、記録ヘッド41、カム駆動モータ63b、ポンプモータ66M等の動作を制御する。例えば、制御部5は、PCから送信された記録指令に基づいて、記録ヘッド41、ASFモータ20M、LFモータ35M、CRモータ50M等を制御して、用紙Pに画像等を記録させる。また、制御部5は、CRモータ50M、カム駆動モータ63b、ポンプモータ66M等を制御して、気泡や増粘インクなどを排出するために吐出口41aからインクを排出させるインク排出動作や吐出面41bに付着した異物(紙粉や澱粉)の除去を行うための除去動作などのメンテナンス動作を行う。
なお、本実施形態の制御部5では、CPU及びASICを1つずつ有しているが、制御部5は、ASICを1つだけ含み、この1つのASICが必要な処理を一括して行うものであってもよいし、ASICを複数含み、これら複数のASICが必要な処理を分担して行うものであってもよい。
<電子装置70>
電子装置70は、図3及び図6に示すように、複数の電子部品71(ASIC71a、電源生成部品71b、コイル71cなど)が実装された回路基板72を有しており、この回路基板72による電子回路によって、制御部5が構成されている。本実施形態におけるASIC71aは、印刷時における記録ヘッド41の吐出動作などを制御するためのICチップであるが、CPU(不図示)などのICチップも回路基板72には実装されている。ASIC71a、電源生成部品71b、コイル71cは、通電されることによって発熱し、このうち、用紙Pへの印刷時においてはASIC71aからの発熱量が最も大きい。また、回路基板72の上面72aからの高さは、図6に示すように、ASIC71a、電源生成部品71b、コイル71cのうち、コイル71cが最も高く、ASIC71a及び電源生成部品71bはほぼ同じ高さとなっている。ASIC71aは、図7に示すように、正方形平面形状を有し、各辺に対応する部分のそれぞれに複数の端子71a1が突出して形成されている。ASIC71aは、一辺が前後方向A2に平行になるように、一辺と直交する他辺が左右方向A3に平行になるように、配置されている。
回路基板72は、図3及び図6に示すように、長方形平面形状を有する板状部材であり、上面(一表面)72aに複数の電子部品71を電気的に接続するための複数の配線パターン72c(図7参照)が形成されている。図7に示すように、複数の配線パターン72cとASIC71aの複数の端子71a1とが接続されている。
また、ASIC71aの複数の端子71a1のうち、図7中左下にある端子71a1は接地用の端子である。この接地用の端子71a1に接続される配線パターン72cには、途中部位に分岐配線パターン72c1が形成されている。分岐配線パターン72c1の先端部上には、後述の第1固定部材77が配置されており、分岐配線パターン72c1と第1固定部材77とが熱的に接続されている。これにより、ASIC71aで生じた熱の一部を接地用の端子71a1及び配線パターン72c,72c1を介して第1固定部材77及び熱伝導部材74(後述する)に放熱することが可能となる。なお、接地用の端子71a1が、複数ある場合は、接地用の各端子71a1に接続される配線パターン72cに、当該配線パターン近傍に配置される第1固定部材77と熱的に接続する分岐配線パターン72c1をそれぞれ形成してもよい。こうすれば、ASIC71aで生じた熱をより一層効果的に放熱することが可能となる。
なお、本実施形態において用いられる回路基板72は、反りのない水平な状態から厚み方向への最大反り量が、回路基板72の長手方向における全長の2%までのものと規定されており、複合機1の製造時点における反り量がこの所定範囲内の回路基板72が採用されるが、当該最大反り量の規定は適宜設定すればよい。
電子装置70は、図6に示すように、ユニット80と、第2弾性部材73bと、第2弾性部材73bを介してユニット80と接続されたフレーム81とを有している。ユニット80は、回路基板72に加えて、第1弾性部材73aと、板状の熱伝導部材74と、4つの第1固定部材77とで構成されている。フレーム81は、第1フレーム75と、第2フレーム76と、第1フレーム75と第2フレーム76とを連結する連結部材79とを有する。本実施形態における第1弾性部材73a及び第2弾性部材73bは、ともに公知の熱伝導性を有するシリコーン樹脂から構成され弾性を有するものであるが、熱伝導性を有する弾性材料から構成されていれば、どのようなものであってもよい。第1弾性部材73aは、ASIC71a上に配置されており、ASIC71aと接触している。第2弾性部材73bは、熱伝導部材74の上面74a(回路基板72を向いた面とは反対側の面)と第1フレーム75との間に配置されている。第2弾性部材73bは、熱伝導部材74の上面74a全体に形成されている。
熱伝導部材74は、図3及び図6に示すように、長方形平面形状を有しており、ASIC71aよりもその平面形状が大きく、回路基板72の上面72aとの間にASIC71aを挟むように、上面72aと対向して配置されている。つまり、熱伝導部材74は、その上面74aが回路基板72の上面72aと平行となる横向きで配置されている。熱伝導部材74は、ASIC71a全体を覆うように配置されている。熱伝導部材74は、図6に示すように、第1弾性部材73aを介してASIC71aと接続され、第2弾性部材73bを介して第1フレーム75と接続され、第1弾性部材73aを介して当該ASIC71aから伝わってきた熱を、第2弾性部材73bを介して第1フレーム75に伝導する。本実施形態における熱伝導部材74は、金属から構成されているが、第1弾性部材73a及び第2弾性部材73bよりも熱伝導率が高ければ、どのような材料から構成されていてもよい。
第1フレーム75は、図3及び図6に示すように、金属から構成された長方形平面形状を有する板状部材であり、ユニット80よりも上方に配置されている。第1フレーム75は、熱伝導部材74の平面形状よりも大きく形成されている。第2フレーム76も、第1フレーム75と同様なサイズ及び形状を有する金属から構成された板状部材であり、ユニット80よりも下方に配置されている。第1フレーム75と第2フレーム76は、図6に示すように、長手方向(左右方向A3)の両端が連結部材79によって連結されている。連結部材79も金属から構成されている。このため、ASIC71aから第1フレーム75に伝わってきた熱を、連結部材79を介して第2フレーム76に放熱することが可能である。つまり、ASIC71aからの熱をフレーム81全体に放熱することが可能である。これら第1フレーム75、連結部材79及び第2フレーム76の少なくともいずれかが直接的又は間接的に筐体11に固定されることで、電子装置70がプリンタ部10内に配置される。本実施形態においては、電子装置70は回路基板72の上面72aが水平な横向きの状態で、排紙トレイ16の上方に配置されている。
4つの第1固定部材77は、熱伝導部材74を回路基板72の上面72aに固定するためのものである。これら第1固定部材77は、上下方向A1に沿って延在する金属製の棒状部材であり、熱伝導部材74の下面と回路基板72の上面72aとに固定されている。また、4つの第1固定部材77は、その熱伝導率が回路基板72よりも大きい。4つの第1固定部材77は、図7に示すように、回路基板72の上面72aにおける4つの重なり領域72a3に配置されている。より詳細には、4つの第1固定部材77は、4つの重なり領域72a3のASIC71aに最も近い角部近傍に配置されている。4つの重なり領域72a3は、前後方向A2において、上面72aのASIC71aよりも外側であってASIC71aの両側にある一対の第1外側領域72a1と、左右方向A3において、上面72aのASIC71aよりも外側であってASIC71aの両側にある一対の第2外側領域72a2とが重なる領域である。4つの第1固定部材77のうち、図7中左下にある第1固定部材77は、重なり領域72a3に引き出された分岐配線パターン72c1の先端部上に配置されている。
回路基板72は、図3及び図6に示すように、4つの第2固定部材78によって第2フレーム76に固定されている。これら第2固定部材78は、上下方向A1に沿って延在する金属製の棒状部材であり、回路基板72の下面72bと第2フレーム76とに固定されている。4つの第2固定部材78は、図3に示すように、回路基板72の4つの角部近傍に配置されており、前後方向A2及び左右方向A3のいずれにおいても、4つの第1固定部材77よりも外側に配置されている。4つの第1固定部材77は、図6に示すように、電子装置70を前方から見たときに、第2フレーム76による回路基板72の支持位置(第2固定部材78の配置位置)よりも内側において、左右方向A3にASIC71aを挟むように、配置されている。
上述の第1弾性部材73aは、図8(a)に示すように、ASIC71aとは反対側に凸となる反り量が上述の所定範囲内で最大の回路基板72が用いられたときに、収縮及び伸長しない状態である。このとき、第1弾性部材73aは、厚みt1を有している。また、第1弾性部材73aは、図8(b)に示すように、ASIC71a側に凸となる反り量が上述の所定範囲内で最大の回路基板72が用いられたときの収縮量が、第1弾性部材73aの最大収縮量tmax以下である。第1弾性部材73aの最大収縮量tmaxは、厚みt1から、ASIC71a側に凸となる反り量が上述の所定範囲内で最大の回路基板72が用いられたときの第1弾性部材73aの厚みt2を差し引いた値である。換言すると、最大収縮量tmaxは、ASIC71a側に凸となる反り量が上述の所定範囲内で最大の回路基板72が用いられたときに、左右方向A3においてASIC71aを挟むように配置された2つの第1固定部材77間における回路基板72の反り量以上となるように、設定されている。このように第1弾性部材73aの最大収縮量tmaxが設定されていることで、回路基板72の反り量にかかわらず、常に、第1弾性部材73aで回路基板72の反り量を十分に吸収することが可能となる。このため、ASIC71aに対する応力をより一層効果的に抑制することが可能となる。
以上に述べたように、本実施形態のプリンタ部10に採用された電子装置70によると、第1固定部材77によって熱伝導部材74と回路基板72との位置関係が規定される。より詳細には、回路基板72の熱伝導部材74と対向する部分と熱伝導部材74と4つの第1固定部材77とでユニット80のボックス構造が構成され、当該回路基板72の部分と熱伝導部材74との位置関係が規定される。このため、熱伝導部材74がフレーム81(第1フレーム75)に対して支持された状態で、例えば、ASIC71a側に凸となる反りが生じている回路基板72を用いたとしても、ASIC71aに対する熱伝導部材74からの応力が作用しにくくなる。この結果、ASIC71aに対する応力を抑制しつつASIC71aから発生した熱を放熱することが可能となる。さらに、熱伝導部材74(ユニット80)が第2弾性部材73bを介して第1フレーム75に接続された状態で、ASIC71a側に凸となる反りが回路基板72に生じても、熱伝導部材74が第1フレーム75に直接接触しなくなる。このため、熱伝導部材74が第1フレーム75に接触することで生じる衝撃が回路基板72に作用しにくくなる。
4つの第1固定部材77が、前方から見て、第2フレーム76による回路基板72の支持位置(第2固定部材78の配置位置)よりも内側において、左右方向A3にASIC71aを挟むように、配置されている。これにより、ASIC71aを挟まずに配置されているものと比して、ASIC71aに対する応力を効果的に抑制することが可能となる。
また、4つの第1固定部材77が、4つの重なり領域72a3に配置されていることで、4つの第1固定部材77をASIC71a、複数の端子71a1及び当該端子71a1に接続される複数の配線パターン72cに干渉させずに配置することが可能となる。
熱伝導部材74が、第1弾性部材73a及び第2弾性部材73bよりも熱伝導率が高く、第2弾性部材73bを介して第1フレーム75と接続されている。これにより、回路基板72の上面72a上に背の高い電子部品71を実装するために、回路基板72と第1フレーム75との離隔距離を大きくしても、ASIC71aと第1フレーム75との間には熱伝導率の高い熱伝導部材74が配置される。このため、第1フレーム75とASIC71aとの間に厚みの大きい弾性部材(例えば、厚みの大きな第1弾性部材73a)だけが配置されているものに比して、ASIC71aから発生した熱を放熱しやすくなる。
第1変形例として、ASIC171aは、図9に示すように、左右方向A3に長尺な長方形平面形状を有していてもよい。ASIC171aは、左右方向A3に平行な一組の対辺に対応する部分のそれぞれに複数の端子171a1が突出して形成されている。これら複数の端子171a1は、回路基板72の上面72a上に形成された配線パターン72cと接続されている。このようなASIC171aを用いる場合は、複数の第1固定部材77は、上面72aのASIC171aよりも外側であってASIC171aの左右方向A3の両側にある一対の外側領域172a1に配置されておればよい。これにおいても、複数の第1固定部材77をASIC171aの複数の端子171a1に干渉させずに配置することが可能となる。なお、本変形例においては、第1固定部材77がASIC171aを挟むように2つだけ配置されているが、一対の外側領域172aに配置されておれば、3以上の第1固定部材77が配置されていてもよい。
第2変形例として、電子装置270は、図10に示すように、上述の熱伝導部材74及び第2弾性部材73bが設けられておらず、ASIC71aが第1弾性部材73aを介して第1フレーム75に接続されている。つまり、第1フレーム75は、熱伝導部材を兼ねている。換言すると、熱伝導部材は、フレーム81の一部を構成している。このように電子装置270は、回路基板72、第1弾性部材73a、熱伝導部材としての第1フレーム75及び4つの第1固定部材77で構成されるユニット280を有している。熱伝導部材としての第1フレーム75は、上述の熱伝導部材74よりも平面サイズが大きく、本変形例においても第2フレーム76とほぼ同じサイズ及び同じ平面形状を有している。なお、上述の実施形態と同様なものについては、同符号で示し、説明を省略する。
このような電子装置270においては、熱伝導部材としての第1フレーム75が上述の実施形態における熱伝導部材74よりも大型化しているため、ASIC71aから発生した熱をより一層放熱しやすくなる。また、本変形例における電子装置270には、上述の第2固定部材78に代えて熱伝導性を有する4つの第2弾性部材278が設けられている。これら第2弾性部材278を介してユニット280が第2フレーム76に接続されている。これにより、ASIC71a側に凸となる反りが回路基板72に生じても、その反りによる変位を吸収しつつ回路基板72を第2フレーム76に対して支持することが可能となる。このため、回路基板72の反りによる応力がASIC71aに作用しにくくなる。また、反りの生じた回路基板72を第2フレーム76に取り付ける際に、回路基板72に反りを強制するような応力が生じにくくなり、回路基板72が取り付け時に破損するのを抑制することが可能となる。なお、本変形例における第2弾性部材278は、公知の熱伝導性を有するシリコーン樹脂のみならず、コイルバネやゴムなどの弾性材料から構成されていてもよい。
第3変形例として、電子装置370は、図11に示すように、上述の電子装置270がさらに第3弾性部材373及び4つの第2固定部材378を有したものでもよい。なお、上述の実施形態及び第2変形例と同様なものについては、同符号で示し、説明を省略する。
第3弾性部材373は、上述の第1弾性部材73aと同様な、公知の熱伝導性を有するシリコーン樹脂から構成され弾性を有するものであるが、熱伝導性を有する弾性材料から構成されていれば、どのようなものであってもよい。第3弾性部材373は、回路基板72の下面72bと第2フレーム76との間に配置されている。つまり、回路基板72は、第3弾性部材373を介して、第2フレーム76と接続されている。また、第3弾性部材373は、回路基板72を挟んでASIC71aと対向する位置に配置されている。
4つの第2固定部材378は、第2フレーム76を回路基板72の下面72bに固定するためのものであり、第3弾性部材373よりも弾性率が大きい。これら第2固定部材378は、上下方向A1に沿って延在する金属製の棒状部材であり、第2フレーム76の上面と回路基板72の下面72bとに固定されている。4つの第2固定部材378は、回路基板72を挟んで4つの第1固定部材77と対向して配置されている。
このような電子装置370によると、回路基板72が熱伝導性を有する第3弾性部材373を介して第2フレーム76と接続されているため、ASIC71aから発生した熱をより一層放熱しやすくなる。また、第1固定部材77と第2固定部材378とが、回路基板72を挟んで対向して配置されているため、回路基板72に別の電子部品や別の配線パターンを形成するための領域が小さくなるのを抑制することが可能となる。なお、上述の実施形態及び第2変形例と同様な構成については、同じ効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態及び各変形例においては、熱伝導部材74及び熱伝導部材としての第1フレーム75が回路基板72の上面72aに平行な横向きで配置されていたが、図12に示すように、熱伝導部材474が上面72aに対して縦向きとなるように立設された電子装置470であってもよい。この第4変形例の電子装置470においては、ユニット480と、第2弾性部材473bと、第2弾性部材473bを介してユニット480と接続されたフレーム475とを有している。ユニット480は、回路基板72と、熱伝導部材474と、熱伝導部材474の下端部と上面72aとを固定するための第1固定部材477と、上面72aに実装された電子部品471aと、上述の第1弾性部材73aと同様な第1弾性部材473aとを有している。熱伝導部材474は、第1弾性部材473aを介して電子部品471aと接続され、第2弾性部材473bを介してフレーム475に接続され、電子部品471aから発生する熱をフレーム475へと伝導する。第1固定部材477は、第1弾性部材473aよりも弾性率が大きい。このような電子装置470においても、第1固定部材477によって熱伝導部材474と回路基板72との位置関係が規定される。このため、熱伝導部材474がフレーム475に対して支持された状態で、例えば、電子部品471a側に凸となる反りが回路基板72に生じていても、電子部品471aに対する熱伝導部材474からの応力が作用しにくくなる。この結果、電子部品471aに対する応力を抑制しつつ電子部品471aから発生した熱を放熱することが可能となる。
また、上述の実施形態及び各変形例におけるASIC71a,171a以外の通電することで発熱する電子部品にも、放熱構造を採用することが可能である。また、配線パターン72cが分岐配線パターン72c1を有していなくてもよい。つまり、端子71a1が、配線パターン72cを介して第1固定部材77と熱的に接続されていなくてもよい。
また、第1弾性部材73aの最大収縮量tmaxは、ASIC71a側に凸となる反り量が上述の所定範囲内で最大の回路基板72を用いたときに、左右方向A3においてASIC71aを挟むように配置された2つの第1固定部材77間における回路基板72の反り量よりも小さくてもよい。
また、上述の第3変形例においては、第1固定部材77と第2固定部材378とが回路基板72を挟んで対向しているが、特に対向していなくてもよい。また、上述の実施形態及び各変形例における電子装置70,270,370,470は、プリンタ部10に採用されているが、特に限定するものではなく、プリンタ部10以外のものに採用されてもよい。これにおいても、上述と同様の効果を得ることができる。また、本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能である。また、記録部は、インクジェット式に限定されず、レーザー式、サーマル式等であってもよい。
70,270,370,470 電子装置
71a,171a ASIC(電子部品)
71a1 端子
72 回路基板
72a 上面(一表面)
72a1 第1外側領域
72a2 第2外側領域
72a3 重なり領域
72b 下面(反対面)
72c 配線パターン
73a,473a 第1弾性部材
73b,278,473b 第2弾性部材
74,474 熱伝導部材
75 第1フレーム
76 第2フレーム
77,477 第1固定部材
78,378 第2固定部材
80,280,480 ユニット
81,475 フレーム
172a1 外側領域
471a 電子部品

Claims (10)

  1. 通電されることによって発熱する電子部品が一表面に実装された回路基板、前記電子部品と接触し、熱伝導性を有する第1弾性部材、及び、前記第1弾性部材を介して前記電子部品と接続され、前記電子部品から発生する熱を伝導するための熱伝導部材を有するユニットと、
    熱伝導性を有する第2弾性部材と、
    前記第2弾性部材を介して前記ユニットと接続されたフレームとを備えており、
    前記ユニットは、前記第1弾性部材よりも弾性率が大きい棒状部材であって、前記熱伝導部材と前記回路基板との位置関係を規定するように前記熱伝導部材を前記回路基板の前記一表面に固定するための第1固定部材を含んでいることを特徴とする電子装置。
  2. 前記フレームは、前記回路基板の前記一表面とは反対側の反対面に対向し、前記回路基板を複数個所で支持しており、
    前記熱伝導部材は、前記一表面との間に前記電子部品を挟むように、前記一表面と対向して配置されており、
    前記第1固定部材は、前記フレームによる前記回路基板の支持位置よりも内側において、前記一表面の面内方向に前記電子部品を挟むように、複数配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記電子部品は、一組の対辺が平行な四角形の平面形状を有し、当該一組の対辺に対応する部分のそれぞれから前記回路基板の配線パターンと接続される複数の端子が突出しており、
    複数の前記第1固定部材は、前記一組の対辺に平行な方向において、前記一表面の前記電子部品よりも外側であって前記電子部品の両側にある一対の外側領域に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記電子部品は、正方形の平面形状を有し、各辺に対応する部分のそれぞれから前記回路基板の配線パターンと接続される複数の端子が突出しており、
    複数の前記第1固定部材は、前記電子部品の一辺に平行な第1方向において、前記一表面の前記電子部品よりも外側であって前記電子部品の両側にある一対の第1外側領域と、前記第1方向と直交する第2方向において、前記一表面の前記電子部品よりも外側であって前記電子部品の両側にある一対の第2外側領域とが重なって構成される4つの重なり領域に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
  5. 前記複数の端子のうちの少なくとも1つの端子は、前記配線パターンを介して前記第1固定部材と熱的に接続されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の電子装置。
  6. 前記第1弾性部材の最大収縮量は、前記一表面の面内方向において前記電子部品を挟むように配置された2つの前記第1固定部材間における、前記回路基板の前記電子部品側に凸となる反り量以上であることを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の電子装置。
  7. 前記第2弾性部材は、前記熱伝導部材の前記回路基板を向いた面とは反対側の面と前記フレームとの間に配置されており、
    前記回路基板は、前記複数個所で前記フレームに固定されており、
    前記熱伝導部材は、前記第1及び第2弾性部材よりも熱伝導率が高く、前記第2弾性部材を介して前記フレームと接続されていることを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の電子装置。
  8. 前記熱伝導部材は、前記フレームの一部を構成していることを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の電子装置。
  9. 前記回路基板の前記一表面とは反対側の反対面と前記フレームとの間に配置された、熱伝導性を有する第3弾性部材をさらに備えており、
    前記回路基板は、前記第3弾性部材を介して、前記フレームと接続されており、
    前記第3弾性部材よりも弾性率が大きく、前記フレームを前記回路基板の前記反対面に固定するための第2固定部材をさらに備えていることを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の電子装置。
  10. 前記第1固定部材と前記第2固定部材とが、前記回路基板を挟んで対向して配置されていることを特徴とする請求項9に記載の電子装置。
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