JP7127744B2 - 樹脂多層基板および樹脂多層基板の製造方法 - Google Patents

樹脂多層基板および樹脂多層基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の樹脂層にそれぞれコイル導体パターンが形成された樹脂多層基板、およびその製造方法に関する。
従来、複数の樹脂層の積層体と、この積層体に形成される複数のコイル導体パターンを含んで構成され、積層方向に巻回軸を有したコイルと、を備える樹脂多層基板が知られている。
例えば、特許文献1には、積層方向から視て、他のコイル導体パターンに重ならない非重なり部が形成されたコイル導体パターンを備え、上記非重なり部が他のコイル導体パターンに近接するように湾曲した樹脂多層基板が開示されている。この構成によれば、熱圧着時(積層体を形成する際)の他のコイル導体パターン付近の樹脂の流動が、湾曲した非重なり部によって抑制されるため、熱圧着時の樹脂の流動に伴う他のコイル導体パターンの位置ずれや変形等が抑制される。したがって、他のコイル導体パターンの位置ずれ等に起因する電気的特性の変動を抑制できる。
国際公開第2018/174133号
所望の特性やインダクタンス値を得る等の目的から、多数のコイル導体パターンを積層方向に重ね合わせて、多ターン巻きのコイルを積層体に形成する場合がある。しかし、非重なり部を有するコイル導体パターンが複数存在する場合に、積層方向に隣接する2つのコイル導体パターンの非重なり部同士が重なっていると、これら非重なり部の間に不要な容量が形成されて、コイルの電気的特性が変動する虞がある。
本発明の目的は、複数の非重なり部が形成されたコイルを備える構成において、積層方向に隣接する非重なり部同士の不要な容量形成を抑制することにより、コイルの電気的特性の変動を抑制した樹脂多層基板、およびその製造方法を提供することにある。
本発明の樹脂多層基板は、複数の樹脂層を積層して形成される積層体と、前記複数の樹脂層のうち2以上の樹脂層にそれぞれ形成される複数のコイル導体パターンを含んで構成され、前記複数の樹脂層の積層方向に巻回軸を有するコイルと、を備え、前記複数のコイル導体パターンは、前記積層方向に交互に配置される第1コイル導体パターンおよび第2コイル導体パターンを有し、前記第1コイル導体パターンは、前記積層方向から視て、隣接する前記第2コイル導体パターンに重なる第1重なり部と、隣接する前記第2コイル導体パターンに重ならない第1非重なり部と、を有し、前記第2コイル導体パターンは、前記積層方向から視て、隣接する前記第1コイル導体パターンに重なる第2重なり部と、隣接する前記第1コイル導体パターンに重ならない第2非重なり部と、を有し、前記第1非重なり部は、隣接する前記第2コイル導体パターンよりも、前記複数のコイル導体パターンの径方向における外周側に突出し、前記第2非重なり部は、隣接する前記第1コイル導体パターンよりも、前記径方向における内周側に突出していることを特徴とする。
線幅の細いコイル導体パターンは、線幅の太いコイル導体パターンに比べて、熱圧着時(積層体を形成する際)の樹脂の流動に伴って位置ずれ等が生じやすい。そのため、熱圧着時におけるコイル導体パターンの位置ずれ等を抑制する目的で、他のコイル導体パターンよりも線幅の太い幅広部が設けられたコイル導体パターンを備えた樹脂多層基板が考えられる。これにより、熱圧着時における幅広部の位置ずれ等は抑制される。しかし、この構成であっても、熱圧着時の樹脂の流動に伴い、上記幅広部よりも線幅の細い幅狭部において、多少の位置ずれ等は生じてしまう。コイルを構成する全てのコイル導体パターンの線幅を太くすることも考えられる。しかし、この場合、積層方向から視て、線幅の太いコイル導体パターン同士が重なる可能性がある。このとき、線幅の太いコイル導体パターン同士が重なった部分に生じる不要な容量が非常に大きくなってしまう。
一方、本発明の樹脂基板の構成では、積層方向に隣接する2つのコイル導体パターン(第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターン)の非重なり部同士が、径方向のそれぞれ逆方向に突出している。そのため、積層方向に隣接する第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターンの非重なり部同士が、積層軸方向から視て重なっていない。したがって、隣接する2つのコイル導体パターンの非重なり部間の不要な容量形成が抑制される。
本発明の樹脂多層基板の製造方法は、第1コイル導体パターンおよび第2コイル導体パターンを含む複数のコイル導体パターンを、複数の樹脂層のうち2以上の樹脂層にそれぞれ形成する、コイル導体形成工程と、前記コイル導体形成工程の後に、前記第1コイル導体パターンおよび前記第2コイル導体パターンが前記複数の樹脂層の積層方向に対して交互に配置されるよう、前記複数の樹脂層を積層するとともに、前記第1コイル導体パターンに、前記積層方向から視て隣接する前記第2コイル導体パターンに重なる第1重なり部と、前記積層方向から視て隣接する前記第2コイル導体パターンに重ならず、隣接する前記第2コイル導体パターンよりも、前記複数のコイル導体パターンの径方向における外周側に突出する第1非重なり部と、を形成し、且つ、前記第2コイル導体パターンに、前記積層方向から視て隣接する前記第1コイル導体パターンに重なる第2重なり部と、前記積層方向から視て隣接する前記第1コイル導体パターンに重ならず、隣接する前記第1コイル導体パターンよりも、前記径方向における内周側に突出する第2非重なり部と、を形成する、積層工程と、前記積層工程の後に、積層した前記複数の樹脂層を熱圧着して積層体を形成する、積層体形成工程と、を備えることを特徴とする。
上記製造方法によれば、複数の非重なり部が形成されたコイルを備える構成でも、積層方向に隣接する非重なり部間の不要な容量形成に起因する、コイルの電気的特性の変動を抑制可能な樹脂多層基板を容易に得られる。
本発明によれば、複数の非重なり部が形成されたコイルを備える構成において、積層方向に隣接する非重なり部同士の不要な容量形成を抑制することにより、コイルの電気的特性の変動を抑制した樹脂多層基板を実現できる。
図1は、第1の実施形態に係る樹脂多層基板101の外観斜視図である。 図2は、樹脂多層基板101の分解平面図である。 図3は、図1におけるA-A断面図である。 図4-1、4-2および4-3は、樹脂多層基板101の製造方法を順に示す断面図である。 図5は、第2の実施形態に係る樹脂多層基板102の外観斜視図である。 図6は、樹脂多層基板102の分解平面図である。 図7は、図5におけるB-B断面図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1は、第1の実施形態に係る樹脂多層基板101の外観斜視図である。図2は、樹脂多層基板101の分解平面図である。図3は、図1におけるA-A断面図である。なお、図2では、構造を分かりやすくするため、第1開口AP11,AP12および第2開口AP21,AP22をドットパターンで示している。
樹脂多層基板101は、積層体10、コイルL1および外部電極P1,P2等を備える。後に詳述するように、コイルL1は、複数のコイル導体パターン(第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22)を含んで構成され、Z軸方向に巻回軸AXを有している。
積層体10は、長手方向がX軸方向に一致する直方体である。また、積層体10は、互いに対向する第1主面VS1および第2主面VS2を有する。コイルL1は積層体10の内部に形成されている。外部電極P1,P2は、積層体10の第2主面VS2に露出している(第2主面VS2側に設けられている)。
積層体10は、樹脂層16,15,14,13,12,11の順に積層して熱圧着して形成される。積層体10の第1主面VS1および第2主面VS2は、複数の樹脂層11,12,13,14,15,16の積層方向(Z軸方向)に直交する面である。樹脂層11~16は、いずれも長手方向がX軸方向に一致する矩形の平板である。樹脂層11~16は、それぞれ可撓性を有する。樹脂層11~16は、例えば液晶ポリマー(LCP)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を主成分とするシートである。
樹脂層11の裏面には、第1コイル導体パターンCP11が形成されている。第1コイル導体パターンCP11は、樹脂層11の外周に沿って巻回される約1ターンの矩形ループ状の導体パターンである。第1コイル導体パターンCP11は、例えばCu箔等の導体パターンである。
樹脂層12の裏面には、第2コイル導体パターンCP21および導体パターン23が形成されている。第2コイル導体パターンCP21は、樹脂層12の外周に沿って形成される約1ターンの矩形ループ状の導体パターンである。導体パターン23は、樹脂層12の第1角(図2における樹脂層12の左下角)近傍に配置される矩形の導体パターンである。第2コイル導体パターンCP21および導体パターン23は、例えばCu箔等の導体パターンである。また、樹脂層12には層間接続導体V4,V5が形成されている。
さらに、樹脂層12の表面には、第1開口AP11が形成されている。第1開口AP11は矩形ループ状の凹部(溝)であり、Z軸方向から視て、第2コイル導体パターンCP21の外周に沿うような平面形状をしている。
樹脂層13の裏面には、第1コイル導体パターンCP12および導体パターン22が形成されている。第1コイル導体パターンCP12は、樹脂層13の外周に沿って形成される約1ターンの矩形ループ状の導体パターンである。導体パターン22は、樹脂層13の第1角(図2における樹脂層13の左下角)近傍に配置される矩形の導体パターンである。第1コイル導体パターンCP12および導体パターン22は、例えばCu箔等の導体パターンである。また、樹脂層13には層間接続導体V3,V6が形成されている。
さらに、樹脂層13の表面には、第2開口AP21が形成されている。第2開口AP21は矩形ループ状の凹部(溝)であり、Z軸方向から視て、第1コイル導体パターンCP12の内周に沿うような平面形状をしている。
樹脂層14の裏面には、第2コイル導体パターンCP22および導体パターン21が形成されている。第2コイル導体パターンCP22は、樹脂層14の外周に沿って形成される約1ターンの矩形ループ状の導体パターンである。導体パターン21は、樹脂層14の第1角(図2における樹脂層14の左下角)近傍に配置される矩形の導体パターンである。第2コイル導体パターンCP22および導体パターン21は、例えばCu箔等の導体パターンである。また、樹脂層14には層間接続導体V2,V7が形成されている。
さらに、樹脂層14の表面には、第1開口AP12が形成されている。第1開口AP11は矩形ループ状の凹部(溝)であり、Z軸方向から視て、第2コイル導体パターンCP22の外周に沿うような平面形状をしている。
樹脂層15の裏面には、外部電極P1,P2が形成されている。外部電極P1,P2は、長手方向がY軸方向に一致する矩形の導体パターンである。外部電極P1は、樹脂層15の第1辺(図2における樹脂層15の左辺)近傍に配置されている。外部電極P2は、樹脂層15の第2辺(図2における樹脂層15の右辺)近傍に配置されている。外部電極P1,P2は、例えばCu箔等の導体パターンである。また、樹脂層15には層間接続導体V1,V8が形成されている。
さらに、樹脂層15の表面には、第2開口AP22が形成されている。第2開口AP22は、略リング状の平面形状をした凹部(溝)である。第2開口AP22は、Z軸方向から視て、外部電極P1,P2間に配置されている。
樹脂層16には、開口部HP1,HP2が形成されている。開口部HP1は、樹脂層16の第1辺(図2における樹脂層16の左辺)近傍に配置される矩形の貫通孔である。開口部HP2は、樹脂層16の第2辺(図2における樹脂層16の右辺)近傍に配置される矩形の貫通孔である。開口部HP1は、外部電極P1の位置に応じた位置に設けられている。開口部HP2は、外部電極P2の位置に応じた位置に設けられている。そのため、樹脂層15の裏面に樹脂層16が積層された場合でも、外部電極P1が開口部HP1から外部に露出し、且つ、外部電極P2が開口部HP2から外部に露出する。
図2に示すように、第1コイル導体パターンCP11の一端は、層間接続導体V5を介して、第2コイル導体パターンCP21の一端に接続される。さらに、第2コイル導体パターンCP21の他端は、層間接続導体V6を介して、第1コイル導体パターンCP12の一端に接続されている。また、第1コイル導体パターンCP12の他端は、層間接続導体V7を介して、第2コイル導体パターンCP22の一端に接続されている。このようにして、2以上の樹脂層11~14にそれぞれ形成される2以上のコイル導体パターン(第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22)と層間接続導体V5,V6,V7とによって、Z軸方向に巻回軸AXを有するコイルL1が構成される。
また、コイルL1の第1端は外部電極P1に接続されており、コイルL1の第2端は外部電極P2に接続されている。具体的には、第1コイル導体パターンCP11の他端が、導体パターン21,22,23および層間接続導体V1,V2,V3,V4を介して、外部電極P1に接続されている。また、第2コイル導体パターンCP22の他端は、層間接続導体V8を介して、外部電極P2に接続されている。
図3等に示すように、第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22は、Z軸方向に交互に配置されている。具体的には、第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22は、第1コイル導体パターンCP11、第2コイル導体パターンCP21、第1コイル導体パターンCP12および第2コイル導体パターンCP22の順に、-Z方向に配置されている。
第1コイル導体パターンCP11は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21に重なる第1重なり部OP11と、第2コイル導体パターンCP21に重ならない第1非重なり部NOP11と、を有する。第1非重なり部NOP11は、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21よりも、径方向(XY軸方向に平行な方向、且つ、巻回軸AXを中心とする放射方向。例えば、図3におけるX軸方向)の外周側に突出している。また、Z軸方向において、第1非重なり部NOP11は、第1重なり部OP11よりも、第2コイル導体パターンCP21に、近接するように湾曲している。
第1コイル導体パターンCP12は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21,CP22に重なる第1重なり部OP12と、第2コイル導体パターンCP21,CP22に重ならない第1非重なり部NOP12と、を有する。第1非重なり部NOP12は、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21,CP22よりも、径方向の外周側に突出している。また、Z軸方向において、第1非重なり部NOP12は、第1重なり部OP12よりも、第2コイル導体パターンCP22に近接するように湾曲している。
第2コイル導体パターンCP21は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP11,CP12に重なる第2重なり部OP21と、第1コイル導体パターンCP11,CP12に重ならない第2非重なり部NOP21と、を有する。第2非重なり部NOP21は、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP11,CP12よりも、径方向の内周側に突出している。また、Z軸方向において、第2非重なり部NOP21は、第2重なり部OP21よりも、第1コイル導体パターンCP12に近接するように湾曲している。
第2コイル導体パターンCP22は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP12に重なる第2重なり部OP22と、第1コイル導体パターンCP12に重ならない第2非重なり部NOP22と、を有する。第2非重なり部NOP22は、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP12よりも、径方向の内周側に突出している。
なお、本実施形態の第2コイル導体パターンCP22は、図3に示すように、複数のコイル導体パターンのうち、Z軸方向において最も外部電極P1,P2寄りに位置する(Z軸方向において外部電極P1,P2に最も近接して配置されている)。第2重なり部OP22は、Z軸方向から視て外部電極P1,P2にも重なる「電極重なり部」に相当する。また、第2非重なり部NOP22は、Z軸方向から視て外部電極P1,P2には重ならない「電極非重なり部」に相当する。第2非重なり部NOP22(電極非重なり部)は、Z軸方向において、第2重なり部OP22(電極重なり部)よりも外部電極P1,P2に近接するように湾曲している。
本実施形態に係る樹脂多層基板101によれば、次のような効果を奏する。
(a)線幅の細いコイル導体パターンは、線幅の太いコイル導体パターンに比べて、熱圧着時(積層体を形成する際)の樹脂の流動に伴って位置ずれ等が生じやすい。そのため、熱圧着時におけるコイル導体パターンの位置ずれ等を抑制する目的で、他のコイル導体パターンよりも線幅の太い幅広部が設けられたコイル導体パターンを有する樹脂多層基板が考えられる。これにより、熱圧着時における幅広部の位置ずれ等は抑制される。しかし、この構成であっても、熱圧着時の樹脂の流動に伴い、上記幅広部よりも線幅の細い幅狭部において、多少の位置ずれ等は生じてしまう。コイルを構成する全てのコイル導体パターンの線幅を太くすることも考えられる。しかし、この場合、積層方向から視て、線幅の太いコイル導体パターン同士が重なる可能性がある。このとき、線幅の太いコイル導体パターン同士が重なった部分に生じる不要な容量が非常に大きくなってしまう。
一方、本実施形態では、図3等に示すように、積層方向(Z軸方向)に隣接する2つのコイル導体パターン(第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターン)の非重なり部同士が、径方向のそれぞれ逆方向に突出している。そのため、Z軸方向に隣接するコイル導体パターンが、径方向の内周側と外周側とにそれぞれ互い違いに配置されている。この構成によれば、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターンの非重なり部同士(例えば、第1非重なり部NOP11と第2非重なり部NOP21、第1非重なり部NOP12と第2非重なり部NOP21,NOP22)が、Z軸方向から視て重なっていない。したがって、この構成によれば、積層方向に隣接するコイル導体パターンの線幅が太い場合でも、積層方向から視て互いに重なる部分を少なくできる。そのため、隣接する2つのコイル導体パターン(の非重なり部)間の不要な容量形成は抑制される。
(b)また、本実施形態では、積層方向において、第1コイル導体パターンCP11の第1非重なり部NOP11と、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21とが、近接するように湾曲している。また、本実施形態では、積層方向において、第1コイル導体パターンCP12の第1非重なり部NOP12と、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP22とが近接するように湾曲している。この構成によれば、湾曲した第1非重なり部NOP11,NOP12によって、熱圧着時の第2コイル導体パターンCP21,CP22付近の樹脂の流動が抑制される。したがって、熱圧着時の樹脂の流動に伴う第2コイル導体パターンCP21,CP22の位置ずれ等が抑制される。
同様に、本実施形態では、積層方向において、第2コイル導体パターンCP21の第2非重なり部NOP21と、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP12とが、近接するように湾曲している。そのため、結果的に熱圧着時の第1コイル導体パターンCP12の位置ずれ等も抑制される。
(c)また、本実施形態では、Z軸方向において、最も外部電極P1,P2寄りに位置する第2コイル導体パターンCP22の第2非重なり部NOP22(電極非重なり部)が、Z軸方向において、第2重なり部OP22(電極重なり部)よりも外部電極P1,P2に近接するように湾曲している。上述したように、第2主面VS2側に配置された外部電極P1,P2は、熱圧着時の樹脂の流動に伴って位置ずれしやすい。一方、この構成によればZ軸方向において、外部電極P1,P2(第2主面VS2)に近接するように第2非重なり部NOP22が湾曲する。この場合、熱圧着時に流動しやすい外部電極P1,P2付近の樹脂の流動が抑制される。したがって、外部電極P1,P2の位置ずれは抑制される。
(d)本実施形態によれば、第1主面側コイル導体パターンおよび第2主面側コイル導体パターン以外の内層側に位置する他のコイル導体パターンにも、非重なり部NOP12,NOP21が設けられている。この構成によれば、第1主面側コイル導体パターンおよび第2主面側コイル導体パターンに設けられた非重なり部によって熱圧着時の樹脂の流動が抑制され、且つ、内層側の他のコイル導体パターンに設けられた非重なり部によって、熱圧着時の樹脂の流動が抑制される。そのため、非重なり部が第1主面側コイル導体パターンおよび第2主面側コイル導体パターンのみに設けられている場合に比べて、コイル全体の位置ずれが抑制される。なお、本実施形態において、第1主面側コイル導体パターンとは、例えば、複数のコイル導体パターン中で、Z軸方向において、最も第1主面VS1寄りに位置する第1コイル導体パターンCP11である。また、本実施形態において、第2主面側コイル導体パターンとは、例えば、複数のコイル導体パターンの中で、Z軸方向において、最も第2主面VS2寄りに位置する第2コイル導体パターンCP22である。さらに、本実施形態において、内層側に位置する他のコイル導体パターンとは、例えば、第1コイル導体パターンCP12および第2コイル導体パターンCP21である。
(e)本実施形態に係る樹脂多層基板101のように、コイル導体パターンの内外形が矩形(多角形)である場合において、或る1つのコイル導体パターンに設けられた非重なり部は、Z軸方向から視て少なくとも対向する2辺(例えば、図2における第1コイル導体パターンの左辺および右辺)に配置されていることが好ましい。この構成によれば、互いに対向する2辺に設けられた非重なり部によって、熱圧着時における樹脂の流動に伴うコイル(またはコイル導体パターン)の位置ずれが効果的に抑制される。
(f)また、本実施形態に係る樹脂多層基板101のように、コイル導体パターンの内外形が矩形(多角形)である場合において、或る1つのコイル導体パターンに設けられた非重なり部は、Z軸方向から視て、3辺以上に設けられていることが好ましい。この構成によれば、Z軸方向から視て2辺に非重なり部が設けられている場合と比較して、非重なり部によるコイルの位置ずれの抑制効果がさらに高まる。
なお、本実施形態では、コイル導体パターンの内外形が矩形(多角形)である例を示したが、本発明の樹脂多層基板はこの構成に限定されるものではない。コイル導体パターンの内外形は適宜変更可能である。例えばコイル導体パターンの内外形は、円形や楕円形、L字形等でもよい。その場合に、或る1つのコイル導体パターンに設けられる非重なり部は、コイルの巻回軸AXに対して、Z軸方向から視た直交4方向(例えば、+X方向、+Y方向、-X方向および-Y方向)のうち少なくとも2方向に位置していることが好ましい。特に、非重なり部が、巻回軸AXに対して、Z軸方向から視た直交4方向のうち平行な2方向(例えば、+X方向および-X方向)にそれぞれ位置している場合には、熱圧着時における樹脂の流動に伴うコイルの位置ずれが効果的に抑制される。
また、熱圧着時におけるコイルの位置ずれ抑制効果をさらに高めたい場合には、非重なり部が、Z軸方向から視て、巻回軸AXを囲むように配置されていること(Z軸方向から視た直交4方向のうち、少なくとも3方向に位置していること)が好ましい。これにより、非重なり部によるコイルの位置ずれ抑制効果がさらに高まる。
なお、本実施形態では、1つのコイル導体パターンの全長に亘って非重なり部が設けられた樹脂多層基板101を示した。しかし、本発明の樹脂多層基板はこの構成に限定されるものではない。或る1つのコイル導体パターンに設けられる非重なり部は、そのコイル導体パターンの全長の1/5以上の部分に設けられていれば、本発明の作用・効果を奏する。さらに、第1コイル導体パターンおよび第2コイル導体パターンの巻数は、それぞれ1ターンに限定されるものではない。それぞれのコイル導体パターン毎に異なっていてもよい。
本実施形態に係る樹脂多層基板101は、例えば次に示す製造方法によって製造される。図4-1、4-2および4-3は、樹脂多層基板101の製造方法を順に示す断面図である。なお、図4-1、4-2および4-3では、説明の都合上、ワンチップ(個片)での製造工程で説明するが、実際の樹脂多層基板101の製造工程は集合基板状態で行われる。「集合基板」とは、複数の樹脂多層基板101が含まれる基板を言う。このことは、以降の樹脂多層基板の製造工程を示す各断面図においても同様である。
まず、図4-1に示すように、複数の樹脂層11,12,13,14,15,16を準備する。樹脂層11~16は、例えば液晶ポリマー(LCP)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のシートである。
その後、樹脂層11~15に複数のコイル導体パターン(第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22)および外部電極P1,P2等を形成する。具体的には、まず、樹脂層11~15の裏面に金属箔(例えばCu箔)をラミネートする。そして、その金属箔をフォトリソグラフィでパターニングする。これにより、樹脂層11の裏面に第1コイル導体パターンCP11を形成し、樹脂層12の裏面に第2コイル導体パターンCP21を形成し、樹脂層13の裏面に第1コイル導体パターンCP12を形成し、樹脂層14の裏面に第2コイル導体パターンCP22を形成する。また、樹脂層15の裏面に外部電極P1,P2を形成する。
このように、複数のコイル導体パターン(第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22)を、2以上の樹脂層11~14にそれぞれ形成する工程が、本発明の「コイル導体形成工程」の一例である。
また、樹脂層11~15には、層間接続導体(図2における層間接続導体V1~V8)が形成される。層間接続導体は、例えばレーザー照射またはドリル等で孔を設けた後、その孔にCu,Snもしくはそれらの合金等の金属粉と樹脂材料とを含む導電性ペーストを配設(充填)する、そして、後の熱圧着によって導電性ペーストを固化させることにより設けられる。
さらに、樹脂層16には開口部HP1,HP2が形成される。開口部HP1は、樹脂層16の第1辺(図4-1、4-2および4-3における樹脂層16の左辺)近傍に配置される矩形の貫通孔である。開口部HP2は、樹脂層16の第2辺(図4-1、4-2および4-3における樹脂層16の右辺)近傍に配置される矩形の貫通孔である。開口部HP1,HP2は、例えばレーザー等により樹脂層16をエッチングすることによって形成される。また、開口部HP1,HP2は、パンチングなどによって形成されてもよい。
次に、樹脂層12に所定の形状の第1開口AP11を形成し、且つ、樹脂層14に所定の形状の第1開口AP12を形成する。第1開口AP11は、第1コイル導体パターンCP11の第1非重なり部NOP11と略同一の形状をした凹部(溝)である。第1開口AP12は、第1コイル導体パターンCP12の第1非重なり部NOP12と略同一の形状をした凹部(溝)である。また、樹脂層13に所定の形状の第2開口AP21を形成し、且つ、樹脂層15に所定の形状の第2開口AP22を形成する。第2開口AP21は、第2コイル導体パターンCP21と略同一の形状をした凹部(溝)である。第2開口AP21は、第2コイル導体パターンCP21の第2非重なり部NOP21と略同一の形状をした凹部(溝)である。第2開口AP22は、第2コイル導体パターンCP22の第2非重なり部NOP22と略同一の形状をした凹部(溝)である。
このように、所定の形状の第1開口AP11,AP12および第2開口AP21,AP22を、複数の樹脂層12~15にそれぞれ形成する工程が、本発明の「開口形成工程」の一例である。
次に、図4-2に示すように、第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22をZ軸方向に対して交互に配置されるように積層(載置)する。この場合、樹脂層11~16は、樹脂層16,15,14,13,12,11の順に積層(載置)される。
このとき、第1コイル導体パターンCP11には、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21に重なる第1重なり部OP11と、第2コイル導体パターンに重ならない第1非重なり部NOP11と、が形成される。また、第1コイル導体パターンCP12には、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21,CP22に重なる第1重なり部OP12と、第2コイル導体パターンCP21,CP22に重ならない第1非重なり部NOP12と、が形成される。
また、第2コイル導体パターンCP21には、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP11,CP12に重なる第2重なり部OP21と、第1コイル導体パターンCP11,CP12に重ならない第2非重なり部NOP21と、が形成される。さらに、第2コイル導体パターンCP22には、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP12に重なる第2重なり部OP22と、第1コイル導体パターンCP12に重ならない第2非重なり部NOP22と、が形成される。
第1コイル導体パターンCP11の第1非重なり部NOP11は、第2コイル導体パターンCP21よりも、径方向(例えば、図4-1、4-2および4-3中のX軸方向)における外周側に突出する。また、第1コイル導体パターンCP12の第1非重なり部NOP12は、第2コイル導体パターンCP21,CP22よりも、径方向における外周側に突出する。また、第2コイル導体パターンCP21の第2非重なり部NOP21は、第1コイル導体パターンCP11,CP12よりも、径方向における内周側に突出する。第2コイル導体パターンCP22の第2非重なり部NOP22は、第1コイル導体パターンCP12よりも、径方向における内周側に突出する。
さらに、複数の樹脂層11~16を積層する際、Z軸方向から視て、第1開口AP11は第1非重なり部NOP11に重なり、且つ、第1開口AP12は第1非重なり部NOP12に重なる。また、複数の樹脂層11~16を積層する際、Z軸方向から視て、第2開口AP21は第2非重なり部NOP21に重なり、且つ、第2開口AP22は第2非重なり部NOP22に重なる。
このように、「コイル導体形成工程」の後に、第1コイル導体パターンCP11,CP12および第2コイル導体パターンCP21,CP22がZ軸方向に対して交互に配置されるように、樹脂層11~16を積層する工程が、本発明の「積層工程」の一例である。
その後、積層した複数の樹脂層11~16を熱圧着(一括プレス)して図4-3に示す積層体10(樹脂多層基板101)を形成する。具体的には、積層した複数の樹脂層11~16を加熱しながら、図4-2に示す白抜き矢印の方向から擬似的等方圧プレス(加圧)を行う。
このとき、第1コイル導体パターンCP11,CP12の第1非重なり部NOP11,NOP12は、第1重なり部OP11,OP12よりも、Z軸方向から視て重なる導体パターンの数が少ない。そのため、第1重なり部OP11,OP12付近に比べて、熱圧着時における第1非重なり部NOP11,NOP12付近の樹脂は変形しやすい。したがって、第1コイル導体パターンCP11の第1非重なり部NOP11は、積層方向において、第1重なり部OP11よりも第2コイル導体パターンCP21に近接するように湾曲する。また、第1コイル導体パターンCP12の第1非重なり部NOP12は、積層方向において、第1重なり部OP12よりも第2コイル導体パターンCP22に近接するように湾曲する。
また、第2コイル導体パターンCP21,CP22の第2非重なり部NOP21,NOP22は、第2重なり部OP21,OP22よりも、Z軸方向から視て重なる導体パターンの数が少ない。そのため、第2重なり部OP21,OP22付近に比べて、熱圧着時における第2非重なり部NOP21,NOP22付近の樹脂は変形しやすい。そのため、第2コイル導体パターンCP21の第2非重なり部NOP21は、積層方向において、第2重なり部OP21よりも第1コイル導体パターンCP12に近接するように湾曲する。また、第2コイル導体パターンCP22の第2非重なり部NOP22は、積層方向において、第2重なり部OP22よりも外部電極P1,P2に近接するように湾曲する。
このように、「積層工程」の後に、積層した複数の樹脂層11~16を熱圧着して積層体10を形成する工程が、本発明の「積層体形成工程」の一例である。
上記製造方法によれば、複数の非重なり部が形成されたコイルを備える構成でも、Z軸方向に隣接する非重なり部間の不要な容量形成に起因する、コイルの電気的特性の変動を抑制可能な樹脂多層基板101を容易に得られる。
また、上記製造方法では、第1非重なり部NOP11,NOP12に重なる位置に第1開口AP11,AP12(凹部)がそれぞれ設けられ、且つ、第2非重なり部NOP21,NOP22に重なる位置に第2開口AP21,AP22(凹部)がそれぞれ設けられる。これにより、熱圧着時に非重なり部(第1非重なり部NOP11,NOP12および第2非重なり部NOP21,NOP22)の湾曲する向きを制御しやすい。なお、非重なり部の湾曲する形状等(重なり部に対する曲率等)は、凹部である開口(第1開口AP11,AP12および第2開口AP21,AP22)の形状や深さ等によって調整可能である。
さらに、本実施形態では、非重なり部に重なる位置に設けられる開口が、凹部(溝)である。このため、開口が貫通孔の場合(後に詳述する)と比較して、熱圧着時に非重なり部が湾曲することに起因する短絡(特に、Z軸方向に隣接するコイル導体パターン同士の短絡)を抑制できる。
なお、上記製造方法では、樹脂層12(第1非重なり部NOP11に接する樹脂層)の表面に第1開口AP11を形成し、樹脂層14(第1非重なり部NOP12に接する樹脂層)の表面に第1開口AP12を形成した例を示した。しかし、本発明はこの製造方法に限定されるものではない。第1開口AP11は例えば樹脂層12の裏面に形成してもよく、樹脂層12の表面および裏面の両方に形成してもよい。また、第1開口AP12は樹脂層14の裏面に形成してもよく、樹脂層14の表面および裏面の両方に形成してもよい。同様に、第2開口AP21は、例えば樹脂層13の裏面に形成してもよく、樹脂層13の表面および裏面の両方に形成してもよい。また、第2開口AP22は樹脂層15の裏面に形成してもよく、樹脂層15の表面および裏面の両方に形成してもよい。
さらに、第1開口AP11,AP12および第2開口AP21,AP22は凹部(溝)に限定されるものではない。第1開口AP11,AP12および第2開口AP21,AP22は、樹脂層の表面から裏面まで貫通する貫通孔でもよい。但し、上記開口が貫通孔の場合、熱圧着時に非重なり部(第1非重なり部NOP11,NOP12および第2非重なり部NOP21,NOP22)が湾曲することに起因して、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターンとの間で短絡が生じやすい。そのため、開口が貫通孔の場合には、非重なり部と開口との間に、開口が形成されていない別の樹脂層を挟んで積層体を形成することが好ましい。具体的には、樹脂層11,12間、樹脂層12,13間および樹脂層13,14間に、それぞれ別の樹脂層を挟むことが好ましい。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、スパイラル状の複数のコイル導体パターンを備える樹脂多層基板の例を示す。
図5は、第2の実施形態に係る樹脂多層基板102の外観斜視図である。図6は、樹脂多層基板102の分解平面図である。図7は、図5におけるB-B断面図である。なお、図6では、構造を分かりやすくするため、第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aの幅広部WP11,WP12、および第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aの幅広部WP21,WP22をハッチングで示している。
樹脂多層基板102は、積層体10A、コイルL2および外部電極P1A,P2A等を備える。積層体10Aは、長手方向(X軸方向)の長さが第1の実施形態で説明した積層体10よりも長い。積層体10Aの他の構成は積層体10と同じである。
以下、第1の実施形態に係る樹脂多層基板101と異なる部分について説明する。
積層体10Aは、樹脂層16a,15a,14a,13a,12a,11aの順に積層して熱圧着して形成される。樹脂層11a~16aは、長手方向の長さが第1の実施形態で説明した樹脂層11~16よりも長い。樹脂層11a~16aの他の構成は樹脂層11~16と同じである。
樹脂層11aの裏面には、第1コイル導体パターンCP11Aが形成されている。第1コイル導体パターンCP11Aは、樹脂層11aの長手方向の中央付近に配置される。第1コイル導体パターンCP11Aは、約2.75ターンの矩形スパイラル状の導体パターンである。第1コイル導体パターンCP11Aは、径方向の最外周部(最も外周側に位置する約1巻き部分)に幅広部WP11を有する。
樹脂層12aの裏面には、第2コイル導体パターンCP21Aおよび導体パターン23が形成されている。第2コイル導体パターンCP21Aは、樹脂層12aの長手方向の中央付近に配置される。第2コイル導体パターンCP21Aは、約3ターンの矩形スパイラル状の導体パターンである。第2コイル導体パターンCP21Aは、径方向の最内周部(最も内周側に位置する約1巻き部分)に幅広部WP21を有する。導体パターン23は、第1の実施形態で説明したものと同じである。
樹脂層13aの裏面には、第1コイル導体パターンCP12Aおよび導体パターン22が形成されている。第1コイル導体パターンCP12Aは、樹脂層13aの長手方向の中央付近に配置される。第1コイル導体パターンCP12Aは、約3ターンの矩形スパイラル状の導体パターンである。第1コイル導体パターンCP12Aは、径方向の最外周部に幅広部WP12を有する。導体パターン22は、第1の実施形態で説明したものと同じである。
樹脂層14aの裏面には、第2コイル導体パターンCP22Aおよび導体パターン21が形成されている。第2コイル導体パターンCP22Aは、樹脂層14の長手方向の中央付近に配置される。第2コイル導体パターンCP22Aは、約3ターンの矩形スパイラル状の導体パターンである。第2コイル導体パターンCP22Aは、径方向の最内周部に幅広部WP22を有する。導体パターン21は、第1の実施形態で説明したものと同じである。
樹脂層15aの裏面には、外部電極P1A,P2Aが形成されている。外部電極P1Aは、第1の実施形態で説明した外部電極P1と同じものである。外部電極P2Aは樹脂層15aの第2辺(図6における樹脂層15aの右辺)近傍に配置される。外部電極P2Aは、L字形の導体パターンである。また、樹脂層16aには、開口部HP1,HP2が形成されている。開口部HP1,HP2は、第1の実施形態で説明したものと同じである。
図6に示すように、第1コイル導体パターンCP11Aの一端は、層間接続導体V5を介して、第2コイル導体パターンCP21Aの一端に接続されている。また、第2コイル導体パターンCP21Aの他端は、層間接続導体V6を介して、第1コイル導体パターンCP12Aの一端に接続されている。第1コイル導体パターンCP12Aの他端は、層間接続導体V7を介して、第2コイル導体パターンCP22Aの一端に接続されている。このように、3以上の樹脂層11a~14aにそれぞれ形成される3以上のコイル導体パターン(第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aおよび第2コイル導体パターンCP21A,CP22A)と層間接続導体V5,V6,V7とによって、Z軸方向に巻回軸AXを有するコイルL2が構成される。
また、コイルL2の第1端は外部電極P1Aに接続されている。また、コイルL2の第2端は外部電極P2Aに接続されている。具体的には、第1コイル導体パターンCP11Aの他端が、導体パターン21,22,23および層間接続導体V1,V2,V3,V4を介して、外部電極P1Aに接続されている。また、第2コイル導体パターンCP22Aの他端は、層間接続導体V8を介して、外部電極P2Aに接続されている。
図7に示すように、本実施形態のコイルL2は、Z軸方向から視て、その大部分が外部電極P1A,P2Aには重なっていない。また、第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aおよび第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aは、Z軸方向に交互に配置されている。具体的には、第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aおよび第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aは、第1コイル導体パターンCP11A、第2コイル導体パターンCP21A、第1コイル導体パターンCP12Aおよび第2コイル導体パターンCP22Aの順に、-Z方向に配置されている。
第1コイル導体パターンCP11Aの幅広部(最外周部)は、図7に示すように、Z軸方向から視て、Z軸に隣接する第2コイル導体パターンCP21に重なる第1重なり部OP11と、第2コイル導体パターンCP21Aに重ならない第1非重なり部NOP11と、を有する。第1非重なり部NOP11は、第2コイル導体パターンCP21よりも径方向の外周側に突出している。また、第1非重なり部NOP11は、第1重なり部OP11よりも第2コイル導体パターンCP21Aに近接するように湾曲している。
第2コイル導体パターンCP21Aの幅広部(最内周部)は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aに重なる第2重なり部OP21と、第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aに重ならない第2非重なり部NOP21と、を有する。第2非重なり部NOP21は、第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aよりも径方向の内周側に突出している。また、第2非重なり部NOP21は、第2重なり部NOP21よりも第1コイル導体パターンCP12Aに近接するように湾曲している。
第1コイル導体パターンCP12Aの幅広部(最外周部)は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aに重なる第1重なり部OP12と、第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aに重ならない第1非重なり部NOP12と、を有する。第1非重なり部NOP12は、第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aよりも径方向の外周側に突出している。また、第1非重なり部NOP12は、第1重なり部OP12よりも第2コイル導体パターンCP22Aに近接するように湾曲している。
第2コイル導体パターンCP22Aの幅広部(最内周部)は、Z軸方向から視て、Z軸方向に隣接する第1コイル導体パターンCP12Aに重なる第2重なり部OP22と、第1コイル導体パターンCP12Aに重ならない第2非重なり部NOP22と、を有する。第2非重なり部NOP22は、第1コイル導体パターンCP12Aよりも径方向の内周側に突出している。また、第2非重なり部NOP22は、第2重なり部OP22よりも第2主面VS2に近接するように湾曲している。
本実施形態で示したように、複数のコイル導体パターンがそれぞれ2ターン以上のスパイラル状であってもよい。なお、複数のコイル導体パターンは、それぞれ巻数が略同じである構成に限定されるものではない。すなわち、複数のコイル導体パターンは、それぞれ異なる巻数でもよい。
なお、本実施形態では、幅広部WP11,WP12が、スパイラル状の第1コイル導体パターンCP11A,CP12Aの径方向における最外周部のみに位置する例を示したが、この構成に限定されるものではない。幅広部WP11,WP12は、スパイラル状の第1コイル導体パターンの最外周部以外の部分に形成されていてもよく、第1コイル導体パターン全体が幅広部であってもよい。同様に、幅広部WP21,WP22は、スパイラル状の第2コイル導体パターンCP21A,CP22Aの最内周部以外の部分に形成されていてもよく、第2コイル導体パターン全体が幅広部であってもよい。
《その他の実施形態》
以上に示した各実施形態では、積層体が、X軸方向に長手方向を有する直方体である例を示した、しかし、積層体の形状はこれに限定されるものではない。積層体の形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。積層体の平面形状は、例えば多角形、円形、楕円形、L字形、U字形、クランク形、T字形、Y字形等でもよい。
また、以上に示した各実施形態では、6つの樹脂層を熱圧着して形成される積層体の例を示した。しかし、本発明の積層体はこれに限定されるものではない。積層体を形成する樹脂層の層数は適宜変更可能である。また、積層体の表面にカバーレイフィルムやレジスト膜等の保護膜が形成されていてもよい。
なお、本実施形態では、巻回軸AXがZ軸方向に一致したコイルL1,L2の例を示した。しかし、コイルの巻回軸AXはZ軸方向に厳密に一致しているものに限らない。本発明において「複数の樹脂層の積層方向に沿った巻回軸を有する」とは、例えばコイルの巻回軸AXがZ軸方向に対して-30°から+30°の範囲内である場合を含む。
以上に示した各実施形態では、第1コイル導体パターンが、複数のコイル導体パターンの中で最も第1主面VS1寄りに位置し、且つ、第2コイル導体パターンが、複数のコイル導体パターンの中で最も第2主面VS2寄りに位置する例を示した。しかし、第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターンと、の配置は、この構成に限定されるものではない。第1コイル導体パターンと第2コイル導体パターンとが、積層方向に交互に配置されれば良い。例えば第2コイル導体パターンが最も第1主面VS1寄りに位置していてもよく、第1コイル導体パターンが最も第2主面VS2寄りに位置していてもよい。
また、樹脂多層基板に形成される回路構成は、以上に示した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。樹脂多層基板に形成される回路は、例えば導体パターンで形成されるキャパシタや各種フィルタ(ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バンドエリミネーションフィルタ)等の周波数フィルタが形成されていてもよい。また、樹脂多層基板には、各種伝送線路(ストリップライン、マイクロストリップライン、コプレーナライン等)が形成されていてもよい。さらに樹脂多層基板には、チップ部品等の各種電子部品が実装または埋設されていてもよい。
なお、第1コイル導体パターン、第2コイル導体パターンおよび外部電極の平面形状・位置・個数は、以上に示した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。また、外部電極の平面形状は、例えば多角形、円形、楕円形、円弧状、リング状、L字形、U字形、T字形、Y字形、クランク形等でもよい。また、外部電極は、第2主面VS2上のみに形成されていてもよく、第1主面VS1側(または、第1主面VS1上)および第2主面VS2側(または、第2主面VS2上)の両方に形成されていてもよい。さらに、樹脂多層基板は、回路に接続されないダミー電極を備えていてもよい。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
AP11,AP12…第1開口
AP21,AP22…第2開口
AX…コイルの巻回軸
CP11,CP11A,CP12,CP12A…第1コイル導体パターン
CP21,CP21A,CP22,CP22A…第2コイル導体パターン
HP1,HP2…開口部
L1,L2…コイル
P1,P1A,P2,P2A…外部電極
V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8…層間接続導体
VS1…積層体の第1主面
VS2…積層体の第2主面
WP11,WP12,WP21,WP22…幅広部
10,10A…積層体
11,11a,12,12a,13,13a,14,14a,15,15a,16,16a…樹脂層
21,22,23…導体パターン
101,102…樹脂多層基板

Claims (5)

  1. 複数の樹脂層を積層して形成される積層体と、
    前記複数の樹脂層のうち2以上の樹脂層にそれぞれ形成される複数のコイル導体パターンを含んで構成され、前記複数の樹脂層の積層方向に巻回軸を有するコイルと、
    前記積層体に形成される外部電極と、
    を備え、
    前記複数のコイル導体パターンは、前記積層方向に交互に配置される第1コイル導体パターンおよび第2コイル導体パターンを有し、
    前記第1コイル導体パターンは、前記積層方向から視て、隣接する前記第2コイル導体パターンに重なる第1重なり部と、隣接する前記第2コイル導体パターンに重ならない第1非重なり部と、を有し、
    前記第2コイル導体パターンは、前記積層方向から視て、隣接する前記第1コイル導体パターンに重なる第2重なり部と、隣接する前記第1コイル導体パターンに重ならない第2非重なり部と、を有し、
    前記第1非重なり部は、隣接する前記第2コイル導体パターンよりも、前記複数のコイル導体パターンの径方向における外周側に突出し、
    前記第2非重なり部は、隣接する前記第1コイル導体パターンよりも、前記径方向における内周側に突出しており
    前記積層方向において最も前記外部電極寄りに位置する前記第1コイル導体パターンまたは前記第2コイル導体パターンのいずれか一方は、前記積層方向から視て、前記外部電極に重なる電極重なり部と、前記外部電極に重ならない電極非重なり部を有し、
    前記電極非重なり部は、前記電極重なり部よりも前記外部電極に近接するように湾曲している、
    樹脂多層基板。
  2. 複数の樹脂層を積層して形成される積層体と、
    前記複数の樹脂層のうち2以上の樹脂層にそれぞれ形成される複数のコイル導体パターンを含んで構成され、前記複数の樹脂層の積層方向に巻回軸を有するコイルと、
    前記積層体に形成される外部電極と、
    を備え、
    前記複数のコイル導体パターンは、前記積層方向に交互に配置される第1コイル導体パターンおよび第2コイル導体パターンを有し、
    前記第1コイル導体パターンは、前記積層方向から視て、隣接する前記第2コイル導体パターンに重なる第1重なり部と、隣接する前記第2コイル導体パターンに重ならない第1非重なり部と、を有し、
    前記第2コイル導体パターンは、前記積層方向から視て、隣接する前記第1コイル導体パターンに重なる第2重なり部と、隣接する前記第1コイル導体パターンに重ならない第2非重なり部と、を有し、
    前記第1非重なり部は、隣接する前記第2コイル導体パターンよりも、前記複数のコイル導体パターンの径方向における外周側にのみ突出し、
    前記第2非重なり部は、隣接する前記第1コイル導体パターンよりも、前記径方向における内周側にのみ突出している、
    樹脂多層基板。
  3. 前記複数のコイル導体パターンは、それぞれ2ターン以上のスパイラル状である、
    請求項1または2に記載の樹脂多層基板。
  4. 前記第1コイル導体パターンは、ループ状の導体パターンであり、
    前記第2コイル導体パターンは、ループ状の導体パターンである、
    請求項1から3のいずれかに記載の樹脂多層基板。
  5. 第1コイル導体パターンおよび第2コイル導体パターンを含む複数のコイル導体パターンを、複数の樹脂層のうち2以上の樹脂層にそれぞれ形成する、コイル導体形成工程と、
    前記コイル導体形成工程の後に、前記第1コイル導体パターンおよび前記第2コイル導体パターンが前記複数の樹脂層の積層方向に対して交互に配置されるよう、前記複数の樹脂層を積層するとともに、前記第1コイル導体パターンに、前記積層方向から視て隣接する前記第2コイル導体パターンに重なる第1重なり部と、前記積層方向から視て隣接する前記第2コイル導体パターンに重ならず、隣接する前記第2コイル導体パターンよりも、前記複数のコイル導体パターンの径方向における外周側に突出する第1非重なり部と、を形成し、且つ、前記第2コイル導体パターンに、前記積層方向から視て隣接する前記第1コイル導体パターンに重なる第2重なり部と、前記積層方向から視て隣接する前記第1コイル導体パターンに重ならず、隣接する前記第1コイル導体パターンよりも、前記径方向における内周側に突出する第2非重なり部と、を形成する、積層工程と、
    前記積層工程の後に、積層した前記複数の樹脂層を熱圧着して積層体を形成する、積層体形成工程と、
    前記積層工程の前に、所定の形状の第1開口および第2開口を、前記複数の樹脂層のいずれかにそれぞれ形成する、開口形成工程と、
    を備えており
    前記積層工程は、前記積層方向から視て、前記第1非重なり部に前記第1開口が重なり、前記第2非重なり部に前記第2開口が重なるように、前記複数の樹脂層を積層する工程を含む、
    樹脂多層基板の製造方法。
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