JP7123158B2 - 水系塗料組成物、塗膜及び塗装物品 - Google Patents

水系塗料組成物、塗膜及び塗装物品 Download PDF

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Description

本発明は、水系塗料組成物、該水系塗料組成物から得られる塗膜、及び該塗膜を有する塗装物品に関し、特には、無臭の中和剤又は臭気の原因となり難い中和剤を用いた場合であっても耐水性に優れる水系塗料組成物に関するものである。
近年、内外装建築塗料、とりわけ屋内塗料において、大気汚染の問題、臭気、安全性などの観点から、溶剤系塗料から水性塗料への転換が要望され、現在ではほとんどの用途で水性エマルジョンをバインダーとした水性塗料が主流を占めている。しかしながら水性塗料に含まれる少量の揮発性有機化合物(VOC)が、依然臭気の問題として残されており、そのさらなる削減が強く要請されるようになってきた。
水性エマルジョン及びそれを用いた塗料では、残存モノマー量が微量であっても、特にアクリル系モノマーに由来する臭気が問題であり、その削減が強く要請されてきた。また、塗料の塗装作業性や安定性、被塗物への接着力を確保するための成分としてエマルジョン中に少量のカルボン酸などの酸性基含有重合性不飽和モノマーが共重合されている。従来この中和剤としては各種アミン類や、VOCには含まれないがアンモニアなどの揮発性アルカリが用いられ、これらの臭気も問題となっており、その削減が強く要請されてきた。
特開2003-321642号公報(特許文献1)には、含有VOCが著しく低減された、低臭で、低温造膜性、表面非粘着性、低温安定性等において優れた性質を示す水性塗料用樹脂組成物が開示されており、残存モノマー含量が全体の100重量ppm未満であること、沸点260℃以下の有機溶剤を用いないこと、臭気の観点から水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物を塩基性化合物として添加することが好ましいことが記載されている。
また、臭気を削減する方法として、塗料中に多孔質材料を配合する方法が知られている。例えば、特開2018-2928号公報(特許文献2)は、樹脂エマルション組成物(a)と、ゼオライトからなる無機多孔質顔料(b)と、を含む塗料組成物であって、前記ゼオライト中におけるシリカ/アルミナ(mol/mol)比が15以上であり、前記樹脂エマルション組成物(a)の固形分100質量部に対する前記ゼオライトの含有量が0.1~500質量部である塗料組成物を記載し、これにより、従来よりも塗料組成物自体が発する臭気の抑制効果が高い塗料組成物を提供できるとしている。
特開2003-321642号公報 特開2018-2928号公報
特許文献2に記載される塗料組成物によれば、特定のゼオライト中に臭気の原因となる成分(臭気成分)を保持することで臭気の発生を抑制しているが、塗料組成物中に含まれる臭気成分を十分に取り除くには至っていない。
このため、臭気成分自体の使用を避けることが最も確実な解決手段であると思われるが、例えば、特許文献1に記載されるように、エマルジョンの調製時に使用される中和剤としてアンモニアに代えて水酸化ナトリウム等を用いた場合、耐水性が低下する課題がある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、無臭の中和剤又は臭気の原因となり難い中和剤を用いた場合であっても耐水性に優れる水系塗料組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、該水系塗料組成物から得られる塗膜と、該塗膜を有する塗装物品とを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、臭気成分の使用を避けるために、アンモニアを除くアルカリ性の無機化合物又は沸点260℃超のアルカリ性の有機化合物を中和剤として使用した上で、更にアクリル樹脂の原料の一部に反応性乳化剤を用いたことによって、該中和剤の使用により起こり得る耐水性の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の水系塗料組成物は、反応性乳化剤に由来する構成単位を含むアクリル樹脂と、アンモニアを除くアルカリ性の無機化合物及び沸点260℃超のアルカリ性の有機化合物よりなる群から選ばれる中和剤とを含み、前記アクリル樹脂はエマルションの形態で水系塗料組成物中に分散していることを特徴とする。
本発明の水系塗料組成物の好適例においては、前記反応性乳化剤が、ノニオン性の反応性乳化剤である。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例においては、前記反応性乳化剤が、ポリアルキレングリコール鎖を有する。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例においては、前記中和剤が、水酸化ナトリウムである。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例において、前記アクリル樹脂は、体積平均粒子径が30~300nmである。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例において、前記アクリル樹脂は、ガラス転移温度が0℃以下である。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例においては、常温乾燥形水系塗料組成物である。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例においては、JIS K5663:2008の「7.6 低温安定性試験」に準じた試験(ただし、低温恒温器の温度は-7℃に保持する)において、試験前の塗料の粘度(A)と試験後の塗料の粘度(B)の比:(B)/(A)が、0.90~1.20である。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例においては、以下に示すアンモニア濃度の測定方法によって測定されるアンモニア濃度が12体積ppm以下である。
<アンモニア濃度の測定方法>
3Lのポリフッ化ビニル製サンプリングバッグに3Lの無臭空気を満たし、該サンプリングバッグの中に塗料組成物を20g注入し、該サンプリングバッグを密閉する。その後、23℃にて30分静置させた後、アンモニアガス検知管を用いてサンプリングバッグ中のアンモニア濃度を測定する。
本発明の水系塗料組成物の他の好適例においては、以下に示す抗ウイルス活性値の測定方法によって求められる抗ウイルス活性値(pfu)について、下記条件1及び条件2の少なくともいずれかの試験を行った際の抗ウイルス活性値が2.0以上である。
<抗ウイルス活性値の測定方法>
JIS R 1756:2020「ファインセラミックス-可視光応答形光触媒材料の抗ウイルス性試験方法-バクテリオファージQβを用いる方法」に記載の方法に準拠し、以下のステップでウイルス感染価を測定する。
1.アクリル板(50mm×50mm、厚み:1mm)の片面を乾燥膜厚30μmになるように塗料組成物で塗装し、塗膜を形成させて、試験片を作製する。
2.滅菌済保存シャーレの底に、滅菌した調湿用ろ紙を置き、滅菌水を5mL入れた後、調湿用ろ紙の上にガラス棒を設置し、調湿用ろ紙が試験片に触れないようにガラス棒の上に試験片を設置する。その際、塗膜を形成した面が上になるように試験片を設置する。
3.試験片の上から、0.1mLのウイルス液を滴下し、試験片上のウイルス液をポリプロピレンフィルムで被覆する。その後、保存シャーレの上部に保湿性ガラス(硼珪酸ガラス)を置く。
4.ステップ3で作製した試験品について、下記条件1又は条件2の試験を行う。
・条件1:暗箱の中に4時間保管する。
・条件2:白色蛍光灯(照度:500lx)で4時間照射する。
5.ステップ4で条件1又は条件2の試験を行った後、試験片上のウイルスをSCDLP培地で洗い出して回収し、ウイルス感染価(pfu)を測定する。
ステップ5で測定されたウイルス感染価を用いて、以下の式より抗ウイルス活性値(pfu)を算出する。
抗ウイルス活性値(pfu)=Log(A×B)-Log(C)
ただし、
A:ウイルス液の濃度(pfu/mL)
B:試験片へのウイルス液の滴下量(mL)
C:条件1又は条件2の試験後のウイルス感染価(pfu)
また、本発明の塗膜は、上記の水系塗料組成物から得られる塗膜である。
また、本発明の塗装物品は、基材の表面に、上記の水系塗料組成物から得られる塗膜を有する塗装物品である。
本発明によれば、無臭の中和剤又は臭気の原因となり難い中和剤を用いた場合であっても耐水性に優れる水系塗料組成物、該水系塗料組成物から得られる塗膜、及び該塗膜を有する塗装物品を提供することができる。
以下に、本発明の水系塗料組成物(以下、単に本発明の塗料組成物とも称する)を詳細に説明する。本発明の塗料組成物は、反応性乳化剤に由来する構成単位を含むアクリル樹脂と、アンモニアを除くアルカリ性の無機化合物及び沸点260℃超のアルカリ性の有機化合物よりなる群から選ばれる中和剤とを含み、前記アクリル樹脂はエマルションの形態で水系塗料組成物中に分散していることを特徴とする。
本発明の塗料組成物は、反応性乳化剤に由来する構成単位を含むアクリル樹脂を含む。反応性乳化剤を構成単位として含むことで、塗料組成物より得られる塗膜からの乳化剤の溶出が抑えられ、耐水性を向上させることができる。
更に、反応性乳化剤を構成単位として含むことにより、低温安定性も合わせて向上させることができる。このため、例えばJIS K5663:2008の「7.6 低温安定性試験」に規定されるように、塗料に対して凍結と融解を繰り返し行った場合であっても、融解後の塗料は元の性状に戻ることが可能である。
本明細書において、アクリル樹脂は、アクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類の重合体であり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸並びにそのエステル、アミド及びニトリル等から選択されるアクリル成分の1種又は複数種を重合させて得られる重合体が挙げられ、更には、アクリル成分と、例えば、スチレン等の非アクリル成分とを重合させて得られる重合体も含まれる。本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂を構成する反応性乳化剤は、アクリル成分であってもよいし、非アクリル成分であってもよい。
上記アクリル成分としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、sec-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、n-アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec-ブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、n-アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系単量体や、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、2-アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3-アミノプロピル(メタ)アクリレート、2-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等の官能基含有モノマー等が挙げられる。また、アクリル酸やメタクリル酸;アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド等のアミド系モノマー;γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β-(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、β-(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシブチルフェニルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、及びγ-(メタ)アクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有単量体等もアクリル成分に含まれる。
なお、アクリル樹脂を構成する単位に占めるアクリル成分の割合は、40~100質量%の範囲を例示することができる。
非アクリル成分としては、例えば、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、ビニルバーサチック酸等のカルボキシル基含有単量体;スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン、ビニルトルエン等の芳香族系モノマー;エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマー;酢酸ビニル、塩化ビニル等のビニル系モノマー;マレイン酸アミド等のアミド系モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有単量体;ジアルキルフマレート、アリルアルコール、ビニルピリジン、ブタジエン等が挙げられる。
本発明の塗料組成物においてアクリル樹脂は反応性乳化剤を構成単位として含むものである。ここで、乳化剤とは、一般に、乳濁液を形成させるのを容易にするか又は乳濁液の安定性を助成するために使用されるものであるが、反応性乳化剤である場合には、重合時にモノマーとしてポリマーの構成単位として組み込まれるため、上述した耐水性及び低温安定性の向上効果の他、乳化剤のブリードアウトを抑制できる観点からも好ましい。上記の反応性乳化剤は、アニオン性またはノニオン性の反応性乳化剤であることが好ましく、ノニオン性の反応性乳化剤であることが更に好ましい。
本発明の塗料組成物において、反応性乳化剤は、乳濁液の安定性の観点から、ポリアルキレングリコール鎖を有することが好ましい。ポリアルキレングリコール鎖としては、例えばポリエチレングリコール鎖やポリプロピレングリコール鎖等が挙げられる。また、上記反応性乳化剤は、耐水性及び乳濁液の安定性の観点から、分子量が200~3500の範囲内であることが好ましい。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂を構成する反応性乳化剤としては、分子中にビニル基等の重合性の不飽和結合を有する乳化剤が挙げられる。こうした反応性乳化剤は、乳化機能を有するだけでなく、分子中にビニル基等の重合性の不飽和結合、及び、親水性基を持つ重合性単量体でもある。通常の乳化剤が生成粒子表面に吸着するだけであるのに対し、反応性乳化剤は、(メタ)アクリル系共重合体の重合過程において、全てではないが、共重合体の一成分として(メタ)アクリル系共重合体に組み込まれることがあるため、塗膜形成後、例えば水蒸気などの外的な要因によって乳化剤が重合体から遊離しない、あるいは、遊離しにくいといった特徴を有する。
反応性乳化剤としては、例えば、アニオン系反応性乳化剤とノニオン系反応性乳化剤が挙げられる。
アニオン系反応性乳化剤としては、例えばアルキルエーテル型(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のアクアロンKH-05、KH-10、株式会社ADEKA製のアデカリアソープSR-10、SR-1025、SR-20、R-3025、花王株式会社製のラテムルPD-104など)、スルフォコハク酸エステル型(市販品としては、例えば、花王株式会社製のラテムルS-120、S-120A、S-180P、S-180A、三洋化成株式会社製のエレミノールJS-20など)、アルキルフェニルエーテル型もしくはアルキルフェニルエステル型(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のアクアロンHS-10、HS-1025、AR-10、AR-1025、AR-20、AR-2020、BC-10、BC-1025、BC-20、BC-2020、株式会社ADEKA製のアデカリアソープSE-10N、SE-1025Aなど)、(メタ)アクリレート硫酸エステル型(市販品としては、例えば、日本乳化剤株式会社製のアントックスMS-60、SAD、MS-2N、三洋化成工業株式会社製のエレミノールRS-3000など)、リン酸エステル型(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のH-3330PL、株式会社ADEKA製のアデカリアソープPP-70など)などが挙げられる。
ノニオン系反応性乳化剤としては、例えばアルキルエーテル型(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のアクアロンKN-10、KN-20、KN-30、KN-5065、株式会社ADEKA製のアデカリアソープER-10、ER-20、ER-30、ER-40、花王株式会社製のラテムルPD-420、PD-430、PD-450など)、アルキルフェニルエーテル型もしくはアルキルフェニルエステル型(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のアクアロンRN-10、RN-20、RN-30、RN-50、AN-10、AN-20、AN-30、AN-5065、株式会社ADEKA製のアデカリアソープNE-10、NE-20、NE-30など)、(メタ)アクリレートエステル型(市販品としては、例えば、日本乳化剤株式会社製のMA-50A、MA-100A、MPG-130MA、日油株式会社製のブレンマーPE-90、PP-1000、50PEP-300、AE-200、AP-400など)などが挙げられるが本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂を構成する単位に占める反応性乳化剤の割合は、0.1~10質量%の範囲が好ましい。なお、上記反応性乳化剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂は、更に、酸性基含有モノマーを構成単位に含むことが好ましい。酸性基含有モノマーを構成単位として含むことで、基材への付着性を向上させることができる。
酸性基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、エチルアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、ビニルバーサチック酸等のカルボキシル基含有モノマーやt-ブチルアクリルアミドスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマーが挙げられる。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂を構成する単位に占める酸性基含有モノマーの割合は、0.1~15質量%の範囲が好ましい。なお、上記酸性基含有モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂は、エマルションの形態で該塗料組成物中に分散している。このため、本発明の塗料組成物を調製する際には、アクリル樹脂エマルションを用いることが好ましい。アクリル樹脂エマルションは、アクリル樹脂が水中に安定して分散している乳濁液を意味し、必要に応じて非反応性乳化剤等の添加剤が含まれる。なお、このように樹脂がエマルションの形態で分散している塗料は、エマルション塗料とも称される。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂エマルションは、例えば、水を媒体とし、水中で乳化重合を行うことによって調製できる。より好ましくは、乳化重合によって得られる均一構造を有するアクリル樹脂エマルション、多段階の乳化重合法によって得られる異相構造を有するアクリル樹脂エマルション等が挙げられ、これらの両方を一緒に用いてもよい。或いは、アクリル樹脂エマルションを以下のように調製することもできる。例えば、高速攪拌機等を使用することにより強制的なせん断力を加えながら、アクリル樹脂を水中で乳化させることによって調製してもよい。有機溶剤媒体中にて重合してなるアクリル樹脂に対して、水中への相転換を行うことによってアクリル樹脂エマルションを調製でき、必要に応じて蒸留等によってアクリル樹脂エマルション中に含まれる有機溶剤を除去してもよい。
本発明において、アクリル樹脂エマルションの調製には、反応性乳化剤が使用されるものであるが、必要に応じて非反応性乳化剤を併用してもよい。反応性乳化剤/非反応性乳化剤の質量比率は20/80~100/0であることが好ましく、65/35~100/0であることがより好ましい。
非反応性乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩や、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸アンモニウム、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム塩、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテルや、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩や、第4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂エマルションは、pHが7~10であることが好ましい。例えば中和剤を用いてアクリル樹脂エマルションのpHを上記特定した範囲内に調整することができる。アクリル樹脂エマルションのpHが7未満では、貯蔵時の安定性、塗料の機械的安定性等の種々の安定性が低下する恐れがあり、一方、10を超えると、乾燥が遅くなる場合もある。ここで使用できる中和剤としては、後述するような、アンモニアを除くアルカリ性の無機化合物及び沸点260℃超のアルカリ性の有機化合物よりなる群から選ばれる中和剤であることが好ましい。
アクリル樹脂エマルションには、アクリル樹脂の原料として使用したアクリル成分や非アクリル成分が重合せずに残留し得る。また、アクリル樹脂エマルションの原料がアンモニアやVOC化合物を含んでいる場合もある。このように残留している未反応モノマーやアンモニアやVOC化合物は、臭気の発生を抑制する観点から、除去することが好ましい。このため、アクリル樹脂エマルションの調製中又は調製後に減圧下でこれらを除去することが好ましい。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂は、ガラス転移温度が0℃以下であることが好ましく、-100~0℃であることがより好ましく、-50~0℃であることが更に好ましい。アクリル樹脂のガラス転移温度を0℃以下に調整することで、低温での成膜性を向上させることができる。
なお、本発明において、ガラス転移温度(Tg)とは、次のFOX式を用いて計算されるものをいう。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wi/Tgi+・・・+Wn/Tgn
上記FOX式において、Tgは、n種類のモノマーからなるポリマーのガラス転移温度(K)であり、Tg(1、2、i、n)は、各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度(K)であり、W(1、2、i、n)は、各モノマーの質量分率であり、W1+W2+・・・+Wi+・・・+Wn=1である。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂は、体積平均粒子径が30~300nmであることが好ましく、60~300nmであることが更に好ましい。本発明の塗料組成物中に分散しているアクリル樹脂の体積平均粒子径を30~300nmに調整することで、成膜性や低温安定性を向上させることができる。本発明において、体積平均粒子径は、体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指し、粒度分布測定装置(例えばレーザ回折/散乱式粒度分布測定装置)を用いて測定される粒度分布から求めることができる。そして、本発明における粒子径は、レーザ回折・散乱法による球相当径で表される。
本発明の塗料組成物は、アンモニアを除くアルカリ性の無機化合物及び沸点260℃超のアルカリ性の有機化合物よりなる群から選ばれる中和剤を含む。中和剤として使用できるアルカリ性の無機化合物は、アンモニアを除けば、無臭であるか、低臭気であるため、塗料組成物の臭気の発生を抑える観点から好適である。また、中和剤として使用できるアルカリ性の有機化合物についても、沸点が260℃を超えるものであれば、通常、塗装の際に蒸発せず、塗膜中に残存するため、塗料組成物の臭気の発生を抑える観点から好適である。なお、沸点は、1気圧での沸点である。
本発明の塗料組成物において、中和剤として使用できるアルカリ性の無機化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物や炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩を例示することができ、水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明の塗料組成物において、中和剤として使用できるアルカリ性の有機化合物としては、例えばアミン化合物、具体的には酸基とイオン対を形成可能なアミン化合物である。ここで、沸点260℃超のアミン化合物の具体例としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、N-ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。
本発明の塗料組成物において、中和剤の含有量は特に制限されるものではないが、上述したアクリル樹脂エマルションや塗料組成物のpHが7~10となるように中和剤を用いることが好ましい。本発明の塗料組成物に含まれる中和剤の一部又は全部がアクリル樹脂エマルションに含まれていることが好ましい。なお、中和剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において、不揮発分中におけるアクリル樹脂と中和剤を合わせた含有量は、15~100質量%であることが好ましい。
本発明の塗料組成物は、着色顔料を含んでもよい。着色顔料としては、特に限定されるものではなく、塗料業界において通常使用されている顔料を使用できる。具体例としては、二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等が挙げられる。また、本発明の塗料組成物において、不揮発分中における着色顔料の含有量は、1~80質量%であることが好ましく、20~75質量%であることが更に好ましい。なお、着色顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物は、体質顔料を含んでもよい。体質顔料としては、例えば、シリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。また、体質顔料を配合する場合は、カオリンやシリカ、炭酸カルシウムを用いることが好ましい。カオリン、シリカ及び炭酸カルシウムは低臭気の体質顔料である。本発明の塗料組成物において、不揮発分中における体質顔料の含有量は、1~65質量%であることが好ましい。なお、体質顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物は、消泡剤を含んでもよい。消泡剤は市販されているものを適宜使用できるが、中でも臭気が少ないものを使用するのが好ましい。消泡剤は、一般にキャリアオイルによってミネラルオイル系、シリコーン系、ポリエーテル系などに分類され、通常、キャリアの他、疎水性シリカ、ワックス、アマイド、金属石鹸等の核剤を構成成分として含むものである。本発明の塗料組成物中における消泡剤の含有量は、0.01~5質量%であることが好ましい。なお、消泡剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物は、抗菌剤または抗ウイルス剤を含んでもよく、抗菌剤および抗ウイルス剤の両方を含んでいてもよい。また、抗菌剤には抗ウイルス機能を付与できるものも存在し、抗ウイルス剤には抗菌機能を付与できるものも存在する。このように抗菌機能と抗ウイルス機能の両方を付与できる剤を抗菌・抗ウイルス剤とも称することができる。抗菌剤・抗ウイルス剤としては、例えば、無機物(ゼオライトなどの多孔質材、酸化チタンなどの光触媒粒子、アパタイトなどのリン酸塩鉱物、金属リン酸塩など)に金属イオンを担持した微粒子や、金属/無機酸化物の複合粒子、有機酸または無機酸、金属ヨウ化物、金属塩(例えば、銀、銅、亜鉛、タングステン又はモリブデンの塩)、銀粒子、銅粒子、亜酸化銅粒子、第四級アンモニウム塩、ピリチオン系化合物、スルホン酸基含有ポリマー、アミノ基含有ポリビニルアルコール、有機窒素臭素系化合物、H型カルボキシル基含有ポリマーなどが挙げられるが、特に銅元素を含む材料やH型カルボキシル基含有ポリマーが好ましい。本発明の塗料組成物中における抗菌剤または抗ウイルス剤の含有量は、0.1~5質量%であることが好ましく、本発明の塗料組成物において不揮発分中における抗菌剤または抗ウイルス剤の含有量は、0.2~8質量%であることが好ましい。抗菌剤または抗ウイルス剤を塗料組成物に対して0.1~5質量%、又は不揮発分中に対して0.2~8質量%の割合で添加することにより、抗菌機能または抗ウイルス機能を付与させることができる。なお、抗菌剤または抗ウイルス剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物中において不揮発分の含有量は、30~80質量%であることが好ましい。本明細書において、不揮発分とは、溶媒等の揮発する成分を除いた成分を指し、最終的に塗膜を形成することになる成分であるが、本発明においては、塗料組成物を130℃で60分間乾燥させた際に残存する成分を不揮発分として取り扱う。
本発明の塗料組成物は、水系塗料であるが、水系塗料とは、水を主溶媒として含む塗料である。本発明の塗料組成物において、水の含有量は、20~70質量%であることが好ましい。また、本発明の塗料組成物は、完全水系化することも可能であり、使用される溶媒に占める水の割合は、好ましくは85質量%以上、最も好ましくは100質量%である。
本発明の水系塗料組成物には、その他の成分として、樹脂、顔料、表面調整剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、増粘剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、たれ防止剤、色分かれ防止剤、ツヤ消剤、レベリング剤、乾燥剤、可塑剤、成膜助剤、防カビ剤、防腐剤、殺虫剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び導電性付与剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。また、臭気の点より、上記その他の成分は沸点が260℃以上のものが好ましい。
なお、本発明の水系塗料組成物に配合される成分には有機溶剤が使用されている場合もある。本発明の塗料組成物中において、有機溶剤の含有量は、好ましくは15質量%以下、最も好ましくは0質量%である。
本発明の塗料組成物は、必要に応じて適宜選択される各種成分を混合することによって調製できる。また、本発明の塗料組成物は、1液型として使用することが好ましく、常温乾燥形水系塗料組成物であることが好ましい。ここでいう「常温」とは5~35℃であり、本発明の塗料組成物によれば、23℃の場合、16時間以内、5℃の場合でも、24時間以内という短時間での乾燥も可能である。
本発明の塗料組成物(エマルション塗料)及び該塗料組成物に配合し得るアクリル樹脂エマルションは、最低造膜温度が5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることが更に好ましい。本明細書において、最低造膜温度は、JIS K6828-2:2003に準じて測定される。また、最低造膜温度を調整するため、沸点が260℃以上の成膜助剤を好適に使用できる。
本発明の塗料組成物は、せん断速度0.1s-1の粘度が0.1~10,000Pa・sであり、且つせん断速度1,000s-1の粘度が0.05~10Pa・sであることが好ましい。なお、本発明において、粘度はレオメーター(TAインスツルメンツ社製レオメーターARES等)を用い、液温を23℃に調整した後測定される。
本発明の塗料組成物は、JIS K5663:2008の「7.6 低温安定性試験」に準じた試験(ただし、低温恒温器の温度は-7℃に保持する)において、試験前の塗料の粘度(A)と試験後の塗料の粘度(B)の比:(B)/(A)が、0.90~1.30であることが好ましく、0.90~1.20であることがより好ましく、0.90~1.10であることが更に好ましい。試験前の塗料の粘度(A)と試験後の塗料の粘度(B)は、JIS K 5600-2-2:1999に基づき、20℃における粘度をストーマー粘度計で測定される(単位はKU値である)。
本発明の塗料組成物は水系塗料であることから、上記の試験において低温恒温器にて保存することで凍結を起こすものの、上記粘度比(B)/(A)が上記特定した範囲の値を示すものであれば、凍結後に融解したときに元の性状に戻ることができ、低温安定性に優れる。上記粘度比(B)/(A)は、反応性乳化剤を添加することによって調整することができる。
本発明の塗料組成物において、アクリル樹脂エマルションは、JIS K5663:2008の「7.6 低温安定性試験」に準じた試験(ただし、低温恒温器の温度は-7℃に保持する)において、試験前のアクリル樹脂エマルションの粘度(C)と試験後のアクリル樹脂エマルションの粘度(D)の比:(D)/(C)が、0.90~1.30であることが好ましく、0.90~1.20であることがより好ましく、0.90~1.10であることが更に好ましい。試験前のアクリル樹脂エマルションの粘度(C)と試験後のアクリル樹脂エマルションの粘度(D)は、JIS K 5600-2-2:1999に基づき、20℃における粘度をストーマー粘度計で測定される(単位はKU値である)。
アクリル樹脂エマルションについても、上記粘度比(D)/(C)が上記特定した範囲の値を示すものであれば、凍結後に融解したときに元の性状に戻ることができ、低温安定性に優れる。上記粘度比(D)/(C)は、反応性乳化剤を添加することによって調整することができる。
本発明の水系塗料組成物は、以下に示すアンモニア濃度の測定方法によって測定されるアンモニア濃度が12体積ppm以下であることが好ましい。
<アンモニア濃度の測定方法>
3Lのポリフッ化ビニル製サンプリングバッグに3Lの無臭空気を満たし、該サンプリングバッグの中に塗料組成物を20g注入し、該サンプリングバッグを密閉する。その後、23℃にて30分静置させた後、アンモニアガス検知管を用いてサンプリングバッグ中のアンモニア濃度を測定する。
なお、本明細書において、無臭空気は、臭気分析に使用される一般的な無臭空気を使用でき、通常、活性炭により不純物を除去した空気を無臭空気として用いる。
また、本発明の水系塗料組成物は、以下に示す測定方法によって測定される未反応モノマーの濃度が100体積ppm以下であることが好ましい。
<未反応モノマーの濃度の測定方法>
3Lのポリフッ化ビニル製サンプリングバッグに3Lの無臭空気を満たし、該サンプリングバッグの中に塗料組成物を20g注入し、該サンプリングバッグを密閉した後、23℃にて30分静置し、対象とするモノマーを検出可能な検知管を用いてサンプリングバッグ中の未反応モノマーの濃度を測定する。
なお、本明細書において、無臭空気は、臭気分析に使用される一般的な無臭空気を使用でき、通常、活性炭により不純物を除去した空気を無臭空気として用いる。
本発明の水系塗料組成物は、以下に示す抗ウイルス活性値の測定方法によって求められる抗ウイルス活性値(pfu)について、下記条件1及び条件2の少なくともいずれかの試験を行った際の抗ウイルス活性値が2.0以上であることが好ましく、3.0以上であることがより好ましい。
<抗ウイルス活性値の測定方法>
JIS R 1756:2020「ファインセラミックス-可視光応答形光触媒材料の抗ウイルス性試験方法-バクテリオファージQβを用いる方法」に記載の方法に準拠し、以下のステップでウイルス感染価を測定する。
1.アクリル板(50mm×50mm、厚み:1mm)の片面を乾燥膜厚30μmになるように塗料組成物で塗装し、塗膜を形成させて、試験片を作製する。
2.滅菌済保存シャーレの底に、滅菌した調湿用ろ紙を置き、滅菌水を5mL入れた後、調湿用ろ紙の上にガラス棒を設置し、調湿用ろ紙が試験片に触れないようにガラス棒の上に試験片を設置する。その際、塗膜を形成した面が上になるように試験片を設置する。
3.試験片の上から、0.1mLのウイルス液(具体的にはバクテリオファージQβ(NBRC20012)[宿主大腸菌(NBRC106373)]、濃度1.5×10pfu/ml)を滴下し、試験片上のウイルス液をポリプロピレンフィルムで被覆する。その後、保存シャーレの上部に保湿性ガラス(硼珪酸ガラス)を置く。
4.ステップ3で作製した試験品について、下記条件1又は条件2の試験を行う。
・条件1:暗箱の中に4時間保管する。
・条件2:白色蛍光灯(FL20SSW/18、照度:500lx)で4時間照射する。
5.ステップ4で条件1又は条件2の試験を行った後、試験片上のウイルスをSCDLP培地で洗い出して回収し、ウイルス感染価(pfu)を測定する。
ステップ5で測定されたウイルス感染価を用いて、以下の式より抗ウイルス活性値(pfu)を算出する。
抗ウイルス活性値(pfu)=Log(A×B)-Log(C)
ただし、
A:ウイルス液の濃度(pfu/mL)
B:試験片へのウイルス液の滴下量(mL)
C:条件1又は条件2の試験後のウイルス感染価(pfu)
上記抗ウイルス活性値の測定方法において、対象ウイルスは、バクテリオファージQβ(NBRC20012)[宿主大腸菌(NBRC106373)]とする。また、ウイルス感染価は、プラーク測定法による感染価である。
ステップ1において、試験片作製後、有機物の除去を目的として、紫外光(FL20S・BLB、1.0mW/cm)で、24時間照射してもよい。
ステップ3において使用されるフィルムは、微生物の発育に影響を及ぼさない材質で、吸水性がなく、且つ340~380nmの透過率が85%以上のフィルムであり、例えば、ポリプロピレンフィルムを用いることができる。
ステップ5において、試験片上のウイルスの洗い出し処理には、SCDLP培地 10mLを使用する。
また、抗菌効果については、例えばJIS R 1752:2000に準拠した方法で評価することができる。
本発明の塗料組成物の塗装手段は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、スプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗装、コテ塗装、ヘラ塗装等が利用できる。
本発明の塗料組成物による塗装対象としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄鋼、亜鉛めっき鋼(例えばトタン板)、錫めっき鋼(例えばブリキ板)、ステンレス鋼、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属基材、木材、石膏、珪酸カルシウム、ガラス、セラミック、コンクリート、セメント、モルタル、スレート等の無機系基材、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン等のプラスチック基材が挙げられる。また、他にも、木繊維補強セメント板、繊維補強セメント板、繊維補強セメント・珪酸カルシウム板等の複合基材も例示できる。金属基材には、各種表面処理、例えば酸化処理が施された基材も含まれる。また、その表面が無機物で被覆されているようなプラスチック基材(例えば、ガラス質で被覆されたプラスチック基材)は、無機系基材に含まれる。なお、基材は、プライマー処理が施されていてもよいし、基材表面の少なくとも一部に旧塗膜(本発明の塗装方法を実施する際に既に形成されている塗膜)が存在していてもよい。
また、塗装対象として上述したように各種材質の基材が挙げられるが、その具体例としては、建築物や構築物等の構造物、車両(自動車等)、家具、建具、電子機器(家電機器等)や、それらの部品が好適に挙げられる。ここで、本発明の塗料組成物は、構造物の内外装用(内装用及び/又は外装用)の塗料として好適である。本発明において、建築物とは、人間が居住又は滞在する目的で建築された構造物を意味し、例えば住宅(特には戸建や集合住宅)やビル、工場等が挙げられ、構築物とは、人間が居住又は滞在する目的以外のために建設された構造物を意味し、例えば橋梁、タンク、プラント配管、煙突等が挙げられる。また、構造物の部材としては、例えば屋根や壁(内壁や外壁など、特にはカーテンウォール)等が挙げられる。
本発明の塗膜は、上述した本発明の水系塗料組成物から得られる塗膜である。塗膜の膜厚は、例えば20~80μmである。
本発明の塗装物品は、上述した本発明の水系塗料組成物から得られる塗膜を有する塗装物品であり、好ましくは該塗膜を基材の表面に有する塗装物品である。ここで、塗膜の膜厚は、例えば20~80μmである。
本発明の塗装物品において、基材の詳細については、本発明の水系塗料組成物において説明したとおりである。本発明の塗装物品としては、本発明の水系塗料組成物において塗装対象として説明したような物品の表面、例えば、建築物や構築物等の構造物、車両(自動車等)、家具、建具、電子機器(家電機器等)やそれらの部品の表面に、塗膜を有するものが挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<合成例1>
攪拌機、還流冷却管、温度計、滴下装置、及び窒素導入管を備えた5つ口フラスコに、イオン交換水200質量部及び非反応性乳化剤 a 6.0質量部を仕込み反応器内を窒素で置換しながら、80℃まで昇温した後、過硫酸カリウムを1.0質量部加え、次いで予め別容器にて撹拌混合しておいた、メチルメタクリレート190質量部、ブチルアクリレート250質量部、アクリル酸10質量部、イオン交換水220質量部、及び非反応性乳化剤 a 30.0質量部の混合物を3.5時間かけて連続滴下した。その後、撹拌を続けながら80℃で2時間熟成した後、イオン交換水2.7質量部とtert-ブチルヒドロペルオキシドの70%水溶液0.3質量部の混合物を反応器に添加し、次いでイオン交換水9.7質量部とエリソルビン酸ナトリウム0.3質量部の混合物を5分にわたって連続滴下した。その後、撹拌を続けながら80℃で2時間熟成し、室温まで冷却後、25質量%アンモニア(NH)水溶液を4.0質量部添加してpHを9.0に調整し、合成例1樹脂分散液を得た。合成例1樹脂分散液中におけるアクリル樹脂の含有量(質量%)、ガラス転移温度(Tg,℃)及び体積平均粒子径(nm)を表1に示す。
ガラス転移温度はFOX式より求めた。体積平均粒子径は大塚電子株式会社製の粒子径測定機ELS―Zを用いて求めた。
<合成例2~合成例13>
合成例1の原料の配合量を表1のそれぞれの配合量に変更した以外は、合成例1と同様の条件によりアクリル樹脂の合成を行い、合成例2樹脂分散液~合成例13樹脂分散液を調製した。各樹脂分散液中におけるアクリル樹脂の含有量(質量%)、ガラス転移温度(Tg,℃)及び体積平均粒子径(nm)を表1に示す。
尚、樹脂分散液(アクリル樹脂エマルション)の低温安定性を以下の方法で評価した。
JIS K5663:2008「7.6 低温安定性試験」に準じた試験に基づき、樹脂分散液を満たした容器を密閉し、温度-7℃の低温恒温槽に18時間入れた後、室温(23℃)に6時間置くのを1サイクルとし、計3サイクル繰り返した。試験前の樹脂分散液の粘度(C)と試験後の樹脂分散液の粘度(D)はJIS K 5600-2-2:1999に基づき、20℃における粘度をストーマー粘度計で測定し、(D)/(C)を算出し、表1の「ワニス粘度比(D)/(C)」の項目に示す。
Figure 0007123158000001
(注1)非反応性乳化剤a(第一工業製薬社製:ハイテノールNF0825(アニオン性))
(注2)反応性乳化剤b(日本乳化剤社製:アントックス SAD(アニオン系))
(注3)反応性乳化剤c(ADEKA社製:アデカリアソープSR-1025(アニオン系))
(注4)反応性乳化剤d(ADEKA社製:アデカリアソープER-10(ノニオン系))
<比較例1>
混合機にイオン交換水6.5質量部を投入し、これに分散剤1.0質量部及び消泡剤0.2質量部、酸化チタン20.0質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、添加完了後、粒度が50μm以下になるまで混合した。次いで、混合機に合成例1樹脂分散液70.0質量部、粘性調整剤2.0質量部、消泡剤0.3質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、十分に混合した後、比較例1の水系塗料組成物を得た。
<比較例2、3>
比較例1の樹脂分散液を、合成例2樹脂分散液又は合成例3樹脂分散液に変更した以外は、比較例1と同様の方法により比較例2,3の水系塗料組成物を得た。
<実施例1>
混合機にイオン交換水6.5質量部を投入し、これに分散剤1.0質量部及び消泡剤0.2質量部、酸化チタン20.0質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、添加完了後、粒度が50μm以下になるまで混合した。次いで、混合機に合成例4樹脂分散液70.0質量部、粘性調整剤2.0質量部、消泡剤0.3質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、十分に混合した後、実施例1の水系塗料組成物を得た。
<実施例2~10>
実施例1の樹脂分散液を表3に記載されている樹脂分散液に変更した以外は、実施例1と同様の方法により実施例2~10の水系塗料組成物を得た。
<実施例11>
混合機にイオン交換水19.0質量部を投入し、これに分散剤1.5質量部及び消泡剤0.2質量部、酸化チタン22.0質量部、カオリン5.0質量部、炭酸カルシウム15.0質量部、シリカ5.0質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、添加後、粒度が50μm以下になるまで混合した。次いで、混合機に合成例5樹脂分散液30.0質量部、粘性調整剤1.5質量部、消泡剤0.8質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、十分に混合した後、実施例10の水系塗料組成物を得た。
<実施例12~14>
実施例10の樹脂分散液を表4に記載されている樹脂分散液に変更した以外は、実施例11と同様の方法により実施例12~14の水系塗料組成物を得た。
<実施例15>
混合機にイオン交換水19.8質量部、合成例5樹脂分散液を80質量部添加し、これに消泡剤0.2質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、均一になるまで混合することにより、実施例15の水系塗料組成物を得た。
<実施例16~18>
実施例15の樹脂分散液を表4に記載されている樹脂分散液に変更した以外は、実施例15と同様の方法により実施例16~18の水系塗料組成物を得た。
<実施例19>
混合機にイオン交換水6.5質量部を投入し、これに分散剤1.0質量部及び消泡剤0.2質量部、酸化チタン20.0質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、添加完了後、粒度が50μm以下になるまで混合した。次いで、混合機に合成例9樹脂分散液70.0質量部、抗ウイルス剤分散液1を5.0質量部、粘性調整剤2.0質量部、消泡剤0.3質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、十分に混合した後、実施例19の水系塗料組成物を得た。
<実施例20>
抗ウイルス剤分散液1の添加量を5.0質量部から、8.0質量部へ変更した以外は実施例19と同様の方法により実施例20の水系塗料組成物を得た。
<実施例21>
混合機にイオン交換水19.0質量部を投入し、これに分散剤1.5質量部及び消泡剤0.2質量部、酸化チタン22.0質量部、カオリン5.0質量部、炭酸カルシウム15.0質量部、シリカ5.0質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、添加後、粒度が50μm以下になるまで混合した。次いで、混合機に合成例9樹脂分散液30.0質量部、抗ウイルス剤分散液1を5.0質量部、粘性調整剤1.5質量部、消泡剤0.8質量部を攪拌環境下で徐々に添加し、十分に混合した後、実施例21の水系塗料組成物を得た。
<実施例22>
抗ウイルス剤分散液1を抗ウイルス剤水溶液2に変更し、添加量を5.0質量部から2.5質量部へ変更した以外は実施例21と同様の方法により実施例22の水系塗料組成物を得た。
<実施例23>
抗ウイルス剤分散液1を抗ウイルス剤水溶液3に変更し、添加量を5.0質量部から8.0質量部へ変更した以外は実施例21と同様の方法により実施例23の水系塗料組成物を得た。
<実施例24>
抗ウイルス剤分散液1を抗ウイルス剤分散液4に変更し、添加量を5.0質量部から10.0質量部へ変更した以外は実施例21と同様の方法により実施例24の水系塗料組成物を得た。
<実施例25>
混合機にイオン交換水19.8質量部を投入し、これに消泡剤0.2質量部を添加した。次いで、混合機に合成例9樹脂分散液を80.0質量部、抗ウイルス剤分散液1を5.0質量部攪拌環境下で徐々に添加し、十分に混合した後、実施例25の水系塗料組成物を得た。
Figure 0007123158000002
Figure 0007123158000003
Figure 0007123158000004
Figure 0007123158000005
※ 表5の実施例6は、抗ウイルス活性値及び抗菌活性値の評価結果を除き、表3の実施例6と同じデータである。
Figure 0007123158000006
(注5)分散剤(ダウ・ケミカル社製:オロタン731A)
(注6)消泡剤(ビックケミー社製:BYK-038)
(注7)粘性調整剤(ダウ・ケミカル社製:PRIMAL RM-2020NPR)
(注8)酸化チタン(テイカ社製:JR-806)
(注9)カオリン(竹原化学工業社製:スペシャルカオリン)
(注10)炭酸カルシウム(竹原化学工業社製:サンライトSL-100 )
(注11)シリカ(EP Minerals社製:Celatom MW-25)
(注12)抗ウイルス剤分散液1(2価銅化合物を担持させた酸化チタンの25質量%水分散液;以下の調製例1に従い調製された)
(注13)抗ウイルス剤水溶液2(塩化銅(I)(CuCl)の50質量%水溶液)
(注14)抗ウイルス剤水溶液3(アモルデンV-100JM、大和化学工業製、有機窒素臭素系化合物の50質量%水溶液)
(注15)抗ウイルス剤分散液4(H型カルボキシル基含有ポリマーの12質量%水分散液;以下の調製例2に従い調製された)
<調製例1>
蒸留水100mLに6g(100質量部)のルチル型酸化チタン原料(BET比表面積:10m/g、一次粒子径150nm)を懸濁させ、0.0805g(銅換算で0.5質量部)のCuCl・2HO(関東化学株式会社製)を添加して、10分攪拌した。pHが10になるように、1mol/Lの水酸化ナトリウム(関東化学株式会社製)水溶液を添加し、30分間攪拌混合を行ってスラリーを得た。このスラリーをろ過し、得られた粉体を純水で洗浄し、80℃で乾燥し、ミキサーで解砕し、抗ウイルス剤1(光触媒)を得た。抗ウイルス剤1 25gに蒸留水 75gを添加して分散処理を行い、抗ウイルス剤分散液1を調製した。
<調製例2>
アクリロニトリル58質量%、アクリル酸メチル9質量%、ジビニルベンゼン30質量%、及びp-スチレンスルホン酸ナトリウム3質量%からなるモノマー混合物30質量部を、モノマー比で1.2質量%の過硫酸アンモニウムを含む水溶液70質量部に添加し、攪拌機つきの重合槽に仕込んだ後に135℃、25分間重合した。得られた重合体エマルジョン90質量部に40質量%水酸化ナトリウム水溶液10質量部を加え、95℃で加水分解を行った。この時の反応時間を調整することで抗ウイルス用粒子のカルボキシル基量を5.0mmol/gになるように調整した。得られたエマルジョンに蒸留水を加え、固形分濃度を12質量%に調整した後、陽イオン交換樹脂によりpH2.5に調整することでカルボキシル基をH型とし、抗ウイルス剤分散液2を得た。
なお、得られた水系塗料組成物中におけるアクリル樹脂の体積平均粒子径は、それぞれ配合した樹脂それぞれ配合した樹脂分散液の体積平均粒子径とほぼ同一であった。
得られた塗料組成物について、以下の評価を行った。結果を表2~表6に示す。
<アンモニア濃度>
3Lのポリフッ化ビニル製サンプリングバッグに、活性炭で処理した3Lの無臭空気を満たし、その中に塗料を20g注入し、密閉した。その後、室温23℃の室内にて30分静置した後、ガステック社製のアンモニアガス検知管を用いてアンモニア濃度測定を行った。
<臭気>
100mlのガラス瓶に塗料を50g取り、室温23℃の室内にて臭気の官能試験をパネラー10名にて行った。「臭気無し」「わずかに臭気あり」「臭気あり」の3段階で評価を行い、「臭気無し」は0点、「わずかに臭気あり」は1点、「臭気あり」は2点を加算することで塗料臭気の評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
◎:10名の合計得点が2点以下。
○:10名の合計得点が4点以下。
×:10名の合計得点が5点以上。
<塗料の低温安定性>
JIS K5663:2008「7.6 低温安定性試験」に準じた試験に基づき、塗料を満たした容器を密閉した。温度-7℃の低温恒温槽に密閉容器を18時間入れた後、室温(23℃)に6時間置くというサイクルを1サイクルとし、計3サイクル繰り返した。試験前の塗料の粘度(A)と試験後の塗料の粘度(B)はJIS K 5600-2-2:1999に基づき、20℃における粘度をストーマー粘度計で測定し、(B)/(A)を算出した。低温安定性の評価基準は以下の通りとした。
○:(B)/(A)の値が0.90~1.30である
×:(B)/(A)の値が1.30より高い
<低温成膜性>
5℃の条件下にて、150×70×2mmのガラス板に塗料を6milのアプリケータにて塗り付け、同条件下にて24時間乾燥後、室温(23℃)に戻したとき、塗膜の外観から、低温成膜性を以下の基準に従い評価した。
○:塗膜に割れ、剥がれ等の異常は認められない
×:塗膜に割れ、剥がれ等の異常がある
<耐水性>
標準条件(温度23℃、相対湿度50%)下にて、150×70×4mmのフレキシブル板に、塗料を刷毛で塗り付けた。6時間乾燥後、2層目を同様に塗り付け、5日間乾燥させ、試験片を得た。得られた試験片をイオン交換水(23℃)に14日間浸漬させた後に取り出し、取り出してから2時間経過後の試験片の外観から、耐水性を以下の基準に従い評価した。
○:しわ、膨れ、割れ及び剥がれ等の異常がない、かつ、艶の大きな変化がない
×:しわ、膨れ、割れ及び剥がれ等の異常がある、または、艶の大きな変化がある
<抗ウイルス性>
JIS R 1756:2020「ファインセラミックス-可視光応答形光触媒材料の抗ウイルス性試験方法-バクテリオファージQβを用いる方法」に記載の方法に準拠し、以下のステップで抗ウイルス活性値を測定した。尚、試験器具の無菌化は無水エタノール清拭で行った。
1.アクリル板(50mm×50mm、厚み:1mm)の片面を乾燥膜厚30μmになるように塗料組成物で塗装し、塗膜を形成させて、試験片を作製した。試験片作製後、紫外光(FL20S・BLB、1.0mW/cm)を24時間照射し、有機物の除去を行った。
2.滅菌済保存シャーレの底に、滅菌した調湿用ろ紙を置き、滅菌水を5mL入れた後、調湿用ろ紙の上にガラス棒を設置し、調湿用ろ紙が試験片に触れないようにガラス棒の上に試験片を設置した。その際、塗膜を形成した面が上になるように試験片を設置した。
3.試験片の上から、0.1mLのウイルス液(バクテリオファージQβ(NBRC20012)[宿主大腸菌(NBRC106373)]、濃度1.5×10pfu/ml)を滴下し、試験片上のウイルス液をポリプロピレンフィルム(40mm×40mm、VF-10、KOKUYO製、厚み:0.06mm)で被覆した。その後、保存シャーレの上部に保湿性ガラス(硼珪酸ガラス)を置いた。
4.ステップ3で作製した試験品について、下記条件1又は条件2の試験を行った。
・条件1:暗箱の中に4時間保管する。
・条件2:白色蛍光灯(FL20SSW/18、照度:500 lx、シャープカットフィルター:TypeB(N169、380nm以下の波長をカット))で4時間照射する。
5.ステップ4で条件1又は条件2の試験を行った後、試験片上のウイルスをSCDLP培地で洗い出して回収し、ウイルス感染価(PFU)を測定した。
ステップ5で測定されたウイルス感染価を用いて、以下の式により抗ウイルス活性値(pfu)を算出した。
抗ウイルス活性値(pfu)=Log(A×B)-Log(C)
ただし、
A:ウイルス液の濃度(pfu/mL)
B:試験片へのウイルス液の滴下量(mL)
C:条件1又は条件2の試験後のウイルス感染価(pfu)
<抗菌性>
JIS R 1752:2020「ファインセラミックス-可視光応答形光触媒抗菌加工材料の抗菌性試験方法及び抗菌効果」に記載の方法に準拠し、以下のステップで抗菌活性値を測定した。尚、試験器具の無菌化は無水エタノール清拭で行った。
1.アクリル板(50mm×50mm、厚み:1mm)の片面を乾燥膜厚30μmになるように塗料組成物で塗装し、塗膜を形成させて、試験片を作製した。試験片作製後、紫外光(FL20S・BLB、1.0mW/cm)を24時間照射し、有機物の除去を行った。
2.滅菌済保存シャーレの底に、滅菌した調湿用ろ紙を置き、滅菌水を5mL入れた後、調湿用ろ紙の上にガラス棒を設置し、調湿用ろ紙が試験片に触れないようにガラス棒の上に試験片を設置した。その際、塗膜を形成した面が上になるように試験片を設置した。
3.試験片の上から、0.1mLの菌液(黄色ブドウ球菌(NBRC12732)、濃度1.8×10cfu/ml)を滴下し、試験片上の菌液をポリプロピレンフィルム(40mm×40mm、VF-10、KOKUYO製、厚み:0.06mm)で被覆した。その後、保存シャーレの上部に保湿性ガラス(硼珪酸ガラス)を置いた。
4.ステップ3で作製した試験品について、下記条件1又は条件2の試験を行った。
・条件1:暗箱の中に8時間保管する。
・条件2:白色蛍光灯(FL20SSW/18、照度:500 lx、シャープカットフィルター:TypeB(N169、380nm以下の波長をカット))で8時間照射する。
5.ステップ4で条件1又は条件2の試験を行った後、試験片上のウイルスをSCDLP培地で洗い出して回収し、生菌数(cfu)を測定した。
ステップ5で測定された生菌数を用いて、以下の式により抗菌活性値(cfu)を算出した。
抗菌活性値(cfu)=Log(D×E)-Log(F)
ただし、
D:抗菌液の濃度(cfu/mL)
E:試験片への抗菌液の滴下量(mL)
F:条件1又は条件2の試験後の生菌数(cfu)

Claims (8)

  1. ノニオン性の反応性乳化剤に由来する構成単位を含むアクリル樹脂と、アンモニアを除くアルカリ性の無機化合物及び沸点260℃超のアルカリ性の有機化合物よりなる群から選ばれる中和剤(ただし、中和剤がキトサンである場合を除く)とを含み、前記アクリル樹脂はエマルションの形態で水系塗料組成物中に分散しており、前記アクリル樹脂は、体積平均粒子径が30~300nmであり、前記アクリル樹脂は、ガラス転移温度が0℃以下であることを特徴とする常温乾燥形水系塗料組成物(ただし、前記アクリル樹脂の数平均分子量が25000以下である場合、及び前記アクリル樹脂が、1~15質量%の反応性乳化剤を含む酸価が40以上の親水性モノマー混合物を重合して得られる数平均分子量5000~20000を有する親水性重合体の存在下で、酸価が20以下の疎水性モノマー混合物を乳化重合して得られるエマルション樹脂である場合を除く)。
  2. 前記反応性乳化剤が、ポリアルキレングリコール鎖を有することを特徴とする請求項1に記載の水系塗料組成物。
  3. 前記中和剤が、水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水系塗料組成物。
  4. JIS K5663:2008の「7.6 低温安定性試験」に準じた試験(ただし、低温恒温器の温度は-7℃に保持する)において、試験前の塗料の粘度(A)と試験後の塗料の粘度(B)の比:(B)/(A)が、0.90~1.20であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の水系塗料組成物。
  5. 以下に示すアンモニア濃度の測定方法によって測定されるアンモニア濃度が12体積ppm以下であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の水系塗料組成物:
    <アンモニア濃度の測定方法>
    3Lのポリフッ化ビニル製サンプリングバッグに3Lの無臭空気を満たし、該サンプリングバッグの中に塗料組成物を20g注入し、該サンプリングバッグを密閉する。その後、23℃にて30分静置させた後、アンモニアガス検知管を用いてサンプリングバッグ中のアンモニア濃度を測定する。
  6. 以下に示す抗ウイルス活性値の測定方法によって求められる抗ウイルス活性値(pfu)について、下記条件1及び条件2の少なくともいずれかの試験を行った際の抗ウイルス活性値が2.0以上であることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の水系塗料組成物。
    <抗ウイルス活性値の測定方法>
    JIS R 1756:2020「ファインセラミックス-可視光応答形光触媒材料の抗ウイルス性試験方法-バクテリオファージQβを用いる方法」に記載の方法に準拠し、以下のステップでウイルス感染価を測定する。
    1.アクリル板(50mm×50mm、厚み:1mm)の片面を乾燥膜厚30μmになるように塗料組成物で塗装し、塗膜を形成させて、試験片を作製する。
    2.滅菌済保存シャーレの底に、滅菌した調湿用ろ紙を置き、滅菌水を5mL入れた後、調湿用ろ紙の上にガラス棒を設置し、調湿用ろ紙が試験片に触れないようにガラス棒の上に試験片を設置する。その際、塗膜を形成した面が上になるように試験片を設置する。
    3.試験片の上から、0.1mLのウイルス液を滴下し、試験片上のウイルス液をポリプロピレンフィルムで被覆する。その後、保存シャーレの上部に保湿性ガラス(硼珪酸ガラス)を置く。
    4.ステップ3で作製した試験品について、下記条件1又は条件2の試験を行う。
    ・条件1:暗箱の中に4時間保管する。
    ・条件2:白色蛍光灯(照度:500lx)で4時間照射する。
    5.ステップ4で条件1又は条件2の試験を行った後、試験片上のウイルスをSCDLP培地で洗い出して回収し、ウイルス感染価(pfu)を測定する。
    ステップ5で測定されたウイルス感染価を用いて、以下の式より抗ウイルス活性値(pfu)を算出する。
    抗ウイルス活性値(pfu)=Log(A×B)-Log(C)
    ただし、
    A:ウイルス液の濃度(pfu/mL)
    B:試験片へのウイルス液の滴下量(mL)
    C:条件1又は条件2の試験後のウイルス感染価(pfu)
  7. 請求項1~請求項のいずれか一項に記載の水系塗料組成物から得られる塗膜。
  8. 基材の表面に、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の水系塗料組成物から得られる塗膜を有する塗装物品。
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