JP7117147B2 - 筆記具 - Google Patents

筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP7117147B2
JP7117147B2 JP2018091241A JP2018091241A JP7117147B2 JP 7117147 B2 JP7117147 B2 JP 7117147B2 JP 2018091241 A JP2018091241 A JP 2018091241A JP 2018091241 A JP2018091241 A JP 2018091241A JP 7117147 B2 JP7117147 B2 JP 7117147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
peripheral surface
spring
inner cap
garter spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018091241A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019195954A (ja
Inventor
雅也 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP2018091241A priority Critical patent/JP7117147B2/ja
Publication of JP2019195954A publication Critical patent/JP2019195954A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7117147B2 publication Critical patent/JP7117147B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Description

この発明は、着脱可能な二部品、例えばキャップと軸筒、またはノックカバー(消しゴムカバー)と芯ケースとの間などにおける嵌合係止構造に特徴を有する筆記具に関する。
筆記具における着脱が繰り返される例えばキャップと軸筒との間には、突起やアンダーカット、ダボなどを用いた凹凸や凸凸などの組み合わせによる嵌合係止構造が広く用いられている。
そして、販売個数の多い比較的低価格帯の筆記具においては、前記キャップや軸筒は、樹脂素材を用いた射出成形によるものが多い。したがって、着脱が繰り返されるごとに嵌合係止部分を形成する突起やアンダーカット部分の摩耗が進行し、嵌合力が除々に低下すると共に、嵌合部分の摩耗により表面品質も低下する(外観が見苦しくなる)などの問題を有している。
また、例えばキャップの内周面に沿ってドラム状の板ばね(カツラ部材)を備え、この板ばねの弾性を利用して、軸筒に対してキャップを弾性嵌合させる嵌合係止構造が、特許文献1に開示されている。
このドラム状の板ばねを備えた嵌合係止構造は、キャップの内周面側に膨出する短冊状部材の弾性を利用して、軸筒に対して嵌合係止するものであるため、板ばねの素材や寸法形状の誤差により、嵌合力にばらつきが生じ易いという問題を有している。
さらに、キャップと軸筒との間の嵌合係止部分にOリングを備えることで、Oリングの弾性を利用して軸筒に対するキャップの緩みや脱落を防止させる嵌合係止構造が、特許文献2および特許文献3に開示されている。
このOリングを備えた嵌合係止構造によると、Oリングを構成するゴム素材の劣化を受けて数年程度で嵌合係止の機能が喪失し易く、ゴム素材の破断により嵌合係止が不可能になる等の問題も有している。
特開2013-52589号公報 特開2006-56209号公報 特開2009-61630号公報
ところで、前記したキャップと軸筒などの二部品間の嵌合係止構造に、前記したドラム状の板ばね(カツラ部材)や、Oリングを利用したものにおいては、その着脱操作にクリック感が少なく、操作にめりはりのない感触を受けるものとなる。
また、嵌合係止される二部品は、基本的には共に円柱状の外面と円筒状の内面を有するものの組み合わせに限られるものとなる。
この発明は、キャップと軸筒などの二部品間の嵌合係止に、前記したドラム状の板ばねやOリングを利用した従来の筆記具の問題点に着目してなされたものであり、前記二部品間の着脱に際して、安定した嵌合作用を長期にわたって発揮させることができる嵌合係止構造を有する筆記具を提供しようとするものである。
また、二部品間の着脱操作に際して、程よいクリック感が得られると共に、円形以外の異形状の外面または内面を有する二部品間の嵌合係止にも好適に利用することができる筆記具を提供することを主要な課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る筆記具は、着脱可能な二部品の嵌合係止構造として、軸筒もしくは芯ケースを含む第1部品と、前記第1部品の外側に被せるキャップ部材もしくはノックカバーを含む第2部品とを備えた筆記具であって、前記第1部品の外周面または第2部品の内周面には、コイルばねの両端部が結合されて環状になされたガータースプリング(環状スプリング)が取り付けられると共に、前記第2部品の内周面または第1部品の外周面には、前記ガータースプリングの少なくとも一部に係止することができる係止凹部が形成され、前記ガータースプリングと前記係止凹部との間で、前記第1部品と第2部品が着脱可能に取り付けられることを特徴とする。
この場合、好ましい形態においては、前記第1部品は軸筒、前記第2部品はキャップ部材であり、前記キャップ部材内には内キャップと内キャップリングの結合体が収容され、前記内キャップと内キャップリングとの間に形成された環状の取り付け凹部内に沿って、前記ガータースプリングが取り付けられる。
さらに好ましくは、前記内キャップの後端部における外周面には雄ねじが施され、前記内キャップリングの前端部内周面に雌ねじが施されて、内キャップの雄ねじと内キャップリングの雌ねじが螺合されて両者が結合されると共に、前記内キャップリングに形成された内径が拡大された段差部と、内キャップの後端部との間で、前記環状の取り付け凹部が形成された構成が採用される。
一方、前記軸筒の側面には軸飾りが取り付けられ、前記軸飾りに形成された面取り部と前記軸筒との間に、前記ガータースプリングが係止する係止凹部が形成される。この場合、好ましくは、前記軸飾りは前記軸筒の側面における軸対称の位置にそれぞれ配置され、それぞれの軸飾りに形成された前記面取り部によって、一対の係止凹部が軸筒の周方向に沿って間欠的に形成した構成とすることが望ましい。
前記したこの発明に係る筆記具によると、軸筒などの第1部品と、この第1部品の外側に被せるキャップ部材などの第2部品を備えた筆記具において、一方の部品にはコイルばねの両端部が結合されて環状になされたガータースプリングが取り付けられ、他方の部品にはガータースプリングの係止凹部が形成されるので、第1および第2部品は、前記ガータースプリングを介して着脱可能に取り付けることができる。
筆記具の軸筒とキャップ部材などのように、二部品間の嵌合係止部分にガータースプリングを用いることで、ガータースプリングの持つ耐久性に優れた安定した嵌合作用を発揮させることが可能であり、さらに二部品の着脱に際して、程よいクリック感が発生することで、操作上において良好な感触を得ることができる。これにより、質の高い高級感に優れた筆記具を提供することに寄与できる。
さらに、ガータースプリングは、円形以外の異形状の外面または内面に対して、柔軟に変形して二部品間の嵌合係止に寄与することができるので、異形状の外面または内面を有する筆記具の嵌合係止部分に好適に採用することができる。
この発明を採用したボールペン筆記具の外観構成を示した斜視図である。 図1に示す筆記具の軸線方向に沿った断面図であり、(A)および(B)は互いに90度軸回転させた状態におけるそれぞれの中央断面図である。 図2(B)におけるU-U線より矢印方向に見た拡大断面図である。 図2(A)におけるガータースプリング付近の部分拡大断面図である。 図1に示す筆記具のキャップユニット部分を一部破断状態で示した斜視図である。 図1に示す筆記具を部品単位で分解した展開図である。 図6に示す各部品をそれぞれ断面図で示した展開図である。 キャップユニットの全体構成を示した断面図である。 クリップが開いた状態におけるキャップユニットの全体構成を示した断面図である。 キャップ部材の部品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は中央断面図、(C)は天部側から見た正面図である。 天冠の部品構成を示し、(A)は斜視図、(B)側面図、(C)は視点を変えた斜視図である。 クリップの部品構成を示し、(A)は斜視図、(B)側面図、(C)は取り付け脚部側から見た正面図である。 ブッシュ材の部品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は側面図である。 止めリングの部品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は視点を変えた斜視図、(C)は平面図、(D)は中央断面図である。 内キャップユニットを示し、(A)は斜視図、(B)は視点を変えた斜視図、(C)は平面図、(D)は中央断面図である。 カツラ部材の部品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は正面図である。 ウェーブスプリングの一例を示した斜視図である。
この発明に係る筆記具について、これをボールペン筆記具に採用した実施の形態に基づいて説明する。
なお、以下に示す各図においては、同一部分を同一符号で示しているが、一部の図面においては紙面の都合で代表的な部分に符号を付けて、その詳細ついては、各部品単位で示したそれぞれの図に付けた符号を引用して説明することもある。
このボールペン筆記具1は、図1および図2に全体構成で示したとおり、軸筒2内にボールペンリフィール3が収容されると共に、軸筒2の口先部から突出したボールペンリフィール3の先端筆記部(ボールペンチップ)3aを覆うようにして、クリップ等を備えたキャップユニット4が、軸筒2に対して着脱可能に取り付けられている。
前記軸筒2は、図6および図7にも示されているように、その前端部は緩やかな先細りとなるように形成されており、軸筒2の側面における軸対称の位置(軸筒2の周方向に沿った180度の位置)には、軸筒2の長手方向に沿って一対の軸飾り21が、それぞれ取り付けられている。
すなわち、軸筒2の外周面は両外側に取り付けられる一対の軸飾り21の厚みに相当する分が、予めそぎ落とされて成形されており、前記一対の軸飾り21が軸筒2の長手方向に沿って取り付けられることによって、全体が円柱状に、また前端部付近は緩やかな先細りの円柱状となるように構成されている。
前記ボールペンリフィール3は、インク収容管が金属素材により形成されて、その前端部側は細く成形されており、この細く成形された先端部にボールペンチップ3aが取り付けられている。そして、ボールペンリフィール3の後端部側には、樹脂製のリフィール尾栓3bが取り付けられて、インク収容管が閉塞されている。
この、ボールペンリフィール3には、前端部側の細く成形された部分に、リフィールスプリング31が装着された状態で、軸筒2内に収容されている。
一方、前記した軸筒2の後端部には、ボールペンリフィール3を収容した状態において、リング状のシール材22を介して、内尾栓23が軸筒2に捩じ込まれて取り付けられ、内尾栓23の後端に形成された太径部に、尾栓24が嵌め込まれることで、軸筒2に対して尾栓24が軸方向で面一となるように構成されている。なお、尾栓24の後端部には、尾栓飾り25が取り付けられて、円筒状の尾栓24が後端部で閉塞されている。
キャップユニット4は、組み上げられた全体構成が図5および図8、図9に示されており、円筒状に成形されたキャップ部材41に対して、後述するクリップなどの各部材が取り付けられて構成される。
そして、キャップユニット4は、前記したとおり、ボールペンリフィール3の先端筆記部3aを覆うようにして、軸筒1に対して着脱可能に取り付けられている。
以下、キャップユニット4を構成する各部材について、部品単位で個々に説明する。
キャップ部材41の単体構成が図10に示されており、このキャップ部材41は天部側に向かって外径が除々に細くなるように成形されている。
そして、キャップ部材41の天部には後で説明するブッシュ材44が収容されるブッシュ収容凹部41aが形成されており、このブッシュ収容凹部41a内には、直線状縁部41bが対向するように形成されることで、内周面が非円形になされている。
これは後で説明するブッシュ材44に形成された面そぎ部(第1の回り止め部)44bが係止することで、キャップ部材41に対してブッシュ材44が回り止めされるように機能するものとなる。なお、ブッシュ収容凹部41aの底部には軸孔41cが形成されて、後で説明する天冠42の軸部が挿通可能となるように構成されている。
また、図10(B)に示すようにキャップ部材41内には、天部に向かって内径を細くする段差部41dが形成されている。この段差部41dは、後で説明する内キャップ46が収容された場合の内キャップの位置決めとして利用される。
図11は、天冠42の部品構成を示しており、この天冠42は、円板状に形成された鍔部42aを頭にして、円柱状の軸部42bが一体成形されており、この軸部42の端部には雄ねじ42cが形成されている。さらに雄ねじ42cが形成された軸部から突出して、矩形部42dが形成されている。
なお、この矩形部42dは、キャップユニット4を組み上げる際に、先端が二股状(凹状)に形成された治具(ドライバー)を用いて、キャップ部材41の内側において、天冠42を回動させるために利用される。
図12は、クリップ43の部品構成を示しており、このクリップ43は、金属素材をL字状に成形することで、クリップ本体43aと取り付け脚部43cを構成しており、クリップ本体43aの先端部側には、取り付け脚部43cの曲げ方向に向かってクリップ玉43bが突出して形成されている。そして、取り付け脚部43cには天冠挿入孔43dが形成されており、この天冠挿入孔43dに天冠の軸部42bが挿入されることで、クリップ43はキャップ部材41に取り付けられることになる。
なお、前記天冠挿入孔43dは、図12(C)に示すように、円形状の開口に対してクリップ本体43a側に向かって、長方形状の開口が形成されることで非円形になされている。前記長方形状の開口は、後で説明するブッシュ材44に形成されたクリップ係止突起(第1の回り止め部)44cが嵌まり込むことで、ブッシュ材44に対してクリップ43が回り止めされるように機能するものとなる。
図13は、ブッシュ材44の部品構成を示している。このブッシュ材44は、リング状に形成されて、その中央部の開口が前記した天冠42の軸部42bが通される挿通孔44aを構成している。また、ブッシュ材44の周に沿った180度の位置には、それぞれ面そぎ部(第1の回り止め部)44bが形成されており、この面そぎ部44bが前記したキャップ部材41のブッシュ収容凹部41aにおける直線状縁部41bに沿って挿入される。これにより、ブッシュ材44はキャップ部材41に対して回り止めされる。
また、ブッシュ材44には、挿通孔44aの軸線方向に向かって一部が突出したクリップ係止突起(第2の回り止め部)44cが形成されている。そして、クリップ係止突起44cが前記したクリップの取り付け脚部43cに形成された天冠挿入孔43dの非円形部分に挿入されることで、クリップ43はブッシュ材44に対して回り止めされる。
すなわち、ブッシュ材44には第1の回り止め部44bと第2の回り止め部44cが形成されることで、このブッシュ材44を介して、キャップ部材41とクリップ43は回り止めされ、天冠42の軸部42bによってクリップ43はキャップ部材41に取り付けられるものとなる。
図14は、止めリング45の部品構成を示している。この止めリング45は、第1筒体45aと、この第1筒体45aに対して若干外径が太い第2筒体45bが備えられ、第1筒体45aの軸孔内には、雌ねじ45cが施されている。そして第1筒体45aと第2筒体45bとの境界部分には、鍔状のスプリング受け45dが外周に向かって形成されている。また、第2筒体45bの外周面に沿った180度離れた位置には、一対のガイド体45eが突出して形成され、各ガイド体45eは軸方向に沿って若干長く構成されている。 なお、第1筒体45aの軸孔内に施された雌ねじ45cには、前記した天冠42に施された雄ねじ42cが螺合される。また、鍔状のスプリング受け45dは、後で説明するウェーブスプリング51の受け座として機能するものとなる。
図15は、図6および図7に示した内キャップ46と内キャップリング47およびガータースプリング48を備えた内キャップユニットを示している。
内キャップ46には、その前端部側に図14に示した止めリング45を収容する円筒状に形成された止めリング収容部46aが備えられ、この止めリング収容部46aにおける周に沿った180度対向する位置には、軸方向に向かって一対の溝部46bが形成されている。この一対の溝部46bは、前記止めリング45に形成された一対のガイド体45eが収容されることで、止めリング45が軸方向にスライドするように機能する。
また止めリング収容部46aのさらに前端部は、その内径が若干広げられた内径拡大部46cになされており、この内径拡大部46cは、止めリング45に形成された一対のガイド体45eを一対の溝部46b側に通すと共に、後で説明するウェーブスプリング51の配置空間になされる。
また、図15(D)に示すように、内キャップ46の後端部側は、末広がりに内外径が拡大され、後端部の外周面には雄ねじ46dが施されている。
一方、内キャップリング47の前端部内周面には、雌ねじ47aが形成されており、この雌ねじ47aが内キャップ46に形成された前記雄ねじ46aに螺合することで、内キャップリング47は内キャップ46の後端部側に連結されている。
また、図15(D)および図4に示すように、内キャップリング47は、後端部から内側に向かって除々に肉厚になされ、軸方向のほぼ中央部に形成された段差部47bから先は薄肉状に成形されて、内キャップリング47は内径が拡大されている。
この構成により、前記段差部47bと内キャップ46の後端部との間で、環状凹部(段差部と同一符号47bで示す。)が形成されている。そして、この環状凹部47bに沿って、ガータースプリング48が収容されている。すなわち、環状凹部47bはガータースプリング48の取り付け凹部を構成している。
前記ガータースプリング48は、コイルばねを環状に連結したものであり、例えばコイルばねの一端部のコイル径が、先端部に向かって除々に小径となるように成形され、その先端の小径部を、コイルばねの他端部に挿入することで環状に連結することができる。
なお、ガータースプリングには、ラジアルスプリングやアキシャルスプリングと称される斜め巻きコイルばねを用いたものも存在するが、この実施の形態において用いられるガータースプリング48は、その素材であるコイルばねの巻き方向が、全周にわたり法線方向に巻かれたものを好適に利用することができる。このガータースプリング48は、後で詳しく説明するが、軸筒2の先端筆記部に対して、キャップユニット4が着脱されるに際して、程よいクリック感が出るように作用するものとなる。
図16は、カツラ部材49の部品構成を示している。このカツラ部材49は、ドラム状板ばねとも呼ばれ、前方円筒部49aと後方円筒部49bとの間を、短冊状に成形された複数の弾性部49cによって連結されている。そして、各弾性部49cは内側に膨出するように形成されている。
このカツラ部材49は、前方円筒部49aと後方円筒部49bは、ドラム状に湾曲されたばね性を利用して、キャップ部材41の後端開口に密着する。また、短冊状に成形されて内側に膨出する弾性部49cは、軸筒2の軸回りに程よく接触して、軸筒2に対するキャップユニット4のがたつき(ぐらつき)が皆無となるように作用する。
図17は、ウェーブスプリング51の部品構成を示している。このウェーブスプリング51は、金属製のばね材を螺旋状に層巻きするようにして成形されており、巻き始め部51aと巻き終り部51bは、それぞれ平らな座巻き部51c,51dを形成している。
そして、螺旋状に層巻きされた部分は、上下に隣接する波形の巻き部の山51eと波形の巻き部の谷51fが対峙するようにして巻き上げられている。したがって、この種のウェーブスプリング51は、コイルドウェーブスプリングとも呼ばれている。
なお、このウェーブスプリング51は、上下に隣接する波形の巻き部の山51eと波形の巻き部の谷51fが対峙することで、強力なばね力(ばね定数)を発揮することができ、軸線方向の寸法を小さくすることができるので、コイルスプリングに比較してコンパクト化することができる。
この実施の形態においては、このウェーブスプリング51を利用して、クリップ43を元に戻す(クリップ本体43aをキャップ部材41の側面に向かって閉じる)ように作用させるものとなる。
以上説明した図10~図17に示す各部材を用いて、キャップユニット4を組み立てる手順について説明する。
先ず、図15に示す状態の内キャップ46、内キャップリング47およびガータースプリング48が組まれたユニットにおいて、内キャップ46に形成された止めリング収容部46a内に、止めリング45を収容する。この場合、止めリング45に形成されたガイド体45eが、内キャップ46の溝部46b内に入るように装着する。
そして、止めリング45の第1筒体45aの外周に、ウェーブスプリング51を装着することで、ウェーブスプリング51はスプリング受け部45d上に載置される。
続いて、その上にキャップ部材41を被せて、キャップ部材41の後部開口内に、カツラ部材49を挿入することで、内キャップ46等を含む前記ユニットは、カツラ部材49によってキャップ部材41内に取り付けられる。
そして、キャップ部材41の天部に形成したブッシュ収容凹部41a内に、ブッシュ材44を装着する。この時、ブッシュ材44に形成された面そぎ部(第1の回り止め部)44bが、ブッシュ収容凹部41aの直線状縁部41bに沿うように、ブッシュ材44を装着する。
次に、クリップ43の取り付け脚部43cを、キャップ部材41の天部に当てると共に、取り付け脚部43cに形成された天冠挿入孔43dにおける非円形(長方形状)部分に、ブッシュ材44のクリップ係止突起(第2の回り止め部)44cが入るように配置する。続いて、天冠42の軸部42bを、クリップ43の天冠挿入孔43d、ブッシュ材44の挿通孔44a、キャップ部材41の軸孔41cを通して装着し、天冠42の頭部(鍔部)42aを手で回転させることで、天冠42の雄ねじ42cを止めリング45に形成された雌ねじ45cに捩じ込む。
さらに、キャップ部材41内に、先端が二股状(凹状)に形成された図示せぬ治具(ドライバー)を挿入し、天冠42の尾端部に形成された矩形部42dを回動させることで、天冠42の雄ねじ42cを、止めリング45の雌ねじ45cに締結することができる。
この時、止めリング45のガイド体45eが、内キャップ46の溝部46bに沿ってスライドし、止めリング45の回転は阻止されるので、天冠42を効率よく止めリング45に対して締め付けることができる。
天冠42を止めリング45に締め付けることにより、ウェーブスプリング51は、止めリング45のスプリング受け部45dと、キャップ部材41の天部の内面との間に圧着される。これにより、天冠42には止めリング45を介して、キャップ部材41の天部側に引き込む付勢力が与えられる。
したがって、クリップ43の取り付け脚部43cは、天冠42の鍔部42aによってブッシュ材44側に押し付けられ、クリップ本体43aには、キャップ部材41の側面に向かって閉じる付勢力が与えられる。
図8および図9は、以上のように構成されたキャップユニット4において、クリップ43が閉じた状態と開いた状態を示している。
クリップ43が開かれると、図9に示すようにクリップ43の取り付け脚部43cが、天冠42を押し上げる。これにより、天冠の雄ねじ42cに螺合した止めリング45が引上げられ、止めリング45のスプリング受け部45dと、キャップ部材41の天部内面との間に配置された前記ウェーブスプリング51は圧縮を受ける。
この場合、ウェーブスプリング51が有する独自の高いばね荷重が作用して、クリップ本体43aの開きに対して、程よい荷重を発生させることができ、クリップ43に対する初期のセット荷重を強く設定することが可能となる。
これにより、クリップ本体43aの先端部を無意識に過度に拡開させるのを防止させることができ、クリップの取り付け部分を破損させる問題を回避できる。
また、ウェーブスプリング51は、前記したとおりばね定数が高いので、スプリングの圧縮方向の全長を短縮させることができ、その結果、スプリングの収容容積を減少させることに寄与できる。これにより、製品の長さ方向の寸法を短縮させること、また外径を縮小させることも可能となる。
一方、図8および図9に示したキャップユニット4には、前記したとおりガータースプリング48が備えられて、このガータースプリング48のばね作用を利用して、キャップユニット4が軸筒2に対して着脱されると共に、軸筒2に対して嵌合係止される。
すなわち、軸筒2側にはガータースプリング48が嵌合係止する係止凹部が形成されており、以下において軸筒2側に施されたガータースプリング48の係止凹部について、主に図3および図4に基づいて説明する
この実施の形態においては、前記したとおり軸筒2の側面における軸対称の位置に、一対の軸飾り21が取り付けられている。そして、軸飾り21の前端部は、軸筒2の緩やかな先細りとなるように形成された部分に位置して、その軸飾り21の前端部には図4に符号21aで示す面取り部が形成されている。
すなわち、この面取り部21aと軸筒2との間に形成される凹み部分が、キャップ部材41に取り付けられたガータースプリング48の一部が入り込む係止凹部として作用するものとなる。そして、一対の軸飾り21の前端部にそれぞれ形成された面取り部21aによるガータースプリング48の係止凹部(面取り部と同一の符号21aで示す。)は、軸筒2の周方向に沿って、間欠的に形成されている。
したがって、この実施の形態においては、ガータースプリング48の係止凹部21aを結ぶ周方向の外形は、円形以外の異形状になされている。この様な異形状の係止凹部21aに対しても、ガータースプリング48は柔軟に変形して、軸筒側に対する嵌合係止に寄与することができるものとなる。
そして、前記したガータースプリング48は、冒頭において説明したように、ゴム製のOリングなどに比較して耐久性に優れた安定した嵌合作用を発揮させることができる。さらに、軸筒に対するキャップユニットの着脱に際して、程よいクリック感が発生することで、操作上において良好な感触を得ることができるなど、前記した発明の効果の欄に記載した作用効果を得ることができる。
なお、以上説明した実施の形態においては、キャップ部材41の内周面にガータースプリング48が取り付けられ、軸筒2側にガータースプリングの係止凹部21aを形成させた例を示しているが、ガータースプリング48は、軸筒2側の外周面に沿って取り付け、キャップ部材41の内周面にガータースプリング48の係止凹部21aを形成させても、同様の作用効果を得ることができる。
また、前記したキャップ部材41と軸筒2との間に限らず、例えば芯ケースとこの芯ケースの外側に被せるノックカバーとの間においても、さらに他の二部品の間においても、ガータースプリングを介して着脱させることで、同様の作用効果を得ることができる。
1 筆記具
2 軸筒(第1部品)
21 軸飾り
21a 面取り部(ガータースプリング係止凹部)
3 ボールペンリフィール
3a ボールペンチップ
4 キャップユニット
41 キャップ部材(第2部品)
41a ブッシュ収容凹部
42 天冠
42a 鍔部(頭部)
42b 軸部
43 クリップ
43a クリップ本体
43b クリップ玉
43c 取り付け脚部
44 ブッシュ材
44a 挿通孔
44b 面そぎ部(第1の回り止め部)
44c クリップ係止突起(第2の回り止め部)
45 止めリング
45d スプリング受け部
46 内キャップ
46d 雄ねじ
47 内キャップリング
47a 雌ねじ
47b 段差部(ガータースプリング取り付け凹部)
48 ガータースプリング(環状スプリング)
49 カツラ部材
51 ウェーブスプリング

Claims (2)

  1. 軸筒もしくは芯ケースを含む第1部品と、前記第1部品の外側に被せるキャップ部材もしくはノックカバーを含む第2部品とを備えた筆記具であって、
    前記第1部品の外周面または第2部品の内周面には、コイルばねの両端部が結合されて環状になされたガータースプリング(環状スプリング)が取り付けられると共に、前記第2部品の内周面または第1部品の外周面には、前記ガータースプリングの少なくとも一部に係止することができる係止凹部が形成され、
    前記ガータースプリングと前記係止凹部との間で、前記第1部品と第2部品が着脱可能に取り付けられると共に、
    前記第1部品は軸筒、前記第2部品はキャップ部材であり、前記キャップ部材内には内キャップと内キャップリングの結合体が収容され、前記内キャップと内キャップリングとの間に形成された環状の取り付け凹部内に沿って、前記ガータースプリングが取り付けられ、前記内キャップの後端部における外周面には雄ねじが施され、前記内キャップリングの前端部内周面に雌ねじが施されて、内キャップの雄ねじと内キャップリングの雌ねじが螺合されて両者が結合されると共に、前記内キャップリングに形成された内径が拡大された段差部と、内キャップの後端部との間で、前記環状の取り付け凹部が形成されていることを特徴とする筆記具。
  2. 軸筒もしくは芯ケースを含む第1部品と、前記第1部品の外側に被せるキャップ部材もしくはノックカバーを含む第2部品とを備えた筆記具であって、
    前記第1部品の外周面または第2部品の内周面には、コイルばねの両端部が結合されて環状になされたガータースプリング(環状スプリング)が取り付けられると共に、前記第2部品の内周面または第1部品の外周面には、前記ガータースプリングの少なくとも一部に係止することができる係止凹部が形成され、
    前記ガータースプリングと前記係止凹部との間で、前記第1部品と第2部品が着脱可能に取り付けられると共に、
    前記軸筒の側面には軸飾りが取り付けられ、前記軸飾りに形成された面取り部と前記軸筒との間に、前記ガータースプリングが係止する係止凹部が形成され、前記軸飾りは、前記軸筒の側面における軸対称の位置にそれぞれ配置され、それぞれの軸飾りに形成された前記面取り部と前記軸筒との間に、前記係止凹部が軸筒の周方向に沿って間欠的に形成されていることを特徴とする筆記具。
JP2018091241A 2018-05-10 2018-05-10 筆記具 Active JP7117147B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018091241A JP7117147B2 (ja) 2018-05-10 2018-05-10 筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018091241A JP7117147B2 (ja) 2018-05-10 2018-05-10 筆記具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019195954A JP2019195954A (ja) 2019-11-14
JP7117147B2 true JP7117147B2 (ja) 2022-08-12

Family

ID=68537151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018091241A Active JP7117147B2 (ja) 2018-05-10 2018-05-10 筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7117147B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004358705A (ja) 2003-06-02 2004-12-24 Pilot Corporation 筆記具
JP2006305736A (ja) 2005-04-26 2006-11-09 Sailor Pen Co Ltd:The 筆記具
JP3132776U (ja) 2007-03-30 2007-06-21 高橋 末峰 筆記用具

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0727191Y2 (ja) * 1988-06-28 1995-06-21 ぺんてる株式会社 キャップ装着構造
US5154308A (en) * 1991-07-19 1992-10-13 Safety-Kleen Corporation Detachable cover and drum liner for storage and transport of controlled materials
JP2579561Y2 (ja) * 1991-12-27 1998-08-27 三菱鉛筆株式会社 キャップ式筆記具

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004358705A (ja) 2003-06-02 2004-12-24 Pilot Corporation 筆記具
JP2006305736A (ja) 2005-04-26 2006-11-09 Sailor Pen Co Ltd:The 筆記具
JP3132776U (ja) 2007-03-30 2007-06-21 高橋 末峰 筆記用具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019195954A (ja) 2019-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7367735B2 (en) Hand-held instrument having variable contour grip
JP4509577B2 (ja) 液体容器
JP6175678B2 (ja) 化粧料容器
JP4959567B2 (ja) 筆記用具
JP7117147B2 (ja) 筆記具
JP7144289B2 (ja) クリップ取り付け構造およびこのクリップ取り付け構造を備えた筆記具
JP5226482B2 (ja) プラグ用防塵キャップ
JP2007050610A (ja) 筆記具
JP5509617B2 (ja) 回転繰り出し式筆記具
JP4373256B2 (ja) 複合筆記具
JP5933203B2 (ja) 筆記具用軸筒
JP4476686B2 (ja) 筆記具
JP6275409B2 (ja) クリップの軸筒への取付構造
JP4226424B2 (ja) 複合筆記具
JP3757395B2 (ja) 筆記具
WO2023210771A1 (ja) 筆記具
JP7011465B2 (ja) 筆記具
JP2010052326A (ja) キャップ式筆記具
JP3163128U (ja) 筆記具の回り止め構造
JP4662297B2 (ja) 棒状化粧料繰出し容器
KR20220008217A (ko) 회전 조출 필기구
JP6322940B2 (ja) 筆記具
JPS641103Y2 (ja)
JP2023159614A (ja) チップ固定構造
JP4861231B2 (ja) 筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7117147

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150