JP5509617B2 - 回転繰り出し式筆記具 - Google Patents
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Description
そして、回転子の後部には、頭冠止めが圧入固定されている。
しかしながら、頭冠止めを回転子の後部に圧入する工程で、些か、改善の余地が残されていた。
即ち、カム筒に回転子を挿入し、次いで、頭冠止めをその回転子に圧入・固定するのであるが、その圧入過程で頭冠止めが回転子に対して曲がった状態で挿入され、固定されてしまうのである。
具体的に説明すると、回転子が組み込まれたカム筒を治具などに固定し、前記回転子の上方から頭冠止めを回転子に押し付けて圧入するが、この時、回転子に部分的に形成された突起、或いは、カム筒に部分的に形成された段部が、それぞれカム筒或いは回転子に部分的に押し付けられた状態で当接する。この部分的な当接が故に、前記回転子がカム筒に対して曲がった状態となり、この曲った状態で前記頭冠止めが回転子に圧入されてしまうのである。
また、後軸3の後部には、内面鍔部12が形成されており、その内面鍔部12には頭冠止め13の外面鍔部14が当接している。そして、その頭冠止め13の後部、即ち、後軸の後端から露出した部分には雄ねじ15が形成されており、その雄ねじ15には、頭冠16が強固に螺合している。また、それら頭冠止め13と頭冠16との間には、クリップ17の基部18が挟着されている。即ち、頭冠止め13と頭冠16によって、その頭冠止め13と頭冠16とは勿論、後軸3の内面鍔部12とクリップ17の基部18を強固に連結しているのである。
前記頭冠止め13の下方には、ポリアセタールなどの樹脂材質からなる回転子19が圧入・固定されている。そして、その回転子19には、その回転子19の前方部を覆うように金属材質からなるカム筒20が囲繞している。そのカム筒20の前方の外周面には、前記継ぎ手部材7の雌ねじ8と螺合する雄ねじ21が形成されており、それらの螺合によって、前記前軸2と後軸3が着脱自在に連結・固定されている。また、そのカム筒20の内側には、摺動子22が前後動自在に配置されており、その前端部は前記筆記体4の後端部に当接している。つまり、その摺動子22が前後動することによって、筆記体4も前後動し、その先端が前端開口部5から出没する。
また、ローレット部13aの外面の縦方向の4箇所には、非ローレット部となる平面部13dが形成されている。
一方、後部筒状部24は、前記前部筒状部23よりも大径な中間筒状部30と、その中間筒状部30よりも大径な大径筒状部31とから構成されている。これによって、前部筒状部23と中間筒状部30との連結部分には第1段部33が形成され、また、中間筒状部30と大径筒状部31との連結部分には、第2段部34が構成される。尚、大径筒状部31には、約90度の範囲に渡って切欠部35が形成されている。
前記後部筒状部24の内側には、前記頭冠止め13のローレット部13aが圧入する貫通孔23aが形成されているが、その貫通孔23aには、平面部23bが4箇所放射状に形成されている。この平面部23bと前記頭冠止め13の平面部13dとが合致し、圧入・固定されるのである。即ち、これらの平面部の圧入によって頭冠止め13と回転子19との相対的な回転が防止されるのである。
さらに、カム筒20の内面中間部には、前記回転子23の前方外面に形成された突起28と嵌合する円周段部29が形成されている。符号40は、カム筒20の側面に形成された摺動溝であって、その摺動溝40は縦方向に形成されている。
また、摺動子22の後端部には、スリット45が対向した位置に形成されており、その摺動子22の後端内周面が前記回転子19のガイド棒27の外周面に対して弾性力を付与している。符号46は、摺動子22の前端面に形成した溝であって、その溝46によって筆記体4の後端面との間に僅かながらの隙間を形成いている。
次いで、頭冠止め13を回転子19に圧入・固定する。この時、回転子19が装着されたカム筒20を治具に載置・固定するが、回転子19が上方に位置するように載置する。そして、頭冠止め13を回転子19の貫通孔23aに挿入すると共に、力強く圧入する。この際、回転子19はカム筒20を強く押し付けることになるが、回転子19の円周状の第1段部33がカム筒20の円周状の第1段部37を押し付けるため、即ち、全周に渡って互いが相対的に押し付け合うため、回転子19とカム筒20との同軸度が保たれることになり、これによって、傾くことなく正確に頭冠止め13が回転子19に圧入・固定されることになる。
最後に、カム筒20の前方から摺動子22を装着するが、この時、摺動子22の突起42に形成された膨出部44がカム筒20の摺動溝40に係合するように装着する。
一方、カム筒20の内面にも切欠部20aを形成することによって、部分的に第1段部39aが形成されている。具体的には、放射状の等間隔な位置の6箇所に第1段部39aが形成されている。尚、このカム筒20の切欠部20aは、前記回転子19の切欠部30aよりも幅が広く形成されているが、常に互いの第1段部33a、39aが当接し得るようになっている。
本例のように、第1段部33a、39aを部分的に形成することによって、軽量化と材料の節約と言う効果が奏せられる。
一方、そのカム筒20の後方の内面には、前例の円弧状の突起38に相当する内面突起50が形成されている。勿論、その内面突起50は、前記回転子19の大径部31の段部31aと当接が可能なものとなっている。
本例のように、回転子19の段部31aをカム筒20の内側に位置させると共に、その段部31aと当接するカム筒20の突起50をそのカム筒20内に形成することによって、大径部30や突起50の変形が防止されることになる。
2 前軸
3 後軸
4 筆記体
5 前端開口部
6 弾撥部材
7 継ぎ手部材
8 雄ねじ
9 リング
10 リング部材
11 突起
12 内面鍔部
13 頭冠止め
14 外面鍔部
15 雄ねじ
16 頭冠
17 クリップ
18 基部
19 回転子
20 カム筒
21 雄ねじ
22 摺動子
23 前部筒状部
24 後部筒状部
25 カム面
26 凹部
27 ガイド棒
28 突起
29 円周段部
30 中間筒状部
31 大径筒状部
33 第1段部
34 第2段部
35 切欠部
36 拡径部
37 第1段部
38 突起
39 非円弧部
40 摺動溝
41 大径部
42 突起
43 膨出部
44 円弧部
45 スリット
46 溝
47 鍔部
48 第1段部
49 後端面部
50 突起
Claims (2)
- カム筒に回転子が回転可能に配置され、その回転子にカム面を形成すると共に、前記回転子の回転によって前後動する摺動子を前記回転子の前方に配置し、また、その摺動子には前記カム面に摺接する円弧部が形成されてなり、さらに、前記回転子の後部には圧入部材が配置された回転繰り出し式の筆記具であって、前記カム筒と回転子の相対的な回転範囲を規制する規制部位を各々設けると共に、前記カム筒と回転子の前後の方向における移動を規制する円周状の段部を各々設けた回転繰り出し式筆記具。
- 前記カム筒、或いは、回転子に設ける段部を同一円周上であって、少なくとも対向する2個所に形成し、且つ、各々の段部が常に当接し得る請求項1に記載の回転繰出し式筆記具。
Priority Applications (1)
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JP2009038747A JP5509617B2 (ja) | 2009-02-23 | 2009-02-23 | 回転繰り出し式筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009038747A JP5509617B2 (ja) | 2009-02-23 | 2009-02-23 | 回転繰り出し式筆記具 |
Publications (2)
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Family
ID=42819986
Family Applications (1)
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JP2009038747A Active JP5509617B2 (ja) | 2009-02-23 | 2009-02-23 | 回転繰り出し式筆記具 |
Country Status (1)
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