JP4678730B2 - ノック式シャープペンシル - Google Patents

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Description

本発明は、ノック操作により、筆記具先端から芯が突出するノック式シャープペンシルに関する。
従来のノック式シャープペンシルにあっては、チャックが締めリングから突出し開径することにより芯が繰り出され、また前記チャックが締めリングに収容され縮径することにより、芯を保持するように構成されている。このチャックの進退は、チャックの外周面の一部と締めリングの内径の一部が接しながらなされるため、チャックの進退が繰り返しなされると、締めリングとチャックの接触部が集中的に磨耗する、いわゆる偏摩耗が生じる。
その結果、前記チャックが締めリングに収容され縮径した状態であっても、芯を強固に保持することができず、突出していた芯が筆記圧で後退し筆記できないという、いわゆる芯滑り等が生じることがあった。
この課題の解決を試みたものとして、チャックと締めリングの接触部に二硫化モリブデンを塗布し、接触部の摩耗を抑制する発明が特許文献1において提案されている。
実公平3−3435号公報
ところで、前記提案されたノック式シャープペンシルにあっては、前記したように二硫化モリブデンを接触部に塗布しなければならず、製造コストが従来に比べて嵩むという、新たな課題を招来させるものであった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、チャックと締めリングの接触部の偏摩耗を抑制でき、チャックが締めリングに収容され縮径した状態において、芯を強固に保持することができるノック式シャープペンシを提供することを目的とするものである。
上記課題を達成するためになされた本願発明にかかるノック式シャープペンシルは、軸筒と、前記軸筒の先端に設けられた口先部と、前記軸筒内に収容され軸筒に設けられたノック操作部の操作により進退する芯ケースと、前記芯ケースの前方に位置し、前記軸筒に固定された固定筒と、前記固定筒に進退可能に設けられ、ノック操作部の操作により芯ケースが所定距離前進するまで芯を把持するチャックと、前記固定筒に収容された、前記チャックの拡開を規制する締めリングと、前記ノック操作部の操作によりチャックを締めリングに対して回転させる回転手段とを備えることを特徴としている。
このように、ノック操作部の操作により、チャックを締めリングに対して回転させることができる。その結果、チャックと締めリングの接触部の摩耗を均一になすことができ、チャックが締めリングに収容され縮径した状態において、芯を強固に保持することができる。
ここで、前記締めリングは固定筒に固定されていることが望ましいが、ノック操作部の操作によりチャックを締めリングに対して回転させることができれば良い。
また、更に前記固定筒内に一端が挿入されると共に芯ケースと所定の間隔をおいて設けられ、前記芯ケースが当接し芯ケースと共に前進するチャック継手と、前記固定筒とチャック継手との間に設けられ、前記チャック継手を後方に付勢するチャックスプリングとを備え、前記回転手段は、前記固定筒に形成された螺旋状のカム部と、チャック継手の外周面に形成された突起部とからなり、前記チャック継手が前進し、前記チャック継手がチャックに当接すると共に、前記突起部がカム部を摺動することによって、前記チャック継手が回動すると共にチャックが回転することが望ましい。なお、前記場合と反対に、固定筒に突起部、チャック継手にカム部という組み合わせであっても良い。
前記回転手段として前記構成を採用することで、ノック式シャープペンシルの部品点数を増加させることなく、安価にノック式シャープペンシルを製作することができる。
また、前記チャックの後端部が、チャック継手に設けられた係止孔に所定のガタ寸法をもって、取り付けられていることが望ましい。また、前記チャックの後端部端面とチャック継手の係止孔の底面との間に前記ガタ寸法が形成されるように、前記係止孔の内壁には爪部が形成される共に、前記チャックの後端部に係止孔の内壁の爪部に係止される爪部が形成され、前記チャックはチャック継手に対して、前記ガタ寸法の距離を移動可能に取り付けられていることが望ましい。
このように、チャックがチャック継手に設けられた係止孔に所定のガタ寸法をもって、取り付けられているため、チャック前進時におけるチャックの回動量と、チャック後退時におけるチャックの回動量を異ならしめることができる。
その結果、初期状態において、チャックの接触点は、ノックを繰り返すごとに徐々に締めリングの接触点を変えて接することになり、偏摩耗を抑制することができる。
上記課題を達成するためになされた本発明にあっては、チャックと締めリングの接触部の偏摩耗を抑制でき、チャックが締めリングに収容され縮径した状態において、芯を強固に保持することができるノック式シャープペンシを得ることができる。
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図11は本発明の第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルを示しており、図1はノック式シャープペンシルの全体断面図、図2は図1に示したノック式シャープペンシルの要部断面図、図3は芯把持機構を示す断面図、図4は固定筒を示した斜視図、図5はチャック継手を示す斜視図である。また、図6〜図11はこの第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルの動作状態を示す図である。
この実施形態であるノック式シャープペンシルは、図1に示すように、軸筒1と、この軸筒1の先端部に取り付けられる口先部2と、前記軸筒1内に収容される芯ケース14と、前記芯ケース14の前方に配置されたチャック7、固定筒10等からなる芯把持機構6と、前記芯把持機構6の前方に配置されたチャックスライダー3と、前記芯ケース14の後端開口部を閉塞する消しゴム受台19と、前記消しゴム受台19に取り付けられるノックカバー18等の部品あるいは部品ユニットから構成されている。
ここで、前記芯ケース14は、図1、2に示すように筒状体で、前方外周に鍔状の段部14aが形成され、後述するリターンスプリング15の一端がこの段部14aの前面に係止されている。また、軸筒1の先端部には着脱自在に口先部2が取り付けられており、この軸筒1と口先部2とによって固定筒10の鍔部10aが挟持され、固定筒10が固定されている。
この固定筒10は、全体として筒形状に形成されると共に外径方向に略円板形状に突出した鍔部10aが形成されている。また前記鍔部10aの前端には細径の先筒部10bが形成されている。この先筒部10bの内孔には、前記チャック7の外周囲を締める締めリング8が係止や圧入等の手段によって固定されている。更に、固定筒10の内部に突出した段部10cが形成され、後述するチャックスプリング11の一端が係止されるように構成されている。
前記締めリング8は、筆記具の全体を細くするなどの設計都合によって薄肉の金属製の筒体で形成されるが、本発明の構成としては必ずしも必要ではなく、先筒部10bの内孔締め部として一体に形成することもできる。
この固定筒10の内部には、チャック7、チャックスプリング11、チャック継手12が収納され、芯把持機構6が形成されている。
前記チャック7は、通常のシャープペンシルに使用されるチャックと同じであり、図6(c)に示すように、チャック7前方の大径部7aの外周には、二つ割または三つ割のスリットが形成され、拡縮可能に形成されている。このチャック7の大径部7aは、固定筒10に固定された締めリング8に挿通され、その外周が締めリング8の内周に係合している。
また、固定筒10の後方からチャック7の後方軸部外周にチャックスプリング11が装着されている。このとき、前記チャックスプリング11の前端は、前記固定筒10の段部10cに当接している。また、チャックスプリング11の後端は、チャック継手12の軸部12aの前端に当接している。
更に、チャック7の後端部は、図3に示すように、チャック継手12の軸部12aに設けられた係止孔12bに係止手段によって取り付けられている。この係止手段は、前記係止孔12bの内壁に形成された爪部12cと、チャック7の後端部に形成された爪部7bとから構成されている。そして、前記チャック7の後端部端面と、チャック継手12の軸部12aに設けられた係止孔12bの底面との間にガタ寸法Aが形成されるように、前記係止手段が形成されている。その結果、前記チャック7はチャック継手12に対して、ガタ寸法Aの距離を移動することができるが、チャック7がチャック継手12から脱落することがないように取り付けられる。
また、チャック継手12の外周面には、図3、図5に示すように、径方向に突出した二つの突起部12dが形成されている。この二つの突起部12dは180度の間隔をおいて相対向して形成されている。
一方、固定筒10の上端部から下方に向かって螺旋状のカム部10dが形成されている。このカム部10dは、固定筒10の螺旋状に側壁を切り込むことによって形成され、前記チャック継手12の突起部12dがカム部10dのカム面10d1を摺動することによって、前記チャック継手12がねじれ往復(回動)するように構成されている。
また、前記したようにチャック継手12とチャック7との間には、ガタが設けられているため、チャック継手12がガタ寸法Aを移動するまでは、例えチャック継手12が回動しても、チャック7は回動しない。
即ち、前記チャック7の後端部端面と、チャック継手12の軸部12aに設けられた係止孔12bの底面とが接するまではチャック7は回動を始めず、前記チャック7の後端部端面とチャック継手12の係止孔12bの底面とが接した後、チャック7はチャック継手12によって回動する。
次に、チャックスライダー3について説明する。このチャックスライダー3は、図1、図2に示すように、前記固定筒10の先端部を収容した移動可能な後部材5と、前記後部材5の下面に形成された先部材4と、前記先部材4の内孔の略前端に装着された弾性体よりなるストッパー4aと、前記ストッパー4aの後端を押さえるように先部材4に設けられたガイドパイプ4bとから構成されている。
更に、チャックスライダー3を構成する各部材について詳述すると、前記後部材5は、前端に軸部5bが形成され、その後方に段部5cを介して大径の筒部5dが形成されている。また、この筒部5dの外周面には円周上に鍔部5eが形成され、後述するリンク部材13が係止されるように構成されている。
そしてまた、この後部材5の軸部5bに形成された孔部に、先部材4の後方軸部外周が挿入固定されて、チャックスライダー3が形成されている。
また、前記ガイドパイプ4bの内孔とストッパー4a内孔を通じて芯が挿通するが、所定の押圧力以下では芯の先端がストッパー4aに当接して、芯が挿通しないように構成されている。このストッパー4aは、基本的には弾性変位可能なゴムや軟質の合成樹脂等の材質で形成されている。
また、前記したリンク部材13の上方部には,円筒状に形成された円筒部13bが設けられ、その上端面にはリターンスプリング15の下端部が係止されている。また前記リンク部材13の下方部には、前記円筒部13bの下面から下方向の延設された二つの矩形状部材13aが形成されている。
この矩形状部材13aは、固定筒10の鍔部10aに形成された貫通孔10eを挿通し、前記した先部材5の鍔部5eに係止されている。
尚、消しゴム受け台19後端の軸部19aの孔部に消しゴム16が着脱可能に止着され、軸部19aの外周にノックカバー18が着脱可能に止着されている。
次に、本実施形態にかかる実施形態であるノック式シャープペンシルの組立てについて説明する。
先ず、芯把持機構6を組み立てる。この芯把持機構6は、固定筒10の前方から、先筒部10b内に締めリング8を圧入、係止し、続いてチャック7を挿入する。また前記固定筒10の後方からチャックスプリング11を収容し、チャック継手12とチャック7とを係合させることによって、組み立てられる。
このようにして組み立てられた芯把持機構6の鍔部10aに形成された貫通孔10eに、リンク部材13の矩形状部材13aを挿通させる。そして、図1、図2に示すように、軸筒1の前端に固定筒10の鍔部10aの後端を当接させた状態で、前記した芯把持機構6を軸筒1の前方から挿入させる。続いて、上述したスライダー3が軸筒1の前方から挿入される。このとき、後部材5の段部に矩形状部材13aの先端部が接する。
更に、後部材5の段部5cに後端を当接させた状態でスプリング9が装着され、軸筒1前端の螺子部に螺合して口先部2が固定される。その際、先部材4の前方部が口先部2の前端孔から適宜長さで突出すると共に、スプリング9の前端が口先部2の内孔前方に設けられた段部に当接する。
更にまた、固定筒10の鍔部10aは、軸筒1の前端と口先部の後方に設けられた段部との間に挟まれることによって、軸筒1に対して固定筒10の固定状態が完了する。
なお、この状態でチャックスライダー3はスプリング9によって後方側に付勢されると共に、スプリング9の付勢力に抗して前方側に可動可能となされている。
また、芯ケース14は、図1、図2に示すように長い筒状体で、前方外周に鍔状の段部14aを有し、この段部14aの前端に、リターンスプリング15の後端を当接させた状態で芯ケース前方外周にリターンスプリング15が装着される。
続けて、前記芯ケース14は軸筒1の後方から挿入され、図2に示すように、芯ケース14の先端部はリンク部材13の円筒部13b内部に摺動可能に収納される。このとき、前記リターンスプリング15の前方端部が、リンク部材13の円筒部13bの後端面に当接する。
また、前記軸筒1の後端孔内周には螺子部が形成され、そこに調節手段としての回転筒体17が螺合され(図示せず)、上述した芯ケース14の後端に、この回転筒体17の前端が当接している。
この回転筒体17は、図1に示すように軸筒1の後端に突出した摘み部17aを有し、この摘み部17aを回動することによって軸筒1に対して前後動する。
しかしながら、軸筒1の螺子部に螺合する螺子部の上部にOリング20(ゴムや軟質合成樹脂製の弾性体など)が止着されており、軸筒の孔部内周に対して適宜な摩擦抵抗によって不用意に回動しないように配慮されている。
更に、前記芯ケース14の後端に回転筒体17の前端が当接された状態から、筒状の消しゴム受け台19が回転筒体17の後端から挿入され、その前方の軸部19aが芯ケース14の後端孔に、相互間が回転止めされた状態で固定される。
したがって、前記回転筒体17によって芯ケース14は軸筒1に対して前後動自在で、しかも軸筒1から抜けが防止されている。しかも、回転筒体17の回動によって、回転筒体17が前後動するため、芯ケース14の初期状態における位置を調整することができる。
次に、図2に基づいて、この実施形態の芯繰り出し動作の概略を説明する。
まず、図2は、チャックスライダーの先部材4の前端に、芯の前端がやや突出する初期状態を示している。この状態からノックカバー18をノックして、芯ケース14を前進させ、スプリング9を圧縮して、チャックスライダー3を前進させる。(スプリング9の付勢力に対して、芯ケースの段部14aとリング部材13の後端との間に設けられたリターンスプリング15の付勢力が十分強く設定されている。)
そして、前記チャックスライダー3の前進によって、チャックスライダーの後部材5に設けられた段部5cが口先部2の内段部2aに当接する。この状態までリターンスプリング15は敷設された状態を維持している。
また、芯把持機構6は静止した状態を維持し芯を把持しているので、チャックスライダー3の前進に伴って先部材4が前方に突出する。その結果、芯の前端は先部材4の前端から没入し、ストッパー4aを抜け、ストッパー4aの当接部4cの後端に位置した状態となる。
前記チャックスライダー3の前進が阻止された状態からノック操作によって芯ケース14がさらに前進すると、リターンスプリング15を圧縮しながら芯ケース14が前進し、芯ケース14の前端がチャック継手12に当接した状態となる。
そして更にノック操作によって、前記芯ケース14の前端とチャック継手12とが当接した状態から芯ケース14が前進すると、図8に示すように、チャックスプリング11を圧縮して、チャック継手12と共にチャック7が前進する。
このチャック7の前進によって、把持部7aの外周が締めリング8の締め付けから開放されて、芯21の把持が解除される。
そして、芯21の把持が開放されると、芯21は自重で落下して、芯21の前端がストッパー4aの当接部4cに当接した状態となる。この状態では、当接部4cにかかる押圧力(当接力)は最小であって、芯の自重である。
その状態からノック操作を解除して、芯ケース14を後退させると、チャックスライダー3が最前進位置に保持されたまま、芯ケース14とチャック継手12が後退し、再び芯が把持される。
そして更に、その状態からリターンスプリング15の圧縮状態が解除され、初期の敷設状態に戻り、その時点からスライダー3が後退可能となる。
そして、スプリング9の復帰力によって芯ケース14と伴にチャックスライダー3が後退して初期の状態に戻る。このとき、スライダー3が後退して初期の状態に戻る際、芯21の先端はストッパー4aを通過し、先部材4の先端から一定寸法突出する。
以上のように、ノック操作により芯が一定長さで筆記具先端から突出され、且つノック操作を繰り返しても芯が一定長さに維持されるので、芯折れの問題や筆記中に無意識にノックして芯を繰り出してしまう問題が無く、先端が容易に視認されて使い勝手が良い。
尚、上述したように回転筒体17の摘み部17aを回動することによって芯ケース14を前後動することにより、芯の突出量を変化させることができる。
更に、図6乃至図11に基づいて、チャックの動作について詳しく説明する。
図6に示した状態は、ノック操作が行なわれていない初期状態を示している。この状態からノック操作が行なわれ、芯ケース14を介してチャック継手12に操作力が作用すると、チャック継手12は前方に移動する。このとき、チャック継手12はカム部10dによって回動するが、前記チャック継手12がガタ寸法Aの距離を移動するまで、チャック7には周方向、縦方向とも力が加わらないため、前方に突出することもなく、また回動することもない。
即ち、図7に示すように、チャック継手12の係止孔12bの底面とチャック7の上端面とが当接すると、チャック継手12がチャックスプリング11を圧縮しながら前方へチャック7と共に移動を開始する。そのとき、チャック継手12は固定筒10のカム部10dによる回動力を受け、しかもチャック7の後端部とチャック継手12の係止孔12bの底面が当接しているため、その部分の摩擦力によりチャック7は回動を始める。
このように、回動するチャック継手12の回動力はチャック7に伝達され、チャック7は回動する。しかも、チャック7はチャック継手12から縦方向の力も受けるため、前方に突出する。
その結果、チャック7はチャック継手12から回動力と縦方向の力を受けるため、回動しながら、前方に突出し、一方、締めリング8は固定筒10に固定されているため、チャック7の外周部の接触部は、締めリング8の内周面と接触しながら、前方に突出する。
そして、更にノック操作を続けると、図8に示すように、チャック7、チャック継手12とも回動した状態でチャック継手12の鍔部が固定筒10の後端部に当接するフルノック状態となる。
フルノック状態となった直後は、図8、図9(a)に示すように、チャック7の後端部はチャック継手12の係止孔12bの底面と当接した状態であるが、チャック7の肩部が締めリング8の面取り部8aより前方へ突出する状態となる。
この状態となった時、図9(b)に示すように、チャック7の拡開する力Fの分力F1によって、チャック7は前方に移動する。即ち、チャック7の自身の開く力によりチャック7は、図9(c)に示すようにガタ寸法Aの距離、前方へ移動し、図9(c),図10に示す状態となる。
そして、ここでノック操作を解除すると、チャック7の爪部7bがチャック継手12の爪部12cと接しているため、チャック継手12に引っ張り上げられる状態となり、前記爪部7bと爪部12cの接触部に摩擦力が発生する。
そのため、ノック解除直後からチャック継手12と共にチャック7は、ノック操作時とは逆方向の回動を始め、図11の初期状態へと戻る。
図6から図11の状態を繰り返すことにより、チャック7は回転するが、ノック操作時のチャック回動量とノック解除時のチャック回動量は異なる。即ち、ノック解除時のチャック回動量は、フルノック後にチャック7が前方にガタ寸法Aの距離を移動した移動後の位置から、チャック7が回動するため、ノック操作時の回動量に比べて大きくなる。
したがって、ノック操作時のチャック7の回動量とノック解除時のチャック7の回動量は異なるため、初期状態におけるチャック7の接触部は徐々に回転し、締めリング8に対するチャック7の接触部が変化する。このように、チャック7と締めリング8の接触部がノック操作ごとに刻々と変化するため、より均一に摩耗する。
なお、カム部ピッチをP、ガタ寸法Aとしたときの1ノックでの回転角度xは、
Figure 0004678730
で表す事ができる
尚、上記実施形態にあっては、チャック7に回動力を付与するため、固定筒10に螺旋状のカム部10dを形成し、チャック継手12に突起部12dを形成している。
しかしながら、本発明にあっては、特にこれに限定されるものではなく、例えば、図12に示すように、斜面21cと垂直面21bからなるカム部21aを固定筒21に形成すると共に、チャック継手22に形成される突起部22aに斜面22cと垂直面22bを形成し、前記突起部22aの斜面22cをカム部21aの斜面21cに常に押し当てながら、前方に移動できるように構成されても良い。
このとき、突起部22aの斜面22cをカム部21aの斜面に常に押し当てるため、チャック継手22の下端面にねじりトルクを発生させるスプリングを配置するのが好ましい。
また、上記実施形態にあっては、一定の長さ以上に芯が繰り出されないノック式シャープペンシルを例に説明したが、本発明はこれに限定されることなく、芯を順次繰り出すシャープペンシルにも当然用いることができる。
本発明は、ノック操作により、筆記具先端から芯が突出するノック式シャープペンシルにおいて好適に用いることができる。
図1は、本発明の第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルを示した図であって、ノック式シャープペンシルの全体断面図である。 図2は、図1に示したノック式シャープペンシルの要部断面図である。 図3は、図2に示した芯把持機構を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図である。 図4は、固定筒を示した斜視図である。 図5は、チャック継手を示す斜視図である。 図6は、第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルの初期状態を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は底面図である。 図7は、第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルの動作状態(ガタ移動後の状態)を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は底面図である。 図8は、第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルの動作状態(フルノック状態)を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は底面図である。 図9は、フルノック状態後に、チャック継ぎ手とチャックの間にガタAが生じることを説明するための図であって、(a)は断面図、(b)は要部断面図、(c)は断面図である。 図10は、フルノック状態後のチャックが開いた状態を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は底面図である。 図11は、第一の実施形態にかかるノック式シャープペンシルの初期状態を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は底面図である。 図12は、第一の実施形態の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1 軸筒
2 口先部
2a 内段部
3 チャックスライダー
4 先部材
4a ストッパー
4b ガイドパイプ
4c 当接部
5 後部材
5b 軸部
5c 段部
5d 筒部
5e 鍔部
6 芯把持機構
7 チャック
7a 大径部
7b 爪部
8 締めリング
9 スプリング
10 固定筒
10a 鍔部
10b 先筒部
10c 段部
10d カム部
10e 貫通孔
11 チャックスプリング
12 チャック継手
12a 軸部
12b 係止孔
12c 爪部
12d 突起部
13 リンク部材
13a 矩形状部材
13b 円筒部
14 芯ケース
14a 段部
15 リターンスプリング
16 消しゴム
17 回転筒体
17a 摘み部
18 ノックカバー
19 消しゴム受台
19a 軸部
20 Oリング
21 固定筒
21a カム部
21b 垂直面
21c 斜面
22 チャック継手
22a 突起部
22b 垂直面
22c 斜面

Claims (5)

  1. 軸筒と、前記軸筒の先端に設けられた口先部と、前記軸筒内に収容され軸筒に設けられたノック操作部の操作により進退する芯ケースと、前記芯ケースの前方に位置し、前記軸筒に固定された固定筒と、前記固定筒に進退可能に設けられ、ノック操作部の操作により芯ケースが所定距離前進するまで芯を把持するチャックと、前記固定筒に収容された、前記チャックの拡開を規制する締めリングと、前記ノック操作部の操作によりチャックを締めリングに対して回転させる回転手段とを備えることを特徴とするノック式シャープペンシル。
  2. 前記締めリングは固定筒に固定されていることを特徴とする請求項1記載のノック式シャープペンシル。
  3. 更に、前記固定筒内に一端が挿入されると共に芯ケースと所定の間隔をおいて設けられ、前記芯ケースが当接し芯ケースと共に前進するチャック継手と、前記固定筒とチャック継手との間に設けられ、前記チャック継手を後方に付勢するチャックスプリングとを備え、
    前記回転手段は、前記固定筒に形成された螺旋状のカム部と、チャック継手の外周面に形成された突起部とからなり、
    前記チャック継手が前進し、前記チャック継手がチャックに当接すると共に、前記突起部がカム部を摺動することによって、前記チャック継手が回動すると共にチャックが回転することを特徴とする請求項1または請求項2記載のノック式シャープペンシル
  4. 前記チャックの後端部が、チャック継手に設けられた係止孔に所定のガタ寸法をもって、取り付けられていることを特徴とする請求項3記載のノック式シャープペンシル。
  5. 前記チャックの後端部端面とチャック継手の係止孔の底面との間に前記ガタ寸法が形成されるように、前記係止孔の内壁には爪部が形成される共に、前記チャックの後端部に係止孔の内壁の爪部に係止される爪部が形成され、
    前記チャックはチャック継手に対して、前記ガタ寸法の距離を移動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項4記載のノック式シャープペンシル。
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