JP7104061B2 - 飛行体用安全装置および飛行体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばドローン等に代表されるような飛行体および当該飛行体に取付けられる飛行体用安全装置に関する。
従来、各種の飛行体が知られている。飛行体には、旅客機やヘリコプターのような有人航空機に限られず、無人航空機も含まれる。特に近年、自律制御技術および飛行制御技術の発展に伴って、例えばドローンのような無人航空機の産業上における利用が加速しつつある。
ドローンは、例えば複数の回転翼を備えており、これら複数の回転翼を同時にバランスよく回転させることによって飛行する。その際、上昇および下降は、複数の回転翼の回転数を一律に増減させることによって行なわれ、前進および後退は、複数の回転翼の各々の回転数を個別に増減させることで機体を傾けることによって行なわれる。このような無人航空機の利用は、今後世界的に拡大することが見込まれている。
しかしながら、無人航空機の落下事故のリスクが危険視されており、無人航空機の普及の妨げとなっている。こうした落下事故のリスクを低減するために、安全装置としての無人航空機用パラシュート装置が製品化されつつある。このような無人航空機用パラシュート装置は、無人航空機の落下時において、展開させたパラシュートによって無人航空機の速度を減速させることで着地時の衝撃を低減するものである。
たとえば、欧州特許出願公開第3050805号明細書には、飛行体用安全装置として、ガス発生器に含まれる火薬の推進力を利用して筒内でピストン部を動作させ、このピストン部の動作によってパラシュートを開口部から外部へ射出して開傘させるものが開示されている。
欧州特許出願公開第3050805号明細書
しかしながら、上記特許文献1に開示の飛行体用安全装置においては、ガス発生器に含まれる火薬が発火することによって筒内においてピストン部が移動することに伴い、筒内のピストン部の内側の空間において負圧が発生してしまい、これによりピストンを移動させる推進力の少なくとも一部が相殺されてしまう問題がある。なお、この負圧の発生によって十分な推進力を得ることができなかった場合には、パラシュートの外部への射出が不十分となり、パラシュートの展開が困難になるおそれがある。
この問題は、パラシュートに代えて、飛行体に射出可能にパラグライダー、エアバッグ等を設けた場合においても、同様に発生する問題である。
そこで、本発明は、上述した問題を解決すべくなされたものであり、被展開体の射出が確実に行なえる飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体を提供することを目的とする。
本発明に基づく飛行体用安全装置は、飛行体に取付けが可能なものであって、被展開体と、射出装置と、連結部材とを備えている。上記被展開体は、空中に射出されることで展開が可能になるものであり、上記射出装置は、上記被展開体を空中に向けて射出するためのものである。上記連結部材は、一端が上記被展開体に連結されているとともに、他端が上記射出装置に連結されているかあるいは飛行体に連結されるものである。上記射出装置は、上記被展開体を収容するとともに、開口部が一端部側に設けられた容器と、上記容器内に設けれ、上記被展開体が載置される発射台を上記開口部側に有するとともに、上記容器の内壁に沿って移動可能な移動部材と、上記移動部材を上記開口部側に向けて移動させることで上記被展開体を射出する駆動部とを有している。上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記発射台から見て上記開口部側とは反対側に位置する空間であってかつ上記容器および上記移動部材によって囲まれてなる空間と、当該空間の外側に位置する空間とを連通させる連通部が、上記射出装置に設けられている。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記連通部が、上記容器および上記発射台の少なくともいずれかに設けられた孔部によって構成されているか、あるいは、上記容器と上記発射台との間に設けられた隙間によって構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記射出装置が、上記駆動部が作動する前の状態において上記発射台が移動することを防止するストッパー部をさらに有していてもよい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記ストッパー部が、上記容器の内壁に設けられた突起部にて構成されていてもよい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記ストッパー部が、上記容器の内壁と上記発射台とを繋ぐ紐状部材にて構成されていてもよく、その場合には、上記紐状部材が、上記駆動部による上記移動部材の駆動に伴って切断されるように構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記射出装置が、上記移動部材の上記容器の内壁に沿った移動を案内するためのガイド部をさらに有していてもよく、その場合には、上記ガイド部が、上記発射台の外周部から上記容器の内壁に沿って突設された突起状の部位にて構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記駆動部が、電気信号が入力されて作動することによってガスを噴出するガス発生器にて構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記ガス発生器が、上記移動部材を移動させる推進力となる燃焼ガスを発生する推進薬を具備した火薬式のものにて構成されていてもよい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記射出装置が、上記ガス発生器を取り囲むように位置することで上記ガス発生器から噴出されるガスの噴出方向を規制する規制部材をさらに有していてもよい。その場合には、上記規制部材が、ガスの噴出方向を上記移動部材の上記開口部側に向けての移動方向に合致させて上記移動部材に噴き付けるようにするものであることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記移動部材が、上記開口部側とは反対側に向けて開口する凹部を規定する凹部形成部を含んでいるとともに、上記ガス発生器が、上記凹部内に配置されるように上記凹部形成部に挿入されていることが好ましい。その場合には、上記凹部形成部と上記ガス発生器との間に、シール部材が設けられていることが好ましい。
上記本発明に基づく飛行体用安全装置にあっては、上記被展開体が、パラシュート、パラグライダーおよびエアバッグのうちのいずれかにて構成されていることが好ましい。
このうち、パラシュートは、基布形状が傘の形をしているものが多く、保護対象物である飛行体と上記連結部材(一般に、コードあるいはラインと称される)を介してつながっており、空気抵抗を利用して飛行体を減速させるものである。また、パラシュートには、傘が一つのもの、同形状の傘が複数連結したもの、異形状の傘が複数連結したものがある。さらに、パラシュートには、傘の中心が閉じている(すなわち、穴が開いていない)もの、傘の中心にスピルホールと呼ばれる穴が開いているものがある。これらパラシュートの具体的な形態は、パラシュートの展開時におけるショックの低減や、沈下速度の調整、風等の外乱の影響を受けにくくするため等の種々の目的を考慮して、適宜選択することができる。
また、パラグライダーは、概ねアスペクト比が1以上の翼形状を有しており、保護対象物である飛行体と上記連結部材(一般に、コードあるいはラインと称される)を介してつながっている。さらに、パラグライダーには、ブレークコードと呼ばれる舵取り用のコードが、翼の左右端に繋がっている。このブレークコードを引っ張ることにより、翼断面に加わる種々の応力を変化させることができ、結果として滑空、旋回および急激な減速を行なうことができる。このため、パラグライダーは、パラシュートではできない、滑空、旋回および急激な減速を行なうことができる。同様の構成を有するものとして、ロガロタイプ、トライアングルタイプのパラグライダーも存在する。また、ラムエアを利用して翼形状を保つために、パラグライダーは、エアインテーク(後述する空気取り込み口)の有るものが主流ではあるが、このエアインテークが無いものも存在する。安定した飛行を行なうためには、エアインテーク付きのパラグライダーを用いることがより好ましい。なお、軽量化を図る観点からは、シングルサーフェスタイプのパラグライダー(すなわち、エアインテークが無いもの)を用いることが好ましい。さらに、プロペラ等の推進装置を別途設けることにより、強制的に推進力を得て飛行できるタイプのパラグライダーを用いてもよい。
本発明に基づく飛行体は、機体と、上記機体に設けられるとともに上記機体を推進させる推進機構と、上述した本発明に基づく飛行体用安全装置とを備えており、上記飛行体用安全装置が、上記機体に取付けられてなるものである。
本発明によれば、被展開体の射出が確実に行なえる飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体とすることができる。
実施の形態1に係る飛行体用安全装置を備えた飛行体の模式正面図である。 図1に示す飛行体用安全装置の模式断面図である。 (A)は、図2に示す飛行体用安全装置のA-A線に沿った模式断面図であり、(B)ないし(F)は、第1ないし第5変形例に係る飛行体用安全装置の模式断面図である。 図1に示す飛行体用安全装置の機能ブロック図である。 第6変形例に係る飛行体用安全装置の模式断面図である。 第7変形例に係る飛行体用安全装置の模式断面図である。 実施の形態2に係る飛行体用安全装置を備えた飛行体の、エアバッグが展開した後の状態を示す模式正面図である。 実施の形態3に係る飛行体用安全装置を備えた飛行体の、エアバッグが展開した後の状態を示す模式正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態ならびにその変形例は、飛行体としての無人航空機であるドローンに本発明を適用した場合を例示するものである。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1として、被展開体としてパラグライダーを具備した飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体について説明する。
図1は、実施の形態1に係る飛行体用安全装置90を備えた飛行体100の模式正面図である。図1に示すように、飛行体100は、機体1と、機体1に設けられるとともに当該機体1を推進させる1つ以上の推進機構(例えばプロペラ等)2と、機体1の下部に設けられた複数の脚部3と、機体1に取付けられた飛行体用安全装置90とを備えている。飛行体用安全装置90は、機体1上に設けられている。
図2は、図1に示す飛行体用安全装置90の模式断面図である。図2に示すように、飛行体用安全装置90は、射出装置としてのアクチュエータ88と、パラグライダー86とを備えている。アクチュエータ88は、点火薬(図示略)を収容するカップ状のケース85を有するガス発生器(駆動部)84と、凹部形成部(凹状部材)82および当該凹部形成部82と一体的に形成されたピストンヘッド83(発射台)を有するピストン81(移動部材)と、ピストン81を収容し当該ピストン81の推進方向を規制する有底筒状のハウジング80(容器)とを備えている。
パラグライダー86は、非展開状態とされるとともにピストンヘッド83上に配置された状態でハウジング80内に収容されている。パラグライダー86には、連結部材(ラインまたはコード)の一端が連結されており、連結部材の他端は、アクチュエータ88のいずれかの部位に連結されているかあるいは飛行体100に連結されている。
パラグライダー86は、空中に射出されて展開した状態において、空気をはらむことで翼型形状を成すものであり、たとえばナイロンあるいはポリエステル等の化学繊維製の強化クロスにて構成される。より具体的には、パラグライダー86の基布としては、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン56、ナイロン610や、ナイロン6とナイロン66の共重合ポリアミド、ナイロン6にポリアルキレングリコール、ジカルボン酸、アミン等を共重合させた共重合ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いることができる。このうち、耐衝撃性および耐熱性に優れたポリアミド66が、特にパラグライダー86の基布として好適に使用できる。
また、高い耐熱性を付与するためにパラグライダー86の基布に別途コーティング層を施してもよく、施されるコーティング層としては、例えばシリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂等の各種の樹脂や、シリコーン系ゴム、クロロプレン系ゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン系ゴム等の各種のゴムなどを用いることができるが、シリコーン系樹脂を用いることが特に好ましい。シリコーン系樹脂を用いることにより、耐熱性のみならず、耐寒性、難燃性、空気遮断性を高めることができる。かかるシリコーン系樹脂としては、ジメチル系シリコーン樹脂、メチルビニル系シリコーン樹脂、メチルフェニル系シリコーン樹脂、フロロ系シリコーン樹脂が利用できる。また、当該コーティング層は、さらに難燃化合物を含有していることが好ましい。かかる難燃化合物としては、臭素、塩素などを含むハロゲン化合物(特にハロゲン化シクロアルカン)、白金化合物、酸化アンチモン、酸化銅、酸化チタン、燐化合物、チオ尿素系化合物、カーボン、セリウム、酸化ケイ素などを用いることができ、これらの中でも特にハロゲン化合物、白金化合物、酸化銅、酸化チタン、カーボンを用いることがより好ましい。当該コーティング層は、基布となる織糸の材質に応じて適切なものを選択することが好ましく、経糸、緯糸に強固に密着する材質のものとすることが好ましい。例えば織糸がポリアミド糸またはポリエステル糸である場合には、コーティング層はポリウレタン系樹脂またはポリアクリル系樹脂等であることが好ましい。
図3(A)は、図2に示す飛行体用安全装置90のA-A線に沿った模式断面図である。図2および図3(A)に示すように、ハウジング80の内壁とピストンヘッド83の外周部との間には、隙間(クリアランス)である連通部51が形成されている。ガス発生器84が作動することによってピストン81が図2中に示す矢印方向に移動する際には、ピストンヘッド83から見てハウジング80の開口部側とは反対側に位置する空間であってかつハウジング80およびピストン81によって囲まれた空間Sに負圧が発生することになるが、空間Sに連通部51を介して当該空間Sの外側に位置する空間から空気が流入することにより、このときに発生する負圧の大きさが低減されることになり、ピストン81の移動がスムーズに行なえることになる。
ガス発生器84は、凹部形成部82に設けられた凹部内に挿入されており、ガス発生器84の先端部には、ガス噴出口が設けられている。これにより、ガス発生器84は、電気信号による点火によって、当該凹部内においてピストン81を図2中に示す矢印方向に向けて移動させる推進力となるガスを発生することができる。また、凹部形成部82に設けられた凹部とガス発生器84の外壁部との間には、作動時においてガス漏れが発生しないようにOリングなどのシール部材89が設けられている。
ガス発生器84は、点火薬(推進薬)を含む点火器を内部に有しており、必要に応じてガス発生剤またはこれに加えて伝火剤等の推進薬やフィルターなどをさらに有した火薬式のものである。
ガス発生剤としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてガス発生剤が形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等又はこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジン、硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5-アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダ、スラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダ、又は、合成ヒドロタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。また、ニトロセルロースを主成分としたシングルベース火薬、ダブルベース火薬、トリプルベース火薬を用いてもよい。
また、ガス発生剤の成形体の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものとしては、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状又は多孔筒形状等)のものも利用される。また、ガス発生剤の形状の他にもガス発生剤の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズおよび充填量を適宜選択することが好ましい。
ここで、ガス発生器84の他の変形例として、火薬式の点火器で小型のガスボンベにおける封板を開裂させ、内部のガスを外部へと排出するハイブリッド型、ストアード型のガス発生器を用いてもよい。この場合、ガスボンベ内の加圧ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素などの不燃性のガスあるいはこれらの混合物を用いることができる。また、加圧ガスが放出される際に確実にピストン81を推進させるために、火薬式の発熱体をガス発生器に具備させてもよい。
このような構成において、ピストン81が推進することにより、パラグライダー86を直接押し出して展開させることができる。なお、ハウジング80の開口部が設けられた開口端部は、初期状態において蓋87によって閉じられており、当該蓋87は、パラグライダー86の押し出しによって上記開口端部から外れるように構成されている。
ピストン81は、ガス発生器84にて発生したガスによって直接押し出されるように構成してもよいし、ピストン81を駆動するためのバネや圧縮ガス、モーター等の駆動ユニットを別途設けておき、当該駆動ユニットがガス発生器84にて発生したガスによって作動させられることで押し出されるように構成してもよい。また、ピストン81は、ピストン81の移動方向を規制する有底筒状のハウジング80との間でテレスコピック構造を有するように当該ハウジング80と連結されていてもよい。
飛行体用安全装置90は、飛行体100の異常を検出する加速度センサ等を含む異常検出装置40(図4参照)を備えている。このような構成において、異常検出装置40によって異常が検出された場合に、ガス発生器84の点火動作に基づいて発生したガス圧によってピストン81が推進させられる。これにより、ピストン81が推進することで生じる推進力によってパラグライダー86が直接押し出されることになる。
図4は、図1に示す飛行体用安全装置90の機能ブロック図である。ここで、異常検出装置40の機能的構成について説明する。図4に示すように、異常検出装置40は、センサ(検知部)11と、制御部(CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するコンピュータ)20と、を備えており、飛行体用安全装置90に設けられたガス発生器84内の点火器と電気的に接続されている。
センサ11は、飛行体100の飛行状態(衝突、墜落などを含む)を検知するものである。具体的には、センサ11は、たとえば加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、レーザーセンサ、超音波センサなどから1つ以上が選択されて構成されてなるものであり、飛行体100の速度、加速度、傾き、高度、位置など、飛行体100の飛行状態のデータを取得することができる。
制御部20は、機能的構成として、センサ異常検知部21と、演算部22と、通知部23とを備えている。これらのセンサ異常検知部21、演算部22および通知部23は、制御部20が所定のプログラムを実行することで機能的に実現されるものである。
センサ異常検知部21は、センサ11の異常状態を検知するものである。すなわち、センサ異常検知部21は、センサ11が正常に動作可能であるか否かを検知する。
演算部22は、センサ11が実測して取得した各データを基に、飛行体100の飛行状態が異常か否かを判定するものである。具体的には、演算部22は、飛行体100が衝撃を受けたかどうかの判定(または衝突したかどうかの判定)、あるいは、飛行体100の墜落の予知の判定を行なう。また、演算部22は、飛行体100の飛行状態が異常であると判定した場合に、異常信号(他の機器を起動または作動させる命令信号を含むこともある)を外部に出力するものでもある。なお、演算部22とは別に異常信号出力部を設け、演算部22の命令によってこの異常信号出力部が異常信号を出力するように構成してもよい。
通知部23は、センサ異常検知部21によってセンサ11の異常が検知された場合に、センサ11の異常が検知された旨の通知を管理者などに対して行なうものである。
次に、上述した構成の本実施の形態における異常検出装置40の動作について説明する。
最初に、センサ異常検知部21によるセンサ11の異常検査が行なわれる。具体的には、センサ異常検知部21により、飛行体100の加速度を計測する加速度センサなどが正常に動作するかどうかの検査が実施される。
上記検査の結果、異常ありと判定された場合には、センサ異常検知部21は、管理者などに対してエラー通知を行なってその動作を終了する。一方、上記検査の結果、異常なしと判定された場合には、演算部22は、センサ11で実測された各データを読み込む。
そして、演算部22は、センサ11で実測されることで取得されたデータが異常でなければ、センサ異常検知部21によるセンサ11の異常検査の処理に戻る信号を出力する。
一方、取得されたデータが異常であれば、演算部22は、安全装置起動信号(異常信号)を飛行体用安全装置90のガス発生器84に出力する。
ガス発生器84は、安全装置起動信号を受け取ることで起動し、これによってアクチュエータ88が駆動される。これによりパラグライダー86が射出されることで展開する。
このように、本実施の形態によれば、駆動時に発生する上記負圧の大きさを低減することが可能になり、当該負圧によってピストン81の推進力の少なくとも一部が相殺されてしまうことが抑制可能になる。また、ピストンヘッド83とハウジング80の内壁とが接触しない場合には、当該部分において摩擦抵抗が発生することもない。そのため、この点においてもパラグライダー86の射出時の推進力の低下を未然に抑制することができる。
したがって、上記構成を採用することにより、従来よりも被展開体の射出が確実に行なえることになり、被展開体の射出および展開を容易にかつ精度よく行なうことが可能になる。
また、上記構成の連通部51は、ピストン81の射出時において空気をピストンヘッド83の外周から空間Sにバランスよく流入させることが可能なものであるため、ピストン81の移動姿勢を保持することも可能である。
また、電気信号が入力されて作動することによってガスを噴出するガス発生器84を駆動部として用いているため、駆動のタイミングを容易に制御することができる。特に、ガス発生器84を火薬式のものにて構成した場合には、ピストン81を移動させるための推進力を瞬時に得ることが可能になる。
また、ピストン81の凹部形成部82に設けられた凹部とガス発生器84の外壁部との間に上述したシール部材89を設けることにより、作動時のガス漏れを防止することができるため、より効率よく推進力を得ることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、被展開体としてパラグライダーを具備した飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体を例示して説明を行なったが、当該パラグライダーに代えてパラシュートを設けることにより、被展開体としてパラシュートを具備した飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体とすることができ、その場合にも上述した効果に準じた効果を得ることができる。
(第1ないし第5変形例)
図3(B)ないし図3(F)は、第1ないし第5変形例に係る飛行体用安全装置の模式断面図である。上記実施の形態1においては、ハウジングの内壁とピストンヘッドの外周部との間に隙間を設けることで当該隙間によって連通部を構成した場合を例示したが、たとえば図3(B)ないし図3(F)に示すような構成の飛行体用安全装置としてもよい。なお、図3(B)ないし図3(F)においては、図3(A)に示した各構成と同様の部位に図3(A)に示した符号と同じ番号でかつ添え字が付いた参照符号を付している。そのため、たとえば符号80が示す部位と符号80bが示す部位とは、同様の部位である。
図3(B)に示す第1変形例に係る飛行体用安全装置は、ハウジング80bの内径とピストンヘッド83bの外径とが同径となっている点と、ピストンヘッド83bの外周部の一部を切り欠くことで当該外周部に一対の連通部52(切欠き部)が設けられている点とにおいて、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置90と構成が相違している。
ここで、連通部52は、上記実施の形態1における連通部51と同様の機能を有しており、ピストン81bが移動する際に空間S(図1参照)に発生する負圧の大きさを低減するものである。
なお、連通部52は、ピストンヘッド83bの中心に対して回転対称となるように設けてもよいし、外周部の任意の位置に1つまたは3つ以上設けてもよい。連通部52をピストンヘッド83bの中心に対して回転対称となるように設けた場合には、ピストン81bの移動時において、均等に配置された連通部52からバランスよく空気を空間Sに流入させることができることになり、ピストン81bの移動姿勢が保持しやすくなる。また、ピストンヘッド83bとハウジング80bの内壁との間の摩擦抵抗がバランスよく低減できるため、作動時の推進力の低下を防止することもできる。
図3(C)に示す第2変形例に係る飛行体用安全装置は、ハウジング80cの内径とピストンヘッド83cの外径とが同径となっている点と、ハウジング80cの内壁にピストンヘッド83cの移動方向に沿って形成した一対の溝状の連通部53(溝部)が設けられている点とにおいて、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置と構成が相違している。
ここで、連通部53は、上記実施の形態1における連通部51と同様の機能を有しており、ピストン81cが移動する際に空間S(図1参照)に発生する負圧の大きさを低減するものである。
なお、連通部53は、ピストンヘッド83cの中心に対して回転対称となるように設けてもよいし、ハウジング80cの内壁の任意の位置に1つまたは3つ以上設けてもよい。連通部53をピストンヘッド83cの中心に対して回転対称となるように設けた場合には、ピストン81cの移動時において、均等に配置された連通部53からバランスよく空気を空間Sに流入させることができることになり、ピストン81cの移動姿勢が保持しやすくなる。また、ピストンヘッド83cとハウジング80cの内壁との間の摩擦抵抗がバランスよく低減できるため、作動時の推進力の低下を防止することもできる。
図3(D)に示す第3変形例に係る飛行体用安全装置は、ハウジング80dの内径とピストンヘッド83dの外径とが同径となっている点と、ピストンヘッド83dに貫通孔形状の一対の連通部54(孔部)が形成されている点とにおいて、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置と構成が相違している。連通部54は、ピストンヘッド83dによって隔てられた一対の空間(すなわち、ピストンヘッド83dから見てハウジング80dの開口部側に位置する空間、および、ピストンヘッド83dから見てハウジング80dの開口部側とは反対側に位置する空間(すなわち空間S(図1参照))に面するように設けられている。
ここで、連通部54は、上記実施の形態1における連通部51と同様の機能を有しており、ピストン81dが移動する際に空間Sに発生する負圧の大きさを低減するものである。
なお、連通部54は、ピストンヘッド83dの中心に対して回転対称となるように設けてもよいし、凹部形成部82dに設けられた凹部に連通する位置以外のピストンヘッド83dの任意の位置に1つまたは3つ以上設けてもよい。連通部54をピストンヘッド83dの中心に対して回転対称となるように設けた場合には、ピストン81dの移動時において、均等に配置された連通部54からバランスよく空気を空間Sに流入させることができることになり、ピストン81dの移動姿勢が保持しやすくなる。
図3(E)に示す第4変形例に係る飛行体用安全装置は、ハウジング80eの内径とピストンヘッド83eの外径とが同径となっている点と、ピストンヘッド83eに貫通孔形状の3つの連通部55(孔部)が形成されている点とにおいて、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置と構成が相違している。ここで、3つの連通部55は、ピストンヘッド83eの中心に対して120°ずつ回転した位置に形成されており、本変形例に係る飛行体用安全装置は、この点においてのみ、上述した第3変形例に係る飛行体用安全装置と構成が相違している。
図3(F)に示す第5変形例に係る飛行体用安全装置は、ハウジング80fの内径とピストンヘッド83fの外径とが同径となっている点と、ピストンヘッド83fが貫通孔形状の複数の連通部56(孔部)が形成された網目状部材にて構成されている点とにおいて、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置と構成が相違している。連通部56は、ピストンヘッド83fによって隔てられた一対の空間(すなわち、ピストンヘッド83fから見てハウジング80fの開口部側に位置する空間、および、ピストンヘッド83fから見てハウジング80fの開口部側とは反対側に位置する空間(すなわち空間S(図1参照))に面するように設けられている。なお、網目状部材には、網状の部材の他に格子状の部材も含まれる。
ここで、連通部56は、上記実施の形態1における連通部51と同様の機能を有しており、ピストン81fが移動する際に空間Sに発生する負圧の大きさを低減するものである。
ピストン81fを網目状部材にて構成した場合には、複数の連通部56が万遍なくピストンヘッド83fに設けられることになるため、ピストン81fの移動時において、複数の連通部56からバランスよく空気を空間Sに流入させることができることになり、ピストン81fの移動姿勢が保持しやすくなる。
(第6変形例)
図5は、第6変形例に係る飛行体用安全装置190の模式断面図である。上記実施の形態1および第1ないし第5変形例においては、ハウジングの内壁とピストンヘッドの外周部との間に隙間を設けるか、あるいは、ピストンヘッドに孔部を設けることで当該隙間または孔部によって連通部を構成した場合を例示したが、たとえば図5に示すような構成の飛行体用安全装置190としてもよい。なお、図5において、図2において示された構成に付された符号の下二桁と同じ下二桁の符号が付された構成は、当該図2において説明した構成と基本的に同じものであるため、その説明を省略する場合がある。
図5に示す第6変形例に係る飛行体用安全装置190は、ハウジング180の側部に一対の連通部151を形成している点、ハウジング180の内壁に一対の突起部161(ストッパー部)を形成している点、ピストンヘッド183の外周部にリング状のガイド部183aを形成している点において、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置90と構成が相違している。
ここで、連通部151は、上記実施の形態1における連通部51と同様の機能を有しており、ピストン181が移動する際に空間Sに発生する負圧の大きさを低減するものである。
なお、連通部151は、ハウジング180の中心に対して回転対称となるように設けてもよいし、ハウジング180の側部の任意の位置に1つまたは3つ以上設けてもよい。連通部151をハウジング180の中心に対して回転対称となるように設けた場合には、ピストン181の移動時において、均等に配置された連通部151からバランスよく空気を空間Sに流入させることができることになり、ピストン181の移動姿勢が保持しやすくなる。
また、突起部161は、作動前のピストンヘッド183に当接することにより、当該作動前のピストンヘッド183(ピストン181)の移動を防止するものであり、ハウジング180の内壁面からハウジング180の内部の空間に向けて突設されている。作動時においては、ガス発生器184が作動することで生じる強い推進力により、ピストンヘッド183が当該突起部161を乗り越えることでピストン181が移動することになる。
突起部161は、ハウジング180の中心に対して回転対称となるように設けてもよいし、ハウジング180の側部の任意の位置に1つまたは3つ以上設けてもよい。また、突起部161は、ハウジング180の内周部全体にリング状に形成されてもよい。
また、ガイド部183aは、ピストン181のハウジング180の内壁に沿った移動を案内するものであり、ピストンヘッド183の外周部からハウジング180の内壁に沿って突設されたリング状でかつ突起状の部位にて構成されている。好ましくは、ガイド部183aのハウジング180の内壁に沿った方向における厚みは、ピストンヘッド183の当該方向における厚みよりも大きく構成される。このガイド部183aを設けることにより、ハウジング180とピストン181との摺接面が大きくなるため、ピストン181の移動姿勢が保持しやすくなる。
突起部161は、ピストンヘッド183の中心に対して回転対称となるように、当該ピストンヘッド183の外周部に独立して1箇所設けられてもよいし、間隔を空けて複数箇所設けられてもよい。
上記構成の飛行体用安全装置190とすれば、上記実施の形態1の飛行体用安全装置90と同様の効果の他に、突起部161を設けることによって作動前のピストンヘッド183(ピストン181)の移動が防止できることになり、飛行体に取り付けても、該飛行体の自律制御の妨げにならないようにすることができる効果が得られる。
また、上記構成の飛行体用安全装置190とすれば、ガイド部183aを設けることによってピストンヘッド183(ピストン181)がハウジング180の内壁に沿って移動しやすくなるため、ピストンヘッド183(ピストン181)の移動時の動きをスムーズにすることができる効果も得られる。
(第7変形例)
図6は、第7変形例に係る飛行体用安全装置290の模式断面図である。上記実施の形態1および第1ないし第6変形例に係る飛行体用安全装置の他にも、たとえば図6に示すような構成の飛行体用安全装置290としてもよい。なお、図6において、図2において示された構成に付された符号の下二桁と同じ下二桁の符号が付された構成は、当該図2において説明した構成と基本的に同じものであるため、その説明を省略する場合がある。
図6に示す第7変形例に係る飛行体用安全装置290は、ハウジング280の内壁とピストンヘッド283とを連結する紐状部材261が設けられている点と、ガス発生器284の周囲に規制部材291が設けられている点とにおいて、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置90と構成が相違している。
紐状部材261は、作動前のピストンヘッド283とハウジング280の内壁とを繋ぐように設けられており、これにより当該作動前のピストンヘッド283(ピストン281)の移動を防止するものである。作動時においては、ガス発生器284が作動することで生じる強い推進力によってピストン281が移動することにより、紐状部材261に張力が発生し、これによって紐状部材261が切断される。
また、図示しない切断装置を別途設け、ガス発生器284の作動と同時に当該切断装置によって紐状部材261が切断されるようにしてもよい。この場合、切断装置は、電気信号を受け取ることにより、刃物などを動かすモーターを駆動させて紐状部材261を切断するものであってもよいし、熱を発生させて焼き切るものであってもよい。また、切断装置に代えて、予め挟持していた紐状部材261の一端を作動時において離すような構成の機構を用いてもよい。
規制部材291は、ガス発生器284を取り囲むように位置することでガス発生器284から噴出されるガスの噴出方向を規制するものである。より詳細には、規制部材291は、ガス発生器284の先端部のガス噴出口から噴出するガスの噴出方向をハウジング280の開口部側に向けてのピストン281の移動方向(図6中に示す矢印方向)に合致させて当該ピストン281に噴き付けるようにするものである。
規制部材291は、ガス発生器284が挿入可能となるように筒状の部材にて構成されていることが好ましく、その場合には、規制部材291にピストン281が外挿可能となるように、ピストン281の凹部形成部282も筒状の形状とすることが好ましい。
上記構成の飛行体用安全装置290とすれば、上記実施の形態1の飛行体用安全装置90と同様の効果の他に、紐状部材261を設けることによって作動前のピストンヘッド283(ピストン281)の移動が防止できることになり、飛行体に取り付けても、該飛行体の自律制御の妨げにならないようにすることができる。
また、上記構成の飛行体用安全装置290とすれば、規制部材291を設けることによってガスの噴出方向を所定方向へ集約することができるため、より効率よく推進力を得ることができる。また、規制部材291を設けることによってピストンヘッド283(ピストン281)が当該規制部材291の外壁に沿って移動することになるため、ピストンヘッド283(ピストン281)の移動時の動きをスムーズにすることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2として、被展開体としてパラグライダーおよびエアバッグを具備した飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体について説明する。
図7は、実施の形態2に係る飛行体用安全装置390を備えた飛行体300の、エアバッグ311が展開した後の状態を示す模式正面図である。なお、図7において、図1において示された構成に付された符号と同じ下一桁の符号が付された構成は、当該図1において説明した構成と基本的に同じものであるため、その説明を省略する場合がある。
図7に示すように、本実施の形態に係る飛行体用安全装置390は、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置90とは異なり、飛行体用安全装置390の本体部が、通常姿勢時の飛行体300の機体301の下部に設けられているとともに、飛行体用安全装置390の一部であるエアバッグ装置310が、通常姿勢時の機体301の下部に設けられた飛行体用安全装置390の本体部とは機体301を挟んで対向するように、通常姿勢時の機体301の上部にさらに設けられてなるものである。
エアバッグ装置310は、エアバッグ311とガス発生器とを備えており、ガス発生器の点火動作に基づいて発生したガス圧によってエアバッグ311を膨張させるものである。なお、ガス発生器は、ガスをエアバッグ内に供給できるものであればどのようなものでもよく、点火器を備えた火薬式のものであってもよいし、これに代えてボンベ式のものなどであってもよい。
一方、飛行体用安全装置390の本体部は、上記実施の形態に係る飛行体用安全装置90と同様のものであり、パラグライダーを射出することが可能に構成されたものである。
このような構成において、エアバッグ装置310に搭載されている異常検出装置により、センサ(図示略)で実測されて取得されたデータに基づいて飛行体300の飛行状態が異常であると判定された場合には、上述の異常検出装置40と同様の構成の異常検出装置から安全装置起動信号がエアバッグ装置310のガス発生器に出力され、これによって当該ガス発生器が作動する。
上記ガス発生器が作動することにより、ガス発生器にて生じたガス圧によってエアバッグ311が射出されて膨張する。これにより、飛行体300の落下時において、障害物および搭載物、特に歩行者を保護することができる。
なお、エアバッグ装置310に搭載されている異常検出装置により、センサ(図示略)で実測されて取得されたデータに基づいて飛行体300の飛行状態が異常でないと判定された場合には、異常検出装置から安全装置起動信号がガス発生器に出力されることはない。
このように、エアバッグ装置310に異常検出装置を設けた場合には、エアバッグ装置310が誤動作することをより確実に防止することができる。したがって、エアバッグ装置310の安全面での信頼性を向上することができる。その他の作用効果は、上述した飛行体用安全装置90の場合と同様である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3として、被展開体としてパラグライダーおよびエアバッグを具備した飛行体用安全装置およびこれを備えた飛行体について説明する。
図8は、実施の形態3に係る飛行体用安全装置490を備えた飛行体400の、エアバッグ411が展開した後の状態を示す模式正面図である。なお、図8において、図1において示された構成に付された符号と同じ下一桁の符号が付された構成は、当該図1において説明した構成と基本的に同じものであるため、その説明を省略する場合がある。
図8に示すように、本実施の形態に係る飛行体用安全装置490は、上記実施の形態1に係る飛行体用安全装置90とは異なり、飛行体用安全装置490の一部であるエアバッグ装置410が、通常姿勢時の飛行体400の機体401の上部に設けられた飛行体用安全装置490の本体部とは機体401を挟んで対向するように、通常姿勢時の機体401の下部に設けられてなるものである。
エアバッグ装置410は、エアバッグ411とガス発生器とを備えており、ガス発生器の点火動作に基づいて発生したガス圧によってエアバッグ411を膨張させるものである。なお、ガス発生器は、ガスをエアバッグ内に供給できるものであればどのようなものでもよく、点火器を備えた火薬式のものであってもよいし、これに代えてボンベ式のものなどであってもよい。
一方、飛行体用安全装置490の本体部は、上記実施の形態に係る飛行体用安全装置90と同様のものであり、パラグライダーを射出することが可能に構成されたものである。
このような構成において、エアバッグ装置410に搭載されている異常検出装置により、センサ(図示略)で実測されて取得されたデータに基づいて飛行体400の飛行状態が異常であると判定された場合には、上述の異常検出装置40と同様の構成の異常検出装置から安全装置起動信号がエアバッグ装置410のガス発生器に出力され、これによって当該ガス発生器が作動する。
上記ガス発生器が作動することにより、ガス発生器にて生じたガス圧によってエアバッグ411が射出されて膨張する。これにより、飛行体400の落下時において、障害物および搭載物、特に歩行者を保護することができる。また、本実施の形態においては、機体401の下部に設けられることが多い各種のデバイスをエアバッグ411によって保護することもできる。
なお、エアバッグ装置410に搭載されている異常検出装置により、センサ(図示略)で実測されて取得されたデータに基づいて飛行体400の飛行状態が異常でないと判定された場合には、異常検出装置から安全装置起動信号がガス発生器に出力されることはない。
このように、エアバッグ装置410に異常検出装置を設けた場合には、エアバッグ装置410が誤動作することをより確実に防止することができる。したがって、エアバッグ装置410の安全面での信頼性を向上することができる。その他の作用効果は、上述した飛行体用安全装置90の場合と同様である。
(その他の変形例)
上述した実施の形態ならびにそれらの変形例においては、センサ異常検知部、演算部および通知部をソフトウェアによって機能的に実現することとした場合を例示したが、これに限定されるものではなく、ハードウェアによってこれを実現する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態ならびにそれらの変形例における連通部の断面形状は、特に制限されるものではなく、どのような形状としてもよい。
また、上述した実施の形態ならびにそれらの変形例においては、ガス発生器として主に火薬式のものを用いた場合を例示したが、ボンベ式などの非火薬式のガス発生器を用いてもよい。また、上述した火薬式のガス発生器とは異なる他の火薬式のものとして、作動時に発生したガスによる内圧の上昇によりガス噴出口が形成されるような構造となっているマイクロガスジェネレータ(MGG)またはスクイブを、上述したガス発生器に代えて使用することとしてもよい。
また、上述した実施の形態ならびにそれらの変形例において示した特徴的な構成は、相互にこれを組み合わせることができる。
(実施の形態1ないし3および第1ないし第7変形例ならびに上述したその他の変形例のまとめ)
以上において説明した実施の形態1ないし3および第1ないし第7変形例ならびに上述したその他の変形例の開示内容の特徴的な構成を項立てて要約すれば、以下のとおりとなる。
(1)本発明は、飛行体に搭載されるパラシュート、パラグライダーまたはエアバッグの展開装置であって、開口部を一端部側に有した容器と、展開可能な前記パラシュート、前記パラグライダーまたは前記エアバッグと、前記容器内に設けられ、前記パラシュート、前記パラグライダーまたは前記エアバッグが載置される発射台を前記開口部側に有し、前記容器内壁に沿って移動可能な移動部材と、前記移動部材を前記開口部の方向に射出可能な駆動部と、前記パラシュート、前記パラグライダーまたは前記エアバッグと一端が連結され、他端が飛行体または飛行体に付設された装置に連結されている連結部材と、を備え、前記容器と前記移動部材とで囲まれる空間内と、前記空間の外部とを連通させる連通部が、前記容器、前記発射台、および前記容器内壁と前記発射台との間のうち少なくとも1つに設けられていることを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、駆動時の上記負圧を低減することができ、上記負圧によって推進力の少なくとも一部を相殺してしまうことを抑制することができる。すなわち、パラシュート、パラグライダーまたはエアバッグの射出時の推進力の低下を抑制することができる。したがって、従来よりも、パラシュート、パラグライダーまたはエアバッグの射出および展開を容易かつ精度よくすることができる。
(2)上記(1)の展開装置において、前記連通部が、前記容器に設けられた穴部、前記発射台に設けられた穴部、および前記容器内壁と前記発射台との間に設けられた隙間のうち少なくとも1つであることが好ましい。ここで、「前記容器内壁と前記発射台との間に設けられた隙間」とは、たとえば、単なる隙間の他に、容器の内壁に、パラシュート、パラグライダーまたはエアバッグの射出方向に沿って設けた溝部によるもの、または、発射台の外周部に径方向に切り欠くように形成した切欠き部によるもの、を含む。
上記(2)の構成によれば、より確実に駆動時の負圧を低減することができる。
(3)上記(1)または(2)の展開装置において、前記駆動部の作動前において前記発射台の移動を防止するストッパー部を、前記容器または/および前記発射台に備えていることが好ましい。
上記(3)の構成によれば、作動前の発射台の移動を防止できるので、本発明に係る展開装置を飛行体に取り付けても、該飛行体の自律制御の妨げにならないようにすることができる。
(4)上記(1)~(3)の展開装置において、前記ストッパー部が、前記容器の内壁に突設された突起部であることが好ましい。
上記(4)の構成によれば、本発明に係る展開装置を飛行体に取り付けても、より確実に該飛行体の自律制御の妨げにならないようにすることができる。
(5)上記(1)~(4)の展開装置において、前記ストッパー部が、前記容器の内壁と前記発射台とを連結する紐状部材であり、前記紐状部材は、前記駆動部が駆動した際、張力または切断装置によって切断されるものであることが好ましい。
上記(5)の構成によれば、作動前の発射台の移動を防止できるので、飛行体に取り付けても、該飛行体の自律制御の妨げにならないようにすることができる。
(6)上記(1)~(5)の展開装置において、前記発射台の外周部から、前記容器の内壁に沿って前記発射台の厚みより長いガイド部材が突設されていることが好ましい。なお、ガイド部材は、環状のものでもよいし、少なくとも1つの突起状のものなどで一部からなる部材または間隔を空けて複数からなる部材であってもよい。
上記(6)の構成によれば、発射台(移動部材)が容器の内壁に沿って移動しやすくなるので、発射台(移動部材)の移動時の動きをスムーズにすることができる。
(7)上記(1)~(6)の展開装置において、前記駆動部が、電気信号により作動し、ガスを発生するガス発生器であることが好ましい。
上記(7)の構成によれば、駆動部の駆動タイミングを容易に制御できる。
(8)上記(7)の展開装置において、前記ガス発生器が、前記移動部材を移動させる推進力となる燃焼ガスを発生する推進薬を有した火薬式ガス発生器であることが好ましい。
上記(8)の構成によれば、移動部材を移動させる推進力を瞬時に得ることができる。
(9)上記(7)または(8)の展開装置において、前記ガス発生器が、前記開口部側にガス噴出口を有しているまたは、作動時に発生したガスによる内圧の上昇によりガス噴出口が形成されるような構造になっており、前記ガス発生器の周囲に、前記ガス噴出口から噴出するガスの流路を前記開口部方向に規制する規制部材が設けられていることが好ましい。
上記(9)の構成によれば、ガスの噴出方向を所定方向へ集約することができるので、より効率よく上記推進力を得ることができる。
(10)上記(7)~(9)の展開装置において、前記移動部材は、前記発射台に底部が連結された凹状部材をさらに有し、前記ガス発生器は、前記開口部側にガス噴出口を有しており、少なくとも前記ガス噴出口が前記凹状部材の内部に位置するように、前記凹状部材に挿入されており、前記凹状部材と前記ガス発生器との間にシール部材が設けられていることが好ましい。
上記(10)の構成によれば、ガス発生器により発生させたガスの漏れを防止することができるので、より効率よく上記推進力を得ることができる。
(11)本発明に係る飛行体は、機体と、前記機体に結合されている上記(1)~(10)に記載のパラシュート、パラグライダーまたはエアバッグの展開装置と、前記機体に結合され、前記機体を推進させる1つ以上の推進機構と、を備えていることを特徴とする。
上記(11)の構成によれば、上記(1)~(10)のパラシュート、パラグライダーまたはエアバッグの展開装置の作用効果を奏することができる飛行体を提供できる。
今回開示した上記実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 機体、2 推進機構、3 脚部、11 センサ、20 制御部、21 センサ異常検知部、22 演算部、23 通知部、40 異常検出装置、51~56 連通部、80,80b~80f ハウジング、81,81b~81f ピストン、82,82b~82f 凹部形成部、83,83b~83f ピストンヘッド、84 ガス発生器、85 ケース、86 パラグライダー、87 蓋、88 アクチュエータ、89 シール部材、90 飛行体用安全装置、100 飛行体、151 連通部、161 突起部、180 ハウジング、181 ピストン、182 凹部形成部、183 ピストンヘッド、183a ガイド部、184 ガス発生器、185 ケース、186 パラグライダー、187 蓋、188 アクチュエータ、190 飛行体用安全装置、251 連通部、261 紐状部材、280 ハウジング、281 ピストン、282 凹部形成部、283 ピストンヘッド、284 ガス発生器、285 ケース、286 パラグライダー、287 蓋、288 アクチュエータ、290 飛行体用安全装置、291 規制部材、300 飛行体、301 機体、302 推進機構、303 脚部、310 エアバッグ装置、311 エアバッグ、390 飛行体用安全装置、400 飛行体、401 機体、402 推進機構、403 脚部、410 エアバッグ装置、411 エアバッグ、490 飛行体用安全装置、S 空間。

Claims (12)

  1. 飛行体に取付けが可能な飛行体用安全装置であって、
    空中に射出されることで展開が可能になる被展開体と、
    前記被展開体を空中に向けて射出するための射出装置と、
    一端が前記被展開体に連結されているとともに、他端が前記射出装置に連結されているかあるいは飛行体に連結される連結部材とを備え、
    前記射出装置は、
    前記被展開体を収容するとともに、開口部が一端部側に設けられた容器と、
    前記容器内に設けられ、前記被展開体が載置される発射台を前記開口部側に有するとともに、前記容器の内壁に沿って移動可能な移動部材と、
    前記移動部材を前記開口部側に向けて移動させることで前記被展開体を射出する駆動部とを有し、
    前記発射台から見て前記開口部側とは反対側に位置する空間であってかつ前記容器および前記移動部材によって囲まれてなる空間と、当該空間の外側に位置する空間とを連通させる連通部が、前記射出装置に設けられ
    前記連通部が、前記容器および前記発射台の少なくともいずれかに設けられた複数の孔部によって構成され、
    前記複数の孔部が、前記移動部材の移動方向と平行な方向に沿って延びる前記発射台の中心軸に対して回転対称に位置している、飛行体用安全装置。
  2. 飛行体に取付けが可能な飛行体用安全装置であって、
    空中に射出されることで展開が可能になる被展開体と、
    前記被展開体を空中に向けて射出するための射出装置と、
    一端が前記被展開体に連結されているとともに、他端が前記射出装置に連結されているかあるいは飛行体に連結される連結部材とを備え、
    前記射出装置は、
    前記被展開体を収容するとともに、開口部が一端部側に設けられた容器と、
    前記容器内に設けられ、前記被展開体が載置される発射台を前記開口部側に有するとともに、前記容器の内壁に沿って移動可能な移動部材と、
    前記移動部材を前記開口部側に向けて移動させることで前記被展開体を射出する駆動部とを有し、
    前記発射台から見て前記開口部側とは反対側に位置する空間であってかつ前記容器および前記移動部材によって囲まれてなる空間と、当該空間の外側に位置する空間とを連通させる連通部が、前記射出装置に設けられ、
    前記連通部が、前記容器と前記発射台との間に設けられた複数の隙間によって構成され、
    前記複数の隙間が、前記移動部材の移動方向と平行な方向に沿って延びる前記発射台の中心軸に対して回転対称に位置している、飛行体用安全装置。
  3. 前記射出装置が、前記駆動部が作動する前の状態において前記発射台が移動することを防止するストッパー部をさらに有している、請求項1または2に記載の飛行体用安全装置。
  4. 前記ストッパー部が、前記容器の内壁に設けられた突起部からなる、請求項3に記載の飛行体用安全装置。
  5. 前記ストッパー部が、前記容器の内壁と前記発射台とを繋ぐ紐状部材からなり、
    前記紐状部材が、前記駆動部による前記移動部材の駆動に伴って切断されるように構成されている、請求項3に記載の飛行体用安全装置。
  6. 前記射出装置が、前記移動部材の前記容器の内壁に沿った移動を案内するためのガイド部をさらに有し、
    前記ガイド部が、前記発射台の外周部から前記容器の内壁に沿って突設された突起状の部位にて構成されている、請求項1から5のいずれかに記載の飛行体用安全装置。
  7. 前記駆動部が、電気信号が入力されて作動することによってガスを噴出するガス発生器からなる、請求項1から6のいずれかに記載の飛行体用安全装置。
  8. 前記ガス発生器が、前記移動部材を移動させる推進力となる燃焼ガスを発生する推進薬を具備した火薬式のものからなる、請求項7に記載の飛行体用安全装置。
  9. 前記射出装置が、前記ガス発生器を取り囲むように位置することで前記ガス発生器から噴出されるガスの噴出方向を規制する規制部材をさらに有し、
    前記規制部材が、ガスの噴出方向を前記移動部材の前記開口部側に向けての移動方向に合致させて前記移動部材に噴き付けるようにするものである、請求項7または8に記載の飛行体用安全装置。
  10. 前記移動部材が、前記開口部側とは反対側に向けて開口する凹部を規定する凹部形成部を含み、
    前記ガス発生器が、前記凹部内に配置されるように前記凹部形成部に挿入され、
    前記凹部形成部と前記ガス発生器との間に、シール部材が設けられている、請求項7から9のいずれかに記載の飛行体用安全装置。
  11. 前記被展開体が、パラシュート、パラグライダーおよびエアバッグのうちのいずれかである、請求項1から10のいずれかに記載の飛行体用安全装置。
  12. 機体と、
    前記機体に設けられるとともに前記機体を推進させる推進機構と、
    請求項1から11のいずれかに記載の飛行体用安全装置とを備え、
    前記飛行体用安全装置が、前記機体に取付けられている、飛行体。
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