JP2023109122A - 飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法 - Google Patents

飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023109122A
JP2023109122A JP2022010552A JP2022010552A JP2023109122A JP 2023109122 A JP2023109122 A JP 2023109122A JP 2022010552 A JP2022010552 A JP 2022010552A JP 2022010552 A JP2022010552 A JP 2022010552A JP 2023109122 A JP2023109122 A JP 2023109122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
loop structure
aircraft
safety device
linear
flying object
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022010552A
Other languages
English (en)
Inventor
博 中村
Hiroshi Nakamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2022010552A priority Critical patent/JP2023109122A/ja
Publication of JP2023109122A publication Critical patent/JP2023109122A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Toys (AREA)

Abstract

【課題】カラビナなどの連結具を用いずに、被展開体と連結できる飛行体用線状接続具、飛行体用線状接続具が連結された被展開体を射出する安全装置、安全装置を備えた飛行体、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法を提供する。【解決手段】安全装置は、アクチュエータと、アクチュエータにより一方向に押し上げられる押し上げ部材と、押し上げ部材の支持部により支持されつつ押し上げられる被展開体と、押し上げ部材と被展開体とを内部に収容する有底円筒状の収容器と、を備える。被展開体に接続されているラインに連結されたブライドルライン70の他端部70bには、飛行体の機体31のアーム34に一端部が連結された飛行体用線状接続具80の他端部が連結されている。飛行体用線状接続具80は、線状部材81と、線状部材81の一端部に形成されたループ構造82に連結されている環状部材83と、を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、飛行体用線状接続具、当該飛行体用線状接続具が連結されたパラシュート又はパラグライダー等の射出物を射出する安全装置、当該安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法に関する。
近年、自律制御技術および飛行制御技術の発展に伴って、例えばドローンと呼ばれる複数の回転翼を備えた飛行体の産業上における利用が加速しつつある。ドローンは、例えば複数の回転翼を同時にバランスよく回転させることによって飛行し、上昇および下降は回転翼の回転数の増減によって行い、前進および後進は回転翼の回転数の増減を介して機体を傾けることによって成し得る。このような飛行体は今後世界的に拡大することが見込まれている。
一方で、上記のような飛行体の落下事故のリスクが危険視されており、飛行体の普及の妨げとなっている。こうした落下事故のリスクを低減するために、安全装置として飛行体用パラシュート装置が製品化されつつある。
たとえば、上記パラシュート安全装置の一例として、出願人は、下記特許文献1に係る出願を行っている。この特許文献1の安全装置は、下記特許文献1の図1に示されるように、ピストン部材(摺動部材)と、ピストン部材を収容し、作動時に当該ピストン部材が外方に突出するための孔部が設けられたシリンダと、ピストン部材により一方向に押し上げられる押し上げ部材と、押し上げ部材により支持されつつ押し上げられる射出物と、ピストン部材をシリンダ内で移動させるガス発生器と、射出物などを収納する収容器と、を備え、押し上げ部材は、ピストン部材の移動方向における当該ピストン部材の先端を基準としてピストン部材の末端側に配置された支持部を有している。また、押し上げ部材の底部は、ピストン部材の先端部に固定されている。なお、射出物がパラシュートなどであった場合、パラシュートの一端に接続されるラインとよばれる紐状の連結部材の他端は、収容器または飛行体に連結される。
特開2020-1680号公報
特許文献1のような安全装置において、安全装置の収容器を飛行体に固定した後に、飛行体に上記ラインを連結する方が、取り付け作業がしやすい。このとき、さらに飛行体へのラインの取り付け作業をしやすくするために、予めラインの他端を収容器の外側に出しておき、カラビナなどの連結具を介して、一端が飛行体に連結された紐状等の接続具の他端と連結することがある。
しかしながら、カラビナなどの連結具を飛行体に用いた場合、用いない場合に比べて、飛行体の総重量が増加してしまう。また、カラビナなどの連結具の強度は、パラシュート展開時に耐えうる程度必要なため、軽量化は困難である。また、強度の点を考慮して、金属製のカラビナを連結具として用いた場合、パラシュートに用いられる各部材とカラビナ(特にカラビナの鋭角部分)との擦れによる切断が発生する可能性がある。
そこで、本発明は、カラビナなどの連結具を用いずに、パラシュート又はパラグライダー等の被展開体と連結できる飛行体用線状接続具、当該飛行体用線状接続具が連結されたパラシュート又はパラグライダー等の射出物を射出する安全装置、当該安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る飛行体用線状接続具は、安全装置を備えた飛行体の一部に一端部を結び留めて接続することが可能であり、前記安全装置に含まれる被展開体または被展開体に連結されたラインに他端部を直接接続可能な飛行体用線状接続具であって、環状部材と、先端部を前記環状部材の内部に通して折り返して前記先端部を途中部分に固定して形成したループ構造を前記飛行体の一部に結び留めて接続可能に一端部に有し、被展開体または被展開体に連結されたラインに直接接続可能な接続部が形成されている他端部を有した線状部材と、を備え、前記ループ構造の内周部は、前記線状部材の一端部と他端部との間の途中部分において折り返して一時的に形成した別のループ構造を通すことが可能な大きさに形成され、前記環状部材の外周部は、前記別のループ構造の内周部を通ることが可能な大きさに形成されたものであることを特徴とする。
(2) 上記(1)の飛行体用線状接続具においては、前記環状部材の幾何中心から最も近接する外周部分までの距離をR、前記ループ構造を前記環状部材によって最も引き延ばした際の長さをL、とした場合において、L<Rの関係が成立することが好ましい。
(3) 上記(2)の飛行体用線状接続具においては、前記線状部材の幅をWとした場合、W<L<Rの関係が成立することが好ましい。
(4) 本発明に係る安全装置は、射出物を射出する射出部と、前記射出部と前記射出部を内包する収容器と、前記射出物に一端が連結されているラインと、を備え、前記ラインの他端が、上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の飛行体用線状接続具の一端と直接連結されていることを特徴とする。
(5) 上記(4)の安全装置においては、前記飛行体または周囲環境の異常を検出可能な異常検出装置をさらに備え、前記異常検出装置は、前記異常を検出した場合に前記射出部を起動させることが好ましい。
(6) 上記(5)の安全装置においては、前記異常検出装置により前記異常を検出した場合、前記飛行体に設けられた推進装置を停止させる飛行制御部をさらに備えることが好ましい。
(7) 本発明に係る飛行体は、機体と、前記機体に設けられる上記(4)~(6)のいずれか1つの安全装置と、前記機体に結合され、前記機体を推進させる1つ以上の推進機構と、を備えることを特徴とする。
(8) 本発明は、被展開体に連結されたラインの端部に一端部を接続可能な上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の飛行体用線状接続具の他端部を、飛行体の一部に結び留める結び留め方法であって、前記飛行体用線状接続具の他端部を、前記飛行体の一部に巻き付ける工程と、前記飛行体用線状接続具の一端部と他端部との間の途中部分において折り返して一時的に別のループ構造を形成する工程と、前記ループ構造に前記別のループ構造の内周部を貫通させる工程と、前記別のループ構造を折り返し、前記環状部材が前記別のループ構造の内周部をくぐるように、前記別のループ構造の内周部を前記環状部材に通過させる工程と、前記別のループ構造の先端部を前記ループ構造の位置まで移動させた後、前記線状部材を前記飛行体用線状接続具の一端部側へ引っ張り、締めて、結び留める工程と、を含む記別のループ構造の内周部を通ることが可能な大きさに形成されたものである。
本発明によれば、カラビナなどの連結具を用いずに、パラシュート又はパラグライダー等の被展開体と連結できる飛行体用線状接続具、当該飛行体用線状接続具が連結されたパラシュート又はパラグライダー等の射出物を射出する安全装置、当該安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る安全装置の初期状態を示す断面図である。 図1の安全装置の作動中状態を示す断面図である。 図1の安全装置に用いられる収容器のみを示す斜視図である。 図1の安全装置に用いられる飛行体用線状接続具のみを示す図であって、(a)が平面図、(b)が側面図である。 図1の安全装置(初期状態)が取り付けられた飛行体を示す模式図である。 図5の飛行体の一具体例の一部省略拡大図である。 図6の飛行体の安全装置の作動途中状態を示す斜視図である。 図6の飛行体の安全装置の作動後の状態を示す一部断面図である。 (a)が図6の安全装置における収容器外部に設けられているポケットの展開図、(b)が折畳図である。 図4の飛行体用線状接続具の飛行体への取り付け工程を説明する図である。 図4の飛行体用線状接続具の飛行体への取り付け工程を説明する図である。 図4の飛行体用線状接続具の飛行体への取り付け工程を説明する図である。 図1の安全装置の機能的構成を示すブロック図である。 変形例の射出装置を含む安全装置が搭載された飛行体の側面図である。 変形例の射出装置を含む安全装置が搭載された飛行体の側面図である。 変形例の射出装置を含む安全装置の模式断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る安全装置および飛行体について、図1~図12を参照しながら説明する。
図1に示すように、安全装置100は、アクチュエータ1と、アクチュエータ1により一方向(図1では上方向)に押し上げられる押し上げ部材15と、当該押し上げ部材15により支持されつつ押し上げられる射出物16と、アクチュエータ1、押し上げ部材15、および射出物16を収容する有底円筒状の収容器18と、収容器18の開口端部を閉塞する蓋部21と、を備えている。なお、本実施形態において、射出物16はパラシュート又はパラグライダー等の被展開体である。また、収容器18と蓋部21との間の隙間には、閉塞部材60が設けられており、液体又は粉塵などが侵入しないようになっている。この閉塞部材60の例としては、防水・防塵機能を有したものであれば、どのようなものでもよく、たとえば、O-リング、樹脂を硬化させたもの、フォーム材などが挙げられる。また、閉塞部材60の一変形例として、フィルム状部材でのラッピングによって、少なくとも蓋部21の縁と収容器18の側部とを覆うようなものであってもよい。
なお、本実施形態において用いることが可能な被展開体の一例であるパラシュートは、たとえば、「フラットサーキュラー(FLAT CIRCULAR)」、「コニカル(CONICAL)」、「バイコニカル(BICONICAL)」、「トリコニカル(TRICONICAL)」、「エクステンドスカート(EXTENDED SKIRT)」、「ヘミスフェリカル(HEMISPHERICAL)」、「ガイドサーフェス(GUIDE SURFACE)」、「アニュラー(ANNULAR)」、「クロス(CROSS)」、「フラットリボン(FLAT RIBBON)」、「コニカルリボン(CONICAL RIBBON)」、「リボン(RIBBON)」、「リングスロット(RINGSLOT)」、「リングセイル(RING SAIL)」、「ディスク-ギャップ-バンド(DISC-GAP-BAND)」、「ロタフォイル(ROTAFOIL)」、「ヴォアテックスリング(VORTEX RING)」、「サンディアRFD(SANDIA RFD)」、「パラコマンダー(PARACOMMANDER)」、「パラウイング(PARAWING)」、「パラフォイル(PARAFOIL)」、「セイルウイング(SAILWING)」、「ヴォルプレーン(VOLPLANE)」「バルート(BALLUTE)」、などと呼ばれるものが挙げられる。
アクチュエータ1は、摺動部材であるピストン部材10と、当該ピストン部材10を収容し、作動時に当該ピストン部材10が外方(図1、図2では上方向)に突出するための孔部13が設けられたシリンダ14と、シリンダ14の一端部がかしめ固定され、収容器18内部の底部中央の穴部25を介して取り付けられる基台2(スクイブホルダ)と、ピストン部材10をシリンダ14内で移動させる動力源としてのガス発生器(マイクロガスジェネレータ等)17と、を備えている。
基台2は、ピストン部材10を摺動させる動力を発生するガス発生器17をシリンダ14側において保持する略筒状部材2Aと、略筒状部材2Aのシリンダ14側と反対側に設けられたフランジ部2Bと、を備えている。
フランジ部2Bは、収容器18に取り付けるために用いられる複数の穴部2aと、後述する飛行体30の機体31に取り付けるために用いられる複数の固定用穴部(図示せず)と、ガス発生器17の下部の電極17bに通電用のコネクタ22を嵌挿するために用いられる挿入口2cと、を備え、略U字状の略馬蹄形状(図示せず)に加工されたものである。穴部2aの内壁には、雌ねじが切られており、後述するボルト28が螺合するようになっている。また、上記固定用穴部(図示せず)の内壁にも雌ねじが切られており、後述する飛行体30に機体31側からボルト(図示せず)が螺合し、基台2を機体31に固定できるようになっている。
コネクタ22は、挿入口2cを介して略筒状部材2A内に挿入可能な本体部22aと、本体部22a下部の側面から突出している突起部(図示せず)と、略筒状部材2A内に位置する電極17bが嵌挿される穴部22cと、を備えている。上記突起部(図示せず)は、コネクタ22の挿入方向と垂直な方向に向けて(基台2に取り付けた場合、基台2の中心から径方向沿って)延設された配線(図示せず)を介して、外部電源と接続されるコネクタ(図示せず)と電気的に接続されている。また、本体部22aは、電極17bおよび上記突起部(図示せず)に接続された上記配線(図示せず)の両方に電気的に接続される穴部22cが内部に設けられている。
また、基台2の挿入口2cとコネクタ22とは、上記配線(図示せず)が穴部24を塞がないように配設できるように、基台2に取り付けた場合、基台2の中心から径方向沿って延設される状態となるように構成されている。
ピストン部材10は、シリンダ14の内径とほぼ同じ外径の部分を備える本体部10aと、この本体部10aに接続され、上方に延びかつ本体部10aよりも小径の棒状部10bと、本体部10aおよび棒状部10bの内部に設けられた穴部10cと、棒状部10bの上端部に設けられた雌ねじ部10dと、本体部10aの周方向に設けられた溝部10eと、を有している。
棒状部10bの少なくとも上端部側は、図示しないが、断面が非円形状に形成されている。ここで、非円形状とは、たとえば、多角形状、楕円形状、星型形状、または、歯車形状、などのことであるが、非円形状であれば、どのような形状のものでも含まれる。また、棒状部10bの下部において、本体部10aに一端部が接触した状態で、管状部材4が嵌設または遊嵌されている。なお、管状部材4の内壁と棒状部10bの外壁との間は、隙間があってもよいが、その隙間としては、後述する衝突時の略均一な圧縮による塑性変形を妨げない程度以内のものであればよい。
管状部材4は、図1及び図2に示したように、保持部材5によって、棒状部10bの下部に、一端部が本体部10aに接触した状態で保持されている。また、管状部材4は、塑性変形する材料であるとともに、引張強度がピストン部材10および後述のストッパー部材23(たとえば、鉄、アルミニウム、真鍮、銅などの金属、ステンレス、などの合金、樹脂、など)よりも低い材料(たとえば、アルミニウム、真鍮、などの金属、ステンレスなどの合金、モノマーキャストナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6などのポリアミド合成樹脂などの樹脂、など)からなる。ここで、保持部材5は、ゴムなどの弾性部材であってもよいし、管状部材4と同様の材料からなるものであってもよく、また、形状はリング状でもよいし、クリップ状であってもよい。
また、管状部材4が、シリンダ14の内壁部に接触しないように、管状部材4とシリンダ14の内壁部とが所定距離(たとえば、ストッパー部材23に衝突した際に略均一な圧縮によって塑性変形した管状部材4が、シリンダ14の内壁部に接触しない距離)以上離間している。これらにより、管状部材4は、ストッパー部材23に衝突して塑性変形しても、シリンダ14の内壁部に阻害されることなく変形し、ピストン部材10の衝撃を十分に緩和する。
穴部10cは、本体部10aの下端部から棒状部10bの途中まで、中心軸に沿って形成されている。これにより、穴部10cが形成されていない場合に比べて、ピストン部材10は軽量化されている。
雌ねじ部10dは、棒状部10bの先端部から中心軸に沿って途中まで形成されている。また、雌ねじ部10dには、後述するボルト部材50の雄ねじ部50bを螺合することができる。
溝部10eには、周方向にO-リングなどのシール部材11が設けられている。
シリンダ14内の上部には、ピストン部材10の棒状部10bの一部を取り囲むように配置された略筒状のストッパー部材23が設けられている。すなわち、棒状部10bはストッパー部材23の孔部13に挿通された状態で配されている。また、シリンダ14には、作動時に、空間6内にある空気を外部に放出するための貫通孔14aが設けられている。なお、図1および図2において、貫通孔14aは2つしか設けていないが、周方向に複数設けられていてもよい。
ストッパー部材23は、管状部材4の移動をシリンダ14内に制限するものであり、外周に沿って設けられた溝部23aと、内周に沿って設けられた溝部23bと、有している。溝部23aは、シリンダ14の他端部をストッパー部材23にかしめ固定するために用いられている。また、溝部23bには、周方向にO-リングなどのシール部材12が設けられている。
シリンダ14は、アクチュエータ1のピストン部材10が何かしらの原因で不動となってしまった場合、且つ、アクチュエータ1の初期燃焼容積を小さくした場合に火薬が燃焼し、シリンダ14の耐圧値以上の燃焼圧力が生じた場合(異常事態時)において、シリンダ14の径方向に塑性変形できるように、材料の選定および外周部の肉厚の適宜調整がなされていてもよい。シリンダ14を構成する材料としては、たとえば、鉄、アルミニウム、真鍮、銅などの金属、ステンレス、などの合金が挙げられる。これにより、上記異常事態時において、シリンダ14が径方向に塑性変形するので、O-リングなどのシール部材12のシール性能が低下(緩和)し、シール部材12とシリンダ14の内壁との間に、発生したガスが通過可能な隙間ができる。したがって、この隙間から、上記異常事態時に発生したガスを漏れ出させることで、当該ガスは、貫通孔14aからシリンダ14外部に放出された後、シリンダ14外壁と有底筒状部19内壁との隙間から収容器18内部を経て、ガス圧によって後述する封止部40(シール材)を破断させ、穴部24から収容器18外部に放出されることになるので、シリンダ14を破断しないようにすることができる(フェールセーフ機能)。なお、このフェールセーフ機能を有する場合、シリンダ14外壁と有底筒状部19内壁との間には、シリンダ14が径方向に十分に塑性変形できるような空間(隙間)が設けられている。
ガス発生器17は、シリンダ14の下方の開口端に圧入された状態で、ピストン部材10の後述の本体部10aの下方に配置されている。また、ガス発生器17のカップ体17aの周囲には、ピストン部材10との間に所定距離を形成するための筒状部材3が設けられている。
押し上げ部材15は、金属製(アルミニウムまたは鉄などで、合金であってもよい)、樹脂製、または、樹脂と金属、CFRPもしくは繊維強化樹脂などとの複合材などからなり、図1に示すように、シリンダ14の一部、つまり当該シリンダ14のうちガス発生器17が配されている側の開口端付近を除く外側の部分を覆うように配置された有底筒状部19と、当該有底筒状部19の開口部にフランジ(鍔状部)として設けられ射出物16を支持する円盤状の支持部20と、を有している。
有底筒状部19は、略平板形状または略柱形状(本実施形態では略柱形状)の底部19aと、底部19aの蓋部21側に形成された穴部51と、穴部51よりも径の小さい穴部52(第2穴部)と、穴部52を介して穴部51と連通し、穴部52よりも径の大きい穴部53(第1穴部)と、を有している。穴部51は、ボルト部材50のヘッド部50aの径よりも大きい径を有している。穴部52は、ヘッド部50aの径よりも小さい径を有し、穴部51側から挿入されたボルト部材50の雄ねじ部50bを穴部53側へ案内することができる。穴部53は、棒状部10bの一端部(上端部)の形状と略同一であり、有底筒状部19の底部19aのシリンダ14側に設けられた挿入用開口部53aから棒状部10bの一端部が挿入されることによって、棒状部10bの一端部が嵌合する嵌合部となっている。
ボルト部材50は、雄ねじ部50bを、穴部51側から穴部52に挿入し、穴部53の嵌合した棒状部10bの雌ねじ部10dに螺合することによって、棒状部10bと押し上げ部材15とを連結するものである。このとき、棒状部10bの一端部は、非円形状であり、略同一形状の穴部53に嵌合しているので、ボルト部材50を雌ねじ部10dに螺合する際、棒状部10bが共回りすることがない。具体的には、押し上げ部材15とピストン部材10の先端部が非円形で嵌め合いになっているため、ボルト部材50で締結する際に、押し上げ部材15を固定しながら回すことができ、ピストン部材10がガス発生器17の方向に向かって締り、共回りすることなく、締め付けることができる。
支持部20は、初期状態で収容器18の底部内面と離間して設けられている。また、支持部20には、作動時において射出物16の底部と支持部20との間で発生する負圧の影響を軽減して射出物16が射出されやすくするための穴部26を有している。また、支持部20の外周部は、収容器18の内側に接触しないように形成されている。また、支持部20の上面には、射出物16について有底筒状部19の周囲方向への移動を防止する移動防止部材27が少なくとも1つ(本実施形態では8部)設けられている。
移動防止部材27は、樹脂製、または、樹脂と金属、CFRPもしくは繊維強化樹脂などとの複合材などからなる略三角形状の部材であり、有底筒状部19を中心として、回転対称となるように複数設けられている。また、これらの移動防止部材27の間ごとに穴部26が設けられている。ここで、一変形例として、移動防止部材27は、1つだけ設けられているものであってもよい。この場合でも、穴部26は、支持部20に複数設けられる。
図1に示すように、収容器18の底部には、収容器18内部と外部とを連通する複数の穴部24と、基台2が挿入される穴部25と、ボルト締結用の穴29と、が設けられている。また、図1に示すように、収容器18の底部は、中央部が凹部になっており、この中央部と中央部の周囲とで少なくとも二段の階段形状を形成している。
複数の穴部24それぞれの収容器18側には、封止部40(シール材)が貼付されている。このシール材は、作動時において、支持部20と収容器18の底部との間で発生する負圧によって破断するものであって、たとえばテープ状の部材である。なお、押し上げ部材15が収容器18内において急速で移動する際には、当該押し上げ部材15と収容器18の底面との間の領域に負圧が生じる。そのため、押し上げ部材15を移動させ難くなる。そこで、上記穴部24を設けることで、負圧現象を低減することができ、押し上げ部材15をスムーズに移動させることが可能となるが、作動前においては、収容器18内部への液体・粉塵などの侵入を防いで、射出物16の劣化・破損などを防止すべく、上述の封止部40(シール材)が設けられている。
穴部25は、収容器18の底部の外側に位置する基台2のフランジ部2Bに設けられた穴部2aを、穴29を介してボルト28で収容器18の内側から締結固定することにより、閉口される。また、支持部20と収容器18内側の底面との距離を小さくすることで、射出物16の収容器18内側の底面への落下を防止している。
また、図3に示すように、収容器18の開口端部の一部には、切り欠き部18aと、切り欠きの深さが切り欠き部18aよりも小さい3つの嵌合部18bと、が形成されている。嵌合部18bは、蓋部21の内部側の部位(図示せず)と嵌合可能な部位であって、収容器18の開口部に蓋部21を取り付けることができるようになっている。切り欠き部18aには、後述する図6に示したブライドルライン70の他端部70bが配設可能となっている。具体的には、収容器18の内部側から、ブライドルライン70の他端部70bを収容器18の外部側に突出させることができるようになっている。なお、切り欠き部18aは、嵌合部18b以外の部分であれば、収容器18の開口部のどの位置に設けられていてもよい。また、複数の切り欠き部があっても特に問題なく、各切り欠き部に対応する複数のブライドルラインを配設してもよい。また、嵌合部18bのうちいずれか1つ以上が、切り欠き部18aと同形状のものであってもよい。
ブライドルライン70は、紐状または縄状などの環状部材であって、図7、図8(後述する図5に示した飛行体30の一具体例)に示したように、射出物16のサスペンションライン73の一端に連結可能な一端部70aと、後述する飛行体30側の飛行体用線状接続具80の一端部が連結可能な他端部70bと、を備えている。なお、ブライドルライン70およびサスペンションライン73は、パラシュートなどの射出物16に使用される、いわゆるラインを構成するものであり、このラインには、さらに、必要に応じて、いわゆるセンターラインなどが含まれる場合がある。
飛行体用線状接続具80は、図4に示したように、線状部材81と、環状部材83と、を備えており、後述するように、一端部をブライドルライン70に直接接続(たとえば、結んで締結、または、ブライドルライン70側にもループ構造を形成して直接連結するなど)するとともに、他端部を飛行体30の一部に直接接続する(たとえば、結び留める)ものである。なお、飛行体用線状接続具80は、射出物16の展開後に飛行体30のバランスを取りやすくするために、複数本を用いることが好ましい。たとえば、4本の飛行体用線状接続具80を用いた場合、図7、図8に示したように、射出物16の展開後に飛行体30のバランスを取りやすくなる。なお、図7では、4本の飛行体用線状接続具80をブライドルライン70の他端部70bに取り付けた場合の作動途中の状態、図8では、図7の後の作動後の状態、を示している。
線状部材81は、環状部材83の内部に先端部を通して折り返し、当該先端部を線状部材81の途中部分に止め縫いをすることによって形成した止め縫い部84およびループ構造82を一端部に有している。ループ構造82の内周部は、線状部材81の途中部分において折り返して一時的に形成した別のループ構造(後述するループ構造88)を通すことが可能な大きさに形成されている。また、線状部材81は、少なくとも環状部材83と接触する部分付近の表面が比較的すべりにくいものであること(たとえば、ゴムまたはシリコンなどを含む樹脂を環状部材83と接触する部分の少なくとも一部に付加すること)が好ましい。
また、線状部材81は、射出物16に連結されたブライドルライン70に直接連結可能な連結部85が形成されている他端部を有している。この連結部85は、線状部材81の他端部の先端部を線状部材81の途中部分に止め縫いをすることによって形成した止め縫い部86を形成することで、ループ構造となっている。ここで、連結部85は、ブライドルライン70を直接接続することができるものであれば、どのような形状でもよいし、また、どのような接続方法でもよい。また、連結部85は、ブライドルライン70を用いずに、直接、射出物16のサスペンションライン73に接続可能なものであってもよい。また、連結部85は、ブライドルライン70またはサスペンションライン73に直接接続可能であれば、どのような形態であってもよい。
また、線状部材81は、止め縫い部84と止め縫い部86との間の途中部分に、フック面の面ファスナー87が設けられている。この面ファスナー87は、後述するポケット90に設けられている面ファスナー93に対して着脱可能なものである。
環状部材83の外周部は、前述の別のループ構造(後述するループ構造88)の内周部を通ることが可能な大きさに形成されている。また、環状部材83の外形は、線状部材81の先端部を内部に通すことが可能な環状部分を少なくとも一部に有しており、後述する飛行体用線状接続具80の結び留め方法によって、当該別のループ構造(後述するループ構造88)を引っ掛けて対象物(本実施形態では、飛行体30のアーム34)に結び留めて接続することができるようなものなのであれば、円形、楕円形、多角形、など、どのような形状であってもよい。また、環状部材83は、所定の力(たとえば、後述の線状部材81の一端部側に線状部材81を引っ張る際に加わる力など)を加えても容易には形状が変化しないまたは形状が崩れにくいものであれば、金属製、合金製、樹脂製、皮革製など、どのような素材のものであってもよい。
なお、環状部材83の幾何中心から最も近接する外周部分までの距離をR、ループ構造82を環状部材83によって最も引き延ばした際の長さをL、とした場合において、L<Rの関係が成立することが好ましい。これにより、後述する飛行体用線状接続具80の結び留め方法によって、当該別のループ構造(後述するループ構造88)を引っ掛けて対象物(本実施形態では、飛行体30のアーム34)に結び留めて接続した後、環状部材83から当該別のループ構造(後述するループ構造88)が抜けにくくなるので、線状部材81の一端部が解けにくくなる。ここで、具体例として、たとえば、図4に示したように、環状部材83が円形のリングである場合について、上記W<L<Rの関係を当てはめてみる。環状部材83の幾何中心(外円の中心)から最も近接する外周部分まで(外径)の距離をR、ループ構造82を環状部材83によって最も引き延ばした際の長さをL、とした場合において、L<Rの関係が成立することが好ましい。
さらに、線状部材81の幅をWとした場合、W<L<Rの関係が成立することが好ましい。これにより、前述のL<Rの関係が成立している場合の作用効果に加えて、環状部材83が設けられているループ構造82の内周部に、線状部材81の一部を用いて形成した別のループ構造(後述するループ構造88)を通しやすくすることができる。
ポケット90は、図9(a)に示したように、樹脂シート、皮革シート、または布状体などからなる本体部91と、本体部91の左半分に設けられたフック面の面ファスナー92と、本体部91の右半分に設けられたループ面の面ファスナー93と、を備えている。本体部91は、図9(a)の白抜き矢印の方向に半分に折ることによって、図9(b)に示したように折り畳んだ状態となった場合、面ファスナー92、93が本体部91内部に格納された状態となる。また、図9(a)の本体部91の左半分の面ファスナー92が設けられている側と反対側の面、または、図9(a)の本体部91の右半分の裏側の面、のいずれかの面は、図6に示したように、収容器18の外壁および機体31に両面テープまたは接着剤などで貼り付け可能となっている。面ファスナー93は、面ファスナー92を着脱可能なだけでなく、線状部材81に設けられている面ファスナー87も着脱可能なものである。
次に、図10~図12を参照しつつ、飛行体用線状接続具80の飛行体30のアーム34への結び留め方法について説明する。なお、以下の結び留め方法の各工程は、順序が入れ替わることがあってもよい。
まず、図10(a)に示したように、アーム34の下部から線状部材81の止め縫い部84付近を1周巻き付けて、図10(b)の状態にする。
次に、図11(a)に示したように、さらに線状部材81の止め縫い部84付近をもう1周巻き付ける。このとき、図11(a)に示したように、線状部材81の止め縫い部84の余長が長くならないようにする。また、図11(a)に示したように、巻き付けた線状部材81同士がクロスした状態(部位89の状態)にする。続いて、図11(a)に示したように、環状部材83をループ構造82の先端部側に移動させ、ループ構造82の内周部を広げるとともに、線状部材81の一部を用いて一時的に閉構造でないループ構造88を形成する。
次に、図11(b)に示したように、ループ構造88をループ構造82の内周部を貫通させる。続いて、図12(a)に示したように、ループ構造88を折り返し、環状部材83がループ構造88の内周部をくぐるように、ループ構造88の内周部を環状部材83に通過させる。その後、図12(b)に示したように、ループ構造88の先端部をループ構造82の位置まで移動させる。そして、図12(b)に示した矢印の方向に、線状部材81を線状部材81の一端部(ブライドルライン70に接続される端部)側へ引っ張り、ゆるみが無いように固く締めて、図12(c)の状態(飛行体用線状接続具80の一端部を結び留めて接続した状態)にする。なお、環状部材83が力を加えても簡単には形状が変化しないまたは形状が崩れにくいものである場合、環状部材83からループ構造88が抜けて外れてしまうことを抑止することができる。また、線状部材81の環状部材83と接触する部分付近の表面の少なくとも一部が比較的すべりにくいものである場合でも、環状部材83からループ構造88が抜けて外れてしまうことを抑止することができる。
次に、図6に示したポケット90において、ポケット90が開いた状態(図9(a)参照)としてから、線状部材81のたるみがない位置で、面ファスナー87を面ファスナー93に貼り付ける。次に、ポケット90の本体部91について、面ファスナー92、93の面が対向するように半分に折って、面ファスナー92、93を貼り付け、ポケット90が閉じられた状態(図9(b)参照)にする。
なお、飛行体用線状接続具80が複数本ある場合、すべての飛行体用線状接続具80について上記工程を実施し、対応するアーム34にそれぞれ結び留める。
射出物16は、収容器18内において当該収容器18の内面と押し上げ部材15の有底筒状部19の外側面との間に、たとえば有底筒状部19の外側面を取り巻くように収容されている。また、射出物16は、その外側が収容器18の内側に接触しないように折り畳まれている。なお、射出物16は、サスペンションライン73を介してブライドルライン70の一端部70aに接続されている。ここで、一変形例として、射出物16は、その外側が収容器18の内側に接触した状態で折り畳まれていてもよい。
ガス発生器17は、点火器のみ用いても良いし、点火器およびガス発生剤を備えたガス発生器を用いても良い。また、火薬式の点火器により小型のガスボンベにおける封板を開裂させ、内部のガスを外部へと排出するハイブリッド型、ストアード型のガス発生器を用いてもよい。この場合、ガスボンベ内の加圧ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素などの不燃性のガスあるいはこれらの混合物を用いることができる。また、加圧ガスが放出される際に確実にピストンを推進させるために、ガス発生剤組成物またはテルミット組成物等からなる発熱体をガス発生器に具備させてもよい。
なお、主に、ピストン部材10、シリンダ14、押し上げ部材15、ガス発生器17、などで、射出物16を射出する射出部を構成している。
また、安全装置100は、図5の飛行体の模式図に示したように、飛行体30の機体31に基台2の固定用穴部(図示せず)を介して機体31側からボルト(図示せず)によって連結固定されている。このとき、図5に示したように、基台2は、穴部24を閉塞しない位置において、収容器18と機体31とを連結している。したがって、飛行体30は、機体31と、当該機体31に結合される安全装置100と、機体31に結合され、当該機体31を推進させる1つ以上の推進機構(たとえばプロペラ等)32と、機体31の下部に設けられた複数の脚部33と、を備えている。
また、基台2のフランジ部2Bが収容器18の底部の外側に設けられているので、基台2を飛行体30の機体31に直接取り付けることができる。これにより、作動時の反動は、収容器18を介してではなく、直接、機体31が受けることになるが、収容器18への作動時の影響を小さくすることができるので、基台2が収容器18の内部に設けられた場合に比べて、収容器18の底部の強度を小さくすることができる。すなわち、収容器18の底部の強度を従前よりも安全に低下させ(たとえば、収容器18の底部の厚みを安全な所定の厚みに低下させる設計として)、従来と同様の安全性を確保しながら、収容器18を全体として従来よりも軽量化することができる。また、収容器18の底面には段差が設けられているので、収容器18の底面の強度を、段差がない平坦なものに比べて強化することができる。
また、安全装置100は、飛行体30の異常を検出する加速度センサ等を含む異常検出装置200(図5では図示略)を備えている。
ここで、異常検出装置200の機能的構成について説明する。異常検出装置200は、図13に示すように、センサ(検知部)210と、制御部(CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータ)220と、を備えており、射出部のガス発生器17内の点火器と、記憶部201と、飛行制御部202と、報知部203と電気的に接続されている。
センサ210は、飛行体30の飛行状態(衝突、墜落などを含む)を検知するものである。具体的には、センサ210は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、レーザーセンサ、赤外線センサ、単眼/複眼のビジョンセンサ、超音波センサ、電圧計、燃料計などから1以上選択されてなるセンサであり、飛行体30の速度、加速度、角加速度、傾き、高度、位置、飛行体30の飛行障害となりうる障害物など、飛行体30の飛行状態のデータ、周囲環境(障害物、地形、建物の形状など)のデータ、電源量、燃料量などのデータなど、を取得することができる。
制御部220は、機能的構成として、異常検知部221と、演算部222と、通知部223と、を備えている。これらの異常検知部221、演算部222、および通知部223は、制御部220が所定のプログラムを実行することで機能的に実現されるものである。
異常検知部221は、センサ210から受信した情報に基づいて上記周囲環境に関する異常状態を検知するだけでなく、飛行体30の飛行状態(飛行中に落下などの異常状態となっていないか)を検知するものである。つまり、異常検知部221は、センサ210および飛行体30が正常に動作可能であるか否かを検知する。例えば、異常検知部221は、飛行体30内部の人員の救急状態、飛行体30内部の機器の致命的な故障、飛行体30の電源が予め設定された所定値以下、飛行体30の燃料量が予め設定された所定値以下、飛行体30の加速度または角速度が所定値以上または所定値以下、飛行体30の姿勢角が所定値以上、飛行体30の降下速度が所定値以上、などを検知可能である。また、飛行体30が操作者によってコントローラを用いて操作されている場合、異常検知部221は、コントローラからの操作信号の消失または異常信号の受信を検知可能である。また、異常検知部221は、地上局からの信号の消失または異常信号の受信を検知可能である。
演算部222は、センサ210が実測して取得した各データを基に、飛行体30の飛行状態が異常か否かを判定するものである。具体的には、演算部222は、センサ210により取得した各データと予め設定された各閾値とを比較することにより異常を判定する。また、演算部222は、センサ210からリアルタイムで障害物検知信号、距離検出信号、高度検出信号などを受信し、これらの受信した各信号に基づいて、異常を判定する。また、演算部222は、飛行体30の位置情報に基づいて、禁止区域への接近、侵入、または予定経路からの逸脱の判定を行う。
また、演算部222は、飛行体30の飛行状態が異常であると判定した場合、異常信号(他の機器を起動または作動させる命令信号を含むこともある)を外部に出力するものである。なお、演算部222とは別に異常信号出力部を設け、演算部222の命令によって、この異常信号出力部が異常信号を出力するように構成してもよい。
通知部223は、異常検知部221によりセンサ210および飛行体30の異常が検知された場合、異常が検知された旨の通知を管理者などに対して行うものである。
記憶部201は、センサ210により取得した各データ、演算部222により異常が判定された場合の判定データなど各種データを保存可能なものである。
飛行制御部202は、飛行体30の飛行姿勢を制御するものであり、演算部222により異常が判定された場合、飛行体30に設けられた推進装置(モータ等)を停止させることが可能なものである。
報知部203は、演算部222により異常が判定された場合、周囲に異常を知らせることが可能なものである。例えば、報知部203は、音声発生装置(アラームなど)または/および照明装置(LEDなど)を作動させて、周囲に異常を報知するものである。
以上のような構成において、安全装置100が搭載されるたとえば飛行体30などが落下する際に演算部222から異常信号を受信してガス発生器17が作動すると、図1、図5、図6の初期状態から、当該作動により発生するガスの圧力によってピストン部材10がシリンダ14内を上方に推進する。これにより、ピストン部材10の棒状部10bに接続された有底筒状部19を有する押し上げ部材15が収容器18内において上方に推進(突出)する。これによって、図7に示したように、蓋部21が外れ、収容器18の開口端部が開放されると共に、射出物16が収容器18内から外方(図1及び図2の紙面の上方向)に射出される。このとき、射出された射出物16に連結されているサスペンションライン73およびブライドルライン70も、射出物16とともに射出されるとともに、ブライドルライン70に接続された連結部85を介して、飛行体用線状接続具80が引っ張られ、ポケット90が展開し、線状部材81が外部に放出される。また、押し上げ部材15の支持部20と収容器18の底面との間の領域に負圧が生じ、封止部40(シール材)が破断し(図2参照)、外気が穴部24外部から収容器18内部に流入する。続いて、図2に示した状態から、ピストン部材10および管状部材4が上方に移動するが、管状部材4がストッパー部材23に衝突して停止する。そして、図8に示したように、射出物16がパラシュート又はパラグライダーである場合には、射出物16は収容器18から射出された後、展開される。また、図8に示したように、サスペンションライン73およびブライドルライン70にテンション(引張力)が付加された状態になると、線状部材81にもテンション(引張力)が付加された状態となる。ここで、図7および図8では、4本の飛行体用線状接続具80が展開する様子を例として示している(4本の飛行体用線状接続具80に対応する各ポケット90は不図示)。これにより、展開したパラシュートに安定して飛行体30を吊り下げることができる。
本実施形態によれば、カラビナなどの連結具を用いずに、パラシュート又はパラグライダー等の射出物16(被展開体)と連結できる飛行体用線状接続具80、当該飛行体用線状接続具80が連結されたパラシュート又はパラグライダー等の射出物16(被展開体)を射出する安全装置100、および、当該安全装置100を備えた飛行体30を提供することができる。
また、飛行体30に設けておくアームに結び留める飛行体用線状接続具80も、安全装置100とは別に設けておくことができるので、飛行体30に安全装置100を取り付けやすくすることができる。また、作動時の飛行体用線状接続具80の状態が飛行体30をバランス良く吊り下げることができるように、あらかじめ飛行体30に飛行体用線状接続具80を設置しておくことができるので、飛行体用線状接続具80の調整もしやすくなる。
また、環状部材83を用いた結び留め方法によって、飛行体用線状接続具80の一端部を飛行体30のアーム34に強固に結び留めできる。なお、飛行体用線状接続具80の一端部の結び留めの箇所はアーム34に限られず、飛行体30に結び留める箇所さえ設ければ、どの部位に結び留めてもよい。
また、上記構成においては、収容器18の内外を連通させる穴部24と、初期状態において穴部24を封止し、押し上げ部材15の支持部20と収容器18の底面との間の領域で作動時に発生する負圧によって破断する封止部40(シール材)とが設けられている。したがって、本実施形態によれば、作動時でも、収容器18に穴部24が設けられていない場合の射出性能の低下が発生しないようにすることができる。また、本実施形態によれば、初期状態において穴部24が封止部40(シール材)によって封止されているので、作動前において、射出物16の早期劣化又は破損を防止できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記実施形態においては、面ファスナー92、93を有したポケット90を用いて、線状部材81を保持するものであったが、これに限られない。たとえば、ポケット90の代わりに、ループ面の面ファスナーを収容器18の所定位置に直接貼付して、面ファスナー87を貼り付けることで、線状部材81を保持するものであってもよい。
また、上記実施形態の安全装置100は、射出物を射出できる構成であれば、上記実施形態において示したものに限られない。たとえば、安全装置は、収容器内部に射出物を射出する射出部と、収容器に上記切り欠き部と同様の部位があればよく、また、蓋部で収容器の開口部を閉塞しないようなものであってもよい。
また、上記実施形態では、基台2の一部が収容器18の外側に位置するように構成されたものであったが、基台2全体が収容器18の内側に位置するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では動力源としてガス発生器を採用したが、摺動部材がシリンダ内を推進するための駆動力を当該摺動部材に付与することが可能なものであればその構成は限定されるものではなく、例えば、バネ等の弾性体を用いた弾性体式、容器に閉じ込めたガス圧を用いるガスボンベ式、2つ以上の物質を混合して化学反応させてガス圧を発生させる化学反応式(非火薬)、などの駆動源を採用してもよい。また、上記実施形態および変形例の射出装置の代わりに、引出式(引張式とも呼ばれる)の射出装置を用いてもよい。この引出式の射出装置としては、たとえば、ロケットを飛ばしてパラシュートを引き出す方式、アクチュエータで錘を飛ばしてからパラシュートを引き出す方式、アクチュエータで発射体を飛ばしてからパラシュートを引き出す方式、最初にパイロットシュートを射出し、当該パイロットシュートでパラシュートを引き出す方式、などが挙げられる。
ここで、上述の引出式の射出装置の例である、ロケットを飛ばしてパラシュートを引き出す方式、アクチュエータで錘を飛ばしてからパラシュートを引き出す方式、アクチュエータで発射体を飛ばしてからパラシュートを引き出す方式、最初にパイロットシュートを射出し、当該パイロットシュートでパラシュートを引き出す方式、についてそれぞれ説明する。なお、上記実施形態と下2桁が同じ符号の部位は、特に示す場合を除き、上記実施形態で説明したものと同様であるので説明を省略する。
(ロケットを飛ばしてパラシュートを引き出す引出式の射出装置280)
図14に示したように、安全装置290外部の機体231上に設けられた射出装置280は、初期状態(図14(a)参照)でロケット282を格納する格納部281と、安全装置290の収容器211内のパラシュート(図示せず)にライン283(図14(b)参照)を介して接続されているロケット282と、飛行制御部202と同様の飛行制御部(図示せず)と、を備えている。ロケット282は、下部に火薬方式または化学反応式(非火薬)の推進部(図示せず)を有しており、異常時に飛行制御部から発射命令信号を受信した場合、駆動し、図14(b)に示したように、上部方向に打ち上げられるようになっている。これにより、異常時にロケット282を飛ばして、収容器211内のパラシュートを収容器211外へ引き出した後、当該パラシュートを展開することができる。
(アクチュエータで錘を飛ばしてからパラシュートを引き出す引出式の射出装置380)
図15に示したように、安全装置300外部の機体331上に設けられた射出装置380は、初期状態(図15(a)参照)で錘382を格納する格納部381と、安全装置300の収容器311内のパラシュート(図示せず)にライン383(図15(b)参照)を介して接続されている錘382と、アクチュエータ384と、飛行制御部202と同様の飛行制御部(図示せず)と、を備えている。アクチュエータ384は、上記実施形態の射出装置と同様のものであってもよいし、バネ等の弾性体を用いた弾性体式、容器に閉じ込めたガス圧を用いるガスボンベ式、2つ以上の物質を混合して化学反応させてガス圧を発生させる化学反応式(非火薬)、などの駆動源を採用したものであってもよい。アクチュエータ384は、異常時に飛行制御部から発射命令信号を受信した場合、駆動し、図15(b)に示したように、錘382を上部方向に打ち上げることができる。これにより、異常時に錘382を飛ばして、収容器311内のパラシュートを収容器311外へ引き出した後、当該パラシュートを展開することができる。
(アクチュエータで発射体を飛ばしてからパラシュートを引き出す引出式の射出装置)
図16に示したように、安全装置400は、パラシュート456、457と、展開前のパラシュート456、457を収容するカップ状の収容器451と、収容器451の内側底部に設けられた支持柱452と、内部にアクチュエータ421、422、423を備え、支持柱452に連結された3つの管部453、454、455と、飛行制御部202と同様の飛行制御部(図示せず)と、を備えている。管部453内にはアクチュエータ421が設けられ、管部454内にはアクチュエータ422が設けられ、管部455内にはアクチュエータ423が設けられている。管部453、454、455は、例えば傘骨のように異なる方向に向くように配置されている。
管部453には、一部が露出した状態で発射体453aが挿入されており、同様に、管部454には、一部が露出した状態で発射体454aが挿入され、管部455には、一部が露出した状態で発射体455aが挿入されている。パラシュート456は、紐458により発射体453aに連結されていると共に紐459により発射体455aに連結されている。また、パラシュート457は、紐460により発射体455aに連結されていると共に紐461により発射体454aに連結されている。アクチュエータ384は、異常時に飛行制御部から発射命令信号を受信した場合、駆動し、異常時に発射体453a、454a、455aを図16の矢印方向に飛ばすことができる。
なお、上述のアクチュエータ421、422、423、支持柱452、管部453、454、455、発射体453a、454a、455a、などで、主に、本変形例の射出装置を構成している。
これにより、異常時に発射体453a、454a、455aを図16の矢印方向に飛ばして、収容器451内のパラシュート456、457を収容器451外へ引き出した後、当該パラシュート456、457を展開することができる。なお、パラシュートは、パラシュート456、457のうちいずれか1つだけ設けるものであってもよい。
(パイロットシュートでパラシュートを引き出す引出式の射出装置)
上述の射出装置380(図15)の錘382の代わりに、パイロットシュート(図示せず)をライン383に接続し、異常状態時に当該パイロットシュートを最初に射出し展開して、収容器211内のパラシュート(図示せず)を引き出した後、当該パラシュートを展開するものであってもよい。
また、上記実施形態では、収容器18を円筒状に形成したが、これに限定されるものではなく、たとえば四角筒のような他の形状に形成してもよい。
また、上記実施形態において、射出物としてパラシュート又はパラグライダーを採用する場合、当該パラシュート又はパラグライダーがパッキングされていてもよい。なお、当該パッキングは作動時に破れるまたは剥がれるように構成されている。
さらに、上記実施形態では、射出物として、パラシュート又はパラグライダーを挙げたが、これに限らず、揚力発生部材を含むものを射出物として射出してもよい。揚力発生部材としては、たとえば、パラフォイル、ロガロ型パラシュート、シングルサーフェース型パラシュート、飛行機の翼、プロペラ、バルーン等が挙げられる。また、揚力発生部材がコントロールラインを有する場合、安全装置は、コントロールラインを利用して、射出した揚力発生部材の傾斜角度の変更などを行うことができる操舵機構を備えておくことが望ましい。この操舵機構は、たとえば、揚力発生部材に連結された複数のコントロールラインをそれぞれ巻き取る複数のリールと、これらのリールの動力となるモータと、を備えたものであり、モータの駆動により、コントロールラインを巻き取ったり、出したりすることで、適宜、揚力発生部材を引っ張ったり、引っ張りを緩めたりすることができる。
また、パラシュート又はパラグライダーの代わりに、ネット(網)を射出することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、タイミングを合わせて、フックまたは突起物などに向けてネットを射出すれば、当該フックまたは突起物に飛行体を引っ掛けることができる。その結果として、飛行体が地面へ落下衝突することを防止できる。また、パラシュート又はパラグライダーの代わりに、医薬品、荷物、などを射出することができるものであってもよい。
また、アクチュエータによって、収縮させたまたは折り畳んだ浮き輪(フロート)を駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって当該浮き輪を膨張展開させることが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、飛行体が水没することを防止できるととともに、飛行体が墜落した際の回収場所の目印とすることができる。
また、アクチュエータによって、収縮させたまたは折り畳んだ浮き輪(フロート)およびパラシュートを駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって当該浮き輪およびパラシュートを展開させることが可能な安全装置を備えた飛行体であってもよい。これにより、飛行体の墜落時の落下速度を低減させるととともに、飛行体が水没することを防止でき、さらに飛行体が墜落した際の回収場所の目印とすることができる。
また、アクチュエータによってパラシュートを駆動機構(駆動部を備えた切断装置など)とともに射出し、当該パラシュートが展開した後に、駆動機構によって当該パラシュートと飛行体とを連結している複数の連結部材のうち一部を切断し、飛行体の機体の重心をずらして横向きにして落下させ、その後、飛行体の落下側の側面に設けられているエアバッグ装置を用いて地面などへの衝突の衝撃を緩和することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
また、アクチュエータによって、いわゆるパラモーターを駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、パラシュートまたはパラグライダーが完全に展開した後に、駆動機構によってモータを駆動させてプロペラを回転させることが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、パラシュートまたはパラグライダーがプロペラに絡まることがない。なお、パラモーターとは、パラシュートまたはパラグライダーのハーネス部分に動力(モーターによるプロペラ回転機など)を設けて、推力を得て飛行可能なものである。
また、アクチュエータによって音声発生装置を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該音声発生装置を作動させ、周囲に危険を報知することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
また、アクチュエータによって照明装置(フラッシュライトなど)を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該照明装置を作動させ、周囲に危険を報知することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
また、アクチュエータによって消火器を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該消火器を作動させて、飛行体の機体および周囲に消火剤を噴霧可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
また、アクチュエータによって、予め射出可能に搭載しておいたパラシュート付き搭載物(たとえば高価な装置類)を駆動機構とともに射出し、駆動機構によって当該パラシュート付き搭載物のパラシュートを展開させる安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、当該パラシュート付き搭載物を重点的に保護することができる。
また、アクチュエータによって、予め射出可能に搭載しておいたエアバッグ装置付き搭載物(たとえば高価な装置類)を駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって当該エアバッグ装置付き搭載物のエアバッグを膨張展開させる安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、当該エアバッグ装置付き搭載物を重点的に保護することができる。
また、アクチュエータによって救難信号送信装置を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該救難信号送信装置を作動させて、救難信号を外部に送信することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、飛行体が墜落した場合、墜落地点を特定することができる。
また、アクチュエータによってパラシュート付きブラックボックス(フライトレコーダーなど)を駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該パラシュート付きブラックボックスのパラシュートを展開させる安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、当該パラシュート付きブラックボックスを重点的に保護することができる。その結果として、飛行データを保護することができる。
1、384、421、422、423 アクチュエータ
2 基台
2A 筒状部材
2B フランジ部
2a、10c、22c、24、25、26、51、52、53 穴部
2c 挿入口
3 筒状部材
4 管状部材
5 保持部材
6 空間
10 ピストン部材
10a、91 本体部
10b 棒状部
10d 雌ねじ部
10e、23a、23b 溝部
11、12 シール部材
13 孔部
14 シリンダ
14a 貫通孔
15 押し上げ部材
16 射出物
17 ガス発生器
17a カップ体
17b 電極
18 収容器
18a 切り欠き部
18b 嵌合部
19 有底筒状部
19a 底部
20 支持部
21 蓋部
22 コネクタ
22a 本体部
23 ストッパー部材
27 移動防止部材
28 ボルト
29 穴
30 飛行体
31 機体
33 脚部
34 アーム
40 封止部
50 ボルト部材
50a ヘッド部
50b 雄ねじ部
53a 挿入用開口部
60 閉塞部材
70 ブライドルライン
70a (ブライドルラインの)一端部
70b (ブライドルラインの)他端部
73 サスペンションライン
80 飛行体用線状接続具
81 線状部材
82、88 ループ構造
83 環状部材
84、86 止め縫い部
85 連結部
87、92 (フック面の)面ファスナー
93 (ループ面の)面ファスナー
89 (線状部材の)部位
90 ポケット
100、290、300、400 安全装置
200 異常検出装置
201 記憶部
202 飛行制御部
203 報知部
210 センサ
220 制御部
221 異常検知部
222 演算部
223 通知部
281、381 格納部
282 ロケット
382 錘
452 支持柱管部
453、454、455、 管部
453a、454a、455a 発射体
458、459、460、461 紐

Claims (8)

  1. 安全装置を備えた飛行体の一部に一端部を結び留めて接続することが可能であり、前記安全装置に含まれる被展開体または被展開体に連結されたラインに他端部を直接接続可能な飛行体用線状接続具であって、
    環状部材と、
    先端部を前記環状部材の内部に通して折り返して前記先端部を途中部分に固定して形成したループ構造を前記飛行体の一部に結び留めて接続可能に一端部に有し、被展開体または被展開体に連結されたラインに直接接続可能な接続部が形成されている他端部を有した線状部材と、
    を備え、
    前記ループ構造の内周部は、前記線状部材の一端部と他端部との間の途中部分において折り返して一時的に形成した別のループ構造を通すことが可能な大きさに形成され、
    前記環状部材の外周部は、前記別のループ構造の内周部を通ることが可能な大きさに形成されたものであることを特徴とする飛行体用線状接続具。
  2. 前記環状部材の幾何中心から最も近接する外周部分までの距離をR、前記ループ構造を前記環状部材によって最も引き延ばした際の長さをL、とした場合において、L<Rの関係が成立することを特徴とする請求項1に記載の飛行体用線状接続具。
  3. 前記線状部材の幅をWとした場合、W<L<Rの関係が成立することを特徴とする請求項2に記載の飛行体用線状接続具。
  4. 射出物を射出する射出部と、
    前記射出部と前記射出部を内包する収容器と、
    前記射出物に一端が連結されているラインと、
    を備え、
    前記ラインの他端が、請求項1~3のいずれか1項に記載の飛行体用線状接続具の一端と直接連結されていることを特徴とする安全装置。
  5. 前記飛行体または周囲環境の異常を検出可能な異常検出装置をさらに備え、
    前記異常検出装置は、前記異常を検出した場合に前記射出部を起動させることを特徴とする請求項4に記載の安全装置。
  6. 前記異常検出装置により前記異常を検出した場合、前記飛行体に設けられた推進装置を停止させる飛行制御部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の安全装置。
  7. 機体と、
    前記機体に設けられる請求項4~6のいずれか1項に記載の安全装置と、
    前記機体に結合され、前記機体を推進させる1つ以上の推進機構と、を備えることを特徴とする飛行体。
  8. 被展開体に連結されたラインの端部に一端部を接続可能な請求項1~3のいずれか1項に記載の飛行体用線状接続具の他端部を、飛行体の一部に結び留める結び留め方法であって、
    前記飛行体用線状接続具の他端部を、前記飛行体の一部に巻き付ける工程と、
    前記飛行体用線状接続具の一端部と他端部との間の途中部分において折り返して一時的に別のループ構造を形成する工程と、
    前記ループ構造に前記別のループ構造の内周部を貫通させる工程と、
    前記別のループ構造を折り返し、前記環状部材が前記別のループ構造の内周部をくぐるように、前記別のループ構造の内周部を前記環状部材に通過させる工程と、
    前記別のループ構造の先端部を前記ループ構造の位置まで移動させた後、前記線状部材を前記飛行体用線状接続具の一端部側へ引っ張り、締めて、結び留める工程と、
    を含む、結び留め方法。

JP2022010552A 2022-01-26 2022-01-26 飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法 Pending JP2023109122A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022010552A JP2023109122A (ja) 2022-01-26 2022-01-26 飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022010552A JP2023109122A (ja) 2022-01-26 2022-01-26 飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023109122A true JP2023109122A (ja) 2023-08-07

Family

ID=87517998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022010552A Pending JP2023109122A (ja) 2022-01-26 2022-01-26 飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023109122A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102023124186A1 (de) 2022-09-12 2024-03-14 Renesas Electronics Corporation Halbleitervorrichtung und Verfahren zu ihrer Herstellung

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102023124186A1 (de) 2022-09-12 2024-03-14 Renesas Electronics Corporation Halbleitervorrichtung und Verfahren zu ihrer Herstellung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10421552B2 (en) Apparatus and method for rapid deployment of a parachute
US10118707B2 (en) Aircraft parachute deployment autopilot
JP7062495B2 (ja) パラシュートまたはパラグライダー展開装置およびこれを備えた飛行体
KR20190043136A (ko) 에어백 장치를 구비한 소형 비행체
US11279494B2 (en) Emergency landing apparatus deployment for emergency landing of aircraft
WO2021084872A1 (ja) パラシュート装置、飛行装置、および飛翔体射出機構
JP2023109122A (ja) 飛行体用線状接続具、安全装置、安全装置を備えた飛行体、および、飛行体用線状接続具を用いた結び留め方法
CN114423681A (zh) 针对具有可展开降落伞的飞行器的损害减轻
JP2020131917A (ja) パラシュート装置、飛行装置、飛翔体射出機構
JP2020019463A (ja) パラシュートまたはパラグライダーの展開装置およびこれを備えた飛行体
WO2023228921A1 (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
JP2023091672A (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
JP7455049B2 (ja) アクチュエータ、安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
JP2023182484A (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
EP4349714A1 (en) Safety device and flight vehicle provided with safety device
WO2023080249A1 (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
WO2023068041A1 (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
JP2024057545A (ja) 安全装置用取り付け具、安全装置、および、飛行体
JP2023000952A (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
JP2024040084A (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
WO2022168793A1 (ja) 安全装置及び飛行体
JP2023023283A (ja) 安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
JP2023107162A (ja) パラシュート、安全装置、および、安全装置を備えた飛行体