JP7096197B2 - 被覆正極活物質及び全固体電池 - Google Patents
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Description
1.1.第1形態
図1に被覆正極活物質1の断面構成を概略的に示す。図1に示すように、被覆正極活物質1は、正極活物質1aと、正極活物質1aの表面を被覆する第1の被覆層1bと、第1の被覆層1bの表面を被覆する第2の被覆層1cとを備える。第1の被覆層1bは第1のリチウム含有酸化物からなり、第2の被覆層1cは第2のリチウム含有酸化物からなり、第1のリチウム含有酸化物の融点のほうが第2のリチウム含有酸化物の融点よりも低い。また、第1の被覆層1b及び第2の被覆層1cの双方が非晶質である。
正極活物質1aは、全固体電池の正極活物質として公知の材料からなる。公知の材料のうち、リチウムイオンを吸蔵放出する電位(充放電電位)の異なる2つの材料を選択し、貴な電位を示す材料を正極活物質とし、卑な電位を示す材料を後述の負極活物質として、それぞれ用いることができる。例えば、正極活物質として公知のリチウム含有酸化物等を用いることができる。より具体的には、コバルト酸リチウム(LiCoO2);ニッケル酸リチウム(LiNiO2);マンガン酸リチウム(LiMn2O4);LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2;Li1+xMn2-x-yMyO4(MはAl、Mg、Co、Fe、Ni、Znから選ばれる一種以上)で表される異種元素置換Li-Mnスピネル;チタン酸リチウム(LixTiOy);リン酸金属リチウム(LixMy(PO4)z、MはFe、Mn、Co、Ni、Tiから選ばれる1種以上)等が挙げられる。中でも、リチウムと、コバルト、マンガン及びニッケルから選ばれる少なくとも1つの元素とを含む酸化物がよい。正極活物質1aは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。尚、正極活物質1aとしてリチウム含有酸化物を用いる場合、正極活物質1aとして採用されるリチウム含有酸化物が被覆層1b、1cを構成するリチウム含有酸化物とは異なるものであることは言うまでもない。正極活物質1aとして採用されるリチウム含有酸化物は所定の充放電電位においてリチウムイオンの吸蔵及び放出を行うことを主な機能とするのに対し、被覆層1b、1cを構成するリチウム含有酸化物はリチウムイオン伝導性を確保しつつ正極活物質1aの表面を保護するものである。
図1に示すように、正極活物質1aの表面は第1の被覆層1bによって被覆されており、第1の被覆層1bの表面は第2の被覆層1cによって被覆されている。第1の被覆層1bは第1のリチウム含有酸化物からなり、第2の被覆層1cは第2のリチウム含有酸化物からなる。尚、本願にいう「リチウム含有酸化物」とは、リチウムを含む無機酸化物をいう。当該酸化物には酸窒化物や酸硫化物等も含まれ得る。「リチウム含有酸化物からなる」とは、リチウム含有酸化物に加えて不可避不純物(原料由来の不純物)等の微量成分を含む形態を許容する趣旨である。
被覆正極活物質1は様々な方法により製造することができる。例えば、粒子状の正極活物質1aを転動流動状態にし、転動流動状態とされた正極活物質1aに対して、第1の被覆層1bを形成するための材料を含む前駆体溶液を吹付けて塗工し、前駆体溶液が塗工された正極活物質1aを熱処理(乾燥及び焼成)することで、正極活物質1aの表面に第1の被覆層1bを設けることができる。その後、第1の被覆層1bで被覆された正極活物質1aに対して、上記と同様の流れで、第2の被覆層1cを含む前駆体溶液を吹付けて塗工し、熱処理することで、第1の被覆層1bの表面に当該第1の被覆層1bとは別の層として第2の被覆層1cを設けることができる。この場合、各々の塗工時間等を調整することで、各々の被覆層の厚みを容易に調整することができる。
図2に被覆正極活物質2の断面構成を概略的に示す。図2に示すように、被覆正極活物質2は、正極活物質2aと、正極活物質2aの表面を被覆する第1の被覆層2bと、第1の被覆層2bの表面を被覆する第2の被覆層2cとを備える。第1の被覆層2bは第1のリチウム含有酸化物からなり、第2の被覆層2cは第2のリチウム含有酸化物からなり、第1のリチウム含有酸化物の融点のほうが第2のリチウム含有酸化物の融点よりも低い。また、第1の被覆層2b及び第2の被覆層2cの双方が非晶質である。
2.1.第1形態
図3に全固体電池100の層構成を概略的に示す。図3に示すように、全固体電池100は、正極10と、負極20と、正極10及び負極20の間に配置された固体電解質層30とを備え、正極10が、被覆正極活物質1を備え、被覆正極活物質1が硫化物固体電解質5と接触している。
正極10は被覆正極活物質1を備える。図3に示すように、正極10は、正極集電体層10aと正極活物質層10bとを備えていてもよく、この場合は正極活物質層10bに被覆正極活物質1が含まれる。
全固体電池100における負極20の構成は当業者にとって自明であるが、以下、一例について説明する。負極20は、通常、負極活物質21と、任意成分として固体電解質25、導電助剤26、バインダー27及びその他添加剤(増粘剤等)とを含む負極活物質層20bを備える。負極活物質層20bは、負極集電体層20aの表面に設けられていてもよい。
全固体電池100における固体電解質層30の構成は当業者にとって自明であるが、以下、一例について説明する。固体電解質層30は、固体電解質35と任意にバインダー37とを含む。固体電解質35は、上述の固体電解質5、25と同様としてもよい。特に上記の硫化物固体電解質を採用することが好ましい。固体電解質層30に含まれ得るバインダー37は上記したバインダー7、27と同様のものを適宜選択して用いることができる。固体電解質層30における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。固体電解質層30の形状も従来と同様とすればよい。例えば、シート状の固体電解質層30であってもよい。シート状の固体電解質層30は、例えば、固体電解質35と任意にバインダー37とを溶媒に入れて混練することにより固体電解質を含むスラリー又はペーストを得た後、これを基材の表面に塗布し乾燥する、或いは、正極活物質層10b及び/又は負極活物質層20bの表面に塗布し乾燥する、或いは、固体電解質35等を乾式でプレス成形する、或いは基材等の表面にスパッタや蒸着によって固体電解質層30の薄膜を設ける等の過程を経ることにより容易に製造することができる。この場合、固体電解質層30の厚みは、例えば0.1μm以上300μm以下としてもよいし、0.1μm以上100μm以下としてもよい。
全固体電池100は、例えば、上記の正極10、固体電解質層30及び負極20を積層してプレスすること等によって製造することができる。言うまでもないが、全固体電池100は、正極10、負極20及び固体電解質層30の他に、必要な端子や電池ケース等を備えていてもよい。また、各層の積層方向に拘束圧力を付与するための拘束部材を備えていてもよい。これら部材は公知であり、ここでは詳細な説明を省略する。
図4に全固体電池200の層構成を概略的に示す。図4において、図3と同様の構成については同一符号を付す。図4に示すように、全固体電池200は、正極110と、負極20と、正極110及び負極20の間に配置された固体電解質層130とを備え、正極110が、被覆正極活物質2を備え、被覆正極活物質2が硫化物固体電解質135と接触している。
1.1.正極活物質の用意
正極活物質として粒子状のニッケルコバルト酸リチウム(住友金属鉱山社製)を用意した。
バレススパッタ(フルヤ金属社製)を用いて、上記の正極活物質の表面にタングステン酸リチウムを成膜し、正極活物質の表面に厚さ3nmの第1の被覆層を形成した。
1.3.1.前駆体溶液の作製
2Lのエタノール(和光純薬社製)に、1mmolのリチウムエトキシド(高純度化学社製)及び1mmolのペンタエトキシニオブ(高純度化学社製)を混合して、前駆体溶液(ゾルゲル溶液)を得た。
転動流動コーティング装置(MP-01、パウレック社製)を用いて、第1の被覆層により被覆された正極活物質を流動させながら、前駆体溶液を吹付け塗工し、乾燥後、大気雰囲気下で200℃で5時間熱処理することにより、第1の被覆層の表面にニオブ酸リチウムからなる厚さ7nmの第2の被覆層を有する被覆正極活物質を得た。
1.4.1.正極の作製
被覆正極活物質と、硫化物固体電解質(Li2S-P2S5系固体電解質)とを質量比で75:25となるように秤量し、さらに、被覆正極活物質100質量部に対してPVdF系バインダーを3質量部、導電助剤としてアセチレンブラックを3質量部秤量した。これらを酪酸ブチル溶媒に固形分60wt%となるように調合し、攪拌機で混練することにより正極ペーストを得た。得られたペーストをアプリケーターによるブレードコート法により厚さ15μmのアルミニウム箔上に塗布し、150℃で15分間乾燥し、正極を得た。
負極活物質(チタン酸リチウム)と硫化物固体電解質(Li2S-P2S5系固体電解質)とを質量比で50:50となるように秤量し、さらに、活物質100質量部に対してPVdF系バインダーを6質量部、導電助剤としてアセチレンブラックを6質量部秤量した。これらを酪酸ブチル溶媒に固形分40wt%となるように調合し、攪拌機で混練することにより負極ペーストを得た。得られたペーストをアプリケーターによるブレードコート法により厚さ15μmの銅箔上に塗布し、150℃で15分間乾燥し、負極を得た。
硫化物固体電解質(Li2S-P2S5系固体電解質)とブチレンゴム系バインダーとを質量比で95:5となるように秤量した。これをヘプタン溶媒に固形分40%となるように調合し、超音波分散装置による攪拌することで固体電解質ペーストを得た。得られたペーストをアプリケーターによるブレードコート法により基材上に塗布し、自然乾燥後、さらに100℃で30分間乾燥させ、固体電解質層を得た。
固体電解質層を基材から剥がすとともに、正極と固体電解質層と負極とを重ねて1ton/cmでプレスした後、端子付きのアルミニウムラミネートフィルムで密閉して全固体電池を得た。
1.5.1.初期抵抗
電池作製後、1/3Cレートにて定電流-定電圧充電および放電での容量確認を行った後、25℃下にて、7Cレートにて10秒間の放電を行い、全固体電池の初期抵抗を測定した。SOC40%での結果を下記表1に示す。
初期抵抗を測定後、60℃下にて、SOC0~100%の範囲で2Cレートにて定電流充放電を行う充放電サイクルを300回行い、サイクル終了後の全固体電池の抵抗を測定し、初期抵抗からの抵抗増加率を求めた。SOC40%での結果を下記表1に示す。
タングステン酸リチウムからなる第1の被覆層の厚みを5nmとし、ニオブ酸リチウムからなる第2の被覆層の厚みを5nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
タングステン酸リチウムからなる第1の被覆層の厚みを7nmとし、ニオブ酸リチウムからなる第2の被覆層の厚みを3nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
タングステン酸リチウムからなる第1の被覆層の厚みを5nmとし、ニオブ酸リチウムからなる第2の被覆層の厚みを10nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
タングステン酸リチウムからなる第1の被覆層を設けることなく、正極活物質の表面にニオブ酸リチウムからなる厚みが5nmの第2の被覆層のみを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
タングステン酸リチウムからなる第1の被覆層を設けることなく、正極活物質の表面にニオブ酸リチウムからなる厚さが10nmの第2の被覆層のみを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
タングステン酸リチウムからなる第1の被覆層を設けることなく、正極活物質の表面にニオブ酸リチウムからなる厚さが15nmの第2の被覆層のみを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
ニオブ酸リチウムからなる第2の被覆層を設けることなく、正極活物質の表面にタングステン酸リチウムからなる厚さが5nmの第1の被覆層のみを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
ニオブ酸リチウムからなる第2の被覆層を設けることなく、正極活物質の表面にタングステン酸リチウムからなる厚さが10nmの第1の被覆層のみを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
ニオブ酸リチウムからなる第2の被覆層を設けることなく、正極活物質の表面にタングステン酸リチウムからなる厚さが15nmの第1の被覆層のみを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
下記に示すように、被覆正極活物質においてニオブ酸リチウムからなる第1の被覆層とタングステン酸リチウムからなる第2の被覆層とを設けたこと以外は、実施例1と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
11.1.1.前駆体溶液の作製
2Lのエタノール(和光純薬社製)に、1mmolのリチウムエトキシド(高純度化学社製)及び1mmolのペンタエトキシニオブ(高純度化学社製)を混合して、前駆体溶液(ゾルゲル溶液)を得た。
転動流動コーティング装置(MP-01、パウレック社製)を用いて、正極活物質を流動させながら、前駆体溶液を吹付け塗工し、乾燥後、大気雰囲気下で200℃で5時間熱処理することにより、正極活物質の表面にニオブ酸リチウムからなる厚みが1nmの第1の被覆層を形成した。
バレススパッタ(フルヤ金属社製)を用いて、第1の被覆層の表面にタングステン酸リチウムを成膜し、第1の被覆層の表面に厚さ9nmの第2の被覆を有する被覆正極活物質を得た。
ニオブ酸リチウムからなる第1の被覆層の厚みを5nmとし、タングステン酸リチウムからなる第2の被覆層の厚みを5nmとしたこと以外は、比較例7と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
ニオブ酸リチウムからなる第1の被覆層の厚みを9nmとし、タングステン酸リチウムからなる第2の被覆層の厚みを1nmとしたこと以外は、比較例7と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
第2の被覆層を形成時の熱処理温度を500℃とすることで、結晶質の第2の被覆層を得たこと以外は、実施例2と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
第1の被覆層を形成後、500℃にて5時間熱処理することで、結晶質の第1の被覆層を得たこと以外は、実施例2と同様にして被覆正極活物質及び全固体電池を作製し、上記の評価を行った。結果を下記表1に示す。
(1)比較例1~6においては、電池の初期抵抗はある程度小さいものの、充放電サイクル後の電池の抵抗増加率が200%以上と極めて大きくなった。比較例1~6においては、被覆層が単層構造であり、充放電サイクル時の正極活物質の膨張収縮によって被覆層の割れの進展が生じたものと考えられる。そして、被覆層の割れが進展した結果、活物質表面と硫化物固体電解質とが接触して反応し、界面抵抗が徐々に増加したものと考えられる。
(2)比較例7~9においては、電池の初期抵抗はある程度小さいものの、充放電サイクル後の電池の抵抗増加率が200%以上と極めて大きくなった。比較例7~9においては、内側の被覆層を構成するリチウム含有酸化物(ニオブ酸リチウム)の融点が、外側の被覆層を構成するリチウム含有酸化物(タングステン酸リチウム)の融点よりも高く、すなわち、外側の被覆層よりも内側の被覆層のほうが硬い。そのため、充放電サイクル時の正極活物質の膨張収縮によるひずみを内側の被覆層によって吸収することができず、結果として被覆層が割れてしまったものと考えられる。そして、被覆層が割れた結果、被覆層のない活物質表面と硫化物固体電解質とが接触して反応し、界面抵抗が増加したものと考えられる。
(3)比較例10、11においては、電池の初期抵抗が大きいうえ、充放電サイクル後の電池の抵抗増加率も200%以上と極めて大きくなった。一般に、リチウム含有酸化物については、非晶質のものよりも結晶質のもののほうがリチウムイオン伝導度が低い。すなわち、比較例10、11においては、被覆層のリチウムイオン伝導度が低いため、初期抵抗が大きくなったものと考えられる。また、一般に、結晶質の被覆層は非晶質の被覆層に比べて硬い。そのため、充放電サイクル時の正極の膨張収縮によるひずみを被覆層が吸収しきれず、結果として被覆層が割れてしまったものと考えられる。そして、被覆層が割れた結果、被覆層のない活物質表面と硫化物固体電解質とが接触して反応し、界面抵抗が増加したものと考えられる。
(4)実施例1~4においては、電池の初期抵抗が十分に小さく、且つ、充放電サイクル後の電池の抵抗増加率も200%未満と顕著に低下した。実施例1~4においては、内側の被覆層を構成するリチウム含有酸化物(タングステン酸リチウム)の融点が、外側の被覆層を構成するリチウム含有酸化物(ニオブ酸リチウム)の融点よりも低く、すなわち、外側の被覆層よりも内側の被覆層のほうが柔らかい。そのため、充放電サイクル時の正極の膨張収縮によるひずみを内側の被覆層によって吸収することができ、結果として被覆層の割れが抑制されたものと考えられる。また、被覆層を2層構成とすることで、一方の層に割れが生じた場合に、他方の層に割れが進展し難く、結果として正極活物質の露出が抑えられたものと考えられる。さらに、被覆層を非晶質とすることで、被覆層の柔軟性が向上するとともに、高いリチウムイオン伝導性が確保される。そのため、初期抵抗を低下させることができるとともに、被覆層の割れを一層抑制できたものと考えられる。
1a 正極活物質
1b 第1の被覆層
1c 第2の被覆層
2 第2形態に係る被覆正極活物質
2a 正極活物質
2b 第1の被覆層
2c 第2の被覆層
100 第2形態に係る全固体電池
10 正極
20 負極
30 固体電解質
200 第1形態に係る全固体電池
110 正極
20 負極
130 固体電解質
Claims (6)
- 正極活物質と、前記正極活物質の表面を被覆する第1の被覆層と、前記第1の被覆層の表面を被覆する第2の被覆層とを備え、
前記第1の被覆層が第1のリチウム含有酸化物からなり、
前記第2の被覆層が第2のリチウム含有酸化物からなり、
前記第1のリチウム含有酸化物の融点のほうが前記第2のリチウム含有酸化物の融点よりも低く、
前記第1の被覆層及び前記第2の被覆層の双方が非晶質である、
被覆正極活物質。 - 前記第2のリチウム含有酸化物がリチウムとニオブとの複合酸化物である、
請求項1に記載の被覆正極活物質。 - 前記第1のリチウム含有酸化物がリチウムとタングステンとの複合酸化物である、
請求項1又は2に記載の被覆正極活物質。 - 前記第1の被覆層の厚みと前記第2の被覆層の厚みとの合計の厚みに占める前記第1の被覆層の厚みの割合が30%以上70%以下である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の被覆正極活物質。 - 前記第1の被覆層の厚みと前記第2の被覆層の厚みとの合計の厚みが1nm以上100nm以下である、
請求項1~4のいずれか1項に記載の被覆正極活物質。 - 正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置された固体電解質層とを備え、
前記正極が、請求項1~5のいずれか1項に記載の被覆正極活物質を備え、
前記被覆正極活物質が硫化物固体電解質と接触している、
全固体電池。
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