JP2016062683A - リチウムイオン(lithiumion)二次電池 - Google Patents

リチウムイオン(lithiumion)二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することが可能な、新規かつ改良されたリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、正極活物質粒子と、正極活物質粒子に接触する固体電解質粒子と、を備える全固体型リチウムイオン二次電池であって、正極活物質粒子は、コバルト酸リチウム粒子と、ニッケル原子を含み、コバルト酸リチウム粒子の少なくとも一部を覆う第1被覆層と、元素M1と、を含み、正極活物質粒子の組成は、化学式1で示され、正極活物質粒子の平均粒径は5〜35μmであることを特徴とする、全固体型リチウムイオン二次電池が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、大きな充放電容量、高い作動電位、優れた充放電サイクル(cycle)特性を有するため、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーター(motor)を動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド(hybrid)電気自動車等の用途への需要が増大している。リチウムイオン二次電池では、電解質として、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた非水電解液が用いられているが、このような非水電解液は、その発火のし易さや電解液の漏れ等の問題から、安全性が懸念されている。そのため、近年、リチウムイオン二次電池の安全性の向上を目的として、不燃材料である無機材料からなる固体電解質を用いた全固体型リチウムイオン二次電池の研究が盛んに行われている。
全固体型リチウムイオン二次電池の固体電解質としては硫化物や酸化物等を使用できるが、リチウムイオン伝導性の観点から硫化物系の固体電解質が最も期待できる材料である。ところが、硫化物系の固体電解質を使用した場合には、充電の際に正極活物質粒子と固体電解質粒子との界面で反応が起こり、この界面に抵抗成分が生成することにより、正極活物質粒子と固体電解質粒子との界面をリチウムイオンが移動する際の抵抗(以下、「界面抵抗」とも称する。)が増大しやすくなる。この界面抵抗の増大により、リチウムイオン伝導性が低下するため、全固体型リチウムイオン二次電池の出力が低下する、という問題がある。
上記の問題のため、これまで、全固体型リチウムイオン二次電池の正極活物質粒子として、Niを含有する正極活物質粒子、例えばニッケルコバルトマンガン酸リチウム(以下、「NCM」とも称する)粒子、ニッケルコバルトアルミニウム酸(以下、「NCA」とも称する)粒子が使用されてきた。Niを含む正極活物質粒子は、硫化物系の固体電解質との間で抵抗成分を生成しにくいからである。
一方、非水系リチウムイオン二次電池に使用される正極活物質粒子として、LiCoO(以下、「LCO」とも称する。)粒子が知られている。LCO粒子は、NCM粒子、NCA粒子よりも真密度が大きい。
さらに、NCM粒子及びNCA粒子内のリチウムイオン拡散速度は小さい。このため、NCM粒子及びNCA粒子を正極活物質粒子として使用する場合、NCM粒子及びNCA粒子の一次粒子を小さくし、かつ、これら一次粒子を凝集させる(すなわち、二次粒子化する)必要がある。一次粒子が大きいと、粒子の全域にリチウムイオンが行き渡るまでに時間がかかり、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が低下するからである。このため、NCM粒子及びNCA粒子を正極活物質粒子とした正極活物質層内では、正極活物質粒子間に多数の空隙が形成される。すなわち、正極活物質粒子の充填性が低くなる。これに対し、LCO粒子内のリチウムイオン拡散速度はNCM粒子及びNCA粒子内のリチウムイオン拡散速度よりも大きいので、一次粒子のまま使用できる。したがって、正極活物質粒子の充填性が高くなる。
上記の理由により、LCO粒子を正極活物質粒子として使用する場合、正極活物質層の密度(体積密度)を高くすることができる。このため、LCO粒子を全固体型リチウムイオン二次電池でも使用したいというニーズがある。
特開2010−192373号公報 特許第4982866号
しかし、全固体型リチウムイオン二次電池の正極活物質粒子としてLCO粒子を使用した場合、上記界面抵抗が顕著に増大し、この結果、放電容量及びサイクル特性が顕著に低下するという問題があった。そこで、特許文献1や特許文献2では、正極活物質粒子の表面をLiNbO、LiTi12やAl化合物などで被覆することが提案されている。しかし、これらの技術によっても、依然として放電容量及びサイクル特性について満足な値を得ることができなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することが可能な、新規かつ改良されたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、正極活物質粒子と、正極活物質粒子に接触する固体電解質粒子と、を備える全固体型リチウムイオン二次電池であって、正極活物質粒子は、コバルト酸リチウム(LCO)粒子と、ニッケル(Ni)原子を含み、コバルト酸リチウム粒子の少なくとも一部を覆う第1被覆層と、B、Mg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、La、Ce、Pr、Eu、Tb、Hf、Ta及びPbからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素M1と、を含み、正極活物質粒子の組成は、下記化学式1で示され、正極活物質粒子の平均粒径は5〜35μmであることを特徴とする、全固体型リチウムイオン二次電池が提供される。
LiNiCoM11−y−z (1)
化学式(1)において、
x、y、z、aは、0.5<x<1.2、0<y<0.4、0.6<z、y+z≦1.0を満たす値である。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
ここで、元素M1は、Mg、Al、Mnからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素であってもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
また、正極活物質粒子中のニッケル原子とコバルト(Co)原子とのmol比は、正極活物質粒子の表面から中心にむけて連続的に変化していてもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
また、元素M1は、LCO粒子に含まれてもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
また、第1被覆層の少なくとも一部を覆う第2被覆層をさらに備え、第2被覆層は、B、Mg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、La、Ce、Pr、Eu、Tb、Hf、Ta及びPbからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素M2を含み、正極活物質粒子内の全遷移元素の合計原子数に対する元素M2のモル比が10.0mol%以下であってもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
また、元素M2は、Al、Ti、Ga、Y、Zr、Nb、In、La、Ceからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素であってもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
また、正極活物質粒子は略球形であってもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
また、硫化物固体電解質粒子は、ケイ素、リン、及びホウ素からなる群から選ばれる一種以上の元素を含有してもよい。
本観点によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
以上説明したように本発明によれば、正極活物質粒子としてLCO粒子を使用することができ、かつ、全固体型リチウムイオン二次電池の放電容量及びサイクル特性を改善することができる。
本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構成を模式的に示す説明図である。 本実施形態に係る正極活物質粒子の構成を模式的に示す説明図である。 正極層の変形例を模式的に示す説明図である。 上記変形例に係る正極活物質粒子の構成を模式的に示す説明図である。 正極活物質粒子の断面のHAADF−STEM(高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡法)像である。 試料表面からの深さと各元素(O、Co、Ni)の面密度(原子%)との相関を示すグラフ(強度ラインプロファイル)である。 従来の全固体型リチウムイオン二次電池における界面抵抗の増大の様子を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.固体電解質を用いた場合の問題点>
まず、図7に基づいて、固体電解質を用いた場合の問題点について説明する。図7は、従来の全固体型リチウムイオン二次電池100(以下、「リチウムイオン二次電池100」とも称する)の概略構成を示す説明図である。
リチウムイオン二次電池100は、正極層110、負極層120、及び固体電解質層130が積層された構造を有する。正極層110は、正極活物質粒子111と硫化物系固体電解質粒子131(以下、「固体電解質粒子131」とも称する)とを混合した混合粒子で構成される。同様に、負極層120は、負極活物質粒子121と固体電解質粒子131とを混合した混合粒子で構成される。固体電解質層130は、正極層110と負極層120との間に設けられる。固体電解質層130は、固体電解質粒子131で構成される。
硫化物系固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池100では、正極活物質及び電解質が固体であるため、電解質として有機電解液を用いた場合よりも電解質が正極活物質の内部へ浸透しにくく、正極活物質と電解質との界面の面積が減少しやすいことから、リチウムイオン及び電子の移動経路を十分に確保することが困難である。そのため、図7に示すように、正極活物質粒子111と硫化物系固体電解質粒子131とを混合した混合粒子で正極層110を構成し、負極活物質粒子121と硫化物系固体電解質粒子131とを混合した混合粒子で負極層120を構成するようにしている。これにより、活物質と固体電解質との界面の面積を増大させている。
しかしながら、上述したように、充電の際に正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面で反応が起こり、高抵抗層150が形成される。具体的には、高抵抗層150は、正極活物質粒子111の表面に存在する遷移金属元素及び酸素(元素)と固体電解質粒子131の表面に存在する硫黄元素との反応(副反応)によって生成される。ここで、「高抵抗層150」とは、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面に形成される抵抗成分からなる層であって、正極活物質粒子111の内部や硫化物系固体電解質粒子131よりも、リチウムイオンが移動する際の抵抗が大きくなる層を意味する。このため、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面抵抗が増大しやすくなる。そして、正極活物質粒子111と固体電解質粒子131との界面の面積を増大させると、リチウムイオン及び電子の移動経路を確保することができる反面、高抵抗層150が形成されやすくなる。このため、正極活物質粒子111から固体電解質粒子131へのリチウムイオンの移動が高抵抗層150により阻害される。この結果、リチウムイオン伝導性が低下するため、リチウムイオン二次電池100の出力が低下する。
上記の問題のため、これまで、全固体型リチウムイオン二次電池の正極活物質粒子として、Niを含有する正極活物質粒子、例えばNCM粒子、NCA粒子が使用されてきた。Niを含む正極活物質粒子は、硫化物系の固体電解質との間で抵抗成分を生成しにくいからである。
一方、非水系リチウムイオン二次電池に使用される正極活物質粒子として、LCO粒子が知られている。LCO粒子を非水系リチウムイオン二次電池の正極活物質粒子として使用した場合、正極活物質層の密度(体積密度)を高くすることができる。このため、LCO粒子を全固体型リチウムイオン二次電池でも使用したいというニーズがある。
しかし、LCO粒子を全固体型リチウムイオン二次電池100の正極活物質粒子として使用した場合、上述した高抵抗層150による界面抵抗が顕著に増大し、この結果、放電容量及びサイクル特性が顕著に低下するという問題があった。そこで、特許文献1や特許文献2では、正極活物質粒子の表面をLiNbO、LiTi12やAl化合物などで被覆することが提案されている。しかし、これらの技術によっても、依然として放電容量及びサイクル特性について満足な値を得ることができなかった。
<2.本発明者による検討>
そこで、本発明者は、高抵抗層150の生成を抑制する技術について鋭意検討した。この結果、本発明者は、ニッケル原子でLCO粒子を被覆することに着想した。ニッケル原子は、硫化物系固体電解質との間で高抵抗層150を生成しにくいからである。さらに、本発明者は、被覆粒子についてさらに検討を重ねた。この結果、本発明者は、被覆粒子にさらに特定の元素M1、M2を導入することに想到した。元素M1の導入の態様としては、元素M1を被覆粒子に含ませる(固溶させる)態様等が挙げられる。元素M2の導入の態様としては、被覆粒子をさらに元素M2で被覆する態様等が挙げられる。本発明者は、このような知見に基づいて、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン二次電池に想到した。以下、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池について詳細に説明する。
<3.リチウムイオン二次電池の構成>
続いて、図1を参照しながら、本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構成について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の構成を模式的に示す説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1は、全固体型リチウムイオン二次電池であり、正極層10と、負極層20と、正極層10及び負極層20の間に設けられる固体電解質層30とが積層された構造を有する。
(3.1.正極層10)
正極層10は、被覆粒子10aと固体電解質粒子31とを混合した混合粒子を含む。被覆粒子10aは、図2に示すように、正極活物質粒子11と、第2被覆層12とを含む。
(3.1.1.正極活物質粒子11)
正極活物質粒子11は、LCO粒子11a及び第1被覆層11bを含む。LCO粒子11aは、LCOからなる粒子である。LCO粒子11aの形状は略球形となっている。LCO粒子11aには、被覆層粒子10aの作製時に不可避的にLCO粒子11aに混入する成分を含んでいても良い。例えば、第1被覆層11bの前駆体の焼成時に、ニッケル原子が第1被覆層11bからLCO粒子11aに移動する。したがって、LCO粒子11aは、ニッケル原子を含んでいてもよい。
また、LCO粒子11aは、元素M1を含んでいても(すなわち、固溶していても)よい。元素M1は、B、Mg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、La、Ce、Pr、Eu、Tb、Hf、Ta及びPbよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素である。元素M1は、好ましくは、Mg、Al、Mnからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素である。元素M1の含有量は、LCOに含まれるコバルト原子のモル数に対して10mol%以下であり、かつ、後述する化学式1が満たされるように決定される。
第1被覆層11bは、LCO粒子11aの表面の少なくとも一部を覆う。第1被覆層11bは、少なくともニッケル原子を含む。第1被覆層11bは、さらにリチウム原子、酸素原子、及び元素M1のうち、少なくとも一種以上を含んでいてもよい。ニッケル原子、リチウム原子、及び元素M1の含有量及びこれらのモル比は、後述する化学式1が満たされるように決定される。
正極活物質粒子11全体の組成は、以下の化学式1で示される。
LiNiCoM11−y−z (1)
化学式(1)において、x、y、zは、0.5<x<1.2、0<y<0.4、0.6<z、y+z≦1.0を満たす値である。
また、正極活物質粒子11の平均粒径は5〜35μmである。ここで、正極活物質粒子11の粒径は、正極活物質粒子11を球体とみなした場合の粒径である。また、平均粒径は、正極活物質粒子11の粒径のD50(メジアン径)である。正極活物質粒子11の平均粒径が5μm未満となる場合、35μmを超える場合のいずれにおいても、リチウムイオン二次電池1の放電容量及びサイクル特性が低下する。
ここで、正極活物質粒子11の平均粒径は、乾式粒度分布測定装置(例えば、日機装株式会社製マイクロトラックMT−3000II)によって測定可能である。後述する実施例では、この装置を用いて正極活物質粒子11等の平均粒径を測定した。
正極活物質粒子11は略球形であることが好ましい。この場合、全固体型リチウムイオン二次電池1の放電容量及びサイクル特性がさらに向上する。
さらに、正極活物質粒子11中のニッケル原子とコバルト原子とのmol比は、正極活物質粒子11の表面から中心に向けて連続的に変化していることが好ましい。具体的には、ニッケル原子の面密度(単位面積当たりの原子数)は、正極活物質粒子11(または被覆粒子10a)の表面から測定面までの距離が長いほど小さくなる。一方、コバルト原子の面密度は、正極活物質粒子11(または被覆粒子10a)の表面から測定面までの距離が長いほど大きくなる。このような変化は、LCO粒子11aと第1被覆層11bとの界面及びその近傍の領域で起こりうる。
(3.1.2.第2被覆層12)
第2被覆層12は、第1被覆層11bの表面の少なくとも一部を覆う。第2被覆層12は、少なくとも元素M2を含む。元素M2は、B、Mg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、La、Ce、Pr、Eu、Tb、Hf、Ta及びPbからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素である。元素M2は、好ましくは、Al、Ti、Ga、Y、Zr、Nb、In、La、Ceからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素である。
正極活物質粒子11内の全遷移元素(例えばニッケル原子及びコバルト原子)の合計原子数(全モル数)に対する元素M2のモル比は、10.0mol%以下とされる。第2被覆層12は、さらにリチウム原子、及び酸素原子のうち、少なくとも一種以上を含んでいてもよい。上記の組成を有する第2被覆層12で正極活物質粒子11を覆うことで、リチウムイオン二次電池1の放電容量及びサイクル特性がさらに向上する。なお、元素M2のモル比の下限値は特に制限されないが、0.1mol%であることが好ましい。この場合、放電容量及びサイクル特性がさらに向上する。
被覆粒子10aは、上記の構造を有しているので、固体電解質粒子31中の硫黄元素と正極活物質粒子11中の遷移金属元素との反応(副反応)が抑制され、かつ、リチウムイオン二次電池1の放電容量及びサイクル特性が向上する。
なお、LCO粒子11aの表面に第1被覆層11b及び第2被覆層12が形成されていることは、例えば、正極活物質粒子11と被覆層12との構造上の差異に起因するコントラストの違いを利用した、顕微鏡画像(電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)の画像)解析等の方法により確認することができる。後述する実施例では、HAADF−STEMによって正極活物質粒子11の構造を確認した。
(3.1.3.その他の添加剤)
正極層10には、正極活物質粒子11に加えて、例えば、導電剤、結着剤、電解質、フィラー、分散剤、イオン導電剤等の添加剤が適宜選択され配合されていてもよい。
上記導電剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉等が挙げられ、上記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン等が挙げられる。上記電解質としては、後述する硫化物系固体電解質等が挙げられる。また、上記フィラー、分散剤、イオン導電剤等としては、通常リチウムイオン二次電池の電極に用いられる公知の物質を用いることができる。
(3.1.4.正極層10の変形例)
図3に正極層10の変形例を示す。図3に示すように、変形例に係る正極層10は、正極活物質粒子11と固体電解質粒子31とを含む。正極活物質粒子11は、図4に示すように、上述した被覆粒子10aから第2被覆層12を除いたものである。後述する実施例に示されるように、この変形例であっても、放電容量及びサイクル特性が向上する。
(3.2.負極層20)
(3.2.1.負極活物質粒子21)
本実施形態に係る負極層20に含まれる負極活物質粒子21としては、リチウムとの合金化、又は、リチウムの可逆的な吸蔵及び放出が可能な物質であれば特に限定されず、例えば、リチウム、インジウム、スズ、アルミニウム、ケイ素等の金属及びこれらの合金や、Li4/3Ti5/3、SnO等の遷移金属酸化物や、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等の炭素材料などが挙げられる。これらの負極活物質粒子21は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(2.2.2.その他の添加剤)
なお、負極層20には、負極活物質粒子21の粒子に加えて、例えば、導電剤、結着剤、電解質、フィラー、分散剤、イオン導電剤等の添加剤が適宜選択され配合されていてもよい。これらの具体例としては、上述した正極層10と同様の物質が挙げられる。
(3.3.固体電解質層30)
本実施形態に係る固体電解質層30は、固体電解質粒子31を含む。固体電解質粒子31は、好ましくは硫化物系固体電解質粒子である。固体電解質粒子31は、ケイ素、リン、及びホウ素からなる群から選ばれる一種以上の元素を含有する硫化物系固体電解質粒子であることがより好ましい。これらの条件を満たす固体電解質粒子31、すなわち硫化物系固体電解質は、リチウムイオン伝導性が他の無機化合物より高いことが知られている。固体電解質粒子31の好ましい具体例は、LiS及びPである。他の例としては、SiS、GeS、B等が挙げられる。これらは混合して使用されてもよい。また、固体電解質粒子31には、適宜、LiPOやハロゲン、ハロゲン化合物等を添加されていてもよい。
<4.リチウムイオン二次電池の製造方法>
以上、本発明の好適な実施形態に係るリチウムイオン二次電池1の構成について詳細に説明したが、続いて、上述した構成を有するリチウムイオン二次電池1の製造方法について説明する。リチウムイオン二次電池1は、正極層10、負極層20及び固体電解質層30を作製した後に、これらの各層を積層することにより製造することができる。以下、各工程について詳述する。
(4.1.正極活物質粒子11の作製)
まず、正極活物質粒子11の製造方法について説明する。正極活物質粒子11の製造方法は、特に制限されないが、例えば以下の製造方法により作製することができる。
炭酸リチウム(LiCO)および酸化コバルト(Co)をモル比Li:Co=1.00:1.00で混合した後に、空気を吹き込みながら焼成する。ここで、焼成温度は例えば950℃であり、焼成時間は例えば4時間である。これにより、LCO粒子10aが作製される。なお、LCO粒子に元素M1を固溶させる場合、炭酸リチウム(LiCO)および酸化コバルト(Co)の混合物に元素M1を含む化合物をさらに混合させ、焼成すればよい。元素M1を含む化合物は、元素M1によって異なるが、元素M1がマグネシウムとなる場合、例えば水酸化マグネシウム(Mg(OH))となる。
ついで、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ニッケル(Ni(OH))および元素M1を含む化合物を所望のモル比で混合することで、混合粉末を準備する。ここで、元素M1を含む化合物は、元素M1によって異なるが、元素M1がアルミニウムとなる場合、水酸化アルミニウム(Al(OH))となる。また、正極活物質粒子11中のニッケル原子及び元素M1のモル比を95:5としたい場合、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ニッケル(Ni(OH))および元素M1を含む化合物を1.00:0.95:0.05のモル比で混合すればよい。
ついで、この混合粉末と上記LCO粒子11aとを、正極活物質粒子11中のコバルト原子とニッケル原子および元素M1の合計原子数とのモル比が所望のモル比となるように混合する。ついで、この混合粉末をNOB−MINI(ホソカワミクロン)を用いて複合化する。これにより、LCO粒子11aの表面に第1被覆層11bの前駆体が担持される。ついで、前駆体被覆LCO粒子を、酸素を吹き込みながら焼成する。焼成温度は例えば750℃、焼成時間は例えば4時間である。これにより、正極活物質粒子11を得る。
上記の工程で得られた正極活物質粒子11は、粒度分布を有している。そこで、正極活物質粒子11の平均粒径が所望の値となるように、分級を行ってもよい。正極活物質粒子11は、例えば遠心力型分級装置(例えば、ホソカワミクロン社製ピコライン)によって、任意の平均粒径に分級することが可能である。正極活物質粒子11の平均粒径は、乾式粒度分布測定装置(例えば、日機装株式会社製マイクロトラックMT−3000II)によって測定可能である。後述する実施例では、これらの方法により平均粒径を調節した。
(4.2.第2被覆層12の作製)
次に、第2被覆層12の製造方法について説明する。まず、リチウムアルコキシド(lithium alkoxide)と元素M2のアルコキシドとをアルコール(alchol)、アセト酢酸エチル等の有機溶媒及び水からなる溶媒中で撹拌混合することで、リチウム及び元素M2のアルコール溶液(塗布液)を調製する。ここで、元素M2のアルコキシドの濃度は、正極活物質粒子11内の全遷移元素(例えばニッケル原子及びコバルト原子)の合計原子数に対する元素M2のモル比が10.0mol%以下となるように決定される。元素M2のモル比の下限値は特に制限されないが、0.1mol%であることが好ましい。
リチウムアルコキシド及び元素M2のアルコキシドは、リチウム及び元素M2を含む有機物(例えば有機リチウム等)とアルコールとを反応させることにより得ることができる。また、撹拌混合の時間は特に限定されないが、例えば、30分程度とすればよい。なお、アセト酢酸エチル等のCH−CO−CH−CO−O−Rの構造を有する化合物は、該構造中のカルボニル基2個がキレート剤的に働き、不安定な金属を安定化させる効果があることから、ここでは、元素M2のアルコキシドの安定化剤として働くものである。
次に、塗布液を上述した正極活物質粒子11と混合する。ついで、塗布液と正極活物質粒子11との混合溶液を撹拌しながら40℃程度に加熱することで、アルコール等の溶媒を全て蒸発させる。溶媒の蒸発は、混合溶液に超音波を照射しながら行う。これにより、正極活物質粒子11の表面に、第2被覆層12の前駆体を担持することができる。
さらに、正極活物質粒子11の粒子表面に担持された第2被覆層12の前駆体を焼成する。このとき、焼成温度を400℃未満とすることが好ましい。焼成温度を400℃未満とすることで、第2被覆層12を非晶質とすることができる。また、焼成時間は特に限定されないが、例えば、1〜2時間程度とすればよい。また、焼成は酸素ガスを吹き込みながら行う。酸素ガスを吹き込むことにより、ニッケルを含む正極材料内のニッケルの還元を抑制し容量を維持することができる。上記の工程により、第2被覆層12を正極活物質粒子11の表面に被覆させることができる。すなわち、被覆粒子10aを作製することができる。なお、変形例に係る正極層10を作製する場合、第2被覆層12の作製工程は省略される。
(4.3.固体電解質粒子31の作製)
固体電解質粒子31の作製方法は特に制限されず、従来の方法が任意に適用可能である。例えば、固体電解質粒子31は、溶融急冷法やメカニカルミリング法(MM法)によって作製可能である。以下、固体電解質粒子31の作製方法の一例として、LiS及びPを含む固体電解質粒子31の作製方法について説明する。
溶融急冷法による場合には、LiSとPとを所定量混合しペレット状にしたものを、真空中で所定の反応温度で反応させた後、急冷することにより、硫化物系固体電解質を得ることができる。この際の反応温度は、好ましくは400℃〜1000℃、より好ましくは、800℃〜900℃である。また、反応時間は、好ましくは0.1時間〜12時間、より好ましくは、1〜12時間である。さらに、上記反応物の急冷温度は、通常10℃以下、好ましくは0℃以下であり、その冷却速度は、通常1〜10000K/sec程度、好ましくは1〜1000K/secである。
MM法による場合には、LiSとPとを所定量混合し、メカニカルミリング法にて所定時間反応させることで、硫化物系固体電解質を得ることができる。上記原料を用いたメカニカルミリング法は、室温で反応を行うことができるという利点がある。MM法によれば、室温で固体電解質を製造できるため、原料の熱分解が起こらず、仕込み組成の固体電解質を得ることができる。MM法の回転速度及び回転時間は特に限定されないが、回転速度が速いほど固体電解質の生成速度が速くなり、回転時間が長いほど固体電解質ヘの原料の転化率が高くなる。
その後、得られた固体電解質を所定の温度で熱処理した後に、粉砕して固体電解質粒子31とする。LiSとPを含む硫化物との混合比は、モル比で、通常50:50〜80:20、好ましくは60:40〜75:25である。
(4.4.正極層10の作製)
被覆粒子10a(または正極活物質粒子11)、固体電解質粒子31、及び各種添加剤との混合物を溶媒に添加することで、スラリー又はペースト状の正極合剤を作製する。ここで、溶媒は、正極合剤の作製に使用可能なものであれば特に制限されないが、非極性溶媒が特に好ましい。非極性溶媒は固体電解質粒子31と反応しにくいからである。ついで、得られた正極合剤をドクターブレード等を用いて集電体に塗布し、乾燥する。ついで、集電体及び正極合剤層を圧延ロール等で圧密化することで、正極層10を得る。
このとき用いることができる集電体としては、例えば、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、又は、これらの合金等からなる板状体や箔状体等が挙げられる。なお、集電体を用いずに、正極合剤をペレット状に圧密化成形して正極層10としてもよい。
(4.5.負極層20の作製)
負極層20の作製方法は以下の通りである。例えば、上記負極活物質粒子21、固体電解質粒子31及び各種添加剤との混合物を溶媒に添加することで、スラリー又はペースト状の負極合剤を作製する。ここで、溶媒は、負極合剤の作製に使用可能なものであれば特に制限されないが、非極性溶媒が特に好ましい。非極性溶媒は固体電解質粒子31と反応しにくいからである。ついで、得られた負極合剤をドクターブレード等を用いて集電体に塗布し、乾燥する。ついで、集電体及び負極合剤層を圧延ロール等で圧密化することで、負極層20を得る。
このとき用いることができる集電体としては、例えば、銅、ステンレス鋼、ニッケル又は、これらの合金等からなる板状体や箔状体等が挙げられる。なお、集電体を用いずに、上記負極活物質粒子21と各種添加剤との混合物をペレット状に圧密化成形して負極層20としてもよい。また、負極活物質粒子21として金属又はその合金を使用する場合、金属シート(箔)をそのまま使用してもよい。
(4.6.固体電解質層30の作製)
固体電解質層30の作製方法は以下の通りである。固体電解質粒子31を、例えば、ブラスト法、エアロゾルデポジション法、コールドスプレー法、スパッタリング法、気相成長法(CVD)、溶射法等の公知の製膜方法を用いて製膜することにより、固体電解質層30を作製できる。また、固体電解質粒子31と溶媒やバインダー(結着材や高分子化合物等)を混合した溶液を塗布した後、溶媒を除去し製膜化する方法を用いてもよい。また、固体電解質粒子31自体や固体電解質粒子31とバインダー(結着材や高分子化合物等)や支持体(固体電解質層30の強度を補強させたり、固体電解質粒子31自体の短絡を防ぐための材料や化合物等)を混合した電解質をプレスすることで製膜することもできる。
(4.7.各層の積層)
以上のようにして得られた正極層10、固体電解質層30及び負極層20をこの順で積層し、プレス等することにより、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池1を製造することができる。
次に、本実施形態の実施例について説明する。もちろん、本発明は、以下の実施例のみに限定されるわけではない。
(1.実施例1)
(1.1正極活物質粒子11の作製)
炭酸リチウムおよび酸化コバルトをモル比Li:Co=1.00:1.00で混合した後に、空気を吹き込みながら950℃で4時間焼成した。これにより、LCO粒子11aを得た。このLCO粒子11aの平均粒径を、上述した方法により測定したところ、平均粒径は18μmであった。
ついで、水酸化リチウム、水酸化ニッケルおよび水酸化アルミニウムをモル比Li:Ni:Al=1.00:0.95:0.05で混合した粉末を準備した。この混合粉末と上記LCO粒子11aとを、コバルト原子とニッケル原子およびアルミニウム原子の合計とのモル比がCo:(Ni+Al)=0.95:0.05となるように混合した。
ついで、混合粉末をNOB−MINI(ホソカワミクロン)を用いて複合化した。これにより、LCO粒子の表面に第1被覆層11bの前駆体(リチウム−ニッケル−アルミニウム酸化物の前駆体)が担持された。ついで、この前駆体を、酸素を吹き込みながら750℃で4時間焼成した。この焼成によって、正極活物質粒子11を得た。正極活物質粒子11の組成はLiCo0.95(Ni0.95Al0.050.05となった。この正極活物質粒子11の平均粒径を上述した方法により測定したところ、平均粒径は19μmであった。
(1.2.固体電解質粒子31の作製)
LiSとPとを80/20のモル比でメカニカルミリング処理(MM処理)により混合させることで、固体電解質粒子31を得た。固体電解質粒子31の平均粒径(D50)は、10μmであった。ここで、平均粒径は、固体電解質粒子31の二次粒子の平均粒径である。また、平均粒径の測定に際し、二次粒子は球体とみなした。
(1.3.リチウムイオン二次電池の作製)
以下の工程により、リチウムイオン二次電池1を作製した。なお、以下の工程は全て不活性ガス雰囲気下で行われた。正極活物質粒子11と、固体電解質粒子31と、導電助剤としてのカーボンブラック粉末とを、60/35/5の質量比で乳鉢を用いて均質になるまで混合した。これにより、正極合剤を得た。この正極合剤30mgを、成形冶具中に挿入して、2ton/cmでプレス成形することで、正極合剤をペレット化した。そして、ペレット化された正極合剤を、ステンレス製集電体上に積層させることで、正極層10を作製した。
ついで、100mgの固体電解質粒子31を、成形冶具中に挿入して、2ton/cmでプレス成形することで、固体電解質層30を作製した。この成形冶具中に上記正極層を挿入し2ton/cmでプレス成形することで、固体電解質層30と正極層10とを一体化させた。
ついで、固体電解質層30が正極層10と負極層20とで挟持されるように、成形冶具中に負極合剤として、黒鉛粉末(80℃で24時間真空乾燥したもの)30.0mgを挿入し、4ton/cmでプレス成形した。これにより、固体電解質層30と負極層20とを一体化させた。以上の工程により、試験用セルを得た。
(1.5.サイクル寿命試験)
得られた試験用セルを用いて、室温(25℃)で0.05C定電流充放電サイクル試験を実施した。具体的には、試験用セルを、25℃で、0.05Cの定電流で上限電圧4.2Vまで充電し、放電終止電圧2.5Vまで放電する充放電サイクルを50サイクル繰り返した。そして、1サイクル目の放電容量(初期容量)に対する50サイクル目の放電容量の比を放電容量の維持率とした。放電容量の維持率はサイクル特性を示すパラメータであり、この値が大きいほどサイクル特性に優れている。
(2.実施例2)
水酸化リチウム、水酸化ニッケルおよび水酸化アルミニウムの混合粉末とLCO粒子11aとを、コバルトとニッケルおよびアルミニウムの合計とのモル比がCo:(Ni+Al)=0.90:0.10となるように混合した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。正極活物質粒子11の平均粒径は20μmであった。
(3.実施例3)
以下の処理を行うことで、被覆粒子10aを作製し、被覆粒子10aを用いて試験用セルを作製した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。
(3.1.被覆粒子10aの作製)
リチウムメトキシドメタノール(lithium methoxide methanol)10%溶液と、ジルコニウム(IV)プロポキシド(Zr(IV) propoxide)とを、イソプロパノール(isopropyl alcohol)溶液中で30分混合することで、ジルコニウム(IV)プロポキシドをリチウムメトキシドメタノール溶液に溶解させた。これにより、混合溶液を作製した。ついで、この混合溶液に実施例1で作製された正極活物質粒子11を投入した。
ここで、ジルコニウム(IV)プロポキシドに含まれるジルコニウム原子のモル数をn、正極活物質粒子11中の全遷移元素(実施例3ではニッケル原子及びコバルト原子)の合計原子数(全モル数)をnとした時に、nとnとの比が(すなわち、n/n*100の値が)0.5mol%となるように、混合溶液の濃度及び正極活物質粒子11の投入量を調製した。
ついで、得られた混合溶液を40℃に加熱して撹拌しながら溶媒を全て蒸発させた。溶媒の蒸発は、混合溶液には超音波を照射しながら行った。これにより正極活物質粒子11の表面に第2被覆層12の前駆体(すなわちリチウム−ジルコニウム酸化物の反応前駆体)が担持された。さらに、正極活物質粒子11の表面へ担持されたリチウム−ジルコニウム酸化物の前駆体を、酸素を吹き込みながら350℃で1時間焼成した。これにより、実施例3に係る被覆粒子10aを得た。実施例3の第2被覆層12は、リチウム−ジルコニウム酸化物で構成される。また、ジルコニウム(IV)プロポキシドに含まれるジルコニウムのモル数をn、正極活物質粒子11中の全遷移元素の合計原子数をnとした時に、nとnとの比が0.5mol%となる。この被覆粒子10aの平均粒径を上述した方法により測定したところ、平均粒径は19μmであった。
以下、第2被覆層12中の元素M2(実施例3ではジルコニウム)のモル数nと、正極活物質粒子11中の全遷移元素原子(実施例3ではニッケル原子及びコバルト原子)の合計原子数nとの比を「第2被覆層12の被覆量」とも称する。
実施例3で得られた被覆粒子10aのHAADF−STEM像を図5に示す。図5の被覆粒子10aは、第2被覆層12(図5では「Zr被覆層」と表記)上にさらに保護膜が形成されている。また、図5では、第1被覆層11bは「NCA層」と表記されている。図5からも明らかな通り、実施例1、3の製造方法により、LCO粒子11a上に第1及び第2被覆層11a、12が被覆されている。また、被覆粒子10a全体をHAADF−STEMで観察したところ、被覆粒子10aは略球形であることが確認された。
さらに、図5の厚さ方向の元素分布をEELS(電子線エネルギー損失分光法)によって測定した。測定装置は(Gatan社製863GIF Tridiem)を用いた。この結果、図6に示す強度ラインプロファイルを得た。図6の横軸は保護膜の表面から測定面までの距離(深さ)を示し、縦軸は、測定面における各元素の面密度(強度)を示す。図6から明らかな通り、ニッケル原子の面密度は、被覆粒子10aの表面から測定面までの距離が長いほど小さくなる。一方、コバルト原子の面密度は、被覆粒子10aの表面から測定面までの距離が長いほど大きくなる。このような変化は、LCO粒子11aと第1被覆層11bとの界面及びその近傍の領域で起こっている。このような濃度勾配は、第1被覆層11bの前駆体を焼成した際に生じるものと推定される。すなわち、焼成によって第1被覆層11bの前駆体中のニッケル原子がLCO粒子11a内に移動し、LCO粒子11a内のコバルト原子が第1被覆層11bの前駆体中に移動する。
(4.実施例4)
水酸化リチウム及び水酸化ニッケルをモル比Li:Ni=1.0:1.0で混合した粉末を準備した。この混合粉末と上記LCO粒子11aとを、コバルト原子とニッケル原子とのモル比がCo:Ni=0.95:0.05となるように混合した。それ以外は実施例3と同様の処理を行った。正極活物質粒子11の平均粒径は18μmであった。
(5.実施例5)
ジルコニウム(IV)プロポキシドの代わりにアルミニウム(Al)(III)プロポキシドを使用したことを除き、実施例3と同様の工程で被覆粒子10aを作製した。それ以外は実施例3と同様とした。
(6.実施例6)
リチウムメトキシドメタノール10%溶液と、ランタン(La)(III)プロポキシドとを、テトラヒドロフランとアセト酢酸エチルとの混合溶液中で30分混合したことを除き、実施例3と同様の処理を行った。
(7.実施例7)
ジルコニウム(IV)プロポキシドの代わりにイットリウム(Y)(III)プロポキシドを使用したことを除き、実施例3と同様の工程で被覆粒子10aを作製した。それ以外は実施例3と同様とした。
(8.実施例8)
リチウムメトキシドメタノール10%溶液と、セリウム(Ce)(IV)プロポキシドとを、テトラヒドロフランとアセト酢酸エチルとの混合溶液中で30分混合したことを除き、実施例3と同様の処理を行った。
(9.実施例9)
ジルコニウム(IV)プロポキシドの代わりにガリウム(Ga)(III)プロポキシドを使用したことを除き、実施例3と同様の工程で被覆粒子10aを作製した。それ以外は実施例3と同様とした。
(10.実施例10)
ジルコニウム(IV)プロポキシドの代わりにインジウム(In)(III)プロポキシドを使用したことを除き、実施例3と同様の工程で被覆粒子10aを作製した。それ以外は実施例3と同様とした。
(11.実施例11)
ジルコニウム(IV)プロポキシドの代わりにチタン(Ti)(IV)プロポキシドを使用したことを除き、実施例3と同様の工程で被覆粒子10aを作製した。それ以外は実施例3と同様とした。
(12.実施例12)
ジルコニウム(IV)プロポキシドの代わりにニオブ(Nb)(V)プロポキシドを使用したことを除き、実施例3と同様の工程で被覆粒子10aを作製した。それ以外は実施例3と同様とした。
(13.実施例13)
実施例1で作製された正極活物質粒子11を分級することで、平均粒径が9.0μmである正極活物質粒子11を作製した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。
(14.実施例14)
実施例1で作製された正極活物質粒子11を分級することで、平均粒径が32μmである正極活物質粒子11を作製した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。
(15.実施例15)
以下の工程により正極活物質粒子11を作製したことを除き、実施例1と同様の処理を行った。まず、炭酸リチウム、酸化コバルト、水酸化マグネシウムをモル比Li:Co:Mg=1.00:0.99:0.01で混合した後に、空気を吹き込みながら950℃で4時間焼成した。これにより、マグネシウム原子が固溶したLCO粒子11aを得た。マグネシウム原子は、元素M1に相当する。このLCO粒子11aの平均粒径を、上述した方法により測定したところ、平均粒径は19μmであった。
ついで、水酸化リチウム、水酸化ニッケルおよび水酸化アルミニウムをモル比Li:Ni:Al=1.00:0.95:0.05で混合した粉末を準備した。この混合粉末と上記LCO粒子11aとを、コバルト原子及びマグネシウム原子の合計原子数とニッケル原子およびアルミニウム原子の合計原子数とのモル比が(Co+Mg):(Ni+Al)=0.95:0.05となるように混合した。
ついで、混合粉末をNOB−MINI(ホソカワミクロン)を用いて複合化した。これにより、LCO粒子の表面に第1被覆層11bの前駆体(リチウム−ニッケル−アルミニウム酸化物の前駆体)が担持された。ついで、この前駆体を、酸素を吹き込みながら750℃で4時間焼成した。この焼成によって、正極活物質粒子11を得た。正極活物質粒子11の組成はLi(Co0.99Mg0.010.95(Ni0.95Al0.050.05となった。この正極活物質粒子11の平均粒径を上述した方法により測定したところ、平均粒径は19μmであった。
(16.実施例16)
水酸化リチウム及び水酸化ニッケルをモル比Li:Ni=1.0:1.0で混合した粉末を準備した。ついで、コバルト原子及びマグネシウム原子の合計原子数とニッケル原子の原子数とのモル比が(Co+Mg):Ni=0.95:0.05となるように混合した。それ以外は実施例15と同様の処理を行った。正極活物質粒子11の平均粒径は21μmであった。
(17.実施例17)
水酸化リチウム、水酸化ニッケルおよび水酸化アルミニウムの混合粉末とLCO粒子11aとを、コバルトとニッケルおよびアルミニウムの合計とのモル比がCo:(Ni+Al)=0.70:0.30となるように混合した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。正極活物質粒子11の平均粒径は21μmであった。
(18.実施例18)
第2被覆層12の被覆量を0.1mol%とした他は実施例3と同様の処理を行った。
(19.実施例19)
第2被覆層12の被覆量を10.0mol%とした他は実施例3と同様の処理を行った。
(20.実施例20)
水水酸化リチウム、水酸化ニッケルおよび水酸化マンガンをモル比Li:Ni:Mn=1.00:0.80:0.20で混合した粉末を準備した。この混合粉末と上記LCO粒子11aとを、コバルトとニッケルおよびマンガンの合計とのモル比がCo:(Ni+Mn)=0.95:0.05となるように混合した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。正極活物質粒子11の平均粒径は20μmであった。
(21.比較例1)
実施例1で作製したLCO粒子11aを正極活物質粒子11とした他は実施例1と同様の処理を行った。
(22.比較例2)
実施例1で作製したLCO粒子11aの表面に実施例3と同様の第2被覆層11bを形成した。これにより作製された被覆粒子を用いて試験用セルを作製した他は実施例1と同様の処理を行った。
(23.比較例3)
平均粒径15μmのNCM粒子を用意し、これを正極活物質粒子11とした他は実施例1と同様の処理を行った。
(24.比較例4)
水酸化リチウム、水酸化ニッケルおよび水酸化アルミニウムの混合粉末とLCO粒子11aとを、コバルトとニッケルおよびアルミニウムの合計とのモル比がCo:(Ni+Al)=0.50:0.50となるように混合した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。
(25.比較例5)
第2被覆層12の被覆量を15.0mol%とした他は、実施例3と同様の処理を行った。
(26.比較例6)
実施例1で作製された正極活物質粒子11を分級することで、平均粒径が3.0μmである正極活物質粒子11を作製した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。
(27.比較例7)
実施例1で作製された正極活物質粒子11を分級することで、平均粒径が43.0μmである正極活物質粒子11を作製した。それ以外は実施例1と同様の処理を行った。
実施例1〜20及び比較例1〜7に係る正極活物質粒子11の構成を表1に、第2被覆層12の構成を表2に、評価を表3にそれぞれまとめて示す。
表1〜3によれば、本実施形態の正極活物質粒子11または被覆粒子10aを有する実施例1〜20は、比較例1〜7よりも放電容量及びサイクル特性が顕著に向上していることが確認された。
すなわち、実施例1〜20と比較例1、2とを比較すると、正極活物質粒子11は、少なくとも第1被覆層11bを有している必要が有ることがわかった。また、実施例1〜20と比較例3、4とを比較すると、正極活物質粒子11の組成は化学式1を満たしている必要があることがわかった。また、実施例1〜20と比較例5とを比較すると、第2被覆層12を正極活物質粒子11の表面に形成する場合、その被覆量は10.0mol%以下である必要があることがわかった。また、実施例1〜20と比較例6、7とを比較すると、正極活物質粒子11の平均粒径は5〜35μmである必要があることがわかった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 リチウムイオン二次電池
10 正極層
10a 被覆粒子
11 正極活物質粒子
11a LCO粒子
11b 第1被覆層
12 第2被覆層
20 負極層
21 負極活物質粒子
30 電解質層
31 固体電解質粒子

Claims (8)

  1. 正極活物質粒子と、前記正極活物質粒子に接触する固体電解質粒子と、を備える全固体型リチウムイオン二次電池であって、
    前記正極活物質粒子は、
    コバルト酸リチウム粒子と、
    ニッケル原子を含み、前記コバルト酸リチウム粒子の少なくとも一部を覆う第1被覆層と、
    B、Mg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、La、Ce、Pr、Eu、Tb、Hf、Ta及びPbからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素M1と、を含み、
    前記正極活物質粒子の組成は、下記化学式1で示され、
    前記正極活物質粒子の平均粒径は5〜35μmであることを特徴とする、全固体型リチウムイオン二次電池。
    LiNiCoM11−y−z (1)
    前記化学式(1)において、
    x、y、z、aは、0.5<x<1.2、0<y<0.4、0.6<z、y+z≦1.0を満たす値である。
  2. 前記元素M1は、Mg、Al、Mnからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素であることを特徴とする、請求項1記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  3. 前記正極活物質粒子中のニッケル原子とコバルト原子とのmol比は、前記正極活物質粒子の表面から中心にむけて連続的に変化していることを特徴とする、請求項1または2に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  4. 前記元素M1は、前記LCO粒子に含まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  5. 前記第1被覆層の少なくとも一部を覆う第2被覆層をさらに備え、
    前記第2被覆層は、B、Mg、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、In、Sn、Sb、La、Ce、Pr、Eu、Tb、Hf、Ta及びPbからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の元素M2を含み、
    前記正極活物質粒子内の全遷移元素の合計原子数に対する前記元素M2のモル比が10.0mol%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  6. 前記元素M2は、Al、Ti、Ga、Y、Zr、Nb、In、La、Ceからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素であることを特徴とする、請求項5記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  7. 前記正極活物質粒子は略球形であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
  8. 硫化物固体電解質粒子は、ケイ素、リン、及びホウ素からなる群から選ばれる一種以上の元素を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の全固体型リチウムイオン二次電池。
    .
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