JP7085414B2 - 液晶フィルムの製造方法及び光学積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕 第1基材層、第1液晶層、及び接着層をこの順に含む接着層付き第1積層部を準備する工程と、
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部における、前記接着層の幅方向の少なくとも一方の端部が位置する側の端部を含む第1端部を除去する工程と、
前記第1端部除去後の前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して液晶層積層体を得る工程と、を有し、
前記接着層付き第1積層部は、その幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が前記第1液晶層の端部の位置よりも幅方向内側であり、
前記除去する工程は、
前記表面活性化処理する工程の前又は後に行われ、
前記第1端部除去後の前記接着層付き第1積層部の幅方向断面において、前記第1端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第1端部を除去する、液晶フィルムの製造方法。
前記第1端部は、前記接着層付き第1積層部の幅方向両端を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の液晶フィルムの製造方法。
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して液晶層積層体を得る工程と、を有し、
前記接着層付き第1積層部は、その幅方向断面において、前記接着層の幅方向の少なくとも一方の端部の位置が前記第1液晶層の端部の位置よりも幅方向内側であり、
前記液晶層積層体は、その幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が、前記第2液晶層の端部の位置と同じか、それよりも幅方向外側にある、液晶フィルムの製造方法。
前記液晶層積層体は、その幅方向断面において、前記接着層の幅方向両端の位置が、前記第2液晶層の幅方向両端の位置と同じか、それよりも幅方向外側にある、〔4〕に記載の液晶フィルムの製造方法。
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して液晶層積層体を得る工程であって、前記液晶層積層体の幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が前記第2液晶層の端部の位置よりも幅方向内側となるように、前記液晶層積層体を得る工程と、
前記液晶層積層体の、前記接着層の前記一方の端部が位置する側の端部を含む第2端部を除去する工程と、を有し、
前記除去する工程は、前記第2端部除去後の前記液晶層積層体の幅方向断面において、前記第2端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなる、又は、前記第2液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第2端部を除去する、液晶フィルムの製造方法。
前記液晶層積層体は、その幅方向断面において、前記接着層の両端の位置が、前記第2液晶層の両端の位置よりも幅方向内側となっており、
前記第2端部は、前記液晶層積層体の幅方向両端を含む、〔9〕又は〔10〕に記載の液晶フィルム製造方法。
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して第1の液晶層積層体を得る工程であって、前記第1の液晶層積層体の幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が前記第2液晶層の端部の位置よりも幅方向内側となるように、前記第1の液晶層積層体を得る工程と、
前記第1の液晶層積層体の前記第1基材層及び前記第2基材層のうちの一方を含む第1剥離層を剥離して、第2の液晶層積層体を得る工程と、
前記第2の液晶層積層体における、前記接着層の前記一方の端部が位置する側の端部を含む第3端部を除去する工程と、を有し、
前記除去する工程は、前記第3端部除去後の前記第2の液晶層積層体の幅方向断面において、前記第3端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなる、又は、前記第2液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第3端部を除去する、液晶フィルムの製造方法。
前記第1の液晶層積層体は、その幅方向断面において、前記接着層の幅方向両端の位置が、前記第2液晶層の幅方向両端の位置よりも幅方向内側となっており、
前記第3端部は、前記第2の液晶層積層体の幅方向両端を含む、〔13〕又は〔14〕に記載の液晶フィルム製造方法。
前記第1基材層及び第1液晶層を含む第1積層部を準備する工程と、
前記第1液晶層の前記第1基材層とは反対側に接着層を積層して、前記接着層付き第1積層部を得る工程とを有する、〔1〕~〔15〕のいずれかに記載の液晶フィルムの製造方法。
光学フィルムを準備する工程と、
前記光学フィルムを、光学フィルム用接着層を介して、前記第1剥離層を剥離して露出した層に積層する工程と、を有する、光学積層体の製造方法。
(位相差フィルムの製造方法)
図1(a)~(e)は、本実施形態の位相差フィルム50a(液晶フィルム)の製造工程を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態の位相差フィルム50aの製造方法は、
第1基材層11a、第1位相差層12a(第1液晶層)、及び接着層13aをこの順に含む接着層付き第1積層部10aを準備する工程と(図1(a))、
第2基材層21a及び第2位相差層22a(第2液晶層)を含む第2積層部20aを準備する工程と(図1(b))、
接着層付き第1積層部10aの幅方向両端を含む第1端部14aを除去する工程と(図1(a)及び(c))、
第1端部14a除去後の接着層付き第1積層部10a1の接着層13a1側の表面、及び、第2積層部20aの第2位相差層22a側の表面を表面活性化処理する工程と、
表面活性化処理後の接着層付き第1積層部10a1の接着層13a1と、第2積層部20aの第2位相差層22aとを貼合して位相差層積層体40a(液晶層積層体)を得る工程と(図1(d))、を有する。
図1(a)に示す第1端部14aを除去する工程は、表面活性化処理する工程の前に行われ、第1端部14a除去後の接着層付き第1積層部10a1の幅方向断面において、接着層13a1の幅方向両端の位置が、第1位相差層12a1の幅方向両端の位置と同じとなるように(図1(c))、第1端部14aを除去するものである。位相差フィルム50aの製造方法はさらに、図1(e)に示すように、第2基材層21a(第1剥離層)を剥離する工程を有していてもよい。
図2(a)~(c)は、本実施形態の光学積層体70aの製造工程を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施の形態の光学積層体70の製造方法は、
位相差フィルム50aを準備する工程と(図2(a))、
光学フィルム60aを準備する工程と(図2(a))、
光学フィルム60aを、光学フィルム用接着層62aを介して、第2基材層21a(第1剥離層)を剥離して露出した第2位相差層22a1に積層する工程と(図2(b))、を有する。
上記で説明した位相差フィルム50aの製造方法では、接着層付き第1積層部10aの幅方向両端を含む第1端部14aを除去する場合を例に挙げて説明したが、接着層付き第1積層部10aの幅方向の一方の第1端部14aを除去するものであってもよい。この場合、第1端部14aを除去した側において、光学積層体の端部が破断することを抑制し、製造中の製品や搬送路が汚染されることを抑制することができる。
上記で説明した位相差フィルム50aの製造方法では、表面活性化処理は、接着層付き第1積層部10a1の接着層13a1側の表面、及び、第2積層部20aの第2位相差層22a側の表面の両方に行う場合を例に挙げて説明したが、いずれか一方の表面にのみ表面活性化処理を行ってもよい。接着層付き第1積層部10a1の接着層13a1と、第2積層部20aの第2位相差層22aとが良好に貼合しやすくなるため、表面活性化処理は、接着層付き第1積層部10a1の接着層13a1側の表面、及び、第2積層部20aの第2位相差層22a側の表面の両方に行うことが好ましい。
上記で説明した位相差フィルム50aの製造方法では、接着層付き第1積層部10aが、その幅方向断面において、接着層13aの幅方向両端の位置が第1位相差層12aの幅方向両端の位置よりも内側である場合を例に挙げて説明したが、接着層の幅方向の一方の端部の位置のみが、第1位相差層の端部の位置よりも幅方向内側であってもよい。この場合、第1端部を除去する工程では、接着層付き第1積層部における接着層の上記した一方の端部側の第1端部を除去すればよい。
上記で説明した位相差フィルム50aの製造方法では、第1剥離層が第2基材層21aであり、第2剥離層が第1基材層11a1である場合を例に挙げて説明したが、第1剥離層が第1基材層11a1であり、第2剥離層が第2基材層21aであってもよい。この場合、第1基材層11a1を剥離して露出した第1位相差層12a1上に光学フィルム用接着層を介して光学フィルムを積層し、第2基材層21aを剥離して露出した第2位相差層22a1に光学積層体用接着層を形成してもよい。あるいは、第1基材層11a1を剥離して露出した第1位相差層12a1上に先に光学積層体用接着層を積層し、その後、第2基材層21aを剥離して露出した第2位相差層22a1上に光学フィルム用接着層を介して光学フィルムを積層してもよい。
(位相差フィルムの製造方法)
図3(a)~(d)は、本実施形態の位相差フィルム50b(液晶フィルム)の製造工程を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態の位相差フィルム50bの製造方法は、
第1基材層11b、第1位相差層12b(第1液晶層)、及び接着層13bをこの順に含む接着層付き第1積層部10bを準備する工程と(図3(a))、
第2基材層21b及び第2位相差層22b(第2液晶層)を含む第2積層部20bを準備する工程と(図3(b))、
接着層付き第1積層部10bの接着層13b側の表面、及び、第2積層部20bの第2位相差層22b側の表面を表面活性化処理する工程と、
接着層付き第1積層部10bの接着層13bと、第2積層部20bの第2位相差層22bとを貼合して位相差層積層体40b(液晶層積層体)を得る工程と(図3(c))、を有する。
図3(c)に示す位相差層積層体40bは、その幅方向断面において、接着層13bの幅方向両端の位置が、第2位相差層22bの幅方向両端の位置と同じである。位相差フィルム50bの製造方法は、さらに、第2基材層21b(第1剥離層)を剥離する工程(図3(d))を有していてもよい。
図4(a)~(c)は、本実施形態の光学積層体70bの製造工程を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。図4(c)に示す光学積層体70bの製造方法は、
位相差フィルム50bを準備する工程と(図4(a))、
光学フィルム60bを準備する工程と(図4(a))、
光学フィルム60bを、光学フィルム用接着層62bを介して、第2基材層21b(第1剥離層)を剥離して露出した第2位相差層22bに積層する工程と(図4(b))、を有する。
上記で説明した位相差フィルム50bの製造方法では、図3(c)に示すように、位相差層積層体40bの幅方向断面において、接着層13bの幅方向両端の位置が、第2積層部20b(第2基材層21b及び第2位相差層22b)の幅方向両端の位置と同じである場合を例に挙げて説明したが、接着層13bの幅方向両端の位置が、第2積層部(第2基材層及び第2位相差層)の幅方向両端の位置よりも外側にあってもよい。
上記で説明した位相差フィルム50bの製造方法では、図3(b)に示すように、第2積層部20bの幅方向断面において、第2基材層21bの幅方向両端の位置が第2位相差層22bの幅方向両端の位置と同じである第2積層部20bを用いる場合を例に挙げて説明したが、先の実施形態で説明した図1(b)に示す第2積層部20aと同様の構造を有するものを用いてもよい。
上記で説明した位相差フィルム50bの製造方法では、表面活性化処理を、接着層付き第1積層部10bの接着層13b側の表面、及び、第2積層部20bの第2位相差層22b側の表面の両方に行う場合を例に挙げて説明したが、いずれか一方の表面にのみ表面活性化処理を行ってもよい。接着層付き第1積層部10bの接着層13bと、第2積層部20bの第2位相差層22bとが良好に貼合しやすくなるため、表面活性化処理は、接着層付き第1積層部10bの接着層13b側の表面、及び、第2積層部20bの第2位相差層22b側の表面の両方に行うことが好ましい。
上記で説明した位相差フィルム50bの製造方法では、接着層付き第1積層部10bが、その幅方向断面において、接着層13bの幅方向両端の位置が第1位相差層12bの幅方向両端の位置よりも幅方向内側である場合を例に挙げて説明したが、接着層の幅方向の一方の端部の位置のみが、第1位相差層の端部の位置よりも幅方向内側であってもよい。この場合、位相差層積層体は、その幅方向断面において、接着層の上記した一方の端部の位置が、第2位相差層の端部の位置と同じか、それよりも幅方向外側にあるようにすればよい。
上記で説明した位相差フィルム50bの製造方法では、第1剥離層が第2基材層21bであり、第2剥離層が第1基材層11bである場合を例に挙げて説明したが、第1剥離層が第1基材層11bであり、第2剥離層が第2基材層21bであってもよい。この場合、第1基材層11bを剥離して露出した第1位相差層上に、光学フィルム用接着層を介して光学フィルムを積層すればよい。図3(c)に示す位相差層積層体40bでは、第1位相差層12bの幅方向両端の位置が接着層13bの幅方向両端の位置よりも外側にあり、第1位相差層12bが接着層13bに固定されていない非固定領域と、接着層13bに固定された領域とを有している。そのため、第1基材層11bを剥離すると、第1位相差層12bは、第1位相差層12bの非固定領域と、接着層13bに固定された領域とに分離すしやすい。したがって、第1剥離層を第1基材層11bとする場合、光学フィルムは、第1位相差層12bの接着層13bに固定された領域上に、光学フィルム用接着層を介して積層することができる。また、第1剥離層が第1基材層を含む場合、第2基材層21bを剥離して露出した第2位相差層22bに光学積層体用接着層を形成すればよい。
(位相差フィルムの製造方法)
図5(a)~(e)は、本実施形態の位相差フィルム50c(液晶フィルム)の製造工程を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態の位相差フィルム50cの製造方法は、
第1基材層11c、第1位相差層12c(第1液晶層)、及び接着層13cをこの順に含む接着層付き第1積層部10cを準備する工程と(図5(a))、
第2基材層21c及び第2位相差層22c(第2液晶層)を含む第2積層部20cを準備する工程と(図5(b))、
接着層付き第1積層部10cの接着層13c側の表面、及び、第2積層部20cの第2位相差層22c側の表面を表面活性化処理する工程と、
接着層付き第1積層部10cの接着層13cと、第2積層部20cの第2位相差層22cとを貼合して位相差層積層体40c(液晶層積層体)を得る工程と(図5(c))、
位相差層積層体40cの幅方向両端を含む第2端部44cを除去する工程と(図5(d))、を有する。
図5(c)に示す位相差層積層体40cは、その幅方向断面において、接着層13cの幅方向両端の位置が第2位相差層22cの幅方向端部の位置よりも幅方向内側であり、
図5(c)に示す第2端部44cを除去する工程では、第2端部44c除去後の位相差層積層体40c1(第2端部除去後の液晶層積層体)の幅方向断面において、接着層13c1の幅方向両端の位置が、第1位相差層12c1の幅方向両端の位置と同じとなるように、かつ、第2位相差層22c1の幅方向両端の位置と同じとなるように、第2端部44cを除去するものである(図5(d))。位相差フィルム50cの製造方法は、さらに、第2基材層21c1(第1剥離層)を剥離する工程を有していてもよい(図5(e))。
本実施の形態の光学積層体の製造方法は、
位相差フィルム50cを準備する工程と、
光学フィルムを準備する工程と、
光学フィルムを、光学フィルム用接着層を介して、第2基材層21c1(第1剥離層)を剥離して露出した第2位相差層22c1に積層する工程と、を有する。
上記で説明した位相差フィルム50cの製造方法では、位相差層積層体40cの幅方向両端を含む第2端部44cを除去する場合を例に挙げて説明したが、位相差層積層体40cの幅方向の一方の第2端部44cを除去するものであってもよい。この場合、第2端部44cを除去した側において、光学積層体の端部が破断することを抑制し、製造中の製品や搬送路が汚染されることを抑制することができる。
上記で説明した位相差フィルム50cの製造方法では、図5(c)に示す第2端部44c除去後の位相差層積層体40c1の幅方向断面において(図5(d))、接着層13c1の幅方向両端の位置が、第1位相差層12c1の幅方向両端の位置と同じとなり、かつ、第2位相差層22c1の幅方向両端の位置と同じとなるように、第2端部44cを除去する場合を例に挙げて説明したが、接着層13c1の幅方向両端の位置が、第1位相差層12c1の幅方向両端の位置と同じとなるように、又は、第2位相差層22c1の幅方向両端の位置と同じとなるように、第2端部44cを除去してもよい。これによっても、光学積層体の端部が破断することを抑制し、製造中の製品や搬送路が汚染されることを抑制することができる。
上記で説明した位相差フィルム50cの製造方法では、表面活性化処理を、接着層付き第1積層部10cの接着層13c側の表面、及び、第2積層部20cの第2位相差層22c側の表面の両方に行う場合を例に挙げて説明したが、いずれか一方の表面にのみ表面活性化処理を行ってもよい。接着層付き第1積層部10cの接着層13cと、第2積層部20cの第2位相差層22cとが良好に貼合しやすくなるため、表面活性化処理は、接着層付き第1積層部10cの接着層13c側の表面、及び、第2積層部20cの第2位相差層22c側の表面の両方に行うことが好ましい。
上記で説明した位相差フィルム50cの製造方法では、接着層付き第1積層部10cが、その幅方向断面において、接着層13cの幅方向両端の位置が第1位相差層12cの幅方向両端の位置よりも幅方向内側である場合を例に挙げて説明したが、接着層の幅方向の一方の端部の位置のみが、第1位相差層の端部の位置よりも幅方向内側であってもよい。この場合、位相差層積層体において、接着層付き第1積層部における接着層の上記した一方の端部側の第2端部を除去すればよい。
上記で説明した位相差フィルム50cの製造方法では、第1剥離層が第2基材層21c1であり、第2剥離層が第1基材層11c1である場合を例に挙げて説明したが、第1剥離層が第1基材層11c1であり、第2剥離層が第2基材層21c1であってもよい。この場合、第1基材層11c1を剥離して露出した第1位相差層12c1上に光学フィルム用接着層を介して光学フィルムを積層し、第2基材層21c1を剥離して露出した第2位相差層22c1に光学積層体用接着層を形成してもよい。あるいは、第1基材層11c1を剥離して露出した第1位相差層12c1上に先に光学積層体用接着層を積層し、その後、第2基材層21cを剥離して露出した第2位相差層22c1上に光学フィルム用接着層を介して光学フィルムを積層してもよい。
(位相差フィルムの製造方法)
図6(a)~(e)は、本実施形態の位相差フィルム50dの製造工程を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態の位相差フィルム50d(液晶フィルム)の製造方法は、
第1基材層11d、第1位相差層12d(第1液晶層)、及び接着層13dをこの順に含む接着層付き第1積層部10dを準備する工程と(図6(a))、
第2基材層21d及び第2位相差層22d(第2液晶層)を含む第2積層部20dを準備する工程と(図6(b))、
接着層付き第1積層部10dの接着層13d側の表面、及び、第2積層部20dの第2位相差層22d側の表面を表面活性化処理する工程と、
接着層付き第1積層部10dの接着層13dと、第2積層部20dの第2位相差層22dとを貼合して第1の位相差層積層体40d(第1の液晶層積層体)を得る工程と(図6(c))、
第1の位相差層積層体40dの第2基材層21d(第1剥離層)を剥離して、第2の位相差層積層体30d(第2の液晶層積層体)を得る工程と(図6(d))、
第2の位相差層積層体30dの幅方向両端を含む第3端部34dを除去する工程と、を有する。
図6(c)に示す第1の位相差層積層体40dは、その幅方向断面において、接着層13dの幅方向両端の位置が第2位相差層22dの幅方向両端の位置よりも幅方向内側であり、
図6(d)に示す第3端部34dを除去する工程は、第3端部34d除去後の第2の位相差層積層体30d2(第3端部除去後の第2の液晶層積層体)の幅方向断面において、接着層13d2の幅方向両端の位置が、第1位相差層12d2の幅方向両端の位置と同じとなり、かつ、第2位相差層22d2の幅方向両端の位置と同じとなるように、第3端部34dを除去する(図6(e))。
本実施の形態の光学積層体の製造方法は、
位相差フィルム50dを準備する工程と、
光学フィルムを準備する工程と、
光学フィルムを、光学フィルム用接着層を介して、第2基材層21d(第1剥離層)を剥離して露出した層であって、第3端部34d除去後の第2位相差層22d2に積層する工程と、を有する。
上記で説明した位相差フィルム50dの製造方法では、第2の位相差層積層体30dの幅方向両端を含む第3端部34dを除去する場合を例に挙げて説明したが、第2の位相差層積層体30dの幅方向の一方の第3端部34dを除去するものであってもよい。この場合、第3端部34dを除去した側において、光学積層体の端部が破断することを抑制し、製造中の製品や搬送路が汚染されることを抑制することができる。
上記で説明した位相差フィルム50dの製造方法では、図6(d)に示す第3端部34d除去後の第2の位相差層積層体30d2の幅方向断面において(図6(e))、接着層13d2の幅方向両端の位置が、第1位相差層12d2の幅方向両端の位置と同じとなり、かつ、第2位相差層22d2の幅方向両端の位置と同じとなるように、第3端部34dを除去する場合を例に挙げて説明したが、接着層13d2の幅方向両端の位置が、第1位相差層12d2の幅方向両端の位置と同じとなるように、又は、第2位相差層22d2の幅方向両端の位置と同じとなるように、第3端部34dを除去してもよい。これによっても、光学積層体の端部が破断することを抑制し、製造中の製品や搬送路が汚染されることを抑制することができる。
上記で説明した位相差フィルム50dの製造方法では、表面活性化処理を、接着層付き第1積層部10dの接着層13d側の表面、及び、第2積層部20dの第2位相差層22d側の表面の両方に行う場合を例に挙げて説明したが、いずれか一方の表面にのみ表面活性化処理を行ってもよい。接着層付き第1積層部10dの接着層13dと、第2積層部20dの第2位相差層22dとが良好に貼合しやすくなるため、表面活性化処理は、接着層付き第1積層部10dの接着層13d側の表面、及び、第2積層部20dの第2位相差層22d側の表面の両方に行うことが好ましい。
上記で説明した位相差フィルム50dの製造方法では、第1剥離層が第2基材層21dであり、第2剥離層が第1基材層11d2である場合を例に挙げて説明したが、第1剥離層が第1基材層であり、第2剥離層が第2基材層であってもよい。この場合も、第1基材層を剥離して得られる第2の位相差層積層体の幅方向両端を含む第3端部を除去して、第3端部除去後の第2の位相差層積層体の幅方向断面において、接着層の幅方向両端の位置が、第1位相差層の幅方向両端の位置と同じとし、かつ、第2位相差層の幅方向両端の位置と同じとする。そして、第2端部除去後の第2の位相差層積層体の第1位相差層上に光学フィルム用接着層を介して光学フィルムを積層すればよい。
第1基材層及び第2基材層は、これらの基材層上に形成される後述する第1配向層及び第2配向層、並びに、第1液晶及び第2液晶層を支持する支持層としての機能を有する。第1基材層及び第2基材層は、樹脂材料で形成されたフィルムであることが好ましい。
接着層付き第1積層部は、第1基材層と第1液晶層との間に第1配向層を含んでいてもよい。また、第2積層部は、第2基材層と第2液晶層との間に第2配向層を含んでいてもよい。
第1液晶層及び第2液晶層は、公知の液晶化合物を用いて形成することができる。液晶化合物の種類は特に限定されず、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。また、液晶化合物は、高分子液晶化合物であってもよく、重合性液晶化合物であってもよく、これらの混合物であってもよい。例えば、重合性液晶化合物を用いる場合には、重合性液晶化合物を含む組成物を、配向層(第1配向層又は第2配向層)上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることによって、液晶硬化層である第1液晶層や第2液晶層を形成することができる。あるいは、基材層(第1基材層又は第2基材層)上に液晶化合物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を基材層とともに延伸することによって、液晶層(第1液晶層又は第2液晶層)を形成してもよい。
液晶フィルムは、第1液晶層及び第2液晶層を含むものであり、例えば、第1液晶層及び第2液晶層が、それぞれ第1位相差層及び第2位相差層である場合には、位相差フィルムとなり得る。
光学フィルムとしては、偏光フィルム、反射フィルム、半透過型反射フィルム、輝度向上フィルム、光学補償フィルム、防眩機能付きフィルム等を挙げることができる。また、上記した位相差フィルム(液晶フィルム)と同様の構造を有するものであってもよい。光学フィルムは1層構造であってもよく、2層以上の多層構造の積層光学フィルムであってもよい。
接着層は、接着剤、粘着剤及びこれらの組み合わせによって形成することができ、通常1層であるが、2層以上であってもよい。接着層が2層以上の層からなる場合、各層は互いに同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
光学フィルム用接着層は、接着剤、粘着剤及びこれらの組み合わせによって形成することができる。光学フィルム用接着層は、通常1層であるが、2層以上の層で形成されていてもよい。光学フィルム用接着層が2層以上の層からなる場合、各層は互いに同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
光学積層体用接着層は、接着剤、粘着剤及びこれらの組み合わせによって形成することができる。光学積層体用接着層は、通常1層であるが、2層以上の層で形成されていてもよい。光学積層体用接着層が2層以上の層からなる場合、各層は互いに同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
Claims (22)
- 第1基材層、第1液晶層、及び接着層をこの順に含む接着層付き第1積層部を準備する工程と、
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部における、前記接着層の幅方向の少なくとも一方の端部が位置する側の端部を含む第1端部を除去する工程と、
前記第1端部除去後の前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して液晶層積層体を得る工程と、
前記液晶層積層体における、前記第2基材層を含む第1剥離層を剥離する工程と、を有し、
前記接着層付き第1積層部は、その幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が前記第1液晶層の端部の位置よりも幅方向内側であり、
前記除去する工程は、
前記表面活性化処理する工程の前又は後に行われ、
前記第1端部除去後の前記接着層付き第1積層部の幅方向断面において、前記第1端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第1端部を除去し、
前記液晶層積層体の幅方向断面において、前記第2液晶層の両端部の位置は前記接着層の両端部の位置よりも幅方向外側にある、液晶フィルムの製造方法。 - 前記除去する工程は、前記表面活性化処理する工程の前に行われる、請求項1に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記接着層付き第1積層部は、その幅方向断面において、前記接着層の幅方向両端の位置が、前記第1液晶層の幅方向両端の位置よりも幅方向内側であり、
前記第1端部は、前記接着層付き第1積層部の幅方向両端を含む、請求項1又は2に記載の液晶フィルムの製造方法。 - 前記液晶層積層体は、前記第1端部除去後の前記接着層付き第1積層部と前記第2積層部とを積層したものであり、
前記剥離する工程は、前記液晶層積層体から前記第1剥離層を剥離する、請求項1~3のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。 - 第1基材層、第1液晶層、及び接着層をこの順に含む接着層付き第1積層部を準備する工程であって、前記接着層付き第1積層部の幅方向断面において、前記接着層の幅方向の少なくとも一方の端部の位置が前記第1液晶層の端部の位置よりも幅方向内側である前記接着層付き第1積層部を準備する工程と、
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して、前記接着層付き第1積層部と前記第2積層部とが積層された液晶層積層体を得る工程であって、前記液晶層積層体の幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が前記第2液晶層の端部の位置よりも幅方向内側となるように、前記液晶層積層体を得る工程と、
前記液晶層積層体において、前記液晶層積層体の、前記接着層の前記一方の端部が位置する側の端部を含む第2端部を除去する工程と、を有し、
前記除去する工程は、前記第2端部除去後の前記液晶層積層体の幅方向断面において、前記第2端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなる、又は、前記第2液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第2端部を除去する、液晶フィルムの製造方法。 - 前記除去する工程は、前記第2端部除去後の前記液晶層積層体の幅方向断面において、前記第2端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなり、かつ、前記第2液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第2端部を除去する、請求項5に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記接着層付き第1積層部は、その幅方向断面において、前記接着層の幅方向両端の位置が、前記第1液晶層の幅方向両端の位置よりも幅方向内側となっており、
前記液晶層積層体は、その幅方向断面において、前記接着層の両端の位置が、前記第2液晶層の両端の位置よりも幅方向内側となっており、
前記第2端部は、前記液晶層積層体の幅方向両端を含む、請求項5又は6に記載の液晶フィルムの製造方法。 - さらに、前記第2端部除去後の前記液晶層積層体における、前記第1基材層及び前記第2基材層のうちの一方を含む第1剥離層を剥離する工程を有する、請求項5~7のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記接着層付き第1積層部を準備する工程は、
前記第1基材層及び第1液晶層を含む第1積層部を準備する工程と、
前記第1液晶層の前記第1基材層とは反対側に接着層を積層して、前記接着層付き第1積層部を得る工程とを有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。 - 前記表面活性化処理する工程は、前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面を表面活性化処理する、請求項1~9のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記表面活性化処理は、コロナ処理である、請求項1~10のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記第1液晶層は位相差層である、請求項1~11のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記第2液晶層は位相差層である、請求項1~12のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記接着層付き第1積層部は、前記第1基材層と前記第1液晶層との間に第1配向層を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 前記第2積層部は、前記第2基材層と前記第2液晶層との間に第2配向層を含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法。
- 液晶フィルムを準備する工程と、光学フィルムを準備する工程と、を有する光学積層体の製造方法であって、
前記液晶フィルムを準備する工程は、
第1基材層、第1液晶層、及び接着層をこの順に含む接着層付き第1積層部を準備する工程であって、前記接着層付き第1積層部の幅方向断面において、前記接着層の幅方向の少なくとも一方の端部の位置が前記第1液晶層の端部の位置よりも幅方向内側である前記接着層付き第1積層部を準備する工程と、
第2基材層及び第2液晶層を含む第2積層部を準備する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層側の表面、及び、前記第2積層部の前記第2液晶層側の表面のうちの少なくとも一方を表面活性化処理する工程と、
前記接着層付き第1積層部の前記接着層と、前記第2積層部の前記第2液晶層とを貼合して第1の液晶層積層体を得る工程であって、前記第1の液晶層積層体の幅方向断面において、前記接着層の前記一方の端部の位置が前記第2液晶層の端部の位置よりも幅方向内側となるように、前記第1の液晶層積層体を得る工程と、
前記第1の液晶層積層体の前記第1基材層及び前記第2基材層のうちの一方を含む第1剥離層を剥離して、第2の液晶層積層体を得る工程と、
前記第2の液晶層積層体における、前記接着層の前記一方の端部が位置する側の端部を含む第3端部を除去する工程と、を有し、
前記除去する工程は、前記第3端部除去後の前記第2の液晶層積層体の幅方向断面において、前記第3端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなる、又は、前記第2液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第3端部を除去し、
前記光学積層体の製造方法は、さらに、前記除去する工程よりも後に、前記第2の液晶層積層体における前記第1剥離層を剥離して露出した層に、光学フィルム用接着層を介して前記光学フィルムを積層する工程を有する、光学積層体の製造方法。 - 前記除去する工程は、前記第3端部除去後の前記第2の液晶層積層体の幅方向断面において、前記第3端部を除去した側の前記接着層の端部の位置が、前記第1液晶層の端部の位置と同じとなり、かつ、前記第2液晶層の端部の位置と同じとなるように、前記第3端部を除去する、請求項16に記載の光学積層体の製造方法。
- 前記接着層付き第1積層部は、その幅方向断面において、前記接着層の両端の位置が、前記第1液晶層の両端の位置よりも幅方向内側となっており、
前記第1の液晶層積層体は、その幅方向断面において、前記接着層の両端の位置が、前記第2液晶層の両端の位置よりも幅方向内側となっており、
前記第3端部は、前記第2の液晶層積層体の幅方向両端を含む、請求項16又は17に記載の光学積層体の製造方法。 - 前記第2の液晶層積層体は、前記第1の液晶層積層体の前記第1基材層及び前記第2基材層のうちの前記第1剥離層に含まれていない方を含む、請求項16~18のいずれか1項に記載の光学積層体の製造方法。
- 請求項1~4及び8のいずれか1項に記載の液晶フィルムの製造方法で製造された液晶フィルムを準備する工程と、
光学フィルムを準備する工程と、
前記光学フィルムを、光学フィルム用接着層を介して、前記第1剥離層を剥離して露出した層に積層する工程と、を有する、光学積層体の製造方法。 - さらに、前記第1基材層及び前記第2基材層のうちの前記第1剥離層に含まれていない層を含む第2剥離層を剥離する工程を有する、請求項16~20のいずれか1項に記載の光学積層体の製造方法。
- 前記第2剥離層を剥離することによって露出した層上に、光学積層体用接着層を積層する、請求項21に記載の光学積層体の製造方法。
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