JP2020060615A - 光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶層が形成された領域を認識しやすい光学フィルムを提供する。【解決手段】光学フィルムは第1液晶層を含む。第1液晶層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、幅方向において第1端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、第1端領域と第1隣接領域とは、下記[a1]及び[b1]:[a1]第1端領域の反射率と第1隣接領域の反射率とが互いに異なる、[b1]第1端領域の透過率と第1隣接領域の透過率とが互いに異なる、のうちの少なくとも一方の関係を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルムに関する。
有機EL表示装置や液晶表示装置等の表示装置では、偏光フィルムや位相差フィルム等の光学異方性フィルムを含む部材が用いられている。このような光学異方性フィルムとして、基材フィルム上に液晶化合物の層を形成したものが知られている。例えば、特許文献1には、液晶化合物を用いた位相差フィルムの製造方法として、透明基材上に形成された配向膜上に、液晶化合物を含有する組成物を塗布して位相差層を形成することが記載されている。
特開2014−186248号公報
基材層上に液晶化合物を含有する組成物を塗布して位相差層を形成する場合、基材層の全面に組成物を塗布することは難しいため、基材層端部の表面には位相差層が形成されておらず、基材層が露出していることがある。基材層は通常、無色透明であるため、位相差層が無色透明である場合には特に、基材層上に形成された位相差層の端部の位置を判別することが難しい。そのため、位相差層が形成されている範囲を認識しづらく、位相差フィルムとして利用できる有効範囲や、例えば基材層上に形成された位相差層上に接着層を介して他の層を積層する場合に粘着剤や接着剤を適用する範囲を、適切に認識することが困難となることがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、液晶層が形成された領域を認識しやすい光学フィルムの提供を目的とする。
本発明は、以下に示す光学フィルムを提供する。
〔1〕 第1液晶層を含む光学フィルムであって、
前記第1液晶層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、前記幅方向において前記第1端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
前記第1端領域と前記第1隣接領域とは、下記[a1]及び[b1]:
[a1]前記第1端領域の反射率と前記第1隣接領域の反射率とが互いに異なる、
[b1]前記第1端領域の透過率と前記第1隣接領域の透過率とが互いに異なる、
のうちの少なくとも一方の関係を満たす、光学フィルム。
〔2〕 前記第1端領域と前記第1隣接領域とは、下記[a2]及び[b2]:
[a2]前記第1端領域の反射率が、前記第1隣接領域の反射率よりも高い、
[b2]前記第1端領域の透過率が、前記第1隣接領域の透過率よりも低い、
のうちの少なくとも一方の関係を満たす、〔1〕に記載の光学フィルム。
〔3〕 前記第1端領域と前記第1隣接領域とは、ヘイズ、明度、反射色相、色差、及び偏光度のうちの少なくとも一つの値が異なる、〔1〕又は〔2〕に記載の光学フィルム。
〔4〕 前記第1端領域は、前記第1液晶層の幅方向の両端部を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の光学フィルム。
〔5〕 前記第1隣接領域は、前記第1液晶層における前記第1端領域以外の全領域である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の光学フィルム。
〔6〕 さらに、第1基材層を含む、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の光学フィルム。
〔7〕 さらに、接着層及び樹脂フィルムを含み、
前記第1液晶層、前記接着層、及び前記樹脂フィルムをこの順に含む、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の光学フィルム。
〔8〕 さらに、接着層及び樹脂フィルムを含み、
前記第1基材層、前記第1液晶層、前記接着層、及び前記樹脂フィルムをこの順に含む、〔6〕に記載の光学フィルム。
〔9〕 前記樹脂フィルムは、偏光層を含む、〔7〕又は〔8〕に記載の光学フィルム。
〔10〕 前記樹脂フィルムは、第2液晶層を含む、〔7〕〜〔9〕のいずれかに記載の光学フィルム。
〔11〕 前記第2液晶層は、幅方向の一方の端部を含む第2端領域と、前記幅方向において前記第2端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
前記第2端領域と前記第2隣接領域とは、下記[c1]及び[d1]:
[c1]前記第2端領域の反射率と前記第2隣接領域の反射率とが互いに異なる、
[d1]前記第2端領域の透過率と前記第2隣接領域の透過率とが互いに異なる、
のうちの少なくとも一方の関係を満たす、〔10〕に記載の光学フィルム。
〔12〕 前記第2端領域と前記第2隣接領域とは、下記[c2]及び[d2]:
[c2]前記第2端領域の反射率が、前記第2隣接領域の反射率よりも高い、
[d2]前記第2端領域の透過率が、前記第2隣接領域の透過率よりも低い、
のうちの少なくとも一方の関係を満たす、〔11〕に記載の光学フィルム。
〔13〕 前記樹脂フィルムは、さらに第2基材層を含み、
前記第2基材層は、前記第2液晶層の前記接着層側とは反対側に設けられている、〔11〕又は〔12〕に記載の光学フィルム。
本発明によれば、液晶層が形成された領域を認識しやすい光学フィルムを提供することができる。
(a)は、本発明の光学フィルムの一例を模式的に示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)のX−X’断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の光学フィルムの他の例を模式的に示す概略断面図である。 本発明の光学フィルムのさらに他の例を模式的に示す概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明の光学フィルムの好ましい実施形態について説明する。なお、以下に示す各実施形態及びその変形例は任意に組み合わせてもよい。また、各実施形態及びその変形例において、それらよりも先の実施形態又はその変形例で説明した部材と同じ部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
〔実施形態1〕
(光学フィルム10)
図1(a)は、本実施形態の光学フィルムの一例を模式的に示す概略平面図であり、図1(b)は、図1(a)のX−X’断面図である。図中、Wは幅方向を表し、Lは、幅方向Wに直交する方向(以下、「直交方向」ということがある。)を表す。本実施形態の光学フィルム10は、図1(a)及び(b)に示すように、第1基材層11上に第1液晶層12を含み、この第1液晶層12は、幅方向Wの両端部を含む第1端領域12aと、幅方向Wにおいて第1端領域12aに隣接する第1隣接領域12bとを有する。第1端領域12aは、第1液晶層12の幅方向Wの両端にそれぞれ設けられている。第1端領域12aと第1隣接領域12bとは、下記[a1]及び[b1]:
[a1]第1端領域12aの反射率と第1隣接領域12bの反射率とが互いに異なる、
[b1]第1端領域12aの透過率と第1隣接領域12bの透過率とが互いに異なる、
のうちの少なくとも一方の関係を満たす。
第1端領域12aと第1隣接領域12bとは、下記[a2]及び[b2]:
[a2]第1端領域12aの反射率が、第1隣接領域12bの反射率よりも高い、
[b2]第1端領域12aの透過率が、第1隣接領域12bの透過率よりも低い、
のうちの少なくとも一方の関係を満たしていてもよい。
光学フィルム10は、長尺状のフィルムであってもよく、枚葉状のフィルムであってもよい。光学フィルム10が長尺状のフィルムである場合、幅方向Wは、フィルムの長さ方向(図1(a)中、直交方向Lに平行な方向)に直交する方向とすることができる。光学フィルム10では、その幅方向断面において、図1(b)に示すように第1基材層11よりも第1液晶層12の方が幅方向Wの長さが短くなっており、第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置は、第1基材層11の幅方向Wの両端の位置よりも内側にある。なお、第1基材層11と第1液晶層12とは、その幅方向Wの両端の位置が同じであってもよい。
第1基材層11は、その上に形成される第1液晶層12を支持する支持層としての機能を有し、第1液晶層12に対して剥離可能とすることができる。第1基材層11は、光学的に透明な(無色透明の)樹脂によって形成されたフィルムであることが好ましい。本明細書において、光学的に透明であるとは、波長380〜780nmに渡る光線に対しての透過率が90%以上、ヘイズが2%以下であることをいうものとする。
第1液晶層12は、例えば重合性液晶化合物等の液晶化合物を含む液晶層形成用組成物を第1基材層11上に塗布し、液晶化合物を固化(硬化)して形成された液晶硬化層である。液晶化合物を配向した状態で固化することにより、光学フィルム10に位相差特性を付与することができる。
第1液晶層12は、その幅方向Wの両端部を含む第1端領域12aと第1端領域12aに隣接する第1隣接領域12bとを有する。図1(a)及び(b)において、第1端領域12aは右下がり斜線で示している。図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10では、第1液晶層12の両端部に位置する2つの第1端領域12aの間が第1隣接領域12bであり、第1端領域12a以外の全領域が第1隣接領域12bとなっている。図1(a)に示す第1液晶層12の第1端領域12aは、第1液晶層12の幅方向W両端において、幅方向Wに直交する直交方向Lに連続的に一定の幅で帯状に形成されている。
第1端領域12aと第1隣接領域12bとを同じ測定条件の下で観察した場合に、上記[a1]及び[b1]のうちの少なくとも一方の関係を満たしていればよく、両方の関係を満たしていてもよい。上記[a1]の関係は、上記[a2]の関係であってもよく、下記[a3]:
[a3]第1端領域12aの反射率が、第1隣接領域12bの反射率よりも低い、
の関係であってもよい。また、上記[b1]の関係は、上記[b2]の関係であってもよく、下記[b3]:
[b3]第1端領域12aの透過率が、第1隣接領域12bの透過率よりも高い、
の関係であってもよい。
また、光学フィルム10は、図1(a)及び(b)に示すように、第1液晶層12の両端部に2つの第1端領域12aを有しているが、この2つの第1端領域12aそれぞれと第1隣接領域12bとが、上記[a1]及び[b1]のうちの少なくとも一方の関係を満たしていれば、2つの第1端領域12aの透過率及び反射率は、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。反射率及び透過率は、第1端領域12aと第1隣接領域12bとを同じ測定条件の下で公知の方法を用いて測定すればよく、光学フィルム10を搬送する工程等で検査機により測定することが好ましい。
反射率や透過率を測定する際に用いる光源に特に制限はないが、自然光、蛍光灯、白色LED等の白色光の光源が好ましい。光源の照度は、1,000LUX以上であることが好ましく、2,000LUX以上であることが特に好ましい。
反射率は、全反射率、拡散反射率、又は鏡面反射率のいずれであってもよい。反射率は、例えばSCE(正反射光除去)モード又はSCI(正反射光含む)モードで測定することができる。第1端領域12aと第1隣接領域12bの反射率差は、0.1%以上であってもよく、0.15%以上であってもよく、0.2%以上であってもよく、0.25%以上であってもよく、0.3%以上であってもよく、0.4%以上であってもよく、0.5%以上であってもよく、1.0%以上であってもよく、1.5%以上であってもよく、2.0%以上であってもよく、2.5%以上であってもよく、3.0%以上であってもよく、4.0%以上であることが好ましく、5.0%以上であることがより好ましく、10%以上であることがさらに好ましい。反射率差が上記の範囲内であれば、光学フィルム10の搬送工程において検査機により測定可能となるため、好ましい。
透過率は、全光線透過率(Tt)、拡散透過率(Td)、又は直線透過率(Tp)のいずれであってもよい。第1端領域12aと第1隣接領域12bの透過率差は、0.5%であってもよく、1.0%以上であってもよく、1.5%以上であってもよく、2.0%以上であってもよく、2.5%以上であってもよく、3.0%以上であってもよく、4.0%以上であることが好ましく、5.0%以上であることがより好ましく、10%以上であることがさらに好ましい。透過率差が上記の範囲内であれば、光学フィルム10の搬送工程において検査機により測定可能となるため、好ましい。
上記のように、第1端領域12aと第1隣接領域12bとが上記[a1]及び[b1]のうちの少なくとも一方の関係を満たすことにより、光学フィルム10における第1液晶層12の第1端領域12aと第1隣接領域12bとを判別しやすくなる。例えば、光学フィルム10では、図1(b)に示すように、第1基材層11の端部等において、第1基材層上に第1液晶層12が形成されていないことがある。このような光学フィルム10において、例えば第1基材層と第1液晶層とが光学的に透明である場合には特に、第1基材層上に設けられた第1液晶層の形成範囲が認識されにくい。しかし、図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10のように、第1端領域12aと第1隣接領域12bとの関係が、例えば上記[a2]及び[b2]のうちの少なくとも一方の関係にあることにより、光学フィルム10において第1端領域12aを判別しやすくなるため、第1基材層11上の第1液晶層12の形成範囲を認識しやすくなる。
これにより、例えば、後述するように光学フィルム10の第1液晶層12上に接着層を介して樹脂フィルムを積層する場合に、第1基材層11上に第1液晶層12が形成されている範囲を認識できるため、接着層を形成する範囲を適切に設定することができる。また、製品化等のために光学フィルム10から、第1液晶層12が形成された領域を切り出す場合にも、第1液晶層12が形成されている範囲を認識することができるため、第1液晶層12が形成されている領域の切り出し効率を向上して、光学フィルム10から除去されて使用されない部分(例えば、廃棄部分)を低減することができる。
第1液晶層12の各領域における反射率は、例えば第1液晶層12のヘイズ、明度や反射色相を調整することによって変化させることができる。ヘイズを調整することによって第1端領域12aの反射率と第1隣接領域12bの反射率とを異ならせるためには、第1端領域12aのヘイズと第1隣接領域12bのヘイズとを互いに異ならせることが挙げられる。明度又は反射色相(a又はb)を調整することによって第1端領域12aの反射率と第1隣接領域12bの反射率とを異ならせるためには、例えば、第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは相対的に反射しやすい状態とし(例えば、白色に着色する)、第1隣接領域12bでは相対的に反射しにくい状態とする(例えば、着色せず光学的に透明とする)、あるいは、第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは相対的に反射しにくい状態とし(例えば、黒色に着色する)、第1隣接領域12bでは相対的に反射しやすい状態とする(例えば、着色せず光学的に透明とする)等が挙げられる。
第1端領域12aと第1隣接領域12bとにおけるヘイズの差は、1.0%以上であってもよく、2.0%以上であってもよく、3.0%以上であってもよく、4.0%以上であってもよく、5.0%以上であることが好ましく、10.0%以上であることがより好ましい。第1端領域12aと第1隣接領域12bとにおける明度の差は、3以上であってもよく、5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。第1端領域12aと第1隣接領域12bとにおける反射色相の差は、aについては0.5以上であってもよく、1.0以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、bについては0.5以上であってもよく、1.0以上であることがより好ましく、1.5以上であることがさらに好ましい。ヘイズ、明度、及び反射色相が上記の範囲である場合、第1端領域12aと第1隣接領域12bとを簡易に判別可能となるため好適である。
また、第1液晶層12の各領域における透過率は、例えば第1液晶層12のヘイズ、色差、又は偏光度を調整することによって変化させることができる。ヘイズを調整することによって第1端領域12aの透過率と第1隣接領域12bの透過率とを異ならせるためには、第1端領域12aのヘイズと第1隣接領域12bのヘイズとを互いに異ならせることが挙げられる。色差を調整することによって第1端領域12aの透過率と第1隣接領域12bの透過率とを異ならせるためには、例えば、第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは相対的に透過しにくい状態とし(例えば、着色する)、第1隣接領域12bでは相対的に透過しやすい状態とする(例えば、光学的に透明とする)ことが挙げられる。偏光度を調整することによって第1端領域12aの透過率と第1隣接領域12bの透過率とを異ならせるためには、第1端領域12aにおける偏光度と第1隣接領域における偏光度とを異ならせる方法が挙げられ、例えば第1端領域12aにおける偏光度を、第1隣接領域における偏光度よりも高くすることが挙げられる。
第1端領域12aと第1隣接領域12bとにおけるヘイズの差は、0.5%以上であってもよく、1.0%以上であってもよく、2.0%以上であってもよく、3.0%以上であってもよく、4.0%以上であってもよく、5.0%以上であることが好ましく、10.0%以上であることがより好ましい。第1端領域12aと第1隣接領域12bとにおける色差(ΔEab)は、3以上であってもよく、5以上であってもよく、7以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。第1端領域12aと第1隣接領域12bとにおける偏光度の差は、0.01%以上であってもよく、0.05%以上であってもよく、0.1%以上であることが好ましく、0.5%以上であることがより好ましい。ヘイズ、色差、又は偏光度が上記の範囲である場合、第1端領域12aと第1隣接領域12bとを簡易に判別可能となるため好適である。
第1液晶層12の第1隣接領域12bは、光学異方性を有する領域として用いることが多いため、光学的に透明であることが好ましく、第1端領域12aは、製品に加工される場合に除去されることが多いため、着色されていてもよい。
第1端領域12aの幅方向Wの長さは、通常50mm以下であり、35mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。2つの第1端領域12aの幅方向Wの長さは、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。第1端領域12aは、光学フィルムを製品化する際には除去される部分となるため、できるだけ狭い範囲とすることが好ましい。第1隣接領域12bの幅方向Wの長さは特に限定されないが、例えば、700mm以上とすることができる。
(光学フィルム10の製造方法)
光学フィルム10は、例えば第1基材層11上に、第1液晶層12を形成するための液晶層形成用組成物を塗布し、液晶化合物を固化(硬化)して第1液晶層12を形成して製造することができる。このとき、液晶化合物を配向した状態で固化することが好ましい。液晶層形成用組成物は、液晶化合物や溶剤を含むものであってもよく、溶剤は、第1基材層11上に塗布した後に乾燥等により除去されることが好ましい。液晶化合物としては、重合性基を有する重合性液晶化合物を用いることが好ましく、第1基材層11上に液晶層形成用組成物を塗布した後、重合性液晶化合物を重合させて硬化させることが好ましい。
第1液晶層12に第1端領域12aや第1隣接領域12bを形成するためには、第1基材層11上に液晶層形成用組成物を塗布して第1液晶層12を形成する際に、これらの領域を形成するための処理を行うことが好ましい。
上記したように、第1液晶層12において、第1端領域12aの反射率と第1隣接領域12bの反射率とを異ならせるためには、[i]第1端領域12aのヘイズと第1隣接領域12bのヘイズとを異ならせる、[ii]第1液晶層12に入射する光の反射状態を、第1端領域12aと第1隣接領域12bとで異ならせることが挙げられる。
第1端領域12aのヘイズと第1隣接領域12bのヘイズとを異ならせる方法としては、第1基材層11上に液晶層形成用組成物を塗布して第1液晶層12を形成する際に、第1端領域12aとなる領域に塗布された液晶層形成用組成物に溶媒を滴下する方法、第1端領域12aとなる領域の第1液晶層12表面をブラスト加工する等により、第1端領域12a表面に微細な凹凸を付与する方法、第1端領域12aとなる領域に塗布された液晶層形成用組成物に微粒子を添加する方法、第1端領域12aとなる領域に塗布された液晶層形成用組成物に非相溶性の組成物を添加する方法、高屈折率微粒子を添加する方法等を挙げることができる。
第1液晶層12に入射する光の反射状態を、第1端領域12aと第1隣接領域12bとで異ならせる方法としては、第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは相対的に反射しやすい状態又は反射しにくい状態とし、第1隣接領域12bでは相対的に反射しにくい状態又は反射しやすい状態とすることが挙げられる。第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは反射しやすい状態とし、第1隣接領域12bでは反射しにくい状態とする方法としては、第1端領域12aとなる領域を、第1液晶層12に入射する光が相対的に反射しやすい色(例えば、白色)に着色し、第1隣接領域12bは着色しない(光学的に透明とする)方法、第1端領域12aとなる領域に金属膜を蒸着する方法等を挙げることができる。第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは反射しにくい状態とし、第1隣接領域12bでは反射しやすい状態とする方法としては、第1端領域12aとなる領域を、第1液晶層12に入射する光が相対的に反射しにくい色(例えば、黒色)に着色し、第1隣接領域12bは着色しない(光学的に透明とする)方法等を挙げることができる。第1液晶層12の第1端領域12aにおける着色は、例えば、第1端領域12aとなる領域に塗布された液晶層形成用組成物に、インクジェット塗布装置等により顔料や染料を塗布又は添加することによって行うことができる。
また、上記したように、第1液晶層12において、第1端領域12aの透過率と第1隣接領域12bの透過率とを異ならせるためには、[i]第1端領域12aのヘイズと第1隣接領域12bのヘイズとを異ならせる、[ii]第1液晶層12に入射する光の透過しやすさを、第1端領域12aと第1隣接領域12bとで異ならせる、[iii]第1端領域12aにおける偏光度と第1隣接領域における偏光度とを異ならせることが挙げられる。
第1端領域12aのヘイズと第1隣接領域12bのヘイズとを異ならせる方法は、上記した方法を用いることができる。
第1液晶層12に入射する光の透過しやすさを、第1端領域12aと第1隣接領域12bとで異ならせる方法としては、例えば、第1液晶層12に入射する光が、第1端領域12aでは相対的に透過しにくい状態とし、第1隣接領域12bでは相対的に透過しやすい状態とする方法を挙げることができる。このような方法として、第1液晶層12に入射する光が相対的に透過しにくくなる色(例えば、白色や黒色)に第1端領域12aを着色し、第1隣接領域12bは着色しない(光学的に透明とする)方法等を挙げることができる。第1液晶層12の第1端領域12aにおける着色は、例えば、上記したようにインクジェット塗布装置を用いて行うことができる。
第1端領域12aにおける偏光度と第1隣接領域における偏光度とを異ならせる方法としては、第1端領域12a及び第1隣接領域12bにおける偏光度を付与するための二色性色素の添加量を異ならせる方法、第1端領域12a及び第1隣接領域12bにおける二色性色素の配向性を異ならせる方法等を挙げることができる。例えば、第1端領域12aに二色性色素を添加して配向させて偏光度を付与し、第1隣接領域12bには二色性色素を添加せず偏光度を付与しない方法、第1端領域12aの二色性色素の配向度を高めて偏光度を相対的に高め、第1隣接領域の二色性色素の配向度を低くして偏光度を相対的に低くする方法等を挙げることができる。
第1端領域12aに二色性色素を添加する方法としては、例えば、上記したようにインクジェット塗布装置を用いて行う方法、第1液晶層12を形成するための液晶層形成用組成物に二色性色素を添加する方法を挙げることができる。二色性色素を含有する液晶形成用組成物を用いる場合、偏光度を高める領域に、二色性色素を含有する液晶層形成用組成物を塗布する、又は、より高い濃度で二色性色素を含有する液晶層形成用組成物を塗布すればよい。
また、第1端領域12aの二色性色素の配向度を高める方法としては、第1基材層11と第1液晶層12との間に配向層を設け、この配向層の配向規制力を調整することにより、第1端領域12aにおける液晶化合物の配向度を高める方法を挙げることができる。液晶化合物として重合性液晶化合物を用いる場合には、マスク等を用いて、第1端領域12aには偏光照射を行い、第1隣接領域には偏光照射を行わないことにより、第1端領域12aにおける液晶化合物の配向度を高める方法を挙げることができる。この場合は、第1基材層11上に塗布される液晶層形成用組成物中に二色性色素を添加しておけばよい。また、液晶化合物として、二色性色素自身が液晶性を有しているものや二色性色素自身が重合性官能基を有しているものを用いる場合には、例えば、特開2002−180052号公報に記載されている、塗布時の剪断応力を調整して配向度を調整する方法、磁場や電場を調整して配向度を調整する方法等を挙げることができる。
(実施形態1の変形例)
以下、本実施形態の変形例について説明するが、上記した実施形態及び以下の各変形例は任意に組み合わせてもよい。
(変形例1)
図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10では、第1液晶層12の幅方向Wの両端部にそれぞれ第1端領域12aを有する場合を例に挙げて説明したが、第1端領域は、第1液晶層の幅方向Wの両端のいずれか一方に形成されていてもよい。この場合、第1液晶層の幅方向Wの両端部のうち、第1端領域が形成されていない方の端部は、第1隣接領域であってもよい。
(変形例2)
図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10では、第1液晶層12のうち第1端領域12a以外の全領域が第1隣接領域である場合を例に挙げて説明したが、第1端領域と第1隣接領域とが幅方向Wに隣り合っていればこれに限定されない。例えば、第1端領域に隣接する部分のみを第1隣接領域とし、第1隣接領域の第1端領域とは反対側の領域を、これら以外の領域としてもよい。
(変形例3)
図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10は、第1基材層11を有しているが、第1基材層11を有していなくてもよい。第1基材層を有していない光学フィルムは、例えば、光学フィルム10から第1基材層11を剥離することによって得ることができる。
(変形例4)
図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10では、第1端領域12aが、幅方向Wに直交する直交方向Lに一定の幅で帯状に形成されている場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第1端領域12aの幅は、直交方向Lにおいて一定ではなく変化していてもよい。第1液晶層12の幅方向Wの両端にそれぞれ第1端領域12aが形成されている場合は、一方の第1端領域の幅が一定であり、他方の第1端領域の幅が変化するものであってもよく、両方の第1端領域の幅が変化していてもよく、この変化は互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。
(変形例5)
図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10では、第1端領域12aが直交方向に連続的に形成されている場合を例に挙げて説明したが、第1端領域は、直交方向Lに間欠的に形成されていてもよい。第1端領域を間欠的に形成する場合には、第1液晶層の端部を認識できる程度に間隔をおいて形成することが好ましい。
(変形例6)
図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10は、第1基材層11上に第1液晶層12を有する場合を例に挙げて説明したが、第1基材層と第1液晶層との間に第1配向層を有していてもよい。また、光学フィルムは、第1基材層を有さず、第1液晶層と第1配向層とを有するものであってもよい。第1配向層を有し第1基材層を有さない光学フィルムは、例えば、第1基材層、第1配向層及び第1液晶層をこの順に有する積層体から第1基材層を剥離することによって得ることができる。この場合、第1基材層を剥離する際に、第1液晶層上に第1配向層が残るように各層間の密着力を調整すればよい。また、第1基材層も第1配向層を有さない光学フィルムは、例えば、上記した積層体から第1基材層及び第1配向層を剥離することによっても得ることができる。この場合、第1基材層を剥離する際に、第1基材層とともに第1配向層を剥離できるように各層間の密着力を調整すればよい。各層間の密着力は、各層に含まれる成分や各層の表面に対して行われる表面処理によって調整することができる。
〔実施形態2〕
本実施形態の光学フィルムは、第1液晶層の第1基材層とは反対側に接着層及び樹脂フィルムを有する点において、実施形態1とは異なっている。以下では、先の実施形態で説明したものと同じ部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
(光学フィルム50,51)
図2(a)及び(b)は、本実施形態の光学フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態の光学フィルム50は、図2(a)に示すように、第1基材層11、第1液晶層12、接着層30、及び樹脂フィルム20をこの順に有する。また、光学フィルム51は、図2(b)に示すように、第1基材層11、第1液晶層12、接着層31、及び樹脂フィルム20をこの順に有し、光学フィルム50とは、接着層31の幅方向Wの長さが異なっている。光学フィルム50,51は、長尺状のフィルムであってもよく、枚葉状のフィルムであってもよい。
図2(a)に示す光学フィルム50では、その幅方向断面において、第1液晶層12及び樹脂フィルム20よりも接着層30の方が幅方向Wの長さが短くなっており、接着層30の幅方向Wの両端の位置は、第1液晶層12及び樹脂フィルム20の幅方向Wの両端の位置よりも内側にある。第1液晶層12と樹脂フィルム20とは、幅方向Wの長さが互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。なお、接着層30と、第1液晶層12及び樹脂フィルム20とは、その幅方向Wの両端の位置が同じであってもよい。ただし、光学フィルム50を搬送する際に接着層30により搬送経路を汚染されにくくするために、樹脂フィルム20の幅方向Wの両端の位置は、接着層30の幅方向Wの両端の位置と同じか、それよりも外側にあることが好ましい。また、接着層30の幅方向Wの両端の位置は、第1液晶層12及び樹脂フィルム20のうちの一方の幅方向Wの両端の位置と同じであり、他方の幅方向Wの両端の位置よりも内側であってもよい。
一方、図2(b)に示す光学フィルム51では、その幅方向断面において、接着層31の幅方向Wの長さは、第1液晶層12の幅方向Wの長さよりも長く、樹脂フィルム20の幅方向Wの長さよりも短くなっており、接着層31の幅方向Wの両端の位置は、第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置よりも外側にあり、樹脂フィルム20の幅方向Wの両端の位置よりも内側にある。接着層31と樹脂フィルム20とは、その幅方向Wの両端の位置が同じであってもよいが、光学フィルム51を搬送する際に接着層31により搬送経路が汚染されにくくするために、第1基材層11及び樹脂フィルム20の幅方向Wの両端の位置は、接着層31の幅方向Wの両端の位置と同じか、それよりも外側にあることが好ましい。第1基材層11と樹脂フィルム20とは、幅方向Wの長さが互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。
第1基材層11及び第1液晶層12については先の実施形態で説明したとおりである。接着層30及び31は、第1液晶層12と樹脂フィルム20とを接着させるための層であり、図2(b)に示す光学フィルム51の接着層31はさらに、その幅方向Wの両端において、第1基材層11と樹脂フィルム20とを直接接着している。接着層30及び31は、光学的に透明であることが好ましい。樹脂フィルム20は、例えば、偏光層を含む偏光板や反射フィルム等の光学機能性フィルム、接着層30,31を保護するセパレータとすることができる。樹脂フィルム20がセパレータである場合は、接着層30,31と樹脂フィルム20とは幅方向Wの長さが互いに同じであってもよい。樹脂フィルム20が光学機能性フィルムである場合、光学的に透明であることが好ましい。
光学フィルム50,51の第1液晶層12は、先の実施形態で説明したように第1端領域12a及び第1隣接領域12bを有し、この2つの領域を同じ測定条件の下で観察した場合に、上記した[a1]及び[b1]のうちの少なくとも一方の関係を満たしている。したがって、光学フィルム50,51において、第1液晶層12の第1端領域12aと第1隣接領域12bとを判別しやすくなる。例えば上記[a2]及び[b2]のうちの少なくとも一方の関係にあることにより、光学フィルム10において第1端領域12aを判別しやすくなるため、光学フィルム50,51における第1液晶層12の形成範囲を認識しやすくなる。これにより、製品化等のために、光学フィルム50,51から第1液晶層12が形成された領域を切り出す場合に、第1液晶層12が形成されている範囲を認識することができるため、第1液晶層12が形成されている領域の切り出し効率を向上して、光学フィルム50,51から除去されて使用されない部分(例えば、廃棄部分)を低減することができる。
また、光学フィルム50,51は第1基材層11を剥離して用いられることがある。このとき、図2(a)に示す光学フィルム50では、接着層30の幅方向Wの両端の位置が第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置よりも内側にあり、第1基材層11と樹脂フィルム20とは接着層30を介して直接接着していないため、第1基材層11を好適に剥離することができる。これに対し、図2(b)に示す光学フィルム51では、接着層31の幅方向Wの両端の位置が第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置よりも外側にあり、接着層31を介して第1基材層11と樹脂フィルム20とが直接接着しているため、第1基材層11を良好に剥離することが難しく、光学フィルム51から第1基材層11を剥離しようとすると剥離時に第1基材層11が破断することがある。そのため、光学フィルム51では、第1基材層11と樹脂フィルム20とが直接接着している領域をスリットする等により除去した後に第1基材層11を剥離することが好ましい。
上記のように、光学フィルム50,51において、例えば第1液晶層12の第1端領域12aを認識しやすくすることにより、第1液晶層12の第1端領域12aを確認しながら、光学フィルム50,51の幅方向Wの両端において、第1液晶層12の幅方向Wの端部よりも外側で、第1基材層11と樹脂フィルム20とが接着層30,31を介して直接接着しているか否かを確認することができる。これにより、図2(b)に示す光学フィルム51では、この光学フィルム51の幅方向Wの両端を除去してから第1基材層11を剥離する必要があると判断することができるため、光学フィルムから第1基材層11を剥離する際に、第1基材層11が破断することを抑制することができる。また、図2(a)に示す光学フィルム50では、両端をスリットする必要はないと判断することができるため、光学フィルムから第1基材層11を剥離する工程を簡略化することができる。
(光学フィルム50,51の製造方法)
光学フィルム50,51は、例えば、図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10を用いて製造することができる。この場合、光学フィルム10の第1液晶層12側と、樹脂フィルム20とを、接着層30,31を形成するための接着剤組成物層を介して積層した後、必要に応じて接着剤組成物層の硬化等を行って接着層30,31を形成することにより、光学フィルム50,51を得ることができる。接着剤組成物層は、光学フィルム10の第1液晶層12上に設けてもよく、樹脂フィルム20上に設けてもよく、これらの両方に設けてもよい。
光学フィルム10における第1液晶層12の第1端領域12aと第1隣接領域12bとは、反射率及び透過率のうちの少なくとも一方が異なっているため、その位置を判別することができる。これにより、接着層30,31を形成するための接着剤組成物層の形成範囲を適切に設定しやすくなる。そのため、接着層30の幅方向Wの両端の位置が第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置よりも内側にある光学フィルム50を製造したり、接着層31の幅方向Wの両端の位置が第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置よりも外側にある光学フィルム51を製造したりすることを容易に行うことができる。
(実施形態2の変形例)
以下、本実施形態の変形例について説明するが、上記した実施形態及び以下の各変形例は任意に組み合わせてもよい。
(変形例1)
図2(a)及び(b)に示す光学フィルム50,51では、第1基材層11を有しているが、第1基材層11を有していなくてもよい。第1基材層11を有していない光学フィルムは、例えば、上記したように光学フィルム50,51から第1基材層11を剥離することによって得ることができ、第1液晶層、接着層、及び樹脂フィルムをこの順に有する。
(変形例2)
図2(a)及び(b)に示す光学フィルム50,51では、第1基材層11、第1液晶層12、接着層30、及び樹脂フィルム20を有する場合を例に挙げて説明したが、第1基材層と第1液晶層との間に第1配向層を有していてもよい。また、光学フィルムは、第1基材層を有さず、第1配向層、第1液晶層、接着層、及び樹脂フィルムをこの順に有するものであってもよい。このような光学フィルムは、例えば、第1基材層、第1配向層、第1液晶層、接着層、及び樹脂フィルムをこの順に有する積層体から第1基材層を剥離することによって得ることができる。この場合、第1基材層を剥離する際に、第1液晶層上に第1配向層が残るように各層間の密着力を調整すればよい。また、第1液晶層、接着層、及び樹脂フィルムをこの順に有する光学フィルムは、例えば、上記した積層体から第1基材層及び第1配向層を剥離することによって得ることもできる。この場合、第1基材層を剥離する際に、第1基材層とともに第1配向層を剥離できるように各層間の密着力を調整すればよい。各層間の密着力は、各層に含まれる成分や各層の表面に対して行われる表面処理によって調整することができる。
(変形例3)
図2(a)及び(b)に示す光学フィルム50,51では、接着層30の幅方向Wの両端の位置が、第1液晶層12の幅方向Wの両端の位置よりも内側又は外側である場合を例に挙げて説明したが、接着層30の幅方向Wの一方の端部の位置が、第1液晶層12の幅方向Wの一方の端部の位置よりも内側又は外側であってもよい。
〔実施形態3〕
本実施形態の光学フィルムは、樹脂フィルムとして、第2基材層及び第2液晶層を含むフィルムを用いる点において、実施形態2とは異なっている。以下では、先の実施形態で説明したものと同じ部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
(光学フィルム60)
図3は、本実施形態の光学フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態の光学フィルム60は、図3に示すように、第1基材層11、第1液晶層12、接着層32、第2液晶層22、及び第2基材層21をこの順に有する。第2基材層21及び第2液晶層22は樹脂フィルムをなし、光学フィルム60では、第2基材層21は第2液晶層22の接着層32とは反対側に設けられている。第2液晶層22は、幅方向Wの両端部を含む第2端領域22aと、幅方向Wにおいて第2端領域22aに隣接する第2隣接領域22bとを有する。第2端領域22aは、第2液晶層22の幅方向Wの両端にそれぞれ設けられている。第2端領域22aと第2隣接領域22bとは、下記[c1]及び[d1]:
[c1]第2端領域22aの反射率と第2隣接領域22bの反射率とが互いに異なる、
[d1]第2端領域22aの透過率と第2隣接領域22bの透過率とが互いに異なる、
のうちの少なくとも一方の関係を満たす。
第2端領域22aと第2隣接領域22bとは、下記[c2]及び[d2]:
[c2]第2端領域22aの反射率が、第2隣接領域22bの反射率よりも高い、
[d2]第2端領域22aの透過率が、第2隣接領域22bの透過率よりも低い、
のうちの少なくとも一方の関係を満たしていてもよい。
光学フィルム60は、長尺状のフィルムであってもよく、枚葉状のフィルムであってもよい。図3に示す光学フィルム60では、その幅方向断面において、第2基材層21よりも第2液晶層22の方が幅方向Wの長さが短くなっており、第2液晶層22の幅方向Wの両端の位置は、第2基材層21の幅方向Wの両端の位置よりも内側にある。なお、第2基材層21と第2液晶層とは、その幅方向Wの両端の位置が同じであってもよい。また、光学フィルム60ではその幅方向断面において、第1液晶層12及び第2液晶層22よりも接着層32の方が幅方向Wの長さが短くなっており、接着層32の幅方向Wの両端の位置は、第1液晶層12及び第2液晶層22の幅方向Wの両端の位置よりも内側にある。第1液晶層12と第2液晶層22とは、幅方向Wの長さが互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。なお、接着層32の幅方向Wの両端の位置は、第1液晶層12及び第2液晶層22の幅方向Wの両端の位置と同じであってもよく、それよりも外側にあってもよい。ただし、光学フィルム60を搬送する際に接着層32により搬送経路を汚染されにくくするために、第1基材層11及び第2基材層21の幅方向Wの両端の位置は、接着層32の幅方向Wの両端の位置と同じか、それよりも外側にあることが好ましい。
第1基材層11及び第1液晶層12については先の実施形態で説明したとおりである。接着層32は、第1液晶層12と第2液晶層22とを接着させるための層である。接着層32は、光学的に透明であることが好ましい。第2基材層21は、その上に形成される第2液晶層22を支持する支持層としての機能を有し、第2液晶層22に対して剥離可能とすることができる。第2基材層21は、光学的に透明な樹脂によって形成されたフィルムであることが好ましい。第2液晶層22は、例えば重合性液晶化合物等の液晶化合物を含む液晶層形成用組成物を第2基材層21上に塗布し、液晶化合物を固化(硬化)して形成された層である。液晶化合物を配向した状態で硬化することにより、光学フィルム60に位相差特性を付与することができる。
第2液晶層22は、その幅方向Wの両端部を含む第2端領域22aと第2端領域22aに隣接する第2隣接領域22bとを有する。図3において、第2端領域22aは右上がり斜線で示している。図3に示す光学フィルム60では、第2液晶層22の両端部に位置する2つの第2端領域22aの間が第2隣接領域22bであり、第2端領域22a以外の全領域が第2隣接領域22bとなっている。図3に示す第2液晶層22の第2端領域22aは、第2液晶層22の幅方向W両端において、幅方向Wに直交する直交方向に連続的に一定の幅で帯状に形成されている。
第2端領域22aと第2隣接領域22bとを同じ測定条件の下で観察した場合に、上記[c1]及び[d1]のうちの少なくとも一方の関係を満たしていればよく、両方の関係を満たしていてもよい。上記[c1]の関係は、上記[c2]の関係であってもよく、下記[c3]:
[c3]第2端領域22aの反射率が、第2隣接領域22bの反射率よりも低い、
の関係であってもよい。また、上記[d1]の関係は、上記[d2]の関係であってもよく、下記[d3]:
[d3]第2端領域22aの透過率が、第2隣接領域22bの透過率よりも高い、
の関係であってもよい。
また、光学フィルム60は、図3に示すように、第2液晶層22の両端部に2つの第2端領域22aを有しているが、この2つの第2端領域22aそれぞれと第2隣接領域22bとが、上記[c1]及び[d1]のうちの少なくとも一方の関係を満たしていれば、2つの第2端領域22aの透過率及び反射率は、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。反射率及び透過率は、先の実施形態でも説明した方法を用いて測定すればよい。また、第2液晶層22の各領域における反射率や透過率を調整する方法は、先の実施形態で説明した方法を用いることができる。
光学フィルム60では、第1液晶層12が先の実施形態で説明したように第1端領域12a及び第1隣接領域12bを有し、第2液晶層22が第2端領域22a及び第2隣接領域22bを有しており、これらの領域は、上記した[a1]及び[b1]のうちの少なくとも一方、並びに、[c1]及び[d1]のうちの少なくとも一方の関係を満たしている。そのため、光学フィルム60において、第1端領域12aと第1隣接領域12bとを判別し易く、また、第2端領域22aと第2隣接領域22bとを判別し易くなる。これにより、第1液晶層12上や第2液晶層22上に接着層を設ける場合に、第1液晶層12や第2液晶層が形成されている範囲を認識できるようにすることができるため、接着層を形成する範囲を適切に設定することができる。また、製品化等のために光学フィルム60から、第1液晶層12及び第2液晶層22が形成された領域を切り出す場合にも、第1液晶層12及び第2液晶層22が形成されている範囲を認識できるようにすることができるため、第1液晶層12及び第2液晶層22が形成されている領域の切り出し効率を向上して、光学フィルム60から除去されて使用されない部分(例えば、廃棄部分)を低減することができる。
また、光学フィルム60は、第1基材層11及び第2基材層21を剥離して用いられることがある。このとき、第1基材層11と第2基材層21とが接着層32を介して直接接着していると、先の実施形態において第1基材層11を剥離する場合について説明したように、第1基材層11や第2基材層21を良好に剥離することが難しくなる。光学フィルム60では、例えば第1液晶層12の第1端領域12a及び第2液晶層22の第2端領域22aを認識しやすくすることにより、これらの第1端領域12a及び第2端領域22aを確認しながら、光学フィルム60の幅方向Wの両端において、第1液晶層12及び第2液晶層22の幅方向Wの端部よりも外側で、第1基材層11と第2基材層21とが接着層32を介して直接接着しているか否かを確認することができる。これにより、光学フィルム60から第1基材層11や第2基材層21を剥離するにあたって、光学フィルム60の接着層32の形成位置に応じて、その幅方向Wの両端を除去する必要があるか否かを判断することができる。そのため、第1基材層11や第2基材層21を剥離する際に、第1基材層11や第2基材層21が破断することを抑制することができ、また、必要に応じて光学フィルムの両端をスリットする工程を設ければよいため、製造工程を効率化することができる。
第2液晶層22の第2隣接領域22bは、光学異方性を有する領域として用いることが多いため、光学的に透明であることが好ましく、第2端領域22aは、製品に加工される場合に除去されることが多いため、着色されていてもよい。
第2端領域22aの幅方向Wの長さは、通常50mm以下であり、35mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。2つの第2端領域22aの幅方向Wの長さは、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。第2端領域22aは、光学フィルムを製品化する際には除去される部分となるため、できるだけ狭い範囲とすることが好ましい。第2隣接領域22bの幅方向Wの長さは特に限定されないが、例えば、700mm以上とすることができる。
光学フィルム60において、第1液晶層12の第1端領域12aと、第2液晶層22の第2端領域22aとは、反射率や透過率が互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよく、第1隣接領域12bと第2隣接領域22bとは、反射率や透過率が互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。また、光学フィルム60において、第1液晶層12の第1端領域12aと第2液晶層22の第2端領域22aとは、その幅方向Wの長さが互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよく、第1隣接領域12bと第2隣接領域22bとは、その幅方向Wの長さが互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。
(光学フィルム60の製造方法)
光学フィルム60は、例えば、図1(a)及び(b)に示す光学フィルム10と、第2基材層21上に第2液晶層22を形成したフィルム(以下、「第2液晶層フィルム」ということがある。)とを用いて製造することができる。この場合、光学フィルム10の第1液晶層12側と、第2液晶層フィルムの第2液晶層22側とを、接着層32を形成するための接着剤組成物層を介して積層した後、必要に応じて接着剤組成物層の硬化等を行って接着層32を形成することにより、光学フィルム60を得ることができる。接着剤組成物層は、光学フィルム10の第1液晶層12上に設けてもよく、第2液晶層フィルムの第2液晶層22上に設けてもよく、これらの両方に設けてもよい。
光学フィルム60における第1液晶層12の第1端領域12aと第1隣接領域12bとは、反射率又は透過率が異なっているため、第1端領域12aと第1隣接領域12bとを判別することができる。同様に、第2液晶層22の第2端領域22aと第2隣接領域22bとは、反射率又は透過率が異なっているため、第2端領域22aと第2隣接領域22bとを判別することができる。そのため、接着層32を形成するための接着剤組成物層を所望の位置に形成しやすい。
(実施形態3の変形例)
以下、本実施形態の変形例について説明するが、上記した実施形態及び以下の各変形例は任意に組み合わせてもよい。
(変形例1)
図3に示す光学フィルム60では、第2液晶層22が第2端領域22a及び第2隣接領域22bを有する場合を例に挙げて説明したが、第2液晶層22は、第2端領域22a及び第2隣接領域22bを有していなくてもよい。
(変形例2)
図3に示す光学フィルム60では、第2液晶層22の幅方向Wの両端部にそれぞれ第2端領域22aを有する場合を例に挙げて説明したが、第2端領域は、第2液晶層の幅方向Wの両端のいずれか一方に形成されていてもよい。この場合、第2液晶層の幅方向Wの両端部のうち、第2端領域が形成されていない方の端部は、第2隣接領域であってもよい。
(変形例3)
図3に示す光学フィルム60では、第2液晶層22のうち第2端領域22a以外の全領域が第2隣接領域である場合を例に挙げて説明したが、第2端領域と第2隣接領域とが幅方向Wに隣り合っていればこれに限定されない。例えば、第2端領域に隣接する部分のみを第2隣接領域とし、第2隣接領域の第2端領域とは反対側の領域を、これら以外の領域としてもよい。
(変形例4)
図3に示す光学フィルム60では、第1基材層11及び第2基材層21を有しているが、これらのうちの一方又は両方を有していなくてもよい。第1基材層11や第2基材層21を有していない光学フィルムは、例えば、上記したように光学フィルム60から第1基材層11や第2基材層21を剥離することによって得ることができる。
(変形例5)
図3に示す光学フィルム60では、第2端領域22aが、幅方向Wに直交する直交方向に一定の幅で帯状に形成されている場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第2端領域22aの幅は、直交方向において一定ではなく変化していてもよい。第2液晶層22の幅方向Wの両端にそれぞれ第2端領域22aが形成されている場合は、一方の第2端領域の幅が一定であり、他方の第2端領域の幅が変化するものであってもよく、両方の第2端領域の幅が変化していてもよく、この変化は互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。
(変形例6)
図3に示す光学フィルム60では、第2端領域22aが直交方向に連続的に形成されている場合を例に挙げて説明したが、第2端領域は、直交方向Lに間欠的に形成されていてもよい。第2端領域を間欠的に形成する場合には、第2液晶層の端部を認識できる程度に間隔をおいて形成することが好ましい。
(変形例7)
図3に示す光学フィルム60では、第2基材層21上に第2液晶層22を有する場合を例に挙げて説明したが、第2基材層と第2液晶層との間に第2配向層を有していてもよい。また、光学フィルムは、第2基材層を有さず、第2液晶層の接着層とは反対側に第2液晶層を有するものであってもよい。第2配向層を有し第2基材層を有さない光学フィルムは、例えば、第1基材層、第1配向層、第1液晶層、接着層、第2液晶層、第2配向層、及び第2基材層をこの順に有する積層体から第2基材層を剥離することによって得ることができ、この第2基材層の剥離の際に、第2液晶層上に第2配向層が残るように各層間の密着力を調整すればよい。また、第2基材層も第2配向層も有さない光学フィルムは、例えば、上記した積層体から第2基材層及び第2配向層を剥離することによって得ることもでき、この第2基材層の剥離の際に、第2基材層とともに第2配向層を剥離できるように各層間の密着力を調整すればよい。各層間の密着力は、各層に含まれる成分や各層の表面に対して行われる表面処理によって調整することができる。
(変形例8)
図3に示す光学フィルム60では、樹脂フィルムが第2基材層及び第2液晶層を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第2基材層を剥離して、第2液晶層の接着層とは反対側に、他の接着層を介して偏光層等の光学機能性フィルムを設けたもの、すなわち、第2液晶層、他の接着層、及び光学機能性フィルムをこの順に有するものを樹脂フィルムとして用い、光学フィルムを、第1基材層、第1配向層、第1液晶層、接着層、第2液晶層、他の接着層、及び光学機能性フィルムをこの順に有するものとしてもよい。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及びその変形例に限定されることはなく、例えば、上記の各実施形態及びその変形例の各構造を組合わせて実施することもできる。以下、全ての実施形態及びその変形例において共通する各事項について詳細に説明する。
(光学フィルム)
光学フィルムは、第1液晶層及び第2液晶層を、例えば1/2波長板、1/4波長板、逆波長分散性の1/4波長板、ポジティブCプレート等の位相差層とし、樹脂フィルム又は樹脂フィルムの一部として直線偏光板を用いることで、円偏光板として用いることができる。例えば、光学フィルムが第1液晶層、接着層、及び樹脂フィルムをこの順に有し、樹脂フィルムが直線偏光板である場合、第1液晶層を1/4波長板とすることで、円偏光板を形成することができる。また、光学フィルムが第1液晶層、接着層、及び樹脂フィルムをこの順に有し、樹脂フィルムが、接着層側から順に第2液晶層、他の接着層、及び直線偏光板をこの順に有する場合、第1液晶層を1/4波長板とし第2液晶層を1/2波長板とする;第1液晶層をポジティブCプレートとし第2液晶層を逆波長分散性の1/4波長板とする;第1液晶層を逆波長分散性の1/4波長板とし第2液晶層をポジティブCプレートとする等により、円偏光板を形成することができる。
(第1基材層及び第2基材層)
第1基材層及び第2基材層(以下、両者をまとめて「基材層」ということがある。)は、樹脂材料で形成されたフィルムであることが好ましい。樹脂材料としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性等に優れる樹脂材料が用いられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ノルボルネン系ポリマー等の環状ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース及びセルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル系樹脂;ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル等のビニルアルコール系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルケトン系樹脂;ポリフェニレンスルフィド系樹脂;ポリフェニレンオキシド系樹脂、及びこれらの混合物、共重合物等を挙げることができる。これらの樹脂のうち、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロースエステル系樹脂及び(メタ)アクリル酸系樹脂のいずれか又はこれらの混合物を用いることが好ましい。なお、上記「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
基材層は、樹脂1種類又は2種以上を混合した単層であってもよく、2層以上の多層構造を有していてもよい。多層構造を有する場合、各層をなす樹脂は互いに同じであってもよく異なっていてもよい。基材層が樹脂材料で形成されたフィルムである場合、基材層には、任意の添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、及び着色剤等が挙げられる。
基材層の厚みは特に限定されないが、一般には強度や取扱い性等の作業性の点から1〜300μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましく、30〜120μmであることがさらに好ましい。
(第1配向層及び第2配向層)
光学フィルムが含んでいてもよい第1配向層及び第2配向層(以下、両者をまとめて「配向層」ということがある。)は、その上に形成される液晶層(第1液晶層又は第2液晶層)に含まれる重合性液晶化合物等の液晶化合物を所望の方向に液晶配向させる、配向規制力を有する。配向層としては、配向性ポリマーで形成された配向性ポリマー層、光配向ポリマーで形成された光配向性ポリマー層、層表面に凹凸パターンや複数のグルブ(溝)を有するグルブ配向層を挙げることができる。配向層の厚みは、通常10〜5000nmであり、10〜3000nmであることが好ましい。
配向性ポリマー層は、配向性ポリマーを溶剤に溶解した組成物を基材層に塗布して溶剤を除去し、必要に応じてラビング処理をして形成することができる。この場合、配向規制力は、配向性ポリマーで形成された配向性ポリマー層では、配向性ポリマーの表面状態やラビング条件によって任意に調整することが可能である。
光配向性ポリマー層は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む組成物を基材層に塗布し、偏光を照射することによって形成することができる。この場合、配向規制力は、光配向性ポリマー層では、光配向性ポリマーに対する偏光照射条件等によって任意に調整することが可能である。
グルブ配向層は、例えば感光性ポリイミド膜表面にパターン形状のスリットを有する露光用マスクを介して露光、現像等を行って凹凸パターンを形成する方法、表面に溝を有する板状の原盤に、活性エネルギー線硬化性樹脂の未硬化の層を形成し、この層を基材層に転写して硬化する方法、基材層に活性エネルギー線硬化性樹脂の未硬化の層を形成し、この層に、凹凸を有するロール状の原盤を押し当てる等により凹凸を形成して硬化させる方法等によって形成することができる。
(第1液晶層及び第2液晶層)
第1液晶層及び第2液晶層(以下、両者をまとめて「液晶層」ということがある。)は、公知の重合性液晶化合物等の液晶化合物を用いて形成することができる。液晶化合物の種類は特に限定されず、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。液晶化合物を用いる場合には、液晶化合物と溶剤、必要に応じて各種添加剤を含む液晶層形成用組成物を、配向層上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を固化(硬化)させることによって、液晶硬化層である液晶層を形成することができる。あるいは、基材層上に液晶層形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を基材層とともに延伸することによって液晶層を形成してもよい。液晶層は、位相差層であってもよい。
液晶層形成用組成物は、上記した液晶化合物及び溶剤の他に、重合開始剤、反応性添加剤、レベリング剤、重合禁止剤等を含んでいてもよい。液晶化合物、溶剤、重合開始剤、反応性添加剤、レベリング剤、重合禁止剤等は、公知のものを適宜用いることができる。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルムは、光学機能性フィルムや、接着層を被覆するセパレータとすることができる。光学機能性フィルムとしては、上記した第2液晶層、偏光層、偏光層の少なくとも片面に保護層が形成された偏光板、偏光板の少なくとも片面にプロテクトフィルムが積層されたプロテクトフィルム付き偏光板、反射フィルム、半透過型反射フィルム、輝度向上フィルム、光学補償フィルム、防眩機能付きフィルム、位相差フィルム、等を挙げることができ、これらのうちの1つを有するものであってもよく、2つ以上を有する多層構造を有していてもよい。また、光学機能層が液晶層を含む場合、この液晶層は位相差層であってもよく、偏光層であってもよい。本明細書において「偏光層」とは、無偏光の光を入射させたとき、吸収軸に直交する振動面をもつ直線偏光を透過させる性質を有する層をいう。
光学機能性フィルムに含まれていてもよい偏光層としては、単層のポリビニルアルコール樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向したものであってもよく、基材フィルム上に二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール樹脂層を設けた二層以上の積層フィルムであってもよい。また、偏光層は、液晶化合物に二色性色素を配向させ、液晶化合物を重合させた硬化膜であってもよい。
セパレータとしては、基材フィルム表面にシリコーン処理等の離型処理が施されたフィルムを挙げることができる。
(接着層及び他の接着層)
接着層及び他の接着層(以下、単に「接着層」ということがある。)は、接着剤、粘着剤及びこれらの組み合わせによって形成することができ、通常1層であるが、2層以上であってもよい。接着層が2層以上の層からなる場合、各層は互いに同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
接着剤としては、例えば、水系接着剤、活性エネルギー線硬化型接着剤、粘着剤等のうち1又は2種以上を組み合せて形成することができる。水系接着剤としては、例えばポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等を挙げることができる。活性エネルギー線硬化型接着剤としては、紫外線等の活性エネルギー線を照射することによって硬化する接着剤であり、例えば重合性化合物及び光重合性開始剤を含むもの、光反応性樹脂を含むもの、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含むもの等を挙げることができる。上記重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマー等の光重合性モノマーや、これらモノマーに由来するオリゴマー等を挙げることができる。上記光重合開始剤としては、紫外線等の活性エネルギー線を照射して中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルといった活性種を発生する物質を含むものを挙げることができる。
粘着剤としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂等をベースポリマーとし、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物等の架橋剤を加えた組成物を挙げることができる。
接着層は、活性エネルギー線硬化型接着剤を用いて形成されることが好ましく、特に、紫外線硬化性のエポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含む接着剤を用いて形成されることが好ましい。
接着層が形成される層の表面に対して、必要に応じてコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等の表面処理を行ってもよい。
10 光学フィルム、11 第1基材層、12 第1液晶層、12a 第1端領域、12b 第1隣接領域、20 樹脂フィルム、21 第2基材層、22 第2液晶層、22a 第2端領域、22b 第2隣接領域、30〜32 接着層。

Claims (13)

  1. 第1液晶層を含む光学フィルムであって、
    前記第1液晶層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、前記幅方向において前記第1端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
    前記第1端領域と前記第1隣接領域とは、下記[a1]及び[b1]:
    [a1]前記第1端領域の反射率と前記第1隣接領域の反射率とが互いに異なる、
    [b1]前記第1端領域の透過率と前記第1隣接領域の透過率とが互いに異なる、
    のうちの少なくとも一方の関係を満たす、光学フィルム。
  2. 前記第1端領域と前記第1隣接領域とは、下記[a2]及び[b2]:
    [a2]前記第1端領域の反射率が、前記第1隣接領域の反射率よりも高い、
    [b2]前記第1端領域の透過率が、前記第1隣接領域の透過率よりも低い、
    のうちの少なくとも一方の関係を満たす、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記第1端領域と前記第1隣接領域とは、ヘイズ、明度、反射色相、色差、及び偏光度のうちの少なくとも一つの値が異なる、請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 前記第1端領域は、前記第1液晶層の幅方向の両端部を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  5. 前記第1隣接領域は、前記第1液晶層における前記第1端領域以外の全領域である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  6. さらに、第1基材層を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  7. さらに、接着層及び樹脂フィルムを含み、
    前記第1液晶層、前記接着層、及び前記樹脂フィルムをこの順に含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  8. さらに、接着層及び樹脂フィルムを含み、
    前記第1基材層、前記第1液晶層、前記接着層、及び前記樹脂フィルムをこの順に含む、請求項6に記載の光学フィルム。
  9. 前記樹脂フィルムは、偏光層を含む、請求項7又は8に記載の光学フィルム。
  10. 前記樹脂フィルムは、第2液晶層を含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  11. 前記第2液晶層は、幅方向の一方の端部を含む第2端領域と、前記幅方向において前記第2端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
    前記第2端領域と前記第2隣接領域とは、下記[c1]及び[d1]:
    [c1]前記第2端領域の反射率と前記第2隣接領域の反射率とが互いに異なる、
    [d1]前記第2端領域の透過率と前記第2隣接領域の透過率とが互いに異なる、
    のうちの少なくとも一方の関係を満たす、請求項10に記載の光学フィルム。
  12. 前記第2端領域と前記第2隣接領域とは、下記[c2]及び[d2]:
    [c2]前記第2端領域の反射率が、前記第2隣接領域の反射率よりも高い、
    [d2]前記第2端領域の透過率が、前記第2隣接領域の透過率よりも低い、
    のうちの少なくとも一方の関係を満たす、請求項11に記載の光学フィルム。
  13. 前記樹脂フィルムは、さらに第2基材層を含み、
    前記第2基材層は、前記第2液晶層の前記接着層側とは反対側に設けられている、請求項11又は12に記載の光学フィルム。
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