JP6776299B2 - 位相差フィルム及び光学積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、位相差フィルム及び光学積層体に関する。
有機EL表示装置や液晶表示装置等の表示装置では、偏光フィルムや位相差フィルム等の光学異方性フィルムを含む部材が用いられている。このような光学異方性フィルムとして、配向処理を施した基材フィルム上に液晶化合物の層を形成したものが知られている。例えば、特許文献1には、液晶化合物を含むパターニング偏光層と、液晶化合物を含むパターニング位相差層とを含む楕円偏光板が記載されている。また、特許文献2には、円偏光板等に用いられる光学フィルムの位相差層に液晶材料を用いることが記載されている。
特開2009−193014号公報 特開2015−21976号公報
本発明は、液晶化合物を含む位相差層を有する光学積層体を製造するために好適な位相差フィルム、基材層付き光学積層体、光学積層体、及びこれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す位相差フィルム、基材層付き光学積層体、光学積層体、及びこれらの製造方法を提供する。
〔1〕 基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含む位相差フィルムであって、
前記位相差層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、前記幅方向において前記第1端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
前記第1隣接領域は第1遅相軸を有し、
前記第1端領域は、前記第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する、位相差フィルム。
〔2〕 前記第1遅相軸又は第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、〔1〕に記載の位相差フィルム。
〔3〕 前記配向層は光配向性ポリマーを含む、〔1〕又は〔2〕に記載の位相差フィルム。
〔4〕 前記位相差層は、さらに、前記幅方向の他方の端部を含む第2端領域と、前記幅方向において前記第2端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
前記第2隣接領域は第3遅相軸を有し、
前記第2端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の位相差フィルム。
〔5〕 前記第3遅相軸又は前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、〔4〕に記載の位相差フィルム。
〔6〕 基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含む位相差フィルムであって、
前記位相差層は、前記配向層上にあり、
前記配向層は、幅方向の一方の端部を含む第3端領域と、前記幅方向において前記第3端領域に隣接する第3隣接領域とを有し、
前記第3隣接領域は第1配向軸を有し、
前記第3端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有する、位相差フィルム。
〔7〕 前記配向層は、前記幅方向の他方の端部を含む第4端領域と、前記幅方向において前記第4端領域に隣接する第4隣接領域とを有し、
前記第4隣接領域は第3配向軸を有し、
前記第4端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有する、〔6〕に記載の位相差フィルム。
〔8〕 〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されている、基材層付き光学積層体。
〔9〕 〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されており、
前記第1端領域の前記第2遅相軸は、前記直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記幅方向における前記接着層の一方の端部は、前記位相差層の前記第1端領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体。
〔10〕 〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されており、
前記第1隣接領域の前記第1遅相軸は、前記直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記幅方向における前記接着層の一方の端部は、前記位相差層の前記第1隣接領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体。
〔11〕 前記位相差フィルムは、〔4〕又は〔5〕に記載の位相差フィルムであり、
前記第2端領域の前記第4遅相軸は、前記直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2端領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、〔9〕又は〔10〕に記載の基材層付き光学積層体。
〔12〕 前記位相差フィルムは、〔4〕又は〔5〕に記載の位相差フィルムであり、
前記第2隣接領域の前記第3遅相軸は、前記直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2隣接領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、〔9〕又は〔10〕に記載の基材層付き光学積層体。
〔13〕 光学フィルムと、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層とが、接着層を介して積層されてなる光学積層体であって、
前記位相差層は、液晶化合物を含み、
前記位相差層は、幅方向における一方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における一方の端部の位置と同じである、光学積層体。
〔14〕 前記位相差層は、幅方向における他方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における他方の端部の位置と同じである、〔13〕に記載の光学積層体。
〔15〕 さらに、前記位相差層含有層は、前記位相差層上に配向層を有し、
前記幅方向において、前記配向層の一方の端部の位置は、前記接着層の一方の端部の位置と同じである、〔13〕又は〔14〕に記載の光学積層体。
〔16〕 前記幅方向において、前記配向層の他方の端部の位置は、前記接着層の他方の端部の位置と同じである、〔15〕に記載の光学積層体。
〔17〕 前記配向層は、光配向性ポリマーを含む、〔15〕又は〔16〕に記載の光学積層体。
〔18〕 前記位相差層は、前記幅方向における一方の端部を含む第1’端領域と、前記幅方向において前記第1’端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
前記第1隣接領域は第1遅相軸を有し、
前記第1’端領域は、前記第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する、〔13〕〜〔17〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔19〕 前記第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、〔18〕に記載の光学積層体。
〔20〕 前記位相差層は、さらに、前記幅方向における他方の端部を含む第2’ 端領域と、前記幅方向において前記第2’端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
前記第2隣接領域は第3遅相軸を有し、
前記第2’端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する、〔18〕又は〔19〕に記載の光学積層体。
〔21〕 前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、〔20〕に記載の光学積層体。
〔22〕 前記位相差層は、前記配向層上にあり、
前記配向層は、前記幅方向における一方の端部を含む第3’端領域と、前記幅方向において前記第3’端領域に隣接する第3隣接領域とを有し、
前記第3隣接領域は第1配向軸を有し、
前記第3’端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有する、〔15〕〜〔17〕のいずれかに記載の光学積層体。
〔23〕 前記配向層は、前記幅方向における他方の端部を含む第4’端領域と、前記幅方向において前記第4’端領域に隣接する第4隣接領域とを有し、
前記第4隣接領域は第3配向軸を有し、
前記第4’端領域は、前記第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有する、〔22〕に記載の光学積層体。
〔24〕 〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の位相差フィルムの製造方法であって、
前記基材層上に前記配向層を形成する配向層形成工程と、
前記配向層上に前記位相差層含有層を形成する位相差層形成工程と、を有する、位相差フィルムの製造方法。
〔25〕 前記配向層は、光配向性ポリマーを含み、
前記配向層形成工程は、前記光配向性ポリマーに偏光紫外線を照射する工程を有する、〔24〕に記載の位相差フィルムの製造方法。
〔26〕 〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の位相差フィルムを準備する工程と、
光学フィルムを準備する工程と、
前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有する、基材層付き光学積層体の製造方法。
〔27〕 〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の位相差フィルムを準備する工程と、
光学フィルムを準備する工程と、
前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有し、
前記第1端領域の前記第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記積層工程において設けられた前記接着層は、前記幅方向における一方の端部が、前記位相差層の前記第1端領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体の製造方法。
〔28〕 〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の位相差フィルムを準備する工程と、
光学フィルムを準備する工程と、
前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有し、
前記第1隣接領域の前記第1遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記積層工程において設けられた前記接着層は、前記幅方向における一方の端部が、前記位相差層の前記第1隣接領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体の製造方法。
〔29〕 前記位相差フィルムは、〔4〕又は〔5〕に記載の位相差フィルムであり、
前記第2端領域の前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2端領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、〔27〕又は〔28〕に記載の基材層付き光学積層体の製造方法。
〔30〕 前記位相差フィルムは、〔4〕又は〔5〕に記載の位相差フィルムであり、
前記第2隣接領域の前記第3遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2隣接領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、〔27〕又は〔28〕に記載の基材層付き光学積層体の製造方法。
〔31〕 〔9〕〜〔12〕のいずれかに記載の基材層付き光学積層体を準備する工程と、
前記基材層付き光学積層体に含まれる前記基材層を含む剥離層を、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向に対して平行な方向に剥離する剥離工程と、を有する、光学積層体の製造方法。
本発明によれば、液晶化合物を含む位相差層を有する光学積層体を製造するために好適な位相差フィルム、基材層付き光学積層体、光学積層体、及びこれらの製造方法を提供することができる。
(A)は、本発明の位相差フィルムの一例を模式的に示す平面図であり、(B)は、図1(A)のX−X断面図である。 本発明の基材層付き光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明の基材層付き光学積層体から剥離層を剥離した状態を模式的に示す概略断面図である。 本発明の光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明の基材層付き光学積層体から剥離層を剥離した状態を模式的に示す概略断面図である。 本発明の光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。 (A)は、本発明の基材層付き光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図であり、(B)及び(C)は、本発明の基材層付き光学積層体の製造工程の一例を模式的に示す概略断面図である。 (A)は、本発明の位相差フィルムの一例を模式的に示す概略断面図であり、(B)は、本発明の基材層付き光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図であり、(C)は、(B)に示す基材層付き光学積層体から剥離層を剥離した状態を模式的に示す概略断面図である。 (A)及び(B)は、本発明の位相差フィルムの製造工程の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明の位相差フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。 (A)〜(C)は、本発明の光学積層体の一例を模式的に示す概略図である。 本発明の光学積層体の一例を模式的に示す概略図である。 (A)〜(C)は、本発明の光学積層体の一例を模式的に示す概略図である。
<本発明の概要>
本発明の位相差フィルムは、基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含む位相差フィルムであって、
位相差層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、幅方向において第1端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
第1隣接領域は第1遅相軸を有し、
第1端領域は、第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有するものである。
本発明の位相差フィルムは、基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含む位相差フィルムであって、
位相差層は、配向層上にあり、
配向層は、幅方向の一方の端部を含む第3端領域と、幅方向において第3端領域に隣接する第3隣接領域とを有し、
前記第3隣接領域は第1配向軸を有し、
前記第3端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有するものであってもよい。
また、本発明の基材層付き光学積層体は、上記の位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、光学フィルムは、接着層を介して位相差フィルムの位相差層含有層上に積層されている。
さらに、本発明の光学積層体は、光学フィルムと、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層とが、接着層を介して積層されてなる光学積層体であって、位相差層は、液晶化合物を含み、位相差層は、幅方向における一方の端部の位置が、接着層の前記幅方向における一方の端部の位置と同じであるものである。
位相差層含有層は、少なくとも1層の位相差層を含んでいればよく、2層以上の位相差層を含んでいてもよい。2層以上の位相差層を含む場合、少なくとも1層の位相差層が、上記の位相差特性を有していればよく、他の位相差層は、上記の位相差特性を有していなくてもよい。2層以上の位相差層を含む場合、すべての位相差層が上記の位相差特性を有していることが好ましい。また、位相差層含有層が2層以上の位相差層を含む場合、例えば2層以上の位相差層は互いに位相差層用接着層を介して積層することができ、この場合、位相差層含有層は、位相差層のほかに位相差層用接着層を含有することができる。2層以上の位相差層を含む位相差層含有層は、2層以上の位相差層が位相差層用接着層を介することなく積層されたものであってもよい。さらに、位相差層含有層は、位相差フィルムに含まれる配向層とは区別される他の配向層を含んでいてもよい。
位相差フィルムは、上記のように光学フィルムが積層されることにより基材層付き光学積層体として用いることができ、この基材層付き光学積層体は、後述するように、基材層を含む剥離層(基材層、又は、基材層及び配向層)が剥離されて使用されることがある。この場合、基材層付き光学積層体から剥離層を剥離できるように、位相差層含有層と光学フィルムとを積層するための接着層は、その端部が、位相差層含有層の端部(位相差層含有層をなす層のうち、幅方向の最も外側に位置する層の端部)からはみ出すことがないように設けることが好ましい。また、接着層が設けられていない位相差層の端部は、最終製品では除去される部分となるため、接着層の端部は、可能な限り位相差層含有層の端部近くに位置することが好ましい。
上記の位相差フィルムによれば、位相差層の第1端領域と第1隣接領域とは、互いに位相差特性が異なっている。また、上記の位相差フィルムによれば、配向層の第3端領域と第3隣接領域とは、互いに配向軸が異なっているため、配向層上に形成される位相差層の位相差特性を異ならせることができる。そのため、ミラー及び偏光板等を用いて位相差層の光の透過性を観察すれば、第1端領域や第3端領域の範囲を容易に認識することができる。これにより、接着層を設ける位置を把握しやすくなるため、剥離層を剥離することができる基材層付き光学積層体を製造しやすくなる。また、第1端領域や第3端領域の範囲を容易に認識することができるため、接着層の端部の位置を位相差層含有層に含まれる位相差層の端部近くに設けることができる。これにより、最終製品において除去される位相差層の端部部分の範囲を低減しやすくなる。
また、本発明の位相差フィルムでは、第1遅相軸又は第2遅相軸は、前記位相差層の面内において幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましい。より具体的には、位相差フィルムにおいて、[i]第1端領域の第2遅相軸は直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、又は、[ii]第1隣接領域の第1遅相軸は直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましい。
これにより、詳細は後述するが、基材層付き光学フィルムから、基材層を含む剥離層を剥離することにより、位相差層の幅方向における一方の端部の位置が、接着層の幅方向における一方の端部の位置と同じである、上記した光学積層体を容易に得ることができる。
<本発明の実施形態>
[第1の実施形態]
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。
〔位相差フィルム〕
図1(A)は、本実施の形態の位相差フィルムの一例を模式的に示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)のX−X断面図である。図中、Wは幅方向を表し、Lは、平面視において幅方向Wに直交する直交方向を表す。位相差フィルム1は、基材層11、配向層12、1層の位相差層13(位相差層含有層)をこの順に含む。位相差フィルム1は、例えば図1(A)及び(B)に示すように、その幅方向断面において、基材層11、配向層12、位相差層13の順に幅方向の長さが短くなっており、配向層12の両端の幅方向の位置は、基材層の両端の幅方向の位置よりも内側にあり、位相差層13の両端の幅方向の位置は、配向層12の両端の幅方向の位置よりも内側にある。
なお、位相差フィルム1は、各層の幅方向の長さ、及び、各層の両端の幅方向の位置が上記した関係であるものに限定されるものではない。例えば、基材層11と配向層12とは幅方向の長さが同じであり、位相差フィルム1の幅方向断面において、両端の幅方向の位置が同じであってもよい。また、配向層12と位相差層13とは、幅方向の長さが同じであり、位相差フィルム1の幅方向断面において、両端の幅方向の位置が同じであってもよい。あるいは、配向層12の幅方向の長さが位相差層13の幅方向の長さよりも短く、配向層12の両端の幅方向の位置が、位相差層13の両端の幅方向の位置よりも内側にあってもよい。さらに、基材層11と位相差層13とは幅方向の長さが同じであり、位相差フィルム1の幅方向断面において、両端の幅方向の位置が同じであってもよい。
基材層11は、その上に形成される配向層12及び位相差層13を支持する支持層としての機能を有する。
配向層12は、その上に形成される位相差層13に含まれる液晶化合物を所望の方向に液晶配向させる配向規制力を有し、例えば光配向性ポリマーを用いて形成することができる。位相差層13は、光に所定の位相差を与えるものであれば特に限定されず、公知の液晶化合物を用いて形成することができる。後述するように、位相差層13は、幅方向Wの両端に、その隣接領域の遅相軸とは異なる方向の遅相軸を有する第1端領域13a及び第2端領域13bを有する。そのため、配向層12の各領域も、この配向層12上に設けられる位相差層13の各領域に対応させて、異なる配向規制力を発揮し得る配向軸を有することができる。配向層12では、図1(A)及び図1(B)に右下がり斜線で示すように、配向層12の幅方向Wの両端の第3端領域12a及び第4端領域12bは、それぞれ位相差層13の第1端領域13a及び第2端領域13bが有する位相差特性を付与できる配向規制力を発揮し得る配向軸を有する。また、配向層12の第3端領域12a及び第4端領域12bに隣接する第3隣接領域12c及び第4隣接領域12cは、それぞれ位相差層13の第1隣接領域13c及び第2隣接領域13cが有する位相差特性を付与できる配向規制力を発揮し得る配向軸を有する。
位相差層13は、図1(A)及び(B)に示すように、幅方向Wの一方の端部を含む第1端領域13aと、幅方向Wにおいて第1端領域13aに隣接する第1隣接領域13cと、幅方向Wの他方の端部を含む第2端領域13bと、幅方向Wにおいて第2端領域13bに隣接する第2隣接領域13cとを有する。図1(A)及び(B)において、第1端領域13a及び第2端領域13bは、右上がり斜線で示している。位相差フィルム1では、第1端領域13aと第1隣接領域13cとの境界をなす第1境界線13pは直線状であり、第2端領域13bと第2隣接領域13cとの境界をなす第2境界線13qも直線状である。また、第1境界線13p及び第2境界線13qは直交方向Lに平行である。
第1隣接領域13cは、第1端領域13aに隣接する領域であれば特に限定されず、また、第2隣接領域13cも、第2端領域13bに隣接する領域であれば特に限定されない。例えば、図1(A)及び(B)に示すように、第1隣接領域13cと第2隣接領域13cとは遅相軸方向が同じである領域であってもよい。この場合、第1隣接領域13cは、第1端領域13aに幅方向Wに隣接する側とは幅方向Wの反対側において第2端領域13bに隣接し、第2隣接領域13cは、第2端領域13bに隣接する側とは幅方向Wの反対側において第1端領域13aに隣接する。また、第1隣接領域13cと第2隣接領域13cとは互いに遅相軸方向が異なる領域であって、互いに接していてもよく、第1隣接領域13cと第2隣接領域13cとの間に別の遅相軸方向の領域が存在していてもよい。
第1隣接領域13cは第1遅相軸を有する。第1端領域13aは、第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する。また、第2隣接領域13cは第3遅相軸を有する。第2端領域13bは、第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する。ここで、第2遅相軸及び第4遅相軸は、位相差層13の面内において幅方向Wに直交する方向である直交方向Lと20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。第2遅相軸又は第4遅相軸と直交方向Lとがなす角度は、第2遅相軸と直交方向Lとがなす角度、又は、第4遅相軸と直交方向Lとがなす角度のうち鋭角の角度をいうものとする。また、第2遅相軸又は第4遅相軸と直交方向とがなす角度が0°であるとは、第2遅相軸又は第4遅相軸と直交方向Lとが平行であることを意味する。
図1(A)及び(B)に示す位相差フィルム1では、第1境界線13p及び第2境界線13qが直線状であり、これらの境界線と直交方向Lとが平行である。そのため、位相差フィルム1の位相差層13では、第2遅相軸は、第1境界線13pと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第4遅相軸は、第2境界線13qと20°以下の角度をなす方向の遅相軸でもあり得る。第2遅相軸と第1境界線13pとがなす角度は、第2遅相軸及び第1境界線13pを延長して両者が接したときになす角度とみなすことができ、両者を延長しても接しないとき(第2遅相軸と第1境界線13pとが平行である場合)の角度は0°である。また、第4遅相軸と第2境界線13qとがなす角度は、第4遅相軸及び第2境界線13qを延長して両者が接したときになす角度とみなすことができ、両者を延長しても接しないとき(第4遅相軸と第2境界線13qとが平行である場合)の角度は0°である。
第1端領域13aは、第2遅相軸を有し、この第2遅相軸が直交方向L(又は第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましく、この角度は、10°以下であることがより好ましく、5°以下であることがさらに好ましく、0°である(第2遅相軸と、直交方向L又は第1境界線13pとが平行である)ことが最も好ましい。また、第2端領域13bについても、第4遅相軸を有し、この第4遅相軸が直交方向L(又は第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましく、この角度は、10°以下であることがより好ましく、5°以下であることがさらに好ましく、0°である(第4遅相軸と、直交方向L又は第2境界線13qとが平行である)ことが最も好ましい。これにより、詳細は後述するが、後述する基材層付き光学積層体から、位相差層の幅方向の両端部の位置が、接着層の幅方向における両端部の位置と同じである光学積層体を容易に得ることができる。
第1端領域13aの配向状態と第2端領域13bの配向状態とは、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。また、第1隣接領域13cの配向状態と第2隣接領域13cの配向状態とは、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。位相差層13の各領域が有する上記の配向の状態は、位相差層をなす液晶化合物の液晶配向を調整することによって実現することができ、液晶化合物の液晶配向は、例えば配向層の配向規制力によって調整することができ、配向層が有する配向軸によって調整することができる。例えば、第3隣接領域12cが第1配向軸を有し、第3端領域12aが第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有することにより、第1隣接領域13c及び第1端領域13aに含まれる液晶化合物の液晶配向を調整することができる。また、第4隣接領域12cが第3配向軸を有し、第4端領域12bが第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有することにより、第2隣接領域13c及び第2端領域13bに含まれる液晶化合物の液晶配向を調整することができる。
上記のように、図1(A)及び(B)に示す位相差フィルム1では、位相差層13の第1端領域13aと第1隣接領域13cとは互いに位相差特性が異なっており、また、第2端領域13bと第2隣接領域13cとは互いに位相差特性が異なっている。そのため、ミラー及び偏光板等を用いて、位相差フィルム1の光の透過性を観察すれば、第1端領域13a及び第2端領域13bの範囲を容易に認識することができる。
第1端領域13aの幅方向Wの長さは、通常50mm以下であり、35mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。第2端領域13bの幅方向Wの長さは、通常50mm以下であり、35mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。第1端領域13a及び第2端領域13bの幅方向Wの長さは、互いに同じであってもよく異なっていてもよい。また、第3端領域12aの幅方向Wの長さは、通常60mm以下であり、45mm以下であることが好ましく、30mm以下であることがより好ましく、20mm以下であることがさらに好ましい。第4端領域12bの幅方向Wの長さは、通常60mm以下であり、45mm以下であることが好ましく、30mm以下であることがより好ましく、20mm以下であることがさらに好ましい。第3端領域12a及び第4端領域12bの幅方向Wの長さは、互いに同じであってもよく異なっていてもよい。第1端領域13a及び第2端領域13bの幅方向Wの長さ、並びに、第3端領域12a及び第4端領域12bの幅方向Wの長さが上記の範囲であれば、第1端領域13aや第2端領域13bを認識しやすく、これらの領域上に後述する接着層を配置しやすい。そのため、後述する基材層付き光学積層体を得る際に積層する接着層の両端を、第1端領域13a上や第1境界線13p上、及び、第2端領域13b上や第2境界線13q上に容易に設けることができ、最終製品において除去される位相差層の端部部分の範囲を小さくすることができる。
また、第1隣接領域13cが有する第1遅相軸の方向は、第1端領域13aの配向状態と異なっていれば特に限定されず、直交方向L(又は第1境界線13p)と0〜90°の範囲の角度をなす方向とすることができる。例えば、第1遅相軸は、直交方向Lと45°又は90°の角度をなす方向の遅相軸とすることができる。第2隣接領域13cが有する第3遅相軸の方向は、第2端領域13bの配向状態と異なっていれば特に限定されず、直交方向L(又は第2境界線13q)と0〜90°の範囲の角度をなす方向とすることができる。例えば、第3遅相軸は、第2境界線13qと45°又は90°の角度をなす方向の遅相軸とすることができる。
なお、第1遅相軸又は第3遅相軸と直交方向Lとがなす角度は、第1遅相軸と直交方向Lとがなす角度、又は、第3遅相軸と直交方向Lとがなす角度のうち鋭角の角度をいうものとする。第1遅相軸又は第3遅相軸と直交方向とがなす角度が0°であるとは、第1遅相軸又は第3遅相軸と直交方向とが平行であることを意味する。また、第1遅相軸と第1境界線13pとがなす角度は、第1遅相軸及び第1境界線13pを延長して両者が接したときになす角度とみなすことができ、両者を延長しても接しないとき(第1遅相軸と第1境界線13pとが平行である場合)の角度は0°である。第3遅相軸と第2境界線13qとがなす角度は、第3遅相軸及び第2境界線13qを延長して両者が接したときになす角度とみなすことができ、両者を延長しても接しないとき(第3遅相軸と第2境界線13qとが平行である場合)の角度は0°である。
上記のように、位相差フィルム1は、位相差層13の第1端領域と第1隣接領域とが互いに異なる方向の遅相軸を有し、第2端領域と第2隣接領域とが互いに異なる方向の遅相軸を有するものである。位相差フィルム1は、配向層12の第3端領域と第3隣接領域とが互いに異なる方向の配向軸を有し、第4端領域と第4隣接領域とが、互いに異なる方向の配向軸を有しているものであってもよい。配向層12の各領域が有する配向軸の方向を調整することにより、位相差層の各領域が有する遅相軸の方向を調整することができ、位相差層の第1端領域と第1隣接領域とが、互いに位相差特性が異なっており、位相差層の第2端領域と第2隣接領域とが、互いに位相差特性が異なっている、位相差フィルム1を得ることができる。
〔基材層付き光学積層体〕
図2は、本実施の形態の基材層付き光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。図2に示すように、基材層付き光学積層体51は、図1(B)に示す位相差フィルム1と、光学フィルム20とを含み、光学フィルム20は、接着層30を介して位相差フィルム1の位相差層13上に積層されている。
図2に示すように、接着層30の第1端領域13a側の端部は、位相差層13の第1端領域13a上にあり、接着層30の第2端領域13b側の端部は、位相差層13の第2端領域13b上にある。接着層30の両端部は第1端領域13a上及び第2端領域13b上にあれば特に限定されず、接着層30の両端部の位置が、位相差層13の両端部の位置と同じであってもよい。また、接着層30の第1端領域13a側の端部は、配向層12の第3端領域12a上に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12の第4端領域12b上に設けることができる。接着層30は、位相差層13と光学フィルム20とを接着し、配向層12及び基材層11は光学フィルム20に直接接着していないため、後述するように、基材層付き光学積層体51から基材層11を剥離層として剥離することができる。
位相差フィルム1では、上記したとおり、位相差層13の第1端領域13aと第1隣接領域13cとが互いに異なる位相差特性を有し、また、第2端領域13bと第2隣接領域13cとが互いに異なる位相差特性を有しているため、第1端領域13a及び第2端領域13bの範囲を容易に認識することができる。これにより、位相差フィルム1と光学フィルム20とを積層する際に、基材層付き光学積層体51から基材層11を剥離できるように、位相差層13の両端部からはみ出さない位置を容易に把握して接着層30を設けることができる。また、位相差層13のうち接着層30と直接接触していない領域は、最終製品において通常除去されるが、接着層30を位相差層13の第1端領域13a及び第2端領域13b上に設けることにより、位相差層13のうち接着層30と直接接触していない領域を低減することができるため、最終製品において除去される部分を低減することができる。
上記したように、位相差フィルム1における位相差層13の第1端領域13aの第2遅相軸は直交方向L(第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域13bの第4遅相軸は直交方向L(第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。また、接着層30の幅方向Wの端部が、第1端領域13a上及び第2端領域13b上にある。この基材層付き光学積層体51から基材層11を剥離することにより、後述するように、位相差層の幅方向の両端部の位置が、接着層の幅方向における両端部の位置と同じである光学積層体を容易に得ることができる。
〔光学積層体〕
図3は、本実施の形態の基材層付き光学積層体から剥離層を剥離した状態を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。図3に示すように、光学積層体81は、光学フィルム20と、1層の位相差層13’(位相差層含有層)とが、接着層30を介して積層されてなり、位相差層13’の接着層30とは反対側の面上に配向層12’を含む。位相差層13’及び配向層12’は、幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置と同じである。光学フィルム20は、幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置よりも外側であってもよく、幅方向Wにおける一方の端部が、接着層30の幅方向Wにおける一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
配向層12’は、その上に形成される位相差層13’に含まれる液晶化合物を所望の方向に液晶配向させる配向規制力を有する。そのため、配向層12’の各領域も、この配向層12上に設けられる後述する位相差層13’の各領域に対応させて、異なる配向規制力を発揮し得る配向軸を有することができる。配向層12’では、図3に右下がり斜線で示す幅方向の両端の第3端領域12’a及び第4端領域12’bと、これらに隣接する第3隣接領域12c及び第4隣接領域12cとは、それぞれ、これらの上に設けられる位相差層13’の各領域が有する位相差特性を付与できる配向規制力を発揮し得る配向軸を有する。
位相差層13’は、図3に示すように、幅方向Wの一方の端部を含む第1端領域13’aと、幅方向Wにおいて第1端領域13’aに隣接する第1隣接領域13cと、幅方向Wの他方の端部を含む第2端領域13’bと、幅方向Wにおいて第2端領域13’bに隣接する第2隣接領域13cとを有する。図3において、第1端領域13’a及び第2端領域13’bは右上がり斜線で示している。第1端領域13’aと第1隣接領域13cとの境界をなす第1境界線13pは直線状であり、第2端領域13’bと第2隣接領域13cとの境界をなす第2境界線13qも直線状である。また、第1境界線13p及び第2境界線13qは直交方向Lに平行である。
第1隣接領域13cは第1遅相軸を有する。第1端領域13’aは、第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する。また、第2隣接領域13cは第3遅相軸を有する。第2端領域13’bは、第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する。そのため、位相差層13’は、第1端領域13’aと第1隣接領域13cとは互いに位相差特性が異なっており、第2端領域13’bと第2隣接領域13cとは互いに位相差特性が異なっている。また、第2遅相軸は、位相差層13’の面内において幅方向Wに直交する方向である直交方向Lと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第4遅相軸は、直交方向Lと20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。第2遅相軸又は第4遅相軸と直交方向Lとがなす角度の定義は上記したとおりである。
図3に示す光学積層体81では、第1境界線13p及び第2境界線13qが直線状であり、これらの境界線と直交方向Lとが平行である。そのため、位相差層13’では、第2遅相軸は、第1境界線13pと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第4遅相軸は、第2境界線13qと20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。第2遅相軸と第1境界線13pとがなす角度、及び、第4遅相軸と第2境界線13qとがなす角度の定義は上記したとおりである。
位相差層13’の第1端領域13’aは、第2遅相軸を有し、この第2遅相軸が第1境界線13pと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましく、この角度は、10°以下であることがより好ましく、5°以下であることがさらに好ましく、0°である(第2遅相軸と、直交方向L又は第1境界線13pとが平行である)ことが最も好ましい。また、位相差層13’の第2端領域13’bについても、第4遅相軸を有し、この第4遅相軸が第2境界線13qと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましく、この角度は、10°以下であることがより好ましく、5°以下であることがさらに好ましく、0°である(第4遅相軸と第2境界線13qとが平行である)ことが最も好ましい。
第1端領域13’aの配向状態と第2端領域13’bの配向状態とは、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。また、第1隣接領域13cの配向状態と第2隣接領域13cの配向状態とは、互いに同じであってもよく互いに異なっていてもよい。位相差層13’の各領域が有する上記の配向の状態は、位相差層をなす液晶化合物の液晶配向を調整することによって実現することができ、液晶化合物の液晶配向は、例えば配向層の配向規制力によって調整することができ、配向層が有する配向軸によって調整することができる。例えば、第3隣接領域12cが第1配向軸を有し、第3端領域12’aが第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有することにより、第1隣接領域13c及び第1端領域13’aに含まれる液晶化合物の液晶配向を調整することができる。また、第4隣接領域12cが第3配向軸を有し、第4端領域12’bが第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有することにより、第2隣接領域13c及び第2端領域13’bに含まれる液晶化合物の液晶配向を調整することができる。
位相差層13’の第1端領域13’aが上記した角度の第2遅相軸を有する場合、第1端領域13’aの幅方向Wの長さは、通常40mm以下であり、20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがさらに好ましい。また、第2端領域13’bが上記した角度の第4遅相軸を有する場合、第2端領域13’bの幅方向Wの長さは、通常40mm以下であり、20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがさらに好ましい。第1端領域13’a及び第2端領域13’bの幅方向Wの長さは、互いに同じであってもよく異なっていてもよい。また、第3端領域12’aの幅方向Wの長さは、通常50mm以下であり、35mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。第4端領域12’bの幅方向Wの長さは、通常50mm以下であり、35mm以下であることが好ましく、20mm以下であることがより好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。第3端領域12’a及び第4端領域12’bの幅方向Wの長さは、互いに同じであってもよく異なっていてもよい。
図3に示す光学積層体81を得る方法は特に限定されないが、例えば、図2に示す基材層付き光学積層体51から、直交方向Lに対して平行な方向に基材層11(剥離層)を剥離することによって得ることができる。したがって、光学積層体81をなす光学フィルム20及び接着層30は、それぞれ基材層付き光学積層体51の光学フィルム20及び接着層30であり得、また、光学積層体81をなす位相差層13’及び配向層12’は、それぞれ基材層付き光学積層体51の位相差層13及び配向層12に由来する層であり得る。また、光学積層体81における第1隣接領域13c、第2隣接領域13c、第1境界線13p、第2境界線13q、第3隣接領域12c、及び、第4隣接領域12cは、それぞれ基材層付き光学積層体51をなす位相差フィルム1に含まれる位相差層13(図1(B))の第1隣接領域13c、第2隣接領域13c、第1境界線13p、第2境界線13q、第3隣接領域12c、及び、第4隣接領域12cであり得、光学積層体81をなす第1端領域13’a、第2端領域13’b、第3端領域12’a、及び、第4端領域12’bは、それぞれ基材層付き光学積層体51をなす位相差フィルム1に含まれる位相差層13(図1(B))の第1端領域13a、第2端領域13b、第3端領域12a、及び、第4端領域12bに由来する領域であり得る。なお、これらの各層及び各領域の説明として、上記した位相差フィルム1及び基材層付き光学積層体51と同様である説明については、その説明を省略する。
図2に示す基材層付き光学積層体51から、上記のように基材層11を剥離して光学積層体81を得る場合、図3に示すように、剥離した基材層11に配向層12の一部と位相差層13の一部が移行しやすい。これは、図2に示す基材層付き光学積層体51では、接着層30の幅方向Wの長さが配向層12及び位相差層13の幅方向Wの長さよりも短いことにより、配向層12及び位相差層13が、接着層30の幅方向Wの両端部よりも外側に位置し、接着層30に直接的にも間接的にも固定されていない非固定領域(図2中、ドットで示す部分)を有しているためである。
上記したように、図2に示す基材層付き光学積層体51では、接着層30の第1端領域13a側の端部は、第1端領域13a上にあり、接着層30の第2端領域13b側の端部は、第2端領域13b上にある。また、接着層30の第1端領域13a側の端部は、配向層12の第3端領域12a上に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12の第4端領域12b上に設けることができる。そのため、基材層付き光学積層体51から基材層11を剥離すると、図2に示す位相差層13は、第1端領域13a及び第2端領域13b(図中、右上がり斜線で示した部分)において、接着層30に固定された領域(図3に示す位相差層13’)と、基材層11に移行する非固定領域(図2及び図3中、ドットで示す部分)とに分離する。
また、図2に示す位相差層13の第1端領域13aは、第2遅相軸が直交方向L(又は第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域13bは、第4遅相軸が直交方向L(又は第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。第1端領域13a及び第2端領域13bが所定の方向の遅相軸を有する場合、第1端領域13a及び第2端領域13bは、この遅相軸方向に沿って裂けやすく、この遅相軸方向に直交する方向には裂けにくい。
したがって、第1端領域13aが上記角度の第2遅相軸を有し、第2端領域13bが上記角度の第4遅相軸を有する場合、基材層11の剥離方向は、直交方向Lに対して平行な方向であるため、第1端領域13a及び第2端領域13bの遅相軸の配向方向は、基材層11の剥離方向と平行又は平行に近い状態となる。そのため、基材層11を剥離すると、この剥離方向と平行又は平行に近い状態の遅相軸の配向方向を有する第1端領域13a及び第2端領域13bにおいて、位相差層13が剥離方向に沿って裂けやすく、位相差層13’と非固定領域とが良好に分離されやすい。
このように、図2に示す基材層付き光学積層体51では、位相差層13が、第1端領域13a及び第2端領域13bにおいて、基材層11の剥離方向に沿って位相差層13’と非固定領域とに良好に分離されやすい。これにより、位相差層13を位相差層13’と非固定領域とに分離したときの裂け目部分に発生するシワと、このシワにより、裂け目部分が平面視においてギザギザとなり整った輪郭とならないといった不具合が発生することを抑制することができる。その結果、図3に示すように、位相差層13’及び配向層12’の幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置と同じである光学積層体81を容易に得ることができる。
特に、第1端領域13aが有する第2遅相軸が直交方向L(又は第1境界線13p)と0°の角度をなす遅相軸を有する(第2遅相軸と、直交方向L又は第1境界線13pとが平行である)場合、基材層11の剥離方向と、第1端領域13aの第2遅相軸の方向とを平行にすることができるため、位相差層13を、第1端領域13aにおいて基材層11の剥離方向に沿って、より一層良好に分離することができる。同様に、第2端領域13bが有する第4遅相軸が直交方向L(第2境界線13q)と0°の角度をなす遅相軸を有する(第4遅相軸と、直交方向L又は第2境界線13qとが平行である)場合、基材層11の剥離方向と、第2端領域13bの第4遅相軸の方向とを平行にすることができるため、位相差層13を、第2端領域13bにおいて基材層11の剥離方向に沿って、より一層良好に分離することができる。
これに対し、第1端領域13a及び第2端領域13bの遅相軸の方向が、基材層11の剥離方向に直交する方向である幅方向Wに平行、又は、この幅方向Wと平行に近い状態である場合、第1端領域13a及び第2端領域13bは、基材層11の剥離方向と直交する方向(すなわち、幅方向W)又はこれに近い方向に裂けやすい。したがって、基材層11を剥離しても、位相差層13は、第1端領域13a及び第2端領域13bでは基材層11の剥離方向には裂けにくく、位相差層13が第1端領域13a及び第2端領域13bにおいて分離されないことがあったり、位相差層13の裂け目部分に発生するシワや、このシワにより、裂け目部分がギザギザとなる不具合が発生しやすくなる。したがって、上記したように、位相差フィルム1及び基材層付き光学積層体51では、位相差層13の第1端領域13aは、第2遅相軸が直交方向Lと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域13bは、第4遅相軸が直交方向Lと20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることが好ましい。
上記の光学積層体81のように、配向層を有する光学積層体は、配向層の第3端領域と第3隣接領域とが互いに異なる方向の配向軸を有し、第4端領域と第4隣接領域とが、互いに異なる方向の配向軸を有しているものであってもよい。配向層の各領域が有する配向軸の方向を調整することにより、位相差層の各領域が有する遅相軸の方向を調整することができ、位相差層の第1端領域と第1隣接領域とが、互いに位相差特性が異なっており、位相差層の第2端領域と第2隣接領域とが、互いに位相差特性が異なっている、光学積層体を得ることができる。
〔位相差フィルムの製造方法〕
上記のとおり、位相差フィルム1の位相差層13は液晶化合物を含み、第1端領域13aと第1隣接領域13cとの配向状態が異なり、また、第2端領域13bと第2隣接領域13cとの配向状態も異なる。そのため、位相差層13は、その領域に応じた配向状態に液晶化合物を配向させ、この配向状態を維持して固定することが好ましい。
位相差フィルム1の製造方法は、例えば、基材層11上に配向層12を形成する配向層形成工程と、配向層12上に位相差層13(位相差層含有層)を形成する位相差層形成工程と、を有することができる。位相差フィルム1の製造方法では、長尺の基材層11を連続的に搬送しながら連続的に、配向層12及び位相差層13を形成する工程を行うことが好ましい。
配向層12としては、位相差層に含まれる液晶化合物に、水平配向、垂直配向、ハイブリッド配向、傾斜配向等の配向性を付与できるものであれば特に限定されない。配向層12としては、例えば、配向性ポリマーからなる配向膜、光配向性ポリマーを用いた光配向膜、又は、グルブ(groove)配向膜等が挙げることができ、このうち光配向性ポリマーを用いた光配向膜であることが好ましい。
配向層12が配向性ポリマーから形成された配向膜である場合、表面状態やラビング条件によって配向規制力を任意に調整することができる。この場合、配向層形成工程では、配向性ポリマーと溶剤とを含む組成物(以下、「配向性ポリマー組成物」ということがある。)を、基材層11に塗布し、溶剤を除去する、又は、配向性ポリマー組成物を基材層11に塗布し、溶剤を除去した後、公知のラビング処理を行うことによって、配向層12を形成することができる。配向層12の配向規制力を領域に応じて異ならせる方法としては、配向性ポリマーの種類を異ならせて表面状態を異ならせる、ラビング処理の処理状態を異ならせる等を挙げることができ、ラビング処理を行う際にマスキングを行うことにより、ラビング処理状態の異なる領域を形成することができる。
配向性ポリマー組成物の塗布方法としては、スピンコーティング法、エクストルージョン法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法、又はアプリケータ法等の塗布方法や、フレキソ法等の印刷法等の公知の方法を挙げることができる。溶剤を除去する方法としては、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥法、又は減圧乾燥法等を挙げることができる。
また、配向層12が光配向性ポリマーを用いた光配向膜である場合、配向層形成工程では、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む組成物(以下、「光配向性ポリマー組成物」ということがある。)を基材層11に塗布し、溶剤を除去した後、偏光を照射することによって得ることができる。照射する偏光としては、偏光紫外線を用いることが好ましい。光配向膜の配向層12は、光配向性ポリマー組成物の塗布層に照射する偏光の偏光方向を選択することにより、配向規制力の方向を任意に制御することができる。そのため、偏光照射を行う際にマスクを用いてパターン露光を行うことにより、配向規制力の異なる領域を形成することができる。
光配向性ポリマー組成物の塗布方法及び溶剤の除去方法としては、上記した配向性ポリマー組成物の塗布方法及び溶剤の除去方法と同様の方法を挙げることができる。偏光照射は、基材層11上に塗布された光配向性ポリマー組成物の塗布層上から、直接偏光を照射してもよく、基材層11側から偏光を照射し、基材層11を透過した偏光を上記塗布層に照射してもよい。偏光照射に用いる偏光としては、実質的に平行光であることが好ましい。偏光照射に用いる偏光の波長は、光反応性基を有するポリマーまたはモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収し得る波長領域のものであれば特に限定されないが、波長250〜400nmの範囲のUV光(紫外光)であることが好ましい。
配向層12がグルブ配向膜である場合、膜表面に有する凹凸パターン又は複数のグルブ(溝)によって配向規制力を任意に調整することができる。この場合、配向層形成工程では、例えば感光性ポリイミド膜表面にパターン形状のスリットを有する露光用マスクを介して露光、現像等を行って凹凸パターンを形成する方法、表面に溝を有する板状の原盤に、活性エネルギー線硬化性樹脂の未硬化の層を形成し、この層を基材層11に転写して硬化する方法、基材層11に活性エネルギー線硬化性樹脂の未硬化の層を形成し、この層に、凹凸を有するロール状の原盤を押し当てる等により凹凸を形成して硬化させる方法等によって形成することができる。
位相差層形成工程では、配向層形成工程で形成された領域に応じて配向規制力(配向軸)を異ならせた配向層12上に位相差層13を形成する。配向層12には、例えば、上記したように、第2配向軸を有する第3端領域、第1配向軸を有する第3隣接領域、第4配向軸を有する第4端領域、及び、第3配向軸を有する第4隣接領域を形成すればよい。位相差層13は、例えば、液晶化合物と溶剤とを含む位相差層形成用組成物を、配向層12上に塗布し、溶剤を除去した後、紫外線を照射することによって、配向層12の配向規制力に応じた配向状態に液晶化合物を配向させて形成することができる。位相差層形成用組成物の塗布方法及び溶剤の除去方法としては、上記した配向性ポリマー組成物の塗布方法及び溶剤の除去方法と同様の方法を挙げることができる。
位相差層をなす液晶化合物としては、重合性基を有する重合性液晶化合物を用いることが好ましい。この重合性液晶化合物の重合反応により、液晶化合物の配向状態を固定することができる。重合性液晶化合物の重合反応としては、熱重合開始剤を用いる熱重合反応であってもよく、光重合開始剤を用いる光重合反応であってもよいが、光重合反応であることが好ましい。
位相差層13に含まれる液晶化合物の配向方向は、上記のように配向層12を利用して規制してもよいが、液晶化合物として重合性液晶化合物を用いる場合には、偏光照射を行うことにより重合性液晶化合物を光配向させて、重合性液晶化合物の配向性を発現又は向上させることによって調整することもできる。偏光照射を行う際に、マスクを用いてパターン露光を行うことにより、領域に応じて重合性液晶化合物の配向状態を異ならせることができる。例えば、重合性液晶化合物を含む層のうち、パターン露光により露光された露光領域では液晶分子が所定の方向に配向する。この状態で重合性液晶化合物の熱重合反応を行うことにより、露光領域にて遅相軸が生じる。これにより、位相差層13の配向状態を領域に応じて異ならせることができる。重合性液晶化合物に照射する偏光は、偏光紫外線が好ましい。
〔基材層付き光学積層体の製造方法〕
基材層付き光学積層体51の製造方法は、
位相差フィルム1を準備する工程と、
光学フィルム20を準備する工程と、
光学フィルム20を、接着層30を介して位相差フィルム1の位相差層13(位相差層含有層)上に積層する積層工程と、を有することが好ましい。基材層付き光学積層体51の製造方法では、長尺の位相差フィルム1及び長尺の光学フィルム20を用い、これらを連続的に搬送しながら各工程を行うことが好ましい。
位相差フィルム1を準備する工程では、例えば、図1(A)及び(B)に示す位相差フィルム1を準備してもよく、上記した位相差フィルムの製造方法によって位相差フィルムを製造してもよい。接着層30は、位相差フィルム1の位相差層13上に設けられてもよく、光学フィルム20上に設けられてもよい。いずれの場合にも、図2に示す基材層付き光学積層体51において、接着層30の両端部が、位相差フィルム1の位相差層13の第1端領域13a上及び第2端領域13b上となるように、接着層30を設けることが好ましい。また、接着層30の両端部が、配向層12の第3端領域12a上及び第4端領域12b上となるように、接着層30を設けてもよい。
上記したように、位相差フィルム1の位相差層13は、第1端領域13aと第1隣接領域13cとが互いに異なる位相差特性を有し、また、第2端領域13bと第2隣接領域13cとが互いに異なる位相差特性を有している。そのため、第1端領域13a及び第2端領域13bの範囲を確認して、接着層30の幅方向Wの両端が第1端領域13a上及び第2端領域13b上に位置するように、接着層30を容易に設けることができる。
また、上記したように、基材層付き光学積層体51から基材層11を剥離することにより、位相差層の幅方向の両端部の位置が、接着層の幅方向における両端部の位置と同じである光学積層体を容易に得ることができる。
〔光学積層体の製造方法〕
光学積層体81の製造方法は、
基材層付き光学積層体51を準備する工程と、
基材層付き光学積層体51に含まれる基材層11(剥離層)を、位相差層13の面内において幅方向Wに直交する方向である直交方向Lに対して平行な方向に剥離する剥離工程と、を有することが好ましい。光学積層体の製造方法では、長尺の基材層付き光学積層体を用い、これを連続的に搬送しながら剥離工程を行うことが好ましい。
基材層付き光学積層体51を準備する工程では、例えば図2に示す基材層付き光学積層体51を準備してもよく、上記した基材層付き光学積層体51の製造方法によって基材層付き光学積層体51を製造してもよい。剥離工程では、直交方向Lに対して平行な方向に剥離すればよく、図2に示す基材層付き光学積層体51では、直交方向Lと、第1境界線13p及び第2境界線13qとが平行な関係にあるため、この2つの境界線に対して平行な方向に剥離することができる。
剥離工程では、基材層11を剥離することにより、配向層12及び位相差層13を、接着層30の幅方向Wの両端部よりも外側に位置し、接着層30に直接的にも間接的にも固定されていない非固定領域(図2及び図3中、ドットで示す部分)と、位相差層13の接着層に固定された領域(図3に示す位相差層13’)とに分離し、非固定領域が剥離層をなす基材層11に移行する。このとき、位相差層13は、第1端領域13a及び第2端領域13bにおいて、非固定領域と図3に示す位相差層13’とに分離する。
上記したように、第1端領域13aの第2遅相軸は直交方向L(又は第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域13bの第4遅相軸は直交方向L(又は第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。そのため、剥離工程において基材層11を剥離することにより、位相差層13は、第1端領域13a及び第2端領域13bにおいて、基材層11の剥離方向に沿って位相差層13’と非固定領域とに分離されやすくなっている。したがって、剥離工程によって基材層11を剥離して得られる光学積層体81では、位相差層13が位相差層13’と非固定領域とに分離したときの裂け目部分に発生するシワや、このシワにより、この裂け目部分に平面視においてギザギザとなるといった不具合が発生することを抑制することができる。これにより、図3に示すように、位相差層13’及び配向層12’の幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置と同じである光学積層体81を容易に得ることができる。
本実施の形態の位相差フィルム、基材層付き光学積層体、及び光学積層体は、以下に示す変形例のように変更されてもよい。また、上記した実施形態及び下記に示す変形例を任意に組み合わせてもよい。
(第1の実施形態の変形例1)
上記で説明した図1(A)及び(B)に示す位相差フィルム1では、位相差層13の幅方向両端に第1端領域13a及び第2端領域13bを有している場合を例に挙げて説明したが、位相差フィルムは、第1端領域及び第2端領域のうちいずれか一方を有するものであってもよい。この場合、位相差フィルムは、配向層12の第3端領域及び第4端領域のうちいずれか一方を有するものであってもよい。例えば、第1端領域を有し、第2端領域を有さない位相差層を有する位相差フィルムを用いた基材層付き光学積層体では、接着層を、第1端領域上又は第1境界線上に設けることにより基材層を剥離することができ、基材層を剥離したときに、第1端領域側において、接着層の幅方向の端部が位相差層の端部及び配向層の端部と同じ位置にある光学積層体を得ることができる。
(第1の実施形態の変形例2)
上記で説明した図1(A)及び(B)に示す位相差フィルム1では、位相差層13の第1端領域13aの第2遅相軸が直交方向L(又は第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。位相差フィルムは、第1隣接領域13cの第1遅相軸が、直交方向L(又は第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であってもよい。同様に、位相差層13の第2端領域13bの第4遅相軸が直交方向L(又は第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることに代えて、第2隣接領域13cの第3遅相軸が、直交方向L(又は第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であってもよい。
この場合、基材層付き光学積層体の接着層の第1端領域13a側の端部は、第1隣接領域13c上又は第1境界線13p上に設けられることが好ましく、接着層の第2端領域13b側の端部は、第2隣接領域13c上又は第2境界線13q上に設けられることが好ましい。また、この場合、接着層の第1端領域13a側の端部は、配向層12の第3隣接領域12c上又は第3端領域12aと第3隣接領域12cとの境界部分に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12の第4隣接領域12c上又は第4端領域12bと第4隣接領域12cとの境界部分に設けることができる。これにより、基材層を剥離すると、第1隣接領域13c又は第1境界線13p、及び、第2隣接領域13c又は第2境界線13qにおいて、基材層が剥離方向に沿って分離され、図4に示すように、接着層30の両端部の位置が、位相差層13”及び配向層12”の両端部の位置と同じ光学積層体82を得ることができる。図4に示す光学積層体82に含まれる位相差層13”は、位相差フィルムの位相差層の第1端領域及び第2端領域に由来する領域、すなわち、図3に示す光学積層体81の位相差層13’には存在する第1端領域13’a及び第2端領域13’bを含まないものとすることができる。この場合、光学フィルム20は、幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置よりも外側であってもよく、幅方向Wにおける一方の端部が、接着層30の幅方向Wにおける一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
(第1の実施形態の変形例3)
上記で説明した図2に示す基材層付き光学積層体51では、接着層30の両端部が、それぞれ第1端領域13a上及び第2端領域13b上にある場合を例に挙げて説明しているが、これに限定されない。接着層30の端部は、第1境界線13p上や第2境界線13q上にあってもよく、これらを任意に組み合わせた形態であってもよい。この場合、接着層30の第1端領域13a側の端部は、配向層12の第3端領域12aと第3隣接領域12cとの境界部分に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12の第4端領域12bと第4隣接領域12cとの境界部分に設けることができる。接着層30の両端部が、それぞれ第1境界線13p上及び第2境界線13q上にある場合には、基材層付き光学積層体から基材層を剥離することにより、図4に示す光学積層体82を得ることができる。図4に示す光学積層体82は、位相差フィルムの位相差層の第1端領域及び第2端領域に由来する領域、すなわち、図3に示す光学積層体81の位相差層13’には存在する第1端領域13’a及び第2端領域13’bを含まないものとすることができる。
(第1の実施形態の変形例4)
上記で説明した図3に示す光学積層体81では、位相差層13’に第1端領域13’a及び第2端領域13’bを含む場合を例に挙げて説明したが、光学積層体は、これらの端領域のうち一方又は両方を含まないものであってもよい。光学積層体の位相差層の両端部が端領域を有しない場合、図4に示す光学積層体82を得ることができ、図4に示すように、光学積層体82の位相差層の一方の端部を含む領域は、位相差フィルムの第1隣接領域に由来する領域となり、他方の端部を含む領域は、位相差フィルムの第2隣接領域に由来する領域となる。
(第1の実施形態の変形例5)
上記で説明した図3に示す光学積層体81は、光学フィルム20、接着層30、位相差層13’、配向層12’をこの順に積層したものである場合を例に挙げて説明したが、光学積層体は、図5に示す光学積層体83であってもよい。光学積層体83は、光学フィルム20、接着層30、位相差層13’をこの順に積層したものであって、図3に示す光学積層体81が有する配向層12’を含まないものである。この場合、図5に示す光学積層体83は、幅方向Wにおいて、接着層30の両端部の位置が位相差層13’の両端部の位置と同じとなる。このような光学積層体83は後述するように、例えば、図2に示す基材層付き光学積層体から、基材層11及び配向層12を剥離層として剥離することによって得ることができる(図5)。この場合も、光学フィルム20は、幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
(第1の実施形態の変形例6)
上記で説明した光学積層体81の製造方法では、基材層付き光学積層体51から基材層11を剥離層として剥離する場合を例に挙げて説明したが、基材層付き光学積層体51から基材層11及び配向層12を剥離層として剥離してもよい。この場合、図5に示すように、基材層付き光学積層体から剥離層(基材層11及び配向層12)を剥離したときに、光学フィルム20、接着層30、位相差層13’がこの順に積層され、接着層30の両端部と位相差層13’の両端部の位置とが同じである光学積層体83を得ることができる。なお、剥離層に含まれる層は、例えば位相差フィルムにおける各層間の密着力の関係を調整することによって設定することができる。
また、上記した第1の実施形態の変形例2及び変形例3においても、基材層付き光学積層体から、基材層及び配向層を剥離層として剥離してもよい。この場合、図6に示すように、基材層付き光学積層体から剥離層(基材層11及び配向層12)を剥離したときに、光学フィルム20、接着層30、位相差層13”がこの順に積層され、接着層30の両端部と位相差層13”の両端部の位置とが同じである光学積層体84を得ることができる。この場合も、光学フィルム20は、幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
(第1の実施形態の変形例7)
上記で説明した図2に示す基材層付き光学積層体51では、光学フィルム20を有する場合を例に挙げて説明しているが、これに限定されない。例えば、図7(A)に示すように、光学フィルムが、位相差フィルム10である基材層付き光学積層体52であってもよい。また、図7(B)に示すように、光学フィルムが位相差層113である基材層付き光学積層体53であってもよく、図7(C)に示すように、光学フィルムが配向層112及び位相差層113である基材層付き光学積層体54であってもよい。
図7(A)に示す基材層付き光学積層体52は、図1(B)に示す位相差フィルム1の位相差層13と、光学フィルム20としての位相差フィルム10の位相差層103とが、接着層30を介して対向するように積層されている。光学フィルム20としての位相差フィルム10は、基材層101、配向層102、位相差層103をこの順に含む。図7(A)に示すように、幅方向Wにおいて、接着層30の両端部の位置は、位相差フィルム10の位相差層103上にあるか、位相差層103の両端部の位置と同じであることが好ましい。なお、接着層30の両端部と、位相差フィルム1の位相差層13上における位置は先に説明したとおりである。これにより、接着層30は、位相差フィルム1の位相差層13と、位相差フィルム10の位相差層103とを接着し、配向層12及び基材層11が位相差フィルム10に直接接着しておらず、また、配向層102及び基材層101が、位相差層フィルム1に直接接着していないため、基材層付き光学積層体52から基材層11,101や、配向層12,102を剥離することができる。位相差フィルム10は、位相差フィルム1と同じ構造を有するものであってもよい。光学フィルム20としての位相差フィルム10に含まれる位相差層103は、その位相差特性が全体にわたって同じであってもよく、位相差フィルム1の位相差層13と同様に位相差特性の異なる領域を有するものであってもよい。位相差フィルム10の配向層102は、その上に設けられる位相差層103の各領域の位相差特性に応じて、領域毎に異なる配向規制力を有することができる。
図7(B)に示す基材層付き光学積層体53は、図1(B)に示す位相差フィルム1の位相差層13上に、接着層30を介して、光学フィルム20としての位相差層113が積層されたものである。基材層付き光学積層体53は、例えば、基材層付き光学積層体52(図7(A))から、基材層101及び配向層102を剥離することによって得ることができ(図7(B))、図7(A)に示す位相差層103から図7(B)に示す位相差層113が得られる。この場合、位相差層103のうち接着層30の幅方向Wの両端部よりも外側に位置する領域は、接着層30に直接的に固定されていない非固定領域であるため、図7(B)に示すように、剥離した基材層101及び配向層102に、位相差層103の一部が移行しやすい。そのため、例えば位相差フィルム10として、位相差フィルム1のような位相差特性を有するものを用いることにより、上記した基材層付き光学積層体51(図2)から基材層及び配向層を剥離する場合(図3)と同様の原理により、位相差フィルム10の位相差層103を、基材層101及び配向層102を剥離するときの剥離方向に沿って裂けやすくすることができる。また、これにより、位相差層103を位相差層113と非固定領域とに分離したときの裂け目部分に発生するシワや、このシワにより、裂け目部分が平面視においてギザギザとなり整った輪郭とならないといった不具合が発生することも抑制することができる。このようにして得られた基材層付き光学積層体53(図7(B))では、幅方向Wにおいて、位相差層113の両端部の位置を、接着層30の両端部の位置と同じとすることができる。
図7(C)に示す基材層付き光学積層体54は、図1(B)に示す位相差フィルム1の位相差層13上に、接着層30を介して、光学フィルム20としての位相差層113及び配向層112がこの順に積層されたものである。基材層付き光学積層体54は、例えば、基材層付き光学積層体52(図7(A))から、基材層101を剥離することによって得ることができ(図7(C))、図7(A)に示す位相差層103及び配向層102のそれぞれから、図7(C)に示す位相差層113及び配向層112が得られる。この場合、位相差層103及び配向層102のうち接着層30の幅方向Wの両端部よりも外側に位置する領域は、接着層30に直接的にも間接的にも固定されていない非固定領域であるため、図7(C)に示すように、剥離した基材層101に、位相差層103及び配向層102の一部が移行しやすい。そのため、例えば位相差フィルム10として、位相差フィルム1のような位相差特性を有するものを用いることにより、上記した基材層付き光学積層体51(図2)から基材層及び配向層を剥離する場合(図3)と同様の原理により、位相差フィルム10の位相差層103を、基材層101を剥離するときの剥離方向に沿って裂けやすくすることができる。また、これにより、位相差層103を位相差層113と非固定領域とに分離したときの裂け目部分に、上記したシワや不具合が発生することも抑制することができる。このようにして得られた基材層付き光学積層体54(図7(C))では、幅方向Wにおいて、位相差層113及び配向層112の両端部の位置を、接着層30の両端部の位置と同じとすることができる。
[第2の実施形態]
本実施の形態では、2層の位相差層を含む位相差層含有層を有する点において、第1の実施形態とは異なっている。以下では、先の実施形態で説明したものと同じ部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
〔位相差フィルム〕
図8(A)は、本実施の形態の位相差フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。本実施形態では、第1の実施形態の変形例7において説明した図7(B)に示す基材層付き光学積層体53を、位相差フィルムとして用いるため、図8(A)に示す本実施の形態の位相差フィルム100は、図7(B)に示す基材層付き光学積層体53に相当する。
位相差フィルム100は、図8(A)に示すように、基材層11、配向層12、位相差層含有層130をこの順に含み、位相差層含有層130は、配向層12側から順に、第1位相差層13、位相差層用接着層15、第2位相差層113をこの順に含む。なお、第1位相差層13は、図7(B)に示す位相差層13に相当するものであるが、本実施の形態では第2位相差層113と区別するため、第1位相差層13と称する。
位相差フィルム100は、その幅方向Wの断面において、位相差層用接着層15及び第2位相差層113の幅方向の長さは互いに同じであって、第1位相差層13の幅方向の長さよりも短くすることができる。また、位相差層用接着層15及び第2位相差層113の両端の幅方向の位置は、第1位相差層13の両端の幅方向の位置よりも内側にあることができる。なお、位相差層用接着層15及び第2位相差層113の幅方向の長さは、図8(A)に示す例に限らず、第1位相差層13の幅方向の長さと同じ、又は、第1位相差層13の幅方向の長さよりも長くてもよく、位相差層用接着層15及び第2位相差層113の両端の幅方向の位置は、第1位相差層13の両端の幅方向の位置と同じ、又は、第1位相差層13の両端の幅方向の位置よりも外側にあってもよい。また、位相差層用接着層15の幅方向の長さは、第2位相差層113の幅方向の長さと同じであってもよく、異なっていてもよい。
基材層11及び配向層12については、先の実施形態で説明したとおりであるため、その説明を省略する。また、第1位相差層13は、図7(B)に示す位相差層13に相当し、位相差層13は先の実施形態で説明しているため、その説明を省略する。
第2位相差層113は、図8(A)に示すように、幅方向Wの一方の端部を含む第1端領域113aと、幅方向Wにおいて第1端領域113aに隣接する第1隣接領域113cと、幅方向Wの他方の端部を含む第2端領域113bと、幅方向Wにおいて第2端領域113bに隣接する第2隣接領域113cとを有する。図8(A)において、第1端領域113a及び第2端領域113bは、右上がり斜線で示している。第2位相差層113では、第1端領域113aと第1隣接領域113cとの境界をなす第1境界線113pは直線状であり、第2端領域113bと第2隣接領域113cとの境界をなす第2境界線113qも直線状である。また、第1境界線113p及び第2境界線113qは、位相差フィルム100の平面視において幅方向Wに直交する直交方向Lに平行である。
第2位相差層113の第1隣接領域113cは第1’遅相軸を有する。第1端領域113aは、第1’遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2’遅相軸を有する。また、第2隣接領域113cは第3’遅相軸を有する。第2端領域113bは、第3’遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4’遅相軸を有する。
第2位相差層113の上記した各領域、各境界線、及び、各遅相軸についての説明は、先の実施形態で説明した位相差層13(図1(A)及び(B))と同様であるため、その説明を省略する。具体的には、第2位相差層113の第1端領域113a、第2端領域113b、第1隣接領域113c、第2隣接領域113c、第1境界線113p及び第2境界線113qは、それぞれ、先の実施形態で説明した位相差層13(図1(A)及び(B))の第1端領域13a、第2端領域13b、第1隣接領域13c、第2隣接領域13c、第1境界線13p及び第2境界線13qの説明と同様である。また、上記各領域が有する第1’〜4’遅相軸は、先の実施形態で説明した位相差層13(図1(A)及び(B))の各領域が有する第1〜4遅相軸の説明と同様である。
第2位相差層113の各領域が有する上記の配向の状態は、第2位相差層をなす液晶化合物の液晶配向を調整することによって実現することができ、液晶化合物の液晶配向は、例えば配向層の配向規制力によって調整することができる。図8(A)に示す位相差フィルム100では、第2位相差層113の配向を規制するための配向層を示していないが、後述する位相差フィルム100の製造方法で説明するように、第2位相差層113の各領域が有する配向の状態も、上記配向層12とは別の配向層によって実現することができる。
なお、第1位相差層13及び第2位相差層113の上記の各説明は、先の実施形態で説明した位相差層13(図1(A)及び(B))の説明と同様であるが、第1位相差層13と第2位相差層113とは互いに異なる構造であってもよく、互いに同じ構造であってもよい。
第1位相差層13及び第2位相差層113が上記した位相差特性を有することにより、先の実施形態で説明したように、ミラー及び偏光板等を用いて、位相差フィルム100の光の透過性を観察すれば、第1端領域13a,113a及び第2端領域13b,113bの範囲を容易に認識することができる。また、詳細は後述するが、後述する基材層付き光学積層体から、第1位相差層13及び第2位相差層113の幅方向の両端部の位置が、接着層の幅方向における両端部の位置と同じである光学積層体を容易に得ることができる。
〔基材層付き光学積層体〕
図8(B)は、本実施の形態の基材層付き光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。図8(B)に示すように、基材層付き光学積層体151は、図8(A)に示す位相差フィルム100と、光学フィルム20とを含み、光学フィルム20は、接着層30を介して位相差フィルム100に含まれる位相差層含有層130の第2位相差層113上に積層されている。
接着層30の幅方向Wの両端部は、位相差層含有層130の両端部の位置と同じであるか、位相差層含有層130の両端部の位置よりも幅方向Wの内側にあることが好ましい。これにより、接着層30は、位相差層含有層130と光学フィルム20とを接着し、配向層12及び基材層11は光学フィルム20に直接接着していないため、後述するように、基材層付き光学積層体151から基材層11及び配向層12を剥離層として剥離することができる。
図8(B)に示すように、接着層30の第1端領域113a側の端部は、第2位相差層113の第1端領域113a上にあり、接着層30の第2端領域113b側の端部は、第2端領域113b上にある。接着層30の両端部は第1端領域113a上及び第2端領域113b上にあれば特に限定されず、接着層30の両端部の位置が、第2位相差層113の両端部の位置と同じであってもよい。なお、接着層30と、第1位相差層13及び配向層12をなす各領域との位置関係については、先の実施形態で説明したとおりであるので、その説明を省略する。
図8(B)に示す基材層付き光学積層体151では、位相差フィルム100における第1位相差層13の第1端領域13aの第2遅相軸は、直交方向L(第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域13bの第4遅相軸は、直交方向L(第2境界線13q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることができる。また、位相差フィルム100における第2位相差層113の第1端領域113aの第2’遅相軸は、直交方向L(第1境界線113p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域113bの第4’遅相軸は、直交方向L(第2境界線113q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることができる。さらに、接着層30の幅方向Wの端部が、第1位相差層13の第1端領域13a上及び第2端領域13b上にあり、かつ、第2位相差層113の第1端領域113a上及び第2端領域113b上にある。また、接着層30の幅方向Wの端部は、配向層12の第3端領域12a上及び第4端領域12b上に設けることができる。
これにより、基材層付き光学積層体151から基材層11及び配向層12を剥離することにより、後述するように、位相差層含有層に含まれる第1位相差層及び第2位相差層の幅方向の両端部の位置が、接着層の幅方向における両端部の位置と同じである光学積層体を容易に得ることができる。
〔光学積層体〕
図8(C)は、本実施の形態の光学積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。図中、Wは幅方向を表す。図8(C)に示すように、光学積層体181は、光学フィルム20と位相差層含有層130’とが、接着層30を介して積層されてなる。図8(C)に示す位相差層含有層130’は、第1位相差層13’、位相差層用接着層15’、及び、第2位相差層113’を含み、接着層30は、位相差層含有層130’の第2位相差層113’上に設けられている。図8(C)に示すように、光学積層体181では、位相差層含有層130’が有する第1位相差層13’及び第2位相差層113’の幅方向の両端部の位置が、接着層30の幅方向における両端部の位置と同じである。光学フィルム20は、幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置よりも外側であってもよく、幅方向Wにおける少なくとも一方の端部が、接着層30の幅方向Wにおける一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
第1位相差層13’、接着層30、及び、光学フィルム20は、それぞれ、先の実施形態で説明した位相差層13’、接着層30、及び、光学フィルム20(図3)と同じとすることができるので、その説明を省略する。
第2位相差層113’は、図8(C)に示すように、幅方向Wの一方の端部を含む第1端領域113’aと、幅方向Wにおいて第1端領域113’aに隣接する第1隣接領域113cと、幅方向Wの他方の端部を含む第2端領域113’bと、幅方向Wにおいて第2端領域113’bに隣接する第2隣接領域113cとを有する。図8(C)において、第1端領域113’a及び第2端領域113’bは右上がり斜線で示している。第1端領域113’aと第1隣接領域113cとの境界をなす第1境界線113pは直線状であり、第2端領域113’bと第2隣接領域113cとの境界をなす第2境界線113qも直線状である。また、第1境界線113p及び第2境界線113qは直交方向Lに平行である。
第1隣接領域113cは第1’遅相軸を有する。第1端領域113’aは、第1’遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2’遅相軸を有する。また、第2隣接領域113cは第3’遅相軸を有する。第2端領域113’bは、第3’遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4’遅相軸を有する。
第2位相差層113’の各領域、各境界線、及び、各遅相軸についての説明は、先の実施形態で説明した位相差層13’(図3)と同様であるため、その説明を省略する。具体的には、第2位相差層113’の第1端領域113’a、第2端領域113’b、第1隣接領域113c、第2隣接領域113c、第1境界線113p及び第2境界線113qは、それぞれ、先の実施形態で説明した位相差層13’(図3)の第1端領域13’a、第2端領域13’b、第1隣接領域13c、第2隣接領域13c、第1境界線13p及び第2境界線13qの説明と同様である。また、上記各領域が有する第1’〜4’遅相軸は、先の実施形態で説明した位相差層13(図3)の各領域が有する第1〜4遅相軸の説明と同様である。
第2位相差層113’の各領域が有する上記の配向の状態は、第2位相差層をなす液晶化合物の液晶配向を調整することによって実現することができ、液晶化合物の液晶配向は、例えば配向層の配向規制力によって調整することができる。図8(C)に示す光学積層体181では、第2位相差層113’の配向を規制するための配向層を示していないが、後述する光学積層体181の製造方法で説明するように、第2位相差層113’の各領域が有する配向の状態も、第1位相差層13’を形成するために用いた上記配向層12とは別の配向層によって実現することができる。
なお、第1位相差層13’及び第2位相差層113’の上記の各説明は、先の実施形態で説明した位相差層13’(図3)の説明と同様であるが、第1位相差層13’と第2位相差層113’とは互いに同じ構造である必要はなく、互いに異なる構造であってもよい。
図8(C)に示す光学積層体181を得る方法は特に限定されないが、例えば、図8(B)に示す基材層付き光学積層体151から、直交方向Lに対して平行な方向に基材層11及び配向層12(剥離層)を剥離することによって得ることができる。したがって、光学積層体181をなす光学フィルム20及び接着層30は、それぞれ基材層付き光学積層体151の光学フィルム20及び接着層30であり得、また、光学積層体181をなす第1位相差層13’及び第2位相差層113’は、それぞれ基材層付き光学積層体151の第1位相差層13及び第2位相差層113に由来する層であり得る。また、光学積層体181における第1位相差層13’の第1隣接領域13c、第2隣接領域13c、第1境界線13p及び第2境界線13q、第2位相差層113’の第1隣接領域113c、第2隣接領域113c、第1境界線113p及び第2境界線113qは、それぞれ基材層付き光学積層体151をなす位相差フィルム100(図8(A))に含まれる第1位相差層13の第1隣接領域13c、第2隣接領域13c、第1境界線13p及び第2境界線13q、第2位相差層113の第1隣接領域113c、第2隣接領域113c、第1境界線113p及び第2境界線113qであり得る。また、光学積層体181をなす第1位相差層13’の第1端領域13’a及び第2端領域13’b、第2位相差層の第1端領域113’a及び第2端領域113’bは、それぞれ基材層付き光学積層体151をなす位相差フィルム100(図8(A))に含まれる第1位相差層13の第1端領域13a及び第2端領域13b、第2位相差層113の第1端領域113a及び第2端領域113bに由来する領域であり得る。
図8(B)に示す基材層付き光学積層体151から、上記のように基材層11及び配向層12を剥離して光学積層体181を得る場合、図8(C)に示すように、剥離した基材層11及び配向層12側に、位相差層含有層130の一部が移行しやすい。これは、図8(B)に示す基材層付き光学積層体151では、接着層30の幅方向Wの長さが位相差層含有層130の幅方向Wの長さよりも短いことにより、位相差層含有層130が、接着層30の幅方向Wの両端部よりも外側に位置し、接着層30に直接的にも間接的にも固定されていない非固定領域(図8(B)中、ドットで示す部分)を有しているためである。
上記したように、図8(B)に示す基材層付き光学積層体151では、接着層30の幅方向Wの端部が、第1位相差層13の第1端領域13a上及び第2端領域13b上にあり、かつ、第2位相差層113の第1端領域113a上及び第2端領域113b上にある。また、基材層付き光学積層体151では、接着層30の幅方向Wの端部が、配向層12の第3端領域12a上及び第4端領域12b上に設けることができる。そのため、基材層付き光学積層体151から基材層11及び配向層12を剥離すると、位相差層含有層130は、接着層30に固定された領域(図8(C)に示す位相差層含有層130’)と、剥離層(基材層11及び配向層12)に移行する非固定領域(図8(B)及び(C)中、ドットで示す部分)とに分離する。
また、図8(B)に示す第1位相差層13は、先の実施形態で説明した位相差特性を有している。さらに、図8(B)に示す第2位相差層113の第1端領域113aも、第2’遅相軸が直交方向L(又は第1境界線113p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、第2端領域113bの第4’遅相軸も直交方向L(又は第2境界線113q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である。したがって、基材層付き光学積層体151から、その平面視において幅方向Wに直交する直交方向Lに剥離層(基材層11及び配向層12)を剥離すると、先の実施形態で説明した基材層付き光学積層体51(図2)から基材層及び配向層を剥離する場合(図3)と同様の原理により、剥離層の剥離方向に沿って位相差層含有層130を裂けやすくすることができる。
このように、図8(B)に示す基材層付き光学積層体151では、位相差層含有層130が、剥離層の剥離方向に沿って位相差層含有層130’(図8(C))と非固定領域とに良好に分離されやすい。これにより、位相差層含有層130を位相差層含有層130’と非固定領域とに分離したときの裂け目部分に発生するシワや、このシワにより、この裂け目部分が平面視においてギザギザとなり整った輪郭とならないといった不具合が発生することを抑制することができる。その結果、図8(C)に示すように、位相差層含有層130’、すなわち第1位相差層13’、位相差層用接着層15’及び第2位相差層113’の幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置と同じである光学積層体181を容易に得ることができる。
上記の光学積層体181のように、配向層を有する光学積層体は、配向層の第3端領域と第3隣接領域とが互いに異なる方向の配向軸を有し、第4端領域と第4隣接領域とが、互いに異なる方向の配向軸を有しているものであってもよい。配向層の各領域が有する配向軸の方向を調整することにより、第1位相差層の各領域が有する遅相軸の方向を調整することができ、第1位相差層の第1端領域と第1隣接領域とが、互いに位相差特性が異なっており、第1位相差層の第2端領域と第2隣接領域とが、互いに位相差特性が異なっている、光学積層体を得ることができる。
〔位相差フィルムの製造方法〕
図9(A)及び(B)は、図8(A)に示す位相差フィルム100の製造工程の一例を示す概略断面図である。位相差フィルム1を形成する工程と、位相差フィルム1の第1位相差層13上に、位相差層用接着層15を介して第2位相差層113を形成する工程と、を有することができる。位相差フィルム1を形成する工程は、先の実施形態で説明したとおりであって、基材層11上に配向層12を形成する配向層形成工程と、配向層12上に位相差層13を形成する工程とを含む。位相差層フィルム100の製造方法では、位相差層13を形成する工程と、第2位相差層113を形成する工程とが、配向層12上に位相差層含有層130を形成する位相差層形成工程となる。位相差フィルム100の製造方法では、長尺の基材層11を連続的に搬送しながら連続的に、配向層12、第1位相差層13、位相差層用接着層15、及び、第2位相差層113を形成する工程を行うことが好ましい。
基材層11上に、配向層12及び第1位相差層13をこの順に形成する工程については、先の実施形態で説明した、基材層11上に配向層12及び位相差層13を形成する工程と同様であるので、その説明を省略する。
第2位相差層113を形成する工程は、例えば、位相差フィルム10を用いて行うことができる。位相差フィルム10は、位相差フィルム1と同じ構造を有するものであって、図9(A)に示すように、基材層101、配向層102、位相差層103をこの順に含む。位相差層103の位相差特性は、配向層102の配向規制力によって調整することができる。第2位相差層113を形成する工程は、位相差フィルム1と位相差フィルム10とを、位相差層用接着層15を介して積層する工程と、位相差フィルム10に含まれる基材層101及び配向層102を剥離する工程とを含むことができる。
上記の積層する工程では、位相差フィルム1と位相差フィルム10とは、図9(A)に示すように、位相差層用接着層15を介して、位相差層13と位相差層103とを対向させて積層する。その後、上記の剥離する工程において、位相差フィルム10側の基材層101及び配向層102を剥離する(図9(B))。基材層101及び配向層102は、位相差フィルム10の面内において幅方向Wに直交する直交方向Lと平行な方向に剥離することが好ましい。
位相差層用接着層15は、図9(A)に示すように、幅方向Wの両端部の位置が位相差層103上となるように設けることができる。この場合、位相差層103のうち位相差層用接着層15の幅方向Wの両端部よりも外側に位置する領域(図9(A)中のドット部分)は、位相差層用接着層15に直接的に固定されていない非固定領域であるため、図9(B)に示すように、基材層101及び配向層102を剥離する際に、剥離側(基材層101及び配向層102側)に位相差層103の一部が移行しやすい。これにより、位相差層103から第2位相差層113が形成されて、第1位相差層13と第2位相差層113とを有する位相差フィルム100を製造することができる(図9(B))。
位相差フィルム10として、位相差フィルム1と同様の位相差特性を有するものを用いることにより、先の実施形態で説明した基材層付き光学積層体51(図2)から基材層及び配向層を剥離する場合(図3)と同様の原理により、位相差フィルム10の位相差層103を、基材層101及び配向層102を剥離するときの剥離方向に沿って裂けやすくすることができる。これにより、位相差層103を位相差層113と非固定領域とに分離したときの裂け目部分に発生するシワや、このシワにより、裂け目部分が平面視においてギザギザとなり整った輪郭とならないといった不具合が発生することも抑制することができる。これにより、得られた位相差フィルム100では、図9(B)に示すように、幅方向Wにおいて、位相差層113の両端部の位置を、位相差層用接着層15の両端部の位置と同じとすることができる。
後述するように、位相差フィルム100から基材層付き光学積層体151を得、さらに光学積層体181を製造する場合、上記したように、第2位相差層113も、接着層30に固定されている領域(図8(C)に示す第2位相差層113’)と固定されていない非固定領域とに分離される。そのため、位相差フィルム10の位相差層103の位相差特性は、基材層101及び配向層102を剥離する際に位相差層103が良好に分離され、また、基材層付き光学積層体151から剥離層(基材層11及び配向層12)を剥離する際に第2位相差層113が良好に分離されるように、選定することが好ましい。
例えば、位相差層103に、上記した第1端領域13a、第2端領域13b、第1隣接領域13c及び第2隣接領域13cに対応する領域を設けることに加え(図1(A)及び(B))、上記した第1端領域113a、第2端領域113b、第1隣接領域113c及び第2隣接領域113cを設けることにより(図8(A))、上記した位相差層103及び位相差層113の2回の分離を良好なものとすることができる。この場合、第1端領域13aと第1端領域113aとは同じ領域であっても異なる領域であってもよく、同様に、第2端領域13bと第2端領域113b、第1隣接領域13cと第1隣接領域113c、第2隣接領域13cと2隣接領域113cは、それぞれ同じ領域であっても異なる領域であってもよい。第1端領域13aと第1端領域113aとが異なる領域である場合、位相差フィルム10の位相差層103では、第1端領域13aが、第1端領域113aよりも幅方向Wの外側にあることが好ましい。同様に、第2端領域13bと第2端領域113bが異なる領域である場合、位相差フィルム10の位相差層103では、第2端領域13bが、第2端領域113bよりも幅方向Wの外側にあることが好ましい。
〔基材層付き光学積層体の製造方法〕
基材層付き光学積層体151の製造方法は、
位相差フィルム100を準備する工程と(図8(A))、
光学フィルム20を準備する工程と、
光学フィルム20を、接着層30を介して位相差フィルム100の位相差層含有層130上に積層する積層工程と、を有することが好ましい(図8(B))。基材層付き光学積層体151の製造方法では、長尺の位相差フィルム100及び長尺の光学フィルム20を用い、これらを連続的に搬送しながら各工程を行うことが好ましい。
位相差フィルム100を準備する工程では、例えば、図8(A)に示す位相差フィルム100を準備してもよく、上記した位相差フィルムの製造方法によって位相差フィルム100を製造してもよい。接着層30は、位相差フィルム100の位相差層含有層130上に設けられてもよく、光学フィルム20上に設けられてもよい。
〔光学積層体の製造方法〕
光学積層体181の製造方法は、基材層付き光学積層体151を準備する工程と(図8(B))、
基材層付き光学積層体151に含まれる基材層11及び配向層12(剥離層)を、位相差層含有層130の面内において幅方向Wに直交する方向である直交方向Lに対して平行な方向に剥離する剥離工程と、を有することが好ましい(図8(C))。光学積層体181の製造方法では、長尺の基材層付き光学積層体151を用い、これを連続的に搬送しながら剥離工程を行うことが好ましい。
基材層付き光学積層体151を準備する工程では、例えば図8(B)に示す基材層付き光学積層体151を準備してもよく、上記した基材層付き光学積層体の製造方法によって基材層付き光学積層体151を製造してもよい。剥離工程では、直交方向Lに対して平行な方向に剥離すればよく、図8(B)に示す基材層付き光学積層体151では、直交方向Lと、第1境界線13p,113p及び第2境界線13q,113qとが平行な関係にあるため、この2つの境界線に対して平行な方向に剥離することができる。これにより、上記したように、図8(C)に示す、位相差層含有層130’、すなわち第1位相差層13’、位相差層用接着層15’及び第2位相差層113’の幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置と同じである光学積層体181を容易に得ることができる。
本実施の形態の位相差フィルム、基材層付き光学積層体、及び光学積層体は、以下に示す変形例のように変更されてもよい。
(第2の実施形態の変形例1)
上記で説明した図8(A)に示す位相差フィルム100では、第1位相差層13及び第2位相差層113の幅方向両端に、第1端領域13a,113a及び第2端領域13b,113bを有している場合を例に挙げて説明したが、位相差フィルムは、第1端領域及び第2端領域のうちいずれか一方を有するものであってもよい。この場合、位相差フィルムは、配向層12の第3端領域及び第4端領域のうちいずれか一方を有するものであってもよい。
(第2の実施形態の変形例2)
上記で説明した図8(A)に示す位相差フィルム100では、第1位相差層13及び第2位相差層113の第1端領域13a,113aの第2,2’遅相軸が直交方向L(又は第1境界線13p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である場合を例に挙げて説明したが、位相差フィルムは、第1隣接領域13c,113cの第1,1’遅相軸が、直交方向L(又は第1境界線13p,113p)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であってもよい。同様に、第1位相差層13及び第2位相差層113の第2端領域13b,113bの第4,4’遅相軸が直交方向L(又は第2境界線13q,113q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であることに代えて、第2隣接領域13c,113cの第3,3’遅相軸が、直交方向L(又は第2境界線13q,113q)と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であってもよい。
この場合、基材層付き光学積層体の接着層の第1端領域13a,113a側の端部は、第1隣接領域13c,113c上又は第1境界線13p,113p上に設けられることが好ましく、接着層の第2端領域13b,113b側の端部は、第2隣接領域13c,113c上又は第2境界線13q,113q上に設けられることが好ましい。また、この場合、接着層の第1端領域13a側の端部は、配向層12の第3隣接領域12c上又は第3端領域12aと第3隣接領域12cとの境界部分に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12の第4隣接領域12c上又は第4端領域12bと第4隣接領域12cとの境界部分に設けることができる。これにより、接着層30の両端部の位置が、位相差層含有層の両端部の位置と同じ光学積層体を得ることができる(後述する図11(A)に示す光学積層体184を参照。)。この光学積層体に含まれる第1位相差層及び第2位相差層は、位相差フィルムの第1位相差層及び第2位相差層の第1端領域及び第2端領域に由来する領域、すなわち、図8(C)に示す光学積層体181の第1位相差層13’及び第2位相差層113’には存在する第1端領域13’a,113’a及び第2端領域13’b,113’bを含まないものとすることができる。この場合、光学フィルム20は、幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置よりも外側であってもよく、幅方向Wにおける一方の端部が、接着層30の幅方向Wにおける一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
(第2の実施形態の変形例3)
上記で説明した図8(A)に示す位相差フィルム100では、基材層11、配向層12、第1位相差層13、位相差層用接着層15、第2位相差層113をこの順に積層したものである場合を例に挙げて説明したが、さらに、第2位相差層113上に配向層112を有するものであってもよい(図10)。この配向層112は、第2位相差層113の位相差特性を調整する配向規制力を有する。このような位相差フィルムは、図9(A)に示す位相差フィルム1と位相差フィルム10とを位相差層用接着層15を介して積層したものから、基材層101を剥離して製造することができる。この場合、図10に示す配向層112は、図9(A)に示す配向層102に由来する層である。
(第2の実施形態の変形例4)
上記で説明した図8(A)に示す位相差フィルム100では、位相差層含有層に含まれる2つの位相差層(第1位相差層13及び第2位相差層113)のいずれもが、位相差特性の異なる領域を有する場合を例に挙げて説明したが、いずれか一方の位相差層が位相差特性の異なる領域を有しており、他方の位相差層は、その位相差特性が全体にわたって同じであってもよい。
(第2の実施形態の変形例5)
上記で説明した図8(A)に示す位相差フィルム100では、位相差層含有層が2つの位相差層を有する場合を例に挙げて説明したが、3つ以上の位相差層を含んでいてもよい。位相差層含有層が3つ以上の位相差層を含む場合、位相差層間にそれぞれ位相差層用接着層を設けて、3つ以上の位相差層を積層することができる。このような位相差層含有層では、位相差層含有層に含まれる少なくとも1つの位相差層が、位相差特性の異なる領域を有していればよい。
(第2の実施形態の変形例6)
上記で説明した図8(B)に示す基材層付き光学積層体151では、接着層30の両端部が、それぞれ第1端領域13a,113a上及び第2端領域13b,113b上にある場合を例に挙げて説明しているが、接着層30の端部は、第1境界線13p,113p上や第2境界線13q,113q上にあってもよく、これらを任意に組み合わせた形態であってもよい。この場合、接着層30の第1端領域13a側の端部は、配向層12の第3端領域12aと第3隣接領域12cとの境界部分に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12の第4端領域12bと第4隣接領域12cとの境界部分に設けることができる。接着層30の両端部が、それぞれ第1境界線13p,113p上及び第2境界線13q,113q上にある場合には、基材層付き光学積層体から基材層を剥離することにより、図11(A)に示すように、接着層30の両端部の位置が、位相差層含有層130”をなす第1位相差層13”、位相差層用接着層15”、及び、第2位相差層113”の両端部の位置と同じ光学積層体184を得ることができる。この光学積層体184に含まれる第1位相差層13”及び第2位相差層113”は、基材層付き光学積層体の第1位相差層及び第2位相差層の第1端領域及び第2端領域に由来する領域、すなわち、図8(C)に示す光学積層体181の第1位相差層13’及び第2位相差層113’には存在する第1端領域13’a,113’a及び第2端領域13’b,113’bを含まないものとすることができる。この場合、光学フィルム20は、幅方向Wにおける両端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける両端部の位置よりも外側であってもよく、幅方向Wにおける一方の端部が、接着層30の幅方向Wにおける一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
(第2の実施形態の変形例7)
上記で説明した図8(C)に示す光学積層体181では、第1位相差層13’及び第2位相差層113’に第1端領域13’a,113’a及び第2端領域13’b,113’bを含む場合を例に挙げて説明したが、光学積層体は、これらの端領域のうち一方又は両方を含まないものであってもよい。光学積層体の第1位相差層及び第2位相差層の両端部が端領域を有しない場合、光学積層体の第1位相差層及び第2位相差層の一方の端部を含む領域は、位相差フィルムの第1隣接領域に由来する領域となり、他方の端部を含む領域は、位相差フィルムの第2隣接領域に由来する領域となる。
(第2の実施形態の変形例8)
上記で説明した図8(C)に示す光学積層体181は、光学フィルム20、接着層30、第2位相差層113’、位相差層用接着層15’、第1位相差層13’をこの順に積層したものである場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、図11(B)に示すように、接着層30と第2位相差層113’との間にさらに配向層112’を有する光学積層体185であってもよく、図11(C)に示すように、第1位相差層13’の位相差層用接着層15’とは反対側の表面上に配向層12’を有する光学積層体186ものであってもよく、これらを組み合わせたものであってもよい(図12)。
これらの場合、幅方向Wにおいて、上記の配向層の両端部の位置も、接着層30の両端部の位置と同じとなる。図11(B)に示す光学積層体185は、例えば図10に示す位相差フィルムを用いて製造することができる。この場合、配向層112’は、図10に示す配向層112に由来する層である。また、図11(C)に示す光学積層体186は、例えば、図8(B)に示す基材層付き光学積層体151から、基材層11を剥離層として剥離することによって得ることができる。この場合、配向層12’は、図8(B)に示す配向層12に由来する層である。図12に示す光学積層体187は、図10に示す位相差フィルムを用いて製造することができる。この場合、配向層12’,112’は、図10に示す配向層12,112に由来する層である。この場合も、光学フィルム20は、幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
また、光学積層体185〜187(図11(B)及び(C)、図12)は、いずれも接着層30の端部は、第1境界線13p,113p上や第1隣接領域13c,113c上にあってもよく、第2境界線13q,113q上や第2隣接領域13c,113c上にあってもよく、これらを任意に組み合わせた形態であってもよい。この場合、接着層30の第1端領域13a側の端部は、配向層12’,112’の第3端領域と第3隣接領域との境界部分に設けることができ、接着層30の第2端領域13b側の端部は、配向層12’,112’の第4端領域と第4隣接領域との境界部分に設けることができる。例えば、接着層30の一方の端部が、第1境界線13p,113p上又は第1隣接領域13c,113c上にあり、他方の端部が、第2境界線13q,113q上又は第2隣接領域13c,113c上にある場合、図13(A)〜(C)に示すように、接着層30の両端部の位置が、配向層12”、第1位相差層13”、位相差層用接着層15”、第2位相差層113”、配向層112”の両端部の位置と同じ光学積層体188〜190を得ることができる。これらの光学積層体188〜190に含まれる第1位相差層13”及び第2位相差層113”は、基材層付き光学積層体の第1位相差層及び第2位相差層の第1端領域及び第2端領域に由来する領域、すなわち、光学積層体185〜187の図11(B)及び(C)、図12に示す斜線で示す領域を含まないものとすることができる。この場合も、光学フィルム20は、幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置が、接着層30の幅方向Wにおける少なくとも一方の端部の位置よりも外側であってもよい。
(第2の実施形態の変形例9)
上記で説明した図8(C)に示す光学積層体181では、位相差層含有層130’に含まれる2つの位相差層(第1位相差層13’及び第2位相差層113’)のいずれもが、位相差特性の異なる領域を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、2つの位相差層の位相差特性が全体にわたって同じであってもよく、いずれか一方の位相差層が位相差特性の異なる領域を有しており、他方の位相差層は、その位相差特性が全体にわたって同じであってもよい。
(第2の実施形態の変形例10)
上記で説明した図8(C)に示す光学積層体181では、位相差層含有層が2つの位相差層を有する場合を例に挙げて説明したが、3つ以上の位相差層を含んでいてもよい。位相差層含有層が3つ以上の位相差層を含む場合、位相差層間にそれぞれ位相差層用接着層を設けて、3つ以上の位相差層を積層することができる。この場合、位相差層含有層の含まれるすべての位相差層の位相差特性が全体にわたって同じであってもよく、すべての位相差層が位相差特性の異なる領域を有していてもよく、少なくとも1つの位相差層が位相差特性の異なる領域を有していてもよい。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及びその変形例に限定されることはなく、例えば、上記の各実施形態及びその変形例の各構造及び各工程を組合わせて実施することもできる。
(基材層)
基材層は、その上に形成される配向層及び位相差層を支持する支持層としての機能を有する。基材層は、樹脂材料で形成されたフィルムであることが好ましい。樹脂材料としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性等に優れる樹脂材料が用いられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ノルボルネン系ポリマー等の環状ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース及びセルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル系樹脂;ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル等のビニルアルコール系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルケトン系樹脂;ポリフェニレンスルフィド系樹脂;ポリフェニレンオキシド系樹脂、及びこれらの混合物、共重合物等を挙げることができる。これらの樹脂のうち、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロースエステル系樹脂及び(メタ)アクリル酸系樹脂のいずれか又はこれらの混合物を用いることが好ましい。なお、上記「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
基材層は、樹脂1種類又は2種以上を混合した単層であってもよく、2層以上の多層構造を有していてもよい。多層構造を有する場合、各層をなす樹脂は互いに同じであってもよく異なっていてもよい。
樹脂材料で形成されたフィルムをなす樹脂材料には、任意の添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、及び着色剤等が挙げられる。
基材層の厚さは、特に限定されないが、一般には強度や取扱い性等の作業性の点から1〜500μmであることが好ましく、1〜300μmであることがより好ましく、5〜200μmであることがさらに好ましい。
基材層と配向層との密着性を向上させるために、少なくとも基材層の配向層が形成される側の表面に、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよく、プライマー層等を形成してもよい。また、配向層を形成するために用いる配向層形成用の組成物の成分や、位相差層を形成するために用いる位相差層形成用の組成物の成分を調整することによって、上記の密着性を調整してもよい。
(配向層)
配向層については上記〔位相差フィルムの製造方法〕で説明したとおりである。配向層の厚みは通常10〜500nmであり、10〜200nmであることが好ましい。
(位相差層)
位相差層は、光に所定の位相差を与えるものであれば特に限定されず、例えば、1/2波長板、1/4波長板、ポジティブCプレート、逆波長分散性の1/4波長板等として機能するものを挙げることができる。位相差層は、公知の液晶化合物を用いて形成することができる。液晶化合物の種類は特に限定されず、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。また、液晶化合物は、高分子液晶化合物であってもよく、重合性液晶化合物であってもよく、これらの混合物であってもよい。
(光学フィルム)
光学フィルムとしては、偏光フィルム、反射フィルム、半透過型反射フィルム、輝度向上フィルム、光学補償フィルム、防眩機能付きフィルム等を挙げることができる。また、上記した位相差フィルムと同様の構造を有するものであってもよい。光学フィルムは1層構造であってもよく、2層以上の多層構造の積層光学フィルムであってもよい。
(接着層)
接着層は、接着剤、粘着剤及びこれらの組み合わせによって形成することができ、通常1層であるが、2層以上であってもよい。接着層が2層以上の層からなる場合、各層は互いに同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
接着剤としては、例えば、水系接着剤、活性エネルギー線硬化型接着剤、粘着剤等のうち1又は2種以上を組み合せて形成することができる。水系接着剤としては、例えばポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等を挙げることができる。活性エネルギー線硬化型接着剤としては、紫外線等の活性エネルギー線を照射することによって硬化する接着剤であり、例えば重合性化合物及び光重合性開始剤を含むもの、光反応性樹脂を含むもの、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含むもの等を挙げることができる。上記重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマー等の光重合性モノマーや、これらモノマーに由来するオリゴマー等を挙げることができる。上記光重合開始剤としては、紫外線等の活性エネルギー線を照射して中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルといった活性種を発生する物質を含むものを挙げることができる。
粘着剤としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂等をベースポリマーとし、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物等の架橋剤を加えた組成物を挙げることができる。
接着層は、活性エネルギー線硬化型接着剤を用いて形成されることが好ましく、特に、紫外線硬化性のエポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含む接着剤を用いて形成されることが好ましい。
(位相差層用接着層)
位相差層用接着層は、接着剤、粘着剤及びこれらの組み合わせによって形成することができる。位相差層用接着層は、通常1層であるが、2層以上の層で形成されていてもよい。位相差層用接着層が2層以上の層からなる場合、各層は互いに同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
位相差層用接着層をなす接着剤及び粘着剤としては、上記接着層に用いられる接着剤及び粘着剤の例と同様のものを挙げることができる。位相差層用接着層としては、接着剤を用いることが好ましい。
1,10 位相差フィルム、11 基材層、12,12” 配向層、12a,12’a 第3端領域、12b,12’b 第4端領域、12c 第1隣接領域、12c 第2隣接領域、13,13’,13” 位相差層(第1位相差層)、13a,13’a 第1端領域、13b,13’b 第2端領域、13c 第1隣接領域、13c 第2隣接領域、13p 第1境界線、13q 第2境界線、15,15’,15” 位相差層用接着層、20 光学フィルム、30 接着層、51,52,53,54 基材層付き光学積層体、81,82,83,84 光学積層体、100 位相差フィルム、101 基材層、102,112,112’ 配向層、103,113,113’,113” 第2位相差層(位相差層)、113a,113’a 第1端領域、113b,113’b 第2端領域、113c 第1隣接領域、113c 第2隣接領域、113p 第1境界線、113q 第2境界線 130,130’,130” 位相差層含有層、151 基材層付き光学積層体、181,184,185,186,187,188,189,190 光学積層体。

Claims (38)

  1. 位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
    前記位相差フィルムは、基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含み、
    前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されており、
    前記位相差層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、前記幅方向において前記第1端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
    前記第1隣接領域は、前記位相差層における前記第1端領域以外の全領域であり、
    前記第1隣接領域は第1遅相軸を有する領域のみからなり、
    前記第1端領域は、前記第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する領域のみからなる、基材層付き光学積層体
  2. 前記第1遅相軸又は第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、請求項1に記載の基材層付き光学積層体
  3. 前記配向層は光配向性ポリマーを含む、請求項1又は2に記載の基材層付き光学積層体
  4. 位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
    前記位相差フィルムは、基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含み、
    前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されており、
    前記位相差層は、幅方向の一方の端部を含む第1端領域と、前記幅方向の他方の端部を含む第2端領域と、前記幅方向において前記第1端領域及び前記第2端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
    前記第2隣接領域は第3遅相軸を有する領域のみからなり、
    前記第1端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する領域のみからなり、
    前記第2端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する領域のみからなる、基材層付き光学積層体
  5. 前記第3遅相軸又は前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、請求項4に記載の基材層付き光学積層体
  6. 位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
    前記位相差フィルムは、基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含み、
    前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されており、
    前記位相差層は、前記配向層上にあり、
    前記配向層は、幅方向の一方の端部を含む第3端領域と、前記幅方向において前記第3端領域に隣接する第3隣接領域とを有し、
    前記第3隣接領域は、前記配向層における前記第3端領域以外の全領域であり、
    前記第3隣接領域は第1配向軸を有する領域のみからなり、
    前記第3端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有する領域のみからなる、基材層付き光学積層体
  7. 位相差フィルムと、光学フィルムとを含む基材層付き光学積層体であって、
    前記位相差フィルムは、基材層、配向層、及び、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層をこの順に含み、
    前記光学フィルムは、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層されており、
    前記位相差層は、前記配向層上にあり、
    前記配向層は、幅方向の一方の端部を含む第3端領域と、前記幅方向の他方の端部を含む第4端領域と、前記幅方向において前記第3端領域及び前記第4端領域に隣接する第4隣接領域とを有し、
    前記第4隣接領域は第3配向軸を有する領域のみからなり、
    前記第3端領域は、前記第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有する領域のみからなり、
    前記第4端領域は、前記第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有する領域のみからなる、基材層付き光学積層体
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体であって
    記第1端領域の前記第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記幅方向における前記接着層の一方の端部は、前記位相差層の前記第1端領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体。
  9. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体であって
    記第1隣接領域の前記第1遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記幅方向における前記接着層の一方の端部は、前記位相差層の前記第1隣接領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体。
  10. 請求項4又は5に記載の基材層付き光学積層体であって
    記第2端領域の前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2端領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、基材層付き光学積層体。
  11. 請求項4又は5に記載の基材層付き光学積層体であって
    記第2隣接領域の前記第3遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2隣接領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、基材層付き光学積層体。
  12. 光学フィルムと、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層とが、接着層を介して積層されてなる光学積層体であって、
    前記位相差層は、液晶化合物を含み、
    前記位相差層は、幅方向における一方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における一方の端部の位置と同じであり、
    前記位相差層は、前記幅方向における一方の端部を含む第1’端領域と、前記幅方向において前記第1’端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
    前記第1隣接領域は、前記位相差層における前記第1’端領域以外の全領域であり、
    前記第1隣接領域は第1遅相軸を有する領域のみからなり、
    前記第1’端領域は、前記第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する領域のみからなる、光学積層体。
  13. 前記位相差層は、幅方向における他方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における他方の端部の位置と同じである、請求項12に記載の光学積層体。
  14. さらに、前記位相差層含有層は、前記位相差層上に配向層を有し、
    前記幅方向において、前記配向層の一方の端部の位置は、前記接着層の一方の端部の位置と同じである、請求項12又は13に記載の光学積層体。
  15. 前記幅方向において、前記配向層の他方の端部の位置は、前記接着層の他方の端部の位置と同じである、請求項14に記載の光学積層体。
  16. 前記配向層は、光配向性ポリマーを含む、請求項14又は15に記載の光学積層体。
  17. 前記第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、請求項1216のいずれか1項に記載の光学積層体。
  18. 光学フィルムと、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層とが、接着層を介して積層されてなる光学積層体であって、
    前記位相差層は、液晶化合物を含み、
    前記位相差層は、幅方向における一方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における一方の端部の位置と同じであり、
    前記位相差層は、前記幅方向の一方の端部を含む第1’端領域と、前記幅方向における他方の端部を含む第2’端領域と、前記幅方向において前記第1’端領域及び前記第2’端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
    前記第2隣接領域は第3遅相軸を有する領域のみからなり、
    前記第1’端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有する領域のみからなり、
    前記第2’端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する領域のみからなる、光学積層体。
  19. 前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、請求項18に記載の光学積層体。
  20. 前記位相差層は、前記配向層上にあり、
    前記配向層は、前記幅方向における一方の端部を含む第3’端領域と、前記幅方向において前記第3’端領域に隣接する第3隣接領域とを有し、
    前記第3隣接領域は第1配向軸を有し、
    前記第3’端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有する、請求項1416のいずれか1項に記載の光学積層体。
  21. さらに、前記位相差層含有層は、前記位相差層上に配向層を有し、
    前記配向層は、前記幅方向における他方の端部を含む第4’端領域と、前記幅方向において前記第4’端領域に隣接する第4隣接領域とを有し、
    前記第4隣接領域は第3配向軸を有し、
    前記第4’端領域は、前記第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有する、請求項18に記載の光学積層体。
  22. 光学フィルムと、少なくとも1層の位相差層を含む位相差層含有層とが、接着層を介して積層されてなる光学積層体であって、
    前記位相差層含有層は、第1位相差層、位相差層用接着層、及び第2位相差層をこの順に有し、
    前記第1位相差層及び前記第2位相差層は、液晶化合物を含み、
    前記第1位相差層及び前記第2位相差層は、幅方向における一方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における一方の端部の位置と同じであり、
    前記光学フィルムは、幅方向における一方の端部の位置が、前記接着層の前記一方の端部の位置よりも外側にあり、
    前記第1位相差層は、前記幅方向における一方の端部を含む第1’端領域と、前記幅方向において前記第1’端領域に隣接する第1隣接領域とを有し、
    前記第1隣接領域は第1遅相軸を有し、
    前記第1’端領域は、前記第1遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第2遅相軸を有し、
    前記第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、光学積層体。
  23. 前記第1位相差層及び前記第2位相差層は、幅方向における他方の端部の位置が、前記接着層の前記幅方向における他方の端部の位置と同じである、請求項22に記載の光学積層体。
  24. さらに、前記位相差層含有層は、前記第1位相差層の前記位相差層用接着層とは反対側に配向層を有し、
    前記幅方向において、前記配向層の一方の端部の位置は、前記接着層の一方の端部の位置と同じである、請求項22又は23に記載の光学積層体。
  25. 前記幅方向において、前記配向層の他方の端部の位置は、前記接着層の他方の端部の位置と同じである、請求項24に記載の光学積層体。
  26. 前記配向層は、光配向性ポリマーを含む、請求項24又は25に記載の光学積層体。
  27. 前記第1位相差層は、さらに、前記幅方向における他方の端部を含む第2’端領域と、前記幅方向において前記第2’端領域に隣接する第2隣接領域とを有し、
    前記第2隣接領域は第3遅相軸を有し、
    前記第2’端領域は、前記第3遅相軸とは異なる方向の遅相軸である第4遅相軸を有する、請求項2226のいずれか1項に記載の光学積層体。
  28. 前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸である、請求項27に記載の光学積層体。
  29. 前記第1位相差層は、前記配向層上にあり、
    前記配向層は、前記幅方向における一方の端部を含む第3’端領域と、前記幅方向において前記第3’端領域に隣接する第3隣接領域とを有し、
    前記第3隣接領域は第1配向軸を有し、
    前記第3’端領域は、前記第1配向軸とは異なる方向の配向軸である第2配向軸を有する、請求項2426のいずれか1項に記載の光学積層体。
  30. 前記配向層は、前記幅方向における他方の端部を含む第4’端領域と、前記幅方向において前記第4’端領域に隣接する第4隣接領域とを有し、
    前記第4隣接領域は第3配向軸を有し、
    前記第4’端領域は、前記第3配向軸とは異なる方向の配向軸である第4配向軸を有する、請求項29に記載の光学積層体。
  31. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体の製造方法であって、
    前記位相差フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有する、基材層付き光学積層体の製造方法。
  32. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体の製造方法であって、
    前記位相差フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有し、
    前記第1端領域の前記第2遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記積層工程において設けられた前記接着層は、前記幅方向における一方の端部が、前記位相差層の前記第1端領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体の製造方法。
  33. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体の製造方法であって、
    前記位相差フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有し、
    前記第1隣接領域の前記第1遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記積層工程において設けられた前記接着層は、前記幅方向における一方の端部が、前記位相差層の前記第1隣接領域上、又は、前記第1端領域と前記第1隣接領域との境界となる第1境界線上にある、基材層付き光学積層体の製造方法。
  34. 請求項4又は5に記載の基材層付き光学積層体の製造方法であって、
    前記位相差フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有し、
    前記第2端領域の前記第4遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2端領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、基材層付き光学積層体の製造方法。
  35. 請求項4又は5に記載の基材層付き光学積層体の製造方法であって、
    前記位相差フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを準備する工程と、
    前記光学フィルムを、接着層を介して前記位相差フィルムの前記位相差層含有層上に積層する積層工程と、を有し、
    前記第2隣接領域の前記第3遅相軸は、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向と20°以下の角度をなす方向の遅相軸であり、
    前記幅方向における前記接着層の他方の端部は、前記位相差層の前記第2隣接領域上、又は、前記第2端領域と前記第2隣接領域との境界となる第2境界線上にある、基材層付き光学積層体の製造方法。
  36. 前記位相差フィルムを準備する工程は、
    前記基材層上に前記配向層を形成する配向層形成工程と、
    前記配向層上に前記位相差層含有層を形成する位相差層形成工程と、を有する、請求項31〜35のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体の製造方法。
  37. 前記配向層は、光配向性ポリマーを含み、
    前記配向層形成工程は、前記光配向性ポリマーに偏光紫外線を照射する工程を有する、請求項36に記載の基材層付き光学積層体の製造方法。
  38. 請求項11のいずれか1項に記載の基材層付き光学積層体を準備する工程と、
    前記基材層付き光学積層体に含まれる前記基材層を含む剥離層を、前記位相差層の面内において前記幅方向に直交する方向である直交方向に対して平行な方向に剥離する剥離工程と、を有する、光学積層体の製造方法。
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