JP7085146B2 - ブルーム抑制用油脂組成物及びこれを使用した油脂性菓子 - Google Patents

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Description

本発明は、油脂性菓子におけるブルーム抑制用油脂に関する。
一般にチョコレートは、テンパリング型と非テンパリング型に大別される。テンパリング型のチョコレートとしては、ホワイトチョコレート、ミルクチョコレート、スイートチョコレート等が挙げられるが、乳脂を含まないスイートチョコレートや少量しか含まないセミミルクチョコレートにおいては、商品流通時のブルーム発現のリスクが比較的高いことが知られている。
テンパリング型チョコレートにおけるブルーム現象は、チョコレート油脂部分の大半を占めるココアバターやココアバター代替脂等のSUS型油脂(S:炭素数16以上の飽和脂肪酸、U:炭素数18の不飽和脂肪酸)が最安定型結晶へ経時的に転移していくに伴い、油脂結晶が粗大化することを原因とするチョコレート表面での白色化(ブルーム)として説明されるが、ミルクチョコレート等ではこれに含まれる乳脂が最安定型結晶への転移を抑制するためブルームが発現しにくいと言われている。
一方最近のカカオブーム以来、ミルクチョコレートに比べスイートチョコレートが好まれる傾向があり、さらには、油分含量の高いスイートチョコレートも多く流通するようになった。このスイートチョコレート、とくに油分含量の高いスイートチョコレートはブルームの発生までの期間がミルクチョコレートに比べて顕著に短いことが知られており、高いブルーム抑制効果を有するブルーム抑制剤の開発が望まれている。
文献1には、炭素数14以下の飽和脂肪酸と炭素数20以上の飽和脂肪酸の両方を含有するトリグリセリドを有効成分とするブルーム防止剤が開示されているが、炭素数20以上の飽和脂肪酸を含むため高融点油脂になりやすくこれをチョコレートに配合すると口どけ悪化の原因になることがあった。
特開2012-39号公報
本発明の目的は、良好な口どけを保ちつつ、高いブルーム抑制効果を有するブルーム抑制剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、エステル交換油を含み、かつ2位にオレイン酸、1位および3位にステアリン酸が結合したトリグリセリド(以下StOStと言う)を10~50重量%含有し、前記エステル交換油の構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸含量が5~50重量%、炭素数20の飽和脂肪酸含量が10重量%以下、かつ、ヨウ素価が21~60である油脂組成物がチョコレート等の油脂性菓子のブルーム抑制に効果的であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
(1)エステル交換油を含み、かつ2位にオレイン酸、1位および3位にステアリン酸が結合したトリグリセリドを10~50重量%含有する、油脂性菓子におけるブルーム抑制用油脂組成物であって、前記エステル交換油が構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸を5~50重量%含有し、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量が10重量%以下であり、かつ、前記エステル交換油のヨウ素価が21~60であるブルーム抑制用油脂組成物、
(2)前記エステル交換油の上昇融点が50℃以下である(1)のブルーム抑制用油脂組成物、
(3)前記エステル交換油の構成脂肪酸中、ステアリン酸含量が1~10重量%である(1)のブルーム抑制用油脂、
(4)前記エステル交換油中、構成脂肪酸の炭素数の合計が40~46のトリグリセリドを合計量で30重量%以上含有する(1)のブルーム抑制用油脂組成物、
(5)前記エステル交換油がランダムエステル交換油である(1)のブルーム抑制用油脂組成物、
(6)25~65重量%の油脂を含み、かつ、前記油脂中に(1)乃至(5)のいずれかのブルーム抑制用油脂を含み、かつ、前記油脂の構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸含量が0.1~3.0重量%である油脂性菓子、
(7)前記油脂が2位にオレイン酸、1位および3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリドを45~95重量%含有する(6)の油脂性菓子、
(8)テンパリング型である(7)の油脂性菓子、
(9)25~65重量%の油脂を含み、かつ、前記油脂中に(1)乃至(5)のいずれかのブルーム抑制用油脂を含み、かつ、前記油脂の構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸含量が0.1~3.0重量%となるように調製された融液状の油脂性菓子を、テンパリング処理すること、次いで、冷却固化すること、を含む油脂性菓子の製造方法、
に関するものである。
本発明によれば、良好な口どけを保ちつつ、高いブルーム耐性を有する油脂性菓子を得ることができる。
(ブルーム抑制用油脂組成物)
本発明において油脂性菓子とは、油脂が連続相をなす菓子であり、典型的にはチョコレート類が挙げられる。本発明の油脂性菓子におけるブルーム抑制用油脂組成物はエステル交換油をブルーム抑制の有効成分として含む。
(エステル交換油の原料油脂)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油の原料として、例えば、大豆油、なたね油、ハイエルシン菜種油、ひまわり種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、ゴマ油、月見草油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ココアバター脂、シア脂、サル脂、イリッペ脂、等の植物油脂、牛脂、豚脂等の動物性油脂及びMCT(中鎖脂肪酸油脂)等の合成油脂から選択される1種以上の単独又は混合油、それらの加工油脂(硬化、分別及びエステル交換から選択される1種以上の加工工程を含む)を用いることができる。中でもパーム油及びその加工油脂から選択されるパーム系油脂とパーム核油、ヤシ油等のラウリン油脂及びその加工油脂から選択されるラウリン系油脂の組み合わせが好適に用いられる。
(エステル交換)
エステル交換には、トリグリセリドの1位と3位に結合する脂肪酸を酵素を用いて特異的に交換する方法(1、3位特異的エステル交換)と、酵素もしくは金属触媒(例えばナトリウムメチラート)を用いて脂肪酸の結合位置に関係なくランダムに交換する方法(ランダムエステル交換)がある。本発明においては、後者のランダムエステル交換が好ましいが、これはより多くのトリグリセリドの種類を生成することにより油脂結晶種が複雑になるため、SUS型トリグリセリドの粗大化を抑制するのに効果的であり、ココアバターとの相溶性を高める観点から好ましいためである。
(エステル交換油の炭素数8~14の脂肪酸含量)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油の構成脂肪酸中、炭素数8~14の脂肪酸含量が5~50重量%である必要があり、好ましくは10~40重量%、より好ましくは15~35重量%、更に好ましくは20~30重量%、最も好ましくは22~28重量%である。炭素数8~14の脂肪酸含量が下限未満であると十分なブルーム抑制効果が得られない。また上限を超えると油脂性菓子が軟化しやすく、テンパリング性が劣る方向になり、さらにソーピー臭の発生の可能性が懸念されるようになる。
(エステル交換油の炭素数20以上の飽和脂肪酸含量)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油の構成脂肪酸中、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量が10重量%以下である必要があり、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、更に好ましくは1重量%以下である。炭素数20以上の飽和脂肪酸含量が上限を超えると油脂性菓子の口どけが重くなり、極端にはワキシーな食感になってしまう。
(エステル交換油のヨウ素価)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油のヨウ素価が21~60である必要があり、好ましくは25~55、より好ましくは30~50、更に好ましくは35~45である。ヨウ素価が下限未満であると油脂性菓子の口どけが重くなり、極端にはワキシーな食感になってしまう。また上限を超えると十分なブルーム抑制効果が得られない。
(エステル交換油の上昇融点)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油の上昇融点が好ましくは50℃以下、より好ましくは20℃~40℃、更に好ましくは25℃~39℃、最も好ましくは29℃~38℃である。上昇融点が下限未満であると十分なブルーム抑制効果が得られない。また上限を超えると油脂性菓子の口どけが重くなり、極端にはワキシーな食感になってしまう。
(エステル交換油のステアリン酸含量)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油のステアリン酸含量が好ましくは1~10重量%、より好ましくは2~8重量%である。
(エステル交換油中の炭素数の合計が40~46のトリグリセリド)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物は、前記エステル交換油中の、炭素数の合計が40~46のトリグリセリドを合計量で好ましくは30重量%以上、より好ましくは32~80重量%、更に好ましくは35~60重量%、最も好ましくは37~50重量%である。
(StOSt含量)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物に含まれるエステル交換油は油脂性菓子の食感を多少なりとも軟化させてしまうが、2位にオレイン酸、1位および3位にステアリン酸が結合したトリグリセリド(以下StOStと言う)をブルーム抑制用油脂組成物に含有させておくことで前記油脂性菓子の軟化が抑制できる。ブルーム抑制用油脂組成物中のStOSt含量は10~50重量%である必要があり、好ましくは20~50重量%、より好ましくは25~45重量%、更に好ましくは30~40重量%である。StOSt含量が下限未満であると十分な軟化抑制効果がなく、上限を超えると今度は油脂性菓子の食感が固くなりすぎてしまう。
(StOSt含有油脂)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物にStOStを含む油脂を配合することで、StOStを含有させることができるが、前記StOStを含む油脂のStOSt含量は、好ましくは40重量%以上、より好ましくは50~90重量%、更に好ましくは60~80重量%である。前記StOStを含む油脂の製造法は特に限定されないがココアバター、シア脂、サル脂、イリッペ脂等の植物油脂あるいは、高オレイン酸含有植物油とステアリン酸の1,3-位置特異エステル交換により得られた油脂を、必要に応じ分別することで得ることができる。
(炭素数8~14脂肪酸含量が0.1~3.0%である油脂性菓子)
本発明の油脂性菓子は25~65重量%の油脂分を含む。また本発明の油脂性菓子の油脂分中の炭素数8~14脂肪酸含量が、好ましくは0.1~3重量%、より好ましくは0.5~2.5重量%、更に好ましくは1~2重量%である。炭素数8~14脂肪酸含量が下限未満であると十分なブルーム抑制効果が得られず、上限を超えると今度は油脂性菓子が軟化しやすく、テンパリング性が劣る方向になる。
また本発明のブルーム抑制用油脂組成物の前記油脂性菓子への配合量は、油脂分に対して好ましくは1~20重量%、より好ましくは2~18重量%、更に好ましくは3~15重量%、最も好ましくは4~12重量%、更に最も好ましくは5~10重量%である。
配合量が下限未満であると十分なブルーム抑制効果が得られず、上限を超えると今度は油脂性菓子が軟化しやすく、テンパリング性が劣る方向になる。
(テンパリング型である油脂性菓子)
本発明の油脂性菓子はテンパリング型であることが、本発明のブルーム抑制用油脂の効果の意義が大きくなり好ましい。即ち、本発明の油脂性菓子は、その油脂のトリグリセリド組成におけるSOS型トリグリセリド(O:オレイン酸、S:炭素数16以上の飽和脂肪酸)の含有量が45~99重量%であることが好ましく、より好ましくは60~95重量%、さらに好ましくは70~90重量%である。
本発明の油脂性菓子は乳脂を含まない又は少量しか含まないものであることが、本発明のブルーム抑制用油脂の効果の意義が大きく好ましい。即ち、本発明の油脂性菓子は、油脂中の乳脂の含有量が10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。
(チョコレート種類)
なお、ここで表現するチョコレート類とは、全国チョコレート業公正取引協議会が定める「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」におけるチョコレート類に限定されることなく、カカオ原料の使用の有無にかかわらず糖類や粉乳類と食用油脂を主原料に加工した油脂加工食品を含む。
(チョコレート添加物)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物には、通常の製菓用途に用いられる着色料、乳化剤、酸化防止剤、香料等の任意成分を適宜添加することができる。これらの添加量は本発明のブルーム抑制用油脂組成物に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
前記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、等が挙げられる。
(他の油脂)
本発明のブルーム抑制用油脂組成物においては、本発明の効果を阻害しない程度であれば、前記エステル交換油以外の油脂を含有させてもよい。
以下に実施例を記載するが、この発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。なお、例中、部及び%は何れも重量基準を意味する。
(油脂A)
パーム油(ヨウ素価52)、パームステアリン(ヨウ素価31)及びパーム核オレイン(ヨウ素価26)を配合した油脂を常法によりナトリウムメチラートによるランダムエステル交換を行い、得られた油脂を常法に従い精製を行って油脂Aとした。
(油脂B)
パーム油(ヨウ素価52)60部及びパーム核オレイン(ヨウ素価26)40部を配合した後、1,3位特異的リパーゼを用いてエステル交換を行い、得られた油脂を常法に従い精製を行って油脂Bとした。
(油脂C)
パーム極硬油(ヨウ素価1)、パームスーパーオレイン(ヨウ素価67)及びパーム核オレイン(ヨウ素価26)、ハイオレイックひまわり油(ヨウ素価81)及びハイオレイックひまわり油の極硬油(ヨウ素価1)を配合した油脂を常法によりナトリウムメチラートによるランダムエステル交換を行い、得られた油脂を常法に従い精製を行って油脂Cとした。
(油脂D)
ヤシ油を極度硬化した油脂(ヨウ素価1)を常法に従い精製を行って油脂Dとした。
(油脂E)
パームスーパーオレイン(ヨウ素価67)を常法によりナトリウムメチラートによるランダムエステル交換を行い、得られた油脂を常法に従い精製を行って油脂Eとした。
油脂A~Eの脂肪酸組成を表1に示す。
表1 脂肪酸組成(%)
Figure 0007085146000001
油脂A~EとStOSt脂(StOStトリグリセリドを76重量%含む油脂)をそれぞれ50/50(重量比)で配合し実施例1~3、比較例1~2の油脂組成物を得た。各油脂組成物の配合を表2に示す。
表2 油脂配合
Figure 0007085146000002
(テスト方法)
・実施例及び比較例の油脂組成物を用いて、表3の配合を基に常法に従いチョコレート生地(油分38.2重量%)を得た。
・上記チョコレート生地を50℃以上で完全に溶解後、13℃の冷水で冷却しながら31℃まで温度を下げた。
・シード剤(不二製油株式会社製/商品名「チョコシードA」)をチョコレートに対し0.2重量%加えてテンパリング処理し、モールドに流しいれた。
・10℃で30分冷却、デモールドした。
・20℃にて1週間エージング後、1日で17℃を10時間、30.5℃を10時間保持できる恒温器(温度を17℃から30.5℃に変えるのに2時間、同様に30.5℃から17℃に変えるのに2時間)に保管し、目視によるブルーム評価を実施した。
・油脂A~Eの炭素数8~14の脂肪酸含量、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量、ヨウ素価、上昇融点、ステアリン酸含量及び炭素数の合計が40~46のトリグリセリド含量を表4に示す。
・チョコレート油脂中の炭素数8~14の脂肪酸含量及びブルーム評価結果を表5に示す。
表3 チョコレート配合
Figure 0007085146000003
表4 油脂A~Eの各パラメーター
Figure 0007085146000004
表5 炭素数8~14の脂肪酸含量及びブルーム評価
Figure 0007085146000005
(評価基準)
-:ツヤ有、±:曇り、+:ブルーム、2+:やや激しくブルーム、3+:激しくブルーム
*±については、-に近い場合-/±、+に近い場合±/+と表記した。
±となるまでの経過日数が19日以上となるチョコレートサンプルを合格とした。
(ブルーム評価結果)
油脂A~Cはそれぞれ炭素数8~14の脂肪酸含量5~50重量%及び、ヨウ素価21~60の数値範囲を満たすエステル交換油であり、油脂A~Cを含む実施例1~3の油脂組成物を配合したチョコレートはブルームテストにおいて±となるまでの日数がいずれも19日以上で合格であった。
油脂D,Eはそれぞれ炭素数8~14の脂肪酸含量5~50重量%及び、ヨウ素価21~60の数値範囲を満たさず、油脂D,Eを含む比較例1、2の油脂組成物を配合したチョコレートはブルームテストにおいて±となるまでの日数がいずれも14日であり不合格であった。
良好な口どけを保ちつつ、高いブルーム耐性を有する油脂性菓子を製造することができる。

Claims (9)

  1. エステル交換油を含み、かつ2位にオレイン酸、1位および3位にステアリン酸が結合したトリグリセリドを10~50重量%含有する、油脂性菓子におけるブルーム抑制用油脂組成物であって、前記エステル交換油が構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸を5~50重量%含有し、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量が10重量%以下であり、かつ、前記エステル交換油のヨウ素価が21~60であるブルーム抑制用油脂組成物。
  2. 前記エステル交換油の上昇融点が50℃以下である請求項1に記載のブルーム抑制用油脂組成物。
  3. 前記エステル交換油の構成脂肪酸中、ステアリン酸含量が1~10重量%である請求項1に記載のブルーム抑制用油脂。
  4. 前記エステル交換油中、構成脂肪酸の炭素数の合計が40~46のトリグリセリドを合計量で30重量%以上含有する請求項1に記載のブルーム抑制用油脂組成物。
  5. 前記エステル交換油がランダムエステル交換油である請求項1に記載のブルーム抑制用油脂組成物。
  6. 25~65重量%の油脂を含み、かつ、前記油脂中に請求項1乃至5のいずれかに記載のブルーム抑制用油脂を含み、かつ、前記油脂の構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸含量が0.1~3.0重量%である油脂性菓子。
  7. 前記油脂が2位にオレイン酸、1位および3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリドを45~95重量%含有する請求項6に記載の油脂性菓子。
  8. テンパリング型である請求項7に記載の油脂性菓子。
  9. 25~65重量%の油脂を含み、かつ、前記油脂中に請求項1乃至5のいずれかに記載のブルーム抑制用油脂を含み、かつ、前記油脂の構成脂肪酸中、炭素数8~14脂肪酸含量が0.1~3.0重量%となるように調製された融液状の油脂性菓子を、テンパリング処理すること、次いで、冷却固化すること、を含む油脂性菓子の製造方法。
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