JP7079619B2 - トリミングプレス加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トリミングプレス加工装置の副トリミング用プレス上型として用いられるフローティングカッターを備えたフローティングカッターユニットに関する。
一般に、トリミングにより発生するスクラップを分断可能なトリミングプレス加工装置には、トリムラインに沿って板状素材から製品部分以外のスクラップを切り落とす切断刃を有するトリミング用プレス上下型の他、切り落されたスクラップをスクラップカットラインに沿ってさらに分断する切断刃を有するスクラップ切断用プレス上下型が設けられている。トリミング用プレス上下型のうち、トリミング用プレス上型は、主トリミング用プレス上型と、副トリミング用プレス上型と、により構成されている。主トリミング用プレス上型は、固定されたトリミング用プレス下型に対して昇降し、副トリミング用プレス上型は、状況に応じて、主トリミング用プレス上型と同期して、あるいは非同期で動く。
このトリミングプレス加工装置による加工工程は、トリミング用プレス上下型によりスクラップを切り落とすトリミング加工工程(第一工程)、およびスクラップ切断用プレス上下型によりスクラップをさらに分断するスクラップ分断工程(第二工程)の二つの工程から成り立っている。
第一工程において、副トリミング用プレス上型は、主トリミング用プレス上型とともに下降し、トリミング用プレス下型との間に板状素材を挟み込んで、トリムラインに沿って板状素材から製品部分以外のスクラップを切り落とす。その後、第二工程において、さらに、主トリミング用プレス上型とともに下降した副トリミング用プレス上型が、スクラップ切断用プレス下型上のスクラップと接触し、一定荷重でスクラップを押圧してその状態を維持し、主トリミング用プレス上型に対して相対的に上昇する。スクラップ切断用プレス上型は、主トリミング用プレス上型とともに下降し、製品部分以外のスクラップを切り落とした後の副トリミング用プレス上型の相対的な上昇によって、一定荷重でスクラップを押圧し続け、スクラップ切断用プレス下型との間にスクラップを挟み込み、スクラップカットラインに沿ってスクラップを分断する。
特許文献1には、副トリミング用プレス上型として用いられるフローティングカッターを備えたフローティングカッターユニットが開示されている。
このフローティングカッターユニットは、フローティングカッターと、フローティングカッターを軸心方向に移動可能に保持するホルダセットと、フローティングカッターの尾端面に接触してフローティングカッターに反力を付与するスプリングと、を備えている。
ホルダセットは、フローティングカッターが挿入される貫通孔が形成されたカッターホルダと、カッターホルダの貫通孔に装着され、フローティングカッターの外周面と摺接する内周面を有するブッシュと、スプリングが挿入される貫通孔がカッターホルダの貫通孔と同軸上に形成されたスプリングホルダと、を備えている。
スプリングは、トリミング用プレス上下型によるスクラップ切り落としの際に、反力により、主トリミング用プレス上型に対するフローティングカッターの上昇を阻止する一方、スクラップ切り落とし後に、フローティングカッターがスクラップ切断用プレス下型に接触し押圧されたときには、主トリミング用プレス上型に対するフローティングカッターの相対的な上昇を許容する。
特開2012-240109号公報
特許文献1に記載のフローティングカッターユニットにおいて、フローティングカッターは、副トリミング用プレス上型として主トリミング用プレス上型とともにトリムラインに沿った切断刃を構成している。したがって、トリムラインに沿った板状素材の切断面を美しく仕上げるため、フローティングカッターと主トリミング用プレス上型との隙間は、できるだけ狭いことが望ましい。しかしながら、フローティングカッターと主トリミング用プレス上型との隙間を狭く設定し過ぎると、主トリミング用プレス上型およびフローティングカッターユニット各々のトリミングプレス加工装置への取付け位置の誤差によって、フローティングカッターと主トリミング用プレス上型とが互いに強く圧接し、主トリミング用プレス上型に対するフローティングカッターの相対的な昇降によりカジリが発生して、鉄粉を撒き散らす可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フローティングカッターと主トリミング用プレス上型とのカジリを防止しつつ、トリムラインに沿った板状素材を美しく仕上げることのできるフローティングカッターユニットおよびトリミングプレス加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のフローティングカッターユニットでは、トリムラインに沿ってフローティングカッターの両側に位置する一対のカッターを、フローティングカッターを軸心方向に移動可能に保持するホルダセットに取り付けた。
例えば、本発明のトリミングプレス加工装置は、
トリミングプレス用下型と、
前記トリミングプレス用下型に向かって移動して、前記トリミングプレス用下型との間で、トリムラインに沿って板状素材から製品部以外のスクラップを切り落とす主トリミングプレス用上型と、
前記主トリミングプレス用上型とともに前記トリミングプレス用下型に向かって移動して、前記主トリミングプレス用上型とともに前記トリミングプレス用下型との間で前記板状素材から前記スクラップを切り落とフローティングカッターユニットと、
前記トリミングプレス用下型の刃先から、前記主トリミングプレス用上型の移動方向に、前記板状素材の板厚に応じた間隔をあけて配置されたスクラップ切断用プレス下型と、
前記主トリミングプレス用上型とともに移動し、前記スクラップ切断用プレス下型との間で、スクラップカットラインに沿って前記スクラップを分断するスクラップ切断用プレス上型と、を備え、
前記フローティングカッターユニットは、
前記板状素材から前記スクラップを切断するフローティングカッターと、
前記主トリミング用プレス上型よりも高硬度の金属により形成され、前記フローティングカッターとともに前記板状素材から前記スクラップを切断するように、前記トリムラインに沿って前記フローティングカッターの両側に配置された一対のカッターと、
前記一対のカッターが固定され、前記フローティングカッターを、前記一対のカッターに対して当該フローティングカッターの軸心方向に移動可能に保持するホルダセットと、
前記フローティングカッターの尾端面に接触して当該フローティングカッターに反力を付与し、前記スクラップを切り落としたフローティングカッターが前記スクラップ切断用プレス下型に押し当てられる圧縮されて、前記フローティングカッターを、前記ホルダセットに対して前記主トリミングプレス用上型の移動方向と逆方向へ相対的に移動させるスプリングと、を備えている。
本発明では、トリムラインに沿ってフローティングカッターの両側に位置する一対のカッターを、フローティングカッターを軸心方向に移動可能に保持するホルダセットに取り付けているので、フローティングカッターと一対のカッターとの隙間は、主トリミング用プレス上型およびフローティングカッターユニット各々のトリミングプレス加工装置への取付け位置の誤差に影響されない。このため、フローティングカッターと一対のカッターとの隙間を精度よく設定(隙間ゼロを含む)することができる。また、一対のカッターは、ホルダセットに固定されているので、主トリミング用プレス上型に対して軸心方向に相対的に移動せず、このため、主トリミング用プレス上型とのカジリは生じない。したがって、本発明によれば、主トリミング用プレス上型とのカジリを防止しつつ、トリムラインに沿って板状素材を美しく仕上げることができる。
加えて、本発明では、一対のカッターの材料として、主トリミング用プレス上型の材料とは異なる材料を選択することができる。このため、主トリミング用プレス上型の材料に比べて、フローティングカッターとの金属接触に対する耐性の強い高硬度の金属を、一対のカッターの材料として選択することにより、フローティングカッターと一対のカッターとの隙間をより狭く設定(隙間ゼロを含む)することが可能となり、これにより、主トリミング用プレス上型とのカジリを防止しつつ、トリムラインに沿って板状素材をさらに美しく仕上げることができる。
図1(A)、図1(B)および図1(C)は、本発明の一実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の左側面図、正面図および右側面図である。 図2(A)および図2(B)は、本発明の一実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の上面図および底面図であり、図2(C)は、図1(B)に示すフローティングカッターユニット1のA-A断面図である。 図3(A)~図3(D)は、フローティングカッター2の上面図、正面図、側面図および底面図であり、図3(E)は、図3(B)に示すフローティングカッター2のB-B断面図である。 図4(A)および図4(B)は、カッターホルダ31の上面図および底面図であり、図4(C)は、図4(A)に示すカッターホルダ31のC-C断面図である。 図5(A)および図5(B)は、ブッシュ34の正面図および上面図であり、図5(C)は、図5(A)に示すブッシュ34のD-D断面図である。 図6(A)、図6(B)および図6(C)は、回り止め33の正面図、側面図および上面図である。 図7(A)は、スプリングホルダ32の上面図であり、図7(B)は、図7(A)に示すスプリングホルダ32のE-E断面図である。 図8(A)および図8(B)は、スプリング4の上面図および正面図であり、図8(C)は、図8(A)に示すスプリング4のF-F断面図である。 図9(A)~(E)は、一対のカッター5a、5bの左側面図、正面図、右側面図、上面図および底面図である。 図10(A)は、本発明の一実施の形態に係るフローティングカッターユニット1を用いたトリミングプレス加工装置の金型部の概略構成を示す斜視図であり、図10(B)および図10(C)は、図10(A)に示すトリミングプレス加工装置のS1矢示図およびS2矢示図である。 図11(A)~図11(D)は、本発明の一実施の形態に係るフローティングカッターユニット1を用いたトリミングプレス加工装置によるトリミングプレス加工を説明するための図である。 図12(A)、図12(B)および図12(C)は、本発明の一実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の変形例1’左側面図、正面図および右側面図である。 図13(A)および図13(B)は、本発明の一実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の変形例1’の上面図および底面図であり、図13(C)は、図12(B)に示すフローティングカッターユニット1の変形例1’のG-G断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1は、トリミングプレス加工装置において、トリムラインTrに沿って板状素材から製品部分以外のスクラップを切断分離した後、さらに、スクラップカットラインScに沿ってこのスクラップを分断する場合に、ラムに連動して昇降する上型取付プレートに取り付けて用いられる。
図1(A)、図1(B)および図1(C)は、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の左側面図、正面図および右側面図である。また、図2(A)および図2(B)は、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の上面図および底面図であり、図2(C)は、図1(B)に示すフローティングカッターユニット1のA-A断面図である。
図示するように、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1は、フローティングカッター2と、フローティングカッター2を軸心O方向(α方向およびβ方向)に移動可能に保持するホルダセット3と、ホルダセット3に対するフローティングカッター2の上昇(α方向)を制限する筒状のスプリング4と、トリムラインTrに沿ってフローティングカッター2の両側に位置するように、ホルダセット3に取り付けられた一対のカッター5a、5bと、図示していないが、トリミングプレス加工装置の上型取付プレートにフローティングカッターユニット1を取り付けるための取付け用ボルトと、を備えている。
また、ホルダセット3は、フローティングカッター2を軸心O方向に移動可能に保持するカッターホルダ31と、カッターホルダ31のα方向側の一方の端面(トリミングプレス加工装置の上型取付プレート側の面:以下、上面)315に重ね合わせて配置され、カッターホルダ31が保持するフローティングカッター2と同軸上にスプリング4を保持するスプリングホルダ32と、ホルダセット3に対するフローティングカッター2の回転を阻止する回り止め33と、カッターホルダ31に装着されて、フローティングカッター2が挿入される円筒状のブッシュ34と、を備えている。
図3(A)~(D)は、フローティングカッター2の上面図、正面図、側面図および底面図であり、図3(E)は、図3(B)に示すフローティングカッター2のB-B断面図である。
図示するように、フローティングカッター2は、円柱状のシャンク部21と、シャンク部21の一方の端部213に連結するように一体的に形成された角柱状の刃部22と、を有する。刃部22には、一端224側の先端の刃面221と各側面の刃面222との交線によって刃先223が形成されている。シャンク部21の他方の端部(刃部22が一体的に形成されている端部213とは逆側の端部:以下、尾端面)212の外周には、径方向外方に突出した円板状のフランジ部23が形成され、この円板状のフランジ部23の外周面231の一部には、刃先223に対して所定の位置関係を有する平面状の切り欠き部232が形成されている。この切り欠き部232は、カッターホルダ31(後述の回り止め用溝314)内に収容された回り止め33の側面331に接触し(図2(C)参照)、ホルダセット3に対して刃先223を位置決めするとともに、ホルダセット3に対してフローティングカッター2が軸心O周りに回転するのを防ぐ。この切り欠き部232は、図示した平面状に限らず、回り止め33の形状に応じた、回転を防ぐ形状であればよい。
図4(A)および図4(B)は、カッターホルダ31の上面図および底面図であり、図4(C)は、図4(A)に示すカッターホルダ31のC-C断面図である。
図示するように、カッターホルダ31には、取付け用ボルト(不図示)が挿入されるボルト孔311a、311bが形成されるとともに、一方の端面である上面315と他方の端面である底面316とを貫く方向(軸心O方向)にフローティングカッター2が挿入されるカッター用貫通孔312が形成されている。カッター用貫通孔312は、フローティングカッター2のフランジ部23の外径(図3(A)のr1)よりも大きな内径r2を有しており、その内側に、フローティングカッター2が軸心O方向に移動可能に保持するブッシュ34が嵌め込まれる。また、カッター用貫通孔312の内壁面313の一端部側(上面315側)には、上面315側が開放された凹状の回り止め用溝314が形成されており、この回り止め用溝314に回り止め33が収容される。
また、カッターホルダ31には、一方の端面である上面315と他方の端面である底面316とを貫く方向(軸心O方向)に形成され、カッター用貫通孔312内のブッシュ34に挿入されたフローティングカッター2のトリミングプレス加工装置に対する位置決めのためのノックピン(不図示)が挿入されるノック孔317a、317bを有する。
図5(A)および図5(B)は、ブッシュ34の正面図および上面図であり、図5(C)は、図5(A)に示すブッシュ34のD-D断面図である。
図示するように、ブッシュ34は、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312の深さh2よりも回り止め用溝314の深さh3だけ少なくとも短い長さh1を有しており、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312内に装着され、両端面343、344がホルダ31のカッター用貫通孔312から軸心O方向に突き出ない位置で固定される。
この状態において、ブッシュ34内にフローティングカッター2のシャンク部21が挿入されると、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312からフローティングカッター2が抜け落ちないように、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312内でフローティングカッター2のフランジ部23がブッシュ34の一方の端面344に当接する(図2(C)参照)。このとき、フローティングカッター2がスムーズに挿入されるようにするため、ブッシュ34の内周面341には、フローティングカッター2のシャンク部21の外周面211が摺動する摺動面345が形成されている。
具体的には、ブッシュ34の内周面341には、摺動部として摺動層342が形成されている。この摺動層342には、例えば、黒鉛等の固体潤滑剤を銅合金等に分散させ、これを焼結して得られる多孔質の焼結合金層に含油処理を施したものが用いられる。このようなブッシュ34として、例えばオイレス工業株式会社のオイレス♯2000がある。このオイレス♯2000は、金属製の管とその内側に形成された摺動層からなる二重構造を有しており、重量比で、錫を4~10%、ニッケルを10~40%、燐を0.5~4%、黒鉛を3~10%含み、残部として銅を含む円筒状の圧粉体を、鉄、鉄合金、銅および銅合金のうちのいずれか一つの金属で形成された管の内側に圧入したものを焼結することにより形成される。なお、摺動層342に代えて、例えば、摺動部として、黒鉛等の固体潤滑剤を、ブッシュ34の内周面341から露出するようにブッシュ34に埋め込んでもよい。このようなブッシュ34としては、例えばオイレス工業株式会社のオイレス♯500がある。
ここで、フローティングカッター2のシャンク部21の外径(図3(B)のr5)は、基準寸法に対してゼロまたはプラス公差で仕上げられ、このシャンク部21が挿入されるブッシュ34の内径(図5(C)のr6)は、基準寸法に対してゼロまたはマイナス公差で仕上げられている。これにより、フローティングカッター2のシャンク部21の外径r5とブッシュ34の内径r6とのクリアランスがゼロまたはマイナスクリアランスとなるにもかかわらず、ブッシュ34が摺動層342を備えていることにより、フローティングカッター2のシャンク部21は、かじりを生じることなくブッシュ34内にスムーズに挿入される。また、スクラップ分断加工時においても、かじりを生じることなく、スムーズな動きを発揮する。
図6(A)、図6(B)および図6(C)は、回り止め33の正面図、側面図および上面図である。
図示するように、回り止め33は、カッターホルダ31の回り止め用溝314の深さh3より短い高さh4を有し、回り止め用溝314にカッターホルダ31の上面315側から挿入されることで、回り止め用溝314に収容される。また、回り止め33は、回り止め用溝314に収容された状態で、径方向内方を向く側面331が、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312に挿入されたフローティングカッター2のフランジ部23の切り欠き部232に接触する厚さtを有し、これにより、ホルダセット3に対する軸心O周りのフローティングカッター2の回転を防止する。ここで、少なくとも回り止め33の側面331に、ブッシュ34の内周面341に形成された摺動面345と同様な摺動面を形成することによって、回り止め33に、回り止めの機能と共に、軸心O方向への滑りを補助する機能を付与してもよい。
図7(A)は、スプリングホルダ32の上面図であり、図7(B)は、図7(A)に示すスプリングホルダ32のE-E断面図である。
図示するように、スプリングホルダ32には、カッターホルダ31の上面315に重ね合わせて配置された状態において、カッターホルダ31のボルト孔311a、311bに繋がるボルト孔321a、321bが形成されている。ボルト孔321a、321bには、カッターホルダ31のボルト孔311a、311bに挿入された取付け用ボルト(不図示)が挿入される。スプリング用貫通孔322には、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312に挿入されたフローティングカッター2と同軸に配置されたスプリング4が挿入される。このスプリング用貫通孔322は、一方の面(トリミングプレス装置の上方取付プレート側の面)325側よりも他方の面(カッターホルダ31の上面315に重ね合わせられる面)326側において大径の段付き穴(r3<r4)であり、大径部3221内にスプリング4のフランジ部441(図8参照)が収容される。
また、スプリングホルダ32には、カッターホルダ31の上面315に重ね合わせて配置された状態において、カッターホルダ31のノック孔317a、317bに繋がるノック孔327a、327bが形成されている。ノック孔327a、327bには、カッターホルダ31のノック孔317a、317bに挿入されたノックピン(不図示)が挿入される。
図8(A)および図8(B)は、スプリング4の上面図および正面図であり、図8(C)は、図8(A)に示すスプリング4のF-F断面図である。
図示するように、スプリング4は、シリコーンオイル等の圧縮性流体45が充填された円筒状のシリンダ41と、シリンダ41内を軸心O方向(α方向およびβ方向)に往復移動するピストン42と、ピストン42に一方の端部431が連結されるとともにフローティングカッター2の尾端面212に他方の端部432が当接するピストンロッド43と、シリンダ41内にシリコーンオイル等の圧縮性流体45を封止するとともにピストンロッド43をスライド可能に保持するカバー44と、ピストンロッド43の外周面433およびカバー44の貫通孔442の内周面443間に介在するシール材(不図示)等と、を有する。
カバー44には、外周から突出したフランジ部441が形成されている。このフランジ部441は、向かい合う一対の平面4411と、向かい合う一対の曲面4412と、により外周が形成されている。この一対の曲面4412は、カバー44の外周から突出しており、それらの間の距離r7がスプリングホルダ32のスプリング用貫通孔322の径r3よりも大きい。このため、フランジ部441がスプリングホルダ32の大径部3221に係合し、スプリングホルダ32からのスプリング4の抜け出しが規制される。
このような構成により、フローティングカッター2に対して、カッターホルダ31の底面316から上面315へ向かう方向(上昇方向α)に所定値未満の大きさの力が加えられても、シリンダ41内の圧縮性流体45の抵抗力によりピストン42の上昇方向αへの移動が阻止されるため、カッターホルダ31に対してフローティングカッター2は移動しない。一方、フローティングカッター2に対して、上昇方向αに所定値以上の大きさの力が加えられると、シリンダ41内の圧縮性流体45によりピストン42が上昇方向αへ移動するため、カッターホルダ31に対してフローティングカッター2は上昇方向αへ移動する。
所定値以上の大きさの力が解除されると、フローティングカッター2は、圧縮性流体45の復元力により、初期位置Pi(図1参照)に復帰するようになっている。圧縮性流体45の復元力は、フローティングカッター2に対するカッターホルダ31の保持力(ブッシュ34とフローティングカッター2のシャンク部21の締め代による固定力およびブッシュ34の摺動面345とフローティングカッター2のシャンク部21の外周面211との摩擦力)より大きく設定されているため、フローティングカッター2を確実に初期位置Piに復帰させることが可能である。
なお、本実施の形態においては、圧縮性流体45を利用したスプリング4を用いているが、圧縮性流体45の代わりに窒素等のガスや、コイルバネ等の弾性体を利用してもよい。
図9(A)~(E)は、一対のカッター5a、5bの左側面図、正面図、右側面図、上面図および底面図である。
図示するように、一対のカッター5a、5bは、トリムラインTrに沿ってフローティングカッター2の刃部22の両側に配置され、初期位置Piにあるフローティングカッター2の刃部22の刃先223および主トリミング用プレス上型701、702の刃先7011、7021とともに(図10参照)、トリムラインTrに沿った切断刃を構成する刃先50a、50bを有する。
さらに、カッター5bは、スクラップ切断用プレス上型72の刃先721とともに(図10参照)、スクラップカットラインScに沿った切断刃を構成する刃先51を有する。すなわち、スクラップ切断用プレス上型72の刃先721とともに、スクラップカットラインScに沿った切断刃を構成する刃先51を有するスクラップカッターを、カッター5bと一体的に形成している。
一対のカッター5a、5bには、トリムラインTrに沿ってフローティングカッター2の刃部22の両側に位置するようにカッターホルダ31の下面316に配置された状態において、カッターホルダ31のボルト孔311a、311bに繋がるボルト孔52a、52bが形成されている。ボルト孔52a、52bは、カッター5a、5bの上面53a、53b側よりも底面54a、54b側の方が大径の段付き孔であり、挿入された取付け用ボルトの頭部が底面54a、54b側に収容されるように形成されている。
また、一対のカッター5a、5bには、トリムラインTrに沿ってフローティングカッター2の刃部22の両側に位置するようにカッターホルダ31の下面316に配置された状態において、カッターホルダ31のノック孔317a、317bに繋がるノック孔55a、55bが形成されている。ノック孔55a、55bには、カッターホルダ31のノック孔317a、317bに挿入されたノックピン(不図示)が挿入される。
つぎに、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の組立て手順およびトリミングプレス加工装置への取付手順の一例を説明する。
まず、ブッシュ34を、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312に嵌め込み固定するとともに、回り止め33を、カッターホルダ31の回り止め用溝314に、カッターホルダ31の上面315側から挿入する。
つぎに、フローティングカッター2を、フランジ部23の切り欠き部232を回り止め33の側面331側に向けて、刃部22の方からカッターホルダ31のカッター用貫通孔312に挿入し、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312内においてフローティングカッター2のフランジ部23がブッシュ34の一方の端面344に当接するまで、フローティングカッター2のシャンク部21をブッシュ34に挿入する。このとき、上述したように、フローティングカッター2のシャンク部21の外径r5とブッシュ34の内径r6とがゼロまたはマイナスクリアランスとなるにもかかわらず、ブッシュ34の摺動層342により、フローティングカッター2のシャンク部21は、かじりを生じることなくブッシュ34内にスムーズに挿入される。そして、カッターホルダ31のカッター用貫通孔312内において、フローティングカッター2のフランジ部23の切り欠き部232を、回り止め33の側面331に接触させる。
つぎに、スプリング4を、ピストンロッド43の他方の端部432がフローティングカッター2の尾端面212に接触するように、フローティングカッター2の尾端面212側に配置する。
それから、スプリングホルダ32を、スプリング4のシリンダ41がスプリング用貫通孔322に挿入されるように、カッターホルダ31の上面315に被せる。これにより、ピストンロッド43の他方の端部432がフローティングカッター2の軸心O上でフローティングカッター2の尾端面212に当接するように(ピストンロッド43がフローティングカッター2と同軸に位置されるように)、スプリング4をフローティングカッター2に対して位置付ける。
つぎに、カッターホルダ31のノック孔317a、317bにノックピンを挿入して、ノックピンの先端部をスプリングホルダ32のノック孔327a、327bから露出させるとともに、後端部をカッターホルダ31のノック孔317a、317bから露出させる。そして、カッターホルダ31のノック孔317a、317bから露出したノックピンの後端部を一対のカッター5a、5bの上面53a、53b側からノック孔55a、55bに挿入して、一対のカッター5a、5bを、トリムラインTrに沿ってフローティングカッター2の刃部22の両側に位置するようにカッターホルダ31の下面316に配置する。
それから、スプリングホルダ32のノック孔327a、327bから露出したノックピンの端部を、それぞれ、トリミングプレス加工装置の上型取付プレートに設けられた対応するノック孔に挿入する。これにより、ホルダセット3に保持されたフローティングカッター2および一対のカッター5a、5bが、トリミングプレス加工装置に対して位置決めされる。
以上のようにして、ホルダセット3に保持されたフローティングカッター2および一対のカッター5a、5bがトリミングプレス加工装置に対して位置決めされたならば、一対のカッター5a、5bのボルト孔52a、52bに、それぞれ、取付け用ボルトを挿入して、カッターホルダ31のボルト孔311a、311bを介して、スプリングホルダ32のボルト孔321a、321bから取付け用ボルトのネジ部を突出させ、トリミングプレス加工装置の上型取付プレートに設けられたネジ穴に螺合させる。これにより、フローティングカッターユニット1をトリミングプレス加工装置に取り付ける。
つぎに、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1を用いたトリミングプレス加工装置によるトリミングプレス加工について説明する。
図10(A)は、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1を用いたトリミングプレス加工装置の金型部の概略構成を示す斜視図であり、図10(B)および図10(C)は、図10(A)に示すトリミングプレス加工装置のS1矢示図およびS2矢示図である。
図示するように、トリミングプレス加工装置は、トリムラインTrに沿って板状素材から製品部分以外のスクラップを切り落とすトリミング用プレス上下型70、71と、スクラップカットラインScに沿って切り落とされたスクラップをさらに分断するスクラップ切断用プレス上下型72、73と、トリミング用プレス上型70およびスクラップ切断用プレス上型72が取り付けられる上型取付プレート(不図示)と、トリミング用プレス下型71およびスクラップ切断用プレス下型73に対してトリミング用プレス上型70およびスクラップ切断用プレス上型72(上型取付プレート)を昇降させるラム(不図示)と、を備えている。
トリミング用プレス上型70は、トリミング用プレス下型71に対して昇降する複数の主トリミング用プレス上型701、702と、主トリミング用プレス上型701、702とともに昇降するフローティングカッターユニット1と、を備えている。
フローティングカッターユニット1は、主トリミング用プレス上型701、702の間に配置され、これにより、刃部22のトリミング用プレス下型71と対向する刃先223と、一対のカッター5a、5bの刃先50a、50bとが、主トリミング用プレス上型701、702の刃先7011、7021とともに、トリムラインTrに沿った切断刃を構成している。また、カッター5bの刃先51は、スクラップ切断用プレス上型72の刃先721とともに、スクラップカットラインScに沿った切断刃を構成している。
スクラップ切断用プレス下型73の上側刃面731は、トリミング用プレス下型71の上側刃面711よりも下方の位置に配置されており、それらの間には板状素材の板厚以上の間隔iがあけられている。
なお、簡略化のため、図10においては、主トリミング用プレス上型701、702が2つ、フローティングカッターユニット1が1つの場合を示しているが、実際には、適宜定められた数の主トリミング用プレス上型およびフローティングカッターユニット1が用いられる。
図11(A)~図11(D)は、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1を用いたトリミングプレス加工装置によるトリミングプレス加工を説明するための図である。ここで、図11(A)および図11(B)は、図10(C)のS2矢視図に対応し、図11(C)および図11(D)は、図10(B)のS1矢視図に対応している。
図11(A)に示すように、板状素材74がトリミング用プレス下型71上にセットされると、ラムの駆動により、主トリミング用プレス上型701、702、フローティングカッターユニット1、およびスクラップ切断用プレス上型72が、トリミング用プレス下型71に向かう方向βに下降し始める。
そして、図11(B)に示すように、主トリミング用プレス上型701、702の刃先7011、7021、フローティングカッター2の刃先223、および一対のカッター5a、5bの刃先50a、50bと、トリミング用プレス下型71の刃先712と、により、トリムラインTrに沿って板状素材74から製品部分以外のスクラップ741が切り落とされる。なお、このとき、シリンダ41内の圧縮性流体45の抵抗力によりピストン42の移動が阻止されるため、フローティングカッター2は、カッターホルダ31に対して移動しない。このため、フローティングカッター2の刃先223は、一対のカッター5a、5bの刃先50a、50bとともに、主トリミング用プレス上型701、702の刃先7011、7021に同期して移動する。
その後、図11(C)に示すように、主トリミング用プレス上型701、702、フローティングカッターユニット1、およびスクラップ切断用プレス上型72がβ方向に下降し続ける。これにより、フローティングカッター2の先端の刃面221が、スクラップ741を介してスクラップ切断用プレス下型73に押し当てられると、図11(D)に示すように、シリンダ41内の圧縮性流体45によりピストン42が上昇方向αへ移動し、フローティングカッター2が、カッターホルダ31に対してα方向に上昇する。一方、一対のカッター5a、5bは、主トリミング用プレス上型701、702およびスクラップ切断用プレス上型72に同期して下降を続ける。これにより、スクラップ切断用プレス上型72の刃先721およびカッター5bの刃先51と、スクラップ切断用プレス下型73の刃先732と、により、スクラップカットラインScに沿ってスクラップ741が分断される。
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
本実施の形態では、トリムラインTに沿ってフローティングカッター2の両側に位置する一対のカッター5a、5bを、フローティングカッター2を軸心O方向に移動可能に保持するホルダセット3に取り付けているので、フローティングカッター2と一対のカッター5a、5bとの隙間は、主トリミング用プレス上型701、702およびフローティングカッターユニット各々のトリミングプレス加工装置への取付け位置の誤差に影響されない。このため、フローティングカッター2と一対のカッター5a、5bとの隙間を精度よく設定(隙間ゼロを含む)することができる。また、一対のカッター5a、5bは、ホルダセット3に固定されているので、主トリミング用プレス上型701、702に対して軸心O方向に相対的に移動せず、このため、主トリミング用プレス上型701、702とのカジリは生じない。したがって、本実施の形態によれば、主トリミング用プレス上型701、702とのカジリを防止しつつ、トリムラインTに沿って板状素材74を美しく仕上げることができる。
加えて、本実施の形態では、一対のカッター5a、5bの材料として、主トリミング用プレス上型701、702の材料とは異なる材料を選択することができる。このため、主トリミング用プレス上型701、702の材料に比べて、フローティングカッター2との金属接触に対する耐性の強い高硬度の金属を、一対のカッター5a、5bの材料として選択することにより、フローティングカッター2と一対のカッター5a、5bとの隙間をより狭く設定(隙間ゼロを含む)することが可能となり、これにより、主トリミング用プレス上型701、702とのカジリを防止しつつ、トリムラインTに沿って板状素材74をさらに美しく仕上げることができる。
また、本実施の形態では、トリムラインTに沿ってフローティングカッター2の両側に位置する固定刃をホルダセット3に取り付けられたカッター5a、5bとしているので、トリムラインTに沿ってフローティングカッター2の両側に位置する固定刃を主トリミング用プレス上型701、702とした場合に比べて、固定刃のオーバハング(図1のX部分)を短くすることができる。これにより、固定刃の強度が向上して固定刃のオーバハング部分の撓みが減少するので、トリムラインTに沿って板状素材74をさらに美しく仕上げることができる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態では、カッター5bに刃先51を設けることにより、スクラップ切断用プレス上型72の刃先721とともに、スクラップカットラインScに沿った切断刃を構成するスクラップカッターを、カッター5bと一体的に形成している。しかし、本発明はこれに限定されない。カッター5bとは別個に設けられたスクラップカッターを、ホルダセット3に取り付けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態において、カッター5bと一体的にあるいは別個に設けられたスクラップカッターの刃先51を、スクラップカットラインScに沿って延長することにより、スクラップ切断用プレス上型72を省略してもよい。このようにすることにより、トリミングプレス加工装置への金型の設置作業を簡素化することができる。
また、上記の実施の形態では、トリムラインTに沿ってフローティングカッター2の両側に位置するカッター5a、5bを別体としているが、カッター5a、5bは、一体的に形成されたものでもよい。
また、上記の実施の形態において、フローティングカッター2の軸心O方向の移動をガイドするガイド部材をホルダセット3に取り付けてもよい。
図12(A)、図12(B)および図12(C)は、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の変形例1’左側面図、正面図および右側面図である。また、図13(A)および図13(B)は、本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1の変形例1’の上面図および底面図であり、図13(C)は、図12(B)に示すフローティングカッターユニット1の変形例1’のG-G断面図である。
図12および図13に示すフローティングカッターユニット1の変形例1’が、図1および図2に示す本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1と異なる点は、カッター5a、5bに代えてカッター5’a、5’bを用いたこと、およびカッター5’a、5’bを連結する連結部6を設けたことである。変形例1’のその他の構成は、フローティングカッターユニット1の構成と同様である。
カッター5’a、5’bは、連結部6により連結されて一体的に形成されており、トリムラインTに沿ってフローティングカッター2の両側に位置している。また、カッター5’a、5’bは、フローティングカッター2の刃部22の側面(スクラップカットラインScに平行な側面)と摺接するガイド面7a、7bを有している。カッター5’a、5’bのその他の構成は、図9に示す本実施の形態に係るフローティングカッターユニット1のカッター5a、5bの構成と同様である。
連結部6は、トリムラインTと平行に配置されて、カッター5’a、5’bを連結しており、フローティングカッター2の刃部22の側面(トリムラインTに平行な側面)と摺接するガイド面7cを有している。
上記構成を有するフローティングカッターユニット1の変形例1’によれば、フローティングカッター2の刃部22の側面と摺接するガイド面7a~7cにより、フローティングカッター2の軸心O方向の移動がガイドされ、フローティングカッター2の軸心O方向の移動をより高精度に実施することができる。これにより、トリムラインTに沿って板状素材74をさらに美しく仕上げることができる。
なお、図12および図13に示すフローティングカッターユニット1の変形例1’では、3つガイド面7a~7cをフローティングカッター2の刃部22の側面と摺接させることにより、フローティングカッター2の軸心O方向の移動をガイドしているが、ガイド面は少なくとも一つあればよい。また、ガイド面をフローティングカッター2のシャンク部21と摺接させることにより、フローティングカッター2の軸心O方向の移動をガイドしてもかまわない。
また、図12および図13に示すフローティングカッターユニット1の変形例1’では、3つのガイド面7a~7cをカッター5’a、5’bおよび連結部6に設けているが、ガイド面はホルダセット3に取り付けられた別個の部材に設けてもよい。
また、図12および図13に示すフローティングカッターユニット1の変形例1’において、ガイド面7a~7cに摺動層を形成して、この摺動層をフローティングカッター2の刃部22の側面と摺接させてもよい。このようにすることで、ガイド面7a~7cとフローティングカッター2の刃部22の側面とをより滑らかに摺接させることができる。この摺動層には、例えば、黒鉛等の固体潤滑剤を銅合金等に分散させ、これを焼結して得られる多孔質の焼結合金層に含油処理を施したもの(上述のオイレス工業株式会社のオイレス♯2000等)が用いられる。あるいは、摺動層を形成する代わりに、黒鉛等の固体潤滑剤をガイド面7a~7cから露出するようにガイド面7a~7cに埋め込んたもの(上述のオイレス工業株式会社のオイレス♯500等)を用いてもよい。
1,1’:フローティングカッターユニット 2:フローティングカッター 3:ホルダセット 4:スプリング 5a,5’a,5b,5’b:カッター 6:連結部 7a,7b,7c:ガイド面 21:フローティングカッター2のシャンク部 22:フローティングカッター2の刃部 23:フローティングカッター2のフランジ部 31:カッターホルダ 32:スプリングホルダ 33:回り止め 34:ブッシュ 41:シリンダ 42:ピストン 43:ピストンロッド 44:カバー 45:圧縮性流体 50a,50b:カッター5a,5bの刃先 51:カッター5bの刃先 52a,52b,311a,311b,321a,321b:ボルト孔 53a,53b:カッター5a,5bの上面 54a,54b カッター5a,5bの底面 55a,55b,317a,317b,327a,327b:ノック孔 70:トリミング用プレス上型 71:トリミング用プレス下型 72:スクラップ切断用プレス上型 73:スクラップ切断用プレス下型 211:シャンク部21の外周面 212:フローティングカッター2の端部(尾端面) 213:フローティングカッター2の端部 221、222:フローティングカッター2の刃面 223:フローティングカッター2の刃先 231:フランジ部23の外周面 232:フランジ部23の切り欠き部 312:カッター用貫通孔 313:カッター用貫通孔312の内壁面 314:ホルダ31の回り止め用溝 315:ホルダ31の上面 316:ホルダ31の底面 322:スプリング用貫通孔 325:スプリングホルダ32の表面 326:スプリングホルダ32の裏面 331:回り止め33の側面 341:ブッシュ34の内周面 342:ブッシュ34の摺動層 343,344:ブッシュ34の端面 345:ブッシュ34の摺動面 431,432:ピストンロッド43の端部 433:ピストンロッド43の外周面 441:カバー44のフランジ部 442:カバー44の貫通穴 443:貫通穴442の内周面 701,702:主トリミング用プレス上型 711:トリミング用プレス下型71の上側刃面 721:スクラップ切断用プレス上型72の刃先 731:スクラップ切断用プレス下型73の上側刃面 732:スクラップ切断用プレス下型73の刃先 7011,7021:主トリミング用プレス上型701、702の刃先

Claims (6)

  1. トリミングプレス用下型と、
    前記トリミングプレス用下型に向かって移動して、前記トリミングプレス用下型との間で、トリムラインに沿って板状素材から製品部以外のスクラップを切り落とす主トリミングプレス用上型と、
    前記主トリミングプレス用上型とともに前記トリミングプレス用下型に向かって移動して、前記主トリミングプレス用上型とともに前記トリミングプレス用下型との間で前記板状素材から前記スクラップを切り落とすフローティングカッターユニットと、
    前記トリミングプレス用下型の刃先から、前記主トリミングプレス用上型の移動方向に、前記板状素材の板厚に応じた間隔をあけて配置されたスクラップ切断用プレス下型と、
    前記主トリミングプレス用上型とともに移動し、前記スクラップ切断用プレス下型との間で、スクラップカットラインに沿って前記スクラップを分断するスクラップ切断用プレス上型と、を備え、
    前記フローティングカッターユニットは、
    前記板状素材から前記スクラップを切断するフローティングカッターと、
    前記主トリミング用プレス上型よりも高硬度の金属により形成され、前記フローティングカッターとともに前記板状素材から前記スクラップを切断するように、前記トリムラインに沿って前記フローティングカッターの両側に配置された一対のカッターと、
    前記一対のカッターが固定され、前記フローティングカッターを、前記一対のカッターに対して当該フローティングカッターの軸心方向に移動可能に保持するホルダセットと、
    前記フローティングカッターの尾端面に接触して当該フローティングカッターに反力を付与し、前記スクラップを切り落としたフローティングカッターが前記スクラップ切断用プレス下型に押し当てられると圧縮されて、前記フローティングカッターを、前記ホルダセットに対して前記主トリミングプレス用上型の移動方向と逆方向へ相対的に移動させるスプリングと
    を備えることを特徴とするトリミングプレス加工装置
  2. 請求項1に記載のトリミングプレス加工装置であって、
    前記ホルダセットに取り付けられ、前記スクラップカットラインに沿って配されたスクラップカッターと、をさらに備えている
    ことを特徴とするトリミングプレス加工装置
  3. 請求項2に記載のトリミングプレス加工装置であって、
    前記スクラップカッターは、
    前記一対のカッターのいずれか一方と一体的に形成されている
    ことを特徴とするトリミングプレス加工装置
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のトリミングプレス加工装置であって、
    前記一対のカッターは、一体的に形成されている
    ことを特徴とするトリミングプレス加工装置
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載のトリミングプレス加工装置であって、
    前記フローティングカッターの軸心方向の移動をガイドするガイド部材をさらに備えている
    ことを特徴とするトリミングプレス加工装置
  6. 請求項5に記載のトリミングプレス加工装置であって、
    前記ガイド部材は、
    前記一対のカッターの少なくとも一方と一体的に形成されている
    ことを特徴とするトリミングプレス加工装置。
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