JP7075160B1 - 恒温槽型水晶発振器 - Google Patents

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Abstract

動作安定化時間が短く、消費電力が少ない恒温槽型水晶発振器を得る。
本発明に係る恒温槽型水晶発振器1~1Hは、ITカットの水晶片11,11A,11C,11Gを備える水晶振動素子10,10A,10C,10Gと、水晶振動素子の振動周波数を制御する振動制御回路22と、水晶振動素子への加熱と冷却とを繰り返すことにより水晶振動素子の温度を設定された温度範囲内に調節する温度調節体50,50A,50C,50G,50Hと、温度調節体に対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板60,60A,60C,60E,60G,60Hと、温度調節体の温度を制御する温度制御回路24と、水晶振動素子を収容する筐体30,30A,30E,30F,30Hと、を有してなる。筐体は 、筐体の内側に、水晶振動素子が収容される振動素子収容空間31c、31Ac,31Ec,31Fc,31Gc,31Hcを画定する。

Description

本発明は、恒温槽型水晶発振器に関する。
近年、ポスト5Gから6Gへ向けた次世代通信機器において、通信の高速化や通信容量の増加による通信性能の向上のため、発振器(例えば、基地局向けの発振器)の低位相雑音化と低ジッタ化とが、求められている。特に、低ジッタのGHz帯の信号を得るためには、低位相雑音で高周波数の水晶発振器が、必要とされている。
水晶発振器の中でも、恒温槽付水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal(X-tal) Oscillator)は、優れた周波数精度、周波数温度安定性などを有する。そのため、OCXOは既存の通信機器において多くの用途に用いられ、次世代通信機器においても必須の水晶発振器である。
従来のOCXOは、周囲温度(環境温度)の変動に応じて水晶振動子の振動周波数が変動しないように、筐体に水晶振動素子が収容された水晶振動子と、発振回路と、が恒温槽(恒温槽筐体)に収容された構造を有する(例えば、特許文献1参照)。恒温槽内の温度は、恒温槽に収容されたヒータで所定温度に維持される。OCXOには、水晶の結晶軸が2回回転カット(例えば、SCカット、ITカット)された、熱衝撃特性に優れる水晶振動子が、広く用いられる。
ここで、SCカットの水晶振動子は、偏曲点温度(T)が約95℃、偏曲点温度より低温側で零温度係数を示す頂点温度(T)が約70℃~80℃、の3次曲線となる温度特性を有する。そのため、恒温槽内の温度が頂点温度近傍に制御されることにより、SCカットの水晶振動子は、安定した周波数(例えば、±10ppb)で振動する。
しかしながら、従来のOCXOでは、水晶振動子と発振回路とヒータとが恒温槽に収容される。すなわち、水晶振動素子は筐体と恒温槽とにより2重に収容される。そのため、OCXOの外形寸法は、一般的な水晶発振器の外形寸法と比較して、大型化し易い(例えば、長さ15mm、幅10mm、高さ6mm)。
また、従来のOCXOでは、ヒータによる加熱により恒温槽内の温度が制御される。そのため、制御温度範囲は、OCXOの動作温度範囲の上限温度に近い温度、かつ、頂点温度(約70℃~80℃)近傍の高温に設定される。そのため、電源を投入してからOCXOの動作が安定化するまでの時間(動作安定化時間)は長く(例えば、約20min~30min)、消費電力も多い(例えば、起動時に約1w~3w、安定化時に約0.5w~1w)。さらに、恒温槽内に収容された部材(例えば、水晶振動子、発振回路など)は高温にさらされるため、回路などの材料寿命が短くなり易く、材料コストが増加し易い。
特開2016-174265号公報
本発明は、動作安定化時間が短く、消費電力が少ない恒温槽型水晶発振器を提供することを目的とする。
本発明に係る恒温槽型水晶発振器は、ITカットの水晶片を備える水晶振動素子と、水晶振動素子の振動周波数を制御する振動制御回路と、水晶振動素子への加熱と冷却とを繰り返すことにより水晶振動素子の温度を設定された温度範囲内に調節する温度調節体と、温度調節体に対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板と、温度調節体の温度を制御する温度制御回路と、水晶振動素子を収容する筐体と、を有してなり、筐体は 、筐体の内側に、水晶振動素子が収容される振動素子収容空間を画定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、動作安定化時間が短く、消費電力が少ない恒温槽型水晶発振器を得ることができる。
本発明に係る恒温槽型水晶発振器の実施の形態を示す模式断面図である。 図1の恒温槽型水晶発振器の機能ブロック図である。 図1の恒温槽型水晶発振器が備える水晶片の結晶軸の切断角度を説明する図であって、(a)は1回目の回転における切断角度を説明する模式図であり、(b)は2回目の回転における切断角度を説明する模式図である。 図1の恒温槽型水晶発振器が備える水晶振動素子の周波数温度特性を示すグラフである。 図1の恒温槽型水晶発振器が備える水晶振動素子の周波数温度特性を示す別のグラフである。 図1の恒温槽型水晶発振器が備える水晶振動素子のBモードの周波数温度特性を模式的に示すグラフである。 図1の恒温槽型水晶発振器の制御温度範囲と従来のOCXOの制御温度範囲とを説明する模式図である。 本発明に係る恒温槽型水晶発振器の別の実施の形態を示す模式断面図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の機能ブロック図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の第1変形例を示す模式断面図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の第2変形例を示す模式断面図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の第3変形例を示す模式断面図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の第4変形例を示す模式断面図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の第5変形例を示す模式断面図である。 図8の恒温槽型水晶発振器の第6変形例を示す模式断面図である。 本発明に係る恒温槽型水晶発振器のさらに別の実施の形態を示す模式断面図である。
本発明に係る恒温槽型水晶発振器(以下「本発振器」という。)は、以下の実施形態と図面とにより説明される。
以下の説明において、本発明に係る「恒温槽型水晶発振器」は、従来の恒温槽付水晶発振器(OCXO)のように、水晶振動子(水晶振動素子と、水晶振動素子を収容する筐体と、を備える水晶振動子)を収容して、水晶振動子の温度を一定に保つ恒温槽(恒温槽筐体)を用いることなく、従来のOCXOと同等の周波数温度安定性を有する発振器である。すなわち、本発振器は、従来のOCXOのように2重(2つ)の筐体を有しておらず、水晶振動素子が収容されている空間(後述する振動素子収容空間)と外部環境空間との間は、単一の筐体のみで区分けされている(単一の筐体を有する)水晶発振器である。以下の説明において、恒温槽型水晶発振器の略称は、説明の便宜上、OCXOと表記する。
また、以下の説明において、「2つの部材が当接している状態」は、2つの部材が直に接触している状態と、接着剤により2つの部材が接合されている状態(2つの部材間に薄い接着剤の層が形成されている状態)と、を含む。
●恒温槽型水晶発振器(1)●
図1は、本発振器の実施の形態を示す模式断面図である。
図2は、本発振器の機能ブロック図である。
本発振器1は、所定の発振周波数の信号を生成する、SMD(Surface Mount Device)型の恒温槽型水晶発振器(OCXO)である。本発振器1は、水晶振動素子10と、回路部20と、筐体30と、導電性接着剤40と、温度調節体50と、熱伝導板60と、を有してなる。
水晶振動素子10は、所定の発振周波数の信号を生成する。水晶振動素子10は、後述する振動素子収容空間31cに収容されている。水晶振動素子10は、水晶片11と、第1主面電極12と、第2主面電極13と、を備える。
水晶片11は、ITカット(2回回転カット)の水晶片である。すなわち、水晶振動素子10は、ITカットの水晶振動素子である。ITカットは周知技術であるため、その説明は、省略される。水晶片11は、例えば、平面視において、短辺と長辺とを有する矩形板状である。
以下の説明において、水晶片11の短辺に平行な方向(図1の紙面手前奥方向)は短手方向であり、水晶片11の長辺に平行な方向(図1の紙面左右方向)は長手方向である。また、本発振器1が基板(不図示)に実装されたとき、本発振器1に対して基板側の方向が下方であり、下方の反対側の方向が上方である。
図3は、水晶片11の結晶軸の切断角度を説明する模式図であり、(a)は1回目の回転における切断角度を説明する模式図であり、(b)は2回目の回転における切断角度を説明する模式図である。
同図は、水晶の結晶の直交座標系(XYZ)において、XZ軸に直交する面を、電気軸であるX軸を回転軸として「α」度回転(1回回転)し、「α」度回転後の直交座標系(XY´Z´)において、Z´軸を回転軸として「β」度回転(2回回転)した切断角度で、水晶片11が切断されていることを示す。本実施の形態において、水晶片11は、例えば、「α」34度25分30秒、「β」19度6分、の切断角度で切断されている。
図4は、水晶片11が用いられた水晶振動素子10の周波数温度特性を示すグラフである。
同図は、縦軸に周波数偏差(ppm)を示し、横軸に温度(℃)を示す。同図は、「β」を19度6分で固定とし、「α」を34度22分30秒から30秒間隔で大きくしたときの、水晶振動素子10の周波数温度特性を示す。同図は、水晶振動素子10の偏曲点温度Tが約75℃であり、偏曲点温度Tよりも低温側で零温度係数を示す頂点温度Tが「β」の増加に応じて、約60℃~40℃の範囲で変動すること、を示す。
このように、切断角度が調整されることにより、水晶振動素子10の頂点温度Tは、30℃乃至50℃の範囲内に設定され、好ましくは、35℃乃至45℃の範囲内に設定され、さらに好ましくは、40℃乃至45℃の範囲内に設定されている。
図5は、水晶振動素子10の周波数温度特性を示す別のグラフである。
同図は、縦軸に周波数偏差(ppb)、横軸に温度(℃)を示す。同図は、「α」34度25分30秒、「β」19度6分、の切断角度で切断された水晶片11が用いられた水晶振動素子10の頂点温度Tが約42℃であることを示す。
図1と図2とに戻る。
第1主面電極12と第2主面電極13それぞれは、水晶片11に所定の電圧を印加する。第1主面電極12は、水晶片11の一方側の面(図1の紙面下側の面:下面)に配置されている。第2主面電極13は、水晶片11の他方側の面(図1の紙面上側の面:上面)に配置されている。第1主面電極12と第2主面電極13それぞれは、例えば、下地金属膜であるCr膜と、下地金属膜上に配置される金属膜であるAu膜と、により構成されている。
水晶片11と第1主面電極12と第2主面電極13とは、例えば、公知のフォトリソ工程により形成されている。
回路部20は、本発振器1の動作に必要な回路群を構成する。回路部20は、後述する振動素子収容空間31cに収容されている。回路部20は、例えば、回路基板21と、振動制御回路22と、抽出回路23と、温度制御回路24と、を備える。
回路基板21は、振動制御回路22と、抽出回路23と、温度制御回路24と、が実装されている基板である。
振動制御回路22は、水晶振動素子10の振動周波数を制御する。振動制御回路22は、例えば、公知の発振回路である。
抽出回路23は、水晶振動素子10のBモードの信号を抽出する。抽出回路23は、例えば、公知の方法で、単一の水晶振動素子10のBモードの信号を抽出する。水晶片11は、ITカットの水晶片である。そのため、水晶振動素子10の振動モードは、主振動である厚み滑り振動モード(Cモード)と、副振動である厚みねじれ振動モード(Bモード)と、を含む。
図6は、ITカットの水晶振動素子10のBモードの周波数温度特性を模式的に示すグラフである。同図は、縦軸に周波数偏差(ppm)を示し、横軸に温度(℃)を示す。同図は、Bモードの周波数温度特性では、温度変化に対して周波数が直線的に変化することを示す。
図1と図2とに戻る。
温度制御回路24は、抽出回路23により抽出されたBモードの信号に基づいて、温度調節体50に供給される電流を制御する。具体的には、温度制御回路24は、Bモードの信号に基づいて、水晶振動素子10の温度を検出し、水晶振動素子10の温度が所定温度(例えば、頂点温度T)になるように温度調節体50に供給される電流(電流の向き、大きさ)を制御している。
筐体30は、水晶振動素子10と回路部20とを収容する。筐体30は、ベース31とカバー32とを備える。筐体30は、例えば、長さ2.5mm、幅2.0mm、高さ0.9mmの外形寸法を有する、公知の水晶発振器の筐体である。
ベース31は、例えば、アルミナなどの複数のセラミックス層が積層された焼結体である。ベース31は、平面視(上方視)において矩形状であり、上方に開口している開口部31aを有する箱状である。すなわち、ベース31には、水晶振動素子10と回路部20とが収容される空間(振動素子収容空間(キャビティ)31c)が形成されている。ベース31は、段部311と電極端子312と凹部313とシールリング314とを備える。本実施の形態において、ベース31は、例えば、長さ2.5mm、幅2.0mmの外形寸法を有する。
段部311は、水晶振動素子10が実装される部分である。段部311は、ベース31の底部のうち、長手方向の一方側(図1の紙面左側)の上面に配置されている。電極端子312は、ベース31の底部の下面に配置される外部端子312aと、段部311の上面(以下「実装面」という。)311aに配置されている一対の電極端子パッド312bと、を含む。外部端子312aは、貫通接続や層間接続(共に不図示)を介して電極端子パッド312bと電気的に接続され、貫通接続や層間接続、金属ワイヤ(共に不図示)を介して回路基板21と電気的に接続されている。ベース31の底部の中央部は、下方に矩形状に凹んでいて、凹部313を構成している。シールリング314は、カバー32によるベース31の封止時に溶融し、ベース31とカバー32とを溶接する。シールリング314は、例えば、KOV(コバール)などの金属製である。シールリング314は、例えば、銀ロウによりベース31の開口部31aの端面に接合されている。
カバー32は、ベース31の上部の開口部31aを気密に封止する。カバー32は、矩形板状で、例えば、KOV(コバール)などの金属製である。カバー32は、真空雰囲気下で、ベース31の開口部31aの端面に、シールリング314により溶接されている。その結果、筐体30の内側の空間(振動素子収容空間31c)は、真空雰囲気に保たれている。
このように、ベース31の開口部31aがカバー32により封止されていることにより、筐体30(ベース31、カバー32)は、筐体30の内側に、水晶振動素子10と回路部20とが収容されている振動素子収容空間31cを画定している。すなわち、振動素子収容空間31cのうち、水晶振動素子10が収容されている空間(凹部313よりも上方の空間)は、本発明における素子収容部として機能する。また、振動素子収容空間31cのうち、回路部20が収容されている空間(凹部313の内側の空間)は、本発明における回路収容部として機能する。つまり、振動素子収容空間31cは、本発明における素子収容部として機能すると共に、本発明における回路収容部としても機能する。カバー32の下面32bは、振動素子収容空間31cに面し、水晶振動素子10に向けられている。カバー32の上面32aは本発明における表面の例であり、同下面32bは本発明における裏面の例である。上下方向は、本発明におけるカバー32の表裏方向の例である。
また、筐体30の内側の空間(振動素子収容空間31c)のうち、回路部20が収容されている空間(凹部313の内側の空間)は、本発明における回路収容空間としても機能する。すなわち、振動素子収容空間31cは、回路収容空間を含む。つまり、筐体30は、回路部20が収容される回路収容空間を画定している。
導電性接着剤40は、水晶振動素子10の一対の接続電極12a,13aそれぞれを、ベース31の電極端子パッド312bに電気的に接続している。その結果、水晶振動素子10は、筐体30の内側に機械的に固定されている。すなわち、水晶振動素子10は、カバー32と略平行な状態で、導電性接着剤40により、段部311の実装面311a(電極端子パッド312b)に実装されている。その結果、水晶振動素子10とカバー32とは、相互に対向している。
温度調節体50は、水晶振動素子10への加熱と冷却とを繰り返すことにより水晶振動素子10の温度を所定温度(頂点温度T)に調整する。温度調節体50は、矩形板状である。温度調節体50は、例えば、金属を介して直列に接続された複数のp型とn型の半導体が2つの絶縁板に挟み込まれている構造を有する、公知のペルチェ素子である。温度調節体50の下面50bは、例えば、接着剤によりカバー32の上面32aに接合されている。すなわち、温度調節体50の下面50bは、カバー32の上面32aに当接している状態で、同上面32aに取り付けられている。つまり、温度調節体50は、筐体30の外側に配置されている。温度調節体50への電流は、例えば、温度調節体50に備えられる電線(不図示)と、ベース31の積層接続(不図示)と、を介して供給される。下面50bは、本発明における温度調節体の他方の面の例である。
熱伝導板60は、温度調節体50に対する吸熱板および放熱板として機能する。すなわち、例えば、温度調節体50が水晶振動素子10を冷却するとき、熱伝導板60は、水晶振動素子10から熱エネルギーとして放射された熱を温度調節体50からの排熱として本発振器1の外部に放出する放熱板として機能する。一方、例えば、温度調節体50が水晶振動素子10を加熱するとき、熱伝導板60は、温度調節体50(カバー32)から放射された熱を補うための熱を外部環境空間(例えば、大気中)から吸熱する吸熱板として機能する。熱伝導板60は、矩形板状で、例えば、アルミニウムなどの熱伝導性のよい金属製である。熱伝導板60の下面60bは、例えば、接着剤により温度調節体50の上面50aに接合されている。すなわち、熱伝導板60の下面60bは、温度調節体50の上面50aに当接した状態で、同上面50aに取り付けられている。熱伝導板60の上面60aは、外部環境空間(本発振器1の外側の空間)に面している。上面50aは、本発明における温度調節体の一方の面の例である。
このように構成されている本発振器1において、温度調節体50からの熱は、カバー32を介して、筐体30の内側の空間に電磁波を介した熱エネルギー(以下、単に「熱エネルギー」という。)として放射される。すなわち、温度調節体50からの熱は、カバー32内に伝導され、カバー32の下面32bから、筐体30の内側の空間(カバー32と水晶振動素子10との間の空間:振動素子収容空間31c)に熱エネルギーとして放射される。その結果、温度調節体50からの熱は、水晶振動素子10に、熱エネルギーとして伝達される。一方、水晶振動素子10からの熱は、水晶振動素子10から振動素子収容空間31cに熱エネルギーとして放射される。振動素子収容空間31cに放射された熱は、カバー32に吸収され、カバー32内に伝導され、温度調節体50を介して熱伝導板60から外部環境空間に放射される。したがって、温度調節体50からの熱エネルギーが水晶振動素子10からの熱エネルギーよりも大きいとき、カバー32は温度調節体50に対する放熱板として機能し、熱伝導板60は温度調節体50に対する吸熱板として機能し、水晶振動素子10は加熱される。一方、温度調節体50からの熱エネルギーが水晶振動素子10からの熱エネルギーよりも小さいとき、カバー32は温度調節体50に対する吸熱板として機能し、熱伝導板60は温度調節体50に対する放熱板として機能し、水晶振動素子10は冷却される。このように、カバー32と熱伝導板60とは、温度調節体50に対する吸熱板および放熱板として機能する。その結果、カバー32と温度調節体50と熱伝導板60とは、水晶振動素子10の温度を制御する温度調節ユニットとして機能する。このとき、カバー32と水晶振動素子10との間の間隔は、数10~100μm程度と短いため、熱エネルギーは、水晶振動素子10とカバー32それぞれに伝達され易い。
また、本発振器1において、温度調節体50は、水晶振動素子10の加熱と冷却とが可能なペルチェ素子である。そのため、本発振器1は、ヒータを用いて温度制御(冷却は自然放熱冷却)を行う従来のOCXOと比較して、短時間で水晶振動素子10の温度を強制的に下げることができる。すなわち、本発振器1は、温度の上昇と下降とを細かく制御することにより、細かい温度制御(精度のよい温度制御)を実現できる。その結果、本発振器1における制御温度範囲は、±1℃程度の極めて狭い範囲に制御される。
さらに、本発振器1において、水晶振動素子10の頂点温度Tは、約42℃である。したがって、本発振器1の制御温度は、同頂点温度T近傍(例えば、頂点温度または頂点温度±5℃の範囲内など)に設定される。すなわち、本発振器1の制御温度範囲は、略常温に近い温度帯である。その結果、温度制御に必要とされる熱エネルギーは小さくなり、本発振器1の温度制御に必要な消費電力は、ヒータを用いて高温(70℃~80℃)に温度制御される従来のOCXOの消費電力と比較して、大幅に抑制可能である。
図7は、本発振器1の制御温度範囲と従来のOCXOの制御温度範囲とを説明する模式図である。
図7に示されるとおり、従来のOCXOの温度制御は、加熱と自然放熱冷却とにより温度の上昇と下降とを制御する。そのため、特に、同温度制御は、温度の下降に時間を要する。これに対し、本発振器1の温度制御は、加熱と冷却とを強制的に実行できるため、温度の上昇と下降とに要する時間を短縮可能である。また、本発振器1の制御温度範囲は、従来のOCXOの制御温度範囲よりも狭い。
図1と図2とに戻る。
さらにまた、本発振器1の構成では、水晶振動素子10と回路部20とを収容する筐体30は、筐体30の内側の空間(振動素子収容空間31c)に気体(例えば、窒素)が充填されているとき、OCXOの恒温槽としても機能する。前述のとおり、本実施の形態において、振動素子収容空間31cの雰囲気は真空雰囲気である。そのため、振動素子収容空間31cは断熱層として機能し得るが、従来のOCXOの恒温槽(恒温槽の内側の雰囲気の温度を一定に保つ槽)としては機能しない。すなわち、本発振器1は、従来のOCXOのような恒温槽を有していない。そのため、本発振器1の外形寸法は、筐体と恒温槽筐体とにより水晶振動素子を2重に収容する従来のOCXOの外形寸法と比較して、小型化可能である。すなわち、例えば、本発振器1は、恒温槽筐体を備えない発振器(例えば、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)またはSPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator))と同様の2520サイズ(長さ2.5mm、幅2.0mm)や1612サイズ(長さ1.6mm、幅1.2mm)にまで小型化可能である。
前述のとおり、本発振器1の制御温度範囲は略常温に近い温度帯であり、カバー32からの熱は、水晶振動素子10に伝達され易い。その結果、本発振器1では、電源を投入してから動作が安定化するまでの時間(動作安定化時間)は、数分程度に短縮可能である。
●まとめ(1)
以上説明した実施の形態によれば、本発振器1は、ITカットの水晶片11を備える水晶振動素子10と、水晶振動素子10の振動周波数を制御する振動制御回路22と、水晶振動素子10を加熱または冷却することにより水晶振動素子10の温度を設定された温度範囲(例えば、頂点温度T近傍)内に調整する温度調節体50と、温度調節体50に対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板60と、温度調節体50の温度を制御する温度制御回路24と、水晶振動素子10を収容する筐体30と、を有してなる。この構成によれば、本発振器1は、ヒータを用いて温度制御を行う従来のOCXOと比較して、短時間で水晶振動素子10の温度を下げることができると共に、細かな温度制御を実現できる。その結果、本発振器1における制御温度範囲は、±1℃程度の極めて狭い範囲に制御される。また、ペルチェ素子である温度調節体50の冷却効率は向上する。さらに、筐体30は、筐体30の内側に、水晶振動素子10が収容される振動素子収容空間31cを画定する。この構成によれば、水晶振動素子10は、従来の恒温槽を有するOCXOのように、恒温槽筐体に間接的に収容されるのではなく、筐体30のみに直接的に収容される。すなわち、本発振器1の外形寸法は、筐体と恒温槽筐体とにより水晶振動素子を2重に収容する従来のOCXOの外形寸法と比較して、小型化可能である。
また、本発振器1では、水晶振動素子10の加熱と冷却とが可能である。そのため、本発振器1の制御温度は、恒温槽内の温度が動作温度範囲の上限温度(約85℃)近傍の高温に制御される従来のOCXOと比較して、低い温度に設定可能である。その結果、本発振器1の動作安定化時間は、従来のOCXOと比較して、大幅に短縮可能である。また、従来のOCXOと比較して、温度制御に用いられる消費電力は、大幅に抑制可能である。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、温度調節体50の下面50bは、カバー32の上面32aに取り付けられる。温度調節体50の上面50aは、熱伝導板60の下面60bに取り付けられる。すなわち、温度調節体50は、筐体30の外側に配置される。この構成によれば、恒温槽を構成する筐体内にヒータを収容する従来のOCXOと比較して、筐体30の外形寸法は、小型化可能である。その結果、振動素子収容空間31cに気体(例えば、窒素)が充填されているとき、温度調節体50により温度が制御される空間(振動素子収容空間31c)の容積は大きく減少し、温度制御の追随性や効率は向上する。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、温度調節体50の下面50bは、カバー32の上面32aに当接している状態で、同上面32aに取り付けられている。温度調節体50の上面50aは、熱伝導板60に取り付けられている。この構成によれば、温度調節体50(水晶振動素子10)からの熱は、カバー32を介して、熱エネルギーとして、水晶振動素子10(温度調節体50)に伝達可能である。すなわち、カバー32は、温度調節体50に対する吸熱板および放熱板として機能する。したがって、本発振器1では、熱伝導板60は、温度調節体50の上面50aのみに取り付けられる。その結果、本発振器1の高さ(厚さ)は、熱伝導板が温度調節体の両面に取り付けられる場合と比較して、小さくなる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、筐体30の内側の空間(すなわち、振動素子収容空間31c)は、真空雰囲気である。この構成によれば、振動素子収容空間31cは、断熱層として機能する。また、水晶振動素子10と温度調節体50との間の熱の伝達は、電磁波を介した熱エネルギーの放射に支配される。その結果、周囲温度(環境温度)の変化は、水晶振動素子10に伝達され難くなり、温度調節体50による温度制御の効率は向上する。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、温度調節体50は、ペルチェ素子である。ペルチェ素子は構造が単純な熱電素子であり、近年、ペルチェ素子の薄肉化・小型化、が進んでいる。そのため、本発振器1は、温度調節体50が筐体30の外部に配置されても、小型化可能である。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、水晶振動素子10の温度は、頂点温度Tである所定温度(約42℃)に調整される。すなわち、本発振器1の制御温度は、略常温に近い温度帯である。その結果、温度制御に必要とされる熱エネルギーは小さくなり、本発振器1の温度制御に必要な消費電力は、ヒータを用いて高温(70℃~80℃)に温度制御される従来のOCXOの消費電力と比較して、大幅に抑制可能である。また、本発振器1では、電源を投入してから動作が安定化するまでの時間(動作安定化時間)は、数分程度に短縮可能である。さらに、回路部20が備える各回路22-24の経年劣化も抑制される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、温度制御回路24は、Bモードの信号に基づいて、温度調節体50に流れる電流を制御する。前述のとおり、Bモードの周波数温度特性では、温度変化に対して周波数が直線的に変化する。この構成によれば、本発振器1は、例えば、3次曲線に基づく近似式を用いることなく、高い精度で水晶振動素子10の温度を検出可能であり、かつ、水晶振動素子10の温度に応じて温度調節体50の温度を制御可能である。また、Bモードの信号に基づいて、水晶振動素子10の温度が直接検出されるため、本発振器1では、従来のOCXOのように恒温槽内の温度を検出する温度センサが、不要となる。その結果、本発振器1は、小型化可能である。
また、本発明における温度調節体は、筐体の内側に配置されていてもよい。すなわち、例えば、本発明における温度調節体は、カバーの下面に当接し、同下面に取り付けられていてもよい。この構成では、カバーは、本実施の形態における熱伝導板と同じ機能を発揮する。この構成の詳細は、後述する。
さらに、本発明における温度調節体は、本発明における水晶片に当接していてもよい。すなわち、例えば、本発明における水晶片を逆メサ構造に形成し、同温度調節体は、同水晶片の外縁部に当接していてもよい。この構成の詳細は、後述する。
さらにまた、本発明における熱伝導板は、本発明における水晶片に当接していてもよい。つまり、本発明における温度調節ユニットは、本発明における水晶片に当接していてもよい。この構成の詳細は、後述する。
●恒温槽型水晶発振器(2)●
次に、本発振器の別の実施の形態(以下「第2実施形態」という。)について、先に説明した実施の形態(以下「第1実施形態」という。)と異なる点を中心に説明する。第2実施形態における本発振器において、温度調節体と熱伝導板との配置が、第1実施形態における本発振器と異なる。以下の説明において、第1実施形態と共通する要素、および第1実施形態と姿勢(配置および向き)のみが異なる要素については、同一の符号が付され、その説明の一部または全ては省略される。
図8は、本発振器の別の実施の形態(第2実施形態)を示す模式断面図である。
図9は、本発振器の機能ブロック図である。
本発振器1Aは、所定の発振周波数の信号を生成する、SMD型の恒温槽型水晶発振器(OCXO)である。本発振器1Aは、水晶振動素子10Aと、回路部20と、筐体30Aと、導電性接着剤40と、温度調節体50Aと、熱伝導板60Aと、を有してなる。
水晶振動素子10Aは、所定の発振周波数の信号を生成する。水晶振動素子10Aは、後述する振動素子収容空間(キャビティ)31Acに収容されている。水晶振動素子10Aは、水晶片11Aと、第1主面電極12Aと、第2主面電極13Aと、を備える。
水晶片11Aは、ITカット(2回回転カット)の水晶片である。すなわち、水晶振動素子10Aは、ITカットの水晶振動素子である。水晶片11Aは、例えば、矩形板状である。水晶片11Aは、厚肉部11A1と薄肉部11A2とを備える。水晶片11Aの上面のうち、外縁部を除く中央領域(主振動領域)は、下方へ向けて矩形板状に凹んでいて、薄肉部11A2を構成している。一方、外縁部は、厚肉部11A1を構成している。すなわち、薄肉部11A2は、厚肉部11A1よりも薄い。つまり、水晶片11Aは、上面にいわゆる逆メサ構造を有する水晶片である。第1主面電極12Aは、水晶片11Aの下面のうち、薄肉部11A2に配置されている。第2主面電極13Aは、水晶片11Aの上面のうち、薄肉部11A2に配置されている。
筐体30Aは、水晶振動素子10Aと回路部20とを収容する。筐体30Aは、ベース31Aとカバー32とを備える。筐体30Aは、例えば、長さ2.5mm、幅2.0mm、高さ0.9mmの外形寸法を有する、公知の水晶発振器の筐体である。
ベース31Aは、例えば、アルミナなどの複数のセラミックス層が積層された焼結体である。ベース31Aは、平面視(上方視)において矩形状であり、上方に開口している開口部31Aaを有する箱状である。すなわち、ベース31Aには、水晶振動素子10Aと回路部20とが収容される空間(振動素子収容空間31Ac)が形成されている。ベース31Aは、段部311Aと電極端子312と凹部313とシールリング314を備える。本実施の形態において、ベース31Aは、例えば、長さ2.5mm、幅2.0mmの外形寸法を有する。
段部311Aは、第1段部311A1と第2段部311A2とを備える。第1段部311A1は、ベース31Aの底部のうち、長手方向の一方側(図8の紙面左側)に配置されている。第2段部311A2は、長手方向の他方側(図8の紙面右側)に配置されている。上下方向において、段部311Aの上面は、ベース31Aの底部の上面よりも上方に配置されている。すなわち、段部311Aは、底部よりも高い。
第1段部311A1の上面のうち、内半部(図8の紙面右側の半部)の上面(以下「実装面」という。)311A1aは、水晶振動素子10Aが実装される面である。外半部(図8の紙面左側の半部)の上面(以下「当接面」という。)311A1bは、熱伝導板60Aが当接する面である。上下方向において、当接面311A1bは、実装面311A1aよりも上方(すなわち、カバー32側)、かつ、外側(図8の紙面左側)に配置されている。すなわち、第1段部311A1において、当接面311A1bは、実装面311A1aよりも高い。
第2段部311A2の上面のうち、内半部(図8の紙面左側の半部)の上面(以下「実装面」という。)311A2aは、水晶振動素子10Aが実装される面である。外半部(図8の紙面右側の半部)の上面(以下「当接面」という。)311A2bは、熱伝導板60Aが当接する面である。上下方向において、当接面311A2bは、実装面311A2aよりも上方(すなわち、カバー32側)、かつ、外側(図8の紙面右側)に配置されている。すなわち、第2段部311A2において、当接面311A2bは、実装面311A2aよりも高い。
電極端子312は、ベース31の底部の下面に配置される外部端子312aと、段部311Aの上面(実装面311A1a,311A2a)に配置されている一対の電極端子パッド312bと、を含む。外部端子312aは、貫通接続や層間接続(共に不図示)を介して電極端子パッド312bと電気的に接続され、貫通接続や層間接続、金属ワイヤ(共に不図示)を介して回路基板21と電気的に接続されている。ベース31Aの底部の中央部は、下方に矩形状に凹んでいて、凹部313を構成している。
カバー32は、ベース31Aの開口部31Aaを気密に封止している。その結果、筐体30A(ベース31A、カバー32)は、筐体30Aの内側に、水晶振動素子10Aと回路部20とが収容されている振動素子収容空間31Acを画定している。振動素子収容空間31Acは、真空雰囲気である。すなわち、振動素子収容空間31Acは、本発明における素子収容部として機能すると共に、本発明における回路収容部としても機能する。カバー32の上面(表面)32aは、外部環境空間に面している。カバー32の下面(裏面)32bの一部は、振動素子収容空間31Acに面している。上面32aは本発明におけるカバーの表面の例であり、下面32bは本発明におけるカバーの裏面の例である。
以下の説明において、筐体30Aの内側の空間(振動素子収容空間31Ac)のうち、回路部20が収容されている空間(凹部313の内側の空間)は、本発明における回路収容空間としても機能する。すなわち、振動素子収容空間31Acは、回路収容空間を含む。
導電性接着剤40は、水晶振動素子10Aの一対の接続電極12Aa,13Aaそれぞれを、ベース31Aの電極端子パッド312bに電気的に接続している。すなわち、水晶振動素子10Aは、カバー32と略平行な状態で、導電性接着剤40により、段部311の実装面311A1a,311A2a(電極端子パッド312b)に実装されている。つまり、長手方向において、水晶振動素子10Aの両端部が、実装面311A1a,311A2aに支持されている。
温度調節体50Aの構成は、大きさが異なる点を除き、第1実施形態の温度調節体50の構成と共通する。長手方向において、温度調節体50Aの長さは、ベース31Aの開口部31Aaの開口長さよりも短く、水晶片11Aの薄肉部11A2の長さよりも長い。温度調節体50Aの上面50Aaは、例えば、接着剤によりカバー32の下面32bに接合されている。すなわち、温度調節体50Aの上面50Aaは、カバー32の下面32bに当接している状態で、同下面32bに取り付けられている。つまり、温度調節体50Aは、筐体30Aの内側の空間(振動素子収容空間31Ac)に配置されている。温度調節体50Aへの電流は、例えば、温度調節体50Aに備えられる電線(不図示)と、ベース31Aの積層接続(不図示)と、を介して供給される。上面50Aaは本発明における温度調節体の一方の面の例であり、下面50Abは本発明における温度調節体の他方の面の例である。
熱伝導板60Aの構成は、大きさが異なる点を除き、第1実施形態における熱伝導板60の構成と共通する。長手方向において、熱伝導板60Aの長さは、ベース31Aの開口部31Aaの開口長さよりも短く、水晶振動素子10Aの長さよりも長い。熱伝導板60Aの上面60Aaは、例えば、接着剤により温度調節体50Aの下面50Abに接合されている。すなわち、熱伝導板60Aの上面60Aaは、温度調節体50Aの下面50Abに当接した状態で、同下面50Abに取り付けられている。熱伝導板60Aの下面60Abのうち、外縁部は、ベース31Aの当接面311A1b,311A2bに当接している。つまり、熱伝導板60Aは、筐体30Aの内側の空間(振動素子収容空間31Ac)に配置されている。熱伝導板60Aの下面60Abは、振動素子収容空間31Acに面し、水晶振動素子10Aに向けられている。その結果、水晶振動素子10Aの上面の全面が熱伝導板60Aの下面60Abに対向している。
上下方向において、カバー32と水晶振動素子10Aとの間の距離「L1」は、カバー32と当接面311A1b,311A2bとの間の距離「L2」よりも長い。前述のとおり、熱伝導板60Aが当接面311A1b,311A2bに当接していることにより、熱伝導板60Aと水晶振動素子10Aとの間には、距離「L2」と距離「L1」との差分「L1-L2」に相当する間隔「L3」の隙間S1が形成されている。すなわち、熱伝導板60Aは、水晶振動素子10Aとの間に隙間S1を介して、水晶振動素子10Aを覆うように、水晶振動素子10Aと対向している。換言すれば、熱伝導板60Aは、間隔「L3」の距離で、水晶振動素子10Aと近接している。このように、熱伝導板60Aが当接面311A1b,311A2bに当接していることにより、熱伝導板60Aは水晶振動素子10Aに接触せず、水晶振動素子10Aと熱伝導板60Aとの間には、確実に間隔「L3」の隙間S1が形成されている。
このように構成されている本発振器1Aにおいて、温度調節体50Aからの熱は、熱伝導板60Aを介して、筐体30Aの内側の空間に熱エネルギーとして放射される。すなわち、温度調節体50Aからの熱は、熱伝導板60A内に伝導され、熱伝導板60Aの下面60Abから、筐体30Aの内側の空間(熱伝導板60Aと水晶振動素子10Aとの間の空間:振動素子収容空間31Ac)に熱エネルギーとして放射され、水晶振動素子10Aに吸収される。その結果、温度調節体50からの熱は、水晶振動素子10Aに、熱エネルギーとして伝達される。一方、水晶振動素子10Aからの熱は、水晶振動素子10Aから振動素子収容空間31Acに熱エネルギーとして放射される。振動素子収容空間31Acに放射された熱は、熱伝導板60Aに吸収され、温度調節体50Aを介してカバー32から外部環境空間に放射される。したがって、温度調節体50Aからの熱エネルギーが水晶振動素子10Aからの熱エネルギーよりも大きいとき、カバー32は温度調節体50Aに対する吸熱板として機能し、熱伝導板60Aは温度調節体50Aに対する放熱板として機能し、水晶振動素子10Aは加熱される。一方、温度調節体50Aからの熱エネルギーが水晶振動素子10Aからの熱エネルギーよりも小さいとき、カバー32は温度調節体50Aに対する放熱板として機能し、熱伝導板60Aは温度調節体50Aに対する吸熱板として機能し、水晶振動素子10Aは冷却される。このように、カバー32と熱伝導板60Aとは、温度調節体50Aに対する吸熱板および放熱板として機能する。このとき、カバー32と水晶振動素子10Aとの間の間隔「L3」は、数10μm程度と短いため、熱エネルギーは、水晶振動素子10Aとカバー32とに伝達され易い。
前述のとおり、本実施の形態において、筐体30Aの内側の空間(振動素子収容空間31Ac)の雰囲気は真空雰囲気である。そのため、振動素子収容空間31Acは断熱層として機能し得るが、従来のOCXOの恒温槽(恒温槽の内側の雰囲気の温度を一定に保つ槽)としては機能しない。すなわち、本発振器1Aは、従来のOCXOのような恒温槽を有していない。そのため、本発振器1Aの外形寸法は、筐体と恒温槽筐体とにより水晶振動素子を2重に収容する従来のOCXOの外形寸法と比較して、小型化可能である。
また、前述のとおり、本発振器1Aでは、温度調節体50と熱伝導板60とは、筐体30Aの内側に配置されている。そのため、上下方向において、本発振器1Aの筐体30Aの長さ(高さ)は、第1実施形態における筐体30の長さよりも長くなり得る。しかしながら、前述のとおり、熱伝導板60が当接面311A1b,311A2bに当接することにより、水晶振動素子10Aと熱伝導板60Aとの当接を避けつつ、水晶振動素子10Aと熱伝導板60Aとの間の距離「L3」は、第1実施形態における水晶振動素子10とカバー32との間の距離よりも、短くできる。そして、本発振器1Aでは、筐体30Aの外側に温度調節体50Aと熱伝導板60Aとが配置されていない。そのため、上下方向において、本発振器1Aの外形寸法は、第1実施形態における本発振器1の外形寸法と同等以下にまで小型化可能である。
●まとめ(2)
以上説明した実施の形態によれば、本発振器1Aは、ITカットの水晶片11Aを備える水晶振動素子10Aと、水晶振動素子10Aの振動周波数を制御する振動制御回路22と、水晶振動素子10Aを加熱または冷却することにより水晶振動素子10Aの温度を設定された温度範囲(例えば、頂点温度T近傍)内に調整する温度調節体50Aと、温度調節体50Aに対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板60Aと、温度調節体50Aの温度を制御する温度制御回路24と、水晶振動素子10Aを収容する筐体30Aと、を有してなる。この構成によれば、第1実施形態と同様に、本発振器1Aは、従来のOCXOと比較して、短時間で水晶振動素子10Aの温度を下げることができると共に、細かな温度制御を実現できる。その結果、本発振器1Aにおける制御温度範囲は、±1℃程度の極めて狭い範囲に制御される。また、ペルチェ素子である温度調節体50Aの冷却効率は向上する。さらに、筐体30Aは、筐体30Aの内側に、水晶振動素子10Aが収容される振動素子収容空間31Acを画定する。この構成によれば、第1実施形態と同様に、水晶振動素子10Aは、筐体30Aのみに直接的に収容される。すなわち、本発振器1Aの外形寸法は、恒温槽筐体を備えていないTCXOまたはSPXOと略同じ外形寸法まで小型化可能である。
また、本発振器1Aでは、水晶振動素子10Aの加熱と冷却とが可能である。そのため、第1実施形態と同様に、本発振器1Aの制御温度は、従来のOCXOと比較して、低い温度に設定可能である。その結果、従来のOCXOと比較して、本発振器1Aの動作安定化時間は大幅に短縮可能であり、温度制御に用いられる消費電力は大幅に抑制可能である。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、温度調節体50Aと熱伝導板60Aとは、振動素子収容空間31Acに配置されている。この構成によれば、温度調節体50Aと熱伝導板60Aとは、本発振器1Aの外部から視認されず、本発振器1Aの外観は、第1実施形態における本発振器1の外観よりも向上する。また、温度調節体50Aと熱伝導板60Aとは、筐体30Aにより保護される。さらに、水晶振動素子10Aと温度調節体50Aとの間の距離は、第1実施形態よりも短くできる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、筐体30Aは、開口部31Aaを有し、水晶振動素子10Aが実装されるベース31Aと、開口部31Aaを封止するカバー32と、を備える。カバー32は、筐体30Aの外部環境空間に面する上面32aと、振動素子収容空間31Acに面する下面32bと、を備える。この構成によれば、本発振器1Aは、従来のOCXOのような恒温槽を有していない。そのため、本発振器1Aの外形寸法は、筐体と恒温槽筐体とにより水晶振動素子を2重に収容する従来のOCXOの外形寸法と比較して、TCXOまたはSPXOと略同じ外形寸法まで小型化可能である。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、温度調節体50Aの上面50Aaは、カバー32の下面32bに取り付けられている。温度調節体50Aの下面50Abは、熱伝導板60Aの上面60Aaに取り付けられている。熱伝導板60Aの温度調節体50Aに当接している面(上面60Aa)の反対側の面(下面60Ab)は、水晶振動素子10Aに向けられている。この構成によれば、熱伝導板60Aは水晶振動素子10Aに対向し、両者の間には、空間(振動素子収容空間31Ac)のみが配置されている。そのため、両者間における熱の伝達は、振動素子収容空間31Acに対する熱エネルギーの放射のみを介して実行される。また、放射された熱エネルギーは、振動素子収容空間31Acにおいて、他の物体に阻害されることなく、両者に伝達される。その結果、両者間において熱は、効率よく伝達される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、ベース31Aは、水晶振動素子10Aが実装される実装面311A1a,311A2aと、熱伝導板60Aが当接する当接面311A1b,311A2bと、を備える。この構成によれば、熱伝導板60Aが当接面311A1b,311A2bに当接することにより、筐体30A(振動素子収容空間31Ac)内における熱伝導板60Aの位置は、ある程度固定される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、カバー32の表裏方向視(上下方向視)において、当接面311A1b,311A2bは、実装面311A1a,311A2aの外側に配置されている。この構成によれば、熱伝導板60Aは、当接面311A1b,311A2bに当接することにより位置決めされ、水晶振動素子10Aを覆うように振動素子収容空間31Acに配置される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、カバー32の表裏方向(上下方向)において、当接面311A1b,311A2bは、実装面311A1a,311A2aよりもカバー32側に配置されている。この構成によれば、振動素子収容空間31Ac内において、熱伝導板60Aの水晶振動素子10Aへの接近を当接面311A1b,311A2bにより規制・制御できる。すなわち、水晶振動素子10Aと熱伝導板60Aとの間の距離「L3」の調整が可能となる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、カバー32の表裏方向(上下方向)において、カバー32と水晶片11Aとの間の距離「L1」は、カバー32と当接面311A1b,311A2bとの間の距離「L2」よりも長い。この構成によれば、熱伝導板60Aは水晶振動素子10Aに接触せず、水晶振動素子10Aと熱伝導板60Aとの間には、確実に間隔「L3」の隙間S1が形成される。そのため、水晶振動素子10Aは、熱伝導板60Aの影響を受けることなく振動する。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、熱伝導板60Aは、水晶片11Aとの間に隙間S1を介して、水晶片11Aと対向している。この構成によれば、熱伝導板60Aは水晶振動素子10Aに接触せずに近接し、水晶振動素子10Aは熱伝導板60Aの影響を受けることなく振動する。その結果、水晶振動素子10Aと熱伝導板Aとは、近接した状態で、水晶振動素子10Aの振動に影響を与えることなく、熱を伝達できる。
●変形例●
次に、第2実施形態の変形例について、先に説明した第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
●変形例(1)
先ず、第2実施形態における本発振器の第1の変形例(以下「第1変形例」という。)について説明する。第1変形例における本発振器は、熱伝導板(温度調節ユニット)が水晶振動素子(水晶片)に当接している点が、第2実施形態における本発振器と異なる。
図10は、第2実施形態における本発振器の第1変形例を示す模式断面図である。
本発振器1Bは、水晶振動素子10Aと、回路部20と、筐体30Aと、導電性接着剤40と、温度調節体50Aと、熱伝導板60Aと、を有してなる。
上下方向において、カバー32と水晶振動素子10Aとの間の距離「L1」は、カバー32と当接面311A1b,311A2bとの間の距離「L2」と同じである。すなわち、熱伝導板60Aの下面60Abのうち、外縁部はベース31Aの当接面311A1b,311A2bに当接している。外縁部よりも内側の部分は、水晶振動素子10Aの厚肉部11A1の上面に当接している。つまり、熱伝導板60Aの下面60Abは、水晶片11Aに当接している。換言すれば、温度調節ユニットは、水晶片11Aに当接している。その結果、水晶振動素子10Aの薄肉部11A2と熱伝導板60Aとの間には、厚肉部11A1と薄肉部11A2との間の厚み差に応じた隙間SB1が形成されている。したがって、熱伝導板60Aは、薄肉部11A2との間に隙間SB1を介して、薄肉部11A2と対向している。その結果、熱伝導板60Aは主振動領域である薄肉部11A2に当接せず、この当接により水晶片11Aの主振動が受ける影響は小さい。このように熱伝導板60Aが水晶振動素子10Aと当接する構成は、例えば、導電性接着剤40の量(高さ)、当接面311A1b,311A2bの高さ、および、水晶片11Aの厚さ、の調整により実現される。
このように構成されている本発振器1Bにおいて、温度調節体50Aからの熱は、熱伝導板60Aと水晶振動素子10Aの厚肉部11A1とに伝導されると共に、隙間SB1に放射された熱エネルギーとして薄肉部11A2に伝達される。一方、水晶振動素子10Aからの熱は、厚肉部11A1から熱伝導板60Aに伝導されると共に、薄肉部11A2から隙間SB1に放射された熱エネルギーとして熱伝導板60Aに伝達される。すなわち、本発振器1Bにおいて、水晶振動素子10Aと温度調節体50Aとの間の熱は、個体間の伝導と、隙間SB1への放射と、により伝達される。この構成によれば、水晶振動素子10Aと温度調節体50Aとの間の熱は、第2実施形態よりも、早く・効率的に伝達できる。
●変形例(2)
次に、第2実施形態における本発振器の第2の変形例(以下「第2変形例」という。)について説明する。第2変形例における本発振器は、水晶振動素子の形状と、水晶振動素子と熱伝導板とが対向している領域が、第2実施形態における本発振器と異なる。
図11は、第2実施形態における本発振器の第2変形例を示す模式断面図である。
本発振器1Cは、水晶振動素子10Cと、回路部20と、筐体30Aと、導電性接着剤40と、温度調節体50Cと、熱伝導板60Cと、を有してなる。
水晶振動素子10Cは、水晶片11Cと、第1主面電極12Cと、第2主面電極13Cと、を備える。水晶片11Cは、厚肉部11C1と薄肉部11C2とを備える。長手方向において、水晶片11Cの上面のうち、一方側(図11の紙面右側)の端部から約2/3の領域は、下方へ向けて矩形板状に凹んでいて、薄肉部11C2を構成している。残りの約1/3の領域は、厚肉部11C1を構成している。第1主面電極12Cは、水晶片11Cの下面のうち、薄肉部11C2に配置されている。第2主面電極13Cは、水晶片11Cの上面のうち、薄肉部11C2に配置されている。
第1変形例において、水晶振動素子10Cは第2段部311A2には実装されておらず、熱伝導板60Cは第2段部311A2には当接していない。電極端子パッド312bは、第1段部311A1の実装面311A1aにのみ配置されている。すなわち、水晶振動素子10Cは、カバー32と略平行な状態で、導電性接着剤40により、第1段部311A1の実装面311A1aに実装されている。熱伝導板60Cは、第1段部311A1の当接面311A1bに当接している。
温度調節体50Cの構成は、大きさが異なる点を除き、第2実施形態における温度調節体50Aの構成と共通する。長手方向において、温度調節体50Cの長さは、水晶片11Cの厚肉部11C1の長さと略同じである。すなわち、長手方向において、温度調節体50Cの長さは、第2実施形態における温度調節体50Aの長さよりも短い。温度調節体50Cは、振動素子収容空間31Acにおいて、水晶片11Cの厚肉部11C1の上方に配置されている。温度調節体50Cの上面50Caは、カバー32の下面32bに当接している状態で、同下面32bに取り付けられている。上面50Caは、本発明における温度調節体の一方の面の例である。
熱伝導板60Cの構成は、大きさが異なる点を除き、第2実施形態における熱伝導板60Aの構成と共通する。長手方向において、熱伝導板60Cの長さは、水晶片11Cの厚肉部11C1を覆う程度の長さである。すなわち、長手方向において、熱伝導板60Cの長さは、第2実施形態における熱伝導板60Aの長さよりも短い。熱伝導板60Cは、振動素子収容空間31Acにおいて、水晶片11Cの厚肉部11C1の上方に、厚肉部11C1を覆うように配置されている。熱伝導板60Cの上面60Caは、温度調節体50Cの下面50Cbに当接している状態で、同下面50Cbに取り付けられている。同下面60Cbは、厚肉部11C1との間に隙間SC1を介して、厚肉部11C1と対向している。換言すれば、熱伝導板60Cは、間隔「L3」の距離で、水晶振動素子10Cと近接している。このように、熱伝導板60Cが当接面311A1bに当接することにより、熱伝導板60Cは水晶振動素子10Cに接触せず、水晶振動素子10Cと熱伝導板60Cとの間には、確実に間隔「L3」の隙間SC1が形成されている。下面50Cbは、本発明における温度調節体の他方の面の例である。
このように構成されている本発振器1Cにおいて、温度調節体50Cからの熱は、熱伝導板60Cから隙間SC1(振動素子収容空間31Ac)に熱エネルギーとして放射され、主に水晶振動素子10Cの厚肉部11C1に吸収され、厚肉部11C1から薄肉部11C2に伝導される。一方、水晶振動素子10Cからの熱は、水晶振動素子10Cの全面から熱エネルギーとして放射されるが、主に、厚肉部11C1から放射された熱エネルギーが熱伝導板60Cに吸収される。
●変形例(3)
次に、第2実施形態における本発振器の第3の変形例(以下「第3変形例」という。)について説明する。第3変形例における本発振器は、熱伝導板(温度調節ユニット)が水晶振動素子(水晶片)に当接している点が、第2変形例における本発振器と異なる。
図12は、第2実施形態における本発振器の第3変形例を示す模式断面図である。
本発振器1Dは、水晶振動素子10Cと、回路部20と、筐体30Aと、導電性接着剤40と、温度調節体50Cと、熱伝導板60Cと、を有してなる。
上下方向において、カバー32と水晶片11Cとの間の距離「L1」は、カバー32と当接面311A1bとの間の距離「L2」と同じである。すなわち、熱伝導板60Cの下面60Cbのうち、外縁部はベース31Aの当接面311A1bに当接している。外縁部よりも内側の部分は、水晶振動素子10Cの厚肉部11C1の上面に当接している。つまり、熱伝導板60Cの下面60Cbは、水晶片11Cに当接している。換言すれば、温度調節ユニットは、水晶片11Cに当接している。すなわち、水晶振動素子10Cの薄肉部11C2と熱伝導板60Cの一部との間には、厚肉部11C1と薄肉部11C2との間の厚み差に応じた隙間SD1が形成されている。
このように構成されている本発振器1Dにおいて、温度調節体50Cからの熱は、熱伝導板60Cと水晶振動素子10Cの厚肉部11C1とに伝導される。一方、水晶振動素子10Cからの熱は、厚肉部11C1から熱伝導板60Cに伝導される。すなわち、本発振器1Dにおいて、水晶振動素子10Cと温度調節体50Cとの間において、熱の殆どは、個体間の伝導により伝達される。この構成によれば、水晶振動素子10Cと温度調節体50Cとの間の熱は、第2変形例よりも速く伝達される。
●変形例(4)
次に、第2実施形態における本発振器の第4の変形例(以下「第4変形例」という。)について説明する。第4変形例における本発振器は、段部の形状と熱伝導板の形状とが、第2実施形態における本発振器と異なる。
図13は、第2実施形態における本発振器の第4変形例を示す模式断面図である。
本発振器1Eは、水晶振動素子10Aと、回路部20と、筐体30Eと、導電性接着剤40と、温度調節体50Aと、熱伝導板60Eと、を有してなる。
筐体30Eは、水晶振動素子10Aと回路部20とを収容する。筐体30Eは、ベース31Eとカバー32とを備える。
ベース31Eは、例えば、アルミナなどの複数のセラミックス層が積層された焼結体である。ベース31Eは、平面視(上方視)において矩形状であり、上方に開口している開口部31Eaを有する箱状である。すなわち、ベース31Eには、水晶振動素子10Aと回路部20とが収容される空間(振動素子収容空間(キャビティ)31Ec)が形成されている。ベース31Eは、段部311Eと電極端子312と凹部313とシールリング314とを備える。
段部311Eは、第1段部311E1と第2段部311E2とを備える。第1段部311E1は、ベース31Eの底部のうち、長手方向の一方側(図13の紙面左側)に配置されている。第2段部311E2は、長手方向の他方側(図13の紙面右側)に配置されている。上下方向において、段部311Eの上面は、ベース31Eの底部の上面よりも上方に配置されている。すなわち、段部311Eは、底部よりも高い。
第1段部311E1の上面のうち、内半部(図13の紙面右側の半部)の上面(以下「実装面」という。)311E1aは、水晶振動素子10Aが実装される面である。外半部(図13の紙面左側の半部)の上面(以下「当接面」という。)311E1bは、熱伝導板60Eが当接する面である。上下方向において、当接面311E1bと実装面311E1aとは、底面に対して同じ高さに位置している。
第2段部311E2の上面のうち、内半部(図13の紙面左側の半部)の上面(以下「実装面」という。)311E2aは、水晶振動素子10Aが実装される面である。外半部(図13の紙面右側の半部)の上面(以下「当接面」という。)311E2bは、熱伝導板60Eが当接する面である。上下方向において、当接面311E2bと実装面311E2aとは、底面に対して同じ高さに位置している。
電極端子パッド312bは、実装面311E1a,311E2aに配置されている。
熱伝導板60Eは、2つの凸部601E,602Eを備える。長手方向において、熱伝導板60Eの両端部は、下方に向けて直角に折れ曲がっており、凸部601E,602Eを構成している。
熱伝導板60Eの上面60Eaは、温度調節体50Aの下面50Abに当接している状態で、同下面50Abに取り付けられている。熱伝導板60Eの凸部601E,602Eの下端は、当接面311E1b,311E2bに当接している。その結果、熱伝導板60Eは、振動素子収容空間31Ecにおいて、水晶振動素子10Aの上方と、長手方向における両側方と、を取り囲むように配置されている。
上下方向において、凸部601E,602Eの長さ「L4」は、実装面311E1a,311E2aと水晶振動素子10Aの上面との間の距離「L5」よりも長い。前述のとおり、熱伝導板60Eの凸部601E,602Eが当接面311E1b,311E2bに当接していることにより、熱伝導板60Eと水晶振動素子10Aとの間には、凸部601E,602Eの長さ「L4」と距離「L5」との差分(「L4-L5」)に相当する間隔「L6」の隙間SE1が形成されている。すなわち、熱伝導板60Eの下面60Ebは、水晶振動素子10Aに面している。つまり、熱伝導板60Eは、水晶振動素子10Aとの間に隙間SE1を介して、水晶片11Aと対向している。換言すれば、熱伝導板60Eは、間隔「L6」の距離で、水晶片11Aと近接している。このように、熱伝導板60Eが当接面311E1b,311E2bに当接していることにより、熱伝導板60Eは水晶振動素子10Aに接触せず、水晶振動素子10Aと熱伝導板60との間には、確実に間隔「L6」の隙間SE1が形成されている。
このように構成されている本発振器1Eにおいて、温度調節体50Aからの熱は、3方向から隙間SE1(振動素子収容空間31Ac)に熱エネルギーとして放射され、水晶振動素子10Aに吸収される。一方、水晶振動素子10Aからの熱は、隙間SE1(振動素子収容空間31Ac)に熱エネルギーとして放射され、3方向から熱伝導板60Eに吸収される。
●変形例(5)
次に、第2実施形態における本発振器の第5の変形例(以下「第5変形例」という。)について説明する。第5変形例における本発振器は、段部の形状と、熱伝導板が筐体に当接していない点と、が第2実施形態における本発振器と異なり、水晶振動片の構成が第1実施形態における本発振器と共通する。
図14は、第2実施形態における本発振器の第5変形例を示す模式断面図である。
本発振器1Fは、水晶振動素子10と、回路部20と、筐体30Fと、導電性接着剤40と、温度調節体50Fと、熱伝導板60Fと、を有してなる。
筐体30Fは、水晶振動素子10と回路部20とを収容する。筐体30Fは、ベース31Fとカバー32とを備える。
ベース31Fは、例えば、アルミナなどの複数のセラミックス層が積層された焼結体である。ベース31Fは、平面視(上方視)において矩形状であり、上方に開口している開口部31Faを有する箱状である。すなわち、ベース31Fには、水晶振動素子10と回路部20とが収容される空間(振動素子収容空間(キャビティ)31Fc)が形成されている。ベース31Fは、段部311Fと電極端子312と凹部313とシールリング314とを備える。
段部311Fは、第1段部311F1と第2段部311F2とを備える。第1段部311F1は、ベース31Fの底部のうち、長手方向の一方側(図14の紙面左側)に配置されている。第2段部311F2は、長手方向の他方側(図14の紙面右側)に配置されている。上下方向において、段部311Fの上面は、ベース31Fの底部の上面よりも上方に配置されている。すなわち、段部311Fは、底部よりも高い。
第1段部311F1の上面(以下「実装面」という。)311F1aは、水晶振動素子10が実装される面である。第5変形例において、熱伝導板60Fは、第1段部311F1と第2段部311F2とには当接していない。また、水晶振動素子10は、第2段部311F2には実装されていない。電極端子パッド312bは、第1段部311F1の実装面311F1aにのみ配置されている。すなわち、水晶振動素子10は、カバー32と略平行な状態で、導電性接着剤40により、第1段部311F1の実装面311F1aに実装されている。
温度調節体50Fの構成は、大きさが異なる点を除き、第2実施形態における温度調節体50の構成と共通する。長手方向において、温度調節体50Fの長さは、水晶片11の長さよりも短い。温度調節体50Fは、振動素子収容空間31Fcにおいて、水晶振動素子10の主振動領域の上方に配置されている。温度調節体50Fの上面50Faは、カバー32の下面32bに当接している状態で、同下面32bに取り付けられている。
熱伝導板60Fの構成は、大きさが異なる点を除き、第2実施形態における熱伝導板60Aの構成と共通する。長手方向において、熱伝導板60Fの長さは、水晶片11の長さよりも短い。熱伝導板60Fは、振動素子収容空間31Fcにおいて、水晶振動素子10の主振動領域(第2主面電極13が配置されている領域)の上方に配置されている。熱伝導板60Fの上面60Faは、温度調節体50Fの下面50Fbに当接している状態で、同下面50Fbに取り付けられている。熱伝導板60Fの下面60Fbは、振動素子収容空間31Fcに面し、水晶振動素子10の主振動領域に向けられている。その結果、熱伝導板60Fの下面60Fbは、水晶振動素子10との間に隙間SF1を介して、水晶振動素子10の主振動領域に対向している。
このように構成されている本発振器1Fにおいて、温度調節体50Fからの熱は、熱伝導板60Fから隙間SF1(振動素子収容空間31Fc)に熱エネルギーとして放射され、水晶振動素子10に吸収される。一方、水晶振動素子10からの熱は、水晶振動素子10の全面から隙間SF1(振動素子収容空間31Fc)に熱エネルギーとして放射され、熱伝導板60Fに吸収される。
●変形例(6)
次に、第2実施形態における本発振器の第6の変形例(以下「第6変形例」という。)について説明する。第6変形例における本発振器は、温度調節体(温度調節ユニット)が水晶振動素子(水晶片)に実装されている点が第2実施形態における本発振器と異なる。
図15は、第2実施形態における本発振器の第6変形例を示す模式断面図である。
本発振器1Gは、水晶振動素子10Gと、回路部20と、筐体30Gと、導電性接着剤40Gと、温度調節体50Gと、熱伝導板60Gと、を有してなる。
水晶振動素子10Gは、水晶片11Gと、第1主面電極12Gと、第2主面電極13Gと、温度調節体用電極(不図示。以下同じ。)と、を備える。水晶振動素子10Gは、
振動素子収容空間31Gcに配置されている。
水晶片11Gの構成は、第1実施形態における水晶片11の構成と共通する。
第1主面電極12Gと第2主面電極13Gそれぞれの構成は、第1実施形態における第1主面電極12と第2主面電極13それぞれの構成と共通する。第1主面電極12Gは、水晶片11Gの下面のうち、長手方向において、一方の端部寄り約2/3の領域に配置されている。上下方向視において、第2主面電極13Gは、水晶片11Gの上面のうち、第1主面電極12Gと重複する位置に配置されている。
温度調節体用電極は、温度調節体50Gの動作に必要な電流を温度調節体50Gに供給する。温度調節体用電極は、水晶片11Gの上面のうち、長手方向において、他方の端部寄り約1/3の領域(第2主面電極13Gが配置されていない領域(主振動領域ではない領域))に配置されている。同1/3の領域は、温度調節体50Gと熱伝導板60Gとが実装される実装領域である。
筐体30Gは、ベース31Gとカバー32とを備える。
ベース31Gの構成は、第5変形例におけるベース31Fの構成と共通する。すなわち、ベース31Gは、段部311G(第1段部311G1、第2段部311G2)と、電極端子312と、凹部313と、を備える。ベース31Gにおいて、第1段部311G1の上面(以下「実装面」という。)311G1aには、水晶振動素子10Gの温度調節体用電極と電気的に接続される電極(不図示。以下同じ。)も配置されている。
導電性接着剤40Gの構成は、第2実施形態における導電性接着剤40の構成と共通する。導電性接着剤40Gは、水晶振動素子10Gの温度調節体用電極と、実装面311G1aに配置されている電極と、の間も電気的に接続している。
温度調節体50Gの構成は、大きさが異なる点を除き、第2実施形態における温度調節体50Aの構成と共通する。上下方向視において、温度調節体50Gの大きさは、水晶振動素子10Gの実装領域に実装可能な大きさである。すなわち、例えば、長手方向において、温度調節体50Gの長さは、水晶片11Gの1/3の長さよりも短い。温度調節体50Gの下面50Gbは、後述する第1熱伝導板61Gの上面61Gaに当接している状態で、同上面61Gaに取り付けられている(実装されている)。
熱伝導板60Gは、温度調節体50Gに対する吸熱板および放熱版として機能する。熱伝導板60Gは、第1熱伝導板61Gと第2熱伝導板62Gとを備える。第1熱伝導板61Gと第2熱伝導板62Gそれぞれは矩形膜状である。上下方向視において、熱伝導板60Gの大きさは、温度調節体50Gの大きさ以上であり、かつ、水晶振動素子10Gの実装領域に実装可能な大きさである。具体的には、第2熱伝導板62Gの大きさは第1熱伝導板61Gの大きさよりも小さく、温度調節体50Gの大きさと同じである。第1熱伝導板61Gと第2熱伝導板62Gそれぞれの厚さは、例えば、水晶片11Gの厚さよりも薄い。第1熱伝導板61Gの下面61Gbは、水晶片11Gの実装領域に当接している状態で、実装領域に取り付けられている。換言すれば、温度調節ユニットは、水晶片11Gに当接している。第2熱伝導板62Gの下面62Gbは、温度調節体50Gの上面50Gaに当接している状態で、同上面50Gaに取り付けられている。その結果、第2熱伝導板62Gの上面62Gaは、カバー32の下面32bとの間に隙間SG1を介して、同下面32bに対向している。換言すれば、第2熱伝導板62Gは、隙間SG1の距離で、水晶片11Gと近接している。
このように、温度調節体50Gと熱伝導板60Gそれぞれは、水晶片11Gの主振動領域(第1主面電極12Gと第2主面電極13Gとが配置されている部分)ではなく、水晶片11Gの実装領域に実装されている。そのため、他の変形例よりも、筐体30Fの小型化が可能である。また、温度調節体50Gと熱伝導板60Gそれぞれは、水晶片11Gの主振動に大きく影響することなく、水晶片11Gを直接的に加熱・冷却できる。温度調節体50Gからの熱は、第1熱伝導板61Gを介して水晶片11G(水晶振動素子10G)に伝導される。このとき、カバー32からの熱は、振動素子収容空間31Fcに放射され、第2熱伝導板62Gと水晶振動素子10Gとに吸収される。一方、水晶振動素子10Gからの熱は、第1熱伝導板61Gを介して温度調節体50Gに伝導され、第2熱伝導板62Gから熱エネルギーとして隙間SG1に放射され、カバー32に吸収される。カバー32に吸収された熱は、カバー32内に伝導され、カバー32の上面32aから外部環境空間に伝達される。
●恒温槽型水晶発振器(3)●
次に、本発振器の別の実施の形態(以下「第3実施形態」という。)について、先に説明した第1実施形態と第2実施形態と異なる点を中心に説明する。以下の説明において、第1実施形態と第2実施形態と共通する要素、および第1実施形態と第2実施形態と姿勢(配置および向き)のみが異なる要素については、同一の符号が付され、その説明の一部または全ては省略される。
図16は、本発振器のさらに別の実施の形態(第3実施形態)を示す模式断面図である。
本発振器1Hは、所定の発振周波数の信号を生成する、SMD型の恒温槽型水晶発振器(OCXO)である。本発振器1Hは、水晶振動素子10Aと、回路部20と、筐体30Hと、導電性接着剤40と、温度調節体50Hと、熱伝導板60Hと、を有してなる。
第3実施形態において、水晶振動素子10Aの向きは、第2実施形態における水晶振動素子10Aと、上下方向において反転している。すなわち、水晶片11Aの下面のうち、外縁部を除く中央領域(主振動領域)は、上方へ向けて矩形板状に凹んでいて、薄肉部11A2を構成している。一方、外縁部は、厚肉部11A1を構成している。つまり、水晶片11Aは、下面にいわゆる逆メサ構造を有する水晶片である。
筐体30Hは、水晶振動素子10Aと回路部20とを収容する。筐体30Hは、ベース31Hと、第1カバー32Hと、第2カバー33Hと、を備える。
ベース31Hは、例えば、アルミナなどの複数のセラミックス層が積層された焼結体である。ベース31Hは、電極端子312Hと、シール材314Hと、下半部315Hと、上半部316Hと、段部317Hと、を備える。下半部315Hと上半部316Hとは、矩形環状である。上半部316Hの内面は、下半部315Hの内面よりも内側に突出している。上半部316Hの突出している部分の下面は、段部317Hを構成している。上半部316Hは、下方(すなわち、下半部315H)に開口している第1開口部316Haと、上方に開口している第2開口部316Hbと、を有する。下半部315Hは、下方に開口している第3開口部315Haを有する。シール材314Hは、第2カバー33Hによるベース31Hの封止時に溶融し、ベース31Hと第2カバー33Hとを溶接する。シール材314Hは、例えば、低融点金属製で、第2開口部316Hbの端面に接合されている。
電極端子312Hは、ベース31Hの底部の下面に配置される外部端子312Haと、第1カバー32Hの上面32Haに配置されている一対の電極端子パッド(不図示。以下同じ。)と、を含む。外部端子312Haは、貫通接続、層間接続(共に不図示)および第1カバー32Hの上面32Haに配置されている電極(不図示。以下同じ。)などを介して電極端子パッドと電気的に接続され、これらの電極や金属ワイヤ(共に不図示)を介して回路基板21と電気的に接続されている。
第1カバー32Hは、ベース31Hの第1開口部316Haを気密に封止する。第1カバー32Hは矩形板状で、例えば、窒化アルミニウムなどの非導電性かつ熱伝導率の高いセラミック製である。第1カバー32Hは、ベース31Hの下半部315Hに収容され、真空雰囲気下で、第1開口部316Haの端面(すなわち、段部317H)に溶接されている。
第2カバー33Hは、ベース31Hの第2開口部316Hbを気密に封止する。第2カバー33Hは、ベース31Hの半分程度の厚みを有する矩形板状である。第2カバー33Hは、凹部331Hを備える。第2カバー33Hの下面33Hbの中央部は、上方に矩形状に凹んでいて、凹部331Hを構成している。凹部331Hには、回路部20が収容されている。第2カバー33Hは、真空雰囲気下で、第2開口部316Hbの端面に溶接されている。
このように、第1カバー32Hと第2カバー33Hとが、真空雰囲気下で、ベース31Hに溶接されていることにより、筐体30H(ベース31H、第1カバー32H、第2カバー33H)は、筐体30Hの内側に、水晶振動素子10Aと回路部20とが収容されている振動素子収容空間31Hcを画定している。なわち、振動素子収容空間31Hcは、本発明における素子収容部として機能すると共に、本発明における回路収容部としても機能する。第1カバー32Hの上面32Haは、振動素子収容空間31Hcに面し、水晶振動素子10Aに向けられている。第1カバー32Hの上面32Haは本発明における第1カバーの裏面の例であり、同下面32Hbは本発明における第1カバーの表面の例である。
導電性接着剤40は、水晶振動素子10Aの一対の接続電極12Aa,13Aaそれぞれを、第1カバー32Hの上面(裏面)32Haに配置されている電極端子パッドに電気的に接続している。換言すれば、水晶振動素子10Aは、第1カバー32Hに、第1カバー32Hと略平行な状態で実装されている。その結果、水晶振動素子10Aの薄肉部11A2と、第1カバー32Hとは、相互に対向している。
温度調節体50Hの構成は、大きさが異なる点を除き、第1実施形態における温度調節体50の構成と共通する。長手方向において、温度調節体50Hの長さは、ベース31Hの下半部315Hの長さよりも短い。温度調節体50Hは、第1カバー32Hの下方に配置され、ベース31Hの下半部315Hに収容されている。温度調節体50Hの上面50Haは、第1カバー32Hの下面32Hbに当接している状態で、同下面32Hbに取り付けられている。すなわち、温度調節体50Hは、筐体30Hの外側に配置され、かつ、ベース31Hの下半部315Hに収容されている。
熱伝導板60Hの構成は、大きさが異なる点を除き、第1実施形態における熱伝導板60の構成と共通する。長手方向において、熱伝導板60Hの長さは、ベース31Hの下半部315Hの長さと略同じである。熱伝導板60Hは、温度調節体50Hの下方に配置され、ベース31Hの下半部315Hに収容されている。熱伝導板60Hの上面60Haは、温度調節体50Hの下面50Hbに当接している状態で、同下面50Hbに取り付けられている。すなわち、熱伝導板60Hは、筐体30Hの外側に配置され、かつ、ベース31Hの下半部315Hに収容されている。
このように構成されている本発振器1Hにおいて、温度調節体50Hからの熱は、第1カバー32Hと電極端子パッドと導電性接着剤40とを介して水晶振動素子10Aに伝導される。また、温度調節体50Hからの熱は、第1カバー32Hから熱エネルギーとして、第1カバー32Hと水晶振動素子10Aの薄肉部11A2との間の隙間SH1(振動素子収容空間31Hc)に放射される。一方、水晶振動素子10Aからの熱は、導電性接着剤40と電極端子パッドとを介して第1カバー32Hに伝導される。また、水晶振動素子10Aからの熱は、薄肉部11A2から隙間SH1に熱エネルギーとして放射され、第1カバー32Hに吸収される。
前述のとおり、本実施の形態において、筐体30Hの内側の空間(振動素子収容空間31Hc)の雰囲気は真空雰囲気である。そのため、振動素子収容空間31Hcは断熱層として機能し得るが、従来のOCXOの恒温槽(内部雰囲気の温度を一定に保つ槽)としては機能しない。すなわち、本発振器1Hは、従来のOCXOのような恒温槽を有していない。そのため、本発振器1Hの外形寸法は、筐体と恒温槽筐体とにより水晶振動素子を2重に収容する従来のOCXOの外形寸法と比較して、TCXOまたはSPXOと略同じ外形寸法まで小型化可能である。
また、前述のとおり、本発振器1Hでは、第1カバー32Hと温度調節体50Hと熱伝導板60Hとは、ベース31Hの下半部315Hに収容されている。そのため、上下方向において、温度調節体50Hと熱伝導板60Hとは、筐体30Hの外側に配置されているにも関わらず、筐体30Hから外部へ突出していない。そのため、温度調節体50Hと熱伝導板60Hとは、筐体30Hに保護される。
●まとめ(3)
以上説明した実施の形態によれば、本発振器1Hは、ITカットの水晶片11Aを備える水晶振動素子10Aと、水晶振動素子10Aの振動周波数を制御する振動制御回路22と、水晶振動素子10Aを加熱または冷却することにより水晶振動素子10の温度を設定された温度範囲(例えば、頂点温度T近傍)内に調整する温度調節体50Hと、温度調節体50Hに対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板60Hと、温度調節体50Hの温度を制御する温度制御回路24と、水晶振動素子10Aを収容する筐体30Hと、を有してなる。この構成によれば、本発振器1Hは、従来のOCXOと比較して、短時間で水晶振動素子10Aの温度を下げることができると共に、細かな温度制御を実現できる。その結果、本発振器1Hにおける制御温度範囲は、±1℃程度の極めて狭い範囲に制御される。また、ペルチェ素子である温度調節体50Hの冷却効率は向上する。さらに、筐体30Hは、筐体30Hの内側に、水晶振動素子10Aが収容される振動素子収容空間31Hcを画定する。この構成によれば、水晶振動素子10Aは、OCXOのように、恒温槽筐体に間接的に収容されるのではなく、筐体30Hのみに直接的に収容される。すなわち、本発振器1Hの外形寸法は、恒温槽筐体を備えていないTCXOまたはSPXOと略同じ外形寸法まで小型化可能である。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、温度調節体50Hは、第1カバー32Hの下面32Hbに取り付けられる。この構成によれば、温度調節体50H(水晶振動素子10A)からの熱は、第1カバー32Hから熱エネルギーとして放射され、水晶振動素子10A(温度調節体50H)に伝達可能である。すなわち、第1カバー32Hは、温度調節体50Hに対する吸熱板および放熱板として機能する。このように、本発振器1Hでは、熱伝導板60Hは、温度調節体50Hの下面50Hbのみに取り付けられる。その結果、本発振器1Hの高さ(厚さ)は、熱伝導板が温度調節体の両面に取り付けられる場合と比較して、小さくなる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、筐体30Hは、第1開口部316Haと第2開口部316Hbとを有し、水晶振動素子10Aが収容されているベース31Hと、第1開口部316Haを封止している第1カバー32Hと、第2開口部316Hbを封止している第2カバー33Hと、を備える。温度調節体50Hは、第1カバー32Hの下面32Hbに取り付けられている。水晶振動素子10Aは、第1カバー32Hの上面32Haに実装されている。換言すれば、水晶振動素子10Aと温度調節体50Hとは、1つの第1カバー32Hの両面(上面32Ha、下面32Hb)に取り付けられている。この構成によれば、温度調節体50H(水晶振動素子10A)からの熱は、第1カバー32Hを介して伝導される。そのため、温度調節体50H(水晶振動素子10A)からの熱は、速く・効率的に水晶振動素子10A(温度調節体50H)に伝えられる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、筐体30Hの内側の空間(すなわち、振動素子収容空間31Hc)は、真空雰囲気である。この構成によれば、振動素子収容空間31Hcは、断熱層として機能する。その結果、周囲温度(環境温度)の変化は、水晶振動素子10Aに伝達され難くなり、温度調節体50Hによる温度制御の効率は向上する。
●その他●
なお、以上説明した各実施形態において、本発明における筐体の内側の空間(振動素子収容空間)は、例えば、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気でもよい。
また、以上説明した第1-第2実施形態において、本発明におけるカバーは、ガラスやセラミックスなどの絶縁体で構成されてもよい。この構成では、温度調節体への電流は、カバーに形成される貫通接続を介して供給されてもよい。
さらに、以上説明した各実施形態において、本発振器は、本発振器の使用の目的・環境に合わせて、熱伝導板を備えていなくてもよい。すなわち、例えば、本発振器が使用される環境温度が、本発明における温度調節体による冷却の許容温度範囲内であるとき(環境温度と制御温度との温度差が小さいとき)、本発振器は、熱伝導板を備えなくてもよい。この場合、本発振器の外形寸法は、さらに小型化される。
さらにまた、以上説明した第3実施形態において、本発明における第1カバーは、金属などの導電体で構成されてもよい。この場合、本発明における第1カバーの上面には、例えば、絶縁材のコーティングが施される。
さらにまた、以上説明した各実施形態において、本発明における水晶振動素子の頂点温度Tは、常温に近い温度範囲に設定されればよく、約42℃に限定されない。すなわち、例えば、水晶振動素子の頂点温度は、30℃乃至50℃の範囲内に設定されればよく、あるいは、35℃乃至45℃の範囲内に設定されればよい。この場合、温度調節体が調節する水晶振動素子の所定温度は、水晶振動素子の頂点温度に合わせて、30℃乃至50℃の範囲内に設定され、あるいは、35℃乃至45℃の範囲内に設定される。
さらにまた、以上説明した各実施形態において、本発明における水晶振動素子の頂点温度Tは、本発振器の使用の目的・環境に合わせて、従来のOCXOの制御温度よりは低温側(例えば、50℃乃至60℃の範囲内)に設定されてもよい。この構成でも、従来のOCXOと比較して、本発振器の消費電力は低下し、本発振器の外形寸法は小型可能である。
さらにまた、以上説明した各実施形態において、本発明における筐体は、断面視において、「H」字型の形状に形成されてもよい。すなわち、例えば、本発明における筐体は、水晶振動素子が収容される素子収容部として機能する第1凹部と、下半部に回路部が収容される回路収容部として機能する第2凹部と、を備えてもよい。この場合、例えば、第1凹部は上方に開口し、第2凹部は下方に開口する。また、例えば、第1凹部はカバーにより真空雰囲気または不活性ガス雰囲気に封止され、第2凹部は封止されずに外部に露出されてもよく、あるいは、別のカバーにより真空雰囲気または不活性ガス雰囲気に封止されてもよい。その結果、振動素子収容空間は、回路収容空間と隔離される。したがって、水晶振動素子は、温度制御回路と振動制御回路と隔離される。この構成では、筐体内で熱を発生する要因となる回路部を収容する回路収容部と、水晶振動素子を収容する素子収容部と、が隔離されるため、動作安定化時間が短縮される。
さらにまた、以上説明した各実施形態において、本発明におけるベースの材質は、アルミナなどのセラミックスに限定されない。すなわち、例えば、本発明におけるベースは、ガラス製でもよい。この場合、例えば、ベースはフォトリソ工程を用いて作製されることにより、各電極は正確かつ複雑に配置できる。また、この場合、例えば、カバーもガラス製でもよい。
さらにまた、本発明における水晶片の形状は、各実施形態(各変形例)の形状に限定されない。すなわち、例えば、本発明における水晶片が温度調節体に当接しないとき、本発明における水晶片の形状は、各実施形態(各変形例)における水晶片の形状のうち、いずれの形状でもよい。
さらにまた、第1、第3、および第6変形例において、本発明における温度調節体は、水晶片に当接してもよい。この場合、例えば、本発振器は熱伝導板(第1熱伝導板)を有さず、カバーが本発明における熱伝導板として機能してもよい。
さらにまた、本発明における水晶振動素子や筐体に配置される電極の構成(配置など)は、振動片の振動および温度調節体の制御が可能であれよく、各実施形態(各変形例)に限定されない。
さらにまた、以上説明した各実施形態において、水晶振動素子と電極端子パッドとの間の接続は、導電性接着剤による接続に限定されない。すなわち、例えば、水晶振動素子と電極端子パッドとの間の接続は、メッキなどにより形成されたバンプによる接続でもよい。
●本発明の実施態様●
次に、以上説明した各実施形態から把握される本発明の実施態様について、各実施形態において記載された用語と符号とを援用しつつ、以下に記載する。
本発明の第1の実施態様は、ITカットの水晶片(例えば、水晶片11,11A,11C,11G)を備える水晶振動素子(例えば、水晶振動素子10,10A,10C,10G)と、前記水晶振動素子の振動周波数を制御する振動制御回路(例えば、振動制御回路22)と、前記水晶振動素子への加熱と冷却とを繰り返すことにより前記水晶振動素子の温度を設定された温度範囲内に調節する温度調節体(例えば、温度調節体50,50A,50C,50G,50H)と、前記温度調節体に対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板(例えば、熱伝導板60,60A,60C,60E,60G,60H)と、前記温度調節体の温度を制御する温度制御回路(例えば、温度制御回路24)と、前記水晶振動素子を収容する筐体(例えば、筐体30,30A,30E,30F,30H)と、を有してなり、前記筐体は 、前記筐体の内側に、前記水晶振動素子が収容される振動素子収容空間(例えば、振動素子収容空間31c、31Ac,31Ec,31Fc,31Gc,31Hc)を画定する、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H)である。
本発明の第2の実施態様は、第1の実施態様において、前記温度調節体(例えば、温度調節体50A,50C,50F,50G)と前記熱伝導板(例えば、熱伝導板60A,60C,60E,60F,60G)とは、前記振動素子収容空間(例えば、振動素子収容空間31Ac,31Ec,31Fc,31Gc)に配置される、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G)である。
本発明の第3の実施態様は、第2の実施態様において、前記筐体(例えば、筐体30A,30E,30F)は、開口部(例えば、開口部31Aa,31Ea,31Fa,31Ga)を有し、前記水晶振動素子(例えば、水晶振動素子10,10A,10C,10G)が実装されるベース(例えば、ベース31A,31E,31F,31G)と、前記開口部を封止するカバー(例えば、カバー32)と、を備え、前記カバーは、前記筐体の外部環境空間に面する表面(例えば、上面32a)と、前記振動素子収容空間に面する裏面(例えば、下面32b)と、を備える、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第4の実施態様は、第3の実施態様において、前記温度調節体の一方の面(例えば、上面50Aa,50Ca,50Fa,50Ga)は、前記カバーの前記裏面に取り付けられ、前記温度調節体の他方の面(例えば、下面50Ab,50Cb,50Fb,50Gb)は、前記熱伝導板に取り付けられ、前記熱伝導板の前記温度調節体が取り付けられている面(例えば、上面60Aa,60Ca,60Ea,60Fa,60Ga)の反対側の面(例えば、下面60Ab,60Cb,60Eb,60Fb,60Gb)は、前記水晶振動素子に向けられる、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第5の実施態様は、第3または第4の実施態様において、前記ベースは、前記水晶振動素子が実装される実装面(例えば、実装面311A1a,311A2a,311E1a,311E2a)と、前記熱伝導板が当接する当接面(例えば、当接面311A1b,311A2b,311E1b,311E2b)と、を備える、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1B,1C,1D,1E)である。
本発明の第6の実施態様は、第5の実施態様において、前記カバーの表裏方向視において、前記当接面は、前記実装面の外側に配置される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第7の実施態様は、第5または第6の実施態様において、前記カバーの表裏方向において、前記当接面(例えば、当接面311A1b,311A2b)は、前記実装面(例えば、実装面311A1a,311A2a)よりも前記カバー側に配置される、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1B,1C,1D)である。
本発明の第8の実施態様は、第7の実施態様において、前記表裏方向において、前記カバーと前記水晶振動素子との間の距離(例えば、距離「L1」)は、前記カバーと前記当接面との間の距離(例えば、距離「L2」)よりも大きい、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1C)である。
本発明の第9の実施態様は、第2乃至第7のいずれかの実施態様において、前記熱伝導板(例えば、熱伝導板60A,60C,60G)は、前記水晶片(例えば、水晶片11A,11C,11G)に当接する、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1B,1D,1G)である。
本発明の第10の実施態様は、第9の実施態様において、前記水晶片は、厚肉部(例えば、厚肉部11A1,11C1)と、前記厚肉部よりも薄い薄肉部(例えば、11A2,11C2)と、を有し、前記熱伝導板は、前記厚肉部に当接する、恒温槽型水晶発振器である(例えば、恒温槽型水晶発振器1B,1D)。
本発明の第11の実施態様は、第2乃至第8のいずれかの実施態様において、前記熱伝導板は、前記水晶振動素子との間に隙間(例えば、隙間S1,SB1,SC1,SD1,SE1,SF1)を介して、前記水晶振動素子と対向する、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1B,1C,1D,1E,1F)である。
本発明の第12の実施態様は、第2または第3の実施態様において、前記温度調節体(例えば、温度調節体50G)は、前記水晶片(例えば、水晶片11G)に実装される、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1G)である。
本発明の第13の実施態様は、第1の実施態様において、前記筐体(例えば、筐体30)は、開口部(例えば、開口部31a)を有し、前記水晶振動素子(例えば、水晶振動素子10)が実装されるベース(例えば、ベース31)と、前記開口部を封止するカバー(例えば、カバー32)と、を備え、前記カバーは、前記筐体の外部空間に面する表面(例えば、上面32a)と、前記振動素子収容空間(例えば、振動素子収容空間31c)に面する裏面(例えば、下面32b)と、を備え、前記温度調節体(例えば、温度調節体50)の一方の面(例えば、下面50b)は、前記カバーの前記表面に取り付けられ、前記温度調節体の他方の面(例えば、上面50a)は、前記熱伝導板(例えば、熱伝導板60)に取り付けられる、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1)である。
本発明の第14の実施態様は、第1の実施態様において、前記筐体(例えば、筐体30H)は、第1開口部(例えば、第1開口部316Ha)と第2開口部(例えば、第2開口部316Hb)とを有し、前記水晶振動素子(例えば、水晶振動素子10A)が収容されるベース(例えば、ベース31H)と、前記第1開口部を封止する第1カバー(例えば、第1カバー32H)と、前記第2開口部を封止する第2カバー(例えば、第2カバー33H)と、を備え、前記温度調節体(例えば、温度調節体50H)は、前記第1カバーに取り付けられる、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1H)である。
本発明の第15の実施態様は、第14の実施態様において、前記第1カバーは、前記筐体の外部空間に面する表面(例えば、下面32Hb)と、前記振動素子収容空間(例えば、振動素子収容空間31Hc)に面する裏面(例えば、上面32Ha)と、を備え、前記温度調節体は、前記第1カバーの前記表面に取り付けられ、前記水晶振動素子は、前記第1カバーの前記裏面に実装される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第16の実施態様は、第1乃至第15のいずれかの実施態様において、前記振動素子収容空間は、真空雰囲気である、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第17の実施態様は、第1乃至第16のいずれかの実施態様において、前記筐体は、前記振動制御回路と前記温度制御回路とを収容する、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第18の実施態様は、第17の実施態様において、前記筐体は、前記筐体の内側に、前記振動制御回路と前記温度制御回路とが収容される回路収容空間を画定し、前記振動素子収容空間は、前記回路収容空間と隔離される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第19の実施態様は、第1乃至第18のいずれかの実施態様において、前記温度範囲は、30℃乃至50℃の範囲内に設定される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第20の実施態様は、第19の実施態様において、前記温度範囲は、35℃乃至45℃の範囲内に設定される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第21の実施態様は、第1乃至第20のいずれかの実施態様において、前記水晶振動素子のBモードの信号を抽出する抽出回路(例えば、抽出回路23)、を有してなり、前記温度制御回路は、前記Bモードの信号に基づいて、前記温度調節体に流れる電流を制御する、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第22の実施態様は、ITカットの水晶片(例えば、水晶片11,11A,11C,11G)を備える水晶振動素子(例えば、水晶振動素子10,10A,10C,10G)と、前記水晶振動素子の振動周波数を制御する振動制御回路(例えば、振動制御回路22)と、前記水晶振動素子への加熱と冷却とを繰り返すことにより前記水晶振動素子の温度を所定温度に調節する温度調節体(例えば、温度調節体50,50A,50C,50G,50H)と、前記温度調節体の温度を制御する温度制御回路(例えば、温度制御回路24)と、前記水晶振動素子を収容する筐体(例えば、筐体30,30A,30E,30F,30H)と、を有してなる、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H)である。
本発明の第23の実施態様は、第22の実施態様において、前記温度調節体(例えば、温度調節体50,50H)は、前記筐体(例えば、筐体30,30H)の外側に配置される、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1,1H)である。
本発明の第24の実施態様は、第23の実施態様において、前記温度調節体に当接し、前記温度調節体からの熱を放熱する放熱板(例えば、熱伝導板60,60H)、を有してなる、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第25の実施態様は、第22の実施態様において、前記温度調節体(例えば、温度調節体50A,50C,50F,50G)は、前記筐体の内側に配置される、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G)である。
本発明の第26の実施態様は、第24または第25の実施態様において、前記筐体は、前記水晶振動素子が搭載(実装)されるベース(例えば、ベース31A,31E,31F,31G)と、前記ベースの開口(例えば、開口部31Aa,31Ea,31Fa,31Ga)を封止するカバー(例えば、カバー32)と、を備え、前記温度調節体は、前記カバーに当接する、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1A,1B,1C,1D,1E,1F)である。
本発明の第27の実施態様は、第25の実施態様において、前記温度調節体は、前記水晶片に当接する、恒温槽型水晶発振器(例えば、恒温槽型水晶発振器1D,1D,1G)である。
本発明の第28の実施態様は、第22乃至第27のいずれかの実施態様において、前記筐体の内部は、真空雰囲気である、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第29の実施態様は、第22乃至第28のいずれかの実施態様において、前記温度調節体は、ペルチェ素子である、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第30の実施態様は、第22の実施態様において、前記筐体は、前記水晶振動素子が収容される素子収容部(例えば、振動素子収容空間31c、31Ac,31Ec,31Fc,31Gc,31Hc)と、前記振動制御回路と前記温度制御回路とが収容される回路収容部(例えば、振動素子収容空間31c、31Ac,31Ec,31Fc,31Gc,31Hc)と、を備える、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第31の実施態様は、第30の実施態様において、前記素子収容部は、前記回路収容部とは隔離される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第32の実施態様は、第22の実施態様において、前記所定温度は、30℃乃至50℃の範囲内に設定される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第33の実施態様は、第32の実施態様において、前記所定温度は、35℃乃至45℃の範囲内に設定される、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第34の実施態様は、第22の実施態様において、前記水晶振動素子のBモードの信号を抽出する抽出回路、を有してなり、前記温度制御回路は、前記Bモードの信号に基づいて、前記温度調節体に流れる電流を制御する、恒温槽型水晶発振器である。
本発明の第35の実施態様は、第22の実施態様において、前記筐体は、長さ2.5mm以下、幅2.0mm以下、の外形寸法を有する、恒温槽型水晶発振器である。
1 恒温槽型水晶発振器
10 水晶振動素子
11 水晶片
22 振動制御回路
23 抽出回路
24 温度制御回路
30 筐体
31 ベース
31a 開口部
31c 振動素子収容空間
32 カバー
32a 上面(表面)
32b 下面(裏面)
50 温度調節体
50a 上面(他方の面)
50b 下面(一方の面)
60 熱伝導板
1A 恒温槽型水晶発振器
10A 水晶振動素子
11A 水晶片
11A1 厚肉部
11A2 薄肉部
30A 筐体
31A ベース
31Aa 開口部
31Ac 振動素子収容空間
331A1a,331A2a 実装面
331A1b,331A2b 当接面
50A 温度調節体
50Aa 上面(一方の面)
50Ab 下面(他方の面)
60A 熱伝導板
60Aa 上面(温度調節体が取り付けられている面)
60Ab 下面(反対側の面)
S1 隙間
1B 恒温槽型水晶発振器
SB1 隙間
1C 恒温槽型水晶発振器
10C 水晶振動素子
11C 水晶片
11C1 厚肉部
11C2 薄肉部
50C 温度調節体
50Ca 上面(一方の面)
50Cb 下面(他方の面)
60C 熱伝導板
60Ca 上面(温度調節体が取り付けられている面)
60Cb 下面(反対側の面)
SC1 隙間
1D 恒温槽型水晶発振器
SD1 隙間
1E 恒温槽型水晶発振器
30E 筐体
31E ベース
31Ea 開口部
31Ec 振動素子収容空間
311E1a,311E2a 実装面
311E1b,311E2b 当接面
60E 熱伝導板
60Ea 上面(温度調節体が取り付けられている面)
60Eb 下面(反対側の面)
SE1 隙間
1F 恒温槽型水晶発振器
30F 筐体
31F ベース
31Fa 開口部
31Fc 振動素子収容空間
60F 熱伝導板
60Fa 上面(温度調節体が取り付けられている面)
60Fb 下面(反対側の面)
1G 恒温槽型水晶発振器
10G 水晶振動素子
11G 水晶片
30G 筐体
31Gc 振動素子収容空間
50G 温度調節体
60G 熱伝導板
1H 恒温槽型水晶発振器
30H 筐体
31Hc 振動素子収容空間
315Ha 第1開口部
315Hb 第2開口部
32H 第1カバー
32Ha 上面(裏面)
32Hb 下面(表面)
33H 第2カバー
50H 温度調節体

Claims (21)

  1. 水晶振動素子を収容する筐体を収容し、前記筐体の外部環境空間の温度を所定温度に保つ恒温槽、を有さない恒温槽型水晶発振器であって、
    ITカットの水晶片を備える前記水晶振動素子と、
    前記水晶振動素子の振動周波数を制御する振動制御回路と、
    前記水晶振動素子への加熱と冷却とを繰り返すことにより前記水晶振動素子の温度を設定された温度範囲内に調節する温度調節体と、
    前記温度調節体に対する吸熱板および放熱板として機能する熱伝導板と、
    前記温度調節体の温度を制御する温度制御回路と、
    前記筐体と、
    を有してなり、
    前記筐体は、前記筐体の内側に、前記水晶振動素子が収容される振動素子収容空間を画定
    前記振動素子収容空間は、真空雰囲気であり、
    前記水晶振動素子の前記温度は、前記振動素子収容空間内に放射される電磁波を介した熱エネルギーの伝達により前記温度範囲内に調節される、
    ことを特徴とする恒温槽型水晶発振器。
  2. 前記温度調節体と前記熱伝導板とは、前記振動素子収容空間に配置される、
    請求項1記載の恒温槽型水晶発振器。
  3. 前記筐体は、
    開口部を有し、前記水晶振動素子が実装されるベースと、
    前記開口部を封止するカバーと、
    を備え、
    前記カバーは、
    前記筐体の外部環境空間に面する表面と、
    前記振動素子収容空間に面する裏面と、
    を備える、
    請求項2記載の恒温槽型水晶発振器。
  4. 前記温度調節体の一方の面は、前記カバーの前記裏面に取り付けられ、
    前記温度調節体の他方の面は、前記熱伝導板に取り付けられ、
    前記熱伝導板の前記温度調節体が取り付けられている面の反対側の面は、前記水晶振動素子に向けられる、
    請求項3記載の恒温槽型水晶発振器。
  5. 前記ベースは、
    前記水晶振動素子が実装される実装面と、
    前記熱伝導板が当接する当接面と、
    を備える、
    請求項3または4記載の恒温槽型水晶発振器。
  6. 前記カバーの表裏方向視において、前記当接面は、前記実装面の外側に配置される、
    請求項5記載の恒温槽型水晶発振器。
  7. 前記カバーの表裏方向において、前記当接面は、前記実装面よりも前記カバー側に配置される、
    請求項5または6記載の恒温槽型水晶発振器。
  8. 前記表裏方向において、前記カバーと前記水晶振動素子との間の距離は、前記カバーと前記当接面との間の距離よりも大きい、
    請求項7記載の恒温槽型水晶発振器。
  9. 前記熱伝導板は、前記水晶片に当接する、
    請求項2乃至7のいずれかに記載の恒温槽型水晶発振器。
  10. 前記水晶片は、厚肉部と、前記厚肉部よりも薄い薄肉部と、を有し、
    前記熱伝導板は、前記厚肉部に当接する、
    請求項9記載の恒温槽型水晶発振器。
  11. 前記熱伝導板は、前記水晶振動素子との間に隙間を介して、前記水晶振動素子と対向する、
    請求項2乃至8のいずれかに記載の恒温槽型水晶発振器。
  12. 前記温度調節体は、前記水晶片に実装される、
    請求項2または3記載の恒温槽型水晶発振器。
  13. 前記筐体は、
    開口部を有し、前記水晶振動素子が実装されるベースと、
    前記開口部を封止するカバーと、
    を備え、
    前記カバーは、
    前記筐体の外部空間に面する表面と、
    前記振動素子収容空間に面する裏面と、
    を備え、
    前記温度調節体の一方の面は、前記カバーの前記表面に取り付けられ、
    前記温度調節体の他方の面は、前記熱伝導板に取り付けられる、
    請求項1記載の恒温槽型水晶発振器。
  14. 前記筐体は、
    第1開口部と第2開口部とを有し、前記水晶振動素子が収容されるベースと、
    前記第1開口部を封止する第1カバーと、
    前記第2開口部を封止する第2カバーと、
    を備え、
    前記温度調節体は、前記第1カバーに取り付けられる、
    請求項1記載の恒温槽型水晶発振器。
  15. 前記第1カバーは、
    前記筐体の外部空間に面する表面と、
    前記振動素子収容空間に面する裏面と、
    を備え、
    前記温度調節体は、前記第1カバーの前記表面に取り付けられ、
    前記水晶振動素子は、前記第1カバーの前記裏面に実装される、
    請求項14記載の恒温槽型水晶発振器。
  16. 前記筐体は、
    開口部を有し、前記水晶振動素子が実装されるベースと、
    前記開口部を封止する金属製のカバーと、
    を備え、
    前記温度調節体は、前記カバーに取り付けられる、
    請求項記載の恒温槽型水晶発振器。
  17. 前記筐体は、前記振動制御回路と前記温度制御回路とを収容する、
    請求項1乃至16のいずれかに記載の恒温槽型水晶発振器。
  18. 前記筐体は、前記筐体の内側に、前記振動制御回路と前記温度制御回路とが収容される回路収容空間を画定し、
    前記振動素子収容空間は、前記回路収容空間と隔離される、
    請求項17記載の恒温槽型水晶発振器。
  19. 前記温度範囲は、30℃乃至50℃の範囲内に設定される、
    請求項1乃至18のいずれかに記載の恒温槽型水晶発振器。
  20. 前記温度範囲は、35℃乃至45℃の範囲内に設定される、
    請求項19記載の恒温槽型水晶発振器。
  21. 前記水晶振動素子のBモードの信号を抽出する抽出回路、
    を有してなり、
    前記温度制御回路は、
    前記Bモードの信号に基づいて、前記温度調節体に流れる電流を制御する、
    請求項1乃至20のいずれかに記載の恒温槽型水晶発振器。
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