JP2007180604A - 圧電発振器 - Google Patents

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英文 畠中
Riyouma Sasagawa
亮磨 笹川
Hiroyuki Miura
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Abstract

【課題】低背化に最適な構造を有するとともに安定的に動作する小型の圧電発振器を提供する。
【解決手段】圧電振動素子と、圧電振動素子の発振周波数に基づいて発振信号を出力する発振用IC2とを備え、前記発振用IC2を支持基体1に封止部材を介して接合することにより前記発振用IC2と前記支持基体1との間に封止空間17を形成するとともに、前記封止空間17内に前記圧電振動素子を収容してなる圧電発振器であって、前記発振用IC2の上面側が遮蔽層15で被覆されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、携帯用通信機器等の電子機器に用いられる圧電発振器に関するものである。
従来、温度補償型水晶発振器(TCXO)に代表される圧電発振器は、携帯電話等の電子機器内に組み込まれ、タイミングデバイスとして用いられている。
かかる従来の圧電発振器は図11に示す如く、圧電振動素子103を空所106内に収容した第1の支持基体101と圧電振動素子103を駆動するための発振用IC102を空所107内に収容した第2の支持基体104とで構成され、第1の支持基体101が第2の支持基体104上に積み重ねられた構造を有している(例えば、特許文献1参照)。
第1の支持基体101に設けられている空所106は金属製の蓋体105で塞がれ、蓋体105と第1の支持基体101とは従来周知のシーム溶接(抵抗溶接)等により接合されている。この接合により、圧電振動素子103の収容領域の気密性が確保され、圧電振動素子103の電気的特性が安定に保たれる。
しかしながら、かかる従来の圧電発振器では、第1の支持基体101内に圧電振動素子103を収容するための領域を、第2の支持基体104内に発振用IC102を収容するための領域をそれぞれ確保する必要があり、しかも、圧電振動素子103の収容領域を塞ぐ為の蓋体が別途必要となるため、圧電発振器の全体構造が大型化してしまうという問題があった。
そこで上記第2の支持基体104を省略した構造として、図12に示す如く、圧電振動素子203を覆うための蓋体の代わりとして発振用IC202を用いることにより、圧電発振器の小型低背化を図ることが考え出されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10-98151号公報 特開2003-332844号公報
しかし、特許文献2に示す圧電発振器は、発振用IC202を蓋体として用いたことにより、発振用IC202が外部に露出した状態となる。このため、発振用IC202が外部からの不要な電磁波の影響を受け易く、かかる電磁波によって、発振用IC202が誤動作を起こすなどして、圧電発振器の動作が不安定になってしまうという欠点を有していた。
本発明は、上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、安定的に動作する小型の圧電発振器を提供することにある。
本発明の圧電発振器は、圧電振動素子と、該圧電振動素子の発振周波数に基づいて発振信号を出力する発振用ICとを備え、前記発振用ICを支持基体に封止部材を介して接合することにより前記発振用ICと前記支持基体との間に封止空間を形成するとともに、前記封止空間内に前記圧電振動素子を収容してなる圧電発振器であって、前記発振用ICの上面側が遮蔽層で被覆されていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電発振器は、前記発振用ICと前記遮蔽層との間に密着層が介在されていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電発振器は、前記発振用ICと前記支持基体とを電気的に接続する導電部材が設けられ、該導電部材が絶縁部材で被覆されていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電発振器は、前記発振用ICと前記遮蔽層との間に密着層が介在されるとともに、前記発振用ICと前記支持基体とを電気的に接続する導電部材が前記封止空間の外側に設けられており、前記導電部材の形成領域まで前記密着層が延出され、該密着層の延出部により前記導電部材が被覆されていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電発振器は、前記発振用ICの側面側が前記遮蔽層で被覆されていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電発振器は、前記遮蔽層が保護層で被覆されていることを特徴とするものである。
また本発明の圧電発振器は、前記遮蔽層が前記支持基体に設けられたグランド端子と電気的に接続されている。
請求項1の発明によれば、発振用ICの上面側が遮蔽層で被覆されていることにより、外部から発振用ICの回路に侵入しうる電磁波が遮蔽層表面で反射されたり内部で吸収されたりすることで弱められるため、電磁波の発振用IC内部への侵入によるノイズの発生が抑えられ、発振用ICの誤動作などを防止することができる。これによって圧電発振器の発振特性を安定化させることができる。
請求項2の発明によれば、発振用ICと遮蔽層との間に密着層が介在されているので、密着層がないときに比べ遮蔽層が剥離しにくくなり、発振用ICを長期に渡り遮蔽層で良好に被覆できる。
請求項3の発明によれば、発振用ICと支持基体の回路とを電気的に接続する導電部材が設けられ、導電部材が絶縁部材で被覆されているので、かかる導電部材が他の導体物などと短絡するのを防ぐことができる。
請求項4の発明によれば、発振用ICと遮蔽層との間に密着層が介在されるとともに、発振用ICと支持基体の回路とを電気的に接続する導電部材が封止空間の外側に設けられており、導電部材の形成領域まで密着層が延出され、該密着層の延出部により導電部材が被覆されているので、絶縁体たる密着層が導電部材を被覆することで、導電部材と圧電発振器外部との電流の短絡を防ぐことができる。
請求項5の発明によれば、発振用ICの側面側が遮蔽層で被覆されているので、発振用ICの上面側のみ被覆した場合に比し発振用ICのより大きな面積が遮蔽層により遮蔽される。従って、発振用ICの誤作動を引き起こす原因となり得る電磁波の発振用IC内部への侵入がさらに有効に防止され、発振用ICの動作が安定化する。
請求項6の発明によれば、遮蔽層が保護層で被覆されているので、遮蔽層が外気に触れるのを防ぎ、遮蔽層が酸化するのを抑えることができる。
請求項7の発明によれば、遮蔽層が支持基体に設けられたグランド端子と電気的に接続されているので、遮蔽層をグランド電位に保つことができる。
そのため、遮蔽層によるシールド効果が高まり、これによって、発振用ICの動作がより安定化する。
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
初めに、第1の実施形態について説明する。図1は本発明の圧電発振器を水晶発振器に適用した一実施形態を示す分解斜視図、図2は図1の水晶発振器の断面を示す構造図である。
本実施形態の水晶発振器は、支持基体1と、圧電振動素子としての水晶振動素子3と、水晶振動素子3を駆動するための発振用IC2とからなっている。
支持基体1は、平板部1aと平板部1a上に積層された環状支持部1bとから構成されている。この支持基体1は、ガラス−セラミック、アルミナセラミックス等のセラミック材料、樹脂等の有機材料より成る複数の絶縁層を積層した構造となっている。例えば、アルミナセラミックスの原料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合した上で、これを従来周知のドクターブレード法等により所定形状に成形することにより、セラミックグリーンシートを得、その表面や隣接する絶縁層間に所定の配線導体となる導体ペーストを所定パターンに塗布し、これを複数枚積層して、高温で焼成することにより作製される。
支持基体1には、所定の回路を形成するための配線及び配線同士を電気的に接続するための内部のビアホール導体等が設けられ、また支持基体1の下面にはグランド端子をはじめとする複数個の外部端子8(グランド端子以外に、VCC端子、発振出力端子、発振制御端子など)が設けられている。
これらの外部端子8とマザーボード(図示せず)に設けられたパッドとを半田等で接続することにより、水晶発振器がマザーボードに電気的・機械的に接続されることとなる。
このような支持基体1に載置される発振用IC2としては、例えば、フリップチップ型のICチップを用いる。発振用IC2は、単結晶シリコン等から成る基体の下面に、周囲の温度状態を検知する感温素子(サーミスタ)、水晶振動素子3の温度特性を補償する温度補償データを格納するとともに該温度補償データに基づいて水晶振動素子3の振動特性を温度変化に応じて補正する温度補償回路、該温度補償回路に接続されて所定の発振出力を生成する発振回路等が集積化されている。
また、発振用IC2は、支持基体1に対向する面(接合面側)に電極パッド10が形成されている。また、支持基体1の環状支持部1b上には、所定配線の一部である接続パッド9が形成されている。そして、発振用IC2の電極パッド10は、支持基体1の接続パッド9とを導電性部材によって接合されている。導電性接合材11としては、例えば半田等の金属からなるロウ材が好適に用いられる。
また、支持基体1の一部である環状支持部1bの上には、接続パッド9が独立して形成されており、導電性接合材11間に間隙が形成されてしまう。そして、この間隙を充填するように、絶縁性を有する封止部材5が配置されている。
これにより、発振用IC2と支持基体1との間の接合強度を向上させることができ、さらに、発振用IC2と支持基体1との間の封止空間17を気密封止することができる。尚、水晶振動子3が配置されるこの封止空間17必要に応じてN雰囲気に保たれる。
また、この封止部材5の構造としては、発振用IC2の接合面(以下、単に下面という。)外周域で電極パッド10の形成位置よりも外側の領域に形成された環状電極パターン19を形成するとともに、支持基体1の環状支持部1b上で接続パッド9の形成位置よりも外側の領域に形成された環状導体層20を形成しておき、環状電極パターン19と環状導体層20とを電気的・機械的に接続する封止材21を設けてもよい。
封止材21を設けても良い。この環状電極パターン19は、アルミニウム(Al)等の金属からなる。また、環状支持部1b上に形成された環状導体層20は、環状支持部1b上面に形成されたタングステン(W)または、モリブデン(Mo)等の金属材料から成るメタライズ層と、メタライズ層の上面に形成されたニッケル(Ni)層と、ニッケル(Ni)層の上面に形成された金(Au)層とからなる。さらにまた、封止材21として、金錫(Au−Sn)ペースト等のロウ材が好適に用いられる。環状電極パターン19と環状導体層20とをロウ付けする際に金錫ペーストにより形成される金錫(Au−Sn)層の厚みは、10μm〜40μmであり、また、成分比率は、おおよそ、金が80%、錫が20%である。
水晶振動素子3は、所定の結晶軸でカットした水晶片の両主面に一対の振動電極が形成されている。そして、外部からの一対の振動電極に所定電位を印加すると所定の周波数で厚みすべり振動を起こし、この振動に基づく信号が発振信号として出力されることとなる。
水晶振動素子3は、例えば、発振用IC2の下面中央域に設けられた搭載パッド12に導電性接着剤13を介し、水晶振動素子3の振動電極が電気的に接続されるように搭載されている。
このようにして、発振用IC2の下面に水晶振動素子3を実装させると、支持基体1の底面上に水晶振動素子3を搭載した場合に比して、発振用IC2と水晶振動素子3とを接続する配線の長さが著しく短縮されるので、配線抵抗に起因した容量の発生を有効に防止することができ、設計値に近い発振特性が得られる。
発振用IC2の非接合主面(以下、単に上面という。)、下面との直交面(以下、単に側面という。)、並びに支持基体1の側面は、エポキシやポリイミド等の樹脂材料よりなる密着層14により被覆されている。樹脂材料は、絶縁性の樹脂が望ましいものの、導電性接合材であっても良い。また、密着層14は封止部材5の外側表面まで延在しており、封止部材5の外表面を被覆している。
さらに、密着層14表面には、遮蔽層であるアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等よりなる金属層15が形成され、さらに、金属層15表面には、エポキシやポリイミド等の樹脂よりなる保護層16が形成されている。
発振用IC2の上面側が金属層15で被覆されていることにより、外部から発振用IC2の回路に侵入しうる電磁波が、金属層15の表面で反射されたり内部で吸収されたりすることで弱められるため、発振用IC2の外部から発振用IC2の内部に電磁波が侵入することによって発生するノイズが減少し、発振用IC2の誤動作などを防止することができる。これによって圧電発振器の発振特性を安定化させることができる。
さらに、発振用IC2と金属層15との間に密着層14が介在していることで、金属層15は密着層14がないときに比べ剥離しにくくなり、発振用IC2を長期に渡り良好に被覆できる。何故なら、金属層15は、発振用IC2の上面に直接被覆されるよりも、密着層を下地層として用いることにより、密着層14表面に被覆される方が、接合がより強いからである。
また、発振用IC2の上面を、密着層14、金属層15、並びに保護層16で被覆しているので、発振用IC2或いは圧電発振器全体が、本圧電発振器やそれを搭載した電子機器の落下時に受ける応力を、密着層14、金属層15、並びに保護層16が吸収することで、水晶発振器の対落下衝撃性能が増加するし、耐衝撃性が向上する。
また、金属層15を外部端子8まで延在させ、外部端子8のうち、グランド端子と接続することによって、金属層15の電位の変動が抑えられている。そのため、金属層15の内側まで電場の変動が伝わりにくくなり、その結果、金属層15での遮蔽効果が高まる。
かかる水晶発振器の組み立ては以下の手順で行われる。
先ず、発振用IC2の下面に水晶振動素子3を搭載し、支持基体1上に封止部材5を介して発振用IC2を載置させ、水晶振動素子3が前記発振用ICと前記支持基体との間にできている封止空間に収容されるようにし、しかる後、これをN2ガスやArガス等の不活性ガス雰囲気中、或いは、真空雰囲気中で熱処理し、環状支持部1bに搭載された接続パッド9と発振用IC2の下面に搭載された電極パッド10との両方に導電性接合材11を接合させるとともに、環状支持部1bで接続パッド9の形成位置よりも外側の領域に搭載された環状導体層20と発振用IC2の下面で電極パッド10よりも外側の領域に設けられた電極パターンとの両方に封止材21を接合させて、水晶振動素子3を封止空間内で気密封止する。導電性接合材11として半田を用いる場合には、フラックス等の汚染物質を用いることなく酸化膜を良好に除去するために、従来周知の水素還元方式を採用することが好ましい。
さらに、加熱されることにより軟化あるいは溶融し流動する特性を持つエポキシやポリイミド等の熱可塑性樹脂を発振用IC2の上面に配し加熱することによって、熱可塑性樹脂で発振用IC2の上面と側面とを覆い、さらに、封止部材5の外側表面まで延出させ、さらに、支持基体1の側面を被覆するようにさせ、密着層14を形成する。次に、密着層14の上面を、従来周知のスパッタリング法等を用いて、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等の金属材料よりなる金属層15で、被覆する。最後に、エポキシやポリイミド等の加熱により軟化あるいは溶融することで流動する特性を持つ熱可塑性樹脂を加熱し、被膜することで、金属層15を被覆する保護層16を形成する。
図3は、本発明の第2の実施形態を示す水晶発振器の断面を示す構造図である。以下の説明においては、図2に示した同一構成部材には同一符号を付し、説明する。本実施形態では、環状支持部1b上で封止部材5が複数の導電部材4の形成部より内周域で形成されている。また、発振用IC2と金属層15との間に介在する絶縁体である密着層14が、導電部材4の形成領域まで延出され、密着層14が導電部材4を被覆することで、導電部材4と水晶発振器外部との電流の短絡を防いでおり、その結果、水晶発振器と組み込み先の電子機器内の電気回路との電流の短絡が起こりにくくなっている。さらに、密着層14により導電部材4を被覆・保護していることで、落下時に導電部材4が破損するのを防ぎ、落下時に支持基体1と発振用IC2との間の電気的接続が損なわれることにより発生する故障を防ぐことで、水晶発振器の対落下衝撃性能は増加する。
図4は、本発明の第3の実施形態を示す水晶発振器の断面を示す構造図である。
図4に示す如く、発振用IC2と金属層15との間に密着層14を介在させず、金属層15を発振用IC2の上面等に直に被着させている。また、発振用IC2と支持基体1との間にある導電部材4の形成領域の周囲に、アンダーフィル等を用いた別の絶縁部材18を封入し、導電部材4を被覆することで、金属層15と導電部材4との電流の短絡を防止している。
図5は、本発明の第4の実施形態を示す水晶発振器の断面を示す構造図である。
図5に示す如く、本実施形態においては、密着層14が、発振用IC2の上面と側面とにのみ被覆されており、金属層15は、封止部材5と支持基体1の配線を介し、支持基体1下面のグランド端子と電気的に接続している。金属層15とグランド端子とを電気的に接続することで、金属層15を支持基体1側面から外部端子8まで延在させて外部端子8のうちのグランド端子と接続するときに起こりうるグランド端子と出力端子との短絡により発振信号が出力されなくなる不良が起こる可能性を、完全に取り除くことができる。
図6は、本発明の第5の実施形態を示す水晶発振器の断面を示す構造図である。図6に示す如く、支持基体1の平板部1aの中に設けられた凹部内に水晶振動素子3が収容されるようにして、さらに凹部を覆うように発振用IC2を載置している。
図7は、本発明の第6の実施形態を示す水晶発振器の断面を示す構造図である。図7に示す如く、環状支持部1bがなく平板状の支持基体1に、下面に水晶振動素子3を搭載した発振用IC2を、導電部材4を介して接続している。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更・改良等が可能である。
上述した実施形態においては、金属層15と発振用IC2との間の密着層14が単層であったが、密着層14は単層でなく多層であってもよい。
また、上述した実施形態においては、保護層16の上面を密着層として利用し、さらに金属層15bにより被覆していてよい。また、かかる金属層15bは、さらに密着層16bにより被覆されてよい。同様にして、保護層16と金属層15とは何層になってもよい。
また、上述した実施形態においては、発振用IC2の下面に水晶振動素子3を実装していたが、図9に示す如く、発振用IC2の下面に水晶振動素子3を実装せず、支持基体1側に搭載されてもよい。
また、図10に示す如く、水晶振動素子3は、支持基体1と発振用IC2との両方から狭持され、かつ支持基体1と発振用IC2のどちらか一方と電気的に接続されている状態で、封止空間17に収容されていてもよい。水晶発振器の小型化・低背化に伴い、水晶振動素子3を発振用IC2に搭載するために搭載パッド12上に設けた導電性接着剤13の量が減少し、水晶振動素子3を発振用IC2に接続する機械的な強度が弱くなる傾向にあるものの、発振用IC2側と支持基体1側との両方に導電性接着剤13を設け、支持基体1側と発振用IC2側の両側から水晶振動素子3を支持することにより、水晶振動素子3は、封止空間17内で支持基体1と発振用IC2のどちらか一方と電気的に接続するための機械的な強度を十分に保つことができる。
また、水晶振動素子3が、支持基体1と発振用IC2とに狭持され、かつ支持基体1と発振用IC2のどちらともと電気的に接続されている状態で、封止空間17に収容されている場合には、支持基体1の下面に、所定発振させた水晶振動素子3の発振特性を、測定用端子(プローブ)を接触させる等して測定できるようにするために、支持基体1の底面上の搭載パッド13と導通させたモニタ電極22を設けてもよい。
また、上述した実施形態においては、支持基体1と発振用IC2との間を接合を行う封止部材5として、異方性導体接着材料を用いてもよい。
また、上述した実施形態においては、密着層14表面に形成される遮蔽層は、銀粉末などの導電性金属材料が混合されたエポキシ系樹脂から成る導電性樹脂を硬化させることにより形成してもよい。この場合、遮蔽層として金属層を形成する場合に比し、より弾性率の高い遮蔽層を形成することができ、密着層と遮蔽層と保護層とがより剥離しにくくなる。
本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を表面実装型の水晶発振器に適用した例を示す分解斜視図である。 図1に示す水晶発振器の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の第3の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の第4の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の第5の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の第6の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の他の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の他の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 本発明の他の実施形態に係る圧電発振器の断面を示す構造図である。 従来の圧電発振器の断面図である。 従来の圧電発振器の断面図である。
符号の説明
1・・・支持基体
1a・・・平板部
1b・・・環状支持部
2・・・発振用IC
3・・・水晶振動素子
4・・・導電部材
5・・・封止部材
6・・・空所
8・・・外部端子
9・・・接続パッド
10・・・電極パッド
11・・・導電性接合材
12・・・搭載パッド
13・・・導電性接着剤
14・・・密着層
15・・・遮蔽層
16・・・保護層
17・・・封止空間
18・・・絶縁部材
19・・・環状電極パターン
20・・・環状導体層
21・・・封止材
22・・・モニタ電極

Claims (7)

  1. 圧電振動素子と、該圧電振動素子の発振周波数に基づいて発振信号を出力する発振用ICとを備え、前記発振用ICを支持基体に封止部材を介して接合することにより前記発振用ICと前記支持基体との間に封止空間を形成するとともに、前記封止空間内に前記圧電振動素子を収容してなる圧電発振器であって、
    前記発振用ICの上面側が遮蔽層で被覆されていることを特徴とする圧電発振器。
  2. 前記発振用ICと前記遮蔽層との間に密着層が介在されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  3. 前記発振用ICと前記支持基体とを電気的に接続する導電部材が設けられ、該導電部材が絶縁部材で被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  4. 前記発振用ICと前記遮蔽層との間に密着層が介在されるとともに、前記発振用ICと前記支持基体とを電気的に接続する導電部材が前記封止空間の外側に設けられており、前記導電部材の形成領域まで前記密着層が延出され、該密着層の延出部により前記導電部材が被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  5. 前記発振用ICの側面側が前記遮蔽層で被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  6. 前記遮蔽層が保護層で被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  7. 前記遮蔽層が前記支持基体に設けられたグランド端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
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JP2010147530A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Casio Computer Co Ltd 水晶振動子の実装構造およびそれを備えた電子機器
JP2010153966A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装用の水晶発振器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010147530A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Casio Computer Co Ltd 水晶振動子の実装構造およびそれを備えた電子機器
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