JP5210077B2 - 圧電発振器 - Google Patents
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図7〜図8に示すように、従来の圧電発振器200は、その例として容器体201、圧電振動素子207、集積回路素子209、蓋体208とから主に構成されている。
容器体201は、基板部201aと2つの枠部201b、201cで構成されている。
この容器体201は、基板部201aの一方の主面に枠部201bが設けられて第1の凹部空間202が形成され、基板部201aの他方主面に枠部201cが設けられて第2の凹部空間204が形成される。
その第1の凹部空間202内に露出する基板部201aの一方の主面には、図8(a)に示すように、一対の圧電振動素子搭載パッド203a、203bが設けられている。
また、第2の凹部空間204内に露出する基板部201aの他方の主面には、図8(c)に示すように、集積回路素子搭載パッド205が設けられている。
また、基板部201aは、積層構造となっており、図8(b)に示すように、基板部201aの内層には、第1の配線パターン212aや第2の配線パターン212b等が設けられている。
この圧電振動素子搭載パッド203a、203b上には、導電性接着剤206を介して電気的に接続される一対の励振用電極を表裏主面に有した圧電振動素子207が搭載されている。この圧電振動素子207を囲繞する容器体201の枠部201bの頂面には金属製の蓋体208を被せられ、接合されている。これにより第1の凹部空間202が気密封止されている。
また、集積回路素子搭載パッド205上に半田等の導電性接合材を介して集積回路素子209が電気的、機械的に接合されている。この状態を搭載という。
ことを
特徴とするものである。
放熱することで集積回路素子の温度が下がり、その下がった温度で、集積回路素子と圧電振動素子の温度が近い値になる。これにより、集積回路素子に内蔵されている温度センサが感知する温度と、実際の圧電振動素子の周囲の温度が同じ値に近づくことになる。よって、正しい温度データ信号(電圧値)により補正されるため圧電発振器の周波数ドリフト特性を良くすることが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を示す分解斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を示す集積回路素子搭載側から見た斜視図である。図4(a)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を構成する容器体の基板部の一方の主面を示す透視平面図であり、図4(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を構成する容器体の基板部の内層面を示す透視平面図であり、図4(c)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を構成する容器体の基板部の他方の主面を示す透視平面図であり、(d)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器を構成する容器体の他方主面を示す平面図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
水晶素板21は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し外形加工を施された概略平板状で平面形状が例えば四角形となっている。
励振用電極22は、前記水晶素板21の表裏両主面に金属を所定のパターンで被着・形成したものである。
このような圧電振動素子20は、その両主面に被着されている励振用電極22から延出する引き出し電極と第1の凹部空間11内底面に形成されている圧電振動素子搭載パッド13とを、導電性接着剤40を介して電気的且つ機械的に接続することによって第1の凹部空間11に搭載される。このときの引き出し電極が設けられた一辺とは反対側の自由端となる端辺を圧電振動素子20の先端部23とする。
また、集積回路素子50には、可変容量素子に周囲温度に応じた制御電圧を印加して温度変化による発振回路の発振周波数の変動を補償するため、3次関数発生回路及び記憶素子部により温度補償回路部が設けられており、3次関数発生回路には、温度センサが接続されている。
この温度センサは、検出した温度と、温度センサに印加させる電圧値とに基づいて生成される温度データ信号(電圧値)が3次関数発生回路に出力される構成となっている。
集積回路素子50は、容器体10の第2の凹部空間14内に露出した基板部10aに形成された集積回路素子搭載パッド15に半田等の導電性接合材を介して搭載されている。
この容器体10は、基板部10aの一方の主面に第1の枠部10bが設けられて、第1の凹部空間11が形成されている。また、容器体10の他方の主面に第2の枠部10cが設けられて、第2の凹部空間14が形成されている。
尚、この容器体10を構成する基板部10a及び第2の枠部10cは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。また、基板部10aは、セラミック材が積層した構造となっている。
第1の枠部10bは、例えば、シールリングである。この場合、第1の枠部10bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、第1の枠部10bは、基板部10aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜12上にロウ付けなどにより接続される。
第1の凹部空間11内で露出した基板部10aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド13a、13bが設けられている。
また、図1〜図3に示すように容器体10は、基板部10aの他方の主面と第2の枠部10cによって第2の凹部空間14が形成されている。
図4(b)に示すように、基板部10aの内層には、配線パターン17a、17b等が設けられている。
図4(c)及び図4(d)に示すように、第2の凹部空間14内で露出した基板部10aの他方の主面には、複数の集積回路素子搭載パッド15と2個一対の圧電振動素子測定用パッド16a、16bが形成されている。
図3及び図4(d)に示すように、第2の枠部10cの主面には、外部接続用電極端子19とビア導体18cが設けられている。つまり、基板部10aの集積回路素子搭載パッド15が設けられている主面と平行となる第2の枠部10cの主面の4隅には、外部接続用電極端子19が設けられ、外部接続用電極端子19の間にはビア導体18cの端部が露出するように設けられている。
他方の圧電振動素子搭載パッド13bは、1つの基板部側ビア導体18aで、前記容器体10の基板部10aの内層に設けられている配線パターン17bと接続されている。
また、前記配線パターン17bは、基板部側ビア導体18bで、一方の圧電振動素子測定用パッド16aと接続されている。これにより、前記他方の圧電振動素子搭載パッド13bは、前記一方の圧電振動素子測定用パッド16aと接続されることになる。
集積回路素子搭載パッド15と外部接続用電極端子19は、前記容器体10の第2の凹部空間14内の基板部10aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部10cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
前記圧電振動素子測定用パッド16a、16bは、容器体10の第1の凹部空間11に搭載されている圧電振動素子20の発振周波数やクリスタルインピーダンス等の特性を測定するために用いられる。
また、図4(b)に示すように、配線パターン17bは、容器体10の第1の凹部空間11の開口側から見て、容器体10の中央付近に向かって引き出され、基板部側ビア導体18bを介して、一方の圧電振動素子測定用パッド16aと接続されている。
周波数ドリフト特性が良いとは、圧電発振器100に電圧を印加した時点の発振周波数と電圧を印加してから一定時間が経過した時点の発振周波数の変動差が少ないということである。例えば、横軸を経過時間、縦軸を周波数変動差とした場合に、周波数変動差が0に近付くほど、周波数ドリフト特性が良好ということである。
本発明の第2の実施形態に係る圧電発振器は、前記ビア導体を覆うように、前記第2の枠部の主面に保護膜が形成されている点で第1の実施形態と異なる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る圧電発振器を示す集積回路素子搭載側から見た斜視図である。
この容器体10は、基板部10aの一方の主面に第1の枠部10bが設けられて、第1の凹部空間11が形成されている。また、容器体10の他方の主面に第2の枠部10cが設けられて、第2の凹部空間14が形成されている。
図5に示すように、第2の枠部10cの主面には、外部接続用電極端子19とビア導体18cが設けられている。つまり、基板部10aの集積回路素子搭載パッド15が設けられている主面と平行となる第2の枠部10cの主面の4隅には、外部接続用電極端子19が設けられ、外部接続用電極端子19の間にはビア導体18cの端部が露出するように設けられている。
図5に示すように、ビア導体18cは、第2の枠部10cに露出するように設けられている。具体的には、第2の枠部10cの厚さ方向に、例えば、U字型の溝を設けておき、この溝の中に、例えば、タングステン等の導体を形成することでビア導体18cを設ける。第2の枠部10cの主面から、基板部10aの主面までの長さで設けられている。
このビア導体18cを被覆するように、保護膜Mが第2の枠部10cの主面に形成されている。この保護膜Mは、例えば、アルミナセラミックス等を従来周知のスクリーン印刷を用いて形成される。
本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器と従来の圧電発振器についての実施例を以下に示す。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器と従来の圧電発振器の周波数ドリフト特性を示す図である。
実施例として、図1及び図2に示す本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器100の構造に従って、前記第2の枠部10cの主面と、第2の凹部空間14内の第2の枠部10cの側面に前記集積回路素子搭載パッド15と接続されているビア導体18cを露出して設けた。
測定方法は、まず、本発明の圧電発振器100と従来の圧電発振器200の電源を印加してから0.15秒後に測定し、0.15秒後から0.1秒ステップで発振周波数fsを測定する。この時、0.15秒後に測定した発振周波数f1、0.15秒後以降の発振周波数fsを計算式(1)に代入し、周波数変動差(df/f)を算出した。
df/f=(fs−f1)/f1・・・(1)
このときの周波数変動差(df/f)を周波数ドリフト値として算出した。
これにより、本発明の圧電発振器100の方が、周波数変動差が0に近いため、周波数ドリフト特性が良くなることがわかる。つまり、本発明の第1の実施形態に係る圧電発振器100の第2の凹部空間14内の第2の枠部10cに露出するように設けられる集積回路素子搭載パッド15と接続されているビア導体18cとを備えて構成されることによって、周波数ドリフト特性が良くなることがわかる。
例えば、前記した本実施形態では、圧電振動素子20を構成する圧電素材として水晶を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム または、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
また、保護膜Mは、例えば、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂によって形成しても構わない。
また、ビア導体18cの溝の形状をU字状としたが、V字状で形成しても構わない。
10a・・・基板部
10b・・・第1の枠部(シールリング)
10c・・・第2の枠部
11・・・第1の凹部空間
12・・・封止用導体膜
13a、13b・・・圧電振動素子搭載パッド
14・・・第2の凹部空間
15・・・集積回路素子搭載パッド
16a、16b・・・圧電振動素子測定用パッド
17a、17b・・・配線パターン
18a、18b・・・基板部側ビア導体
18c・・・ビア導体
19・・・外部接続用電極端子
M・・・保護膜
20・・・圧電振動素子
21・・・水晶素板
22・・・励振用電極
23・・・先端部
30・・・蓋体
40・・・導電性接着剤
50・・・集積回路素子
100・・・圧電発振器
Claims (1)
- 基板部と第1の枠部によって前記基板部の一方の主面に形成された第1の凹部空間と、前記基板部と第2の枠部によって前記基板部の他方の主面に形成された第2の凹部空間が設けられた容器体と、
前記第1の凹部空間内に露出した基板部の一方の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、
前記第2の凹部空間内に露出した基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに搭載されている集積回路素子と、
前記第1の凹部空間を気密封止する蓋体と、
前記第2の凹部空間内の第2の枠部に露出するように設けられる前記集積回路素子搭載パッドと接続されているビア導体と、
前記第2の枠部の主面に露出する前記ビア導体を覆う保護膜を備えていることを特徴とする圧電発振器。
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