JP5101651B2 - 圧電振動子 - Google Patents
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素子搭載部材は、基板部と第1の枠部と第2の枠部で構成されている。
この素子搭載部材は、前記基板部の一方の主面に前記第1の枠部と第2の枠部が設けられて第1の凹部空間が形成される。
第1の凹部空間内の基板部に第2の凹部空間が形成されている。
第1の凹部空間内に露出する基板部の一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッドが設けられている。
第2の凹部空間内に露出する基板部の一方の主面には、サーミスタ素子搭載パッドが設けられている。
また、基板部の他方の主面には、外部接続用電極端子が設けられている。
この圧電振動素子搭載パッド上には、導電性接着剤を介して電気的に接続される一対の励振用電極を表裏主面に有した圧電振動素子が搭載されている。この圧電振動素子を囲繞する素子搭載部材の第1の枠部の頂面には金属製の蓋体を被せられ、接合されている。これにより第1の凹部空間及び第2の凹部空間が気密封止されている。
また、サーミスタ素子搭載パッド上には、半田等の導電性接合材を介して接続されるサーミスタ素子が搭載されている。
サーミスタ素子は、電圧と温度との関係が線形を示すものであり、その温度での電圧が、外部接続用電極端子を介して圧電デバイスの外へ出力される。この出力された電圧は、例えば、電子機器等のメインIC内で温度情報に換算することができる。
また、従来の圧電デバイスにおいては、第1の凹部空間内に設けられた第2の凹部空間内に、サーミスタ素子が導電性接合材を介してサーミスタ搭載パッドに搭載されているため、前記導電性接合材から発生したガスが圧電振動素子に付着することで発振周波数が変動してしまうといった課題もあった。
また、サーミスタ素子が劣化してしまうことで、サーミスタ素子から出力された電圧を換算することで得られた温度情報と、実際の圧電振動素子の周囲の温度情報との差異が大きくなってしまうといった課題があった。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイス100は、素子搭載部材110と圧電振動素子120と蓋体130とサーミスタ素子140で主に構成されている。この圧電デバイス100は、前記素子搭載部材110に形成されている第1の凹部空間K1内に圧電振動素子120が搭載され、第2の凹部空間K2内には、サーミスタ素子140が搭載されている。その第1の凹部空間K1が蓋体130により気密封止された構造となっている。
水晶素板121は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し外形加工を施された概略平板状で平面形状が例えば四角形となっている。
励振用電極122は、前記水晶素板121の表裏両主面に金属を所定のパターンで被着・形成したものである。
このような圧電振動素子120は、その両主面に被着されている励振用電極122から延出する引き出し電極123と第1の凹部空間K1内底面に形成されている圧電振動素子搭載パッド111とを、導電性接着剤DSを介して電気的且つ機械的に接続することによって第1の凹部空間K1に搭載される。このときの引き出し電極123が設けられた一辺とは反対側の自由端となる端辺を圧電振動素子120の先端部とする。
サーミスタ素子140は、図2に示すように、素子搭載部材110の第2の凹部空間K2内に露出した後述する基板部110aに設けられたサーミスタ素子搭載パッド112に半田等の導電性接合材HDを介して搭載されている。
この素子搭載部材110は、基板部110aの一方の主面に第1の枠部110bが設けられて、第1の凹部空間K1が形成されている。また、素子搭載部材110の他方の主面に第2の枠部110cが設けられて、第2の凹部空間K2が形成されている。
尚、この素子搭載部材110を構成する基板部110a及び第2の枠部110cは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。
第1の枠部110bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、第1の枠部110bは、基板部110aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜HB上にロウ付けなどにより接続される。
第1の凹部空間K1内で露出した基板部110aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド111が設けられている。
また、図1〜図3に示すように素子搭載部材110は、基板部110aの他方の主面と第2の枠部110cによって第2の凹部空間K2が形成されている。
第2の凹部空間K2内で露出した基板部110aの他方の主面には、サーミスタ素子搭載パッド112が設けられている。
圧電振動素子搭載パッド111といずれかの外部接続用電極端子Gは、前記素子搭載部材110の第2の凹部空間K2内の基板部110aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部110cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
また、サーミスタ素子搭載パッド112といずれかの外部接続用電極端子Gは、前記素子搭載部材110の第2の凹部空間K2内の基板部110aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部110cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
また、第1の凹部空間K1内に圧電振動素子120が導電性接着剤DSを介して圧電振動素子搭載パッド111に搭載され、第2の凹部空間K2内に、サーミスタ素子140が導電性接合材HDを介してサーミスタ搭載パッド112に搭載されているように別々の凹部空間に搭載されているため、前記導電性接合材HDから発生したガスが圧電振動素子120に付着することがなくなる。よって、圧電デバイス100の発振周波数が変動してしまうことを防ぐことができる。
図4に示すように、本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイス200は、素子搭載部材210の第2の凹部空間K2に温度センサーIC素子240が搭載されている点で第1の実施形態と異なる。
図4及び図5に示すサーミスタ素子241は、温度変化によって電気抵抗が顕著な変化を示すものであり、この抵抗値の変化から出力される電圧が変化するため、電圧と温度との関係により、換算することで温度情報を得ることができる。つまり、サーミスタ素子241は、電圧と温度との関係が線形を示すものであり、その温度での電圧が、外部接続用電極端子Gを介して圧電デバイス200の外へ出力されることにより、例えば、電子機器等のメインICで出力された電圧を換算することで温度情報を得ることができる。
また、サーミスタ素子241は、例えば、NTCサーミスタやPTCサーミスタ等が用いられる。NTCサーミスタは、温度が上がると抵抗値が下がるような、負の温度係数を有しているサーミスタ素子を示すものである。また、PTCサーミスタは、温度が上がると抵抗値が上がるような、正の温度係数を有しているサーミスタ素子を示すものである。
図5に示すように、サーミスタ素子241の一端はグランドと接続されており、他端は、抵抗素子R1を介して、いずれか1つの外部接続用電極端子Gと接続されている。また、サーミスタ素子241の他端は、増幅回路240と接続されている。
この素子搭載部材210は、基板部110aの一方の主面に第1の枠部210bが設けられて、第1の凹部空間K1が形成されている。また、素子搭載部材210の他方の主面に第2の枠部210cが設けられて、第2の凹部空間K2が形成されている。
尚、この素子搭載部材210を構成する基板部210a及び第2の枠部210cは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。
第1の枠部210bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、第1の枠部210bは、基板部210aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜HB上にロウ付けなどにより接続される。
第1の凹部空間K1内で露出した基板部210aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド211が設けられている。
また、図4に示すように素子搭載部材210は、基板部210aの他方の主面と第2の枠部210cによって第2の凹部空間K2が形成されている。
第2の凹部空間K2内で露出した基板部210aの他方の主面には、温度センサーIC素子搭載パッド212が設けられている。
圧電振動素子搭載パッド211といずれかの外部接続用電極端子Gは、前記素子搭載部材210の第2の凹部空間K2内の基板部210aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部210cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
また、温度センサーIC素子搭載パッド212といずれかの外部接続用電極端子Gは、前記素子搭載部材210の第2の凹部空間K2内の基板部210aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部210cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
また、本発明の第1の凹部空間K1内に圧電振動素子120が導電性接着剤DSを介して圧電振動素子搭載パッド211に搭載され、第2の凹部空間K2内に、サーミスタ素子241を内蔵している温度センサーIC素子240が導電性接合材HDを介して温度センサーIC素子搭載パッド212に搭載されているように別々の凹部空間に搭載されているため、前記導電性接合材HDから発生したガスが圧電振動素子120に付着することがなくなる。よって、圧電デバイス200の発振周波数が変動してしまうことを防ぐことができる。
また、導電性接合材HDから発生したガスが、温度センサーIC素子240に付着することがなくなるため、温度センサー素子240に内蔵されているサーミスタ素子241が劣化することを防ぐことができる。よって、温度センサーIC素子240に内蔵されているサーミスタ素子240から出力された電圧を換算することで得られた温度情報と、実際の圧電振動素子120の周囲の温度情報との差異を低減することができる。
また、温度センサーIC素子240には、増幅回路242が内蔵されているため、本発明の圧電デバイス200を電子機器等のマザーボード(図示せず)に搭載した際に、前記マザーボードに増幅回路242を設ける必要がないため、搭載面積を縮小することができる。
図8に示すように、本発明の第3の実施形態に係る圧電デバイス300は、素子搭載部材310の第2の凹部空間K2に搭載されている温度センサーIC素子340にゲインコントロール回路344が内蔵されている点において第2の実施形態と異なる。
図6及び図8に示すサーミスタ素子341は、温度変化によって電気抵抗が顕著な変化を示すものであり、この抵抗値の変化から出力される電圧が変化するため、電圧と温度との関係により、温度情報を換算するものである。つまり、サーミスタ素子341は、電圧と温度との関係が線形を示すものであり、その温度での電圧が、外部接続用電極端子Gを介して圧電デバイス300の外へ出力されることにより、例えば、電子機器等のメインICで出力された電圧を換算することにより温度情報を得ることができる。
図8に示すように、サーミスタ素子341の一端は、グランド端子となるいずれか1つの外部接続用電極端子Gと接続されており、他端は、抵抗素子R1を介して、いずれか1つの外部接続用電極端子Gと接続されている。また、サーミスタ素子341の他端は、後述するゲインコントロール回路344と接続されている。
後述する素子搭載部材310の切替電極端子313(図7参照)に電圧を印加することによって、スイッチSW1を切り替えることによって、抵抗値を変更することができる。
この抵抗値を変更することによって、電圧と温度との関係を示す直線の傾きを変更することができる。これにより、電子機器を構成するメインICの種類に係らず、対応することができる。
また、図8に示すように、反転増幅回路OP1のプラス入力側と電圧源V1とが接続されており、マイナス入力側とスイッチSW1が接続されている。また、反転増幅回路OP1の出力側とNOT回路343とが接続されている。
NOT回路343は、図8に示すように、反転増幅回路OP1の出力側と増幅回路342との間に設けられている。
この素子搭載部材310は、基板部310aの一方の主面に第1の枠部310bが設けられて、第1の凹部空間K1が形成されている。また、素子搭載部材310の他方の主面に第2の枠部310cが設けられて、第2の凹部空間K2が形成されている。
尚、この素子搭載部材310を構成する基板部310a及び第2の枠部310cは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。
第1の枠部310bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、第1の枠部310bは、基板部310aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜HB上にロウ付けなどにより接続される。
第1の凹部空間K1内で露出した基板部310aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド311が設けられている。
また、図6に示すように素子搭載部材310は、基板部310aの他方の主面と第2の枠部310cによって第2の凹部空間K2が形成されている。
第2の凹部空間K2内で露出した基板部310aの他方の主面には、温度センサーIC素子搭載パッド312が設けられている。
図7に示すように、前記第2の枠部310cに設けられている外部接続用電極端子Gの間には、切替電極端子313が設けられている。
圧電振動素子搭載パッド311といずれかの外部接続用電極端子Gは、前記素子搭載部材310の第2の凹部空間K2内の基板部310aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部310cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
また、温度センサーIC素子搭載パッド312といずれかの外部接続用電極端子Gは、前記素子搭載部材310の第2の凹部空間K2内の基板部310aに形成された部分を有する配線パターン(図示せず)と第2の枠部310cの内部に形成されたビア導体(図示せず)により接続されている。
また、温度センサーIC素子340には、ゲインコントロール回路344と、増幅回路342とが内蔵されているため、本発明の圧電デバイス300を通信機器等のマザーボードに搭載した際に、マザーボードにゲインコントロール回路344と、増幅回路342とを設ける必要がないため、搭載面積を縮小することができる。
また、ゲインコントロール回路344を備えていることにより、温度センサーIC素子340に内蔵されているサーミスタ素子341の電圧と温度との関係を示す直線の傾きを変更することができるため、搭載する温度センサーIC素子340のばらつきが生じても修正することができる。
例えば、前記した本実施形態では、圧電振動素子120を構成する圧電素材として水晶を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムまたは、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
110a、210a、310a・・・基板部
110b、210b、310b・・・第1の枠部
110c、210c、310c・・・第2の枠部
111、211、311・・・圧電振動素子搭載パッド
112、212、312・・・サーミスタ素子搭載パッド
313・・・切替電極端子
120・・・圧電振動素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・引き出し電極
130・・・蓋体
140、241、341・・・サーミスタ素子
242、342・・・増幅回路
344・・・ゲインコントロール回路
240、340・・・温度センサーIC素子
100、200、300・・・圧電デバイス
K1・・・第1の凹部空間
K2・・・第2の凹部空間
DS・・・導電性接着剤
HD・・・導電性接合材
HB・・・封止用導体膜
G・・・外部接続用電極端子
Claims (2)
- 基板部と、この基板部の一方の主面に設けられる第1の枠部と、前記基板部の他方の主面に設けられる第2の枠部とからなる素子搭載部材と、
前記基板部と前記第1の枠部とで形成される第1の凹部空間内に露出した前記基板部の主面に設けられた圧電振動素子搭載パッドに搭載されている圧電振動素子と、
前記基板部と前記第2の枠部とで形成される第2の凹部空間内に露出した前記基板部の主面に設けられたサーミスタ素子搭載パッドに搭載されているサーミスタ素子と、
前記第1の凹部空間を気密封止する蓋体と、
を備え、
前記素子搭載部材の前記第2の枠部の前記圧電振動素子搭載パッドが設けられている面とは反対側の主面の少なくとも4隅には、外部接続用電極端子が設けられており、
前記圧電振動素子搭載パッドは、前記外部接続用電極端子のうちのいずれかとのみ電気的に接続されており、
前記サーミスタ素子搭載パッドは、前記圧電振動素子搭載パッドが電気的に接続されている前記外部接続用電極端子以外のいずれかの前記外部接続用電極端子とのみ電気的に接続されている
ことを特徴とする圧電振動子。 - 基板部と、この基板部の一方の主面に設けられる第1の枠部と、前記基板部の他方の主面に設けられる第2の枠部とからなる素子搭載部材と、
前記基板部と前記第1の枠部とで形成される第1の凹部空間内に露出した前記基板部の主面に設けられた圧電振動素子搭載パッドに搭載されている圧電振動素子と、
前記基板部と前記第2の枠部とで形成される第2の凹部空間内に露出した前記基板部の主面に設けられた温度センサーIC素子搭載パッドに搭載され、サーミスタ素子が内蔵されている温度センサーIC素子と、
前記第1の凹部空間を気密封止する蓋体と、
を備え、
前記素子搭載部材の前記第2の枠部の前記圧電振動素子搭載パッドが設けられている面とは反対側の主面の少なくとも4隅には、外部接続用電極端子が設けられており、
前記圧電振動素子搭載パッドは、前記外部接続用電極端子のうちのいずれかとのみ電気的に接続されており、
前記温度センサーIC素子搭載パッドは、前記圧電振動素子搭載パッドが電気的に接続されている前記外部接続用電極端子以外のいずれかの前記外部接続用電極端子とのみ電気的に接続されていることを特徴とする圧電振動子。
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