JP2016174265A - 振動子、発振器、電子機器、および移動体 - Google Patents

振動子、発振器、電子機器、および移動体 Download PDF

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啓史 中川
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Abstract

【課題】並列容量が小さく、高いQ値を有する振動子とこの振動子を備えた発振器、電子
機器、および移動体を提供する。
【解決手段】本発明の振動子としてのSCカット水晶振動子100は、水晶基板としての
SCカット水晶振動片10の+Y”軸側の主面12aに設けられた励振電極14aの中心
がSCカット水晶振動片10の中心より−X’軸方向に配置され、SCカット水晶振動片
10の−Y”軸側の主面12bに設けられた励振電極14bの中心がSCカット水晶振動
片10の中心より+X’軸方向に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動子、この振動子を備えた発振器、電子機器、および移動体に関する。
従来から、高安定水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Xtal Oscillator)は、優
れた周波数精度、周波数温度特性、周波数エージング特性等を有することから、移動体無
線基地局から高精度の測定器まで多くの用途に用いられている。高安定水晶発振器の構造
は、周囲温度が変動しても発振周波数が変化しないように、水晶振動子および発振回路を
恒温槽内に収容した構造となっている。より高精度を要する高安定水晶発振器には、応力
感度や熱衝撃特性に優れている2回回転カットのSCカット水晶振動子が用いられており
、ATカット水晶振動子を用いた場合に比べて、応力感度特性や耐熱衝撃特性等に優れた
水晶発振器が得られることが知られている。
一般的に、より高安定の水晶発振器を得るためには、水晶振動子のQ値をより高めるこ
とができ、特許文献1では、水晶結晶体によって形成されるATカット水晶振動子本体に
取り付けられている一対の励振電極の各中心を結ぶ線を、水晶結晶体の結晶軸であるX軸
とZ’軸を直交するY’軸に平行させ、X軸とZ’軸とを含む面に、互いに表裏の関係に
ある面に一対の励振電極をそれぞれ配置している。所謂、一対の励振電極がZ’軸方向に
そって互いに反対方向にずらして配置しているATカット水晶振動子が開示されている。
このような構成とすることで、厚み滑り振動に必要なY’軸方向の電界成分を増加させる
と共に並列容量を小さくして振動子としてのQ値を高め、良好な振動特性を得ている。
特開昭51−61279号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水晶振動子は、1回回転YカットのATカット水晶
振動子について適用できるものであり、2回回転Yカットの例えばSCカット水晶振動子
では、効率的に電界成分を抽出する方法が明記されておらず高いQ値を有するSCカット
水晶振動子を得ることができないという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動子は、水晶の結晶軸である、電気軸としてのX軸と、
機械軸としてのY軸と、光学軸としてのZ軸からなる直交座標系の前記X軸を回転軸とし
て前記Y軸および前記Z軸をα度回転し、各々Y’軸およびZ’軸とし、前記Z’軸を回
転軸として前記X軸および前記Y’軸をβ度回転し、各々X’軸およびY”軸とし、前記
X’軸および前記Z’軸を含む面を主面とし、前記Y”軸に沿った方向を厚さとする2回
回転Yカットの水晶基板と、前記水晶基板の互いに表裏の関係にある表裏の主面に設けら
れている励振電極と、を備え、前記水晶基板の+Y”軸側の主面に設けられた前記励振電
極の中心が前記水晶基板の中心より−X’軸方向に配置され、前記水晶基板の−Y”軸側
の主面に設けられた前記励振電極の中心が前記水晶基板の中心より+X’軸方向に配置さ
れていることを特徴とする。
本適用例によれば、水晶基板の表裏の主面に設けられた励振電極において、水晶基板の
+Y”軸側の主面に設けられた励振電極の中心が水晶基板の中心より−X’軸方向に配置
され、水晶基板の−Y”軸側の主面に設けられた励振電極の中心が水晶基板の中心より+
X’軸方向に配置されているので、Y軸方向に沿って発生する電荷を励振電極によって効
率的に抽出することができ、Q値の良好な振動子を得ることができるという効果がある。
[適用例2]上記適用例に記載の振動子において、前記水晶基板は、前記Y”軸方向か
らの平面視で円板状であり、少なくとも一方の主面にコンベックス加工が施されているこ
とが好ましい。
本適用例によれば、水晶基板を円板状とすることで、水晶基板の輪郭寸法に起因する副
振動の発生を低減し、主振動との結合を少なくすることができる。また、水晶基板にコン
ベックス加工を施すことにより、厚み滑り振動モードである主振動の振動エネルギーを水
晶基板の中央部分(振動領域)に集中させ、周縁での支持の影響を小さくすることができ
、小型化が図れる。従って、主振動と副振動との結合が少なく、Q値の良好な小型の振動
子を得ることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の振動子において、前記水晶基板は、SCカット水晶振
動片であることが好ましい。
本適用例によれば、水晶基板を応力感度や熱衝撃特性に優れているSCカット水晶振動
片とすることで、応力感度特性や耐熱衝撃特性等に優れ、Q値の良好な振動子を得ること
ができる。
[適用例4]上記適用例に記載の振動子において、前記水晶基板の+Y”軸側の主面に
設けられた前記励振電極の中心と前記水晶基板の中心との間隔の長さおよび前記水晶基板
の−Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中心と前記水晶基板の中心との間隔の長
さをLとし、前記水晶基板の中心におけるY”軸方向に沿った厚さをtとしたとき、0.
17≦(L/t)≦0.76の関係であることが好ましい。
本適用例によれば、SCカット水晶振動片において、水晶基板の+Y”軸側および−Y
”軸側の主面に設けられた励振電極の中心と水晶基板の中心との間隔の長さLと、水晶基
板の中心における厚さtと、を0.17≦(L/t)≦0.76の関係とすることで、水
晶基板の+Y”軸側および−Y”軸側の主面に設けられた励振電極の中心と水晶基板の中
心とを重ねて形成したSCカット水晶振動片に比べ、Y軸方向に沿って発生する電荷を効
率的に抽出することができ、Q値の良好なSCカット水晶振動子を得ることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動子において、前記水晶基板は、ITカット水晶振
動片であることが好ましい。
本適用例によれば、ATカット水晶振動片と同様の三次曲線状の温度特性を有し、かつ
その変極点が約74℃であるITカット水晶振動片は、変極点よりも高温側の極値である
95℃前後を恒温槽の設定温度とすることができるので、使用温度範囲の高温域が約85
℃までと広く、且つ応力感度特性や耐熱衝撃特性等に優れた高安定発振器を構成すること
ができる。
[適用例6]上記適用例に記載の振動子において、前記水晶基板の+Y”軸側の主面に
設けられた前記励振電極の中心と前記水晶基板の中心との間隔の長さおよび前記水晶基板
の−Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中心と前記水晶基板の中心との間隔の長
さをLとし、前記水晶基板の中心におけるY”軸方向に沿った厚さをtとしたとき、0.
15≦(L/t)≦0.66の関係であることが好ましい。
本適用例によれば、ITカット水晶振動片において、水晶基板の+Y”軸側および−Y
”軸側の主面に設けられた励振電極の中心と水晶基板の中心との間隔の長さLと、水晶基
板の中心における厚さtと、を0.15≦(L/t)≦0.66の関係とすることで、水
晶基板の+Y”軸側および−Y”軸側の主面に設けられた励振電極の中心と水晶基板の中
心とを重ねて形成したITカット水晶振動片に比べ、Y軸方向に沿って発生する電荷を効
率的に抽出することができ、Q値の良好なITカット水晶振動子を得ることができる。
[適用例7]本適用例に係る発振器は、上記適用例に記載の振動子と、前記振動子を発
振させるための発振回路を含む電子部品と、前記振動子と前記電子部品とを収容するパッ
ケージと、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、Q値の良好な振動子を備えているため、安定な周波数特性を有する
発振器を構成することができるという効果がある。
[適用例8]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の振動子を備えていること
を特徴とする。
本適用例によれば、Q値の良好な振動子を備えているため、安定性に優れた電子機器を
構成することができるという効果がある。
[適用例9]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の振動子を備えていることを
特徴とする。
本適用例によれば、Q値の良好な振動子を備えているため、安定性に優れた移動体を構
成することができるという効果がある。
本発明の第1実施形態に係る振動子の構成を示す概略平面図。 図1におけるA−A線の概略断面図。 図1におけるB−B線の概略断面図。 本発明の実施形態に係る水晶基板の切断角度を説明する図であり、(a)は1回目の回転における切断角度を説明する図、(b)は2回目の回転における切断角度を説明する図。 本発明の実施形態に係る水晶基板の厚み滑り振動のX’軸方向の変位量を示す概略平面図。 図5におけるC−C線の各位置における厚み滑り振動のX’軸方向の変位量を示す図。 本発明の実施形態に係る水晶基板のL/tに対するCI(クリスタルインピーダンス)値上昇率を示す図。 本発明の実施形態に係る水晶基板の回転角度βに対する最小CI値を有するL/tを示す図。 本発明の第3実施形態に係る振動子の構成を示す概略断面図。 本発明の実施形態に係る振動子を備える発振器の構成を示す概略平面図。 図10におけるD−D線の概略断面図。 本発明の実施形態に係る振動子を備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る振動子を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る振動子を備える電子機器としてのデジタルカメラの構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る振動子を備える移動体としての自動車の構成を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図におい
ては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際と
は異ならせている。また、図1〜図9において、図6〜図8を除いては、2回回転Yカッ
トの水晶基板における互いに直交する3軸の結晶軸を、X’軸、Y”軸、およびZ’軸と
して図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている
。また、以下の説明では、X’軸に平行な方向を「X’軸方向」と言い、Y”軸に平行な
方向を「Y”軸方向」と言い、Z’軸に平行な方向を「Z’軸方向」と言う。更に、Y”
軸方向から見たときの平面視において、Y”軸方向の面を主面として説明する。
(振動子)
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る振動子の一例として、2回回転YカットのSCカット水晶
振動片を有するSCカット水晶振動子を挙げ、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動子の構成を示す概略平面図である。なお、図
1において、SCカット水晶振動子100の内部の構成を説明する便宜上、リッド60を
取り外した状態を図示している。図2は、図1におけるA−A線の概略断面図である。図
3は、図1におけるB−B線の概略断面図である。図4は、本発明の実施形態に係る水晶
基板としてのSCカット振動片の切断角度を説明する図であり、図4(a)は1回目の回
転における切断角度を説明する図、図4(b)は2回目の回転における切断角度を説明す
る図である。
本発明の第1実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100は、図1およ
び図2に示すように、支持部36が設けられているベース30と、支持部36に1点支持
されている円板状の水晶基板としてのSCカット水晶振動片10と、リッド60と、を含
み構成されている。
(ベース)
ベース30は、図2に示すように、平板状の第1基板32と、第1基板32上に枠状の
第2基板34と、を積層し固着して形成され、SCカット水晶振動片10を収容するキャ
ビティー44が形成される。ベース30のキャビティー44が形成されている側とは反対
側の主面には、複数の外部端子42a,42bが設けられている。また、ベース30のキ
ャビティー44が形成されている側の主面には、SCカット水晶振動片10を支持するた
めの支持部36と、電極パッド38bと、支持部36上に形成されている電極パッド38
aと外部端子42aとを電気的に接続する配線40aと、電極パッド38bと外部端子4
2bとを電気的に接続する配線40bとが設けられている。なお、配線40a,40bは
、図示しない貫通電極や層間配線を介して、外部端子42a,42bと電気的に接続され
ている。
支持部36の電極パッド38a上には、導電性バンプや導電性接着剤等の接合部材52
を介してSCカット水晶振動片10が1点支持の状態で固定され、且つSCカット水晶振
動片10に設けられているリード電極16b(図2参照)と電気的に接続されている。こ
こで、SCカット水晶振動片10を接合部材52で1点支持の状態で固定することにより
、SCカット水晶振動片10に加わる接合部材52の硬化時の歪やベース30との線膨張
係数差による歪等によって生じる応力の影響を低減できる。
SCカット水晶振動片10を収容したベース30のキャビティー44は、封止部材62
を介してリッド60によりほぼ真空の減圧雰囲気で気密封止されている。ほぼ真空の減圧
雰囲気で気密封止することにより、ベース30やリッド60の外周部からの熱を断熱する
ことができるので、高安定な周波数特性を有するSCカット水晶振動子100を得ること
ができる。
なお、本実施形態におけるベース30の第1基板32と第2基板34とは、絶縁性を有
するセラミックス材料で構成されている。このような形成材料としては、特に限定されず
、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア等の酸化物系セラミックス、窒化ケイ素、窒化
アルミニウム、窒化チタン等の窒化物系セラミックス、炭化ケイ素等の炭化物系セラミッ
クス等を用いることができる。また、第1基板32に設けられた電極パッド38a,38
b、配線40a,40b、および外部端子42a,42b等は、タングステン(W)、モ
リブデン(Mo)等の金属配線材料を基板上にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッ
ケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施すことにより形成されている。
(水晶基板)
SCカット水晶振動片10は、円形の板状であり、SCカット水晶振動片10の両主面
12a,12bには、それぞれ対向するように励振電極14a,14bと、ベース30に
設けられている電極パッド38a,38bと励振電極14a,14bとをそれぞれ電気的
に接続するためのリード電極16a,16bと、が形成されている。
SCカット水晶振動片10の両主面12a,12bに設けられている励振電極14a,
14bは、図1および図3に示すように、SCカット水晶振動片10の+Y”軸側の主面
12aに設けられた励振電極14aの中心C1がSCカット水晶振動片10の中心C0よ
り−X’軸方向に長さL離れた位置に配置されている。また、SCカット水晶振動片10
の−Y”軸側の主面12bに設けられた励振電極14bの中心C2がSCカット水晶振動
片10の中心C0より+X’軸方向に長さL離れた位置に配置されている。なお、励振電
極14a,14bの中心C1,C2とSCカット水晶振動片10の中心C0との間隔の長
さLと、SCカット水晶振動片10の中心C0における厚さtと、の関係については、詳
細を後述する。
また、SCカット水晶振動片10はベース30上に搭載され、主面12aに設けられた
励振電極14aはリード電極16aと、金(Au)線やアルミニウム(Al)線等の金属
からなるボンディングワイヤー50と、を介して電極パッド38bに電気的に接続される
。また、主面12bに設けられた励振電極14bはリード電極16bと、接合部材52と
、を介して電極パッド38aに電気的に接続される。
SCカット水晶振動片10に形成された励振電極14a,14bおよびリード電極16
a,16bは、SCカット水晶振動片10の両主面12a,12bに、先ず、クロム(C
r)等を成膜し、次に、クロム(Cr)の上に金(Au)等を積層して形成されている。
このクロム(Cr)や金(Au)の電極膜は、真空蒸着法やスパッタリング法等によりメ
タルマスクを用いる方法、又は、SCカット水晶振動片10の両主面12a,12bに成
膜された後、フォトリソグラフィ法によってメタルエッチングする方法等で、所望の形状
に形成されている。なお、SCカット水晶振動片10と金(Au)の電極膜との密着性を
高めるための電極膜の形成材料は、クロム(Cr)に限定されず、ニッケルクロム(Ni
Cr)合金やニッケル(Ni)であっても構わない。また、安定な振動特性や長期安定性
を得るために必要な電極膜の形成材料は、金(Au)に限定されず、白金(Pt)や銀(
Ag)であっても構わない。
なお、本実施形態に係るSCカット水晶振動片10は、円形の板状を例に説明したが、
これに限定されず、矩形状の平板形状であっても構わない。矩形状とすることで、1点支
持における支持方向を正確にすることができる。
次に、SCカット水晶振動片10の切断角度について、図4を参照して詳細に説明する

SCカット水晶振動片10は、水晶の結晶軸(X,Y,Z)のX軸を回転軸としてY軸
およびZ軸をα度回転してY’軸およびZ’軸とし、その後、Z’軸を回転軸としてX軸
およびY’軸をβ度回転してX’軸およびY”軸としてなる結晶軸(X’,Y”,Z’)
のY”軸に主面12a,12bが直交した板状の水晶基板である。
SCカット水晶振動片10は、先ず、図4(a)に示すように、互いに直交する結晶軸
X、Y、Zを有し、X軸は電気軸、Y軸は機械軸、Z軸は光学軸と、それぞれ呼称され、
XZ面をX軸の回りに角度αを所定の角度33°〜35°左回転させて得られる平面に沿
って切り出される。その後、図4(b)に示すように、新たなX’Z’面をZ’軸の回り
に角度βを所定の角度21°〜23°左回転させて得られる平面に沿って切り出され、Y
”軸に直交する面を有する平板である。所謂、2回回転Yカット水晶基板である。
SCカット水晶振動片10は、直交する結晶軸X’、Y”、Z’を有し、厚み方向がY
”軸であり、Y”軸に直交するX’軸とZ’軸を含む面が主面であり、主面に厚み滑り振
動が主振動として励振され、応力感度特性や耐熱衝撃特性等に優れている。
次に、励振電極14a,14bの中心C1,C2とSCカット水晶振動片10の中心C
0との間隔の長さLと、SCカット水晶振動片10の中心C0における厚さtと、の関係
について、図5〜図7を参照して詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る水晶基板の主振動である厚み滑り振動のX’軸方向の
変位量を示す概略平面図である。図6は、図5における水晶基板のC−C線の各位置にお
ける厚み滑り振動のX’軸方向の変位量を示す図である。図7は、本発明の実施形態に係
る水晶基板のL/tに対するCI値上昇率を示す図である。
なお、図5〜図7は、SCカット水晶振動片10を図2に示すように1点支持固定とし
、有限要素法(FEM)により、振動解析を行った解析結果であり、図5は、SCカット
水晶振動片10の厚み滑り振動のX’軸方向の変位量の大小を色分けして示したものであ
る。また、図6および図7は、SCカット水晶振動片10の解析結果と共に、比較として
ATカット水晶振動片についても同様の条件で有限要素法(FEM)を行った解析結果を
示している。なお、ATカット水晶振動片は、図4(a)に示す角度αを所定の角度約3
5.25°だけ左回転させて得られる平面に沿って切り出された平板であり、所謂、1回
回転Yカット水晶基板である。
本実施形態に係るSCカット水晶振動片10の主振動である厚み滑り振動は、図5に示
すように、SCカット水晶振動片10の中央部で変位量が最大であり、周縁に向かって変
位量が小さくなり、支持領域近傍では変位量が最小となる。なお、SCカット水晶振動片
10の変位量の最大値は、図6に示すように、ATカット水晶振動片が水晶基板の中心C
0付近であるのに対し、+X’軸方向にずれている。これは、SCカット水晶振動片10
が2回回転Yカット水晶基板であり、ATカット水晶振動片に比べ更にZ’軸を回転軸と
して回転したことにより、電荷の発生方向であるY軸が+X’軸方向にずれたためと考え
られる。
そこで、図3に示すように、SCカット水晶振動片10の中心C0に対して、+Y”軸
側の主面12aに設けられた励振電極14aの中心C1を−X’軸方向に長さLだけ離し
て配置し、−Y”軸側の主面12bに設けられた励振電極14bの中心C2を+X’軸方
向に長さLだけ離して配置した場合のCI(クリスタルインピーダンス)値を有限要素法
(FEM)により振動解析して算出した。励振電極14a,14bの中心C1,C2とS
Cカット水晶振動片10の中心C0との間隔の長さLをSCカット水晶振動片10の中心
C0における厚さtで除算したL/tと、CI値の最小値に対するCI値上昇率と、の関
係を示したのが図7である。なお、比較としてATカット水晶振動片の解析結果について
も図7に示してある。
ATカット水晶振動片のCI値最小値はL/tが0であるのに対し、SCカット水晶振
動片10のCI値最小値はL/tが0.46のときである。この結果より、L/tを0.
17以上0.76以下の範囲とすることで、SCカット水晶振動片10のCI値最小値に
対するCI値上昇率を1%以下とすることができる。従って、SCカット水晶振動片10
におけるL/tを0.46とすることで、Q値を最大値とすることができ、L/tを0.
17以上0.76以下の範囲とすることで、最大のQ値に対してQ値低下率を1%以下に
抑えることができる。
以上、第1実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100において、水晶
基板としてのSCカット水晶振動片10の両主面12a,12bに設けられた励振電極1
4a,14bを、SCカット水晶振動片10の+Y”軸側の主面12aに設けられた励振
電極14aの中心がSCカット水晶振動片10の中心より−X’軸方向に配置している。
また、SCカット水晶振動片10の−Y”軸側の主面12bに設けられた励振電極14b
の中心がSCカット水晶振動片10の中心より+X’軸方向に配置している。そのため、
Y軸方向に沿って発生する電荷を励振電極14a,14bによって効率的に抽出すること
ができ、Q値の良好なSCカット水晶振動子100を得ることができる。
また、応力感度や熱衝撃特性に優れているSCカット水晶振動片10を水晶基板として
用いることにより、応力感度特性や耐熱衝撃特性等に優れ、Q値の良好なSCカット水晶
振動子100を得ることができる。
また、SCカット水晶振動片10において、SCカット水晶振動片10の+Y”軸側お
よび−Y”軸側の主面12a,12bに設けられた励振電極14a,14bの中心とSC
カット水晶振動片10の中心との間隔の長さLと、SCカット水晶振動片10の中心にお
ける厚さtと、を0.17≦(L/t)≦0.76の関係とする。このような関係とする
ことで、SCカット水晶振動片10の+Y”軸側および−Y”軸側の主面12a,12b
に設けられた励振電極14a,14bの中心とSCカット水晶振動片10の中心とを重ね
て形成した場合に比べ、Y軸方向に沿って発生する電荷を効率的に抽出することができ、
Q値の良好なSCカット水晶振動子100を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る振動子としてのITカット水晶振動子101につい
て、図8を参照して説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る水晶基板の回転角度βに対する最小CI値を有するL
/tを示す図である。
第2実施形態に係る振動子としてのITカット水晶振動子101は、図1〜図3に示す
第1実施形態に係るSCカット水晶振動子100と同様の構成であり、違いはSCカット
水晶振動片10の代わりにITカット水晶振動片11を用いている点である。ITカット
水晶振動片11は、SCカット水晶振動片10と同様に、先ず、XZ面をX軸の回りに所
定の角度33°〜35°左回転させて得られる平面に沿って切り出される。その後、新た
なX’Z’面をZ’軸の回りに所定の角度18°〜20°左回転させて得られる平面に沿
って切り出され、Y”軸に直交する面を有する平板である。
また、ITカット水晶振動片11は、直交する結晶軸X’軸、Y”軸、Z’軸を有し、
厚み方向がY”軸であり、Y”軸に直交するX’軸とZ’軸を含む面が主面であり、主面
に厚み滑り振動が主振動として励振され、SCカット水晶振動片10と同様に、応力感度
特性や耐熱衝撃特性等に優れている。
第2実施形態に係るITカット水晶振動片11と、第1実施形態に係るSCカット水晶
振動片10と、の違いは、三次曲線状の温度特性の変極点が異なる点である。SCカット
水晶振動片10の変極点が約94℃であるのに対し、ITカット水晶振動片11の変極点
は約74℃とSCカット水晶振動片10の変極点に比べ低い。そのため、高安定発振器に
用いた場合、一般的に、SCカット水晶振動片10は変極点よりも低温側の極値である7
5℃前後を恒温槽の設定温度としているので、使用温度範囲の高温域が約70℃である。
これに対して、ITカット水晶振動片11は変極点よりも高温側の極値である95℃前後
を恒温槽の設定温度とすることができるので、使用温度範囲の高温域を約85℃まで広げ
ることができる。なお、SCカット水晶振動片10の変極点よりも高温側の極値は115
℃前後であるため、恒温槽の設定温度とすると高安定発振器の消費電力が大きくなり、変
極点よりも高温側の極値は恒温槽の設定温度として適用されていない。
次に、ITカット水晶振動片11における励振電極の中心と水晶基板の中心との間隔の
長さLと、水晶基板の中心における厚さtと、の関係について述べる。
図8において、実線は、図7の解析結果から算出したATカット水晶振動片とSCカッ
ト水晶振動片10、およびITカット水晶振動片11の解析結果から算出した最小CI値
を得るL/tの値のプロットの近似直線であり、2点鎖線はZ’軸回りの回転角度βに対
する最小CI値上昇率が1%となるL/t値の上限と下限を示している。
図8より、ITカット水晶振動片11のCI値最小値はL/tが0.4であり、L/t
を0.15以上0.66以下の範囲とすることで、ITカット水晶振動片11のCI値最
小値に対するCI値上昇率を1%以下とすることができる。従って、ITカット水晶振動
片11におけるL/tを0.4とすることで、Q値を最大値とすることができ、L/tを
0.15以上0.66以下の範囲とすることで、最大のQ値に対してQ値低下率を1%以
下に抑えることができる。
以上、第2実施形態に係る振動子としてのITカット水晶振動子101において、三次
曲線状の温度特性を有し、且つその変極点が約74℃であるITカット水晶振動片11を
用いることにより、変極点よりも高温側の極値である95℃前後を恒温槽の設定温度とす
ることができるので、使用温度範囲の高温域が約85℃までと広く、且つ応力感度特性や
耐熱衝撃特性等に優れた高安定発振器を構成することができる。
また、ITカット水晶振動片11において、ITカット水晶振動片11の+Y”軸側お
よび−Y”軸側の主面に設けられた励振電極の中心とITカット水晶振動片11の中心と
の間隔の長さLと、ITカット水晶振動片11の中心における厚さtと、を0.15≦(
L/t)≦0.66の関係とする。このような関係とすることで、ITカット水晶振動片
11の+Y”軸側および−Y”軸側の主面に設けられた励振電極の中心と水晶基板の中心
とを重ねて形成した場合に比べ、Y軸方向に沿って発生する電荷を効率的に抽出すること
ができ、Q値の高いITカット水晶振動子101を得ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100aにつ
いて、図9を参照して説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係る振動子の構成を示す概略断面図である。
以下、第3施形態に係るSCカット水晶振動子100aについて、前述した第1実施形
態のSCカット水晶振動子100との相違点を中心に説明する。また、同様の構成には、
同一符号を付してあり、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態に係るSCカット水晶振動子100aは、SCカット水晶振動片10aが
円板状であり、一方の主面13aにコンベックス加工が施され、他方の主面13bは平面
状であるプラノコンベックス形状である。そのため、水晶基板の輪郭寸法に起因する副振
動の発生を低減でき、主振動である厚み滑り振動の振動エネルギーを水晶基板の中央部分
(振動領域)に集中させ、周縁での支持の影響を小さくすることができ、SCカット水晶
振動片10aの小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、プラノコンベックス形状のSCカット水晶振動片10aを一例
として挙げたが、両主面13a,13bにコンベックス加工を施したバイコンベックス形
状であっても構わない。バイコンベックス形状とすることで、水晶基板の輪郭寸法に起因
する副振動の発生をより低減でき、主振動である厚み滑り振動の振動エネルギーを水晶基
板の中央部分(振動領域)に集中させ、周縁での支持の影響をより小さくすることができ
、SCカット水晶振動片10aのより小型化を図ることができる。
また、プラノコンベックス形状やバイコンベックス形状のITカット水晶振動片11で
あっても構わない。プラノコンベックス形状やバイコンベックス形状のITカット水晶振
動片11とすることで、より小型で使用温度範囲の広い高安定発振器を構成することがで
きる。
また、SCカット水晶振動片10aの一方の主面13aに中央部分(振動領域)の厚み
が周縁よりも厚いメサ形状や多段メサ形状が施されたり、両主面13a,13bにメサ形
状や多段メサ形状が施されていても構わない。メサ形状や多段メサ形状を施すことでプラ
ノコンベックス形状やバイコンベックス形状と同様に、水晶基板の輪郭寸法に起因する副
振動の発生を低減でき、主振動である厚み滑り振動の振動エネルギーを水晶基板の中央部
分(振動領域)に集中させ、周縁での支持の影響を小さくすることができる。更に、メサ
形状や多段メサ形状は、プラノコンベックス形状やバイコンベックス形状に比べ、フォト
リソグラフィ技術で加工することができるので、大型基板から多数個取りができ、低コス
ト化に有利である。
以上、第3実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100aにおいて、S
Cカット水晶振動片10aを円板状とすることで、SCカット水晶振動片10aの輪郭寸
法に起因する副振動の発生を低減し、主振動である厚み滑り振動との結合を少なくするこ
とができる。また、SCカット水晶振動片10aにコンベックス加工を施すことにより、
主振動である厚み滑り振動の振動エネルギーを水晶基板の中央部分(振動領域)に集中さ
せ、周縁での支持の影響を小さくすることができ、小型化が図れる。従って、主振動であ
る厚み滑り振動と副振動との結合が少なく、主振動のQ値が良好な、高安定な周波数特性
を有する小型のSCカット水晶振動子100aを得ることができる。
(発振器)
次に、本発明の実施形態に係るSCカット水晶振動子100を備えた発振器の一例とし
て、高安定水晶発振器(OCXO)200を挙げ、図10および図11を参照して説明す
る。
図10は、本発明の実施形態に係るSCカット水晶振動子100を備える発振器の構造
を示す概略平面図である。図11は、図10に示すD−D線の概略断面図である。なお、
図10において、OCXO200の内部の構成を説明する便宜上、カバー120を取り外
した状態を図示している。
OCXO200は、図10および図11に示すように、SCカット水晶振動子100と
、SCカット水晶振動子100を発振させるための発振回路を含む電子部品140と、S
Cカット水晶振動子100と電子部品140とを収容するベース112とカバー120か
らなるパッケージ110と、を含み構成されている。
ベース112には、複数の貫通している孔が設けられており、その孔に端子114が挿
入され、熱伝導性の低いガラス等の絶縁部材118を介して、複数の端子114が固着(
ハーメチックシール)されている。また、SCカット水晶振動子100が配置される側と
反対側の面には、OCXO200を搭載する実装基板(図示せず)に発熱体150の熱が
放熱されるのを防止するための複数の突起部116が設けられている。
端子114には、半田等の導電性の接合部材(図示せず)を介して、SCカット水晶振
動子100や電子部品140,142,144,146等を搭載する配線基板130が電
気的に接続されている。
配線基板130の表裏の主面には、配線パターン(図示せず)が形成されており、SC
カット水晶振動子100、SCカット水晶振動子100を発振させるための発振回路を含
む電子部品140、感温素子やコイルやコンデンサー等の電子部品142,144,14
6、およびSCカット水晶振動子100を設定温度(SCカット水晶振動子の場合には、
約80℃)に維持するための発熱体150が搭載されている。なお、パワートランジスタ
ー、抵抗発熱体等の発熱体150は、熱を効率的にSCカット水晶振動子100へ伝える
ために、配線基板130を挟みSCカット水晶振動子100と対向する位置に配置されて
いる。
また、配線基板130は、ベース112と間隔を隔てて、端子114に接続されている
ので、発熱体150の熱をベース112に直接放熱するのを防止している。なお、パッケ
ージ110の内部は真空等の減圧雰囲気又は窒素(N)、アルゴン(Ar)、およびヘリ
ウム(He)等の不活性気体雰囲気に気密封止されている。
OCXO200は、SCカット水晶振動子100や発熱体150を搭載した配線基板1
30を端子114により、パッケージ110内の中空に配置する構造で、また、ベース1
12に複数の突起部116を設けた構成であるため、発熱体150の熱が外部へ放熱する
のを低減し、高い周波数安定性を有することができる。
パッケージ110のベース112やカバー120および端子114の構成材料には、4
2アロイ(鉄ニッケル合金)等の熱伝導率の低い鉄系の合金にニッケルめっきを施したも
のが好適である。
また、配線基板130は、絶縁性を有するガラスエポキシ樹脂やセラミックス等の材料
で構成されている。また、配線基板130に設けられた配線は全面に銅箔が施された基板
からエッチングする方法やタングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を
基板上にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっき
を施す方法で形成されている。
更に、上記実施形態では、振動子としてSCカット水晶振動子100を例に説明したが
、これに限定されず、ITカット水晶振動子101でも構わない。
(電子機器)
次に、本発明の実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100を備えた電
子機器について、図12〜図14を参照して詳細に説明する。
図12は、本発明の実施形態に係る振動子を備えている電子機器としてのモバイル型(
又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において
、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と
、表示部1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット110
6は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このよう
なパーソナルコンピューター1100には、SCカット水晶振動子100が内蔵されてい
る。
図13は、本発明の実施形態に係る振動子を備えている電子機器としての携帯電話機(
PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複
数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン12
02と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電
話機1200には、SCカット水晶振動子100が内蔵されている。
図14は、本発明の実施形態に係る振動子を備えている電子機器としてのデジタルカメ
ラの構成を示す斜視図である。尚、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示
されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光する
のに対し、デジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device
)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部10
00が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部
1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケー
ス1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受
光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を
押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納され
る。また、このデジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信
号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。
そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330
が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それ
ぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された
撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力され
る構成になっている。このようなデジタルカメラ1300には、SCカット水晶振動子1
00が内蔵されている。
なお、本発明の実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100を備えてい
る電子機器としては、図12のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピ
ューター)1100、図13の携帯電話機1200、図14のデジタルカメラ1300の
他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラッ
プトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー
、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電
卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テ
レビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計
、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類
(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等がある。
(移動体)
次に、本発明の実施形態に係る振動子としてのSCカット水晶振動子100を備えた移
動体について、図15を参照して説明する。
図15は、本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。移動体
としての自動車1400には、振動子としてのSCカット水晶振動子100が搭載されて
いる。例えば、同図に示すように、自動車1400の車体1401には、SCカット水晶
振動子100を内蔵してタイヤ1403等を制御する電子制御ユニット1402が搭載さ
れている。また、SCカット水晶振動子100は、キーレスエントリー、イモビライザー
、ナビゲーションシステム、エアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS:Antilo
ck Brake System)、エアバック、タイヤプレッシャーモニタリングシステム(TPMS
:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や
電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:elec
tronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の実施形態に係る振動子(SCカット水晶振動子100,100a、IT
カット水晶振動子101)、発振器(OCXO200)、電子機器(パーソナルコンピュ
ーター1100、携帯電話機1200、デジタルカメラ1300)、および移動体(自動
車1400)について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定さ
れるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換すること
ができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形
態を適宜組み合わせてもよい。
10,10a…水晶基板としてのSCカット水晶振動片、11…水晶基板としてのIT
カット水晶振動片、12a,12b,13a,13b…主面、14a,14b…励振電極
、16a,16b…リード電極、30…ベース、32…第1基板、34…第2基板、36
…支持部、38a,38b…電極パッド、40a,40b…配線、42a,42b…外部
端子、44…キャビティー、50…ボンディングワイヤー、52…接合部材、60…リッ
ド、62…封止部材、100,100a…振動子としてのSCカット水晶振動子、101
…振動子としてのITカット水晶振動子、110…パッケージ、112…ベース、114
…端子、116…突起部、118…絶縁部材、120…カバー、130…配線基板、14
0,142,144,146…電子部品、150…発熱体、200…発振器としてのOC
XO、1100…パーソナルコンピューター、1200…携帯電話機、1300…デジタ
ルカメラ、1400…自動車、C0…水晶基板の中心、C1…水晶基板の+Y”軸側に設
けられた励振電極の中心、C2…水晶基板の−Y”軸側に設けられた励振電極の中心、L
…水晶基板の中心と励振電極の中心との間隔の長さ、t…水晶基板のC0における厚さ。

Claims (9)

  1. 水晶の結晶軸である、電気軸としてのX軸と、機械軸としてのY軸と、光学軸としての
    Z軸からなる直交座標系の前記X軸を回転軸として前記Y軸および前記Z軸をα度回転し
    、各々Y’軸およびZ’軸とし、前記Z’軸を回転軸として前記X軸および前記Y’軸を
    β度回転し、各々X’軸およびY”軸とし、前記X’軸および前記Z’軸を含む面を主面
    とし、前記Y”軸に沿った方向を厚さとする2回回転Yカットの水晶基板と、
    前記水晶基板の互いに表裏の関係にある表裏の主面に設けられている励振電極と、を備
    え、
    前記水晶基板の+Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中心が前記水晶基板の中
    心より−X’軸方向に配置され、
    前記水晶基板の−Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中心が前記水晶基板の中
    心より+X’軸方向に配置されていることを特徴とする振動子。
  2. 請求項1に記載の振動子において、
    前記水晶基板は、前記Y”軸方向からの平面視で円板状であり、少なくとも一方の主面
    にコンベックス加工が施されていることを特徴とする振動子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の振動子において、
    前記水晶基板は、SCカット水晶振動片であることを特徴とする振動子。
  4. 請求項3に記載の振動子において、
    前記水晶基板の+Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中心と前記水晶基板の中
    心との間隔の長さおよび前記水晶基板の−Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中
    心と前記水晶基板の中心との間隔の長さをLとし、前記水晶基板の中心におけるY”軸方
    向に沿った厚さをtとしたとき、
    0.17≦(L/t)≦0.76の関係であることを特徴とする振動子。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の振動子において、
    前記水晶基板は、ITカット水晶振動片であることを特徴とする振動子。
  6. 請求項5に記載の振動子において、
    前記水晶基板の+Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中心と前記水晶基板の中
    心との間隔の長さおよび前記水晶基板の−Y”軸側の主面に設けられた前記励振電極の中
    心と前記水晶基板の中心との間隔の長さをLとし、前記水晶基板の中心におけるY”軸方
    向に沿った厚さをtとしたとき、
    0.15≦(L/t)≦0.66の関係であることを特徴とする振動子。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の振動子と、
    前記振動子を発振させるための発振回路を含む電子部品と、
    前記振動子と前記電子部品とを収容するパッケージと、を備えたことを特徴とする発振
    器。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の振動子を備えたことを特徴とする電子機
    器。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の振動子を備えたことを特徴とする移動体
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