JP2017139681A - 振動デバイス、振動デバイスの製造方法、電子機器、基地局装置、および移動体 - Google Patents

振動デバイス、振動デバイスの製造方法、電子機器、基地局装置、および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱された振動デバイスの熱を、接続されている基板に伝わり難くし、振動デバイスの温度を一定に保つことにより、発振周波数変化を減少させる。【解決手段】振動デバイスとしての水晶発振モジュール3は、振動素子(振動片17)と、振動素子を収容し、底面10bに第1の外部端子35を有している第1の容器10と、絶縁性部材を含む配線基板(フレキシブル配線基板50)と、ベース基板55と、を備え、第1の外部端子は、配線基板を介してベース基板と電気的に接続されている。【選択図】図2

Description

本発明は、振動デバイス、振動デバイスの製造方法、電子機器、基地局装置、および移動体に関する。
従来、発振器に備える水晶振動子などの振動デバイスは、温度変化に伴い周波数が変動することから、加熱手段によって振動デバイスを加温することにより、振動デバイスの温度を一定に維持する恒温型の発振器が用いられている。このような恒温型の発振器では、振動デバイスが恒温槽の一部を構成する基板に直接搭載されると、振動デバイスおよび加熱手段の熱が基板に逃げてしまい、振動デバイスの温度を一定に維持することが困難になるという課題を有していた。この課題に対応するため、例えば熱伝導率の比較的小さな金属製のリード端子を用いることによって、振動デバイスを基板から離して保持する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−216809号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発振器では、基板と水晶振動子とを離間させるために金属製のリード端子を用いている。このような金属製のリード端子は、水晶振動子を保持するための強度を得るため、所定の厚さが必要となり、結果的に断面積が大きくなってしまう。これにより、加熱された振動デバイスの熱がリード端子を経由して基板に伝わり易くなってしまったり、リード端子から放熱され易くなってしまったりすることにより、振動デバイスの温度を一定に保ち難くなり、発振周波数の精度に影響してしまう虞を有していた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動デバイスは、振動素子と、前記振動素子を収容し、底面に第1の外部端子を有している第1の容器と、絶縁性部材を含む配線基板と、ベース基板と、を備え、前記第1の外部端子は、前記配線基板を介して前記ベース基板と電気的に接続されていることを特徴とする。
本適用例の振動デバイスによれば、絶縁性部材を含む配線基板を介して振動素子を収容する第1の容器が、ベース基板と電気的に接続されている。絶縁性を備えた配線基板は、従前の金属製のリード端子と比して熱伝導率が小さく、且つ電気的導通を取るための導電配線も厚さや幅寸法を小さくすることができるため、第1の容器とベース基板との熱伝導を減少させることができる。これにより、振動素子を収容している第1の容器の熱変動を減少させることが可能となり、振動素子の温度を一定に保つことができ、振動素子の発振周波数の精度を安定させることが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記第1の容器は、前記配線基板によって宙吊り状に支持されていることが好ましい。
本適用例によれば、第1の容器が配線基板によって宙吊り状態で支持されているため、第1の容器に対して外部から熱の伝達する経路が少なくなり、例えばベース基板の温度変動の影響を低減させることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記配線基板は、可撓性を有していることが好ましい。
本適用例によれば、配線基板の可撓性によって、ベース基板に加わった衝撃や応力が吸収され、配線基板によって支持されている、例えば第1の容器に収容されている振動素子に加わる衝撃や応力を減少させることが可能となる。
[適用例4]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記振動素子の温度を制御する第1の温度制御部品を備え、前記第1の温度制御部品は、前記第1の容器に搭載されていることが好ましい。
本適用例によれば、第1の容器に、振動素子の温度を制御する第1の温度制御部品が搭載されているため、第1の容器の温度変動を低減させることができる。これにより、第1の容器に収容されている振動素子の温度変動を低減させることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記振動素子を発振させる発振回路を含む回路素子と、前記回路素子を収容し、底面に第2の外部端子を有している第2の容器と、前記第2の容器の温度を制御する第2の温度制御部品と、を備え、前記第2の温度制御部品は、前記第2の容器に搭載されていることが好ましい。
本適用例によれば、発熱の異なる振動素子および回路素子を、別々の容器に収容し、それぞれの容器を、それぞれの容器に搭載された別々の温度制御部品によって温度制御する。即ち、第1の容器に収納された振動素子は、第1の容器に搭載された第1の温度制御部品によって温度制御され、第2の容器に収納された回路素子は、第2の容器に搭載された第2の温度制御部品によって温度制御される。これにより、振動素子および回路素子のそれぞれの温度変動を、より減少させることができる。
[適用例6]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記第1の容器は、金属を含み前記底面と反対側に配置された第1のリッドを備え、前記第2の容器は、金属を含み前記底面と反対側に配置された第2のリッドを備え、前記第1のリッドと、前記第2のリッドとが、対向して配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、第1の外部端子を有している第1の容器の底面と、第2の外部端子を有している第2の容器の底面とが、対向しない反対側の位置に配置される。これにより、第1の外部端子と配線基板との接続位置や第1の容器への第1の温度制御部品の搭載位置、および第2の容器への第2の温度制御部品の搭載位置などを、対向しない反対側に配置することができ、配置効率を高めることが可能となる。
[適用例7]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記第1のリッドと、前記第2のリッドとが接して配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、熱伝導率の高い金属を含む第1のリッドおよび第2のリッドが、接しているため、第1の容器と第2の容器との温度差が低減された状態を保つことが可能となる。これにより、第1の容器と第2の容器との温度差が増大してしまうことによって生じる、互いの容器の温度制御に対する影響を抑制することが可能となる。
[適用例8]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記配線基板は、前記第1の容器の前記底面側と、前記第2の容器の前記底面側とを接続する第1接続部を備えていることが好ましい。
本適用例によれば、互いに反対側に位置する第1の容器の底面側と第2の容器の底面側とが、配線基板によって接続されることから、第1の容器および第2の容器を内包するように配線基板が配置されることになる。これにより、配線基板が遮熱壁として機能し、外部から第1の容器および第2の容器に対する放射熱の影響を低減させることが可能となり、第1の容器および第2の容器の温度変動を減少させることができる。
[適用例9]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記配線基板は、前記第1の容器または前記第2の容器のいずれかの前記底面側と、前記ベース基板とを接続する第2接続部を備えていることが好ましい。
本適用例によれば、配線基板により、第1の容器および第2の容器をベース基板に対して、宙吊り状態で支持することが可能となる。これにより、第1の容器または第2の容器に対して外部から熱の伝達する経路が少なくなり、第1の容器または第2の容器の温度変動を減少させることができる。
[適用例10]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記ベース基板と、前記ベース基板側に前記底面を向けて配置されている前記第1の容器または前記第2の容器のいずれかの前記底面側とが、前記第2接続部を介して接続されていることが好ましい。
本適用例によれば、配線基板の一方面において、ベース基板と第1の容器または第2の容器のいずれかとの接続を行うことができる。即ち、配線基板の片面において回路配線や接続端子などを形成することができ、配線基板の構成を簡略化することができる。これにより配線基板の低コスト化に寄与することが可能となる。
[適用例11]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記ベース基板は、凹部、または表裏を貫通する開口部を備え、前記第1の容器および前記第2の容器は、前記凹部、または前記開口部に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、第1の容器および第2の容器が、凹部または開口部に配置されていることから、振動デバイスを低背化することができる。
[適用例12]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記配線基板は、ポリイミドまたは液晶ポリマーを含んでいることが好ましい。
本適用例によれば、ポリイミドまたは液晶ポリマーは、断熱性が高いため、配線基板からの第1の容器または第2の容器に対する熱伝導を、より減少させることが可能となり、第1の容器および第2の容器の温度変動を低減させることができる。
[適用例13]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、さらに、前記第1の容器、または前記第1の容器および前記第2の容器を収容する第3の容器、を備えていることが好ましい。
本適用例によれば、振動素子を収納した第1の容器、または振動素子を収納した第1の容器と回路素子を収納した第2の容器とが、さらに第3の容器に収納されるため、振動素子や回路素子に対して外部から伝わる熱を減少させることができる。これにより、温度変化による発振周波数変動を抑制することができ、高精度の出力周波数を得ることが可能となる。
[適用例14]本適用例に係る振動デバイスの製造方法は、第1接続部および第2接続部を備え、可撓性を有する配線基板と、ベース基板と、振動素子を収容している第1の容器と、回路素子を収容している第2の容器と、を準備する工程と、前記第1の容器および前記第2の容器の一方の容器を、前記一方の容器の底面が向くように前記配線基板上に搭載し、前記第1接続部の一方の端部、および前記第2接続部の一部を、前記一方の容器の前記底面に接続する配線基板接続工程と、前記第1の容器および前記第2の容器の他方の容器を前記一方の容器に接続し、前記第1接続部の他方の端部を、前記他方の容器の前記底面に接続する容器接続工程と、前記第2接続部の端部を、前記ベース基板に接続するベース基板接続工程と、を含むことを特徴とする。
本適用例の振動デバイスの製造方法によれば、可撓性を有する配線基板の一方面(片面)で、振動素子を収容している第1の容器と、回路素子を収容している第2の容器とを、ベース基板に支持することができる。換言すれば、配線基板の構成をシンプルとすることができるとともに、振動デバイスの製造工程の簡略化を図ることができる。
[適用例15]本適用例に係る電子機器は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例の電子機器によれば、温度変化を減少させ、高精度の出力周波数の振動デバイスを備えているため、機能や特性をより安定させることが可能となる。
[適用例16]本適用例に係る基地局装置は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例の基地局装置によれば、温度変化を減少させた振動デバイス備えているため、発振に係る精度をより向上させた基地局装置を提供することが可能となる。
[適用例17]本適用例に係る移動体は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例の移動体によれば、温度変化を減少させ、高精度の出力周波数の振動デバイスを備えているため、機能や特性をより安定させることが可能となる。
本発明の振動デバイスの第1実施形態に係る水晶発振モジュールの概略を示す平面図。 第1実施形態に係る水晶発振モジュールの概略を示し、図1のA−A断面図。 水晶発振モジュールを構成する振動子の概略を示す平面図。 水晶発振モジュールを構成する振動子の概略を示し、図3のB−B断面図。 水晶発振モジュールを構成する回路部品の概略を示す平面図。 水晶発振モジュールを構成する回路部品の概略を示し、図5のC−C断面図。 第1実施形態に係る水晶発振モジュールの応用例を示す正断面図。 本発明の振動デバイスの第1実施形態に係る水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第1工程)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第2工程図)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第3工程図)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第4工程図)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第5工程図)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第6工程図)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第7工程図)。 水晶発振モジュールの製造方法を示す斜視図(第8工程図)。 本発明の振動デバイスの第2実施形態に係る水晶発振モジュールの概略を示す平面図。 第2実施形態に係る水晶発振モジュールの概略を示し、図9のD−D断面図。 水晶発振モジュールの変形例1を示す正断面図。 水晶発振モジュールの変形例2を示す正断面図。 水晶発振モジュールの変形例3を示す正断面図。 本発明の振動デバイスの第3実施形態に係る発振器の概略を示す正断面図。 本発明の電子機器の一構成例を示す機能ブロック図。 電子機器の一例としてのネットワークサーバーの構成例を示す概略図。 電子機器の一例としてのモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 電子機器の一例としての携帯電話機の構成を示す斜視図。 電子機器の一例としてのデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 本発明の基地局装置を適用した測位システムの構成例を示す機能ブロック図。 移動体の一例としての自動車を模式的に示す斜視図。
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
<第1実施形態>
本発明の振動デバイスの第1実施形態として、振動素子として周波数安定性に優れた水晶振動片を有する水晶発振モジュールを挙げ、図1〜図6を参照して説明する。図1は、本発明の振動デバイスの第1実施形態に係る水晶発振モジュールの概略を示す平面図である。図2は、図1のA−A断面図(正断面図)である。図3は、水晶発振モジュールを構成する振動子の概略を示す平面図である。図4は、図3のB−B断面図(正断面図)である。図5は、水晶発振モジュールを構成する回路部品の概略を示す平面図である。図6は、図5のC−C断面図(正断面図)である。なお、後述する図も含め、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、それぞれの図面において、第1の容器10や第2の容器20の内部、配線基板としてのフレキシブル配線基板50、およびベース基板55の表裏面などに形成された接続配線や電極パッド(接続端子)は図示を省略してある。
(概略構成)
図1および図2に示すように、振動デバイスとしての水晶発振モジュール3は、配線基板としてのフレキシブル配線基板50と、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有するベース基板55と、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して接続されている水晶振動子1および回路部品2と、を備えている。水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して宙吊り状に接続されている。
(配線基板)
配線基板としてのフレキシブル配線基板50は、表面50aと、裏面50bと、第1接続部51,52と、第2接続部53と、を備えている。第1接続部51,52、および第2接続部53は、第1接続部51,52、および第2接続部53などをフレーム状に配置したシート基板から切断されることにより形成することができる。フレキシブル配線基板50は、絶縁性部材をベース基材として折り曲げ自在な可撓性を有している。このように、フレキシブル配線基板50が可撓性を有することにより、ベース基板55に加わった衝撃や応力が吸収され、配線基板50によって支持されている水晶振動子1および回路部品2に加わる衝撃や応力を減少させることが可能となる。フレキシブル配線基板50は、例えばポリイミド、または液晶ポリマーを含み、構成することができる。ポリイミド、または液晶ポリマーは、可撓性を有するとともに断熱性が高いため、フレキシブル配線基板50から、水晶振動子1のパッケージとしての第1の容器10(図4参照)、または回路部品2のパッケージとしての第2の容器20(図6参照)に対する熱伝導を減少させることが可能となる。
第1接続部51,52は、水晶振動子1および回路部品2の、対向する二つの側面側に、それぞれ配置されている。本例では、水晶振動子1および回路部品2の長尺方向(図中X軸方向)に位置する短辺側に第1接続部51,52が設けられている。第1接続部51,52は、折り曲げ形状を成しており、一方端の表面50aが水晶振動子1の底面10bに、例えば半田などの接合部材S1によって接続され、他方端の表面50aが回路部品2の底面20bに、例えば半田などの接合部材S2によって接続されている。そして、第1接続部51,52は、一方端および他方端から折り曲げられた中央部分は、水晶振動子1および回路部品2の側面に沿って図中Z軸方向に延在している。
第2接続部53は、第1接続部51,52の配置されていない方向における水晶振動子1および回路部品2の対向する二つの側面のそれぞれに沿って延伸するように、一つずつ設けられている。本例では、水晶振動子1および回路部品2の短尺方向(図中Y軸方向)に位置する長辺のそれぞれに沿って、図中X軸方向に延伸する第2接続部53が設けられている。第2接続部53は、両側の端部53a,53bの表面50a側が、ベース基板55の表面55aに載置され、例えば半田などの接合部材S4によって、ベース基板55と接続されている。また、第2接続部53は、端部53aと端部53bとの間の中央部分の位置において、例えば半田などの接合部材S3によって、回路部品2の底面20bに接続されている。
なお、フレキシブル配線基板50の表面50aおよび裏面50bの少なくとも一面には、例えば銅(Cu)などの金属を用いた接続配線や電極パッド(接続端子)がパターニングされて設けられているが、図示を省略している。
このような構成のフレキシブル配線基板50によれば、フレキシブル配線基板50の一方面(本形態では、表面50a)において、ベース基板55と第1の容器10または第2の容器20のいずれかとの接続を行うことができる。即ち、フレキシブル配線基板50の片面において回路配線や接続端子などを形成することができ、フレキシブル配線基板50の構成を簡略化することができる。これによりフレキシブル配線基板50の低コスト化に寄与することが可能となる。
(ベース基板)
ベース基板55は、表面55aおよび裏面55bを有する板状の絶縁性基板である。ベース基板55は、例えばガラスエポキシ基板、フェノール基板、アルミナ(セラミックス)基板などを用いることができる。ベース基板55は、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有しており、この開口部56の内側に水晶振動子1および回路部品2が配置されている。なお、ベース基板55には、表面55aおよび裏面55bの少なくとも一面には、例えば銅(Cu)などの金属を用いた接続配線や電極パッド(接続端子)がパターニングされて設けられているが、図示を省略している。また、ベース基板55の表面55aおよび裏面55bには、ソルダーレジストなどの被覆材が配設されていてもよい。なお、開口部56に替えて、例えば表面55aから掘り込まれた有底の凹部を設け、この凹部の内側に水晶振動子1および回路部品2を配置してもよい。
(水晶振動子)
水晶振動子1は、図3および図4に示すように、振動素子としての振動片17と、第1の温度制御部品としての第1発熱素子36と、振動片17や第1発熱素子36を少なくとも収容する凹部16を有し、底面10bに第1の外部端子35を有している第1の容器10と、凹部16を密封する蓋部材である第1のリッド15と、を備えている。なお、図3は、説明の便宜上第1のリッド15を省略している。また、底面10bは、凹部16側を第1の容器10の内側としたとき、第1の容器10の外側となる外底面である。
振動素子としての振動片17は、圧電材料の一例としての水晶により形成されたATカット水晶基板(圧電基板)が用いられている。図示しないが、水晶等の圧電材料は三方晶系に属し、互いに直交する結晶軸X、Y、Zを有する。X軸、Y軸、Z軸は、夫々電気軸、機械軸、光学軸と呼称される。そして水晶基板は、XZ面をX軸の回りに所定の角度θだけ回転させた平面に沿って、水晶から切り出された平板が用いられる。例えば、ATカット水晶基板の場合は、角度θは略35°15′である。なお、Y軸、およびZ軸もX軸の周りにθ回転させて、夫々Y’軸、およびZ’軸とする。従って、ATカット水晶基板は、直交する結晶軸X、Y’、Z’を有する。ATカット水晶基板は、厚み方向がY’軸であって、Y’軸に直交するXZ’面(X軸、およびZ’軸を含む面)が主面であり、厚みすべり振動が主振動として励振される。このATカット水晶基板を加工して、振動片17の素板としての圧電基板を得ることができる。即ち、圧電基板は、X軸(電気軸)、Y軸(機械軸)、Z軸(光学軸)からなる直交座標系のX軸を中心として、Z軸をY軸の−Y方向へ傾けた軸をZ’軸とし、Y軸をZ軸の+Z方向へ傾けた軸をY’軸とし、X軸とZ’軸に平行な面で構成され、Y’軸に平行な方向を厚みとするATカット水晶基板からなる。
なお、本発明に係る水晶基板は、前述のような角度θが略35°15′のATカットに限定されるものではなく、厚みすべり振動を励振するSCカット、BTカット、もしくは他のカットの水晶基板やSAW(Surface Acoustic Wave)共振子などにも広く適用できる。
本実施形態の振動片17は、圧電材料の一例としての水晶により円盤状に形成されたATカット水晶基板(圧電基板)の素子片の表裏面(主面)に、種々の電極が設けられている。本例では種々の電極として、励振電極18および接続電極(付番せず)が形成されている。なお、図4では、図面の判読に係る便宜上、種々の電極の図示を省略している。励振電極18は、振動片17における表裏の主面の中央部に、略円形に設けられている。また、接続電極(付番せず)は、励振電極18から、表裏の主面の一方の端部まで延出されて配置されている。なお、表裏の励振電極18および接続電極は、ほぼ同一形状で対向するように設けられている。
第1の容器(パッケージ)10は、板状の底板11と、底板11の上面11aの周縁部に設けられている枠状の第1枠板12と、第1枠板12の上面12aの周縁部に設けられている枠状の側壁13とを含んでいる。そして、第1の容器10は、板状の底板11と、枠状の第1枠板12と、枠状の側壁13とによって形成された収容空間である凹部16を備えている。側壁13の上面には、後述する蓋部材である第1のリッド15を接合するための接合材として、シームリングや低融点ガラス等の封止部材19が設けられている。第1の容器10は、凹部16の内に振動片17、第1の温度制御部品としての第1発熱素子36などを収納する。
第1の容器10の凹部16は、上面(図中Z軸方向)に開放(開口)されている。上面に開放された凹部16の開口は、接合材としての封止部材19を介して側壁13に接合されている第1のリッド15によって塞がれている。そして、この第1のリッド15により、第1の容器10の凹部16の開口が塞がれて密封された内部空間が形成される。第1のリッド15は、金属を含む導電性の板状部材であり、例えばシーム溶接法などを用いて接合することができる。本形態では、シーム溶接法が適用された構成を示しており、第1のリッド15には、コバールの板材が用いられ、封止部材19には、コバール等の合金で形成されているシームリングが用いられている。このような構成とすることにより、シーム溶接法による封止の際に、封止部材19と第1のリッド15とが同じ溶融状態で溶融され、さらには合金化もされ易いため封止を容易に、且つ確実に行うことができる。なお、第1のリッド15には、コバールに換えて他の材料の板材を用いてもよく、例えば、42アロイ、ステンレス鋼などの金属材料、または第1の容器10の側壁13と同材料などを用いることができる。
第1のリッド15により密封された内部空間(凹部16)は、その内部圧力を所望の気圧に設定できる。例えば、内部空間(凹部16)に窒素ガスを充填しての大気圧としたり、真空(通常の大気圧より低い圧力(1×105Pa〜1×10-10Pa以下(JIS Z 8126−1:1999))の気体で満たされた空間の状態)としたりすることで、より安定した振動片17の振動を継続することができる。なお、本実施形態の内部空間は、上記の真空の状態に設定されている。また、本実施形態のような水晶振動子1に用いる内部空間は、第1の容器10の凹部16の開口が塞がれて密封され、窒素ガスを充填しての大気圧としたり、真空(通常の大気圧より低い圧力(1×105Pa〜1×10-10Pa以下の気体で満たされた空間の状態))としたりすることが好ましいが、他の構成の電子デバイスではこの限りでない。例えば、他の構成では、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性気体が充填された構成であったり、大気開放された構成であったりしてもよい。
第1の容器10を構成する底板11の上面11a上に接合されている第1枠板12は、中央部に開口を備えた枠状をなしている。枠状の第1枠板12の上面12aに接合されている側壁13は、図中X軸方向において第1枠板12の開口よりも外側(両方向)に開口端を有し、図中Y軸方向において第1枠板12の開口と重なる開口端を有する開口を備えた枠状をなしている。
側壁13は、底板11と第1枠板12とが積層された第1の容器10の外周縁に沿って略矩形状の枠状に設けられている。換言すれば、側壁13は、凹部16の上面に開口する開口形状が略矩形状の周状をなしている。枠状の側壁13の上面には、例えばコバール等の合金で形成された封止部材(シームリング)19が設けられている。封止部材(シームリング)19は、第1のリッド15と側壁13との接合材としての機能を有しており、側壁13の上面に沿って枠状(略矩形状の周状)に設けられている。
第1の容器10は、振動片17、第1発熱素子36、および第1のリッド15の熱膨張係数と一致、あるいは極力近い熱膨張係数を備えた材料によって形成されることが好ましく、本例では、セラミックを用いている。第1の容器10は、所定の形状に成形されたグリーンシートを積層し、焼結することによって形成される。なお、グリーンシートは、例えば所定の溶液中にセラミックのパウダーを分散させ、バインダーを添加して生成される混練物がシート状に形成された物である。なお、第1の容器10の構成材料としては、セラミック以外に、ガラス、樹脂、金属等を用いてもよい。
側壁13の開口に露出する第1枠板12の上面12aには、四つのパッド電極38が設けられている。パッド電極38は、例えば、銀・パラジウムなどの導電ペーストあるいはタングステンメタライズなどを用い、必要とされる形状を形成後に焼成を行い、その後ニッケルおよび金あるいは銀などをメッキすることによって形成される。パッド電極38は、後述する第1発熱素子36と、金属配線(ボンディングワイヤー)37などにより電気的に接続されるように配設されている。なお、パッド電極38の数は、必要に応じて設けられれば良く、本例の数に限定されるものではない。また、パッド電極38は、第1の容器10の底面10bに設けられている後述の第1の外部端子35と、図示しない配線により電気的に接続されている。これにより、第1の容器10の外部と、振動片17や第1発熱素子36などとの電気的接続をとることができる。
また、第1枠板12の上面12a側に位置する底板11の上面11aには、熱伝導部14が設けられている。熱伝導部14は、後述する第1発熱素子36から底板11への伝熱を効率的に行うことができるように配設される。第1発熱素子36は、熱伝導部14の上面に載置される。熱伝導部14は、例えばタングステンメタライズなどを用い、必要とされる形状を形成後に焼成を行い、その後ニッケルおよび金あるいは銀などをメッキすることによって形成される。なお、熱伝導部14には、比較的熱伝導率の高い材質を用いることが望ましく、前述のタングステンメタライズの他に、例えば、銀・パラジウムなどを主剤とした導電ペーストを用いることができる。
第1の容器10の下面となる底面10bには、例えば振動片17や第1発熱素子36などと、図示しない配線によって電気的導通がとられた複数の第1の外部端子35が設けられている。本形態の第1の外部端子35は、底面10bの図中X軸方向の両端側に設けられており、図中Y軸方向に沿って所定の間隔で配置されている。図示されていないが、本形態では、それぞれ3個ずつ配列され、合計6個の第1の外部端子35が配置されている。なお、第1の外部端子35の数量は限定されるものではなく、幾つであってもよい。第1の外部端子35は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を、第1の外部端子35を形成する基板上にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施す方法で形成される。なお、図示しないが第1の外部端子35は、略矩形状の平面形状をなしている。
第1の温度制御部品としての第1発熱素子36は、接続されている振動片17を加熱する。第1発熱素子36は、振動片17の温度を一定に保つ、所謂恒温機能を有している電子部品である。第1発熱素子36は、半導体などから形成された基板の機能面側に、パワートランジスターなどから構成される不図示の発熱体、温度センサー、機能素子などが配設されている。振動片17や第1の容器10は、温度センサーによって温度コントロールされた発熱体によって温度がコントロールされ、一定温度を保つことができる。機能面(上面)上にはボンディングパッド(不図示)が設けられている。
第1発熱素子36は、前述した熱伝導部14上に、樹脂接着剤(図示せず)などによって固定されている。第1発熱素子36は、機能面(上面)上に振動片17を接続している。また、第1発熱素子36の機能面(上面)には、ボンディングパッド(不図示)が設けられている。第1発熱素子36に設けられているボンディングパッドは、電気的な外部接続電極であり、金属配線(ボンディングワイヤー)37によって、それぞれが第1枠板12の上面12aに設けられているパッド電極38と電気的に接続されている。
なお、振動片17は、一端部において、導電性接着剤(不図示)を用い、第1発熱素子36に接続されている。また、図示されていないが、振動片17の上面の接続電極から、金属配線(ボンディングワイヤー)によって、第1枠板12の上面12a設けられるパッド電極38の一つに電気的に接続されている。また、振動片17の裏面の接続電極は、第1発熱素子36に設けられた接続電極に電気的に接続されている。このように、振動片17を直接第1発熱素子36に接続することにより、振動片17の温度を安定して維持することが可能となる。
(回路部品)
回路部品2は、図5および図6に示すように、振動片17を発振させる発振用回路を含む回路素子としての集積回路素子28と、第2の温度制御部品としての第2発熱素子29と、集積回路素子28および第2発熱素子29を少なくとも収容する凹部26を有し、底面20bに第2の外部端子39を有している第2の容器20と、凹部26を密封する蓋部材である第2のリッド33と、を備えている。なお、図5は、説明の便宜上第2のリッド33を省略している。
回路素子としての集積回路素子28は、例えば振動片17を発振させる発振回路、あるいは第2発熱素子29の温度制御を行う温度制御回路などを備えている。なお、第2発熱素子29の温度制御は、集積回路素子28の温度を一定に保つ、所謂恒温機能として行われるものである。
第2の容器(パッケージ)20は、板状の底板21と、底板21の上面21aの周縁部に設けられている枠状の第1枠板22と、第1枠板22の上面22aの周縁部に設けられている枠状の側壁23とを含んでいる。そして、第2の容器20は、板状の底板21と、第1枠板22と、側壁23とによって形成された収容空間である凹部26を備えている。側壁23の上面には、後述する蓋部材である第2のリッド33を接合するための接合材として、シームリングや低融点ガラス等の封止部材32が設けられている。第2の容器20は、凹部26の内に集積回路素子28や第2の温度制御部品としての第2発熱素子29などを収納する。
第2の容器20の凹部26は、上面(図中Z軸方向)に開放(開口)されている。上面に開放された凹部26の開口は、接合材としての封止部材32を介して側壁23に接合されている第2のリッド33によって塞がれている。そして、この第2のリッド33により、第2の容器20の凹部26の開口が塞がれて密封された内部空間が形成される。第2のリッド33は、金属を含む導電性の板状部材であり、例えばシーム溶接法などを用いて接合することができる。本形態では、シーム溶接法が適用された構成を示しており、第2のリッド33には、コバールの板材が用いられ、封止部材32には、コバール等の合金で形成されているシームリングが用いられている。このような構成とすることにより、シーム溶接法による封止の際に、封止部材32と第2のリッド33とが同じ溶融状態で溶融され、さらには合金化もされ易いため封止を容易に、且つ確実に行うことができる。なお、第2のリッド33には、コバールに換えて他の材料の板材を用いてもよく、例えば、42アロイ、ステンレス鋼などの金属材料、または第2の容器20の側壁23と同材料などを用いることができる。
第2のリッド33により密封された内部空間(凹部26)は、その内部圧力を所望の気圧に設定できる。例えば、内部空間(凹部26)に窒素ガスを充填しての大気圧としたり、真空(通常の大気圧より低い圧力(1×105Pa〜1×10-10Pa以下(JIS Z 8126−1:1999))の気体で満たされた空間の状態)としたりすることで、例えば酸化(腐食)などによる集積回路素子28の劣化を抑制することができる。なお、回路部品2の内部空間は、凹部26の開口が塞がれて密封され、窒素ガスを充填しての大気圧としたり、真空(通常の大気圧より低い圧力(1×105Pa〜1×10-10Pa以下の気体で満たされた空間の状態))としたりすることが好ましいが、例えばアルゴン、ヘリウム等の不活性気体が充填された構成であったりしてもよい。
第2の容器20を構成する底板21の上面21a上に接合されている第1枠板22は、中央部に開口を備えた枠状をなしている。枠状の第1枠板22の上面22aに接合されている側壁23は、図中X軸方向の両側、および図中Y軸方向の両側において第1枠板22の開口よりも外側(両方向)に開口端を有する開口を備えた枠状をなしている。
側壁23は、底板21と第1枠板22とが積層された第2の容器20の外周縁に沿って略矩形状の枠状に設けられている。換言すれば、側壁23は、凹部26の上面に開口する開口形状が略矩形状の周状をなしている。枠状の側壁23の上面には、例えばコバール等の合金で形成された封止部材(シームリング)32が設けられている。封止部材(シームリング)32は、第2のリッド33と側壁23との接合材としての機能を有しており、側壁23の上面に沿って枠状(略矩形状の周状)に設けられている。
第2の容器20は、集積回路素子28、第2発熱素子29、および第2のリッド33の熱膨張係数と一致、あるいは極力近い熱膨張係数を備えた材料によって形成されることが好ましく、本例では、セラミックを用いている。第2の容器20は、所定の形状に成形されたグリーンシートを積層し、焼結することによって形成される。なお、グリーンシートは、例えば所定の溶液中にセラミックのパウダーを分散させ、バインダーを添加して生成される混練物がシート状に形成された物である。なお、第2の容器20の構成材料としては、セラミック以外に、ガラス、樹脂、金属等を用いてもよい。
側壁23の開口に露出する第1枠板22の上面22aには、複数のパッド電極25,27が設けられている。パッド電極25,27は、例えば、銀・パラジウムなどの導電ペーストあるいはタングステンメタライズなどを用い、必要とされる形状を形成後に焼成を行い、その後ニッケルおよび金あるいは銀などをメッキすることによって形成される。パッド電極25,27は、後述する第2発熱素子29、および集積回路素子28と、金属配線(ボンディングワイヤー)30,31などにより電気的に接続されるように配設されている。具体的には、パッド電極27は、金属配線(ボンディングワイヤー)30により集積回路素子28と接続され、パッド電極25は、金属配線(ボンディングワイヤー)31により第2発熱素子29と接続されている。なお、パッド電極25、パッド電極27のそれぞれの数は、必要に応じて設けられれば良く、本例の数に限定されるものではない。また、パッド電極25,27は、第2の容器20の底面20bに設けられている後述の第2の外部端子39と、図示しない配線により電気的に接続されている。これにより、第2の容器20の外部と、集積回路素子28や第2発熱素子29などとの電気的接続をとることができる。
また、第1枠板22の開口に露出する底板21の上面21aには、熱伝導部24が設けられている。熱伝導部24は、後述する第2発熱素子29で生じる熱を集積回路素子28に効率的に伝えることができるように配設される。第2発熱素子29および集積回路素子28は、熱伝導部24の上面に載置される。熱伝導部24は、例えばタングステンメタライズなどを用い、必要とされる形状を形成後に焼成を行い、その後ニッケルおよび金あるいは銀などをメッキすることによって形成される。なお、熱伝導部24には、比較的熱伝導率の高い材質を用いることが望ましく、前述のタングステンメタライズの他に、例えば、銀・パラジウムなどを主剤とした導電ペーストを用いることができる。
第2の容器20の下面となる底面20bには、例えば集積回路素子28や第2発熱素子29などと、図示しない配線によって電気的導通がとられた複数の第2の外部端子39が設けられている。本形態の第2の外部端子39は、底面20bの図中X軸方向の両端側に設けられており、図中Y軸方向に沿って所定の間隔で配置されている。図1に示されているように、本形態では、それぞれ3個ずつ配列され、合計6個の第2の外部端子39が配置されている。なお、第2の外部端子39の数量は限定されるものではなく、幾つであってもよい。第2の外部端子39は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を、第2の外部端子39を形成する基板上にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施す方法で形成される。なお、図示しないが第2の外部端子39は、略矩形状の平面形状をなしている。
第2の温度制御部品としての第2発熱素子29は、集積回路素子28や第2の容器20を加熱する。第2発熱素子29は、集積回路素子28や第2の容器20の温度を一定に保つ、所謂恒温機能を有している電子部品である。第2発熱素子29は、半導体などから形成された基板の機能面側に、パワートランジスターなどから構成される不図示の発熱体、温度センサー、機能素子などが配設されている。集積回路素子28や第2の容器20は、温度センサーによって温度コントロールされた発熱体によって温度がコントロールされ、一定温度を保つことができる。機能面(上面)上にはボンディングパッド(不図示)が設けられている。
第2発熱素子29は、前述した熱伝導部24上に、例えば導電性接着剤(図示せず)などによって固定されている。第2発熱素子29の機能面(上面)には、ボンディングパッド(不図示)が設けられている。第2発熱素子29に設けられているボンディングパッドは、電気的な外部接続電極であり、金属配線(ボンディングワイヤー)31によって、それぞれが第1枠板22の上面22aに設けられているパッド電極25と電気的に接続されている。
集積回路素子28は、底板21の上面21aに設けられた熱伝導部24上に、例えば導電性接着剤(図示せず)などによって接続されている。集積回路素子28は、例えば振動片17を発振させる発振回路、あるいは第2発熱素子29の温度制御を行う温度制御回路などを備えている。なお、第2発熱素子29の温度制御は、集積回路素子28の温度を一定に保つ、所謂恒温機能として行われるものである。集積回路素子28の能動面には図示しないボンディングパッドが設けられており、このボンディングパッドと、側壁23の開口に露出する第1枠板22の上面22aに設けられているパッド電極27とが、金属配線(ボンディングワイヤー)30によって電気的導通をとって接続されている。また、図示しないが、パッド電極27は、他のパッド電極25や第2の外部端子39と電気的に接続されている。
(水晶振動子および回路部品の配置構成)
水晶発振モジュール3を構成する水晶振動子1および回路部品2は、第1の容器10の底面10bと反対側に配置された第1のリッド15と、第2の容器20の底面20bと反対側に配置された第2のリッド33とが相対(対向)し、例えば導電性接着剤57などの接合材を介して接続されている。そして、導電性接着剤57などの接合材を介して接続された状態の水晶振動子1および回路部品2は、前述のように、フレキシブル配線基板50の第1接続部51,52の両端部によって、水晶振動子1の底面10b側と回路部品2の底面20b側とが接続されている。なお、水晶振動子1の底面10b側とは、底面10bおよび第1の外部端子35のいずれかを含み、回路部品2の底面20b側とは、底面20bおよび第2の外部端子39のいずれかを含む。また、本構成では、回路部品2の底面20bをベース基板55側(図中−Z軸方向)に向くように配置し、回路部品2の底面20bとベース基板55の表面55aとが、第2接続部53を介して接続されている。また、導電性接着剤57などの接合材を介して接続され、フレキシブル配線基板50の第1接続部51,52によって接続された状態の水晶振動子1および回路部品2は、前述のように、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55にフレキシブル配線基板50の第2接続部53を介して宙吊り状に接続されている。
このように、第1の容器10および第2の容器20が、ベース基板55の開口部56に配置されていることにより、水晶発振モジュール3の厚さを軽減(低背化)することができる。
なお、水晶振動子1の第1の外部端子35および回路部品2の第2の外部端子39は、フレキシブル配線基板50の第1接続部51,52や第2接続部53に設けられている図示しない接続配線や電極パッド(接続端子)を介して、ベース基板55の配線(不図示)と電気的に接続されている。
上述のような振動デバイスとしての水晶発振モジュール3によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)水晶発振モジュール3によれば、絶縁性部材をベース基材としたフレキシブル配線基板50を構成する第1接続部51,52や第2接続部53を介して振動片17を収容する第1の容器10が、ベース基板55と電気的に接続されている。絶縁性を備えたフレキシブル配線基板50は、従前の金属製のリード端子と比して熱伝導率が小さく、且つ電気的導通を取るための導電配線も厚さや幅寸法を小さくすることができるため、第1の容器10とベース基板55との熱伝導を減少させることができる。これにより、振動片17を収容している第1の容器10の熱変動を減少させることが可能となり、水晶振動子1の温度を一定に保つことができ、水晶振動子1の発振周波数の精度を安定させることが可能となる。
(2)また、水晶発振モジュール3によれば、ベース基板55に対して第1の容器10が宙吊り状態で支持されているため、第1の容器10に対して外部から熱の伝達する経路が少なくなり、例えばベース基板55の温度変動の影響を低減させることができる。これにより、水晶振動子1の温度を一定に保つことができ、さらに水晶振動子1の発振周波数の精度を安定させることが可能となる。
(3)また、水晶発振モジュール3によれば、第1の容器10に、振動片17の温度を制御する第1の温度制御部品としての第1発熱素子36が搭載されているため、第1の容器10の温度変動を低減させることができる。これにより、第1の容器10および第1の容器10に収容されている振動片17の温度変動を低減させることができ、さらに水晶振動子1の発振周波数の精度を安定させることが可能となる。
(4)また、水晶発振モジュール3によれば、発熱状態の異なる振動片17および集積回路素子28を、別々の容器(第1の容器10および第2の容器20)に収容し、それぞれの容器を、それぞれの容器に搭載された別々の温度制御部品(第1発熱素子36および第2発熱素子29)によって温度制御する。即ち、第1の容器10に収納された振動片17は、第1の容器10に搭載された第1の温度制御部品としての第1発熱素子36によって温度制御され、第2の容器20に収納された集積回路素子28は、第2の容器20に搭載された第2の温度制御部品としての第2発熱素子29によって温度制御される。これにより、振動片17(水晶振動子1)および集積回路素子28(回路部品2)のそれぞれの温度変動を、より減少させることができる。
(5)また、水晶発振モジュール3によれば、第1のリッド15と、第2のリッド33とが、対向して配置されている。即ち、第1の外部端子35を有している第1の容器10の底面10bと、第2の外部端子39を有している第2の容器20の底面20bとが、対向しない反対側の位置に配置されている。これにより、第1の外部端子35とフレキシブル配線基板50(第1接続部51,52)との接続位置や第1の容器10も搭載される第1発熱素子36の搭載位置、および第2の容器20に搭載される第2発熱素子29の搭載位置などを、対向しない反対側に配置することができ、配置効率を高めることが可能となる。
(6)また、水晶発振モジュール3によれば、熱伝導率の高い金属を含む第1のリッド15および第2のリッド33が接しているため、第1の容器10と第2の容器20との温度差を減少させた状態を保つことが可能となる。これにより、第1の容器10と第2の容器20との温度差が増大してしまうことによって生じる、互いの容器の温度制御に対する影響を抑制することが可能となる。
(7)また、水晶発振モジュール3によれば、互いに反対側に位置する第1の容器10の底面10b側と第2の容器20の底面20b側とが、フレキシブル配線基板50を構成し、折り曲げられた第1接続部51,52によって接続されることから、第1の容器10および第2の容器20を内包するようにフレキシブル配線基板50が配置されることになる。これにより、フレキシブル配線基板50が遮熱壁として機能し、外部から第1の容器10および第2の容器20に対して放射される放射熱の影響を低減させることが可能となり、第1の容器10および第2の容器20の温度変動を減少させることができる。
(8)また、水晶発振モジュール3によれば、フレキシブル配線基板50により、第1の容器10および第2の容器20をベース基板55に対して、宙吊り状態で支持することが可能となる。これにより、第1の容器10または第2の容器20に対して外部から熱の伝達する経路が少なくなり、第1の容器10または第2の容器20の温度変動を減少させることができる。
(応用例)
なお、水晶発振モジュール3は、次の図7を参照して説明する応用例のような構成とすることができる。図7は、第1実施形態に係る水晶発振モジュール3の応用例を示し、図1のA−A断面に相当する正断面図である。
図7に示すように、応用例に係る水晶発振モジュール3aは、上述した第1実施形態に係る水晶発振モジュール3の構成に加えて、回路部品2を構成する第2の容器20の底面20bに、容量回路58aや他の電子部品58bなどから構成される制御回路部が配置されている。第2の容器20の底面20bには、配線回路パターン59が設けられている。配線回路パターン59は、不図示の配線回路や接続パッドなどを含み、第2の外部端子39の形成と同様に形成することができる。したがって、配線回路パターン59は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を、第2の容器20の底面20bとなる底板21(図6参照)の一面上にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施す方法で形成することができる。そして、容量回路58aや他の電子部品58bは、配線回路パターン59の所定の位置に半田付けや導電性接着剤などを用いて接続されている。
このような応用例の水晶発振モジュール3aによれば、第2の容器20の底面20bによって制御回路を構成することができ、よりスペース効率を向上させた、効率的な部品配置を行うことができる。このように、応用例の水晶発振モジュール3aによれば、より小型・低背の振動モジュール(水晶発振モジュール)を実現することが可能となる。
(水晶発振モジュールの製造方法)
次に、水晶発振モジュールの製造方法について、図8A〜図8Hを参照して説明する。なお、本説明では、振動モジュールとしてとして、第1実施形態に係る水晶発振モジュール3を例示して説明するが、他の形態(応用例、変形例)においての適用も可能である。図8A〜図8Hは、第1実施形態に係る水晶発振モジュール3の製造方法を示す斜視図であり、図8Aは第1工程、図8Bは第2工程、図8Cは第3工程、図8Dは第4工程、図8Eは第5工程、図8Fは第6工程、図8Gは第7工程、図8Hは第8工程をそれぞれ示す図である。なお、説明の便宜上、工程に付番してあるが、必ずしも工程順を示すものではない。また、以下の説明では、前述した水晶発振モジュール3の構成に用いた符号を用いる。
先ず、種々の部材を準備する工程について説明する。図8Aに示すように、第1接続部51,52、および第2接続部53が設けられているシート基板50fを準備する。シート基板50fは、後述するフレキシブル配線基板50(図8F参照)を構成する第1接続部51,52、および第2接続部53が枠部60によって連接されている。シート基板50fは、例えばポリイミド、または液晶ポリマーを含む絶縁性部材をベース基材として折り曲げ自在な可撓性を有し、切断されて形成されるフレキシブル配線基板50(図8F参照)の構成が連続的にシート状に配列されている基板である。
また、図示はしていないが、別途、中央に開口部56を備えたベース基板55(図1および図2参照)と、振動片17を収容している第1の容器10を含む水晶振動子1(図3および図4参照)と、集積回路素子28を収容している第2の容器20を含む回路部品2(図5および図6参照)と、を準備する。
次に、配線基板接続工程を説明する。図8Bに示すように、回路部品2を、準備したシート基板50f上に、第1接続部51と第1接続部52とに対向し、且つ並設された第2接続部53のそれぞれに対向するように搭載する。このとき、回路部品2は、第2の容器20の底面20bをシート基板50fに向けて配置し、シート基板50fと第2の容器20の底面20b側とを接続する。即ち、回路部品2は、シート基板50fと反対側に第2のリッド33を配置して接続される。回路部品2とシート基板50fとの接続は、第1接続部51,52の一方端部、および第2接続部53の一部(本例では中央部分)を、回路部品2の第2の容器20の底面20b側に接続する。この接続は、例えば、半田付けを用いて行うことができる。ここで、底面20b側とは、第2の容器20の底面20b、および底面20bに設けられている第2の外部端子39のいずれかを含む部位を表す。
次に、容器接続工程について説明する。図8Cに示すように、シート基板50f上に配置・接合された回路部品2上に水晶振動子1を接続する。水晶振動子1は、第1のリッド15を回路部品2の第2のリッド33に相対させ、例えば導電性接着剤57などの接合材を介して第1のリッド15と第2のリッド33とを接続することによって、回路部品2に接続する。
次に、図8Dに示すように、一端が回路部品2に接続された第1接続部51,52を、シート基板50fの枠部60から切り離し、回路部品2および水晶振動子1の側面に沿って折り曲げる。折り曲げられた第1接続部51,52の他端は、図中上方である水晶振動子1側に位置する。
次に、図8Eに示すように、第1接続部51,52の他端を、水晶振動子1の底面10b側に折り曲げ、その先端部分を、例えば半田などの接合部材S1(図2参照)を用いて、水晶振動子1の底面10b側に接続する。これにより、水晶振動子1および回路部品2は、第1接続部51,52によって、対向する二つの側面が囲まれるように接続される。なお、底面10b側とは、第1の容器10の底面10b、および底面10bに設けられている第1の外部端子35のいずれかを含む部位を表す。
次に、シート基板50fから回路部品2および水晶振動子1が接続されたフレキシブル配線基板50(第1接続部51,52、および第2接続部53)を切り離し、個片化する工程について説明する。図8Fに示すように、回路部品2と水晶振動子1とが接続された第1接続部51,52、および第2接続部53を、シート基板50fの枠部60から切り離し、個片化されたフレキシブル配線基板50を形成する。したがって、個片化されたフレキシブル配線基板50には、回路部品2と水晶振動子1とを接続している第1接続部51,52と、回路部品2に中央部分が接続されている第2接続部53が含まれる。
次に、ベース基板接続工程について図8Gおよび図8Hを参照して説明する。図8Gに示すように、回路部品2と水晶振動子1とを接続して個片化されたフレキシブル配線基板50を上下反転し、ベース基板55の開口部56(図2参照)に、水晶振動子1の底面10b(図2参照)が向くようにする。
次に、図8Hに示すように、回路部品2と水晶振動子1と、回路部品2と水晶振動子1とを接続している第1接続部51,52とを、ベース基板55の開口部56(図2参照)の内側に挿入し、回路部品2から張り出している第2接続部53の端部(本例では、両端部)53a,53bを、ベース基板55の表面55a(図2参照)に載置する。そして、ベース基板55と第2接続部53の端部53a,53bを、例えば半田などの接合部材S4(図2参照)を用いて接続する。
以上の工程により、回路部品2および水晶振動子1が、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55に対して第2接続部53を介して宙吊り状に接続されている水晶発振モジュール3を構成することができる。
上述のような振動デバイスとしての水晶発振モジュール3の製造方法によれば、可撓性を有するフレキシブル配線基板50の一方面(片面)で、振動片17を収容している第1の容器10(水晶振動子1)と、集積回路素子28を収容している第2の容器20(回路部品2)とを、ベース基板55に支持することができる。換言すれば、フレキシブル配線基板50の構成をシンプルとすることができるとともに、振動デバイスとしての水晶発振モジュール3の製造工程の簡略化を図ることができる。
<第2実施形態>
本発明の振動デバイスの第2実施形態に係る水晶発振モジュールについて、図9および図10を参照して説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係る振動デバイスの概略を示す平面図である。図10は、図9のD−D断面図である。なお、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、前述した第1実施形態と同様な構成については、同符号を付してその説明を省略する。また、それぞれの図面において、接続配線や電極パッド(接続端子)は図示を省略してある。
図9および図10に示すように、振動デバイスとしての水晶発振モジュール4は、第1実施形態と同様に、配線基板としてのフレキシブル配線基板50cと、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有するベース基板55と、ベース基板55にフレキシブル配線基板50cを介して接続されている水晶振動子1および回路部品2と、を備えている。水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55にフレキシブル配線基板50c(第1接続部51,52cおよび第2接続部53c)を介して宙吊り状に接続されている。なお、第2実施形態に係る水晶発振モジュール4は、第1実施形態の水晶発振モジュール3と比し、フレキシブル配線基板50cの構成が異なっている。以下、このフレキシブル配線基板50cの構成を中心に説明する。
水晶発振モジュール4に係るフレキシブル配線基板50c(配線基板)は、表面50aと、裏面50bと、第1接続部51,52cと、第2接続部53cと、を備えている。第1接続部51,52c、および第2接続部53cは、第1実施形態と同様にフレーム状に配置したシート基板から切断されることにより形成することができる。フレキシブル配線基板50cは、絶縁性部材をベース基材として折り曲げ自在な可撓性を有している。フレキシブル配線基板50cは、例えばポリイミド、または液晶ポリマーを含み、構成することができる。
第1接続部51,52cは、水晶振動子1および回路部品2の対向する二つの側面側に、それぞれ設けられている。本例では、水晶振動子1および回路部品2の長尺方向(図中X軸方向)に位置する短辺側に第1接続部51,52cが設けられている。
一方の第1接続部51は、同一方向(図中+X軸方向)に両端の向いた折り曲げ形状を成しており、一方端の表面50aが水晶振動子1の底面10bに、例えば半田などの接合部材S1によって接続され、他方端の表面50aが回路部品2の底面20bに、例えば半田などの接合部材S2によって接続されている。
他方の第1接続部52cは、一方端が図中−X軸方向に向いて折り曲げられ、他方端が図中+X軸方向に向いて折り曲げられた折り曲げ形状を成している。そして、第1接続部52cは、一方端の裏面50bが水晶振動子1の底面10bに、例えば半田などの接合部材S1によって接続され、他方端の表面50aがベース基板55の表面55aに、例えば半田などの接合部材S5によって接続されている。なお、第1接続部51,52cの、一方端と他方端との間の中央部分は、水晶振動子1および回路部品2の側面に沿って図中Z軸方向に延在している。
第2接続部53cは、第1接続部51,52cの配置されていない方向における水晶振動子1および回路部品2の、対向する二つの側面に沿って延伸するように、一つずつ設けられている。本例では、水晶振動子1および回路部品2の短尺方向(図中Y軸方向)に位置する長辺のそれぞれに沿って、図中X軸方向に延伸する第2接続部53cが設けられている。第2接続部53cは、水晶振動子1および回路部品2の外周より突出する一方の端部53aと、平面視で回路部品2と重なって位置する他方の端部53bとを備えている。
そして、第2接続部53cは、平面視で回路部品2と重なる他方の端部53bの近傍において、例えば半田などの接合部材S3によって、回路部品2の底面20bに接続されている。また、第2接続部53cは、一方の端部53aがベース基板55の表面55aに載置され、例えば半田などの接合部材S4によって、ベース基板55と接続されている。なお、第2接続部53cの他方の端部53bは、一方の端部53aと反対側の水晶振動子1および回路部品2の外周より突出して設ける構成であってもよい。
なお、フレキシブル配線基板50cには、表面50aおよび裏面50bの少なくとも一面には、例えば銅(Cu)などの金属を用いた接続配線や電極パッド(接続端子)がパターニングされて設けられているが、図示を省略している。
以上説明したフレキシブル配線基板50c(配線基板)を備えた第2実施形態に係る水晶発振モジュール4によれば、絶縁性部材をベース基材としたフレキシブル配線基板50cを構成する、第1接続部51,52cや第2接続部53cを介して第1の容器10(水晶振動子1)が、ベース基板55と電気的に接続されている。絶縁性を備えたフレキシブル配線基板50cは、従前の金属製のリード端子と比して熱伝導率が小さく、且つ電気的導通を取るための導電配線も厚さや幅寸法を小さくすることができるため、第1の容器10とベース基板55との熱伝導を減少させることができる。これにより、振動片17を収容している第1の容器10の熱変動を減少させることが可能となり、水晶振動子1の温度を一定に保つことができ、水晶振動子1の発振周波数の精度を安定させることが可能となる。
さらに、第2実施形態に係る水晶発振モジュール4によれば、上述に加えて、前述した第1実施形態に係る水晶発振モジュール3と同様な効果を奏することができる。
(変形例)
なお、上述した第1実施形態および第2実施形態に係る水晶発振モジュール3,4は、次の図11ないし図13を参照して説明する変形例1、変形例2、および変形例3のような構成とすることができる。図11、図12、図13は、振動デバイスとしての水晶発振モジュールの変形例を示す図であり、図11は変形例1を示す正断面図、図12は変形例2を示す正断面図、図13は変形例3を示す正断面図である。以下、図面を参照しながら順次説明する。
(変形例1)
図11に示すように、変形例1に係る水晶発振モジュール5は、第1実施形態と同様に、配線基板としてのフレキシブル配線基板50を構成する第1接続部51,52および第2接続部53と、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有するベース基板55と、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して接続されている水晶振動子1および回路部品2と、を備えている。水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55にフレキシブル配線基板50(第1接続部51,52および第2接続部53)を介して宙吊り状に接続されている。なお、変形例1に係る水晶発振モジュール5は、第1実施形態の水晶発振モジュール3と比し、水晶振動子1および回路部品2の接続がされていない点が異なる。以下、水晶振動子1および回路部品2の配置、および構成を中心に説明する。
水晶発振モジュール5の水晶振動子1および回路部品2は、第1実施形態と同様に、フレキシブル配線基板50の第1接続部51,52によって、水晶振動子1の底面10bと回路部品2の底面20bとが、接続されている。ここで、水晶振動子1および回路部品2は、水晶振動子1の第1のリッド15と、回路部品2の第2のリッド33とが、空隙Rを有して相対(対向)して配置されている。即ち、第1のリッド15と第2のリッド33とが接触していない状態で、水晶振動子1および回路部品2は、第1接続部51,52によって接続されている。さらに、フレキシブル配線基板50の第1接続部51,52によって、空隙Rを有して接続された状態の水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55に第2接続部53を介して宙吊り状に接続されている。
(変形例2)
図12に示すように、変形例2に係る水晶発振モジュール6は、第1実施形態と同様に、配線基板としてのフレキシブル配線基板50を構成する第1接続部51b,52bおよび第2接続部53と、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有するベース基板55と、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して接続されている水晶振動子1および回路部品2と、を備えている。なお、変形例2に係る水晶発振モジュール6は、第1実施形態の水晶発振モジュール3と比し、回路部品2に対する水晶振動子1の向きが異なる。以下、水晶振動子1および回路部品2の配置構成を中心に説明する。
水晶発振モジュール6の水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置されている。水晶発振モジュール6では、回路部品2がベース基板55の表面55a側(図中−Z軸方向)に、表面55a側に底面20bを向けて配置され、水晶振動子1が回路部品2の第2のリッド33に底面10bを向けて配置されている。そして、水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55にフレキシブル配線基板50の第2接続部53を介して宙吊り状に接続されている。
水晶発振モジュール6の水晶振動子1および回路部品2は、フレキシブル配線基板50の第1接続部51b,52bによって、水晶振動子1の底面10bと回路部品2の底面20bとが、接続されている。ここで、水晶振動子1と第1接続部51b,52bとの接続は、水晶振動子1の底面10bと回路部品2の第2のリッド33との間の空隙において行われている。
第1接続部51b,52bは、第1実施形態と略同様な構成であり、水晶振動子1および回路部品2の対向する二つの側面側に、それぞれ設けられている。第1接続部51b,52bは、折り曲げ形状を成しており、一方端が水晶振動子1の底面10bに、例えば半田などの接合部材S1によって接続され、他方端が回路部品2の底面20bに、例えば半田などの接合部材S2によって接続されている。そして、第1接続部51,52は、一方端および他方端から折り曲げられた中央部分は、水晶振動子1および回路部品2の側面に沿って図中Z軸方向に延在している。
(変形例3)
図13に示すように、変形例3に係る水晶発振モジュール7は、第1実施形態と同様に、配線基板としてのフレキシブル配線基板50を構成する第1接続部51,52および第2接続部53と、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有するベース基板55と、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して接続されている水晶振動子1および回路部品2と、を備えている。なお、変形例3に係る水晶発振モジュール7は、第1実施形態の水晶発振モジュール3と比し、水晶振動子1および回路部品2の配置位置が異なる。以下、水晶振動子1および回路部品2の配置構成を中心に説明する。
水晶発振モジュール7の水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置されている。水晶発振モジュール7では、水晶振動子1がベース基板55の表面55a側(図中−Z軸方向)に、表面55a側に底面10bを向けて配置されている。また、水晶発振モジュール7では、水晶振動子1の第1のリッド15に、回路部品2の第2のリッド33が対向するように配置され、第1のリッド15と第2のリッド33とが、例えば導電性接着剤57などの接合材を介して接続されている。このように、水晶振動子1の底面10bと回路部品2の底面20bとは、フレキシブル配線基板50の第1接続部51,52によって接続されている。そして、接続された状態の水晶振動子1および回路部品2は、前述のように、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55にフレキシブル配線基板50の第2接続部53を介して宙吊り状に接続されている。
以上説明した変形例1ないし変形例3に係る水晶発振モジュール5,6,7によれば、絶縁性部材をベース基材としたフレキシブル配線基板50を構成する、第1接続部51,51b,52,52bや第2接続部53を介して水晶振動子1(図4に示す第1の容器10)が、ベース基板55と電気的に接続されている。絶縁性を備えたフレキシブル配線基板50は、従前の金属製のリード端子と比して熱伝導率が小さく、且つ電気的導通を取るための導電配線も厚さや幅寸法を小さくすることができるため、第1の容器10(図4参照)とベース基板55との熱伝導を減少させることができる。これにより、振動片17を収容している第1の容器10の熱変動を減少させることが可能となり、水晶振動子1の温度を一定に保つことができ、水晶振動子1の発振周波数の精度を安定させることが可能となる。
なお、上述の実施形態の説明では、第1発熱素子36および第2発熱素子29の配置に関して、第1発熱素子36を第1の容器10の凹部16内に配置し、第2発熱素子29を第2の容器20の凹部26内に配置した構成を例示して説明したが、これに限らない。例えば、第1発熱素子36を第1の容器10の底面10b上に搭載して接続・固定したり、もしくは第2発熱素子29を第2の容器20の底面20b上に搭載して接続・固定したりすることも可能である。
<第3実施形態>
本発明の振動デバイスの第3実施形態に係る発振器について、図14を参照して説明する。図14は、本発明の振動デバイスの第3実施形態に係る発振器の概略を示す正断面図である。なお、図14では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、図14では、説明の便宜上、接続配線や電極パッド(接続端子)は図示を省略してある。また、以下の説明では、前述の水晶発振モジュール3aを用いた構成を例示しており、水晶発振モジュール3aについては、同符号を付してその詳細な説明を省略する。
図14に示すように、振動デバイスの第3実施形態に係る発振器8は、貫通する複数のリード端子127を、例えばガラスと金属とを用いて封止した気密端子(ハーメチックシール)101と、気密端子101に被せられた金属製の第3の容器としてのキャップ155と、によって形成された内部空間160を有している。なお、第3の容器としてのキャップ155は、開口端部が外側に向かって折り曲げられたキャップ鍔部156と気密端子101の鍔部102とを、例えば抵抗溶接法などを用いて気密端子101に接合されている。この内部空間160は、非気密、即ち大気開放されていてもよいし、気密空間であってもよいが、気密空間とすることが好ましい。また、気密端子101の、内部空間160と反対側の外面には、複数のスタンドオフ124が設けられている。本例のスタンドオフ124は、リード端子127のそれぞれに対応して設けられ、例えば発振器8がプリント基板(不図示)に半田付けされる場合に気密端子101の外底面とプリント基板(不図示)との間に、空隙を持たせる機能を有している。
内部空間160には、リード端子127を介して気密端子101に接続されている水晶発振モジュール3aと、水晶発振モジュール3aの少なくとも水晶振動子1および回路部品2を覆うように、ベース基板55の表裏側にそれぞれ設けられたカバー部125,126と、水晶発振モジュール3a(カバー部126)と離間するとともに、気密端子101とも離間して、リード端子127に接続されているプリント配線基板128と、を備えている。プリント配線基板128には、例えば可変容量回路や第2制御回路を構成する電子部品120,121,122などが配置されている。なお、水晶発振モジュール3aとプリント配線基板128とは、リード端子127や図示しない接続配線部によって電気的接続がとられている。また、プリント配線基板128は、気密端子101と接している構成も適用することができる。
水晶発振モジュール3aは、フレキシブル配線基板50と、中央部に表面55aから裏面55bを貫通する開口部56を有するベース基板55と、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して接続されている水晶振動子1および回路部品2と、を備えている。水晶振動子1および回路部品2は、ベース基板55の開口部56の内側に配置され、ベース基板55にフレキシブル配線基板50を介して宙吊り状に接続されている。回路部品2の底面20bには、不図示の配線回路パターンが設けられ、容量回路58aや他の電子部品58bが所定の位置に半田付けや導電性接着剤などを用いて接続されている。
水晶発振モジュール3aの少なくとも水晶振動子1および回路部品2を覆うように設けられたカバー部125,126は、例えば金属板を凹状に成形することによって形成することができる。カバー部125,126は、それぞれの開口をベース基板55に向けて配置され、例えば接着剤や半田などを用いて、ベース基板55に接続されている。このようなカバー部125,126を設けることにより、キャップ155やプリント配線基板128の側から、水晶振動子1および回路部品2に対して放射される熱を遮蔽することができる。
第3実施形態に係る発振器8によれば、気密端子101と、第3の容器としてのキャップ155とによって構成された内部空間160に、第1の容器10(図4参照)に振動片17(図4参照)が収容された水晶振動子1、および第2の容器20(図6参照)に集積回路素子28(図6参照)が収容された回路部品2が収容されている。このように、振動片17および集積回路素子28が、少なくとも二つの容器に収容されていることにより、外部から伝わる熱を減少させ、温度変化による発振周波数変動を抑制することにより、高精度の出力周波数を得ることが可能となる。
また、上述の第3実施形態にかかる発振器8の説明では、水晶発振モジュール3aを用いた構成を例示して説明したが、水晶発振モジュール3aに替えて、前述した水晶発振モジュール3,3a,5,6,7のいずれか一つを用いることができる。また、気密端子101に替えて、例えばプリント基板を用いることができる。
また、上述の第1実施形態〜第3実施形態では、振動片17を形成する圧電材料として水晶を用いて説明したが、圧電材料としてはこれに限らず、例えばタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を用いることもできる。また、振動片17は、シリコンあるいはガラス基板上に振動片を形成するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子を用いた構成でもよい。また、振動片17は、シリコンあるいはガラス基板などの基板上に振動体を形成する構成の振動片であってもよい。
(電子機器)
次いで、本発明の一実施形態に係る振動デバイスとしての水晶発振モジュール3,3a,5,6,7および発振器8を適用した電子機器について、図15および図16を用いて詳細に説明する。図15は、電子機器300の機能ブロック図である。図16は、電子機器の一例としてのネットワークサーバーの構成例を示す概略図である。なお、説明では、振動片17を備えた振動デバイスとしての水晶発振モジュール3を適用した例を示している。なお、水晶発振モジュール3を説明する、図1〜図6と同じ要素については同じ番号、符号を付しており説明を省略する。
図15に示す電子機器300は、水晶発振モジュール3、および可変容量回路110を含む電子部品200、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370、音出力部380を含んで構成されている。なお、電子機器300は、図15の構成要素(各部)の一部を省略または変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
電子部品200は、可変容量回路110や電子デバイス(振動デバイス)1を含み、水晶発振モジュール3からのクロック信号をCPU320だけでなく各部に供給する(図示は省略)。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、電子部品200が出力するクロック信号を用いて各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理、音出力部380に各種の音を出力させる処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。そして、音出力部380は、スピーカー等の音を出力する装置である。
電子機器300は、CPU320の制御信号150によって、可変容量回路110の設定データを調整可能である。そのため、クロック信号の発振周波数について万一ずれが生じた場合でも容易に調整できる。
図16は、電子機器300の一例であるネットワークサーバーの外観の一例を示す図である。電子機器300であるネットワークサーバーは、表示部370としてLCDを備えている。そして、電子機器300であるネットワークサーバーでは、制御信号150によって、可変容量回路110の設定データを調整可能である。そのため、クロック信号の発振周波数について万一ずれが生じた場合でも容易に調整できる。その結果として、正確なクロック信号を利用できるので信頼性が高まる。
次いで、本発明の一実施形態に係る振動デバイスとしての水晶発振モジュール3,3a,5,6,7および発振器8を適用した電子機器の具体例について、図17〜図19に基づき、詳細に説明する。なお、説明では、振動片17を備えた水晶発振モジュール3を適用した例を示している。
図17は、本発明の一実施形態に係る振動デバイスとしての水晶発振モジュール3を備える電子機器としてのモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、信号処理のタイミング源としての機能を備えた水晶発振モジュール3が内蔵されている。
図18は、本発明の一実施形態に係る水晶発振モジュール3を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。このような携帯電話機1200には、信号処理のタイミング源としての機能を備えた水晶発振モジュール3が内蔵されている。
図19は、本発明の一実施形態に係る水晶発振モジュール3を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、従来のフィルムカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部100が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部100は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部100に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送、格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、信号処理のタイミング源としての機能を備えた水晶発振モジュール3が内蔵されている。
なお、本発明の一実施形態に係る水晶発振モジュール3は、図17のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図18の携帯電話機、図19のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等の電子機器に適用することができる。なお、前述した水晶発振モジュール3などを用いれば、恒温状態が保たれるため通信基地局などの温度環境の厳しい条件下で使用される電子機器に好適である。
(基地局装置)
図20に示す測位システム2000は、GPS衛星2200と、基地局装置2300と、GPS受信装置2400とで構成されている。GPS衛星2200は、測位情報(GPS信号)を送信する。
基地局装置2300は、例えば電子基準点(GPS連続観測局)に設置されたアンテナ2301を介してGPS衛星2200からの測位情報を高精度に受信する受信装置2302と、この受信装置2302で受信した測位情報を、アンテナ2303を介して送信する送信装置2304とを備える。
ここで、受信装置2302は、その基準周波数発振源として前述した本発明の水晶発振モジュール3を備える電子装置である。このような受信装置2302は、優れた信頼性を有する。また、受信装置2302で受信された測位情報は、リアルタイムで送信装置2304により送信される。
GPS受信装置2400は、GPS衛星2200からの測位情報を、アンテナ2401を介して受信する衛星受信部2402と、基地局装置2300からの測位情報を、アンテナ2403を介して受信する基地局受信部2404とを備える。
(移動体)
次に、本発明に係る移動体について、図面を参照しながら説明する。本発明に係る移動体は、上述した振動デバイスとしての水晶発振モジュール3を含む。以下では、本発明に係る振動デバイスとしての水晶発振モジュール3を用いた移動体の一例としての自動車を例示して説明する。
先ず、本発明に係る移動体の一例として自動車を示し、図21を参照しながら説明する。図21は、移動体の一例として例示する自動車1500を模式的に示す斜視図である。
自動車1500には、水晶発振モジュール3が内蔵されている。具体的には、図21に示すように、自動車1500の車体1502には、水晶発振モジュール3を内蔵してエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)1504が搭載されている。また、水晶発振モジュール3は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用することができる。
自動車1500は、恒温状態が保たれる水晶発振モジュール3などを用いているため、使用温度環境の厳しい条件下で使用されても、高い信頼性を有することができる。
上述した実施形態、応用例、および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態、応用例、および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…水晶振動子、2…回路部品、3,3a,5,6,7…振動デバイスとしての水晶発振モジュール、8…振動デバイスとしての発振器、10…第1の容器、10b…第1の容器(水晶振動子)の底面、11…底板、11a…底板の上面、12…第1枠板、12a…第1枠板の上面、13…側壁、14…熱伝導部、15…第1のリッド、16…凹部(内部空間)、17…振動片、18…励振電極、19…封止部材(シームリング)、20…第2の容器、20b…第2の容器(回路部品)の底面、21…底板、21a…底板の上面、22…第1枠板、22a…第1枠板の上面、23…側壁、24…熱伝導部、25…パッド電極、26…凹部、27…パッド電極、28…回路素子としての集積回路素子、29…第2の温度制御部品としての第2発熱素子、30,31…金属配線(ボンディングワイヤー)、32…封止部材(シームリング)、33…第2のリッド、35…第1の外部端子、36…第1の温度制御部品としての第1発熱素子、37…金属配線(ボンディングワイヤー)、38…パッド電極、39…第2の外部端子、50…配線基板としてのフレキシブル配線基板、51,52…第1接続部、53…第2接続部、53a,53b…第2接続部の端部、55…ベース基板、55a…ベース基板の表面、55b…ベース基板の裏面、56…開口部、60…枠部、300…電子機器、1100…電子機器としてのモバイル型のパーソナルコンピューター、1200…電子機器としての携帯電話機、1300…電子機器としてのデジタルスチールカメラ、1500…移動体としての自動車、2000…測位システム、2300…基地局装置、S1,S2,S3,S4,S5…接合部材。

Claims (17)

  1. 振動素子と、
    前記振動素子を収容し、底面に第1の外部端子を有している第1の容器と、
    絶縁性部材を含む配線基板と、
    ベース基板と、を備え、
    前記第1の外部端子は、前記配線基板を介して前記ベース基板と電気的に接続されていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記第1の容器は、前記配線基板によって宙吊り状に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記配線基板は、可撓性を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動デバイス。
  4. 前記振動素子の温度を制御する第1の温度制御部品を備え、
    前記第1の温度制御部品は、前記第1の容器に搭載されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  5. 前記振動素子を発振させる発振回路を含む回路素子と、
    前記回路素子を収容し、底面に第2の外部端子を有している第2の容器と、
    前記第2の容器の温度を制御する第2の温度制御部品と、を備え、
    前記第2の温度制御部品は、前記第2の容器に搭載されていることを特徴とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  6. 前記第1の容器は、金属を含み前記底面と反対側に配置された第1のリッドを備え、
    前記第2の容器は、金属を含み前記底面と反対側に配置された第2のリッドを備え、
    前記第1のリッドと、前記第2のリッドとが、対向して配置されていることを特徴とする請求項5に記載の振動デバイス。
  7. 前記第1のリッドと、前記第2のリッドとが接して配置されていることを特徴とする請求項6に記載の振動デバイス。
  8. 前記配線基板は、
    前記第1の容器の前記底面側と、前記第2の容器の前記底面側とを接続する第1接続部を備えていることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  9. 前記配線基板は、
    前記第1の容器または前記第2の容器のいずれかの前記底面側と、前記ベース基板とを接続する第2接続部を備えていることを特徴とする請求項8に記載の振動デバイス。
  10. 前記ベース基板と、前記ベース基板側に前記底面を向けて配置されている前記第1の容器または前記第2の容器のいずれかの前記底面側とが、前記第2接続部を介して接続されていることを特徴とする請求項9に記載の振動デバイス。
  11. 前記ベース基板は、
    凹部、または表裏を貫通する開口部を備え、
    前記第1の容器および前記第2の容器は、前記凹部、または前記開口部に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  12. 前記配線基板は、
    ポリイミドまたは液晶ポリマーを含んでいることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  13. さらに、前記第1の容器、または前記第1の容器および前記第2の容器、を収容する第3の容器を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  14. 第1接続部および第2接続部を備え、可撓性を有する配線基板と、ベース基板と、振動素子を収容している第1の容器と、回路素子を収容している第2の容器と、を準備する工程と、
    前記第1の容器および前記第2の容器の一方の容器を、前記一方の容器の底面が向くように前記配線基板上に搭載し、前記第1接続部の一方の端部、および前記第2接続部の一部を、前記一方の容器の前記底面に接続する配線基板接続工程と、
    前記第1の容器および前記第2の容器の他方の容器を前記一方の容器に接続し、前記第1接続部の他方の端部を、前記他方の容器の前記底面に接続する容器接続工程と、
    前記第2接続部の端部を、前記ベース基板に接続するベース基板接続工程と、を含むことを特徴とする振動デバイスの製造方法。
  15. 請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  16. 請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする基地局装置。
  17. 請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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