JP2007067832A - 圧電発振器及びその製造方法 - Google Patents

圧電発振器及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007067832A
JP2007067832A JP2005251278A JP2005251278A JP2007067832A JP 2007067832 A JP2007067832 A JP 2007067832A JP 2005251278 A JP2005251278 A JP 2005251278A JP 2005251278 A JP2005251278 A JP 2005251278A JP 2007067832 A JP2007067832 A JP 2007067832A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring board
integrated circuit
main surface
circuit element
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005251278A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Fujisaki
文生 藤崎
Toshio Nakazawa
利夫 中澤
Hiroyuki Miura
浩之 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Crystal Device Corp
Original Assignee
Kyocera Crystal Device Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Crystal Device Corp filed Critical Kyocera Crystal Device Corp
Priority to JP2005251278A priority Critical patent/JP2007067832A/ja
Publication of JP2007067832A publication Critical patent/JP2007067832A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】圧電振動素子の搭載面積を確保しつつ、且つ小型化が可能な圧電発振器及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】集積回路素子の配線基板接続側主面寸法が配線基板の他方の主面寸法より大きく、且つこの配線基板の側面外周には、環状に形成された接合材が形成されており、箱状の蓋体は集積回路素子の配線基板側主面上に配線基板を嵌合する形態で配置され、且つ蓋体の内側表面に形成された金属層と接合材の側面とが接合されていることを特徴とする圧電発振器である。
【選択図】図2

Description

本発明は、携帯用通信機器や電子計算機等の電子機器に用いられる圧電発振器に関するものである。
従来、携帯用通信機器や電子計算機等の電子機器には圧電デバイスとして圧電振動子や圧電発振器が用いられている。かかる従来の圧電デバイスの一形態である圧電振動子としては、配線基板と、該配線基板上に支持した圧電振動素子を含む配線基板本体上の空間を包囲した状態で固定される逆碗状の金属リッドとから構成されており、配線基板本体は、複数のスルーホールを有した矩形平板状の配線基板と、この配線基板の一方の主面表面周縁に沿って環状に形成された金属メッキ壁と、この金属メッキ壁の内側に位置する複数のスルーホールの各一方の主面側開口を塞ぐように配線基板の一方の主面に夫々配置され且つ圧電振動素子を支持する素子接続用電極パッドと、配線基板の他方の主面に複数のスルーホールの各他方の主面側開口を塞ぐように配置された金属メッキによる外部接続用端子電極を備え、金属リッドは、金属メッキ壁の上面に固定される裾部と、この裾部底面に形成されるロウ材枠と、裾部から立ち上がった逆碗部から成り、ロウ材枠と金属メッキ壁とを接合した構成を備えている。
又、圧電デバイスの他の形態である圧電発振器としては、一方の主面に複数の素子接続用電極パッドを有するとともに、他方の主面に凹形状の収納部を有し、且つ内部配線により適宜電極が引き出された配線基板と、素子接続用電極パッドに搭載される励振電極が形成された圧電振動素子と、前記凹形状の収納部内に配置された少なくとも発振回路を構成し且つ圧電振動素子と電気的に接続する集積回路素子又は電子素子部品と、配線基板の一方の主面の外周近傍に接合材により接合され、圧電振動素子を気密封止するリッドから構成される圧電発振器がある。
上述したような圧電振動子及び圧電発振器については、以下の先行技術文献に開示がある。
特開2003−87071号公報 特開2002−217645号公報
尚、出願人は前記した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を、本件出願時までに発見するに至らなかった。
しかしながら、前述したような形態の圧電発振器や、前述した圧電振動子の形態を圧電発振器に応用した場合、配線基板とのリッドとの接合には、リッドの側壁部先端を折り返して形成したリッド辺縁部や、配線基板主面の辺縁部にリッドと配線基板との気密接合のための配線基板表面に接合領域を確保する必要がある為、配線基板上の圧電振動素子の搭載面積が縮小されてしまう、又は圧電振動素子の搭載面積を確保するために配線基板のサイズが大きくなるという欠点があった。
また、圧電振動素子の搭載面積が縮小された場合、圧電振動素子を小型化する必要が生じるが、圧電振動素子が小さくなると、例えば圧電振動素子を構成する圧電材として水晶を使用した場合、そのクリスタルインピーダンス(CI)値が高くなり、振動特性や起動特性が劣化してしまう可能性が生じる場合がある。
本発明は上述の欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、圧電振動素子の搭載面積を十分に確保しつつ、且つ小型化が可能な圧電発振器及びその製造方法を提供することにある。
本発明における圧電発振器は、上述した課題を解決するために成されたものであり、概略矩形状の配線基板と、この配線基板の一方の主面には、圧電振動素子が搭載され、この配線基板の他方の主面に露出してある導配線と集積回路素子が電気的に接続されており、箱状の蓋体で圧電振動素子が気密封止されてなる圧電発振器において、前記集積回路素子の配線基板接続側主面寸法が配線基板の他方の主面寸法より大きく、且つこの配線基板の側面外周には、環状に形成された接合材が形成されており、箱状の蓋体は集積回路素子の配線基板側主面上に配線基板を嵌合する形態で配置され、且つ蓋体の内側表面に形成された金属層と該接合材の側面とが接合されていることを特徴とする圧電発振器である。
又、前記配線基板の一方の主面の外周辺縁部には圧電振動素子を囲繞する形態で溝部が設けられていることを特徴とする前記記載の圧電発振器でもある。
更に、蓋体の側壁部内側表面には、少なくとも2つ以上の蓋体内側に凸の突起部が、側壁部の開口先端部より同距離で形成されていることを特徴とする上記記載の圧電発振器でもある。
本発明における圧電発振器の製造方法は、上述した課題を解決するために成されたものであり、概略矩形状の配線基板と、この配線基板の一方の主面には、圧電振動素子を搭載し、この配線基板の他方の主面に露出してある導配線と集積回路素子を電気的に接続し、箱状の蓋体で該圧電振動素子を気密封止する圧電発振器の製造方法において、
前記集積回路素子を複数個ずつ配列させてなる集合体ウエハ、及び個々の集積回路素子となる領域の配線基板接続側主面寸法より小さい他方の主面寸法の複数個の配線基板を準備する工程Aと、
配線基板の他方の主面に形成されている集積回路素子接続用端子電極と集合体ウエハを構成する個々の該集積回路素子となる領域内の配線基板接続用端子を電気的に接続させ、且つ配線基板を個々の集積回路素子となる領域上に配置固着すると共に、配線基板の一方の主面上に形成されている素子接続用電極パッドに圧電振動素子を搭載する工程Bと、
箱状の蓋体を、配線基板の外周に嵌合する形態で個々の集積回路素子となる領域上に配置し、蓋体の側壁部内側表面と配線基板の側面外周に形成した接合材と接合することによって配線基板の一方の主面と蓋体内表面で囲われた圧電振動素子搭載空間を気密封止する工程Cと、
集合体ウエハを個々の集積回路素子となる領域外周に沿って切断し、分離することによって、複数個の圧電発振器を得る工程Dと、
を具備することを特徴とする圧電発振器の製造方法である。
本発明の圧電発振器及びその製造方法によれば、蓋体ではその側壁部先端を外側に折り返しを形成する必要がなく、又、配線基板には蓋体との接合側主面の辺縁部に接合材を形成するための領域を確保する必要もないため、圧電発振器を構成する配線基板の表面外周辺縁部に接合のためのリング状の領域を確保する必要がない。因って、配線基板の主面上に圧電振動素子の搭載面積を十分に確保することが可能となる。また、集積回路素子が集積回路素子の表面に配置固着される配線基板より面積(外周サイズ)が大きく、配線基板の外周側面と集積回路素子の上面により生じる段差に箱状の蓋体を嵌合することで、蓋体の深さ方向の位置決めをすることが容易に可能となる。
又、配線基板の一方の主面の辺縁部には、一方の主面から該配線基板の厚み方向に深さ成分を有する溝部が設けられていることにより、配線基板の側面外周に形成した接合材が、接合の際に配線基板の主面上に流入しても、溝部で流入を防止し、流入した接合材が圧電振動素子等に悪影響を与えることがなくなる。
更に、蓋体の側壁部内面の該蓋体開口部頂面から一定の位置に、該蓋体の内部空間側に突出した少なくとも2つの突起部を形成することにより、蓋体の上部が、必要以上に蓋体内部に配置された圧電振動素子等に接近することがなく、又、蓋体上部と圧電振動素子との距離も一定に保てるため、振動特性が良く且つ振動特性の発振器間バラツキが著しく少なくなる。
更に又、本発明の圧電発振器の製造方法によれば、集積回路素子となる領域を複数個ずつ配列させてなる集合体ウエハを準備し、配線基板下面に形成されている集積回路素子接続用端子電極と集合体ウエハの個々の集積回路素子となる領域上面の配線基板接続用端子を接続させると共に、箱状の蓋体を、各々の配線基板の外周に形成されている接合材と接合することによって、本発明に係る圧電発振器をウエハ形態で同時に複数個形成できるので、圧電発振器の生産性を著しく向上させることが可能となる。
因って、本発明は小型で且つ諸特性の良い圧電発振器、及びその圧電発振器を生産性良く製造できる方法を提供できる効果を奏する。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る圧電発振器を圧電発振器の一つである水晶発振器を例に示した外観分解斜視図である。図2は図1に開示の水晶発振器を組み立てた場合の断面図である。同図に示す水晶発振器は、大略的に、配線基板1と、圧電振動素子としての水晶振動素子5及び発振用集積回路素子15と、蓋体8とで構成されている。
即ち、配線基板1は、例えば、ガラス−セラミック、アルミナセラミックス等のセラミック材料によって形成されており、一方の主面(図1及び2では上方に向いている面)側には、一対の素子接続用電極パッド2が設けられており、また他方の主面(図1及び2では下方に向いている面)側には電源電圧端子、グランド端子、発振出力端子、発振制御端子の集積回路素子接続用端子電極3が設けられており、更に配線基板1の側面には、その表面に配線基板を囲繞する形態で導体層4が設けられている。
かかる配線基板1の一方の主面に設けられている一対の素子接続用電極パッド2は、その上面側で後述する水晶振動素子5の励振電極6に導電性接着材7(図1には図示なし)を介して電気的に接続され、下面側で配線基板1上の導体パターンや配線基板内部のビア導体等を介して配線基板1の他方の主面に形成されている集積回路素子接続用端子電極3のうちの発振出力端子に電気的に接続される。
一方、前記導体層4は、その露出側の面で後述する蓋体8に接合材9を介して電気的に接続され、配線基板付着側の面で配線基板1内部のビア導体等を介して配線基板1の他方の主面に形成されている集積回路素子接続用端子電極3のうちのグランド端子に電気的に接続される。
前記導体層4は、後述する蓋体8を、接合材9を介して配線基板1の側面に接合させるためのものであり、かかる導体層4は、上述した形態でWもしくはMoから成る基層の表面にNi層及びAu層を順次被着させた構造で形成されている。
前記接合材9は、蓋体8を配線基板1に対して接合するためのろう材として機能するものであり、金錫合金で形成されている。金錫の組成比率は、例えば、金80%、錫20%に設定され、その厚みは、例えば、10μm〜40μmに設定される。
発振回路等が内蔵されている集積回路素子15は、配線基板1よりその主面外周サイズが大きく形成されており、配線基板1の外周側面と集積回路素子15の上面には、外周サイズの違いによる段差が形成されるので、箱状の蓋体8を配線基板1の側面に嵌合した際に、蓋体8の側壁部先端を集積回路素子15の上面に配着することで、蓋体8の深さ方向の位置決めをすることが可能となる。また、配線基板1の側面に接合材9が形成されていることにより、接合材が配線基板の主面に形成されている場合に比べ、水晶振動素子5の搭載領域に接合材9が進入し水晶振動素子5の表面等に付着することが著しく少ないので、水晶振動素子において安定した振動特性を得ることが可能となる。更に、図3に図示したように、前記配線基板1の外周近傍に溝部12が設けられていることにより、仮に接合材9が水晶振動素子5搭載側主面に入ってきても、溝部12でそれ以上の進入を防止することが可能となり、より接合材9の水晶振動素子への付着を少なくできる。
尚、上述した集積回路素子接続用端子電極3は、配線基板1を集積回路素子15に搭載する際、半田等の導電性の接合材により、集積回路素子15に形成されている配線基板接続用端子電極16及び集積回路素子15内の電気回路網と電気的に接続されるようになっている。
上述した配線基板1の上面側には水晶振動素子5が搭載される。水晶振動素子5は、水晶結晶体より所定のカットアングルで切り出し外形加工を施した水晶片の両主面に一対の励振電極6を被着・形成してなり、外部からの変動電圧が一対の励振電極6を介して水晶片に印加されると、所定の周波数で厚みすべり振動を起こす。このような水晶振動素子5は、その両主面に被着されている励振電極6と、配線基板1の一方の主面の対応する素子接続用電極パッド2とを導電性接着材7を介して電気的・機械的に接続固着することによって配線基板1の一方の主面上に搭載される。
そして、上述した配線基板1を搭載する為の集積回路素子15としては、例えば、実装面に複数個の外部接続用端子電極を有したフリップチップ型の集積回路素子15が用いられ、集積回路素子15は、その回路形成面に、周囲の温度状態を検知する感温素子(サーミスタ)、水晶振動素子5の温度特性を補償する温度補償データを格納し該温度補償データに基づいて水晶振動素子5の振動特性を温度変化に応じて補正する温度補償回路、該温度補償回路に接続されて所定の発振出力を生成する発振回路等が設けられており、発振回路で生成された発振出力は、外部に出力された後、例えば、クロック信号等の基準信号として利用される。
また前記発振用集積回路素子15の上面に設けられる複数個の配線基板接続用端子電極16は、配線基板1に設けた集積回路素子接続用端子電極3と1対1に対応するように配置されており、これらの配線基板接続用端子電極16を対応する集積回路素子接続用端子電極3に対して、Au、Au−Sn合金、半田、導電性接着剤等の導電性接続材を介して個々に接合させることによって配線基板1が前記発振用集積回路素子15に取着され、これと同時に集積回路素子15の配線基板接続用端子電極16が集積回路素子接続用端子電極3に電気的に接続される。
蓋体8は、配線基板1の領域に水晶振動素子5を収容して気密封止するためのものであり、また先に述べた導体層4を介して配線基板1の他方の主面に形成されている集積回路素子接続用端子電極3のうちのグランド端子に電気的に接続され、集積回路素子15の他方の主面に形成されている外部接続用端子電極17に接続されている。因って、水晶発振器の使用時、蓋体8はグランド電位に保持されることとなり、水晶振動素子5が蓋体8の電磁シールド効果によって外部からの不要な電気的作用(例えばノイズ等)から良好に保護される。
又、図4に図示したように、蓋体8の側壁部に絞り加工により、蓋体8内側に向かって凸形状の突起部13を、蓋体8の側壁部先端から、配線基板1の厚さ寸法分以上の距離であり、且つ集積回路素子15に配線基板1を配置固着した際に、集積回路素子15の一方の主面と配線基板1の一方の主面間の距離よりも短い距離の範囲に複数個(図4では2個)を側壁部先端より同距離で形成することによって、集積回路素子15の一方の主面に依存することなく、蓋体8を配線基板1に嵌合する際に突起部13が配線基板1に引っ掛かることにより、嵌合時の蓋体8の深さ方向の位置決めが可能となる。尚、上記絞り加工は、蓋体8を構成する金属板材をプレス成形で形成する。即ち、金属の延性を利用して所定形状に成形するものであり、蓋体8に突起部13はポンチ及びダイスの形状で押し出して形成する。このような絞り加工では、例えば、蓋体8となる部材を、フープ材を用いて形成できる。
また、図5に示すように前記段差部11に蓋体8を配置し、蓋体8と接合材9を接合すると共に、蓋体8と集積回路素子15と間の接触部の外部露出部分を外部より第2の封止材14で被覆することによって、蓋体8と配線基板1により形成された内部空間の気密性を更に向上させることが可能となる。この第2の封止材14は、エポキシ樹脂等であり、流動性が低いものが望ましい。かくして上述した水晶発振器は、配線基板1の他方の主面に設けられる集積回路素子接続用端子電極3のうちの入出力端子を介して水晶振動素子5の表裏の励振電極6間に外部からの変動電圧を印加し、水晶振動素子5の特性に応じた所定の周波数で厚みすべり振動を起こさせ、この共振周波数信号は集積回路素子15内の発振回路等で処理された後、外部接続用端子電極17より適宜出力される。尚、外部接続用端子電極17には、外部の電子回路網へ水晶発振器を固着導通させるための半田バンプ等の導体材18が形成されている場合がある。
次に上述した水晶振動子の製造方法について図6の各図を用いて説明する。
(工程A)
まず、図6(a)に示す如く、集積回路素子15を複数個ずつ配列し且つ一体としてなる集合体ウエハ61と、水晶振動素子5を搭載する為の複数個の配線基板1を準備する。集積回路素子15は、単結晶シリコンのインゴットを所定厚みにスライスしてシリコンウエハを得、その一主面に従来周知の半導体製造技術を採用し、発振回路等の電子回路や配線基板接続用端子電極16及び外部接続用端子電極17を形成することによって製作される。また配線基板1は、例えば、ガラス−セラミック、アルミナセラミックス等のセラミック材料若しくはエポキシ樹脂等の樹脂材料からなり、主面が矩形状の平板状基板である、一方の主面に一対の素子接続用電極パッド2が形成され、配線基板1の側面全周には接合用の導体層4が被着・形成され、他方の主面には入出力端子やグランド端子等の集積回路素子接続用端子電極3が被着・形成されている。
このような配線基板1は、例えば、アルミナセラミックス等から成るセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得たセラミックグリーンシートの表面等に素子接続用電極パッド2や集積回路素子接続用端子電極3、導体パターン等となる導体を所定パターンに印刷・塗布するとともに、これを複数枚積層してプレス成形した後、高温で焼成することによって製作される。
(工程B)
次に、図6(b)に示す如く配線基板1の他方の主面に形成されている集積回路素子接続用端子電極3と、集合体ウエハ61の集積回路素子15となる各々の素子領域の一方の主面に形成されている配線基板接続用端子電極16を接続させると共に、配線基板1の一方の主面に形成されている素子接続用電極パッド2に水晶振動素子5を搭載し、素子接続用電極パッド2と水晶振動素子5とを導電性接着剤で導通固着する。
各々の集積回路素子15領域が配線基板1よりも、その主面外形サイズが大きいことにより、配線基板1の側面外周と各々の集積回路素子15領域の上面により段差が生じる。この段差を構成する配線基板1の側面外周には導体層4が形成されており、かかる導体層4を、WもしくはMoの表面にNi層及びAu層で順次被着させた構成となしておく。又、導体層4の露出側表面には、金錫(Au−Sn)からなる接合材9が被着形成されている。
かかる接合材9は、後述する工程において蓋体8を配線基板1に接合するためのろう材として機能するものであり、接合材9を構成する金錫の組成比率は、例えば、金80%、錫20%に設定され、その厚みは、例えば、10μm〜40μmに設定される。
また、集積回路素子15の一方の主面上に形成する配線基板接続用端子電極16は、配線基板1の他方の主面に設けた集積回路素子接続用端子電極3と1対1に対応するように配置形成されており、Au、Au−Sn合金、半田、導電性接着剤等の導電性の接合材を介して個々に接合させることによって配線基板1が集合体ウエハ61の各々の集積回路素子15領域に取着され、これと同時に集積回路素子15の配線基板接続用端子電極16及び内部の電子回路網と配線基板1の集積回路素子接続用端子電極3が電気的に接続される。
(工程C)
次に、図6(c)に示す如く、集合体ウエハ61の各々の集積回路素子15領域に配置固着された配線基板1の外周サイズ(導体層4及び接合材9を含む)対応する開口部内周サイズを有する箱状の蓋体8を、配線基板1の側面外周に嵌合する形態で個々の配線基板1に搭載する。蓋体8は集積回路素子15領域の主面に蓋体8の側壁部先端が接触すること、或いは蓋体8の側壁部内面に形成された突起部が配線基板1の表面に引っ掛かることにより、蓋体8の深さ方向の位置決めをしつつ水晶振動素子5を内包するようにして載置する。
蓋体8は、例えば、42アロイやコバール,リン青銅等の金属から成る、厚み60μm〜100μmの金属板を従来周知の板金加工にて加工することによって製作される。かかる蓋体8を箱状にプレス加工し、蓋体8の内部表面には、ニッケル(Ni)層が形成されている。
蓋体8を個々の配線基板1に嵌合した集合体ウエハ61を、300℃〜350℃の温度に保たれた真空又は不活性ガス雰囲気の加熱炉の中に入れ、接合材9を高温で加熱溶融させることによって蓋体8が接合材9及び導体層4を介して配線基板1に接合される。これにより蓋体8と配線基板1とで囲繞された水晶振動素子5が内包されている内部空間(真空又は不活性ガスが充填されている)は気密に封止される。その後、蓋体8や配線基板1等が搭載されている集合体ウエハ61は徐々に室温まで冷却する。
(工程D)
そして最後に、図6(c)に図示した集合体ウエハ61を個々の集積回路素子15領域の外周に沿った直行する各切断線C1−C2で一括的に切断し、図6(d)に示す如く個々の水晶発振器を得る。集合体ウエハ61を構成する個々の集積回路素子15の切断は、例えば、ダイサー等を用いて一括的に切断することによって行われ、これによって複数個の水晶発振器が同時に得られる。これにより、水晶発振器の組み立て工程が大幅に簡素化されるようになり、水晶発振器の生産性向上に供することが可能となる。
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。例えば、上記実施形態においては、圧電振動素子の材料として水晶を用いたもの(水晶発振器)を例示したが、圧電効果を奏するものであれば、水晶の他に、タンタル酸リチウム、ニオウブ酸リチウムや圧電セラミック等の圧電材を使用しても構わない。又、上述の製造方法の実施形態においては、加熱炉を用いて接合材9を可決溶融し蓋体8と配線基板1とを封止していたが、接合材9を加熱する手段としては、他に接合材9に直接又は間接的にレーザ等を照射し溶融させることにより封止する方法でも構わない。
また、上述の実施形態において、配線基板1を複数層の積層構造として、その厚み方向の中間となる層にのみ導体層4及び接合材9を形成することによって、配線基板1を構成する層のうち、最外層となる圧電振動素子5の搭載層へ接合材9が進入することを防止することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態における圧電発振器を、水晶発振器を例に示した外観分解斜視図である。 図2は、図1に図示した水晶発振器を組み立てた後、図1記載の仮想切断線A1−A2で切断した場合の断面図である。 図3は、本発明の他の実施形態における水晶発振器の断面図(切断箇所は図2に準拠)である。 図4は、本発明の他の実施形態における水晶発振器の断面図(切断箇所は図2に準拠)である。 図5は、本発明の他の実施形態における水晶発振器の断面図(切断箇所は図2に準拠)である。 図6における(a)から(c)は、本発明の一実施形態にかかる圧電発振器の製造方法を、水晶発振器の概略外観斜視図を例にして説明するための工程図である。
符号の説明
1・・・配線基板
2・・・素子接続用電極パッド
3・・・集積回路素子接続用端子電極
4・・・導体層
5・・・水晶振動素子(圧電振動素子)
6・・・励振電極
7・・・導電性接着材
8・・・蓋体
9・・・接合材
12・・・溝部
13・・・突起部
15・・・集積回路素子
16・・・配線基板接続用端子電極
17・・・外部接続用端子電極
61・・・集合体ウエハ

Claims (4)

  1. 概略矩形状の配線基板と、該配線基板の一方の主面には、圧電振動素子が搭載され、該配線基板の他方の主面に露出してある導配線と集積回路素子が電気的に接続されており、箱状の蓋体で該圧電振動素子が気密封止されてなる圧電発振器において、
    該集積回路素子の配線基板接続側主面寸法が該配線基板の他方の主面寸法より大きく、且つ該配線基板の側面外周には、環状に形成された接合材が形成されており、該箱状の蓋体は該集積回路素子の配線基板側主面上に該配線基板を嵌合する形態で配置され、且つ該蓋体の内側表面に形成された金属層と該接合材の側面とで接合されていることを特徴とする圧電発振器。
  2. 該配線基板の一方の主面の外周辺縁部には該圧電振動素子を囲繞する形態で溝部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の圧電発振器。
  3. 該蓋体の側壁部内側表面には、少なくとも2つ以上の蓋体内側に凸の突起部が、該側壁部の開口側先端より同距離で形成されていることを特徴とする請求項1記載の圧電発振器。
  4. 概略矩形状の配線基板と、該配線基板の一方の主面には、圧電振動素子を搭載し、該配線基板の他方の主面に露出してある導配線と集積回路素子を電気的に接続し、箱状の蓋体で該圧電振動素子を気密封止する圧電発振器の製造方法において、
    該集積回路素子を複数個ずつ配列させてなる集合体ウエハ、及び個々の該集積回路素子となる領域の配線基板接続側主面寸法より小さい他方の主面寸法の複数個の配線基板を準備する工程Aと、
    該配線基板の他方の主面に形成されている集積回路素子接続用端子電極と該集合体ウエハを構成する個々の該集積回路素子となる領域内の配線基板接続用端子を電気的に接続させ、且つ該配線基板を個々の該集積回路素子となる領域上に配置固着すると共に、該配線基板の一方の主面上に形成されている素子接続用電極パッドに圧電振動素子を搭載する工程Bと、
    箱状の蓋体を、該配線基板の外周に嵌合する形態で個々の該集積回路素子となる領域上に配置し、該蓋体の側壁部内側表面と該配線基板の側面外周に形成した接合材と接合することによって配線基板の一方の主面と蓋体内表面で囲われた圧電振動素子搭載空間を気密封止する工程Cと、
    該集合体ウエハを個々の集積回路素子となる領域外周に沿って切断し、分離することによって、複数個の圧電発振器を得る工程Dと、
    を具備することを特徴とする圧電発振器の製造方法。
JP2005251278A 2005-08-31 2005-08-31 圧電発振器及びその製造方法 Pending JP2007067832A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005251278A JP2007067832A (ja) 2005-08-31 2005-08-31 圧電発振器及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005251278A JP2007067832A (ja) 2005-08-31 2005-08-31 圧電発振器及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007067832A true JP2007067832A (ja) 2007-03-15

Family

ID=37929499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005251278A Pending JP2007067832A (ja) 2005-08-31 2005-08-31 圧電発振器及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007067832A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019102858A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 セイコーエプソン株式会社 振動デバイス、電子機器および移動体
JPWO2021059576A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019102858A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 セイコーエプソン株式会社 振動デバイス、電子機器および移動体
JP7027841B2 (ja) 2017-11-29 2022-03-02 セイコーエプソン株式会社 振動デバイス、電子機器および移動体
JPWO2021059576A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01
WO2021059576A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社村田製作所 圧電振動子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006279872A (ja) 圧電振動子及びその製造方法並びにその圧電振動子を用いた圧電発振器の製造方法
WO2001058007A1 (fr) Enceinte pour circuits oscillants utilisant un vibrateur piezo-electrique, son procede de fabrication et oscillateur
JP2007060593A (ja) 圧電デバイス及びその製造方法
JP2008066921A (ja) 圧電振動子
JP2007067778A (ja) 圧電デバイス
JP4724518B2 (ja) 圧電発振器
JP2007067832A (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP4758210B2 (ja) 圧電発振器
JP5101093B2 (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP4585908B2 (ja) 圧電デバイスの製造方法
JP2007235289A (ja) 圧電発振器
JP2013168893A (ja) 圧電振動デバイス
JP5005336B2 (ja) 圧電発振器の製造方法
JP4380419B2 (ja) 電子装置の製造方法
JP2009207068A (ja) 圧電デバイス
JP4960080B2 (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP2007180701A (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP5101192B2 (ja) 圧電デバイス
JP4673670B2 (ja) 圧電デバイスの製造方法
JP4172774B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP4549253B2 (ja) 圧電デバイス
JP2006129303A (ja) 圧電発振器の製造方法
JP4758123B2 (ja) 圧電デバイス及びその製造方法
JP5220584B2 (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP2007103995A (ja) 圧電デバイス