JP7070426B2 - 積層ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、離型性、表面平滑性、透明性に優れた、離型用フィルムとして好適に用いることのできる積層ポリプロピレンフィルムに関する。
ポリプロピレンフィルムは、透明性、機械特性、電気特性等に優れるため、包装用途、離型用途、テープ用途、ケーブルラッピングやコンデンサをはじめとする電気用途等の様々な用途に用いられている。特に、表面の離型性や機械特性に優れることから、プラスチック製品や建材や光学部材など、様々な部材の離型用フィルムや工程フィルムとして好適に用いられる。
離型用フィルムへの要求特性はその使用用途によって適宜設定されるが、近年、感光性樹脂などの粘着性を有する樹脂層のカバーフィルムとして用いられる場合がある。粘着性を有する樹脂層をカバーする場合、カバーフィルムの離型性が悪いと、剥がす際にきれいに剥離できず、保護面である樹脂層の形状が変化したり、保護面に剥離痕が残る場合があるため、表面自由エネルギーの低い離型性の良いフィルムが求められる。また、カバーフィルムの表面平滑性が悪いと、たとえば光学用部材の離型フィルムとして用いたときに、フィルムの表面凹凸が光学用部材に転写して製品の視認性に影響を及ぼす場合がある。さらに、カバーフィルムの透明性が悪いと、感光性樹脂と貼り合わせた後、欠点観察などの工程検査を行う際に妨げとなる場合がある。以上のことから、光学部材など要求特性の高い離型フィルムで用いるためには、離型性、表面平滑性、透明性を兼ね備えたフィルムが求められる場合がある。
離型性向上の手段としては、たとえば特許文献1に、フィルム表層にβ晶を形成する手法や、フィルム内層に粒子を添加するなど表面を粗面化することで離型性を向上している例が記載されているが、表面平滑性、透明性が不十分であった。また、特許文献2、3には、フィルム表層にポリメチルペンテン樹脂を添加することで離型性を向上している例が記載されているが、表面平滑性、及び透明性が不十分であった。また、特許文献4には、表面凹凸により表面自由エネルギーを低下させる例が記載されているが、離型性が不十分であった。また、後加工でのコーティングなどにより凹凸を形成しているため、コストが高くなる場合があった。
WO2016/006578号公報 特開2014-30974号公報 WO2016/051897号公報 特開2000-117900号公報
本発明の課題は、上記した問題点を解決することにある。すなわち、離型性、表面平滑性、透明性に優れた積層ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンを主成分とする基材層(II)の少なくとも一方の面に表層(I)を有する積層フィルムであり、表層(I)の表面自由エネルギーが18~28mN/mであり、かつグロス値が40%以上であることを特徴とする。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、離型性、表面平滑性、透明性に優れることから、離型用フィルムとして好適に使用することができる。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンを主成分とする基材層(II)の少なくとも一方の面に表層(I)を有する積層フィルムであり、表層(I)の表面自由エネルギーが18~28mN/mである。表面自由エネルギーは、より好ましくは18~27mN/m、さらに好ましくは18~26mN/m、特に好ましくは18~25mN/mである。表面自由エネルギーが28mN/mを超えると、表面保護用の離型フィルムとして用いたとき、被着体の粘着が強い場合、きれいに剥離できず、被着体表面の形状が変化したり、被着体表面に剥離痕が残る場合がある。表面自由エネルギーは低いほど離型性がよいが、ポリプロピレンフィルムでは18mN/m程度が下限である。表面自由エネルギーを上記範囲とするには、フィルムの原料組成を後述する範囲とし、また、製膜条件を後述する範囲とし、特にフィルム表層に表面自由エネルギーの低い樹脂を添加することが効果的である。
表層(I)のグロス値は40%以上である。より好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%以上、特に好ましくは120%以上である。グロス値は光沢度を表す指標であり、表面平滑性や透明性とも相関が高く、高い方が好ましいが、実質的には155%程度が上限である。グロス値を上記範囲とするには、フィルムの原料組成を後述する範囲とし、また、製膜条件を後述する範囲とし、特に、表層に添加する表面自由エネルギーの低い樹脂の添加濃度を後述する範囲に調整することで、表層に添加する表面自由エネルギーの低い樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶性を高めることやキャストでの冷却条件を強化し、フィルム表面の球晶形成を極力減らすことや表面自由エネルギーの低い樹脂の融点よりも高い温度で横延伸、熱処理を施し、表面自由エネルギーの低い樹脂をフィルム表層に均一分布させ、フィルム表面を平滑化することが効果的である。
従来、ポリメチルペンテンやフッ素系樹脂やシリコン樹脂など表面自由エネルギーの低い樹脂をフィルム表層に含有することで離型性を向上してきた例が多いが、これらの樹脂はポリプロピレン樹脂との相溶性が低いため、ポリプロピレン樹脂中に均一に分散せず、表面平滑性や透明性が不十分であった。本発明は、表層に使用する原料の組成を後述する範囲に調整することで、表面自由エネルギーの低い樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶性を向上させ、更に後述する製膜条件とすることにより、ポリプロピレンの結晶状態を制御し、また、延伸工程における透明性の低下を抑制することで、従来のポリプロピレンフィルムではなし得なかった優れた離型性、表面平滑性、透明性を有するポリプロピレンフィルムを提供するものである。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、ヘイズ値が50%以下であることが好ましい。より好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは3%以下である。ヘイズ値が50%を超えると、積層フィルムの透明性が低いため、感光性樹脂と貼り合わせ後、欠点観察などの工程検査を行う際に妨げとなる場合がある。ヘイズ値の下限は、特に限定されないが、実質的には0.1%程度が下限である。ヘイズ値を上記範囲とするには、フィルムの原料組成を後述する範囲とし、また、製膜条件を後述する範囲とし、特に表層に添加する表面自由エネルギーの低い樹脂とポリプロピレン樹脂との相溶性を高めることやキャストでの冷却条件を強化し、フィルム表面の球晶形成を極力減らすことが効果的である。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、長手方向の120℃15分の熱収縮率が2.5%以下であることが好ましい。より好ましくは2.2%以下、さらに好ましくは1.8%以下である。尚、本願においては、フィルムの製膜する方向に平行な方向を製膜方向あるいは長手方向あるいはMD方向と称し、フィルム面内で製膜方向に直交する方向を幅方向あるいはTD方向と称する。長手方向の120℃15分の熱収縮率が2.5%を超えると、たとえば、他の素材と貼り合わせた後、熱がかかる乾燥工程等を通過する際などに、フィルムが変形して剥がれたり、しわが入る場合がある。熱収縮率の下限は特に限定されないが、フィルムが膨張する場合もあり、実質的には-2.0%程度が下限である。熱収縮率を上記範囲とするには、フィルムの原料組成を後述する範囲とし、また、製膜条件を後述する範囲とし、特に二軸延伸後の熱固定、弛緩条件を後述する範囲とすることが効果的である。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、フィルム長手方向と幅方向の引裂強度の和が2.5N/mm以上であることが好ましい。より好ましくは3.0N/mm以上、さらに好ましくは3.5N/mm以上である。引裂強度は積層フィルムの層間密着性(表層(I)と基材層(II)の間の密着性)と相関があり、値が高いほど層間密着性が良好である。フィルム長手方向と幅方向の引裂強度の和が2.5N/mm未満である場合、層間密着性が低く、フィルムを搬送する際や、感光性樹脂から剥離する際に、積層フィルム界面で層間剥離を起こす場合がある。引裂強度の和の上限は特に限定されないが、実質的には、10N/mmが上限である。引裂強度の和を上記範囲とするには、フィルムの原料組成を後述する範囲とし、また、製膜条件を後述する範囲とし、特に表層に添加する表面自由エネルギーの低い樹脂とポリプロピレン樹脂の相溶性を高めることや、延伸倍率を高めるなどフィルムの配向を高めることが効果的である。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムの厚みは用途によって適宜調整されるものであり特に限定はされないが、0.5μm以上100μm以下であることが好ましい。厚みが0.5μm未満であると、ハンドリングが困難になる場合があり、100μmを超えると、樹脂量が増加して生産性が低下する場合がある。本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、厚みを薄くしても、引裂強度に優れるためハンドリング性を保つことができる。このような特徴を活かすためには、厚みは、1μm以上40μm以下であることがより好ましく、1μm以上30μm以下であることがさらに好ましく、1μm以上15μm以下であることが特に好ましい。厚みは他の物性を低下させない範囲内で、押出機のスクリュー回転数、未延伸シートの幅、製膜速度、延伸倍率などにより調整可能である。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムの表層(I)は、オレフィン系樹脂を主成分としてなることが好ましい。より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。ここで、本発明において「主成分」とは、特定の成分が全成分中に占める割合が50質量%以上であることを意味する。フッ素系樹脂やシリコン樹脂などの非オレフィン系樹脂を添加することで、離型性の向上が見込めるが、非オレフィン系樹脂はポリプロピレンを初めとしたオレフィン系樹脂との相溶性が特に低いため、オレフィン系樹脂中に均一に分散せず、表面平滑性や透明性を損なう場合がある。以上の観点から、本発明の積層ポリプロピレンフィルムの表層(I)は、オレフィン系樹脂を含んでなることが好ましく、オレフィン系樹脂が主成分としてなることがより好ましい。
また、本発明の積層ポリプロピレンフィルムの表層(I)は、オレフィン系樹脂の中でも、その一部が、4-メチルペンテン-1単位であるオレフィン系樹脂であることが好ましく、4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体であることがより好ましい。4-メチルペンテン-1単位を含む樹脂は表面自由エネルギーを下げる効果があり、また非オレフィン系樹脂と比較して、ポリプロピレン樹脂との親和性が高いため、ポリプロピレン樹脂への分散性を高めることができる。その一部が、4-メチルペンテン-1単位であるオレフィン系樹脂としては、例えば、三井化学株式会社製、TPX(登録商標)DX310、TPX(登録商標)DX231、TPX(登録商標)MX004などが例示できる。また、4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体はポリプロピレン樹脂との相溶性が高いため特に好ましく用いられる。α-オレフィンとしては、炭素原子数2~20の直鎖状または分岐状のα-オレフィンが好ましく、炭素原子数2~10がより好ましく、炭素原子数2~5がさらに好ましい。例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン等が挙げられるが、これに限らず使用することができる。例えば特開2013-194132号公報に開示されているような4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体が好ましく用いられる。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムにおいて、4-メチルペンテン-1単位を含んでなる融点が160℃以下のオレフィン系樹脂が前記表層(I)に含有されていることが好ましく、その融点は150℃以下がより好ましい。4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂と、ポリプロピレン樹脂とは親和性は高いものの相溶はしないことから、海島構造の様なドメインを形成する。この海島構造の存在により、離型性にムラが生じたり、透明平滑性が損なわれる場合がある。4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂の融点が160℃以上の場合、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂とポリプロピレン樹脂による海島構造のドメイン界面で延伸時にボイドが生じ、平滑性、透明性が低下する場合がある。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムにおいて、表層(I)の樹脂組成物のうち、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂の含有量は、0.1~15質量%、もしくは85~100質量%が好ましく、0.1~10質量%、もしくは90~100質量%がより好ましい。4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂の含有量が15質量%より高く、85質量%未満である場合、フィルムの透明性、平滑性が損なわれる場合がある。この理由を以下に推定する。ポリプロピレン樹脂および、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂をブレンドせずに、それぞれ単独でフィルム化すると透明性、平滑性は高い。しかしながら、前述した様に、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂とポリプロピレン樹脂は、親和性は高いものの相溶しないため、海島構造のようなドメインを形成する。また、両樹脂は屈折率も異なることから、積層フィルムの透明性・平滑性が損なわれると推測できる。
以上から、透明性・平滑性を向上するには、両樹脂の相溶性を高めることで、ドメインをできる限り少なくする必要がある。ドメインを少なくするには、片方の樹脂の添加濃度を低くすることが重要であり、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂を15質量%以下にするか、逆に85質量%以上にすることで達成される。以下、それぞれの場合について説明する。
4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂を15質量%以下にした場合、離型性が不足する懸念があるため、離型性を向上させる手法を併せて用いることが好ましい。例えば、表層(I)のフィルム表面に多くの4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂を出させるために、表層(I)の厚みを薄く設定する事が好ましい。また、表層(I)に融点が160℃以下の4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂を添加し、融点以上の温度で横延伸、熱処理を施し融解させることで、マトリックスポリプロピレン樹脂の延伸変形に伴い、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂によるドメインが扁平に変形し、均一に分布することで、界面でボイドが形成されず、特に、透明・平滑性、離型性を向上することが可能になる。また、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂をポリプロピレン樹脂に予め樹脂混練させてチップ化する手法も、分散性向上の観点から好ましく用いられる。
4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂を85質量%以上にした場合、内層と表層の積層界面での界面剥離が起こる懸念があるため、界面剥離を抑制し、界面の接着強度を向上させる手法を併せて用いることが好ましい。例えば、基材層(II)に使用されているポリプロピレン樹脂との相溶性を高めるため、4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体を用いたり、第3成分としてブテン系重合体を加える手法が挙げられる。ブテン系重合体はポリプロピレン、及び、4-メチルペンテン-1重合体の双方に親和性が高いことから、内層と表層の界面の接着強度向上が可能となる。また、添加により延伸応力が低下することから、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂マトリックスとポリプロピレン樹脂によるドメインの界面で延伸時にボイドが生じにくく、透明・平滑性、離型性を向上することが可能になる。また、表層(I)に融点が160℃以下の4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂を含んでなり、融点以上の温度で横延伸、熱処理を施し融解させることで、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂マトリックスとポリプロピレン樹脂によるドメインの界面で延伸時にボイドが生じにくく、透明・平滑性、離型性を向上することが可能になる。また、ポリプロピレン樹脂を4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂に予め樹脂混練させてチップ化する手法も、分散性向上の観点から好ましく用いられる。
また、4-メチルペンテン-1単位を含んでなるオレフィン系樹脂の添加濃度に関わらず、フィルムの透明平滑性を向上させるために、押出後のキャストドラムの温度を30℃以下に急冷させる手法も好ましく用いられる。
本発明のポリプロピレン積層フィルムに用いる原料には、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤や無機あるいは有機粒子からなる滑剤、さらにはブロッキング防止剤や充填剤、非相溶性ポリマーなどの各種添加剤を含有させてもよい。特に、ポリプロピレンや表面自由エネルギーの低い樹脂の酸化劣化を抑制する目的で、酸化防止剤を含有せしめることが好ましい。酸化防止剤含有量は、ポリプロピレン組成物100質量部に対して2質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは1質量部以下、さらに好ましくは0.5質量部以下である。
次に、本発明の基材層(II)に好ましく用いられるポリプロピレン原料について説明する。表層(I)に含有される原料が、基材層(II)中に含まれても問題無い。
ポリプロピレン原料は、好ましくは冷キシレン可溶部(以下CXS)が4質量%以下でありかつメソペンタッド分率は0.95以上であるポリプロピレンであることが好ましい。これらを満たさないと製膜安定性が低下したり、フィルムの引裂強度が低下する場合がある。
ここで冷キシレン可溶部(CXS)とはフィルムをキシレンで完全溶解せしめた後、室温で析出させたときに、キシレン中に溶解しているポリプロピレン成分のことをいい、立体規則性が低い、分子量が低い等の理由で結晶化し難い成分が該当すると考えられる。このような成分が多く樹脂中に含まれているとフィルムの引裂強度低下する場合がある。従って、CXSは4質量%以下であることが好ましいが、さらに好ましくは3質量%以下であり、特に好ましくは2質量%以下である。CXSは低いほど好ましいが、0.1質量%程度が下限である。ポリプロピレン樹脂のCXSを上記範囲とするには、樹脂を得る際の触媒活性を高める方法、得られた樹脂を溶媒あるいはプロピレンモノマー自身で洗浄する方法等が使用できる。
同様な観点からポリプロピレン原料のメソペンタッド分率は0.95以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.97以上である。メソペンタッド分率は核磁気共鳴法(NMR法)で測定されるポリプロピレンの結晶相の立体規則性を示す指標であり、該数値が高いものほど結晶化度が高く、融点が高くなり、高温での使用に適するため好ましい。メソペンタッド分率の上限については特に規定するものではない。このように立体規則性の高い樹脂を得るには、n-ヘプタン等の溶媒で得られた樹脂パウダーを洗浄する方法や、触媒および/または助触媒の選定、組成の選定を適宜行う方法等が好ましく採用される。
また、ポリプロピレン原料としては、より好ましくはメルトフローレート(MFR)が1~10g/10分(230℃、21.18N荷重)、特に好ましくは2~5g/10分(230℃、21.18N荷重)の範囲のものが、製膜性やフィルムの引裂強度の観点から好ましい。MFRを上記の値とするためには、平均分子量や分子量分布を制御する方法などが採用される。
ポリプロピレン原料としては、本発明の目的を損なわない範囲で他の不飽和炭化水素による共重合成分などを含有してもよいし、プロピレンが単独ではない重合体がブレンドされていてもよい。このような共重合成分やブレンド物を構成する単量体成分として、例えばエチレン、プロピレン(共重合されたブレンド物の場合)、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチルペンテン-1、3-メチルブテンー1、1-ヘキセン、4-メチルペンテン-1、5-エチルヘキセン-1、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、アリルベンゼン、シクロペンテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネンなどが挙げられる。共重合量またはブレンド量は、引裂強度、耐熱性の観点から、共重合量では1mol%未満とし、ブレンド量では10質量%未満とするのが好ましい。
本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンを主成分とする基材層(II)の少なくとも一方の面に表層(I)を有する積層構成である。このとき、前記表層(I)の厚みをT、前記基材層(II)の厚みをTとしたとき、T/Tの値が0.3以下であることが好ましい。より好ましくは0.2以下、さらに好ましくは0.12以下である。T/Tの値が0.3を超えると、内層と表層の積層界面での界面剥離が発生したり、透明平滑性が損なわれる場合がある。積層厚み比を上記範囲内とするためには、表層(I)と基材層(II)に使用するそれぞれの押出機のスクリュー回転数により調整可能である。ここで、A層/B層/A層の3層構成を有する積層ポリプロピレンフィルムの場合、表裏の各表層(A層)の厚みの合計を表層(I)の厚みTとする。また、A層/B層/C層の異種3層を有する積層ポリプロピレンフィルムの場合、表層(I)の厚みTは、A層、及びC層の各フィルム表面の表面自由エネルギーを測定し、より低い層の表層(A層もしくはC層)の厚みをTとする。
次に、本発明の積層ポリプロピレンフィルムの製造方法を説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。
まず、表層(I)、及び基材層(II)の各原料を各単軸押出機に供給し、200~260℃にて溶融押出を行う。そして、ポリマー管の途中に設置したフィルターにて異物や変性ポリマーなどを除去した後、マルチマニホールド型のA層/B層/A層の複合Tダイにて例えば1/15/1の積層厚み比になるように積層し、キャストドラム上に吐出し、A層/B層/A層の層構成を有する積層未延伸シートを得る。この際、キャストドラムは表面温度が15~50℃であることが好ましい。キャスティングドラムへの密着方法としては静電印加法、水の表面張力を利用した密着方法、エアーナイフ法、プレスロール法、水中キャスト法などのうちいずれの手法を用いてもよいが、平面性の観点からエアーナイフ法が好ましい。エアーナイフのエアー温度は、20~50℃で、吹き出しエアー速度は130~150m/sが好ましく、幅方向均一性を向上させるために2重管構造となっていることが好ましい。また、フィルムの振動を生じさせないために製膜下流側にエアーが流れるようにエアーナイフの位置を適宜調整することが好ましい。
得られた未延伸シートは、空気中で放冷された後、縦延伸工程に導入される。縦延伸工程ではまず複数の100℃以上150℃未満に保たれた金属ロールに未延伸シートを接触させて延伸温度まで予熱され、長手方向に3~8倍に延伸した後、室温まで冷却する。延伸温度が150℃以上であると、延伸ムラが生じたり、フィルムが破断したりする場合がある。また延伸倍率が3倍未満であると、延伸ムラが生じたり、フィルムの配向が弱くなり、引裂強度が低下する場合がある。
次いで縦一軸延伸フィルムをテンターに導いてフィルムの端部をクリップで把持し、横延伸を120~180℃、好ましくは120~170℃の温度で幅方向に7~13倍に延伸する。延伸温度が低いと、フィルムが破断したりする場合があり、表層(I)に含んでなる4-メチル-1-単位を含んでなるオレフィン系樹脂の融点以上の温度で延伸することが好ましく、融点+10℃以上がより好ましく、融点+20℃以上がさらに好ましい。ただし、延伸温度が高すぎると、フィルムの剛性が低下する場合がある。また、倍率が高いとフィルムが破断する場合があり、倍率が低いとフィルムの配向が弱く引裂強度が低下する場合があることから、上限は180℃程度である。
続く熱処理および弛緩処理工程ではクリップで幅方向を緊張把持したまま幅方向に2~20%の弛緩率で弛緩を与えつつ、100℃以上160℃度未満の温度で熱固定し、続いて80~100℃での冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップ解放し、ワインダ工程にてフィルムエッジ部をスリットし、フィルム製品ロールを巻き取る。熱処理および弛緩工程の条件制御は、熱収縮率を調整する上で非常に重要である。弛緩率は、より好ましくは5~18%、さらに好ましくは8~15%である。また、熱固定温度は、より好ましくは120℃以上160℃未満であり、さらに好ましくは140℃以上160℃未満である。この際、表層(I)に含んでなる4-メチル-1-単位を含んでなるオレフィン系樹脂の融点以上の温度で熱処理することが好ましく、融点+10℃以上がより好ましく、融点+20℃以上がさらに好ましい。
以上のようにして得られた本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、包装用フィルム、離型用フィルム、工程フィルム、衛生用品、農業用品、建築用品、医療用品など様々な用途で用いることができるが、特に離型性に優れることから、離型用フィルム、工程フィルムとして好ましく用いることができる。特に、透明平滑性に優れることから、粘着性樹脂層のカバーフィルムなどの離型フィルムとして好ましく用いられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)フィルム厚み
マイクロ厚み計(アンリツ社製)を用いて5点測定し、平均値を求めた。
(2)表面自由エネルギー
測定液として、水、エチレングリコール、ホルムアミド、及びヨウ化メチレンの4種類の液体を用い、協和界面化学(株)製接触角計CA-D型を用いて、各液体のフィルム表面に対する静的接触角を求めた。なお、静的接触角は、各液体をフィルム表面に滴下後、30秒後に測定した。各々の液体について得られた接触角と測定液の表面張力の各成分を下式にそれぞれ代入し以下の式からなる連立方程式をγSd,γSp,γShについて解いた。
Figure 0007070426000001
γS 、γSd 、γSp 、γSh はそれぞれフィルム表面の表面自由エネルギー、分散力成分、極性力成分、水素結合成分を、またγL 、γLd 、γLp、γLhは用いた測定液のそれぞれ表面自由エネルギー、分散力成分、極性力成分、水素結合成分を表わすものとする。ここで、用いた各液体の表面張力は、Panzer(J.Panzer,J.Colloid Interface Sci.,44,142(1973)によって提案された値を用いた。
(3)グロス値
JIS K-7105(1981)に準じ、スガ試験機株式会社製 デジタル変角光沢計UGV-5Dを用いて入射角60°受光角60°の条件で測定した5点のデータの平均値をフィルムのグロス値とした。
(4)ヘイズ値
一辺が5cmの正方形状のフィルムサンプルを3点(3個)準備する。次にサンプルを常態(23℃、相対湿度50%)において、40時間放置する。それぞれのサンプルを日本電色工業(株)製濁度計「NDH5000」を用いて、JIS「透明材料のヘイズの求め方」(K7136 2000年版)に準ずる方式で実施する。それぞれの3点(3個)のヘイズ値を平均して、フィルムのヘイズ値とした。
(5)熱収縮率(120℃)
フィルムの幅方向に幅10mm、長さ200mm(測定方向)の試料を5本切り出し、両端から25mmの位置に標線として印しを付けて、万能投影機で標線間の距離を測定し試長(l)とする。次に、試験片を紙に挟み込み荷重ゼロの状態で120℃に保温されたオーブン内で、15分間加熱後に取り出して、室温で冷却後、寸法(l)を万能投影機で測定して下記式、
熱収縮率={(l-l)/l}×100(%)
にて求め、5本の平均値を熱収縮率とした。
(6)引裂強度
フィルムの長手方向、および幅方向の引裂強度(N/mm)を(株)東洋精機製作所のデジタル式軽荷重引裂試験機を用いて測定した。サンプルサイズは引裂き方向が63mm、引裂く方向の垂直方向が50mmで、引裂き方向に13mmの切れ込みを入れ、残り50mmを引裂いた時の引裂き強さ(mN)を読み取り、下記の計算式にて引裂強度(N/mm)を算出した。
引裂強度(N/mm)=引裂き強さ(mN)/試料厚み(μm)
測定は5回行い、その平均値を引裂強度とした。
(7)粘着テープの離型性
積層ポリプロピレンフィルムに 日東電工(株)製ポリエステル粘着テープNO.
31Bをローラーで貼付し、それを19mm幅にカットしてサンプルを作製した。そのサンプルを、引っ張り試験機を用いて500mm/minの速度で剥離し、以下の基準で評価した。
A:表層(I)と基材層(II)間で層間剥離が生じず、
一定速度で剥離が可能。
B:表層(I)と基材層(II)間で層間剥離が生じないが、
剥離抵抗がやや強く、剥離時に速度が上下する。
C:表層(I)と基材層(II)間で層間剥離が生じる、
または、剥離が非常に重く、被着体表面に剥離痕が残る。
(8)欠点検査への適性
積層ポリプロピレンフィルムの片面にアクリル系粘着剤(綜研化学社製、SKダイン(登録商標)1310)を酢酸エチル、トルエン、MEKにて希釈し、粘着剤の固形分100質量部に対して硬化剤(日本ポリウレタン工業社製、コロネートD-90)2.0質量部を混合した塗材を、ハンドコートし、80℃のオーブン中で30秒間乾燥して、粘着層厚みが1000nmの粘着フィルムを作成した。この粘着フィルムに、厚み40μmの日本ゼオン株式会社製“ゼオノアフィルム”(登録商標)を幅100mm、長さ100mmの正方形にサンプリングし、粘着フィルムの背面と“ゼオノアフィルム”とが接触するように重ねて、それを厚み5mmの2枚のアクリル板に挟んで、2kgfの加重をかけ、23℃の雰囲気下で24時間静置した。24時間後に、“ゼオノアフィルム”の表面(粘着フィルムが接していた面)を目視観察し、以下の基準で評価した。
A:きれいであり、加重をかける前と同等。
B:弱い凹凸が確認される。
C:強い凹凸が確認される。
(9)融点
5mgの試料をアルミニウム製のパンに採取し、示差走査熱量計(セイコー電子工業製RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で室温から260℃まで10℃/分で昇温(ファーストラン)し、10分間保持した後、20℃まで10℃/分で冷却する。5分保持後、再度10℃/分で昇温(セカンドラン)した際に観測される融解ピーク温度を融点とした。
(実施例1)
ホモポリプロピレン(プライムポリマー(株)製、TF850H、MFR:2.9g/10分)を4質量部、4-メチル-1-ペンテン・プロピレン共重合体(融点:130℃)96質量部を、この比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、260℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(A)を得た。なお、前記4-メチル-1-ペンテン・プロピレン共重合体は、共重合比率が4-メチル-1-ペンテンが73モル%、プロピレンが27モル%であった。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(A)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/25/1の厚み比で積層し、18℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度25℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて125℃に予熱し、周速差を設けた125℃のロール間でフィルムの長手方向に4.5倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、165℃で3秒間予熱後、155℃で幅方向に7.8倍に延伸し、幅方向に13%の弛緩を与えながら158℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み11μm(表層0.4μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(実施例2)
前記ホモポリプロピレン(TF850H)を94質量部、前記4-メチル-1-ペンテン・プロピレン共重合体(融点:130℃)6質量部を二軸押出機に原料供給し、260℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(B)を得た。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(B)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/13/1の厚み比で積層し、23℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度25℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて130℃に予熱し、周速差を設けた130℃のロール間でフィルムの長手方向に4.7倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、170℃で3秒間予熱後、160℃で幅方向に8.0倍に延伸し、幅方向に12%の弛緩を与えながら155℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み13μm(表層1.0μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(実施例3)
前記ホモポリプロピレン(TF850H)を88質量部、4-メチル-1-ペンテン樹脂(三井化学(株)製、DX310、融点232℃)12質量部を二軸押出機に原料供給し、260℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(C)を得た。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(C)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/25/1の厚み比で積層し、33℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度30℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて138℃に予熱し、周速差を設けた138℃のロール間でフィルムの長手方向に4.8倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、171℃で3秒間予熱後、166℃で幅方向に8.0倍に延伸し、幅方向に10%の弛緩を与えながら143℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み12μm(表層0.6μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(実施例4)
前記ホモポリプロピレン(TF850H)を5質量部、4-メチル-1-ペンテン樹脂(三井化学(株)製、MX004、融点228℃)90質量部、ポリブテン-1樹脂(三井化学(株)製、P5050N)5質量部を二軸押出機に原料供給し、260℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(D)を得た。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(D)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/14/1の厚み比で積層し、23℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度25℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて135℃に予熱し、周速差を設けた135℃のロール間でフィルムの長手方向に5.2倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、168℃で3秒間予熱後、163℃で幅方向に8.0倍に延伸し、幅方向に6%の弛緩を与えながら138℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み18μm(表層1.3μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(実施例5)
前記ホモポリプロピレン(TF850H)を9質量部、4-メチル-1-ペンテン樹脂(三井化学(株)製、MX004、融点228℃)86質量部、ポリブテン-1樹脂(三井化学(株)製、P5050N)5質量部を二軸押出機に原料供給し、260℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(E)を得た。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(E)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/6/1の厚み比で積層し、52℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度30℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて140℃に予熱し、周速差を設けた140℃のロール間でフィルムの長手方向に4.6倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、171℃で3秒間予熱後、166℃で幅方向に7.6倍に延伸し、幅方向に15%の弛緩を与えながら156℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み22μm(表層3.7μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(実施例6)
ホモポリプロピレン(プライムポリマー(株)製、TF850H、MFR:2.9g/10分)を10質量部、4-メチル-1-ペンテン・プロピレン共重合体(融点:130℃)90質量部を、この比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、260℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(A)を得た。なお、前記4-メチル-1-ペンテン・プロピレン共重合体は、共重合比率が4-メチル-1-ペンテンが73モル%、プロピレンが27モル%であった。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(A)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/22/1の厚み比で積層し、24℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度25℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて130℃に予熱し、周速差を設けた130℃のロール間でフィルムの長手方向に4.4倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、138℃で3秒間予熱後、138℃で幅方向に7.7倍に延伸し、幅方向に7%の弛緩を与えながら139℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み15μm(表層0.7μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ホモポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製、RF1342B、MFR=3g/10min、[mmmm]=94%)70質量部、4-メチル-1-ペンテン樹脂(三井化学(株)製、TPX(登録商標) MX0020、融点224℃)30質量部をドライブレンドし、表層(I)用のポリプロピレン原料(F)を得た。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(F)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(RF1342B)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、230℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/10/1の厚み比で積層し、30℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度30℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、ブルックナー社製バッチ式二軸延伸機 KARO IVを用いて逐次二軸延伸を行った。延伸条件は、予熱温度165℃、予熱時間1分、延伸温度165℃、延伸速度100%/sec、熱セット条件は、165℃、30secにて、キャスト原反シートを、流れ方向(MD)に4.5倍、幅方向の延伸倍率を9倍延伸して、厚み12μm(表層1.2μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(比較例2)
ホモポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製、RF1342B、MFR=3g/10min、[mmmm]=94%)69質量部、4-メチル-1-ペンテン樹脂(三井化学(株)製、TPX(登録商標) EP0518、融点180℃)30質量部、1-ブテン系重合体樹脂(三井化学(株)製、タフマー(登録商標)BL3450)をドライブレンドし、表層(I)用のポリプロピレン原料(G)を得た。表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(G)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ホモポリプロピレン(RF1342B)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、230℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B/A複合Tダイにて1/23/1の厚み比で積層し、30℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度30℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、ブルックナー社製バッチ式二軸延伸機 KARO IVを用いて逐次二軸延伸を行った。延伸条件は、予熱温度162℃、予熱時間2分、延伸温度162℃、延伸速度100%/sec、熱セット条件は、162℃、30secにて、キャスト原反シートを、流れ方向(MD)に5倍、幅方向の延伸倍率を9倍延伸して、厚み20μm(表層0.9μm)の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
(比較例3)
ホモポリプロピレン樹脂(住友化学(株)製、FLX80E4、MFR=7.5g/10min)99.7質量部、β晶核剤であるN,N’-ジシクロヘキシル-2,6-ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU-100)を0.3質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.1質量部ずつを二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットして表層(I)用のポリプロピレン原料(H)を得た。
表層(I)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(H)を、表層(I)用の単軸の溶融押出機に供給し、基材層(II)用のポリプロピレン原料として、ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、240℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B複合Tダイにて8/1の厚み比で積層し、90℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出してキャストシートを得た。ついで、複数のセラミックロールを用いて125℃に予熱を行いフィルムの長手方向に4.6倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、165℃で3秒間予熱後、160℃で8.0倍に延伸した。続く熱処理工程で、幅方向に10%の弛緩を与えながら160℃で熱処理を行ない、その後130℃で冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップ解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み15μm(表層1.7μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。
(比較例4)
ホモポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製、TF850H、MFR=2.9g/10min)93.3質量部、炭酸カルシウム80質量%とポリプロピレン20質量%をコンパウンドしたマスター原料(三共精粉(株)製、2480K、炭酸カルシウム粒子:6μm)6.7質量部とをドライブレンドし、基材層(II)用のポリプロピレン原料(J)を得た。
基材層(II)用のポリプロピレン原料として、上記ポリプロピレン原料(J)を、基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、表層(I)用のポリプロピレン原料として、ホモポリプロピレン(TF850H)100質量部を基材層(II)用の単軸の溶融押出機に供給し、240℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、フィードブロック型のA/B複合Tダイにて8/1の厚み比で積層し、30℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出してキャストシートを得た。このとき、基材層のポリプロピレン原料Cがキャストドラムに接地する面とした。ついで、複数のセラミックロールを用いて125℃に予熱を行いフィルムの長手方向に4.6倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、165℃で3秒間予熱後、160℃で8.0倍に延伸した。続く熱処理工程で、幅方向に10%の弛緩を与えながら160℃で熱処理を行ない、その後130℃で冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップ解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み19μm(表層2.1μm)の積層ポリプロピレンフィルムを得た。
(比較例5)
ホモポリプロピレン樹脂((株)プライムポリマー製、TF850H、MFR=2.9g/10min)100質量部を単軸の溶融押出機に供給し、260℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、30℃に表面温度を制御したキャスティングドラムに吐出し、エアナイフによりキャスティングドラムに密着させた。その後、キャスティングドラム上のシートの非冷却ドラム面に、温度25℃、圧力0.3MPaの圧空エアーを噴射させて冷却し、未延伸シートを得た。続いて、該シートをセラミックロールを用いて140℃に予熱し、周速差を設けた140℃のロール間でフィルムの長手方向に4.6倍延伸を行った。次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、165℃で3秒間予熱後、160℃で幅方向に8倍に延伸し、幅方向に10%の弛緩を与えながら155℃で熱処理をおこない、その後100℃の冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、フィルムをコアに巻き取り、厚み19μmの積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムの物性および評価結果を表1に示す。
Figure 0007070426000002
上述のとおり、本発明の積層ポリプロピレンフィルムは、包装用フィルム、離型用フィルム、工程フィルム、衛生用品、農業用品、建築用品、医療用品など様々な用途で用いることができる。特に、透明平滑性に優れることから、製品の表面平滑性が要求される用途の離型用フィルム、工程フィルムとして好ましく用いることができ、さらに離型性に優れることから、粘着性樹脂層のカバーフィルムなどの離型フィルムとして好ましく用いられる。

Claims (9)

  1. ポリプロピレンを主成分とする基材層(II)の少なくとも一方の面に表層(I)を有する積層フィルムであり、表層(I)が、その一部が4-メチルペンテン-1単位であるオレフィン系樹脂を0.1~15質量%、もしくは85~100質量%含んでなり、表層(I)の表面自由エネルギーが24.2~28mN/mであり、かつグロス値が75%以上である積層ポリプロピレンフィルム。
  2. 前記表層(I)が、オレフィン系樹脂を主成分としてなる請求項1に記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  3. 4-メチルペンテン-1単位を含んでなる融点が160℃以下のオレフィン系樹脂が前記表層(I)に含有されている請求項1または2に記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  4. 前記表層(I)の厚みをT、前記基材層(II)の厚みをTとしたとき、T/Tの値が0.3以下である請求項1~のいずれかに記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  5. フィルムのヘイズ値が50%以下である、請求項1~のいずれかに記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  6. 長手方向の120℃15分の熱収縮率が2.5%以下である、請求項1~のいずれかに記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  7. フィルム長手方向と幅方向の引裂強度の和が2.5N/mm以上である、請求項1~のいずれかに記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  8. 前記積層ポリプロピレンフィルムが、延伸フィルムである、請求項1~のいずれかに記載の積層ポリプロピレンフィルム。
  9. 請求項1~のいずれかに記載の積層ポリプロピレンフィルムを用いてなる離型用フィルム。
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