JP2008156498A - 粘着テープ用剥離剤組成物及び剥離ライナー - Google Patents
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Abstract
【課題】 剥離性、非移行性に優れる電子材料用途などに用いられる粘着テープ用剥離剤組成物及び剥離ライナーを提供する。
【解決手段】 アルキド樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、これらの樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)からなる剥離剤であって、剥離層の表面自由エネルギーが18〜23mN/mとなるよう調整されてなる粘着テープ用剥離剤組成物。反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)が、片末端アルコール性水酸基含有オルガノポリジメチルシロキサンであると好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 アルキド樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、これらの樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)からなる剥離剤であって、剥離層の表面自由エネルギーが18〜23mN/mとなるよう調整されてなる粘着テープ用剥離剤組成物。反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)が、片末端アルコール性水酸基含有オルガノポリジメチルシロキサンであると好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は主に電子機器のカバー材や、電子機器内部の各種部材等の接着に用いられる剥離性とシリコーンの非移行性に優れた粘着テープ用剥離剤組成物及び剥離ライナーに関する。
両面粘着テープおよび粘着シート類は、その取扱い性の良さと良好な接着特性から、各種業界で使用されている。電子機器分野においても、各種部材の接着等に多くの両面粘着テープ及び粘着シート類が用いられている。従来の両面粘着テープ及び粘着シートの剥離ライナーには、良好な剥離性を得るために表面自由エネルギーの小さいシリコーン組成物が塗工されているが、これらシリコーン組成物中の低分子量物が両面粘着テープ及び粘着シート類の粘着剤に移行し、電子機器分野用途に使用した場合、シロキサンガスの発生要因となって、電子機器内部の腐食、動作不良、誤作動の原因となる可能性があるため、本用途の両面テープおよび粘着シート類の剥離剤にシリコーンの移行のより少ない剥離剤が求められている。
また、シリコーン組成物を使用しない剥離剤としては、フッ素系樹脂、アルキド系樹脂、ポリビニルカルバメート系樹脂などが知られている。しかしながらフッ素樹脂はシリコーン組成物と同様に表面自由エネルギーが低いものの、弾性率が高く、ベース基材やフィルムとのアンカリングが不十分で脱落しやすく、両面テープおよび粘着シート類の製造時には剥離ライナーがロールを通過する際に、脱落してしまい離型不良を生じやすいという問題を有していた。
一方、アルキド樹脂、ポリビニルカルバメート樹脂はシリコーンを使用していない非シリコーン系剥離剤として市販されているが、シリコーン組成物に比べて表面自由エネルギーが高いため、粘着力の強いアクリル系粘着剤を用いた場合には、剥離が極端に重くなり、実用には適していない。
以上のように既知の剥離剤では、電子材料用途に十分に性能を満足する剥離剤がないのが現状であった。
元来アルキド系剥離剤は、紙やフィルム基材との密着性が良く、重剥離タイプの剥離剤として用いられてきた。剥離を軽くするためにシリコーンオイルを添加する手法が知られていたが、剥離は軽くなるものの粘着剤層へのシリコーンの移行は避けられなかった。
元来アルキド系剥離剤は、紙やフィルム基材との密着性が良く、重剥離タイプの剥離剤として用いられてきた。剥離を軽くするためにシリコーンオイルを添加する手法が知られていたが、剥離は軽くなるものの粘着剤層へのシリコーンの移行は避けられなかった。
これら移行を抑える手段として反応性のシリコーン組成物を使用し、アルキド樹脂に変性することにより移行を低減させる手法(特開2000−303018号公報、特開2000−095929号公報)もあるが、シリコーン組成物と比較して剥離性が重く、アクリル粘着剤を使用する電子材料用両面テープおよび粘着シートの剥離剤には使用できなかった。
本発明は、上記問題点を解決し、剥離性に優れ、シリコーン移行物質を極力低減させた電子材料用両面粘着テープおよび粘着シートに使用する粘着テープ用剥離剤組成物及びそれを用いた剥離ライナーを提供するものである。
本発明者等は電子機材用両面粘着テープ、粘着シート用剥離剤について、上記目的を勘案して鋭意検討した結果、アルキド樹脂、アミノ樹脂、片末端に反応性を有する官能基を含有するジメチルシリコーン樹脂からなるシリコーン変性のアルキド剥離剤が剥離性、非移行性に効果があり、更に片末端反応性官能基を含有するジメチルシリコーンの分子量を制御することで、剥離層の表面自由エネルギーをコントロールすることができ、分子量4000〜10000の範囲で剥離性に優れた剥離剤が得られることを見い出し本発明に達した。
本発明は、[1]アルキド樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、これら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)からなる剥離剤組成物であって、剥離層の表面自由エネルギーが、18〜23mN/mとなるように調整されてなる粘着テープ用剥離剤組成物である。
また、本発明は、[2]アルキド樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の比率(A/B)が固形分重量比で90/10〜40/60の範囲であり、且つ、これらの合計量100重量部に対してこれら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)の比率((A+B)/C)が固形分重量比で100/1〜100/20の範囲である上記[1]に記載の粘着テープ用剥離剤組成物である。
また、本発明は、[3]反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)が、片末端アルコール性水酸基含有オルガノポリジメチルシロキサンであり、分子量が4000〜10000である上記[1]または上記[2]に記載の粘着テープ用剥離剤組成物である。
また、本発明は、[4]上記[1]ないし上記[3]のいずれかに記載の粘着テープ用剥離剤組成物を紙またはフィルム基材に塗工してなる剥離ライナーである。
本発明は、[1]アルキド樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、これら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)からなる剥離剤組成物であって、剥離層の表面自由エネルギーが、18〜23mN/mとなるように調整されてなる粘着テープ用剥離剤組成物である。
また、本発明は、[2]アルキド樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の比率(A/B)が固形分重量比で90/10〜40/60の範囲であり、且つ、これらの合計量100重量部に対してこれら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)の比率((A+B)/C)が固形分重量比で100/1〜100/20の範囲である上記[1]に記載の粘着テープ用剥離剤組成物である。
また、本発明は、[3]反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)が、片末端アルコール性水酸基含有オルガノポリジメチルシロキサンであり、分子量が4000〜10000である上記[1]または上記[2]に記載の粘着テープ用剥離剤組成物である。
また、本発明は、[4]上記[1]ないし上記[3]のいずれかに記載の粘着テープ用剥離剤組成物を紙またはフィルム基材に塗工してなる剥離ライナーである。
本発明により、剥離性に優れ、移行性の少ない粘着テープ用剥離剤組成物とそれを用いた剥離ライナーを得ることができ、アルキド樹脂との変性によりシリコーンの移行が限りなく少ないため、電子材料用両面粘着テープ、粘着シート類への応用が可能となる。
本発明は、アルキド樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、これら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)からなる剥離剤組成物であって、剥離層の表面自由エネルギーが18〜23mN/mの範囲になるように調整されてなる粘着テープ用剥離剤組成物とそれを用いた剥離ライナーに関する。
本発明の組成物を構成するアルキド樹脂(A)は、公知のもので良い。例えば、アルキド樹脂の油長0〜65、好ましくは35〜55、酸価1〜30、好ましくは5〜25、水酸基価50〜300、好ましくは100〜250である動植物油または動植物油脂肪酸や各種飽和脂肪酸等を用いて製造されたものが用いられ、なかでも、ヤシ油脂肪酸を用いたものが特に好ましい。なお、これらアルキド樹脂にアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を変性または混合して使用することも可能である。
本発明の組成物を構成するアミノ樹脂(B)は、公知のもので良い。メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化尿素樹脂、ブチル化尿素樹脂、メチル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられ、これらのうち単独または併用して使用することも可能である。なかでも、メチル化メラミン樹脂を主成分とすることが剥離性の点で好ましい。
本発明において、アルキド樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の比率(A/B)は、固形分重量比で90/10〜40/60の割合が好ましい。この範囲であれば、剥離力、非移行性、硬化性の全てを満足することができる。比率が90/10を超える場合は、剥離層に十分な架橋構造が得られず、剥離力の低下が生じ、移行がおこりやすくなる。また、40/60未満の場合には、剥離層が硬く脆くなり、剥離が難しく、剥離層が割れやすくなる傾向にある。
本発明の組成物を構成する片末端反応性シリコーン樹脂(C)は、上述のアルキド樹脂(A)及び/又はアミノ樹脂(B)と反応性を有する官能基を含有する必要がある。これは、剥離層を形成するアルキド樹脂及びアミノ樹脂と剥離成分であるシリコーン樹脂とが剥離層中で化学的に結合した構造を取ることにより、粘着剤層へのシリコーン樹脂の移行を抑制することができ、テープ保管時の重剥離化や使用時の粘着力の低下を防ぐことができるためである。その官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基等のアルキド樹脂及び/又はアミノ樹脂と反応性を有するものを挙げることができ、1分子中に少なくとも1個含有させる必要がある。なお、アルキド樹脂及び/又はアミノ樹脂と反応性を有する官能基としては、水酸基が最も好ましい。
官能基として水酸基を含有するシリコーン樹脂として、片末端アルコール変性シリコーンが挙げられる。片末端アルコール変性シリコーンの構造は、一般的に一般式(1)に示される片末端モノオールタイプのシリコーン、一般式(2)に示される片末端ジーオルタイプのシリコーンが知られているが、上記のアルキド樹脂、アミノ樹脂との反応性を有するものであれば、特に制限されるものではない。
なお、この片末端反応性シリコーン樹脂は、本発明の粘着テープ用剥離剤組成物に軽剥離性を付与する目的で、表面自由エネルギーを18〜23mN/mの範囲とする必要があり、そのためには片末端反応性シリコーン樹脂の分子量が4000〜10000であることが望ましく、5000〜8000であれば更に好ましい。分子量が4000未満であると、表面自由エネルギーが高くなり、目的の剥離性が発揮されず、重剥離化する傾向にある。また、10000を超えて高くなるとアルキド樹脂との相溶性が極端に低下、分離し、アルキド樹脂との変性反応が阻害されるため、フィルムに塗工した場合、透明な層ができないばかりかシリコーンの移行が大きくなり、剥離剤としての性能を発揮しなくなる傾向にある。
本発明において前記したアルキド樹脂(A)及びアミノ樹脂(B)と片末端反応性シリコーン樹脂(C)との比率((A+B)/(C))は固形分重量比で100/1〜100/20の割合が望ましい。この範囲であれば剥離力、非移行性全てを満足することができる。100/1未満の場合には十分な剥離力が得られず、また100/20を超えて高いと反応性が低下、未反応物が残り、シリコーンの移行による粘着層の汚染が生じることがある。
本発明の粘着テープ用剥離剤組成物は、基材に塗工、加熱乾燥硬化させることにより剥離層を形成することができる。加熱温度は、通常100〜160℃である。乾燥硬化時に硬化促進剤として酸性触媒を使用することもできる。これには通常アルキド樹脂とアミノ樹脂を架橋反応させる時に硬化触媒として使用されるパラトルエンスルホン酸、塩酸など公知のものが使用できる。
本発明において、粘着テープ用剥離剤組成物は、上記した各成分の所定量を混合又は反応することによって得ることができる。反応は、アルキド樹脂、アミノ樹脂、片末端反応性シリコーン樹脂の共縮合反応の他、アルキド樹脂とシリコーン樹脂をジイソシアネート等でウレタン結合を介して結合させた後、アミノ樹脂を混合叉は共縮合反応することでも得ることができる。
また、この組成物は使用上の利便性から通常は有機溶剤溶液とされるが、この有機溶剤としては各成分と溶解性が良く、反応性を有しないものであれば従来公知のものを用いることができる。例えば、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール、メチルエチルケトンなどまたはこれらの2種以上の混合物を用いることができ、その使用量は樹脂固形分が10〜60重量%の範囲になるようにするのが望ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。又、実施例において示す「部」及び「%」は、特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。粘着テープの性能評価は、下記方法に従って行った。
1)表面自由エネルギー:接触角計CA−X型(協和界面科学(株)製)を用いて水、エチレングリコール、沃化メチレンの接触角を測定し、表面自由エネルギー解析ソフトEG−2(協和界面科学(株)製)を用いて算出した。
2)初期剥離力:作製した剥離紙上にポリエステル粘着テープ、ニットー31B(日東電工(株)製商品名)を2Kgのローラーで一往復圧着し、25mm幅に切断、300mm/分の速度で180°に引っ張り、その剥離力を測定した。
3)初期残留接着率:2)で測定に供したテープ試験片をステンレス板に2Kgローラーで一往復圧着し、300mm/分の速度で180°に引っ張り、その剥離力W(g/25mm)を測定した。一方、上記処理をしないポリエステル粘着テープをステンレス板に貼りつけ、これを上記と同様の条件でステンレス板から剥離するのに要する力W0(g/25mm幅)を測定し、このW0に対するWの比(W/W0)(百分率)を求めて初期残留接着率とした。
4)促進剥離力:作製した剥離シート上にポリエステル粘着テープ、ニットー31B(日東電工(株)製商品名)を2Kgのローラーで一往復圧着し、65℃×80%RHの雰囲気で24時間保存後、25mm幅に切断、300mm/分の速度で180°に引っ張り、その剥離力を測定した。
5)残留接着率:4)で測定に供したテープ試験片をステンレス板に2Kgローラーで一往復圧着し、300mm/分の速度で180°に引っ張り、その剥離力W(g/25mm)を測定した。一方、上記処理をしないポリエステル粘着テープをステンレス板に貼りつけ、これを上記と同様の条件でステンレス板から剥離するのに要する力W0(g/25mm幅)を測定し、このW0に対するWの比(W/W0)(百分率)を求めて残留接着率とした。
6)非移行性:組成物をシート状基材の表面に所定量塗工し、熱風循環式乾燥機を用いて所定温度(150℃)で所定時間(30秒)加熱処理して硬化皮膜を形成させた後、25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを皮膜表面に抱き合わせ10kg/cm2の圧力で1日保持した後、PETフィルムのシリコーン接触面に広巾マジックを塗布しインキのはじき具合を観察した。はじくものを「×」、はじかないものを「○」、ややはじくものを「△」として評価した。
7)フィルム外観:作製した剥離フィルム外観を目視にて観察した。透明なものを「○」、ややカスミのあるものを「△」、白濁のものを「×」として判定した。
7)フィルム外観:作製した剥離フィルム外観を目視にて観察した。透明なものを「○」、ややカスミのあるものを「△」、白濁のものを「×」として判定した。
[実施例1]
ヤシ油変性アルキッド樹脂テスラック2052−60(日立化成ポリマー(株)製商品名)70部、片末端モノモノオール変性シリコーンFM0421(チッソ(株)製商品名、分子量5000)5部、メチル化メラミン樹脂サイメル303(三井サイテック(株)商品名)30部、および50重量%パラトルエンスルホン酸メタノール溶液5部を添加してこれをトルエンで希釈して固形分が30重量%になるように配合し、粘着テープ用剥離剤組成物を得た。次にこの溶液を50μm厚のPETフィルムに膜厚が1μmになるように塗工し、熱風乾燥器中において150℃、30秒の条件で加熱乾燥、硬化させて剥離ライナーを作製した。このとき剥離層の表面自由エネルギーは20.6mN/mであった。
ヤシ油変性アルキッド樹脂テスラック2052−60(日立化成ポリマー(株)製商品名)70部、片末端モノモノオール変性シリコーンFM0421(チッソ(株)製商品名、分子量5000)5部、メチル化メラミン樹脂サイメル303(三井サイテック(株)商品名)30部、および50重量%パラトルエンスルホン酸メタノール溶液5部を添加してこれをトルエンで希釈して固形分が30重量%になるように配合し、粘着テープ用剥離剤組成物を得た。次にこの溶液を50μm厚のPETフィルムに膜厚が1μmになるように塗工し、熱風乾燥器中において150℃、30秒の条件で加熱乾燥、硬化させて剥離ライナーを作製した。このとき剥離層の表面自由エネルギーは20.6mN/mであった。
[実施例2]
ヒマシ油変性アルキッド樹脂テスラック2002−60(日立化成ポリマー(株)製商品名)70部、片末端ジオール変性シリコーン、サイラプレーンFM―DA21(チッソ(株)製商品名、分子量5000)5部、メチル化メラミン樹脂サイメル303(三井サイテック(株)商品名)25部、ブチル化尿素メラミン樹脂テスアジン3103−60(日立化成ポリマー(株)製)5部、および50重量%パラトルエンスルホン酸メタノール溶液5部を添加してこれをトルエンで希釈して固形分が30重量%になるように配合し、粘着テープ用剥離剤組成物を得た。次に、実施例1と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは20.8mN/mであった。
ヒマシ油変性アルキッド樹脂テスラック2002−60(日立化成ポリマー(株)製商品名)70部、片末端ジオール変性シリコーン、サイラプレーンFM―DA21(チッソ(株)製商品名、分子量5000)5部、メチル化メラミン樹脂サイメル303(三井サイテック(株)商品名)25部、ブチル化尿素メラミン樹脂テスアジン3103−60(日立化成ポリマー(株)製)5部、および50重量%パラトルエンスルホン酸メタノール溶液5部を添加してこれをトルエンで希釈して固形分が30重量%になるように配合し、粘着テープ用剥離剤組成物を得た。次に、実施例1と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは20.8mN/mであった。
[比較例1]
実施例1のシリコーン樹脂をX−22−170BX(信越化学(株)製商品名 片末端モノオール変性ポリジメチルシロキサン 分子量2160)に変更した以外は実施例1と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは24.2mN/mであった。
実施例1のシリコーン樹脂をX−22−170BX(信越化学(株)製商品名 片末端モノオール変性ポリジメチルシロキサン 分子量2160)に変更した以外は実施例1と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは24.2mN/mであった。
[比較例2]
実施例1のシリコーン樹脂をサイラプレーンFM−DA26(チッソ(株)商品名、片末端ジオール変性シリコーン、分子量15000)に変更した以外は実施例1と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは20.0mN/mであった。
実施例1のシリコーン樹脂をサイラプレーンFM−DA26(チッソ(株)商品名、片末端ジオール変性シリコーン、分子量15000)に変更した以外は実施例1と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは20.0mN/mであった。
[比較例3]
実施例1のシリコーン樹脂をジメチルシリコーンオイルSH200(東レ・ダウコーニング(株)商品名 ジメチルポリシロキサン)に変更した以外は実施例2と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは19.8mN/mであった。
実施例1のシリコーン樹脂をジメチルシリコーンオイルSH200(東レ・ダウコーニング(株)商品名 ジメチルポリシロキサン)に変更した以外は実施例2と同様にして剥離ライナーを作製した。このときの剥離層の表面自由エネルギーは19.8mN/mであった。
実施例1〜2及び比較例1〜3の評価結果を表1に示した。
表1から、本発明の剥離ライナーは、剥離性、残留接着性に優れ、非移行性であることが分かる。
本発明により、剥離性に優れ、移行性の少ない粘着テープ用剥離剤組成物及びそれを用いた剥離ライナーを得ることができ、アルキド樹脂との変性によりシリコーンの移行が限りなく少ないため、電子材料用両面テープ、粘着シート類への応用が可能となる。
本発明により、剥離性に優れ、移行性の少ない粘着テープ用剥離剤組成物及びそれを用いた剥離ライナーを得ることができ、アルキド樹脂との変性によりシリコーンの移行が限りなく少ないため、電子材料用両面テープ、粘着シート類への応用が可能となる。
Claims (4)
- アルキド樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、これら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)からなる剥離剤組成物であって、剥離層の表面自由エネルギーが、18〜23mN/mとなるように調整されてなる粘着テープ用剥離剤組成物。
- アルキド樹脂(A)とアミノ樹脂(B)の比率(A/B)が固形分重量比で90/10〜40/60の範囲であり、且つ、これらの合計量100重量部に対してこれら樹脂と反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)の比率((A+B)/C)が固形分重量比で100/1〜100/20の範囲である請求項1に記載の粘着テープ用剥離剤組成物。
- 反応性を有する官能基を含有する片末端反応性シリコーン樹脂(C)が、片末端アルコール性水酸基含有オルガノポリジメチルシロキサンであり、数平均分子量が4000〜10000である請求項1または請求項2に記載の粘着テープ用剥離剤組成物。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の粘着テープ用剥離剤組成物を紙またはフィルム基材に塗工してなる剥離ライナー。
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