JP3888679B2 - 両面粘着テープおよび固定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は両面粘着テープおよび当該両面粘着テープを用いた固定方法に関する。本発明の両面粘着テープは、両面テープが使用される各種分野で使用できる。たとえば、PDAや携帯電話などの携帯用電子機器などの表示部や銘板等の小型で複雑な形状の部品の固定に有用である。
【0002】
【従来の技術】
両面粘着テープは物品への貼付け前に任意の形状に打ち抜き加工が可能であり、作業性が良好なため、各種産業分野において物品の固定に利用されている。特に、PDAや携帯電話などの携帯用電子機器などの表示部や銘板は固定される部品が小型で複雑な形状をしているため、これら小型部品の固定には両面粘着テープによる接合が用いられることが多い。
【0003】
携帯電子機器はその利用形態から机上から落下する場合がある。このような場合にも、携帯電子機器には破損が生じない耐久性が求められる。しかし、従来より、携帯電子機器等の小型物品の固定に用いられる両面粘着テープでは、落下時に小型物品が脱落する恐れがあり耐久性を満足できない。かかる耐久性を改善するために両面粘着テープの接着面積を大きくすることが考えられる。しかし、携帯用電子機器のデザインや機能上の制約のため、大きな接着面積を確保することはできないという問題があった。
【0004】
更に近年では意匠性や防汚性のため携帯用電子機器に撥水、發油性の塗料(たとえばシリコーン成分を含む塗料)がコーティングされる傾向にある。このような塗料がコーティングされた塗装面には、従来の両面粘着テープでは接着しがたいため、当該塗装面にも接着が可能な両面粘着テープが望まれている。通常、粘着テープの粘着剤層には使用時まで、剥離ライナーが仮着される。したがって、粘着テープには剥離ライナーからの軽剥離性が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、両面粘着テープにより小型部品等をUV硬化塗装面に固定した物体に、落下等により衝撃が加わった場合にも、小型部品の脱落を生じない耐衝撃性に優れ、かつ剥離ライナーからの剥離性のよい両面粘着テープおよび当該両面テープを用いた固定方法を提供することを目的とする。さらには、物体が撥水、發油性の塗装面の場合にも耐衝撃性に優れ、かつ剥離ライナーからの剥離性のよい両面粘着テープおよび当該両面テープを用いた固定方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示す両面粘着テープを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、基材の両側に粘着剤層を有する両面粘着テープにおいて、少なくとも片側の粘着剤層が、分子中にフェニル基を有するポリジオルガノシロキサンを含むシリコーン系粘着剤層であり、かつ0℃での貯蔵弾性率が1. 0×105 Pa〜5. 0×106 Paであることを特徴とする両面粘着テープ、に関する。
【0008】
上記本発明の両面粘着テープは、0℃での貯蔵弾性率が1. 0×105 Pa〜5. 0×106 Paのシリコーン系粘着剤層を有しており、耐衝撃性に優れる。かかる両面粘着テープにより部品を固定した物体は、落下時の衝撃によっても部品の脱落を生じ難くい。前記貯蔵弾性率が1. 0×105 Paより小さくなると剥離ライナーからの剥離性が低下し、また保持力などに支障をきたすことがあることから、前記貯蔵弾性率は2. 0×105 Pa以上、さらには3.0×105 Pa以上であるのが好ましい。一方、前記貯蔵弾性率が5. 0×106 Paを超えると耐衝撃性が低下しやすいことから、前記貯蔵弾性率は4. 5×106 Pa以下、さらには4×106 Pa以下であるのが好ましい。なお、前記貯蔵弾性率測定は詳しくは実施例の記載による。
【0009】
またシリコーン系粘着剤層は、前記耐衝撃性を有することに加えて、撥水、發油性の接着性の悪い防汚塗装面に対しても良好な接着性を示す。またUV硬化塗装面に対しても良好な接着性を示す。一方、本発明のシリコーン系粘着剤層を形成するポリオルガノシロキサンは、分子中にフェニル基を有しており、通常、剥離ライナーとして用いられるシリコーン系剥離ライナー、特に賞用されるジメチルシリコーン系剥離ライナーを用いた場合にも軽剥離性を維持することができる。
【0010】
前記両面粘着テープは、基材の片側の粘着剤層が前記シリコーン系粘着剤層であり、他方の片側に形成された粘着剤層がアクリル系粘着剤層であることが好ましい。
【0011】
両面粘着テープの他面の粘着剤層を形成する粘着剤としては、被接着物体に応じて各種の粘着剤を用いることができるが、コスト、耐久性、粘着特性などの点からアクリル系粘着剤が特に好適に用いられる。
【0012】
前記両面粘着テープは、前記シリコーン系粘着剤層のUV硬化塗装面(シリコーンオイル含有量0.2重量%のアクリル系UV硬化塗料から得られる)に対する23℃での粘着力が、10N/20mm以上であることが好ましい。前記粘着力は、11N/20mm以上であるのが好ましい。本発明の両面粘着テープのシリコーン系粘着剤層は、接着性の悪いUV硬化塗装面に対しても良好な接着性を示す。前記粘着力が大きくなりすぎると、剥離ライナーに対する剥離性が低下する傾向があるため、前記粘着力は20N/20mm以下、さらには18N/20mm以下であるのが好ましい。なお、前記粘着力の測定は詳しくは実施例の記載による。
【0013】
また本発明は、部品とUV硬化塗装面とを両面粘着テープで接着する方法であって、両面粘着テープとして上記両面粘着テープを用い、当該両面粘着テープのシリコーン系粘着剤層側をUV硬化塗装面と接着し、もう一方の粘着剤層側に部品を接着することを特徴とする接着方法、に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の両面粘着テープは、基材の少なくとも片側にシリコーン系粘着剤層を有する。両面粘着テープはシート状で用いることができる。
【0015】
前記基材は、特に制限されず、両面粘着テープが用いられる用途に応じて適宜に選択される。基材としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのフィルム基材、マニラ麻、レーヨン、ポリエステル、パルプ機維などを原料とする不織布、および紙、発泡体などがあげられる。これらのなかでも強度、加工性、寸法安定性などの点からフィルム、不織布が好適に用いられる。基材の厚さは特に制限されないが、通常、10〜150μm程度である。
【0016】
シリコーン系粘着剤層を形成するシリコーン系粘着剤としては、分子中にフェニル基を有するポリジオルガノシロキサンを構成成分として含む各種のシリコーンゴムを特に制限なく使用できる。フェニル基含量は特に制限されないが、ポリジオルガノシロキサンが有する珪素原子に結合した有機基に対する割合(有機基全部に対するフェニル基の個数割合)が、5〜20%程度であるもののが好ましく、更には7〜18%のものが好ましい。珪素原子に結合した有機基に対するフェニル基含量が5%未満となると剥離ライナーからの剥離性に乏しくなり、20%を超えると物体の落下時に対する耐衝撃性に乏しくなりやすい。ポリジオルガノシロキサンの残余の有機基はアルキル基、アルケニル基等の炭化水素基であることが望ましい。アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル等が例示されるが粘着特性、耐久性などの点からメチル基が好適に用いられる。シリコーン粘着剤の架橋方法として付加反応を用いる場合などはアルケニル基を共重合することが好ましい。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基などがあげられる。これらのなかでもビニル基が好適に用いられる。また、水酸基等の各種官能基が導入されていてもよい。特に、両末端に水酸基を有するものを好ましく使用できる。ポリジオルガノシロキサンは、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンの混合物などとして用いることもできる。
【0017】
ポリオルガノシロキサンの重合度は特に制限されないが、通常500〜10000、さらには2000〜8000であるのが好ましい。かかるポリオルガノシロキサンは1種または2種以上を適宜に組み合わせて使用することができる。
【0018】
ポリオルガノシロキサンには、シリコーン系粘着剤に使用されている各種のシリコーンレジンが適宜に配合される。シリコーン系粘着剤は、前記シリコーンゴムとシリコーンレジンの部分縮合物または混合物して用いられる。シリコーンレジンは、分子中に珪素原子に結合した水酸基を含む分岐状ポリオルガノシロキサンであり、この水酸基を用いて前記シリコーンゴムと部分縮合反応を施すことができる。たとえば、M単位(R3 SiO1/2 )と、Q単位(SiO2 )、T単位(RSiO3/2 )およびD単位(R2 SiO)から選ばれるいずれか少なくとも1種の単位(前記単位中、Rは一価炭化水素基または水酸基を示す)を有する共重合体からなるポリオルガノシロキサンを好ましく使用できる。一価炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基のようなアルキル基、ビニル基などのアルケニル基、フェニル基などのアリール基があげられる。
【0019】
前記共重合体からなるポリオルガノシロキサンは、水酸基を有する他に、必要に応じてビニル基等の種々の官能基が導入されていてもよい。導入する官能基は架橋反応を起こすものであってもよい。前記共重合体としてはM単位とQ単位からなるMQレジンが好ましい。
【0020】
M単位と、Q単位、T単位またはD単位の比(モル比)は特に制限されないが、前者:後者=0.3:1〜1.5:1程度、好ましくは0.5:1〜1.3:1程度のものを使用するのが好適である。これらシリコーンレジンは1種または2種以上を適宜に組み合わせて使用することができる。
【0021】
前記シリコーンゴムとシリコーンレジンの配合割合(重量比)は特に制限されないが、シリコーンゴム100重量部に対して、シリコーンレジン60〜250重量部するのが好ましい。さらには80〜200重量部とするのが好ましい。シリコーンゴムとシリコーンレジンは、単にそれらを配合して使用してもよく、それらの部分縮合物であってもよい。分岐状ポリオルガノシロキサンが60重量部よりも少なくなるとライナー剥離性が低下し、150部を超えると落下時の耐衝撃性が低下しやすい。
【0022】
前記シリコーン粘着剤は、架橋構造物とすることができる。架橋剤として過酸化物系架橋剤、SiH基を有するシロキサン系架橋剤が好適である。過酸化物系架橋剤はラジカル反応型の架橋であり、シロキサン系架橋剤はビニル基等のアルケニル基とポリオルガノハイドロジェンシロキサンとのヒドロシリル化反応を用いた付加反応型の架橋である。シロキサン系架橋剤の場合には、シリコーンゴム等としてビニル基を有するポリオルガノシロキサンを用いる。
【0023】
前記過酸化物架橋剤としては、従来よりシリコーン系粘着剤に使用されている各種のものを特に制限なく使用できる。たとえば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、2,4−ジクロロ−ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジ−イソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3等があげられる。過酸化物系架橋剤の使用量は、通常、シリコーンゴム100重量部に対して0.15〜2重量部程度、好ましくは0.5〜1.4重量部である。
【0024】
また、シロキサン系架橋剤として、たとえば、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも平均2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンが用いられる。ケイ素原子に結合した有機基としてはアルキル基、フェニル基、ハロゲン化アルキル基等があげられるが、合成および取り扱いが容易なことから、メチル基が好ましい。シロキサン骨格構造は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状が良く用いられる。
【0025】
シロキサン系架橋剤の使用量は、通常、シリコーンゴムおよびシリコーンレジン中のビニル基1個に対して、ケイ素原子に結合した水素原子が1〜30個、好ましくは4〜17個になるように配合する。ケイ素原子に結合した水素原子が1個未満では、十分な凝集力が得られず、30個を超える場合には接着特性が低下する傾向がある。シロキサン系架橋剤を用いる場合には、通常、白金触媒が用いられるが、その他種々の触媒を使用することができる。なお、シロキサン系架橋剤を用いる場合には、シリコーンゴムとしてビニル基を有するポリオルガノシロキサンを用いるが、そのビニル基は、0.0001〜0.01モル/100g程度とするのが好ましい。
【0026】
上記本発明のシリコーン系着剤組成物には、前記配合物の架橋構造物の他に、必要に応じて、各種の添加剤を加えることができる。
【0027】
シリコーン系粘着剤層の形成は、通常、前記配合物をトルエン等の溶剤に溶解した溶液を前記基材に塗布し、次いで前記配合物を加熱、架橋することにより行う。また剥離ライナー上にシリコーン系粘着剤層を設け、これを転写する方法等があげられる。加熱温度は、特に制限されず、架橋剤の種類等を考慮して適宜に決定される。なお、基材にシリコーン系粘着剤層を形成するにあたっては、基材とシリコーン系粘着剤層との投錨性を向上させるために下塗り剤を使用することもできる。シリコーン系粘着剤層の厚さは特に制限されないが、10〜100μm程度である。
【0028】
剥離ライナーとしては、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等があげられる。剥離ライナーの表面には、粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素系処理などの剥離処理が施されていてもよい。本発明の両面粘着テープは、各種剥離ライナーとして、ジメチルシリコーン系剥離ライナーを用いた場合にも軽剥離性を維持することができる。
【0029】
本発明の両面粘着テープの他の面の粘着剤層を形成する粘着剤としては、被接着物体に応じて各種の粘着剤を用いることができる。粘着剤としては前記のものを含むシリコーン系粘着剤の他に、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤などの各種の粘着剤があげられる。コスト、耐久性、粘着特性などの点からアクリル系粘着剤が特に好適に用いられる。
【0030】
アクリル系粘着剤としては、主成分として炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合体または共重合体をベースポリマーとするものがあげられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸イソブチルエステル、(メタ)アクリル酸へキシルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸イソノニルエステル、(メタ)アクリル酸イソデシルエステル等があげられる。
【0031】
また前記ベースポリマーには、必要に応じて前記主成分の他に炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン等のコモノマー成分を共重合することができる。また他の粘着剤には各種添加剤を配合できる。アクリル系粘着剤には、たとえば、石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂等の粘着付与樹脂;イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等の架橋剤を加えることができる。さらには各種安定剤、充填剤等の適宜の添加剤を配合してもよい。
【0032】
他の粘着剤層の形成方法としては、特に制限されず、前記基材に前記粘着剤(溶液)を塗布し乾燥する方法、粘着剤層を設けた剥離ライナーにより転写する方法等があげられる。他の粘着剤層(乾燥膜厚)は厚さ、特に限定されないが、10〜100μm程度とするのが好ましい。
【0033】
本発明の両面粘着テープは、各種分野で利用できるが、UV硬化塗装面への部品の固定に有用できる。特に、UV硬化型樹脂に、撥水、發油性の材料等を添加し、UV硬化塗装面が表面処理されていているUV硬化塗装面への部品の固定に有用である。UV硬化塗装面へは両面粘着テープのシリコーン系粘着剤層側を接着し、もう一方の粘着剤層側に部品を接着する。UV硬化塗装面は、各種の物体表面に表面硬度を付与するために、UV硬化型樹脂を塗布、硬化することにより形成される。UV硬化型樹脂としては、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系等の各種のものがあげられ、紫外線硬化型のモノマー、オリゴマー、ポリマー等が含まれる。UV硬化型樹脂は、例えば紫外線重合性の官能基を有するもの、なかでも当該官能基を2個以上、特に3〜6個有するアクリル系のモノマーやオリゴマーを成分を含むものがあげられる。また、紫外線硬化型樹脂には、紫外線重合開始剤が配合されている。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例および比較例をあげることにより、本発明を明らかにする。なお、各例中の部は重量部である。
【0035】
参考例1
アクリル酸n−ブチルアクリレート:酢酸ビニル:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルアクリレート=92.5:4.6:2.8:0. 1(重量比)の配合物に、重合開始剤として2,2′−アゾビスーイソブチロニトリルを0. 2部添加して、トルエン中で重合し、重量平均分子量50万のアクリル系共重合体溶液を得た。この共重合体溶液に共重合体の固形分100部に対して、ロジンフェノール系樹脂15部、ロジン系樹脂25部、イソシアネート系架橋剤2部を添加混合し、アクリル系粘着剤組成物(溶液)を調製した。この粘着剤組成物をポリジメチルシロキサン系剥離処理を施した剥離ライナー上に乾燥厚さ50μmとなるように塗布し、100℃の温度で3分間乾燥し、アクリル系粘着剤層を有する粘着テープを作製した。
【0036】
実施例1
珪素原子に結合した有機基のうち15%がフェニル基、85%がメチル基であり、両末端に水酸基を持つ重合度4000のポリジメチルシロキサン100部と、Q単位(SiO2 )1モル部に対してM単位((CH33 SiO1/2 ) 0.8モル部の構成比からなる水酸基含有分岐状ポリメチルシロキサン100部をトルエン中、水酸化ナトリウムの存在下に部分縮合した。次いで、燐酸で中和することによりシリコーン系粘着剤のトルエン溶液を得た。
【0037】
このシリコーン系粘着剤の固形分100部に対して、硬化剤として過酸化ベンゾイル1部を加え粘着剤溶液を得た。この溶液を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片側に乾燥厚さ50μmとなるように塗布し、140℃の温度で3分間乾燥してシリコーン系粘着剤層を形成した。このシリコーン系粘着剤層に、ポリジメチルシロキサン系剥離処理を施した剥離ライナーを貼り合せ、片面粘着テープを得た。この片面粘着テープのポリエチレンテレフタレートフィルム側に、参考例1で作製した粘着テープを貼り合せ、両面粘着テープを作製した。
【0038】
実施例2
珪素原子に結合した有機基のうち15%がフェニル基、84.5%がメチル基、0.5%がビニル基であり、両末端に水酸基を持つ重合度4000のポリジメチルシロキサン100部と、Q単位(SiO2 )1モル部に対してM単位((CH33 SiO1/2 ) 0.8モル部の構成比からなる水酸基含有分岐状ポリメチルシロキサン80部をトルエン中、水酸化ナトリウムの存在下に部分縮合した。次いで燐酸で中和することによりシリコーン系粘着剤のトルエン溶液を得た。
【0039】
このシリコーン粘着剤の固形分100部にポリメチルハイドロジェンシロキサン0.5部と白金−ビニルシロキサン錯体を添加し粘着剤溶液を得た。この溶液を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片側に乾燥厚さ50μmとなるように塗布し、120℃の温度で3分間乾燥してシリコーン系粘着剤層を形成した。このシリコーン系粘着剤層に、ポリジメチルシロキサン系剥離処理を施した剥離ライナーを貼り合せ、片面粘着テープを得た。この片面粘着テープのポリエチレンテレフタレートフィルム側に、参考例1で作製した粘着テープを貼り合せ、両面粘着テープを作製した。
【0040】
実施例3
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの両側に、実施例2と同様の付加反応型シリコーン系粘着剤層(厚さ50μm)を設けた両面粘着テープを作製した。
【0041】
比較例1
両末端に水酸基を持つ重合度4000のポリジメチルシロキサン100部と、Q単位(SiO2 )1モル部に対してM単位((CH33 SiO1/2 ) 0.8モル部の構成比からなる水酸基含有分岐状ポリメチルシロキサン100部をトルエン中、水酸化ナトリウムの存在下に部分縮合した。次いで、燐酸で中和することによりシリコーン系粘着剤のトルエン溶液を得た。
【0042】
このシリコーン系粘着剤の固形分100部に対して、硬化剤として過酸化ベンゾイル1部を加え粘着剤溶液を得た。この溶液を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片側に乾燥厚さ50μmとなるように塗布し、140℃の温度で3分間乾燥してシリコーン系粘着剤層を形成した。このシリコーン系粘着剤層に、ポリジメチルシロキサン系剥離処理を施した剥離ライナーを貼り合せ、片面粘着テープを得た。この片面粘着テープのポリエチレンテレフタレートフィルム側に、参考例1で作製した粘着テープを貼り合せ、両面粘着テープを作製した。
【0043】
比較例2
珪素原子に結合した有機基のうち99. 5%がメチル基、0 .5 %がビニル基であり、両末端に水酸基を持つ重合度4000ポリメチルビニルシロキサン100部と、Q単位(SiO2 )1モル部に対してM単位((CH33 SiO1/2 ) 0.8モル部の構成比からなる水酸基含有分岐状ポリメチルシロキサン100部をトルエン中、水酸化ナトリウムの存在下に部分縮合した。次いで、燐酸で中和することによりシリコーン系粘着剤のトルエン溶液を得た。
【0044】
このシリコーン粘着剤の固形分100部にポリメチルハイドロジェンシロキサン0.5部と白金−ビニルシロキサン錯体を添加し粘着剤溶液を得た。この溶液を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片側に乾燥厚さ50μmとなるように塗布し、120℃の温度で3分間乾燥してシリコーン系粘着剤層を形成した。このシリコーン系粘着剤層に、ポリジメチルシロキサン系剥離処理を施した剥離ライナーを貼り合せ、片面粘着テープを得た。この片面粘着テープのポリエチレンテレフタレートフィルム側に、参考例1で作製した粘着テープを貼り合せ、両面粘着テープを作製した。
【0045】
比較例3
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの両側に、参考例1で作製した粘着テープを貼り合せ、両面粘着テープを作製した。
【0046】
比較例4
実施例2において、水酸基含有分岐状ポリメチルシロキサンの使用量を200部に変えたこと以外は、実施例2と同様にしてシリコーン系粘着剤を調製し、また実施例2と同様にして両面粘着テープを作製した。
【0047】
比較例5
実施例2において、水酸基含有分岐状ポリメチルシロキサンの使用量を50部に変えたこと以外は、実施例2と同様にしてシリコーン系粘着剤を調製し、また実施例2と同様にして両面粘着テープを作製した。
【0048】
上記実施例1〜3、比較例1〜5の各両面粘着テープについて、以下の要領で、初期粘着力、耐衝撃性、剥離力、保持力を評価した。また、貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
【0049】
[初期粘着力]
被着体としてアクリル板、アクリル系UV硬化塗装(シリコーンオイル添加量0 .2 %)を施したABS板を用いた。両面粘着テープの非評価面に、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせた粘着テープ(20mm×100mm)を200gローラーで貼り付け、雰囲気温23℃、貼付20分間後、剥離速度300mm/分の条件で、180°剥離粘着力を万能引張試験機で測定した。JIS Z 0237に準拠して測定した。
【0050】
[耐衝撃性]
アクリル系UV硬化塗装(シリコーンオイル添加量0 .2 %)を施したABS板をステンレス板に取り付け、2mm×120mm×40mmのアクリル板とUV塗装面を256mm2 の両面粘着テープで貼り合わせてサンプルを作製した。両面粘着テープは、UV塗装面がシリコーン系粘着剤層になるように貼り合わせた。なお、比較例の両面粘着テープは、シリコーン系粘着剤層を有していないためUV塗装面にもアクリル粘着剤層を貼り合わせた。室温(23℃)でこのサンプルを高さ1. 5mからコンクリート上に落下させ、アクリル板が脱落するまでの回数を測定した。
【0051】
[剥離力]
両面粘着テープ(50mm×100mm)の剥離力を、雰囲気温23℃、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で万能引張試験機で測定した。
【0052】
[保持力測定]
両面粘着テープを10mm幅に切断し、10×20mmの接着面積でベークライト板に貼付け、雰囲気温度80℃で垂直方向に500gの荷重を負荷し、落下するまでの時間を測定した。
【0053】
[貯蔵弾性率]
両面粘着テープを作製したのと同様にして剥離ライナー上に粘着剤層を形成した。この粘着剤層を厚さ約2mmになるように貼り合わせ試験サンプルを作製した。レオメトリックス社製粘弾性試験機ARESを用い直径7. 9mmのパラレルプレートで試験サンプルをはさみこみ周波数1Hzの周波数のせん断ひずみを与え、0℃における貯蔵弾性率を測定した。
【0054】
【表1】
Figure 0003888679
上記の表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜3の両面粘着テープは、いずれも、良好な粘着力、耐衝撃性を有しているとともに剥離性にも優れていることが分かる。

Claims (4)

  1. 部品とUV硬化塗装面(シリコーンオイルを含有するアクリル系UV硬化塗料から得られる)とを両面粘着テープで固定する方法であって、
    前記両面粘着テープとして、基材の両側に粘着剤層を有する両面粘着テープにおいて、少なくとも片側の粘着剤層が、分子中にフェニル基を有するポリジオルガノシロキサンを含むシリコーン系粘着剤層であり、かつ0℃での貯蔵弾性率が1.0×10 Pa〜5.0×10 Paである両面粘着テープを用い
    当該両面粘着テープのシリコーン系粘着剤層側をUV硬化塗装面と接着し、もう一方の粘着剤層側に部品を接着することを特徴とする固定方法。
  2. 前記基材の片側の粘着剤層が前記シリコーン系粘着剤層であり、他方の片側に形成された粘着剤層がアクリル系粘着剤層であることを特徴とする請求項1記載の固定方法
  3. 前記シリコーン系粘着剤層のUV硬化塗装面(シリコーンオイル含有量0.2重量%のアクリル系UV硬化塗料から得られる)に対する23℃での粘着力が、10N/20mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載固定方法
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の固定方法に用いられる両面粘着テープ
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