JP7049029B1 - 着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ、及びそれらの製造方法 - Google Patents

着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ、及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、軽量化が図られ、動きやすく、通気性の良い着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ及びそれらの製造方法を提供する。着ぐるみ用の枠体1は、合成樹脂製の本体10と、本体10を貫通する複数の貫通孔20とを備える。枠体1は、あらかじめ貫通孔20が形成されたシート状の樹脂部材2を真空成形装置100により加熱変形させた物である。枠体1の製造方法は、所定の立体形状を有する型30を昇降台102に設置する型設置工程と、樹脂部材2を台座104に載置する樹脂部材載置工程と、樹脂部材2の表面を覆うカバー40を台座104に載置するカバー載置工程と、樹脂部材2及びカバー40を加熱する加熱工程と、型30を樹脂部材2の裏面に当接してチャンバー101内を減圧する真空成形工程と、型30から枠体1とカバー40とを外す離型工程と、を有する。軽量化され通気性が良く、生産性の良い着ぐるみ用の枠体1を提供できる。

Description

本発明は、着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ、及びそれらの製造方法に関する。
ヒトが中に入って着用できる大きさで、地方・地域のマスコット、漫画などのヒーロー、キャラクターその他多くの着ぐるみにおいて、立体成形物である枠体の表面に生地(表装材)を貼って着ぐるみを製作することが知られている。また、真空成形方法を利用した合成樹脂製の立体成形物及びその製造方法が知られている。
例えば特許文献1には、パーソナルコンピュータによる着ぐるみの立体デザインと採寸データの出力にて平面展開形の型紙を作成し、該型紙に合わせて樹脂発泡体等による裁断片を作り、該裁断片を出力する立体デザインどおりに接合して着ぐるみ本体(立体成形物)を製作し、その外表に表装材を着用して着ぐるみを製作するようにした着ぐるみの構造であり、手軽且つ廉価にて素早く大量に製作できることが開示されている。
また、例えば特許文献2には、透明又は半透明の熱可塑性樹脂からなる保護シートの一面に、無模様を含む着色層と粘着剤層を順次積層した被覆シートを用い、帽体を真空成形炉の型位置に着脱可能に保持した後、前記被覆シートの粘着剤層を帽体の外表面に向けて真空成形炉内に配置し、加熱しながら前記被覆シートの粘着剤層側を減圧して帽体の外表面に密着させ、冷却後、被覆シートの余剰部分をトリミングにて除去するヘルメットの製造方法であり、帽体の外表面の仕上げ処理を短時間で簡単に行うことができるとともに、色や形状、更には模様や絵柄が異なる帽体を所望により多品種、小ロット製造することができることが開示されている。
実用新案登録第3185651号公報 特開2007-100272号公報
上述したように、特許文献1には、型紙から着ぐるみの立体成形物を作る技術が開示され、また、一般的に発泡スチロールや、繊維強化プラスチック(FRP)等で枠体を作成し、当該枠体にパイル生地等を貼り合わせて着ぐるみを作ることが知られている。
しかしながら、このような従来の着ぐるみは、ヒトが着用して動かすため、内部の温度が高くなり、着用するヒトが熱中症や脱水症等になってしまう可能性があるという問題点があった。特に、発泡スチロールは断熱性を有していることから、着用するヒトが熱中症や脱水症等に、よりなり易くなるという問題点があった。一方、立体的な形状のFRP成形物は、複数の貫通孔が規則性を有するように加工(パンチング)し難く、生産性が低いという問題点や、リサイクルや廃棄処分が難しく、環境への負荷が大きいという問題点があった。
また、従来から、取り付けられた送風機で空気を送り、その圧力で形状を保持する送風型の着ぐるみや、従来の着ぐるみに送風機を取り付けたものも存在する。しかし、これらの着ぐるみは、送風機の重量が加わるので、着ぐるみ自体が重くなってしまうという問題点や、送風機が故障してしまう可能性があるという問題点、さらには取り付けられた送風機の音が外部に漏れてしまい、着ぐるみの持つイメージ(世界観)を毀損してしまうという問題点があった。特に、送風型の着ぐるみは、空気の圧力で形状を保持するため、着ぐるみの形状に制限がかかり、見た目が悪くなるという問題点もあった。
また、特許文献2には、上述したように、原形(型)を利用して真空成形でヘルメットの立体成形物を作ることが開示されている。しかしながら、このような従来の真空成型方法では、複数の貫通孔が形成された立体成形物を真空成形で作ることができないという問題点があった。
本発明は上述した事情に鑑み、軽量化が図られ、動きやすく、通気性の良い着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ、及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上述した問題点に関して鋭意研究・開発を続けた結果、以下のような画期的な着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ及びそれらの製造方法を見出した。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様は合成樹脂製の本体と、本体を貫通する複数の貫通孔と、を備える着ぐるみ用の枠体であって、枠体は、あらかじめ貫通孔が形成されたシート状又は平板状の樹脂部材を真空成形方法により所定の形状に変形させてなるものである。
ここで、「真空成形方法」とは、熱可塑性樹脂のシート等を加工する方法で、熱軟化したシート等を真空の圧力で変形させたまま冷却して成形する方法をいう。
かかる第1の態様によれば、複数の貫通孔が形成されているため軽量化が図られ、通気性が向上した、所定の形状の着ぐるみ用の枠体を提供することができる。
本発明の第2の態様は、貫通孔は、樹脂部材の真空成形前に比較してその形状が変形していることを特徴とする、第1の態様に記載の着ぐるみ用の枠体にある。
かかる第2の態様によれば、より軽量の着ぐるみ用の枠体を提供することができる。
本発明の第3の態様は、貫通孔は、樹脂部材の真空成形前に比較してその面積が拡大していることを特徴とする、第1または第2の態様に記載の着ぐるみ用の枠体にある。
かかる第3の態様によれば、さらに軽量の着ぐるみ用の枠体を提供することができる。
本発明の第4の態様は、上記第1乃至第3の態様いずれかの着ぐるみ用の枠体と、枠体の表面に取り付けた表装材と、を備える着ぐるみであって、枠体は、着ぐるみにおける少なくとも着用者の頭部及び顔面を覆う部分の枠体であることを特徴とする着ぐるみにある。
かかる第4の態様によれば、着ぐるみ用の枠体を従来構造と比較して大幅に軽量化できるので動きやすく、かつ枠体に複数の貫通孔が形成されているので外部の音が聞こえ易い着ぐるみを提供することができる。また、枠体には複数の貫通孔が形成されているので、通気性が良いため、着ぐるみの内部が蒸れ難く、着ぐるみを着用するヒトの酸欠防止に繋がる。その結果、着ぐるみの暑さ対策が向上し、着用するヒトが熱中症や脱水症等になり難い。また、着ぐるみの目のレンズ部分の曇りや結露を防止することが可能となる。
本発明の第5の態様は、シート状又は平板状の樹脂部材から、真空成形装置を用いて樹脂部材を変形させて着ぐるみ用の枠体を製造する方法であって、あらかじめ貫通孔が形成された樹脂部材上に少なくとも貫通孔を塞ぐようにシート状のカバーを載置するカバー載置工程と、樹脂部材及びカバーを加熱する加熱工程と、所定の立体形状を有する型を、カバーが載置された樹脂部材に当接して立体形状物を真空成型する真空成型工程と、型から、立体形状物を離型する離型工程と、を有することを特徴とする着ぐるみ用の枠体の製造方法にある。
かかる第5の態様によれば、軽量化が図られ、動きやすく、通気性の良い着ぐるみ用の枠体を製造することができる。また、本態様によれば、枠体に複数の貫通孔が形成されているため、軽量化が図られているので、取り扱いがし易い着ぐるみ用の枠体を提供することができ、かつ、また、カバー載置工程により、真空成型工程において、貫通孔からの空気侵入を防止することができることなどによって、真空成形工程により複数の貫通孔を有する着ぐるみ用の枠体を製造できるので、着ぐるみ用の枠体及び着ぐるみの生産性を向上させることができる。
本発明の第6の態様は、チャンバーと、チャンバー内に収納される昇降自在の昇降台と、チャンバー上部に配置される台座と、台座の上方に配置されるヒーターとを備える真空成形装置を用いてシート状の樹脂部材を変形させて着ぐるみ用の枠体を製造する方法であって、所定の立体形状を有する型を昇降台に設置する型設置工程と、あらかじめ複数の貫通孔が形成されたシート状又は平板状の樹脂部材を台座に載置する樹脂部材載置工程と、シート状のカバーを少なくとも樹脂部材の貫通孔を塞ぐように台座に載置するカバー載置工程と、樹脂部材及びカバーをヒーターで加熱する加熱工程と、型を昇降台により上昇させ樹脂部材に当接させてチャンバー内を減圧する真空成形工程と、成形された樹脂部材とカバーとを型から外す離型工程と、樹脂部材からカバーを剥離するカバー剥離工程と、を有することを特徴とする着ぐるみ用の枠体の製造方法にある。
かかる第6の態様によれば、軽量化が図られ、動きやすく、通気性の良い着ぐるみ用の枠体及び着ぐるみを、容易に製造することができる。また、本態様によれば、枠体に複数の貫通孔が形成されているため、軽量化が図られているので、取り扱いがし易い着ぐるみ用の枠体及び着ぐるみを提供することができる。また、カバー載置工程により、貫通孔からチャンバー内への空気侵入を防止することができ、それにより真空成形工程を用いて複数の貫通孔を有する枠体の製造を可能としているので、着ぐるみ用の枠体の生産性を向上させることができる。
本発明の第7の態様は、型設置工程の前または後に、少なくとも型及び樹脂部材の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布工程を有することを特徴とする第6の態様に記載の立体成形物の製造方法にある。
かかる第7の態様によれば、型から樹脂部材を容易に分離させることができるので、軽量化が図られ、動きやすく、通気性の良い着ぐるみ用の枠体を、より容易に製造することができる。
本発明の第8の態様は、型設置工程の前に樹脂部材に複数の貫通孔を形成する貫通孔形成工程を有することを特徴とする第6~第8の態様の何れか1つに記載の着ぐるみ用の枠体の製造方法にある。
かかる第8の態様によれば、貫通孔が形成されていない樹脂部材から複数の貫通孔が形成された着ぐるみ用の枠体を容易に製造することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る着ぐるみ用の枠体の概略構成例を示す斜視図である。 図2は本発明に係る着ぐるみ用の枠体の基になる樹脂部材の一例を示し、図2Aは正面図、図2Bは図2AのA-A断面図である。 図3は本発明に係る真空成形装置の一例を示し、図3Aは真空成形装置の模式図、図3Bは真空成形装置に型、樹脂部材、カバーを設置した模式図である。 図4は図1の立体成形物の製造方法の手順を示す模式図であり、図4Aは離型剤塗布工程、図4Bは型設置工程、図4Cは予熱工程を示す図である。 図5は図4に続く模式図であり、図5Aは樹脂部材載置工程、図5Bはカバー載置工程、図5Cは樹脂部材及びカバー固定工程を示す図である。 図6は図5に続く模式図であり、図6Aは加熱工程、図6Bは引延工程を示す図である。 図7は図6に続く模式図であり、図7Aは真空成形工程、図7Bは離型工程、図7Cはカッティング工程を示す図である。 図8A,図8Bは着ぐるみ用の枠体の具体例を示す正面図である。 図9は着ぐるみ用の枠体の具体例を示す側面図である。 図10は着ぐるみの着用者が枠体を頭に被った状態を模式的に示す図である。 図11A,図11Bは本発明のヘッド部と従来のヘッド部それぞれの内部の放熱性及び透湿性を示すグラフである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ及びそれらの製造方法の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る着ぐるみ用の枠体の概略構成例を示す斜視図であり、図2は、着ぐるみ用の枠体の基になる樹脂部材(成形前の樹脂部材)の一例を示し、図2Aは正面図、図2Bは図2AのA-A断面図である。図1及び図2に基づいて、本実施形態の着ぐるみ用の枠体を説明する。
着ぐるみ用の枠体1は、合成樹脂製の本体10と、本体10を貫通する複数の貫通孔20とを備える。枠体1は、樹脂部材2を後述する真空成形方法により加熱変形させた物である(図1参照)。なお、図1に示す枠体10は、着ぐるみにおける着用者の頭部及び顔面(首から上の部分)を覆うパーツ(以下、これを「ヘッド部」という)の枠体を構成しているものである。また、図1では図示の都合上、貫通孔20を実際よりもかなり大きな寸法で示しており、貫通孔20の大きさや数は図1に示す態様には限定されない。
図2に示すように、樹脂部材2は、シート状又は平板状で厚さ、例えば1mm~2mm程度(より好ましくは、1mm又は1.5mmm)で、加熱すると変形可能な熱可塑性樹脂(例えば、ABS(acrylonitrile butadiene styrene)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール、AS(acrylonitrile styrene)、等)で構成されている(図2参照)。なお、樹脂部材2を構成する熱可塑性樹脂は特に限定されず、その形状(厚さを含む)も特に限定されないが、ABSが強度、生産性、軽量化の点から特に好ましい。
枠体1は、本実施形態では着ぐるみ用の枠体として利用される。最終的には、枠体1に表装材である生地等を貼り合わせて着ぐるみを製作する。なお、樹脂部材2としてABSを用いることにより、軽く、かつ、着用するヒトが涼しいと感じる(通気性が良く、内部の温度が高くなり難い)着ぐるみとなる。また、枠体1に多数の貫通孔20が形成されていることで、着ぐるみ、特にヘッド部の通気性を確保することができる。したがって、着ぐるみ着用者の呼気に含まれる二酸化炭素が着ぐるみの内部にこもらずに済むので、ダンスなど激しい動きを伴うパフフォーマンスによって着用者の呼吸が荒くなった場合などでも、着ぐるみ内の二酸化炭素濃度の上昇を抑制する効果が得られるので、着ぐるみ内の良好な環境を維持でき、着用者の安全性の向上やパフォーマンス性の向上に資することができる。
図2に示すように、本体10に設けられた貫通孔20は、立体成形前のシート状の樹脂部材2に対してあらかじめパンチング加工等で形成することができ、貫通孔20は規則的に配列(例えば、千鳥模様等)しても不規則に配列してもよい。また、貫通孔20の形状は、円形が一般的であるが、楕円形、三角形、四角形、多角形等を選択できる。また、貫通孔20の大きさは同じでも異なっていてもよい。異なる場合、例えば、円形であれば径の大きさが異なる、四角形であれば縦横寸法が異なる等である。なお、本実施形態では、同径の円形の貫通孔20が規則的に配列されているものを用いる。このように、規則的に配列するように、複数の貫通孔20を本体10に形成し、後述する真空成型方法を用いることによって、複数の貫通孔が規則的に形成された立体成形物を製造することができる。
枠体1は、後述する真空成形装置100を利用して樹脂部材2を熱変形させて成形される。その結果、周囲の樹脂部材2の変形量に合わせて貫通孔20の形状が変形(真空成型装置で真空成形される際に、樹脂部材2が引き延ばされる方向に、貫通孔20も引き延ばされるように変形する)し、変形前の樹脂部材2に形成されている貫通孔20の面積に比較して、枠体1の貫通孔20の面積は拡大している。そして、それほど変形していない貫通孔20aと大きく変形している貫通孔20bが混在している。これらの貫通孔20a、20bの違いは、真空成型装置で真空成形される際に、樹脂部材2が引き延ばされる長さに比例して貫通孔20も引き延ばされることによって生ずる。すなわち、樹脂部材2の引き延ばされる長さの違いによって、それほど変形していない貫通孔20aと大きく変形している貫通孔20bが混在することになる。
次に、図3に基づいて、枠体1の真空成形に用いる真空成形装置を説明する。図3は、真空成形装置の一例を示し、図3Aは真空成形装置の模式図、図3Bは真空成形装置に型、樹脂部材、カバーを設置した模式図である。
真空成形装置100は、チャンバー101と、チャンバー101内に収納される型30を固定する昇降自在の昇降台102と、チャンバー101内の気圧を調整する真空ポンプ103と、チャンバー101の上部に配置され、樹脂部材2と樹脂部材2の表面に載置するカバー40とを固定する台座104と、台座104の上部に移動可能なヒーター105とを備える。
台座104は、樹脂部材2及びカバー40を挟持できるように2つの部材で構成されており、両部材とも中央部分が開口され、チャンバー101内と連通している。チャンバー101内は、真空ポンプ103により気圧が調整されるため、樹脂部材2が台座104の当該開口部分を覆うことでチャンバー101内の気圧が調整可能となる。しかしながら、本実施形態の樹脂部材2は、本体10を貫通する貫通孔20が複数形成されているので、そのままではチャンバー101内の気圧を調整することができない。そこで、カバー40で樹脂部材2の表面を覆うことで、貫通孔20及び台座104の開口部分が密閉状態(貫通孔20がカバー40で塞がれた状態)となるので、それにより真空成形が可能となっている。なお、カバー40は、少なくとも貫通孔20を塞ぐことができ、チャンバー101内の気圧を調整することができるのであれば、樹脂部材2の表面の全部ではなく、一部を覆うようにしてもよい。
さらに、真空成形装置100を用いて樹脂部材2から枠体1を成形する製造方法手順の一例を、図4~図7に基づいて説明する。なお、図4~図7では工程に必要な部分のみ示している。
<離型剤塗布工程:図4A>
まず、所定の立体形状を有する型30の表面に、型30から樹脂部材2が剥離(分離)し易くなるようにスプレー缶110などで離型剤を塗布する。また、樹脂部材2の表面に樹脂部材2からカバー40が剥離しやすくなるように離型剤をスプレー缶110などで塗布する。塗布(スプレー)する離型剤は特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール、水、酢酸エチル、アルコール系溶剤を含む水性ビニール系の離型剤を用いることができる。あるいは、シリコンやワセリン等からなる離型剤であってもよい。
上述の離型剤塗布工程は、少なくとも型30の表面及び樹脂部材2の表面に行えばよいが、樹脂部材2の裏面及びカバー40の裏面に行ってもよい。型30への離型剤塗布は、後述する型設置工程の前または後に行ってもよく、樹脂部材2への離型剤塗布は後述する樹脂部材載置工程の後に行ってもよい。すなわち、離型剤塗布工程は、工程に合わせて順序を入れ替えることが可能である。
<型設置工程:図4B>
昇降台102に、枠体1の形状の基礎となり、木、FRP、発泡スチロール、等で、所定の立体形状に成形された型30を設置する。
<予熱工程:図4C>
その後、型30を予熱する。型30を予熱する際、チャンバー101内を同時に予熱してもよい。予熱は後述する加熱工程で使用するヒーター105を利用してもよく、別途設けてもよい。後述する真空成形工程の際に型30と樹脂部材2とが当接するが、型30を予熱しておくと、型30による樹脂部材2の冷却を防止することができる。
<樹脂部材載置工程:図5A>
樹脂部材2の周縁を台座104に載置する。
<カバー載置工程(シートカバー載置工程)図5B>
樹脂部材2の表面全体を覆うようにカバー40の周縁を台座104に載置する。これにより、カバー40によって樹脂部材2の貫通孔20が塞がれ、貫通孔20による外部とチャンバー101内との空気の出入りを防止することができる。なお、後述する真空成形工程において、真空成形することができるのであれば、カバー40は樹脂部材2の表面全体を覆う必要はなく、その一部だけを覆うようにしてもよい。すなわち、カバー40は少なくとも貫通孔20を塞ぐように樹脂部材2上に載せられていることが望ましい。
<樹脂部材及びカバー固定工程:図5C>
樹脂部材2及びカバー40を台座に固定する。固定方法は特に限定されないが、例えば2つの台座104の間に樹脂部材2及びカバー40の周縁を挟持する、等であり、本実施形態では台座104の挟持を一例としている。なお、樹脂部材2を台座104に載置する際に、樹脂部材2の裏面の一部に型30の上部が当接していてもよい。
カバー40は、樹脂部材2と同様にシート状であり、その材質は特に限定されないが、熱による軟度や樹脂部材2と成形収縮率の相性がよい樹脂が選択される。カバー40としては、例えば、樹脂部材2がABSであればカバー40は軟質塩化ビニール(軟質PVC)等が選択される。カバー40の厚さは、0.3mm~0.8mm程度が良いが、型30の形状(大きさや凹凸状態、等)及び樹脂部材2の材質により適宜変更が可能である。なお、軟質塩化ビニール製のカバー40を用いることで、後述するように、成形後の枠体2の表面からカバー40を引き剥がす際に、カバー40を比較的強い力で引っ張りながら引き剥がしてもカバー40が破れたり千切れたりせずに引き剥がすことができるので、カバー40の剥離工程の容易化や時間短縮を図ることができる。
<加熱工程:図6A>
樹脂部材2及びカバー40を台座104に固定した後、ヒーター105を作動させて、樹脂部材2及びカバー40を加熱する。加熱の昇温に伴って、樹脂部材2及びカバー40が熱変形し、自重によって中央部が下方に変形する。そして、所定の時間を経過した後、ヒーター105の加熱を停止し、ヒーター105を樹脂部材2及びカバー40から離間させる。
<引延工程:図6B>
樹脂部材2とカバー40が加熱されると下方に垂れ下がる。そこで、当該垂れ下がりを防止するため、真空ポンプ103を作動させてチャンバー101内を加圧し、樹脂部材2及びカバー40を上方に引き延ばす(膨らます)(図6B矢印方向参照)。その後、型30を上昇させて、型30の上部と樹脂部材2の裏面が当接する位置まで、さらに引き延ばすことが好ましい。
<真空成形工程:図7A>
エアシリンダ等により昇降台102を上昇させると共に型30を上昇させ、樹脂部材2と型30とを当接させる。また、型30は、樹脂部材2の載置面よりも上部に突き出ることが望ましい。その後、真空ポンプ103を作動させて、チャンバー101内の空気を排出し、大気圧以下に減圧する。すると、減圧に伴って、型30の表面と樹脂部材2の裏面との空間が真空状態になり、型30の表面形状に沿って樹脂部材2及びカバー40が密着変形する。なお、昇降台102の上昇と減圧は同時並行的に行われる。
ここで、樹脂部材2には、複数の貫通孔20が形成されているため、貫通孔20が形成されていない場合と比較して変形が容易となり、型30の形状に適合しやすい。また、真空成形方法を用いているので、生産性が向上することになる。なお、加熱工程、引延工程、真空成形工程において、貫通孔20は変形するが、真空成形工程における変形量が最も大きい。
<離型工程:図7B>
チャンバー101内を大気圧状態に戻し、放冷した後、変形した樹脂部材2a及びカバー40を型30から外す。本実施形態の説明では、樹脂部材2は、シート状であることを説明しているため、実態に即して、真空成形後の樹脂部材2を変形した樹脂部材2aと説明するが、限定用語ではない。また、図7Bでは型30が昇降台102の下降と共にチャンバー101内に戻っているが、型30の形状によって、樹脂部材2と一緒に真空成形装置100から外すことも可能である。
<カッティング工程:図7C>
次に、樹脂部材2aからカバー40を剥離する。カバー40を剥離するには、カバー40の端部を指などで摘んで引っ張ることでカバー40を樹脂部材2aの表面から引き剥がす。この際、特にカバー40の材質が軟質塩化ビニールであると、カバー40を強く引っ張っても破れ難いので引き剥がす作業が行い易い。また、樹脂部材2aの表面に離型剤が塗布されていることで、離型剤によってもカバー40が剥がれやすくなる効果が得られる。なお、離型剤として先に述べた水性ビニール系の離型剤を用いることでカバー40がより剥がれ易くなる。
樹脂部材2aからカバー40を剥がしたら、その後、変形した樹脂部材2aの不要な部分をカッター等で切除し、枠体1を完成させる。型30の形状によっては、変形した樹脂部材2aが型30から外れない場合があり、その場合は、変形した樹脂部材2aを複数のパーツに分割して型30から外すことも可能である。複数に分割したパーツを、接合(接着、溶着、リベット等)して枠体1を完成させることも可能である。複数のパーツを接合する手法としては、図9及びその説明で述べる手法が一例として挙げられる。また、カッティング工程を必要としない場合は、離型工程における変形した樹脂部材2aが枠体1である。
上述の工程の他、型設置工程前に、樹脂部材2に該樹脂部材2の本体10を貫通する複数の貫通孔20を形成する貫通孔形成工程を設けてもよい。
以上の工程を経て、シート状の樹脂部材2から枠体1を成形できる。詳述のため、全ての工程を記載したが、必須の工程と選択的に導入する工程があり、また、工程の順序も適宜変更可能である。
次に、上記工程で形成した枠体1を用いて着ぐるみのヘッド部を製作する手順を説明する。図8A及び図8Bは、着ぐるみ用の枠体1の具体例を示す正面図で、図8Aは、枠体1の実物の写真、図8Bは図8Aの写真を模式的に示した概略図である。なお、図8B及び後述する図9、図10では、枠体1(本体10)の貫通孔20はその一部のみを図示しているが、実際には、貫通孔20は図8Aに示すように枠体1(本体10)の全体に設けられている。
図8及び図9に示す枠体1は、本体部1の全体に多数の貫通孔20が設けられていると共に、本体部1の下端部に着用者が頭を入れて被るための下開口部21が形成されており、本体部1の前面には着ぐるみの目の部分に対応する一対の前開口部22,22が形成されている。また、図9に示すように、枠体1は、前側の略半分を構成する前側パーツ1Aと後側の略半分を構成する後側パーツ1Bの二部品に分割されていたものを接合して一体化した構成である。前側パーツ1Aと後側パーツ1Bは枠体1の上端から両側面を経て下端まで延びる略直線状の境界線23で接合されている。境界線23に沿って複数個所に設けた前側パーツ1Aと後側パーツ1Bの重畳部分23aをリベットなどの接合具24で接合し、かつ、帯状の接合用シート25を枠体1の内面側における境界線23上に貼り付けることで、境界線23の部分を隙間なく接合している。なお、接合用シート25は、一例としてABS樹脂などで構成されたシートであってよいが、材質はこれに限定されるものではない。
また、図8Bに示すように、枠体1の内面における両目に対応する一対の前開口部22,22の周囲には、その部分の貫通孔20を塞いで着用者の良好な視界を確保するための視界確保用シート28が貼付されている。視界確保用シート28は、前開口部22,22の周囲の貫通孔20から入射する光を透過させないものであれば、材質などは特段限定されないが、光を透過させ難い濃色のものが望ましい。このような視界確保用シート28を前開口部22,22の周囲の所定範囲に貼り付けることで、貫通孔20から枠体1内に入射する光が着用者の視界に入らずに済むので、着用者が目のチラつきや眩しさなどを感じるおそれが無くなる。
また、図9に示す下開口部21の縁部21aは、着用者がヘッド部を装着する際に手で持つ部分であるため、繰り返しの使用に耐えられるような強度が必要である。そのため、本実施形態では、同図に示すように、下開口部21の縁部21aに帯状のシートからなる補強部材29が貼り付けられている。補強部材29は縁部21aを覆うように縁部21a及びその近傍の表裏面に貼り付けられている。この補強部材29によって、下開口部21の縁部21aの強度を確保できる。なお、補強部材29は、一例としてABS樹脂などで構成されたシートであってよいが、必要な強度と耐久性を確保できるものであれば、材質はこれに限定されるものではない。
図10は、着ぐるみの着用者が枠体1を頭に被った状態を模式的に示す図である。なお、図10では説明の都合上、枠体1の表面に貼り付けられた表装材は示していないが、実際に着ぐるみとして着用する際には、枠体1の表面に表装材が貼り付けられた状態のヘッド部を着用する。図10に示すように、枠体1の内部には、着用者Fが頭に被って装着する帽子状の装着具26が取り付けられている。装着具26の上端部26aが枠体1の天井部1aの内面に固定されている。この構成では、枠体1の天井部1aが装着具26の上端部26aに載置された状態となるので、枠体1の天井部1aに枠体1の重量による荷重がかかる。そのため、枠体1の天井部1aを補強することが望ましい。この補強のための構成として、本実施形態では、図10に示すように、枠体1の天井部1aの内面に複数の補強部材27を貼り付けている。補強部材27は、ABS樹脂などで構成された帯状かつシート状の部材で、天井部1aの頂点を中心に複数枚が放射状に貼り付けられている。これらの補強部材27によって枠体1の天井部1aの強度を確保することができる。なお、補強部材27の材質や貼り付け方法は一例であり、他の態様であってもよい。
また、図示は省略するが、枠体1の表面には、例えば、パイル織物などの通気性を有する表装体が取り付け(貼り付け)られる。ここでいうパイル織物とは、平織又は綾織で編地の片面または両面にパイルを織り出した織物のことをいう。なお、表装材はパイル織物には限らず、その表面を毛皮の様に起毛させたもの(いわゆるボアと呼ばれるもの)であれば他の構成であってもよい。さらには、表面を起毛させたものに限らず、起毛していない布材やシート材などを表装材とすることも可能である。
ここで、上記手順で製作した着ぐるみのヘッド部(表装体を貼り付けて完成させたもの)の内部の放熱性及び透湿性に関する試験例について説明する。図11は、本実施形態の貫通孔20を有するABS製の枠体1を備えたヘッド部(以下、「本発明のヘッド部」という。)と、従来構成の貫通孔を有しておらず通気性の無いFRP製の枠体を備えたヘッド部(以下、「従来のヘッド部」という。)それぞれの内部の放熱性及び透湿性を示すグラフである。図11Aに示すグラフは、本発明のヘッド部の内部の温度変化(実線)と従来のヘッド部の内部の温度変化(点線)を示すグラフであり、図11Bのグラフは、本発明のヘッド部の内部の湿度変化(実線)と従来のヘッド部の内部の湿度変化(点線)を示すグラフである。なお、これらのグラフは、着ぐるみの着用前(ヘッド部の装着前)の温度及び湿度と、20分間の着用後に着ぐるみを脱いで、ヘッド部の下開口部21を塞いだ状態で放置した場合における経過時間ごとの温度及び湿度を測定した結果を示している。
図11Aのグラフに示すように、着ぐるみの着用前の温度に対して、20分着用直後(経過時間0分)における本発明のヘッド部の内部の温度は、従来のヘッド部の内部の温度と比較して大幅に低い温度となっている。さらに、着用後の経過時間ごとの温度もすべて本発明のヘッド部の内部の温度の方が従来のヘッド部の内部の温度よりも低い温度となっている。そして、本発明のヘッド部の内部の温度は、着用後25分経過時点で着用前の温度(室温)まで低下しているが、従来のヘッド部の内部の温度は、着用後30分を経過してもまだ着用前の温度(室温)よりも高い温度となっている。
また、図11Bのグラフに示すように、着ぐるみの着用前の湿度に対して、20分着用直後(経過時間0分)における本発明のヘッド部の内部の湿度は、従来のヘッド部の内部の湿度に比較して大幅に低い湿度となっている。さらに、着用後の経過時間ごとの湿度もすべて本発明のヘッド部の内部の湿度の方が従来のヘッド部の内部の湿度よりも低い湿度となっている。そして、本発明のヘッド部の内部の温度は、着用後5分経過時点で大幅に低下し、さらに10分経過時点で50%台に低下しているが、従来のヘッド部の内部の温度は、着用後30分経過してもまだ80%以上の高い温度となっている。
また、本実施形態の貫通孔20を有するABS製の枠体1は、従来の貫通孔を有しないFRP製の枠体と比較して、重量が約40%程度軽減される。さらに、従来のヘッド部は、外部の音量に対する内部の音量の低下率が約18%であったのに対して、本発明のヘッド部は、外部の音量に対する内部の音量の低下率が約6%であった。したがって、本発明のヘッド部は従来のヘッド部と比較して通音声が格段に優れているものである。
このように、本発明のヘッド部は、従来のヘッド部と比較して、内部の温度及び湿度が大幅に低く抑えられる効果がある。また、本発明のヘッド部は、従来のヘッド部と比較して、大幅に軽量化されており、かつ、通音声が非常に良好となっている。したがって、本発明のヘッド部(貫通孔20を有する枠体1で構成したヘッド部を備える着ぐるみ)を着用することで、着用者の熱中症対策などだけでなく、パフォーマンス性の大幅な向上などを図ることができる。
以上説明したように、本実施形態の着ぐるみ用の枠体1は、合成樹脂製の本体10と、本体10を貫通する複数の貫通孔20と、を備え、枠体1は、あらかじめ貫通孔20が形成されたシート状又は平板状の樹脂部材2を真空成形方法により所定の形状に変形させてなるものである。
これにより、着ぐるみ用の枠体1に複数(多数)の貫通孔20が形成されているため、枠体1を備えた着ぐるみの軽量化が図られ、通気性が向上する。したがって、枠体1を備えた着ぐるみは、貫通孔20があることで通気性が非常に良いため、内部が蒸れ難く、着用者の酸欠防止に繋がり、更に、暑さ対策が向上し、着用者が熱中症や脱水症等になり難く、演者のパフォーマンス性を格段に向上させることができる。また、貫通孔20があることで軽量化が図られており、それにより非常に動きやすく、外部の音が聞こえやすくなる。さらに、目のレンズ部分の曇りや結露を防止することが可能である。
一般に着ぐるみは、オーダーメードでデザインや形状・寸法などを決めて受注生産することが一般的であり、同一形状の枠体を大量に生産することはほとんどなく、多品種少量生産あるいは一点物の製作が主である。そのため、仮に、金型成型などにより同一形状の枠体を大量に生産するのであれば、複数の貫通孔を有する枠体を容易に製造することが可能であるものの、そのような製造方法を取ることができないのが実情である。そして、従来の着ぐるみ用の枠体の製造方法では、複数の貫通孔を設けた枠体を製造するための手段としては、予め所望の形状に成形した枠体に後から複数の貫通孔を開けるしか方法が無かった。しかしながら、成形後の枠体に複数(多数)の貫通孔を形成する作業は、成形後の枠体が立体的かつ複雑な形状であるがゆえに非常に行い難く、大幅な手間や時間がかかるうえ、枠体の強度低下や予期せぬ破損などにもつながるおそれがあり、そのような製造方法は実質的には採用できないものであった。
これに対して、本願の発明者は、着ぐるみ用枠体の製造に関する実験や試作を多数繰り返した結果、あらかじめ複数の貫通孔が形成されたシート状の樹脂部材を真空成形方法により所定の形状に変形させることを可能とし、その手法で着ぐるみ用の枠体を製造することを主要な要件とする本発明にかかる着ぐるみ用の枠体の製造方法を実現させたのである。この本発明にかかる着ぐるみ用の枠体の製造方法によれば、多品種少量生産あるいは一点物の着ぐるみ用の枠体の製造において、多数の貫通孔を有する枠体を比較的に短時間で作業負担も少なく効率的に製造することができるようになるので、従来は実質的に不可能であった通気性に優れて軽量化が図られた着ぐるみ用の枠体の製造が可能となる。
本発明の枠体1の一態様として例えば、貫通孔20は、真空成形前に比較して貫通孔20の形状が変形している。これにより、より柔軟性が向上し取り扱いがし易い。また、貫通孔20は、真空成形前に比較して貫通孔20の面積が拡大している。これにより、より軽量化が図られ、通気性が向上する。
また、本発明の着ぐるみの一態様は、上記第1乃至第3の態様いずれかの着ぐるみ用の枠体1と、枠体1の表面に取り付けた表装材と、を備える着ぐるみであって、枠体1は、着ぐるみにおける少なくとも着用者の頭部及び顔面を覆う部分の枠体である。
また、本発明の着ぐるみ用の枠体の製造方法は、チャンバー101と、チャンバー101内に収納される昇降自在の昇降台102と、チャンバー101上部に配置される台座104と、台座104の上方に配置されるヒーター105とを備える真空成形装置100を用いてシート状の樹脂部材2を変形させて枠体1を製造する方法であって、型30を昇降台102に設置する型設置工程と、あらかじめ複数の貫通孔20が形成されたシート状又は平板状の樹脂部材2を台座104に載置する樹脂部材載置工程と、シート状のカバー40を少なくとも樹脂部材2の貫通孔20を塞ぐように台座104に載置するカバー載置工程と、樹脂部材2及びカバー40をヒーター105で加熱する加熱工程と、型30を昇降台102により上昇させ樹脂部材2の裏面に当接させてチャンバー101内を減圧する真空成形工程と、成形された樹脂部材2とカバー40とを型30から外す離型工程と、樹脂部材2からカバー40を剥離するカバー剥離工程と、を有する。
これにより、枠体1に複数の貫通孔20が形成されているため、軽量化が図られ取り扱いがし易い着ぐるみ用の枠体1を提供することができ、かつ、真空成形工程を用いているので生産性が向上する。また、カバー載置工程により、貫通孔20からチャンバー101内への空気侵入を防止することができる。
本発明の着ぐるみ用の枠体の製造方法の一態様として例えば、型設置工程の前または後に、少なくとも型30及び樹脂部材2の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布工程を有する。これにより、型30に密着している変形した樹脂部材2aを型30から容易に剥がすことができ、また、変形した樹脂部材2aに密着しているカバー40を枠体1から容易に剥がすことができ、離型工程の作業性が向上する。
本発明の着ぐるみ用の枠体の製造方法の一態様として例えば、型設置工程の後に、少なくとも型30を予熱する予熱工程を有する。これにより、型30に接する樹脂部材2の冷却を防止することができる。
本発明の着ぐるみ用の枠体の製造方法の一態様として例えば、加熱工程の後に、樹脂部材2及びカバー40を上方に引き延ばす引延工程を有する。これにより、予熱工程で下方に垂れ下がった樹脂部材2及びカバー40を上方に膨らませて、垂れ下がりを防止できる。
本発明の着ぐるみ用の枠体の製造方法の一態様として例えば、離型工程の後に、樹脂部材2の不要部分を切除するカッティング工程を有する。これにより、枠体1が完成する。
本発明の着ぐるみ用の枠体の製造方法の一態様として例えば、型設置工程の前に樹脂部材2に複数の貫通孔20を形成する貫通孔形成工程を有する。これにより、貫通孔20を形成する内製化が図れ、コストダウンに繋がる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上述した実施形態では、型の表面や樹脂部材2の表面に離型剤を塗布したが、本発明はこれに限定されず、これらの表面には必ずしも離型剤を塗布しなくてもよい。
また、上記実施形態では、本発明にかかる着ぐるみ用の枠体1を着ぐるみにおける着用者の頭部及び顔面(首から上の部分)を覆うパーツ用の枠体として用いる場合を説明したが、本発明にかかる着ぐるみ用の枠体は、着ぐるみの他の部分のパーツの枠体として用いるものであってもよい。例えば、着用者の頭部及び顔面(首から上の部分)を覆うパーツのみではなく、着用者の頭部及び顔面だけでなく胸上の部分や上半身の全体を覆うパーツなどであってもよいし、他の部分を覆うパーツであってもよい。
本発明の着ぐるみ用の枠体、着ぐるみ及びそれらの製造方法は、軽量化され通気性の良い着ぐるみを望む分野に最適である。

Claims (4)

  1. シート状又は平板状の樹脂部材から、真空成形装置を用いて前記樹脂部材を変形させて着ぐるみ用の枠体を製造する方法であって、
    あらかじめ貫通孔が形成された前記樹脂部材上に少なくとも前記貫通孔を塞ぐようにシート状のカバーを載置するカバー載置工程と、
    前記樹脂部材及び前記カバーを加熱する加熱工程と、
    所定の立体形状を有する型を、前記カバーが載置された前記樹脂部材に当接して前記立体形状物を真空成型する真空成型工程と、
    前記型から、前記立体形状物を離型する離型工程と、を有する
    ことを特徴とする着ぐるみ用の枠体の製造方法。
  2. チャンバーと、前記チャンバー内に収納される昇降自在の昇降台と、前記チャンバー上部に配置される台座と、前記台座の上方に配置されるヒーターとを備える真空成形装置を用いてシート状の樹脂部材を変形させて着ぐるみ用の枠体を製造する方法であって、
    所定の立体形状を有する型を前記昇降台に設置する型設置工程と、
    あらかじめ複数の貫通孔が形成されたシート状又は平板状前記樹脂部材を台座に載置する樹脂部材載置工程と、
    シート状のカバーを少なくとも前記樹脂部材の前記貫通孔を塞ぐように前記台座に載置するカバー載置工程と、
    前記樹脂部材及び前記カバーを前記ヒーターで加熱する加熱工程と、
    前記型を前記昇降台により上昇させ前記樹脂部材に当接させて前記チャンバー内を減圧する真空成形工程と、
    成形された前記樹脂部材と前記カバーとを前記型から外す離型工程と、
    前記樹脂部材から前記カバーを剥離するカバー剥離工程と、
    を有することを特徴とする着ぐるみ用の枠体の製造方法。
  3. 前記型設置工程の前または後に、少なくとも前記型及び前記樹脂部材の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布工程を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の着ぐるみ用の枠体の製造方法。
  4. 前記型設置工程の前に前記樹脂部材に複数の前記貫通孔を形成する貫通孔形成工程を有する
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の着ぐるみ用の枠体の製造方法。
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