以下、実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1~図9に基づいて本実施形態にかかる電池パック100、および、それを含む電源システム200を説明する。なお図2では後述のセンサ部40、配線ケース62、および、センサ部40それぞれの図示を省略している。
<電源システムの概要>
電源システム200は車両に搭載される。電源システム200は車両に搭載された複数の車載機器と電池パック100とによって構成されている。車載機器の1つとして鉛蓄電池110がある。電池パック100は組電池10を有している。電源システム200はこれら鉛蓄電池110と組電池10とによって2電源システムを構築している。
他の車載機器としてエンジン140がある。電源システム200を搭載する車両は、所定の停止条件が満たされるとエンジン140を停止し、所定の始動条件が満たされるとエンジン140を再始動するアイドルストップ機能を有する。
図1に示すように電源システム200は、上記した鉛蓄電池110とエンジン140の他に、スタータモータ120、回転電機130、電気負荷150、上位ECU160、および、MGECU170を有する。鉛蓄電池110、スタータモータ120、および、電気負荷150それぞれは、第1ワイヤハーネス210を介して電池パック100と電気的に接続されている。回転電機130は第2ワイヤハーネス220を介して電池パック100と電気的に接続されている。
上位ECU160とMGECU170は図示しない配線を介して鉛蓄電池110と電池パック100それぞれと電気的に接続されている。同様にして、車両に搭載された他の各種ECUも図示しない配線を介して鉛蓄電池110と電池パック100それぞれと電気的に接続されている。
以上に示したように電源システム200は、鉛蓄電池110と電池パック100(組電池10)の2つを電源とする2電源システムを構築している。
<電源システムの構成要素>
鉛蓄電池110は化学反応によって起電圧を生成する。鉛蓄電池110は組電池10よりも蓄電容量が多い。
スタータモータ120はエンジン140を始動する。スタータモータ120はエンジン140の始動時にエンジン140と機械的に連結される。スタータモータ120の回転によってエンジン140のクランクシャフトが回転される。エンジン140のクランクシャフトの回転数が所定回転数を超えると、燃料噴射弁から燃焼室に霧状の燃料が噴射される。この際に点火プラグで火花が生成される。これにより燃料が爆発し、エンジン140が自律回転し始める。このエンジン140の動力によって車両の推進力が得られる。エンジン140が自律回転し始めると、スタータモータ120とエンジン140との機械的な連結が解除される。
回転電機130は力行と発電を行う。回転電機130には図示しないインバータが接続されている。このインバータが第2ワイヤハーネス220に電気的に接続されている。
インバータは鉛蓄電池110および電池パック100の組電池10のうちの少なくとも一方から供給された直流電圧を交流電圧に変換する。この交流電圧が回転電機130に供給される。これにより回転電機130は力行する。
回転電機130はエンジン140と連結されている。回転電機130とエンジン140とは、ベルトなどを介して相互に回転エネルギーを伝達可能になっている。回転電機130の力行によって生じた回転エネルギーはエンジン140に伝達される。これによりエンジン140の回転が促進される。この結果、車両走行がアシストされる。上記したように電源システム200を搭載する車両はアイドルストップ機能を有する。回転電機130は車両走行のアシストだけではなく、エンジン140の再始動時においてクランクシャフトを回転させる機能も果たす。
回転電機130はエンジン140の回転エネルギー、および、車両の車輪の回転エネルギーの少なくとも一方によって発電する機能も有する。回転電機130は発電によって交流電圧を生成する。この交流電圧がインバータによって直流電圧に変換される。この直流電圧が、電池パック100、鉛蓄電池110、および、電気負荷150それぞれに供給される。
エンジン140は燃料を燃焼駆動することで車両の推進力を生成する。上記したようにエンジン140の始動時においては、スタータモータ120によってクランクシャフトが回転される。しかしながらアイドルストップによってエンジン140が一度停止した後に再び始動する際に、上記の所定の始動条件が満たされる場合、回転電機130によってクランクシャフトが回転される。
電気負荷150は一般負荷151と保護負荷152を有する。一般負荷151には、シートヒータ、送風ファン、電動コンプレッサ、ルームライト、および、ヘッドライトなどの供給電力が一定でなくともよい車載機器が含まれる。保護負荷152には、電動シフトポジション、電動パワーステアリング(EPS)、ブレーキ(ABS)、ドアロック、ナビゲーションシステム、および、オーディオなどの供給電力が一定であることが求められる車載機器が含まれる。ここに例示した保護負荷152は供給電圧がリセット閾値を下回るとオン状態からオフ状態へと切り換わる性質を有する。保護負荷152には一般負荷151よりも車両走行に関連性の高い車載機器が含まれる。
上位ECU160とMGECU170は車両に搭載された各種ECUのうちの1つである。これら各種ECUはバス配線161を介して互いに電気的に接続され、車載ネットワークを構築している。各種ECUが協調制御することで、エンジン140の燃焼および回転電機130の力行や発電などが制御される。上位ECU160は電池パック100を制御する。MGECU170は回転電機130を制御する。
また図示しないが、電源システム200は、上記した各車載機器の他に、各種電圧や電流などの物理量、および、アクセルペダルの踏み込み量やスロットルバルブ開度などの車両情報を測定するためのセンサを有している。これら各種センサの検出した検出信号は、各種ECUに入力される。
<電池パックの概要>
図1に示すように電池パック100は、組電池10、回路基板20、スイッチ30、センサ部40、および、給電バスバー50を有する。また図2および図6に示すように電池パック100は、モジュールケース60、連結バスバー70、および、パックケース80を有する。
回路基板20は、配線基板21とBMU22を有する。この配線基板21にはスイッチ30の一部とBMU22が搭載されている。そしてこの回路基板20にスイッチ30の残りと組電池10とが給電バスバー50を介して電気的に接続されている。これにより電池パック100の電気回路が構成されている。この電気回路にセンサ部40が電気的に接続されている。
電池パック100の電気回路は図1において二重丸で示す外部接続端子と電気的に接続されている。この外部接続端子としては、第1外部接続端子100a、第2外部接続端子100b、第3外部接続端子100c、第4外部接続端子100d、および、第5外部接続端子100eがある。
第1外部接続端子100a、第4外部接続端子100d、および、第5外部接続端子100eは第1ワイヤハーネス210を介して鉛蓄電池110、スタータモータ120、および、電気負荷150それぞれと電気的に接続されている。第2外部接続端子100bは第2ワイヤハーネス220を介して回転電機130と電気的に接続されている。第3外部接続端子100cは車両のボディにボルト止めされている。この第3外部接続端子100cに挿入されるボルトが、電池パック100と車両のボディとを接続する機能を果たす。これにより電池パック100はボディアースされている。
なお図1に示すように第1ワイヤハーネス210は、鉛蓄電池110、スタータモータ120、および、一般負荷151を接続するものと、保護負荷152を接続するものとに分けられている。この鉛蓄電池110、スタータモータ120、および、一般負荷151を接続する第1ワイヤハーネス210の端部は二又に分かれている。二又に分かれた端部の一方が第1外部接続端子100aに接続され、他方が第5外部接続端子100eに接続される。保護負荷152を接続する第1ワイヤハーネス210の端部は第4外部接続端子100dに接続される。
図3および図5に示すようにモジュールケース60は電池ケース61と配線ケース62を有する。図4に示すように電池ケース61に組電池10が収納される。そして図7に示すように電池ケース61に配線ケース62が連結される。これにより電池ケース61と配線ケース62の中に組電池10が収納される。また組電池10を構成する複数の電池セルの電極端子が図6に示す連結バスバー70を介して電気的に直列接続される。これにより電池モジュールが構成されている。
パックケース80は筐体81とカバー82を有する。この筐体81とカバー82とによって収納空間が構成されている。この収納空間に、組電池10、モジュールケース60、連結バスバー70、回路基板20、スイッチ30、センサ部40、および、給電バスバー50それぞれが収納されている。
<電池パックの構成要素>
組電池10は複数の電池セルを有する。この電池セルは具体的にはリチウムイオン電池である。リチウムイオン電池は化学反応によって起電圧を生成する。起電圧の生成により電池セルに電流が流れる。これにより電池セルは発熱してガスを発生する。そのために電池セルは膨張する。なお電池セルとしては上記例に限定されない。例えば電池セルとしては、ニッケル水素二次電池、有機ラジカル電池などの二次電池を採用することができる。
上記したように回路基板20は配線基板21とBMU22を有する。配線基板21は絶縁基板に導電材料からなる配線パターンの形成されたプリント基板である。絶縁基板の表面および内部の少なくとも一方に、配線パターンとして第1給電線23、第2給電線24、および、第3給電線25が形成されている。図2に示すように配線基板21(回路基板20)は電池ケース61(モジュールケース60)とカバー82との間に設けられる。
配線基板21には図示しない導電プレートが固定されている。この導電プレートにボルト孔が形成されている。この導電プレートのボルト孔にボルトが通される。ボルトが筐体81に固定される。これにより配線基板21は筐体81と機械的および電気的に接続されている。この配線基板21と筐体81との電気的な接続を図2および図8では接続配線20aによって簡易的に示している。
後述するように筐体81はグランド電位に接続される。そのために配線基板21の導電プレートはグランド電位に接続される。配線基板21に搭載されたBMU22はこの導電プレートの電位を基準電位としている。
配線基板21には配線パターンと電気的に接続される端子が形成されている。この端子としては、第1内部端子26a、第2内部端子26b、第3内部端子26c、および、第4内部端子26dがある。また配線基板21には上記の第5外部接続端子100eが設けられている。第5外部接続端子100eはコネクタである。この第5外部接続端子100eも配線パターンと電気的に接続されている。これら配線パターンと内部端子および第5外部接続端子100eそれぞれの電気的な接続の説明は、後の電池パック100の回路構成の説明の際に行う。
スイッチ30は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第4スイッチ34、第5スイッチ35、および、第6スイッチ36を有する。第1スイッチ31と第2スイッチ32は筐体81に搭載される。第3スイッチ33と第4スイッチ34、および、第5スイッチ35と第6スイッチ36それぞれは配線基板21に搭載される。
第1スイッチ31~第4スイッチ34それぞれは半導体スイッチを有する。この半導体スイッチは具体的にはNチャネル型MOSFETである。したがって第1スイッチ31~第4スイッチ34それぞれはハイレベルの制御信号の入力によって閉状態になる。第1スイッチ31~第4スイッチ34それぞれはローレベルの制御信号の入力によって開状態になる。
この第1スイッチ31~第4スイッチ34の有する半導体スイッチとしてはIGBTなどを採用することもできる。この場合、IGBTにはダイオードが並列接続される。
第5スイッチ35と第6スイッチ36それぞれはメカニカルリレーである。詳しく言えば第5スイッチ35と第6スイッチ36それぞれはノーマリクローズ式の電磁リレーである。したがって第5スイッチ35と第6スイッチ36それぞれはハイレベルの制御信号の入力によって開状態になる。第5スイッチ35と第6スイッチ36それぞれはローレベルの制御信号の入力によって閉状態になる。換言すれば、第5スイッチ35と第6スイッチ36それぞれはハイレベルの制御信号の入力が途絶えると閉状態になる。
第1スイッチ31~第4スイッチ34それぞれは、2つのMOSFETが直列接続されてなる開閉部を少なくとも1つ有する。これら2つのMOSFETはソース電極同士が連結されている。2つのMOSFETのゲート電極は電気的に独立している。MOSFETは寄生ダイオードを有する。2つのMOSFETの寄生ダイオードは互いにアノード電極同士が連結されている。上記のゲート電極は図示しない内部導電部材を介して回路基板20と電気的に接続される。
第1スイッチ31と第2スイッチ32は複数の開閉部を有する。複数の開閉部は並列接続されている。複数の開閉部それぞれのソース電極は互いに電気的に接続されている。
第3スイッチ33は1つの開閉部を有する。第4スイッチ34は複数の開閉部を有する。第4スイッチ34の有する複数の開閉部は直列接続されている。
図1では第1スイッチ31と第2スイッチ32それぞれの並列接続された開閉部を2つ示している。第4スイッチ34の有する直列接続された開閉部を2つ示している。これら開閉部の数は電流量や冗長性などに応じて適宜定めることができる。
第1スイッチ31~第4スイッチ34それぞれは開閉部を被覆する樹脂部を有する。この樹脂部は直方体形状を成している。樹脂部は最も面積の広い2つの主面の間の長さ(厚さ)の薄い扁平形状を成している。
第1スイッチ31と第2スイッチ32それぞれの樹脂部には、2つの主面を貫通するボルト孔が形成されている。筐体81には樹脂部のボルト孔に対応する取付孔が形成されている。樹脂部のボルト孔と筐体81の取付孔にボルトが締結される。これにより第1スイッチ31と第2スイッチ32が筐体81に固定されるとともに熱的に連結される。なお樹脂部と放熱部との間には絶縁フィルムが設けられる。
上記したように電気回路にセンサ部40が電気的に接続されている。このセンサ部40は、組電池10とスイッチ30それぞれの状態を検出するセンサ素子を有する。センサ部40はセンサ素子として、温度センサ、電流センサ、および、電圧センサを有する。
センサ部40は組電池10の温度、電流、および、電圧を検出する。センサ部40はそれを組電池10の状態信号としてBMU22に出力する。またセンサ部40はスイッチ30の温度、電流、および、電圧を検出する。センサ部40はそれをスイッチ30の状態信号としてBMU22に出力する。図6~図8では、これら複数のセンサのうちの代表として、組電池10の電圧を検出する電圧センサ41を示している。電圧センサ41は、連結バスバー70に連結された絶縁電線である。
センサ部40は上記の各種センサの他に水没センサ42を有する。水没センサ42は1つの対向電極43を有する。この対向電極43は、グランド電位に接続される第1連結バスバー71と対向配置される。この対向電極43と第1連結バスバー71との間に水などの液体があると、両者が導通する。それによって対向電極43と第1連結バスバー71との間の抵抗が変化する。この抵抗の変化をBMU22が検出する。BMU22は抵抗の変化が所定時間継続されるか否かに基づいて、電池パック100の水没を検出する。BMU22による水没の検出については後述する。
BMU22はセンサ部40の状態信号、および、上位ECU160からの指令信号の少なくとも一方に基づいてスイッチ30を制御する。上記したように第1スイッチ31~第4スイッチ34それぞれは複数の半導体スイッチを有する。BMU22は例えば第1スイッチ31の開閉を制御する場合、第1スイッチ31の有する全ての半導体スイッチを同時に閉状態、若しくは、同時に開状態に制御する。すなわちBMU22は、第1スイッチ31の有する全ての半導体スイッチのゲート電極にハイレベルの制御信号、若しくは、ローレベルの制御信号を同時に出力する。なおBMU22は、半導体スイッチを閉状態にする期間において、ハイレベルの制御信号を間断的に出力することで半導体スイッチの閉時間を調整してもよい。簡単に言えば、BMU22は半導体スイッチをパルス幅制御してもよい。BMUはbattery management unitの略である。
BMU22はセンサ部40の状態信号に基づいて組電池10の充電状態(SOC)やスイッチ30の異常を判定する。SOCはstate of chargeの略である。BMU22はこれらSOCや異常を判定した信号(判定情報)を上位ECU160に出力する。
上位ECU160はBMU22から入力された判定情報、および、他の各種ECUから入力された車両情報に基づいてスイッチ30の制御を決定する。そして上位ECU160はその決定したスイッチ30の制御を含む指令信号をBMU22に出力する。
BMU22は上位ECU160からの指令信号に基づいてスイッチ30を制御する。なお、BMU22は水没センサ42の状態信号により電池パック100が水没したと判断した場合、スイッチ30への制御信号の出力の停止を独断で実行する。これにより組電池10の電気的な接続が遮断される。
またBMU22はスイッチ30が高温になると、スイッチ30の駆動を制限する。例えばBMU22がスイッチ30の半導体スイッチをパルス幅制御していた場合、BMU22はそのデューティ比を低める。これにより半導体スイッチの通電時間が短くなる。この結果、半導体スイッチの発熱が抑制される。
給電バスバー50はアルミニウムや銅などの導電材料から成る。給電バスバー50は例えば以下に列挙する方法で製造することができる。給電バスバー50は1枚の平板を屈曲加工することで製造することができる。給電バスバー50は複数の平板が一体的に連結されることで製造することができる。給電バスバー50は複数の平板を溶接することで製造することができる。給電バスバー50は鋳型に溶融状態の導電材料を流し込むことで製造することができる。以上に列挙した製造方法とは異なる製造方法によっても給電バスバー50を製造することができる。給電バスバー50の製造方法としては特に限定されない。さらに言えば、給電バスバー50としては、例えば絶縁電線を採用することもできる。
電池パック100は給電バスバー50として、第1給電バスバー51、第2給電バスバー52、第3給電バスバー53、および、第4給電バスバー54を有する。これら複数の給電バスバーによって回路基板20と組電池10、および、回路基板20と外部接続端子とが電気的に接続されている。図1ではこれら給電バスバーそれぞれを配線基板21の給電線よりも太くして図示している。これら給電バスバーは図示しない絶縁性の樹脂台に設けられている。樹脂台は配線ケース62と縦方向で対向配置される。
上記したようにモジュールケース60は電池ケース61と配線ケース62を有する。これら電池ケース61と配線ケース62それぞれは絶縁性の樹脂材料からなる。電池ケース61と配線ケース62それぞれの比熱は空気よりも高くなっている。この電池ケース61と配線ケース62とによって構成される空間に組電池10が収納される。
連結バスバー70は給電バスバー50と同等の製造方法によって形成される。連結バスバー70は配線ケース62に設けられる。連結バスバー70は組電池10の有する複数の電池セルを電気的および機械的に連結する。
上記したようにパックケース80は筐体81とカバー82を有する。この筐体81はアルミダイカストで製造することができる。また筐体81は鉄やステンレスをプレス加工することによっても製造することができる。筐体81は、底壁83と、底壁83の底面83aから環状に起立した側壁84と、を有する。環状の側壁84によって開口部が構成されている。この開口部がカバー82によって覆われる。これにより収納空間が構成される。カバー82は樹脂製若しくは金属製である。
図示しないが、底壁83には第3外部接続端子100cに相当する孔が形成されている。この孔に挿入されるボルトを介して底壁83は車両のボディと機械的および電気的に接続されている。これにより筐体81はグランド電位になっている。
本実施形態のパックケース80(電池パック100)は車両の座席下方に設けられる。しかしながら電池パック100の配置としてはこれに限定されない。電池パック100は、例えば後部座席とトランクルームとの間の空間、および、運転席と助手席の間の空間などに配置することもできる。
<電池パックの回路構成>
次に、電池パック100の回路構成を説明する。図1に示すように第1外部接続端子100aと第1スイッチ31の一端とが第1給電バスバー51を介して電気的に接続されている。この第1給電バスバー51から一部が分岐している。この第1給電バスバー51の分岐部位51aが配線基板21の第1内部端子26aと電気的に接続されている。
第1スイッチ31の他端と第2外部接続端子100bとが第2給電バスバー52を介して電気的に接続されている。この第2給電バスバー52から一部が分岐している。この第2給電バスバー52の分岐部位52aが第2スイッチ32の一端と電気的に接続されている。
また第2給電バスバー52における第1スイッチ31の他端と分岐部位52aとの連結部位との間から一部が分岐している。この分岐部位52bが配線基板21の第4内部端子26dと電気的に接続されている。
第2スイッチ32の他端と組電池10の正極とが第3給電バスバー53を介して電気的に接続されている。この第3給電バスバー53から一部が分岐している。この第3給電バスバー53の分岐部位53aが配線基板21の第2内部端子26bと電気的に接続されている。なお組電池10の負極は第3外部接続端子100cと電気的に接続されている。
配線基板21の第1内部端子26aと第2内部端子26bとは第1給電線23を介して電気的に接続されている。この第1給電線23に、第1内部端子26aから第2内部端子26bに向かって順に第3スイッチ33と第4スイッチ34とが直列接続されている。
配線基板21の第3内部端子26cと第4内部端子26dとは第2給電線24を介して電気的に接続されている。そして第3内部端子26cは第4給電バスバー54を介して第4外部接続端子100dと電気的に接続されている。
第2給電線24には第6スイッチ36が設けられている。そして第2給電線24における第3内部端子26cと第6スイッチ36との間の中点が、第1給電線23における第3スイッチ33と第4スイッチ34との間の中点と連結されている。これにより第6スイッチ36は第3スイッチ33と並列接続されている。
また第2給電線24における第4内部端子26dと第6スイッチ36との間の中点が、第3給電線25を介して第5外部接続端子100eと電気的に接続されている。この第3給電線25に第5スイッチ35が設けられている。これにより第5スイッチ35は第1スイッチ31と並列接続されている。
以上により、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第4スイッチ34、および、第3スイッチ33が順に環状に接続されている。第1スイッチ31と第2スイッチ32の中点が第2外部接続端子100bに接続されている。第2スイッチ32と第4スイッチ34の中点が組電池10に接続されている。第4スイッチ34と第3スイッチ33の中点が第4外部接続端子100dに接続されている。第3スイッチ33と第1スイッチ31の中点が第1外部接続端子100aに接続されている。
また、第1スイッチ31と第2スイッチ32との中点が第6スイッチ36を介して第4スイッチ34と第3スイッチ33の中点に接続されている。第1スイッチ31と第2スイッチ32との中点が第5スイッチ35を介して第5外部接続端子100eに接続されている。
以上の電気的な接続構成により、第1スイッチ31を開閉制御することで第1外部接続端子100aと第2外部接続端子100bとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第1スイッチ31を開閉制御することで鉛蓄電池110と回転電機130との電気的な接続が制御される。
第2スイッチ32を開閉制御することで第2外部接続端子100bと組電池10との電気的な接続が制御される。換言すれば、第2スイッチ32を開閉制御することで回転電機130と組電池10との電気的な接続が制御される。
第4スイッチ34を開閉制御することで第2内部端子26bと第3内部端子26cとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第4スイッチ34を開閉制御することで組電池10と保護負荷152との電気的な接続が制御される。
第3スイッチ33を開閉制御することで第1内部端子26aと第3内部端子26cとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第3スイッチ33を開閉制御することで鉛蓄電池110と保護負荷152との電気的な接続が制御される。
また、第6スイッチ36を開閉制御することで第4内部端子26dと第3内部端子26cとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第6スイッチ36を開閉制御することで回転電機130と保護負荷152との電気的な接続が制御される。
第5スイッチ35を開閉制御することで第4内部端子26dと第5外部接続端子100eとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第5スイッチ35を開閉制御することで回転電機130と鉛蓄電池110との電気的な接続が制御される。
さらに言えば、第5スイッチ35と第6スイッチ36を同時に開閉制御することで第3内部端子26cと第5外部接続端子100eとの電気的な接続が制御される。換言すれば、第5スイッチ35と第6スイッチ36を同時に開閉制御することで保護負荷152と鉛蓄電池110との電気的な接続が制御される。
なお、上記した各給電バスバーと各スイッチとの接続はTIG溶接によって行われる。各給電バスバーと外部接続端子との接続はボルト締めによって行われる。そして各給電バスバーと回路基板20との接続はろう接によって行われる。
<電池モジュールの構成>
以下においては互いに直交の関係にある3方向を、横方向、縦方向、および、高さ方向と示す。横方向は車両の左右方向に沿っている。高さ方向は車両の天地方向に沿っている。車両が水平面に停車している場合、高さ方向は鉛直方向に沿う。横方向と縦方向は水平方向に沿う。
上記したように組電池10は複数の電池セルを有する。この電池セルは直方体形状を成している。そのために電池セルは6面を有する。図2に示すように電池セルは高さ方向に面する第1主面10aと第2主面10bを有する。電池セルは横方向に面する第1側面10cと第2側面10dを有する。電池セルは縦方向に面する上端面10eを有する。また図示しないが電池セルは縦方向に面する下端面も有する。これら6面のうち第1主面10aと第2主面10bは他の4面よりも面積が大きくなっている。そして電池セルは第1主面10aと第2主面10bとの間の長さ(厚さ)の薄い扁平形状を成している。
電池セルの上端面10eに電極端子としての正極端子10gと負極端子10hが形成されている。正極端子10gと負極端子10hは直方体形状を成している。正極端子10gと負極端子10hは電池セルから離れるように上端面10eから縦方向に沿って突起している。
正極端子10gと負極端子10hは横方向に離間して並んでいる。正極端子10gは第1側面10c側に位置する。負極端子10hは第2側面10d側に位置する。
図2および図4に示すように上端面10eにおける正極端子10gと負極端子10hとの間には、局所的に剛性の低い安全弁10iが形成されている。上記したように電池セルはガスの生成によって膨張する。ガスの生成によって電池セルの内圧が上昇すると、安全弁10iに亀裂が生じる。これにより安全弁10iから電池セルのガスが外に排出される。
図4に示すように上端面10eにおける正極端子10g、負極端子10h、および、安全弁10iそれぞれの非形成領域にパッキン10jが設けられる。パッキン10jはゴムなどの弾性材料から成る。パッキン10jは縦方向に開口する環状を成す。パッキン10jは正極端子10gおよび負極端子10hそれぞれよりも縦方向の長さが長くなっている。パッキン10jは電池ケース61と配線ケース62との連結によって、電池セルと配線ケース62との間で挟持される。
本実施形態の組電池10は第1電池セル11、第2電池セル12、第3電池セル13、第4電池セル14、および、第5電池セル15を有する。これら複数の電池セルが並ぶことで電池スタックが構成されている。これら複数の電池セルが電気的に直列接続される。第1電池セル11が最低電位の電池セルになる。第5電池セル15が最高電位の電池セルになる。
本実施形態では上記の電池スタックとして第1電池スタック10lと第2電池スタック10mが構成されている。第1電池スタック10lに5つの電池セルのうちの第1電池セル11、第4電池セル14、および、第5電池セル15が分配されている。第2電池スタック10mには残りの第2電池セル12と第3電池セル13が分配されている。
図2に示すように、第1電池スタック10lでは、高さ方向において筐体81の底壁83からカバー82側に向かって順に第1電池セル11、第4電池セル14、および、第5電池セル15が並んでいる。第2電池スタック10mでは、高さ方向において底壁83からカバー82側に向かって順に第2電池セル12と第3電池セル13が並んでいる。これら電池スタックが電池ケース61に収納される。
電池ケース61は縦方向に開口する箱形状を成している。図3に示すように電池ケース61は縦方向に面する底壁63、底壁63の内面61aから縦方向に環状に起立した周壁64を有する。底壁63には内面61aとその裏側の外面とを縦方向に貫通する開口窓63aが形成されている。この開口窓63aによって電池ケース61(モジュールケース60)の中とその外とが連通されている。
周壁64は高さ方向に並ぶ上壁64aと下壁64b、および、横方向に並ぶ左壁64cと右壁64dを有する。縦方向まわりの周方向で、上壁64a、右壁64d、下壁64b、および、左壁64cが順に連結されて環状を成している。
また電池ケース61は環状の周壁64によって囲まれた領域を横方向で2つに分ける第1区画壁64eを有する。この第1区画壁64eによって、電池ケース61の周壁64によって囲まれた領域は、第1電池スタック10lを収納する第1スタック収納空間64fと、第2電池スタック10mを収納する第2スタック収納空間64gと、に分けられている。
さらに電池ケース61は、スタック収納空間を各電池セルに応じた個別の収納空間に分けるための第2区画壁64hを有する。第1スタック収納空間64fには2つの第2区画壁64hが設けられている。これら2つの第2区画壁64hは、第1スタック収納空間64f内において高さ方向で離間して並んでいる。そしてこれら2つの第2区画壁64hは第1区画壁64eと右壁64dとを連結している。これにより第1スタック収納空間64fは高さ方向において下壁64bから上壁64a側に向かって順に並ぶ第1収納空間64i、第4収納空間64l、および、第5収納空間64mに区画されている。
第2スタック収納空間64gには1つの第2区画壁64hが設けられている。この1つの第2区画壁64hは、第2スタック収納空間64g内において上壁64aと下壁64bとの間に位置している。そしてこの1つの第2区画壁64hは左壁64cと第1区画壁64eとを連結している。これにより第2スタック収納空間64gは高さ方向において下壁64bから上壁64a側に向かって順に並ぶ第2収納空間64jと第3収納空間64kに区画されている。
上記の第1収納空間64iと第2収納空間64jは横方向に並んでいる。第4収納空間64lと第3収納空間64kは横方向に並んでいる。第5収納空間64mの横方向における第3収納空間64k側に、1つの収納空間分の空き空間が構成されている。図2に示すように、この空き空間に回路基板20の少なくとも一部が設けられる。そのために回路基板20の少なくとも一部は第5収納空間64mと横方向で並んでいる。
これら5つの収納空間それぞれは縦方向に開口している。この収納空間の開口に電池セルが挿入される。各電池セルは、対応する収納空間に対して、電池セルの下端面が電池ケース61の底壁63の内面61aと接触するまで挿入される。この挿入状態で、各電池セルの正極端子10gと負極端子10hが収納空間の外に飛び出している。また電池セルの第1主面10a、第2主面10b、第1側面10c、および、第2側面10dそれぞれの上端面10e側も電池ケース61の外に飛び出している。
図4に示すように第1スタック収納空間64fでは、第1電池セル11と第4電池セル14それぞれの第2主面10bが高さ方向で対向している。第4電池セル14と第5電池セル15それぞれの第1主面10aが高さ方向で互いに対向している。これにより正極端子10gと負極端子10hが高さ方向で交互に並んでいる。
第2スタック収納空間64gでは、第2電池セル12と第3電池セル13それぞれの第2主面10bが高さ方向で互いに対向している。これにより正極端子10gと負極端子10hが高さ方向で交互に並んでいる。
そして第1電池セル11の正極端子10gと第2電池セル12の負極端子10hが横方向で並んでいる。第4電池セル14の負極端子10hと第3電池セル13の正極端子10gが横方向で並んでいる。
電池ケース61は上記した底壁63と周壁64の他に、周壁64の先端から横方向と高さ方向によって規定される平面に沿って電池ケース61の中心から外に離れる方向に延びる第1フランジ部65を有する。図2ではこの第1フランジ部65と周壁64との境界を破線で示している。第1フランジ部65は周壁64の上壁64a、右壁64d、下壁64b、および、左壁64cそれぞれに形成されて環状を成している。
第1フランジ部65における右壁64dと左壁64cそれぞれに形成された部位には、縦方向に沿う複数の第1ねじ孔61cが形成されている。また第1区画壁64eにも第1ねじ孔61cが形成されている。これら複数の第1ねじ孔61cそれぞれは電池ケース61の内面61aに開口している。
図5に示すように配線ケース62は横方向に延びた形状を成している。配線ケース62の電池セルとの対向部位は縦方向において電池ケース61から離れる方向に凹んでいる。これにより配線ケース62は縦方向に開口する箱形状を成している。
具体的には、配線ケース62は縦方向に面する蓋壁66、および、蓋壁66から環状に起立した環状壁67を有する。蓋壁66は縦方向において電池セルと対向配置される。環状壁67は蓋壁66における電池ケース61側の面(内面)の縁部から電池セル側に起立している。
環状壁67は高さ方向に並ぶ上壁67aと下壁67b、および、横方向に並ぶ左壁67cと右壁67dを有する。縦方向まわりの周方向で、上壁67a、右壁67d、下壁67b、および、左壁67cが順に連結されて環状を成している。
図5および図6に示すように配線ケース62は、これら蓋壁66と環状壁67の他に、環状壁67の先端から横方向と高さ方向によって規定される平面に沿って配線ケース62の中心から離れる方向に延びる第2フランジ部68を有する。第2フランジ部68は環状壁67の上壁67a、右壁67d、下壁67b、および、左壁67cそれぞれに形成されて環状を成している。
第2フランジ部68における右壁67dと左壁67cそれぞれに形成された部位には、縦方向に沿う複数の第2ねじ孔62cが形成されている。また図5に示すように蓋壁66における第1区画壁64eとの対向部位に第2ねじ孔62cが形成されている。これら複数の第2ねじ孔62cそれぞれは配線ケース62の内面とその裏側の外面62bそれぞれに開口している。
なお、蓋壁66における第1区画壁64eとの対向部位には、電池ケース61側に局所的に凹んだ第1凹部69が形成されている。この第1凹部69の底部に複数の第2ねじ孔62cのうちの一部が形成されている。この底部と第2フランジ部68それぞれの縦方向の長さ(厚さ)は等しくなっている。
配線ケース62は、電池ケース61の収納空間の開口部を閉塞するとともに、電池セルにおける電池ケース61の開口から外に飛び出した部位を覆うように、電池ケース61に設けられる。この配線ケース62の電池ケース61への設置により、電池ケース61の第1ねじ孔61cの開口する内面61aと、配線ケース62の第2ねじ孔62cの開口する内面とが縦方向で対向する。
これらねじ孔の開口する電池ケース61と配線ケース62の内面の間には図示しないカラーが設けられる。カラーは縦方向の長さ(厚さ)の薄い扁平形状を成している。カラーはギャップを有する環状を成している。カラーの環状を成す部位は縦方向に開口している。このカラーの開口が、第1ねじ孔61cの内面61a側の開口と第2ねじ孔62cの内面側の開口の間に位置する。
これら第2ねじ孔62c、カラー、および、第1ねじ孔61cが縦方向に並ぶことで構成される複数の合成ねじ孔それぞれに、図7および図8に示すねじ部材60bが締結される。これにより電池ケース61と配線ケース62とが互いに縦方向に近づく態様で機械的に接続(連結)される。この連結状態において、配線ケース62は電池ケース61の縦方向への投影面内に収められている。
なお第1ねじ孔61cと第2ねじ孔62cの少なくとも一方にねじ溝が形成されていればよい。そして第1ねじ孔61cが電池ケース61の外面側で開口し、ねじ部材60bのねじ軸の先端がそこから外に突出している場合、そのねじ軸の先端にナットが締結される。
上記の電池ケース61と配線ケース62の連結により、電池セルの上端面10eに設けられたパッキン10jは、電池セルと配線ケース62との間で縦方向に圧縮される。これにより縦方向に沿ってパッキン10jから離れる方向に向かう復元力がパッキン10jに発生する。この復元力により電池セルが縦方向に押圧される。電池セルはパッキン10jと電池ケース61の底壁63との間で挟持される。これにより電池セルの縦方向の変位と膨張が抑制されている。
なお、上記したように電池セルは高さ方向に面する第1主面10aと第2主面10bを有する。この第1主面10aと第2主面10bは他の4面よりも面積が大きくなっている。そのために電池セルはそれぞれ高さ方向に膨張しやすくなっている。この電池セルの高さ方向の膨張を抑制するための抑え板85が、図2に示すように電池ケース61の上壁64aとカバー82との間に設けられている。この抑え板85はボルトなどによって筐体81の底壁83に連結されている。これにより組電池10を収納するモジュールケース60は抑え板85と底壁83との間に設けられる。この抑え板85と底壁83とによって、モジュールケース60に組電池10が収納された電池モジュールの高さ方向の膨張が抑制されている。
図5に示すように、配線ケース62の蓋壁66には第1電池セル11~第5電池セル15と連結バスバー70とを電気的に接続するための複数の開口部が形成されている。これら複数の開口部は、縦方向に沿って蓋壁66を貫通している。開口部は蓋壁66の内面と外面62bとに開口している。
蓋壁66には開口部として、第1開口部66a、第2開口部66b、第3開口部66c、第4開口部66d、第5開口部66e、および、第6開口部66fが形成されている。第1開口部66aと第6開口部66fは、組電池10の出力としての機能を果たす正極端子10gと負極端子10hに対応して蓋壁66に形成されている。第2開口部66b~第5開口部66eは、複数の電池セルの電気的な直列接続に関連する正極端子10gと負極端子10hに対応して蓋壁66に形成されている。
電池ケース61に配線ケース62が連結された状態において、第1開口部66aは、蓋壁66における第1電池セル11の負極端子10hと縦方向で対向する部位に形成されている。第2開口部66bは、蓋壁66における第1電池セル11の正極端子10gと縦方向で対向する部位、および、第2電池セル12の負極端子10hと縦方向で対向する部位それぞれに形成されている。
第3開口部66cは、蓋壁66における第2電池セル12の正極端子10gと縦方向で対向する部位、および、第3電池セル13の負極端子10hと縦方向で対向する部位それぞれに形成されている。第4開口部66dは、蓋壁66における第3電池セル13の正極端子10gと縦方向で対向する部位、および、第4電池セル14の負極端子10hと縦方向で対向する部位それぞれに形成されている。
第5開口部66eは、蓋壁66における第4電池セル14の正極端子10gと縦方向で対向する部位、および、第5電池セル15の負極端子10hと縦方向で対向する部位それぞれに形成されている。第6開口部66fは、蓋壁66における第5電池セル15の正極端子10gと縦方向で対向する部位に形成されている。
連結バスバー70は、第1連結バスバー71、第2連結バスバー72、第3連結バスバー73、第4連結バスバー74、第5連結バスバー75、および、第6連結バスバー76を有する。これら第1連結バスバー71~第6連結バスバー76は、図6に示すように蓋壁66の外面62bに設けられる。そしてその一部が対応する開口部に設けられる。
なお、蓋壁66には連結バスバー70に対応して電池ケース61側に局所的に凹んだ複数の第2凹部77が形成されている。複数の第2凹部77それぞれの底部に、第1開口部66a~第6開口部66fが形成されている。
第2凹部77の底部の縦方向の長さは、正極端子10gと負極端子10hそれぞれの縦方向の長さよりも短くなっている。そのために各開口部の縦方向の長さも正極端子10gと負極端子10hそれぞれの縦方向の長さよりも短くなっている。各開口部を介して正極端子10gと負極端子10hそれぞれがモジュールケース60の外に突出している。
第1連結バスバー71は第1開口部66aを閉塞する態様で第2凹部77の外面62b側に設けられる。この第1連結バスバー71における第1開口部66aに設けられた部位が第1電池セル11の負極端子10hとレーザ溶接などによって機械的および電気的に接続される。
第1連結バスバー71には図示しないマイナス接続端子が形成されている。このマイナス接続端子が組電池10のマイナスの出力端子としての機能を果たす。またこのマイナス接続端子は図示しないヒューズを介して筐体81に電気的に接続される。これにより第1連結バスバー71はグランド電位になっている。
第2連結バスバー72は第2開口部66bを閉塞する態様で第2凹部77の外面62b側に設けられる。第2連結バスバー72は横方向に延びた形状を成している。この第2連結バスバー72における第2開口部66bに設けられた部位が第1電池セル11の正極端子10gおよび第2電池セル12の負極端子10hそれぞれとレーザ溶接などによって機械的および電気的に接続される。これにより第1電池セル11と第2電池セル12とが第2連結バスバー72を介して直列接続される。
第3連結バスバー73は第3開口部66cを閉塞する態様で第2凹部77の外面62b側に設けられる。第3連結バスバー73は高さ方向に延びた形状を成している。この第3連結バスバー73における第3開口部66cに設けられた部位が第2電池セル12の正極端子10gおよび第3電池セル13の負極端子10hそれぞれとレーザ溶接などによって機械的および電気的に接続される。これにより第2電池セル12と第3電池セル13とが第3連結バスバー73を介して直列接続される。
第4連結バスバー74は第4開口部66dを閉塞する態様で第2凹部77の外面62b側に設けられる。第4連結バスバー74は横方向に延びた形状を成している。この第4連結バスバー74における第4開口部66dに設けられた部位が第3電池セル13の正極端子10gおよび第4電池セル14の負極端子10hそれぞれとレーザ溶接などによって機械的および電気的に接続される。これにより第3電池セル13と第4電池セル14とが第4連結バスバー74を介して直列接続される。
第5連結バスバー75は第5開口部66eを閉塞する態様で第2凹部77の外面62b側に設けられる。第5連結バスバー75は高さ方向に延びた形状を成している。この第5連結バスバー75における第5開口部66eに設けられた部位が第4電池セル14の正極端子10gおよび第5電池セル15の負極端子10hそれぞれとレーザ溶接などによって機械的および電気的に接続される。これにより第4電池セル14と第5電池セル15とが第5連結バスバー75を介して直列接続される。
第6連結バスバー76は第6開口部66fを閉塞する態様で第2凹部77の外面62b側に設けられる。この第6連結バスバー76における第6開口部66fに設けられた部位が第5電池セル15の正極端子10gとレーザ溶接などによって機械的および電気的に接続される。
第6連結バスバー76には図示しないプラス接続端子が形成されている。このプラス接続端子が組電池10のプラスの出力端子としての機能を果たす。
<センサ部>
次に、センサ部40を詳説する。
上記したように連結バスバー70としては第1連結バスバー71~第6連結バスバー76がある。電圧センサ41はこれら第1連結バスバー71~第6連結バスバー76それぞれに独立して電気的に接続される第1電圧配線41a~第6電圧配線41fを有する。第1電圧配線41a~第6電圧配線41fが複数の電圧検出線に相当する。
図8に示すように第1連結バスバー71および第5連結バスバー75は蓋壁66の右壁67d側に位置している。第2連結バスバー72、第4連結バスバー74、および、第6連結バスバー76は横方向における蓋壁66の中央側に位置している。これにより蓋壁66の右壁67d側と中央側との間にスペースが形成されている。以下においてはこのスペースを第1スペースと示す。
また、第3連結バスバー73および第4連結バスバー74は蓋壁66の左壁67c側に位置している。これにより蓋壁66における左壁67c側と中央側との間にスペースが形成されている。以下においてはこのスペースを第2スペースと示す。
第1電圧配線41a、第4電圧配線41d、第5電圧配線41e、および、第6電圧配線41fそれぞれは蓋壁66の第1スペースに設けられる。そしてこれら4つの電圧配線の一端は、対応する連結バスバーの第1スペース側にボルト止めされている。これら4つの電圧配線は、対応する連結バスバーから第1スペースの上壁67a側に延びている。
第2電圧配線41bと第3電圧配線41cそれぞれは蓋壁66の第2スペースに設けられる。そしてこれら2つの電圧配線の一端は、対応する連結バスバーの第2スペース側にボルト止めされている。これら2つの電圧配線は、対応する連結バスバーから第2スペースの上壁67a側に延びた後、上壁67aの形状に沿って第1スペース側へと延びている。これら第2スペースに設けられる2つの電圧配線は、第1スペース側において、第1スペースに設けられた4つの電圧配線とともに1つにまとめられている。
上記したように水没センサ42は第1連結バスバー71と対向する対向電極43を有する。そして水没センサ42はこの対向電極43に連結された連結配線44を有する。この連結配線44は絶縁電線である。
対向電極43は上記の蓋壁66の第1スペースに設けられる。対向電極43は第1連結バスバー71と横方向で離間して対向している。また対向電極43は筐体81の底壁83と高さ方向で離間して対向している。
対向電極43と第1連結バスバー71との横方向での対向間隔FD1は、対向電極43と底壁83との高さ方向での対向間隔FD2よりも短くなっている。したがって、対向電極43と第1連結バスバー71との間のほうが、対向電極43と底壁83との間よりも抵抗が高くなっている。
なお、本実施形態では対向電極43は第1連結バスバー71における第1電圧検出線41aとの連結部位と非対向になっている。しかしながら対向電極43は第1連結バスバー71における第1電圧検出線41aとの連結部位と対向する構成を採用することもできる。この第1連結バスバー71における第1電圧検出線41aとの連結部位は局所的に突起している。そのため、この局所的に突起した部位を例えば第1連結バスバー71における第1電圧検出線41aとの連結部位を底壁83側に位置させる。これにより対向電極43と第1連結バスバー71との離間距離を局所的に短くした構成などを採用することができる。
連結配線44は蓋壁66の第1スペースに設けられる。連結配線44の一端が対向電極43と連結されている。連結配線44は、対向電極43から第1スペースの上壁67a側に延びている。連結配線44は6つの電圧配線に合流し、これらとともに1つにまとめられている。図示しないが、これら7つの配線は配線ケース62に固定された規制部材によって1つにまとめられている。
これら束をなす7つの配線は、規制部材によってまとめられた部位から配線基板21側へと延びている。そしてこれら7つの配線の他端が第1コネクタ45にまとめられている。なお、図示しないが、他の電流や温度を検出するセンサも絶縁電線を有しており、これら絶縁電線も上記の規制部材によって7つの配線とともにまとめられている。これら絶縁電線の他端も第1コネクタ45にまとめられている。
図2および図8に示すように配線基板21には第1コネクタ45と連結される第2コネクタ46が設けられている。この第2コネクタ46に第1コネクタ45が挿入される。これによりBMU22にセンサ部40で検出された信号(状態信号)が入力される。
<判定回路>
図9に示すようにBMU22は、不純物を含むために導電性を有する水などの液体が対向電極43と第1連結バスバー71との間にあるか否かを判定する判定回路27を有する。この判定回路27は対向電極43と第1連結バスバー71との間の抵抗値の変化に応じて出力信号の電圧レベル(出力電圧)の変化する出力回路28と、出力回路28の出力電圧に基づいて電池パック100の水没の有無を判断する判断回路29と、を有する。判定回路27と水没センサ42が検出部に相当する。第1連結バスバー71がグランド部材と電極板に相当する。
出力回路28は、スイッチ28a、第1抵抗28b、および、第2抵抗28cを有する。スイッチ28aと第1抵抗28bは電源からグランドへと向かって順に直列接続されている。第2抵抗28cはスイッチ28aと第1抵抗28bとの間の中点に接続されている。この接続構成により、スイッチ28aが開状態の場合、スイッチ28aと第1抵抗28bとの間の中点はグランド電位(ローレベル)になる。スイッチ28aが閉状態の場合、スイッチ28aと第1抵抗28bとの間の中点はハイレベルになる。この中点電位が、出力回路28の出力電圧として、第2抵抗28cを介して判断回路29に入力される。
上記のスイッチ28aはPチャネル型MOSFETである。このスイッチ28aのソース電極が電源に接続されている。スイッチ28aのドレイン電極が第1抵抗28bと第2抵抗28cに接続されている。
出力回路28はスイッチ28aのソース電極とゲート電極とを接続する基準抵抗28dを有する。この基準抵抗28dとゲート電極との間の中点が対向電極43と電気的に接続されている。
スイッチ28aの開閉状態は、ソース電極とゲート電極の電位差によって変化する。ソース電極の電位よりもゲート電極の電位のほうが高い場合、スイッチ28aは開状態である。またソース電極の電位よりもゲート電極の電位のほうが低い場合においても、その電位差がスイッチ28aの閾値電圧を下回る場合、スイッチ28aは開状態である。ソース電極の電位よりもゲート電極の電位のほうが低く、なおかつ、その電位差が閾値電圧を上回る場合、スイッチ28aは閉状態になる。以下においては説明を簡便とするために、ソース電極とゲート電極の電位差をVgs、閾値電圧をVthと示す。
対向電極43とグランド電位に接続された第1連結バスバー71との間に導電性の液体が無く、両者が非導通の場合、対向電極43はオープンになる。そのために対向電極43に電流は流れず、ゲート電極は電源電位になっている。電位差Vgsはほとんどゼロであり、スイッチ28aは開状態になっている。スイッチ28aと第1抵抗28bとの間の中点がローレベルになっている。このローレベルが判断回路29に入力される。この場合、判断回路29は電池パック100が水没していないと判断する。
対向電極43と第1連結バスバー71との間に導電性を有する液体があり、それによって両者が導通する場合、判定回路27には、その液体を抵抗とする直列回路が構成される。導電性の液体によって構成される抵抗をWaとすると、判定回路27には、電源からグランドへと向かって順に接続された基準抵抗28dと抵抗Waとによって構成される直列回路が構成される。この基準抵抗28dと抵抗Waとの間の中点がスイッチ28aのゲート電極と接続される。
基準抵抗28dの抵抗値をRc、抵抗Waの抵抗値をRw、電源電圧をVとすると、ゲート電極に入力される電圧はRw×V/(Rc+Rw)となる。これに対してソース電極に入力される電圧はVである。ゲート電極の電位のほうが、ソース電極の電位よりも低くなっている。そしてその電位差VgsはRc×V/(Rc+Rw)となっている。
抵抗値Rwは、液体の導電性、対向電極43と第1連結バスバー71との対向間隔FD1や対向面積によって決定される。液体は検出対象なので、その導電性を選択することはできない。しかしながら対向電極43と第1連結バスバー71との対向間隔FD1や対向面積は用途に応じて適宜選択することができる。したがって、例えば対向間隔FD1を短く設定することで抵抗値Rwを低く設定することができる。
抵抗値Rwが低くなると電位差Vgsが大きくなる。電位差Vgsが閾値電圧Vthを上回り、スイッチ28aが閉状態になる。この結果、スイッチ28aと第1抵抗28bとの間の中点がハイレベルになる。このハイレベルが判断回路29に入力される。このハイレベルの信号の入力が、例えば1秒などの所定時間継続されると、判断回路29は電池パック100が水没したと判断する。なおもちろんではあるが、上記の所定時間は一例に過ぎず、例えば0.5秒や0.1秒などを適宜選択することができる。
ところで、上記したように対向電極43と底壁83との高さ方向での対向間隔FD2は対向間隔FD1よりも長くなっている。そのために対向電極43と底壁83とを導通する液体によって構成される抵抗は、対向電極43と第1連結バスバー71とを導通する液体によって構成される抵抗よりも抵抗値が高くなる。本実施形態では、対向電極43と底壁83との間に水道水などの液体がある場合に、両者の導通によって電位差Vgsが閾値電圧Vthを上回らないように設定されている。そのために本実施形態で示す構成の場合、筐体81に水などが浸入し、この水が対向電極43と第1連結バスバー71との間に位置して両者を導通させないと、出力回路28はハイレベルの信号を出力しなくなっている。なおもちろんではあるが、対向電極43と底壁83とが水道水などの液体によって導通した際に、電位差Vgsが閾値電圧Vthを上回るように設定してもよい。
本実施形態では、対向電極43と第1連結バスバー71との対向間隔や対向面積を、両者が水道水などの若干の不純物を含むために導電性を有する液体によって導通した場合における抵抗値Rwが数10kΩになるように設定されている。水道水の電気抵抗率はおよそ100Ω・mである。これに対して対向電極43と第1連結バスバー71との対向間隔は例えば数mm、対向面積は例えば数平方mmに設定される。
ただし、対向電極43と第1連結バスバー71それぞれの表面には結露によって水滴が形成される。水滴は徐々に大きくなり、その重さが重くなる。水滴は自重によって流れ落ちようとする。しかしながら水滴が自重によって流れ落ちる前に、対向電極43と第1連結バスバー71それぞれの表面に形成された水滴が互いに連結される虞がある。これにより対向電極43と第1連結バスバー71とが導通する虞がある。このように水滴を介して対向電極43と第1連結バスバー71とが導通することが避けられるように、両者の最短の対向間隔は定められる。
<作用効果>
上記したように水没検出用の対向電極43と組電池10のグランド接続用の第1連結バスバー71とが、不純物を含むために導電性を有する水などの液体を介して導通すると、両者の間の抵抗が変化する。その抵抗の変化に応じて、出力回路28の電圧レベルが変動する。これにより対向電極43と第1連結バスバー71の設けられる筐体81内に液体があるか否かを検出することができる。このように水没センサ42は水没検出用の対向電極を複数有さずとも液体を検出することができる。したがって電池パック100の部品点数の増大が抑制される。
対向電極43は連結配線44と接続されている。電圧センサ41は第1電圧配線41a~第6電圧配線41fを有する。連結配線44と第1電圧配線41a~第6電圧配線41fは絶縁電線であり、その他端が第1コネクタ45にまとめられている。この第1コネクタ45が配線基板21に設けられた第2コネクタ46と接続されている。これによれば、連結配線と複数の電圧配線が個別に配線基板21に接続される構成と比べて、電池パック100の構成が簡素化される。
以上、本開示物の好ましい実施形態について説明したが、本開示物は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示物の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
(第1の変形例)
図10に示すように第1連結バスバー71の一部が筐体81の底壁83に向かって延びた形状を採用することもできる。この第1連結バスバー71の底壁83への延長部位71aと対向電極43とが横方向で対向配置される。これにより筐体81内に侵入した液体をより早く検出することができる。
(第2の変形例)
図11および図12に示すように対向電極43が高さ方向で底壁83と対向する構成を採用することもできる。この変形例では、対向電極43と底壁83とが水道水程度の電気抵抗率を有する液体などによって導通された場合に出力回路28からハイレベルが出力されるように、対向電極43と底壁83との対向間隔FD2や対向面積が決定されている。図11に示す変形例では、対向電極43は下壁67bに固定される。図12に示す変形例では、対向電極43は第2フランジ部68の底壁83との対向部位に固定される。筐体81がグランド部材に相当する。
(第3の変形例)
各実施形態では連結配線44が蓋壁66の第1スペースに設けられる例を示した。しかしながら例えば図13に示すように連結配線44が環状壁67に設けられる構成を採用することもできる。
(第4の変形例)
図14に示すように対向電極43が横方向で側壁84と対向する構成を採用することもできる。この変形例では、対向電極43と側壁84とが水道水程度の電気抵抗率を有する液体などによって導通された場合に、出力回路28からハイレベルが出力される。
(第5の変形例)
本実施形態ではセンサ部40が1つの水没センサ42を有する例を示した。しかしながらセンサ部40が有する水没センサ42の数としては上記例に限定されない。例えば図15に示すようにセンサ部40は2つの水没センサ42を有してもよい。図15に示す変形例では、2つの水没センサ42の対向電極43が横方向で離間して設けられている。そして各対向電極43は、側壁84における電池モジュールを介して横方向で対向配置された部位と離間して対向している。これによれば、車両の載置される地面の傾斜によって、2つの対向電極43のうちの一方が他方に比べて鉛直方向上側に位置したとしても、他方がそれよりも鉛直方向下側に位置する。したがって、2つの対向電極43のうちの一方で液体を検出しがたくなったとしても、他方で液体を検出することができる。なおこの変形例においては、対向電極43と側壁84との間だけではなく、対向電極43と底壁83との間の液体も検出可能に構成されている。
(第6の変形例)
本実施形態、および、これまでに示した各種変形例においては、対向電極43が筐体81の底壁83側に位置する例を示した。しかしながら例えば図16に示すように対向電極43は筐体81の開口側(カバー82側)に位置してもよい。これによれば、筐体81の開口から液体が流入した場合に対向電極43と側壁84とがその液体によって導通する。そのため筐体81内に液体が溜まる前に液体を検出することができる。
水没センサ42の個数や配置は、電池パック100の形状や電池パック100の車両への配置位置や配置角度に応じて適宜決定することができる。例えば複数の水没センサを同一の高さ位置で並べて配置してもよい。さらに例示すれば、複数の水没センサを高さ方向で並べて配置してもよい。
また、本実施形態では対向電極43は配線ケース62に設けられた例を示した。しかしながら、筐体81内においてグランド電位になる導電性材料から成る部位と対向配置されるのであれば、対向電極43の設けられる場所は特に限定されない。例えば対向電極43は電池ケース61に設けられてもよい。また対向電極43は、給電バスバー50の設けられる樹脂台に設けられてもよい。
(その他の変形例)
本実施形態では組電池10が5つの電池セルを有する例を示した。しかしながら組電池10は2つ以上の電池セルを有すればよく、上記例に限定されない。
本実施形態では組電池10が2つの電池スタックを有する例を示した。しかしながら電池スタックの数としても、2つではなく1つ若しくは3つ以上を採用することもできる。
本実施形態では電池スタックの有する電池セルが高さ方向に並ぶ例を示した。しかしながら電池セルの並ぶ方向としては特に限定されず、縦方向や横方向に並んでもよい。
本実施形態では電源システム200を搭載する車両がアイドルストップ機能を有する例を示した。しかしながら電源システム200を搭載する車両としては上記例に限定されない。例えばハイブリッド自動車や電気自動車を採用することができる。この場合、本実施形態で示したスタータモータ120や回転電機130は、モータジェネレータに代わる。