JP7046902B2 - 香料組成物、飲食品および消費財の香気付与乃至増強方法 - Google Patents

香料組成物、飲食品および消費財の香気付与乃至増強方法 Download PDF

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Description

本発明は、香料組成物、これを含有する飲食品、および、消費財の香気付与乃至増強方法に関する。
近年、消費者の嗜好は多様化し、それに伴い、各種各様の香気を有する飲食品が製造されている。例えば、飲食品業界においては消費者の嗜好に合うおいしさや、天然感を有する香気・香味を有する飲食品へのニーズに応じるため様々な技術開発が求められている。
飲食品の一つの原料素材である香料についても、従来から提案されている香料化合物だけでは十分には対応しきれず、従来にないユニークな香気・香味特性を有する香料組成物の開発が課題となっている。またこれらの課題は、飲食品だけでなく、香粧品や医薬衛生品も含む消費財一般にいえるものである。
これまで、香気改善のための提案がいくつか行われている。例えば、特許文献1および2には、香料化合物として使用されるアセトアルデヒドの沸点が低く取り扱いが困難であるとの課題を解決するために、飲食品の使用条件に応答してアセトアルデヒドを生成するアセトアルデヒド前駆体としての1-エトキシエチルアセテートが記載されている。
米国特許第4296137号明細書 特表2019-506845号公報
しかしながら、飲食品などの香料素材として使用される前述した従来の香料化合物は、香気や香味の質および強度の点で単調であるなどの理由から、多様化している飲食品などの風味を改善する要望に十分対応できておらず、新たな香料組成物、これを含有する飲食品、および、消費財の香気付与乃至増強方法の開発が期待されていた。
本発明の課題は、新たな香料組成物、これを含有する飲食品、および、消費財の香気付与乃至増強方法を提供することである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
[1] 下記式(1):
Figure 0007046902000001
(上記式(1)中、Rは炭素数2~4の直鎖または分岐鎖状アルキル基を示す。)
で表される化合物を有効成分として含有する、香料組成物。
[2] [1]に記載の香料組成物において、前記化合物は、1-エトキシエチルブチレートである、香料組成物。
[3] [1]または[2]に記載の香料組成物を含有する、飲食品。
[4] [1]または[2]に記載の香料組成物を消費財に添加する工程を含む、消費財の香気付与乃至増強方法。
[5] (a)[1]または[2]に記載の香料組成物を消費財に添加する工程、(b)前記(a)工程の後に、前記消費財を加熱する工程、を含む、消費財の香気付与乃至増強方法。
[6] [4]または[5]に記載の消費財の香気付与乃至増強方法において、前記消費財は、飲食品である、消費財の香気付与乃至増強方法。
本発明によれば、新たな香料組成物、これを含有する飲食品、および、消費財の香気付与乃至増強方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る化合物の熱処理結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施の形態について、詳細に説明する。本明細書において、「~」は下限値および上限値を含む範囲を意味し、「濃度」、「%」は特に断りのない限りそれぞれ「質量濃度」、「質量パーセント濃度」を表すものとする。また、本明細書において、香味とは、香気(香り)によって変化し得る1種または複数種の感覚、代表的には嗅覚および味覚などを含む感覚を意味する。本明細書において、「香気を付与乃至増強する」とは、香気を新たに加える、または香気を増強することを含み、例えば、香気付与の結果香味が改善されるものを含んでいる。さらには、香気付与乃至増強の結果、嗅覚および味覚以外の感覚、例えば、冷感、温感、質感(のど越し、固さ、粘度など、テクスチャともいう)、炭酸や辛さなどの刺激感、などを増強、抑制、または改善するものであってもよい。
(香料組成物)
<香料組成物の概要>
以下、本発明の一実施の形態に係る香料組成物(以下、本件香料組成物という場合がある。)の有効成分である化合物について説明する。本件香料組成物は、下記式(1)で表される化合物(以下、本件化合物という場合がある。)を有効成分として含有する。なお、下記式(1)中、Rは炭素数2~4の直鎖または分岐鎖状アルキル基を示す(以下、全ての化学式および化学反応式について同様である)。
Figure 0007046902000002
ここで、本件化合物を「有効成分として含有する」とは、所望の香気を発揮するのに十分な量で含有することを意味する。したがって、本件香料組成物は、本件化合物のみを含有してもよいが、所望の香気を損なわない限りにおいて、他の香料成分や、溶剤等の他の添加物などを含有していてもよい。
本件香料組成物の有効成分である本件化合物は、その香気特性について一切確認されておらず、香料化合物としての用途を全く検討されてこなかった化合物である。本発明者らが鋭意研究したところ、本件化合物が、香料化合物として優れた効果を奏することを見出した。
本発明者らは、本件化合物が、それ自体の香気が、特徴的な発酵感、ロースト感、バターの油脂感を呈し、香料化合物として各種物品に配合することで配合対象に香気を付与乃至増強できることを見出した。さらに、詳細は後述するが、本発明者らは、本件香料組成物を加熱することにより、本件化合物とは別の香気を呈するという優れた効果を見出した。
本件香料組成物の有効成分である上記式(1)で表される化合物としては、原料を用意しやすく、かつ、合成が容易であり製造コストを低減できるという観点から、下記式(2)で表される1-エトキシエチルブチレート(1-ethoxyethyl butyrate)または下記式(3)で表される1-ブトキシエチルブチレート(1-butoxyethyl butyrate)であることが好ましく、そのうち、下記式(2)で表される1-エトキシエチルブチレートがより好ましい。
Figure 0007046902000003
Figure 0007046902000004
<本件化合物の合成方法>
以下、本件香料組成物の有効成分である本件化合物の合成方法について説明する。本件化合物は、特許文献1に記載の製法を参考に、下記式(4)で表される化学反応式にしたがって化学的に合成することができる。
Figure 0007046902000005
上記式(4)で表される反応において、酪酸(butyric acid)(ブタン酸(butanoic acid))に対するアルキルビニルエーテルの使用量は、例えば1~5当量の範囲内とすることができる。また、上記式(4)で表される反応には、触媒量の酪酸クロリド(butyryl chloride)(ブタン酸クロリド(butanoyl chloride))を添加することにより、効率よく本件化合物を得ることができ好適である。酪酸に対する酪酸クロリドの使用量は、例えば0.001~1当量の範囲内とすることができる。
各種反応条件は、目的物である本件化合物が所望の収量得られるように適宜調整することができる。また、得られた本件化合物は、さらに必要に応じてカラムクロマトグラフィ、減圧蒸留等の手段を用いて精製してもよい。
<香料組成物の詳細>
本件香料組成物は、本件化合物を有効成分として所定量含有し、香味の付与を目的として、各種物品に配合することができるものをいう。本発明の香料組成物の形態は特に限定されず、水溶性香料組成物、油溶性香料組成物、乳化香料組成物が例示できる。
本件香料組成物中の本件化合物の濃度は、香料組成物の配合対象に応じて任意に決定できる。本件香料組成物の全体質量に対する本件化合物の濃度としては、0.1ppt~50%、好ましくは0.001ppm~30%、より好ましくは0.1ppm~10%の範囲内が挙げられる。より具体的には、本件化合物の濃度としては、下限値を0.1ppt、10ppt、100ppt、1ppb、10ppb、100ppb、1ppm、10ppm、100ppm、1000ppm、1%、10%のいずれかとし、上限値を50%、10%、1000ppm、100ppm、10ppm、1ppm、100ppb、10ppb、1ppb、100ppt、10ppt、1pptのいずれかとして、これら下限値および上限値の任意の組み合わせによる範囲内とすることができるが、これらに限定されない。
また、前述したように、本件香料組成物は、本件化合物に加えて、さらに他の任意の化合物または成分を含有し得る。他の任意の化合物または成分として、各種の香料化合物または香料組成物、油溶性色素類、ビタミン類、機能性物質、魚肉エキス類、畜肉エキス類、植物エキス類、酵母エキス類、動植物タンパク質類、動植物タンパク分解物類、澱粉、デキストリン、糖類、アミノ酸類、核酸類、有機酸類、溶剤などを例示することができる。各種の香料化合物または香料組成物としては、例えば、「特許庁公報、周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料、平成12年1月14日発行」、「日本における食品香料化合物の使用実態調査」(平成12年度厚生科学研究報告書、日本香料工業会、平成13年3月発行)、および「合成香料 化学と商品知識」(2016年12月20日増補新版発行、合成香料編集委員会編集、化学工業日報社)に記載されている合成香料化合物(合成香料)、天然精油、天然香料などを挙げることができる。
合成香料化合物の具体例として、炭化水素化合物としては、α-ピネン、β-ピネン、γ-テルピネン、ミルセン、カンフェン、リモネンなどのモノテルペン、バレンセン、セドレン、カリオフィレン、ロンギフォレンなどのセスキテルペン、1,3,5-ウンデカトリエンなどが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、アルコール化合物としては、ブタノール、ペンタノール、3-オクタノール、ヘキサノールなどの飽和アルカノール、(Z)-3-ヘキセン-1-オール、プレノール、2,6-ノナジエノールなどの不飽和アルコール、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、テトラヒドロミルセノール、ファルネソール、ネロリドール、セドロール、α-ターピネオール、テルピネン-4-オール、ボルネオールなどのテルペンアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、シンナミルアルコールなどの芳香族アルコールが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、ヘキサナール、オクタナール、デカナール、ヒドロキシシトロネラールなどの飽和アルデヒド、(E)-2-ヘキセナール、2,4-オクタジエナールなどの不飽和アルデヒド、シトロネラール、シトラール、ミルテナール、ペリルアルデヒドなどのテルペンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナミルアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、ヘリオトロピン、p-トリルアルデヒドなどの芳香族アルデヒドが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、ケトン化合物としては、2-ヘプタノン、2-ウンデカノン、1-オクテン-3-オン、アセトイン、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン(メチルヘプテノン)などの飽和および不飽和ケトン、ジアセチル、2,3-ペンタンジオン、マルトール、エチルマルトール、シクロテン、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-3(2H)-フラノンなどのジケトンおよびヒドロキシケトン、カルボン、メントン、ヌートカトンなどのテルペンケトン、α-イオノン、β-イオノン、β-ダマセノンなどのテルペン分解物に由来するケトン、ラズベリーケトンなどの芳香族ケトンが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、フランまたはエーテル化合物としては、フルフリルアルコール、フルフラール、ローズオキシド、リナロールオキシド、メントフラン、テアスピラン、エストラゴール、オイゲノール、1,8-シネオールなどが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、エステル化合物としては、酢酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸オクチル、酪酸エチル、イソ酪酸エチル、酪酸イソアミル、2-メチル酪酸エチル、イソ吉草酸エチル、イソ酪酸2-メチルブチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、カプリル酸エチル、イソ吉草酸イソアミル、ノナン酸エチルなどの脂肪族エステル、酢酸リナリル、酢酸ゲラニル、酢酸ラバンジュリル、酢酸テルぺニル、酢酸テルピニル、酢酸ネリルなどのテルペンアルコールエステル、酢酸ベンジル、サリチル酸メチル、ケイ皮酸メチル、プロピオン酸シンナミル、安息香酸エチル、イソ吉草酸シンナミル、3-メチル-2-フェニルグリシド酸エチルなどの芳香族エステルが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、ラクトン化合物としては、γ-デカラクトン、γ-ドデカラクトン、δ-デカラクトン、δ-ドデカラクトンなどの飽和ラクトン、7-デセン-4-オリド、2-デセン-5-オリドなどの不飽和ラクトンが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、酸化合物としては、酢酸、酪酸、イソ吉草酸、カプロン酸、オクタン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの飽和・不飽和脂肪酸が挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、含窒素化合物としては、インドール、スカトール、ピリジン、アルキル置換ピラジン、アントラニル酸メチル、トリメチルピラジンなどが挙げられる。
合成香料化合物の具体例として、含硫化合物としては、メタンチオール、ジメチルスルフィド、ジメチルジスルフィド、アリルイソチオシアネート、3-メチル-2-ブテン-1-チオール、3-メチル-2-ブタンチオール、3-メチル-1-ブタンチオール、2-メチル-1-ブタンチオール、3-メルカプトヘキサノール、4-メルカプト-4-メチル-2-ペンタノン、酢酸3-メルカプトヘキシル、p-メンタ-8-チオール-3-オンおよびフルフリルメルカプタンなどが挙げられる。
天然精油としては、スイートオレンジ、ビターオレンジ、プチグレン、レモン、ベルガモット、マンダリン、ネロリ、ペパーミント、スペアミント、ラベンダー、カモミール、ローズマリー、ユーカリ、セージ、バジル、ローズ、ヒヤシンス、ライラック、ゼラニウム、ジャスミン、イランイラン、アニス、クローブ、ジンジャー、ナツメグ、カルダモン、スギ、ヒノキ、ベチバー、パチョリ、ラブダナムなどが挙げられる。
魚肉エキス類、畜肉エキス類、植物エキス類または酵母エキス類などの各種動植物エキスとしては、ハーブまたはスパイスの抽出物、コーヒー、緑茶、紅茶、またはウーロン茶の抽出物や、乳または乳加工品およびこれらのリパーゼおよび/またはプロテアーゼなどの各種酵素分解物などが挙げられる。
また、本件香料組成物は、本件化合物を公知の方法によって適切な溶媒や分散媒に配合して調製することができる。すなわち、本件香料組成物の形態としては、本件化合物やその他の成分を水溶性または油溶性の溶媒に溶解した溶液、乳化製剤などが挙げられる。
ここで、水溶性溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、2-プロパノール、メチルエチルケトン、グリセリン、プロピレングリコールなどを例示することができる。これらのうち、飲食品への使用の観点から、エタノールまたはグリセリンが特に好ましい。
油溶性溶媒としては、植物性油脂、動物性油脂、精製油脂類(例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリドなどの加工油脂や、トリアセチン、トリブチリンなどの短鎖脂肪酸トリグリセリドが挙げられる)、各種精油、トリエチルシトレートなどを例示することができる。
また、乳化製剤とするためには、本件化合物を水溶性溶媒および乳化剤と共に乳化して得ることができる。本件化合物の乳化方法としては特に限定されるものではなく、従来から飲食品などに用いられている各種類の乳化剤、例えば、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、脂肪酸トリグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、加工でん粉、ソルビタン脂肪酸エステル、キラヤ抽出物、アラビアガム、トラガントガム、グアーガム、カラヤガム、キサンタンガム、ペクチン、アルギン酸およびその塩類、カラギーナン、ゼラチン、カゼインキラヤサポニン、カゼインナトリウムなどの乳化剤を使用してホモミキサー、コロイドミル、回転円盤型ホモジナイザー、高圧ホモジナイザーなどを用いて乳化処理することにより安定性の優れた乳化液を得ることができる。また、乳化を安定させるため、係る水溶性溶媒は、水の他に、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、グルコース、トレハロース、糖液、還元水飴などの多価アルコール類の1種類または2種類以上の溶媒を配合して使用することができる。
本件香料組成物は、さらに必要に応じて、香料組成物において通常使用される成分を含有していてもよい。当該成分として、例えば、水、エタノールなどの溶剤や、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライドなどの香料保留剤を含有していてもよい。
<各種物品への使用>
本件香料組成物は、各種物品またはそれに用いる香料組成物などに配合して使用することができる。具体的には、本件香料組成物は、それ自体を各種物品に配合してもよいし、1種または2種以上の水溶性香料、乳化香料組成物、任意の香料化合物、または、天然精油(例えば、前掲の「特許庁公報、周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料」、「日本における食品香料化合物の使用実態調査」、および「合成香料 化学と商品知識」に記載されている香料化合物および/または香料組成物)と併せて各種物品に配合してもよい。
本件香料組成物の配合対象となる物品としては特に限定されず、本件香料組成物を各種物品に使用すれば、従来にないユニークな香気を各種物品に付与することができる。本件香料組成物の配合対象となる物品の具体例としては、飲食品、香粧品、医薬衛生品などの消費財が挙げられ、例えば、バターやチーズの香りが付与乃至増強された焼菓子やフレグランス、石鹸などを提供することができる。特に、本件香料組成物が発酵感、ロースト感、バターの油脂感などを付与乃至増強できるという観点から、飲食品に配合して使用することが好ましい。
本件香料組成物を配合可能な飲食品は特に限定されないが、例えば、コーラ飲料、果汁入炭酸飲料、乳類入炭酸飲料などの炭酸飲料類;果汁飲料、野菜飲料、スポーツドリンク、ハチミツ飲料、豆乳、ビタミン補給飲料、ミネラル補給飲料、栄養ドリンク、滋養ドリンク、乳酸菌飲料、乳飲料などの食系飲料類;緑茶、紅茶、ウーロン茶、ハーブティー、コーヒー飲料などの嗜好飲料類;チューハイ、カクテルドリンク、発泡酒、果実酒、薬味酒などのアルコール飲料類;バター、チーズ、ミルク、ヨーグルトなどの乳製品;アイスクリーム、ラクトアイス、氷菓、ヨーグルト、プリン、ゼリー、デイリーデザートなどのデザート類およびそれらを製造するためのミックス類;キャラメル、キャンディー、錠菓、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイ、チョコレート、スナックなどの菓子類およびそれらを製造するためのケーキミックスなどのミックス類;牛脂、鶏油、ラードなどの畜肉の油脂や各種魚類の油などの各種油脂;パン、スープ、各種インスタント食品などの一般食品類;を挙げることができる。
また、本件香料組成物を配合可能な香粧品または医薬衛生品は特に限定されないが、例えば、フレグランス製品、基礎化粧品、仕上げ化粧品、頭髪化粧品、日焼け化粧品、薬用化粧品、ヘアケア製品、石鹸、身体洗剤、浴用剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、漂白剤、エアゾール剤、消臭・芳香剤、忌避剤、口腔用組成物、皮膚外溶剤などを挙げることができる。
本件香料組成物を飲食品や香粧品などの各種物品に適用する場合において、各種物品中の本件化合物の濃度は、物品の香気や所望の効果の程度などに応じて任意に決定できる。
飲食品に適用した場合の本件化合物の濃度の例としては、飲食品の全体質量に対して、0.001ppt~100ppm、好ましくは0.1ppt~10ppm、より好ましくは1ppt~1ppmの範囲内が挙げられる。より具体的には、下限値を0.001ppt、0.01ppt、0.1ppt、1ppt、10ppt、100ppt、1ppb、10ppb、100ppb、1ppm、10ppmのいずれか、上限値を100ppm、10ppm、1ppm、100ppb、10ppb、1ppb、100ppt、10ppt、1ppt、0.1ppt、0.01pptのいずれかとして、これら下限値および上限値の任意の組み合わせの範囲内が挙げられるが、これらに限定されない。なお、飲食品の種類や香味にも依存するが、飲食品中の本件化合物の濃度が0.001ppt未満の場合は、香味改善効果が低いと感じられる場合があり、100ppmを超える場合は、本件化合物そのものの香気が突出して配合対象の飲食品の香味に好ましくない変質を与えると感じられる場合がある。ただし、配合対象の飲食品の香味などによっては、配合対象の飲食品に対して本件化合物を、前記下限を下回る濃度または前記上限を上回る濃度で配合してもよい。
また、香粧品または医薬衛生品に適用した場合の本件化合物の濃度の例としては、香粧品または医薬衛生品の全体質量に対して、0.001ppt~100ppm、好ましくは0.1ppt~10ppm、より好ましくは1ppt~1ppmの範囲内が挙げられる。より具体的には、下限値を0.001ppt、0.01ppt、0.1ppt、1ppt、10ppt、100ppt、1ppb、10ppb、100ppb、1ppm、10ppmのいずれか、上限値を100ppm、10ppm、1ppm、100ppb、10ppb、1ppb、100ppt、10ppt、1ppt、0.1ppt、0.01pptのいずれかとして、これら下限値および上限値の任意の組み合わせの範囲内が挙げられるが、これらに限定されない。
以上より、本発明の香料組成物を、例えば飲食品などの物品に有効量配合することで、発酵感、ロースト感、バターの油脂感などが付与乃至増強されるという効果を奏する。
(香気付与乃至増強方法)
<第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法>
本発明の一実施の形態に係る消費財の香気付与乃至増強方法(以下、第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法という場合がある。)は、前述した本件化合物を有効成分として含有する本件香料組成物を飲食品などの消費財に添加する工程を含む。第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法によれば、消費財に香気が付与されるという効果、および/または、消費財の香気が増強されるという効果を奏する。より具体的には、第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法によれば、消費財に本件香料組成物を添加することで、発酵感、ロースト感、バターの油脂感などが付与乃至増強される。
前述したように、本件香料組成物が発酵感、ロースト感、バターの油脂感などを付与乃至増強できるという観点から、第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法は、飲食品の香気付与乃至増強方法であることが好ましい。
第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法において、消費財に対する本件香料組成物の添加量は、本件香料組成物に有効成分として含まれる本件化合物によって、香気が付与乃至増強される有効量であればよく、消費財の種類や形態に応じて任意に設定することができる。この場合において、消費財に対する本件化合物の濃度の例としては、前掲「各種物品への使用」の項目で述べた通りである。
第1実施形態に係る香気付与乃至増強方法において、本件香料組成物を消費財に添加する方法は特に限定されない。また、本件香料組成物を消費財に添加する時期(タイミング)についても特に限定されない。
<第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法>
本発明の他の実施の形態に係る消費財の香気付与乃至増強方法(以下、第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法という場合がある。)は、前述した本件化合物を有効成分として含有する本件香料組成物を飲食品などの消費財に添加する工程(以下、添加工程という場合がある。)と、前記添加工程の後に、前記消費財を加熱する工程(以下、加熱工程という場合がある。)と、を含む。
後述の実施例(実施例2)に示すように、今般、本発明者らは、本件化合物の添加工程の後に加熱工程を有することで、本件化合物自体の香気とは別の香気が生じることを見出した。
本発明者らが検討したところ、第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法において、本件化合物自体の香気と別の香気が生じる理由の一つとして、下記式(5)に示すように、本件化合物中のRの種類にかかわらず、本件化合物が熱分解されると酪酸が発生するため、別の香気の成分の一つとして酪酸が関与していると考えられる。
Figure 0007046902000006
したがって、第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法によれば、消費財に少なくとも互いに異なる2種類の香気が経時的に付与されるという効果、消費財の香気が経時的に増強されるという効果、および/または、消費財の香気増強が経時的に変化するという効果を奏する。より具体的には、第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法によれば、消費財に本件香料組成物を添加し加熱することで、本件香料組成物自体の発酵感、ロースト感、バターの油脂感が付与乃至増強されるだけでなく、本件香料組成物とは別に、酪酸などによる発酵感、ロースト感、バターの油脂感も付与乃至増強される。
前述したように、本件香料組成物が発酵感、ロースト感、バターの油脂感などを付与乃至増強でき、かつ、加熱工程によって生じる別の香気も発酵感、ロースト感、バターの油脂感などを付与乃至増強できるという観点から、第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法は、飲食品の香気付与乃至増強方法であることが好ましく、焼菓子やホット飲料などの飲食品の香気付与乃至増強方法であることがより好ましい。
第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法において、消費財に対する本件香料組成物の添加量は、本件香料組成物に有効成分として含まれる本件化合物によって、香気が付与乃至増強される有効量であればよく、消費財の種類や形態に応じて任意に設定することができる。この場合において、消費財に対する本件化合物の濃度の例としては、前掲「各種物品への使用」の項目で述べた通りである。
第2実施形態に係る香気付与乃至増強方法において、本件香料組成物を消費財に添加する方法は特に限定されない。また、本件香料組成物を消費財に添加する時期(タイミング)は、特に限定されるものではないが、消費財を製造する際の最終的な加熱工程の直前に本件香料組成物を添加することが好適である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]合成例
<実施例1-1>1-エトキシエチルブチレートの合成
フラスコに酪酸(44g,0.50mol)および酪酸クロリド(0.11g,1.0mmol)を入れ、エチルビニルエーテル(54g,0.75mol)を室温下で30分かけて滴下した。滴下後、そのまま室温で18時間反応させた。飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応を終了させ、エーテル抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥させた。濾過後減圧下溶媒を留去し、得られた粗製を減圧蒸留により精製し(71℃/2.9kPa)、目的物である1-エトキシエチルブチレートを得た(収量:72g(0.45mol)、収率:90%)。
得られた化合物の物性データは以下の通りであった。
H-NMR(CDCl,400MHz):0.77(3H,t,J=7.2Hz),1.03(3H,t,J=7.2Hz),1.32(3H,d,J=5.2Hz),1.52(2H,tq,J=7.2,7.2Hz),2.06(2H,dt,J=2.4,7.2Hz),3.32(1H,ddd,J=7.2,9.2,14.0Hz),3.62(1H,ddd,J=6.8,9.6,14.0Hz),6.02(1H,q,J=5.2Hz).
13C-NMR(CDCl,100MHz):13.63,15.18,18.59,21.06,36.38,64.51,95.95,172.72.
MS(EI,70eV):115(5),89(6),73(100),71(80),60(12),45(71),43(42).
実施例1-1で得られた1-エトキシエチルブチレートは、特徴的な発酵感、ロースト感、バターの油脂感のある香気を有していた。
<実施例1-2>1-ブトキシエチルブチレートの合成
フラスコに酪酸(44g,0.50mol)および酪酸クロリド(0.11g,1.0mmol)を入れ、ブチルビニルエーテル(75g,0.75mol)を室温下で30分かけて滴下した。滴下後、そのまま室温で18時間反応させた。飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応を終了させ、エーテル抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥させた。濾過後減圧下溶媒を留去し、得られた粗製を減圧蒸留により精製し(88℃/0.8kPa)、目的物である1-ブトキシエチルブチレートを得た(収量:81g(0.43mol)、収率:86%)。
得られた化合物の物性データは以下の通りであった。
H-NMR(CDCl,400MHz):0.91(3H,t,J=7.6Hz),0.95(3H,t,J=7.2Hz),1.31-1.40(2H,m),1.38(3H,d,J=5.2Hz),1.55(2H,ddd,J=6.8,6.8,14.4Hz),1.66(2H,m),2.30(2H,t,J=7.2Hz),3.46(1H,m),3.64(1H,m),5.92(1H,q,J=5.2Hz).
13C-NMR(CDCl,100MHz):13.62,13.78,18.36,19.15,20.79,31.53,36.45,68.91,96.15,173.43.
MS(EI,70eV):173(1),115(19),101(89),89(24),71(100),57(47),45(44).
実施例1-2で得られた1-ブトキシエチルブチレートは、特徴的な発酵感、ロースト感、バターの油脂感のある香気を有していた。
[実施例2]加熱による香気付与乃至増強効果
1-エトキシエチルブチレートについて、加熱による香気付与乃至増強効果を確認した。本発明者らは、1-エトキシエチルブチレートを加熱すると、下記式(6)に示すように、主な香気成分として酪酸が発生することを確認している。
Figure 0007046902000007
そこで、本発明者らは、1-エトキシエチルブチレートを加熱した際の経過時間[分]と、1-エトキシエチルブチレートから酪酸への変換率[%]との関係を調べ、図1にまとめた。図1に示すように、1-エトキシエチルブチレートを200℃および160℃の油浴にそれぞれ浸したところ、温度に応じて1-エトキシエチルブチレートから酪酸への変換速度の差が見られた。この結果から、1-エトキシエチルブチレートを加熱する温度を変化させることで、1-エトキシエチルブチレート自体の香気とは別の香気(主に酪酸)の付与または当該別の香気による増強効果を制御可能であることが確認できた。
なお、図示は省略するが、1-ブトキシエチルブチレートについても、同様の結果が得られている。
[実施例3]香気評価
1-エトキシエチルブチレートの0.1%エタノール溶液(実施例3-1)、および、1-ブトキシエチルブチレートの0.1%エタノール溶液(実施例3-2)について、よく訓練された5名のパネラーにより香気評価を行った。香気評価は30mLサンプル瓶に前記0.1%エタノール溶液を用意し、瓶口の香気およびその溶液を含浸させたにおい紙により行った。5名の平均的な香気評価を表1に示す。
Figure 0007046902000008
[実施例4]バター様の調合香料組成物の香気評価
1-エトキシエチルブチレートを調合したバター様の調合香料組成物(実施例4-1)および1-ブトキシエチルブチレートを調合したバター様の調合香料組成物(実施例4-2)の調合割合(質量部)を表2に示す。また、実施例4-1,4-2の比較対象として、1-エトキシエチルブチレート、1-ブトキシエチルブチレートのいずれも添加していないバター様の調合香料組成物(比較例1)の調合割合(質量部)を表2に併せて示す。
比較例1を対照品として、対照品と比べた実施例4-1,4-2のバター様の調合香料組成物について、5名のよく訓練されたパネラー(経験年数10年以上)による官能評価を行った。その結果、5名中4名のパネラーが、実施例4-1,4-2は、比較例1と比べてロースト感およびバターの油脂感を呈する香気が付与され、良好なバター様香気が強調されていると回答した。
Figure 0007046902000009
[実施例5]チーズ様の調合香料組成物の香気評価
1-エトキシエチルブチレートを調合したチーズ様の調合香料組成物(実施例5-1)および1-ブトキシエチルブチレートを調合したチーズ様の調合香料組成物(実施例5-2)の調合割合(質量部)を表3に示す。また、実施例5-1,5-2の比較対象として、1-エトキシエチルブチレート、1-ブトキシエチルブチレートのいずれも添加していないチーズ様の調合香料組成物(比較例2)の調合割合(質量部)を表3に併せて示す。
比較例2を対照品として、対照品と比べた実施例5-1,5-2のチーズ様の調合香料組成物について、5名のよく訓練されたパネラー(経験年数10年以上)による官能評価を行った。その結果、5名中4名のパネラーが、実施例5-1,5-2は、比較例2と比べて発酵感および乳風味を呈する香気が付与され、良好なチーズ様香気が強調されていると回答した。
Figure 0007046902000010
[実施例6]焼菓子への添加効果
表4に示すように、1-エトキシエチルブチレートの0.1%エタノール溶液を添加したクッキー生地を220℃で7分間焼き上げ、クッキーを製造した(実施例6-1)。同様に、1-ブトキシエチルブチレートの0.1%エタノール溶液を添加したクッキー生地を、220℃で7分間焼き上げ、クッキーを製造した(実施例6-2)。また、実施例5-1,5-2の比較対象として、1-エトキシエチルブチレート、1-ブトキシエチルブチレートのいずれも添加していないクッキー(比較例3)の処方(質量部)を表4に併せて示す。
比較例3を対照品として、対照品と比べた実施例6-1,6-2のクッキーについて、5名のよく訓練されたパネラー(経験年数10年以上)による官能評価を行った。その結果、5名中4名のパネラーが、実施例6-1,6-2は、比較例3と比べて独特のロースト感、乳風味およびバターの油脂感が付与され、焼き立て感やバターリッチなイメージの風味が強調されていると回答した。
Figure 0007046902000011
<実施例のまとめ>
以上より、本発明の香料組成物は、各種乳風味、バター様またはチーズ様の香気の付与乃至増強に有用であることが確認された。さらに、本発明の香料組成物は、焼菓子のように、その製造工程に加熱工程を含むものに添加される場合には、焼き立て感、バターリッチ感など、さらに別の香気が付与乃至増強され、有用であることも確認された。

Claims (6)

  1. 下記式(1):
    Figure 0007046902000012
    (上記式(1)中、Rは炭素数2~4の直鎖または分岐鎖状アルキル基を示す。)
    で表される化合物を有効成分として含有する、香料組成物。
  2. 請求項1に記載の香料組成物において、
    前記化合物は、1-エトキシエチルブチレートである、香料組成物。
  3. 請求項1または2に記載の香料組成物を含有する、飲食品。
  4. 請求項1または2に記載の香料組成物を消費財に添加する工程を含む、消費財の香気付与乃至増強方法。
  5. (a)請求項1または2に記載の香料組成物を消費財に添加する工程、
    (b)前記(a)工程の後に、前記消費財を加熱する工程、
    を含む、消費財の香気付与乃至増強方法。
  6. 請求項4または5に記載の消費財の香気付与乃至増強方法において、
    前記消費財は、飲食品である、消費財の香気付与乃至増強方法。
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