JP7038077B2 - 釣糸ガイド - Google Patents

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Description

本発明は、釣竿に装着されて釣糸を案内する釣糸ガイドに関する。
従来、上記した釣糸ガイドは、釣糸を案内するガイドリングと、該ガイドリングを保持するフレームとを有しており、前記フレームが釣竿の外周面に固定される。このような釣糸ガイドには、糸止め等によって釣竿の表面に固定されるタイプ(固定ガイドとも称する)、及び、釣竿の表面に対して摺動し、所定の位置で固定できるようにしたタイプ(遊動ガイドとも称する)がある。
例えば、特許文献1には、釣糸を挿通させるリングが保持されるリング保持部と、竿杆表面から釣糸を離間させる支脚部と、取付部とを有し、強化繊維に合成樹脂を含侵させて成るプリプレグにより形成されるフレームと、前記取付部に対して嵌入等により一体化されるとともに、竿杆に対してスライド可能で所定の位置に係止可能である或いは竿杆の所定位置に固着される固定筒部とから構成される釣糸ガイドが開示されている。
また、特許文献2には、同様にプリプレグにより形成される釣糸ガイドの固定構造が開示されている。この場合、釣糸ガイドは、釣糸をガイドする開口と、釣竿が挿通される挿通孔が形成された環状部とを備え、環状部の前後に当接する2つの固定パイプにより回り止め固定される。また、環状部及び固定パイプの端面は、釣竿の軸方向と直交する垂直面に対して同一角度傾斜している。
特開2012-75362号公報 特開2016-189770号公報
しかしながら、特許文献1に開示される釣糸ガイドは、リング保持部側が竿先側に所定角度だけ傾斜するように形成され、リング保持部の頂部へ移行するにつれて薄肉化している。そのため、リングが取着されて釣糸が挿通されるリング保持部の長孔の周辺の前記取付部の部位で、ここに挿通される釣糸が接触し、それにより、釣糸が傷付き、或いは、接触抵抗が釣糸の挿通に対して負荷となる虞がある。
一方、特許文献2では、開口及び環状部を形成するフレームが板形状を成し、したがって、竿杆に挿通されて固定パイプにより回り止め固定される傾斜した環状部も板状を成している。したがって、強度的に十分とは言い難い。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、釣糸を傷付けることなく釣糸の挿通を円滑に行なえるとともに、安定した十分な強度を確保できる釣糸ガイドを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明は、釣糸が挿通されるリングが取り付けられるリング取付孔を伴うリング保持部と、竿杆が挿通される竿杆挿通孔を伴って竿杆に取り付けられる竿杆取付部とを有し、積層される複数の繊維強化樹脂層によって前記リング保持部と前記竿杆取付部とが一体に形成されて成る釣糸ガイドにおいて、前記竿杆取付部の外径が前記リング保持部の外径よりも小さく、前記複数の繊維強化樹脂層は、前記リング保持部及び前記竿杆取付部の全体にわたって延在する前面側層及び後面側層と、前記竿杆取付部に最も近い前記リング取付孔の端縁により規定される領域から前記竿杆取付部の端縁に至るまで延在するように前記前面側層と前記後面側層との間に介挿される中間層とから構成されることを特徴とする。
上記構成によれば、竿杆取付部の外径がリング保持部の外径よりも小さく設定されるとともに、リング保持部及び竿杆取付部を形成する繊維強化樹脂層が、リング保持部及び竿杆取付部の全体にわたって延在する前面側層及び後面側層と、竿杆取付部側の限定された領域で、具体的には、竿杆取付部に最も近いリング取付孔の端縁により規定される領域から竿杆取付部の端縁に至るまで、前面側層と後面側層との間に介挿される中間層とから構成されるため、言い換えると、釣糸のスムーズな挿通を妨げないように竿杆取付部の外径をリング保持部の外径よりも小さく設定しつつ、外径が小さい竿杆取付部側で中間層により釣糸ガイドを補強(竿杆取付部の強度を維持)するとともに、リング保持部側では中間層を排除してリング取付孔の中心軸線に沿う方向のリング保持部の厚さ寸法を抑える(リング保持部の厚さが広くなり難くする)ようにしているため、全体として、釣糸を傷付けることなく釣糸の挿通を円滑に行なえるとともに、安定した十分な強度を確保することができる。
なお、上記構成において、「竿杆取付部に最も近いリング取付孔の端縁により規定される領域」とは、竿杆取付部に最も近いリング取付孔の端縁を通る境界ラインにより画定される竿杆取付部側の釣糸ガイド領域を意味し、前記境界ラインとしては、例えば、竿杆取付部に最も近いリング取付孔の端縁を通るとともにリング取付孔の中心と竿杆挿通孔の中心とを結ぶ釣糸ガイドの長手中心軸と直交するラインを挙げることができる。
また、上記構成では、竿杆挿通孔の中心軸線に沿う方向へ向けて屈曲する屈曲部がリング保持部と竿杆取付部との間に設けられ、前面側層及び後面側層が竿杆取付部及びリング保持部の全体にわたって面一に形成されるとともに、リング保持部はその全体にわたってリング取付孔の中心軸線に沿う方向の厚さ寸法が一定であり、竿杆取付部はその全体にわたって竿杆挿通孔の中心軸線に沿う方向の厚さ寸法が一定であることが好ましい。このような構成によれば、屈曲部の存在と、竿杆取付部及びリング保持部の全体にわたる前面側層及び後面側層の面一の表面とによって、釣糸ガイドに対する釣糸の糸絡みを抑制できるとともに、リング保持部及び竿杆取付部のそれぞれの厚さ寸法を一定にしているため、釣糸ガイドの安定した強度を確保できる。
また、上記構成では、竿杆挿通孔のサイズがリング取付孔のサイズよりも小さく、前面側層及び後面側層がそれぞれ、3つ以上の層を内側から外側へ向けて積層することにより構成されるとともに、前面側層及び後面側層の繊維が竿杆取付部からリング保持部へ向かって延在し、繊維の配向角が、外層側ほど、リング取付孔の中心と竿杆挿通孔の中心とを通る釣糸ガイドの長手中心軸の方向に沿うように大きくなっていることが好ましい。このような構成によれば、竿杆取付部の外径をリング保持部の外径よりも小さく設定することに加えて、竿杆挿通孔のサイズをリング取付孔のサイズよりも小さくすることにより、釣糸のよりスムーズな挿通を確保できるとともに、内層から外層へ向かうにしたがって徐々に繊維が釣糸ガイドの長手方向に沿うように延びるため、釣糸ガイドの強度を特にその長手方向で高めることができ、撓みに対して強い釣糸ガイドを提供できる。
また、上記構成において、前面側層、中間層、及び、後面側層により構成される竿杆取付部の複数の繊維強化樹脂層は、その全体の中央に位置される中間層の中心層の繊維が釣糸ガイドの長手中心軸と直交するガイド幅方向に配向され、外層側ほど釣糸ガイドの長手中心軸の方向に沿うように大きくなっていることが好ましい。このような構成によれば、特に竿杆取付部で安定した強度を確保できる。
本発明によれば、釣糸を傷付けることなく釣糸の挿通を円滑に行なえるとともに、安定した十分な強度を確保できる釣糸ガイドが得られる。
本発明の第1の実施形態に係る釣糸ガイドを示し、(a)は、釣糸ガイドを正面(前後方向)から見た斜視図、(b)は、繊維強化樹脂層の前面側層、中間層、及び、後面側層の積層状態を示す釣糸ガイドの側断面図、(c)は、層の積層状態を明示しない釣糸ガイドの側断面図である。 図1の釣糸ガイドが釣竿に装着された状態を示す側面図である。 繊維強化樹脂層の前面側層、中間層、及び、後面側層の積層状態を詳細に示す拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る釣糸ガイドを示し、(a)は、釣糸ガイドを正面(前後方向)から見た斜視図、(b)は、繊維強化樹脂層の前面側層、中間層、及び、後面側層の積層状態を示す釣糸ガイドの側断面図、(c)は、層の積層状態を明示しない釣糸ガイドの側断面図である。
以下、本発明に係る釣糸ガイドの実施形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」とは、図1及び図4に矢印で示される方向を指す。この場合、上下方向とは、釣糸ガイドの長手方向に対応し、左右方向とは、釣糸ガイドの幅方向に対応し、前後方向とは、釣糸ガイドの厚さ方向に対応する。
図1~図3は本発明の第1の実施形態を示している。本実施形態の釣糸ガイド1は、遊動ガイドまたは固定ガイドとして構成されており、例えば、図2に示されるように、釣竿100の穂先竿杆100aの先端側に、複数個(図では3個)、竿杆方向に沿って装着することが可能となっている。穂先竿杆100aの先端には、トップガイド2が固定されており、穂先竿杆100aよりも基端側の2番竿杆100bの先端には、固定ガイド3が固着され、それぞれの釣糸ガイド(遊動ガイド)1は、トップガイド2と固定ガイド3との間で、軸方向に摺動し、任意の位置で固定でき、或いは、所定位置に固着されるようになっている。
なお、穂先竿杆(以下、単に竿杆という)100aの外側面は、基端側に移行するに連れて、次第に外径が大きくなるように形成されており、それにより、遊動ガイドの場合、摺動する釣糸ガイド1の竿杆取付部は、所定の位置で係止されるようになっている。また、釣竿100の竿杆100a,100bは、繊維強化合成樹脂によって形成されており、竿杆100aは、中空状に形成されていても良いし、中実状に形成されていても良い。
図1に明確に示されるように、釣糸ガイド1は、釣糸が挿通されるガイドリング15が取り付けられる円形のリング取付孔12を伴うリング保持部10と、竿杆100aが挿通される竿杆挿通孔14を伴って竿杆100aに取り付けられる竿杆取付部20とを有する。そして、これらのリング保持部10及び竿杆取付部20は、積層される複数の繊維強化樹脂層によって一体に形成される。なお、本実施形態では、竿杆取付部20を円形断面の竿杆100aに対して回り止め嵌合させることができるように竿杆挿通孔14が非円形(本実施形態では、円弧部と直線部とから成る形状)を成している。また、リング取付孔12に一体に取り付けられるガイドリング15は、円環状に形成され、その内周面である釣糸案内面部分での摺動抵抗が小さい材料、例えば、チタン、アルミ、SUS、セラミックス等によって形成される。
また、本実施形態では、リング保持部10が円形状部分を有し、竿杆取付部20が半円形状部分を有しており、釣糸ガイド1は、前記円形状部分と前記半円形状部分との間の移行領域で屈曲されてその左右(幅方向)両側に軽量化のための凹部30を有する。前記円形状部分と前記半円形状部分との間の移行領域で屈曲される屈曲部50は、リング保持部10と竿杆取付部20との間で竿杆挿通孔14の中心軸線O4に沿う方向(竿杆100aの軸方向でもある前後方向;本実施形態では前側)へ向けて所定の角度(例えば、30~60度)屈曲しており、リング保持部10を竿杆100aの表面から離間させるように延びる。
図1の(a)に明確に示されるように、竿杆取付部20の(半円形状部分の)外径R1はリング保持部10の(円形状部分の)外径R2よりも小さく設定されており、それにより、釣糸ガイド1は、竿杆取付部20からリング保持部10へ向けて次第に幅広となっている。また、竿杆挿通孔14のサイズはリング取付孔12のサイズよりも小さく設定されている。更に、リング保持部10は、その全体にわたってリング取付孔12の中心軸線O3に沿う方向の厚さ寸法T1が一定であり、竿杆取付部20は、その全体にわたって竿杆挿通孔14の中心軸線O4に沿う方向の厚さ寸法T2が一定である(図1の(b)参照)。
また、積層される複数の繊維強化樹脂層により形成されるリング保持部10及び竿杆取付部20(リング保持部10から屈曲部50を介して竿杆取付部20へと至る釣糸ガイド1の全体)は、本実施形態では、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグ(以下、単にプリプレグと称する)を積層することによって形成される。この場合、プリプレグは、例えば、炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維が所定の方向に引き揃えられた状態或いは編成されたシート状に構成されており、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)や熱可塑性樹脂(例えば、ナイロンやポリプロピレン)をマトリックス樹脂として含浸した構成となっている。
また、本実施形態において、プリプレグ(繊維強化樹脂層)の積層構造は、図1の(b)及び図3に明確に示されるように、リング保持部10及び竿杆取付部20の全体(釣糸ガイド1の全体)にわたって延在する前面側層42及び後面側層40と、竿杆取付部20に最も近いリング取付孔12の端縁により規定される領域から竿杆取付部20の下端縁に至るまで延在するように前面側層42と後面側層40との間に介挿される中間層44とから構成される。すなわち、釣糸ガイド1は、リング保持部10側では前面側層42と後面側層40とにより構成され、竿杆取付部20側では前面側層42と中間層44と後面側層40とにより構成される。特に、本実施形態において、中間層44は、竿杆取付部20の下端から竿杆取付部20に最も近いリング取付孔12の下端12aに至るまで延在しており、より詳細には、図1の(a)に示されるように、竿杆取付部20の下端から、竿杆取付部20に最も近いリング取付孔12の下端12aを通るとともにリング取付孔12の中心O1と竿杆挿通孔14の中心O2とを結ぶ釣糸ガイド1の長手中心軸O1と直交する境界ラインLに至るまで先細るように延びている。なお、前面側層42及び後面側層40は、竿杆取付部20及びリング保持部10の全体(釣糸ガイド1の全体)にわたって段差を伴うことなく面一に形成されている。
また、本実施形態において、前面側層42及び後面側層40はそれぞれ、図3に明確に示されるように、3つ以上の層(本実施形態では4つの層)を内側から外側へ向けて積層することにより構成されるとともに、その繊維が竿杆取付部20からリング保持部10へ向かって好ましくは連続して延在し、繊維の配向角は、外層側ほど、リング取付孔12の中心O1と竿杆挿通孔14の中心O2とを通る釣糸ガイド1の長手中心軸Oの方向に沿うように大きくなっている。
具体的には、図3に示されるように、後面側層40は、最も外側の第1の層40aを構成する繊維が左右方向(釣糸ガイド1の幅方向)に対して-75°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、第1の層40aの内側に隣接して位置される第2の層40bを構成する繊維が左右方向に対して+75°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、第2の層40bの内側に隣接して位置される第3の層40cを構成する繊維が左右方向に対して+45°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、第3の層40cの内側に隣接して位置される第4の層40dを構成する繊維が左右方向に対して-45°の傾斜角(配向角)を成すように延在している。
一方、前面側層42は、最も外側の第1の層42aを構成する繊維が左右方向(釣糸ガイド1の幅方向)に対して+75°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、第1の層42aの内側に隣接して位置される第2の層42bを構成する繊維が左右方向に対して-75°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、第2の層42bの内側に隣接して位置される第3の層42cを構成する繊維が左右方向に対して-45°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、第3の層42cの内側に隣接して位置される第4の層42dを構成する繊維が左右方向に対して+45°の傾斜角(配向角)を成すように延在している。
なお、前面側層42及び後面側層40の最外層(第1の層42a,40aの外側)に強化繊維を編成したプリプレグから成る織布層80を配設(積層)してもよい。この場合、織布層80は、例えば、左右方向に対して0°の傾斜角(配向角)を成す(左右方向に延びる)繊維と左右方向に対して90°の傾斜角(配向角)を成す(上下方向に延びる)繊維とを編み込むことによって形成されてもよい。また、図3は、竿杆取付部20の部位を拡大して示しているため、中間層44が前面側層42と後面側層40との間に介挿されているが、リング保持部10の部位では、中間層44が存在せずに前面側層42と後面側層40とが図3に示される積層形態をそのまま維持しつつ延在している。
また、本実施形態において、前面側層42、中間層44、及び、後面側層40により構成される竿杆取付部20の複数の繊維強化樹脂層は、その全体の中央に位置される中間層44の中心層44bの繊維が釣糸ガイド1の長手中心軸Oと直交するガイド幅方向に配向され、外層側ほど釣糸ガイド1の長手中心軸Oの方向に沿うように大きくなっている。具体的には、図3に示されるように、前面側層42及び後面側層40は前述した積層形態を成し、また、後面側層40と前面側層42との間に介挿される中間層44は、3つの層44a,44b,44cから構成され、両側の第1及び第2の外側層44a,44c間に挟まれる中心層44bを構成する繊維が左右方向に対して0°の傾斜角(配向角)を成すように延在し(左右方向に延び)、後面側層40の第4の層40dと隣接する第1の外側層44aを構成する繊維が左右方向に対して-30°の傾斜角(配向角)を成すように延在し、前面側層42の第4の層42dと隣接する第2の外側層44cを構成する繊維が左右方向に対して+30°の傾斜角(配向角)を成すように延在している。
このように、繊維強化樹脂製の釣糸ガイド1を形成するに際しては、釣糸ガイド1自体を平面視した際、少なくとも三方向に強化繊維が指向した状態となるようなプリプレグを選択し、積層することが好ましい。すなわち、強化繊維の指向方向を三方向以上とすることで、効率良く、軽量で強度的に優れた釣糸ガイドを形成することが可能となる。
また、前述の積層形態のように、最外層に織布層80を配設することは有効である。これは、釣糸ガイド1の表面が、他物と接触し易く、剥離などし易い部分であること、及び、実釣時において、釣糸の張力によって釣糸ガイド1が撓む等、釣糸ガイド1の端部から強化繊維が剥離したり、破損する可能性があることから、この表面領域に強化繊維が編成された織布層80を配設しておくことで、強化繊維の裂けや剥離が効果的に防止でき、強度の向上、及び安定化が図れるようになるからである。
以上説明したように、本実施形態によれば、竿杆取付部20の外径R1がリング保持部10の外径R2よりも小さく設定されるとともに、リング保持部10及び竿杆取付部20を形成する繊維強化樹脂層が、リング保持部10及び竿杆取付部20の全体にわたって延在する前面側層42及び後面側層40と、竿杆取付部20側の限定された領域で、具体的には、竿杆取付部20に最も近いリング取付孔12の端縁により規定される領域から竿杆取付部20の端縁に至るまで、前面側層42と後面側層40との間に介挿される中間層44とから構成されるため、言い換えると、釣糸のスムーズな挿通を妨げないように竿杆取付部20の外径R1をリング保持部10の外径R2よりも小さく設定しつつ、外径が小さい竿杆取付部20側で中間層44により釣糸ガイド1を補強(竿杆取付部20の強度を維持)するとともに、リング保持部10側では中間層44を排除してリング取付孔12の中心軸線O3に沿う方向のリング保持部10の厚さ寸法T1を抑える(リング保持部10の厚さが広くなり難くする)ようにしているため、全体として、釣糸を傷付けることなく釣糸の挿通を円滑に行なえるとともに、安定した十分な強度を確保することができる。
また、本実施形態では、竿杆挿通孔14の中心軸線O4に沿う方向へ向けて屈曲する屈曲部50がリング保持部10と竿杆取付部20との間に設けられ、前面側層42及び後面側層40が竿杆取付部20及びリング保持部10の全体にわたって面一に形成されるとともに、リング保持部10はその全体にわたってリング取付孔14の中心軸線O3に沿う方向の厚さ寸法T1が一定であり、竿杆取付部20はその全体にわたって竿杆挿通孔14の中心軸線O4に沿う方向の厚さ寸法T2が一定である。このような構成によれば、屈曲部50の存在と、竿杆取付部20及びリング保持部10の全体にわたる前面側層42及び後面側層40の面一の表面とによって、釣糸ガイド1に対する釣糸の糸絡みを抑制できるとともに、リング保持部10及び竿杆取付部20のそれぞれの厚さ寸法を一定にしているため、釣糸ガイド1の安定した強度を確保できる。
また、本実施形態では、竿杆挿通孔14のサイズがリング取付孔12のサイズよりも小さく、前面側層42及び後面側層40がそれぞれ、3つ以上の層を内側から外側へ向けて積層することにより構成されるとともに、前面側層42及び後面側層40の繊維が竿杆取付部20からリング保持部10へ向かって延在し、繊維の配向角が、外層側ほど、リング取付孔12の中心O1と竿杆挿通孔14の中心O2とを通る釣糸ガイド1の長手中心軸Oの方向に沿うように大きくなっている。このような構成によれば、竿杆取付部20の外径R1をリング保持部10の外径R2よりも小さく設定することに加えて、竿杆挿通孔14のサイズをリング取付孔12のサイズよりも小さくすることにより、釣糸のよりスムーズな挿通を確保できるとともに、内層から外層へ向かうにしたがって徐々に繊維が釣糸ガイド1の長手方向に沿うように延びるため、釣糸ガイド1の強度を特にその長手方向で高めることができ、撓みに対して強い釣糸ガイド1を提供できる。
また、本実施形態において、前面側層42、中間層44、及び、後面側層40により構成される竿杆取付部20の複数の繊維強化樹脂層は、その全体の中央に位置される中間層44の中心層44bの繊維が釣糸ガイド1の長手中心軸Oと直交するガイド幅方向に配向され、外層側ほど釣糸ガイド1の長手中心軸Oの方向に沿うように大きくなっている。そのため、特に竿杆取付部20で安定した強度を確保できる。
図4には本発明の第2の実施形態に係る釣糸ガイド1Aが示されている。図示のように、本実施形態の釣糸ガイド1Aは、糸絡みを防止するため、第1の実施形態のような凹部30が屈曲部50の両側に存在しないようになっている。また、竿杆挿通孔14Aの形状が矩形(菱形)の回り止め形状となっている。更に、図4の(c)に示されるように、竿杆取付部20は、釣竿100の竿杆に取り付けられた状態で、その軸方向両側に位置される糸巻固定部によってその軸方向の移動が阻止されるように抜け止めされている。この場合、糸巻固定部は、竿杆の外周に巻回された糸90と、糸90に含侵された樹脂92とによって構成される。特に、本実施形態では、糸90とそれに含侵される樹脂92とから成る糸巻固定部の外表面が竿杆取付部20の下端面と面一になっている。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。したがって、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上、添付図面に関連して本発明の実施形態を説明してきたが、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、釣糸ガイドを形成するプリプレグについては、織布層の単層構造にしてもよい。勿論、前述したような積層構造としてもよく、別途、屈曲部を形成してもよい。また、前述したように、釣糸ガイドを構成するプリプレグは、積層した状態において、平面視した際に強化繊維の指向方向が三方向以上となっていれば、軽量化を図りつつ、効率的に強度を向上することが可能となるが、各層を構成するプリプレグの強化繊維の指向方向や、その積層位置については特に限定されることはなく、適宜変形することが可能である。
1 釣糸ガイド
10 リング保持部
12 リング取付孔
14 竿杆挿通孔
15 リング
20 竿杆取付部
40 後面側層
42 前面側層
44 中間層
50 屈曲部

Claims (4)

  1. 釣糸が挿通されるリングが取り付けられるリング取付孔を伴うリング保持部と、竿杆が挿通される竿杆挿通孔を伴って竿杆に取り付けられる竿杆取付部とを有し、積層される複数の繊維強化樹脂層によって前記リング保持部と前記竿杆取付部とが一体に形成されて成る釣糸ガイドにおいて、
    前記竿杆取付部の外径が前記リング保持部の外径よりも小さく、
    前記複数の繊維強化樹脂層は、前記リング保持部及び前記竿杆取付部の全体にわたって延在する前面側層及び後面側層と、前記竿杆取付部に最も近い前記リング取付孔の端縁により規定される領域から前記竿杆取付部の端縁に至るまで延在するように前記前面側層と前記後面側層との間に介挿される中間層とから構成されることを特徴とする釣糸ガイド
  2. 前記リング保持部と前記竿杆取付部との間には前記竿杆挿通孔の中心軸線に沿う方向へ向けて屈曲する屈曲部が設けられ、
    前記前面側層及び前記後面側層が前記竿杆取付部及び前記リング保持部の全体にわたって面一に形成され、
    前記リング保持部はその全体にわたって前記リング取付孔の中心軸線に沿う方向の厚さ寸法が一定であり、前記竿杆取付部はその全体にわたって前記竿杆挿通孔の中心軸線に沿う方向の厚さ寸法が一定であることを特徴とする請求項1に記載の釣糸ガイド。
  3. 前記竿杆挿通孔のサイズが前記リング取付孔のサイズよりも小さく、
    前記前面側層及び前記後面側層はそれぞれ、3つ以上の層を内側から外側へ向けて積層することにより構成されるとともに、その繊維が前記竿杆取付部から前記リング保持部へ向かって延在し、前記繊維の配向角は、外層側ほど、前記リング取付孔の中心と前記竿杆挿通孔の中心とを通る釣糸ガイドの長手中心軸の方向に沿うように大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の釣糸ガイド。
  4. 前記前面側層、前記中間層、及び、前記後面側層により構成される前記竿杆取付部の複数の繊維強化樹脂層は、その全体の中央に位置される前記中間層の中心層の繊維が釣糸ガイドの長手中心軸と直交するガイド幅方向に配向され、外層側ほど釣糸ガイドの長手中心軸の方向に沿うように大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載の釣糸ガイド。
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