JP7021155B2 - 品質劣化防止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、品質劣化防止方法に関する。
従来、野菜が褐色に変化すること抑制するための技術の一つとして、様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、一次洗浄された緑色野菜を45~55℃の湯中に0.5~2分間漬け込む浸漬工程と、浸漬工程の後に、緑色野菜を40~50℃の水蒸気雰囲気中に18~22分間さらす低温蒸気加熱処理工程とを含む技術が開示されている。
また、特許文献2、3には、オゾン水又は次亜塩素ナトリウム水溶液で野菜を洗浄した後に、当該洗浄した野菜を40~60℃の湯中に漬け込むヒートショック工程を含む技術が開示されている。
特開2015-144594号公報 特開2015-159793号公報 特開2016-86756号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術においては、上述したように、浸漬工程及び低温蒸気加熱処理工程を行う必要があり、上記特許文献2に記載の技術においては、上述したように、ヒートショック工程では野菜を洗浄する際に用いたオゾン水又は次亜塩素ナトリウム水溶液とは異なる水を用いる必要があった。よって、これらの作業に手間及び時間を要すると共に、これら工程を行うための設備も必要になることから、作業の効率化及び設備のコスト性の観点からは一層の改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、作業の効率化を図りながら設備コストを抑制することが可能になる、品質劣化防止方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の品質劣化防止方法は、カットされた野菜の褐変を抑制し、且つ前記野菜の青臭さを低減しながら、前記野菜の食感及び食味を維持するための品質劣化防止方法であって、前記野菜を、50℃の処理水であって殺菌性を有する処理水の中に1分以上3分未満浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、冷却水で前記野菜を冷却する冷却工程と、を含み、前記処理水は、微酸性電解水であり、前記所定時間は、1分未満である。
請求項1に記載の品質劣化防止方法によれば、カットされた野菜を50℃の処理水の中に3分未満浸漬する浸漬工程を含むので、野菜の品質の劣化(具体的には、褐変(特に、遅延型酵素的褐変))を効果的に抑制しながら菌の発生を抑制でき、且つ野菜の青臭さを低減することができ、野菜の日持ちを高めることが可能となる。また、従来技術(浸漬工程及び低温蒸気加熱処理工程を行う技術)に比べて、低温蒸気加熱処理工程を省略できるので、低温蒸気加熱処理工程に関する設備を省略できる。また、従来技術(野菜を洗浄する際に用いたオゾン水又は次亜塩素ナトリウム水溶液とは異なる水を用いて浸漬する技術)に比べて、洗浄時と浸漬工程とで処理水を用いることで野菜を洗浄する工程の少なくとも一部を省略できる。以上のことから、作業の効率化を図りながら設備コストを抑制することが可能となる。
また、浸漬工程においては、野菜を50℃の処理水の中に浸漬するので、野菜の褐変を抑制しながら食感及び食味を比較的維持でき、野菜の外観及び味を維持することが可能となる。さらに、野菜において菌の発生を抑制しながら、野菜の青臭さを低減することができ、野菜の日持ちを一層高めることが可能となる。
また、浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、冷却水で野菜を冷却する冷却工程を含み、所定時間が1分未満であるので、野菜の食味を比較的維持でき、野菜の味を一層維持できる。
本発明の実施の形態に係る品質劣化防止用装置を概念的に示す側面図である。 第1経時変化試験の試験結果を示す図であり、横軸は水温、縦軸は褐変度を示す。 第2経時変化試験の試験結果を示す図であり、横軸は保持時間、縦軸は褐変度を示す。 第3経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)は0日保管時の試験結果を示す図、(b)は1日保管時の試験結果を示す図、(c)は2日保管時の試験結果を示す図であり、横軸は官能評価項目(外観・食感・食味)、縦軸は比率を示す。 第4経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)はカット野菜B11及びカット野菜B12の試験結果を示す図、(b)はカット野菜B21及びカット野菜B22の試験結果を示す図、(c)はカット野菜B31及びカット野菜B32の試験結果を示す図であり、横軸は保管期間、縦軸は一般生菌数又は大腸菌群の数を示す。 第5経時変化試験の試験結果を示す図である。 第6経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)は0日保管時の試験結果を示す図、(b)は1日保管時の試験結果を示す図、(c)は2日保管時の試験結果を示す図であり、横軸は官能評価項目(外観・食感・食味)、縦軸は比率を示す。 第7経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)は食感の試験結果を示す図、(b)は食味の試験結果を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る品質劣化防止方法の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、カットされた野菜の褐変を抑制するための品質劣化防止方法に関するものである。
ここで、「野菜」とは、食用となる植物を意味する。この「野菜」は、例えば、葉養類の野菜(一例として、キャベツ、レタス、ネギ等)、根菜類の野菜(一例として、ダイコン、ニンジン等)、及び果菜類の野菜(一例として、キュウリ、ナス等)を含む概念であるが、実施の形態では、葉養類の野菜として説明する。また、「褐変」とは、野菜の色が褐色に変化することを意味し、実施の形態では、酵素の作用による酵素的褐変として説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る品質劣化防止方法を実行する際に用いられる装置(以下、「品質劣化防止用装置」と称する)の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る品質劣化防止用装置を概念的に示す斜視図である。以下の説明では、図1のX方向を品質劣化防止用装置の前後方向(-X方向を品質劣化防止用装置の後方向、+X方向を品質劣化防止用装置の前方向)、図1のY方向を品質劣化防止用装置の上下方向(+Y方向を品質劣化防止用装置の上方向、-Y方向を品質劣化防止用装置の下方向)、X方向及びY方向に直交する方向を左右方向(図1の紙面の手前側に至る方向を品質劣化防止用装置の左方向、図1の紙面の奥側に至る方向を品質劣化防止用装置の右方向と称する。
品質劣化防止用装置1は、品質劣化防止方法を実施する際に用いられる装置である。この品質劣化防止用装置1は、例えば工場内の所定位置に設けられており、図1に示すように、第1支持台10、第2支持台20、収容槽30、回転部40、処理水供給部(図示省略)、第1冷却水供給部(図示省略)、第2冷却水供給部70、排水部80、及び制御ユニット(図示省略)を備えている。ただし、品質劣化防止用装置1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。
また、この品質劣化防止用装置1における各装置の接続形態については、具体的には、回転部40、処理水供給部、第1冷却水供給部、第2冷却水供給部70、及び排水部80は、制御ユニットと図示しない配線を介して電気的に接続されている。よって、回転部40、処理水供給部、第1冷却水供給部、第2冷却水供給部70、及び排水部80の各々と制御ユニットとの相互間で通信及び電力供給を行うことができる。
(構成-第1支持台)
第1支持台10は、収容槽30、回転部40、及び排水部80の一部を支持するための支持手段である。この第1支持台10は、例えば公知の支持台(一例として、ステンレス製の支持台)を用いて構成されており、図1に示すように、第1支持台本体11、第2支持台本体12、及び脚部14を備えている。
第1支持台本体11及び第2支持台本体12は、収容槽30を支持するためのものである。これら第1支持台本体11及び第2支持台本体12は、例えば略平坦状の板状体にて形成されており、第1支持台本体11は、第1支持台10の上方において略水平に設けられていると共に、第2支持台本体12は、第2支持台本体12よりも下方において略水平に設けられている。また、第1支持台本体11には受け開口部(図示省略)が設けられているので、受け開口部を介して収容槽30を嵌合して支持することができる。
脚部14は、第1支持台本体11及び第2支持台本体12を支持するものであり、図1に示すように、長尺な棒状体であり、第1支持台本体11及び第2支持台本体12の各々の角部において上下方向に沿って設けられ、第1支持台本体11及び第2支持台本体12に対して溶接等によって接続されている。
(構成-第2支持台)
第2支持台20は、処理水供給部、第1冷却水供給部、第2冷却水供給部70、排水部80の他の一部、及び制御ユニットを支持するための支持手段である。この第2支持台20は、例えば公知の支持台(一例として、ステンレス製の略箱状の支持台)を用いて構成されており、図1に示すように、第1支持台10の近傍位置(図1では、第1支持台10よりも後側)に設けられている。
(構成-収容槽)
収容槽30は、カットされた野菜(具体的には、生野菜。以下、「カット野菜」と称する。)及び後述する処理水を収容する収容手段である。この収容槽30は、図1に示すように、第1支持台10に支持されており、外槽部31、蓋部(図示省略)、脱水槽部33、容器34、及びカス受け部(図示省略)を備えている。
外槽部31は、脱水槽部33及び容器34を収容するものである。この外槽部31は、例えば上面が開放された略中空円柱状体にて形成されており、図1に示すように、第1支持台本体11の受け開口部に嵌合され、且つ第2支持台本体12に載置されている。
蓋部は、外槽部31の上面を覆うためのものである。この蓋部は、略円形状の板状体にて形成されており、外槽部31の上方に設けられており、外槽部31に対して固定具等によって回動自在に固定されている。
脱水槽部33は、収容槽30(具体的には、容器34)に収容されたカット野菜の脱水を行うためのものである。この脱水槽部33は、例えば上面が開放された略中空円柱状体にて形成されており、図1に示すように、外槽部31に収容されている。また、脱水槽部33の側壁部には、脱水槽部33に収容された後述する処理水等を外部に排出するための排出孔(図示省略)が複数形成されている。
容器34は、カット野菜を収容するためのものである。この容器34は、例えば上面が開放された略中空円柱状体であり、通水性を有する材料(例えば、樹脂製のメッシュ材)にて形成されており、図1に示すように、脱水槽部33に収容されており、脱水槽部33に対して着脱自在に取り付けられている。
カス受け部は、外槽部31に収容される後述の第1冷却水又は後述の第2冷却水に含まれる異物を除去するためのものである。このカス受け部は、例えば公知のカス受け手段を用いて構成されており、収容槽30と第1冷却水供給部(又は第2冷却水供給部70)との相互間に設けられており、流入配管(図示省略)及び流出配管(図示省略)を介して収容槽30の接続されている。なお、流入配管及び流出配管には、収容槽30との接続状態を切り替えるための電磁弁がそれぞれ設けられている。このような構成により、外槽部31に収容される後述の第1冷却水又は後述の第2冷却水を流入配管、カス受け部、及び流出配管を介して循環させることにより、後述の第1冷却水又は後述の第2冷却水に含まれる異物を除去することができる。
(構成-回転部)
回転部40は、脱水槽部33の底部の中心を回転軸(図1では、上下方向に略沿った回転軸)として、脱水槽部33を回転させるための回転手段である。この回転部40は、例えば公知の回転装置(一例として、回転モータ等)を用いて構成されており、第1支持台10に対して取り付けられていると共に、脱水槽部33の底部に対して固定具等によって接続されている。
(構成-処理水供給部)
処理水供給部は、後述する処理水を収容槽30に供給するための処理水供給手段である。ここで、「処理水」とは、殺菌性を有する水であり、例えば公知の野菜洗浄用の機能水(一例として、微酸性電解水、酸性水、アルカリイオン水、又は磁化水等)等を含む概念である。この処理水供給部は、例えば、公知の温水装置等を用いて構成されており、第2支持台20に対して支持されており、処理水タンク、処理水ポンプ(図示省略)、及び第1電磁弁を備えている(いずれも図示省略)。
このうち、処理水タンクは、処理水を貯蔵するためのタンクであり、例えば温度調整可能な公知のタンク等を用いて構成されており、第2支持台20の上側側部に載置される(又は、床面上に載置されてもよい)。また、処理水ポンプは、処理水タンクに貯蔵されている処理水を第1配管P1を介して収容槽30に送るためのポンプであり、処理水タンクの近傍に設けられている。また、第1電磁弁は、処理水タンクからの処理水を収容槽30に送出するか否かを切り替えるための弁であり、例えば、公知の電磁弁等を用いて構成されており(なお、他の電磁弁についても同様とする)、第1配管P1に取り付けられている。
(構成-第1冷却水供給部)
第1冷却水供給部は、後述する第1冷却水を収容槽30に供給するための第1冷却水供給手段である。ここで、「第1冷却水」とは、カット野菜を冷却するための冷却水であって、例えば、殺菌性を有しない冷却水や殺菌性を有する冷却水を含む概念であるが、実施の形態では、殺菌性を有する冷却水(具体的には、所定温度以下(一例として、5℃以下)の殺菌性を有する水)として説明する。この第1冷却水供給部は、例えば公知の冷却水供給装置を用いて構成されており、第1冷却水タンク、第1冷却水ポンプ、及び第2電磁弁を備えている(いずれも図示省略)。
このうち、第1冷却水タンクは、第1冷却水を貯蔵するためのタンクであり、第2支持台20の上側側部に載置されている。また、第1冷却水ポンプは、第1冷却水タンクに貯蔵されている第1冷却水を第1配管P1に接続された第2配管(図示省略)及び第1配管P1を介して収容槽30に送るためのポンプであり、第1冷却水タンクの近傍に設けられている。また、第2電磁弁は、第1冷却水タンクからの第1冷却水を収容槽30に送出するか否かを切り替えるための弁であり、第2配管に取り付けられている。
(構成-第2冷却水供給部)
第2冷却水供給部70は、後述する第2冷却水を収容槽30に供給するための第2冷却水供給手段である。ここで、「第2冷却水」とは、カット野菜を冷却するための冷却水であって、殺菌性を有しない冷却水であり、例えば所定温度以下(一例として、5℃以下)のチラー水等を含む概念である。この第2冷却水供給部70は、例えば公知の冷却水供給装置を用いて構成されており、図1に示すように、第2冷却水タンク71、第2冷却水ポンプ(図示省略)、及び第3電磁弁(図示省略)を備えている。
このうち、第2冷却水タンク71は、第2冷却水を貯蔵するためのタンクであり、図1に示すように、第2支持台20の上側側部に載置されている。また、第2冷却水ポンプは、第2冷却水タンク71に貯蔵されている第2冷却水を第3配管P3を介して収容槽30に送るためのポンプであり、第2冷却水タンク71の近傍に設けられている。また、第3電磁弁は、第2冷却水タンク71からの第2冷却水を収容槽30に送出するか否かを切り替えるための弁であり、第3配管P3に取り付けられている。
(構成-排水部)
排水部80は、収容槽30に収容された処理水、第1冷却水、又は第2冷却水を排水するための排水手段であり、図1に示すように、排水管81及び第4電磁弁(図示省略)を備えている。このうち、排水管81は、収容槽30から排水された処理水等を所定位置まで送るための配管であり、図1に示すように、排水管81の一方の端部が収容槽30の外槽部31に接続され、且つ排水管81の他方の端部が上記所定位置に位置するように設置されている。また、第4電磁弁は、収容槽30から排水された処理水等を排水管81に送出するか否かを切り替えるための弁であり、排水管81に取り付けられている。
(構成-制御ユニット)
制御ユニットは、品質劣化防止用装置1を制御するためのユニットである。この制御ユニットは、第2支持台20に設けられており、操作部、制御部、及び記憶部を備えている(いずれも図示省略)。
(構成-制御ユニット-操作部)
操作部は、制御ユニットに対する操作入力を受け付けるための操作手段である。この操作部は、例えば、タッチパッド、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、ハードスイッチ等の公知の操作手段を用いて構成されており、品質劣化防止用装置1の各部の電源のON又はOFFを切り替える電源スイッチ(図示省略)を備えている。
(構成-制御ユニット-制御部)
制御部は、品質劣化防止用装置1の各部を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されている。
記憶部は、品質劣化防止用装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
(品質劣化防止方法)
次に、このように構成された品質劣化防止用装置1を用いて行われる品質劣化防止方法について説明する。実施の形態に係る品質劣化防止方法は、準備工程、浸漬工程、第1冷却工程、及び第2冷却工程を含んでいる。
(品質劣化防止方法-準備工程)
まず、準備工程について説明する。準備工程は、カットされる前の野菜に付着した異物を除去すると共に、当該野菜をカットする工程である。
具体的には、まず、カットされる前の野菜を流水で洗浄する。次に、上記洗浄した野菜を殺菌剤で殺菌し、且つ中性洗剤で洗浄した後、当該殺菌且つ洗浄された野菜を流水で殺菌剤及び中性洗剤を洗い流す。次いで、公知の切断装置(図示省略)を用いて上記洗い流された野菜を所定サイズにカットし、当該カットしたカット野菜を中性洗剤で洗浄した後に、当該洗浄したカット野菜を流水で洗い流す。続いて、上記洗い流されたカット野菜を殺菌剤で殺菌した後、当該殺菌されたカット野菜を流水で洗い流す。ただし、これに限らず、他の方法(一例として、処理水で野菜を洗浄する等)で行ってもよい。
このような準備工程により、カット野菜に異物が付着することを回避できると共に、カット野菜の殺菌を効果的に行うことができる。
(品質劣化防止方法-浸漬工程)
次に、浸漬工程について説明する。浸漬工程は、準備工程の後に、カット野菜を46℃~54℃の処理水の中に3分未満浸漬する浸漬工程である。
具体的には、まず、制御ユニットの操作部を介して所定操作が受け付けられると、制御ユニットの制御部によって処理水供給部の処理水ポンプを駆動させ、且つ第1電磁弁を開放させることにより、処理水タンクから送られる処理水(あらかじめ温度調整された処理水)を収容槽30に所定量溜める。次いで、準備工程において洗浄等行われたカット野菜を収容槽30の容器34に投入した後に、当該カット野菜を3分未満浸漬させる。この場合において、例えば、制御ユニットの操作部を介して所定操作が受け付けられることで、制御ユニットの制御部によって回転部40を駆動させることにより、収容槽30の脱水槽を低速で回転させながら、処理水によるカット野菜の殺菌を効果的に行ってもよい。そして、上記浸漬が終了した直後に制御ユニットの操作部を介して所定操作が受け付けられると、制御ユニットの制御部によって排水部80の第4電磁弁を開放させることにより、収容槽30内の処理水を排水管81を介して排出させる。
このような浸漬工程により、カット野菜の褐変(特に、遅延型酵素的褐変)を効果的に抑制しながら菌の発生を抑制でき、且つカット野菜の青臭さを低減することができ、カット野菜の日持ちを高めることが可能となる。
なお、処理水でカット野菜を浸漬する際の温度(以下、「浸漬温度」と称する)については任意であるが、例えば、以下の通りに設定してもよい。すなわち、カット野菜の褐変を抑制しながら食感及び食味を維持するために、浸漬温度を49℃~51℃に設定してもよい。あるいは、カット野菜において菌の発生を抑制すると共に、カット野菜の青臭さを低減するために、浸漬温度を50℃に設定してもよい。あるいは、カット野菜がネギである場合に、ネギの食感及び食味を維持するために、浸漬温度を46℃に設定してもよい。
(品質劣化防止方法-第1冷却工程)
次いで、第1冷却工程について説明する。第1冷却工程は、浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、カット野菜を第1冷却水で冷却する工程である。
具体的には、まず、制御ユニットの操作部を介して所定操作が受け付けられると、制御ユニットの制御部によって第1冷却水供給部の第1冷却水ポンプを駆動させ、且つ第2電磁弁を開放させることにより、第1冷却水タンクから送られる第1冷却水を収容槽30に所定量溜める(注入ステップ)。次に、注入ステップの後に、制御ユニットの制御部によって回転部40を駆動させることにより、収容槽30の脱水槽を所定時間低速で回転させる(すすぎステップ)。このすすぎステップにおいては、例えば、制御ユニットの制御部によって流入配管及び流出配管に設けられた電磁弁を開放させることにより、収容槽30に収容された第1冷却水を流入配管、カス受け部、及び流出配管を介して循環させることにより、第1冷却水に含まれる異物を除去してもよい(なお、第2冷却工程のすすぎステップについても同様とする)。あるいは、第1冷却水をカス受け部に送ることなく、すすぎステップを行ってもよい(なお、第2冷却工程のすすぎステップについても同様とする)。次いで、すすぎステップの後に、制御ユニットの制御部によって排水部80の第4電磁弁を開放させることにより、収容槽30内の第1冷却水を排水管81を介して排出させる(排出ステップ)。続いて、排出ステップの後に、制御ユニットの制御部によって回転部40を駆動させることにより、収容槽30の脱水槽を所定時間高速で回転させる(脱水ステップ)。そして、上述した注入ステップ、すすぎステップ、排出ステップ、及び脱水ステップを含む一連の作業ループを所定回数繰り返す。ただし、これに限らず、他の方法で行ってもよい。
ここで、上記所定時間については任意であるが、例えば、以下の通りに設定してもよい。すなわち、カット野菜の食感を維持するために、上記所定時間を30分未満に設定してもよい。あるいは、カット野菜の食味(甘味)を向上させ、且つカット野菜の味の劣化を抑制するために、上記所定時間を1分未満に設定してもよい。
このような第1冷却工程により、カット野菜の食感又は甘味を維持しながら、カット野菜の味の劣化を抑制できる。
(品質劣化防止方法-第2冷却工程)
続いて、第2冷却工程について説明する。第2冷却工程は、第1冷却工程の後に、カット野菜を第2冷却水で冷却する工程である。
具体的には、まず、制御ユニットの操作部を介して所定操作が受け付けられると、制御ユニットの制御部によって第2冷却水供給部70の第2冷却水ポンプを駆動させ、且つ第3電磁弁を開放させることにより、第2冷却水タンク71から送られる第2冷却水を収容槽30に所定量溜める(注入ステップ)。次に、注入ステップの後に、制御ユニットの制御部によって回転部40を駆動させることにより、収容槽30の脱水槽を所定時間低速で回転させる(すすぎステップ)。次いで、すすぎステップの後に、制御ユニットの制御部によって排水部80の第4電磁弁を開放させることにより、収容槽30内の第2冷却水を排水管81を介して排出させる(排出ステップ)。続いて、排出ステップの後に、制御ユニットの制御部によって回転部40を駆動させることにより、収容槽30の脱水槽を所定時間高速で回転させる(脱水ステップ)。そして、上述した注入ステップ、すすぎステップ、排出ステップ、及び脱水ステップを含む一連の作業ループを所定回数繰り返す。ただし、これに限らず、他の方法で行ってもよい。
このような第2冷却工程により、第1冷却工程時にカット野菜に付着した第1冷却水に含まれる薬剤成分を取り除くことができ、カット野菜の味を維持することができる。
以上のような品質劣化防止方法により、カット野菜の品質の劣化(具体的には、褐変(特に、遅延型酵素的褐変))を効果的に抑制しながら菌の発生を抑制でき、且つカット野菜の青臭さを低減することができ、カット野菜の日持ちを高めることが可能となる。また、従来技術(浸漬工程及び低温蒸気加熱処理工程を行う技術)に比べて、低温蒸気加熱処理工程を省略できるので、低温蒸気加熱処理工程に関する設備を省略できる。また、従来技術(野菜を洗浄する際に用いたオゾン水又は次亜塩素ナトリウム水溶液とは異なる水を用いて浸漬する技術)に比べて、洗浄時と浸漬工程とで処理水を用いることで野菜を洗浄する工程の少なくとも一部を省略できる。以上のことから、作業の効率化を図りながら設備コストを抑制することが可能となる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、カット野菜を46℃~54℃の処理水の中に3分未満浸漬する浸漬工程を含むので、野菜の褐変(特に、遅延型酵素的褐変)を効果的に抑制しながら菌の発生を抑制でき、且つ野菜の青臭さを低減することができ、野菜の日持ちを高めることが可能となる。また、従来技術(浸漬工程及び低温蒸気加熱処理工程を行う技術)に比べて、低温蒸気加熱処理工程を省略できるので、低温蒸気加熱処理工程に関する設備を省略できる。また、従来技術(野菜を洗浄する際に用いたオゾン水又は次亜塩素ナトリウム水溶液とは異なる水を用いて浸漬する技術)に比べて、洗浄時と浸漬工程とで処理水を用いることで野菜を洗浄する工程の少なくとも一部を省略できる。以上のことから、作業の効率化を図りながら設備コストを抑制することが可能となる。
また、浸漬工程においては、カット野菜を49℃~51℃の処理水の中に浸漬するので、野菜の褐変を抑制しながら食感及び食味を比較的維持でき、野菜の外観及び味を維持することが可能となる。
また、浸漬工程においては、カット野菜を50℃の処理水の中に浸漬するので、野菜において菌の発生を抑制しながら、野菜の青臭さを低減することができ、野菜の日持ちを一層高めることが可能となる。
また、カット野菜がネギであり、浸漬工程においては、ネギを46℃の処理水の中に浸漬するので、ネギの食感及び食味を比較的維持でき、ネギの味を一層維持することが可能となる。
また、浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、冷却水でカット野菜を冷却する冷却工程を含み、所定時間が30分未満であるので、野菜の食感を比較的維持でき、野菜の味を一層維持できる。
また、所定時間が1分未満であるので、野菜の食味を比較的維持でき、野菜の味を一層維持できる。
(試験結果)
続いて、本件出願人が行った各種の試験結果について説明する。ここでは、カット野菜に関する各種の経時変化試験について説明する。
(試験結果-第1経時変化試験)
最初に、第1経時変化試験について説明する。ここで、「第1経時変化試験」とは、カット野菜をレタスとし、品質劣化防止方法にて処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第1経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、まず、40℃、42℃、44℃、46℃、48℃、50℃、52℃、54℃、56℃、58℃、60℃、70℃の普通水(例えば、純水、水道水等)の中にそれぞれ対応するカット野菜(合計12セットのカット野菜)を3分未満浸漬し、具体的には、達温してから10秒間保持する。そして、公知の色差計を用いて、各カット野菜の褐変度を測定する。ここで、「褐変度」とは、カット野菜の褐変の度合いを意味し、具体的には、色差計により測定されたカット野菜の断面のa*値の変化値を示すものである。
次に、第1経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図2は、第1経時変化試験の試験結果を示す図であり、横軸は水温、縦軸は褐変度を示す。図2に示すように、0日保管時、1日保管時、及び2日保管時の試験結果については、水温=46℃~54℃で浸漬したカット野菜は、褐変度はほぼ0となった。一方、水温=40℃~46℃で浸漬したカット野菜は、1日保管時及び2日保管時の褐変度が2以上となり、水温が低くなるにつれて褐変度は高くなる傾向を示した。また、水温=56℃~70℃で浸漬したカット野菜は、1日保管時及び2日保管時の褐変度が1以上となり、水温が高くなるにつれて褐変度は高くなる傾向を示した。
このような第1経時変化試験の試験結果より、水温=46℃~54℃の普通水で浸漬することでカット野菜の褐変が生じにくくなることがわかり、水温=46℃~54℃に設定することの有効性が確認できた。
(試験結果-第2経時変化試験)
次に、第2経時変化試験について説明する。ここで、「第2経時変化試験」とは、カット野菜をレタスとし、所定処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第2経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、まず、44℃、46℃、50℃、54℃の普通水の中にそれぞれ対応するカット野菜を10秒から30分浸漬する。具体的には、水温=44℃、46℃、54℃に対応するカット野菜については、達温してから10秒間保持するパターン、達温してから1分保持するパターン、及び達温してから3分保持するパターンでそれぞれ浸漬する。また、水温=50℃に対応するカット野菜については、達温してから10秒間保持するパターン、達温してから1分保持するパターン、達温してから3分保持するパターン、及び達温してから30分保持するパターンでそれぞれ浸漬する。また、水温=46℃、50℃、54℃に対応するカット野菜については、達温してから10秒間保持するパターン、達温してから1分保持するパターン、及び達温してから3分保持するパターンでそれぞれ浸漬する。そして、この浸漬後にこれらカット野菜を流水で冷却して脱水した後に、これらカット野菜を10℃以下で2日保管した後、色差計を用いて2日保管時の褐変度をそれぞれ測定する。
次に、第2経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図3は、第2経時変化試験の試験結果を示す図であり、横軸は保持時間、縦軸は褐変度を示す。図3に示すように、保持時間=10秒の試験結果については、水温=50℃、54℃で浸漬したカット野菜は、水温=44℃、46℃で浸漬したカット野菜よりも褐変度が低かった。一方、保持時間=1分、3分の試験結果については、水温=46℃、50℃で浸漬したカット野菜は、水温=44℃、54℃で浸漬したカット野菜よりも褐変度が低かった。また、保持時間=30分の試験結果については、水温=50℃で浸漬したカット野菜の褐変度は1未満となったが、カット野菜が軟化し、食感が大きく損なわれた。
このような第2経時変化試験の試験結果より、水温=46℃~54℃の普通水で保持時間=10秒から3分程度浸漬することでカット野菜の褐変が生じにくくなることがわかり、水温=46℃~54℃で10秒から3分程度浸漬することの有効性が確認できた。
(試験結果-第3経時変化試験)
次に、第3経時変化試験について説明する。ここで、「第3経時変化試験」とは、カット野菜をレタスとし、所定条件で処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第3経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、所定処理されたカット野菜A1、カット野菜A2、及びカット野菜A3を10℃以下で2日保管する。そして、人による官能評価により、0日保管時の外観・食感・食味(甘味)、1日保管時の外観・食感・食味、及び2日保管時の外観・食感・食味をそれぞれ評価する。
ここで、カット野菜A1の処理内容については、上述した準備工程のみを行う。また、カット野菜A2の処理内容については、水温=53℃~55℃の機能水(具体的には、微酸性電解水)に浸漬した後、達温してから10秒間保持する。また、カット野菜A3の処理内容については、水温=49℃~51℃の機能水に浸漬した後、達温してから10秒間保持する。
次に、第3経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図4は、第3経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)は0日保管時の試験結果を示す図、(b)は1日保管時の試験結果を示す図、(c)は2日保管時の試験結果を示す図であり、横軸は官能評価項目(外観・食感・食味)、縦軸は比率を示す。図4(a)に示すように、0日保管時の試験結果については、カット野菜A1、カット野菜A2、及びカット野菜A3の外観はほぼ同じ評価となった。一方で、カット野菜A2の食感はカット野菜A1及びカット野菜A3の食感よりも良く、カット野菜A1の食味はカット野菜A2及びカット野菜A3の食味よりも良い評価となった。また、図4(b)、図4(c)に示すように、1日保管時の試験結果及び2日保管時の試験結果については、カット野菜A3の外観・食感・食味はカット野菜A1、及びカット野菜A2の外観・食感・食味よりも良い評価となった。
このような第3経時変化試験の試験結果より、カット野菜A3においてカット野菜の褐変を抑制しながら、食感及び食味を比較的維持できることがわかり、水温=49℃~51℃の機能水で浸漬することの有効性が確認できた。
(試験結果-第4経時変化試験)
次に、第4経時変化試験について説明する。ここで、「第4経時変化試験」とは、カット野菜をレタスとし、所定条件で処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第4経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、所定処理されたカット野菜B11、カット野菜B12、カット野菜B21、及びカット野菜B22を10℃以下で3日保管すると共に、カット野菜B31及びカット野菜B32を10℃以下で4日保管する。そして、公知の微生物検査方法(培地に生えた菌を人がカウントする方法)を用いて、1日保管時の一般生菌数及び大腸菌群の数、2日保管時の一般生菌数及び大腸菌群の数、3日保管時の一般生菌数及び大腸菌群の数、並びに4日保管時の一般生菌数及び大腸菌群の数をそれぞれ測定する。
ここで、カット野菜B11の処理内容については、水温=7℃以下の普通水に1分間浸漬する。また、カット野菜B12の処理内容については、水温=50℃の普通水に浸漬し達温後、水温=7℃以下の流水(普通水)で冷却する。また、カット野菜B21の処理内容については、水温=7℃以下の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後、水温=7℃以下の流水(普通水)で冷却する。また、カット野菜B22の処理内容については、水温=7℃以下の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後、水温=50℃の普通水に浸漬し達温後、水温=7℃以下の流水(普通水)で冷却する。また、カット野菜B31の処理内容については、水温=7℃の機能水(具体的には、微酸性電解水)に1分間浸漬した後、水温=7℃以下の流水(普通水)で冷却する。また、カット野菜B32の処理内容については、水温=50℃の上記機能水に1分間浸漬し達温後、水温=7℃以下の流水(普通水)で冷却する。
次に、第4経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図5は、第4経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)はカット野菜B11及びカット野菜B12の試験結果を示す図、(b)はカット野菜B21及びカット野菜B22の試験結果を示す図、(c)はカット野菜B31及びカット野菜B32の試験結果を示す図であり、横軸は保管期間、縦軸は一般生菌数又は大腸菌群の数を示す。図5(a)から図5(c)に示すように、1日保管時及び2日保管時の試験結果については、カット野菜B21、カット野菜B22、カット野菜B31、及びカット野菜B32の一般生菌数の数はカット野菜B11、カット野菜B12の一般生菌数の数よりも下回ると共に、カット野菜B21、カット野菜B22、カット野菜B31、及びカット野菜B32の大腸菌群の数はカット野菜B11、カット野菜B12の大腸菌群の数よりも下回った。特に、3日保管時においてはカット野菜B32のみ一般生菌数、大腸菌群ともに1000を下回り、4日保管時においても1000を下回った。
このような第4経時変化試験の試験結果より、カット野菜B32において一般生菌数、大腸菌群の発生を抑制できることがわかり、水温=50℃の機能水でカット野菜を浸漬することの有効性が確認できた。また、水温=50℃の普通水でカット野菜を浸漬することについては、水温=50℃の機能水でカット野菜を浸漬することに比べて、殺菌効果が得られないことが確認できた。
(試験結果-第5経時変化試験)
最初に、第5経時変化試験について説明する。ここで、「第5経時変化試験」とは、カット野菜をレタスとし、所定条件で処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第5経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、所定処理されたカット野菜C1及びカット野菜C2を10℃以下で2日保管する。そして、公知の測定装置を用いて、1日保管時の香気成分量(不快臭(青臭さ)の原因物質量であり、具体的には、ヘキサナールの量)、及び2日保管時の香気成分量をそれぞれ測定する。
ここで、カット野菜C1の処理内容については、水温=4℃の普通水に浸漬した後、達温してから10秒間保持し、その後流水にて冷却する。また、カット野菜C2の処理内容については、水温=50℃の機能水(具体的には、微酸性電解水)に浸漬した後、達温してから10秒間保持し、その後流水にて冷却する。
次に、第5経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図6は、第5経時変化試験の試験結果を示す図である。ここで、図6に示す数値は、各保管期間時の香気成分量と処理直後の香気成分量との比率(以下、「不快臭成分量比」と称する)を示している。このため、0日保管時の試験結果については、カット野菜C1=カット野菜C2=1.0になる。図6に示すように、1日保管時の試験結果については、カット野菜C1=11.2になったのに対してカット野菜C2=2.0になった。また、2日保管時の試験結果については、カット野菜C1=17.5になったのに対してカット野菜C2=2.0になった。以上のことから、カット野菜C2の不快臭成分量比はカット野菜C1の不快臭成分量比よりも下回った。
このような第5経時変化試験の試験結果より、カット野菜C2においてカット野菜の青臭さを低減できることがわかり、水温=50℃の機能水でカット野菜を浸漬することの有効性が確認できた。
(試験結果-第6経時変化試験)
次に、第6経時変化試験について説明する。ここで、「第6経時変化試験」とは、カット野菜をネギとし、所定条件で処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第6経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、所定処理されたカット野菜D1、カット野菜D2、及びカット野菜D3を10℃以下で2日保管する。そして、食品の専門パネリストによる官能評価により、0日保管時の外観・食感・食味(甘味)、1日保管時の外観・食感・食味、及び2日保管時の外観・食感・食味をそれぞれ評価する。
ここで、カット野菜D1の処理内容については、上述した準備工程のみを行う。また、カット野菜D2の処理内容については、水温=46℃の機能水(具体的には、微酸性電解水)に浸漬した後、達温してから60秒間保持する。また、カット野菜D3の処理内容については、水温=46℃の機能水に浸漬した後、達温してから15秒間保持する。
次に、第6経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図7は、第6経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)は0日保管時の試験結果を示す図、(b)は1日保管時の試験結果を示す図、(c)は2日保管時の試験結果を示す図であり、横軸は官能評価項目(外観・食感・食味)、縦軸は比率を示す。図7(a)に示すように、0日保管時の試験結果については、カット野菜D1、カット野菜D2、及びカット野菜D3の外観・食感・食味がほぼ同じ評価となった。一方、図7(b)に示すように、1日保管時の試験結果については、カット野菜D3の外観・食感・食味はカット野菜D1、及びカット野菜D2の外観・食感・食味よりも良い評価となった。また、図7(c)に示すように、2日保管時の試験結果については、カット野菜D1、カット野菜D2、及びカット野菜D3の外観はほぼ同じ評価となったが、カット野菜D2、カット野菜D3の食感・食味はカット野菜D1の食感・食味よりも良い評価となった。
このような第6経時変化試験の試験結果より、カット野菜D3において食感・食味を比較的維持できることがわかり、水温=46℃の機能水でカット野菜を浸漬することの有効性が確認できた。
(試験結果-第7経時変化試験)
次に、第7経時変化試験について説明する。ここで、「第7経時変化試験」とは、カット野菜をレタスとし、所定条件で処理されたカット野菜の経時変化を確認する試験である。
この第7経時変化試験の試験方法については任意であるが、例えば、所定処理されたカット野菜E1、カット野菜E2、カット野菜E3、及びカット野菜E4を10℃以下で3日保管する。そして、人による官能評価により、1日保管時の食感(シャキシャキ感)・食味(甘味)、2日保管時の食感・食味、及び3日保管時の食感・食味をそれぞれ評価する。
ここで、カット野菜E1の処理内容については、温度=50℃の処理水に浸漬し、達温してから10秒間保持した後1分以内に流水で冷却する。また、カット野菜E2の処理内容については、温度=50℃の処理水に浸漬し、達温してから10秒間保持した後10分以内に流水で冷却する。また、カット野菜E3の処理内容については、温度=50℃の処理水に浸漬し、達温してから10秒間保持した後30分以内に流水で冷却する。また、カット野菜E4の処理内容については、温度=50℃の処理水に浸漬し、達温してから10秒間保持した後60分以内に流水で冷却する。
次に、第7経時変化試験の試験結果の詳細について説明する。図8は、第7経時変化試験の試験結果を示す図であり、(a)は食感の試験結果を示す図、(b)は食味の試験結果を示す図である。ここで、図8の「〇」はカット野菜の食感又は食味が良い旨を示し、図8の「×」はカット野菜の食感又は食味が良くない旨を示す。この図8の評価方法については、専門パネリストの各々が1日保管時及び2日保管時の食感及び食味の各試験結果に対して3点評価を行い、当該評価した合計点に基づいて「〇」又は「×」で評価した。図8(a)に示すように、1日保管時及び2日保管時の食感の試験結果については、カット野菜E1、カット野菜E2、カット野菜E3、及びカット野菜E4の食感は良い評価となった。一方で、3日保管時の食感の試験結果については、カット野菜E1、カット野菜E2、及びカット野菜E3の食感は良い評価となったが、カット野菜E4の食感は良くない評価となった。また、図8(b)に示すように、1日保管時、2日保管時、及び3日保管時の食感の試験結果については、カット野菜E1の食感は良い評価となったが、カット野菜E2、カット野菜E3、及びカット野菜E4の食感は良くない評価となった。
このような第7経時変化試験の試験結果より、カット野菜E1、カット野菜E2、及びカット野菜E3において食感を比較的維持できると共に、カット野菜E1において食味を比較的維持できることがわかり、上記雰囲気にさらした後30分以内に設定すること、及び上記雰囲気にさらした後1分以内に設定することの有効性が確認できた。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(品質劣化防止用装置について)
上記実施の形態では、品質劣化防止用装置1が、第1冷却水供給部及び第2冷却水供給部70を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第1冷却水供給部又は第2冷却水供給部70のいずれか一方を省略してもよい。この場合には、残された第1冷却水供給部又は第2冷却水供給部70のいずれか他方から第1冷却水及び第2冷却水を供給してもよい(すなわち、残された第1冷却水供給部又は第2冷却水供給部70のいずれか他方は、第1冷却水供給部及び第2冷却水供給部70を兼用することになる。)
(品質劣化防止方法について)
上記実施の形態では、品質劣化防止方法が準備工程を含むと説明したが、これに限らない。例えば、既に殺菌されたカット野菜を用いる場合、又は浸漬工程においてカットされる前の野菜に付着した異物を除去できる場合には、準備工程を省略してもよい。
また、上記実施の形態では、品質劣化防止方法が第1冷却工程及び第2冷却工程を含むと説明したが、これに限らない。例えば、カット野菜の殺菌性を維持できる場合には、第1冷却工程又は第2冷却工程を省略してもよい。
(付記)
付記1の品質劣化防止方法は、カットされた野菜の褐変を抑制するための品質劣化防止方法であって、前記野菜を、46℃~54℃の処理水であって殺菌性を有する処理水の中に3分未満浸漬する浸漬工程を含む。
付記2の品質劣化防止方法は、付記1に記載の品質劣化防止方法において、前記浸漬工程においては、前記野菜を49℃~51℃の前記処理水の中に浸漬する。
付記3の品質劣化防止方法は、付記1に記載の品質劣化防止方法において、前記浸漬工程においては、前記野菜を50℃の前記処理水の中に浸漬する。
付記4の品質劣化防止方法は、付記1に記載の品質劣化防止方法において、前記野菜は、ネギであり、前記浸漬工程においては、前記ネギを46℃の前記処理水の中に浸漬する。
付記5の品質劣化防止方法は、付記1から4のいずれか一項に記載の品質劣化防止方法において、前記浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、冷却水で前記野菜を冷却する冷却工程を含み、前記所定時間は、30分未満である。
付記6の品質劣化防止方法は、付記5に記載の品質劣化防止方法において、前記所定時間は、1分未満である。
(付記の効果)
付記1に記載の品質劣化防止方法によれば、カットされた野菜を46℃~54℃の処理水の中に3分未満浸漬する浸漬工程を含むので、野菜の品質の劣化(具体的には、褐変(特に、遅延型酵素的褐変))を効果的に抑制しながら菌の発生を抑制でき、且つ野菜の青臭さを低減することができ、野菜の日持ちを高めることが可能となる。また、従来技術(浸漬工程及び低温蒸気加熱処理工程を行う技術)に比べて、低温蒸気加熱処理工程を省略できるので、低温蒸気加熱処理工程に関する設備を省略できる。また、従来技術(野菜を洗浄する際に用いたオゾン水又は次亜塩素ナトリウム水溶液とは異なる水を用いて浸漬する技術)に比べて、洗浄時と浸漬工程とで処理水を用いることで野菜を洗浄する工程の少なくとも一部を省略できる。以上のことから、作業の効率化を図りながら設備コストを抑制することが可能となる。
付記2に記載の品質劣化防止方法によれば、浸漬工程においては、野菜を49℃~51℃の処理水の中に浸漬するので、野菜の褐変を抑制しながら食感及び食味を比較的維持でき、野菜の外観及び味を維持することが可能となる。
付記3に記載の品質劣化防止方法によれば、浸漬工程においては、野菜を50℃の処理水の中に浸漬するので、野菜において菌の発生を抑制しながら、野菜の青臭さを低減することができ、野菜の日持ちを一層高めることが可能となる。
付記4に記載の品質劣化防止方法によれば、野菜がネギであり、浸漬工程においては、ネギを46℃の処理水の中に浸漬するので、ネギの食感及び食味を比較的維持でき、ネギの味を一層維持することが可能となる。
付記5に記載の品質劣化防止方法によれば、浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、冷却水で野菜を冷却する冷却工程を含み、所定時間が30分未満であるので、野菜の食感を比較的維持でき、野菜の味を一層維持できる。
付記6に記載の品質劣化防止方法によれば、所定時間が1分未満であるので、野菜の食味を比較的維持でき、野菜の味を一層維持できる。
1 品質劣化防止用装置
10 第1支持台
11 第1支持台本体
12 第2支持台本体
14 脚部
20 第2支持台
30 収容槽
31 外槽部
33 脱水槽部
34 容器
40 回転部
70 第2冷却水供給部
71 第2冷却水タンク
80 排水部
81 排水管
P1 第1配管
P3 第3配管
P4 第4配管

Claims (1)

  1. カットされた野菜の褐変を抑制し、且つ前記野菜の青臭さを低減しながら、前記野菜の食感及び食味を維持するための品質劣化防止方法であって、
    前記野菜を、50℃の処理水であって殺菌性を有する処理水の中に1分以上3分未満浸漬する浸漬工程と、
    前記浸漬工程の後から所定時間が経過する前に、冷却水で前記野菜を冷却する冷却工程と、を含み、
    前記処理水は、微酸性電解水であり、
    前記所定時間は、1分未満である、
    品質劣化防止方法。
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