JP7019045B2 - 鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造に関するものである。
本願は、2018年7月13日に、日本に出願された特願2018-133075号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
鞍乗り型電動車両として、バッテリを収容するバッテリケースをヘッドパイプの直後に配置し、バッテリケースの後方にモータを配置したものがある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、電気モータの電源となるバッテリを収容し、前輪と後輪との間に配置されるバッテリケースを備え、電気モータがバッテリケースよりも後方に配置され、後輪よりも前方に配置されている鞍乗り型電動車両が開示されている。この鞍乗り型電動車両においては、バッテリケースが車体フレームに支持されている。
日本国再公表WO2013/098894号公報
ところで、バッテリは重量物であるため、鞍乗り型電動車両においては車両全体の重量増加の抑制が望まれる。
そこで本発明は、車両全体の軽量化を図ることができる鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造を提供するものである。
(1)本発明の一態様に係る鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造は、前輪(2)を操向可能に支持するヘッドパイプ(31)と、前記ヘッドパイプ(31)から車両後方に延びる前部フレーム(40,140)と、シート(15)を支持する後部フレーム(50)と、バッテリを収容可能に形成され、前記ヘッドパイプ(31)よりも車両後方に配置されるとともに前記前部フレーム(40,140)に接続されたバッテリケース(60,160)と、前記バッテリの電力により駆動するモータを収容し、前記バッテリケース(60,160)および前記後部フレーム(50)に接続されたモータケース(70,170)と、を備え、前記バッテリケース(60,160)および前記モータケース(70,170)は、車体フレーム(30,130)として用いられる。
上記構成によれば、バッテリケースおよびモータケースを車体フレームとして用いることで、従来技術と比較して車体フレームに用いる部材を削減することができる。これにより、車両全体の軽量化を図ることができる。
(2)上記(1)に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記前部フレーム(40)および前記バッテリケース(60)は、第1接続部(32)と、前記第1接続部(32)よりも下方に設けられた第2接続部(33)と、において互いに接続されていてもよい。
上記構成によれば、前部フレームとバッテリケースとが上下両側で接続されるので、側面視の一か所のみで前部フレームとバッテリケースとが接続される構成と比較して、車体フレームの強度を確保できる。このため、車体フレームの強度を確保すべく前部フレームをバッテリケースよりも後方まで延ばす必要がないので、前部フレームがバッテリケースよりも後方まで延びる場合と比較して、車体フレームの強度を確保しつつ車両全体を軽量化することができる。
(3)上記(2)に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記モータケース(70)および前記後部フレーム(50)のうち少なくともいずれか一方は、後輪(3)を回転可能に支持するスイングアーム(9)を上下揺動可能に支持し、前記バッテリケース(60)および前記モータケース(70)は、側面視で前記ヘッドパイプ(31)の下端と前記スイングアーム(9)の揺動中心とを結ぶ第1直線(L1)に対する上方および下方において互いに接続されていてもよい。
上記構成によれば、バッテリケースとモータケースとの接続部が前記第1直線よりも下方のみに設けられている構成と比較して、車両の加速時にかかる力に対する剛性を高めることができる。したがって、鞍乗り型電動車両の運動性能を向上させることができる。
(4)上記(2)または(3)に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記バッテリケース(60)および前記モータケース(70)は、側面視で前記ヘッドパイプ(31)の下端と後輪(3)の車軸の中心点とを結ぶ第2直線(L2)に対する上方および下方において互いに接続されていてもよい。
上記構成によれば、バッテリケースとモータケースとの接続点が前記第2直線よりも下方のみに設けられている構成と比較して、車両の加速時にかかる力に対する剛性を高めることができる。したがって、鞍乗り型電動車両の運動性能を向上させることができる。
(5)上記(2)から(4)のいずれかに記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記バッテリケース(60)と前記モータケース(70)との接続部(34)、および前記前部フレーム(40)と前記バッテリケース(60)との接続部(32)は、側面視で後輪(3)の車軸の中心を通る第3直線(L3)上に設けられていてもよい。
上記構成によれば、ピッチング方向の剛性を確保することができる。したがって、鞍乗り型電動車両の走行性能を向上させることができる。
(6)上記(1)に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記前部フレーム(140)は、前記ヘッドパイプ(31)から前記バッテリケース(160)の車幅方向外方を通って車両後方に延び、前記モータケース(170)に接続されたメインフレーム(141)と、前記ヘッドパイプ(31)から前記メインフレーム(141)よりも下方に延びて、前記バッテリケース(160)に接続されたダウンフレーム(42)と、を備える、ことが望ましい。
上記構成によれば、メインフレームおよびダウンフレームの両方がバッテリケースに接続される構成と比較して、前部フレームとバッテリケースとの接続部が下方に集中する。このため、前部フレームに対してバッテリケースの上部が車幅方向に変位しやすくなるので、車体のねじれ中心が下降する。したがって、鞍乗り型電動車両の操向安定性を向上させることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかに記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記モータケース(70,170)は、前記後部フレーム(50)に接続される接続片(73)を備え、前記接続片(73)には、リヤクッション(13)が連結されていてもよい。
上記構成によれば、剛性が必要なリヤクッションとの連結部が、車体フレームを構成する剛性部材であるモータケースに設けられる。したがって、モータケース以外に設けられた高剛性の部材を最小化でき、車両全体を軽量化することができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかに記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記バッテリケース(60,160)および前記モータケース(70,170)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により形成され、前記モータケース(70,170)は、前記バッテリケース(60,160)よりも厚肉に形成されていてもよい。
上記構成によれば、バッテリケースまたはモータケースが鋼材により形成される構成と比較して、車両全体を軽量化することができる。
また、バッテリケースがモータケースよりも厚肉に形成される構成と比較して、バッテリケースの剛性を低下させて車体フレームにしなりを持たせやすくなる。特に、モータケースがスイングアームを支持する場合には、モータケースに剛性を持たせるためにモータケースの肉厚が大きく設定されるので、バッテリケースをモータケースよりも薄肉に形成することで、車体フレームにしなりを持たせやすくなる。したがって、鞍乗り型電動車両の操向安定性を向上させることができる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかに記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記前部フレーム(140)および前記バッテリケース(160)は、側面視で前記ヘッドパイプ(31)の下端と後輪(3)の車軸の中心点とを結ぶ第2直線(L2)に対する下方のみにおいて互いに接続されていてもよい。
上記構成によれば、前部フレームおよびバッテリケースが前記第2直線よりも上方で互いに接続されている構成と比較して、前部フレームとバッテリケースとの接続部が下方に集中して配置される。このため、前部フレームに対してバッテリケースの上部が車幅方向に変位しやすくなるので、車体のねじれ中心が下降する。したがって、鞍乗り型電動車両の操向安定性を向上させることができる。
(10)上記(1)から(9)のいずれかに記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記バッテリケース(60,160)は、側面視で車両前後方向よりも車両上下方向に大きく形成されていてもよい。
上記構成によれば、バッテリケースが側面視で車両上下方向よりも車両前後方向に大きく形成されている構成と比較して、車両前後方向においてバッテリケースが占有するスペースを小さくすることができる。このため、車両前後方向におけるバッテリケースの配置に関する設計自由度が向上するので、重量物であるバッテリの配置位置を車両前後方向に調整しやすくなり、車両の重心位置も調整しやすくなる。したがって、車両の重心をより前方に配置する等して、鞍乗り型電動車両の運動性能を向上させることができる。
(11)上記(1)から(10)のいずれかに記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造において、前記モータケース(70,170)の上端は、前記バッテリケース(60,160)の上端よりも下方に設けられ、前記モータケース(70,170)の上方には、前記モータを制御するパワーコントロールユニット(7)が配置されていてもよい。
上記構成によれば、パワーコントロールユニットがバッテリ及びモータに近接配置されるので、例えばパワーコントロールユニットがモータケースの後方に配置される構成と比較して、パワーコントロールユニットとバッテリ及びモータとを接続する高圧線を短くすることができる。したがって、エネルギーロスを低減することができる。
上記の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造によれば、車両全体の軽量化を図ることができる。
第1実施形態の自動二輪車の左側面図である。 第1実施形態の自動二輪車の斜視図である。 第1実施形態の車体フレームの一部を示す斜視図である。 第1実施形態の車体フレームの一部を示す斜視図である。 第2実施形態の自動二輪車の左側面図である。 第2実施形態の前部フレームを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における前後上下左右等の方向は、以下に説明する車両における方向と同一とする。すなわち、上下方向は鉛直方向と一致し、左右方向は車幅方向と一致する。また、以下の説明に用いる図中において、矢印UPは上方、矢印FRは前方、矢印LHは左方をそれぞれ示している。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の自動二輪車の左側面図である。
図1に示すように、本実施形態の自動二輪車1は、鞍乗り型電動車両である。自動二輪車1は、前輪2と、後輪3と、車体フレーム30と、パワーコントロールユニット(以下、PCU(Power Control Unit)という)7と、スイングアーム9と、リヤクッション13と、シート15と、車体カバー17と、を備える。
前輪2は、左右一対のフロントフォーク4の下端部に軸支されている。フロントフォーク4の上部は、ステアリングステム5を介して車体フレーム30の前端に操向可能に支持されている。ステアリングステム5の上部には、操向用のバーハンドル5aが取り付けられている。
図2は、第1実施形態の自動二輪車の斜視図である。図2では、シート15および車体カバー17の図示を省略している。
図1および図2に示すように、車体フレーム30は、少なくとも、ヘッドパイプ31と、前部フレーム40と、後部フレーム50と、バッテリケース60と、モータケース70と、を備える。
ヘッドパイプ31は、車体フレーム30の前端に配置されている。ヘッドパイプ31は、前輪2を含むステアリング系部品を操向可能に支持する。ヘッドパイプ31には、ステアリングステム5が挿通されている。
前部フレーム40は、ヘッドパイプ31から後方に延びている。
後部フレーム50は、前部フレーム40よりも後方に配置されている。後部フレーム50は、前部フレーム40から分離して設けられている。
バッテリケース60は、モータに電力を供給するバッテリを収容する。バッテリケース60は、後部フレーム50よりも前方に配置されている。バッテリケース60は、上部締結部32(第1接続部)および下部締結部33(第2接続部)において前部フレーム40に接続されている。
モータケース70は、モータを収容する。モータは、ステータおよびロータを有し、バッテリの電力により駆動する。モータケース70は、前部フレーム40よりも後方に配置されている。モータケース70は、上部締結部34および下部締結部35においてバッテリケース60に接続されている。また、モータケース70は、上部締結部36および下部締結部37において後部フレーム50に接続されている。なお、モータケース70は、変速機をさらに収容していてもよい。
車体フレーム30の詳細については後述する。
図1に示すように、PCU7は、モータドライバであるPDU(Power Drive Unit)や、PDUを制御するECU(Electric Control Unit)等を含む制御装置である。PCU7は、モータケース70の上方に配置され、モータケース70等の車体フレーム30に支持されている。
スイングアーム9は、車体後部の下方に設けられている。スイングアーム9は、前後に延びている。スイングアーム9の前端部は、車体フレーム30に上下揺動可能に支持されている。具体的に、スイングアーム9は、モータケース70の後下部に、ピボット軸76を介して上下揺動可能に支持されている。
後輪3は、スイングアーム9の後端部に回転可能に支持されている。後輪3は、モータに対して、車体後部の左方に配設されたチェーン式の伝動機構11を介して連結されている。
リヤクッション13は、車体後部の車幅中央に設けられている。リヤクッション13は、圧縮コイルばねを有する緩衝器およびダンパを一体に備えたものである。リヤクッション13は、車体フレーム30とスイングアーム9との間に介在している。具体的に、リヤクッション13の上端部は、モータケース70の後述する第1後部接続片73に連結されている。また、リヤクッション13の下端部は、スイングアーム9の前部に連結されている。
シート15は、モータケース70および後部フレーム50の上方、かつバッテリケース60の上部の後方に配置されている。シート15は、後部フレーム50の後述する一対のシートレール51によって下方から支持されている。
車体カバー17は、車体フレーム30等を覆う。車体カバー17は、例えば合成樹脂によって形成されている。車体カバー17は、フロントカバー18と、リヤカバー19と、を備える。フロントカバー18は、前部フレーム40の上部、およびバッテリケース60の上部を上方および左右両側方から覆っている。リヤカバー19は、後部フレーム50を上方から覆っている。
以下、本実施形態の車体フレーム構造について詳述する。本実施形態の車体フレーム構造では、バッテリケース60およびモータケース70が車体フレーム30として用いられる。上述したように、車体フレーム30は、ヘッドパイプ31と、前部フレーム40と、後部フレーム50と、バッテリケース60と、モータケース70と、を備える。
図1および図2に示すように、前部フレーム40は、ヘッドパイプ31の上部から下方かつ後方へ延びる左右一対のメインフレーム41と、ヘッドパイプ31の下部から後方かつ下方に延びた後、下方へ屈曲して延びる左右一対のダウンフレーム42と、を備える。
一対のメインフレーム41は、例えばパイプ材により形成されている。一対のメインフレーム41は、前方から後方に向かうに従い、互いに離間するように車幅方向外方に延びている。各メインフレーム41の後端部には、バッテリケース60に締結される外筒41aが設けられている。外筒41aには、バッテリケース60に螺合されるボルトが挿通される。外筒41aは、前部フレーム40とバッテリケース60とが互いに接続された上述の上部締結部32を構成する。
一対のダウンフレーム42は、例えばパイプ材により形成されている。一対のダウンフレーム42は、一対のメインフレーム41の下方に設けられている。一対のダウンフレーム42は、前方から後方に向かうに従い、互いに離間するように車幅方向外方に延びている。各ダウンフレーム42の後端部は、メインフレーム41の後端部よりも下方に設けられている。各ダウンフレーム42の後端部には、バッテリケース60に締結される外筒42aが設けられている。外筒42aには、バッテリケース60に螺合されるボルトが挿通される。外筒42aは、前部フレーム40とバッテリケース60とが互いに接続された上述の下部締結部33を構成する。ダウンフレーム42の外筒42aは、メインフレーム41の外筒41aと前後方向の同じ位置に配置されている。ダウンフレーム42の前方には、モータおよびPCU7を冷却するラジエータ25が取り付けられている。
図3は、第1実施形態の車体フレームの一部を示す斜視図である。
図2及び図3に示すように、前部フレーム40は、メインフレーム41とダウンフレーム42とを接続する左右一対の側部ガセット43と、一対のメインフレーム41を接続する上部ガセット44と、をさらに備える。
一対の側部ガセット43は、それぞれ板状に形成され、メインフレーム41およびダウンフレーム42に溶接されている。側部ガセット43は、上下方向に延び、メインフレーム41およびダウンフレーム42の車幅方向外方の側面同士を接続している。側部ガセット43の前縁は、ヘッドパイプ31に接続されている。側部ガセット43の後縁は、側面視で上下方向に直線状に延びている。
図3に示すように、上部ガセット44は、板状に形成され、一対のメインフレーム41に溶接されている。上部ガセット44は、左右方向に延び、一対のメインフレーム41の上面同士を接続している。上部ガセット44の後縁は、側部ガセット43の後縁と前後方向の略同じ位置において、上下方向から見て車幅方向に直線状に延びている。
図2に示すように、後部フレーム50は、左右一対のシートレール51と、左右一対のサポートパイプ52と、クロスパイプ53と、を備える。
一対のシートレール51は、例えばパイプ材により形成されている。一対のシートレール51は、互いに車幅方向に間隔をあけて配置され、車体フレーム30の後端から前方かつ下方に向かって延びている。一対のシートレール51の後端部は、車幅方向に延びる板状の後側ブラケット54によって互いに連結されている。一対のシートレール51の前後中間部は、車幅方向に延びる板状の前側ブラケット55によって互いに連結されている。
一対のサポートパイプ52は、互いに車幅方向に間隔をあけて配置されている。一対のサポートパイプ52は、それぞれシートレール51に結合されている。左側のサポートパイプ52は、左側のシートレール51の前後中間部から前方かつ下方に延びている。右側のサポートパイプ52は、右側のシートレール51の前後中間部から前方かつ下方に延びている。サポートパイプ52およびシートレール51は、上下方向に延びる板状の側方ブラケット56によって互いに連結されている。各サポートパイプ52の前端部には、ボルトが挿通される外筒52aが設けられている。外筒52aは、後部フレーム50とモータケース70とが互いに接続された上述の下部締結部37を構成する。
クロスパイプ53は、車幅方向に沿って延び、一対のシートレール51の前端部の間に架設されている。クロスパイプ53には、下方に突出する一対の支持ブラケット57が設けられている。支持ブラケット57は、車幅方向に間隔をあけて配置されている。支持ブラケット57は、モータケース70に締結される。支持ブラケット57は、後部フレーム50とモータケース70とが互いに接続された上述の上部締結部36を構成する。
後部フレーム50の内側には、サブバッテリ27が配置されている。サブバッテリ27は、バッテリケース60が収容するバッテリとは別に、または同時にPCU7等に電力を供給可能に構成されている。
図2および図3に示すように、バッテリケース60は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により形成されている。バッテリケース60は、前後、上下および左右に延びる直方体状に形成されている。バッテリケース60は、側面視で前後方向よりも上下方向に大きく形成されている。
図3に示すように、バッテリケース60は、前部フレーム40に締結される第1前側締結座61および第2前側締結座62と、モータケース70に締結される第1後側締結座63および第2後側締結座64と、を備える。
第1前側締結座61は、バッテリケース60の前上部に左右一対設けられている。一対の第1前側締結座61は、バッテリケース60の前面の上部における左右両側部から前方に突出している。左側の第1前側締結座61には、左側のメインフレーム41の外筒41aに挿通されたボルトが螺合する。右側の第1前側締結座61には、右側のメインフレーム41の外筒41aに挿通されたボルトが螺合する。これにより、バッテリケース60とメインフレーム41とが締結される。第1前側締結座61は、上述した前部フレーム40とバッテリケース60との上部締結部32を構成する。
第2前側締結座62は、バッテリケース60の前下部に左右一対設けられている。一対の第2前側締結座62は、バッテリケース60の前面の下部における左右両側部から前方に突出している。左側の第2前側締結座62には、左側のダウンフレーム42の外筒42aに挿通されたボルトが螺合する。右側の第2前側締結座62には、右側のダウンフレーム42の外筒42aに挿通されたボルトが螺合する。これにより、バッテリケース60とダウンフレーム42とが締結される。第2前側締結座62は、上述した前部フレーム40とバッテリケース60との下部締結部33を構成する。
第1後側締結座63は、バッテリケース60の後部に左右一対設けられている。一対の第1後側締結座63は、上下方向における第1前側締結座61と第2前側締結座62との間に設けられている。一対の第1後側締結座63は、バッテリケース60の後面の左右両側部から後方に突出している。一対の第1後側締結座63は、モータケース70に締結される。第1後側締結座63は、バッテリケース60とモータケース70とが互いに接続された上述の上部締結部34を構成する。
第2後側締結座64は、バッテリケース60の後下部に左右一対設けられている。一対の第2後側締結座64は、第2前側締結座62よりも下方に設けられている。一対の第2後側締結座64は、バッテリケース60の後面の左右両側部から後方に突出している。一対の第2後側締結座64は、モータケース70に締結される。第2後側締結座64は、バッテリケース60とモータケース70とが互いに接続された上述の下部締結部35を構成する。
バッテリケース60には、第1リブ65および第2リブ66がさらに形成されている。第1リブ65および第2リブ66は、バッテリケース60の左右両側面にそれぞれ設けられている。第1リブ65および第2リブ66は、バッテリケース60の側面から車幅方向外方に突出している。第1リブ65は、側面視で第1前側締結座61と第1後側締結座63とを接続するように延びている。第2リブ66は、側面視で第2前側締結座62と第1後側締結座63とを接続するように延びている。
図2に示すように、モータケース70は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。モータケース70は、バッテリケース60よりも厚肉に形成されている。モータケース70の上端は、バッテリケース60の上端よりも下方に配置されている。モータケース70には、第1前部接続片71と、第2前部接続片72と、第1後部接続片73(接続片)と、第2後部接続片74と、が形成されている。
図4は、第1実施形態の車体フレームの一部を示す斜視図である。
図4に示すように、第1前部接続片71は、モータケース70の前上部に左右一対設けられている。一対の第1前部接続片71は、前方かつ上方に突出するように形成されている。左側の第1前部接続片71は、バッテリケース60の左側の第1後側締結座63に締結される。右側の第1前部接続片71は、バッテリケース60の右側の第1後側締結座63に締結される。第1前部接続片71は、上述したモータケース70とバッテリケース60との上部締結部34を構成する。
第2前部接続片72は、モータケース70の前下部に左右一対設けられている。一対の第2前部接続片72は、前方に突出するように形成されている。左側の第2前部接続片72は、バッテリケース60の左側の第2後側締結座64に締結される。右側の第2前部接続片72は、バッテリケース60の右側の第2後側締結座64に締結される。第2前部接続片72は、上述したモータケース70とバッテリケース60との下部締結部35を構成する。
第1後部接続片73は、モータケース70の後上部に左右一対設けられている。一対の第1後部接続片73は、後方かつ上方に突出するように形成されている。左側の第1後部接続片73は、後部フレーム50の左側の支持ブラケット57に締結される。右側の第1後部接続片73は、後部フレーム50の右側の支持ブラケット57に締結される。第1後部接続片73は、上述したモータケース70と後部フレーム50との上部締結部36を構成する。一対の第1後部接続片73には、一対の第1後部接続片73の間に配置されたリヤクッション13の上端部が連結されている。
第2後部接続片74は、モータケース70の後部に設けられている。第2後部接続片74は、モータケース70の上下中間部に設けられている。第2後部接続片74は、後方に突出するように形成されている。第2後部接続片74は、左側のサポートパイプ52の外筒52a、および右側のサポートパイプ52の外筒52aに締結される。第2後部接続片74は、上述したモータケース70と後部フレーム50との下部締結部37を構成する。
また、モータケース70の下部には、左右一対のステップホルダ21が取り付けられている。ステップホルダ21は、モータケース70から下方に延出する支持片75、およびピボット軸76に接続されている。ステップホルダ21には、乗員が足を載せるステップ22が支持されている。また、ステップホルダ21には、ステップガード23が取り付けられている。
ここで、第1実施形態の車体フレーム30における各締結部の位置について詳述する。
図1に示すように、バッテリケース60とモータケース70との上部締結部34は、側面視でヘッドパイプ31の下端とスイングアーム9の揺動中心(ピボット軸76の中心)とを結ぶ第1直線L1よりも上方に設けられている。また、バッテリケース60とモータケース70との下部締結部35は、側面視で第1直線L1よりも下方に設けられている。すなわち、バッテリケース60およびモータケース70は、側面視で第1直線L1に対する上方および下方において互いに接続されている。
さらに、バッテリケース60とモータケース70との上部締結部34は、側面視でヘッドパイプ31の下端と後輪3の車軸の中心点とを結ぶ第2直線L2よりも上方に設けられている。また、バッテリケース60とモータケース70との下部締結部35は、側面視で第2直線L2よりも下方に設けられている。すなわち、バッテリケース60およびモータケース70は、側面視で第2直線L2に対する上方および下方において互いに接続されている。
さらに、前部フレーム40とバッテリケース60との上部締結部32は、側面視で第2直線L2よりも上方に設けられている。また、前部フレーム40とバッテリケース60との下部締結部33は、側面視で第2直線L2よりも下方に設けられている。すなわち、前部フレーム40およびバッテリケース60は、側面視で第2直線L2に対する上方および下方において互いに接続されている。
さらに、バッテリケース60とモータケース70との上部締結部34、および前部フレーム40とバッテリケース60との上部締結部32は、側面視で後輪3の車軸の中心を通る第3直線L3上に設けられている。
以上に説明したように、本実施形態の車体フレーム構造では、前部フレーム40に締結されたバッテリケース60と、バッテリケース60および後部フレーム50に接続されたモータケース70と、が車体フレーム30として用いられる。この構成によれば、従来技術と比較して車体フレーム30に用いる部材を削減することができる。これにより、車両全体の軽量化を図ることができる。
また、バッテリケース60がシート15を支持する後部フレーム50よりも前方に配置されているので、バッテリケースが後部フレームと前後方向で同じ位置に配置される場合と比較して、重量物であるバッテリが前方に配置される。このため、車両の重心位置を最適化でき、自動二輪車1の運動性能を向上させることができる。
また、前部フレーム40およびバッテリケース60は、上部締結部32と、上部締結部32よりも下方に設けられた下部締結部33と、において互いに接続されている。この構成によれば、前部フレーム40とバッテリケース60とが上下両側で接続されるので、側面視の一か所のみで前部フレームとバッテリケースとが接続される構成と比較して、車体フレーム30の強度を確保できる。このため、車体フレームの強度を確保すべく前部フレームをバッテリケースよりも後方まで延ばす必要がないので、前部フレームがバッテリケース60よりも後方まで延びる場合と比較して、車体フレーム30の強度を確保しつつ車両全体を軽量化することができる。
また、バッテリケース60およびモータケース70は、側面視でヘッドパイプ31の下端とスイングアーム9の揺動中心とを結ぶ第1直線L1に対する上方および下方において互いに接続されている。この構成によれば、バッテリケース60とモータケース70との締結部が第1直線L1よりも下方のみに設けられている構成と比較して、車両の加速時にかかる力に対する剛性を高めることができる。したがって、自動二輪車1の運動性能を向上させることができる。
また、バッテリケース60およびモータケース70は、側面視でヘッドパイプ31の下端と後輪3の車軸の中心点とを結ぶ第2直線L2に対する上方および下方において互いに接続されている。この構成によれば、バッテリケース60とモータケース70との締結部が第2直線L2よりも下方のみに設けられている構成と比較して、車両の加速時にかかる力に対する剛性を高めることができる。したがって、自動二輪車1の運動性能を向上させることができる。
また、バッテリケース60とモータケース70との上部締結部34、および前部フレーム40とバッテリケース60との上部締結部32は、側面視で後輪の車軸の中心を通る第3直線L3上に設けられている。この構成によれば、ピッチング方向の剛性を確保することができる。したがって、自動二輪車1の走行性能を向上させることができる。
また、モータケース70は、後部フレーム50に接続される第1後部接続片73を備え、第1後部接続片73には、リヤクッション13が連結されている。この構成によれば、剛性が必要なリヤクッション13との連結部が、車体フレーム30を構成する剛性部材であるモータケース70に設けられる。したがって、モータケース70以外に設けられた高剛性の部材を最小化でき、車両全体を軽量化することができる。
また、バッテリケース60およびモータケース70は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により形成されている。モータケース70は、バッテリケース60よりも厚肉に形成されている。この構成によれば、バッテリケースまたはモータケースが鋼材により形成される構成と比較して、車両全体を軽量化することができる。
さらに、バッテリケースがモータケースよりも厚肉に形成される構成と比較して、バッテリケース60の剛性を低下させて車体フレーム30にしなりを持たせやすくなる。特に、本実施形態のようにモータケース70がスイングアーム9を支持する場合には、モータケース70に剛性を持たせるためにモータケース70の肉厚が大きく設定されるので、バッテリケース60をモータケース70よりも薄肉に形成することで、車体フレーム30にしなりを持たせやすくなる。したがって、自動二輪車1の操向安定性を向上させることができる。
また、バッテリケース60は、側面視で前後方向よりも上下方向に大きく形成されている。この構成によれば、バッテリケースが側面視で上下方向よりも前後方向に大きく形成されている構成と比較して、前後方向においてバッテリケース60が占有するスペースを小さくすることができる。このため、前後方向におけるバッテリケース60の配置に関する設計自由度が向上するので、重量物であるバッテリの配置位置を前後方向に調整しやすくなり、車両の重心位置も調整しやすくなる。したがって、車両の重心をより前方に配置する等して、自動二輪車1の運動性能を向上させることができる。
また、モータケース70の上端は、バッテリケース60の上端よりも下方に設けられ、モータケース70の上方には、モータを制御するPCU7が配置されている。この構成によれば、PCU7がバッテリ及びモータに近接配置されるので、例えばPCUがモータケース70の後方に配置される構成と比較して、PCU7とバッテリ及びモータとを接続する高圧線を短くすることができる。したがって、エネルギーロスを低減することができる。
また、バッテリケース60の側面には、第1前側締結座61と第1後側締結座63とを接続するように延びる第1リブ65、および第2前側締結座62と第1後側締結座63とを接続するように延びる第2リブ66が形成されている。これにより、前部フレーム40とバッテリケース60との上部締結部32と、バッテリケース60とモータケース70との上部締結部34および下部締結部35のそれぞれと、が第1リブ65および第2リブ66によって接続されるので、前部フレーム40およびモータケース70からバッテリケース60に加わる負荷に対する強度を向上させることができる。したがって、車体フレーム30の剛性を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、前部フレーム40がバッテリケース60に接続されている。これに対して、第2実施形態では、前部フレーム140がバッテリケース160およびモータケース170に接続されている点で、第1実施形態とは異なる。なお、以下で説明する以外の構成は、第1実施形態と同様である。
図5は、第2実施形態の自動二輪車の左側面図である。
図5に示すように、車体フレーム130は、第1実施形態の前部フレーム40、バッテリケース60およびモータケース70に代えて、前部フレーム140、バッテリケース160およびモータケース170を備える。前部フレーム140は、ヘッドパイプ31から後方に延びている。バッテリケース160は、後部フレーム50よりも前方に配置されている。バッテリケース160は、前部フレーム140に下部締結部33において接続されている。モータケース170は、前部フレーム140に締結部132において接続されている。また、モータケース170は、バッテリケース160に上部締結部134および下部締結部135において接続されている。また、モータケース170は、後部フレーム50に上部締結部36および下部締結部37において接続されている。
以下、本実施形態の車体フレーム構造について詳述する。本実施形態の車体フレーム構造では、バッテリケース160およびモータケース170が車体フレーム130として用いられる。車体フレーム130は、ヘッドパイプ31と、前部フレーム140と、後部フレーム50と、バッテリケース160と、モータケース170と、を備える。
図6は、第2実施形態の前部フレームを示す斜視図である。
図5および図6に示すように、前部フレーム140は、第1実施形態のメインフレーム41に代えて、ヘッドパイプ31から下方かつ後方へ延びる一対のメインフレーム141を備える。一対のメインフレーム141は、ヘッドパイプ31からバッテリケース160の車幅方向外方を通って後方に延びている。具体的に、一対のメインフレーム141は、バッテリケース160よりも前方において、前方から後方に向かうに従い、互いに離間するように車幅方向外方に延びた後、後方に屈曲し、バッテリケース160の左右両側方で互いに平行に延びている。
図6に示すように、各メインフレーム141は、上パイプ141aおよび下パイプ141bを備える。上パイプ141aは、ヘッドパイプ31の上部から下方かつ後方に延びている。下パイプ141bは、ヘッドパイプ31の下部から下方かつ後方に延びている。下パイプ141bの後端部は、上パイプ141aの後端部に結合している。これにより、各メインフレーム141は、側面視で前方へ拡開するV字状に形成されている。各メインフレーム141の後端部は、バッテリケース160よりも後方に設けられている(図5参照)。各メインフレーム141の後端部には、モータケース170に締結される外筒141cが設けられている。外筒141cには、モータケース170に螺合されるボルトが挿通される。外筒141cは、前部フレーム140とモータケース170とが互いに接続された上述の締結部132を構成する。なお、図示の例では、ダウンフレーム42は、メインフレーム141の下パイプ141bから分岐するように延びている。
前部フレーム140は、上パイプ141aの前部と下パイプ141bの前部とを接続する左右一対の側部第1ガセット143と、一対の上パイプ141aを接続する上部ガセット144と、下パイプ141bとダウンフレーム42とを接続する左右一対の側部第2ガセット145と、下パイプ141bとダウンフレーム42との分岐部を補強する左右一対の下部ガセット146と、をさらに備える。
一対の側部第1ガセット143は、それぞれ板状に形成され、上パイプ141aおよび下パイプ141bに溶接されている。側部第1ガセット143は、上下方向に延び、上パイプ141aおよび下パイプ141bの車幅方向外方の側面同士を接続している。側部第1ガセット143の前縁は、ヘッドパイプ31に接続されている。側部第1ガセット143の後縁は、側面視でバッテリケース160の前方において上下方向に直線状に延びている(図5参照)。
上部ガセット144は、板状に形成され、一対の上パイプ141aに溶接されている。上部ガセット144は、左右方向に延び、一対の上パイプ141aの上面同士を接続している。上部ガセット144の後縁は、上下方向から見て車幅方向に直線状に延びている。
一対の側部第2ガセット145は、それぞれ板状に形成され、下パイプ141bおよびダウンフレーム42に溶接されている。側部第2ガセット145は、上下方向に延び、下パイプ141bおよびダウンフレーム42の車幅方向外方の側面同士を接続している。側部第1ガセット143は、下パイプ141bおよびダウンフレーム42の分岐部から、その後方にわたって、下パイプ141bおよびダウンフレーム42に接続している。側部第2ガセット145の後縁は、側面視でバッテリケース160の前方において上下方向に延びている(図5参照)。
一対の下部ガセット146は、下パイプ141bおよびダウンフレーム42に溶接されている。一対の下部ガセット146は、下パイプ141bとダウンフレーム42との分岐部を下方から覆うように設けられている。
なお、側部第1ガセット143の形状は、図示された形状に限定されるものではない。例えば、側部第1ガセットの後縁が側面視でバッテリケース160の前面に交差していてもよいし、側部第1ガセットの後縁が側面視で側部第2ガセット145よりも前方に設けられていてもよい。上部ガセット144、側部第2ガセット145および下部ガセット146の形状についても同様である。
図5に示すように、バッテリケース160は、一対のメインフレーム141の間に配置され、メインフレーム141よりも上方に突出している。バッテリケース160には、第1実施形態の第1後側締結座63、第2後側締結座64、第1リブ65および第2リブ66に代えて、第1後側締結座163と、第2後側締結座164と、第1リブ165と、第2リブ166と、が形成されている。なお、第2実施形態のバッテリケース160には、第1実施形態の第1前側締結座61が形成されていない。
第1後側締結座163は、バッテリケース160の後部に左右一対設けられている。一対の第1後側締結座163は、例えば第2前側締結座62(図2参照)よりも僅かに下方に設けられている。一対の第1後側締結座163は、バッテリケース160の後面の左右両側部から後方に突出している。一対の第1後側締結座163は、モータケース170に締結される。第1後側締結座163は、バッテリケース160とモータケース170とが互いに接続された上述の上部締結部134を構成する。
第2後側締結座164は、バッテリケース160の後下部に左右一対設けられている。一対の第2後側締結座164は、第2前側締結座62よりも下方に設けられている。一対の第2後側締結座164は、バッテリケース160の後面の左右両側部から後方に突出している。一対の第2後側締結座164は、モータケース170の第2前部接続片72に締結される。第2後側締結座164は、バッテリケース160とモータケース170とが互いに接続された上述の下部締結部135を構成する。
第1リブ165および第2リブ166は、バッテリケース160の左右両側面にそれぞれ設けられている。第1リブ165および第2リブ166は、バッテリケース160の側面から車幅方向外方に突出している。第1リブ165は、側面視で第2前側締結座62と第1後側締結座163とを接続するように延びている。第2リブ166は、側面視で第2前側締結座62と第2後側締結座164とを接続するように延びている。
モータケース170には、第1実施形態の第1前部接続片71に代えて、前側第1接続片171と、前側第3接続片177と、が形成されている。
前側第1接続片171は、モータケース170の前上部に左右一対設けられている。一対の前側第1接続片171は、前方かつ上方に突出するように形成されている。左側の前側第1接続片171は、左側のメインフレーム141の外筒141cに締結される。右側の前側第1接続片171は、右側のメインフレーム141の外筒141cに締結される。前側第1接続片171は、上述したモータケース170と前部フレーム140との締結部132を構成する。
前側第3接続片177は、モータケース170の前部に左右一対設けられている。一対の前側第3接続片177は、前側第1接続片171よりも下方、かつ前側第2接続片172よりも上方に設けられている。一対の前側第3接続片177は、前方に突出するように形成されている。左側の前側第3接続片177は、バッテリケース160の左側の第1後側締結座163に締結される。右側の前側第3接続片177は、バッテリケース160の右側の第1後側締結座163に締結される。前側第3接続片177は、バッテリケース160とモータケース170とが互いに接続された上述の上部締結部134を構成する。
ここで、第2実施形態の車体フレーム130における各締結部の位置について詳述する。
図5に示すように、前部フレーム140とバッテリケース160との下部締結部33は、側面視でヘッドパイプ31の下端と後輪3の車軸の中心点とを結ぶ第2直線L2よりも下方に設けられている。すなわち、前部フレーム140およびバッテリケース160は、側面視で第2直線L2に対する下方のみにおいて互いに接続されている。
以上に説明したように、本実施形態の車体フレーム構造では、前部フレーム140に締結されたバッテリケース160と、バッテリケース160および後部フレーム50に接続されたモータケース170と、が車体フレーム30として用いられる。この構成によれば、第1実施形態と同様に、従来技術と比較して車体フレーム130に用いる部材を削減することができる。これにより、車両全体の軽量化を図ることができる。
また、前部フレーム140およびバッテリケース160は、側面視でヘッドパイプ31の下端と後輪3の車軸の中心点とを結ぶ第2直線L2に対する下方のみにおいて互いに接続されている。この構成によれば、前部フレームおよびバッテリケースが第2直線L2よりも上方で互いに接続されている構成と比較して、前部フレーム140とバッテリケース160との締結部が下方に集中して配置される。このため、前部フレーム140に対してバッテリケース160の上部が車幅方向に変位しやすくなるので、車体のねじれ中心が下降する。したがって、自動二輪車1の操向安定性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、バッテリケース160の第2前側締結座62が第1後側締結座163よりも僅かに上方に設けられている。これにより前部フレーム140とバッテリケース160との接続部(下部締結部33)は、バッテリケース160とモータケース170との接続部のうち最も上方に位置する上部締結部134よりも上方に設けられている。しかしながらこれに限定されるものではなく、バッテリケースの第2前側締結座が第1後側締結座163と同じ高さ、または第1後側締結座163よりも下方に設けられていてもよい。これにより、バッテリケースの上部が車幅方向により変位しやすくなるので、車体のねじれ中心を下降させることができる。したがって、自動二輪車1の操向安定性をより向上させることができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、バッテリケース60,160およびモータケース70,170がアルミニウムまたはアルミニウム合金により形成されている。しかしながらこれに限定されず、バッテリケースおよびモータケースの少なくともいずれか一方が例えば鋼材により形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、車体フレーム30,130の構成部品同士が締結により接続されている。しかしながら車体フレームの構成部品同士の接続方法は締結に限定されず、例えば溶接等であってもよい。
また、上記実施形態では、後部フレーム50がモータケース70,170に接続されているが、さらに後部フレーム50がバッテリケース60,160に接続されていてもよい。
また、上記実施形態では、スイングアーム9はモータケース70に支持されている。しかしながらこれに限定されず、スイングアームは後部フレームに支持されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
2 前輪
3 後輪
7 パワーコントロールユニット
9 スイングアーム
13 リヤクッション
15 シート
30,130 車体フレーム
31 ヘッドパイプ
32 上部締結部(第1接続部)
33 下部締結部(第2接続部)
40,140 前部フレーム
42 ダウンフレーム
50 後部フレーム
60,160 バッテリケース
70,170 モータケース
73 第1後部接続片(接続片)
141 メインフレーム
L1 第1直線
L2 第2直線
L3 第3直線

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  12. 前輪(2)を操向可能に支持するヘッドパイプ(31)と、
    前記ヘッドパイプ(31)から車両後方に延びる前部フレーム(40,140)と、
    シート(15)を支持する後部フレーム(50)と、
    バッテリを収容可能に形成され、前記ヘッドパイプ(31)よりも車両後方に配置されるとともに前記前部フレーム(40,140)に接続されたバッテリケース(60,160)と、
    前記バッテリの電力により駆動するモータを収容し、前記バッテリケース(60,160)および前記後部フレーム(50)に接続されたモータケース(70,170)と、
    を備え、
    前記バッテリケース(60,160)および前記モータケース(70,170)は、車体フレーム(30,130)として用いられ、
    前記モータケース(70,170)は、前記後部フレーム(50)に接続される接続片(73)を備え、
    前記接続片(73)には、リヤクッション(13)が連結されている、
    鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  13. 前輪(2)を操向可能に支持するヘッドパイプ(31)と、
    前記ヘッドパイプ(31)から車両後方に延びる前部フレーム(40,140)と、
    シート(15)を支持する後部フレーム(50)と、
    バッテリを収容可能に形成され、前記ヘッドパイプ(31)よりも車両後方に配置されるとともに前記前部フレーム(40,140)に接続されたバッテリケース(60,160)と、
    前記バッテリの電力により駆動するモータを収容し、前記バッテリケース(60,160)および前記後部フレーム(50)に接続されたモータケース(70,170)と、
    を備え、
    前記バッテリケース(60,160)および前記モータケース(70,170)は、車体フレーム(30,130)として用いられ、
    前記バッテリケース(60,160)は、側面視で車両前後方向よりも車両上下方向に大きく形成されている、
    鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  14. 前記前部フレーム(40)および前記バッテリケース(60)は、第1接続部(32)と、前記第1接続部(32)よりも下方に設けられた第2接続部(33)と、において互いに接続されている、
    請求項12または請求項13に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  15. 前記モータケース(70)および前記後部フレーム(50)のうち少なくともいずれか一方は、後輪(3)を回転可能に支持するスイングアーム(9)を上下揺動可能に支持し、
    前記バッテリケース(60)および前記モータケース(70)は、側面視で前記ヘッドパイプ(31)の下端と前記スイングアーム(9)の揺動中心とを結ぶ第1直線(L1)に対する上方および下方において互いに接続されている、
    請求項14に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  16. 前記バッテリケース(60)および前記モータケース(70)は、側面視で前記ヘッドパイプ(31)の下端と後輪(3)の車軸の中心点とを結ぶ第2直線(L2)に対する上方および下方において互いに接続されている、
    請求項14または請求項15に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  17. 前記バッテリケース(60)と前記モータケース(70)との接続部(34)、および前記前部フレーム(40)と前記バッテリケース(60)との接続部(32)は、側面視で後輪(3)の車軸の中心を通る第3直線(L3)上に設けられている、
    請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  18. 前記前部フレーム(140)は、
    前記ヘッドパイプ(31)から前記バッテリケース(160)の車幅方向外方を通って車両後方に延び、前記モータケース(170)に接続されたメインフレーム(141)と、
    前記ヘッドパイプ(31)から前記メインフレーム(141)よりも下方に延びて、前記バッテリケース(160)に接続されたダウンフレーム(42)と、
    を備える、
    請求項12または請求項13に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  19. 前記バッテリケース(60,160)および前記モータケース(70,170)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金により形成され、
    前記モータケース(70,170)は、前記バッテリケース(60,160)よりも厚肉に形成されている、
    請求項12から請求項18のいずれか1項に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  20. 前記前部フレーム(140)および前記バッテリケース(160)は、側面視で前記ヘッドパイプ(31)の下端と後輪(3)の車軸の中心点とを結ぶ第2直線(L2)に対する下方のみにおいて互いに接続されている、
    請求項12から請求項19のいずれか1項に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
  21. 前記モータケース(70,170)の上端は、前記バッテリケース(60,160)の上端よりも下方に設けられ、
    前記モータケース(70,170)の上方には、前記モータを制御するパワーコントロールユニット(7)が配置されている、
    請求項12から請求項20のいずれか1項に記載の鞍乗り型電動車両の車体フレーム構造。
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