JP7016656B2 - 多層型化粧料 - Google Patents
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しかしながら、オイル剤型は油剤によるべたつきがあるため、夏場の使用や、オイル剤型の使用に慣れていない消費者には、使用しにくいという課題があった。
これまでにアスタキサンチン等のカロテノイドの安定化方法として、油性組成物においてポリフェノールを含有する赤ワインエキスと併用してカロテノイドの退色、変色を防止する技術(特許文献1)や、水性組成物において、鉄イオン及び鉄キレート剤を併用してアスタキサンチンの分解を抑制する技術(特許文献2)、アルコールと水の含有量が多い化粧料において、オリザノールと併用することでアスタキサンチンの分解に起因する化粧料の退色を抑制する技術(特許文献3)等が開示されている。
(A)25℃で液状のトリグリセライド
(B)25℃における動粘度が1000mm2/s未満のシリコーン油
(C)エタノール
(D)アスタキサンチン
を含有する油層と、成分(E)エタノールを含有する水層から構成され、静置時には油層と水層に分離し、使用時に油層と水層とを混合して使用することを特徴とする多層型化粧料であり、油層中の成分(C)の含有量が2~10質量%である油層、水層中の成分(E)の含有量が5~30質量%である水層とを同一容器に充填してなり、油層と水層の充填質量比が90:10~10:90である、多層型化粧料、
実施例1として本発明品1~21、及び比較品1~16の多層型化粧料(美容液)を表1~3に示す組成及び下記製造方法にて調製した。多層型化粧料の経時安定性は、下に示す評価基準により、評価判定し、結果を併せて表1~3に示した。また、使用中のコク感、後肌のさらっと感の各項目について、化粧品評価専門パネル20名により、各試料を適量顔に塗布した後、以下に示す評価基準により評価判定し、結果を併せて表1~3に示した。
油層:成分(1)~(20)を混合する。
水層:成分(21)~(24)を混合する。
上記油層と水層を、それぞれ規定の割合で同一の容器へ水層、油層の順に充填することにより調製することができる。
調製した試料の経時安定性(モヤ抑制、褪色抑制)の評価については、室温で一度振とうした各試料を50℃の恒温槽に1ヶ月間保管した後に観察し、評価した。
上記の方法で保管後、油層上部に発生する白色モヤの有無を観察し、評価した。
2段階評価基準
(評価)
○:白色モヤが観察されない。
×:白色モヤが油層上部に観察される。
上記の方法で保管後、カロテノイドの残存率を測定した。カロテノイドの残存率は、各試料溶液の470nmでの吸光度を測定し、下記式を用いて測定した。なお測定は、島津製作所社製の吸光光度計UV-2500PCを用いた。
吸光度変化率 (%):(試験後の吸光度/試験前の吸光度)×100
4段階評価基準
(判定):吸光度変化率 (%)
◎ :80.0以上
○ :60.0以上80.0未満
△ :40.0以上60.0未満
× :40.0未満
4段階評価基準
(評価)
◎:使用中の肌に、コク感があると答えた評価者が16名以上。
○:使用中の肌に、コク感があると答えた評価者が12~15名。
△:使用中の肌に、コク感があると答えた評価者が8~11名。
×:使用中の肌に、コク感があると答えた評価者が7名以下。
4段階評価基準
(評価)
◎:使用後の肌が、さらっとすると答えた評価者が16名以上。
○:使用後の肌が、さらっとすると答えた評価者が12~15名。
△:使用後の肌が、さらっとすると答えた評価者が8~11名。
×:使用後の肌が、さらっとすると答えた評価者が7名以下。
これに対して、成分(A)を含有しない比較品1では、カロテノイドの経時安定性(モヤ抑制、褪色抑制)に劣り、また使用中のコク感においても劣るものとなった。また、成分(A)の代わりに、それぞれトリイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、流動パラフィンを配合した比較品2~5においても、カロテノイドの経時安定性(モヤ抑制、褪色抑制)に劣り、使用中のコク感においても劣るものとなった。また、成分(B)を含有しない比較品6、成分(B)を動粘度約1000mm2/sのジメチルポリシロキサンへ置き換えた比較品7は、後肌のさらっと感に劣るものであった。
成分(C)を含有しない比較品8、成分(C)の含有量が2%未満の比較品9においては、カロテノイドの経時安定性(モヤ抑制、褪色抑制)、使用中のコク感、後肌のさらっと感の点で、発明品に劣るものとなった。また成分(C)の含有量が10%より多い比較品10においては、カロテノイドの経時安定性(褪色抑制)、使用中のコク感の点で、発明品に劣るものであった。
成分(E)を含有しない比較品11、成分(E)の含有量が5%未満の比較品12においては、カロテノイドの経時安定性(モヤ抑制、褪色抑制)、後肌のさらっと感の点で、発明品に劣るものであった。また成分(E)の含有量が30%より多い比較品13においては、カロテノイドの経時安定性(モヤ抑制、褪色抑制)、使用中のコク感の点で、発明品に劣るものであった。
(成分) (%)
≪油層≫
1.オリーブ油(*2) 50
2.ジメチルポリシロキサン(*12) 15
3.エタノール 10
4.アスタキサンチン溶液(*16) 0.001
5.イソノナン酸イソトリデシル(*18) 5
6.テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル(*19) 5
7.トコフェロール 0.02
8.香料 0.5
9.2-エチルヘキサン酸セチル(*17) 残量
≪水層≫
1.エタノール 20
2.1,3-ブチレングリコール 5
3.ヒアルロン酸(*20) 0.1
4.コラーゲン(*21) 0.1
5.塩化ナトリウム 1
6.リン酸一水素ナトリウム 0.1
7.リン酸二水素ナトリウム 0.1
8.精製水 残量
油層:水層=60:40
(*18)サラコス913(日清オイリオグループ社製)
(*19)サラコス5408(日清オイリオグループ社製)
(*20)ヒアルロン酸 FCH201(キッコーマンバイオケミファ社製)
(*21)PANCOGEN MARINE(GATTEFOSSE社製)
油層:成分(1)~(9)を混合する。水層:成分(1)~(8)を混合する。
上記油層と水層を、油層:水層=60:40の割合で同一の容器へ水層、油層の順に充填することにより調製した。
(成分) (%)
≪油層≫
1.メドウフォーム油(*1) 10
2.マカデミアナッツ油(*3) 10
3.コメヌカ油(*4) 10
4.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル(*6) 10
5.ジメチルポリシロキサン(*11) 5
6.メチルトリメチコン(*13) 5
7.エタノール 5
8.アスタキサンチン溶液(*16) 0.002
9.オレインジラフィー油(*22) 0.01
10.トコフェロール 0.01
11.香料 0.5
12.2-エチルヘキサン酸セチル 残量
≪水層≫
1.エタノール 30
2.フムスエキス 1
3.ハマメリスエキス(*23) 1
4.塩化ナトリウム 0.5
5.クエン酸 0.02
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.精製水 残量
油層:水層=40:60
(*22)海麗オレンジラフィー(日本水産社製)
(*23)EXTRAPONE WITCH HAZEL(シムライズ社製)
油層:成分(1)~(12)を混合する。水層:成分(1)~(7)を混合する。
上記油層と水層を、油層:水層=40:60の割合で同一の容器へ水層、油層の順に充填することにより調製した。
(成分) (%)
≪油層≫
1.メドウフォーム油(*1) 20
2.オリーブ油(*2) 10
3.コメヌカ油(*4) 10
4.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル(*6) 10
5.ジメチルポリシロキサン(*24) 10
6.メチルトリメチコン(*13) 5
7.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(*14) 5
8.シクロメチコン(*25) 5
9.エタノール 8
10.アスタキサンチン溶液(*16) 0.004
11.トコフェロール 0.01
12.香料 0.8
13.2-エチルヘキサン酸セチル(*17) 残量
≪水層≫
1.エタノール 30
2.プロピレングリコール 5
3.ハマメリスエキス(*23) 1
4.塩化ナトリウム 0.5
5.コハク酸 0.05
6.コハク酸二ナトリウム 0.05
7.ジラウロイルグルタミン酸リシンNa(*26) 0.01
8.精製水 残量
油層:水層=80:20
(*24)KF-96L-2CS(信越化学工業社製)
(*25)KF-995(信越化学工業社製)
(*26)ペリセアL-30(旭化成ケミカルズ社製)
油層:成分(1)~(13)を混合する。水層:成分(1)~(8)を混合する。
上記油層と水層を、油層:水層=80:20の割合で同一の容器へ水層、油層の順に充填することにより調製した。
Claims (4)
- 次の成分(A)~(D);
(A)25℃で液状のトリグリセライド
(B)25℃における動粘度が1000mm2/s未満のシリコーン油
(C)エタノール
(D)アスタキサンチン
を含有する油層と、成分(E)エタノールを含有する水層から構成され、静置時には油層と水層に分離し、使用時に油層と水層とを混合して使用することを特徴とする多層型化粧料であり、油層中の成分(C)の含有量が2~10質量%である油層、水層中の成分(E)の含有量が5~30質量%である水層とを同一容器に充填してなり、油層と水層の充填質量比が90:10~10:90である、多層型化粧料。 - 成分(A)がメドウフォーム油、オリーブ油、マカデミアナッツ油、こめサラダ油、2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルである、請求項1に記載の多層型化粧料。
- 成分(A)と成分(C)の含有質量比(A)/(C)が4~40である、請求項1又は2に記載の多層型化粧料。
- 油層中の成分(A)の含有量が40~80質量%であり、油層中の成分(B)の含有量が10~30質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の多層型化粧料。
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