JP2012211114A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粉体を配合した際にも、伸び広がりが良く、化粧膜が均一に仕上がる等の使用性とアスタキサンチンの経時での安定性に優れる油中水型乳化を提供すること。
【解決手段】 次の成分(a)〜(e);(a)疎水化処理無機粉体、(b)シロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤、(c)シリコーン油、(d)トリグリセライド、(e)アスタキサンチンとを配合することを特徴とする油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、疎水化処理無機粉体とシロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤とシリコーン油とトリグリセライドとアスタキサンチンとを配合する油中水型乳化化粧料に関するものであり、更に詳しくは、粉体を配合した際にも使用性とアスタキサンチンの経時での安定性に優れる油中水型乳化化粧料に関するものである。
化粧料に配合されている素材には、カテキン等のポリフェノールや、アスタキサンチン等のカロテノイドのように、シワ、タルミの予防及び改善等の皮膚老化の防止、シミの予防・改善等の肌に有用な効果を本来は有することが知られていながら、その酸化安定性が低いため、製剤に安定に配合することが困難であるものが多い。
カロテノイドに関しては、光や熱により酸化され褪色が起こるため、遮光容器の利用や、抗酸化剤の配合等の褪色防止策が取られてきたが、十分なものではなかった。アスタキサンチンは赤色カロテノイドの一種であり、その抗酸化力は高いものであるが、アスタキサンチン類も熱、酸素、光などに対して不安定であるため、安定性を高める方法が検討されてきた。例えば、リン脂質を添加する方法(例えば、特許文献1参照)や、水中油型乳化化粧料においてリン脂質やトコフェロールを添加し、かつエマルションの粒径をコントロールする方法(例えば、特許文献2参照)等が挙げられる。
しかしながら、最近は、化粧水やクリーム等のスキンケア化粧料のみならず、これらの薬効成分を日焼け止め化粧料やファンデーション等の化粧料にも配合することが求められてきている。また、無機粉体等の粉体は、スキンケア化粧料メークアップ化粧料、毛髪化粧料の多くの化粧料に配合される原料である。特にファンデーションや下地化粧料等のメークアップ化粧料は、粉体を配合することにより、化粧効果を得ることが多いものであるため、薬効成分と粉体成分の相互作用は検討すべき課題であった。
粉体のアスタキサンチンへの作用は、粉体の固体触媒活性をアスタキサンチンなどのカロテノイド系色素の褪色により評価する方法(例えば、特許文献3参照)で示されているように、粉体の表面活性は、アスタキサンチンが熱、酸素、光などに対して不安定なものを更に悪化させる場合があった。
一方、油中水型乳化化粧料に、アスタキサンチンを配合すると、経時によりアスタキサンチンが油層から分離してしまい、化粧料中に安定に配合することが難しいものであった。
特開2007−254459号公報 特開2007−326829号公報 特開2009−222702号公報
リン脂質を添加したり、トコフェロールを添加する方法はアスタキサンチン単体の保存安定性には効果があるが、粉体との共存下での安定性という観点では効果が充分ではなく、エマルションの粒径をコントロ−ルする方法は水中油型乳化化粧料の技術であって、被乳化油としてアスタキサンチンを配合する際には有効でも、油相が外相である油中水型乳化化粧料に適用することは出来ないものである。
また、粉体の固体触媒活性を評価する方法では、粉体の表面処理によるアスタキサンチンの安定性への関連性については開示されているが、実際の化粧料としての安定性や使用性についてはなんら言及されておらず、ましてや油中水型乳化化粧料における安定性を教えるものではなかった。そこで、粉体を配合した際にも、伸び広がりが良く、化粧膜が均一に仕上がる等の使用性とアスタキサンチンの経時での安定性に優れ、かつ油中水型乳化化粧料においても安定である化粧料の開発が望まれていた。
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、疎水化処理無機粉体とシロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤とシリコーン油とトリグリセライドとアスタキサンチンとを配合することにより、上記課題を解決しえる油中水型乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。表面活性の高い無機粉体を疎水化処理することでその表面活性を抑え、更にシロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤を用いることで疎水化処理無機粉体のシリコーン油への分散性を向上させ、選択吸着によるアスタキサンチンと無機粉体との接触を妨げ、アスタキサンチンの安定性を向上させることが可能になった。更に、トリグリセライドの配合によりシリコーン油とアスタキサンチンの相溶性が適度に良くなり、安定性と化粧膜の均一性が向上することも見出された。
すなわち、本発明は、
(1)次の成分(a)〜(e);
(a)疎水化処理無機粉体
(b)シロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤
(c)シリコーン油
(d)トリグリセライド
(e)アスタキサンチン
を配合することを特徴とする油中水型乳化化粧料を提供するものである。
(2)また、成分(a)の疎水化処理無機粉体が、ジメチルポリシロキサン処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、アルキルトリエトキキシラン処理、金属石鹸処理又はアクリルーシリコーングラフト共重合体処理から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする(1)記載の油中水型乳化化粧料を提供するものである。
(3)また、本発明は疎水化処理が施されていない無機粉体の配合量が1質量%(以下単に「%」と記す)以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の油中水型乳化化粧料を提供するものである。
(4)また、成分(c)のシリコーン油が25℃において20mm/s以下の粘度であることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の油中水型乳化化粧料を提供するものである。
(5)成分(a)を1〜40%、成分(b)を0.5〜10%、成分(c)を1〜50%、成分(d)を0.1〜15%、成分(e)を0.00001〜0.1%配合することを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の油中水型乳化化粧料を提供するものである。
(6)また、成分(d)のトリグリセライドの成分(e)のアスタキサンチンに対する配合量の比率(d)/(e)が50〜10000であることを特徴とする(1)〜(5)の何れかに記載の油中水型乳化化粧料を提供するものである。
本発明の油中水型乳化化粧料は、粉体を配合した際にも、伸び広がりが良く、化粧膜が均一に仕上がる等の使用性とアスタキサンチンの経時での安定性に優れる油中水型乳化化粧料に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)の疎水化処理無機粉体は、粉体に表面処理を施して、疎水性を付与した無機粉体である。
処理を施される無機粉体としては通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されない。具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、無水ケイ酸、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄酸化チタン被覆ガラス末、アルミニウムパウダー、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有無水ケイ酸、酸化亜鉛含有無水ケイ酸等が挙げられ、これらをその使用目的に応じて一種又は二種以上を用いることができる。
成分(a)における、前記無機粉体を疎水化処理する処理剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高粘度シリコーン、架橋型シリコーン、フッ素変性シリコーン、アクリルーシリコーングラフト共重合体、シリコーン樹脂等のシリコーン化合物、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤等の界面活性剤、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、ポリイソブチレン、ワックス、高級脂肪酸、高級アルコール等の油剤、N−アシルアミノ酸等のアミノ酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸及びこの塩、パーフルオロポリエーテル、フルオロアルコキシシラン、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びこの塩、パーフルオロアルキルシラン等のフッ素化合物、ポリビニルピロリドン−ヘキサデセンのコポリマー等のポリビニルピロリドン変性ポリマー化合物等が挙げられる。粉体表面活性の抑制によるアスタキサンチンの安定性向上効果の観点から、ジメチルポリシロキサン処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、アルキルトリエトキシシラン処理、金属石鹸処理、アクリルーシリコーングラフト共重合体処理が特に好ましい。
これらの表面処理は、単独または二種以上を組合せてもよく、複合化した処理でもかまわない。またこれらの処理粉体を一種又は二種以上用いることができる。
成分(a)において、前記処理剤を前記粉体に処理する方法は通常公知の方法が用いられ、特に限定されるものではないが、例えば、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等が挙げられる。また、成分(a)における前記処理剤と前記粉体との処理比は質量比として、0.1〜20:99.9〜80が好ましい。
また、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体処理においてはアクリル−シリコーン系グラフト共重合体中に粉体を混練するチップ化処理を施すことも出来る。チップ化処理を施すことでより粉体の表面活性抑制効果や分散性が更に向上する。チップ化処理には、特開平06−009332号公報に記載の方法で行うことができるが、例えば、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体中と粉体を混合して加熱下、高剪断力条件下で混練する方法、より好ましくは、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体を揮発性溶剤に溶解したものに粉体を混合し、加熱下、高剪断力条件下で混練し、揮発性溶剤を揮散する方法がある。高剪断力条件下での混練は、例えばロールミル等を用いて混練することができる。チップ化処理の場合のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体と粉体との配合割合は、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体5〜70%、粉体30〜95%、特にアクリル−シリコーン系グラフト共重合体10〜50%、粉体50〜90%とするのが好ましい。
本発明に用いられる成分(a)の配合量は1〜40%が好ましく、更に好ましくは3〜35%である。この範囲内であれば、粉体の表面活性によるアスタキサンチンの分解が抑制され安定であり、シリコーン油への分散が良好で均一な化粧膜が得られるなどの使用性に優れるため好ましい。
また、本発明に疎水化処理を施されていない無機粉体を効果を損なわない程度に配合することができるが、無機粉体を配合する際は、アスタキサンチンの安定性の観点から1%以下であることが好ましい。
本発明に用いられる成分(b)のシロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤の親水基としては、特に限定されないが、ポリオキシアルキレン基やポリグリセリル基であるものが好ましく、オルガノポリシロキサングラフトポリオキシアルキレン変性シリコーン、オルガノポリシロキサングラフトポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。
成分(b)のシロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤(以下、単に「特定のオルガノポリシロキサン基グラフトシリコーン系界面活性剤」と略すことがある。)として、特に好ましいものは、下記の一般式(1)に示されるものである。
SiO(4−a−b−c)/2 (1)
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基などのフッ素置換アルキル基、3−アミノプロピル、3−〔(2−アミノエチル)アミノ〕プロピル基等のアミノ置換アルキル基、3−カルボキシプロピル基等のカルボキシ置換アルキル基等が挙げられる。
の一部は、下記一般式(2)
−C2m−O−(CO)(CO)−R (2)
であらわされる有機基であってもよい。ここでRは炭素数4〜30の炭化水素基、又はR−(CO)−で示される有機基であって、Rは炭素数1〜30の炭化水素基である。mは0≦m≦15の整数、d、eはそれぞれ0≦d≦50、0≦e≦50の整数である。このRの一部はアルコール残基又はアルケニル付加型残基であり、具体例としては、
m=0のとき、
−O−(CO)(CO)−R
この場合、d=0、e=0であれば炭素数4〜30のアルコキシ基、例えばブトキシ基などの低級アルコキシ基からセチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール等のオレイロキシ基、ステアロキシ基などの高級アルコキシ基が挙げられ、あるいは酢酸、乳酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸残基が挙げられる。また、d>1、e>1であれば高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物(末端は水酸基)のアルコール残基となる。
m≧1、d=e=0の場合は、特にdが3、5又は11が好ましく、この場合はアリルエーテル、ペンテニルエーテル、ウンデセニルエーテル残基であり、Rの置換基によって例えばアリルステアリルエーテル残基、ペンテニルベヘニルエーテル残基、ウンデセニルオレイルエーテル残基などが挙げられる。d若しくはeが0でない場合は、ポリオキシアルキレンを介してアルコキシ基やエステル基が存在することとなる。ここでd、eが何であれ、m=0のときは耐加水分解性に劣る場合があり、dが15以上であると油臭が強い為、3〜5であることが望ましい。
は、下記一般式(3)
−C2m−O−(CO)(CO)−R (3)
で示されるポリオキシアルキレン基を有する有機基、もしくは下記一般式(4)
−Q−O−X (4)
(式中、Qはエーテル結合及びエステル結合の少なくとも一方を含有してもよい炭素数3〜20の二価の炭化水素基を示し、Xは水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール置換炭化水素基を示す。)で示される有機基から選択される同種または異種の有機基である。
一般式(4)中のRは、水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基、又はR−(CO)−で示される有機基であり、Rは炭素数1〜30の炭化水素基である。fは2〜200、好ましくは5〜100の整数、gは0〜200、好ましくは0〜100の整数で、かつ、f+gは3〜200、好ましくは5〜100であり、f/g≧1であることが好ましい。なお、一般式(3)で示されるポリオキシアルキレン基がエチレンオキサイド単位とプロピレンオキサイド単位の両方からなる場合は、これら両単位のブロック重合体及びランダム重合体のいずれでも良い。
一般式(5)中のQは、−(CH−、−(CH3−、−CHCH(CH3)CH−、−(CH4−、−(CH6−、−(CH7−、−(CH8−、−(CH2−CH(CHCHCH3)−、−CH−CH(CHCH3)−、−(CH3−O−(CH−、−(CH3−O−(CH2−O−(CH−、−(CH3−O−CHCH(CH3)−、−CH−CH(CH3)−COO(CH2−等を例示することができる。Xは、水酸基を少なくとも2個有する多価アルコール置換炭化水素基であって、好ましくはグリセリンから選択される炭化水素基である。
グリセリンとしては、下記一般式(A)〜(C)に示す化合物が挙げられる。
ここで、上記式(A)〜(C)中のQは、一般式(4)中のQと同様であり、l及びmは1〜20の整数である。また、上記化合物中の水酸基の一部がアルコキシ基あるいはエステル基で置換されていても良い。
は、下記一般式(5)
で示されるオルガノポリシロキサンである。ここで、hは1〜500であり、好ましくは1〜50の整数である。nは1〜5の整数であり、特にビニル基とハイドロジェンシロキサンとの反応から合成する場合、nは2である。hが500より大きいと主鎖のハイドロジェンシロキサンとの反応性が悪くなるなどの問題が起こる場合がある。
本発明における上記一般式(1)で例示される成分(b)は、aは1.0〜2.5、好ましくは1.2〜2.3である。aが1.0より小さいと油剤との相溶性に劣り、2.5より大きいと親水性に乏しくなる。bは0.001〜1.5、好ましくは0.05〜1.0である。bが0.001より小さいと親水性に乏しくなり、1.5より大きいと親水性が高くなりすぎる。cは0.001〜1.5、好ましくは0.05〜1.0である。cが0.001より小さいとシリコーン油との相溶性に劣り、1.5より大きくなると親水性に乏しくなる。
本発明で用いられる上記一般式(1)で例示される成分(b)の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、500〜200000が好ましく、更に好ましくは1000〜100000である。
本発明における成分(b)の市販品としては、オルガノポリシロキサングラフトポリオキシアルキレン変性シリコーンは、KF−6028(信越化学工業社製、表示名称;PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)、KF−6038(信越化学工業社製、表示名称;ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)、オルガノポリシロキサングラフトポリグリセリン変性シリコーンは、KF−6104(信越化学工業社製、表示名称;ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)、KF−6105(信越化学工業社製、表示名称;ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)等が挙げられ、その中でもKF−6028が特に好ましい。
本発明に用いられる成分(b)の配合量は0.5〜10%が好ましく、更に好ましくは1〜8%である。この範囲内であればアスタキサンチンの安定性と伸び広がりの良さ、化粧膜の均一性等の使用性に優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(c)のシリコーン油は、特に限定されないが、25℃で液状のものが好ましく、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルトリメチコン、カプルリルトリメチコン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
本発明に用いられる成分(c)のシリコーン油の粘度は25℃において20mm/s以下の粘度であることが好ましく、更に好ましくは10mm/s以下である。
本発明に用いられる成分(c)の配合量は1〜50%が好ましく、更に好ましくは5〜40%である。この範囲内であればアスタキサンチンの安定性や使用感に優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(d)のトリグリセライドは特に限定されないが25℃で液状のものが好ましく、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリパーム油脂肪酸グリセリル、トリマカダミアナッツ油脂肪酸グリセリル等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
本発明に用いられる成分(d)の配合量は0.1〜15%が好ましく、更に好ましくは0.5〜10%である。この範囲内であればアスタキサンチンの安定性や使用感に優れるため好ましい。
本発明に用いられる成分(e)のアスタキサンチンは化学合成品でも、オキアミ、サケ、マス、福寿草、赤色酵母、ヘマトコッカス等の天然物から抽出されたものでもよく、例えば以下の如くして調製されるものが好ましく利用できる。すなわち、オキアミ科オキアミ(Euphausia similis G.O.等)に抽出溶媒を加え抽出し、この抽出液を濾別して得られるアスタキサンチン抽出エキスや、この抽出エキスから更に抽出溶媒を留去し、必要に応じて水素添加や加水分解等の化学反応を行った後、分子蒸留、あるいはカラムクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の手段を用いて脱臭、精製を行った精製アスタキサンチンを用いることができる。上記抽出溶媒としては、アセトン、エーテル、クロロホルム及びアルコール(エタノール、メタノール等)等の有機溶媒を用いることができ、また、これらの混合溶液を用いることもできる。あるいは、超臨界状態の二酸化炭素を用いてもよい。
本発明に用いられる成分(e)の配合量は0.00001〜0.1%が好ましく、更に0.0001〜0.01%が好ましい。この範囲内であればアスタキサンチンのこの効果が充分に得られるため好ましい。
本発明に用いられる成分(d)と(e)の配合量の比は(d)/(e)が50〜10000であることが好ましい。この範囲であれば、アスタキサンチンの油層への溶解性が適度であり経時での安定性の向上効果に優れる。
本発明の油中水型乳化化粧料における水の配合量は、成分(a)〜(e)の配合量にも依存するが、概ね10〜80%が好ましい
本発明の油中水型乳化化粧料には、上記成分の他に、通常、化粧料に使用される成分、成分(a)以外の粉体、成分(b)以外の界面活性剤、成分(c)(d)(e)以外の油剤、油ゲル化剤、紫外線吸収剤、水溶性高分子やアルコール等の水性成分、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
成分(a)以外の粉体としては有機粉体や色素が挙げられ、例えば、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有機粉体、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
成分(b)以外の界面活性剤としては、分散剤、乳化助剤、感触調整剤等の目的で用いられるものであり、グリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤類、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミンおよびアルカノイルアミン脂肪酸誘導体、アルキルアンモニウム塩、脂環式アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、レシチン、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
成分(c)(d)(e)以外の油剤としては、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等のトリグリセライド以外のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
油ゲル化剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−パラ−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[{4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−(1,3,5)−トリアジン、2−2‘−メチレン−ビス−{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3、−テトラメチルブチル)フェノール}等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル等のサリチル酸系、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、2−{4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル}安息香酸ヘキシル等のPABA系、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル等の桂皮酸系、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系、2−2‘−メチレン−ビス−{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3、−テトラメチルブチル)フェノール}等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられ、水溶性高分子としては、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム等の天然高分子類、ポリビニルアルコール、カルボシキビニルポリマー、アルキル付加カルボシキビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル,ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、油剤が連続相として乳化物の外相を形成しているものであり、必要に応じて他の成分を併用して常法により調製することができる。液状、乳液状、クリーム状、固形状、ゲル状、ペースト状等、種々の形態にて実施することができる。また、本発明の油中水型乳化化粧料は、乳液及びクリーム、日焼け止め、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、頬紅、アイシャドウ、口紅等の製品にて実施することができ、特に乳液、クリーム、日焼け止め、化粧下地、ファンデーション等の全顔に使用するものが好ましい。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜13及び比較例1〜5:油中水型乳化ファンデーション
表1、2に示す組成の油中水型乳化ファンデーションを下記製造方法により調製し、使用性として、伸び広がりの良さと化粧膜の均一性、アスタキサンチンの安定性の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1、2に示した。
*1:MT−500SA(テイカ社製)80部に対してKP−540(信越化学工業社製)20部をイソプロパノール中で混練し、チップ化処理したもの。
*2:ハイコールK−230(カネダ社製)
*3:アスタキサンチン純分に換算して配合量を記載した。
*4:SH200C FLUID 6CS(東レ・ダウコーニング社製)
*5:KF−6028P(PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン)(信越化学工業社製)
*6:KF−6105(ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(信越化学工業社製)
*7:KF6019(PEG−10ジメチコン)(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分15〜25を混合する。
B:成分1〜14をAに添加し、混合する。
C:成分26〜30を混合溶解する。
D:CをAに加え乳化して、容器に充填して油中水型乳化ファンデーションを得た。
〔評価方法1〕
化粧料評価専門パネル20名に、表1、2に記載の実施例及び比較例の油中水型乳化ファンデーションを使用してもらい、「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」、の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価しファンデーション毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価基準:
[評価結果] :[評点]
非常に良好 :5点
良好 :4点
普通 :3点
やや不良 :2点
不良 :1点
判定基準:
[評点の平均点] :[判定]
4.5以上 :◎
3.5以上〜4.5未満:○
1.5以上〜3.5未満:△
1.5未満 :×
〔評価方法2〕
アスタキサンチンは476nmに吸光ピークを持ち、分解するとそのピークも消失することが知られている。従って、その知見に基づき下記のようにアスタキサンチンの安定性を評価した。
表1、2に示す実施例及び比較例の油中水型乳化ファンデーションについて、遠心分離(15000rpm、10分)して粉体及び水系成分を除いた上澄み液の476nmでの吸光度を、製造直後と50℃に1ヶ月間保存後にそれぞれ測定し、吸光度の減少率をみることでアスタキサンチンの経時での安定性を評価した。下記判定基準により判定した。
判定基準:
[評点の平均点] :[判定]製造直後に対する50℃1ヶ月後の吸光度の減少率が0〜5% :◎
製造直後に対する50℃1ヶ月後の吸光度の減少率が5〜20% :○
製造直後に対する50℃1ヶ月後の吸光度の減少率が20〜50% :△
製造直後に対する50℃1ヶ月後の吸光度の減少率が50〜100%:×
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜13の油中水型乳化ファンデーションは、「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」、「アスタキサンチンの安定性」の全ての項目に優れた油中水型乳化化粧料であった。
これに対して、成分(a)の疎水化処理無機粉体のかわりに未処理の粉体を配合した比較例1はアスタキサンチンの褪色が顕著に見られるなど「アスタキサンチンの安定性」が顕著に劣り、顔料の凝集体が存在し、それにより「化粧膜の均一性」にも劣っていた。
また、成分(b)のシロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤を配合していない比較例2、3では、製造1ヵ月後に化粧料からアスタキサンチンの一部が上澄みに分離すると共に褪色も見られるなど「アスタキサンチンの安定性」に劣っていた。更に比較例2では伸びが重く、仕上がりがムラになり、比較例3ではベタツキが生じるなど「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」にも劣っていた。
更に、成分(c)のシリコーン油を配合していない比較例4は乳化状態が不安定になり、製造後すぐに油層と水層が分離してしまった。更にその状態では「アスタキサンチンの安定性」「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」のいずれも顕著に劣っていた。
そして、成分(d)のトリグリセライドを配合していない比較例5は化粧料からアスタキサンチンが顕著に分離し、褪色も顕著に見られるなど「アスタキサンチンの安定性」に特に劣っていた。
実施例14:油中水型乳化下地
(成分) (%)
1.ステアロイルグルタミン酸亜鉛(3%)処理酸化チタン 5
2.赤色226号 0.15
3.ステアリン酸(5%)処理黄酸化鉄 0.5
4.メチルトリメチコン 20
5.オルガノポリシロキサングラフトポリオキシアルキレン変性
シリコーン *8 3
6.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル
ヘキシルベンゾエート 1
8.ビスエチルヘキシルオキシフェノール
メトキシフェニルトリアジン 1
9.トリイソステアリン酸グリセリル 5
10.アスタキサンチン *3 0.005
11.シリコーン複合球状粉体 *9 3
12.メタクリル酸メチルクロスポリマー *10 3
13.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1
14.メチルパラベン 0.1
15.エチルアルコール 5
16.グリセリン 3
17.ローズマリーエキス 0.1
18.精製水 残量
19.香料 適量
20.塩化ナトリウム 1
21.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチル
ブチルフェノール 2
*8:KF−6038(信越化学工業社製)
*9:KSP−100(信越化学工業社製)
*10:マツモトマイクロスフェアー M−305(松本油脂製薬社製)
(製造方法)
A:成分4〜9を80℃に加熱し、混合溶解する。
B:Aに成分1〜3、10〜13を分散し、室温に冷却する。
C:成分14〜20を混合溶解する。
D:Cに成分21を分散する。
E:BにDを加え乳化し、容器に充填して油中水型下地を得た。
本発明の実施例14の油中水型乳化下地は、「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」、「アスタキサンチンの安定性」の全ての項目に優れたものであった。
実施例15:油中水型乳化日焼け止め
(成分) (%)
1.トリイソステアリン酸イソプロピルチタネート(4%)
処理酸化亜鉛 20
2.ジメチルポリシロキサン *11 15
3.オルガノポリシロキサングラフトポリオキシアルキレン変性
シリコーン *5 2
4.イソドデカン 10
5.トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 3
6.アスタキサンチン *3 0.001
7.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
8.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.5
9.リン脂質 0.3
10.フェノキシエタノール 0.3
11.エチルアルコール 10
12.フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 2
13.トリエタノールアミン 1
14.精製水 残量
*11:KF−96(2CS)(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜3をビーズミル処理して均一に混合する。
B:Aに成分4〜9を混合する。
C:成分10〜14を混合溶解する。
D:BにCを加え乳化して、容器に充填して油中水型日焼け止めを得た。
本発明の実施例15の油中水型乳化日焼け止めは、「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」、「アスタキサンチンの安定性」の全ての項目に優れたものであった。
実施例16:油中水型固形乳化ファンデーション
(成分) (%)
1.ジメチルポリシロキサン処理(3%)酸化チタン 12
2.ジメチルポリシロキサン処理(3%)ベンガラ 1.2
3.ジメチルポリシロキサン処理(3%)黄酸化鉄 2.8
4.ジメチルポリシロキサン処理(3%)黒酸化鉄 0.7
5.メチルフェニルポリシロキサン *12 5
6.オルガノポリシロキサングラフトポリオキシアルキレン変性
シリコーン *6 2
7.デカメチルシクロペンタシロキサン 5
8.架橋型メチルポリシロキサン/
デカメチルシクロペンタシロキサン混合物 *13 10
9.アスタキサンチン *14 0.05
10.イソノナン酸イソトリデシル 5
11.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
12.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3
13.ジイソステアリン酸ジグリセリル 2
14.セチル・ポリエーテル変性シリコーン *15 4
15.リン脂質 0.5
16.マイクロクリスタリンワックス 3
17.カルナウバワックス *16 2
18.ナイロンパウダー 3
19.シリコーン処理雲母チタン *17 2
20.メチルパラベン 0.2
21.1,3−ブチレングリコール 5
22.グリセリン 2
23.精製水 残量
*12:SH556(東レ・ダウコーニング社製)
*13:KSG−15(信越化学工業社製)
*14:アスタキサンチンとして5%を含有するアスタキサンチン液
*15:ABIL EM−90(ゴールドシュミット社製)
*16:精製カルナバワックス1号(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*17:SA−チミロンスーパーゴールド(三好化成工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜6をローラー処理して均一に混合する。
B:成分10〜17を90℃に加熱溶解する。
C:BにAと成分7〜9、18、19を混合する。
D:成分20〜23を混合溶解する。
E:CにDを加え乳化する。
F:Eを80℃に溶解し、金皿に流し込んで充填し、油中水型固形ファンデーションを得た。
本発明の実施例16の油中水型乳化固形ファンデーションは、「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」、「アスタキサンチンの安定性」の全ての項目に優れたものであった。
実施例17:油中水型乳化頬紅
(成分) (%)
1.アモジメチコン(3%)処理酸化チタン 3
2.赤色226号 0.35
3.黄色4号 0.3
4.ジメチルポリシロキサン(3%)処理合成金雲母 3.35
5.オルガノポリシロキサングラフトポリオキシアルキレン変性
シリコーン *8 3
6.リンゴ酸ジ2−エチルヘキシル 5
7.ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 3
8.デカメチルシクロペンタシロキサン 15
9.トリパーム油脂肪酸グリセリル 5
10.アスタキサンチン *3 0.001
11.ステアリン酸亜鉛(2%)処理
合成金雲母チタン *18 5
12.ナイロンパウダー *19 3
13.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1
14.メチルパラベン 0.2
15.エチルアルコール 5
16.グリセリン 5
17.精製水 残量
18.香料 適量
19.塩化ナトリウム 0.3
*18:HELIOS R100(トピー工業社製)に処理したもの
*19:SP−500(東レ社製)
(製造方法)
A:成分1〜6をローラー処理して均一に混合する。
B:Aに成分7〜13混合する。
C:成分14〜19を混合溶解する。
D:BにCを加え乳化し、容器に充填して油中水型乳化頬紅を得た。
本発明の実施例17の油中水型乳化頬紅は、「伸び広がりの良さ」、「化粧膜の均一性」、「アスタキサンチンの安定性」の全ての項目に優れたものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)〜(e);
    (a)疎水化処理無機粉体
    (b)シロキサン主鎖にオルガノポリシロキサン基と親水基がグラフトしたシリコーン系界面活性剤
    (c)シリコーン油
    (d)トリグリセライド
    (e)アスタキサンチン
    を配合することを特徴とする油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(a)の疎水化処理無機粉体が、ジメチルポリシロキサン処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、アルキルトリエトキキシラン処理、金属石鹸処理又はアクリルーシリコーングラフト共重合体処理から選択される一種又は二種以上で処理されている粉体であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 疎水化処理が施されていない無機粉体の配合量が1質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(c)のシリコーン油が25℃において20mm/s以下の粘度であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 成分(a)を1〜40質量%、成分(b)を0.5〜10質量%、成分(c)を1〜50質量%、成分(d)を0.1〜15質量%、成分(e)を0.00001〜0.1質量%配合することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 成分(d)のトリグリセライドの成分(e)のアスタキサンチンに対する配合量の質量比率(d)/(e)が50〜10000であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の油中水型乳化化粧料。
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