JP2003081758A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents
油中水型乳化化粧料Info
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Abstract
しさ、スプラッシュ感を有し、伸び広がりが良く、使用
後のべたつきが低減された優れた使用感を有する油中水
型乳化化粧料を提供する。 【解決手段】次の成分(A)〜(C); (A)特定構造を有するシロキサン化合物 (B)油剤 (C)全量に対して、85質量%以上の水相成分 を含有することを特徴とする油中水型乳化化粧料。
Description
に関し、さらに詳細には、経時安定性が良好で、且つ、
塗布時に内水相が弾け出る感触(スプラッシュ感)とみ
ずみずしさを有し、伸び広がりが良く、使用後のべたつ
きが低減された優れた使用感を有する油中水型乳化化粧
料に関する。
化化粧料と、油中水型乳化化粧料に大別できる。これら
の乳化化粧料は、水を含有するため、油性化粧料に比較
して、肌に塗布した場合、さっぱり感を与え、さらに油
性感が少ない。また、外観は液状やクリーム状のものが
多く、肌上での伸びが良く、ムラのない均一な仕上がり
が得られやすいなどの特性を有する。特に油中水型乳化
化粧料は、水中油型乳化化粧料に比べ、油相が連続相で
あるため、皮膚表面上に水分透過性の低い油膜を残し、
長時間にわたって肌を乾燥から保護するとともに、水と
接触しても再乳化を起こすことが少なく化粧崩れが起こ
りにくい。また、水溶性ビタミン類などの比較的不安定
な水溶性薬剤や美容成分をより安定に保つ効果があり、
皮膚上に塗布した際もその撥水性により膜が長時間保持
されるため、美容効果をより持続させることができる。
油中水型乳化化粧料は、安定化のために水分量を制限し
たりすることが多く、その結果べたつき感や油性感が強
く感じられた。この問題を解決するためにシリコーン油
や、ポリエーテル・アルキル変性シリコーンを含有する
油中水型乳化化粧料が開示されている(特公昭63−3
6620号公報)が、この化粧料も、伸びの改善を目的
として乳液状の油中水型乳化化粧料とした場合、経時安
定性が不十分であったり、みずみずしい使用感に欠ける
といった問題があった。従って、使用感と伸びが良く、
かつ水分を多量に含有し経時安定性が良好な油中水型乳
化化粧料の開発が望まれていた。
発明者らは鋭意研究を行った結果、特定のシリコーン化
合物と油剤、並びに85質量%以上の水相成分を含有す
る油中水型乳化化粧料は、経時安定性が良好で、且つ、
塗布時にスプラッシュ感とみずみずしさがあり、伸び広
がりが良く、使用後のべたつきが低減された優れた使用
感を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
(C); (A)下記一般式(1)で示される特定のシリコーン化
合物 R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 (1) [式中、R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール
基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、あるいは−
CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)eR
4で表される有機基から選択される同種又は異種の有機
基であり、R2は−CmH2m−O−(C2H4O)f
(C3H6O)g−R5で表されるポリオキシアルキレ
ン基、R3は下記一般式(2)
4〜30の炭化水素基又はR6−(CO)−で示される
有機基、R5は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化
水素基又はR6−(CO)−で示される有機基、R6は
炭素数1〜30の炭化水素基である。a、b、cはそれ
ぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、
0.001≦c≦1.5であり、d、eはそれぞれ0≦
d≦50、0≦e≦50の整数であり、f、gはそれぞ
れ2≦f≦200、0≦g≦200、かつf+gが3〜
200の整数である。また、mは0≦m≦15の整数、
hは0≦h≦500の整数であり、nは1≦n≦5の整
数である。]
る。さらに、成分(A)/成分(B)の配合質量比が
0.03〜0.2であることを特徴とする油中水型乳化
化粧料である。さらに、成分(C)中に、電解質を全量
に対して0.01〜10質量%含有することを特徴とす
る油中水型乳化化粧料である。さらに、成分(C)中
に、エタノールを全量に対して1〜30質量%含有する
ことを特徴とする油中水型乳化化粧料である。さらに、
成分(B)中の50質量%以上がシリコーン油であるこ
とを特徴とする油中水型乳化化粧料である。さらには、
成分(C)中の電解質がアスコルビン酸及び/又は水溶
性アスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする油
中水型乳化化粧料である。以下、詳述する。
は、肌に塗布した際に、塗擦により油中水型乳化化粧料
の内水相が肌上に弾け出る感触をいう。
ン化合物は、下記一般式(1) R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 (1) で示され、特開2000−39819号公報に記載され
ている公知のものである。上記式(1)中のR1は炭素
数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基、
フッ素置換アルキル基、あるいは−CmH2m−O−
(C2H4O)d(C3H6O)eR4で表される有機
基から選択される同種又は異種の有機基であり、R2は
−CmH2m−O−(C2H4O)f(C3H6O)g
−R5で表されるポリオキシアルキレン基、R3は前述
した一般式(2)で表されるオルガノシロキサンであっ
て、R4は炭素数4〜30の炭化水素基又はR6−(C
O)−で示される有機基、R5は水素原子若しくは炭素
数1〜30の炭化水素基又はR 6−(CO)−で示され
る有機基、R6は炭素数1〜30の炭化水素基である。
a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001
≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5であり、d、e
はそれぞれ0≦d≦50、0≦e≦50の整数であり、
f、gはそれぞれ2≦f≦200、0≦g≦200、か
つf+gが3〜200の整数である。また、mは0≦m
≦15の整数、hは0≦h≦500の整数であり、nは
1≦n≦5の整数である。
合物の質量平均分子量は特に限定されるものではない
が、500〜200000であることが好ましく、特に
1000〜100000であることが好ましい。市販品
としては、KF−6028(信越化学工業社製)等が挙
げられる。
限定されないが、好ましくは0.1〜5質量%(以下、
単に「%」と記す)であり、より好ましくは0.25〜
3%である。
ては、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定さ
れず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、
半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水
素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪
酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油
類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的に
は、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン、シクロポリシロキサン、流動パラフィン、スク
ワラン、ポリブデン、ワセリン、パラフィンワックス、
セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、オ
リーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ
油、モクロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウ
バロウ、ラノリン、ミリスチン酸イソプロピル、パルミ
チン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、ロジン酸ペンタエリスリ
ットエステル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソオ
クタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリ
ル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ステアリン
酸、ラウリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、セタノー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、パー
フルオロオクタン、パーフルオロデカン、グリセリンモ
ノステアレート、ソルビタントリステアレート、架橋型
メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロ
キサン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン等が挙げら
れ、これらの一種又は二種以上を適宜組み合わせて用い
ることができる。本発明における成分(B)の配合量は
特に限定されないが、好ましくは14.9%以下であ
り、より好ましくは5〜10%である。
用後のべたつきのなさ等の使用感をより優れたものとす
るために、成分(B)中の50以上、特には成分(B)
中の60〜100%がシリコーン油であることが好まし
い。シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、
環状シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、メチ
ルハイドロジェンポリシロキサン、高級脂肪酸変性オル
ガノポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリ
シロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性
ポリシロキサン、トリメチルシロキシシリケート、架橋
型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシ
ロキサン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン等が挙げ
られ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いる
ことができる。これらの中でも、特にオクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
ン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリ
コーンを含有していることが好ましい。
のべたつきのなさ等の使用感をより優れたものにするた
めに、成分(A)と成分(B)の配合質量比が(A)/
(B)=0.03〜0.2であることが好ましく、特に
0.05〜0.1であることが好ましい。
としては、水、水溶性成分、水系分散物全般を指し、通
常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、電
解質、アルコール類、水溶性高分子、粘土鉱物、保湿
剤、美容成分、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤等が
挙げられる。本発明における成分(C)の配合量は、経
時安定性、塗布時のみずみずしさやスプラッシュ感等の
使用感から85%以上であり、より好ましくは90〜9
5%である。
経時安定性の面から電解質を全量に対して0.01〜1
0%含有することが好ましく、特に0.1〜5%が好ま
しい。電解質としては、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸亜鉛、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウ
ム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、リン酸三ナトリウム等の無機塩類や、乳酸、酢酸、
安息香酸、プロピオン酸、酒石酸、クエン酸、アミノ
酸、エチレンジアミン四酢酸等の有機酸類のアンモニウ
ム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、マグネシウム、
鉄及び亜鉛塩等が挙げられ、これらの一種又は二種以上
を適宜選択して用いることができる。
いては、電解質として、美白効果を有するアスコルビン
酸及び/又は水溶性アスコルビン酸誘導体を配合するこ
とが可能である。水溶性アスコルビン酸誘導体として
は、具体的に例示すると、例えば、L−アスコルビン酸
リン酸エステルの一価金属塩であるL−アスコルビン酸
リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸
エステルカリウム、二価金属塩のL−アスコルビン酸リ
ン酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エ
ステルマグネシウム、三価金属塩であるL−アスコルビ
ン酸リン酸エステルアルミニウム、またL−アスコルビ
ン酸硫酸エステルの一価金属塩であるL−アスコルビン
酸硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸硫酸エ
ステルカリウム、二価金属塩のL−アスコルビン酸硫酸
エステルカルシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステル
マグネシウム、三価金属塩であるL−アスコルビン酸硫
酸エステルアルミニウム、さらにはL−アスコルビン酸
ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコ
ルビン酸硫酸カルシウム、L−アスコルビン酸マグネシ
ウム、L−アスコルビン酸硫酸アルミニウム等が挙げら
れ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いるこ
とができる。本発明におけるアスコルビン酸及び/又は
水溶性アスコルビン酸誘導体の配合量は特に限定されな
いが、経時安定性やべたつきのなさ等の使用感から、全
量に対して0.01〜10%が好ましく、特に0.1〜
5%が好ましい。
用後のべたつきのなさ等の優れた使用感を得るために、
成分(C)中にエタノールを配合することが好ましい。
エタノールの配合量は特に限定されないが、全量に対し
て1〜30%が好ましく、特に5〜20%が好ましい。
く室温下で液状のものから、クリーム状、更には固形状
のものまで、各種の性状のものが含まれる。また、本発
明の油中水型乳化化粧料の用途は特に限定されず、例え
ば、乳液、クリーム、パック、クレンジング、マッサー
ジ料等のスキンケア化粧料、ファンデーション、下地、
コントロールカラー、アイシャドウ、チークカラー、ア
イライナー、マスカラ等のメーキャップ化粧料、ヘアク
リーム等の頭髪化粧料、サンスクリーン等の日焼け止め
化粧料等が挙げられる。
る。なお、本発明はこれらにより何等限定されるもので
はない。
乳化化粧料 表1に示す組成の油中水型乳化化粧料を下記製法により
製造し、(1)経時安定性、(2)みずみずしさ、
(3)スプラッシュ感、(4)伸び広がりの良さ、
(5)使用後のべたつきのなさの評価項目について下記
の方法により評価し、結果を併せて表1に示した。
製) 注2:ABIL EM−90(ゴールドシュミット社
製)
を得た。
試料を50℃及び0℃の恒温槽にそれぞれ2週間保存
し、製造直後及び2週間保存後の両者の状態を目視によ
り観察し、下記判定基準に従い評価した。 [判定基準] ◎:全く変化なし。 ○:変化なし。 △:やや変化あり。 ×:明らかに変化あり。
門評価パネル10名により、みずみずしさ、スプラッシ
ュ感、伸び広がりの良さ、使用後のべたつきのなさにつ
いて評価し、その平均点から下記判定基準で判定した。 [評点][内容] 5点:非常に良好。 4点:良好。 3点:普通。 2点:やや不良。 1点:不良。 [判定基準] ◎:平均点4.5以上。 ○:平均点3.5以上4.5未満。 △:平均点2.5以上3.5未満。 ×:平均点2.5未満。
明品の実施例1〜7の油中水型乳化化粧料は、比較例1
〜3に比較して、経時安定性が良好で、塗布時にみずみ
ずしさ、スプラッシュ感があり、伸び広がりが良く、使
用後のべたつきが低減されたものであった。
ンスを得た。 得られた美容エッセンスは、経時安定性が良好で、塗布
時にみずみずしさ、スプラッシュ感を有し、伸び広がり
が良く、使用後のべたつきが低減されたものであった。
ーンクリームを得た。 得られたサンスクリーンクリームは、経時安定性が良好
で、塗布時にみずみずしさ、スプラッシュ感があり、伸
び広がりが良く、使用後のべたつきが低減されたもので
あった。
ョンを得た。 得られたサンスクリーンクリームは、経時安定性が良好
で、塗布時にみずみずしさ、スプラッシュ感があり、伸
び広がりが良く、使用後のべたつきが低減されたもので
あった。
布時にみずみずしさ、スプラッシュ感があり、伸び広が
りが良く、使用後のべたつきが低減されたものであっ
た。
乳化化粧料は、経時安定性が良好で、且つ、塗布時にみ
ずみずしさ、スプラッシュ感を有し、伸び広がりが良
く、使用後のべたつきが低減された優れた使用感を有す
るものであった。
Claims (6)
- 【請求項1】次の成分(A)〜(C); (A)下記一般式(1)で示される特定のシリコーン化
合物 R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 (1) [式中、R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール
基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基、あるいは、
−CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e
R4で表される有機基から選択される同種又は異種の有
機基であり、R2は−CmH2m−O−(C2H4O)
f(C3H6O)g−R5で表されるポリオキシアルキ
レン基、R3は下記一般式(2) 【化1】 で表されるオルガノシロキサンであって、R4は炭素数
4〜30の炭化水素基又はR6−(CO)−で示される
有機基、R5は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化
水素基又はR6−(CO)−で示される有機基、R6は
炭素数1〜30の炭化水素基である。a、b、cはそれ
ぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、
0.001≦c≦1.5であり、d、eはそれぞれ0≦
d≦50、0≦e≦50の整数であり、f、gはそれぞ
れ2≦f≦200、0≦g≦200、かつf+gが3〜
200の整数である。また、mは0≦m≦15の整数、
hは0≦h≦500の整数であり、nは1≦n≦5の整
数である。] (B)油剤 (C)全量に対して85質量%以上の水相成分 を含有することを特徴とする油中水型乳化化粧料。 - 【請求項2】成分(A)と成分(B)の配合質量比が、
(A)/(B)=0.03〜0.2であることを特徴と
する請求項1記載の油中水型乳化化粧料。 - 【請求項3】成分(C)中に、電解質を全量に対して
0.01〜10質量%含有することを特徴とする請求項
1又は2に記載の油中水型乳化化粧料。 - 【請求項4】成分(C)中に、エタノールを全量に対し
て1〜30質量%含有することを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料。 - 【請求項5】成分(B)中の50質量%以上がシリコー
ン油であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の油中水型乳化化粧料。 - 【請求項6】成分(C)中の電解質が、アスコルビン酸
及び/又は水溶性アスコルビン酸誘導体であることを特
徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の油中水型乳化
化粧料。
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JP2001277308A JP4732639B2 (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 油中水型乳化化粧料 |
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