JP2008247897A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線防御効果が高く、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用感触、塗布膜の白さのなさといった化粧効果に優れ、且つ、保存安定性が良好な日焼け止め化粧料を提供する。
【解決手段】特定のベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、特定の界面活性剤、電解質及び特定のシリコーン化合物を含有することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線防御効果が高く、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用感触、塗布膜の白さのなさといった化粧効果に優れ、且つ、保存安定性が良好な日焼け止め化粧料に関するものである。
日焼けを防止する化粧料は、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛等の紫外線遮蔽効果を有する粉体や、有機紫外線吸収剤を配合した化粧料であり、その機能ゆえに、消費者にとっては、なくてはならない化粧料の1つである。しかし、より高い紫外線防御効果を期待し、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛等の紫外線遮蔽粉体を多く配合すると、塗布時の伸び広がりが重くなる、きしむ、べたつく等の使用感触上の問題や、塗布膜が白く、不自然な仕上がりになる等の問題があった。これらの問題点を改善する為に有機紫外線吸収剤が多く用いられているが、光により安定性が低下し、紫外線遮蔽効果が向上しなかったり、製剤中で着色したりする等の安定性上の問題や、肌への刺激性が高い等の問題があった。
これらの背景から、光に対する安定性の向上や、肌への経皮吸収性を少なくすることによる刺激性の低下を目的として、化粧料の基材に不溶な有機紫外線吸収剤を微粉化して用いる試みがなされている。(特許文献1〜4)また、上記技術を用いた、水中油型乳化組成物(特許文献5,6)や油中水型乳化組成物(特許文献7〜9)が提案されている。
特表2000−501064号公報(第1頁〜第41頁) 特開2001−199857号公報(第1頁〜第19頁) 特表2002−518428号公報(第1頁〜第52頁) 特開2003−137719号公報(第1頁〜第28頁) 特開2004−107255号公報(第1頁〜第21頁) 特開2005−225771号公報(第1頁〜第19頁) 特開2001−151657号公報(第1頁〜第18頁) 特表2003−528027号公報(第1頁〜第53頁) 特開2004−91374号公報(第1頁〜第22頁)
しかしながら、水中油型乳化組成物の外相である水相に、微粉化した有機紫外線吸収剤を配合した場合、高い紫外線防御効果と光安定性、刺激性のなさを得ることはできるが、微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛等の紫外線遮蔽粉体を多く配合した場合と同様に、塗布時の伸び広がりが重くなる、きしむ、べたつく等の使用感触の点で十分に満足できるものではなかった。また、油中水型乳化組成物の内相である水相に、微粉化した有機紫外線吸収剤を配合した場合には、使用感触を改善することができるものの、有機紫外線吸収剤と外相の油剤との親和性が高いために、内水相に安定に分散することが困難であったり、また、有機紫外線吸収剤の分散剤が油中水型乳化組成物を破壊したりする等、保存安定性上の点で十分に満足できるものではなかった。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、特定の界面活性剤、電解質及び特定のシリコーン化合物を含有することにより、紫外線防御効果が高く、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用感触や、塗布膜の白さのなさといった化粧効果効果に優れ、且つ、保存安定性が良好な油中水型日焼け止め化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(d):
(a)下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤
[式中、RおよびRは、同一でも異なってもよく、直鎖状または分枝状の炭素原子数が1〜18のアルキル基であり、炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基及び/または同アリール基で置換されていてもよい。]
(b)ポリオキシエチレン鎖を含有しない非イオン性界面活性剤及び/またはリン脂質から選択される1種または2種以上の界面活性剤
(c)電解質
(d)下記一般式(2)で表されるシリコーン化合物
[式中、lは1≦l≦100の整数、mは1≦m≦15の整数、nは1≦n≦15の整数、R1は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基、aは0≦a≦15の整数、bは2≦b≦200の整数、cは0≦c≦200の整数、かつb+cが3〜200の整数である。
また、R2は下記一般式(3)
で表されるオルガノシロキサンであって、gは1≦g≦5、hは0≦h≦100の整数であり、R3は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基である。]
を含有することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料を提供するものである。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料によれば、紫外線防御効果が高く、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用感触、塗布膜の白さのなさといった化粧効果効果に優れ、且つ、日焼け止め化粧料の保存安定性も良好なため、消費者は長期に渡り、効果のある日焼け止め化粧料を使用することができる。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料に用いられる成分(a)のベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤は、既知のメチレンビス(ヒドロキシフェニル−ベンゾトリアゾール)誘導体であり、米国特許第5237071号、米国特許第5166355号、英国特許出願公開第2303549号、独国特許出願第19726184号及び欧州特許出願公開第893119号等に記載されており、下記一般式(1)で表される。
式(1)において、RとRがとり得る、炭素原子数が1〜18のアルキル基は、直鎖状または分枝状であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、tert−オクチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソ−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、テトラメチルブチル基、テトラデシル基、ヘキシルデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。また、これらの炭素原子数が1〜18のアルキル基が置換されることがある、炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられ、また、同アリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
これらの中でも、RとRが、同一であり、かつ、これらの基が、共に、メチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、または、tert−ブチル基であることが好適であり、RとRが、共に、1,1,3,3−テトラメチルブチル基であることが、極めて好適である。この極めて好適な、ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤、すなわち、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕は、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社から、チノソーブ(TINOSORB)Mとして50質量%の水系分散物の形態で、また、フェアマウントケミカル社からミキシムBB/100として固体状の形態で市販されており、本発明においても、これらの市販品を用いることができる。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料における成分(a)の配合量は、特に限定されるものではないが、全化粧料中、0.1〜10質量%(以下、質量%を単に「%」と示す)が好ましく、0.5〜5%がより好ましい。この範囲であれば、紫外線防御効果、保存安定性が良好で、また、伸びが良く、べたつきがない化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(b)の界面活性剤は、ポリオキシエチレン鎖を含有しない非イオン性界面活性剤及び/または、リン脂質であり、油中水型乳化組成物の内水相中に、成分(a)を安定に分散するために、通常化粧料に配合される界面活性剤の中から選択される分散剤である。ポリオキシエチレン鎖を含有する非イオン性界面活性剤では、成分(c)や成分(d)と相互作用することにより、化粧料の安定性が悪くなる。
本発明の成分(b)のポリオキシエチレン鎖を含有しない非イオン性界面活性剤としては、具体的には、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコシド、パルミチルグルコシド、ステアリルグルコシド、オレイルグルコシド、ココイルグルコシド等のアルキルポリグルコシド、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖グリセリド脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤の中でも、保存安定性の点から、HLBが12以上の非イオン性界面活性剤が好ましい。また、リン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質やこれらのリゾ体等を用いることができる。また、これらに代えて、これらを含有する組成物、すなわち、大豆レシチン、卵黄レシチンまたはこれらの水素添加物を用いることができる。また、保存安定性の点から、リン脂質中のホスファチジルコリン(以下、「PC」と略す)含有量が70%以上であることが好ましく、また、酸性リン脂質を含有することがより好ましい。酸性リン脂質としては、具体的には、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等が挙げられる。これらは、単独で配合しても、大豆レシチン等の酸性リン脂質を含むリン脂質を配合することによってもその効果を得ることができる。また、これらの界面活性剤は、必要に応じて一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料における成分(b)の配合量は、特に限定されるものではないが、保存安定性の点から0.01〜2%が好ましく、0.05〜0.5%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(c)の電解質は、成分(a)の分散性と、成分(d)による乳化の安定性を向上する目的で配合されるものであり、さらに、それぞれの特性に応じて、付加的な効果として、紫外線防御効果、美白効果、保湿効果、収斂効果、角質溶解効果等を付与することができるものである。
本発明の成分(c)の電解質としては、具体的には、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムカリウム等の無機塩類、グリチルリチン酸塩類、グリチルレチン酸塩、サリチル酸塩、トラネキサム酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、エデト酸塩、L−アラニン、β−アラニン、L−アルギニン、L−アルギニン塩酸塩、L−アスパラギン一水和物、L−アスパラギン酸、ポリアスパラギン酸、L−シトルリン、L−システイン、L−システイン塩酸塩一水和物、L−シスチン、L−ドーパ、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、L−グルタミン、ポリグルタミン酸、グリシン、トリメチルグリシン、L−ヒスチジン、L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、L−ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リジン、L−リジン塩酸塩、L−メチオニン、L−オルニチン塩酸塩、L−プロリン、L−フェニルアラニン、L−セリン、L−スレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−αアミノ酪酸等のアミノ酸及びアミノ酸誘導体、L−アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸誘導体、クエン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩等のα―ヒドロキシ酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、パラアミノ安息香酸、パラメトキシケイ皮酸、オキシベンゾンスルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2,2−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5,5’−ジスルホン酸、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、サリチル酸誘導体およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニア又は有機アミンの各塩等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。これらの中でも特に、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、L−アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸誘導体、パラアミノ安息香酸、パラメトキシケイ皮酸、オキシベンゾンスルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2,2−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5,5’−ジスルホン酸、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、サリチル酸誘導体およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニア又は有機アミンの各塩が好ましい。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料における成分(c)の配合量は、特に限定されるものではないが、保存安定性の点から0.01〜5%が好ましく、0.1〜3%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(d)のシリコーン化合物は、下記一般式(2)で表されるものである。
[式中、lは1≦l≦100の整数、mは1≦m≦15の整数、nは1≦n≦15の整数、R1は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基、aは0≦a≦15の整数、bは2≦b≦200の整数、cは0≦c≦200の整数、かつb+cが3〜200の整数である。
また、R2は下記一般式(3)
で表されるオルガノシロキサンであって、gは1≦g≦5、hは0≦h≦100の整数であり、R3は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基である。]
一般式(2)で表されるシリコーン化合物の質量平均分子量は特に限定されるものではないが、500〜200,000であることが好ましく、特に1,000〜100,000であることが好ましい。また、HLBが2.5〜6のものが好適に用いられる。市販品としては、KF−6028(信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料における成分(d)の配合量は、特に限定されないが、0.5〜10%が好ましく、1〜5%がより好ましい。この範囲であれば、乳化化粧料の保存安定性が良好で、またべたつきがない乳化化粧料が得られる。
本発明に用いられる油剤としては、化粧品一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、親油性界面活性剤類、油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシュトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の植物油類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モクロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸等の脂肪酸類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料には、紫外線防御効果を目的に油溶性紫外線吸収剤を配合することができ、成分(a)と組み合わせて用いることにより相乗的な紫外線防御効果を得ることができる。本発明に用いられる油溶性紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸メチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ホモメンチル、メトキシケイ皮酸オクチル、メトキシケイ皮酸エトキシエチル、ジメトキシケイ皮酸モノエチルヘキサン酸グリセリル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ブチルメトキシベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン等が挙げられることができる。好ましい成分としては、パラアミノ安息香酸メチル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、メトキシケイ皮酸オクチル、メトキシケイ皮酸エトキシエチル、ブチルメトキシベンゾイルメタン、オクチルトリアゾンを挙げることができ、更に好ましくは、メトキシケイ皮酸オクチル、ブチルメトキシベンゾイルメタン、オクチルトリアゾンを挙げることができる。これらは、一種又は二種以上を適宜選択して組み合わせて用いることができる。また、油溶性紫外線吸収剤の配合量は、特に限定されるものではないが、0.1〜20%が好ましく、特に優れた紫外線防御効果を得るためには、1〜10%がより好ましい。
これらの油剤の中でも、成分(a)の溶解度が低いデカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状シリコーンを油剤中に含有すると、成分(a)との相互作用が少なく、また、成分(d)による乳化安定性が向上することから、化粧料の保存安定性の点から好ましい。さらに、油相の合計量に対しての環状シリコーンの含有量が50%以上であることがより好ましい。また、油剤の配合量は、化粧料の性状によって異なり、特に限定されないが好ましくは5〜90%、より好ましくは、15〜70%である。
さらに、本発明に用いられるの水の配合量は、化粧料の性状によって異なり、特に限定されないが、好ましくは10〜90%、より好ましくは、30〜80%である。
本発明の油中水型日焼け止め化粧料の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、予め水相中に成分(a)及び(b)をビーズミルで湿式分散し、成分(c)を添加した後、成分(d)を加えた油相に添加して乳化する方法が挙げられる。
本発明の化粧料には、上記成分の他に、通常化粧料に用いられる成分を、本発明の効果を損なわない範囲にて配合することができる。これらの成分としては、例えば、成分(b)、(d)以外の界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、保湿剤、水溶性高分子、粉体、酸化防止剤、香料、防腐剤、着色剤、美容剤等が挙げられる。
また、上記のようにして得られる本発明の日焼け止め化粧料の性状としては、液状、乳液状、クリーム状等が挙げられ、また、アイテムとしては、日焼け止め化粧料、及び、日焼け止め効果のある、美容液、化粧水、乳液、クリーム、パック、整髪剤、シェービングローション等の基礎化粧料やファンデーション、白粉、頬紅、コンシーラー、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメーキャップ化粧料等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
実施例1〜5及び比較例1〜6:日焼け止めクリーム
下記表1に示す組成のクリームを調製し、(1)保存安定性、(2)使用感(使用時の伸びの良さ、べたつきのなさ)、(3)塗布膜の白さのなさ、の評価項目について下記の方法によりに評価し、結果を併せて表1、表2に示した。
(注1)2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕
(注2)LP70H(日本精化社製)
(注3)KF−6028P(信越化学工業社製)
(注4)KF−6017(信越化学工業社製)
(注5)ABIL EM−90(ゴールドシュミット社製)
(製造方法)
A.成分1〜8をビーズミルで均一に分散する。
B.Aに予め成分8の一部に溶解した9〜11を混合する。
C.成分12〜19をホモミキサーで均一に分散する。
D.Cを攪拌しながら、Bを徐々に加え乳化して、日焼け止めクリームを得た。
(評価方法1)保存安定性
調製した化粧料について、それぞれ2つのサンプルを準備し、40℃及び5℃の恒温槽で3ヶ月保存した後の状態を目視にて観察し、状態の劣る方のサンプルを以下の基準で評価した。
[評価]
◎:分離、粘度変化が認められない
○:分離は認められず、若干の粘度変化が認められるが、使用性には問題ない
△:わずかに分離が認められる
×:分離が認められる
(評価方法2)使用感
評価専門パネル10名により、サンプルを皮膚に塗布した際の使用感(使用時の伸びの良さ、べたつきのなさ)について、下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。
[評価]
5点:非常に良好な使用感であった
4点:良好な使用感であった
3点:普通
2点:あまり良好な使用感ではなかった
1点:良好な使用感はまったく得られなかった
[判定]
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
(評価方法3)
評価専門パネル10名により、サンプルを肌に塗布した後の白さのなさについて、下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。
[評価]
5点:全く白さを感じない
4点:わずかに白さを感じる
3点:普通
2点:やや白さを感じる
1点:かなり白さを感じる
[評価]
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
上記表1、表2の結果から明かなように、本発明品である実施例1〜5の日焼け止めクリームは、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用時の感触、塗布膜の白さのなさといった化粧効果に優れ、且つ、保存安定性が良好なものであった。
実施例6 クリームファンデーション
(成分) (%)
1.ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(注1) 1.0
2.デシルグルコシド 0.1
3.グリセリン 2.0
4.1,3−ブチレングリコール 5.0
5.精製水 残 量
6.乳酸ナトリウム 1.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
8.エタノール 3.0
9.シリコーン化合物(注3) 4.0
10.デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
11.ジメチルポリシロキサン 3.0
12.ジフェニルポリシロキサン 3.0
13.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3.0
14.(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 1.0
15.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.0
16.シリコーン処理酸化チタン 10.0
17.シリコーン処理ベンガラ 0.3
18.シリコーン処理黄酸化鉄 1.5
19.シリコーン処理黒酸化鉄 0.05
20.シリコーン処理微粒子酸化チタン 2.0
21.ナイロン末 2.0
(製造方法)
A.成分1〜5をビーズミルで均一に分散する。
B.Aに予め成分5の一部に溶解した6〜8を混合する。
C.成分9〜21をホモミキサーで均一に分散する。
D.Cを攪拌しながら、Bを徐々に加え乳化して、クリームファンデーションを得た。
以上のようにして得られたクリームファンデーションは、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用感触、塗布膜の白さのなさといった化粧効果に優れ、且つ、保存安定性が良好なものであった。
実施例7 日中用美容液
(成分) (%)
1.ベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤(注1) 2.0
2.水素添加大豆リン脂質(注6) 0.2
3.グリセリン 5.0
4.ジプロピレングリコール 3.0
5.精製水 残 量
6.2−フェニルベンズイミダゾールスルホン酸ナトリウム 2.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
8.エタノール 3.0
9.シリコーン化合物(注2) 3.0
10.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
11.ジメチルポリシロキサン 3.0
12.ジフェニルポリシロキサン 3.0
13.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
14.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエイト 1.0
15.(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 1.0
16.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
17.シリコーン処理酸化チタン被覆マイカ 5.0
18.ポリアクリル酸アルキル 5.0
(注6)レシノールS−10E(日光ケミカルズ社製)
(製造方法)
A.成分1〜5をビーズミルで均一に分散する。
B.Aに予め成分5の一部に溶解した6〜8を混合する。
C.成分9〜18をデスパで均一に分散する。
D.Cを攪拌しながら、Bを徐々に加え乳化して、日中用美容液を得た。
以上のようにして得られた日中用美容液は、使用時の伸びの良さ、べたつきのなさといった使用時の感触、塗布膜の白さのなさといった化粧効果に優れ、且つ、保存安定性が良好なものであった。

Claims (2)

  1. 次の成分(a)〜(d):
    (a)下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤
    [式中、RおよびRは、同一でも異なってもよく、直鎖状または分枝状の炭素原子数が1〜18のアルキル基であり、炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基及び/または同アリール基で置換されていてもよい。]
    (b)ポリオキシエチレン鎖を含有しない非イオン性界面活性剤及び/またはリン脂質から選択される1種または2種以上の界面活性剤
    (c)電解質
    (d)下記一般式(2)で表されるシリコーン化合物
    [式中、lは1≦l≦100の整数、mは1≦m≦15の整数、nは1≦n≦15の整数、R1は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基、aは0≦a≦15の整数、bは2≦b≦200の整数、cは0≦c≦200の整数、かつb+cが3〜200の整数である。
    また、R2は下記一般式(3)
    で表されるオルガノシロキサンであって、gは1≦g≦5、hは0≦h≦100の整数であり、R3は水素原子若しくは炭素数1〜30の炭化水素基である。]
    を含有することを特徴とする油中水型日焼け止め化粧料。
  2. 前記成分(a)及び成分(b)が、内水相中に分散された状態で存在することを特徴とする請求項1に記載の油中水型日焼け止め化粧料。
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