JP3220177B2 - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents
油中水型乳化化粧料Info
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Description
に詳細には、シリコーン油を含む油性基剤、水並びにポ
リエーテル・アルキル変性シリコーン及びデキストリン
脂肪酸エステルからなる乳化剤混合物を含有し、使用感
に優れ、安定性が高く、かつ経時安定性の良好な油中水
型乳化化粧料に関する。
油中水型乳化化粧料は水中油型乳化化粧料に比べ微生物
抵抗性が高く、しかも皮膚表面にオイル膜を形成し水分
蒸散を防ぐこと、さらに撥水性に優れ化粧くずれが少な
いことからスキンケア製品やメークアップ製品に多用さ
れている。しかしながら、油中水型乳化化粧料の欠点と
して、油相が連続相であるため、その中に安定に含有で
きる水分量が制限され、その結果、塗布した時の油性感
やべたつき感が強いということが挙げられる。
グリセリルニーテル等の混合乳化剤を用いた高水分量含
有の油中水型化粧料が開示されている(特公昭60-26366
号公報)が、この化粧料は多量の水を安定に保つために
系全体を高粘度なものとしており、油性感、べたつき感
はないものの、のびが悪いという欠点があった。
れた油性基剤として知られ、とりわけ揮発性シリコーン
は塗布時ののびが良く化粧くずれしにくいことから近年
多用されてきている。しかしながら、シリコーン油を基
剤とした場合、安定性良好な油中水型乳化化粧料を得る
のは極めて難しいという欠点を有している。
ル・アルキル変性シリコーンを含有する油中水型乳化化
粧料が開示されている(特公昭63-36620号公報) が、こ
の化粧料も、のびの改善を目的として乳液状の油中水型
乳化化粧料とした場合、経時安定性が不充分であるとい
う欠点を有していた。
に優れ、かつ水分を多量に含有する油中水型乳化化粧料
が強く要望されていた。
究をすすめた結果、シリコーン油を含有する油性基剤と
水とを、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン及びデ
キストリン脂肪酸エステルからなる乳化剤を用いて乳化
すれば、経時安定性が良好でしかも使用感とのびに優れ
た乳液状の油中水型乳化化粧料が得られることを見出
し、本発明を完成した。
(b)、(c)及び(d) (a)シリコーン油を含む油性基剤 (b)水 (c)ポリエーテル・アルキル変性シリコーン (d)デキストリン脂肪酸エステルを含有する乳液状の
油中水型乳化化粧料を提供するものである。
に含まれるシリコーン油としては通常化粧料に使用され
ているものならばいずれをも用いることができ、例えば
ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン等が挙げられ,特に油性感及びべた
つき感を軽減する場合には、揮発性のジメチルポリシロ
キサン、ジメチルシクロポリシロキサン等を好ましいも
のとして例示することができる。これらは単独で、また
は2種以上を組み合わせて使用できる。また他の油性基
剤としてはスクワラン、流動パラフィン、ワセリン等の
炭化水素類、鯨ロウ、カルナバロウ等のロウ類、ホホバ
油、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオ
ペンチルグリコール等のエステル油類、オリーブ油、マ
カデミアナッツ油等の天然動植物油脂、ジグリセライド
などが挙げられる。
油性基剤中に5重量%以上配合するのが好ましく、また
(a)成分の油性基剤は本発明化粧料全量中に25〜45重
量%配合するのが好ましい。
単独で用いることもできるが、良好な使用感、すなわち
油性感あるいはべたつき感が少なくかつのびを良くする
ためには、他の水溶性溶剤、例えばグリセリン、ソルビ
トール、プロピレングリコール、1,3 −ブチレングリコ
ール、エタノール等のポリオール又は、低級のアルコー
ルなどとの合計で40〜90重量%、特に50〜80重量%配合
するのが好ましい。
(a)成分の油性基剤と(b)成分の水並びにその他の
水溶性溶剤とを乳化するための乳化剤としては、(c)
成分のポリエーテル・アルキル変性シリコーン及び
(d)成分のデキストリン脂肪酸エステルを混合して用
いる(以下、この乳化剤を「混合乳化剤」という)。
ル変性シリコーンとは、1分子中にポリオキシアルキレ
ン基と炭素数6〜16の炭化水素基を有する変性シリコー
ンをいい、例えば次の式(1)で表わされるものであ
り、その製造法は例えば特公昭63-36620号公報に記載さ
れている。
を示し、R2 は炭素数6〜16の炭化水素基を示し、Qは
アルキレン基を示し、R3 は基-(OC2H4)p-(OC3H6)q-OR4
(R4 は水素原子又は低級アルキル基を示し、p及びq
はp≧qで、かつ-(OC2H4)p-(OC3H6)q- の分子量が 600
〜3500となる数を示す)を示し、zは1〜3の数を示
し、x及びyは、x<3yで、かつx+y+z=30〜40
0 となる数を示す。但し、-(OC2H4)p-(OC3H6)q- の終重
量はポリエーテル・アルキル変性シリコーン全重量の1
/3を超えない〕
シリコーンの一例を表わす(1)式中、R1 の炭素数1
〜5の炭化水素基としては、アルキル又はアルケニル
基、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、又はビニル基等が挙げられ、このう
ち特にメチル基が好ましい。
炭化水素基として好ましいものとしては、例えばヘキシ
ル基、ペプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデ
シル基等の直鎖アルキル基、イソオクチル基、sec −オ
クチル基、2−エチルヘキシル基等の分岐鎖アルキル基
等が挙げられ、このうち特にドデシル基が好ましい。
尚、本発明においてy>1である場合、それぞれのR2
は同一の基であっても2種以上の異なる基の組み合わせ
であってもよい。
例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメ
チレン基、ブチレン基等が挙げられ、このうち特にプロ
ピレン基、トリメチレン基が好ましい。
-OR4 を示す。ここで、R4 としては水素原子又はメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基等の低級アルキル基が挙げられるが、このうち特に水
素原子が好ましい。また、p及びqはp≧qであり、か
つ-(OC2H4)p-(OC3H6)q- の分子量が600 〜3500となる数
を示すが、本発明におけるp及びqの値の特に好ましい
例としては、q=15でq=0; p=q=18 ; p=q=25 ; あるいは
p=29でq=7が挙げられる。
し、x及びyはx<3yであり、かつx+y+z=30〜400 とな
る数を示すが、xは0〜100 、特に0が好ましく、yは
y+z=30〜70となる数が好ましく、zは2以下が好まし
い。
p-(OC3H6)q- の総重量がポリエーテル・アルキル変性シ
リコーン(1)の総重量の1/3を超えてはならない。
コーン(1)は市販されているものを使用することがで
き、その具体例としては東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン株式会社から販売されている「DC Q2-5200」(ラウ
リルメチコンコポリオール;式(1)でR1 =CH3 ,R
2 =C12H25,x=0)、グレン(Glenn)社より販売さ
れている「アビル(ABIL)B9806 」(セチルジメチコン
コポリオール;式(1)でR1 =CH3 ,R2 =C16H33,
x=0)などが挙げられる。
・アルキル変性シリコーンは単独で又は2種以上を組み
合わせて用いることができ、混合乳化剤全量中に30〜95
重量%配合するのが好ましい。
キストリン脂肪酸エステルとしては、特に炭素数8〜2
4、好ましくは14〜18の脂肪酸と、平均重合度10〜50、
好ましくは20〜30のデキストリンとのエステル化合物が
好ましく、その置換度は、1グルコース単位あたり、1.
0 以上であることが好ましい。これらの具体例として
は、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリン
ステアリン酸エステル、デキストリンパルミチン酸ステ
アリン酸エステル、デキストリンオレイン酸エステル、
デキストリンイソパルミチン酸エステル、デキストリン
イソステアリン酸エステルなどが挙げられる。
脂肪酸エステルは単独で又は2種以上を組み合わせて用
いることができ、混合乳化剤全量中に5〜70重量%配合
するのが好ましい。
(d)成分からなる混合乳化剤は本発明化粧料全量中に
1〜10重量%配合するのが好ましい。配合量が1重量%
未満では本発明の油中水型乳化化粧料を安定化させるこ
とはできず、また10重量%を超えると系全体の粘度が著
しく高くなり、使用時ののびが悪く、油性感、べたつき
感を与えるので化粧料として好ましくない。
に応じて、上述の成分以外の任意成分を配合することが
でき、例えばその他の乳化剤、安定化剤、粉体、保湿
剤、細胞間脂質(セラミド等)、紫外線吸収剤、アルコ
ール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、
増粘剤、有機変性粘土鉱物、12−ヒドロキシステアリ
ン酸、ジアルキルリン酸多価金属塩、ジベンジリデンソ
ルビトール等の油ゲル化剤、色素、香料等を本発明の効
果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
親油性の高い乳化剤、例えばグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、グリセリルエーテルなどが挙げられ、特にα
−モノグリセリルエーテルが好ましい。これらの乳化剤
は本発明化粧料全量中に0〜5重量%配合するのが好ま
しい。
特に炭素数12〜18の飽和又は不飽和の脂肪酸多価金属塩
が好ましく、またそれらの塩としては例えばカルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の塩が挙げら
れ、就中、特にアルミニウム塩が好ましい。このような
脂肪酸多価金属塩の好ましい具体例としてはアルミニウ
ムモノステアレート、アルミニウムジステアレート、ア
ルミニウムモノオレエート、アルミニウムモノパルミテ
ート、アルミニウムモノラウレート等が例示される。こ
れらの脂肪酸多価金属塩は本発明化粧料全量中に1〜20
重量%配合するのが好ましい。
度が20℃にて0.2g/100g 以上である無機塩又は有機酸塩
も挙げることができ、その具体例としては硫酸マグネシ
ウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウ
ム、硝酸マグネシウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウ
ム、硝酸アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カリウ
ム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリ
ウム、塩化アルミニウム等が挙げられ、特に硫酸マグネ
シウム、硫酸カリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウ
ム及び塩化アルミニウム、クエン酸ナトリウムが好まし
い。これらの無機塩又は有機酸塩は本発明化粧料全量中
に0.1 〜5重量%配合するのが好ましい。
られる粉体、例えばタルク、マイカ、カオリン、セリサ
イト等の体質顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、群
青等の無機顔料、チタンマイカ系パール顔料及び青色40
4 号、赤色202 号、黄色401号等の有機顔料などを挙げ
ることでき、これらは1種又は2種以上を任意に組み合
わせて用いることができる。
ばミルキーローション、ボディケア乳液等の乳液類及び
液状タイプのファンデーション類を挙げることができ
る。これらは、上記成分から常法に従って調製される。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、更に親水性界面
活性剤を加え、水中油型として用いてもよい。
で、従来の油中水型乳化化粧料の利点を備えるととも
に、塗布した際ののびがよく、油性感及びべたつきが少
なくて使用感が極めて良く、また化粧効果の持続性に優
れ、かつ経時安定性の良好なものである。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
それぞれについて下記の基準に従って使用感触の評価並
びに下記の方法で粘度の測定を行った。その結果を表2
に示す。
チルパラベン及びグリセリンを加えて加熱し、この水相
部を70℃に保った。一方、残る成分を加熱溶解し、この
油相部も70℃に加熱した。次いで、この油相部に上記水
相部を加え、乳化機にて乳化した。乳化物を熱交換機に
て終温30℃まで冷却し、乳液(本発明品1)を得た。ま
た、配合成分を変えた以外は本発明品1の製造と同様に
して、比較品1を得た。
計器製)で測定した25℃での値(使用感触)専門パネル
10名による実用評価 〇:10名中7名以上が良好と回答した △:10名中4〜6名が良好と回答した ×:10名中3名以下が良好と回答した
比較品1に比して低粘度であるためのび、べたつきの少
なさ、化粧もち等の使用感触に優れていることが判る。
それぞれについて下記の基準に従って乳化安定性の評価
を行った。その結果を表4に示す。(乳化安定性) ○:分離、凝集なし △:分離、凝集わずかにあり ×:分離、凝集あり
品2は比較品2に比して安定性が良好な乳液であること
が判る。
株式会社) ** レオパールKL(千葉製粉株式会社) 上記水相成分を加熱混合して、70℃に保った。上記油相
部も同様に70℃で加熱溶解分散した。この油相部に上記
の水相部を加え、乳化機にて乳化した。乳化物を熱交換
機にて終温30℃まで冷却し、ボディケア乳液(本発明品
3)を得た。
株式会社) ** レオパールKL(千葉製粉株式会社) 上記成分を用いる以外は実施例3と同様にして、ハンド
ローション(本発明品4)を得た。
株式会社) ** レオパールKL(千葉製粉株式会社) 上記成分を用いる以外は実施例4と同様にして、液状乳
化ファンデーション(本発明品5)を得た。
いずれも粘度が低く乳液状であり、安定性、使用感触に
優れた油中水型乳化化粧料であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 次の成分(a)、(b)、(c)及び
(d) (a)シリコーン油を含む油性基剤 (b)水 (c)ポリエーテル・アルキル変性シリコーン (d)デキストリン脂肪酸エステルを含有する乳液状の
油中水型乳化化粧料。
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