JP4812423B2 - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、乳化安定性及び粉体分散性に優れ、従来にはなかったみずみずしさ、清涼感、さっぱりした使用感を有し、化粧持続性が高い油中水型乳化化粧料に関する。
従来用いられている油中水型乳化化粧料は、皮膚表面に油膜を形成し、水分蒸散を防止するものであり、撥水性に優れ、化粧崩れが少ないことから、スキンケア製品やメイクアップ化粧料に用いられている。しかし、一方で、油中水型乳化物は油剤の含有量が多く、油相が連続相であるため、塗布したときに油性感やべたつき感が強い。特に、メイクアップ化粧料などで粉体を配合する場合には、粉体分散性の向上を目的として、界面活性剤を多量に配合するため、油性感やべたつき感が増加し、且つ化粧持続性が低下するという問題がある。
最近では、油のべたつき感を低減させるため、油剤として平滑性、撥水性に優れるシリコーン油を用いた油中水型乳化物が開発されており、例えば、粘土鉱物とポリオキシアルキレン変性シリコーンを含有した乳化化粧料(特許文献1)、アミノ酸、オキシ酸等、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、多価アルコール及びシリコーン油を含む乳化化粧料(特許文献2)、アミン化合物とポリオキシアルキレン変性シリコーンを含有した化粧料(特許文献3)などが提案されている。しかし、いずれの乳化化粧料も、塗布時のべたつき感を低減して、さっぱりとしたみずみずしい使用感を持ち、さらに、粉体分散性と化粧持続性を両立させることは困難であった。
特開昭61−212321号公報 特開昭62−215510号公報 特開平8−92029号公報
本発明の目的は、乳化安定性及び粉体分散性に優れ、従来にはなかったみずみずしさ、清涼感、さっぱりした使用感を有し、化粧持続性が高い油中水型乳化化粧料を提供することにある。
本発明者らは、特定のシリコーン系活性剤を乳化剤とし、アミン化合物、疎水化処理粉体、水相成分及び油剤を用い、水滴の平均粒径を5〜50μmとすることにより、従来にないみずみずしさ、清涼感、さっぱりした使用感を有し、さらに、乳化安定性、粉体分散性及び化粧持続性に優れた油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、及びポリオキシアルキレン変性シリコーン又はポリエーテル・アルキル変性シリコーン 0.1〜3.5質量%、
(B)一般式(1)で表わされるアミン化合物 0.001〜2質量%、
Figure 0004812423
[式中、R1 はヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭化水素基又は炭素数1〜5のヘテロ原子を有する炭化水素基を示し、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 は、同一又は相異なって、水素原子又はヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を示し、Xは−O−又は−CO−O−(ただし、カルボニル基はR1 と結合する)を示す]
(C)疎水化処理粉体 3〜30質量%、
(D)水相 40〜70質量%、
(E)油剤 15〜40質量%
を含有し、油相中に分散した水滴の平均粒径が5〜50μmである油中水型乳化化粧料を提供するものである。
本発明の油中水型乳化化粧料は、乳化安定性及び粉体分散性に優れ、塗布した際にはみずみずしさ、清涼感、さっぱりした使用感を有し、化粧持続性が高く、きれいな仕上がりを得ることができる。
本発明で用いる成分(A)は、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、及びポリオキシアルキレン変性シリコーン又はポリエーテル・アルキル変性シリコーンである。
アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンとしては、例えば次の一般式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004812423
[式中、R11〜R22の少なくとも一つは次式(3);
Figure 0004812423
(式中、Qは炭素数3〜20の二価炭化水素基を示し、R23及びR24はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜5の炭化水素基を示し、そのうち少なくとも一方は水素原子を示す)で表される基を示し、残余は炭素数1〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭化水素基又は次式(4);
−Y−R25 (4)
(式中、Yはエーテル結合又はエステル結合を含む炭素数1〜10の二価炭化水素基を示し、R25は炭素数1〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の炭化水素基を示す)で表される基を示し、a、b及びcは0〜2000の数を示し、a+b+c=0のとき、R11〜R13及びR20〜R22のうち少なくとも一つは基(3)を示す]
上記式(3)において、Qで示される炭素数3〜20の二価炭化水素基としては、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチレン基等の直鎖アルキレン基;プロピレン基、2−メチルトリメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基等の分岐鎖アルキレン基等が挙げられる。R23及びR24で示される炭素数1〜5の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基等の直鎖、分岐鎖又は環状の炭化水素基が挙げられる。
炭素数1〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等の直鎖アルキル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、1−ヘプチルデシル基等の分岐鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アビエチル基、コレステリル基等の環状アルキル基などが挙げられる。
式(4)において、Yで示されるエーテル結合又はエステル結合を含む二価炭化水素基としては、−(CH2r−(OC24p−(OC36q−O−(p及びqは0〜50の数を示し、rは3〜20の整数を示す)、−(CH2r−O−CO−又は−(CH2r−COO−等が挙げられる。また、R25で示される炭素数1〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の炭化水素基としては、前記と同様のものが挙げられる。
アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンは、例えば、特開平4-108795号公報に記載の方法により製造することができ、例えば、後記一般式(7)において、m=60、n=4であるものが好ましい。
また、成分(A)のうち、ポリオキシアルキレン変性シリコーンとしては、例えば次の一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004812423
[式中、R27〜R29及びR31〜R32は、それぞれメチル基又はフェニル基を示し、R26、R30及びR33は、それぞれメチル基、フェニル基、又は基R34(OC36f(OC24gO(CH2h−(R34は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示し、f及びgは平均値で、それぞれ0〜35の数を示し、hは1〜5の数を示す)を示す。ただし、R26、R30及びR33のうち少なくとも1つは基R34(OC36f(OC24gO(CH2h−を示す。d及びeは平均値で、dは1〜200の数を示し、eは0〜50の数を示す]
ポリオキシアルキレン変性シリコーンとしては、例えば、信越化学工業社から販売されている「KF−6015」(PEG−3ジメチコン)、「KF−6019」(PEG−9ジメチコン)、東レ・ダウコーニング・シリコーン社から販売されている「SH−3775M」(PEG−12ジメチコン)等の市販品を用いることができる。
さらに、成分(A)のうち、ポリエーテル・アルキル変性シリコーンは、1分子中にポリオキシアルキレン基と炭素数6〜16の炭化水素基を有する変性シリコーンで、例えば次の一般式(6)で表されるものが挙げられる。
Figure 0004812423
[式中、R35及びR36は、それぞれ炭素数1〜5の炭化水素基を示し、R37は炭素数6〜16の炭化水素基を示し、Xは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、R38は基−(OC24m−(OC36n−OR39(R39は水素原子又は低級アルキル基を示し、m及びnは、m≧nで、かつ−(OC24m−(OC36n−の分子量が600〜3500となる数を示す)を示し、zは1〜3の数を示し、x及びyは、x<3yで、かつx+y+z=30〜400となる数を示す。ただし、−(OC2 4 m −(OC3 6 n −の総質量はポリエーテル・アルキル変性シリコーン全質量の1/3を超えない]
上記一般式(6)中、R35及びR36で示される炭素数1〜5の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基又はビニル基等のアルケニル基等が挙げられ、これらのなかでもメチル基が好ましい。
37で示される炭素数6〜16の炭化水素基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基等の直鎖アルキル基;イソオクチル基、sec−オクチル基、2−エチルへキシル基等の分岐鎖アルキル基が挙げられ、これらのなかでもドデシル基が好ましい。なお、y>1である場合、それぞれのR37は同一基であっても2種以上の異なる基の組み合わせであってもよい。
Xで示されるアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基を挙げることができ、これらのなかでもプロピレン基、トリメチレン基が好ましい。
38で示される基−(OC24m−(OC36n−OR39におけるR39としては、水素原子のほか、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が挙げられるが、これらのなかでも水素原子が好ましい。また、m及びnとしては、m=15でn=0、m=n=18、m=n=25又はm=29でn=7が好ましい。
x、y及びzの意味は上記のとおりであるが、xは0〜100、特に0が好ましく、yはy+z=30〜70となる数が好ましく、zは1又は2が好ましい。
ポリエーテル・アルキル変性シリコーンとしては、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン社から販売されている「DCQ−5200」(ラウリルメチコンコポリオール;式(6)においてR35及びR36=CH3 、R37=C1225、x=0)、グレン社から販売されている「アビル(ABIL)B9806」(セチルジメチコンコポリオール;式(6)においてR35及びR36=CH3 、R37=C1633、x=0)等の市販品を用いることができる。
成分(A)としては、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン及びポリオキシアルキレン変性シリコーン、又は、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン及びポリエーテル・アルキル変性シリコーンを組み合わせて用いるのが好ましい。
成分(A)は、合計で、全組成中に0.1〜3.5質量%、好ましくは0.5〜3質量%、より好ましくは0.5〜2質量%含有される。この範囲内であれば、使用感に優れ、安定性も向上するとともに、化粧持続性の点で好ましい。
本発明で用いる成分(B)のアミン化合物は、上記一般式(1)で表わされるものである。
一般式(1)中、R1 で示される炭素数1〜40の直鎖、分岐鎖又は環状の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコンチル基、ノナトリアコンチル基、テトラコンチル基、メチル分岐イソステアリル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘプチルウンデシル基、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクチル基、イソプロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、9−オクタデセニル基、9,12−オクタデカジエニル基等のアルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基;コレステリル基等の炭化水素基を挙げることができる。これらの炭化水素基は、1又は2以上のヒドロキシル基で置換されていてもよく、このようなものとしては、例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシヘキシル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
また、一般式(1)中、R1 で示される炭素数1〜5のヘテロ原子を有する炭化水素基のヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、フッ素原子等が挙げられ、これらを有する炭化水素基としては、グリコシル基、カルボキシメチル基、アミノカルボニルメチル基、1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 で示される炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、メチル分岐イソステアリル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘプチルウンデシル基、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクチル基、イソプロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、9−オクタデセニル基、9,12−オクタデカジエニル基等のアルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基;フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基等の炭化水素基が挙げられる。これらの炭化水素基は、1又は2以上のヒドロキシル基で置換されていてもよく、このようなものとしては、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、1,2,3−トリヒドロキシブチル基、1,2,3,4−テトラヒドロキシブチル基、1,2,3,4−テトラヒドロキシペンチル基、1,2,3,4,5−ペンタヒドロキシペンチル基等が挙げられる。
成分(B)としては、アミン化合物(1)の酸付加塩を使用することもでき、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸塩、コハク酸、フマル酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸等の有機酸塩などを使用することができる。
成分(B)としては、特に1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(12−ヒドロキシステアリルオキシ)−2−プロパノール、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−メチルオキシ−2−プロパノールが好ましい。
このようなアミン化合物(1)は、公知の種々の方法により製造することができ、例えば、特開平8-92029号公報に記載の方法により製造することができる。
成分(B)のアミン化合物は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.001〜2質量%、好ましくは0.001〜1質量%、より好ましくは0.005〜0.5質量%含有される。この範囲内であれば、使用感に優れ、乳化安定性も向上するので好ましい。
また、みずみずしくさっぱりした使用感と、化粧持続性の点から、成分(A)及び成分(B)の含有量の合計は、0.5〜3.5質量%、特に0.5〜3質量%であるのが好ましい。また、成分(A)及び(B)の質量割合は、乳化安定性の点から、(A):(B)=5:1〜60:1、特に5:1〜30:1であるのが好ましい。
成分(C)の疎水化処理粉体は、球状、板状、不定形のいずれでも良く、また、無機、有機粉体のいずれでも良い。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸化鉄、水酸化鉄、黄土、黒酸化鉄、カーボンブラック、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチタン、群青、紺青等の顔料、無水ケイ酸等の無機粉体;球状セルロース末、球状ポリメタクリル酸メチル、球状ナイロン末、球状ポリエチレン末、球状ポリスチレン末、球状シリコーンパウダー、球状メチルシロキサン網状重合体等の有機球状粉体;カオリン、マイカ、セリサイト等の板状粉体などが挙げられる。
粉体を疎水化処理する方法としては、例えば粉体表面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用し、エステル化やエーテル化を起こさせ顔料を親油的にする油脂処理法;脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用いた金属石鹸処理法;ジメチルポリシロキサン又はメチル水素ポリシロキサンを用いたシリコーン処理法;パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法等が挙げられる。
粉体の平均粒径は0.001〜100μm、特に0.001〜80μmであるのが好ましい。なお、平均粒径はレーザー散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所社製、LA-700型)で測定される。
成分(C)の疎水化処理粉体は、全組成中に3〜30質量%、好ましくは3〜20質量%含有するのが、顔料分散性の点から好ましい。
成分(D)の水相成分は、合計で、全組成中に40〜70質量%、好ましくは45〜65質量%含有するのが、乳化安定性及びみずみずしくさっぱりした使用感の点から好ましい。
水相には、水以外に種々の水溶性成分が含有される。例えば、(F)多価アルコールを含有することができ、保水性を高めるのに有効である。多価アルコールとしては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられ、1種以上含有するのが好ましい。
多価アルコールは、全組成中に0.3〜20質量%、特に0.5〜10質量%含有するのが好ましい。
成分(E)の油剤としては、通常化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、例えば、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、エーテル油、フッ素油等が挙げられる。
シリコーン油としては、直鎖状ポリオルガノシロキサン、環状ポリシロキサン等が挙げられる。直鎖状ポリオルガノシロキサンとしては、炭素数が1〜5のアルキル基を有する直鎖状アルキルポリシロキサン、炭素数が1〜5のアルキル基及び炭素数が6〜10のアリール基を有する直鎖状アルキルアリールポリシロキサン等が挙げられ、具体的には、直鎖状ジメチルポリシロキサン、直鎖状メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。これら直鎖状オルガノポリシロキサンのうち、20℃における粘度が2〜1000mPa・s、特に5〜10mPa・sのものが好ましい。環状ポリシロキサンとしては、炭素数が1〜5のアルキル基を置換基として有する4〜6員環の環状シロキサンが挙げられ、具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、スクワラン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ポリブテン等が挙げられる。
また、エステル油としては、例えば、サフラワー油、大豆油、ブドウ種子油、ゴマ油、小麦胚芽油、アボガド油、オリブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、メドフォーム油等の植物性油;ミンク油、タートル油、液状ラノリン等の動物性油;ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル等の低級アルコールの脂肪酸エステル;イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル等の高級アルコールの脂肪酸エステル;リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸セチル等の高級アルコールのオキシ酸エステル;トリカプリル酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール等の多価アルコールの脂肪酸エステルなどが挙げられる。
エーテル油としては、セチルジメチルブチルエーテルなどが挙げられ、フッ素油としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン等が挙げられる。
これらの油剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に15〜40質量%、特に20〜30質量%含有するのが好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記成分のほか、使用目的等により、高級脂肪酸類、高級アルコール類、各種高分子樹脂類、保湿剤、紫外線吸収剤、色素、増粘剤、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤、細胞間脂質、ビタミン類、抗炎症剤、香料、その他の薬剤等を含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、通常の方法により製造することができ、油相中に分散される水滴の大きさは、顔料分散性、乳化安定性及びみずみずしくさっぱりした使用感の点から、平均粒径5〜50μm、好ましくは5〜30μmである。平均粒径は、光学顕微鏡により、マイクロメーターを用いて測定される。
特に、このような平均粒径の油中水型乳化化粧料を得るためには、加熱溶解した油相成分に粉体成分をディスパーで分散後、加熱溶解した水相成分を添加して乳化した後、プロペラで攪拌しながら冷却後、ホモミキサーを用いて低回転で攪拌するのが好ましい。
顔料分散性、乳化安定性及びみずみずしくさっぱりした使用感を得るために、平均粒径が大きくなると、通常、乳化安定性を得ることが難しくなるが、本発明では、成分(A)と(B)を組み合わせることにより、安定な乳化物を得ることができる。
製造例1(アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンの製造)
冷却管及び磁気攪拌子を備えた100mL 2口フラスコに、式(7’)
Figure 0004812423
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン15g(4.4mmol)、10−ウンデセニルグリセリルエーテル8.1g(33mmol)、酢酸カリウムの10%エタノール溶液0.65g(0.66mmol)及びイソプロピルアルコール50gを仕込み、これに塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液0.17g(6.6×10-3mmol)を加え、加熱し昇温した。内容物の温度を40℃に保ち、2.5時間攪拌した。溶媒を留去し、活性炭処理を行ったのち、減圧蒸留により、未反応の10−ウンデセニルグリセリルエーテルを留去し褐色高粘稠物を得た。得られた生成物はIRはNMRスペクトルにより下記の式で示される化合物(7)であることが確認された。
Figure 0004812423
実施例1〜2、比較例1〜7
表1に示す組成の油中水型乳化ファンデーションを製造し、水滴の平均粒径、乳化安定性、顔料分散性、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)、化粧持続性及び仕上がりを評価した。結果を表1に併せて示す。
<製法>
(1)実施例1〜2、比較例1〜6:
70℃に加熱した油相成分((1)〜(5))と粉体成分((6)〜(13))をディスパー(2000rpm、15分)で攪拌し、均一にした。次に、70℃で均一に溶解させた水相成分((14)〜(16))を添加することにより、乳化させ、その後、プロペラで攪拌しながら室温まで冷却し、最後にホモミキサー(2000rpm、5分)で攪拌して、油中水型乳化ファンデーションを得た。
(2)比較例7:
70℃に加熱した油相成分((1)〜(5))と粉体成分((6)〜(13))をディスパー(2000rpm、15分)で攪拌し、均一にした。次に、70℃で均一に溶解させた水相成分((14)〜(16))を添加することにより、乳化させ、その後、プロペラで攪拌しながら室温まで冷却し、最後にホモミキサー(5000rpm、10分)で攪拌して、油中水型乳化ファンデーションを得た。
<評価方法>
(1)水滴の平均粒径:
各ファンデーションを光学顕微鏡で観察し、マイクロメーターを用いて水滴の粒径を測定し、300滴の平均値を求め、平均粒径とした。
(2)乳化安定性:
各ファンデーションをポリ容器で保存し、40℃1週間後の様子を、以下の基準により、目視で評価した。
○:離水なし。
×:離水。
(3)顔料分散性:
各ファンデーションを光学顕微鏡観察し、顔料の分散状態を、以下の基準により評価した。
○:良好。
△:ややムラあり。
×:著しい顔料の凝集物あり。
(4)使用感(みずみずしさ、さっぱり感):
専門パネラー10名が各ファンデーションを使用し、「みずみずしさ」と「さっぱり感」について官能評価し、良好と回答した人数で判定した。
(5)化粧持続性:
専門パネラー10名が各ファンデーションを使用し、化粧持ちを官能評価し、良好と回答した人数で判定した。
(6)仕上がり:
専門パネラー10名が各ファンデーションを使用し、シミ・ソバカス、くすみ等の色むら、及び毛穴等のカバー力を官能評価して、良好と回答した人数で判定した。
Figure 0004812423
実施例3(化粧下地)
表2に示す組成の化粧下地を製造した。
得られた化粧下地は、乳化安定性及び顔料分散性に優れ、使用感(みずみずしさ、さっぱり感)、化粧持続性、仕上がりも良好であった。
(製法)
70℃に加熱した油相成分((1)〜(5))と粉体成分((6)〜(13))をディスパー(2000rpm、15分)で攪拌し、均一にした。次に、70℃で均一に溶解させた水相成分((14)〜(16))を添加することにより、乳化させ、その後、プロペラで攪拌しながら室温まで冷却し、最後にホモミキサー(2000rpm、5分)で攪拌して、化粧下地を得た。
Figure 0004812423
実施例4(液状アイシャドウ)
表3に示す組成の液状アイシャドウを製造した。
得られた液状アイシャドウは、乳化安定性、顔料分散性、使用感及び化粧持続性に優れ、良好な仕上がりであった。
(製法)
45℃に加熱した油相成分((1)〜(6)と粉体成分((7)〜(10))をディスパー(2000rpm、15分)で攪拌し、均一にした。次に、45℃で均一に溶解させた水相成分((11)〜(14))を添加することにより、乳化させ、その後、プロペラで攪拌しながら室温まで冷却し、最後にホモミキサー(2000rpm、5分)で攪拌して、液状アイシャドウを得た。
Figure 0004812423
実施例5(乳液状日焼け止め)
表4に示す組成の乳液状日焼け止めを製造した。
得られた乳液状日焼け止めは、乳化安定性及び粉体分散性に優れ、使用感、化粧持続性も良好であった。
(製法)
70℃に加熱した油相成分((1)〜(5))と粉体成分((6)〜(7))をディスパー(2000rpm、15分)で攪拌し、均一にした。次に、70℃で均一に溶解させた水相成分((8)〜(10))を添加することにより、乳化させ、その後、プロペラで攪拌しながら室温まで冷却し、最後にホモミキサー(2000rpm、5分)で攪拌して、乳液状日焼け止めを得た。
Figure 0004812423

Claims (2)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
    (A)アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、及びポリオキシアルキレン変性シリコーン又はポリエーテル・アルキル変性シリコーン 0.1〜質量%、
    (B)一般式(1)で表わされるアミン化合物 0.001〜2質量%、
    Figure 0004812423

    [式中、R1イソステアリル基を示し、R2、R3、R4、R5及びR6 水素原子示し、Xは−O−示す]
    (C)疎水化処理粉体 10〜30質量%、
    (D)水相 40〜70質量%、
    (E)油剤 15〜30質量%
    を含有し、成分(A)及び成分(B)の含有量の合計が0.5〜3.5質量%であり、かつ油相中に分散した水滴の平均粒径が5〜30μmである油中水型乳化化粧料。
  2. (D)水相中に多価アルコールを含有する請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
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