JP4095890B2 - 化粧料 - Google Patents

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JP4095890B2
JP4095890B2 JP2002375438A JP2002375438A JP4095890B2 JP 4095890 B2 JP4095890 B2 JP 4095890B2 JP 2002375438 A JP2002375438 A JP 2002375438A JP 2002375438 A JP2002375438 A JP 2002375438A JP 4095890 B2 JP4095890 B2 JP 4095890B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物及び有機チタネート処理粉体を含有する化粧料に関するものであり、更に詳しくは、延び広がりが軽く、べたつきが無くエモリエント感に優れ、化粧持続性が良好な化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
化粧料において粉体は、着色剤、紫外線遮蔽剤、感触調整剤、賦形剤等の多種多様の目的で含有されている。しかしながら、一般に粉体は油分を吸収する性質を有し、これにより肌表面から皮脂を吸い取り、肌のエモリエント感を減じ、かさついた肌にしてしまう欠点を少なからず有していた。このため、化粧料に粉体を含有させる場合には、粉体の表面を油剤で処理したり、粉体が油分を吸収することを考慮して過剰の油分を含有させる等の工夫を凝らしていた。
【0003】
一方、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物を含有することにより、滑らかでさっぱりした感触等に優れた化粧料を提供する技術(例えば、特許文献1参照)が開示されている。また、有機チタネートで処理した粉体を含有することにより、付着性に優れたメーキャップ化粧料を提供する技術(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特公平8−6035号公報(第1頁−第5頁)
【特許文献2】
特開平11−322542号公報(第1頁−第9頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物を含有するだけでは、エモリエント感と化粧持続性の点で必ずしも満足できる水準になかった。また、単に有機チタネートで処理した粉体を含有するだけでは、エモリエント感に優れ、化粧持続性を得ることは困難であった。
【0006】
このため、延び広がりが軽く、べたつきが無くエモリエント感に優れ、且つ、化粧持続性が良好な化粧料の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物と有機チタネート処理粉体を併用することにより、其々を単独で含有する場合には得られず、且つ予測不可能な程に、延び広がりが軽く、エモリエント感が優れる化粧料を具現化可能となり、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(b);
(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
(b)有機チタネート処理粉体
を含有することを特徴とする化粧料を提供するものである。
【0009】
また、前記成分(b)がイソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理粉体であることを特徴とする化粧料を提供するものである。
【0010】
更に、前記化粧料が粉末タイプであることを特徴とする前記何れかの化粧料、前記化粧料がメーキャップ化粧料であることを特徴とする前記何れかに記載の化粧料を提供するものである。
【0011】
そして、前記成分(a)を0.01〜10質量%含有することを特徴とする前記何れかの化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる成分(a)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、ベンゼンに不溶であるが、自己の質量と同質量以上のベンゼンを含みうる三次元架橋構造を有するオルガノポリシロキサン重合物である。部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる重合物であり、一部に三次元架橋構造を有し、R1 2SiO単位及びR1SiO1.5単位よりなり、R1 3SiO0.5単位及び/又はSiO2単位を含んでいても良い化合物(但し、各構成単位のR1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等などのアリール基、およびビニル基等の脂肪族不飽和基等が例示され、同種又は異なった種類であっても良い。)であり、特公平8−6035号公報等に記載されている化合物が例示できる。
【0013】
このような成分(a)は、重合物単独で用いても良いが、一般的には低粘度シリコーン油と混合して用いる場合が多い。このような混合物は、市販品として、KSG−15(部分架橋型メチルポリシロキサン5部とデカメチルシクロペンタシロキサン95部)、KSG−16(部分架橋型メチルポリシロキサン20〜30部とメチルポリシロキサン70〜80部)、KSG−18(部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン10〜20部とメチルフェニルポリシロキサン80〜90部)〔何れも、信越化学工業社製〕等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
【0014】
本発明の化粧料における成分(a)の部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有量は、0.01〜10質量%(以下、単に「%」と略す。)が好ましく、0.05〜5%が特に好ましい。成分(a)をこの範囲で含有すると、べたつきが無くエモリエント感がより良好な化粧料を得ることができる。
【0015】
本発明に用いられる成分(b)の有機チタネート処理粉体は、通常化粧料に用いられる粉体を有機チタネートで処理したものである。成分(b)における有機チタネートは、例えば、長鎖カルボン酸型、ピロリン酸型、亜リン酸型、アミノ酸型等のアルキルチタネート等が挙げられ、炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルチタネートが好ましい。
【0016】
成分(b)における前記アルキルチタネートは、具体的には、長鎖カルボン酸型のアルキルチタネートとして、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられ、ピロリン酸型アルキルチタネートとして、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等が挙げられ、亜リン酸型アルキルチタネートとして、イソプロピルトリ(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられ、アミノ酸型アルキルチタネートとして、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネート等が挙げられ、これらより一種又は二種以上用いることができる。本発明においては、これらアルキルチタネートの中でも、肌への付着性が良好となる、長鎖カルボン酸型のアルキルチタネートが好ましく、特にイソプロピルトリイソステアロイルチタネートが好ましい。本発明においては、これらアルキルチタネートの中でも、肌への付着性が良好となる、長鎖カルボン酸型のアルキルチタネートが好ましく、特に以下の一般式(1)に示すイソプロピルトリイソステアロイルチタネートが好ましい。
【0017】
【化1】
Figure 0004095890
【0018】
成分(b)における有機チタネートで処理される粉体としては、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有シリカ、酸化亜鉛含有シリカ等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0019】
成分(b)における有機チタネートで粉体を処理する方法としては、通常公知の処理方法が用いられ、特に限定されるものではないが、例えば、直接粉体と混合する方法、水やエタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の溶媒を用いる湿式法、気相法、メカノケミカル法等が挙げられる。また、成分(b)における有機チタネートと粉体との処理比は、質量比として、0.01:99.99〜20:80が好ましく、0.1:99.9〜10:90がより好ましい。
【0020】
成分(b)の有機チタネート処理粉体は、更に、媒体への分散性改良、感触改良等の目的で、シリコーン化合物、フッ素化合物、油剤、油脂、高級アルコール、ワックス、高分子、樹脂等で処理して用いても良い。
【0021】
本発明の化粧料における成分(b)の含有量は1〜90%が好ましい。また、本発明の化粧料の剤形が粉末タイプの場合には、成分(b)の含有量は1〜90%が好ましく、5〜50%がより好ましい。そして、本発明の化粧料の剤形が油性タイプの場合には、成分(b)の含有量は1〜50%が好ましく、5〜30%がより好ましい。更に、本発明の化粧料の剤形が、水中油型や油中水型等の乳化タイプの場合には、成分(b)の含有量は1〜40%が好ましく、3〜20%がより好ましい。
【0022】
本発明の化粧料には、上記成分の他に通常、化粧料に使用される成分、例えば、油剤、成分(b)以外の粉体、界面活性剤、油ゲル化剤、水性成分、紫外線吸収剤、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、エタノール等の溶剤、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0023】
本発明に用いられる油剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等のエステル類、等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の化粧料に、これら油剤を含有する場合の含有量は、化粧料の剤形により影響されるが、概ね1〜80%が好ましい。
【0024】
本発明に用いられる油ゲル化剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、疎水性煙霧状シリカ、有機変性ベントナイト等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0025】
本発明に用いられる水性成分は、水及び水に可溶な成分であり、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、水や、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液を挙げることができ、これらを必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
【0026】
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル等のサリチル酸系、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル等の桂皮酸系、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0027】
本発明の化粧料は、ファンデーション、白粉、頬紅、口紅、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー等のメーキャップ化粧料、乳液、ローション、パック、日焼け止め化粧料等のスキンケア化粧料等が挙げられるが、本発明の効果が顕著に発揮される化粧料は、メーキャップ化粧料である。
【0028】
本発明の化粧料の形態は、粉末状、固形状、スティック状、液状、クリーム状、多層状等が挙げられる。また、本発明の化粧料の剤形は、粉末タイプ、油性タイプ、水中油型乳化タイプ、油中水型乳化タイプ、水系タイプ、溶剤タイプ等が挙げられる。尚、本発明の効果が顕著に発揮される形態及び剤形は、粉末状や固形状の粉末タイプである。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
製造例1:有機チタネート5%処理セリサイト
イソプロピルアルコール500gとイソプロピルトリイソステアロイルチタネート50gを混合し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)中でセリサイト〔サンシンセリサイトFSE(三信鉱工業社製)〕950gと混合する。その後、減圧下、60℃でイソプロピルアルコールを回収し、粉砕して、有機チタネート5%処理セリサイトを得た。
【0030】
製造例2:有機チタネート5%処理タルク
前記製造例1と同様に、セリサイトの代わりにタルク〔平均粒径5μm〕を用いて、有機チタネート5%処理タルクを得た。
【0031】
製造例3:有機チタネート5%処理酸化チタン
前記製造例1と同様に、セリサイトの代わりに酸化チタン〔タイペークCR−50(石原産業社製)〕を用いて、有機チタネート5%処理酸化チタンを得た。
【0032】
実施例1〜7及び比較例1〜4:固形状粉末タイプファンデーション
表1及び表2に示す組成のファンデーションを以下に示す製造方法により調製し、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の其々の項目について、以下に示す評価方法及び判断基準により評価し、結果を併せて表1及び表2に示した。
【0033】
【表1】
Figure 0004095890
【0034】
【表2】
Figure 0004095890
【0035】
(製造方法)
A:成分14〜16を加熱溶解し、成分13を加え混合する。
B:成分1〜12をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cをパルベライザーにて粉砕する。
E:Dを金皿に圧縮成型し、固形状粉末タイプファンデーションを得た。
【0036】
〔評価方法〕
化粧品評価専門パネル20名に前記実施例及び比較例のファンデーションを使用してもらい、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」について、各自が以下の基準に従って5段階評価しファンデーション毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
Figure 0004095890
【0037】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜7のファンデーションは、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。一方、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物を含有しない比較例1は、エモリエント感と化粧持続性に劣っていた。また、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の代わりに油剤を多く含有する比較例2は、ベタツキ感を生じ、化粧持続性に劣っていた。更に、有機チタネート処理粉体の代わりに未処理粉体を含有する比較例3は、延び広がりの軽さと化粧持続性に劣っていた。そして、有機チタネート処理粉体の代わりにシリコーン処理粉体を含有する比較例4は、エモリエント感に劣っていた。
【0038】
実施例8:粉末状白粉
(成分) (%)
1.製造例2の有機チタネート5%処理タルク 70
2.シリコーン処理セリサイト(注4) 残量
3.パーフルオロアルキルリン酸処理雲母チタン(注5) 2
4.ステアリン酸マグネシウム 2
5.グンジョウ 0.2
6.ベンガラ 0.1
7.防腐剤 0.1
8.多孔質シリカ(平均粒径5μm) 5
9.部分架橋型オルガノポリシロキサン混合物(注2) 3
10.香料 0.1
注4:SA−セリサイトFSE(三好化成社製)
注5:PF−5チミロンスーパーゴールド(大東化成工業社製)
【0039】
(製造方法)
A:成分9〜10を混合する。
B:成分1〜8を分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Bを粉砕し、容器に充填して、粉末状白粉を得た。
実施例8の粉末状白粉は、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
【0040】
実施例9:固形状油性タイプファンデーション
(成分) (%)
1.製造例3の有機チタネート5%処理酸化チタン 10
2.マイカ 5
3.タルク 10
4.ベンガラ 0.2
5.黄色酸化鉄 3
6.黒色酸化鉄 0.1
7.マイクロクリスタリンワックス 10
8.ミツロウ 5
9.部分架橋型オルガノポリシロキサン混合物(注6) 3
10.流動パラフィン 5
11.パルミチン酸イソプロピル 残量
12.防腐剤 0.2
13.香料 0.05
注6:KSG−18(信越化学工業社製)
(部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン10〜20部とメチルフェニルポリシロキサン80〜90部)
【0041】
(製造方法)
A:成分7〜12を加熱溶解する。
B:Aに成分1〜6及び成分13を加えて、混合分散する。
C:Bを溶融して、金皿に充填して、室温まで冷却し、固形状油性タイプファンデーションを得た。
実施例9の固形状油性タイプファンデーションは、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
【0042】
実施例10:水中油型乳化タイプファンデーション
(成分) (%)
1.セタノール 2
2.ステアリン酸 1
3.モノステアリン酸グリセリン 0.5
4.流動パラフィン 6
5.部分架橋型オルガノポリシロキサン混合物(注7) 5
6.製造例3の有機チタネート5%処理酸化チタン 15
7.ベンガラ 0.3
8.黄色酸化鉄 3.5
9.黒色酸化鉄 0.1
10.モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1
11.ジプロピレングリコール 10
12.トリエタノールアミン 0.2
13.カルボキシビニルポリマー 0.1
14.防腐剤 0.2
15.精製水 残量
16.香料 0.1
注7:KSG−15(信越化学工業社製)
(部分架橋型メチルポリシロキサン5部とデカメチルシクロペンタシロキサン95部)
【0043】
(製造方法)
A:成分1〜5を加熱溶解する。
B:成分10〜15を混合分散する。
C:Bに成分6〜9を加えて、均一分散する。
D:AにCを加えて、70℃で乳化する。
E:Dを室温まで冷却し、成分16を加えて混合する。
F:Eを容器に充填して、水中油型乳化タイプファンデーションを得た。
実施例10の水中油型乳化タイプファンデーションは、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
【0044】
実施例11:固形状油中水型乳化タイプアイシャドウ
(処方) (%)
1.炭酸ジアルキルエステル(注8) 10
2.エチレンプロピレンコポリマー 2
3.パラフィンワックス 2
4.部分架橋型オルガノポリシロキサン混合物(注7) 15
5.スクワラン 10
6.ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン(注9) 5
7.セスキオレイン酸ソルビタン 1
8.製造例3の有機チタネート5%処理酸化チタン 8
9.硫酸バリウム 3
10.紺青 1
11.酸化チタン被覆マイカ 3
12.マイカ 5
13.黒色酸化鉄 0.5
14.窒化硼素 5
15.精製水 残量
16.1,3−ブチレングリコール 10
17.ジグリセリン 1
18.アルキル変性カルボキシビニルポリマー(注10) 0.05
19.トリエタノールアミン 0.05
20.香料 適量
注8:LIALCARB SR−1000/R(日光ケミカルズ社製)
注9:KF−6026(信越化学工業社製)
注10:カーボポール1342(BFグッドリッチ社製)
【0045】
(製造方法)
A:成分1〜7を70℃で溶解し、混合する。
B:Aに成分8〜14、20を添加し、ホモミキサーにて均一分散する。
C:成分15〜19を均一に混合する。
D:BにCを添加し、乳化する。
E:Dを70℃で溶解し、皿に流し込み、室温まで冷却し、固形状油中水型乳化タイプアイシャドウを得た。
実施例11の固形状油中水型乳化タイプアイシャドウは、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
【0046】
実施例12:固形粉末タイプファンデーション
(処方) (%)
1.製造例2の有機チタネート5%処理タルク 残量
2.製造例3の有機チタネート5%処理酸化チタン 10
3.酸化亜鉛 9
4.雲母 15
5.ベンガラ 1
6.黄色酸化鉄 3
7.黒色酸化鉄 0.1
8.群青 0.5
9.酸化チタン被覆雲母(注11) 5
10.球状シリカ被覆雲母(注12) 2
11.粉末状合成炭化水素ワックス(平均粒径3μm) 5
12.流動パラフィン 5
13.スクワラン 3
14.ジメチルポリシロキサン 3
15.トリオクタン酸グリセリル 2
16.部分架橋型オルガノポリシロキサン混合物(注2) 1
17.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
18.香料 0.1
注11:BLANCSEALER(メルク社製)
注12:SXI−5(三好化成社製)
【0047】
(製造方法)
A:成分12〜18を混合する。
B:成分1〜11をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cをパルベライザーにて粉砕する。
E:Dを金皿に圧縮成型し、固形状粉末タイプファンデーションを得た。
実施例12の固形状粉末タイプファンデ−ションは、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
【0048】
実施例13:固形状粉末タイプアイシャドウ
(処方) (%)
1.製造例1の有機チタネート5%処理セリサイト 残量
2.製造例3の有機チタネート5%処理酸化チタン 5
3.合成金雲母 5
4.雲母チタン(注13) 25
5.ベンガラ被覆雲母チタン(注14) 10
6.球状ナイロン 4
7.窒化硼素 2
8.薄片状シリカ(注15) 3
9.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
10.スクワラン 3
11.ロジン酸ペンタエリスリット(注16) 1
12.ワセリン 1
13.フッ素変性シリコーン(注17) 2
14.部分架橋型オルガノポリシロキサン混合物(注2) 1
15.香料 0.2
注13:チミロンスーパーレッド(メルク社製)
注14:チミカゴールドスパークル(エンゲルハード社製)
注15:SGフレーク(日本板硝子社製)
注16:コスモール168ARN(日清オイリオグループ社製)
注17:KF5002(信越化学工業社製)
【0049】
(製造方法)
A:成分10〜14を加熱溶解し、成分15を加え混合する。
B:成分1〜9をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で均一分散する。
C:BにAを添加し、混合する。
D:Cをパルベライザーにて粉砕する。
E:Dを金皿に圧縮成型し、固形状粉末タイプアイシャドウを得た。
実施例13の固形状粉末タイプアイシャドウは、「延び広がりの軽さ」、「べたつきの無さ」、「エモリエント感」、「化粧持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
【0050】
【発明の効果】
本発明の化粧料は、延び広がりが軽く、べたつきが無くエモリエント感に優れ、化粧持続性が良好な化粧料であった。

Claims (4)

  1. 次の成分(a)〜(b);
    (a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
    (b)有機チタネート処理粉体
    を含有することを特徴とする粉末タイプの化粧料。
  2. 成分(b)がイソプロピルトリイソステアロイルチタネート処理粉体であることを特徴とする請求項1記載の粉末タイプの化粧料。
  3. 前記化粧料がメーキャップ化粧料であることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末タイプの化粧料。
  4. 成分(a)を0.01〜10質量%含有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の粉末タイプの化粧料。
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