JPH026323B2

JPH026323B2 -

Info

Publication number: JPH026323B2
Application number: JP57128298A
Authority: JP
Inventors: Kurubani Konsutanchin; Ran Enu Gyuan Kan; Zabotsuto Ne Aruribo Aruretsuto; Puro Jojiiannu
Original assignee: LOreal SA
Current assignee: LOreal SA
Priority date: 1981-07-23
Filing date: 1982-07-22
Publication date: 1990-02-08
Also published as: GB2102290A; FR2509988A1; IT1157299B; GB2102290B; DE3227421C2; JPS5824509A; BE893906A; FR2509988B1; CA1184362A; IT8222539A1; DE3227421A1; IT8222539A0; CH651748A5; US4437895A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は酸化性雰囲気による酸化に対する安定
化剤として作用するホホバ油を主成分とする植物
油混合物、および該混合物を含有する種々の化粧
料組成物に関する。油は、化粧料製造業において、大部分の化粧料
組成物特に水中油滴型もしくは油中水滴型のエマ
ルシヨン中に包含されている物質の重要な部分を
構成する。 “化粧料油”と呼ばれる油は周囲温度によつて
脂質状、液状もしくはわずかにペースト状の生成
物である。これらは極めて種々の起源のものであり得、特
に植物油、動物油、鉱油もしくはまた合成油であ
り得る。植物油は極めて重要な部類に属するが、その利
用は極めてしばしばその量において制限され、そ
こでこれら植物油は大気中の酸素による酸化によ
つて誘発される老化現象に導かれるなどのよう
に、経時安定性に劣つている。大多数の植物油は、実際のところ、酸化に対し
て極めて敏感な不飽和生成物を比較的高い比率で
含有しており、そのために化粧品製造業者は植物
油を鉱油もしくは合成油で代用する傾向にある
が、このことはしかし、常に所期の性質を組成物
に付与し得るとはいえなかつた。このような傾向は、特に天然生成物の利用に注
意をうながし、その結果植物油を酸化防止剤の使
用により安定化する研究がなされたが、良好な結
果を得るに至つていない。研究は植物油の特殊な混合物に向けられ、かつ
意外にもある種の植物油がある比率でホホバ油を
含有する場合には極めて安定であることが見出さ
れた。事実、多数の実験結果は、ある比率で存在する
ホホバ油が酸化に対して極めて敏感な植物油を安
定化する上で極めて有効であることを示した。そこで、本発明の目的は新規工業製品を提供す
ることにあり、該製品は植物油混合物であり、か
つ酸化に対して安定であり、このものは少なくと
も５％のホホバ油を含有し、残部が本質的にマン
ゴーの実油、カリテの実油、大豆油、および玉蜀
黍の胚種油からなる群から選ばれる少なくとも１
種の植物油によつて構成されるものである。ホホバ油は周囲温度にて液体の植物油であり、
以下のような特性を有するホホバ（Simmondsia
Chinensis）の抽出物である。粘度：約37cp（25℃、Brookfield粘度計）色：透明な黄色〜無色（精製物）密度（25℃）：約0.863 ヨウ素価：80〜82 n²⁵ _D：1.4645〜1.4650 本発明によれば、ホホバ油は混合物全重量基準
で少なくとも５％の割合で存在することが好まし
く、特に10〜95％である。かかるホホバ油の特別の性質について多数の研
究がなされたにもかかわらず、少なくとも現在ま
では、前記有効性がある種の植物油に対してのみ
特別に制限されているという事実の理由を明らか
にすることはできなかつた。実際のところ、前述以外の他の植物油について
は、比較的高い濃度のホホバ油によつても高い安
定化作用を観察することはできなかつた。本発明に従つて、ホホバ油により安定化され得
る油の特徴は以下の通りである。マンゴーの実油色：白〜淡黄色ヨウ素価：30〜55 カリテの実油色：白〜淡黄色密度（20℃）：0.940 ヨウ素価：40〜70 n⁴⁹ _D＝1.4633〜1.4668 大豆油色：黄色〜淡黄色密度（15℃）：0.924〜0.927 ヨウ素価：103〜152 n²⁰ _D＝1.4720〜1.4766 玉蜀黍の胚種油色：黄色密度（15℃）：0.916〜0.921 ヨウ素価：109〜133 n¹⁵ _D＝1.4700〜1.4740 本発明による植物油混合物は２成分混合物だけ
でなく、３成分、４成分等、ホホバ油と前記の如
き植物油とに配合し得る範囲内の混合物であつて
もよい。２成分混合物の中で、一層有効な結果を与える
ものとしては、特に以下の如き混合物を挙げ得
る。 (i) 30〜95％のホホバ油−70〜５％のハシバミの
実油 (ii) ５〜50％のホホバ油−95〜50％のマンゴー油 (iii) ５〜95％のホホバ油−95〜５％のコーヒー蜜
ろう (iv) 20〜80％のホホバ油−80〜20のカリテの実油 (v) ５〜60％のホホバ油−95〜40％の大豆油 (vi) ５〜95％のホホバ油−95〜５％のパーム油 (vii) 15〜95％のホホバ油−85〜15％の玉蜀黍の胚
種油コーヒー蜜ろう並びにカリテの実油はそれらの
コンシステンシーにも拘らず、一般には化粧料油
と考えられている。本発明は同様に、前記定義した如き酸化に対し
て安定な植物油混合物を含有する化粧料組成物を
も発明の目的とする。これら化粧料組成物は、一般にすべて油を含有
するようなものである。これら組成物の中で、特
に流動性エマルシヨン（乳液）、ローシヨンもし
くはよりコンシステンシー高いエマルシヨン（ク
リーム）形状であるような組成物を例示すること
ができる。これら組成物は、例えば乳液または軟質クリー
ム、手を手当てするための乳液またはクリーム、
クレンジング用クリームまたは乳液、フアンデー
シヨン用基礎化粧料、“日焼止め”用乳液または
クリーム、人工的に褐色化するための乳液または
クリーム、発汗防止用乳液またはクリーム、シエ
ービングクリームまたはシエービング用ムースで
ある。これら化粧料組成物は、同様に着色用もしくは
ひび割れ防止用の口唇用ステイツクまたは目のメ
イキヤツプ用もしくは美顔用製品の形状であつて
もよい。本発明によれば、酸化に対して安定な植物油混
合物は化粧料組成物全重量基準で５〜99％含まれ
る。本発明の化粧料組成物の第１の変形によれば、
本質的に植物油混合物から構成することができ、
かつ日焼け止め油（紫外線を吸収する光剤を含
有）、手に使用する油、ボデイー用油、プレシエ
ービング用もしくはアフターシエービング用油、
浴用油などの形状であり得る。本発明の組成物は一般に他の成分を含むことが
でき、特に防腐剤、香料、染色剤などを含むこと
ができる。ホホバ油の安定化作用のために、酸化防止剤の
使用は、一般的に必要とされない。本発明の組成物が油中水滴型または水中油滴型
のエマルシヨン形状である場合、油相は基本的に
は本発明の植物油混合物から構成され、場合によ
り少なくとも１種の他の非老化性油、好ましくは
合成油および／または必要により少なくとも１種
の蜜ろうを含有し得る。エマルシヨンの油相はエマルシヨン全重量基準
で約５〜60重量％の範囲で変えることができる。前記エマルシヨンの水相はエマルシヨン全重量
の30〜85重量％であることが好ましい。乳化剤の割合は１〜20％、好ましくは２〜12％
の範囲内であり得る。本発明によるエマルシヨンは、同様に酸化チタ
ン、酸化亜鉛、タルクもしくはカオリン並びに着
色物質および特に赤色酸化鉄、黄色酸化鉄および
黒色酸化鉄などの酸化鉄等の添加物を含有するこ
とができる。本発明を更に一層良く理解するために、以下実
施例により本発明を例示するが、本発明は実施例
に示す、本発明の酸化に対して安定な植物油混合
物を含有する化粧料組成物によつて何等制限され
るものではない。実施例１以下のような成分を混合することにより、美顔
用クリームを調製した。グリセリンモノステアレート（自己乳化性）５％ステアリン酸５％セチルアルコール 0.5％トリエタノールアミン 1.4％植物油混合物 24％ホホバ油 75％パーム油（蒸留） 25％カルボキシビニールポリマー〔カルボポール
（Carbopol）940〕 0.4％水（＋香料および防腐剤）
全体を100％とするに必要な量実施例２以下に示す成分を混合処理することにより、ボ
デイー用乳液を製造した。ステアリン酸 1.4％グリセリンモノステアレート（自己乳化性）２％セチルアルコール 0.5％植物油混合物 20％ホホバ油 70％玉蜀黍の胚種油 30％カルボキシビニルポリマー 0.25％トリエタノールアミン 1.25％プロピレングリコール３％水（＋香料および防腐剤）
全体を100％とするのに必要な量実施例３以下に記す成分を混合処理することにより、ナ
イトクリームを調製した。ラノリン酸マグネシウム 2.85％ラノリンアルコール 6.65％地ろう２％植物油混合物 30％ホホバ油 40％ハシバミの実油 60％水（＋香料および防腐剤）
全体を100％とするのに必要な量実施例４以下に示す成分を混合処理することにより、美
顔用油を製造した。植物油混合物 98.5％ホホバ油 56％大豆油 44％ビタミンＡのパルミテート１％香料 0.5％実施例５〜７夫々以下に示す成分を混合処理することによ
り、メイキヤツプ用製品を得るための白色剤
（corpsblanc）を調製した。実施例５ミクロクリスタリンワツクス 13％１−ドコサノイル−（２−エチル）−３−ヘキシル
オキシ−２−プロパノール 13％酢酸ビニルポリマー（35％）−アルキルステアレ
ート（65％） 10％液体ラノリン 12％植物起源のC₈〜C₁₂飽和脂肪酸トリグリセライド
8.5％アラキジルプロピオネート５％キンセンカ植物性油８％グリコールジステアレート 3.5％改質ラノリン８％アセトグリセリドLC ４％植物油混合物 15％ホホバ油 80％カリテの実油 20％実施例６ミクロクリスタリンワツクス 13％１−ドコサノイル−（２−エチル）−３−ヘキシル
オキシ−２−プロパノール 13％酢酸ビニルポリマー（35％）−アルキルステアレ
ート（65％） 10％液体ラノリン 12％植物起源のC₈〜C₁₂飽和脂肪酸トリグリセライド
8.5％アラキジルプロピオネート５％キンセンカ植物性油８％グリコールジステアレート 3.5％改質ラノリン８％アセトグリセライドLC ４％植物油混合物 15％ホホバ油 70％コーヒー蜜ろう 30％実施例７ミクロクリスタリンワツクス 13％１−ドコサノイル−（２−エチル）−３−ヘキシル
オキシ−２−プロパノール 13％酢酸ビニルポリマー（35％）−アルキルステアレ
ート（65％） 10％液体ラノリン 12％植物起源のC₈〜C₁₂飽和脂肪酸のトリクリセライ
ド 8.5％アラキジルプロピオネート５％キンセンカ植物性油８％グリコールジステアレート 3.5％改質ラノリン８％アセトグリセライドLC ４％植物油混合物 15％ホホバ油 50％マンゴーの実油 50％実施例８〜10 夫々以下に示す成分を混合することにより口唇
用ルージユを製造した。実施例８実施例５の白色剤 90％ルチル、酸化チタン２％コロフオニウム脂担持DC RED7 Ca塩２％赤色酸化鉄２％アルミナ担持AlレーキDC RED 21 ２％ DC RED 36 １％香料１％実施例９実施例６の白色剤 85％ DC RED ８ Na塩２％コロフオニウム紙担持DC RED ７ Ca塩２％チタンマイカ 10％香料１％実施例 10 実施例７の白色剤 92％赤色酸化鉄１％黄色酸化鉄１％コロフオニウム脂担持DC RED ７ Ca塩２％アルミナ担持DC YELLOW ６ Al塩２％ DC RED 36 1.5％香料 0.5％実施例 11 以下に示す成分を混合することにより水中油滴
型のエマルシヨンとして、頬に使用する美顔料
（頬ベニ）を作成した。ステアリン酸２％ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート
0.5％植物油混合物 20％ホホバ油 50％マンゴーの実油 50％トリエタノールアミン１％グリセリン５％プロピレングリコール５％ヒドロキシエチルセルロース 1.5％高Mg含量のシリケート２％二酸化チタン１％酸化鉄２％チタンマイカ５％コロフオニウム脂担持CaレーキＤおよびＣ
RED ７ 0.3％イオン交換水全体を100％とするに必要な量実施例 12 以下に示す成分を混合することによりフアンデ
ーシヨンを作成した。ステアリン酸２％グリセリンモノおよびジステアレート２％植物起源の飽和脂肪酸トリグリセライド３％植物油混合物９％ホホバ油 44.5％カリテの実油 55.5％パーヒドロスクアレン５％水素化ポリイソブチレン８％プロピルパラヒドロキシベンゾエート 0.10％環状メチルポリシロキサン５％メチルパラヒドロキシベンゾエート 0.10％プロピレングリコール５％黄色酸化鉄 0.82％赤色酸化鉄 0.55％黒色酸化鉄 0.13％二酸化チタン 6.50％マグネシウムおよびアルミニウムシリケート
0.80％ Na含有カルボキシメチルセルロース 0.16％トリエタノールアミン 0.90％イミダゾリジニル尿素 0.30％香料組成物 0.30％無菌化脱イオン水全体を100％とするに必要な量試験例ホホバ油が、マンゴーの実油、カリテの実油、
大豆油及び玉蜀黍の安定性にあたえる影響を調べ
るために、他の植物油、特にブドウの種油、コー
ヒー油、食用オリーブ油及びピスタシオ油との比
較試験を行つた。上記の各植物油及びホホバ油との異なる比率の
混合物をガラス製のフラスコに注ぎ入れ（フラス
コ１個当り３ｇ）、72時間UV照射した（各実験
とも２回ずつ行つた）。照射時間の終わりに、過酸化指数（PI）を測
定した。結果を以下に示す。

【表】

【表】上記表１〜４から明らかなように、本発明によ
る植物油混合物は、他の植物油とホホバ油との混
合物よりも安定度が高かつた（表５〜８参照）。

Claims

【特許請求の範囲】１少なくとも５％のホホバ油を含有し、残部が
本質的にマンゴーの実油、カリテの実油、大豆油
および玉蜀黍の胚種油からなる群から選ばれる他
の少なくとも１種の植物油からなることを特徴と
する、酸化に対して安定な植物油混合物を含有す
る化粧料組成物。２前記ホホバ油が植物油全量の10〜95重量％の
範囲内で含まれる特許請求の範囲第１項に記載の
組成物。３前記混合物が５〜50％のホホバ油と95〜50％
のマンゴーの実油とを含む特許請求の範囲第１ま
たは２項記載の組成物。４ 20〜80％のホホバ油と80〜20％のカリテの実
油とを含有する特許請求の範囲第１または２項記
載の組成物。５５〜60％のホホバ油と95〜40％の大豆油とを
含有する特許請求の範囲第１または２項記載の組
成物。６ 15〜85％のホホバ油と85〜15％の玉蜀黍の胚
種油とを含有する特許請求の範囲第１または２項
記載の組成物。７前記植物油混合物が該組成物全量の５〜99％
の範囲で含まれる、特許請求の範囲第１項記載の
組成物。８前記植物油混合物が油中水滴型または水中油
滴型エマルジヨンの油相を構成することを特徴と
する、特許請求の範囲第１または７項記載の組成
物。９前記油相が、更に少なくとも１種の他の非老
化性油および／または少なくとも１種の蜜ろうを
も含有することを特徴とする、特許請求の範囲第
８項記載の組成物。１０前記油相がエマルジヨン全重量の５〜60重
量％を構成することを特徴とする、特許請求の範
囲第８または９項記載の組成物。１１前記組成物が、更に他の成分、特に濾光
剤、防腐剤、香料、充填剤もしくは染色剤をも含
有することを特徴とする、特許請求の範囲第１項
記載の組成物。