JP7014732B2 - 乳製品および加工 - Google Patents
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Description
最高約45重量%の無脂肪固形分含有量と、
約25~約75mMolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、または約50~約150meq二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、または約100~約250meqの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量を含むミネラル含有量と
を含み、無脂肪固形分が少なくとも約70重量%のタンパク質を含み、タンパク質が少なくとも約65重量%のカゼインを含む、パスタフィラータチーズ。
最高約45重量%の無脂肪固形分含有量と、
約2840mg未満のカルシウム/100gカゼイン、または約70mMol未満のカルシウム/100gカゼイン、または約140meq未満のカルシウム/100gカゼイン、および
約145mg未満のマグネシウム/100gカゼイン、または約6.0mMol未満のマグネシウム/100gカゼイン、または12.0meq未満のマグネシウム/100gカゼイン、
約16.5μg未満のマンガン/100gカゼイン、約0.3μmMol未満のマンガン/100gカゼイン、および/または約0.00006meq未満のマンガン/100gカゼイン、
約13mg未満の亜鉛/100gカゼイン、0.2μMol未満の亜鉛/100gカゼイン、および/または0.0004meq未満の亜鉛/100gカゼイン、
約4.5g未満のナトリウム/100gカゼイン、約195mMol未満のナトリウム/100gカゼイン、および/または約195meq未満のナトリウム/100gカゼイン、
約0.2g未満のカリウム/100gカゼイン、約5.0mMol未満のカリウム/100gカゼイン、および/または約5.0meq未満のカリウム/100gカゼイン、および
約4g未満のリン酸塩/100gカゼイン、または795mMol未満のリン酸塩/100gカゼインを含むミネラル含有量と
を含み、無脂肪固形分が少なくとも約70重量%のタンパク質を含み、タンパク質が少なくとも約65重量%のカゼインを含む、パスタフィラータチーズ。
a)i)少なくとも65~99重量%のカゼイン、および
ii)約25~約75mMolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、または約50~約150meq二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
iii)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、または約100~約250meqの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
iv)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量、および
v)約4.9~約6のpH
を含む乳タンパク質源を提供するステップと、
b)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
c)少なくとも1つの脂質成分を前記カードに混合して、混合物を製造するステップと、
d)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
e)前記加熱されたチーズ塊を加工して、パスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む、パスタフィラータチーズを製造する方法に関する。
a)i)少なくとも約65~99重量%のカゼイン、および
ii)約25~約75mMolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、または約50~約150meq二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
iii)約4.9~約6のpH
を含む乳タンパク質源を提供するステップと、
b)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
c)少なくとも1つの脂質成分を前記カードに混合し混合物を製造して、
i)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、または約100~約250meqの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
ii)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量
を得るように、一価カチオン含有量を調節するステップと、
d)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
e)前記加熱されたチーズ塊を加工して、パスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む、パスタフィラータチーズを製造する方法に関する。
a)i)少なくとも65~99重量%のカゼインおよび約4.9~約6のpHを含む乳タンパク質源を提供するステップと、
ii)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
iii)少なくとも1つの脂質成分をカードに混合して、混合物を製造するステップと、
iv)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
v)前記加熱されたチーズ塊を加工して、第1のパスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む加工によって製造された、第1のパスタフィラータチーズ製品を提供するステップと、
b)前記第1のパスタフィラータチーズ製品の一価および二価カチオン含有量を判定するステップと、
c)i)少なくとも65~99重量%のカゼインおよび約4.9~約6のpHを含む乳タンパク質源を提供するステップと、
ii)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
iii)少なくとも1つの脂質成分をカードに混合して、混合物を製造するステップと、
iv)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
v)前記加熱されたチーズ塊を加工して第1のパスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む、第2のパスタフィラータチーズ製品を調製するステップと、
d)前記第1のパスタフィラータの測定値に基づいて、前記カード、前記混合物、前記チーズ塊またはそれらの組み合わせの一価カチオン含有量を調節し、
i)約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
ii)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
iii)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量
を有するパスタフィラータチーズ製品を製造するステップと
を含む、パスタフィラータチーズを製造する方法に関する。
i)35%未満の膨れ百分率、
ii)20mm未満の最大膨れサイズスコア、
iii)50未満のピザ膨れハンターLスケール色価、
iv)(FRDC)修飾Schreiber溶融試験で6未満の溶融値、
v)チーズ質量の20%未満の遊離油分、
vi)50cm未満の延伸、および
vii)上記(i)~(vi)の2つ以上の任意の組合せ
の特徴を示す。
1つまたは複数の全脂粉乳、脱脂粉乳、乳タンパク質濃縮物粉末、乳タンパク質単離物粉末、ホエータンパク質濃縮物粉末、ホエータンパク質単離物粉末、およびバターミルク粉末、または再構成されまたは乾燥された単独または組み合わせのミルクから製造されたその他の粉末などの1つまたは複数の粉末
から選択される。
●約2840mg未満のカルシウム/100gカゼイン、または約70mMol未満のカルシウム/100gカゼイン、または約140meq未満のカルシウム/100gカゼイン、および
●約145mg未満のマグネシウム/100gカゼイン、または約6.0mMol未満のマグネシウム/100gカゼイン、または12.0meq未満のマグネシウム/100gカゼイン、
●約16.5μg未満のマンガン/100gカゼイン、約0.3μmMol未満のマンガン/100gカゼイン、および/または約0.00006meq未満のマンガン/100gカゼイン、
●約13mg未満の亜鉛/100gカゼイン、0.2μMol未満の亜鉛/100gカゼイン、および/または0.0004meq未満の亜鉛/100gカゼイン、
●約4.5g未満のナトリウム/100gカゼイン、約195mMol未満のナトリウム/100gカゼイン、および/または約195meq未満のナトリウム/100gカゼイン、
●約0.2g未満のカリウム/100gカゼイン、約5.0mMol未満のカリウム/100gカゼイン、および/または約5.0meq未満のカリウム/100gカゼイン、および
●約4g未満のリン酸塩/100gカゼイン、または795mMol未満のリン酸塩/100gカゼイン
もまた含む。
a)約1%~約10重量%の脂肪および約35%~約44重量%の無脂肪固形分、
b)約2.5%~約7.5重量%の脂肪および約37.5%~約42.5重量%の無脂肪固形分、または
c)約5重量%の脂肪および約40重量%の無脂肪固形分
を含む。
a)約17%~約27重量%の脂肪および約18%~約28重量%の無脂肪固形分、
b)約20%~約25重量%の脂肪および約20%~約25重量%の無脂肪固形分、または
c)約25重量%の脂肪および約20重量%の無脂肪固形分
を含む。
a)約25%~約30重量%の脂肪および約15%~約20重量%の無脂肪固形分、
b)約27%~約30重量%の脂肪および約20%~約23重量%の無脂肪固形分、または
c)約27.5重量%の脂肪および約17.5重量%の無脂肪固形分
を含む。
i)35%未満の膨れ百分率
ii)20mm未満の最大膨れサイズスコア,
iii)50未満のピザ膨れハンターLスケール色価、
iv)(FRDC)修飾Schreiber溶融試験で6未満の溶融値、
v)チーズ質量の20%未満の遊離油分、
vi)50cm未満の延伸、および
vii)上記(i)~(vi)の2つ以上の任意の組合せ
の特徴を示す。
A=πr2
式中、A=円の面積
Π=数学関数pi、および
r=円の半径である。
●5±0.05gの解凍したチーズ細断物を秤量し、直径39.5mmの円形にして、ガラス製(100×20mmの薄壁)ペトリ皿の底部にセットし、
●チーズ細断物を溶融塊(厚さ約2mm)に押圧し、
●ペトリ皿のカバーをサンプル上に置き、調製したサンプルを予熱した232℃のオーブンに入れて5分間焼き、
●処理したサンプルをオーブンから取り出して冷却ラック上で30分間冷却し、
●ペトリ皿の蓋をはずし、Schreiber溶融試験チャート(直径39.5mmから始まる一連の同心円を含み、後続の各円の直径が2mm大きいチャート)に皿を載せ、
●同心円上に列挙されているSchreiber融解試験のスコアを報告する(すなわち0から12の順)。
●18gのチーズを20%または50%のPaley-Babcockボトル内に定量的に秤量し、
●ボトルを沸騰水に4.0分間浸漬してチーズを溶融させ、
●各ボトルに57.5℃蒸留水20mLを添加し、調製したサンプルを57.5℃で10分間遠心し、
●十分な量の1:1の水:メタノール溶液を21℃で添加し、ボトルの目盛り付きカラムの上部セクションに液体レベルを上昇させ、ボトルを2分間遠心分離し、
●ボトルを10秒間(周囲温度)で「手で揺すり」、再度2分間遠心分離し、再度10秒間手で揺すり、次にさらに2分間遠心分離し、
●最後に、ボトルを57.5℃の温度に設定した水浴に5分間浸漬し、脂肪柱の表面の表面にglymolを添加し(メニスカスを除去し)、標準Babcockクリーム試験手順によって、脂肪含有量を測定する。
●細断された160gのモツァレラを250mLのプラスチック製遠心分離ボトル内に秤量して栓をし、
●25℃で75分間にわたり12,500×gで遠心分離し、
●所望の分析(例えば、タンパク質、ミネラルなど)のために乳清部分を定量的に収集する。
本発明はまた、
b)i)少なくとも65~99%のカゼイン、および
ii)約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、または約50~約150meq二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
iii)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、または約100~約250meqの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
iv)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量、および
v)約4.9~約6のpH
を含む乳タンパク質源を提供するステップと、
c)乳タンパク質源を8~40℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
d)少なくとも1つの脂質成分をカードに混合して、混合物を製造するステップと、
e)混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
f)加熱されたチーズ塊を加工して、パスタフィラータチーズ製品を形成するステップを含む、パスタフィラータチーズを製造する方法にも関する。
i)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、または約100~約250meqの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
ii)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量を得るステップを含む。
i)少なくとも65~99重量%のカゼインおよび約4.9~約6のpHを含む乳タンパク質源を提供するステップと、
ii)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
iii)少なくとも1つの脂質成分をカードに混合して、混合物を製造するステップと、
iv)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
v)前記加熱されたチーズ塊を加工して、第1のパスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
によって、パスタフィラータチーズのバッチを製造することである。
ひとたび製品が製造されたら、それを分析して一価および二価の含有量を判定し得る。これらの結果を用いて、パスタフィラータチーズの連続バッチは、所望の含有量、すなわち、
●約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、または約50~約150meq二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
●約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、または約100~約250meqの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
●約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量
を満たすのに必要とされる、一価および二価の含有量を調節することで改変され得る。
vi)脱脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルク粉末、乳タンパク質濃縮物、カゼイン、カゼイネート、乾燥甘性ホエー、ホエータンパク質濃縮物、ホエータンパク質単離物、および全乳タンパク質などの乳タンパク質、
vii)着色剤、
viii)香味料、
ix)デンプン、
x)ガムおよび/または親水コロイド、
xi)塩、
xii)酵素、
xiii)乳化剤、
xiv)乳糖などの甘味剤、および
xv)上記の(i)~(viii)の2つ以上の任意の組み合わせ
が挙げられる。
一実施形態では、工程は、ホエータンパク質ゲル粒子の添加を含む。ホエータンパク質ゲル粒子の使用は、パスタフィラータチーズの水保持能力を補佐し得る。
次に、混合物は調理器に導入され、温度65、70、75、80、85または90℃で調理され、これらの値のいずれかの間で有用な範囲が選択されてもよい(例えば、約65~約90、約65~約85、約65~約70、約70~約90、約70~約85、約70~約75、約75~約90、約75~約80、約80~約90、約80~約85、約85~約90℃)。
全乳をクリーム(約40%脂肪)画分と脱脂乳画分に分離させ、各画分を標準手順によって標準的な温度で低温殺菌した。クリームは、冷蔵温度で一晩保存した。その一方で、およそ1800Lの低温殺菌脱脂乳の温度を10℃に調節した。100mlのFromase XL-750(DSM)微生物凝固剤を調質脱脂乳に完全に混合し、レンネット添加脱脂乳を約6時間にわたり静的に保持した。次に、温度を10℃に維持しながら、十分な量の希硫酸を、インラインスタティックミキサーを用いて迅速添加することにより、処理された脱脂乳を酸性化し、pHを5.4に低下させた。次に、調製した脱脂乳を直接蒸気注入により43℃に加熱し、保持管内で50秒間保持してカゼインを凝固させ、カゼインを調理してチーズカードを形成させた。ホエーを排出し、カード1kgあたり8.3Lの洗浄水を用いて、カードを酸性化水(pH2.6)で洗浄した。傾斜法分離器で洗浄水からカードを取り出し、165mMolのCa/kgの目標カルシウム含有量を有する低脂肪チーズカードベースを製造した。次に、チーズカードを粉砕した。
塔頂撹拌機を用いて、40部のWPC溶液(20%タンパク質)と60部の高脂肪クリーム(80%脂肪)を55℃で最初に混合することによって、ゲル化ホエータンパク質粒子をエマルションとして製造した。次に、高速ミキサー(UltraTurrax、IKAモデルT25D S2、Global Science,Germany)を用いて、この混合物を15,000RPMで約50℃の温度で2分間処理した。
新鮮な酸性ホエーを限外ろ過により処理して、ホエータンパク質が全固形分の25%を構成する残余分を製造した。30:70(E1)、35:65(E2)、および40:60(E3)の比率で、ホエータンパク質濃縮物を高脂肪クリーム(脂肪79%)と混合することによって、様々なホエータンパク質ゲル粒子を調製した。調製した配合物は、それぞれ約100kgであった。次に、Ultraturraxを用いて8000回転/分および55℃で10分間混合することによって、それぞれの混合物を別々に処理した。混合物を別々に200バールで均質化し、次に85℃で24秒間加熱した。加熱処理はシェルアンドチューブ熱交換器を用いて実施し、蒸気を含有する加熱チャンバー内の管(コイル)に生成物を供給した。加熱した混合物を室温まで冷却し、ゲル化ホエー粒子を形成させた。次にモデルモツァレラチーズを作製する成分として使用する前の保存のために、粒子を4℃に冷却した。
組成物によるモツァレラおよびパスタフィラータチーズの製造を実証する追加的な試験を、伝統的および代替的組成のチーズと比較した。この試験セットは、本発明の組成で製造したチーズ、本発明のパラメータ外の組成で製造したチーズ、および標準的基準チーズサンプルを評価した。
所望の機能性を提供する組成物をさらに評価する試験で製造されたチーズは、以下のパラメータで製造した:
a)60、63、または65%のいずれかの水分含量、
b)0または4%のどちらかのテクスチャライズされたホエータンパク質含有量、
c)1.50、1.65、または1.85%のいずれかの塩含有量、
d)およそ35~45mMol/100gカゼインの二価カチオン含有量、および
e)およそ140~190mMol/100gカゼインの一価カチオン含有量。
比較試験で製造されたチーズは、所望の機能性を提供する本発明のチーズで使用され得るカチオンパラメータ以外の組成物を評価した。これらのチーズは、以下のパラメータで作製した:
●≒61.5±≒0.35、62.0、63、および65%のいずれかの水分含量、
●≒0.8、1.25、または2.25/2.30%のいずれかの塩含有量、
●25から>50mMol/100gカゼインの二価カチオン含有量、および
●80~約125;および>240mMol/100gカゼインの一価カチオン含有量。
ミルクの受領および処理
生全乳を受け取り、クリーム(≒40%脂肪)と脱脂乳に分離した。各画分は、標準的な手順で操作されるプレート熱交換器を用いた高温短時間の手順により、標準温度で別々に低温殺菌した。クリームを冷却し、使用するまで冷蔵温度で保存した。
本発明および比較試験双方のチーズカードをJohnson et al.(国際公開第2003/069982A1号パンフレット)の方法によって製造したが、所望の一価および二価のカチオン含有量を生じる任意のチーズ製造手順も許容される。およそ1800Lの低温殺菌脱脂乳をバットに移し、Fromase XL-750微生物凝固剤(DSM,Holland)を用いて固化させた。得られた凝塊を切断し、調理してホエーから分離し、酸性化水(pH2.6)で、カード1kgあたり8.3Lの洗浄水で洗浄し、次に粉砕して、目標のカルシウム含有量が≒165mMolのCa/kgモツァレラカードである低脂肪チーズカードベースを製造した。
クリームを冷蔵保存から取り出し、プレート熱交換器を用いて50℃に加熱した。調質クリームを適切な分離器で処理し、≒80%脂肪を有する高脂肪(または可塑性)クリームを製造した。
ホエータンパク質ゲルまたはテクスチャライズされたホエータンパク質粒子を、実施例3のエマルションE2に記載のように調製した。完成した粒子の組成は、水分39.23%、脂肪52.55%、全タンパク質6.70%、カゼイン0.4%、ホエータンパク質/NPN6.3%、CHO/灰分1.52%カルシウム0.08%、ナトリウム0.06%、およびカリウム0.01%であった。調製した粒子中のマグネシウム、マンガン、および亜鉛の量は検出レベル未満であった。
全てのチーズは、Blentech(Rohnert Park,CA)の二軸スクリューレイダウンプロセスチーズ調理器内で、計算量のスキムモツァレラチーズカード、高脂肪クリーム、配合水、および塩(塩化ナトリウム)を合わせることによって製造した。これらの成分を最初に、50rpmのスクリュー速度とおよそ25℃の温度で共に10分間混合した。次に、スクリュー速度を90RPMに増加させ、直接蒸気注入により調理を開始し、配合物温度を5分間で50℃に増加させた。スクリュー速度を150RPMに増加させ、蒸気注入をさらに5分間継続し、混合温度を68℃に増加させた。次に、蒸気の注入を休止し、68℃の最終調理温度で、配合物を最初に150RMPのスクリュー速度で5分間、次に50RPMで最後に5分間混合した。直接蒸気注入は水蒸気凝縮物として追加の水を加えると想定され、試験配合物がおよそ25kgの溶融チーズ配合物を生成できるようにした。
発明のサンプル:チーズ製造
表8は、標準的な分析手順によって判定された、本発明の試験サンプルの組成を示す。全ての本発明の試行チーズ配合物は、調理器内で許容可能に溶融し、全ての脂肪を結合する強力で安定な脂肪エマルション、および水分または乳清に結合する安定なカゼイン構造を生じた。したがって、本発明の試験チーズは全て冷却されたシートに成功裏にキャスティングされ、凍結され、ピザ上での評価のために細断された。表8は、標準的な分析手順によって判定された、本発明の試験サンプルの組成を示す。表7に提示される標準サンプル組成との比較は、水分、一価カチオン、二価カチオン、および全カチオン含有量が、本発明のサンプル中のこれらの成分の組成と大きく異なることを示す。全ての比較チーズの製造は、完全に安定した溶融配合物の生成に失敗した。加熱された溶融サンプルは、同時に多量の遊離乳脂肪および遊離乳清または遊離水を生じた。これらの試験で製造された配合物は、冷却されたシートとしてキャスティングされ得ず、組成分析のための均一なサンプルを提供しなかった。したがって、これらの配合物は直ちに廃棄された。
冷凍細断モツァレラの機能性は、実施例1に記載の方法を用いて、製造の5日後にピザ上で焼くことによって評価した。表9は、本発明のサンプルのピザ焼成結果を示し、表10は、ピザ焼成後のチーズの評価に用いられる基準を示す。
●塩味、
●酸度、
●バター風味、
●味の鋭さ、
●酸化された味、
●魚臭、および
●段ボールの味。
Claims (34)
- パスタフィラータチーズであって、
少なくとも約60重量%の水分含量と、
最高約40重量%の無脂肪固形分含有量と、
a)約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
b)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
c)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量
を含むミネラル含有量と
を含み、
前記無脂肪固形分が少なくとも約70重量%のタンパク質を含み、前記タンパク質が少なくとも約65重量%のカゼインを含む、
パスタフィラータチーズ。 - パスタフィラータチーズであって、
少なくとも約60重量%の水分含量と、
最高約40重量%の無脂肪固形分含有量と、
a)100gカゼイン当たり約2840mg未満のカルシウム、および
b)100gカゼイン当たり約145mg未満のマグネシウム、
c)100gカゼイン当たり約16.5μg未満のマンガン、
d)100gカゼイン当たり約13mg未満の亜鉛、
e)100gカゼイン当たり約4.5g未満のナトリウム、
f)100gカゼイン当たり約0.2g未満のカリウム、および
g)100gカゼイン当たり約4g未満のリン酸塩
を含むミネラル含有量と
を含み、前記無脂肪固形分が少なくとも約70重量%のタンパク質を含み、前記タンパク質が少なくとも約65重量%のカゼインを含む、パスタフィラータチーズ。 - 一価カチオンと二価カチオンの比率が、少なくとも3.25部の一価カチオン対1部の二価カチオン(mMol/100gカゼインとしての測定)である、請求項1または2に記載のパスタフィラータチーズ。
- 約175~約247.5mMolのナトリウムイオン/100gカゼインおよび約2.5~約75mMolのカリウムイオン/100gカゼインを含む、最高約250mMolの全一価カチオン/100gカゼインを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のパスタフィラータチーズ。
- 食品上で使用すると、調理されたパスタフィラータチーズが、
i)35%未満の膨れ百分率
ii)20mm未満の最大膨れサイズスコア,
iii)50未満のピザ膨れハンターLスケール色価、
iv)(FRDC-Fonterra Research and Development Centre)修正Schreiber溶融試験で6以下の溶融値、
v)チーズ質量の20%未満の遊離油分、
vi)50cm未満の延伸、および
vii)上記(i)~(vi)の2つ以上の任意の組合せ
の特性を示す、請求項1~4のいずれか一項に記載のパスタフィラータチーズ。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載のパスタフィラータチーズを製造する方法であって、以下のステップ:
a)i)少なくとも65~99%のカゼイン、および
ii)約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
iii)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
iv)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量、および
v)約4.9~約6のpH
を含む、乳タンパク質源を提供するステップと、
b)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
c)少なくとも1つの脂質成分を前記カードに混合して、混合物を製造するステップと、
d)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
e)前記加熱されたチーズ塊を加工して、パスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む、パスタフィラータチーズを製造する方法。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載のパスタフィラータチーズを製造する方法であって、以下のステップ:
a)i)少なくとも65~99重量%のカゼイン、および
ii)約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
iii)約4.9~約6のpH
を含む乳タンパク質源を提供するステップと、
b)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
c)少なくとも1つの脂質成分を前記カードに混合し混合物を製造して、
i)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
ii)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量
を得るように、前記一価カチオン含有量を調節するステップと、
d)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
e)前記加熱されたチーズ塊を加工して、パスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む、パスタフィラータチーズを製造する方法。 - a)i)少なくとも65~99重量%のカゼインおよび約4.9~約6のpHを含む乳タンパク質源を提供するステップと、
ii)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
iii)少なくとも1つの脂質成分を前記カードに混合して、混合物を製造するステップと、
iv)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
v)前記加熱されたチーズ塊を加工して、第1のパスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む加工によって製造された第1のパスタフィラータチーズ製品を提供するステップと、
b)前記第1のパスタフィラータチーズ製品の一価および二価カチオン含有量を判定するステップと、
c)i)少なくとも65~99重量%のカゼインおよび約4.9~約6のpHを含む乳タンパク質源を提供するステップと、
ii)前記乳タンパク質源を8~50℃の温度で凝固剤に接触させて、ミルクカードを製造するステップと、
iii)少なくとも1つの脂質成分を前記カードに混合して、混合物を製造するステップと、
iv)前記混合物を約65~約90℃の温度で加熱し機械的に加工して、加熱されたチーズ塊を製造するステップと、
v)前記加熱されたチーズ塊を加工して、第1のパスタフィラータチーズ製品を形成するステップと
を含む加工によって、第2のパスタフィラータチーズ製品を調製するステップと、
d)前記第1のパスタフィラータの測定値に基づいて、前記カード、前記混合物、前記チーズ塊またはそれらの組み合わせの一価カチオン含有量を調節し、
i)約25~約75mmolの二価カチオン/100gカゼインの全二価カチオン含有量、および
ii)約100~約250mMolの一価カチオン/100gカゼインの全一価カチオン含有量、および
iii)約150~約300mMolの全カチオン/100gカゼインの全カチオン含有量
を有し、少なくとも約60重量%の水分含量を有する、パスタフィラータチーズ製品を製造するステップと
を含む、パスタフィラータチーズを製造する方法。 - 前記乳タンパク質源が、全乳、脱脂乳、乳タンパク質濃縮物、乳タンパク質単離物、ホエータンパク質濃縮物、ホエータンパク質単離物またはその任意の2つ以上の任意の組み合わせから選択される、請求項6~8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記乳タンパク質源ミネラル含有量が、濾過、酸添加、または隔離またはそれらの組み合わせによって調節される、請求項6~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記濾過が、前記乳タンパク質源を少なくとも1つの濾過工程に供して、タンパク質残余分を製造するステップを含む、請求項10に記載の方法。
- カチオンイオン交換樹脂に接触させるステップを含み、前記樹脂中の対イオンがナトリウム、カリウムまたはナトリウムおよびカリウムを含み、ナトリウム、カリウムまたはナトリウムおよびカリウムで前記残余分中の少なくとも約15~約30%の二価カチオンを置換する、請求項11に記載の方法。
- 前記カチオン樹脂が、ナトリウムカチオン樹脂である、請求項12に記載の方法。
- 前記残余分が、さらなる乳タンパク質源と混合される、請求項12または13に記載の方法。
- 前記残余分を、添加されたカリウムおよび/またはナトリウムイオンで補充された水からなる透析濾過媒体を用いた限外濾過または精密濾過その双方を含む濾過に供し、追加的なミネラル調節を有する残余分を製造する、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記透析濾過媒体が、特定量の溶解されたカリウムイオンを含有する、請求項15に記載の方法。
- 前記一価カチオンが調節される、請求項6~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記一価カチオンが、前記カード、前記混合物、前記チーズ塊、またはそれらの組み合わせの中で調節される、請求項17に記載の方法。
- 前記一価カチオンが、1つまたは複数の一価カチオンの除去または1つまたは複数の一価カチオンの添加を通じて調節される、請求項17または18に記載の方法。
- 前記一価カチオンが、NaClまたはKClの添加を通じて調節される、請求項19に記載の方法。
- 前記カチオン調節が反復的な工程である、請求項6~20のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カード、前記混合物、または前記カード、および前記混合物中の前記ナトリウム含有量が、約100~約250mMolのNa/100gカゼインに調節される、請求項6~21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記乳タンパク質が、食品等級の酸の添加を通じて酸性化される、請求項6~22のいずれか一項に記載の方法。
- 前記乳タンパク質が、乳酸開始菌の添加を通じて発酵酸性化に供される、請求項6~23のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ミルクカードが、好ましくはすり潰しによって粉砕される、請求項6~24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記加熱されたチーズ塊を、モツァレラまたはパスタフィラータ混練機/伸張装置内で引き延ばす、請求項6~25のいずれか一項に記載の方法。
- 前記加熱されたチーズ塊が成形されて冷却される、請求項6~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記加熱されたチーズ塊が、前記チーズを冷却して連続シートまたはリボンを形成するキャスティング装置上に載せられる、請求項6~27のいずれか1項に記載の方法。
- 前記キャスティングされたチーズが細断されて、個々の細断チーズ粒子が生成する、請求項28に記載の方法。
- 前記細断チーズ粒子に固結防止剤が添加される、請求項29に記載の方法。
- 前記細断チーズ粒子が、個別急速冷凍(IQF)細断粒子として直ちに凍結される、請求項29または30に記載の方法。
- 前記溶融チーズ塊が低温押出機に入れられ、前記チーズ塊が押出されて細断物として切断され、直ちに冷凍庫に入れられる、請求項6~31のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パスタフィラータチーズが、ベーキング中の水分遊離(離漿)および損失を制限する、請求項6~32のいずれか一項に記載の方法。
- 前記パスタフィラータチーズが冷凍IQF細断として存在する場合、解凍せずにピザに直ちに載せることができ、前記ピザが焼かれて、前記チーズが所望の機能効果の全てを生じることが可能である、請求項6~33のいずれか一項に記載の方法。
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