JP2001211826A - プロセスチーズ及びその製造方法 - Google Patents

プロセスチーズ及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001211826A
JP2001211826A JP2000023652A JP2000023652A JP2001211826A JP 2001211826 A JP2001211826 A JP 2001211826A JP 2000023652 A JP2000023652 A JP 2000023652A JP 2000023652 A JP2000023652 A JP 2000023652A JP 2001211826 A JP2001211826 A JP 2001211826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
sample
weight
green
stringiness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000023652A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3999431B2 (ja
Inventor
Koji Kawachi
康治 川地
Ayako Matsuno
綾子 松野
Shoichi Koizumi
詔一 小泉
Isahiro Kawasaki
功博 川崎
Shigekatsu Sato
重勝 佐藤
Akira Tomizawa
章 富澤
Kaoru Sato
薫 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP2000023652A priority Critical patent/JP3999431B2/ja
Publication of JP2001211826A publication Critical patent/JP2001211826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3999431B2 publication Critical patent/JP3999431B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dairy Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離性及び糸曵き性が良好であって、かつ、
チーズ風味の良好なプロセスチーズ及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 本発明は、熟度が20〜26%であって、剥
離性及び糸曵き性が良好であることを特徴とするプロセ
スチーズであり、さらには、乳タンパク質濃縮物(MP
C)より調製されるグリーンチーズを用いて得られるプ
ロセスチーズである。また、乳タンパク質濃縮物(MP
C)を主原料として調製されるグリーンチーズを少なく
とも20重量%配合し、熟度を20〜26%になるように調整
し、溶融塩を添加して加熱乳化する、剥離性及び糸曵き
性の良好なプロセスチーズの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な剥離性、糸
曵き性及び風味を有するプロセスチーズ及びその製造方
法に関し、特に、乳タンパク質濃縮物から調製されたグ
リーンチーズを用いて製造されるプロセスチーズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にプロセスチーズは、原料ナチュラ
ルチーズに、溶融塩、必要に応じて乳化剤、水等を加
え、乳化機を用いて加熱乳化して得られる乳化物を容器
に充填して冷却することにより製造され、ナチュラルチ
ーズに比べ風味や食感に癖がなく、食べやすいことから
多くの人に好まれ、その需要は年々増加している。プロ
セスチーズは、形態としては、スライス状のもの、ステ
ィック状のもの、アルミホイールで個包装したもの、カ
ートン充填したもの等がある。また、スライスタイプや
プレカットタイプのものであれば、剥離性が良好である
ことが望まれ、加熱調理用のものであれば、熱溶融性、
糸曵き性が良好であることが望まれるなど、用途に合わ
せた機能性が要求される。
【0003】剥離性の良好なチーズとしては、熟成チー
ズと熟度1ヶ月未満のヤング又はグリーンチーズを含む
原料チーズから調製されるプロセスチーズ(特開昭58-4
7432号公報)、熟成を抑制したナチュラルチーズ及び/
又は熟度1ヶ月未満のナチュラルチーズを50重量%以上
含む原料チーズから調製されるプロセスチーズ(特開平
4-179442号公報、特開平5-76282号公報)、未熟成ナチ
ュラルチーズを30重量%以上、増粘多糖類を0.05〜1重
量%含有する原料チーズから調製されるプロセスチーズ
(特開平5-146250号公報)、原料チーズにカルボン酸
塩、ジリン酸塩、トリポリリン酸塩、ポリリン酸塩又は
それらの混合物からなる溶融塩を添加して調製されるプ
ロセスチーズ(特開平8-196209号公報)、全タンパク質
中、ホエータンパク質を0.15重量%以上含有するプロセ
スチーズ(特開平8-256686号公報)等が開示されてい
る。
【0004】また、糸曵き性の良好なチーズとしては、
最終製品に対して少なくとも70重量%の量のモザレラチ
ーズ、ステッペンチーズ、熟成期間3ヶ月未満のゴーダ
チーズ及びこれらの混合物からなる原料チーズ、最終製
品に対し1.5〜33重量%の油脂、及び溶融塩を水の存在
下で加熱撹拌して調製されるプロセスチーズ(特開平4-
200348号公報)、W/O型の乳化に適した乳化剤を用い
て調製されるプロセスチーズ(特開平5-91834号公
報)、溶融塩とW/O型乳化剤を用いて調製される低脂
肪プロセスチーズ(特開平6-276936号公報)、熟度25%
以下の原料チーズに乳清カルシウム及び/又はコロイド
状リン酸カルシウムを添加して調製されるプロセスチー
ズ(特開平11-221015号公報)、多糖を産生する乳酸菌
を用いて調製される熟度30%以下のナチュラルチーズを
30重量%以上配合して調製されるプロセスチーズ(特開
平11-221014号公報)等が開示されている。
【0005】一方で、乳タンパク質濃縮物は、脱脂乳を
除菌した後、透析濾過膜や限外濾過膜により膜処理し
て、脱塩されたものを加熱、濃縮、乾燥させて得られる
タンパク質40重量%以上を含有する乳タンパク質の粉末
であり、近年、チーズの製造にも利用されている。例え
ば、限外濾過膜で濃縮し、タンパク質60重量%以上、乳
糖25重量%以下に調整した乳タンパク質濃縮物に、油
脂、溶融塩及び乳化剤を添加し、加熱乳化することを特
徴とするプロセスチーズ様食品又はチーズ様食品の製造
方法(特開平9-172964号公報)、タンパク質含量50重量
%以上である乳タンパク質濃縮物粉末の水溶液に乳酸菌
スターター及び酵素を添加し、チーズカードを形成さ
せ、得られたチーズカードを熟成させることを特徴とす
るナチュラルチーズの製造方法(特開平11-32675号公
報)が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術によ
れば、プロセスチーズに剥離性を付与するためにはヤン
グチーズやグリーンチーズと称される熟成の進んでいな
い、いわゆる若いチーズを多く配合し、原料チーズの熟
度を低くするか、増粘多糖類や特殊な溶融塩を用いる必
要がある。また、糸曵き性を付与するためには、熟成の
進んでいないチーズを用いるか、溶融塩の添加量を少な
くするか、あるいは乳化力の弱い溶融塩を用いる必要が
ある。このように、熟成の進んでいないチーズを用い、
原料チーズの熟度を低くすれば、剥離性と糸曵き性を有
するプロセスチーズが得られると考えられる。
【0007】プロセスチーズが良好な剥離性を有するた
めには、室温においてプロセスチーズが軟化しづらく耐
熱保形性が良好である必要があるが、一方で糸曵き性は
加熱時にプロセスチーズが溶融することで発現する性質
である。このように、プロセスチーズ同士の剥離性ある
いは結着性と、加熱時の機能特性とは互いに異なる性質
であるため、剥離性と糸曵き性の両方の特性を満足する
プロセスチーズは未だ提供されていないのが現状であ
る。また、従来技術によれば、プロセスチーズに剥離性
又は糸曵き性を付与するためには、原料チーズの熟度を
低くする必要があり、そのため熟成の進んでいないチー
ズを多く配合しており、得られるプロセスチーズはチー
ズ風味に乏しいものであった。そこで、本発明は、剥離
性及び糸曵き性が良好であって、かつ、チーズ風味の良
好なプロセスチーズを提供することを課題とする。
【0008】本発明において、剥離性とは、次のように
して求めた指標である。乳化直後の乳化物100gをテフ
ロンコートした2枚のステンレス板(クリアランス:5m
m)で挟み、そのまま氷水中で品温が4℃になるまで冷
却する。得られた厚さ5mmのシート状のチーズを1枚10
±0.1g(50×30×5mm)に成形し、プロセスチーズ同
士が密着するように2枚を重ねてラップで包み、5℃で1
週間保存後、35℃で3〜5時間保持する。その後、図1及
び図2a〜cに示すように、2枚が重なったチーズをレ
オナーに置き、下側のチーズを台(テーブル)に固定
し、上側のチーズにフックを懸けて1mm/秒の速さで
引き上げる。フックを引き上げた後、剥がれたチーズの
重量を測定する。これを50回繰り返し、フックを引き上
げて剥がれた上側のチーズの重量が10±0.1gの範囲内
のチーズの割合(%)を剥離性の指標とした。
【0009】本発明において、糸曵き性とは、次のよう
にして求めた指標である。プロセスチーズ15gをシャー
レに入れ、1300Wの電子レンジで25秒間加熱し、加熱
後、糸曳き試験機を用い、9cm/秒で引き上げ、チー
ズの糸曵きの長さを測定する。こうして測定されたチー
ズの糸曳きが切断されるときの長さが40cm以上である
ときに糸曵き性が良好であると評価した。
【0010】
【課題を解決するための手段】乳タンパク質濃縮物(Mi
lk Protein Concentrate、以下、MPCともいう)は
脱脂乳を除菌した後、透析濾過膜や限外濾過膜により膜
処理して、脱塩されたものを加熱、濃縮、乾燥させて得
られる、タンパク質40重量%以上を含有する乳タンパク
質の粉末であり、脱脂乳が脱塩された状態で、加熱殺菌
された後、粉末化されているので、含有されているタン
パク質の変性度が低い。このため、MPCの溶解液は、
主要タンパク質であるカゼインの大部分が、カゼインミ
セルの構造を維持したまま存在し、また、カゼインの一
部が、ホエータンパク質の一つでありカゼインネットワ
ークを架橋する接着剤の役目を果たすβラクトグロブリ
ンと結合し、さらにMPCは、濃縮し粉末化されたもの
であるため、カゼインミセルが一部、ミセル同士で結合
し会合体を形成しているため、MPCを主原料として調
製されるチーズは、チーズ中のタンパク質の構造がより
強固である。本発明は、MPCを主原料として調製され
るグリーンチーズを少なくとも20重量%配合すること
で、糸曵き性及び剥離性の良好なプロセスチーズが得ら
れることを見出した。
【0011】すなわち、本発明は、熟度が20〜26%であ
って、剥離性及び糸曵き性が良好であることを特徴とす
るプロセスチーズであり、さらに、乳タンパク質濃縮物
(MPC)より調製されるグリーンチーズを用いて得ら
れるプロセスチーズに関するものである。
【0012】また、本発明は、乳タンパク質濃縮物(M
PC)を主原料として調製されるグリーンチーズを少な
くとも20重量%配合し、熟度が20〜26%となるように調
整して、溶融塩を添加して加熱乳化する、剥離性及び糸
曵き性の良好なプロセスチーズの製造方法である。
【0013】このようなプロセスチーズは、高熟度であ
ることから、豊かなチーズ風味を持っており、そのまま
食してもよく、また加熱調理した際の糸曵き性が良好で
あるため、ピザ、トースト、グラタン、ドリア等のトッ
ピングとして利用することもできる。さらにまた、剥離
性が良好であるため、厚さ2〜5mm程度のスライス状に
して積層し、流通、保存することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のプロセスチーズは、熟度
20〜26%で、チーズ風味が豊かであり、良好な剥離性及
び糸曵き性を有することから、各種の調理に好適に使用
できる。熟度が20%未満ではチーズ風味が乏しくなり、
また、熟度が26%を超えると、剥離性及び糸曵き性が低
下してくるため、好ましくない。良好な剥離性及び糸曵
き性については、既に述べた方法で測定評価して、剥離
性は90%以上、糸曵き性は40cm以上であるとき剥離性
及び糸曵き性が良好である。また、同程度の剥離性及び
糸曵き性を示す通常のプロセスチーズは、未熟成チーズ
の配合量が高いため、風味が劣る傾向を示すので好まし
くない。
【0015】なお、本発明において、熟度とは、次式で
求められる値である。 熟度(%)=(可溶性窒素/全窒素)×100 上式において、可溶性窒素及び全窒素は、次のようにし
て求めた値を使用する。 (1)試料液: チーズ10gを採取し、それに0.5Nクエ
ン酸ナトリウム40mlを加え、ホモブレンダーで5分間
磨砕後、メスフラスコに移し蒸留水を加えて200ml定
容とする。 (2)全窒素: 試料液10mlを採取し、ケルダール法
で測定する。 (3)可溶性窒素: 試料液10mlに1.41N塩酸を10m
l加えた後、蒸留水で125mlに定容する。生成した沈
殿物を濾過し、濾液10mlを採取し、ケルダール法で測
定する。
【0016】以下に、MPCより調製されるチーズを用
いて本発明のプロセスチーズを製造する方法を示すが、
本発明のプロセスチーズの製造方法はそれに限定される
ものではなく、上記のように熟度20〜26%で、良好な剥
離性及び糸曵き性を有するプロセスチーズを得ることが
できる方法であれば、どのような方法で製造してもよ
い。熟度20〜26%のプロセスチーズは、熟成期間の長い
ナチュラルチーズと短いナチュラルチーズを混合して得
ることができる。
【0017】MPCより調製されるチーズは、特開平11
-32675号公報に記載の方法に従って調製することができ
る。MPCを3〜20重量%の濃度となるように水に分散
溶解させ、均質化して原料乳を調製する。この原料乳に
は、脂肪源として、バター、バターオイル、高脂肪クリ
ーム(High Fat Cream、通常、脂肪含量50〜80重量%、
タンパク質含量0.5〜10重量%。以下、HFCともい
う)、クリーム等の乳脂肪、その他植物脂肪を添加して
もよい。また、目的とする最終製品に併せて、かつ、風
味や機能向上のために、乳、MPC製造時の膜透過成
分、乳糖、非タンパク態窒素、ミネラル等を適宜添加し
てもよい。必要に応じてこれらの添加物を添加した後、
原料乳を再度均質化し、63〜75℃で15秒〜30分加熱殺菌
し、冷却する。約30℃に冷却した原料乳に、ラクトコッ
カス・ラクチス、ラクトコッカス・クレモリス等チーズ
製造に通常用いられる乳酸菌スターターを1×105〜1×1
07個/gとなるように接種し、凝乳酵素を原料乳に対し
て0.001〜0.02重量%添加し、25〜35℃で約30分間凝固
させ、チーズカードを得る。このとき、乳酸菌スタータ
ーの代わりにグルコノデルタラクトン、乳酸等を添加し
てpHを6.4〜5.0に調整してもよい。次いで、得られた
チーズカードを幅約10〜40mmの立方体となるようにカ
ッティングし、緩やかに撹拌して、チーズカードのシネ
リシス (凝縮) を促進させ、その後、カッティングの際
に生じたホエーの一部を排除し、さらにチーズカードを
35〜40℃まで加温しながら30〜90分間撹拌を続け、ホエ
ーを全量排除した後、チーズカードを成形機に充填して
圧搾する。圧搾後、カードをブライン溶液に浸漬するこ
とで加塩し、乾燥後、これをビニール製のフィルムに入
れ、真空包装し、約10℃で約1カ月間保存する。加塩
は、ホエー排除後、チーズカードに対して1〜3重量%の
食塩を混合してもよい。なお、上述のようにして得られ
たチーズ中のカゼインに結合しているβラクトグロブリ
ンの含量は、カゼイン含量に対して1〜8重量%であり、
生乳又は脱脂乳より調製されるチーズ中のカゼインに結
合しているβラクトグロブリンの含量は、カゼイン含量
に対して約1重量%である。
【0018】本発明では、上述のようにして調製される
グリーンチーズを少なくとも20重量%配合して原料チー
ズの熟度を20〜26%となるように調整し、これに溶融
塩、必要に応じて水、重曹、乳酸、増粘剤、乳化剤等を
添加し、乳化機を用いて加熱乳化することにより、目的
とするプロセスチーズを製造することができる。グリー
ンチーズの配合量が少ないと熟度が高くなりすぎ、ま
た、多いと熟度が低くなり過ぎるので好ましくない。グ
リーンチーズの配合量としては、20〜80重量%が好まし
く、20〜75重量%がより好ましい。なお、MPCより調
製されるグリーンチーズに配合するチーズとしては、チ
ェダーチーズ、ゴーダチーズ、エダムチーズ、エメンタ
ールチーズ、パルメザンチーズ、クリームチーズ、カマ
ンベールチーズ、ブルーチーズ等を例示することができ
る。
【0019】また、加熱時の乳化を良好にする目的で添
加する溶融塩としては、プロセスチーズの製造に通常用
いられる溶融塩であれば、いずれの溶融塩を使用しても
よく、例えば、クエン酸ナトリウム、モノリン酸ナトリ
ウム、ジリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等を
挙げることができ、これらの1種又は2種以上を組み合わ
せて用いればよい。溶融塩の添加量は、原料チーズに対
して、0.1〜3重量%が好ましく、添加量が0.1重量%未
満では、乳化時の乳化が不十分となることがあり、添加
量が3重量%を超えると得られるプロセスチーズの風味
が悪くなることがあるため、好ましくない。
【0020】また、目的とする最終製品に合わせて重
曹、乳酸、増粘剤、乳化剤等を適宜添加してもよく、例
えば、pHを調製する目的で、重曹、乳酸等のpH調製
剤を原料チーズに対して、0〜2重量%、得られるプロセ
スチーズの食感や物性を改良するために、寒天、ローカ
ストビーンガム、カラギーナン、グアガム、キサンタン
ガム等の増粘剤を原料チーズに対して、0〜0.5重量%、
ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、グリセライド類等の
乳化剤を原料チーズに対して、0〜0.5重量%添加しても
よい。
【0021】また、加熱乳化は、プロセスチーズの製造
に通常用いられるケトル型、2軸スクリューをもつクッ
カー型、サーモシリンダー型等の乳化機を用い、100〜1
500rpmで乳化し、品温が80〜100℃に達した時点で乳
化を終了させ、得られた乳化物を樹脂でコーティングさ
れたアルミ箔、ポリエチレンテレフタレート、パラコー
ト等からなる適当な大きさの容器に充填して冷却し、ブ
ロックタイプのプロセスチーズとしてもよい。また、乳
化物を、例えば10cm×10cm×100cmのモールドに
充填し、一晩冷蔵後、モールドから取り出し、スライサ
ーで厚さ2〜5mm程度にスライスし、スライスチーズと
してもよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳し
く説明する。 (1)グリーンチーズ−1の調製 MPC(ALAPRO4850、タンパク質含量:81重量
%、ニュージーランドデイリープロダクツ社製)3.7重
量%、乳清ミネラル2.52重量%、乳糖2.78重量%、塩化
カルシウム0.042重量%、HFC(脂肪含量:76.1重量
%)3.72重量%を50℃の温湯87.238重量%に添加、溶解
して原料乳とした。この原料乳を75℃で15秒間加熱殺菌
し、次いで30℃まで冷却し、これに乳酸菌スターター
(LD−01、DVSタイプ、菌数5×1010個/g、クリ
スチャンハンセン社製)を原料乳に対して0.01重量%及
びレンネット(HRレンネット、クリスチャンハンセン
社製)を0.003重量%添加し、緩やかに撹拌した後、30
℃で40分間静置してチーズカードを得た。このチーズカ
ードをカードナイフでカッティングし、15分間緩やかに
撹拌し、生じたホエーの1/3量を排除した。直ちに80℃
の温湯を加えて、温度を38℃に調整し、90分間撹拌した
後、ホエーの全量を排除したチーズカードを得、これを
モールドに移し、0.3kg/cm2の圧力下で2時間、プ
レス機で圧搾した。その後、ブライン溶液に15時間浸漬
し、ビニール製のフィルムに入れて真空包装し、10℃で
1カ月間保存してグリーンチーズ−1を得た。得られた
グリーンチーズ−1中のカゼインに結合しているβラク
トグロブリン量をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動により測定したところ、その量は、カゼインに対し
て2.45重量%であった。
【0023】(2)グリーンチーズ−2の調製 脱脂乳26.6重量%及び生乳73.4重量%を混合して原料乳
とした以外は、グリーンチーズ−1と同じ方法で、グリ
ーンチーズ−2を得た。得られたグリーンチーズ−2中
のカゼインに結合しているβラクトグロブリン量をグリ
ーンチーズ−1と同様の方法で測定したところ、その量
は、カゼインに対して0.7重量%であった。
【0024】(3)プロセスチーズの製造 上記のようにして調製したグリーンチーズとチェダーチ
ーズ(ニュージーランドデイリープロダクツ社製、熟成
10カ月)をグリーンチーズ−1:チェダーチーズ=10
0:0(試料1)、75:25(試料2)、50:50(試料
3)、20:80(試料4)、10:90(試料5)、及びグリ
ーンチーズ−2:チェダーチーズ=100:0(試料6)、
75:25(試料7)、50:50(試料8)、20:80(試料
9)、10:90(試料10)の割合(重量)になるように
配合し、原料チーズ各5kgを調製した。この原料チー
ズに対して、溶融塩としてクエン酸ナトリウム50g、水
分値が45重量%となるように水、pHが5.8となるよう
に重曹をそれぞれ添加して、ケトル型乳化機を用い、ジ
ャケットに蒸気を入れながら、100rpmで混練し、加
熱乳化を行った。品温が85℃になった時点で乳化を終了
し、得られた乳化物を適当な容器に充填して10℃で1晩
冷却し、試料1〜10の10種のプロセスチーズを製造し
た。なお、冷却する前の乳化物(品温85℃)の粘度を粘
度計(ビスコステッサー、リオン社製)を用いて測定
し、また、既に記した方法で、全窒素及び可溶性窒素を
求めて熟度を算出した。試料1〜10について、原料チ
ーズの配合割合、熟度及び粘度を表1に示す。
【0025】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 原料チーズの配合割合(wt%) 熟度(%) 粘度(P) Gチース゛-1 Gチース゛-2 チェタ゛ーチース゛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試料1 100 ― 0 18.1 1600 試料2 75 ― 25 20.8 2000 試料3 50 ― 50 23.2 2300 試料4 20 ― 80 25.8 2400 試料5 10 ― 90 28.7 2800 ─────────────────────────────────── 試料6 ― 100 0 18.0 1200 試料7 ― 75 25 20.5 1400 試料8 ― 50 50 22.9 1800 試料9 ― 20 80 25.2 2100 試料10 ― 10 90 28.3 2200 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Gチース゛は、グリーンチーズを示す。
【0026】試料1〜10のプロセスチーズについて、
1週間後及び3カ月後の剥離性及び加熱調理時の糸曵き性
を測定し、さらに官能評価を以下に示す方法で行った。 (1)剥離性の測定 乳化直後の乳化物100gをテフロンコートした2枚のステ
ンレス板(クリアランス:5mm)で挟み、そのまま氷
水中で品温が4℃になるまで冷却する。得られた厚さ5m
mのシート状のチーズを1枚10±0.1g(50×30×5m
m)に成形し、プロセスチーズ同士が密着するように2
枚を重ねてラップで包み、5℃で1週間保存後、35℃で3
〜5時間保持する。その後、2枚が重なったチーズを図1
に示すようにレオナー(1)(RE−3305、山電社製)
に置き、下側のチーズ(6b)をレオナーの移動テーブ
ル(7)にチーズの固定具(8)で固定する。次いで、
上側のチーズ(6a)の30×5mm面(側面)中央に、
図2a及びbに示すように幅15mm、厚さ2mmの板状
のフック(5)を5mm貫入し、ワイヤ(4)を介して
リフト(2)でフック(5)を1mm/秒の速さで図中
の矢印の方向に引き上げる。フック(5)を引き上げた
後、剥がれたチーズ(6a)の重量を測定する。これを
50回繰り返し、フック(5)を引き上げて剥がれた上側
のチーズ(6a)の重量が10±0.1gの範囲内のチーズ
の割合(%)を剥離性の指標とした。なお、本発明にお
いては、きれいに剥離され10±0.1gの範囲内に収まる
チーズの割合が90%以上であるとき、剥離性が良好であ
るとした。
【0027】(2)糸曳き性の評価 プロセスチーズチーズ15gをシャーレに入れ、1300Wの
電子レンジ(シャープ社製)で25秒間加熱した。加熱
後、糸曳き試験機(富士精機社製)を用い、9cm/秒
で引き上げて、チーズの糸曵きの長さを測定した。な
お、本発明においては、チーズの糸曵きが切断されると
きの長さが40cm以上であるとき、糸曵き性が良好であ
るとした。
【0028】(3)官能評価 10名の熟練パネラーにプロセスチーズ20g(品温10℃)
を食してもらい、チーズ風味について次の5段階で採点
し、その平均点で評価した(小数点第2位を四捨五
入)。5点;大変好ましい、4点;好ましい、3点;どち
らともいえない、2点;好ましくない、1点;全く好まし
くない。以上の結果を表2(1週間後)及び表3(3カ月
後)に示す。
【0029】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 週 間 後 剥離性 糸曵き性 官能評価 (%) (cm) チーズ風味 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試料1 100 100 2.3 試料2 100 91 3.2 試料3 100 72 4.0 試料4 100 65 4.5 試料5 86 32 4.6 ──────────────────────────── 試料6 62 23 2.2 試料7 50 16 2.9 試料8 38 13 3.8 試料9 33 8 3.9 試料10 25 5 4.3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0030】
【表3】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3 カ 月 後 剥離性 糸曵き性 官能評価 (%) (cm) チーズ風味 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 試料1 100 95 2.1 試料2 98 80 3.1 試料3 96 66 3.7 試料4 91 48 4.2 試料5 60 21 4.5 ──────────────────────────── 試料6 32 12 1.8 試料7 23 9 3.0 試料8 19 5 3.4 試料9 12 3 3.9 試料10 2 1 4.4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0031】表2及び表3より、試料1〜10は、グリ
ーンチーズの配合割合が高いほど、剥離性及び糸曵き性
は良好であったが、風味についてはグリーンチーズの配
合割合が高いほど、フラットな風味となる傾向があっ
た。本発明品に相当する試料2〜4は、剥離性、糸曵き
性及び風味の全てが良好であり、総合的に優れた特性を
有していることが認められる。一方、比較品に相当する
試料1、5及び6〜10は剥離性、糸曵き性及び風味の
少なくとも1つは満足できないことが認められ、具体的
には、常法により調製される(MPCから得られるもの
ではない)グリーンチーズ−2を用いる試料6〜10は
特に剥離性及び糸曵き性に劣り、MPCから得られるグ
リーンチーズ−1のみからなる、熟度18.1%の試料1は
風味に劣り、グリーンチーズ−1の配合量が10重量%と
少なく、熟度が28.7%の試料5は、風味は良いものの、
剥離性及び糸曵き性は満足できるものではない。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、熟度が20〜26%であ
り、かつ、良好な糸曵き性及び剥離性を有する、特に
は、MPCにより調製されるグリーンチーズを少なくと
も20重量%配合し、溶融塩を添加して加熱乳化すること
により得られるプロセスチーズ及びその製造方法を提供
することができる。本発明のプロセスチーズは、MPC
により調製されるグリーンチーズを用いるため、熟度が
20〜26%と高熟度でありながら、良好な糸曵き性及び剥
離性を有するものである。したがって、高熟度であるこ
とから、チーズ風味が良好であり、そのまま食してもよ
く、また、加熱調理した際の糸曵き性も良好であるた
め、ピザ、トースト、グラタン、ドリア等のトッピング
として好適に利用することもでき、さらにまた、剥離性
が良好であるため、厚さ2〜5mmにスライスしたプロセ
スチーズを仕切り用のシートなどを用いずに積層して流
通、保存することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 剥離性を測定するために2枚を重ね合わせた
プロセスチーズをセットした状態におけるレオナーの正
面図を模式的に示す。
【図2a】 レオナーにプロセスチーズをセットした状
態において、該チーズにフックをかけた部分の拡大正面
図を模式的に示す。
【図2b】
【図2a】のチーズ部分の平面図である。
【図2c】 フックを引き上げる途中におけるチーズの
状態を模式的に示すチーズ部分の正面図である。
【符号の説明】
1 レオナー 2 リフト 3 リフトステム 4 ワイヤ 5 フック 6a 上側のチーズ 6b 下側のチーズ 7 レオナーの移動テーブル 8 チーズの固定具
フロントページの続き (72)発明者 川崎 功博 埼玉県狭山市狭山台4−34−11 (72)発明者 佐藤 重勝 埼玉県比企郡鳩山町松ヶ丘2−4−13 (72)発明者 富澤 章 埼玉県入間市豊岡5−3−33 アーデン 710号 (72)発明者 佐藤 薫 埼玉県上福岡市新田1−1−7 セントラ ルプレイン309 Fターム(参考) 4B001 AC31 AC40 BC02 BC08 BC14 EC04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熟度が20〜26%であって、剥離性及び糸
    曵き性が良好であることを特徴とするプロセスチーズ。
  2. 【請求項2】 乳タンパク質濃縮物より調製されるグリ
    ーンチーズを用いて得られる請求項1に記載のプロセス
    チーズ。
  3. 【請求項3】 乳タンパク質濃縮物より調製されるグリ
    ーンチーズを少なくとも20重量%配合し、熟度が20〜26
    %となるように調整して、溶融塩を添加して加熱乳化す
    ることを特徴とする剥離性及び糸曵き性の良好なプロセ
    スチーズの製造方法。
JP2000023652A 2000-02-01 2000-02-01 プロセスチーズ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3999431B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023652A JP3999431B2 (ja) 2000-02-01 2000-02-01 プロセスチーズ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023652A JP3999431B2 (ja) 2000-02-01 2000-02-01 プロセスチーズ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001211826A true JP2001211826A (ja) 2001-08-07
JP3999431B2 JP3999431B2 (ja) 2007-10-31

Family

ID=18549777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000023652A Expired - Fee Related JP3999431B2 (ja) 2000-02-01 2000-02-01 プロセスチーズ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3999431B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006512073A (ja) * 2002-12-24 2006-04-13 フォンテラ コ−オペレイティブ グループ リミティド ミルクタンパク質処理及びその適用
JP2009050253A (ja) * 2007-05-30 2009-03-12 Meiji Milk Prod Co Ltd プロセスチーズ類及びその製造方法
WO2009048093A1 (ja) * 2007-10-11 2009-04-16 Meiji Dairies Corporation プロセスチーズ類及びその製造方法
JP2010004823A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Meiji Milk Prod Co Ltd プロセスチーズ類及びその製造方法
JP2010115138A (ja) * 2008-11-12 2010-05-27 Snow Brand Milk Prod Co Ltd ナチュラルチーズ、およびその製造方法
WO2010098353A1 (ja) * 2009-02-24 2010-09-02 明治乳業株式会社 低脂肪プロセスチーズおよびその製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013031959A1 (ja) * 2011-08-31 2013-03-07 森永乳業株式会社 曳糸性プロセスチーズおよびその製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006512073A (ja) * 2002-12-24 2006-04-13 フォンテラ コ−オペレイティブ グループ リミティド ミルクタンパク質処理及びその適用
JP2009050253A (ja) * 2007-05-30 2009-03-12 Meiji Milk Prod Co Ltd プロセスチーズ類及びその製造方法
JP2013034484A (ja) * 2007-05-30 2013-02-21 Meiji Co Ltd プロセスチーズ類及びその製造方法
WO2009048093A1 (ja) * 2007-10-11 2009-04-16 Meiji Dairies Corporation プロセスチーズ類及びその製造方法
CN102217678A (zh) * 2007-10-11 2011-10-19 株式会社明治 加工干酪类及其制造方法
JP2010004823A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Meiji Milk Prod Co Ltd プロセスチーズ類及びその製造方法
JP2010115138A (ja) * 2008-11-12 2010-05-27 Snow Brand Milk Prod Co Ltd ナチュラルチーズ、およびその製造方法
WO2010098353A1 (ja) * 2009-02-24 2010-09-02 明治乳業株式会社 低脂肪プロセスチーズおよびその製造方法
CN102325460A (zh) * 2009-02-24 2012-01-18 株式会社明治 低脂肪加工奶酪及其制造方法
JP5594480B2 (ja) * 2009-02-24 2014-09-24 株式会社明治 低脂肪プロセスチーズおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3999431B2 (ja) 2007-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2207881C (en) Melt-controlled cheese
US5679396A (en) Non-fat, reduced fat and low fat cheeses and method of making
JP2011512816A (ja) 乳タンパク質ゲル
US5358730A (en) Process for coagulating or gelling a nondenatured protein and product thereof
AU2022246468A1 (en) Restructured natural protein matrices
JP3999431B2 (ja) プロセスチーズ及びその製造方法
JP4431292B2 (ja) プロセスチーズ及びその製造方法
US20040037920A1 (en) Cheese-making method
JP3004911B2 (ja) チーズスプレッドおよびその製造方法
JP4192417B2 (ja) チーズ様食品およびその製造法
JP4483723B2 (ja) チーズ様食品及びその製造方法
AU2011292508B2 (en) Dairy product and process
JP2023016138A (ja) プロセスチーズ
JP5774823B2 (ja) プロセスチーズ類
JP3705564B2 (ja) プロセスチーズ及びその製造方法
JP3409026B2 (ja) 耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチーズ及びその製造方法
JP6092953B2 (ja) プロセスチーズ類
JP6420970B2 (ja) プロセスチーズの製造方法
JP7372791B2 (ja) 低脂肪フレッシュチーズおよびその製造方法
JPH08289728A (ja) 低脂肪チーズの製造方法
JP3135885B2 (ja) スライスチーズ及びその製造方法
CA2119313C (en) Form of processed cheese product
JP2022039819A (ja) 薄削りチーズ
JP2021141865A (ja) ナチュラルチーズの製造方法
EP0923302A1 (en) Fresh cheese product and process for the manufacture thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3999431

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817

Year of fee payment: 4

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130817

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees