JP3004911B2 - チーズスプレッドおよびその製造方法 - Google Patents
チーズスプレッドおよびその製造方法Info
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Description
およびその製造方法に関する。本発明のチーズスプレッ
ドは、風味と食感に優れ、しかもスプレダビリティーが
良好である。
るいは果物や野菜類のトッピング材やスプレッドとして
用いられている。チーズスプレッドは、風味や食感と共
にスプレダビリティーの良否も製品価値を左右する要素
の一つであると言われている。このため従来から、チー
ズスプレッドのスプレダビリティーを改良する技術が、
種々試みられ、提案されている。例えば、特開平5−9
5757号公報には、熟成ナチュラルチーズ、クエン酸
塩および/またはリン酸塩からなる溶融塩、食用乳化剤
および水を配合し、混合乳化した後、耐熱性包装容器に
充填密封してなるチーズスプレッド類が開示されてい
る。また、特開昭60−214838号公報には、蛋白
質(レンネットカゼイン、酸カゼイン等)1重量部に対
して0.7〜3.3重量部の食用油脂および3.7〜10
重量部の水と、上記蛋白質、食用油脂および水の合計量
に対し、0.3〜3.5重量%のリン酸塩またはクエン酸
ナトリウムおよび0.1〜2.0重量%の有機酸と、更に
必要により食塩、ガム質、デンプン類、香料を配合した
スプレット食品が開示されている。
特開平5−95757号公報に開示されているチーズス
プレッド類は、ナチュラルチーズに対して60〜100
%もの水を配合してスプレダビリティーを付与している
ため、水分が相対的に多くなり、これが起因となって固
形分が低下し、風味が淡白となって、濃厚感のないスプ
レッド類になるといった問題がある。また、同公報に開
示されたチーズスプレッドは、いずれの条件において製
造されたものであっても、水分含有量が高いため、乳脂
肪分と乳蛋白質の成分が相対的に低下して、「乳および
乳製品の成分規格等に関する厚生省令」(昭和26年12月
27日、厚生省令第52号、以下「乳等省令」という)に規
定する「プロセスチーズ」の規格から逸脱するものであ
る。さらに、上記の特開昭60−214838号公報に
開示されているスプレッド食品は、脂肪分率が高く、ま
た水分率も高いため、スプレダビリティーは良好であっ
ても、食感が悪く、チーズ風味にも欠けるものである。
このように、従来のチーズスプレッド類は、スプレダビ
リティーは良好であっても、風味が淡白であったり、チ
ーズ風味に欠け、満足できるものでなかった。
鑑み、濃厚感があり、食感に優れ、チーズ風味を有し、
しかも、パンや菓子等のスプレッドとして用いた際に
は、スプレダビリティーのあるチーズスプレッドとその
製造方法を得ることを目的として、鋭意研究を重ねた。
その結果、チーズとして非熟成のフレッシュチーズと熟
成させたナチュラルチーズとを原料チーズ成分として調
製し特定の熟度指標にすることにより、風味と食感に優
れ、しかもスプレダビリティーの良好なチーズスプレッ
ドを得ることができることを見出し、この知見に基づき
本発明を完成させた。
成のフレッシュチーズと熟成させたナチュラルチーズを
原料チーズ成分として調製され、熟度指標が15〜22
%であるチーズスプレッドである。本発明はまた、原料
チーズ成分が、非熟成のフレッシュチーズ30〜70重
量%と熟成させたナチュラルチーズ30〜70重量%か
らなる前記チーズスプレッドである。本発明はまた、1
0℃における貯蔵弾性率が、7×103〜2.5×104d
yn/cm2である前記チーズスプレッドである。本発明はま
た、非熟成のフレッシュチーズと熟成させたナチュラル
チーズとからなる原料チーズ成分、溶融塩、水、ならび
に必要に応じて、風味物質、安定剤およびpH調整剤を混
合して加熱溶融し、次いで乳化することを特徴とするチ
ーズスプレッドの製造方法である。本発明はまた、原料
チーズ成分が、非熟成のフレッシュチーズ30〜70重
量%と熟成させたナチュラルチーズ30〜70重量%か
らなり、原料チーズ成分に対する溶融塩の配合量が0.
5〜3重量%である請求項5記載のチーズスプレッドの
製造方法である。
チーズスプレッド中の全窒素に対する可溶性窒素の割合
を示すもので、風味の指標になるものである。熟度指標
は、具体的には下記の方法により測定することができ
る。 (1) 測定試料液の調製:チーズスプレッド10gに対
し、0.5Nのクエン酸ナトリウム40mlを加え、ホモブ
レンダーで5分間磨砕した後、メスフラスコに移し、蒸
留水を加えて200mlに定容する。 (2) 全窒素量の測定:上記(1)で調製した試料液10ml
を採取して、ケルダール法により測定する。 (3) 可溶性窒素量の測定:上記上記(1)で調製した試料
液10mlに、1.41Nの塩酸10mlを加えた後、蒸留水
で125mlに定容する。生成した蛋白沈殿物を濾過した
後、濾液10mlを採取し、ケルダール法により測定す
る。 (4) 上記(2)および(3)において測定された全窒素量と可
溶性窒素量を用いて、熟度指標を、次式により算出す
る。
は、製品に加えられた応力(ひずみ)を受け止める力の
程度を示し、チーズスプレッドのスプレダビリティーの
指標となるものである。貯蔵弾性率は、下記の方法によ
り測定することができる。 (1) 測定器具として、例えばフルイドスペクトロメータ
ー(FLUIDS SPECTROMETER)(RFS II;Rheometrics社製)を
用いて、チーズスプレッド1gを試料とし、これを下部
プレート上に供試する。 (2) 上部プレートを下げて、試料を挟んで押しつぶし、
厚さ1mmに押し広げる。 (3) チャンバーを閉じ、試料を10℃にする。 (4) 試料の温度が均一になったら、10%のひずみを与
えて、貯蔵弾性率を測定する。
本発明のチーズスプレッドの製造において、原料チーズ
成分としては、非熟成のフレッシュチーズと熟成したナ
チュラルチーズとが用いられる。非熟成のフレッシュチ
ーズは、原料乳に乳酸菌スターターを添加して、乳酸菌
の産生する乳酸の作用により、等電点付近で凝固した乳
蛋白質から、ホエーの一部を排除して得られたチーズで
あることが好ましい。乳酸菌の例としては、ストレプト
コッカス ラクチス(Streptococcus lactis)、ストレ
プトコッカス クレモリス(S.cremoris)、ストレプト
コッカス ダイアセチラクチス(S.diacetylactis)、
ストレプトコッカス サーモフイラス(S.thermophilu
s)、ストレプトコッカス デュランス(S.durance)、
ストレプトコッカス フェカリス(S.faecalis)、スト
レプトコッカス シトロボラス(S.citrovorus)、スト
レプトコッカス パラシトロボラス(S.paracitrovoru
s)、ロイコノストック シトロボラム(Leuconostoc c
itrovorum)、ロイコノストック デキストラニクム
(L.dextranicum)、ロイコノストック クレモリス
(L.cremoris)等を挙げることができ、これらを1種以
上用いることができる。
の乳酸菌の替りに、原料乳にクエン酸、乳酸、酢酸、酒
石酸またはリンゴ酸等の有機酸を添加して、その作用に
より凝固させて得られたものであってもよい。しかし、
より良好な風味を有するチーズスプレッドを得るために
は、乳酸菌の生成する乳酸によって凝固させて得られた
非熟成のフレッシュチーズを用いることが好ましい。
尚、本発明において、非熟成のフレッシュチーズの種類
は、特に限定されないが、例えば、クワルク、フロマー
ジュブラン、クリームチーズ、ヨーク、プチスイス、ケ
ンブリッジ、カテージチーズ、モツァレラチーズ、リコ
ッタチーズ等を挙げることができ、これらを一種以上用
いることができる。尚、これらの非熟成のフレッシュチ
ーズが有する熟度指標は、通常、6〜7%程度である。
は、原料乳を凝乳酵素、例えばレンネットによって乳蛋
白質を固めてホエーを排除した後、上記の非熟成のフレ
ッシュチーズの調製に用いられるものと同様の乳酸菌に
よって発酵し、熟成させたチーズを用いる。熟成したナ
チュラルチーズの種類は、特に限定されないが、例え
ば、ゴーダチーズ、チェダーチーズ、エメンタールチー
ズ、カマンベールチーズ、ロックフォールチーズ等を挙
げることができ、これらを一種以上用いることができ
る。尚、熟成したチーズが有する熟度指標は、製造直後
では、6〜7%程度であり、熟成が進むにつれて上昇
し、通常は、24〜30%程度である。
ーズと熟成したナチュラルチーズを混合し、チーズスプ
レッドの風味の指標となる熟度指標が、15〜22%と
なるように調整する。熟度指標が15%未満であると、
風味が淡白になり、濃厚感のないチーズスプレッドにな
るので好ましくない。一方、熟度指標が22%を超える
と、チーズ風味が強くなり、食感も重くなるので好まし
くない。熟度指標は、チーズの種類や熟成度合によって
個々に異なるため、上記範囲の熟度指標を維持するため
には、原料となる非熟成のフレッシュチーズと熟成した
ナチュラルチーズのそれぞれの熟度指標を予め測定して
調整することが必要である。特に熟成したナチュラルチ
ーズの熟度指標および含有量は、チーズスプレッドの熟
度指標に大きな影響を与える。
のスプレダビリティーの指標となる貯蔵弾性率を、10
℃において7×103〜2.5×104dyn/cm2の範囲にす
ることが好ましい。貯蔵弾性率が7×103dyn/cm2未
満になると、スプレダビリティーは向上するが、柔らか
くなり過ぎて保形性がなく、パン等に塗布した時に垂れ
の問題が起こるので好ましくない。一方、2.5×104
dyn/cm2を超えると、硬い組織を有するチーズスプレッ
ドとなって、延びがなくなり、スプレダビリティーが低
下するので好ましくない。原料チーズのうち、特に非熟
成のフレッシュチーズの含有量は、後記する水分や脂肪
の含有量および溶融塩の種類と共に、貯蔵弾性率に大き
な影響を与える。すなわち、非熟成のフレッシュチーズ
の含有量によって、チーズスプレッドのスプレダビリテ
ィーの良否が左右される。
よび貯蔵弾性率を得るためには、非熟成のフレッシュチ
ーズと熟成させたナチュラルチーズの混合割合を、非熟
成のフレッシュチーズを30〜70重量%、熟成させた
ナチュラルチーズを30〜70重量%とすることが好ま
しい。
フレッシュチーズと熟成したナチュラルチーズとを混合
した後、溶融塩、水、ならびに必要に応じて、風味物
質、安定剤およびpH調整剤を配合し、加熱溶融し、次い
で乳化する。溶融塩としては、例えば、クエン酸塩、モ
ノリン酸塩、ジリン酸塩(ピロリン酸塩)、トリリン酸
塩、テトラリン酸塩、ペンタリン酸塩およびヘキサリン
酸塩等のポリリン酸塩またはグラハム塩等を挙げること
ができ、これらを1種または2種以上の混合物として用
いることができる。この中で、ポリリン酸塩を使用した
場合には、使用量が多くなると粘度が増し、貯蔵弾性率
に影響を与えて、スプレダビリティーが悪くなるので、
乳化力の弱いクエン酸塩やモノリン酸塩を20重量%以
上含有する混合溶融塩として用いることが好ましい。ま
た、溶融塩は、非熟成のフレッシュチーズと熟成させた
ナチュラルチーズからなる原料チーズ成分に対して、
0.5〜3重量%になるように配合することが好まし
い。チーズ成分に対する溶融塩の配合量が0.5重量%
未満となると、乳化が不十分となり、口溶け性も悪くな
り、一方、3重量%を超えると、溶融塩のエグ味が現
れ、風味の低下が避けられないので好ましくない。
を考慮して、最終製品中で水分が42〜52重量%にな
るようにすることが好ましい。水の含有量がこの範囲外
となると、最終製品であるチーズスプレッドの貯蔵弾性
率が、上記の10℃における7×103〜2.5×104d
yn/cm2の範囲とならず、スプレダビリティーや摂取し
た時の濃厚感にも悪影響を与えるので、好ましくない。
香辛料あるいはフレーバー等が挙げられる。風味物質は
任意の成分であり、配合量も特に限定されないが、原料
チーズ成分に対して、0.5〜20重量%程度とするこ
とが好ましい。特に、油脂成分は貯蔵弾性率に影響を与
えるので、配合する際には、非熟成フレッシュチーズ、
溶融塩および水分等のその他の成分の配合量を考慮し
て、その配合量を決定しなければならない。安定剤とし
ては、グアーガムやローカストビーンガム等の増粘多糖
類が挙げられる。安定剤は任意の成分であるが、配合す
ることにより、保存中の温度上昇による軟化防止を図る
ことができる。安定剤の配合量は、特に限定されない
が、原料チーズ成分に対して、0.3〜2重量%程度と
することが好ましい。pH調整剤としては、アルカリ剤と
して重曹を挙げることができ、また酸性剤としてクエン
酸、乳酸、酢酸等の有機酸を挙げることができる。pH調
整剤も、任意の成分であるが、最終製品のチーズスプレ
ッドのpHが、風味上好ましい範囲である5.8〜6.2と
なるように配合して調整することが好ましい。さらに、
本発明のチーズスプレッドには、細片化したハムやサー
モン等の固形食品や、調味料等を配合して風味の変化を
図ることもできる。
うが、加熱方法としては、乳化機の外套部に蒸気または
熱水を導入する間接加熱方法、蒸気吹込みによる直接加
熱方法またはその複合方式等が挙げられる。
使用して行うことが好ましく、乳化機としては、プロセ
スチーズの製造に通常用いられているものであれば、い
ずれの乳化機も使用することができ、例えば、低速で攪
拌するケトル乳化機や高速で攪拌するステファン乳化機
等が挙げられる。本発明のチーズスプレッドの製造にお
けるその他の条件および方法は、特に限定されず、慣用
の条件および方法を採用することができる。このように
して調製された本発明のチーズスプレッドは、コクのあ
る風味を有し、食感が良好で、しかもスプレダビリティ
ーが良好である。
明すると共に、比較例および試験例を示して本発明の効
果をより明確に示す。
と、熟成したナチュラルチーズとして熟度指標30%の
ゴーダチーズ4kgおよび熟度指標29%のチェダーチー
ズ4kgとを混合して粉砕したものに、クエン酸ナトリウ
ム36g、モノリン酸ナトリウム36g、ポリリン酸ナト
リウム124g 、重曹120gおよび水1300gを加え
た後、ステファン融化釜を用いて、750rpmで撹拌し
ながら、85℃に加熱溶融して、乳化した。これを10
℃まで冷却して、熟度指標が15.5%で、貯蔵弾性率
が2.0×104dyn/cm2のチーズスプレッドを得た。
熟成したナチュラルチーズとして熟度指標29%のゴー
ダチーズ3kgおよび熟度指標28%のチェダーチーズ1
0kgとを混合して粉砕したものに、モノリン酸ナトリウ
ム300g、ポリリン酸ナトリウム200g、重曹60
g、バター3kgおよび水3300gを加えて、ケトル融化
釜を用いて、100rpmで撹拌しながら、87℃に加熱
溶融して、乳化した。これを10℃まで冷却して、熟度
指標が20.8%で、貯蔵弾性率が8.8×103dyn/cm2
のチーズスプレッドを得た。
と、熟成したナチュラルチーズとして熟度指標28%の
ゴーダチーズ5kgおよび熟度指標25%のチェダーチー
ズ5kgとを粉砕したものに、モノリン酸ナトリウム30
0g、クエン酸ナトリウム100g、ポリリン酸ナトリウ
ム200g、重曹90g、バター2kgおよび水3700g
を加えて、ケトル融化釜を用いて、150rpmで攪拌し
ながら、87℃に加熱溶融して、乳化した。これを10
℃まで冷却して、熟度指標が16.7%で、貯蔵弾性率
が1.1×104dyn/cm2のチーズスプレッドを得た。
の使用) 実施例1で用いた非熟成のフレッシュチーズのクリーム
チーズに替えて、熟成したナチュラルチーズの熟度指標
30%のゴーダチーズ6.5kgと熟度指標29%のチェ
ダーチーズ6.5kgを用い、また脂肪分調整のためにバ
ター0.6kgを用いたこと以外は、実施例1と同様にし
てチーズスプレッドを調製した。得られたチーズスプレ
ッドの熟度指標は29.5%で、貯蔵弾性率は1.3×1
06dyn/cm2であった。
の使用) 実施例2で用いた非熟成のフレッシュチーズのクワルク
チーズに替えて、熟成したナチュラルチーズの熟度指標
29%のゴーダチーズ3.5kgと熟度指標28%のチェ
ダーチーズ3.5kgを用い、また脂肪分調整のためにバ
ター0.5kgを用いたこと以外は、実施例2と同様にし
てチーズスプレッドを調製した。得られたチーズスプレ
ッドの熟度指標は28.3%で、貯蔵弾性率は4.4×1
05dyn/cm2であった。
の使用) 実施例3で用いた非熟成フレッシュチーズのクリームチ
ーズに替えて、熟成したナチュラルチーズの熟度指標2
8%のゴーダチーズ5.0kgと熟度指標25%のチェダ
ーチーズ5.0kgを用い、また脂肪分調整のためにバタ
ー2kgを用いたこと以外は、実施例3と同様にしてチー
ズスプレッドを調製した。得られたチーズスプレッドの
熟度指標は26.5%で、貯蔵弾性率は8.2×105dyn
/cm2であった。
ぞれのチーズスプレッドについて、10名のパネラーに
より、風味および食感の評価を行った。結果を表1に示
す。評価点は、次の評点を基準に評価し、中間に評価さ
れるものは中間点を付し、10名の平均点を求めた。 風味;口当たりが軽く適度にコクがある。 ・・・・+3点 どちらにも属さず、中間である。 ・・・・ 0点 口当たりが重くチーズ風味が強すぎる。 ・・・・−3点 食感;口溶けが良好でさらさらした感じがする。 ・・・・+3点 どちらにも属さず、中間である。 ・・・・ 0点 口溶けが悪く粘っこい感じがする。 ・・・・−3点
よって得られたチーズスプレッドは、非熟成のフレッシ
ュチーズと熟成したナチュラルチーズが適度に混合され
ているために、良好なスプレダビリティー(貯蔵弾性率
が小さい)を示し、熟度指標を反映した風味を有しなが
らも、口当たりが軽く、食感も良好であった。これに対
して、比較例1〜3によって得られたチーズスプレッド
は、熟成したナチュラルチーズのみによって調製されて
いるため、スプレダビリティーが劣り(貯蔵弾性率が大
きい)、口当たりが重く、食感が劣り、風味もチーズ臭
が強いものであった。すなわち、表1に示される結果か
ら、本発明のチーズスプレッドは、熟成したナチュラル
チーズのみからなるチーズスプレッド(比較例1〜3)
に比べて、口当たりが軽く、適度にコクがあり、食感が
良好で、口溶け性とスブレダビリティーが優れたもので
あることが判明した。
ズ成分として、非熟成のフレッシュチーズと熟成したナ
チュラルチーズを混合して用いたものであるため、口当
たりが軽く食感が良好で、風味的にも適度にコクがあ
り、しかもスプレダビリティーが優れたものである。ま
た、本発明のチーズスプレッドは、口に含んだ時の口溶
け性が良好で、さらさらした従来のチーズスプレッドに
はない新規で優れた食感を呈するものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 非熟成のフレッシュチーズと熟成させた
ナチュラルチーズを原料チーズ成分として調製され、熟
度指標が15〜22%であるチーズスプレッド。 - 【請求項2】 原料チーズ成分が、非熟成のフレッシュ
チーズ30〜70重量%と熟成させたナチュラルチーズ
30〜70重量%からなる請求項1記載のチーズスプレ
ッド。 - 【請求項3】 10℃における貯蔵弾性率が、7×10
3〜2.5×104dyn/cm2である請求項1または2記載の
チーズスプレッド。 - 【請求項4】 非熟成のフレッシュチーズと熟成させた
ナチュラルチーズとからなる原料チーズ成分、溶融塩、
水、ならびに必要に応じて、風味物質、安定剤およびpH
調整剤を混合して加熱溶融し、次いで乳化することを特
徴とするチーズスプレッドの製造方法。 - 【請求項5】 原料チーズ成分が、非熟成のフレッシュ
チーズ30〜70重量%と熟成させたナチュラルチーズ
30〜70重量%からなり、原料チーズ成分に対する溶
融塩の配合量が0.5〜3重量%である請求項4記載の
チーズスプレッドの製造方法。
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