JP2011512816A - 乳タンパク質ゲル - Google Patents

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Abstract

タンパク質ゲルを調製するための方法を提供する。この方法には、カゼインを含んでなる乳製品出発物質を供給すること;必要な場合に、範囲5.0〜8.0の中の事前に選択した点まで、pHを調整すること;事前に選択したpHを有する物質を調理ステップに供すること;調理した生成物のpHを3.8〜7.5、好ましくは4.5〜7.5まで調整すること;最終生成物または成分を形成するために、pH3.8〜7.5、好ましくはpH4.5〜7.5の生成物を加工及び/又はパックすることが含まれ、該乳製品出発物質のカゼインの少なくとも10%に1.25:1以上のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS濃縮カゼインまたは0.8:1未満のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS減少カゼインが含まれる。本発明はまた、前記方法で使用するための成分を準備する。

Description

本発明は乳製品の調製方法及び生成される生成物に関連する。当該方法は、タンパク質成分の選択及びpH、せん断並びに温度調節を使用した、乳製品ゲルのテクスチャの操作を包含する。
チーズ及びプロセスチーズを含むチーズ様生成物の生成に関する長年の課題は、生成物のテクスチャ(texture)の変更能が大抵の場合、比較的乏しいということである。これは、乳製品のあらゆるレシピが使用される場合、または特定の脂質またはタンパク質含有量が必要な場合に特に課題である。
食品のテクスチャは、科学及び芸術の複雑な組合せである。これらに関する文献及び技術では、チーズ及びチーズ様生成物のテクスチャを操作する多くの方法が開示される。この文脈でのテクスチャは、応力歪み関係及び/又は明確な温度での特定の融解特性及び/又は変形速度並びに規定温度での破壊挙動ならびに変形速度を決定するために使用される機器/レオロジー方法に関する。食品のテクスチャはまた、消費者またはそしゃく工程の食感(mouth-feel)特性を表現することによって熟練された味覚を有するパネリストを使用することによって評価される。食品のテクスチャは、様々な方法により広範囲に渡って操作されるかもしれず、当該方法には水分含有量、脂質含有量及び組成、酸性度、重合体構造、粒径、多重位相の取り込み、せん断速度及び温度が含まれるがこれらに限定されない。
多くの製造業者は、生成物の硬度を増加し、一方でタンパク質含有量を低減するために、非乳製品成分を生成物へ取り込む慣習を導入している。この機能で最も広く使用される非乳製品成分は、ゲル形成多糖類、例えば親水コロイド及びガム等である。これにより、生成物に「類似食品」または「模造物(imitation)」と表示することがしばしば必要であり、そして価格は消費者の期待に合せてディスカウントしなければならない。全て乳製品である組成を使用することができれば、安価な模造生成物では不可能な特徴的な栄養上の利益が提供される。
あらゆる乳製品レシピにおいて、チーズ様生成物のテクスチャを操作する目的で、多数のアプローチが使用されている。これらには湿度、脂質、ホエータンパク質の取り込み、微粒子化、酵素トランスグルタミナーゼの使用、塩の使用及びpHの変更の操作が含まれる。テクスチャへのこれらの影響を変更するために乳製品成分を扱う場合、これらの成分はしばしば機能性成分として知られる。これらにより、単なる標準成分を使用することによって得られるものよりも、製造業者は広範囲のテクスチャを得られる。
米国特許第6,303,160号には、製造工程の主要段階での水の取り込みを調整することにより、クリームチーズのテクスチャを顕著に変更することができた方法が開示される。
米国特許第3,929,892号には、クリームチーズ中の脂質を熱変性ホエータンパク質及びカゼインを取り込んでいる混合物を使用して取り替える方法が開示される。熱変性タンパク質をチーズ凝乳で混合し、必要な最終pHを得るために酸性にし、そしてホモジナイズしパックした。
様々なチーズ及びチーズ様生成物を生成する目的で乳を濃縮するために、限外濾過を使用する様々な方法が開示されている。これらの方法の根底には、ホエータンパク質の取り込みにより生成物の収率を増加させるという目的がある。これらの方法の注目すべき特性は、最終ホエータンパク質/カゼインの割合が、限外濾過工程に導入されるペアレントミルク(parent milk)と同様だということである。このような方法には、米国特許第5,356,639号及び第4,341,801号の方法が含まれる。ホエータンパク質の取り込みを所望レベルまで変化させることによって、生成物のテクスチャを単独で操作する余地はほとんど無い。
代替のアプローチには、ホエータンパク質をチーズ凝乳へ添加することが含まれる。米国特許第6,558,716号には、ホエータンパク質をチーズの中に取り込み、機能性を増強しそして生産コストを低減することが要求される方法が開示される。チーズ凝乳は、本質的に慣習的な手段によって生成される。(濃縮または粉末化を通して)ホエータンパク質を凝乳へ添加し、そして混合物をホモジナイズし、熱処理及びせん断に供する。米国特許出願第20020192348号には、プロセスチーズの調製時に調整タンパク質、特に調整ホエータンパク質成分の使用を含むことによって、米国特許第6,558,716号を発展させようとする方法が開示される。
テクスチャを変更する乳製品ベースのゲルを生成するために使用される他の技術には、可溶性タンパク質の調整された変性、特にホエータンパク質(卵タンパク質もまた使用可能)の調整された変性が包含される。これらの方法の注目すべき特性は、熱処理、pH調節及びホモジナイズ方法であり、これらによりタンパク質粒子がきめ細かく調整された粒径分布(通常<10μm)を伴って生じ、すなわち微粒子化される。例えば、微粒子化された変性ホエータンパク質の形成が記載されている、欧州特許出願第1,201,134号及びPCT公開出願国際公開第91/17665号を参照されたい。
Loev及びLoev(WO 98/08396)は、この方法を変性カゼインホエータンパク質凝集物の微粒子化まで拡張する。
ホエータンパク質をチーズ及びチーズ様生成物に取り込むさらなる方法は、酵素、例えばトランスグルタミナーゼ等を使用して、酵素的にホエー及びカゼインタンパク質を架橋結合させることである。
塩の相互作用が使用される方法には、米国特許第4,166,142号の方法が含まれる。これには、プロセスチーズを調製するための方法が記載され、この方法では新しい及び古いチーズの混合を含む通常のプロセスチーズ成分に加え、リン酸及びクエン酸の塩を併用してホエータンパク質を変性させる。
ニュージーランド特許第254,127号には、pH及び熱を併用してリン酸及びクエン酸の塩によってホエータンパク質濃縮溶液を調整し、そして乾燥させプロセスチーズ製造で成分として使用する、方法が開示される。取り込まれたホエータンパク質により、プロセスチーズ形成におけるチーズ必要量の顕著な減少が可能である。
Modler及びEmmonsは、International Dairy Journal 1,5117−523 (2001)で、「...例えばホエータンパク質濃縮物(WPC)由来の天然のホエータンパク質は、カゼインの存在下の酸性条件下で加熱する場合に凝集する傾向があり、そしてこれは完成生成物中のざらつき(grittiness)に繋がり得る:これはおそらくβラクトグロブリン及びKカゼイン間の強固な相互作用に起因する」、と述べた。そもそも変性ステップは高いpH(例えば、6.8〜7.0)で生じるため、堅固な凝集タンパク質粒子の形成は、連続的な方法では同程度までは生じない。Modler及びEmmonsは、ホエーまたはホエー及び乳の混合物を使用するリコッタ及びケソブランコチーズの連続的な方法を記載する。最高で5%のスキムミルクを混合物へ添加することができる。熱交換器表面上のタンパク質の沈殿を最小限とするために、タンパク質の熱変性をpH6.8〜7.0の範囲で実施する。熱処理の後に、かかる混合物をpH5.4〜5.6まで酸性化し、そして脱水及びパッキングの前のまだ熱い間に凝固させる。
Modler及びEmmonsの方法は、リコッタを生成するためにホエーまたはホエー及びスキムミルクで補強される乳の混合物を使用する連続的な方法に関して記載され、そしてかれらは、その方法がカゼイン、パニール及びケソブランコを生成する潜在力を有すると推測する。例えそうなったとしても、これらの方法は凝乳脱水方法が必要であり、そして直接的にはプロセスチーズを生成しない。Modler及びEmmonsの方法は、カルシウムを捕捉するために塩及び関連物質の融解を使用しない。
国際公開第02/096209号には、Renault等によって2段階の酸性化方法を使用するチーズベースの調製方法が開示される。pHは最初に、発酵により5.6〜5.9まで、そして直接酸の添加によりpH5.2〜5.5まで低下される。この処理の目的は、生成物カルシウム濃度を操作することである。
様々なチーズ及びチーズ生成物は、チーズを生成するために乳または乳タンパク質濃縮物を酸性pH(一般的には4〜6の範囲)まで酸性化すること及び加熱することによって作られる。例えば、このような方法は米国特許第5,356.639号及び第6,177,118号、並びに米国公開特許出願第2005/0123647号に記載される。これらの方法の中にはホエー分離ステップがないものがある一方で、他のものはホエーから生じる凝乳の分離を包含する。いくつかの方法では凝固酵素が使用されるが、一般的にはこれらの方法ではチーズを形成するための加熱の前の凝固が回避される。
国際公開第2005/002350号には、調理(cooking)pHを範囲5.0〜8.0、好ましくは5.8〜7.5、より好ましくは6.0〜7.0、最も好ましくは6.3〜7.0で調整する間に、カゼインのホエータンパク質に対する割合を変更することにより、驚くほどに広範囲でチーズ、チーズ様生成物及び関連する生成物のテクスチャを変更することができることが開示される。
調理期間中にタンパク質の調整された相互作用が一旦生じると、最終生成物のpHは酸(またはアルカリ)を添加することにより通常pH4.5〜7.5、好ましくは5.0〜6.3、より好ましくは5.0〜6.0への到達が達成され得る。
全カゼイン(Whole casein)及びカゼイン塩は、4つの主要なタンパク質であるアルファS1カゼイン、アルファS2カゼイン、ベータカゼイン及びカッパカゼインからなる。これらの成分の各々は、独特の組成及び構造を有する。
カゼイン/カゼイン塩生成物中の当該4つのタンパク質のおおよその含有量(重量%)は、アルファS1、アルファS2、ベータ及びカッパカゼインそれぞれ36〜40、10〜12、33〜40及び10〜12である。
アルファS1カゼイン及びアルファS2カゼインは、2つの異なる遺伝子の生成物である。本明細書で、用語アルファSカゼインは、当該2つのタンパク質の混合物に関する。
米国特許第5,068,118号は、アルファS1カゼインにより、カゼイン塩ナトリウムチーズに近い融解特性を有するがテクスチャに少し改善を有する模擬(simulated)プロセスチーズが提供されることを示す。この発明はまた、ベータカゼインによりソフトであり制限的な融解特性を有する模擬プロセスチーズが提供されることを示す。
本明細書に含まれる文章、行為、物質、装置、物品等のいずれの考察も、本発明に関する事情を提供することを単に目的するものである。これらの事項についていずれも全て、先行技術基準を構成する或いは優先日より前に存在する本発明に関する当分野の通常の一般的に知られる事実であった、ということは認めることはできない。
効果的な機能的成分を使用しながら、操作されたテクスチャを有する乳製品を調製するための方法を提供すること、または少なくとも有効な選択を公衆へ提供することが、本発明の目的である。
本発明の開示
一態様では、本発明は:
(a)カゼインを含んでなる乳製品出発物質を準備すること;
(b)必要な場合に、事前に選択した範囲5.0〜8.0の点までpHを調整すること;
(c)事前に選択したpHを有する物質を調理ステップに供すること;
(d)調理した生成物のpHを3.8〜7.5まで、好ましくは4.5〜7.5まで調整すること;
(e)最終生成物または成分を形成するために、pH3.8〜7.5、好ましくはpH4.5〜7.5の生成物を加工及び/又はパックすること
を含んでなるタンパク質ゲルまたは乳タンパク質ゲル成分を調製するための方法であって、
当該乳製品出発物質の当該カゼインの少なくとも10%が、アルファSのベータカゼインに対する重量比が1.25:1以上であるアルファS濃縮カゼイン、またはアルファSのベータカゼインに対する重量比が0.8:1以下であるアルファS減少(depleted)カゼインを含んでなる、方法を提供する。
好ましくは、当該乳製品出発物質がホエータンパク質、好ましくは非変性のホエータンパク質を含んでなる。好ましくは、当該生成物がチーズ、プロセスチーズ、クリームチーズ、チーズ様生成物、ヨーグルトまたは乳製品デザートである。
一実施形態では、当該生成物が上述の方法によって調製されるチーズから調製されるプロセスチーズである。さらなる実施形態では、アルファSカゼインの濃縮/減少のないチーズは、当該方法で使用するためにアルファS濃縮または減少カゼイン供給源と組合せる。また、生成物は乳タンパク質ゲル成分である。
クリームチーズを生成するために、高乳製品脂質含有量、通常30%(w/w)以上となるように成分が選択される。ヨーグルト用には、当該加熱処理した物質をヨーグルト形成バクテリア、例えば、ラクトバチルスブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus)及びストレプトコッカスサーモフィリカス(Streptococcus thermophilics)を使用して通常酸性化する。
乳製品出発物質は、カゼイン及びホエータンパク質を両方含有するいずれのタイプの乳製品を含んでよい。アルファS濃縮またはアルファS減少カゼインに加え、出発生成物中で使用するための適当な物質には、チーズ、レンネットカゼイン、乳または酸カゼイン、スキムミルク、全乳、乳タンパク質濃縮物及びこれらのいずれかの混合物が含まれる。カゼイン供給源及びホエータンパク質供給源の混合物、例えばホエータンパク質濃縮物及びカゼインの混合物もまた適当である。
好ましくは、工程にはホエー除去ステップは含まれない。しかしながら、出発物質が濃縮形態でない場合、ホエー除去工程の使用を必要としてもよい。これは、例えば米国特許出願第2005/0123647号に基づく、流路に沿った酸性化スキムミルクの調理及び続くホエーからの凝固した凝乳粒子の分離を有する工程には必要かもしれない。
好ましくは、生成物がチーズ、チーズ様生成物またはクリームチーズである場合に、乳製品出発物質はアルファS濃縮カゼインを含んでなる。生成物がヨーグルトである場合、アルファS減少画分が好ましい。しかしながらいずれの場合にも、硬度の低下が必要な場合、あまり好ましくない画分が使用されうる。好ましくは出発物質中のカゼインの少なくとも15%、より好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも25%がアルファS濃縮カゼインまたはアルファS減少カゼインである。
ホエータンパク質のカゼインに対する割合は、0〜3、好ましくは0.05〜3、より好ましくは0.1〜1.5、最も好ましくは0.1〜0.75の範囲内で変更してよい。
好ましいカゼイン濃度は、1〜30%(w/w)、より好ましくは3〜20%(w/w)の範囲内である。5〜15%(w/w)の範囲内の濃度が、特に好ましい。
好ましい実施形態では、本発明は、:
(a)カゼイン及び好ましくは多量のホエータンパク質を含んでなる乳製品出発物質を供給すること;
(b)必要な場合に、5.0〜8.0の範囲内の事前に選択した点までpHを調整すること;
(c)所望のpHを有する物質を調理ステップへ供すること;
(d)調理した生成物のpHを、液体の間に4.5〜7.5まで調整すること;
(e)まだ液体である間に、pH4.5〜7.5の生成物をパッケージ化へ載せること;及び
(f)パックした生成物を静置(set)できる状況を提供すること;
を含んでなる、チーズ、チーズ様生成物、ヨーグルトまたは乳製品デザートを調製する工程であって、当該カゼインの少なくとも10%がアルファS濃縮カゼインを含んでなる、工程を提供する。
図1は、本発明の好適な方法を示しているフローチャートである。出発物質中のカゼインには、アルファS濃縮または減少カゼイン画分である画分が含まれる。 図2は、αS1−カゼインの相違する割合(画分)を含有するプロセスチーズスライスの硬度を示す(残りは主としてβ−カゼインである)。 図3は、プロセスチーズスライス中のαSカゼインの割合(画分)に対するシュライバー融解スコアを示す(残りは主としてβ−カゼインである)。 図4は、全体のプロセスチーズスライス−ホエータンパク質20%の硬度に対する調理pHの影響を示しているグラフである。
用語「チーズ様生成物」は、消費者は摂取するとチーズを摂取する感覚を受ける生成物である。工程生成物には、プロセスチーズ並びにプロセスチーズスプレッド、カッテージチーズ、アナログチーズ及びプティスイス(Petit Suisse)が含まれる。特に好ましい生成物には、プロセスチーズ及びプロセスチーズスプレッドが含まれる。
用語「を含んでなる」は、「からなる」または「を含む」を意味する。本発明の方法は、さらなるステップ及び成分を有してよい。例えば、塩、香味料(flavouring)、着色剤等を添加してよい。
用語「アルファS濃縮カゼイン」は、スキムミルク(1:0.94、アミドブラックで染色することに続くポリアクリルアミドゲル電気泳動及び濃度測定により測定した場合)より高いアルファ:ベータの割合を有するカゼイン画分のために使用される。好ましくは、当該割合は1.3:1以上、より好ましくは1.6:1以上、さらに好ましくは2:1以上、最も好ましくは3:1以上である。アルファS濃縮カゼインは、カゼインが調製されたカゼイン供給源(通常牛乳)中のカゼインに対して少なくともアルファS1またはアルファS2カゼイン、通常両方が濃縮される。
用語「アルファS減少カゼイン」は、1:0.94以下のアルファ:ベータの割合を有するカゼイン画分のために使用される。好ましくは、当該割合は、0.8:1以下、より好ましくは0.7:1以下、より好ましくは0.5:1以下、最も好ましくは0.3:1未満である。アルファS減少カゼインは、カゼインが調製されたカゼイン供給源(通常牛乳)の中のカゼインに対して少なくともアルファS1カゼインが減少される。
アルファS濃縮及び減少カゼイン画分は、(全体において参照により組み込まれている)PCT公開公報国際公開第2007/100246号に記載されるように調製することができる。他の方法を使用してもよい。例えば、寒冷精密ろ過を少なくとも濃縮または減少の一部に使用してよい(参照、米国特許第5,169, 666号)。
アルファS濃縮または減少カゼイン画分は、実質的に精製されたカゼインである必要はない。アルファ:ベータの割合が本発明で使用される割合まで増大または減少されているなら、ホエータンパク質及び脂質を含有するカゼイン含有画分から同様の利益が得られる。従って、用語アルファS濃縮または減少カゼイン画分には、ホエータンパク質を含んでなる乳タンパク質濃縮物が含有される。当該画分はまた、カゼイン以外にレンネットカゼインまたはカゼイン塩の形態であってもよい。必須の特徴は、アルファSカゼインの濃縮または減少である。
本発明者は、アルファS濃縮または減少カゼインの含有により、アルファS濃縮または減少カゼイン非含有の対応する生成物と比較して、乳製品のゲル強度が増加されることを発見した。調理pHの選択はさらにゲル強度に影響する。好ましい実施形態では、調理pHは、続いて形成されるゲル強度を最大にするために選択される。
アルファS濃縮または減少カゼイン画分により、通常生成物中のカゼインのたった10〜50%、好ましくは15〜40%が供給される。この画分を、精製カゼイン画分または上述の他の画分タイプの一部とすることができる。
生成物中の他のカゼインについて、カゼインのあらゆる供給源を使用することができ、供給源には乳、カゼイン、新鮮なカゼイン凝乳、スキムミルクチーズ、新しいチーズ及び乳タンパク質濃縮物粉末(MPC)(残余粉末)(retentate powders)または(調整残余物及び残余粉末を含む)新鮮な残余物が含まれるがこれらに限定されない。パラK−カゼインを生成する薬剤で前処理されたカゼイン含有成分が好ましい。
好適な調理pHは組成にしたがって変化するが、一般的に5.7〜7.5、通常6.2〜7.2、大抵6.4〜7.0の範囲である。一度調理が行われると、pHは多くの場合、4.5〜6.2、好ましくは4.8〜5.9に調整される。調理pHは好ましくは特定の方法のために最適化される。チーズスライス中のアルファSカゼインに関しては、pH6.1〜6.7が好ましく、一方アルファ減少のものに関しては、pH6.4〜7.0が好ましい。
好適な脂質は乳脂肪、バター及びバターオイル(無水乳脂肪)、画分乳脂肪、加水分解乳脂肪乳、リン脂質、並びに天然または合成CLA或いはオメガ脂肪酸の添加によるCLA中の濃縮された乳脂肪である。タンパク質に対する脂質のいずれの所望の割合も使用してよいが、割合0〜200%が好適である。
脂質を乳製品出発物質で使用するまたは続いて添加する場合、好適にせん断が適用される。最終生成物中の所望のラクトース及びミネラル濃度に応じて、広範囲の非変性ホエータンパク質供給源を使用してよい。乾燥ホエータンパク質濃縮物または濃縮ホエータンパク質残余物を使用してよい。
工程は液体状態の新鮮な乳製品成分の混合物を使用して実施してよく、カゼインまたはホエータンパク質含有粉末を含有する乾燥成分の添加によって任意に強化してよい。
工程が、生乳または生ホエーの供給から独立することが必要な場合、乾燥成分を使用してよい。好適な乾燥成分には、(レンネットカゼインが含まれる)カゼイン、カゼイン塩、チーズ、MPC及びホエータンパク質濃縮物が含まれる。
好適な乾燥成分は、カゼイン及びホエータンパク質含有粉末、またはMPC及びホエータンパク質含有粉末のブレンドである。カゼインが豊富な粉末及びホエータンパク質が豊富な粉末を好適な割合で予めブレンドしてよい。あるいは、調理装置を充填する位にカゼイン及びホエータンパク質含有粉末を組合せてよい。
他の態様では、ウエット及び乾燥出発物質の混合物を使用してよい。
好適な調理温度は、50℃〜混合物の沸点までの範囲内である。好適な調理時間は、使用される温度及び出発物質の特性に従って変化する。一般的に範囲1秒〜30分の時間が使用される。好適な調理時間は、カゼインホエー相互作用の調整に十分であるということに基づいて選択してよい。調理ステップによって供給されるカゼインホエー相互作用によって、未調理のコントロールまたはpH約5.7で調理したコントロールに比べて、カゼインホエー混合物から生成される生成物のテクスチャの強度の増加が提供される。
カゼイン及びホエータンパク質、並びに任意の脂質の混合物は、範囲pH5.0〜8.0内の初期pH(調理pH)で調理される。調理pHを達成するために、任意の適当な薬剤を使用してよい。好ましくは調理ステップの前または後のpH調整は、塩基または酸味料の直接添加によって実行する。好適な薬剤は、国際食品基準(Codex Alimentarius Standard)221−2001(生チーズを含むフレッシュチーズのための国際グループ基準)の範囲から選択してよい。これは、http://www.codexalimentarius.net/standard_list.aspまたはこの最新版で確認することができる。使用してよい酸には、酢酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、オルトリン酸及び塩酸が含まれる。
好適な実施形態では、適当な一価の(融解塩として周知の)カチオン性のリン酸塩及びクエン酸塩を塩基または酸と一緒に使用してよい。他の態様では、添加される一価のカチオン性のリン酸塩及びクエン酸塩のいくつかは、必要な塩基または酸の代わりとしてよい。好適な塩は融解塩として周知であり、そして好適な1つの塩は水酸化ナトリウムであり、そして好適な酸は乳酸またはクエン酸或いはこれら2つの混合である。他の実施形態では、融解塩を使用しない。
一旦初期調理ステップが終了すると、適当な食品等級酸の添加により、または添加された乳酸菌によるラクトースの利用によるヨーグルトの場合に、混合物の酸性度は最終的な所望のレベルまでさらに低下するかもしれない。このステップのための好適な酸は、乳酸、酸性前駆物質、例えばグルコノデルタラクトン(glucono-delta-lactone)(GDL)、クエン酸及び酢酸等であり、あるいは、融解塩を添加することでpHを操作してよい。任意の適当な成分、例えば香味料、着色剤、食塩及び水等もまた添加してよいが、これらに限定されない。
本発明の結論は、幅広い「全乳製品の」チーズ生成物を所望のテクスチャ及び良好なフレーバを有して、しかしながら低コストで製造できるということである。プロセスチーズ、アナログチーズ及びプロセスチーズスプレッド生成物は好適な生成物である。いくつかの生成物、例えばチーズスライス及びクリームチーズ等に関して、硬度等の伝統的な生成物のテクスチャ特性をタンパク質含有量の全体的な減少で達成することができる。これにより、消費者にはより競争力のある生成物の見込みが提供される。ほかに、ホエータンパク質のカゼインに対する割合を増加することによって、同様の全体的なタンパク質含有量を有するより強固な生成物を作ることができる。
他の態様では、本発明は、
(a)カゼイン及び非変性ホエータンパク質を含んでなる乳製品出発物質を準備すること;
(b)必要な場合に、範囲5.0〜8.0における事前に選択した点までpHを調整すること;
(c)事前に選択したpHを有する当該物質を、調理ステップに供すること;及び
(d)粉末を形成するために加熱処理した物質を乾燥すること、好ましくはスプレー乾燥によって乾燥すること;
を含んでなる、乳製品成分を製造するための方法であって、当該乳製品出発物質のカゼインの少なくとも10%が、1.25:1以上のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS濃縮カゼイン、または0.8:1未満のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS減少カゼインを含んでなる、方法を提供するものである。
好適なカゼインホエーの割合、アルファのベータカゼインに対する割合、出発濃度、アルファS濃縮または減少カゼインの割合、調理pH及び温度は、本発明の他の態様に関して記載する通りである。乾燥成分は、利用の範囲、例えばチーズ、プロセスチーズ、チーズスプレッド、アナログチーズ、ヨーグルト等の製造の範囲で有効である。成分はまた、多種多様の食品ゲルのために、例えば、乳タンパク質から生理活性成分を除去するための加水分解タンパク質ゲル、アイスクリーム、及びコーヒー用クリームのためのベース(base)として使用することができる。
本発明の1つの効果は、本来非乳製品のゲル化成分の添加が必要かもしれない、乳製品成分単独で構成される生成物中のゲルの硬度の増加を可能にすることである。しかしながら、本発明はまた、非乳製品ゲル化成分との組合せで、そして特にこれらの使用を低減するのに有効である。本発明のゲルはまた、非乳製品食品におけるゲル化で有効である。
次の実施例はさらに本発明の実施を説明する。
実施例1−カゼイン画分の調製
カゼイン画分を、(参照により十分に組み込まれた)国際公開第2007/100264号に記載の方法によって調製した。4%の乳カゼイン(Fonterra Co-operative Group Limited)を、10mのNaOHの添加によってpH10.2まで調整した。0.1Mの塩化カルシウム二水和物(0.272 g/g 乳カゼイン)を温度7℃で添加した。アルファS濃縮画分は、沈殿物である。当該沈殿物を懸濁し、HClでpH4.5まで酸性にし、4℃で一晩保持し、遠心分離により回収し、そして乾燥した。アルファS減少画分をHClで沈殿物させ(pH 4.35まで)、酸洗浄しそしてスプレー乾燥した。
アルファカゼイン画分に関して、平均タンパク質含有量は93.2%であった;αS−カゼイン:β−カゼインの割合は5.9である。
アルファS減少画分ベータカゼイン画分に関して、平均タンパク質含有量は91.3%であり、β/k−カゼイン:αS−カゼインの割合は、2.3である。
実施例2−変性及び最終生成物間にpH調整のないプロセスチーズスライス製造(比較例)。
2.1 調合
ホエータンパク質を含まない表1の調合を使用してプロセスチーズを調製した。
Figure 2011512816
ホエータンパク質を含有しない表1の調合を使用して、プロセスチーズを調製した。
2.2 方法
水、NaOH、ラクトース、クエン酸三ナトリウム(TSC)及び塩の重量を計り、そしてプラスチック容器内で混合した。カゼイン粉末を添加し混合した。そして混合物を40分間水和のために放置した。水和目標pHは、7.5〜7.6であった。
チーズ(新しいチェダー及び熟成チェダー)及びバターの重量を水和に使用した当該プラスチック容器に直接測り取った。クエン酸及びソルベート(sorbate)の重量を測定し、そしてプラスチック容器内で他の成分へ添加した。プラスチック容器内の全成分を混合した。
はかり上でアルミニウム製小型缶の風袋を計量し、そしてチーズ混合物を内部に入れた。混合物の輸送(transfer)重量をできる限り30g(少なくとも29.5g)へ近づけるために、プラスチック容器からの全剥離物及びへらを添加した。プラスチック攪拌ブレードをアルミニウム製小型缶内に置き、そして小型缶をRVA上に置いた。
使用したRVA温度速度プロファイルはPC Alan方法(800 rpm)であった。温度は4分間で20℃〜85℃まで直線的に上昇し、そして85℃で6分間保持した。攪拌速度を3分間で0rpm〜200rpmまで段階的に加速し、そして続く7分間で800rpmまで加速した。
RVAからの熱いプロセスチーズを、チーズスライスの適当なサイズにカットしたプラスチックストリップ(plastic strip)上に、小型缶から流し込んだ。もう一つのプラスチックストリップを上に置いた。そして麺棒及びガイド(guide)を使用しながら2.5mmの厚さまでチーズを巻いた。
スライスにラベルをし、そして冷蔵庫内(温度4℃)の金属トレイ上に置いた。7日目に試験を行うまで、プロセスチーズスライスを4℃で貯蔵した。
2.3 結果
結果から、アルファS1カゼインの割合が0.1〜0.7まで増加した時、チーズスライスの硬度が増加したことが示されている。融解に関して同様の結果が確認された。(参照、図2及び3)
実施例3−プロセスチーズスプレッド−調理pHの影響
ホエータンパク質の総タンパク質に対する2つの相違する割合(20%及び35%)での、レンネットカゼインを含有するモデルプロセスチーズスプレッドシステムの、アルファSカゼイン画分及び(ベータカゼイン画分と呼ばれる)アルファS減少カゼイン画分の使用。
3.1 モデルプロセスチーズスプレッド調製
全モデルプロセスチーズスプレッドのための調製方法は、アルファSカゼイン画分を使用する下記の実施例と同様である。総タンパク質に対して20%または35%のホエータンパク質を有するものに関するレシピを、表2及び5にそれぞれ記載する;当該レシピのクエン酸三ナトリウム(TSC)、クエン酸(CA)、水酸化ナトリウム(NaOH)及び塩酸(HCl)の量を、表3及び6にそれぞれ記載する。プロセスチーズスプレッドの調理pHの調整のために、TSC、CA、NaOH及びHClを使用する。
3.2 調理pH5.7でアルファSカゼイン画分を使用するモデルプロセスチーズスプレッド調製
2Lの容量のウォルウェルクサーモミックス(Vorwerk Thermomix)TM 21ミキサー調理機器(Vorwerk Australia Pty. Ltd., Granville, N.S.W., Australia)を使用して、モデルプロセスチーズを調製した。レシピは、表2に詳述する通りである。
レンネットカゼイン(ALAREN 799, 90 メッシュ, Fonterra, New Zealand)及びアルファSカゼイン画分(全て含めて30メッシュ(「全て含めて」とは、実施例1に記載するように調製した直径600μm未満の全粉末粒子を含む、ことを意味する)の必要量を食塩水(12.969gのクエン酸三ナトリウム(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、2.041gのクエン酸(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)及び6gの塩化ナトリウム(Pacific salt, Christchurch, New Zealand)並びに150gの水を含む)中で水和した。当該混合物を一晩4℃で水和した。これにより、調理pH5.70が提供される。異なる調理pHのための所定量のクエン酸三ナトリウム及びクエン酸を表3cに示す。
大豆油(AMCO, Blue Bird Foods Ltd, Auckland, New Zealand)を60℃まで加熱した。
水和アルファSカゼイン及びWPC(50gの水に分散したホエータンパク質濃縮物, Alacen 392, Fonterra)。そして、水(79.7g)を当該油へ添加した。混合物を90℃で速度4(2000 rpm)で2分間調理し、その後5分の保持時間で温度を80℃まで低下させた。エマルションを完全に混合し、エマルションの燃焼及び調理機器の壁への付着を抑制するために、各1分の終わりに、速度を3秒間「ターボ」(12000rpm)に設定した。保持時間の終わりに、20gの水を添加した。そして、毎分3秒の「ターボ」と共にさらに2分間混合物を調理した。総調理時間は10分であった。溶融のプロセスチーズをプラスチックのスクリューキャップ容器へ流し込み、そして裏返し4℃で貯蔵した。プロセスチーズスプレッドの最終pHは5.7であった。
3.3 調理pH7.2でアルファSカゼイン画分を使用するモデルプロセスチーズスプレッド調製
2L容量のウォルウェルクサーモミックスTM21ミキサー調理機器(Vorwerk Australia Pty. Ltd., Granville, N.S.W., Australia)を使用しながら、モデルプロセスチーズスプレッドを調製した。レシピは、表2に詳述する通りである。
レンネットカゼイン(ALAREN 799, 90 メッシュ, Fonterra, New Zealand)及び(実施例1で記載するように調製した)アルファSカゼイン画分の必要量を、食塩水(12.969gのクエン酸三ナトリウム(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、及び6gの塩化ナトリウム(Pacific salt, Christchurch, New Zealand)並びに150gの水)中で水和した。混合物を4℃で一晩水和した。異なる調理pHを達成するための、クエン酸三ナトリウム及びクエン酸の必要量を表3cに詳述する。
大豆油(AMCO, Blue Bird Foods Ltd, Auckland, New Zealand)を60℃まで加熱した。
水和カゼイン、(50gの水で分散した)WPC、3.052mL 3M NaOH(表3c)及び水(79.7g)を油へ添加した。この混合物を速度4(2000 rpm)、90℃で2分間調理し、その後温度を5分の保持時間に80℃まで低下させた。エマルションを完全に混合し、エマルションの燃焼及び調理機器の壁への付着を抑制するために、各1分の終わりに、速度を3秒間「ターボ」(12000rpm)に設定した。20gの水に溶解した2.48mLの3M HCl及び2.041gのクエン酸を保持時間の終わりに添加した。そして、毎分3秒の「ターボ」と共にさらに2分間混合物を調理した。総調理時間は10分であった。溶融プロセスチーズをプラスチックのスクリューキャップ容器へ流し込み、裏返しそして4℃で貯蔵した。プロセスチーズスプレッドの最終pHは、5.7であった。
注記:プロセスチーズの必要な水分含有量を得るために、添加したNaOH及びHClに付随する水を、添加する水から差し引いた。
3.4 異なる調理pHでの全カゼインのモデルプロセスチーズスプレッド調製
上述の2つの方法で示されるものと同様の調製方法を使用しながら、全モデルプロセスチーズスプレッドを調製する。異なる調理pHを達成するための、クエン酸三ナトリウム、クエン酸、NaOH及びHClの必要量を表3に示す。
3.5 モデルプロセスチーズスプレッドの組成及び特性
全プロセスチーズスプレッドを、52.05%の湿度、33.56%の脂質、10.01%のタンパク質、0.16%のラクトース及び残渣4.28%のミネラル及び他のものを含むように調合した。サンプルの硬度を表4に示す。
総タンパク質に対して20%または35%のホエータンパク質を含むサンプルの硬度の結果を表4及び表7に示す。
結果から、範囲6.2〜7.2の調理pHを使用しながらの総タンパク質に対するどちらのホエータンパク質の割合(20%及び35%)からも、調理pH5.7と比較してチーズスプレッドの増加した硬度が得られた、ことが示される。アルファSカゼインが混合物中に存在する場合には、硬度の値はより高くなった。
表2.レンネット、乳、アルファSカゼインの画分及びベータカゼインの画分を使用して製造される、モデルプロセスチーズスプレッドのためのレシピ。総タンパク質に対するホエータンパク質の割合20%。
Figure 2011512816
注記:水の重量には、蒸発のための6.9gの許容量(allowance)が含まれる。
表3a、3b、3c、3d. 総タンパク質に対してホエータンパク質が20%であり、以下を含むモデルプロセスチーズに関して、異なる調理pH(列2及び3)を達成する並びに最終サンプルpH5.75(列4及び5)を達成するための、クエン酸三ナトリウム(TSC)、クエン酸(CA)、NaOH及びHClの必要量:
a.レンネットカゼイン
Figure 2011512816
b.乳カゼイン
Figure 2011512816
c.アルファSカゼイン画分
Figure 2011512816
d.ベータカゼイン画分(アルファS減少画分)
Figure 2011512816
表4. 総タンパク質に対してホエータンパク質が20%であり、レンネットカゼイン及び乳カゼインまたはアルファSカゼイン画分或いはベータカゼイン画分を有するレンネットカゼインを含有する、モデルプロセスチーズスプレッドの硬度(G')
Figure 2011512816
表5. レンネットカゼイン、乳カゼイン、アルファSカゼイン画分及びベータカゼイン画分を使用して製造されるモデルプロセスチーズスプレッドのためのレシピ。総タンパク質に対するホエータンパク質の割合35%。
Figure 2011512816
注記:水の重量には、蒸発のための6.9gの許容量(allowance)が含まれる。
表6. 総タンパク質に対してホエータンパク質が35%であり、以下を含むモデルプロセスチーズに関して、異なる調理pH(列2及び3)を達成する並びに最終サンプルpH5.75(列4及び5)を達成するための、クエン酸三ナトリウム(TSC)、クエン酸(CA)、NaOH及びHClの必要量:
a.レンネットカゼイン
Figure 2011512816
b.乳カゼイン
Figure 2011512816
c.アルファSカゼイン画分
Figure 2011512816
d.ベータカゼイン画分(アルファS減少画分)
Figure 2011512816
表7. 総タンパク質に対してホエータンパク質が35%である、レンネットカゼイン並びに乳カゼインまたはアルファSカゼイン画分或いはベータカゼイン画分を有するレンネットカゼインを含有する、モデルプロセスチーズスプレッドの硬度。
Figure 2011512816
実施例4−プロセスチーズスライス
ホエータンパク質の総タンパク質に対する2つの相違する割合(20%及び35%)での、レンネットカゼインを含有するモデルプロセスチーズスプレッドシステムの、アルファSカゼイン画分及び(ベータカゼイン画分と呼ばれる)アルファS減少カゼイン画分の使用。
4.1 調合及び方法
レンネットカゼインまたは乳カゼインから製造されるものと比較した、相違するカゼイン画分(アルファSカゼイン画分またはベータカゼイン画分)を含むプロセスチーズスライス。ホエータンパク質は、ALACEN392である。ホエータンパク質は、総タンパク質の20%を構成した。
調合:
調合を表8に示す。
表8. レンネット、乳、アルファSカゼイン画分及びベータカゼイン画分を使用して製造される、モデルプロセスチーズスライスのためのレシピ。
Figure 2011512816
表9a、9b、9c、9dは、総タンパク質に対してホエータンパク質が20%であり、以下を含むモデルプロセスチーズに関して、異なる調理pH(列2及び3)を達成する並びに最終サンプルpH5.75(列4及び5)を達成するための、クエン酸三ナトリウム(TSC)、クエン酸(CA)、NaOH及びHClの必要量を示す。水酸化ナトリウム(NaOH)及び塩酸(HCl)に付随する水を総水投入量から差し引く。
表9.
a.レンネットカゼイン
Figure 2011512816
b.乳カゼイン
Figure 2011512816
c.アルファSカゼイン画分
Figure 2011512816
d.ベータカゼイン画分(アルファS減少画分)
Figure 2011512816
方法:
RVA混合物調理機器(Newport Scientific, Warriewood, NSW, Australia)を使用しながらモデルプロセスチーズを調製した。レシピは以下の表に詳述する通りである。3つのカゼイン画分を、レンネットカゼインのカゼイン画分に対する割合が2:1であったシステムを用いて実験を行った。4つの調理pHレベルを実行した(pH 5.7、6.2、6.7及び7.2)。
レンネットカゼイン単独サンプル、pH5.7に関して:
0.67gのクエン酸三ナトリウム(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、0.541gの塩化ナトリウム(Pacific salt, Christchurch, New Zealand)、1.175gのALACEN392(Fonterra, Auckland, New Zealand)及び14.479gの水で、4.624gのレンネットカゼイン(ALAREN 799, 90 mesh, Fonterra Co-operative Group Limited, Auckland, New Zealand)を40分間アルミニウムキャップ中で水和した。0.26gのクエン酸(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、0.541gのラクトース(Fonterra Co-operative Group Limited, New Zealand)、0.017gのソルビン酸カリウムを水和混合物へ添加しそして攪拌した。そして、粗目のエマルションを形成するために7.70gの融解AMF(無水乳脂肪, Fonterra Co-operative Group Limited, Auckland, New Zealand)を添加し攪拌した。次のプログラムを使用しながら、混合物を調理した:
Figure 2011512816
調理時間8分目の終わりに、必要な場合には酸を添加するためにプログラムを停止するが、しかしながら今回の場合は酸を添加する必要がない。調理をさらに2分間再開した。総調理時間は10分であった。溶融プロセスチーズをプラスチックシート上に流し込み、もう一つのプラスチックシートを溶融した塊の上に置き、そして(金属ガイドを使用しながら)約2.5mmの厚さまで巻き、5℃の冷蔵庫内の冷却金属トレイ上に置いた。
アルファSカゼイン画分サンプル、pH7.2に関して:
3.072gのレンネットカゼイン(ALAREN 799, 90 mesh, Fonterra Co-operative Group Limited, Auckland, New Zealand)、3.072gのアルファSカゼイン画分を、アルミニウムコップ中で、0.771gのクエン酸三ナトリウム(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、0.541gの塩化ナトリウム(Pacific salt, Christchurch, New Zealand)、1.175gのALACEN392(Fonterra, Auckland, New Zealand)及び14.470gの水で40分間水和した。0.541gのラクトース(Fonterra Co-operative Group Limited, New Zealand)、0.017gのソルビン酸カリウム及び362μLの3M NaOHを水和混合物に添加し、攪拌した。そして、7.75gの溶融したAMF(無水乳脂肪, Fonterra Co-operative Group Limited, Auckland, New Zealand)を添加し、荒目のエマルションを形成するために攪拌した。(レンネットカゼインpH5.7サンプルのために)上に詳述したプログラムを使用しながら混合物を調理した。8分目の終わりに、0.159gのクエン酸(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、及び340μLの3M HClを添加し、調理をさらに2分間再開した。そして、上記実施例と同様に溶融サンプルをスライスに流し込んだ。
スライスの組成:50.3%の湿度、16.1%のタンパク質(20%ホエータンパク質)、26.1%の脂質、2.0%のラクトース、2.7%の融解塩、1.8%の塩化ナトリウム及び1%の他の塩及びミネラル。
シュライバー融解テスト(schreiber melt test)
調整したシュライバー融解テストを使用しながら、溶融物を測定した。シュライバー融解テストの詳細は、ここに参照により組み込まれる米国特許第5750177号で確認することができる。オーブン温度は170℃であり、そしてチーズの膜は4.5〜5mm厚であった(上記のスライスの2層)。サンプルをオーブンに置き、そして10分間加熱した。
テクスチャ分析
次の機器設定を有するテクスチャ分析器TA−XT2(Stable Micro Systems, Ltd in Godalming, Surrey UK)を使用しながら、一定速度で4シート(各々約2.5mm厚)のチーズの束の中に直径6mmのシリンダープローブを挿入するために必要な(Newton単位の)力でテクスチャを測定した。:
試験前速度 1.0mm/秒,
試験速度 1.0mm/秒,
試験後速度 1.0mm/秒,
破壊試験距離 1.00mm,
距離 10.0mm,
力 0.1N
カウント(Count) 5,
時間 5.0秒
ロードセル 50kg
温度 13℃,
トリガー(Trigger):自動
テクスチャ及び溶融試験の結果を表10に示す。
表10 テクスチャ及び調整したシュライバー融解の結果
Figure 2011512816
4.2 アルファSカゼイン画分含有のプロセスチーズスライスでの、部分的に変性させたWPCの使用。
アルファSカゼイン画分及びレンネットカゼイン(1:2の割合)及びホエータンパク質濃縮物(部分的に変性させたWPC)を含有するプロセスチーズスライスを、4つの相違する調理pH値(5.7, 6.2, 6.7及び7.2)で製造した(参照、表11及び12)。レンネットカゼインサンプルのみ含有する対応するスライスのシリーズもまた、コントロールとして製造した。テクスチャ及び溶融試験結果を表13に示す。
スライスの製造方法及び分析は、1と同様である。部分的に変性させたWPCを、ホエータンパク質の供給源として調合で使用した。ホエータンパク質は、調合で総タンパク質の20%を構成した。
表11. レンネット及びアルファカゼイン画分並びに部分的に変性させたWPCを使用して製造されるモデルプロセスチーズスライスのためのレシピ
Figure 2011512816
表12(a)及び12(b) 部分的に変性させたWPCの量を含有するモデルプロセスチーズに関して、相違する調理pH(列2及び3)並びに最終サンプルpH5.75(列4及び5)を達成するための、クエン酸三ナトリウム(TSC)、クエン酸(CA)、NaOH及びHClの必要量。水酸化ナトリウム(NaOH)及び塩酸(HCl)に付随する水を総水投入量から差し引いた。
表12a. レンネットカゼイン
Figure 2011512816
表12b. アルファSカゼイン画分
Figure 2011512816
表13 部分的に変性されたWPCを含有するプロセスチーズスライスのテクスチャ及び調整シュライバー融解の結果
Figure 2011512816
4.3 相違するタンパク質レベル
16、15及び14%のタンパク質(表14)で、アルファSカゼイン画分を含有するプロセスチーズスライスを、レンネットカゼインで製造したものと比較した。アルファSカゼイン画分のレンネットカゼインに対する割合は、1:2であった。ホエータンパク質は、ALACEN392である。ホエータンパク質は、総タンパク質の20%を構成した。
使用した方法は、4.1で使用したものと同様である。
Figure 2011512816
スライスの組成:
14%タンパク質:
52.4%の湿度、14.0%のタンパク質(20%ホエータンパク質)、25.9%の脂質、2.0%のラクトース、2.7%の融解塩、1.8%の塩化ナトリウム並びに1.2%の他の塩及びミネラル。
15%タンパク質:
51.3%の湿度、15.0%のタンパク質(20%ホエータンパク質)、26.1%の脂質、2.0%のラクトース、2.7%の融解塩、1.8%の塩化ナトリウム並びに1.1%の他の塩及びミネラル。
16%タンパク質:
50.3%の湿度、16.1%のタンパク質(20%ホエータンパク質)、26.1%の脂質、2.0%のラクトース、2.7%の融解塩、1.8%の塩化ナトリウム並びに1%の他の塩及びミネラル。
表15(a)及び(b)は、16、15及び14%の総タンパク質でのモデルプロセスチーズスライスに関して、異なる調理pH(列2及び3)を達成する並びに最終サンプルpH5.75(列4及び5)を達成するための、クエン酸三ナトリウム(TSC)、クエン酸(CA)、NaOH及びHClの必要量を示す。水酸化ナトリウム(NaOH)及び塩酸(HCl)に付随する水を総水投入量から差し引いた。
表15
a.レンネットカゼイン
Figure 2011512816
b.アルファSカゼイン画分
Figure 2011512816
表16(a)及び(b)は、総タンパク質16、15及び14%で製造されたプロセスチーズスライスの、テクスチャ及び調整シュライバー融解テストデータを示す。
表16
16(a)テクスチャ
Figure 2011512816
16(b)調整シュライバー融解
Figure 2011512816
一部変性WPCサンプルの調製
2%消石灰[Ca(OH)2]溶液を使用して、総固体8%及びpH6.5のチーズホエー残余物(80%タンパク質)をpH7.0まで中和した。直接の水蒸気圧入で中性溶液を120℃まで加熱し、そして240秒間その温度で維持した。そして、熱交換器を通して加熱処理した混合物を約60℃まで冷却した。冷却した混合物を、圧力約250バール及び60バールを使用して二段階でホモジナイズした。流下膜式蒸発器を使用して約30%の固体までスラリーを濃縮し、そして水分含有量が約4.5%の粉末となるまでスプレー乾燥した。
実施例4
モデルヨーグルトシステムでの、アルファSカゼイン画分及び(ベータカゼイン画分と呼ばれる)アルファS減少カゼイン画分の使用。
ヨーグルトの理論組成は次の通りである:
Figure 2011512816
この実施例でのヨーグルトのための実際の調合は表17:
Figure 2011512816
の通りであり、SSMPはスプレー乾燥スキムミルク粉末である。
〜25%のタンパク質を交換するために、YTIとしてカゼイン及びホエータンパク質のブレンド(80:20 カゼイン:ホエー)を使用した。
YTIの調合:
ヨーグルトテクスチャ改善剤(YTI)ブレンドは、カゼインのホエータンパク質に対する割合80:20を得るために、77%のAlanate180(Fonterra Co-operative Group Limited、タンパク質は92.7%であり、これは71.4gのタンパク質と同等である)及び23%Al32(タンパク質は79.3%であり、これは18.2gのタンパク質と同等である)を主成分とした。
カゼイン塩ナトリウムYTIブレンドと等価のタンパク質含有量及びカゼイン:ホエー割合となるように、カゼイン画分(アルファSカゼイン及びベータカゼイン画分として知られるアルファ減少カゼイン)を使用して調製されるYTIブレンドを製造した。
ヨーグルトの調製:
SSMP、糖及びカゼイン塩YTIサンプルをビニール袋に計り取り、そして混合した。この乾燥成分を熱い(〜55℃)水道水で30分間溶解した。
熱い(〜55℃)水道水及び0.5M水酸化ナトリウム(pH6.8〜7.10(SSMP/糖/水溶液へ後に添加する用)を使用して、30分間でカゼインYTIを溶解した。
約20分間、残りの(熱い)水に他の乾燥成分(SSMP及び糖)を溶解した。
溶解したカゼイン溶液をSSMP及び糖溶液へ添加し、5分間混合した。
ヨーグルト製造工程:
55℃の二段階のホモジナイザー(Rannie, Copenhagen)内で150/50バールでヨーグルト乳をホモジナイズし、そしてスチームバス中で85〜88℃まで加熱し15分間保持した。そして、氷中で即座に10℃まで冷却し、培養物を添加できる準備ができるまで冷蔵した。
当該ヨーグルト乳を42℃まで温め、そしてYC−380培養物を0.0254632g/Lで接種し、そしてpHが4.5となるまで42℃で5〜6時間(下記のように)培養した。
a)固形ヨーグルト用に、接種したヨーグルト乳を120gのポトル容器(pottles)に流し込み、そしてポトル容器で培養した。ヨーグルトがpH4.5の時に、ポトル容器を培養器から取り出し、そして冷却するために冷蔵庫内に置いた。
b)攪拌型ヨーグルト用に、接種した乳をビーカーで培養した(そして冷却し滑らかにした後、ポトル容器中にパックした)。培養後、ヨーグルトを氷中で20〜25℃まで冷却した(これらは冷めた場合、通常凝塊が解消されている)。
ヨーグルトを圧力をかけずにホモジナイズにより滑らかにした(Rannie, Copenhagen)。
これらを120gのポトル容器の中にパックし、そして試験で必要となるまで冷蔵した。
HaakeVT500粘度計(Haake Mess-Technik GmbH u. Co, D-7500 Karlsruhe 41, Germany)及びMVl同軸シリンダーシステムを使用して、10℃で粘度を測定した。結果を表18に示す。
表18 異なるYTIブレンドでのヨーグルト粘度に関する結果。
Figure 2011512816
実施例5−MPC85を使用したモデルプロセスチーズスプレッドの調製
ホエータンパク質の総タンパク質に対する割合は20%であり、そしてアルファSカゼイン画分の量の総タンパク質に対する割合は33%と算出された。
各サンプルのレシピを表1に記載する。プロセスチーズの調理pHを調整するために、TSC、CA、NaOH及びHClを使用した。
硬度の結果を表20に示す。
5.1 調理pH5.7でMPC85を使用したモデルプロセスチーズスプレッドの調製
2Lの容量のウォルウェルクサーモミックスTM21ミキサー調理機器(Vorwerk Australia Pty. Ltd., Granville, N.S.W., Australia)を使用して、モデルプロセスチーズを調製した。レシピは表19に詳述する通りである。
大豆油(186.6 g, AMCO3 Blue Bird Foods Ltd, Auckland, New Zealand)を100℃に設定した温度スケール及び1に設定した速度で1分間加熱した(これにより、油温度は60℃となる)。
MPC85(70.2 g, MPC 485, Fonterra, New Zealand)、ラクトース(0.2 g, Fonterra, New Zealand)、11.974gのクエン酸三ナトリウム(Jungbun2lauer GmbH, Perhofen, Austria)、3.020gのクエン酸(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、6gの塩化ナトリウム(Pacific salt, Christchurch, New Zealand)、及び水(279.6 g(蒸発用の5.4gの水が含有される))の必要量をこの油へ添加した。混合物を速度4(2000 rpm)で90℃の温度スケールで2分間調理し、その後温度は保持時間5分間で80℃の温度スケールまで低下した。各1分の終わりに、エマルションを完全に混合し、エマルションの燃焼及び調理機器の壁への付着を抑制するために速度を「ターボ(12000 rpm)」に3秒間セットした。保持時間の終わりに20gの水を添加した。そして、毎分3秒の「ターボ」と共にさらに2分間混合物を調理した。総調理時間は10分であった。溶融のプロセスチーズをプラスチックスクリューキャップ容器に流し込み、そして裏返し4℃で貯蔵した。プロセスチーズの最終pHは、5.75であった。
5.2 調理pH6.65でMPC85を使用したモデルプロセスチーズスプレッドの調製
2L容量のウォルウェルクサーモミックスTM21ミキサー調理機器(Vorwerk Australia Pty. Ltd., Granville, N.S.W., Australia)を使用してモデルプロセスチーズを調製した。レシピは表19に詳述する通りである。
大豆油(186.6 g, AMCO, Blue Bird Foods Ltd, Auckland, New Zealand)を100℃に設定した温度スケール及び1に設定した速度で1分間加熱した(これにより油温度は60℃となる)。
MPC85(70.2 g, MPC 485, Fonterra, New Zealand)、ラクトース(0.2 g, Fonterra, New Zealand)、11.974gのクエン酸三ナトリウム(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、6gの塩化ナトリウム(Pacific salt, Christchurch, New Zealand)、及び水(279.6 g(蒸発用の5.4gの水を含有する))の必要量を油へ添加した。混合物を速度4(2000 rpm)で90℃の温度スケールで2分間調理し、その後温度を保持時間5分間で80℃の温度スケールまで低下させた。各1分の終わりに、エマルションを完全に混合しエマルションの燃焼及び調理機器の壁への付着を抑制するために、速度を3秒間「ターボ(12000 rpm)」にセットした。20gの水に溶解したクエン酸(3.020 g, Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)を保持時間の終わりに添加した。そして、毎分3秒の「ターボ」と共に混合物をさらに2分間調理した。総調理時間は10分であった。溶融のプロセスチーズをプラスチックスクリューキャップ容器に流し込み、そして裏返し4℃で貯蔵した。プロセスチーズの最終pHは5.75であった。
5.3 調理pH5.7でMPC85及びアルファSカゼイン画分の混合物を使用したモデルプロセスチーズスプレッドの調製
2L容量のウォルウェルクサーモミックスTM21のミキサー調理機器(Vorwerk Australia Pty. Ltd., Granville, N.S.W., Australia)を使用して、モデルプロセスチーズを調製した。レシピは、表19に詳述する通りである。
大豆油(187.11 g, AMCO, Blue Bird Foods Ltd, Auckland, New Zealand)を100℃に設定した温度スケール及び1に設定した速度で1分間加熱した(これにより油温度は60℃となる)。
MPC85(47.5 g, MPC 485, Fonterra, New Zealand)、アルファSカゼイン画分(全て含めて30メッシュ(「全て含めて」とは、直径600μm未満の全粉末粒子を含むことを意味する)、Fonterra Innovation pilot plant, Paknerston North)、ラクトース(1.25g, Fonterra, New Zealand)、クエン酸三ナトリウム(13.229, Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、クエン酸(1.764 g, Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、塩化ナトリウム(6g, Pacific salt, Christchurch, New Zealand)、WPC(1.44g, ALACEN 392, Fonterra, New Zealand)及び水(279.9g(蒸発用の5.4gの水を含有))の必要量を油に添加した。混合物を速度4(2000 rpm)で90℃の温度スケールで2分間調理し、その後保持時間5分間で温度を80℃の温度スケールまで低下させた。各1分の終わりに、エマルションを完全に混合しエマルションの燃焼及び調理機器の壁への付着を抑制するために、速度を3秒間「ターボ(12000 rpm)」にセットした。20gの水を保持時間の終わりに添加した。そして、毎分3秒の「ターボ」と共にさらに2分間混合物を調理した。総調理時間は10分であった。溶融のプロセスチーズをプラスチックスクリューキャップ容器に流し込み、そして裏返し4℃で貯蔵した。プロセスチーズの最終pHは、5.75であった。
調理pH6.65でMPC85及びアルファSカゼイン画分の混合物を使用したモデルプロセスチーズスプレッドの調製
2L容量のウォルウェルクサーモミックスTM21ミキサー調理機器(Vorwerk Australia Pty. Ltd., Granville, N.S.W., Australia)を使用して、モデルプロセスチーズを調製した。レシピは表19に詳述する通りである。
大豆油(187.11g, AMCO, Blue Bird Foods Ltd, Auckland, New Zealand)を100℃に設定した温度スケール及び1に設定した速度で1分間加熱した(これにより油温度は60℃となる)。
MPC85(187.11 g, MPC 485, Fonterra, New Zealand)、アルファSカゼイン画分(全て含めて30メッシュ(「全て含めて」とは、直径600μm未満の全粉末粒子を含むことを意味する)、Fonterra Innovation pilot plant, Palmerston North)、ラクトース(1.25g, Fonterra, New Zealand)、クエン酸三ナトリウム(13.229 g, Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)、1.56mLの3M NaOH、塩化ナトリウム(6g, Pacific salt, Christchurch, New Zealand)、WPC(ALACEN 392, Fonterra, New Zealand)及び水(276.6g(蒸発用の5.4gの水を含有))の必要量を油に添加した。混合物を速度4(2000 rpm)で90℃の温度スケールで2分間調理し、その後温度を保持時間5分間で80℃の温度スケールまで低下させた。各1分の終わりに、エマルションを完全に混合し、エマルションの燃焼及び調理機器の壁への付着を抑制するために速度を「ターボ」(12000 rpm)に3秒間セットした。20gの水に溶解した1.764gのクエン酸(Jungbunzlauer GmbH, Perhofen, Austria)及び1.66mLの3M HClを保持時間の終わりに添加した。そして、毎分3秒の「ターボ」と共にさらに2分間混合物を調理した。総調理時間は10分であった。溶融のプロセスチーズをプラスチックスクリューキャップ容器に流し込み、そして4℃で貯蔵した。プロセスチーズの最終pHは5.75であった。
注記:添加するNaOH及びHClに付随する水を、プロセスチーズの必要な水分含有量を得るために添加する水から差し引いた。
モデルプロセスチーズの組成
全プロセスチーズは、52.0%の湿度、32.8%の脂質、10.0%のタンパク質、0.6%のラクトース並びに残渣4.6%のミネラル及びその他を含有するように調合した。サンプルの硬度を表20に示す。
表19 MPC85及びアルファSカゼイン画分を使用して製造したモデルプロセスチーズスプレッドのためのレシピ。
Figure 2011512816
注記:水の重量は蒸発のための5.4gの許容量を含有する。
*そして、調理pH6.65のサンプルについてのみ、酸及び塩基に付随する水の量を補足するために添加する水から3.3gの水を差し引いた。
硬度測定
2cmの直径鋼板を有するTA AR2000レオメータ(AlphaTech, Auckland)を20℃で使用して、サンプルの硬度を得た。サンプルの高さを2mmにセットした。サンプルを乾燥から防ぐために、サンプルの輪郭を軽パラフィン油で被膜した。伸度(strain)0.005で10Hz〜0.01Hzでサンプルを流した(swept)。硬度の読み値は、20℃、0.1HzでG’であった。
表20. MPC85及び総タンパク質に対して20%のホエータンパク質であるアルファSカゼイン画分を含有するモデルプロセスチーズスプレッドの硬度(G')。
Figure 2011512816
上記実施例は、本発明の実施の実例である。本発明は多数の変更及びバリエーションが実施され得ることが、当業者によって理解されるであろう。例えば、カゼイン/ホエータンパク質の割合、脂質含有量及び組成、調理温度、調理pH及びpHを変化させるために使用する酸は全て変更してもよい。

Claims (25)

  1. タンパク質ゲルまたは乳タンパク質ゲル成分を調製するための方法であって、
    (a)カゼインを含んでなる乳製品出発物質を準備すること;
    (b)必要な場合に、範囲5.0〜8.0の中の事前に選択した点まで、pHを調整すること;
    (c)上記の事前に選択したpHを有する上記物質を調理ステップに供すること;
    (d)調理した生成物のpHを3.8〜7.5まで調整すること;
    (e)最終生成物または成分を形成するために、pH3.8〜7.5の生成物を加工及び/又はパックすること、
    を含んでなり、
    上記乳製品出発物質の上記カゼインの少なくとも10%が、1.25:1以上のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS濃縮カゼイン、または0.8:1未満のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS減少カゼインを含んでなる、方法。
  2. 前記方法が、ホエー除去ステップを有しない、請求項1記載の方法。
  3. 前記タンパク質ゲルが、チーズ、プロセスチーズ、クリームチーズ、チーズ様生成物、ヨーグルトまたは乳製品デザートである、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記乳製品出発物質が、チーズ、レンネットカゼイン、乳または酸カゼイン、スキムミルク、全乳、乳タンパク質濃縮物及びこれらのいずれかの混合物からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記乳製品出発物質がホエータンパク質を含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記乳製品出発物質が非変性のホエータンパク質を含んでなる、請求項5記載の方法。
  7. 前記乳製品出発物質がカゼイン供給源及びホエータンパク質供給源の混合物を含んでなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記乳製品出発物質がホエータンパク質濃縮物及びカゼインの混合物を含んでなる、請求項7記載の方法。
  9. 前記乳製品出発物質がアルファS濃縮カゼインを含んでなり、そして前記生成物がチーズ、チーズ様生成物またはクリームチーズである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記出発物質中の前記カゼインの少なくとも15%がアルファS濃縮カゼインまたはアルファS減少カゼインである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ホエータンパク質のカゼインに対する割合が、0.05:1〜3:1の範囲内である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記カゼイン濃度が3〜20%(w/w)の範囲である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. チーズ、チーズ様生成物、または乳製品デザートを調製するための方法であって、
    (a)カゼインを含んでなる乳製品出発物質を供給すること;
    (b)必要な場合に、範囲5.0〜8.0の中の事前に選択した点まで、pHを調整すること;
    (c)上記の事前に選択したpHを有する上記物質を調理ステップに供すること;
    (d)液体である間に、調理した生成物のpHを4.5〜7.5まで調製すること;
    (e)まだ液体である間に、上記pH4.5〜7.5の生成物をパッケージ化に置くこと;及び
    (f)上記パックした生成物を静置(set)できる状況を提供すること;
    を含んでなり、
    上記カゼインの少なくとも10%がアルファS濃縮カゼインを含んでなる方法。
  14. 前記アルファS濃縮または減少カゼイン画分が、前記生成物中に前記カゼインの10〜50%を供給する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記アルファS濃縮または減少カゼイン画分が、前記生成物中に前記カゼインの15〜40%を供給する、請求項14に記載の方法。
  16. 調理するための前記物質が、範囲5.7〜7.5にpHを有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記pHの範囲が6.2〜7.2である、請求項16に記載の方法。
  18. 調理後に前記pHが4.5〜6.2まで調整される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 調理前は前記pHがpH6.1〜6.7であり、調理後にpH4.8〜5.9まで調整され、さらに前記タンパク質ゲルがアルファSカゼイン濃縮を有するチーズスライスである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記調理温度が範囲50℃〜前記混合物の沸点の中にあり、そして該調理時間が範囲1秒〜30分の中である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 乳製品成分を製造するための方法であって、
    (a)カゼイン及び非変性のホエータンパク質を含んでなる乳製品出発物質を準備すること;
    (b)必要な場合に、範囲5.0〜8.0の中の事前に選択した点までpHを調整すること;
    (c)上記の事前に選択したpHを有する上記物質を調理ステップに供すること;及び
    (d)粉末を形成するために加熱処理した材料を乾燥すること;
    を含んでなり、
    上記乳製品出発物質の上記カゼインの少なくとも10%が、1.25:1以上のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS濃縮カゼインまたは0.8:1未満のアルファSのベータカゼインに対する重量比を有するアルファS減少カゼインを含んでなる方法。
  22. 前記出発物質中の前記カゼインの少なくとも15%がアルファS濃縮カゼインまたはアルファS減少カゼインである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記出発物質中の前記カゼインの少なくとも20%がアルファS濃縮されている、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. アルファS減少カゼインが使用され、そして1.6:1以下のアルファ:ベータの割合を有する、請求項1〜9及び16〜22のいずれか1項に記載の方法。
  25. アルファ:ベータの割合が3:1以上である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
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