JP7012149B2 - 電磁弁、高圧ポンプおよびエンジンシステム - Google Patents

電磁弁、高圧ポンプおよびエンジンシステム Download PDF

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Description

本開示は、電磁弁、高圧ポンプおよびエンジンシステムに関する。
従来から高圧ポンプに関する発明が知られている(下記特許文献1を参照)。特許文献1に記載された高圧ポンプは、プランジャと、ポンプボディと、吸入弁と、コイルと、固定コアと、可動コアと、付勢手段と、ニードルと、第1顎部と、第2顎部と、を備えている(同文献、請求項1等を参照)。
プランジャは、軸方向に往復移動可能である。ポンプボディは、プランジャの往復移動により燃料が加圧される加圧室と、この加圧室に燃料を供給する供給通路と、加圧室から燃料を吐出する吐出通路と、を有する。吸入弁は、前記供給通路に設けられた弁座に着座および離座可能に設けられ、前記供給通路を開閉する。
コイルは、通電により磁界を生じる。固定コアは、コイルの励磁する磁界内に設けられる。可動コアは、固定コアの吸入弁側に設けられ、コイルの励磁する磁界により固定コアに磁気吸引される。付勢手段は、可動コアを吸入弁側に付勢する。ニードルは、可動コアと相対移動可能に設けられ、吸入弁を弁座から離座する方向へ移動可能である。
第1顎部は、ニードルの外壁に設けられ、磁力によって可動コアが固定コア側に移動を開始した後、可動コアに当接可能に設けられている。第2顎部は、ニードルの外壁に設けられ、付勢手段の付勢力によって可動コアが吸入弁側に移動を開始した後、可動コアに当接可能である。
この従来の高圧ポンプは、第1顎部の可動コア側の端面、および可動コアの第1顎部側の端面にめっき処理が施される場合がある(同文献、請求項14を参照)。また、第2顎部の可動コア側の端面、および可動コアの第2顎部側の端面にめっき処理が施されたり(同文献、請求項15を参照)、可動コアの軸孔の内壁、およびニードルの大径部の外壁にめっき処理が施されたりする場合がある。
また、電磁駆動型の吸入弁を備えた高圧燃料供給ポンプに関する発明が知られている(下記特許文献2を参照)。特許文献2に記載された発明は、プランジャロッド付勢ばね内包空間にキャビテーションが発生した場合、内包空間を形成する固定コアの表面がキャビテーションにより壊食されるのを防止することを目的とし、固定コアを二分割化しプランジャロッド付勢ばね着座部の部材を固定コアよりも表面硬度の高い硬質のカップ状部材とし、固定コアに圧入し固定している。これにより、キャビテーションの気泡崩壊による衝撃力に耐えることができ、壊食の発生を防止できる(同文献、要約等を参照)。
特開2013-002332号公報 特開2014-136966号公報
前記特許文献1に記載された高圧ポンプは、ニードルの第1顎部および第2顎の端面ならびに大径部の外壁や、可動コアの端面および軸孔の内壁にめっき処理が施されることで、摩耗が抑制されたり、摩擦係数を小さくしたりすることができる(同文献、第0017段落‐第0019段落等を参照)。しかしながら、付勢手段である第1スプリングを収容する固定コアの収容部の底部において燃料が移動することにより、キャビテーションの気泡崩壊が発生し、その衝撃力によってエロージョン(壊食)が発生するおそれがある。
これに対し、前記特許文献2に記載された高圧燃料供給ポンプは、固定コアよりも表面硬度の高い硬質のカップ状部材を固定コアに圧入して固定することで、キャビテーションの気泡崩壊による衝撃力に耐えることができ、壊食の発生を防止できる。しかし、このような構成では、部品点数が増加するだけでなく、電磁駆動型の吸入弁および高圧燃料供給ポンプが大型化するおそれがある。
本開示は、エロージョンを抑制することができ、かつ、従来よりも部品の削減および小型化を実現可能な電磁弁と、その電磁弁を備えた高圧ポンプおよびエンジンシステムを提供する。
本開示の一態様は、弁体を軸方向に移動させることによって流路を開閉させるロッドと、固定コアに吸引されることで、前記ロッドと係合して前記ロッドを前記軸方向における可動コアから前記固定コアに向かう第一方向に移動させる可動コアと、前記固定コアに設けられた凹部に収容され、前記ロッドを前記第一方向と反対の第二方向に向かって付勢するロッド付勢部材と、を備え、前記固定コアは、前記凹部の内壁の表層部に、前記固定コアの母材よりも硬度が高い硬質部を有することを特徴とする電磁弁である。
本開示の上記一態様によれば、エロージョンを抑制することができ、かつ、従来よりも部品の削減および小型化を実現可能な電磁弁と、その電磁弁を備えた高圧ポンプおよびエンジンシステムを提供することができる。
本開示の実施形態に係るエンジンシステムの構成を示す概略図。 図1に示すエンジンシステムを構成する高圧ポンプの断面図。 図2に示す高圧ポンプのIII‐III線に沿う断面図。 図3に示す高圧ポンプのIV‐IV線に沿う断面図。 図2に示す高圧ポンプを構成する電磁弁の拡大断面図。 図5に示す電磁弁の閉弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の閉弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の閉弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の閉弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の開弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の開弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の開弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5に示す電磁弁の開弁時の液体の流れを説明する拡大断面図。 図5の電磁弁の硬質部の厚さと耐壊食性との関係を示すグラフ。 図5の電磁弁の変形例を示す拡大断面図。
以下、図面を参照して本開示の電磁弁、高圧ポンプおよびエンジンシステムの一実施形態を説明する。
図1は、本開示の実施形態に係るエンジンシステム1の構成の一例を示す概略図である。エンジンシステム1は、主に、燃料タンク2と、圧送ポンプ3と、高圧ポンプ10と、インジェクタ4と、を備えている。また、エンジンシステム1は、たとえば、コモンレール5と、圧力センサ6と、エンジン7と、電子制御ユニット8(Electronic Control Unit:ECU)と、を備えている。
燃料タンク2は、たとえば、ガソリン、軽油、エタノールなどの液体の燃料Fを貯留する。圧送ポンプ3は、たとえば、燃料タンク2と高圧ポンプ10とを接続する燃料供給管9の途中に設けられ、燃料供給管9を通して燃料タンク2から高圧ポンプ10へ燃料Fを圧送する。高圧ポンプ10は、たとえば、燃料供給管9を介して供給された燃料Fを加圧してコモンレール5に吐出する。
より詳細には、高圧ポンプ10は、主に、吸入口11と、電磁弁100と、加圧室12と、吐出弁14と、吐出口15と、を備えている。吸入口11は、たとえば燃料供給管9に接続され、圧送ポンプ3によって供給された液体である燃料Fが吸入される。電磁弁100は、吸入口11と加圧室12との間に設けられ、たとえば、電子制御ユニット8によって制御される。加圧室12は、たとえば、電磁弁100を介して供給された液体の燃料Fを加圧するプランジャ13を備えている。吐出弁14は、加圧室12と吐出口15との間に設けられている。吐出口15は、たとえば、加圧室12で加圧されて吐出弁14を通過した液体をコモンレール5へ吐出する。
また、高圧ポンプ10は、たとえば、吸入口11と電磁弁100および加圧室12との間の燃料Fの流路に、脈動低減部16が設けられている。詳細については後述するが、脈動低減部16は、高圧ポンプ10の吸入口11から吸入されて吐出口15から吐出される液体である燃料Fの圧力の脈動を低減する構成を有している。
インジェクタ4は、たとえば、コモンレール5に供給された高圧の燃料Fを、エンジン7のシリンダ内へ噴射する。圧力センサ6は、コモンレール5に供給された高圧の燃料Fの圧力を測定し、圧力の測定結果を電子制御ユニット8へ信号線を介して出力する。電子制御ユニット8は、たとえば、圧送ポンプ3、高圧ポンプ10およびインジェクタ4に信号線を介して接続され、これら圧送ポンプ3、高圧ポンプ10およびインジェクタ4を制御する。
図2は、図1に示すエンジンシステム1を構成する高圧ポンプ10の断面図である。図3は、図2に示す高圧ポンプ10のIII‐III線に沿う断面図である。図4は、図3に示す高圧ポンプ10のIV‐IV線に沿う断面図である。なお、図2は、図3に示す高圧ポンプ10のII‐II線に沿う縦断面図であり、図3は、図4に示すIII‐III線に沿う断面図である。本実施形態の高圧ポンプ10は、前述のように、たとえば、インジェクタ4がエンジン7のシリンダ内に直接的に燃料Fを噴射する、いわゆる直噴型のエンジンシステム1に適用される高圧燃料ポンプである。
前述のように、高圧ポンプ10は、主に、吸入口11と、電磁弁100と、加圧室12と、吐出弁14と、吐出口15と、を備えている。また、高圧ポンプ10は、たとえば、前述のように、プランジャ13と、脈動低減部16と、を備えている。さらに、高圧ポンプ10は、たとえば、ポンプ本体10aと、脈動低減部16が収容されるダンパ室17と、加圧室12と吐出口15との間の流路に設けられた圧力開放弁18と、プランジャ13を駆動させる駆動機構19と、を備えている。
ポンプ本体10aは、たとえば、金属製の耐圧部であり、エンジン7またはエンジン7の周辺の構造体に取り付けられている。ポンプ本体10aは、内部に液体である燃料Fの流路や加圧室12などが形成されている。また、ポンプ本体10aは、たとえば、電磁弁100、圧力開放弁18、駆動機構19、脈動低減部16、ダンパ室17を形成するカバー17aなどを組み付けるための複数の凹部を有している。
ポンプ本体10aは、たとえば、図3に示すフランジ部10cの貫通孔10dに挿入されたボルトを、図2および図4に示す構造体に設けられたねじ穴に締結することにより、構造体に固定される。ポンプ本体10aは、構造体に対向する面から突出して構造体の凹部に係合する円筒状の部分を有し、その円筒状の部分の外周面に設けられた環状溝にOリング10bが嵌め込まれている。Oリング10bは、ポンプ本体10aと構造体との間を封止して、たとえばエンジンオイルなどの潤滑油が構造体の外部へ漏れるのを防止する。
吸入口11は、たとえば、ポンプ本体10aに接続された接続管11aの先端の開口部である。接続管11aは、たとえば、吸入口11と反対の基端部がポンプ本体10aに溶接により取り付けられ、ポンプ本体10aの内部の流路に接続されている。接続管11aは、燃料タンク2から低圧の燃料Fを供給する燃料供給管9に接続され、低圧の燃料Fは吸入口11から高圧ポンプ10の内部に供給される。図4に示すように、たとえば、接続管11aの基端部に接続されたポンプ本体10aの内部の流路に吸入フィルタ11bが設けられている。吸入フィルタ11bは、燃料Fに含まれる異物を除去し、異物がダンパ室17内に流入することを防止する。
ダンパ室17は、たとえば、ポンプ本体10aの構造体に取り付けられた端部と反対側の端面と、その端面を覆うようにポンプ本体10aに取り付けられたカバー17aとの間の空間である。ダンパ室17は、図4に示すように、ポンプ本体10aの内部に形成された流路と接続管11aを介して、接続管11aの先端の吸入口11に接続されるとともに、ポンプ本体10aの内部に形成された流路を介して、プランジャ13の駆動機構19が組み付けられたポンプ本体10aの凹部に接続されている。また、ダンパ室17は、図2に示すように、ポンプ本体10aの内部に形成された流路および電磁弁100を介して、加圧室12に接続されている。
脈動低減部16は、たとえば、重ね合わせた2枚の金属ダイアフラムの周縁部を溶接して製造された金属ダンパである。脈動低減部16は、2枚の金属ダイアフラムの間に0.3[MPa]から0.6[MPa]程度の圧力のガスが封入されている。脈動低減部16は、周縁部が、ダンパ室17内に配置された支持部材16aとカバー17aとの間に挟持され、ダンパ室17内に配置されている。なお、脈動低減部16を介して隣り合うダンパ室17のカバー17a側の領域とポンプ本体10a側の領域との間は、図示を省略する流路によって接続され、液体である燃料Fが流通するようになっている。
駆動機構19は、エンジン7またはエンジン7周辺の構造体に取り付けられたポンプ本体10aの端部の凹部に組み付けられ、一部が構造体によって支持されている。駆動機構19は、たとえば、シリンダ19aと、シール部材19bと、シールホルダ19cと、ばね19dと、リテーナ19eと、タペット19fと、を備えている。
シリンダ19aは、たとえば、おおむね円筒状の部材であり、プランジャ13を軸方向に挿通させる貫通孔を有している。シリンダ19aは、たとえば、ポンプ本体10aの凹部に圧入されて固定されることでポンプ本体10aとシリンダ19aとの間が封止され、加圧室12内で加圧された燃料Fがポンプ本体10aとシリンダ19aとの間から漏れないようになっている。シリンダ19aは、たとえば、プランジャ13が軸方向に往復運動する時に、貫通孔の内周面によってプランジャ13の外周面を案内する。
シール部材19bは、たとえば、プランジャ13を軸方向に挿通させる貫通孔を有する円筒状の部材である。シール部材19bの内周面は、プランジャ13の外周面に液密に接した状態でプランジャ13を軸方向に摺動させる。シール部材19bの外周面は、たとえば、シールホルダ19cの円筒状の部分の内周面に接している。シール部材19bは、たとえば、プランジャ13およびシールホルダ19cと接している部分を液密に封止し、プランジャ13の軸方向への往復運動時に、シールホルダ19cとポンプ本体10aの凹部によって画定された副室内の燃料Fが、高圧ポンプ10の外部へ漏洩するのを防止する。
また、シール部材19bは、たとえば、エンジンオイルを含む潤滑油などが、高圧ポンプ10の内部へ流入するのを防止する。
ばね19dは、たとえば、一端がシールホルダ19cのポンプ本体10aと反対側の凹状の部分の内部に収容されてその凹状の部分の底部に支持され、他端がリテーナ19eのシールホルダ19cに対向する面に支持され、シールホルダ19cとリテーナ19eとの間で圧縮されている。これにより、ばね19dは、プランジャ13の軸方向において、リテーナ19eをタペット19fへ向けて付勢している。リテーナ19eは、たとえば、中央部に貫通孔を有する円板状の部材である。リテーナ19eは、たとえば、加圧室12内に配置されたプランジャ13の先端部と反対側のプランジャ13の基端部の外周に設けられた環状溝にはめ込まれ、プランジャ13の基端部の外周に固定されている。
タペット19fは、ばね19dのポンプ本体10aと反対側の端部の外周に配置された有底円筒状の部材である。タペット19fは、リテーナ19eを介してプランジャ13をタペット19fに向けて付勢するばね19dの付勢力によって、エンジン7のカムシャフトに取り付けられたカムCの外周に接し、カムCの回転によってプランジャ13の軸方向に往復運動するように構成されている。以上のような構成により、駆動機構19は、カムCの回転によって、プランジャ13を軸方向に往復運動させる。
吐出弁14は、図3に示すように、加圧室12の出口に接続された流路に設けられている。吐出弁14は、たとえば、シート部材14aと、弁体14bと、ばね14cと、ストッパ14dと、を備えている。シート部材14aは、たとえば、燃料Fの流れの下流側の部分が拡径された円筒状の部材であり、下流側の端部に弁体14bと接することで燃料Fの流路を閉鎖する座面を有している。弁体14bは、シート部材14aに対向する先端部が円板状に形成され、シート部材14aと反対側の基端部が先端部よりも径の小さい円筒状に形成されている
弁体14bは、先端部の周縁部がシート部材14aの座面に接することで燃料Fの流路を閉鎖し、先端部の周縁部がシート部材14aの座面から離れることで、シート部材14aの座面の先端部の周縁部との間に燃料Fの流路が形成される。ばね14cは、内側に弁体14bの基端部が挿入され、弁体14bの先端部とストッパ14dとの間で圧縮された状態で配置され、弁体14bをシート部材14aに向けて付勢している。ストッパ14dは、たとえば、弁体14bの基端部の円筒状の部分に挿入されて弁体14bの開閉移動を案内する円柱の凸部を有し、ポンプ本体10aに溶接によって固定され、ポンプ本体10aとの間が封止されている。ストッパ14dは、たとえば、ばね14cの弁体14bと反対側の端部を係合させる凹部を有している。
吐出弁14は、加圧室12の内部の燃料Fと吐出弁14の下流側の燃料Fとの間に差圧が無い状態では、ばね14cの付勢力によって弁体14bがシート部材14aの座面に接して閉弁状態となっている。加圧室12の内部の燃料Fの圧力が、吐出弁14の下流側の燃料Fの圧力がよりも大きくなり、その差圧がばね14cの付勢力を超えると、弁体14bがシード部材の座面から離れて開弁状態になる。弁体14bは開弁時にストッパ14dと接触して開弁方向への移動が制限される。吐出弁14は、加圧室12の下流側の燃料Fが加圧室12に逆流するのを防止する逆止弁として機能する。
吐出口15は、たとえば、ポンプ本体10aに接続された円筒状の吐出部15aの先端の開口部である。吐出部15aは、たとえば、吐出口15と反対の基端部がポンプ本体10aに溶接により取り付けられ、ポンプ本体10aの内部の吐出弁14よりも燃料Fの下流側の流路に接続されている。吐出部15aは、たとえば、コモンレール5に接続され、加圧室12で加圧された高圧の燃料Fをコモンレール5へ吐出する。
圧力開放弁18は、たとえば、吐出部15aの内部に配置され、加圧室12と吐出口15との間の流路に設けられている。圧力開放弁18は、たとえば、ケーシング18aと、弁体18bと、弁体ホルダ18cと、ばね18dと、ストッパ18eと、を備えている。
ケーシング18aは、たとえば、有底円筒状に設けられ、底部の中央部に開口を有し、底部の内側の開口縁に座面が形成されている。ケーシング18aの内径は、底部の近傍および底部と反対側の開口端の近傍において縮径され、その間の中間部において拡径されている。
弁体18bは、たとえば球状に設けられ、ケーシング18aの座面に接することで、弁体18bと座面との間の流路を閉鎖し、ケーシング18aの座面から離れることで弁体18bと座面との間に流路が形成される。弁体ホルダ18cは、ケーシング18aの底部に対向する先端部の中央部に弁体18bを保持し、ケーシング18aの底部と反対の後端部が先端部よりも縮径された円筒状に設けられている。弁体ホルダ18cの先端部の外径は、ケーシング18aの底部の近傍の縮径された内径とおおむね等しく、ケーシング18aの中間部の拡径された部分の内径よりも小さくされている。
ばね18dは、弁体ホルダ18cに接する先端部の内側に弁体ホルダ18cの円筒状の後端部が係合され、ストッパ18eに接する後端部の内側にストッパ18eの円筒状の先端部が係合されている。ばね18dは、ストッパ18eと弁体ホルダ18cとの間で圧縮され、弁体ホルダ18cをケーシング18aの底部に向けて付勢している。ストッパ18eは、たとえば、ケーシング18aの底部と反対側の開口部に圧入されて固定されている。ストッパ18eの固定位置を調整することで、ばね14cの付勢力を調整することができる。
圧力開放弁18は、たとえば、高圧ポンプ10の電磁弁100の故障などにより、吐出口15の燃料Fの圧力が異常に高圧になり、弁体18bに作用する圧力がばね18dの付勢力を超えると、弁体18bおよび弁体ホルダ18cがストッパ18eへ向けて移動する。すると、弁体14bと座面との間に形成された流路を介して、ケーシング18aの底部と弁体ホルダ18cとの間に燃料Fが流入する。ケーシング18aの内部に流入した燃料Fは、さらに、弁体ホルダ18cの外周面とケーシング18aの内径が拡径された部分の内周面との間を通り、ストッパ18eの貫通孔を通過して加圧室12へ至る流路に流入することで、吐出口15の燃料Fの異常な高圧が開放される。
図5は、図2に示す高圧ポンプ10を構成する電磁弁100の拡大断面図である。詳細については後述するが、本実施形態の電磁弁100は、次の構成を主な特徴としている。
電磁弁100は、ロッド130と、可動コア140と、ロッド付勢部材105と、を備える。ロッド130は、弁体107を軸方向Daに移動させることによって、たとえば液体室122と加圧室12との間の流路を開閉させる。可動コア140は、固定コア150に吸引されることでロッド130と係合してロッド130を軸方向Daにおける可動コア140から固定コア150に向かう第一方向Da1に移動させる。ロッド付勢部材105は、固定コア150に設けられた凹部151に収容され、ロッド130を第一方向Da1と反対の第二方向Da2に向かって付勢する。そして、固定コア150は、凹部151の内壁の表層部に、固定コア150の母材よりも硬度が高い硬質部152を有している。
より詳細には、電磁弁100は、液体である燃料Fの入口101および出口102と、ロッド130と、可動コア140と、固定コア150と、コイル104と、ロッド付勢部材105と、を備えている。ロッド130は、軸方向Daの移動によって出口102を開閉させる。可動コア140は、ロッド130に係合して、ロッド130とともにロッド130の中心軸Aに沿う軸方向Daに移動する。固定コア150は、可動コア140を磁気により吸引することで、ロッド130を軸方向Daに移動させて出口102から離隔させる。コイル104は、固定コア150に磁気を発生させる。ロッド付勢部材105は、固定コア150に設けられた凹部151に収容され、ロッド130を出口102へ向けて軸方向Daに付勢する。そして、固定コア150は、凹部151の内壁の表層部に、固定コア150の母材よりも硬度が高い硬質部152を有している。
以下、本実施形態の電磁弁100の各部の構成を詳細に説明する。本実施形態の電磁弁100は、前述の構成に加えて、たとえば、シート部材120と、ストッパ106と、弁体107と、弁体付勢部材108と、アウターコア109と、シールリング110と、ボビン111と、ヨーク112と、コネクタ113(図2参照)とを備えている。
ロッド130は、たとえば、弁体107の開閉方向を軸方向Daとする丸棒状または円柱状に形成されている。ロッド130は、たとえば、軸方向Daの基端部に、径方向に突出する鍔状のフランジ部131を有している。ロッド130は、たとえば、フランジ部131よりも先端側の部分が、可動コア140に設けられた貫通孔10dに挿通され、フランジ部131が可動コア140の固定コア150に対向する端面に設けられた凹部の底部に係合している。ロッド130は、たとえば、基端部のフランジ部131がコイルばねなどのロッド付勢部材105によって弁体107へ向けて付勢され、軸方向Daの先端部が弁体107に接している。ロッド130は、軸方向Daの移動によって出口102を開閉させる。
シート部材120は、たとえば、ポンプ本体10aの凹部に圧入され、溶接によりポンプ本体10aに固定されている。シート部材120は、たとえば、可動コア140に対向する端部にロッドガイド121を有し、内部に液体である燃料Fの吸入ポートである液体室122を有している。シート部材120は、図2および図3に示すように、液体室122が設けられた中央部を互いに直交する二方向に貫通する貫通孔を有している。これらの貫通孔は、ロッド130の軸方向Daに直交する方向にシート部材120を貫通し、液体室122に液体である燃料Fの入口101を形成している。
この液体室122の入口101は、電磁弁100における液体すなわち燃料Fの入口101であり、図2に示すように、ダンパ室17と電磁弁100との間の流路に接続されている。また、シート部材120は、ロッドガイド121と反対側の端部に、ストッパ106および弁体107を収容する凹部が設けられ、その凹部の底部に液体室122の出口102が形成されている。この液体室122の出口102は、液体である燃料Fの出口102であり、電磁弁100における液体すなわち燃料Fの出口102である。このように、電磁弁100は、液体である燃料Fの入口101および出口102を備え、これら入口101と出口102を有する液体室122を備えている。また、シート部材120は、液体室122の出口102の外側の開口縁に、円環状のシート部123を有している。
弁体107は、シート部材120のロッドガイド121と反対側の端部に設けられた凹部に収容され、ロッド130の軸方向Daの移動により液体室122の出口102を閉鎖する閉位置と液体室122の出口102を開放する開位置との間で軸方向Daに移動する。弁体107が閉位置にあるとき、弁体107は液体室122の出口102の外側のシート部123に接して着座し、弁体107とシート部123との間の液体の燃料Fの流路が閉鎖され、電磁弁100が閉弁状態になる。また、弁体107が開位置にあるとき、弁体107はシート部123から離れ、弁体107とシート部123との間に液体の燃料Fの流路が形成され、電磁弁100が開弁状態になる。
弁体107は、たとえば、コイル104に通電がされていない状態で、ロッド付勢部材105によって弁体107へ向けて付勢されたロッド130により軸方向Daに押されて開位置に移動し、コイル104に通電された状態で、弁体付勢部材108によってシート部123へ向けて付勢されて閉位置に移動する。
ストッパ106は、たとえば、シート部材120のロッドガイド121と反対側の端部に設けられた凹部の開口部の内側に、圧入および溶接されることで固定されている。ストッパ106は、弁体107に対向する面に、たとえば、コイルばねである弁体付勢部材108を収容する凹部を有している。ストッパ106は、たとえば、電磁弁100の液体室122の出口102から高圧ポンプ10の加圧室12へ流れる液体の燃料Fを通過させる貫通孔や切欠き部を有している。
弁体付勢部材108は、たとえば、コイルばねであり、弁体107のロッド130と反対側に配置され、ストッパ106と弁体107との間で圧縮され、弁体107をロッド130に向けて軸方向Daに付勢する。弁体付勢部材108は、たとえば、ストッパ106側の端部がストッパ106に設けられた凹部の底部の環状溝に係合し、弁体107側の端部の内側に弁体107に設けられた凸部が係合され、弁体107を軸方向Daにシート部123へ向けて付勢している。
ロッドガイド121は、前述のように、シート部材120の可動コア140に対向する端部に設けられている。ロッドガイド121は、ロッド130を軸方向Daに挿通させる貫通孔121aを有し、貫通孔121aの内周面によってロッド130の外周面を案内することで、ロッド130の軸方向Daの移動を案内する。ロッドガイド121は、固定コア150の凹部151と液体室122との間で液体の燃料Fを流通させる液体流通孔121bを有し、可動コア140に対向する端部に、たとえばコイルばねであるコア付勢部材124を支持する支持部121cを有している。
ロッドガイド121の支持部121cは、たとえば、中央部に貫通孔121aを有し、ロッドガイド121の可動コア140に対向する端面から可動コア140に向けて突出する突起状に設けられている。ロッドガイド121の支持部121cは、たとえば、コイルばねであるコア付勢部材124の可動コア140と反対の端部からコア付勢部材124の内側に挿入されて係合されている。
可動コア140は、前述のように、ロッド130に係合してロッド130とともに軸方向Daに移動する。より具体的には、可動コア140は、固定コア150に対向する端面に設けられた凹部の底部に、ロッド130の基端部に設けられたフランジ部131を係合させ、ロッド130とともに軸方向Daに移動する。可動コア140は、中央部にロッド130を軸方向Daに挿通させる貫通孔141を有する円筒状に形成されている。ロッド130を挿通させる可動コア140の貫通孔141の内径は、ロッド130の外径よりも僅かに大きくされている。これにより、可動コア140とロッド130は、相対的に軸方向Daに移動可能になっている。
可動コア140は、固定コア150と液体室122との間に配置され、固定コア150の凹部151と液体室122との間で液体の燃料Fを流通させる流路である液体流通孔142を有している。可動コア140は、たとえば析出硬化系ステンレス鋼など、磁気特性および硬度に優れた材料によって構成することができる。より具体的には、可動コア140は、たとえば、析出硬化型のフェライト系ステンレス鋼によって構成することができる。可動コア140の固定コア150に対向する端面は、固定コア150との衝突の衝撃に耐える硬度を有するように構成される。
可動コア140は、図5に示す電磁弁100の開弁状態、すなわちコイル104の通電がされていない状態において、固定コア150との間の間隙G1が、弁体107とシート部123との間の間隙G2よりも大きくされている。これにより、弁体107を開弁位置から閉弁位置へ移動させるときに、可動コア140が固定コア150に干渉することが防止されている。また、可動コア140は、ロッドガイド121に対向する面に、たとえばコイルばねであるコア付勢部材124のロッドガイド121と反対側の端部を係合させる陥凹部143を有している。
コア付勢部材124は、たとえば、コイルばねであり、ロッドガイド121と可動コア140との間で圧縮され、可動コア140を固定コア150に向けて付勢している。コア付勢部材124は、ロッドガイド121側の端部の内側にロッドガイド121の支持部121cが係合され、可動コア140側の端部が可動コア140のロッドガイド121に対向する面に形成された陥凹部143に係合されている。
固定コア150は、コイル104の通電時に可動コア140を吸引する磁気を発生させて、前述のように、可動コア140を磁気により吸引することで、ロッド130を軸方向Daに移動させて出口102から離隔させるための部材である。固定コア150は、前述のように、ロッド付勢部材105の一端を収容して支持する凹部151の内壁の表層部に、固定コア150の母材よりも硬度が高い硬質部152を有している。なお、硬度は、たとえば、ブリネル硬さやビッカース硬さである。
より具体的には、本実施形態の電磁弁100において、硬質部152は、ロッド付勢部材105の一端を支持する凹部151の底部151bに設けられている。硬質部152は、凹部151の底面全体に設けられていることが好ましいが、たとえば、コイルばねであるロッド付勢部材105の内側の凹部151の底面の中央部に部分的に設けてもよい。また、硬質部152は、凹部151の底部151bだけでなく、凹部151の内周面151aの底部151bや、凹部151の内周面151a全体に設けられていてもよい。
図5に示す例において、硬質部152は、固定コア150の凹部151の底部151bのみに設けられている。より具体的には、硬質部152は、固定コア150の凹部151の底面全体を覆うように、凹部151の内壁の表層部に設けられている。硬質部152は、たとえば、凹部151の内壁の表面に形成された金属めっき層である。硬質部152である金属めっき層は、固定コア150の母材の硬度よりも高い硬度を有するものであれば特に限定されないが、たとえば、硬質クロムめっき層である。
後述するように、液体である燃料Fのキャビテーションで作られた気泡の崩壊によるエロージョン(壊食)に対する耐久性を向上させる観点から、硬質部152である硬質クロムめっき層の厚さは、たとえば、5[μm]以上であることが好ましい。なお、硬質部152は、固定コア150の母材よりも硬度が高ければよく、金属めっき層に限定されない。たとえば、硬質部152は、固定コア150の母材の表面が硬質処理された硬質処理層であってもよい。
固定コア150は、たとえば析出硬化型のフェライト系ステンレス鋼、すなわちフェライト系析出硬化型金属など、磁気特性、耐摩耗性、および硬度に優れた材料によって構成することができる。換言すると、固定コア150の母材は、たとえば、析出硬化系ステンレス鋼である。特に、固定コア150の可動コア140に対向する端面は、可動コア140との衝突の衝撃に耐える硬度を有するように構成される。析出硬化系ステンレス鋼の組成は、たとえば、17Cr-4Ni-4Cu-Nbである。
ロッド付勢部材105は、前述のように、少なくとも一部が固定コア150に設けられた凹部151に収容され、ロッド130を出口102へ向けて軸方向Daに付勢する。より具体的には、ロッド付勢部材105は、たとえばコイルばねであり、ロッド130の基端部に設けられたフランジ部131と、固定コア150に設けられた凹部151の底部151bとの間で圧縮され、ロッド130を出口102へ向けて軸方向Daに付勢する。ロッド付勢部材105のロッド130側の端部の内側に、ロッド130のフランジ部131から固定コア150に向けて突出した凸状の部分が係合している。
アウターコア109は、たとえば、一端がポンプ本体10aの凹部に溶接などによって固定され、他端にヨーク112、ボビン111、およびシールリング110などが取り付けられた円筒状の部材である。アウターコア109は、一方の端部の内側に、ロッドガイド121が挿入され、他方の端部の内側に可動コア140が収容されている。アウターコア109は、たとえば、円筒状の内周面によって可動コア140の円筒状の外周面を案内することで、内部に収容された可動コア140の軸方向Daの移動を案内する。
シールリング110は、固定コア150とアウターコア109との間に設けられ、固定コア150およびアウターコア109よりも肉厚が薄い円筒状の部材である。シールリング110は、固定コア150側の端部の内側に固定コア150の端部が挿入され、アウターコア109側の端部の内側にアウターコア109の端部が挿入され、たとえば溶接によって、固定コア150およびアウターコア109に固定されている。シールリング110の外径と、シールリング110の端部に隣接する部分における固定コア150およびアウターコア109の外径は、おおむね等しくなっている。これにより、シールリング110の外周面と、シールリング110に隣接する固定コア150およびアウターコア109の外周面とが、おおむね段差なく面一に連なり、ヨーク112やボビン111の内側に容易に挿入することができるようになっている。
シールリング110を構成する材料は、たとえば、可動コア140と固定コア150との間に磁束を流すために、非磁性材料であることが望ましい。また、シールリング110を構成する材料は、可動コア140と固定コア150との衝突時の衝撃を吸収するために、薄肉で伸びの大きいステンレス鋼などの金属材料を使用することが望ましい。具体的には、シールリング110を構成する材料としては、非磁性体であるオーステナイト系ステンレス鋼を使用することができる。
シールリング110は、たとえば、可動コア140および固定コア150よりも硬度が低い材料によって構成することができる。また、可動コア140と固定コア150との衝突の衝撃を緩和する観点から、シールリング110は、たとえば、フェライト系析出硬化型金属よりも硬度が低い材料によって構成することができる。シールリング110は、たとえば、薄肉で変形量すなわち伸びが大きいことが重要である。すなわち、シールリング110の伸び率は、たとえば、可動コア140および固定コア150伸び率よりも大きい。シールリング110の伸び率は、たとえば35%以上である。オーステナイト系ステンレス鋼は、たとえば、35%から45%以上の伸び率を確保することが可能である。
析出硬化型のフェライト系ステンレス鋼の組成は、たとえば、Cr:13~15%、Ni:約3%、Cu:2%以下、C:0.05%以下、S:0.05%以下、Mo:4%以下である。この金属を溶態化処理し、時効処理することにより、370[HV]程度の硬度を実現することができる。析出硬化型のステンレスの伸びは、たとえば5%以下で小さいが、磁気特性の良いフェライトの析出硬化型では、たとえば1%程度でさらに小さい。
このような小さい伸びを補うために、シールリング110は薄肉に形成され、固定コア150と可動コア140との衝突時に変形することで、衝突による荷重を緩和する。
ボビン111は、円筒状の部分と、その円筒状の部分の軸方向Daの両端に径方向に張り出した円環のフランジ状の部分とを有し、径方向の外側が開放された角U字型の凹形状の断面形状を有している。ボビン111は、固定コア150の可動コア140側の端部と、可動コア140と、アウターコア109の固定コア150側の端部と、シールリング110の外周に配置されている。ボビン111は、たとえば、強度特性および耐熱特性に優れた高強度耐熱樹脂などの樹脂材料によって構成されている。
コイル104は、ボビン111の軸方向Daの両端部のフランジ状の部分の間で、ボビン111の円筒状の部分に複数回にわたって巻回された銅線等の巻線によって構成されている。コイル104を構成する巻線の一端と他端は、コネクタ113に設けられた2本のコネクタピン113aの一方と他方に、それぞれ、銅線等を介して電気的に接続されている。コイル104は、通電により、前述のように、固定コア150に可動コア140を吸引させる磁気を発生させる。
ヨーク112は、たとえば、磁気特性と耐食性に優れた磁性ステンレス鋼などの磁性材料によって構成され、コイル104を取り囲む円筒状の部材である。ヨーク112は、たとえば、有底円筒状の第1ヨーク112aと、貫通孔および切り欠きを有する円板状の第2ヨーク112bと、を有している。第1ヨーク112aは、たとえば、底部の中央部に設けられた開口に、アウターコア109の固定コア150側の端部が圧入されてアウターコア109に固定されている。
第2ヨーク112bの貫通孔の内周面は、たとえば、固定コア150の可動コア140と反対側の端部の円筒状の部分の外周面に接するか、または僅かなクリアランスで対向する。また、第2ヨーク112bの外周面は、第1ヨーク112aの内周面と接するか、または僅かなクリアランスで対向する。第2ヨーク112bは、固定ピン112cを有している。固定ピン112cは、第2ヨーク112bを固定コア150の段差状の面に向けて付勢し、第2ヨーク112bを固定コア150に固定している。固定ピン112cは、たとえば、固定コア150の外周面に係合され、または、溶接などにより、固定コア150に固定される。
コネクタ113は、たとえば、強度特性および耐熱特性に優れた高強度耐熱樹脂などの樹脂材料をモールド成形することによって、コイル104、ヨーク112、およびコネクタピン113aと一体に設けられている。2本のコネクタピン113aは、前述のように、コイル104を構成する巻線に電気的に接続されている。電子制御ユニット8に含まれる図示をする電源に接続されたケーブルの先端のプラグをコネクタ113に接続することで、電子制御ユニット8の制御により、コネクタピン113aを介してコイル104に通電することができる。
以下、本実施形態のエンジンシステム1、高圧ポンプ10および電磁弁100の動作について説明する。
図1に示すエンジンシステム1は、前述のように、燃料タンク2と、その燃料タンク2から液体である燃料Fを圧送する圧送ポンプ3と、その圧送ポンプ3によって圧送された燃料Fを加圧する高圧ポンプ10と、その高圧ポンプ10によって加圧された燃料Fをエンジン7へ噴射するインジェクタ4と、を備えている。また、図1から図4に示す高圧ポンプ10は、前述のように、燃料Fが吸入される吸入口11と、その燃料Fを加圧する加圧室12と、その加圧室12で加圧された燃料Fを吐出する吐出口15と、吸入口11と加圧室12との間に設けられた電磁弁100と、加圧室12と吐出口15との間に設けられた吐出弁14とを備えている。
さらに、図5に示す電磁弁100は、前述のように、高圧ポンプ10の吸入口11に接続された液体の入口101と、高圧ポンプ10の加圧室12に接続された液体の出口102と、を備えている。また、電磁弁100は、出口102を軸方向Daの移動によって開閉させるロッド130と、そのロッド130に係合してロッド130とともに軸方向Daに移動する可動コア140と、その可動コア140を磁気により吸引することでロッド130を軸方向Daに移動させて出口102から離隔させる固定コア150と、その固定コア150に磁気を発生させるコイル104と、固定コア150に設けられた凹部151に収容されロッド130を出口102へ向けて軸方向Daに付勢するロッド付勢部材105と、を備えている。そして、固定コア150は、凹部151の内壁の表層部に、固定コア150の母材よりも硬度が高い硬質部152を有している。
このような構成に基づき、図1に示す電子制御ユニット8は、圧送ポンプ3を制御して、液体である燃料Fを燃料タンク2から高圧ポンプ10の吸入口11へ燃料供給管9を介して圧送する。図4に示す高圧ポンプ10の吸入口11からポンプ本体10aの内部に形成された流路へ流入した燃料Fは、フィルタを通過してダンパ室17へ流入する。ダンパ室17へ流入した燃料Fは、図2に示すポンプ本体10aの内部に形成された流路を通過して、図5に示す電磁弁100の入口101から液体室122に流入する。
高圧ポンプ10は、図2に示す駆動機構19によってプランジャ13を軸方向Daに往復運動させる。プランジャ13が下降して加圧室12の容積を増加させると、加圧室12内の燃料Fの圧力が電磁弁100の液体室122内の燃料Fの圧力よりも低下する。電磁弁100は、コイル104に通電されていない状態において、図5に示す弁体107とシート部123との間に流路が形成されて開弁状態になる。
これにより、電磁弁100の入口101から液体室122に流入した燃料Fは、シート部123と弁体107との間に形成された流路を通過し、電磁弁100の出口102である液体室122の出口102から流出して加圧室12に吸入される。すなわち、電磁弁100は、たとえば、高圧ポンプ10の燃料Fの吸入を制御する燃料吸入弁として機能する。このとき、弁体付勢部材108が弁体107の開弁方向に圧縮され、弁体107がストッパ106に接することで、弁体107とシート部123との間の流路が最大開度に維持される。
また、高圧ポンプ10のプランジャ13が上昇して加圧室12の容積を減少させても、電磁弁100は、コイル104に通電されていない状態では、ロッド付勢部材105によって付勢されたロッド130の先端によって弁体107がストッパ106に向けて押され、開弁状態が維持される。この状態では、加圧室12内の燃料Fは、電磁弁100へ向けて逆流し、弁体107とシート部123との間を通過して電磁弁100の入口101から液体室122へ戻される。したがって、加圧室12内の燃料Fの圧力は、ほとんど上昇せず、高圧にはならない。この工程を、「戻し工程」と称する。
一方、電子制御ユニット8によって高圧ポンプ10の電磁弁100が制御され、電磁弁100のコイル104に通電されると、固定コア150に可動コア140を吸引する磁気が発生する。より詳細には、コイル104は、たとえば、ヨーク112、固定コア150、可動コア140、およびアウターコア109によって取り囲まれ、コイル104の周囲に磁気回路が形成されている。そのため、コイル104に電流が流れると、固定コア150に可動コア140を吸引する磁気が発生する。
可動コア140に作用する固定コア150の磁気吸引力が、たとえば、ロッド130を介して可動コア140に作用するロッド付勢部材105の付勢力を超えると、可動コア140は、固定コア150側の端部に係合したロッド130とともに固定コア150に向けて軸方向Daに移動する。すると、ロッド130に押されてストッパ106側の開弁位置に位置していた弁体107が、弁体付勢部材108の付勢力と燃料Fの液体室122への流入によってシート部123に接し、電磁弁100が閉弁状態になる。
この電磁弁100の閉弁状態において、高圧ポンプ10のプランジャ13が上昇して加圧室12の容積を減少させると、加圧室12内の燃料Fは、電磁弁100の出口102に流入することなく、加圧室12内で加圧されて高圧になる。加圧室12内の燃料Fの圧力が、高圧ポンプ10の吐出口15における燃料Fの圧力を超えると、加圧室12内の燃料Fは、図3に示す吐出弁14を通過して、吐出口15から図1に示すコモンレール5へ吐出される。この工程を、「吐出工程」と称する。
すなわち、プランジャ13の下死点から上死点までの上昇工程は、たとえば、戻し工程と吐出工程を含む。これにより、電子制御ユニット8によって高圧ポンプ10を構成する電磁弁100のコイル104の通電を制御することで、吐出される高圧の燃料Fの量を制御することができる。すなわち、上昇工程の早い時期にコイル104へ通電すれば、上昇工程における吐出工程の割合が戻し工程の割合よりも増加し、吐出される高圧の燃料Fの量が増加する。
一方、上昇工程の遅い時期にコイル104へ通電すれば、上昇工程における吐出工程の割合が戻し工程の割合よりも減少し、吐出される高圧の燃料Fの量が減少する。このように、電子制御ユニット8によって、電磁弁100のコイル104の通電を制御することで、高圧ポンプ10から吐出される高圧の燃料Fの吐出量を適切な量に制御することができる。
高圧ポンプ10の吐出口15から、図1に示すコモンレール5へ吐出された高圧の燃料Fは、圧力センサ6によって圧力が測定され、圧力の測定結果が電子制御ユニット8に出力される。電子制御ユニット8は、圧力の測定結果に基づいてインジェクタ4を制御し、インジェクタ4によってエンジン7のシリンダ19aへ燃料Fを噴射させる。また、電子制御ユニット8は、前述のように、高圧ポンプ10の電磁弁100を制御して、高圧ポンプ10から所望の流量の燃料Fを吐出させる。
このように、エンジンシステム1は、圧力センサ6から電子制御ユニット8に入力されたコモンレール5内の燃料Fの圧力に応じて、電子制御ユニット8によって圧送ポンプ3および高圧ポンプ10を制御し、コモンレール5内の燃料Fの圧力を調整することができる。また、エンジンシステム1は、電子制御ユニット8によってインジェクタ4を制御し、最適な時期に最適な圧力でエンジン7のシリンダ内に燃料Fを噴射することができる。
ここで、本実施形態のエンジンシステム1および高圧ポンプ10の特徴部分である本実施形態の電磁弁100の作用について、図6Aから図6Dおよび図7Aから図7Dを参照して詳細に説明する。図6Aから図6Dは、図5に示す電磁弁100の閉弁時の液体の流れを説明する拡大断面図である。図7Aから図7Dは、図5に示す電磁弁100の開弁時の液体の流れを説明する拡大断面図である。
前述のように、高圧ポンプ10の上昇工程において電磁弁100のコイル104が通電されると、固定コア150に可動コア140を吸引する磁気が発生し、図6Aに示すように、可動コア140が固定コア150に向けてロッド130とともに中心軸Aに沿う軸方向Daに移動する。すると、液体である燃料Fは、可動コア140およびロッド130の移動によって押し退けられ、可動コア140の液体流通孔142によって形成された流路を通って液体室122へ向けて流れるだけでなく、固定コア150の凹部151の底部151bへ向けて流れる。固定コア150の凹部151は、底部151bへ向けて流入した液体の燃料Fの逃げ場がない行き止まりの袋小路であるため、底部151bにおいて燃料Fの圧力が上昇する。
その後、図6Bに示すように、可動コア140が固定コア150に衝突する。この時、シールリング110が軸方向Daに伸長するように弾性変形することで、可動コア140および固定コア150に作用する衝撃力が緩和される。また、可動コア140および固定コア150の母材が析出硬化系ステンレス鋼である場合には、フェライト系ステンレス鋼と同様の磁気特性を維持しつつ、たとえば300[HV]以上の硬度を確保することができる。したがって、可動コア140と固定コア150の衝突面の耐久性を向上させることができる。
また、可動コア140が固定コア150に衝突して移動を停止すると、固定コア150の凹部151の底部151bへ向かう燃料Fの流れも生じなくなり、固定コア150の凹部151の底部151bから圧力が上昇した燃料Fが、可動コア140の液体流通孔142によって形成された流路を通って液体室122へ向けて流れる。これにより、固定コア150の凹部151の底部151bにおいて、燃料Fの圧力が徐々に低下していく。
また、図6Cに示すように、液体である燃料Fの慣性力によって、固定コア150の凹部151の底部151bから燃料Fの流出が継続され、燃料Fの圧力がさらに低下して燃料Fの飽和蒸気圧を下回ると、凹部151の底部151bにおいてキャビテーションによる気泡Fcが発生する。そして、図6Dに示すように、凹部151の底部151bから流出した燃料Fの反射波、または、凹部151の底部151bの燃料Fの圧力が低下したことによる燃料Fの再流入によって、凹部151の底部151bの圧力が上昇に転じると、気泡Fcが崩壊する。この気泡Fcが崩壊する時の燃料Fの衝撃力は、凹部151の内壁の表層部に作用してエロージョン(壊食)を発生させる。
一方、前述のように、高圧ポンプ10の上昇工程が終了すると、図7Aに示すように、電磁弁100は、可動コア140が固定コア150に接した閉弁状態で、コイル104の通電が中断される。この状態では、固定コア150の凹部151において燃料Fの圧力に変動はなく、固定コア150の凹部151の燃料Fの圧力は静圧である。電磁弁100は、コイル104の通電が中断されると、可動コア140を固定コア150に吸引させる磁気が消滅する。
すると、ロッド付勢部材105の付勢力によって、図7Bに示すように、可動コア140が固定コア150から離れるように軸方向Daに移動する。これにより、凹部151の底部151bの液体である燃料Fは、固定コア150と可動コア140との間に生じた空隙に向けて流れ、さらに固定コア150の液体流通孔142によって形成された流路を通って液体室122へ向けて流れる。その結果、凹部151の底部151bの燃料Fの圧力は、徐々に低下していく。
また、図7Cに示すように、液体である燃料Fの慣性力によって、凹部151の底部151bから燃料Fの流出が継続され、燃料Fの圧力がさらに低下して燃料Fの飽和蒸気圧を下回ると、凹部151の底部151bにおいてキャビテーションによる気泡Fcが発生する。そして、図7Dに示すように、可動コア140が移動を停止したことによる燃料Fの反射波、または、凹部151の底部151bの燃料Fの圧力が低下したことによる燃料Fの再流入によって、凹部151の底部151bの圧力が上昇に転じると、気泡Fcが崩壊する。この気泡Fcが崩壊する時の燃料Fの衝撃力は、凹部151の内壁の表層部に作用してエロージョンを発生させる。
なお、可動コア140の移動速度が大きいほど、燃料Fの移動速度が上昇し、固定コア150の凹部151はエロージョンに対して厳しい環境になる。高圧ポンプ10は、たとえば環境規制への対応により、燃料Fの吐出圧力の高圧化および大流量化が要求される傾向にある。また、カムCによる高圧ポンプ10のプランジャ13の下死点から上死点までのリフト量も増加傾向にあり、可動コア140の移動速度はプランジャ13のリフト量と定性的に相関がある。すなわち、環境規制に対応するためには、固定コア150の凹部151のエロージョンに対する耐久性を向上させる必要がある。
また、飽和蒸気圧が低い燃料Fは、キャビテーションによる気泡Fcが発生しやすい。
たとえば、エタノール燃料は、キャビテーションによる気泡Fcが崩壊したときの衝撃力が大きい。このような燃料Fの多様化も、固定コア150の凹部151がエロージョンに対して厳しい環境になる一因となる。固定コア150の凹部151にエロージョンが発生すると、電磁弁100に性能低下や不具合が発生するおそれがある。したがって、固定コア150の凹部151において、エロージョンに対する耐久性を向上させることが重要である。
これらの課題に対し、本実施形態の電磁弁100は、前述のように、固定コア150が凹部151の内壁の表層部に固定コア150の母材よりも硬度が高い硬質部152を有している。そのため、固定コア150の母材を硬質部152によって保護し、キャビテーションが作る気泡Fcの崩壊時の衝撃力によって発生するエロージョンに対する固定コア150の耐久性を向上させ、固定コア150のエロージョンを抑制することができる。
また、本実施形態の電磁弁100は、固定コア150の凹部151の内壁の表層部に硬質部152を有しているため、従来のように硬質のカップ状部材を固定コア150に圧入する必要がなく、従来よりも部品点数を削減することができる。また、固定コア150の凹部151に別の部材を圧入する必要がないので、固定コア150を小型化することができ、それに対応して他の部材を小型化することが可能になる。
したがって、本実施形態によれば、エロージョンを抑制することができ、かつ、従来よりも部品の削減および小型化を実現可能な電磁弁100と、その電磁弁100を備えた高圧ポンプ10およびエンジンシステム1を提供することができる。また、本実施形態によれば、電磁弁100の固定コア150の凹部151におけるエロージョンに対する耐久性を向上させ、高圧ポンプ10およびエンジンシステム1に対する厳しい環境規制や、燃料Fの多様化に対応することが可能になる。
また、本実施形態において、硬質部152は、ロッド付勢部材105の一端を支持する固定コア150の凹部151の底部151bに設けられている。この構成により、前述のように、エロージョンに対して特に厳しい環境になる凹部151の底部151bにおいて、硬質部152によって凹部151の内壁の表層部を保護し、エロージョンに対する耐久性を向上させることができる。さらに、ロッド付勢部材105の一端を支持する座面として機能する固定コア150の底部151bを硬質部152によって保護し、固定コア150の底部151bの耐摩耗性を向上させることができる。
また、本実施形態において、硬質部152は、固定コア150の凹部151において、底部151bのみに設けられている。これにより、エロージョンに対して特に厳しい環境になる凹部151の底部151bにおいて、エロージョンに対する耐久性を向上させることができる。加えて、凹部151の内壁の全体に硬質部152を有する場合と比較して、製造を容易にして生産性を向上させ、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態において、硬質部152は、固定コア150の凹部151の内壁の表面に形成された金属めっき層である。この構成により、信頼性の高い硬質部152を、低コストかつ容易に形成することができる。また、本実施形態において、硬質部152である金属めっき層は、硬質クロムめっき層である。この構成により、可動コア140の凹部151に可動コア140の母材よりも硬度が高い硬質部152を容易に形成することができる。
また、本実施形態において、硬質部152である硬質クロムめっき層の厚さは、5[μm]以上である。この構成により、固定コア150の母材よりもエロージョンに対する耐久性の高い硬質部152を形成することができる。すなわち、硬質クロムめっき層の厚さが5[μm]未満の場合、硬質部152のエロージョンに対する耐久性は、固定コア150の母材のエロージョンに対する耐久性よりも低くなるおそれがある。
図8は、電磁弁100の固定コア150の硬質部152である硬質クロムめっき層の厚さとエロージョンに対する耐久性との関係の一例を示すグラフである。図8において、直線L1、L2およびL3は、それぞれ、固定コア150の母材、高強度材および硬質クロムめっき層のエロージョンに対する耐久性を示している。なお、エロージョンに対する耐久性は、たとえば、エロージョン環境下に置いた各部材の一定時間経過後の状態を数値化したものである。
図8において直線L3で示すように、硬質クロムめっき層の厚さが5[μm]未満である場合、硬質クロムめっき層の耐久性は、固定コア150の母材の耐久性(直線L1)よりも低くなる可能性が高い。一方、硬質クロムめっき層の厚さが、たとえば5[μm]以上であれば、硬質クロムめっき層の耐久性を、固定コア150の母材の耐久性(直線L1)以上にすることができる。また、硬質クロムめっき層の厚さを、たとえば15[μm]以上にすることで、高強度材(直線L2)と同等以上の耐久性を確保することができる。
ただし、硬質クロムめっき層の厚さを必要以上に厚くすると、製造が困難になり、コストが上昇するおそれがある。そのため、硬質クロムめっき層の厚さは、たとえば50[μm]以下であることが好ましい。
なお、硬質部152は、前述のように、固定コアの母材の表面が硬質処理された硬質処理層であってもよい。これにより、金属めっきと同様に固定コアの母材よりも硬度が高い硬質部152を形成することができ、固定コアの凹部におけるエロージョンに対する耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態において、固定コア150の母材は、析出硬化系ステンレス鋼である。これにより、固定コア150の磁気特性、耐摩耗性および硬度を向上させることができる。特に、固定コア150の母材である析出硬化系ステンレス鋼の組成が、17Cr-4Ni-4Cu-Nbである場合、固定コア150の耐摩耗性および硬度を確保しつつ、磁気特性をより向上させることができる。
また、本実施形態において、電磁弁100は、液体の入口101と出口102とを有する液体室122を備えている。また、可動コア140は、固定コア150と液体室122との間に配置され、凹部151と液体室122との間で液体を流通させる流路である液体流通孔142を有する。この構成により、可動コア140を軸方向Daに移動させやすくすることができるが、前述のような液体の移動が発生し、キャビテーションによる気泡Fcが発生しやすくなる。しかし、前述のように、固定コア150の凹部151に設けられた硬質部152によって、エロージョンを抑制することができる。
また、本実施形態において、電磁弁100は、ロッド130の軸方向Daの移動により出口102を閉鎖する閉位置と出口102を開放する開位置との間で軸方向Daに移動する弁体107と、その弁体107のロッド130と反対側に配置され弁体107をロッド130に向けて軸方向Daに付勢する弁体付勢部材108と、を備えている。そして、弁体107は、コイル104に通電がされていない状態で、ロッド付勢部材105に付勢されたロッド130により軸方向Daに押されて開位置に移動し、コイル104に通電された状態で弁体付勢部材108に付勢されて閉位置に移動する。この構成により、電磁弁100を燃料吸入弁として構成することができるが、前述のような液体の移動が発生し、固定コア150の凹部151にキャビテーションによる気泡Fcが発生しやすくなる。しかし、前述のように、固定コア150の凹部151に設けられた硬質部152によって、エロージョンを抑制することができる。
また、本実施形態において、電磁弁100は、可動コア140を固定コア150に向けて付勢するコア付勢部材124を備える。この構成により、コイル104に通電がされていない状態で、可動コア140にロッド130を係合させ、コイル104の通電時にロッド130を可動コア140とともに軸方向Daに移動させることができるが、前述のような液体の移動が発生し、固定コア150の凹部151にキャビテーションによる気泡Fcが発生しやすくなる。しかし、前述のように、固定コア150の凹部151に設けられた硬質部152によって、エロージョンを抑制することができる。
また、本実施形態において、電磁弁100は、ロッド130を軸方向Daに挿通させる貫通孔121aを有しロッド130の軸方向Daの移動を案内するロッドガイド121を備えている。そして、ロッドガイド121は、可動コア140の凹部151と液体室122との間で液体を流通させる液体流通孔121bを有し、可動コア140に対向する端部にコア付勢部材124を支持する支持部121cを有する。この構成により、ロッド130および可動コア140の移動を安定させることができるが、前述のような液体の移動が発生し、固定コア150の凹部151にキャビテーションによる気泡Fcが発生しやすくなる。しかし、前述のように、固定コア150の凹部151に設けられた硬質部152によって、エロージョンを抑制することができる。
また、本実施形態において、電磁弁100のロッドガイド121の支持部121cは、中央部に貫通孔121aを有し、ロッドガイド121の可動コア140に対向する端面から可動コア140に向けて突出する突起状に設けられてコア付勢部材124の可動コア140と反対の端部からコア付勢部材124の内側に挿入されて係合されている。この構成により、ロッド130および可動コア140の移動を安定させることができるが、前述のような液体の移動が発生し、固定コア150の凹部151にキャビテーションによる気泡Fcが発生しやすくなる。しかし、前述のように、固定コア150の凹部151に設けられた硬質部152によって、エロージョンを抑制することができる。
また、本実施形態において、電磁弁100の可動コア140は、ロッドガイド121に対向する面にコア付勢部材124のロッドガイド121と反対側の端部を係合させる陥凹部143を有している。この構成により、可動コア140の移動を安定させることができるが、前述のような液体の移動が発生し、固定コア150の凹部151にキャビテーションによる気泡Fcが発生しやすくなる。しかし、前述のように、固定コア150の凹部151に設けられた硬質部152によって、エロージョンを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、エロージョンを抑制することができ、かつ、従来よりも部品の削減および小型化を実現可能な電磁弁100と、その電磁弁100を備えた高圧ポンプ10およびエンジンシステム1を提供することができる。なお、本開示の電磁弁100、高圧ポンプ10およびエンジンシステム1は、前述の実施形態によって限定されるものではない。以下、前述の実施形態の電磁弁100の変形例を説明する。
図9は、図5の電磁弁100の変形例を示す拡大断面図である。本変形例の電磁弁は、固定コア150の凹部151が底部151bに凹状の底陥部151cを有し、硬質部152が底陥部151cの内壁の表層部に形成されている点で、前述の実施形態の電磁弁100と異なっている。本変形例の電磁弁のその他の点は、前述の実施形態の電磁弁100と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
前述のように、キャビテーションによる気泡Fcが崩壊することによるエロージョンは、固定コア150の凹部151の最奥部において、最も厳しい環境となる。そのため、固定コア150の凹部151の底部151bに凹状の底陥部151cを形成し、硬質部152を底陥部151cの内壁の表層部に形成することで、エロージョン環境が厳しい箇所を底陥部151cの内部として、ロッド付勢部材105を支持する凹部151の底面のエロージョン環境を緩和することができる。また、エロージョン環境が厳しい底陥部151cの内壁の表層部を、硬質部152によって保護し、エロージョンに対する耐久性を向上させることができる。なお、この変形例において、凹部151の底面に硬質部152を形成してもよい。
以上、図面を用いて本開示の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本開示に含まれるものである。
1 エンジンシステム
2 燃料タンク
3 圧送ポンプ
4 インジェクタ
5 コモンレール
6 圧力センサ
7 エンジン
8 電子制御ユニット
9 燃料供給管
10 高圧ポンプ
10a ポンプ本体
10b Oリング
10c フランジ部
10d 貫通孔
11 吸入口
11a 接続管
11b 吸入フィルタ
12 加圧室
13 プランジャ
14 吐出弁
14a シート部材
14b 弁体
14c ばね
14d ストッパ
15 吐出口
15a 吐出部
16 脈動低減部
16a 支持部材
17 ダンパ室
17a カバー
18 圧力開放弁
18a ケーシング
18b 弁体
18c 弁体ホルダ
18d ばね
18e ストッパ
19 駆動機構
19a シリンダ
19b シール部材
19c シールホルダ
19d ばね
19e リテーナ
19f タペット
100 電磁弁
101 入口
102 出口
104 コイル
105 ロッド付勢部材
106 ストッパ
107 弁体
108 弁体付勢部材
109 アウターコア
110 シールリング
111 ボビン
112 ヨーク
112a 第1ヨーク
112b 第2ヨーク
112c 固定ピン
113 コネクタ
113a コネクタピン
120 シート部材
121 ロッドガイド
121a 貫通孔
121b 液体流通孔
121c 支持部
122 液体室
123 シート部
124 コア付勢部材
130 ロッド
131 フランジ部
140 可動コア
141 貫通孔
142 液体流通孔
143 陥凹部
150 固定コア
151 凹部
151a 内周面
151b 底部
151c 底陥部
152 硬質部
A 中心軸
C カム
Da 軸方向
F 燃料
Fc 気泡
G1 間隙
G2 間隙

Claims (12)

  1. 弁体を軸方向に移動させることによって流路を開閉させるロッドと、固定コアに吸引されることで、前記ロッドと係合して前記ロッドを前記軸方向における可動コアから前記固定コアに向かう第一方向に移動させる可動コアと、前記固定コアに設けられた凹部に収容され、前記ロッドを前記第一方向と反対の第二方向に向かって付勢するロッド付勢部材と、を備え、
    前記固定コアは、前記凹部の内壁の表層部であって、前記ロッド付勢部材の一端を支持する前記凹部の底部のみに、前記固定コアの母材よりも硬度が高い硬質部を有し、
    前記硬質部は、前記凹部の内壁の表面に形成された硬質クロムめっき層であり、
    前記硬質クロムめっき層の厚さは、15μm以上かつ50μ以下であることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記凹部は、前記底部に凹状の底陥部を有し、
    前記硬質部は、前記底陥部の内壁の表層部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記固定コアの母材は、析出硬化系ステンレス鋼であることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  4. 前記析出硬化系ステンレス鋼の組成は、17Cr-4Ni-4Cu-Nbであることを特徴とする請求項3に記載の電磁弁。
  5. 液体の入口と出口とを有する液体室を備え、
    前記可動コアは、前記固定コアと前記液体室との間に配置され、前記凹部と前記液体室との間で前記液体を流通させる流路を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  6. 前記ロッドの前記軸方向の移動により前記出口を閉鎖する閉位置と前記出口を開放する開位置との間で前記軸方向に移動する弁体と、該弁体の前記ロッドと反対側に配置され前記弁体を前記ロッドに向けて前記軸方向に付勢する弁体付勢部材と、を備え、
    前記弁体は、前記固定コアに磁気を発生させるコイルに通電がされていない状態で、前記ロッド付勢部材に付勢された前記ロッドにより軸方向に押されて前記開位置に移動し、前記コイルに通電された状態で前記弁体付勢部材に付勢されて前記閉位置に移動することを特徴とする請求項5に記載の電磁弁。
  7. 前記可動コアを前記固定コアに向けて付勢するコア付勢部材を備えることを特徴とする請求項6に記載の電磁弁。
  8. 前記ロッドを前記軸方向に挿通させる貫通孔を有し前記ロッドの前記軸方向の移動を案内するロッドガイドを備え、
    前記ロッドガイドは、前記固定コアの前記凹部と前記液体室との間で前記液体を流通させる液体流通孔を有し、前記可動コアに対向する端部に前記コア付勢部材を支持する支持部を有することを特徴とする請求項7に記載の電磁弁。
  9. 前記支持部は、中央部に前記貫通孔を有し、前記ロッドガイドの前記可動コアに対向する端面から前記可動コアに向けて突出する突起状に設けられて前記コア付勢部材の前記可動コアと反対の端部から前記コア付勢部材の内側に挿入されて係合されていることを特徴とする請求項8に記載の電磁弁。
  10. 前記可動コアは、前記ロッドガイドに対向する面に前記コア付勢部材の前記ロッドガイドと反対側の端部を係合させる陥凹部を有していることを特徴とする請求項9に記載の電磁弁。
  11. 液体が吸入される吸入口と、前記液体を加圧する加圧室と、該加圧室で加圧された前記液体を吐出する吐出口と、前記吸入口と前記加圧室との間に設けられた電磁弁と、前記加圧室と前記吐出口との間に設けられた吐出弁と、を備えた高圧ポンプであって、
    前記電磁弁は、前記吸入口に接続された前記液体の入口と、前記加圧室に接続された前記液体の出口と、該出口を軸方向の移動によって開閉させるロッドと、該ロッドに係合して前記ロッドとともに前記軸方向に移動する可動コアと、該可動コアを磁気により吸引することで前記ロッドを前記軸方向に移動させて前記出口から離隔させる固定コアと、該固定コアに前記磁気を発生させるコイルと、前記固定コアに設けられた凹部に収容され前記ロッドを前記出口へ向けて前記軸方向に付勢するロッド付勢部材と、を備え、
    前記固定コアは、前記凹部の内壁の表層部であって、前記ロッド付勢部材の一端を支持する前記凹部の底部のみに、前記固定コアの母材よりも硬度が高い硬質部を有し、
    前記硬質部は、前記凹部の内壁の表面に形成された硬質クロムめっき層であり、
    前記硬質クロムめっき層の厚さは、15μm以上かつ50μ以下であることを特徴とする高圧ポンプ。
  12. 燃料タンクと、該燃料タンクから燃料を圧送する圧送ポンプと、該圧送ポンプによって圧送された前記燃料を加圧する高圧ポンプと、該高圧ポンプによって加圧された前記燃料をエンジンへ噴射するインジェクタと、を備えたエンジンシステムであって、
    前記高圧ポンプは、前記燃料が吸入される吸入口と、前記燃料を加圧する加圧室と、該加圧室で加圧された前記燃料を吐出する吐出口と、前記吸入口と前記加圧室との間に設けられた電磁弁と、前記加圧室と前記吐出口との間に設けられた吐出弁とを備え、
    前記電磁弁は、前記吸入口に接続された前記燃料の入口と、前記加圧室に接続された前記燃料の出口と、該出口を軸方向の移動によって開閉させるロッドと、該ロッドに係合して前記ロッドとともに前記軸方向に移動する可動コアと、該可動コアを磁気により吸引することで前記ロッドを前記軸方向に移動させて前記出口から離隔させる固定コアと、該固定コアに前記磁気を発生させるコイルと、前記固定コアに設けられた凹部に収容され前記ロッドを前記出口へ向けて前記軸方向に付勢するロッド付勢部材と、を備え、
    前記固定コアは、前記凹部の内壁の表層部であって、前記ロッド付勢部材の一端を支持する前記凹部の底部のみに、前記固定コアの母材よりも硬度が高い硬質部を有し、
    前記硬質部は、前記凹部の内壁の表面に形成された硬質クロムめっき層であり、
    前記硬質クロムめっき層の厚さは、15μm以上かつ50μ以下であることを特徴とするエンジンシステム。
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